JP3801866B2 - 飛行時間型質量分析計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の分野】
この発明は、いくつかのイオンの質量/電荷比(m/z)を、静電界などの適切な加速フィールドによってイオンが所与の距離を進むためにかかる時間から導き出すことのできる、飛行時間型質量分析計に関する。
【0002】
【発明の背景】
飛行時間型分析計の一例は、マトリックス支援レーザ脱離イオン化飛行時間型(MALDI−TOF)分析計である。
【0003】
こうした分析計は高分子量物質、特に生化学物質を分析するために一般的に用いられ、レーザエネルギの短いパルスを用いて、入射レーザの放射吸収性の小さい有機分子から形成されるマトリックス中に保持される結晶から検体の分子を噴射およびイオン化する。マトリックスはこの放射を共振的に吸収することによって、マトリックスの検体混合物の領域のアブレーションを起こし、ジェットイオン/分子反応が起こる表面上に膨張ジェットを形成する。分子およびイオンはさまざまな異なる運動エネルギを伴ってマトリックスから噴射される可能性がある。
【0004】
このようにして生じたイオンは、通常静電界によって検出器に向かって加速される。速度vで移動する質量mの粒子の運動エネルギKEは、次の方程式によって与えられる。
【0005】
【数1】
Figure 0003801866
【0006】
したがって各粒子は次の方程式による、その質量に関係した速度で移動する。
【0007】
【数2】
Figure 0003801866
【0008】
したがってイオンのパルスが形成されたときの時間をゼロとすると、それが検出器に向けていくらかの距離を移動するとき、イオンが軽ければ軽いほど速く検出器に到着する。その結果、時間の関数としての検出器の信号は、所与の電荷の粒子のm/zスペクトルを表わす。
【0009】
飛行時間型質量分析計は他のタイプの質量分析計に比べて2つの重要な利点を有する。すなわち、
1.あらゆる時間において所与のm/zのイオンのみが検出器に焦点合わせされる走査型分析計とは対照的に、生成されるほとんどのイオンが検出器において検出されるために非常に高い感度を有することと、
2.TOF分析計によって、高質量イオンの検出効率によってのみ制限される非常に大きな質量範囲が達成できることである。
【0010】
しかし、MALDI−TOF分析計によって得られる質量測定の精度を制限する最も重要な要素の1つは、ソース領域からのイオン抽出時間のばらつきである。これはレーザのパルスごとのイオンの初速度のばらつきと、レーザパルスに続いてイオンが形成される位置のばらつきとから起こると考えられる。
【0011】
この問題による影響を減少させるための試みの1つは、非常に高い抽出フィールドを用いて検出器に向かうイオンを加速することである。しかしこれは問題自身を軽減するものではなく、質量精度および質量分解能は制限されたままである。
【0012】
分析計の質量分解能を増加させるために、反射体を有する分析計を設けることが公知である。反射体はイオンを反射してソースから検出器への経路の長さを増加させ、(所与のm/zの)エネルギのより多いイオンにエネルギのより少ないイオンよりも長い距離を移動させることによって、異なるイオン速度を補償する。したがって反射体はより速く移動するイオンを速度の遅いイオンの後ろに位置決めできる。このことが起こると、分析計の時間的焦点において、最終的により速いイオンはより遅く動くイオンに追いついてこれを追い越す。
【0013】
加えて、遅延抽出技術を用いることが公知であり、これによってレーザパルスの発射と加速フィールドの印加との間に遅延を導入して、フィールドが印加されたときにより高い初速度を有するイオンがより低い初速度を有するものよりもサンプルプレートから遠くにドリフトしているようにする。
【0014】
したがって初速度の低いイオンは、最初により高いエネルギを有していたイオンよりも高程度に加速される。別の時間的焦点において、低い初速度を有するイオンはその他のイオンに追いつき、最終的にこれを追い越す。
【0015】
遅延抽出の修正形も報告されており、そこでは抽出パルスの印加前に、遅延期間においてサンプルプレートと第1の抽出プレートとの間に小さな遅滞フィールドが存在する(米国特許第5,625,184号)。
【0016】
