JP3803005B2 - 水の電子処理方法 - Google Patents

水の電子処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3803005B2
JP3803005B2 JP2000078175A JP2000078175A JP3803005B2 JP 3803005 B2 JP3803005 B2 JP 3803005B2 JP 2000078175 A JP2000078175 A JP 2000078175A JP 2000078175 A JP2000078175 A JP 2000078175A JP 3803005 B2 JP3803005 B2 JP 3803005B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
coil
ozone
molecules
energy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000078175A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001259638A (ja
Inventor
豊 土屋
Original Assignee
有限会社フォレスト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 有限会社フォレスト filed Critical 有限会社フォレスト
Priority to JP2000078175A priority Critical patent/JP3803005B2/ja
Publication of JP2001259638A publication Critical patent/JP2001259638A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3803005B2 publication Critical patent/JP3803005B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料用加工水、医療用加工水、農業用加工水の機能向上、または農業廃水、工業廃水、生活排水の浄化などに使用する水の電子処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁力による水処理は、1945年ベルギー人の湯垢形成の削減に対する特許に始まり、ロシアを中心に実用化され、トマト、キュウリ、大豆、エンドウなどの野菜類の生育促進、収穫の40%増大、コンクリート混練物の流動性の増大、布の染色歩留まり向上などの結果が報告されている。また日本でも、流体の活性化処理装置として特開平10−296266号の発明が提案されている。しかし、磁力単独のエネルギーでは作用が弱く、常に再現性が得られないという問題点がある。
【0003】
電気分解による水処理として特開平5−228474号、特開平5−111690号の発明が提案されている。この方法は水中に配置した電極に直流パルス電圧を印可し、電気分解作用で酸化還元電位をコントロールして、水中の有機物、無機物の凝集を行う水の改質法である。
この方法は、磁力による処理とは比較にならない程、処理水質は向上するが、この方法でも金属イオンなどの影響で、水質によっては処理効率の低下を招くという問題点がある。
【0004】
また、処理目的の方向性は違うが、液体処理システムとして特開平11−90420号の発明が提案されている。この方法は、マイクロ波で浮遊物の分離後、超音波で凝集、電磁波で脱臭、オゾンで脱色、殺菌を行い、磁力で凝集物を吸着して水の改質を行うものである。
この処理方法は、非常に処理能力の高い方法であるが、バッチ処理のため装置が大型化してしまうこと、一連の処理時間の短縮が難しいという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】
従来の技術は、何れも効果はみられるが充分に満足のいくものではなかった。水の中に存在する多くのエネルギーに対して、外部より微弱なエネルギーを与えて水の特性を変えようとしている。しかし、与えるエネルギーが存在するエネルギーより常に有効であるとはいえない。そのため常に最良の結果が得られていない欠点があった。また、複数の組み合わせはバッチ処理のため、それぞれ単独では良好な作用を示していても協調作用による処理時間の短縮がなされない欠点もあった。
【0006】
そこで本発明は、水の分子に作用しているといわれている力に注目した。水は分子量18の小さい分子であるが、クーロン力すなわち電荷を持っているイオンの間に働く力、全ての分子の間に働いて互いに引き合うロンドン−ファン・デル・ワールス力、水素結合という力が働いているとされている。また、水素結合は水や水溶液の性質を決める大切な力であるといわれている。
