JP3801005B2 - 作詞作曲装置及び作詞作曲プログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歌詞とメロディを生成する作業を支援する作詞作曲装置及びコンピュータで実行する作詞作曲プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータミュージック等の分野において、メロディを自動生成する自動作曲の技術がある。この自動作曲の処理では、楽曲のジャンルなどに対応させて、楽節構成や楽節内のフレーズ構成などのデータを有する曲テンプレート(曲生成用データテンプレート)を用いている。そして、ユーザーが選択した曲テンプレートに基づいてメロディが生成される。
【0003】
また、歌詞を生成する方法として、ディスプレイ等の表示画面上において図2のような穴あき作詞テンプレートを用いる方法がある。この穴あき作詞テンプレートは、一部の語句がすでに埋められていて一部の語句が穴あきになっており、この穴あき部分にユーザが語句を当てはめていくものである。これにより、ユーザは簡単で分かり易く歌詞を生成することができる。なお、図2において「構成語句音節数」は本発明により付加されたもので、この「構成語句音節数」は従来は備えていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の自動作曲あるいは歌詞の生成方法は、メロディのみ、あるいは歌詞のみを生成するものであり、メロディと歌詞をマッチさせるには音楽的な知識がある程度必要である。このため、初心者が自由に作詞作曲を行うには、不十分であった。
本発明は、歌詞とメロディをマッチさせながら歌詞とメロディを生成することができ、簡単な操作で自由に作詞作曲を行えるようにすることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の作詞作曲装置は、語句を入力する入力手段とメロディを生成するメロディ生成手段とを備え、詞の一部の区間の予め決められた語句を提示するとともに該提示部分以外の区間に語句を入力可能な作詞用テンプレートを用いる作詞作曲装置であって、前記作詞用テンプレートには前記前記複数の区間からなるフレーズ毎に、各区間における語句の音節数に対応する音符数が設定されており、前記メロディ生成手段は、前記作詞用テンプレートの音符数に基づいてメロディを生成することを特徴とする
【0006】
上記のように構成された請求項1の作詞作曲装置によれば、作詞用テンプレート(穴あき作詞テンプレート)を用いて語句を入力するとき入力区間の音節数に対応して語句を入力する。そして、この作詞用テンプレートの音節数に対応する音符数に基づいてメロディが生成される。したがって、作詞用テンプレートの語句すなわち歌詞にマッチしたメロディが生成される。音節数とメロディの音符数は同一でもよいが、1音節に複数の音符を割り当てるものでもよい。
【0007】
本発明の請求項2の作詞作曲装置は、語句を入力する入力手段とメロディを生成するメロディ生成手段とを備え、詞の一部の区間の予め決められた語句を提示するとともに該提示部分以外の区間に語句を入力可能な作詞用テンプレートを用いる作詞作曲装置であって、前記作詞用テンプレートの少なくとも前記語句が入力された区間について該語句の音節数を検出し、前記メロディ生成手段は、前記作詞用テンプレートの音節数に基づいてメロディを生成することを特徴とする。
【0008】
上記のように構成された請求項2の作詞作曲装置によれば、作詞用テンプレートの少なくとも語句が入力された区間について、その語句の音節数が検出される。なお、予め決められた提示する語句の区間については、その音節数を検出してもよいし、予め音節数の情報を記憶しておいてもよい。そして、作詞用テンプレートの音節数に基づいてメロディが生成されるので、作詞用テンプレートの語句すなわち歌詞にマッチしたメロディが生成される。
【0009】
本発明の請求項3の作詞作曲装置は、請求項1または2の構成を備え、前記メロディ生成手段は曲生成用データテンプレートに基づいてメロディを生成するものであって、該曲生成用データテンプレートに含まれる曲構成データに基づいて前記作詞用テンプレートを選択することを特徴とする。
【0010】
上記のように構成された請求項3の作詞作曲装置によれば、請求項1または2と同様な作用効果が得られるとともに、曲生成用データテンプレートで生成されるメロディの曲構成にマッチした歌詞が生成される。
【0011】
本発明の請求項4の作詞作曲装置は、請求項1または2の構成を備え、前記メロディ生成手段は曲生成用データテンプレートに基づいてメロディを生成するものであって、前記作詞用テンプレートに含まれる曲構成データに基づいて前記曲生成用データテンプレートを選択することを特徴とする。
【0012】
上記のように構成された請求項4の作詞作曲装置によれば、請求項1または2と同様な作用効果が得られるとともに、作詞用テンプレートで生成される歌詞にマッチした曲構成のメロディが生成される。
【0013】
本発明の請求項5の作詞作曲装置は、請求項1または2の構成を備え、前記メロディ生成手段は曲生成用データテンプレートに基づいてメロディを生成するものであって、該曲生成用データテンプレートに含まれる選択情報に基づいて前記作詞用テンプレートを選択することを特徴とする。
【0014】
上記のように構成された請求項5の作詞作曲装置によれば、請求項1または2と同様な作用効果が得られるとともに、選択情報により曲生成用データテンプレートの曲構成にマッチするような作詞用テンプレートを対応付けておくことができ、さらにメロディにマッチした歌詞が生成される。
【0015】
本発明の請求項6の作詞作曲装置は、請求項1または2の構成を備え、前記メロディ生成手段は曲生成用データテンプレートに基づいてメロディを生成するものであって、前記作詞用テンプレートに含まれる選択情報に基づいて前記曲生成用データテンプレートを選択することを特徴とする。
【0016】
上記のように構成された請求項6の作詞作曲装置によれば、請求項1または2と同様な作用効果が得られるとともに、選択情報により作詞用テンプレートの曲構成にマッチするような曲生成用データテンプレートを対応付けておくことができ、さらに歌詞にマッチしたメロディが生成される。
【0017】
本発明の請求項7、8の各作詞作曲プログラムは、請求項1、2にそれぞれ対応しており、これらの作詞作曲プログラムの実行により各対応する請求項と童謡な作用効果が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図5は本発明の作詞作曲装置をパーソナルコンピュータとソフトウエアで構成した実施形態のブロック図である。パーソナルコンピュータは、CPU1、ROM2、RAM3、ディスプレイ4、キーボード5、マウス6、外部記憶装置7、音源8、サウンドシステム9、通信インターフェース10およびMIDIインターフェース11を備えている。なお、ディスプレイ4、キーボード5、マウス6および外部記憶装置7の各種インターフェースは図示を省略してある。また、音源8はサウンドカード等により実装されており、D/Aコンバータ等を備えている。
【0019】
CPU1は、外部記憶装置7の例えばハードディスク装置(HDD)にインストールされたOS(オペレーティングシステム)によりRAM3のワーキングエリアを使用して各種の処理を行う。例えば、ディスプレイ4へのデータの出力処理、キーボード5やマウス6の操作に応じたデータの入力処理を行う。また、作詞作曲プログラムの実行により、穴あき作詞テンプレート(作詞用テンプレート)による歌詞の生成、曲生成用データテンプレートによるメロディの生成を行う。この場合、後述のように、曲生成用データテンプレートを先に選択してこの曲生成用データテンプレートに応じて穴あき作詞テンプレートを選択する実施例と、穴あき作詞テンプレートを先に選択してこの穴あき作詞テンプレートに応じて曲生成用データテンプレートを選択する実施例とがある。
【0020】
なお、メロディを再生するときは、内蔵タイマのタイマ割込み処理を行い、メロディデータ中の各種音符のデータを再生し、各演奏に対応するデータを音源に出力する。そして、音源8はCPU1から入力されるデータに応じたディジタル楽音信号を発生するとともにアナログオーディオ信号に変換し、アンプやスピーカ等のサウンドシステム9で楽音が発生される。
【0021】
外部記憶装置7は、ハードディスク装置(HDD)、フロッピィ(商標)ディスク装置(FDD)、CD−ROM装置、光磁気ディスク(MO)装置、デジタル多目的ディスク(DVD)装置等であり、例えばこの外部記憶装置7から作詞作曲プログラムがRAM3に供給される。また、外部記憶装置7は、複数の穴あき作詞テンプレートを記憶しているデータベース、複数の曲生成用データテンプレートを記憶しているデータベース、名詞、動詞、形容詞、助詞、…の多数の語句を記憶しているデータベースとして用いられる。さらに、外部記憶装置7は、生成した歌詞とこれに対応して生成されたメロディデータを保存するために利用される。なお、MIDIインターフェース11は他のMIDI機器との間で各種データの授受を行うものであり、例えば、生成した歌詞データやメロディデータをMIDI機器に出力することもできる。
【0022】
また、通信インターフェース10を介してLAN(ローカルエリアネットワーク)やインターネットあるいは電話回線等の通信ネットワーク20に接続し、サーバコンピュータ30から作詞作曲プログラム、穴あき作詞テンプレート、曲生成用データテンプレート等の各種データの配信を受けるようにすることもできる。なお、この実施の形態では、作詞作曲プログラムは外部記憶装置7のハードディスク装置(HDD)に記憶されており、CPU1は、このハードディスク装置の作詞作曲プログラムをRAM3に展開し、このRAM3のプログラムを実行して作詞作曲の処理を行う。
【0023】
図2は実施形態における穴あき作詞テンプレートの一例を概念的に示す図である。穴あき作詞テンプレートは、曲構成データを含んでおり、この曲構成データで示される曲構成は、ブロック、楽節及びフレーズにより階層構造になっている。ブロックは通常“Aメロ”、“Bメロ”のように呼ばれる大きなまとまり区間を示している。なお、“Bメロ”を「さび」として歌詞、メロディともに盛り上げるように作詞作曲する場合が多い。楽節はブロックの下(下位)の構成要素であり、楽節記号(図の例では(a)、(b)等)が同一な楽節(図の例では楽節1と楽節2)は、同一または類似した歌詞音節数、及びメロディとする。さらに、楽節はその下の2フレーズから構成され、1フレーズで歌詞及びメロディは最小のまとまった区間として構成される。図2ではフレーズ1は11音符からなり、フレーズ2は12音符からなることを示している。すなわち、各フレーズには「11音符」「12音符」といった音符数でが付与されている。この音符数は、後述する語句の音節数データに対応したものである。以上の曲構成を示すデータが曲構成データであり、同様な曲構成データが曲生成用データテンプレートにも含まれている。
【0024】
また、穴あき作詞テンプレートは、語句の提示と入力を行うための穴あきテンプレートと、穴あきテンプレートの各語句のそれぞれの音節数のデータである本発明による構成語句音節数を含んでいる。この穴あきテンプレートと構成語句音節数は曲構成に対応しており、フレーズ1では最初の4つの語句が対応し、また、フレーズ2では次の5つの語句が対応している。図2の例ではフレーズ1に対応する語句のそれぞれ音節数は3、3,4,1であることを示している。なお、この例ではフレーズの音符数と穴あき作詞テンプレートの音節数が一致している例である。
【0025】
穴あきテンプレートはディスプレイ等に表示される部分に対応しており、図の穴あきテンプレートの部分は表示例をも示している。「むかし」という語句はすでに埋められていて、その語句が表示(提示)される。「形容詞」などと書いてある部分はユーザが埋めていく(入力する)部分であり、ディスプレイ上では入力セルとして表示される。この入力セルを例えばマウスでクリックすると、その入力セルに入力可能な語句あるいは適した語句の候補が穴埋め語句候補として表示される。また、例えば、「形容詞」の部分には3音節の語句を、「名詞1」の部分には4音節の語句を埋めていくように、それぞれ数字“3”、“4”が構成語句音節数として設定されている。そして、ユーザが穴埋め語句候補から選択すると選択された語句が入力セルに表示されるとともに、その語句のデータが穴あき作詞テンプレートのデータとして記憶される。なお、ここでは提示される穴埋め語句候補の中からユーザが選択する方法を示したが、直接語句を入力してもよい。
【0026】
なお、「形容詞」と「名詞1」の構成語句音節数の合計が7になればフレーズ全体で音節数が11になるので、この「形容詞」と「名詞1」において“3”あるいは“4”に固定しなくてもよい。「形容詞」の構成語句音節数がランダムで“4”になったとすると、「名詞1」の構成語句音節数は“7−4=3”というようにしてもよい。同様に「名詞2」と「動詞」は合計6になるように埋めていく方法でもよい。 この場合、表示画面に「ランダム」を選択するモードスイッチを設け、このスイッチの操作(マウスのクリック等)で、現在選択されている入力セルを含むフレーズの音節数を考慮して可能な音節数をランダムにその入力セルに設定し、その語句構成音節数をもつ穴埋め語句候補を提示するようにしてもよい。また、入力セルの語句構成音節数を新たにユーザが設定変更できるようにしてもよい。
【0027】
このように、穴あき作詞テンプレートを用いると、歌詞のストーリーの展開や、使い方が難しい「てにをは」をユーザが気にしないで自然な歌詞が作れるようになる。
【0028】
図3は実施形態における曲生成用データテンプレートの一例を概念的に示す図である。この実施形態の曲生成用データテンプレートは、前記同様な曲構成データ、ピッチ生成用データ、リズム生成用データ、伴奏生成用データを含んでおり、ピッチ生成用データとリズム生成用データによりメロディ生成用データが構成されている。
【0029】
「ピッチ生成用データ」は、例えば生成されるメロディピッチの範囲を表す音域、メロディ中の重要音に割り当てられるピッチを表すメロディ骨格ピッチなど各種のデータで構成されている。また、「リズム生成用データ」は、例えばシンコペーションの有無など各種のデータで構成されている。「伴奏生成用データは」、スタイルや生成される伴奏ピッチの音域、コード進行等である。
【0030】
図1は実施形態の作詞作曲装置における第1実施例の要部機能ブロック図であり、各機能はCPU1が作詞作曲プログラムを実行することにより実現される。
【0031】
「作曲条件」の機能(1) は、生成するメロディのジャンル(例えば「ロック」、「童謡」、「演歌」…等)を入力する機能であり、例えばディスプレイ4に各ジャンル名を表示してユーザがマウスのクリックで選択できるようにしたり、ユーザがジャンル名を直接入力できるようにする。また、選択あるいは入力された条件を識別する。「作詞条件」の機能(6) は、作詞する歌詞のストーリーや種類(「ラブソング」、「昔物語」…等)を入力する機能であり、上記同様にストーリーや種類の表示による選択あるいは直接入力できるようにし、入力された条件を識別する。
【0032】
「曲生成用データテンプレート選択」の機能(3) は、入力された作曲条件に適合する(対応する)曲生成用データテンプレートを曲生成用データテンプレートデータベース(2) から選択する。このとき、作曲条件に適合するものが複数あれば、これをディスプレイ4に表示(提示)し、ユーザに選択させる。
【0033】
曲生成用データテンプレートが選択されると、「伴奏生成」の機能(4) は、選択された曲生成用データテンプレートのスタイルなどの伴奏生成用データに基づいて伴奏パターンを生成する。なお、この「伴奏生成」で用いる曲構成は、Aメロ部分ではノーマルなパターンA、Bメロ部分では盛り上がるパターンBなどを生成するように制御するものである。「曲データ出力」の機能(5) は、生成された伴奏パターンを例えば外部記憶装置に出力したり、楽音として放音したりする。また、「メロディと歌詞を対応表示」の機能(10)により、後述の生成された歌詞とともにディスプレイ4に生成されたメロディを表示する。
【0034】
また、選択された曲生成用データテンプレートの曲構成データはメロディ生成と歌詞生成との両方に用いられる。「穴あき作詞テンプレート選択」の機能(7) は、曲生成用データテンプレートの曲構成と入力された作詞条件に適合する(対応する)穴あき作詞テンプレートを穴あき作詞テンプレートデータベース(16)から選択する。このとき、作詞条件に適合するものが複数あればこれを提示してユーザに選択させる。この曲生成用データテンプレートの曲構成は、歌詞に対しては「さび」の場所(「Bメロ」等)を指示するだけでなく、曲の長さをも指示する。例えば、曲構成が8楽節の曲である場合は曲全体は16フレーズからなり、「穴あき作詞テンプレート選択」の機能(7) は16フレーズを持つ穴あき作詞テンプレートを選択する。なお、図1において括弧書きの「選択情報」及び破線の矢印は後述の別の実施例を図示したものである。
【0035】
穴あき作詞テンプレートが選択されると、「フレーズごとの対応音符数情報検出」の機能(8) は、穴あき作詞テンプレート中の各フレーズごとのフレーズ音符数を検出する。そして、「メロディ生成」の機能(9) は、検出されたフレーズ音符数に基づいてメロディを生成する。具体的には、フレーズを構成する各小節に音符数を振り分けて、該当する音符数及びメロディ生成用データ(シンコペーションの有無など)に基づいて例えば図4に示したようなリズムパターンを小節リズムパターンデータベースからロードする。そして、このリズムパターンのピッチを決定してメロディを生成する。生成されたメロディは、「曲データ出力」の機能(5) により例えば図6(A) のように楽譜表示したり、外部記憶装置あるいは外部機器等に出力したり、楽音として放音したりする。
【0036】
また、穴あき作詞テンプレートが選択されると、「穴あき文表示」の機能(11)により穴あきテンプレートの穴あき文(図2参照)をディスプレイ4に表示する。そして、「穴埋語句候補提示」の機能(12)により、例えば、ユーザがその穴になっている入力セルをクリックすると、語句データベース(17)から作詞条件と入力セルの音節数に適合する(対応する)穴埋め語句候補を検索して提示する。そして、「選択」の機能(13)によりユーザに選択入力させ、「全穴埋め終了」の判定機能(14)により全ての入力セルへの語句の入力が終了したかを判定する。終了していなければ、「穴埋語句候補提示」の機能(12)以降で同様の処理を行う。終了していれば、「歌詞データ出力」の機能(15)により例えば図6(B) のように生成歌詞を表示したり、外部記憶装置あるいは外部機器等に出力する。また、「メロディと歌詞を対応表示」の機能(10)により、例えば図6(C) のようにメロディの楽譜とともに歌詞を表示する。なお、この図6(C) のようにメロディの音符に対応して歌詞を割り付けて表示すると、歌が歌いやすくなる。また、ボーカル音源にメロディと歌詞を供給すれば、電子楽器に歌を歌わせることができる。
【0037】
以上の実施例では、曲生成用データテンプレートを先に選択してこの曲生成用データテンプレートの曲構成に基づいて穴あき作詞テンプレートを選択しているが、変形例として、作詞条件に応じて穴あき作詞テンプレートを先に選択し、この穴あき作詞テンプレートの曲構成に基づいて曲生成用データテンプレートを選択してもよい。この場合場合の機能ブロック図は図1において破線のようになる。なお、穴あき作詞テンプレートの音節数に対応する音符数に基づいてメロディを生成することは、前記実施例と同様である。
【0038】
また、他の変形例として、図3に破線で示したように、曲生成用データテンプレートにこの曲生成用データテンプレートに適合するような歌詞の生成に適した穴あき作詞テンプレートを指定する選択情報(穴あき作詞テンプレート選択情報)を記憶させておき、作曲条件に応じて曲生成用データテンプレートを先に選択し、この曲生成用データテンプレートの選択情報に基づいて穴あき作詞テンプレートを選択するようにしてもよい。また、逆に、図2に破線で示したように、穴あき作詞テンプレートにこの穴あき作詞テンプレートに適合するようなメロディの生成に適した曲生成用データテンプレートを指定する選択情報(曲生成用データテンプレート選択情報)を記憶させておき、作詞条件に応じて穴あき作詞テンプレートを先に選択し、この穴あき作詞テンプレートの選択情報に基づいて曲生成用データテンプレートを選択するようにしてもよい。以上いずれの場合でも、穴あき作詞テンプレートの音節数に対応する音符数に基づいてメロディを生成することは、前記実施例と同様である。
【0039】
図7は実施形態の作詞作曲装置における第2実施例の要部機能ブロック図であり、第1実施例(図1)と同様な機能には同符号を付記して詳細な説明は省略する。また、各機能はCPU1が作詞作曲プログラムを実行することにより実現される。
【0040】
この第2実施例は、機能(21)〜(28)により、穴あき作成テンプレートに入力された語句の音節数をフレーズごとに検出するようにしたものである。機能(21)では、現在対象としているフレーズについて、語句が埋まっている部分(提示した語句の部分)の音節数を検出し、検出した音節数をメモリXに格納する。次に機能(22)により、例えばユーザがその穴になっている入力セルをクリックすると、語句データベース(17)から作詞条件と入力セルの品詞に適合する穴埋め語句候補を検索して提示する。次に、機能(23)でユーザに選択入力させ、機能(24)で、その入力セルに入力された語句の音節数を検出して、検出した音節数をメモリyn に格納する。
【0041】
そして、機能(25)で現在のフレーズ区間の穴埋めが終了したかを判定し、終了していなければ機能(22)以降で同様の処理を行い、終了していれば、機能(26)で、yn の合計Y=Σyn を演算する。次に、機能(27)で、フレーズ区間音節数(X+Y)をフレーズごとに設定されているメモリZm に記憶し、機能(28)で、全フレーズの穴埋め(入力)が終了したかを判定する。終了していなければ、フレーズを更新して機能(21)以降で同様の処理を行い、終了していれば、機能(9) でフレーズごとの音節数情報Zm に基づいてメロディ生成を行う。
【0042】
以上の第2実施例においても、第1実施例の変形例と同様に、先に選択した穴あき作詞テンプレートの曲構成に基づいて曲生成用データテンプレートを選択してもよい。また、先に選択した曲生成用データテンプレートの選択情報に基づいて穴あき作詞テンプレートを選択するようにしてもよいし、さらに、先に選択した穴あき作詞テンプレートの選択情報に基づいて曲生成用データテンプレートを選択するようにしてもよい。
【0043】
曲生成用データテンプレートに含ませる穴あき作詞テンプレート選択情報は、一つの穴あき作詞テンプレートを特定する情報でもよいし、複数の候補を抽出する情報でもよい。また、穴あき作詞テンプレートに含ませる曲生成用データテンプレート選択情報は、一つの曲生成用データテンプレートを特定する情報でもよいし、複数の候補を抽出する情報でもよい。
【0044】
さらに詳細には、次のようにすると好ましい。1フレーズを構成する語句ごとの音節数に対応して抑揚するメロディができると一層望ましい。例えば図2の例ではフレーズ1は3+3+4+1音節に区切られているのでメロディを対応して3ヶ目、6ヶ目、を長めの音長にしたりピッチを跳躍させると一層歌詞との相性がよくなる。さらに歌詞の抑揚に合わせてメロディピッチの抑揚を一致させるとさらに歌詞との相性がよくなる。
【0045】
また、歌詞の語句を提示する場合、楽節記号が同一の楽節あるいは歌の1番と2番の同じ箇所で類似語を提示するようにしてもよい。例えば、1番で「夏」を選択したら2番で提示する穴埋め語句候補の中に「冬」を優先的(例えば先頭)に提示するなどしてもよい。また、1番で「あまい」を選択したら2番目で「あらい」のように韻を踏ませたり、反対語の「からい」を優先的に提示してもよい。
【0046】
また、作詞条件から穴あき作詞テンプレートを選択する際に、そのストーリー展開などをカテゴリー分けしてもよい。例えば、[出会い−別れ][過去−現在−未来]などのストーリー展開を分類しておき、作詞条件に「展開」という項目を設けて指定した分類から候補を選択するようにしてもよい。
【0047】
また、1音節を1音符に割り当てる例を示したが、1音節に複数音符を割り当てて長音を割り当てたり、複数音節を1音符に割り当ててもよい。
【0048】
以上の実施例では、作詞作曲装置をパーソナルコンピュータとソフトウエアで構成した例について説明したが、本発明は電子楽器に適用することもできる。この場合、電子楽器は、音源装置、シーケンサ、エフェクタなどそれぞれが別体の装置であって、MIDIあるいは各種ネットワーク等の通信手段を用いて各装置を接続するようなものであってもよい。
【0049】
以上の実施例では伴奏パターンも生成するようにしているが、伴奏パターンは生成しなくてもよい。また、歌詞の音節数に基づいてメロディを生成するものであれば、メロディの生成の方法はどのようなものでもよい。
【0050】
また、サーバと端末からなるシステムにおいて、端末から作曲条件と作詞条件を入力し、サーバへこれを送信し、サーバから曲生成用データテンプレートや穴あき作詞テンプレートのデータを端末に送信して、この端末で穴あき作詞テンプレートの提示し、端末で入力した語句のデータをサーバに送信し、前記実施例と同様な処理を行うことで、サーバ側でメロディの生成及び歌詞の生成を行うようにしてもよい。すなわち、端末側は入力と出力を行ってサーバで処理をするように、端末とサーバとにより本発明の作詞作曲装置を構成することもできる。また、端末としては、コンピュータでも携帯電話あるいはゲーム機等でもよい。また、生成する歌詞は日本語に限らず外国語でもよい。
【0051】
【発明の効果】
請求項1の作詞作曲装置または請求項7の各作詞作曲プログラムの実行によれば、作詞用テンプレートの語句すなわち歌詞にマッチしたメロディが生成され、歌詞とメロディをマッチさせながら歌詞とメロディを生成することができ、簡単な操作で自由に作詞作曲を行うことができる。
【0052】
請求項2の作詞作曲装置または請求項8の各作詞作曲プログラムの実行によれば、作詞用テンプレートの語句すなわち歌詞にマッチしたメロディが生成され、歌詞とメロディをマッチさせながら歌詞とメロディを生成することができ、簡単な操作で自由に作詞作曲を行うことができる。
【0053】
請求項3の作詞作曲装置によれば、請求項1または2と同様な効果が得られるとともに、曲生成用データテンプレートで生成されるメロディの曲構成にマッチした歌詞を生成できる。
【0054】
請求項4の作詞作曲装置によれば、請求項1または2と同様な効果が得られるとともに、作詞用テンプレートで生成される歌詞にマッチした曲構成のメロディがを生成できる。
【0055】
請求項5の作詞作曲装置によれば、請求項1または2と同様な効果が得られるとともに、選択情報により曲生成用データテンプレートの曲構成にマッチするような作詞用テンプレートを対応付けておくことができ、さらにメロディにマッチした歌詞を生成できる。
【0056】
請求項6の作詞作曲装置によれば、請求項1または2と同様な効果が得られるとともに、選択情報により作詞用テンプレートの曲構成にマッチするような曲生成用データテンプレートを対応付けておくことができ、さらに歌詞にマッチしたメロディを生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の作詞作曲装置における第1実施例の要部機能ブロック図である。
【図2】実施形態における穴あき作詞テンプレートの一例を概念的に示す図である。
【図3】実施形態における曲生成用データテンプレートの一例を概念的に示す図である。
【図4】実施形態におけるリズムパターンの一例を示す図である。
【図5】実施形態における作詞作曲装置のブロック図である。
【図6】実施形態における生成された歌詞とメロディの表示例を示す図である。
【図7】実施形態の作詞作曲装置における第2実施例の要部機能ブロック図である。
【符号の説明】
1…CPU、2…ROM、3…RAM、4…ディスプレイ、7…外部記憶装置

Claims (8)

  1. 語句を入力する入力手段とメロディを生成するメロディ生成手段とを備え、詞の一部の区間の予め決められた語句を提示するとともに該提示部分以外の区間に語句を入力可能な作詞用テンプレートを用いる作詞作曲装置であって、
    前記作詞用テンプレートには前記複数の区間からなるフレーズ毎に、各区間における語句の音節数に対応する音符数が設定されており、
    前記メロディ生成手段は、前記作詞用テンプレートの音符数に基づいてメロディを生成することを特徴とする作詞作曲装置。
  2. 語句を入力する入力手段とメロディを生成するメロディ生成手段とを備え、詞の一部の区間の予め決められた語句を提示するとともに該提示部分以外の区間に語句を入力可能な作詞用テンプレートを用いる作詞作曲装置であって、
    前記作詞用テンプレートの少なくとも前記語句が入力された区間について該語句の音節数を検出し、
    前記メロディ生成手段は、前記作詞用テンプレートの音節数に基づいてメロディを生成することを特徴とする作詞作曲装置。
  3. 前記メロディ生成手段は曲生成用データテンプレートに基づいてメロディを生成するものであって、該曲生成用データテンプレートに含まれる曲構成データに基づいて前記作詞用テンプレートを選択することを特徴とする請求項1または2記載の作詞作曲装置。
  4. 前記メロディ生成手段は曲生成用データテンプレートに基づいてメロディを生成するものであって、前記作詞用テンプレートに含まれる曲構成データに基づいて前記曲生成用データテンプレートを選択することを特徴とする請求項1または2記載の作詞作曲装置。
  5. 前記メロディ生成手段は曲生成用データテンプレートに基づいてメロディを生成するものであって、該曲生成用データテンプレートに含まれる選択情報に基づいて前記作詞用テンプレートを選択することを特徴とする請求項1または2記載の作詞作曲装置。
  6. 前記メロディ生成手段は曲生成用データテンプレートに基づいてメロディを生成するものであって、前記作詞用テンプレートに含まれる選択情報に基づいて前記曲生成用データテンプレートを選択することを特徴とする請求項1または2記載の作詞作曲装置。
  7. 詞の一部の区間の予め決められた語句を提示するとともに該提示部分以外の区間に語句を入力可能な作詞用テンプレートを用い、
    前記作詞用テンプレートに語句を入力する入力処理と、
    前記作詞用テンプレートに設定されている前記複数の区間からなるフレーズ毎に、各区間における語句の音節数に対応する音符数に基づいてメロディを生成する処理と、
    をコンピュータが実行するための作詞作曲プログラム。
  8. 詞の一部の区間の予め決められた語句を提示するとともに該提示部分以外の区間に語句を入力可能な作詞用テンプレートを用い、
    前記作詞用テンプレートに語句を入力する入力処理と、
    前記作詞用テンプレートの少なくとも前記語句が入力された区間について該語句の音節数を検出する処理と、
    前記作詞用テンプレートの音節数に対応する音符数に基づいてメロディを生成する処理と、
    をコンピュータが実行するための作詞作曲プログラム。
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