しかしこれらの技術を組合せたとしても、初期運動エネルギにおけるばらつきは分析計の質量精度をなおも顕著に減少させるおそれがある。質量精度は、(加速電圧が由来する)電源電圧のばらつき、温度のドリフト、およびイオンの検出器への飛行時間に影響し得るその他の要素にも影響される。
【0017】
分析計の質量精度をさらに改善するための公知のやり方の1つは、内部標準を用いることである。内部標準は公知の化合物(またはいくつかの化合物)であって、分析されるサンプルに混合されて検体とともにイオン化される。公知の化合物および検体の両方が初期状態において同じばらつきを経験すると考えられるため、内部標準を用いて検出器から得られた質量スペクトルを再較正できる。しかし、内部標準を分析される化合物とともに均一に共結晶化させることは困難な可能性がある。
【0018】
【発明の概要】
この発明に従って、m/zイオン化粒子の特性を測定するための飛行時間型質量分析計が提供され、この分析計は少なくとも2つの経路に沿って粒子を加速するための加速手段と、各経路にそれぞれ1つずつ位置し、そこを移動する粒子を検出するために動作可能な2つの検出器とを含み、第1の検出器への経路の長さと第2の検出器への経路の長さとを十分な程度変えることによって、2つの検出器における対応する粒子の検出時間の差を、前記特性の測定を与えるために用い得るようにする。
【0019】
この特定化の目的として、測定される特性はたとえば電荷対質量比またはその逆数などを含んでもよいことが評価される。
【0020】
粒子の初速度またはイオン化時間のばらつきは、両方の検出器の出力に影響する。しかしこれらのばらつきは検出器の出力に類似の影響を有するため、実質的に一方の検出器を用いて他方の検出器の出力を較正または訂正できる。同様に、加速電圧などその他あらゆるパラメータのばらつきが両方の検出器の出力に影響する。
【0021】
典型的には、各検出器の出力は1つまたはそれ以上のピークを有する。その結果、検出器の出力の分析は、検出器の出力における対応するピークの同定と、それぞれの発生時間の差の算出とを含み得る。
【0022】
分析計は、所与のm/zの粒子の初期運動エネルギにおけるあらゆる拡散を少なくとも部分的に補償するための時間的焦点合わせ手段を含むことによって2つの時間的焦点を与えることが好ましく、各検出器はそれぞれの時間的焦点に位置する。焦点合わせ手段はいくつかのやり方のうちの1つまたはそれ以上において機能し得る。たとえば、より高い運動エネルギを有する粒子をより低い運動エネルギのものよりも長い経路に沿って移動させたり、および/またはより遅い粒子よりも低い程度に加速したりできる。
【0023】
分析計は前記粒子のビームを生成するために動作可能であることが好ましく、前記ビームは前記経路の両方を含む。
【0024】
この場合、焦点合わせ手段は有利のために、所与の電荷および質量の粒子の運動エネルギが高ければ高いほど、反射手段を通るそれらの粒子の経路が長くなるような態様でビーム中の粒子を反射するための反射手段を含んでもよく、この反射手段は2つの検出器の間のビームの経路中に位置する。
【0025】
焦点合わせ手段は、サンプルと第1の検出器との間のビームの経路に位置決めされるさらなる反射手段を含むことによって、ビームが一般的に蛇行する形であるようにすることが好ましい。
【0026】
分析計は、サンプルから前記イオン化された粒子を放出するためのレーザを含むことが便利である。代替的には、分析計はイオンを生成するための他の手段、たとえば電子噴霧イオン化、電子衝撃イオン化、化学的イオン化、高圧MALDIなどを用いてもよい。
【0027】
焦点合わせ手段は、レーザの動作後のセット時間に対する加速手段の動作を遅延させるための遅延手段をさらに含んでもよく、その加速手段は、加速手段が活性化される前に粒子がサンプルからより遠くに移動しているほど粒子の加速が低くなるように配置される。
【0028】
分析計は、両方の検出器に接続されて検出器の出力の対応する部分を同定するために動作可能なデータ処理手段を含み、前記部分が起こった時間の間の差を測定することが好ましい。
【0029】
前記部分は、検出器の出力におけるピークを含むことが好ましい。
分析計はMALDI−TOF分析計であることが好ましいが、その他のタイプの質量分析計、たとえば直交抽出TOF質量分析計、四極子−TOFまたはセクタ−TOF質量分析計などにこの原理を適用してもよい。この原理はイオン計数およびアナログ検出システムの両方に適用可能である。
