JP3802201B2 - ヒータ用安全装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光材料処理装置等に設けられて感光材料を処理する処理液等の液中に配置されて用いられる処理液用ヒータによる過熱を防止するヒータ用安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動現像機等の感光材料処理装置において、写真フイルム等の感光材料を処理する適正な現像処理能力を確保するためには、現像液、定着液等の処理液を該感光材料を最適な状態で処理できる所定の温度範囲内に維持しなければならない。
【0003】
一般に、この処理液温度は、処理槽内に貯留している処理液に浸かるように、処理槽内に発熱体を収容しているヒータ本体(以下、単に「ヒータ」と言う)を配置し、処理液の温度を温度サーミスタ等の温度センサで検出して、この温度が所定の範囲となるように、ヒータをオン・オフする。
【0004】
一方、処理槽内には、ヒータの過熱によって処理液の温度が異常に上昇してしまうのを防止するために安全装置を設けている。安全装置としては、温度サーモや温度ヒューズがあるが、温度サーモは、検出温度が設定温度を越えると接点を開放し、ヒータへの通電を遮断するようになっており、処理液の温度が低下することにより復旧する自動復帰式と、手動で復旧操作を行う手動復帰方式があるが、何れかの方法で接点を閉じることにより、再度ヒータの使用が可能となる。
【0005】
ヒータに通電しているときに、処理槽内に処理液が入っていなかったり、処理液が不足している状態では、所謂空焚きとなる。安全装置は、このヒータによる空焚きの防止に用いられる。
【0006】
空焚き防止のための安全装置として用いられる自動復帰式の温度サーモは、ヒータによって過熱されて設定温度を越えると作動して、ヒータへの通電を遮断する。また、ヒータが冷却することにより温度サーモの検出温度が低下すると、開放していた接点を自動的に閉じる。これによって、ヒータの再使用が可能となり、電源を遮断しない限りヒータへの通電が繰り替えされる。このために、ヒータ近傍の部品が過度の熱に繰り替えし熱せられ、変形したり、発焼や熱焼により発火することがある。
【0007】
また、手動復帰式の温度サーモは、検出温度が所定の温度より下がった状態で、接点復旧用の操作ボタンを操作することにより、開放している接点が閉じられる。したがって、処理槽内に液が入っていないなかったり、処理液が不足している状態でも、誤って操作ボタンが操作されると、ヒータへの通電が開始され、ヒータ近傍の部品の過熱を繰り返すことになってしまう。
【0008】
このようなヒータの周囲の部品の過熱が繰り返されるのを防止するために、温度ヒューズを用いた安全装置がある。
【0009】
この温度ヒューズは、ヒータに接近するように取付けられ、空焚きによってヒータの温度が、高温となって温度ヒューズの設定温度を越えると溶断し、ヒータへの通電が遮断するようになっている。
【0010】
ところで、温度ヒューズは、溶断すると温度サーモなどのように再使用することができないため、新たな温度ヒューズに交換する必要がある。このとき、温度ヒューズを適切に作動させて空焚きを防止するためには、処理液中に配置するヒータに対して一定の位置に温度ヒューズを取付ける必要があるので、一般にヒータと温度ヒューズを一体で交換するようになっている。
【0011】
すなわち、温度ヒューズは、ヒータから離れるほど溶断するのに時間がかかる。また、温度ヒューズは、一定の長さがあり、ヒータに対する角度によっても溶断するまでの時間が変化する。したがって、温度ヒューズは、ヒータへの通電を遮断するまでの時間を一定にするためにヒータに対する取付け位置及び角度を一定にしなければならない。このような温度ヒューズの取付け位置の調整を不要とするために、温度ヒューズがヒータに組つけられ、ヒータと一体で交換されるようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、温度ヒューズが溶断しただけで、ヒータも交換したのでは、交換時間がかかると共に温度ヒューズを交換するための部品代も高くなる。また、感光材料処理装置の処理槽内には、常に処理液が貯留されており、ヒータを交換するためには、この処理液を抜き出す必要があり、温度ヒューズが溶断したときの交換作業が煩雑なものとなってしまう。さらに、ヒータの交換のために液を抜き出した場合、装置内部に設けられているローラやガイド等の部品が乾き、現像液の成分が結晶となって析出し、処理を再開したときに、感光材料の仕上がり品質に影響を及ぼしてしまうこともある。