本発明では、オゾンの注入と同時期にコイルによる磁力作用と電極による電気分解作用が同時進行することによる協調作用が発揮され、従来の欠点を解消した新規な水の電子処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、コイルと電極を直列又は並列に接続して電力を供給すると共に、水中にオゾンガスを注入して水中に配置したコイルの共振磁力エネルギーと共振関係にあるイオン分子を酸化する工程と、水中に配置したコイルの磁力エネルギーにより水分子に結合された分子集団を小さくする工程と、水中に配置した電極から生じる電気分解エネルギーにより水分子を電気分解する工程とを同時に行い、オゾンガスの気泡の浮上に伴う水の循環により各工程をむらなく、且つ迅速に行うことを特徴とする水の電子処理方法である。
【0008】
この発明は、水中にオゾンガスを注入して水中のコイルに分離したイオン分子に共振する周波数を与えることにより、共振関係にあるイオン分子が、クーロン力、即ち電荷を持っているイオンの間に働く力が弱められて容易にオゾンの影響を受け、イオン間の電荷バランスが崩れて酸化する。
【0009】
また、コイルの磁力エネルギーにより生じる磁力線により水を高速に振動させ、全ての分子間に働いて互いに引き合うロンドン−ファン・デル・ワールス力と水素結合によって結合されている大きな分子集団を小さな分子集団に切断する。
【0010】
更に、水中に配置した電極から生じる電気分解エネルギーにより水分子を電気分解するとにより、陽極付近では、酸素ガスと水素イオンが生成してマイナスに荷電している水中の物質、例えば次亜鉛素酸イオン、炭酸イオン、亜硫酸イオンなどが集まり、陰極付近では、水素ガスと水酸化イオンが生成してプラスに荷電した物質、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオンやプラスに荷電する軽金属類や重金属イオンなどが集まる。従って分子結合は切断されて、塩素ガスや炭酸ガスや亜硫酸ガスが空中に放出され、有害金属が分離されることにより、水の純度が向上し、相対的には酸化還元電位を下げる方向に作用する。
【0011】
このように、それぞれの工程が同時に得意な処理を行うことにより、共振磁力とオゾンによるイオン反応や電気分解によるイオン反応、磁力線による分子集団の切断や電気分解による分子結合の切断などの共通項を、それぞれが協調して処理が行われる。この水の処理方法は、水中に溶存するオゾンの分解工程を含んでいないため、処理時間が短縮でき、主に廃水処理に利用される水の電子処理方法である。
【0012】
次に、請求項2に記載の水の電子処理方法は、コイルと電極を直列又は並列に接続して電力を供給すると共に、水中にオゾンガスを注入して水中に配置したコイルの共振磁力エネルギーと共振関係にあるイオン分子を酸化する工程と、水中に配置したコイルの磁力エネルギーにより水分子に結合された分子集団を小さくする工程と、水中に配置した電極から生じる電気分解エネルギーにより水分子を電気分解する工程とを同時に行い、その途中でオゾンガスの供給を停止し、水中にエアーを注入することにより、水中に配置したコイルの磁力エネルギーにより溶存オゾンの分解を促進させる工程と、水中に配置した電極から生じる電気分解エネルギーにより溶存オゾンを消滅させて水素結合を再編成する工程とを付加し、エアーの気泡の浮上に伴う水の循環により各工程をむらなく、且つ迅速に行うことを特徴とする水の電子処理方法である。
【0013】
この発明は、請求項1におけるイオン分子の酸化、水分子集団の切断、及び水の電気分解を同時に行い、その途中でオゾンガスの供給を停止し、水中にエアーを注入して前記水分子集団の切断、及び電気分解を継続することにより、磁力エネルギーにより生じる磁力線により水を高速に振動させ、過剰酸素原子を酸素分子より分離して溶存オゾンの分解を促進させ、電気分解エネルギーにより溶存オゾンを消滅させて水素結合を再編成 ( コントロール ) することを付加している。これにより、水の改質が一台の装置により同時に行われる。
【0014】
この請求項2の発明は、水中に溶存するオゾンの分解工程を含んでいるため、飲料用加工水、医療用加工水のような二次的なオゾン反応を嫌う厳密な水処理に適した水の電子処理方法である。
【0015】
上記請求項1、請求項2の水の電子処理方法にあっては、コイルの磁力エネルギーと共振関係にあるイオン分子がクーロン力、即ち電荷を持っているイオンの間に働く力を弱められ、容易にオゾンの影響を受けてイオン間の電荷バランスを崩し酸化するため、成分の一部のイオンが欠損する。そのため再結合する時には元の状態には戻れないので、水の中に存在する他の成分のイオンと結合したり、結合できるイオンが存在しない場合は、分離沈殿する。この反応を用いて希望する水素結合にコントロールを行う。また、非共振の成分は、ロンドン−ファン・デル・ワールス力により分子集団(クラスター)は小さくなるが、クーロンの力まで影響を受けないため水の性質に変化は現れない。