【0030】
分析計は、粒子の加速に先立ってサンプルに隣接するゾーンにおいてソースから放出される粒子を一時的にトラップするためのトラップ手段を含むことが好ましい。
【0031】
このトラップ手段は、サンプルからの粒子抽出時間のばらつきを補償するのを助ける。
【0032】
トラップ手段は、そのゾーンにガスを射出するための手段を含むことによって粒子と相互作用することが好ましい。
【0033】
トラップ手段は、イオンソースと加速領域との間のイオン輸送手段の一例である。ここに説明するデュアル検出器原理の他の実施例において、イオンソース領域は別の形のイオン輸送手段によって分離されてもよい。イオン輸送手段はたとえば差動的にポンピングされた界面、または質量分析計分析のあらゆる数の先行ステージを含んでもよい。
【0034】
この発明について、添付の図面を参照しながら例としてのみ説明する。
【0035】
【詳細な説明】
図1に示される分析計は、真空チャンバ1を定め、かつ分析するサンプルを保持するためのサンプルプレート6を含むサンプルロックを有する端部4を含むハウジング2を有する。サンプルロックはハウジング2の外からプレート6に近づくための密封可能なドア(図示せず)を含み、またサンプルロックはチャンバ1の残りの部分からロックを密封するためのさらなるドアを含むことによって、チャンバ1を加圧する必要なくサンプルをプレート6に配置またはそこから除去できるようにする。
【0036】
パルスレーザ8はハウジング2の外側にあり、レーザ8からの光がハウジング2中の窓10を通ってサンプルプレート6上に来るような位置にある。サンプルプレート6とハウジング2の本体との間には連続する環状電極12が挟まれており、電極12の中央開口を互いに揃えることによって、サンプル6から放射されたイオンが電極12の開口を通ってハウジング2の本体に入る経路を通れるようにする。その経路は環状のレンズおよび加速器ユニット14を通って延在する。
【0037】
レンズ/加速器ユニットは通常の動作においてレンズとして機能し、機器を通る伝達を改善するためにビームを幾分焦点合わせさせる。レンズ/加速器ユニットはイオンゲートの後に位置する。この実施例におけるイオンゲートはワイヤからなり、このワイヤはイオンビームを通常の経路から逸らすことによってそれが検出器に到達しないようにするために、交番する極性の電圧を帯びることができる。特定のm/z比のイオンがゲートに到着するときの特定の瞬間においてゲートへの電圧がスイッチオフされると、それらは機器を通って伝達される。このゲートは、機器のポストソース減衰(post source decay:PSD)モードにおいて用いられる。PSDはイオンソースから抽出された後のイオンのフラグメント化を示す。PSDフラグメントイオンはそれらが由来する親イオンとは異なる運動エネルギを有するが、ほぼ同じ速度で移動する。したがって各m/z親イオンおよびそのPSDフラグメントイオンは本質的に同時にイオンゲートに到着して機器の中にゲート制御されることができ、その他すべてのm/z親イオンは拒絶される。
【0038】
すべてのイオンに電界をかけることによって、一旦イオンゲートによって選択されたイオンはそのPSDフラグメントから識別される。PSDモードにおいて、レンズ/加速器ユニットはすべてのイオンを高エネルギに加速するための加速器として機能する。すなわち、PSDフラグメントイオン間の相対的なエネルギ差が減少するために、記録される質量スペクトルの質量分解能が増加する。チャンバは導電ライナ28の形の内部表皮を有し、これは真空チャンバの壁の電圧と異なる電圧に変動可能である。動作のPSDモードにおいて、ライナは高電圧(正のイオンの場合には負)に変動し、レンズ/加速器ユニットによる加速の後のイオンの高エネルギを維持する。
【0039】
レンズおよび加速器ユニット14は円筒形のライナ16にによって保たれ、その軸は第1の反射体18を含む反射手段に向けられる。反射体18は、連続した交番する環状の電極プレートおよび環状の絶縁スペーサによって定められる円筒形の形をとる。プレートは、各電極プレートにそれぞれの電圧を印加する電圧供給(図示せず)に接続される。プレートに印加される電圧は、分析計によって分析されるイオンの電荷と同じ極性であり、かつ累進的に増加することによって、レンズおよび加速器ユニット14により近い反射体18の端部において印加される電圧の大きさが、反射体18の反対側の端部における電極プレートに印加される電圧の大きさよりも低くなるようにする。