【0013】
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、温度ヒューズによって適切に異常過熱を防止することができると共に、温度ヒューズが溶断したときに安価で感光材料等の処理液によって処理される材料の仕上がり品質に影響を与えることなく、簡単に交換できるヒータ用安全装置を提案することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、ヒータ本体内に封入されている発熱体へ通電されることによりヒータ本体の周囲の液体を加熱する処理液用ヒータに用いられるヒータ用安全装置であって、所定の温度以上に加熱されることにより溶断して前記ヒータ本体への通電を遮断する温度ヒューズが予め所定の位置に封入されている管体と、一端部が前記ヒータ本体からの熱が伝達されるようにヒータ本体に固着され、他端側に前記管体を挿入及び引出し可能な開口が形成され、該開口から管体が挿入されて装填されることにより前記ヒータ本体からの熱を前記温度ヒューズに伝達する筒体と、前記筒体内に装填された前記管体内の前記温度ヒューズが前記ヒータ本体に対して一定の位置に配置されるように管体を筒体に対して位置決めして固定すると共に、固定を解除することにより管体を筒体から引き出し可能とする位置決め手段と、を含むことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、予め所定の位置に温度ヒューズが封入された管体を筒体内へ挿入して装填することにより、温度ヒューズが取付けられる。このとき、位置決め手段による筒体に対して管体を位置決めすることにより、温度ヒューズがヒータ本体に対して一定の位置に取付けられるようにしている。
【0016】
ヒータ本体からの熱は、筒体を介して管体内の温度ヒューズへ確実に伝達されるので、温度ヒューズが所定の温度に達して溶断したときに、ヒータ本体内の発熱体への通電を確実に遮断できるので、ヒータによる空焚きを確実に防止することができる。
【0017】
また、溶断した温度ヒューズの交換は、筒体から管体を抜き出すことにより簡単に行うことができる。このとき、新たな温度ヒューズが封入された管体を筒体に対して位置決めするので、温度ヒューズは、ヒータ本体に対して一定の位置に正確に取付けることができる。
【0018】
請求項2に係る発明は、前記筒体が前記ヒータ本体と共に処理槽内に配置された状態で、前記筒体の開口が槽壁に形成されている開口を介して処理槽外に開口していることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、先端がヒータ本体に固着されている筒体は、ベース板に取付けられて処理槽内へ挿入されて配置されている。また、筒体の開口は、ベース板に設けられて処理槽外へ向けられている。このため、管体の筒体への挿入及び筒体からの管体の抜き出しを処理槽内の処理液を抜き出すことなく行うことができる。これによって空焚き防止のための温度ヒューズの交換作業が極めて容易となる。
【0020】
なお、位置決め手段は、ベース板に対して管体を位置決めするものであっても良い。また、筒体が取付けられるベース板には、ヒータ本体が取付けられているものであっても良い。すなわち、ヒータ本体と筒体を同一のベース板に取付けもよい。
【0021】
このように本発明では、温度ヒューズが封入された筒体のみを交換するので、温度ヒューズが溶断したときの交換部品が少なくてすみ、交換部品の部品代も安くすることができる。また、温度ヒューズの交換は、処理槽外からできるので、温度ヒューズを交換するために、処理槽から処理液を抜き出す必要がなく、また、処理液を抜き出すことにより装置内部の部品に処理液中の成分を析出させ、感光材料等の被処理材の仕上がり品質を損ねさせてしまうのも確実に防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明を適用した自動現像装置10の概略構成を示している。この自動現像装置10は、箱体状のフレーム14の内部に被処理材としてシート状の感光材料であるシートフィルム12を搬送しながら複数の処理液に浸漬して処理する処理液処理部16と、処理液処理部16で処理されたシートフィルム12を乾燥処理する乾燥部18が設けられている。
【0023】