【0016】
また、コイルと電極から、基本周波数、変調周波数、直流電圧の単独、または合成成分の電子エネルギーを選択的に印可するものであるが、適宜の周波数を同時に送出すことにより、水素結合の状態が長い分子にも、短い分子にも効率よく作用させることができる。更に、適宜の合成波形を作り出すことにより、電極の電位を変化させ、電極にスケールが付着するのを防止できるので、処理能力の低下を起こすことがない。
【0017】
また、請求項1、請求項2の水の電子処理方法にあっては、オゾンガスの泡の浮上作用、気泡の浮上作用による水の対流により、オゾンエネルギー、電気分解エネルギー、磁力エネルギーの各作用が、むらを生ずることなく、また各作用が協調して行われるため、迅速な水の電子処理を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図1〜図4を参照して詳細に説明する。図1は本発明の水の電子処理方法に使用する装置の一実施例を示す斜視図である。図2は図1に示した水の電子処理方法に使用する装置の制御ユニット部おける電子回路のブロック図である。図3は図1に示した水の電子処理方法に使用する装置のエネルギー輻射ユニットの断面図である。図4は図3に示したエネルギー輻射ユニット内のコイルと電極の接続図を示している。
【0019】
図1に示す制御ユニット部1には、図2で示す電子回路が収納されてる。制御ユニット部1の操作パネルには、基本周波数可変ツマミ2と変調周波数可変ツマミ3と基本周波数表示器4と変調周波数表示器5と直流印加電圧可変ツマミ6と出力表示器7と処理時間可変ツマミ8と動作表示ランプ9とタイマー動作開始スイッチ10と電源スイッチ11とが設けられている。また、制御ユニット部1の後部パネルには、送気ホース12と吸気ホース13と出力端子14とヒューズ15とが設けられていて、出力端子14には電力送出コード16が配線されている。またツマミ2.3.6.8は、それぞれ同一番号の抵抗やコンデンサーに接続されている。
【0020】
基本周波数可変ツマミ2で選択された周波数は、基本周波数発信器17で作られ、バッファアンプ18で増幅され、プリスケラー19で処理され、カウンター20へ送り込まれて数値化され、基本周波数表示器4によりデジタル表示される。変調周波数可変ツマミ3で選択された周波数も、基本周波数と同様に処理され、変調周波数発信器21、バッファアンプ22、プリスケラー23、カウンター24を経由して、変調周波数表示器5によりデジタル表示される。
上記変調周波数発信器21には、基本周波数発信器17と同様の発信器と別途変調器が付加されているため、基本周波数発信器17で作られた信号と、変調周波数発信器21内の発信器で得られた信号とを変調器で合成処理するすることができ、それぞれの単周波数や合成周波数を得ることができる。
【0021】
電力増幅器25では、変調周波数発信器21の出力信号を増幅すると共に、直流印可電圧可変ツマミ6で選択された電圧を混合する。出力表示器7には混合された直流成分のみが表示される。ここで得られる信号は、基本周波数発信器17からの周波数、変調周波数発信器21からの周波数、変調合成周波数、直流電圧、基本周波数発信器17からの周波数+直流電圧、変調周波数発信器21からの周波数+直流電圧、変調合成周波数+直流電圧と多彩な信号となり、出力端子14に接続されている電力送出コード16に送られる。
【0022】
処理時間可変ツマミ8は、30分〜60分の範囲内で時間を選択可能で、タイマー動作開始スイッチ10が押されるとタイマー26が動作する。その後、処理時間可変ツマミ8の設定値に従いタイマー26の動作を停止する。この時、タイマー26が動作中であることを動作表示ランプ9で表示する。タイマー26の動作と連動して基本周波数発信器17、変調周波数発信器21、電力増幅器25、送気ポンプ27、吸気ポンプ28、オゾン発生器29が個別に制御される。
【0023】
電源スイッチ11は、電源プラグ30より供給されるAC100Vの電力を、ヒューズ15を経由して電源回路31に接続する。電源回路31では電子回路内に必要な電圧を作り出し電子回路内の各回路に供給する。
【0024】
送気ポンプ27は、水容器32内の水を循環させるエアー元であり、オゾン発生器29が動作中はオゾンガスを送気ホース12に送り出し、エアストーン33よりオゾンガスを発生させオゾン水を作る。また、オゾン発生器29が停止時はエアストーン33に空気を送る。
【0025】
吸気ポンプ28は、送気ポンプ27により送られたオゾンガス又はエアーが、水容器32内の圧力を高め、容器フタ34との接触面よりオゾンガス又はエアーが漏れ出すのを防止する目的と、水容器32内の上部に溜まる未溶解のオゾンガス又はエアーを吸気ホース13を経由してオゾンキラー35に導入する動作を果たす。
【0026】