【0040】
反射体18のその端部のすぐ向うにはマイクロチャネルプレート検出器20が位置し、これは(反射体18が活性でないときに)分析計を線形モードの分析に用いられるようにする。レンズ/加速器14に近接して、反射体18およびさらなる同様の反射体24の間に、さらなる類似の検出器22が位置決めされる。
【0041】
2つの反射体の間にイオンゲートを加えるこにとよって、第2の反射体に入る前に、その後のフラグメント化に対する親イオンを選択することが可能である。それによって、機器の2つの半体、すなわちソースから検出器までと第1の検出器から第2の検出器までとを分離したTOF質量分析計として用いて、タンデム質量分析(MS/MS)を行なうことができる。この場合には、適切に付加的なライナおよびイオン光学を加えることができる。
【0042】
検出器22は薄い導電シールド26に接続される。図2に検出器22およびシールド26の両方をより詳細に示しており、ここで検出器およびシールドは、使用中に分析計によって分析されるイオンのいくつかがとる経路中の円筒形のライナ28に取付けられることが示される。図2に見られるとおり、検出器22はそれらのイオンをとらえて残りのイオンを反射体24に向けて進ませ、シールドは検出器22がそれらのイオンの軌跡に影響することを防ぐ。
【0043】
検出器22および20と同一の第3の検出器30は、ハウジング2の反射体24と反対の端部に、反射体によって反射されるイオンをとらえる態様で位置決めされる。検出器20、22および30の出力はデータ取得システム32を介してコンピュータ34に接続される。
【0044】
使用中、分析される物質は適切なマトリックスに組込まれて、サンプルプレート6上に置かれる。次いでサンプルロック4へのドアが閉じられる。
【0045】
次いでレーザ8が、窓10を通ってプレート6上のサンプルに、波長337nmの紫外線のパルスを発射する。マトリックスはこのレーザ光を共振的に吸収し、それが材料のジェットを起こし、これはサンプルの領域から発する検体を含む。
【0046】
ジェットに含まれる検体の分子は異なる速さでサンプルから離れ、パルスが起こった後のさまざまな異なる時間においてイオン化される。
【0047】
予め定められた遅延の後、電極12に電圧を印加することによってジェットに加速静電界が印加される。このとき、高速で噴射されたイオンは低速のジェットのイオンよりもサンプルプレート6から離れて、電極12により近いところに移動している。
【0048】
フィールドが印加されたときにイオンが電極12から離れているほど、その加速は大きくなる。電極12がビームを生じる結果、(抽出フィールドが印加される前に)低い初速度を有するイオンは高い初速度を有するイオンよりも高速で移動するため、第1の時間的焦点において高い初速度のイオンに追いついてこれを追い越す。抽出パルスの印加に先立ってサンプルプレートの近くに時間変化する電界を有することによって、速度をさらに訂正することも可能である。
【0049】
図1において、イオンのビームがとる経路を参照番号36で示しており、これによってビームはレンズおよび加速器ユニット14を通って第1の反射体18上に移動することが見られる。反射体の機能について以下に説明する。飛行時間型分析計において、検出器から得られる信号の質量分解能は次の式によって与えられる。
【0050】
【数3】
Figure 0003801866
【0051】
ここでTは検出されたピークの中心への合計飛行時間であり、ΔTは検出されたピークの持続時間である。したがってTの増加および/またはΔTの減少によって分解能を増加できる。
【0052】
Tの増加は飛行経路の長さを増加させることによって達成される。しかし飛行経路の長さを単に2倍にしても、必ずしも分解能は2倍にならない。これは、ビーム中のイオンのエネルギ(すなわち速度)の拡散のために、経路の長さが増加するにつれてΔTもまた増加する傾向があるためである。
【0053】
