JP3211612B2 - 放電ランプ及びその製造方法 - Google Patents

放電ランプ及びその製造方法

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JP3211612B2 JP04844695A JP4844695A JP3211612B2 JP 3211612 B2 JP3211612 B2 JP 3211612B2 JP 04844695 A JP04844695 A JP 04844695A JP 4844695 A JP4844695 A JP 4844695A JP 3211612 B2 JP3211612 B2 JP 3211612B2
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水銀ランプ、メタルハ
ライドランプ、ナトリウムランプ等の放電ランプ及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な放電ランプの構成は、ガ
ラス管中央部を特定形状に加工を施して発光部とし、上
記発光部の両側からMo箔を介して、W電極棒を対向さ
せるように、一対の電極をガラス管と密着封止し、上記
発光管中に水銀または希ガス及びメタルハライド等の発
光材料金属を封入した構成を有している。
【0003】図6は上記従来の放電ランプを示すもの
で、石英からなる発光バルブ管1、一対の放電電極2及
び発光材料13から構成されており、放電電極2はMo
箔4とMo棒5で接続したW電極棒6が電極先端部分で
放熱用のWコイル7を有し一対の放電電極2がMo箔5
部分でガラス管と封止している。発光バルブ管1の中の
発光材料13として、メタルハライド、水銀およびAr
等の希ガスを封入している。また、安全のため、上記構
成に外管をかぶせたような構成も商品化されている。
【0004】水銀ランプは主に施設照明用に広く使用さ
れている。またメタルハライドランプの需要はここ急激
にその利用分野の拡大が図られている。それは水銀ラン
プに比較して、種々の金属を添加することにより演色性
が大幅に改善され、発光効率も非常に高くなっているた
めである。したがって、従来ハロゲンランプが使用され
ていた分野への代替えとして現在大きな注目を浴びてい
る。さらに小型ランプでは一般店舗用照明であるとか、
自動車のヘッドライトへの展開であるとかといった実用
化が急速に進められている。また、特殊用途としては、
液晶パネルを使用したプロジェクションTV用の強力な
バックライトとして、商品化されつつある。以上のよう
な理由から明るいOHP用光源としてメタルハライドラ
ンプが、ハロゲンランプに置き換えられようとしてい
る。
【0005】しかも昨今は、一般照明用として電球の代
替えとしてメタルハライドランプの小型化が研究されて
おり、一対の放電電極の封止を発光管の片側で行い構成
の簡素化が検討されている(米国特許第5,108,33
3号明細書)。さらには、メタルハライドランプの長寿
命化を図るために、従来のバルブである石英管材料から
セラミック材料への代替も検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の放電ランプの大きな欠点は、W放電電極からWが飛
散し、発光管表面に付着するために発光管自身の透過率
を減少させ、全光束を極端に制限されることである。図
7は、実際にW電極が飛散して状態の放電ランプを示す
もので、W電極が飛散して発光管表面に付着した量を調
べると発光管の部分によって付着の仕方が異なってお
り、電極近傍A,B部と発光管中央C部とでは、電極近
傍A,Bに付着する量が初期は倍程多い。
【0007】また、これまで、電極に添加物を混ぜてW
の飛散を抑制することにより、寿命特性を改善する試み
がなされているが、決定的な解決に至っておらずさらな
る改善が必要迫られている。
【0008】また、一対の電極の封止を放電ランプの発
光管の片側だけで行う小型化の検討が進められている
が、電極先端部の放電のみならず、電極封止部から電極
先端までの間の不要な部分で放電するという課題を有し
ており、それについてもいろいろ検討がなされている。
【0009】さらには、小型のメタルハライドランプ
は、水銀蒸気圧が10気圧近くなるので、安全のため破
損時の防爆対策が必要とされている。
【0010】本発明は上記課題を解決するもので、光束
維持率を大幅に改善し、発光分光特性の経時変化を抑制
できる放電ランプを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、放電電極の封止部分から放電先端部分までガ
ラス管またはセラミック管などで覆ってしまう構成をと
る。このとき、対向する電極が発光バルブ管の左右両側
から出ている場合は、その放電先端部分まで、覆いかぶ
す構成をとる。また発光バルブ管の片側から一対の電極
を対向させている場合は、放電先端部分を除く放電電極
を覆いかぶす構成を取る。
【0012】さらに耐圧をあげるだけの目的では、封止
部分をガラス管の二重構造にすればよい。また、電極を
封止する方法として、Mo箔に接続されたW電極棒と電
極を覆うガラス管と本体の発光バルブ管を同時にバーナ
ー等で溶融させ、ピンチングを行うことにより、本発明