図3は、エネルギー輻射ユニットの断面図である。エネルギー輻射ユニットはコイル36を外装し電極37を内装した内容器38と、送気ホース12より送られてきたエアーを内容器38の底部に位置させたエアーストーン33へ中継するニップル39と、水容器32の上部のオゾンガス又はエアーを吸気する吸気ホース13のニップル40と、電力送出コード16、コイル36、電極37を中継する端子41とを取り付けた容器フタ34と、この容器フタ34を気密的に嵌合した水容器32で構成している。
【0027】
送気ホース12よりオゾンガス又はエアーがエアーストーン33に送り込まれると、エアーストーン33からオゾンガス又はエアーの細かな気泡が発生し、エアーリフトにより内容器38内の水は、上部の開口部42より水容器32内に流れだし、同時に、流れ出した量に等しい分量の水が内容器38の底に設けた開口部43より内容器38内に流入し、水の攪拌が行われる。
【0028】
図4は、エネルギー輻射ユニット内のコイル36と電極37の接続の違いを示している。図4(a)の直列接続44は低周波帯域で主に使用され、図4(b)の並列接続45は高周波帯域で主に使用される。
【0029】
次に本発明の、水の電子処理方法の動作と作用を流れに沿って説明する。先ず図2に示す電源プラグ30に商用電源を得る。水容器32には所定の量の水を入れ、容器フタ34を閉める。ここで電源スイッチ11をオンすると、基本周波数表示器4と変調周波数表示器5に現在の設定周波数が表示される。基本周波数可変ツマミ2では、本来目的とする処理機能の周波数をセットする。変調周波数可変ツマミ3では、基本周波数の処理機能を強化する周波数をセットするか、別の目的に対する複数の処理機能を持った周波数にセットする。次に、タイマー動作開始スイッチ10を押すと全回路が動作を開始する。最後に直流印加電圧可変ツマミ6で、直流印加電圧を出力表示器7の表示値により電極37で電気分解作用を行うエネルギーの強さをセットする。
【0030】
タイマー動作前半では、オゾン発生器29が動作してエアストーン33よりオゾンガスが細かな気泡となって水の中に溶け込む。水の中には多くのエネルギーが存在する。各イオンの形で存在する分子が結合するとき、または離れるときエネルギーの吸収と放出をする。
【0031】
イオンによるエネルギー反応は、外部より与えられた微弱なエネルギーに対して一時的には反応を示すが、エネルギーの授与を中止すると、時間の経過と共に元の状態に戻る。例えば、食塩の結晶はサイコロを積み重ねたような形をしている。プラスの電気を帯びたナトリウムイオンとマイナスの電気を持っている塩素イオンが、サイコロの各頂点に位置して規則正しく交互に並んでいる。この場合には、ナトリウムイオンと塩素イオンの間にはお互い引き合う力、ナトリウムイオン同士および塩素イオン同士の間には反発する力が働いていて、これをクーロンの力とよんでいる。クーロンの力は、電荷を持っているイオンの間に働く力である。
【0032】
そこで、コイル36に分離したイオン分子に共振する周波数を与えることにより、イオン分子がクーロン力、即ち電荷を持っているイオンの間に働く力を弱められ、容易にオゾンの影響を受けてイオン間の電荷バランスを崩し、酸化するため、成分の一部のイオンが欠損する。そのため、再結合する時には元の状態には戻れないので、水の中に存在する他の成分のイオンと結合したり、結合できるイオンが存在しない場合は、分離沈殿する。この反応を用いて希望する水素結合にコントロールを行う。また、非共振の成分は、ロンドン−ファン・デル・ワールス力により分子集団(クラスター)は小さくなるが、クーロンの力まで影響を受けないため、水の性質に変化は現れない。また、オゾンの作用をエアストーン33より発生する気泡によるエアーリフト効果により水の流れができ、素早く、むらなく処理できる。
【0033】
オゾンガスの放出と同時期にコイル36と電極37も作用をしている。水分子は、分子の中で正の電荷と負の電荷が分かれているために有極性分子の間には双極子による引力が働く。また、メタンのような分子では、正負の電荷が分かれていないので無極性分子であり内部引力は働かない。
【0034】
しかし、ロンドン−ファン・デル・ワールス力は有極分子同士および有極分子と無極分子の間で働くことが証明されているため、この引力は全ての分子に働いていることになる。その作用範囲は、分子の直径の3倍程度いわれているため、これ以上離せば引力を失うことになる。この時期、コイル35では、電力増幅器25から送られてくる交流信号によってコイル36で磁力線を発生させて水に振動を与えることにより、共振させることになる。そのため、変調回路を設けて複数の波形信号を合成できることは、水分子に複雑に結合された分子集団に対しても容易に作用をおよぼすことが可能となる。
【0035】
これまでの動作が請求項1の発明に該当し、この処理で得られる処理水には、溶存オゾンが含まれているため、飲料用加工水や医療用加工水には適さないが、農業廃水、工業廃水、生活排水の浄化などに使用すれば、処理時間の大幅な短縮が可能となる。また、処理寸前の水を植物に与えると、溶存オゾンの影響による酸素係数の増大と、一部が欠損したイオンが炭酸同化に必要なイオンと結合して、葉の成長を促進する効果が観られた。