反射体18は、サンプルからの抽出後に、飛行の長さを増加させ、かつΔTをそれまでとほぼ等しく維持することによって分析計の分解能を増加させる。反射体18に入るイオンは磁界を受け、その強度はイオンが検出器20に向かって移動するにつれて累進的に増加する。イオンの初期運動エネルギがより高いほど、それが磁界によって止まり、加速されて反射体の外に戻されるまでに反射体18中を遠くまで移動することが評価される。
【0054】
この効果を図3に例示しており、ここで参照番号38は比較的低速で反射体18中を移動するイオンを示し、参照番号40はより高速で移動するイオンを示す。より低速のイオン38はより高速のイオンよりも後に反射体18に到着するにもかかわらず、参照番号42によって示されるとおり反射器に対してより短い経路をたどるために、(より長い経路44をたどった)イオン40よりも前に反射体18から出る。
【0055】
イオン40はなおもイオン38よりも高速で移動しているため、分析計の時間的焦点においてイオン38に追いついてこれを追い越す。その焦点に検出器22が位置決めされており、(図2の参照番号46によって示される)ビームに半分突出することによって、そのビームの軸の下側のイオンを遮断する。多重要素リフレクタなど、検出器22における検出のためにビームの部分を選択するその他の手段も可能である。
【0056】
図4に示されるグラフにおいて、水平軸はイオンを加速するために電極12に印加される遅延抽出電圧パルスの発射からの時間を示し、その基点はパルスが発射された時間であり、一方の垂直軸は検出器によって生成された信号の大きさ、すなわち検出されたイオンの数を示す。
【0057】
検出器22によって数えられないイオンは、ビーム中を移動して反射体18と類似の機能を行なう反射体24に入り、この反射体24は異なる速度の(同じ質量対電荷比の)イオンの空間的な拡散を減少させて、検出器30が位置する第2の時間的焦点に向けてビームを方向付ける。図4および図5は、ビーム中のすべてのイオンが同じ電荷対質量比を有するときに、検出器22および30によって生成される信号を例示する、簡略化したグラフである。すべてのイオンが同じ初速度でサンプル上の同じ位置から同時に放出されるとき、検出器22によって生成される信号は微小の幅の単純なピークとなる。
【0058】
しかし、イオンの初期運動エネルギおよびイオン抽出時間のばらつきのために、検出器22によって生成される信号は最大値48への漸進的な上昇47と、それに続く漸進的な降下50とを含む。信号のこの上昇、最大値および降下を慣用的にピークと呼び、したがってこれは有限の幅を有し得る。
【0059】
破線52は、第2のレーザパルスによってサンプルから放出されたイオンによって生成され得る信号を示す。パルスごとに生成される信号は、サンプルの異なる噴射特性によってシフトし得ることが示される。
【0060】
第2のレーザパルスは概して第1のパルスよりも低い運動エネルギをイオンに伝達するため、参照番号54によって示されるこの信号の最大部分は、ピーク48に対する時間において変位する。
【0061】
図5のグラフにおいて、その軸は図4の軸に対応しており、ピーク56および58はそれぞれピーク48および54に対応しており、ここに示されるとおり、この変位は検出器30によって生成される信号にも存在する。
【0062】
コンピュータ34は、個々の検出器の出力からのピークを同定し、その最高値48および56ならびに54および58を相関させるようプログラムされる。次いでコンピュータは図6に示されるグラフを作成し、ここで水平軸は検出器22および30によって生成される信号の対応する部分間の時間遅延を示す。その結果、検出器22からの信号中のピーク間の変位は検出器30からの信号中の対応する変位によって相殺され、両方のレーザパルスに対する実質的に同じピーク位置60が与えられる。
【0063】
検出器22および30の対応するピークは、2つの検出器の較正から定めることができる。その後、ピークを点ごとの態様で相関させることにより、相関させた各点の間の時間差から生成される新しいピークをプロットすることができる。
【0064】
第1の検出器(検出器22)上のピークを適切な相関関数を用いて第2の検出器(検出器30)上のピークと相関させることによって、検出器30のピークにわたる各時間ビン(time bin)を検出器22のピークにわたる時間ビンと相関させることができる。次いで検出器22のピークにわたる各点における飛行時間が、検出器30上の対応する点の飛行時間から減じられる。次いで飛行時間の差が新しい時間グラフにプロットされ、このグラフは2つの検出器間の飛行時間を表わす。前述の実施例における2つの検出器のピークのピーク幅は類似のはずであるため、微分スペクトルにおいてプロットされたピークはかなり狭くなる。