の構成が得られる。または、予めガラス細管中にMo箔
で接続されたW電極棒を封止し、それを発光バルブ管中
に挿入しバーナー等で溶融し、ピンチングにより封止す
る方法をとっても良い。
【0013】
【作用】本発明は、上記した構成を上記プロセスにより
作成することにより、W電極からの飛散が発光バルブ管
内壁面につくのを防止出来るほか、一対の放電電極のW
電極棒間で不要な部分の放電を防止出来、しかも発光バ
ルブ管の耐圧を大幅に改善できる作用を有している。
【0014】
【実施例】以下本発明の第1の実施例について図面を参
照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施例の放
電電極部分をガラススリーブ等の構造体で覆いかぶせた
構造の放電ランプを示す略断面図である。
【0015】図1において、1は石英もしくはガラスか
らなる発光バルブ管、2は発光バルブ管1内に設けられ
た対向する一対の放電電極、3は一対の放電電極2を電
極先端部分まで覆いかぶせた細いガラス管からなる保護
スリーブで、各放電電極2はMo箔4とMo棒5で接続
したW(タングステン)電極棒6が電極先端部分で放熱
用のWコイル7を有し、一対の放電電極2がMo箔4部
分で保護スリーブ3のガラス管と封止している。発光バ
ルブ管1の中の発光材料として、メタルハライド、水銀
およびAr等の希ガスを封入している。また安全のた
め、上記構成に外管をかぶせた構成としてもよい。
【0016】図1に示すように、対向する一対の放電電
極2をガラス細管の保護スリーブ3で電極先端部分まで
覆いかぶせる構成を取ることにより、Wの飛散が、従来
発光バルブ内表面に飛散していたのが、放電電極を覆っ
た保護スリーブ3にかなりの量付着するため、発光バル
ブ管1内面へのWの付着を抑制することが出来る。
【0017】さらに、色の経時変化をみても従来例と比
較して、変化が押さえられる。これは、従来Wが発光バ
ルブ管1内面に付着してバルブ管壁温度が変化し水銀ま
たはメタルハライド等の発光材料の蒸気圧特性が変化し
ていたのに対し、発光バルブ管1へのW付着量が減少し
たことで、管壁表面温度変化が抑えられるため発光特性
が安定化していることを意味する。
【0018】図7で示したように、発光バルブ管の部分
によってWの付着の仕方が異なり、電極近傍A,B部と
発光管中央C部とでは、電極近傍A,Bに付着する量が
初期は倍程多いので、電極近傍A,Bからの付着を抑制
すると、光束維持率の改善を図ることができる。
【0019】以上のように本実施例の構成では、保護ス
リーブ先端にはWが付着するが、図2に示すようにこれ
による光束低下は少ない。さらに電極近傍に設置されて
いるため、スリーブの失透、黒化は極端に進むが光路の
妨害にならないように設置すれば、問題ない。またアー
クの発光部も電極先端からごく離れた部分から発光して
いるため、保護スリーブ3による光路の妨害は避けられ
る。逆に、電極温度は先端で約3000℃、アーク中だ
と5000〜6000℃になるため保護スリーブ3をア
ーク中にいれることは出来ない。
【0020】次に、本実施例の放電ランプの製造方法に
ついて説明する。図3は本実施例のガラス管の二重スリ
ーブとW電極−Mo箔からなる放電電極とを、同時にバ
ーナーで封止することにより放電ランプを製造する放電
ランプの製造方法を示す概念図である。
【0021】図1のような放電バルブを形成するには、
図3に示すように発光バルブ管1中に、Mo棒5−Mo
箔4−Wコイル7付きW電極棒6から構成された放電電
極2とこれを覆うガラス細管の保護スリーブ3を挿入
し、バーナー8で発光バルブ管1の外部から発光バルブ
管1の保護スリーブ内挿部分を熱し溶融した後、金型等
でピンチングし、ガラス細管と封止する。これにより、
Mo箔4と保護スリーブ3と発光バルブ管1とが完全に
密着することになり、発光バルブ管1が密封される。さ
らに、発光バルブ管1につけた側管10からArガス9
を流し込みピンチング中に放電電極2が酸化する事を防
止している。
【0022】図4(a)は従来のガラス管が一重の時の
電極棒とガラス管の断面形状を、図4(b)はガラス管
が二重の時の電極棒とガラス管の断面形状を示している
が、図4(a)に示すように、従来は発光バルブ管と電
極だけであったのが、本実施例では図4(b)に示すよ
うに、ガラスの二重管のピンチングを行うことになるた
め、ガラスを十分溶融する必要がある。
【0023】尚、放電電極2をピンチングする時、予め
放電電極2を保護スリーブ3で封止したガラス棒状体を
発光バルブ管1内に挿入して、発光バルブ管1の外側か
ら熱をかけ溶融し、ピンチングする工程を行うことによ
り、図1のような構成を実現することも可能である。
【0024】次に、本発明の第2の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図5は本発明の第2の実施
例で、放電電極を片側から封止する場合で、放電不要部
分をガラススリーブ等の構造体で覆った構造の放電ラン
プの概略断面図である。
【0025】図5のような片側から電極を形成している
放電ランプでは、保護スリーブ3がない場合、W電極棒
の封止部からコイル放熱部のWコイル7までの間で、放
電してしまうという欠点を有していたが、図5に示す様