【0036】
タイマー動作後半では、オゾン発生器29は停止しエアーストーン33からはエアーのみが放出される。この時間帯も、電極37による電気分解作用で酸素と水素の泡が発生している。前半では、電極37に対する電気分解の通電電流がオゾンの過剰酸素原子の影響で抑制されていたが、オゾン発生器29が停止することで徐々にオゾンの影響が弱まり通電電流が回復して行く。更に、電気分解で発生する水素と過剰酸素原子が容易に反応するため、溶存オゾンを減少させ、オゾン消滅の方向に急速に進む。
【0037】
オゾンの作用が弱まるに従い、電力増幅器25から送られてくる交流信号と共振関係にあった成分のイオン分子は、オゾンの影響を受けてイオン間の電荷バランスを崩し、酸化して成分の一部のイオンが欠損しているため、元の状態には再結合できず、水の中に存在する他の成分のイオンと結合したり、結合できるイオンが存在しない場合は、分離沈殿する。
【0038】
この反応を用いて希望する水素結合にコントロールを行う。また共振関係になかった成分は、ロンドン−ファン・デル・ワールス力により分子集団(クラスター)は小さくなるが、クーロンの力まで影響を受けないので、電気分解で発生する水素と結合され、元の状態に戻る。そのため水の性質に変化は現れない。このように、選択的に再結合される成分と再結合されない成分とが存在することにより、水の水素結合を希望する状態に変えることができる。
【0039】
これまでの動作が請求項2の発明に該当するものであり、この処理で得られる処理水には、溶存オゾンが含まれていないため、飲料用加工水や医療用加工水のような二次的なオゾン反応を嫌う厳密な水処理に適した水の処理方法である。
【0040】
上記作用を効率よく行うため、図3のようなエネルギー輻射ユニット機構とした。送気ホース12よりオゾンガスが送り込まれるとエアストーン33から細かな気泡が発生し、オゾンガスは水の中に溶け込みオゾン水を生成する。この時、水の中に溶け込めなかったオゾンガスは容器上部に溜まる。溜まったオゾンガスが容器外に漏れるのを防止するため、送気ポンプ27と同じ容量の吸気ポンプ28を動作させ、吸気ホース13を経由してオゾンキラー35でオゾンの分解をして、大気中にオゾンガスを含まない空気を放出する。
【0041】
エアストーン33は水中にあるため、気泡の上昇でエアーリフト作用が発生して水の流れを作る。エアーリフトによって内容器38内の水は、上部の開口部42より内容器38外に流れ出す。また、流れ出した量に等しい量が内容器38の底部の開口部43より内容器38内に流入する。内容器38の内部の水と内容器38の外部の水が循環することにより、エアストーン33から発生するオゾンエネルギー作用、電極37により発生する電気分解エネルギー作用、コイル36より発生する磁力エネルギー作用が水の循環ラインで結ばれているので同時進行で各処理が行われる。
【0042】
また、図3のエネルギー輻射ユニット断面図では、電極37とコイル36は図4の直列接続44になっているが、図4の並列接続45で動作させても良い。コイルと電極に電力を入力した場合LとCとして動作する。直列接続44の動作では、直流の電力は電極37で消費されコイル36には交流成分のみが作用するため、電極37での電気分解作用は最大限まで設定可能であり、DC〜低周波帯域での使用に適している。また、並列接続45の場合は、コイル36に直接直流の電力が印可されるため、コイル36は直流的には低い抵抗値とみなされる。そのため、発熱を考慮して電力を抑制するので、コイルで電力を効率よくエネルギーに変換できる高周波帯域での使用に適している。
【0043】
本発明の実施形態によれば、基本周波数80HZ・変調周波数61KHZ・直流印可電圧中レベルで請求項1の処理方法で処理した水で、成熟した洋シダの成長を確認したところ、根の成長係数が増大し、葉の大きさが3割程度、増加していることが認められた。通常、鉢植えの植物は、鉢のサイズで根の成長が抑制されるため、全体のサイズは鉢のサイズで決まる。しかし本発明に係る処理水にあっては、酸素係数の向上と、水素結合が変化することとによる水の特性が変化しているため、同じ条件でも根を密集させることが可能となる。
【0044】
また、基本周波数430HZ・変調周波数なし・−直流印可電圧強レベルで請求項1の処理方法で処理した水で、布の染色を行うと、繊維の表面に存在するイオンに対する色素の反応性が向上し、吸着速度が早まると共に色むらが起こりにくくなり、染色の歩留まりが向上する。このことは、染料のイオンの状態が繊維のイオンに対して速やかに反応することと、反応を阻害するイオンの状態が消去されたことによる結果である。
【0045】