【0065】
代替的には、検出器22および30のピークの中心を算出して、中心間の時間差を微分スペクトル中のピークの中心として用いてもよい。
【0066】
このプロセスは継続的なパルスの各々に対して繰返されてもよく、個々のパルスが微分スペクトル中に蓄積される。代替的には、何らかの数学的な手順を用いる前にいくつかのパルスを蓄積および/または平均化して微分スペクトルを定めてもよい。2つの検出器における到着時間のジッタは同じ方向になるため、微分質量スペクトルにおける時間位置は比較的不変であり、ピークの幅は狭いままとなるはずである。ピークが狭いことは、ピークに割当てられるm/z値の精度が高くなることを意味する。
【0067】
微分質量スペクトルは高精度にm/z値を定めるために用いられる。しかしこれは質量分析計の真の質量分解能を反映するものではない。この機器の真の質量分解能は、検出器30の個々のショットから明らかになる。検出器22の個々のショットも蓄積されて、微分測定から定められるジッタに基づいて揃えられてもよい。
【0068】
実際にはサンプルは異なる電荷対質量比のイオンを生じ得るため、検出器22および30の生じる信号の各々は一連のピークを有する。しかし分析計は適度に高い精度まで較正可能であるため、どのピークが2つの検出器における同じ質量/電荷比に対応するかを確かめることができる。
【0069】
図7は分析計の変更したバージョンの一部を示すものであり、サンプルプレート6と環状の電極12との間に挟まれたトラッピングセル62を含むトラップ手段を含むこと以外は、図1に示す分析計と同じである。
【0070】
セル62の目的は、たとえば電圧、噴射速度などのばらつきによる飛行時間のばらつきを説明することによって高い質量精度を提供することである。MALDI−TOFの場合には、最高の質量分解能を達成するために均一なサンプル調製とレーザ電力の良好な制御とを有することが望ましい。これらのパラメータのばらつきは、遅延された抽出によってある程度補償される。しかし、イオンソース抽出時間をTOF質量分析計のタイミングから切り離し可能であることは利点となる。
【0071】
トラッピングセルの好ましい実施例は、サンプルプレート6の後に位置決めされた円筒形の対称なトラッピングセル62である。イオンはソースから抽出されてトラップ62に射出され、そこで3つの環状の電極64、66および68に適切な電圧を印加することにより生じた無線周波フィールドによって、空間の制限された領域中に含有される。次いでパルスにされたバルブを介してガスのパルスがセル中に導入され、2つの対向側からジェットを形成する。電極66によって定められるセル領域は、高度の真空下に保たれる真空ソースに接続されたポート70および72を介してポンピングされる。
【0072】
高圧が存在する時間の間、トラップ62中のイオンはバックグラウンドガスと多数の低エネルギ衝突を行ない、トラップの中心に移動する。次いで電極12に電圧パルスを印加することによって、イオンは以前と同様にトラップから質量分析計の中に噴射される。このパルスがTOF質量分析計に対する出発時間を開始する。電子噴霧などの連続的なビームイオンソースを有するデバイスを用いることも可能であり、ここでトラップは冷却および質量分析計への噴射の前に一定時間満たされる。その他のあらゆるトラップの構造、たとえば四極子イオントラップなどを用いることもできる。
【0073】
この発明の範囲から逸脱することなく、分析計にさまざまな変更を加えてもよいことが評価される。したがって、たとえば分析計はただ1つの反射体を有してもよい。加えて分析計は代替的なタイプの検出器、たとえばチャネルトロンまたはダイノード電子乗算器またはイメージ電流検出などを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に従ったMALDI−TOF質量分析計の横断面図である。
【図2】 分析計のための検出器の、より詳細な横断面図である。
【図3】 分析計の反射器を通る2つのイオンの経路を示す図である。
【図4】 分析計の検出器から得られる信号を簡潔に表わす図である。
