JP3802414B2 - けい光ランプおよびけい光ランプ装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、フィラメント物質の飛散による内部リード線相互の短絡を防止したけい光ランプおよびけい光ランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にけい光ランプは、内面にけい光体被膜を形成したガラスチューブよりなる発光管の端部をフレアステムで閉塞し、このフレアステムに一対の内部リード線(ウエルズ)を気密に貫通し、これら内部リード線の内端部にフィラメントコイルを掛け渡して構成してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような構造のランプを長期に亘り高周波で点灯すると、フィラメント物質(W)や、これに塗布した酸化バリウム等の電子放射物質、およびフィラメントに近い内部リード線の先端部材(Ni)が飛散し、これらの飛散物がバルブ壁に付着して黒化を生じるとともに、この飛散物はフィラメントに近いフレアステムの先端面にも付着して堆積する。特に、ランプの寿命末期時、フィラメントの電子放射物質が飛散し後にランプが半波放電を起こすことがあり、このような半波放電が生じるとフィラメント物質(W)や内部リード線の物質(Ni)の飛散が激しくなり、これらはフィラメントに近いフレアステムの先端面に付着し易い。
【0004】
このような付着物は導電体であるから、ある程度堆積すると通電する可能性がある。すなわち、フレアステムの先端面に電極飛散物質等が堆積すると、相互に離間して封着されている一対の内部リード線間に上記電極飛散物質による導電経路が形成され、このため一対の内部リード線がフレアステムの先端面に形成された上記堆積物の導電経路により相互に導通されることがある。
【0005】
このような場合、例えばフィラメントの予熱回路が定電流制御式の場合、フィラメントが断線された後にも一対の内部リード線間の上記堆積導電経路に電流が流れ、この導電経路が発熱し、フレアステムを熱により破損させたり、多大な電流が流れて大きな電力損失を生じる不具合がある。
【0006】
また、一般に、フィラメントから電子放射物質が完全に飛散して枯渇した場合にランプは不点となるが、インバータ点灯の場合は2次電圧が高いので電子放射物質が完全に飛散して枯渇した後でも、半波放電を継続することがあり、このような場合も上記一対の内部リード線間に形成された堆積物の導電経路に電流が流れ、この導電経路が発熱し、フレアステムを破損させたり、多大な電流が流れて大きな電力損失を生じることがある。
【0007】
したがって、本発明の目的とするところは、封着部材の内部リード線間に電極物質や電子放射物質による堆積導電経路が形成されないようにし、封着部材を熱破損させたり、不要な大電流が流れるのを防止することができるけい光ランプおよびけい光ランプ装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1のけい光ランプは、内面にけい光体被膜が形成された発光管と;フィラメントを支持する一対の内部リード線を貫通させ、上記発光管の封止端部に封装された封着部材と;一対のガラス製絶縁性材料が一方の内部リード線を挟むように溶着されることで一対の内部リード線の間に位置するように一方の内部リード線に支持された張出し部材と;を具備しており、張出し部材は、前記張出し部材は、フィラメントから飛散した物質を付着させて前記飛散した物質が封着部材に堆積することを軽減して前記一対の内部リード線間で短絡が生じるのを阻止していることを特徴とする。
【0009】
請求項2のけい光ランプ装置は、請求項1記載のけい光ランプと;このけい光ランプのフィラメントを定電流制御により予熱するととともに、高周波電源によりこのけい光ランプをインバータ点灯する点灯装置と;を具備していることを特徴とする。
【0010】
【作用】
請求項1の発明によれば、フィラメントから飛散した物質によって一対の内部リード線間で短絡が生じるのを阻止するように、一対のガラス製絶縁性材料からなる張出し部材が一対の内部リード線の間に位置するように一方の内部リード線を挟むように溶着によって支持されるので、フィラメントから飛散した物質が張出し部材に付着されて封着部材の表面に電極飛散物質が堆積しにくくなり、よって一対の内部リード線間の短絡が防止される。
【0011】
さらに、請求項2の発明によれば、請求項1の発明のけい光ランプが高周波電源により点灯されるけい光ランプ装置として適用されるから、電極物質等の飛散の多い高周波点灯式ランプにおいてその効果が顕著になる。
【0012】
【実施例】
以下本発明について、実施例にもとづき説明する。図1は本発明の実施例の前提となるけい光ランプの一種である直管形けい光ランプの端部を示す断面図、図2は図1の直管形けい光ランプの全体を示す斜視図である。図において符号1はガラスチューブからなる発光管バルブである。発光管1の端部はフレアステム2によって気密に閉塞されており、このフレアステム2にはニッケルなどからなり一対の内部リード線(ウエルズ)3、3が気密に貫通されている。これら内部リード線3、3の内部端部にはフィラメント4が掛け渡されている。フィラメント4は、タングステンワイヤからなり、2重コイルまたはトリプルコイルで形成されている。フィラメント4の両端に形成したレグ部5、5は、上記内部リード線3、3に形成したフック部6、6により挾持されている。フィラメント4には酸化バリウム等のような電子放射物質(図示しない)が塗布されている。
【0013】
上記フレアステム2には、上記一対の内部リード線3、3が貫通する根元に対応して、少なくとも一方の内部リード線3の根元に、凹陥部7が形成されている。 このような発光管1の内面にはけい光体被膜8が形成されており、またこの発光管1内には、所定量に水銀と、アルゴンなどの希ガスが封入されている。また、上記発光管1の両端部にはそれぞれ口金10、10が被着されており、これら口金10、10には口金ピン11、11が突設されている。これら口金ピン11、11は上記内部リード線3、3に接続されている。
【0014】