に、さらに放電先端部12以外を残して、ガラス細管の
保護スリーブ3で放電電極2を覆うことにより、必要部
分だけの放電特性が得られ、不要部分の放電を確実に押
さえることが可能となる。それは、ガラスの誘電率が空
気の誘電率に比較し、3〜4倍のため、絶縁破壊が起こ
らないためだと考えられる。
【0026】さらに、この構成を得るにあたっても、第
1の実施例と同様の方法を取れば、容易に、作成する事
が出来る。
【0027】以上述べた実施例の他、封止部分だけガラ
ス管を二重にするような構成を取っても良い。これによ
り、従来の耐圧の約30%以上の耐圧向上がはかれる。
試作したサンプルで従来構造では30〜40気圧の耐圧
のものが、40気圧から60気圧に耐圧特性が向上して
いることが判った。これは図4に示すようにMo箔4及
びW電極棒6を囲んでいるガラス管との隙間11が減少
していることによる。また、Wによる黒化防止対策や、
不要部分の放電抑制として、セラミック管による電極部
分の二重スリーブの構成でも、同様の効果が得られるの
で、本方式はセラミック放電ランプでも有用である。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、W等の電
極成分が放電ランプ管内表面に飛散するのを抑制できる
ことによって、光束維持率を大幅に改善できる。また、
これにより、発光バルブ管の温度変化が小さいため、発
光分光特性の経時変化も改善される。
【0029】また、一対の放電電極が発光バルブ管の同
一方向から封止されている場合は、不要な部分での電極
間の放電を確実に抑制できる。したがって、従来のよう
に放電部での距離と封止部との距離を変えるようなこと
をしなくて済む。
【0030】さらには、電極部分がガラス管の二重構造
を有する事により、従来から強度的に弱い電極封止部分
が強化され、発光バルブ管の耐圧を大幅に改善すること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における放電ランプの構
造図
【図2】同本実施例の発光したアークから光が放出され
る様子を示す図
【図3】本実施例のガラス管の二重スリーブとW電極−
Mo箔からなる放電電極とを、同時にバーナーで封止す
るための概念図
【図4】(a)は従来のガラス管が一重の時の電極棒と
ガラス管の概略断面図 (b)は本実施例のガラス管が二重の時の電極棒とガラ
ス管の概略断面図
【図5】本発明の第2の実施例における放電ランプの構
造図
【図6】従来の一般的なメタルハライドランプの構造図
【図7】従来の発光管表面にW電極が飛散して付着する
各部分を示す構造図
【符号の説明】
1 発光バルブ管 2 放電電極 3 保護スリーブ 4 Mo箔 5 Mo棒 6 W電極棒 7 Wコイル 8 バーナー 9 Arガス 10 側管 11 隙間 12 放電先端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−30051(JP,A) 特開 昭58−157049(JP,A) 特開 平8−250067(JP,A) 特開 平4−141939(JP,A) 実開 昭59−67853(JP,U) 特公 昭58−32900(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/36 H01J 61/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する一対の放電電極を発光管の左右両
    側の二力所で封止した放電ランプであって、上記放電電
    極の封止部から電極先端部分まで覆う構造体を備えた放
    電ランプ。
  2. 【請求項2】構造体はガラスもしくはセラミックからな
    る請求項1記載の放電ランプ。
  3. 【請求項3】請求項1または2のいずれかに記載した放
    電ランプ製造方法であって、少なくとも電極ピンチング
    の工程で、発光ガラス管と電極保護用のガラス管の二重
    構造を同時にピンチングする工程を含むことを特徴とす
    る放電ランプの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2のいずれかに記載した放
    電ランプ製造方法であって、少なくとも電極ピンチング
    の工程で、予め放電電極を封止したガラス棒状体を発光
    ガラス管に挿入して、前記発光ガラス管の外側から熱を
    かけ溶融し、ピンチングする工程を含むことを特徴とす
    る放電ランプの製造方法。
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KR20030046318A (ko) 2001-12-05 2003-06-12 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 고압방전램프의 제조방법, 고압방전램프 및 램프유닛
US11590612B2 (en) * 2018-04-27 2023-02-28 Hobart Brothers Llc Micro-porous tubular welding wire

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