【図5】 分析計の検出器から得られる信号を簡潔に表わす図である。
【図6】 検出器からの信号に由来する信号を示す図である。
【図7】 分析計の変更したバージョンの一部を示す横断面図である。

Claims (15)

  1. イオン化された粒子のm/z(質量/電荷比)を測定するための飛行時間型質量分析計であって、
    前記イオン化された粒子を発生させるためのイオンソースと、
    前記イオン化された粒子を加速してイオンビームを形成するための加速手段と、
    2つの検出器の各々においてビームの割当が検出されることによって、イオンのm/z値の測定の精度を改善する目的のために、2つの検出器の各々に対する所与のm/zのイオンのいずれかまたはすべてに対する飛行時間が用いられるようにイオンビームからサンプリングするための手段であって、前記2つの検出器のうちの一方は、前記イオン化された粒子の第1の部分をとらえ、前記イオン化された粒子の第2の部分を通過させるように配置され、前記2つの検出器の他方は、前記イオン化された粒子の第2の部分をとらえるサンプリング手段と、
    前記2つの検出器のそれぞれに対応する粒子の到着時間の差または平均の差を計算し、前記m/zを検出するデータ処理手段と、
    を含む、分析計。
  2. 分析計は、所与のm/zの粒子の初期運動エネルギにおけるあらゆる拡散を少なくとも部分的に補償するための時間的焦点合わせ手段を含むことによって2つの時間的焦点を与え、各検出器はそれぞれの時間的焦点に位置する、請求項1に記載の分析計。
  3. 分析計は、サンプルから加速手段にイオンを輸送するための、または輸送を行なわせるためのインターフェイス手段を含む、請求項1または2のいずれかに記載の分析計。
  4. 焦点合わせ手段は、所与の電荷および質量の粒子の運動エネルギが高ければ高いほど、それらの粒子が反射手段を通る経路が長くなる態様でビーム中の粒子を反射するための反射手段を含み、反射手段は2つの検出器の間のビームの経路中に位置する、請求項2に記載の分析計。
  5. 焦点合わせ手段は、サンプルと第1の検出器との間のビームの経路中に位置決めされるさらなる反射手段を含むことによって、ビームが一般的に蛇行する形となるようにする、請求項に記載の分析計。
  6. 分析計は、質量分析において用いられるサンプルまたはその他のあらゆるイオンソースから前記イオン化された粒子を放出するためのレーザを含む、請求項1からのいずれかに記載の分析計。
  7. 焦点合わせ手段は、前記イオン化された粒子の放出後のセット時間に対する加速手段の動作を遅延させるための遅延手段をさらに含む、請求項2に記載の分析計。
  8. データ処理手段は、両方の検出器に接続され、かつ検出器の出力の対応する部分を同定するために動作可能である、請求項1からのいずれかに記載の分析計。
  9. 前記部分は検出器の出力中のピークを含む、請求項に記載の分析計。
  10. 分析計はMALDI−TOF分析計である、請求項1からのいずれかに記載の分析計。
  11. インターフェイス手段は、粒子の加速に先立ってサンプルに近接するゾーンにおいてソースから解放される粒子を一時的にトラップするためのトラップ手段を含む、請求項3に記載の分析計。
  12. トラップ手段は、粒子と相互作用するためにそのゾーンにガスを射出するための手段を含む、請求項1に記載の分析計。
  13. イオン化された粒子のm/z特性を測定するための飛行時間型分析計の方法であって、
    この方法は
    a)サンプルから前記イオン化された粒子を放出させるステップと、
    b)2つの経路に沿って前記粒子を加速するステップと、
    c)前記サンプルからの異なる距離において、それぞれの経路に1つずつ存在する2つの点において粒子の到着時間を測定するステップと、
    d)前記点における対応する粒子の到着時間の差または平均の差を測定することによって、前記m/z特性を定め得るようにするステップとを含む、
    方法。
  14. 前記2つの経路は単一の粒子ビームについての経路である、請求項1に記載の方法。
  15. 前記イオン化された粒子のビームは蛇行する形である、請求項1に記載の方法。
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