このような構成のけい光ランプにおいては、長期に亘り点灯すると、フィラメント4を構成するタングステンや、これに塗布した電子放射物質、およびフィラメント4に近い内部リード線3のフック部6材料のニッケルが飛散し、これらの飛散物がフレアステム2の先端面に付着して堆積することがある。このような付着物9は導電体であるから、ある程度堆積すると通電する可能性がある。
【0015】
図3は本発明の第1の実施例を示し、この例は、少なくとも一方の内部リード線3の途中に張出し部材としてガラス棒50を設けたものである。すなわち、少なくとも一方の内部リード線3の途中に、フィラメント4からフレアステム2の先端面に向けて飛散物質が到達するのを阻止する張出し部材50を取着したものである。張出し部材50は、通常のガラスからなり、内部リード線3に接合されている。このような構成の場合、フィラメント4や塗布物質またはリード線のフック部6の材質が蒸発してフレアステム2の先端面に飛散しようとしても、途中に設けた張出し部材50に飛散物が付着し、よってフレアステム2の先端面に堆積するのが軽減される。このため、フレアステム2の先端面に電極飛散物質9が堆積しても、相互に離間した一対の内部リード線3、3間が堆積物9で電気的に導通する割合が軽減され、よって相互に短絡するのが防止される。この結果、例えばフィラメント4の予熱回路が定電流制御式の場合やインバータ点灯方式の場合であっても、一対の内部リード線3、3間に電流が流れるのが防止され、体積物9の発熱によりフレアステム2が熱破損したり、多大な電流が流れて大きな電力損失を生じるなどの不具合が回避されることになる。
【0016】
図4および図5は本発明の第2の実施例を示し、この例は、少なくとも一方の内部リード線3の途中に張出し部材として、通常のガラス等からなるガラスビード60を設けたものである。この場合、ガラスビード60は、図5に示す方法により取り付けることができる。すなわち、図5の(A)において55、55は治具であり、ガラス球57、57を保持する保持凹部56、56を有する。これら保持凹部56、56にガラス球57、57を嵌合し、図5の(B)に示すように、ガラス球57、57をガスバーナ58、58により加熱軟化する。ガラス球57、57の表面が軟化すると、図5の(C)に示すように、治具55、55を接近させて軟化したガラス球57、57によりリード線3を挾持する。この状態でガラス球57、57の冷却固化を待ち、これが固化したら治具55、55を図5の(D)に示すように引き離す。すると、ガラス球57、57が相互に溶着してリード線3に付着し、図4に示すガラスビード60が成形され、かつ同時にリード線3に接合される。このような構成の第2の実施例の場合も、図3に示す第1の実施例の場合と同様の効果を奏する。
【0017】
なお、上記各実施例の場合、フレアステム2を使用したけい光ランプについて説明したが、最近のけい光ランプは有効発光長さを長くするため、ボタンステムやビードステムを使用する場合がある。このようなボタンステムやビードステムを使用した場合、リード線はこれらボタンステムやビードステムを貫通されるものであるため、電極物質の飛散物はこれらボタンステムやビードステムの表面に堆積する。よって、本発明はボタンステムやビードステムを用いたけい光ランプにも適用可能であり、これらステムを総称して封着部材と称する。また、ランプの形状は直管形に限らず、屈曲形であってもよく、またラピッドスタート形けい光ランプであってもよい。
【0018】
このようなことから、上記各実施例によれば、フィラメント4の断線後に封着部材を熱破損させたり、不要な大電流が流れるのを防止することができる。
【0019】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、フィラメントから飛散した物質によって一対の内部リード線間で短絡が生じるのを阻止するように、一対のガラス製絶縁性材料からなる張出し部材が一対の内部リード線の間に位置するように一方の内部リード線を挟むように溶着によって支持されるので、この張出し部材がフィラメントから封着部材に向けて飛散物質が到達するのを阻止し、堆積物による導電経路の形成を低減する。
【0020】
そしてまた、請求項2の発明によれば、高周波電源により点灯される請求項1のけい光ランプを備えたけい光ランプとしたので、その効果が顕著に現われ、特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の前提となるけい光ランプの端部を示す断面図。
【図2】同じく実施例の前提となるけい光ランプ全体を示す斜視図。
【図3】本発明の第1の実施例を示す電極マウントの斜視図。
【図4】本発明の第2の実施例を示す電極マウントの斜視図。
【図5】(A)ないし(D)は、上記第2の実施例の電極マウントを製造する場合の作業工程を示す図。
【符号の説明】
1…発光管バルブ、2…ステム 3…内部リード線、4…フィラメント、50…張出し部材としてのガラス棒、60…張出し部材としてのガラスビード。
Claims (2)
- 内面にけい光体被膜が形成された発光管と;
フィラメントを支持する一対の内部リード線を貫通させ、上記発光管の封止端部に封装された封着部材と;
一対のガラス製絶縁性材料が一方の内部リード線を挟むように溶着されることで一対の内部リード線の間に位置するように一方の内部リード線に支持された張出し部材と;
を具備しており、前記張出し部材は、フィラメントから飛散した物質を付着させて前記飛散した物質が封着部材に堆積することを軽減して前記一対の内部リード線間で短絡が生じるのを阻止していることを特徴とするけい光ランプ。 - 請求項1記載のけい光ランプと;
このけい光ランプのフィラメントを定電流制御により予熱するととともに、高周波電源によりこのけい光ランプをインバータ点灯する点灯装置と;
を具備していることを特徴とするけい光ランプ装置。
Priority Applications (1)
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JP6951093 | 1993-03-29 | ||
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