また、基本周波数430HZ・変調周波数61KHZ・直流印可電圧強レベルで請求項2の処理方法で処理した水の中に、黄褐色の浮遊物が確認されたので、原子吸光光度法で分析した結果、多量の酸化鉄が検出された。オゾン反応単独でこのレベルまで水中の鉄を酸化するには、1g/h以上のオゾンガスが必要であるが、本発明では、100mg/h程度のオゾンガスしか発生しないため、設定周波数の磁力線が鉄の分子レベルに反応して、クーロンの力を弱めたことによる結果である。
【0046】
また、基本周波数100HZ・変調周波数37KHZ・直流印可電圧中レベルで請求項1の処理方法で処理した水を一日放置した後、茶栽培の葉面散布液を希釈する水に使用した結果、葉の厚みが増すと共に外形が大きく成長して、通常の生産より二割程度の増収となった。このことは、設定周波数の磁力線の影響で葉面散布液のイオン活性を高めると共に、分子集団(クラスター)を微細構造化するため、茶葉の細胞に対する吸収率を高めたことによる結果である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、発信周波数、変調周波数、直流電圧を設定し、適宜の合成波形を作り出すことにより、電極の電位を変化させ、電極にスケールが付着するのを防止でき、オゾン作用と連動した各作用が協調して行われるため、特に安定した磁気作用と電気分解作用により電子の授与が行われ、水分子に複雑に結合された分子集団に対しても容易に作用し、処理時間の短縮がなされ、簡単に且つ効率良く、しかも再現性のある水の電子処理ができる。
【0048】
本発明は、複数の装置を設置する必要がなく、一台の装置で、飲料用加工水、医療用加工水、農業用加工水の機能の向上を図ることができるので、極めて経済的である。また、請求項1の発明は、農業廃水、工業廃水、生活排水の浄化処理を、請求項2の発明は、農業廃水、工業廃水、生活排水の浄化処理のみでなく、飲料用、医療用加工水の浄化処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水の電子処理方法に使用する装置の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示した水の電子処理方法に使用する装置の制御ユニット部に収納されている電子回路のブロック図である。
【図3】図1に示した水の電子処理方法に使用する装置のエネルギー輻射ユニットの断面図である。
【図4】図3に示したエネルギー輻射ユニット内のコイルと電極の接続図である。
【付号の説明】
1 制御ユニット部
2 基本周波数可変ツマミ
3 変調周波数可変ツマミ
4 基本周波数表示器
5 変調周波数表示器
6 直流印加電圧可変ツマミ
7 出力表示器
8 処理時間可変ツマミ
9 動作表示ランプ
10 タイマー動作開始スイッチ
11 電源スイッチ
12 送気ホース
13 吸気ホース
14 出力端子
15 ヒューズ
16 電力送出コード
17 基本周波数発振器
18 バッファアンプ
19 プリスケラー
20 カウンター
21 変調周波数発振器
22 バッファアンプ
23 プリスケラー
24 カウンター
25 電力増幅器
26 タイマー
27 送気ポンプ
28 吸気ポンプ
29 オゾン発生器
30 電源プラグ
31 電源回路
32 水容器
33 エアーストン
34 容器フタ
35 オゾンキラー
36 コイル
37 電極
38 内容器
39 ニップル
40 ニップル
41 端子
42 開口部
43 開口部
44 直列接続
45 並列接続

Claims (2)

  1. コイルと電極を直列又は並列に接続して電力を供給すると共に、水中にオゾンガスを注入して水中に配置したコイルの共振磁力エネルギーと共振関係にあるイオン分子を酸化する工程と、水中に配置したコイルの磁力エネルギーにより水分子に結合された分子集団を小さくする工程と、水中に配置した電極から生じる電気分解エネルギーにより水分子を電気分解する工程とを同時に行い、オゾンガスの気泡の浮上に伴う水の循環により各工程をむらなく、且つ迅速に行うことを特徴とする水の電子処理方法。
  2. コイルと電極を直列又は並列に接続して電力を供給すると共に、水中にオゾンガスを注入して水中に配置したコイルの共振磁力エネルギーと共振関係にあるイオン分子を酸化する工程と、水中に配置したコイルの磁力エネルギーにより水分子に結合された分子集団を小さくする工程と、水中に配置した電極から生じる電気分解エネルギーにより水分子を電気分解する工程とを同時に行い、その途中でオゾンガスの供給を停止し、水中にエアーを注入することにより、水中に配置したコイルの磁力エネルギーにより溶存オゾンの分解を促進させる工程と、水中に配置した電極から生じる電気分解エネルギーにより溶存オゾンを消滅させて水素結合を再編成する工程とを付加し、エアーの気泡の浮上に伴う水の循環により各工程をむらなく、且つ迅速に行うことを特徴とする水の電子処理方法。