処理液処理部16は、処理タンク20が現像液を貯留する現像槽22、定着液を貯留する定着槽24及び水洗水を貯留する水洗槽26に区画されている。現像槽22、定着槽24、水洗槽26のそれぞれには、複数のローラ対とガイドによって略U字状のシートフィルム12の搬送路が形成された現像ラック28、定着ラック30、水洗ラック32が配設されている。また、現像槽22の上流側には、自動現像機フレーム14に形成されている挿入口44に隣接して挿入ラック34が設けられ、現像槽22と定着槽24の間及び定着槽24と水洗槽26の間には、ローラ対とガイドによって上流側の処理槽から下流側の処理槽へ向けてシートフィルム12を案内搬送するクロスオーバーラック36、38が設けられている。
【0024】
挿入口44から自動現像機フレーム14内に挿入されたシートフィルム12は、挿入ラック34によって処理液処理部16内に引き入れられ、現像ラック28、クロスオーバーラック36、定着ラック30、クロスオーバーラック38及び水洗ラック32によって搬送され、現像液、定着液及び水洗水に順に浸漬されて処理される。
【0025】
乾燥部18は、処理液処理部16の近傍から上方へ突設されており、千鳥状に配置したローラ42によってシートフィルム12を上方へ向けて案内搬送する乾燥ラック52が設けられており。また、処理液処理部16と乾燥部18の間には、スクイズ部70が設けられている。
【0026】
水洗処理の終了したシートフィルム12は、スクイズ部70のローラ対78、80、82によって挟持搬送されて乾燥部18内へ送られる。このとき、ローラ対78〜82がシートフィルム12の表面から水分を絞り落とす。
【0027】
乾燥部18では、図示しないヒータとファンによって発生した乾燥風をローラ42によって搬送されるシートフィルム12へ吹き付けることにより、シートフィルム12の乾燥処理を行う。
【0028】
乾燥処理されたシートフィルム12は、乾燥部18の上部に設けられたターン部46によって処理液処理部16の上方へ向けて排出される。処理液処理部16の上部には、フィルムトレイ48が設けられており、シートフィルム12は、このフィルムトレイ48上に載置されて集積される。
【0029】
ところで、現像槽22内の底部近傍には、処理液用ヒータとして図2に図示するごときヒータユニット60が配置されている。現像槽22内の現像液は、このヒータユニット60が動作することにより加熱される。このとき、自動現像装置10では、図示しない温度センサによって検出する現像液の温度に基づいてヒータユニット60内の発熱体ををオン/オフ制御することにより、ヒータユニット60によって加熱した現像液を所定の温度に維持している。
【0030】
この現像液の温度は、シートフィルム12が最適に仕上がる温度に設定されている。また、自動現像装置10では、現像槽22内の現像液の余熱によって定着槽24内の定着液が略現像液と同じ温度に保たれ、これによりシートフィルム12が適切な品質に仕上げられるようにしている。なお、定着槽24内にもヒータユニット60を設けて、定着槽24内の定着液がヒータユニット60によって適切な温度となるように加熱されるものであってもよい。
【0031】
ここで、ヒータユニット60による空焚きを防ぐためのヒータ用安全装置について図2乃至図4を参照しながら説明する。
【0032】
図3に示されるように、ヒータユニット60は、長尺のヒータ本体62内に発熱体を収容している。ヒータ本体62としては、ステンレス等の耐腐蝕性金属を円筒状に形成したケーシング64内にコイル状の図示しない発熱体を収容したものが用いられている。なお、ケーシング64の内部には、発熱体と共にMgO(酸化マグネシウム)又はシリコーンコンパンウンド等の伝熱部材が封入されており、発熱体をケーシング64の内部の所定の位置に固定すると共に、発熱体の発生した熱が確実にケーシング64に伝達されるようにしている。
【0033】
ヒータ本体62は、一方の端部が略矩形形状のブラケット66の一方の面に一体に連結されており、このブラケット66の他方の面からモールド部材68を介してケーブル72が引き出されている。このケーブル72を介してヒータ本体62の内部の発熱体へ電力を供給することにより、発熱体が熱を発するようになっている。また、ヒータ本体62は、このモールド部材68によって内部が密閉されており、処理液等の滲み込むのを確実に防止している。
【0034】
一方、ヒータユニット60には、本発明を適用したヒューズユニット83が組付けられている。ヒータユニット60のブラケット66は、ヒータユニット73のベース板の役目も有しており、ブラケット66には、ヒューズユニット73が装填される筒体としての筒管74が取付けられている。この筒管74は、ヒータ本体62のケーシング64と同じにステンレス等の耐腐食性金属によって形成されている。また、筒管74は、ヒータ本体62側(ブラケット66と反対側)の端部が閉塞されており、内部への処理液の滲み込みが防止されている。
【0035】
筒管74は、このブラケット66から突出している先端が、ヒータ本体62のケーシング64に蝋付け等によって強固に固着されており、これによって、ケーシング64の熱が筒管74へ確実に伝達されるようになっている。
【0036】
ブラケット66には、ヒータ本体62と反対側の面に筒管74の内部と連通する開口76が形成されている。
【0037】
一方、ヒューズユニット83は、温度ヒューズ86を収容しているヒューズ管84と、このヒューズ管84が取り付けられているモールド部材88によって構成されている。
【0038】
このブラケット62の開口76からは、管体としてのヒューズ管84が挿入される。ヒューズユニット83は、ヒューズ管84が筒管74内に嵌め込まれるよう所定の位置まで挿入されることにより、筒管74に装填される。なお、ヒューズ管84を挿入するときには、熱伝導性シリコンも同時に充填されて、筒管74とヒューズ管84の隙間を緊密に埋めて、熱伝導効率を確保すると共に、ヒューズ管84が筒管74内に緊密に装填されるようにしている。
【0039】
ヒューズ管84は、外径及び長さが筒管74の内径寸法及び深さに合わせた円筒状に形成されており、このヒューズ管84の内部には、温度ヒューズ86と共に熱伝導性シリコンが封入されている。温度ヒューズ86は、ヒューズ管84内の所定の位置に配置され、熱伝導性シリコンをヒューズ管84内に充填して、ヒューズ管84内の熱伝導効率を確保している。なお、ヒューズ管84内の温度ヒューズ86の位置は、X線カメラ等のX線撮影装置などにより確認した後、ヒューズ管84を筒管74内に取り付けられる。
【0040】
このヒューズ管84の一端には、モールド部材88が取付けられており、このモールド部材88によって内部を密閉した状態で、ケーブル90が引き出されている。このケーブル90は、温度ヒューズ86が溶断するまでは、通電状態となっているが、温度ヒューズ86が予め設定されている所定の温度を越えて溶断することにより非通電状態となる。
【0041】
このケーブル90をヒータ本体62内の発熱体に接続しているケーブル72と直列に接続し、温度ヒューズ86を介して発熱体へ電力を供給するようにされ、これにより、温度ヒューズ86が溶断すると、発熱体への電力の供給が遮断される。
【0042】
ヒューズ管84に取付けられているモールド部材88は、ヒューズ管84側に拡径したフランジ部92が形成されると共に、半径方向の外方へ突出した矩形状の突起部94が形成されている。モールド部材88は、例えば硬度60°以下の樹脂ゴム等の弾性体によって製造されており、フランジ部92及び突起部94が一体成形されている。
【0043】
このフランジ部92及び突起部94は位置決め手段を構成しており、モールド部材88は、ヒューズ管84内の温度ヒューズ86に対して、突起部94が一定の位置となるように組付けられる。すなわち、ヒューズユニット83は、ヒューズ管84の中心に対して温度ヒューズ86と突起部94の間の角度が一定となるように突起部94の向きが定められてモールド部材88とヒューズ管84とが組付けられる。
【0044】
ヒューズユニット83は、モールド部材88のフランジ部92がブラケット66の表面に緊密に当接するまでヒューズ管84を筒管74内へ押し込むことにより、ヒューズ管84が適正な位置まで挿入されるようになっている。
【0045】
ヒューズユニット83は、ヒューズ管86が筒管74へ押し込まれた状態で押さえ板96によって固定されてブラケット66に取付けられる。図2に示されるように、押さえ板96には、モールド部材88の外径に合わせた切り込み96Aと共に、この切り込み96Aから突起部94の形状に合わせた切り込み96Bが形成されている。
【0046】
一方、ブラケット66には、四隅にネジ止め用の貫通孔98が形成されており、押さえ板96には、この貫通孔96の一つに合わせた貫通孔100が形成されている。
【0047】
ヒューズユニット83は、モールド部材88の本体と突起部94のそれぞれを押さえ板96の切欠き96A、96Bに嵌め込むことにより、ヒューズ管84の押さえ板96に対する向きが決められる。これにより、押さえ板96に対するヒューズ管84内の温度ヒューズ86の位置が一定となる。
【0048】
また、押さえ板96は、貫通孔100とブラケット66の貫通孔98を合わせることにより、筒管74に対して位置が決められる。これにより、ヒューズ管84内の温度ヒューズ86が筒管74内の一定の位置に配置される。すなわち、ヒューズユニット83の温度ヒューズ86がヒータユニット60のヒータ本体62にたいして、距離及び角度が一定となるように取り付けられる。このとき、モールド部材88のフランジ部92が押さえ板96とブラケット66の間に挟まれ、筒管74の開口76を緊密に閉塞するようになっている。
【0049】
すなわち、モールド部材88として、硬度が60°以下の樹脂ゴム等の弾性部材によって形成されており、押さえ板96とブラケット66の間で挟まれて締め付けられることにより、筒管74の開口76を緊密に閉塞するパッキンの役目を果たしている。これによって、ヒューズ管86を挿入した筒管74の内部が密閉される。なお、押さえ板96には、スペーサ100Aが取付けられており、これによってフランジ部92のつぶれ過ぎを防止するようにしている。
【0050】
図3及び図4に示されるように、ヒータ本体62と共にヒータ用の安全装置となるヒューズユニット83が取付けられたヒータユニット60は、処理タンク20の現像槽22の槽壁102の所定の位置に形成されているヒータ挿入孔104へヒータ本体62と筒管74を挿入して取付けらる。
【0051】
この挿入孔104は、例えば金属性の受け部106に形成されており、受け部106は、樹脂のインサート成形によって処理タンク20に一体設けられるなどして周囲が緊密にシールされている。
【0052】
受け部106には、ブラケット66の貫通孔98に対応してネジ孔108が形成されており、ブラケット66の貫通孔98に挿入した図示しないネジを螺合することにより、ヒータユニット60が処理タンク20に取付けられる。なお、受け部106とブラケット66の間には、パッキン110を介在させるようになっており、これによって挿入孔104からの処理液が滲み出るのを確実に防止するようにしている。
【0053】
自動現像装置10内の現像液は、槽壁102から現像液中に挿入されたヒータ本体62の内部の発熱体が発する熱によって加熱される。なお、処理液を加熱するための発熱体のオン/オフ(通電/非通電)の制御は、従来公知の種々の方法を適用することができ、本実施の形態では詳細な説明を省略する。
【0054】
次に本実施の形態の作用を説明する。
自動現像装置10では、図示しない電源スイッチがオンされると、ヒータユニット60によって現像液の加熱を開始し、現像液及び定着液に所定の温度に立ち上げられ、立ち上げ後はその温度を維持するようになっている。自動現像装置10は、現像液及び定着液と共に、乾燥部18内がそれぞれ所定の温度に達すると、シートフィルム12の処理が可能となる。なお、自動現像装置10では、図示しない循環手段によって現像液及び定着液を循環させて均一な温度となるように攪拌される。また、現像槽22、定着槽24内には、時間経過ないしシートフィルム12の処理に応じた所定のタイミングで補充液が補充され、常にシートフィルム12を最適な状態に処理することができる状態の液が貯留されている。
【0055】
シートフィルム14は、挿入口44から自動現像装置10へ挿入されると、現像ラック28によって引き入れされて、現像槽22内を搬送される。この後、シートフィルム12は、クロスオーバーラック36、定着ラック30、クロスオーバーラック38、水洗ラック32によって案内搬送されて、定着槽24内の定着液、水洗槽26内の水洗水に順に浸漬されて処理される。
【0056】
処理液処理部16での処理液処理が終了すると、シートフィルム12は、スクイズ部70で表面の水分を除去するスクイズ処理が行われながら乾燥部18へ送り込まれる。
【0057】
乾燥部18では、乾燥ラック52のローラ42によってシートフィルム12を搬送しながら乾燥風を吹き付けて乾燥処理をする。乾燥処理が終了したシートフィルム12は、ターン部46によってフィルムトレイ48上へ排出される。
【0058】
ところで、現像槽22内の現像液が不足したり、排出されたために現像液が無くなることによりヒータ本体62が露出している状態で発熱体へ通電されると、空焚きが発生する。
【0059】
空焚き状態となると、ヒータ本体62から発生する熱は、温度センサや温度サーモ等では適切に検出することができず、ヒータ本体62が徐々に過熱する。
【0060】
空焚き状態となったヒータ本体62は、発熱体が発する熱がケーシング64から、このケーシング64に固着されている筒管74へ伝達され、筒管74が過熱する。この筒管74の過熱によって、筒管74内に設けられているヒューズユニット83の温度ヒューズ86の温度も上昇する。
【0061】
これによって、ヒューズユニット83の温度ヒューズ86が所定の温度に達すると溶断する。ヒータユニット60は、ヒューズユニット83の温度ヒューズ86が溶断することにより、ヒータ本体62内の発熱体への通電を遮断されるので、発熱体の発熱が停止し、ヒータ本体62の温度も低下する。
【0062】
このように、ヒータユニット60では、空焚き状態となると温度ヒューズ86が溶断するので、ヒータ本体62の周囲の現像槽22内の部品が長時間過熱されないため、変形させてしまうことがない。また、ヒータユニット60は温度ヒューズ86が溶断すると、温度ヒューズ86を交換するまでは、再過熱することがないため、空焚き状態でヒータ本体62の周囲の部品(主に現像槽22内の現像ラック28)や処理タンク20の過熱が繰り返されてしまうこともない。したがって、ヒータ本体62による空焚きによって処理タンク20(主に現像槽22)内ないし現像槽22内に配置している現像ラック26等の過熱による変形や損傷を確実に防止することができる。
【0063】
一方、温度ヒューズ86が溶断すると、このままでは、ヒータユニット60による現像液の加熱が不可能となってしまうので、温度ヒューズ86を交換する必要がある。
【0064】
ヒータユニット60では、温度ヒューズ86を交換する場合、ヒューズユニット83を交換する。ヒューズユニット83の交換は、まず、ヒューズ管84を固定している押さえ板96の貫通孔100へ挿入されている図示しないネジを緩める。これによって、押さえ板96と共にヒューズ管84に取付けられているモールド部材88がブラケット66から取り外し可能となる。この後、モールド部材88を持って、ヒューズ管84を筒管74から抜き出す。これによって、ヒータユニット60からヒューズユニット83を簡単に取り外すことができる。
【0065】
一方、新たな温度ヒューズ86が装填されているヒューズユニット83を取り付けるときには、新たなヒューズユニット83のヒューズ管84をヒータユニット60の筒管74へ挿入する。この後、ヒューズ管84が取付けられているモールド部材88へ押さえ板96を装着し、押さえ板96の貫通孔100とブラケット66の貫通孔98を合わせて、貫通孔100と貫通孔98へ挿入した図示しないネジを受け部106のネジ孔108へ挿入し螺合する。これによって、押さえ板96とブラケット66の間でモールド部材88のフランジ部92が挟み込まれて、ヒューズユニット83がヒータユニット60に取付けられる。
【0066】
このとき、押さえ板96には、モールド部材88の突起部94に対応する切欠き96Bが形成されているので、この切欠き96Bと突起部94が嵌合するようにヒューズ管84を回す。これによって、ヒータ本体62に対してモールド部材88に形成した突起部94の取り付け角度を決めることができる。また、ヒューズ管84は、モールド部材88のフランジ部92がブラケット66と押さえ板96に挟まれた状態で取付けられるため、筒管74内への挿入位置が決まる。
【0067】
ヒューズユニット83には、温度ヒューズ86がヒューズ管84内の一定の位置に収められているため、モールド部材88の突起部94及びフランジ部92を押さえ板96によってブラケット66に対して位置決めすることにより、ヒューズ管84が筒管74に対して位置決めされ、ヒューズ管84内に装填されている温度ヒューズ86がヒータ本体62に対して角度及び距離が一定の状態で配置される。
【0068】
すなわち、温度ヒューズ86はヒータ本体62に対する取り付け角度及び距離は勿論、温度ヒューズ86の先端側(筒管74の先端側)及び後端側(ブラケット66側)のそれぞれのヒータ本体62からの取り付け角度及び距離が変われば、作動時間(溶断するまでの時間)も変わってしまう。これに対して、温度ヒューズ86をヒータ本体62に対して取り付け角度及び取り付け位置を一定の状態(温度ヒューズ86の先端及び後端がそれぞれヒータ本体62に対して一定の取り付け角度及び距離にある状態)となるように、温度ヒューズ86を取付けることができる。
【0069】
このように、ヒータユニット60では、温度ヒューズ86をヒータ本体62等と一体で交換するのではなく、温度ヒューズ86のみ収容しているヒューズユニット83だけを交換できるため、交換する部品の数が少なくて済み、交換部品のコストを極めて安くすることができる。また、ヒューズユニット83では、押さえ板96を用いてモールド部材88を位置決めする簡単な作業で、ヒータ本体62に対して温度ヒューズ86の正確な位置決めを行って取付けることができる。このため、温度ヒューズ86を取付けるときに、ヒータ本体62に対する位置を正確に調整する作業が不要となる。
【0070】
一方、このような温度ヒューズ86が設けられたヒューズユニット83の交換作業は、ブラケット66に設けている開口76からヒューズ管84を引き抜いて、新たなヒューズユニット83のヒューズ管84を挿入すれば良く、ブラケット66を取り外すことなく、現像槽22の外方で行うことができる。このために、現像槽22内の現像液を抜く等の作業を行う必要がない。
【0071】
したがって、現像槽22内の現像液を抜き出すことによって、現像ラック28内のローラ等が露出し、ローラ等に付着して残っている現像液中の成分が析出することにより、新たなシートフィルム12の処理を行ったときに、ローラの析出物がシートフィルム12の表面を損傷させたりシートフィルム12に付着して、シートフィルム12の仕上がりを損ねてしまうのも防止することができる。
【0072】
なお、本実施の形態は、本発明の一例を示すものであり、本発明の構成を限定するものではない。
【0073】
例えば、本実施の形態では、押さえ板96を用いて温度ヒューズ86を装着位置を決めたが、ブラケット66とモールド部材88の間で温度ヒューズ86の位置合わせを行うようにしてもよい。すなわち、ブラケット66にモールド部材88の突起部94に合わせた切欠き等を形成するようにしてもよく、これに限らず、任意の方法を用いて位置決めを行うようにすることができる。
【0074】
また、本実施の形態に適用したヒータユニット60を構成する部品は、取付け方法は取り付ける処理槽の形状等に応じた任意の形状を用いることができる。
【0075】
さらに、本実施の形態では、シートフィルム12を処理する自動現像装置10を用いて説明したが、これに限らず種々の感光材料を処理する感光材料処理装置に用いることができる。また、感光材料処理装置に限らず、貯留槽に貯留している種々の処理液(液体)を加熱するための処理液用ヒータに適用することができる。
【0076】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明によれば、ヒータ本体を交換することなく温度ヒューズのみを収容している管体を交換するために、交換部品のコストを極めて安く抑えることができる。また、温度ヒューズを交換するときに、ヒータ本体に対する温度ヒューズの取付け位置の正確な調整作業が不要であり、さらに、温度ヒューズによって保護するヒータ本体が配置されている処理槽内の処理液を抜くことなく必要がないため、温度ヒューズの交換作業が極めて容易となる優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用した自動現像装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明を適用したヒューズユニットが設けられたヒータユニットを示す概略斜視図である。
【図3】ヒューズユニットが設けられたヒータユニットを現像槽へ配置した状態を示す現像槽の洋舞断面図である。
【図4】ヒューズユニットが設けられたヒータユニットの現像槽への取付けを示す概略図である。
【符号の説明】
10 自動現像装置
12 シートフィルム
16 処理液処理部
20 処理タンク
22 現像槽(処理槽)
60 ヒータユニット(処理液用ヒータ)
62 ヒータ本体
66 ブラケット(ベース板)
74 筒管(筒体)
83 ヒューズユニット(ヒータ用安全装置)
84 ヒューズ管(筒管)
86 温度ヒューズ
88 モールド部材(位置決め手段)
94 突起部(位置決め手段)
96 押さえ板(ヒータ用保護装置、位置決め手段)

Claims (2)

  1. ヒータ本体内に封入されている発熱体へ通電されることによりヒータ本体の周囲の液体を加熱する処理液用ヒータに用いられるヒータ用安全装置であって、
    所定の温度以上に加熱されることにより溶断して前記ヒータ本体への通電を遮断する温度ヒューズが予め所定の位置に封入されている管体と、
    一端部が前記ヒータ本体からの熱が伝達されるようにヒータ本体に固着され、他端側に前記管体を挿入及び引出し可能な開口が形成され、該開口から管体が挿入されて装填されることにより前記ヒータ本体からの熱を前記温度ヒューズに伝達する筒体と、
    前記筒体内に装填された前記管体内の前記温度ヒューズが前記ヒータ本体に対して一定の位置に配置されるように管体を筒体に対して位置決めして固定すると共に、固定を解除することにより管体を筒体から引き出し可能とする位置決め手段と、
    を含むことを特徴とするヒータ用安全装置。
  2. 前記筒体が前記ヒータ本体と共に処理槽内に配置された状態で、前記筒体の開口が槽壁に形成されている開口を介して処理槽外に開口していることを特徴とする請求項1に記載のヒータ用安全装置。
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