JP2000078175A 2000-03-21 2000-03-21 水の電子処理方法 Expired - Fee Related JP3803005B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000078175A JP3803005B2 (ja) 2000-03-21 2000-03-21 水の電子処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000078175A JP3803005B2 (ja) 2000-03-21 2000-03-21 水の電子処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001259638A JP2001259638A (ja) 2001-09-25
JP3803005B2 true JP3803005B2 (ja) 2006-08-02

Family

ID=18595622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000078175A Expired - Fee Related JP3803005B2 (ja) 2000-03-21 2000-03-21 水の電子処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3803005B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008127135A1 (fr) * 2007-04-11 2008-10-23 Olexandr Borisovich Zayika Procédé de traitement de l'eau et de solutions aqueuses par plasma de décharge gazeuse et dispositif de mise en oeuvre de ce procédé
CN105948376A (zh) * 2016-07-20 2016-09-21 北京金大万翔环保科技有限公司 一种污水深度处理装置
CN106365335A (zh) * 2016-11-23 2017-02-01 潘博 一种环保无须耗材的电子物理软化水装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001259638A (ja) 2001-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104080742B (zh) 水素水制造装置
CN105079833B (zh) 一种高能脉冲紫外空间消毒装置
CA2703708A1 (en) Methods of synthesizing an oxidant and applications thereof
JP6697333B2 (ja) 電解水素水生成方法及び電解水素水生成装置
JP3803005B2 (ja) 水の電子処理方法
CN109052616A (zh) 亚铁配位活化过硫酸盐体系降解有机污染物、柠檬酸应用
JP2003052275A (ja) 魚介類の養殖方法および閉鎖循環式養殖システム
WO2008140255A1 (en) Apparatus of generating oxygen/hydrogen mixed gas
KR101919406B1 (ko) 양자에너지 발생기가 내장된 산화질소 함유 수분 발생기를 이용한 건강 관리 시스템
CN207046916U (zh) 银铜离子发生器及具有该银铜离子发生器的杯具
CN208013423U (zh) 氢态农业负氢离子脉冲雷达设备
JP3228324U (ja) 携帯型水素水生成器
KR100725658B1 (ko) 음용수의 은 전해 살균시스템
KR102329190B1 (ko) 플라즈마 방전을 이용한 피부 미용 장치 및 피부 미용 방법
CN106473094A (zh) 一种烧结制氢活化材料
JP2003034889A (ja) 強電解水生成装置の電解方法
CN108218053A (zh) 生活污水的处理方法
CN108594218A (zh) 氢态农业负氢离子脉冲雷达设备
JP3655669B2 (ja) イオン化水の製造法及びイオン化水製造装置
CN201268609Y (zh) 水质消毒处理装置
KR20110106713A (ko) 전기 분해를 이용한 공기청정기
CN114162905B (zh) 液体脉冲放电制备除菌等离子体水的装置及方法
CN114680348B (zh) 一种清洗装置
CN108083296B (zh) 一种老卤高效脱色方法
JPH1190447A (ja) 浴水循環装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060501

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees