JP3799745B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理装置及び画像処理方法に係り、詳細には、撮像画像に画像合成を行なう、並びに画像処理された画像データを処理前の元画像データと関連付けて記憶する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、画像を撮像するデジタルカメラ(電子スチルカメラ)やビデオカメラ等の中には、例えば、液晶表示ユニットを備え、その表示画面に撮像した画像を再生表示するとともに、この再生表示した撮像画像に文字(文字の画像)や別の画像を合成する画像合成機能を備えるものがある。
【0003】
また、このような画像合成機能に加え、撮像画像について色調調整処理や解像度変更処理等の各種画像加工処理を可能とする画像処理機能を備えるものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の画像合成機能や、当該画像合成機能を含む画像処理機能を有するデジタルカメラやビデオカメラ等においては以下に述べるような課題があった。
【0005】
すなわち、従来の画像合成機能は、ただ単に撮像画像に文字や画像を合成するだけであったことから、例えば、文字や画像により構成されるタイトル画像を撮像画像に合成する場合等に、合成されたタイトル画像が撮像画像と紛れて見ずらくなってしまう、合成されたタイトル画像が目立たない等といった課題があった。また、従来、このような課題を解消するためには、ユーザーが本来意図した合成位置や合成サイズで撮像画像にタイトル画像を合成することを諦めなくてはならない、或いは高度な画像処理機能を有する外部機器に撮像画像を転送し、当該外部機器でタイトル画像の合成処理を行なわなければならない等、使い勝手に欠ける一面があった。
【0006】
また、このような画像合成機能を含む画像処理機能により処理された画像データは、新たな画像データとして画像メモリに格納されるだけであり、処理前の元画像データとの関連付けが何等なされていなかったことから、処理前の元画像と処理後の画像を比較するために両画像データを画像メモリから読み出して比較表示させるための操作が複雑で煩わしく、両画像の比較表示が行ないづらいといった課題があった。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に画像合成する、並びに画像処理された画像データを処理前の元画像データと関連付けて記憶する画像処理装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の画像処理装置は、
被写体の画像を撮像する撮像手段と、
この撮像手段により撮像された画像データを記憶する第1の記憶手段と、
前記画像データに合成するプレートの画像データを記憶する第2の記憶手段と、
この第2の記憶手段に記憶されたプレートの画像データに重ねるための画像データを記憶する第3の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する、前記第2の記憶手段に記憶されたプレートの画像データと前記第3の記憶手段に記憶された画像データとを指定する指定手段と、
この指定手段による指定条件に基づいて前記第3の記憶手段の画像データを前記プレートの画像データに重ねて前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する画像合成手段と、
前記画像合成手段により前記指定手段による指定条件に基づいて前記第3の記憶手段の画像データを前記プレートの画像データに重ねて前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する際の合成条件を設定する設定手段と、
を備え、
前記設定手段は、前記合成条件として、前記第1の記憶手段に記憶された画像データに対する前記第3の記憶手段の画像データを重ねた前記プレートの画像データの合成位置を設定すること、
を特徴としている。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、指定手段により第1の記憶手段に記憶された撮像した画像データに合成する、第2の記憶手段に記憶されたプレートの画像データと第3の記憶手段に記憶された画像データとが指定されると、画像合成手段は、前記指定手段による指定条件に基づいて前記第3の記憶手段の画像データを前記プレートの画像データに重ねて前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する。
【0012】
したがって、請求項1記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成することができるので、例えば、タイトル画像を撮像画像に合成した場合に、合成されたタイトル画像が強調され、タイトル画像をより見易くすることができる。また、合成する画像をプレートに重ねたことにより、従来のようにただ単に画像のみを合成した場合と比較して、より興趣に富んだ合成画像を当該画像処理装置で作成することができ、優れた画像合成機能をユーザーに提供することができる。
【0014】
この請求項記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成する際に、その合成条件をユーザーが任意に設定することができる。
【0018】
この請求項記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成する際に、その合成位置をユーザーが任意に設定することができる。
【0019】
また、請求項記載の発明のように、請求項1記載の画像処理装置において、
前記画像合成手段により前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成される前記第3の記憶手段の画像データ、或いは前記プレートの画像データのいずれか一方以上の色を制御する色制御手段を更に備え、
前記設定手段は、前記合成条件として、前記第3の記憶手段の画像データ、或いは前記プレートの画像データのいずれか一方以上の色を設定する構成であってもよい。
【0020】
この請求項記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成する際に、合成する画像、或いはプレートのいずれか一方以上の色をユーザーが任意に設定することができる。
【0021】
また、請求項記載の発明のように、請求項1記載の画像処理装置において、
前記画像合成手段により前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成される前記第3の記憶手段の画像データ、或いは前記プレートの画像データのいずれか一方以上のサイズを制御するサイズ制御手段を更に備え、
前記設定手段は、前記合成条件として、前記第3の記憶手段の画像データ、或いは前記プレートの画像データのいずれか一方以上のサイズを設定する構成であってもよい。
【0022】
この請求項記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成する際に、合成する画像、或いはプレートのいずれか一方以上の合成サイズをユーザーが任意に設定することができる。
【0023】
この場合、請求項記載の発明のように、請求項記載の画像処理装置において、
前記設定手段は、拡大率、或いは縮小率を設定することにより前記第3の記憶手段の画像データ、或いは前記プレートの画像データのいずれか一方以上のサイズを設定する構成であってもよい。
【0024】
この請求項記載の発明によれば、拡大率、或いは縮小率を設定することにより、合成する画像、或いはプレートのいずれか一方以上の合成サイズをユーザーが任意に設定することができる。
【0025】
また、請求項記載の発明のように、請求項4記載の画像処理装置において、
前記画像合成手段により前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成される前記第3の記憶手段の画像データを重ねた前記プレートの画像データの回転角度を制御する回転角制御手段を更に備え、
前記設定手段は、前記合成条件として、前記第3の記憶手段の画像データを重ねた前記プレートの画像データの回転角度を設定する構成であってもよい。
【0026】
この請求項記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成する際に、合成する画像を重ねたプレートの回転角度をユーザーが任意に設定することができる。
【0027】
また、請求項記載の発明のように、請求項1〜のいずれかに記載の画像処理装置において、
前記第3の記憶手段は、文字毎にその文字の画像データを記憶し、
前記指定手段は、この第3の記憶手段に記憶された文字の画像データの中から1つずつ文字の画像データを指定して文字列の画像データを作成し、この文字列の画像データを前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する画像データとして指定する構成であってもよい。
【0028】
この請求項記載の発明によれば、文字(文字の画像)を1つずつ選択指定して任意の文字列を作成し、この作成した文字列をプレートに重ねて撮像画像に合成することができる。したがって、当該画像処理装置に文字入力のためのキーボード等を設けることなく、合成用の任意の文字列(例えば、タイトル文字等)を作成することができる。
【0029】
また、請求項記載の発明のように、請求項1〜のいずれかに記載の画像処理装置において、
前記第3の記憶手段は、予め定められた文字列の画像データを複数記憶し、
前記指定手段は、この第3の記憶手段に記憶された複数の文字列の画像データの中から、前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する文字列の画像データを指定する構成であってもよい。
【0030】
この請求項記載の発明によれば、予め定められた複数の定型文の中からユーザーにより選択指定された定型文の文字列をプレートに重ねて撮像画像に合成することができる。したがって、請求項記載の発明のように文字を1文字ずつ選択指定して合成用の文字列を作成する必要がなく、より簡単に合成用の文字列(例えば、タイトル文字等)を設定することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明に好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0039】
まず、構成を説明する。
【0040】
図1は、本発明を適用したデジタルカメラ1(電子スチルカメラ)の外観斜視図である。
同図においてデジタルカメラ1には、本体ケーシング1aの図中背面側に撮像レンズ11(1点鎖線)が設けられている。また、本体ケーシング1aの図中前面側には、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等により構成される表示部12が設けられ、この表示部12には、撮影時に撮像レンズ11を介して取り込んだ被写体の画像を表示することが、また、撮影後に撮像した画像を再生表示することができる。この表示部12の右側には、上下へのスライド操作により撮影モード、再生モード、通信モード、及びタイトル画像合成モードの切換えを指示するモード切換スイッチ13が設けられている。
【0041】
また、本体ケーシング1aの図中上面側には、左右へのスライド操作により電源のON/OFF切換えを指示する電源スイッチ14、画像の撮像を指示するとともに、タイトル画像合成モードにおいて選択内容の決定を指示するシャッターキー15、タイトル画像合成モードにおいて選択内容のキャンセルを指示するエフェクトキー16、メモリ(後述するフラッシュメモリ31)に記憶された複数の画像データの中から表示部12に再生表示する画像データを選択指定したり、タイトル画像合成モードにおいて各種設定条件を選択するための「+」キー17a及び「−」キー17b、が設けられている。
【0042】
さらに、本体ケーシング1aの図中上面側には、外部機器との間で画像データ、制御データ等を送受信するためのシリアル入出力端子18a、外部機器に対して表示部12へのビデオ信号(表示データ)と同じビデオ信号を出力するためのビデオ出力端子18bが設けられている。
【0043】
なお、デジタルカメラ1は、撮像レンズ11を備えたカメラ部と本体部とからなり、本体部に対してカメラ部を回転自在、或いは着脱自在に配設し、本体部に対して撮像レンズ11の位置を様々に回転、或いは移動可能な構成としてもよい。
【0044】
次に、図2は、図1に示したデジタルカメラ1の回路構成を示すブロック図である。
同図においてデジタルカメラ1は、図1に示した表示部12と、CCD20、バッファ21、A/D変換器22、駆動回路23、タイミングジェネレータ24、シグナルジェネレータ25、VRAM26、D/A変換器27、バッファ28、DRAM29、圧縮/伸長回路30、フラッシュメモリ31、CG32、ROM33、RAM34、キー入力部35、CPU36、及びI/Oポート37と、により構成されている。
【0045】
CCD(Charge Coupled Device )20は、フォトダイオード等の受光部に転送電極を重ねた素子(画素)を平面状に多数配設した画素面と、各画素に蓄積された電荷を電圧に変換して出力する出力部とから構成される。撮像レンズ11を介して入射した光は前記画素面で受光され、各画素には受光量に比例した電荷が蓄積される。各画素の蓄積電荷は、駆動回路23から供給される駆動信号に応じて前記出力部により撮像信号(アナログ信号)として1画素分ずつ順次読み出され、バッファ21を介してA/D変換器22に出力される。
【0046】
A/D(Analog to Digital)変換器22は、CCD20からバッファ21を介して入力された撮像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、タイミングジェネレータ24に供給する。
【0047】
駆動回路23は、タイミングジェネレータ24から供給されるタイミング信号に基づいてCCD20の露光及び読み出しタイミングを駆動制御する。また、タイミングジェネレータ24は、CPU36から入力される映像取り込み信号に基づいて駆動回路23を制御するタイミング信号を生成する。
【0048】
シグナルジェネレータ25は、タイミングジェネレータ24を介して供給された撮像信号(デジタル信号)に対して色演算処理を行ない、輝度信号(Yデータ)と色信号(Cデータ)により構成される画像データを生成し、この画像データをDRAM29に出力する。
【0049】
また、シグナルジェネレータ25は、CPU36によりDRAM29から供給された画像データに同期信号を付加する等してビデオ信号(デジタル信号)を生成して一旦、VRAM26に格納し、その後、VRAM26に格納したビデオ信号をD/A変換器27及びバッファ28を介して表示部12に出力する。また、ビデオ出力端子18bにビデオケーブルを介して外部機器が接続されている場合は、前記ビデオ信号を外部機器にも出力する。
【0050】
VRAM(Video Random Access Memory)26は、シグナルジェネレータ25により生成されたビデオ信号(表示データ)を一時的に格納するビデオメモリである。
【0051】
D/A(Digital to Analog )変換器27は、シグナルジェネレータ25によりVRAM26から供給されるビデオ信号(表示データ)をデジタル信号からアナログ信号に変換し、バッファ28を介して表示部12に、また、ビデオ出力端子18bにビデオケーブルを介して外部機器が接続されている場合は、当該外部機器にも出力する。
【0052】
表示部12は、液晶ディスプレイ等により構成され、D/A変換器27及びバッファ28を介して入力されるビデオ信号(表示データ)に基づいて表示画面に画像を表示する。
【0053】
DRAM(Dynamic Random Access Memory)29は、シグナルジェネレータ25から供給される撮像した画像データ、或いはCPU36によりフラッシュメモリ31から読み出され、後述する圧縮/伸長回路30により伸長処理された画像データを一時的に格納する半導体メモリである。また、このDRAM29は、後述するタイトル画像合成処理(図8及び図9参照)の際に、指定された画像データに対して作成したタイトル画像データを合成するための作業領域としても使用される。
【0054】
圧縮/伸長回路30は、DRAM29に格納された画像データを符号化により圧縮処理する。具体的には、画像データを所定の符号化方式、すなわち、取り扱う画像の種類(この場合、静止画)に応じた、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)アルゴリズムによる8×8画素毎のDCT(Discrete Cosine Transform :離散コサイン変換)、量子化、ハフマン符号化により圧縮処理(符号化処理)し、この圧縮処理した画像データをフラッシュメモリ31に出力する。また、後述するタイトル画像合成処理(図8及び図9参照)によりタイトル画像データの合成された画像データについても同様に圧縮処理を行ない、フラッシュメモリ31に出力する。さらに、圧縮/伸長回路30は、フラッシュメモリ31に格納されている圧縮処理された画像データ(タイトル画像データが合成された画像データを含む)を復号化して伸長処理し、DRAM29に出力する。
【0055】
フラッシュメモリ31は、圧縮/伸長回路30により圧縮処理された画像データ(タイトル画像データが合成された画像データを含む)を、ページNo.データと対応付けて複数格納する半導体メモリである。
【0056】
CG(Character Generator )32は、表示部12に表示される、例えば、操作ガイダンス用のカナ、英数字、記号等のキャラクタデータを格納するメモリである。
【0057】
ROM(Read Only Memory)33は、後述するタイトル画像合成処理(図8及び図9参照)等の、CPU36により実行されるデジタルカメラ1の各部を制御するための各種制御プログラムを格納する。この各種制御プログラムは、CPU36が読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶されている。
【0058】
また、このROM33は、タイトル画像合成処理(図8及び図9参照)においてタイトル画像を作成するために必要なデータや制御コード等を格納した後述する定型タイトル文格納テーブル34a(図3参照)、タイトル文字格納テーブル34b(図4参照)、タイトル文字色制御テーブル34c(図5参照)、プレート格納テーブル34d(図6参照)、及びプレート色制御テーブル34e(図7参照)を格納する。これらの各テーブル34a〜34eは、タイトル画像合成処理(図8及び図9参照)の際にCPU36によって読み出され、RAM34に展開される。
【0059】
RAM(Random Access Memory)34は、CPU36により各種制御処理が実行される際に、処理される各種データを一時的に格納するワークエリアを形成する。また、このRAM34には、後述するタイトル画像合成処理(図8及び図9参照)の際にCPU36によりROM33から読み出された前記定型タイトル文格納テーブル34a(図3参照)、タイトル文字格納テーブル34b(図4参照)、タイトル文字色制御テーブル34c(図5参照)、プレート格納テーブル34d(図6参照)、及びプレート色制御テーブル34e(図7参照)が展開される。
以下に各テーブルについて説明する。
【0060】
図3は、RAM34に展開される定型タイトル文格納テーブル34aの一例について示す図である。
同図に示す定型タイトル文格納テーブル34aには、予め設定されている定型タイトル文データ(例えば、「おめでとう」、「Happy Birthday」等)が格納No.データと対応付けられて格納されている。
【0061】
図4は、RAM34に展開されるタイトル文字格納テーブル34bの一例について示す図である。
同図に示すタイトル文字格納テーブル34bには、任意のタイトル文を作成するために用いられる、促音、濁点、半濁点等を含むひらがな、アルファベット、数字等のタイトル文字データが格納されている。後述するタイトル画像合成処理(図8及び図9参照)においてユーザーは、「+」キー17a、「−」キー17b、及びシャッターキー15の押圧操作により、このタイトル文字格納テーブル34bに格納されている各タイトル文字データの中から任意のタイトル文字データを1文字ずつ選択して設定し、任意のタイトル文を作成することができる。
【0062】
また、図5は、RAM34に展開されるタイトル文字色制御テーブル34cの一例について示す図である。
同図に示すタイトル文字色制御テーブル34cには、タイトル文字の色を制御するための色制御コードが各色毎に格納No.データと対応付けられて格納されている。
【0063】
図6は、RAM34に展開されるプレート格納テーブル34dの一例について示す図である。
同図に示すプレート格納テーブル34dには、異なる形状を有する複数のプレートの画像データが各プレート毎に格納No.データと対応付けられて格納されている。後述するタイトル画像合成処理(図8及び図9参照)においてタイトル文を撮像画像(画像データ)に合成する際には、前記タイトル文をこのプレートに重ねて撮像画像に合成する。
【0064】
図7は、RAM34に展開されるプレート色制御テーブル34eの一例について示す図である。
同図に示すプレート色制御テーブル34eには、プレートの色を制御するための色制御コードが各色毎に格納No.データと対応付けられて格納されている。
【0065】
キー入力部35は、前述したモード切換スイッチ13、電源スイッチ14、シャッターキー15、エフェクトキー16、「+」キー17a、及び「−」キー17bにより構成され、各キーの押圧操作やスライド操作に応じた各種操作信号をCPU36に出力する。
【0066】
CPU(Central Processing Unit )36は、ROM33に格納される各種制御プログラムに従ってデジタルカメラ1の各部を制御する中央演算処理装置である。具体的には、CPU36は、モード切換スイッチ13がスライド操作されてタイトル画像合成モードが指定されると、後述するタイトル画像合成処理(図8及び図9参照)を実行する。
【0067】
このタイトル画像合成処理においてCPU36は、キー入力部35のキー操作により合成対象として選択指定され、DRAM29に格納された撮像した画像データに対して、プレート格納テーブル34dから合成するプレートの画像データと、定型タイトル文格納テーブル34a、或いはタイトル文字格納テーブル34bから合成するタイトル文データとがキー入力部35のキー操作によって指定(任意のタイトル文データを作成して指定する場合を含む)されると、これらの指定された画像データ、タイトル文の画像データ、プレートの画像データについて、タイトル文字の色、プレートの色、合成対象の画像に対するタイトル画像の合成位置、合成時のタイトル画像のサイズ、合成時のタイトル画像の回転角度等の合成条件を設定可能に制御する。そして、設定された各種合成条件に基づいて、前記タイトル文の画像データを前記プレートの画像データに重ねてタイトル画像データを生成し、このタイトル画像データを前記DRAM29に格納された画像データに合成する。
【0068】
そして、CPU36は、タイトル画像の合成を行なうと、合成元の画像データの次のページNo.データ以降の値を順次インクリメント(+1)した後、DRAM29に格納された合成済みの画像データを前記合成元の画像データの次のページNo.データと対応付けてフラッシュメモリ31に格納する。
【0069】
また、CPU36は、撮影モードにおいてシャッターキー15が押圧操作されると撮像処理を実行し、タイミングジェネレータ24に映像取り込み信号を出力する。タイミングジェネレータ24では、前記映像取り込み信号に基づいてタイミング信号を生成して駆動回路23に出力し、駆動回路23では、前記タイミング信号に基づいてCCD20の露光及び読み出しタイミングを駆動制御して、CCD20により撮像信号を取り込む。A/D変換器22では、前記取り込んだ撮像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、シグナルジェネレータ25では、前記撮像信号に対して色演算処理を行なって画像データを生成してDRAM29に格納する。そして、CPU36は、DRAM29に格納された画像データを圧縮/伸長回路30に転送して圧縮処理を行なわせた後、この圧縮された画像データを新たなページNo.データと対応付けてフラッシュメモリ31に格納する。ちなみに、フラッシュメモリ31に格納される画像データは、通常、その格納順にページNo.データが割り当てられる。すなわち、最初に格納された画像データにはページNo.データとして“1”が、次に格納された画像データにはページNo.データとして“2”が割り当てられる。
【0070】
一方、CPU36は、モード切換スイッチ13のスライド操作により再生モードが指定されると、「+」キー17a、或いは「−」キー17bの押圧操作に応じてフラッシュメモリ31に格納された画像データを、そのページNo.順(「+」キー17aが押圧操作された場合は昇順、「−」キー17bが押圧操作された場合は降順)に順次読み出して圧縮/伸長回路30に転送し、伸長処理を行なわせた後、この画像データをDRAM29に格納する。その後、CPU36は、DRAM29に格納された画像データをシグナルジェネレータ25に転送し、シグナルジェネレータ25では、入力された画像データに同期信号を付加する等してビデオ信号(表示データ)を生成して、VRAM26、D/A変換器27、及びバッファ28を介して表示部12に出力し、表示画面に画像を再生表示する。また、ビデオ出力端子18bにビデオケーブルを介して外部機器が接続されている場合は、当該外部機器にも前記ビデオ信号を出力し、画像の再生表示を可能とする。
【0071】
I/O(Input / Output)ポート37は、当該デジタルカメラ1とシリアル入出力端子18a及び通信ケーブルを介して接続された外部機器との間で授受されるシリアルデータ(画像データ、制御データ等)の入出力制御を行なうインターフェースである。
以上がデジタルカメラ1の構成である。
【0072】
次に、動作を説明する。
まず、デジタルカメラ1のCPU36において実行されるタイトル画像合成処理について、図8及び図9に示すフローチャートと図10〜図13に示す画面表示例に基づいて説明する。
【0073】
CPU36では、モード切換スイッチ13がスライド操作されてタイトル画像合成モードが指定されると、ROM33に格納されているタイトル画像合成処理に関するプログラムを読み出して、その処理を開始する。
【0074】
まず、CPU36は、ROM33に格納されている各テーブル34a,34b,34c,34d,34e(図3〜図7参照)をRAM34の所定領域に展開する等の初期処理を行なった後(ステップS1)、タイトル画像を合成する画像データの指定処理を行なう。
【0075】
すなわち、CPU36は、フラッシュメモリ31に格納された、例えば、96枚分の画像データの中から、まず、ページNo.データ“1”の画像データを読み出して圧縮/伸長回路30で伸長処理を行なわせた後、シグナルジェネレータ25により同期信号を付加する等してビデオ信号に変換させて表示部12に出力し、前記画像データを表示画面に再生表示する(ステップS2)。
【0076】
次いで、CPU36は、シャッターキー15が押圧操作されたか否かを判別し(ステップS3)、シャッターキー15が押圧操作されていない場合は、次いで、「+」キー17a、或いは「−」キー17bが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS4)。
【0077】
そして、CPU36は、上記両キー17a,17bとも押圧操作されていないと判別した場合は上記ステップS3に戻り、また、上記両キー17a,17bのいずれかが押圧操作されたと判別した場合は、押圧操作されたキーに応じて、「+」キー17aが押圧操作された場合は、次のページNo.データの画像データ、例えば、現在、表示部12に再生表示されている画像データのページNo.データが“1”である場合は、ページNo.データ“2”の画像データをフラッシュメモリ31から読み出して表示部12に再生表示し、また、「−」キー17bが押圧操作された場合は、1つ前のページNo.データの画像データをフラッシュメモリ31から読み出して表示部12に再生表示した後(ステップS5)、上記ステップS3に戻る。
【0078】
このような制御構成とすることにより、ユーザーは、デジタルカメラ1のフラッシュメモリ31に格納された複数の画像データを順次、表示部12に切換表示させながらタイトル画像を合成する所望の画像データを検索することができる。
【0079】
一方、CPU36は、上記ステップS3においてシャッターキー15が押圧操作されたと判別した場合は、当該シャッターキー15が押圧操作された時点で表示部12に表示されている画像データを、タイトル画像を合成する画像データとして決定する(ステップS6)。
【0080】
例えば、図10(a)は、上記ステップS2〜S6に示す処理により、フラッシュメモリ31に格納された複数の画像データをそのページNo.順に順次、表示部12に切換表示させて、ページNo.データ“18”の画像データをタイトル画像の合成対象として指定した状態を示している。
【0081】
次いで、CPU36は、タイトル画像作成モードに移行して(ステップS7)、合成するタイトル文字やプレートの設定処理を行なう。
【0082】
このタイトル画像作成モードにおいてCPU36は、まず、タイトル文字の設定処理を行なう。この設定処理においてCPU36は、RAM34の定型タイトル文格納テーブル34a(図3参照)から格納No.データ“1”の定型タイトル文を読み出して、図10(b)に示すように設定画面とともに表示部12に表示する(ステップS8)。
【0083】
その後、CPU36は、ステップS9〜S11において、「+」キー17a、或いは「−」キー17bの押圧操作に応じて(ステップS10)、前記定型タイトル文格納テーブル34aに格納されている定型タイトル文を、その格納No.順(「+」キー17aが押圧操作された場合は昇順、「−」キー17bが押圧操作された場合は降順)に順次読み出して、例えば、図10(c)に示すように表示部12に定型タイトル文を切換表示し(ステップS11)、ステップS9に戻る。そして、CPU36は、シャッターキー15の押圧操作により(ステップS9)、その時点で表示部12に表示されている定型タイトル文を合成用のタイトル文字として決定する(ステップS12)。
【0084】
ちなみに、図10(b)において“おめでとう!”の右下にある“1/15”は、前記定型タイトル文格納テーブル34aに全部で15個の定型タイトル文が格納されており、現在表示されている定型タイトル文は、その中で格納No.データ“1”の定型タイトル文であることを示している。
【0085】
なお、タイトル文字の設定処理は、定型タイトル文以外にも任意のタイトル文の設定が可能である。すなわち、「+」キー17a、或いは「−」キー17bの押圧操作に応じて、RAM34のタイトル文字格納テーブル34b(図4参照)から前記キー17a,17bの押圧操作に対応するタイトル文字データを1文字ずつ順次読み出して表示部12に表示し、シャッターキー15の押圧操作により、その時点で表示部12に表示されている文字をタイトル文の1文字として設定する工程を繰り返し行ない、任意のタイトル文字を作成、設定する方法である。
【0086】
また、この他にも、タイトル文字の設定処理は、例えば、当該デジタルカメラ1で撮像した文字画像そのものをタイトル文字の画像データとして設定する方法や、前記撮像した文字画像から文字認識処理により文字データを得、当該文字データをタイトル文字として設定する方法であってもよい。このようなタイトル文字の設定方法によれば、キー入力を行なうことなく任意のタイトル文字を設定することができる。また、表示部12にタッチパネルを重ねる等して手書き入力機能を備え、ペン入力等による入力文字を2値化してタイトル文字の画像データを設定する方法であってもよい。このようなタイトル文字の設定方法によれば、タイトル文字を手書き文字で設定することができる。
【0087】
さらには、当該デジタルカメラ1のシリアル入出力端子18aに通信ケーブルを介して接続可能な外部機器(例えば、パーソナルコンピュータ)で作成された文字データを通信処理により取り込んで、この取り込んだ文字データをタイトル文字として設定する構成であってもよい。
【0088】
このようにしてタイトル文字が設定されると、次いで、CPU36は、タイトル文字の色設定処理を行なう。この設定処理においてCPU36は、まず、RAM34のタイトル文字色制御テーブル34c(図5参照)から格納No.データ“1”の色制御コード(C_COR1(黒))を読み出して、図11(a)に示すように、この色制御コードに基づく色(黒)で前記設定されたタイトル文字を表示する(ステップS13)。
【0089】
その後、CPU36は、ステップS14〜S16において、「+」キー17a、或いは「−」キー17bの押圧操作に応じて(ステップS15)、前記タイトル文字色制御テーブル34cに格納されている色制御コードを、その格納No.順(「+」キー17aが押圧操作された場合は昇順、「−」キー17bが押圧操作された場合は降順)に順次読み出して、例えば、図11(b)に示すように、この色制御コードに基づいて前記設定されたタイトル文字の色を変更して表示し(ステップS16)、ステップS14に戻る。そして、CPU36は、シャッターキー15の押圧操作により(ステップS14)、その時点でのタイトル文字の表示色を合成用のタイトル文字の色として決定する(ステップS17)。
【0090】
次いで、CPU36はプレート設定処理に移行する。この設定処理においてCPU36は、まず、RAM34のプレート格納テーブル34d(図6参照)から格納No.データ“1”のプレート画像データを読み出す。そして、このプレート画像データを圧縮/伸長回路30に転送し、伸長処理を行なわせた後、シグナルジェネレータ25により同期信号を付加する等してビデオ信号に変換させて表示部12に出力させ、図11(c)に示すように、前記表示色を含めて設定されたタイトル文字に該プレートを重ねて表示する(ステップS18)。
【0091】
その後、CPU36は、ステップS19〜S21において、「+」キー17a、或いは「−」キー17bの押圧操作に応じて(ステップS20)、前記プレート格納テーブル34dに格納されているプレート画像データを、その格納No.順(「+」キー17aが押圧操作された場合は昇順、「−」キー17bが押圧操作された場合は降順)に順次読み出して、同様にして伸長処理、ビデオ信号変換処理等を行なわせて表示部12に出力させ、例えば、図12(a)に示すようにプレートを切換表示し(ステップS21)、ステップS19に戻る。そして、CPU36は、シャッターキー15の押圧操作により(ステップS19)、その時点で表示部12に表示されているプレートを合成用のプレートとして決定する(ステップS22)。
【0092】
このようにしてプレートが設定されると、次いで、CPU36は、プレートの色設定処理に移行する。この設定処理においてCPU36は、まず、RAM34のプレート色制御テーブル34e(図7参照)から格納No.データ“1”の色制御コード(P_COR1(白))を読み出して、図12(b)に示すように、この色制御コードに基づく色(白)で前記設定されたプレートを表示する(ステップS23)。
【0093】
その後、CPU36は、ステップS24〜S26において、「+」キー17a、或いは「−」キー17bの押圧操作に応じて(ステップS25)、前記プレート色制御テーブル34eに格納されている色制御コードを、その格納No.順(「+」キー17aが押圧操作された場合は昇順、「−」キー17bが押圧操作された場合は降順)に順次読み出して、例えば、図12(c)に示すように、この色制御コードに基づいて前記設定されたプレートの色を変更して表示し(ステップS26)、ステップS24に戻る。そして、CPU36は、シャッターキー15の押圧操作により(ステップS24)、その時点でのプレートの表示色を合成用のプレートの色として決定する(ステップS27)。
【0094】
そして、CPU36は、このようにしてタイトル画像作成モード(ステップS7〜S27)において設定した各種条件に基づいてタイトル画像データを生成し、RAM34の所定領域に格納する(ステップS28)。
【0095】
次いで、CPU36は、タイトル画像合成モードに移行して、前記ステップS6において指定された画像データに、前記生成したタイトル画像を合成して記憶する処理を行なう。
【0096】
このタイトル画像合成モードにおいてCPU36は、まず、タイトル画像の合成位置設定処理を行なう。この設定処理においてCPU36は、図13(a)に示すように、設定画面上に前記ステップS6において指定された画像データを表示するとともに、その画像の下方に前記作成したタイトル画像を重ねて表示する(ステップS29)。
【0097】
次いで、CPU36は、ステップS30〜S32において、「+」キー17a、或いは「−」キー17bの押圧操作に応じて(ステップS31)、前記タイトル画像の表示位置を図13(b),図13(c)に示すように上下(「+」キー17aが押圧操作された場合は上方向、「−」キー17bが押圧操作された場合は下方向)に変更し(ステップS32)、ステップS30に戻る。そして、CPU36は、シャッターキー15の押圧操作により(ステップS30)、その時点でのタイトル画像の表示位置を合成位置として決定する(ステップS33)。なお、合成位置の設定は、上下方向のみに限定されるものではなく、左右方向への設定も可能な構成であってもよい。
【0098】
その後、CPU36は、RAM34に格納されたタイトル画像データをDRAM29に転送し、DRAM29に展開されている前記指定された合成元の画像データに対し、上記ステップS33において設定された合成位置に基づいて、前記タイトル画像データを画像合成する(ステップS34)。
【0099】
次いで、CPU36は、前記合成元の画像データのページNo.データを取得し(ステップS35)、当該ページNo.データよりも大きい値を有する各ページNo.データ、すなわち、当該ページNo.データの次のページNo.データ以降の値を各々インクリメント(+1)する(ステップS36)。つまり、前記合成元の画像データの次のページNo.データを空きデータとする。
【0100】
例えば、合成元の画像データとして図10(a)に示すようにページNo.データ“18”の画像データが指定されていた場合、CPU36は、ページNo.データ“19”以降を順次“1”ずつ加算処理する。すなわち、今までページNo.データが“19”であった画像データは、この処理によりページNo.データ“20”の画像データとなり、ページNo.データ“20”の画像データは、ページNo.データ“21”の画像データとなる。そして、CPU36は、ページNo.データ“19”には、対応する画像データが無い状態とする。
【0101】
次いで、CPU36は、図13(d)に示すように、DRAM29に格納された合成済みの画像データと、前記合成元となる画像データの次のページNo.データを表示部12に表示した後(ステップS37)、この合成済みの画像データを前記次のページNo.データと対応付けてフラッシュメモリ31に格納する(ステップS38)。
【0102】
このように合成済みの画像データを合成元の画像データの次のページNo.データと対応付けてフラッシュメモリ31に格納することで、合成前と合成後の画像データは連続したページNo.データを有することとなり、再生表示の際に、合成前、或いは合成後の画像データを表示画面に表示させた後、「+」キー17a、或いは「−」キー17bを1回押圧操作すれば、他方の画像を表示画面に切換表示させることができる。したがって、合成前と合成後の画像の比較を極めて簡単な操作で行なうことが可能となる。
【0103】
その後、CPU36は、モード切換スイッチ13がスライド操作されてタイトル画像合成処理の終了が指示されたか否かを判別し(ステップS39)、モード切換スイッチ13がスライド操作されていない場合は上記ステップS2に戻り、当該処理を継続する。また、CPU36は、モード切換スイッチ13がスライド操作されたと判別した場合は当該タイトル画像合成処理を終了する。
以上がデジタルカメラ1のCPU36により実行されるタイトル画像合成処理の動作手順である。
【0104】
なお、上記タイトル画像合成処理(図8及び図9参照)は、図14に示す処理ステップを更に追加することにより、作成したタイトル画像のサイズを様々に拡大・縮小して画像合成したり、前記タイトル画像を様々な回転角度で回転させて画像合成することが可能となる。
以下に、このタイトル画像合成処理の変形例について説明する。
【0105】
このタイトル画像合成処理の変形例においてCPU36は、まず、上記タイトル画像合成処理(図8及び図9参照)のステップS1〜S27に示す処理を行なう。次いで、CPU36は、シャッターキー15、或いはエフェクトキー16の押圧操作によりタイトル画像の倍率設定処理を行なうか否かを判別し(ステップA1)、エフェクトキー16が押圧操作され、倍率設定処理を行なわない旨が指示された場合は、ステップA7に移行する。
【0106】
また、CPU36は、シャッターキー15が押圧操作され、倍率設定処理を行なう旨が指示された場合は、まず、タイトル画像の変更倍率データの値を“100”にセットし、表示部12に表示する(ステップA2)。この変更倍率データの値は、“100”が1倍(等倍)であり、“100”より大きい場合は拡大、“100”より小さい場合は縮小を意味する。
【0107】
その後、CPU36は、ステップA3〜A5において、「+」キー17a、或いは「−」キー17bの押圧操作に応じて(ステップA4)、前記変更倍率データの値を“1”ずつ増減(「+」キー17aが押圧操作された場合は“+1”、「−」キー17bが押圧操作された場合は“−1”)するとともにその値を表示部12に表示して(ステップA5)、ステップA3に戻る。そして、CPU36は、シャッターキー15の押圧操作に応じて(ステップA3)、その時点での変更倍率データの値を合成用のタイトル画像の変更倍率データとして決定する(ステップA6)。
【0108】
次いで、CPU36は、シャッターキー15、或いはエフェクトキー16の押圧操作によりタイトル画像の回転角度設定処理を行なうか否かを判別し(ステップA7)、エフェクトキー16が押圧操作され、回転角度設定処理を行なわない旨が指示された場合は、上記タイトル画像合成処理(図8及び図9参照)のステップS28に移行する。
【0109】
また、CPU36は、シャッターキー15が押圧操作され、回転角度設定処理を行なう旨が指示された場合は、まず、タイトル画像の回転角度データの値を“0”にセットし、表示部12に表示する(ステップA8)。この回転角度データの値は、“0(0度)”が通常であり、“0”〜“360”までの数値によりタイトル画像を反時計周りに該数値角度分だけ回転させて画像合成することを指示する制御データである。
【0110】
その後、CPU36は、ステップA9〜A11において、「+」キー17a、或いは「−」キー17bの押圧操作に応じて(ステップA10)、前記回転角度データの値を“1”ずつ増減(「+」キー17aが押圧操作された場合は“+1”、「−」キー17bが押圧操作された場合は“−1”)するとともにその値を表示部12に表示して(ステップA11)、ステップA9に戻る。そして、CPU36は、シャッターキー15の押圧操作に応じて(ステップA9)、その時点での回転角度データの値を合成用のタイトル画像の回転角度データとして決定し(ステップA12)、上記タイトル画像合成処理(図8及び図9参照)のステップS28に移行する。
【0111】
なお、このようなタイトル画像の倍率設定処理、回転角度設定処理を行なった場合、上記タイトル画像合成処理のステップS28では、上記設定された変更倍率データや回転角度データに基づいてタイトル画像の拡大・縮小処理や回転処理をも行なってタイトル画像データを生成し、RAM34に格納する。
【0112】
また、上記タイトル画像の回転角度設定処理において、回転角度データが所定範囲の値(例えば、60〜120,240〜300(度))に設定され、タイトル画像の傾きが垂直、或いはそれに近い場合は、タイトル文字を横書きから縦書きに自動的に変更する制御構成であってもよい。このようなタイトル画像合成処理の変形例によれば、例えば、図15に示すようなタイトル画像の合成を行なうことも可能となる。
以上がタイトル画像合成処理の変形例についての動作手順である。
【0113】
なお、上記タイトル画像合成処理(図8及び図9参照)やその変形例(図14参照)においては、合成対象の撮像画像、タイトル文字、及びプレートの実際の画像を表示画面に表示して各種設定処理を行なう制御構成としたが、例えば、上記合成対象の撮像画像、タイトル文字、及びプレートの各々の領域枠のみを表示画面に表示して各種設定処理を行なう制御構成としてもよい。このような制御構成とすれば、画像表示に要する分だけ処理スピードを早めることができる。
【0114】
また、上記タイトル画像合成処理(図8及び図9参照)やその変形例(図14参照)においては、デジタルカメラ1の表示部12を用いて各種設定処理を行なう場合について説明したが、例えば、当該デジタルカメラ1のビデオ出力端子18bにビデオケーブルを介してテレビ受像機等の外部機器を接続し、その表示画面に同様の表示を行なって、この画面表示を見ながらデジタルカメラ1のキー入力部35を操作して各種設定処理を行なうこともできる。このようにすれば、より大きな画面表示で合成内容を確認しながら各種設定処理を行なうことができ、使い勝手を高めることができる。
【0115】
また、本実施の形態においては、タイトル画像を合成した画像データについて、すなわち、画像合成処理を行なった画像データについて、合成元の画像データの次のページNo.データと対応付けてフラッシュメモリ31に格納する制御構成(タイトル画像合成処理(図8及び図9参照)のステップS35〜S38)としたが、このような画像データの格納方法は、画像合成処理を行なった画像データに限定されるものではない。
【0116】
すなわち、上述したような画像合成処理以外にも、色調調整処理や解像度変更処理、画像の一部領域の削除処理等の画像加工処理を施した画像データについても同様に処理前の元画像データの次のページNo.データと対応付けてフラッシュメモリ31に格納すれば、処理前と処理後の画像データを関連付けて連続したページNo.データを割り当ててフラッシュメモリ31に格納させることができるので、元画像データと処理後の画像データとをフラッシュメモリ31から読み出して比較表示させるための操作を同様に簡略化することができる。
【0117】
以上のようなことから本実施の形態におけるデジタルカメラ1によれば、CPU36(画像合成手段)は、キー入力部35(指定手段)のキー操作により合成対象として選択指定され、DRAM29(第1の記憶手段)に格納された撮像した画像データに対して、プレート格納テーブル34d(第2の記憶手段)から合成するプレートの画像データと、定型タイトル文格納テーブル34a、或いはタイトル文字格納テーブル34b(第3の記憶手段)から合成するタイトル文データとがキー入力部35のキー操作によって指定(任意のタイトル文データを作成して指定する場合を含む)されると、この指定条件に基づいて前記タイトル文の画像データを前記プレートの画像データに重ねてタイトル画像データを生成し、このタイトル画像データを前記DRAM29に格納された画像データに合成する。
【0118】
したがって、合成するタイトル文字をプレートに重ねて撮像画像に合成することができるので、合成されたタイトル文字が強調され、タイトル文字をより見易くすることができる。また、合成するタイトル文字をプレートに重ねたことにより、従来のようにただ単にタイトル文字のみを合成した場合と比較して、より興趣に富んだ合成画像を当該デジタルカメラ1で作成することができ、優れた画像合成機能をユーザーに提供することができる。また、当該デジタルカメラ1に文字入力のためのキーボード等を接続することなく、合成用のタイトル文字を設定することができる。
【0119】
また、本実施の形態におけるデジタルカメラ1によれば、CPU36(画像合成手段、設定手段、色制御手段、サイズ制御手段、及び回転角制御手段)は、合成対象として指定された、画像データ、タイトル文の画像データ、プレートの画像データを表示部12(表示手段)に表示して、タイトル文字の色、プレートの色、合成対象の画像に対するタイトル画像の合成位置、合成時のタイトル画像のサイズ、合成時のタイトル画像の回転角度等の合成条件を設定可能に制御する。
【0120】
したがって、ユーザーは、合成するタイトル文字や該タイトル文字を重ねるプレート、合成される撮像画像を表示画面で確認しながら、タイトル文字の色、プレートの色、合成対象の画像に対するタイトル画像の合成位置、合成時のタイトル画像のサイズ、合成時のタイトル画像の回転角度等の合成条件を設定することができる。
【0121】
また、本実施の形態におけるデジタルカメラ1によれば、フラッシュメモリ31(画像記憶手段)は、撮像レンズ11、CCD20、バッファ21、A/D変換器22、駆動回路23、タイミングジェネレータ24、シグナルジェネレータ25、及びCPU36等からなる撮像部(撮像手段)により撮像された画像データをページNo.データ(格納順序データ)と対応付けて複数格納し、CPU36(記憶制御手段、画像処理手段)は、タイトル画像の合成(画像処理)を行なうと、合成元の画像データの次のページNo.データ以降の値を順次インクリメント(+1)した後、DRAM29に格納された合成済みの画像データを前記合成元の画像データの次のページNo.データと対応付けてフラッシュメモリ31に格納する。
【0122】
したがって、タイトル画像合成処理により処理された画像データを処理前の元画像データと関連付けて、連続したページNo.データを割り当ててフラッシュメモリ31に格納させることができるので、元画像データとタイトル画像合成後の画像データとをフラッシュメモリ31から読み出して比較表示させるための操作を簡略化することができる。また、以前に元画像データの次のページNo.データと対応付けられてフラッシュメモリ31に格納された画像データが消去されてしまう等といった不具合を生じることがない。
【0123】
以上、本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜に変更可能であることは勿論である。
【0124】
例えば、撮像画像にタイトル文字を重ねたプレートを合成する際に、プレート上にタイトル文字の影を付けるようにしたり、或いは撮像画像にプレートの影を付けるようにしてもよい。また、タイトル文字は1つのプレート内に複数設定可能な構成としてもよいし、1つの撮像画像にタイトル文字を重ねたプレートを複数合成可能な構成としてもよい。また、このように1つの撮像画像に複数の前記プレートを合成可能とする場合、各々のプレートの一部が重なり合うように合成可能な構成としてもよい。
【0125】
また、上記実施の形態例では、撮像画像に対してタイトル文字を合成する場合について述べたが、撮像画像に合成される文字は、タイトル文字に限定されるものではなく、例えば、撮影日時データ(例えば、“97.6.20”)や撮影場所データ(例えば、“琵琶湖にて”)等であってもよいことは勿論である。
【0126】
さらに、撮像画像に合成されるタイトル画像は文字の画像に限定されるものではなく、別の撮像画像やその1部分の画像等であってもよい。
【0127】
また、上記実施の形態例においては、デジタルカメラ(電子スチルカメラ)に本発明を適用し、当該デジタルカメラで撮像された静止画の撮像画像に対してタイトル画像を合成する場合について述べたが、例えば、本発明をビデオカメラ等に適用して動画の撮像画像に対してタイトル画像を合成する構成としてもよい。
【0128】
また、上記実施の形態例においては、各種制御プログラムをROMに、撮像した画像データやタイトル画像を合成した画像データをフラッシュメモリに格納する構成としたが、これらの各種制御プログラムや画像データが格納される記憶媒体は、前記ROMやフラッシュメモリ等の半導体メモリに限定されるものではなく、磁気的、光学的記憶媒体等であってもよい。また、この記憶媒体は、本体装置に対して着脱自在に装着可能な構成であってもよい。
【0129】
また、本発明は、例えば、CCDカメラを備えたPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association )規格のPCカメラカード等を装着することにより撮像機能を有することとなる携帯用電子機器やパーソナルコンピュータ等に対しても適用可能である。
【0130】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成することができるので、例えば、タイトル画像を撮像画像に合成した場合に、合成されたタイトル画像が強調され、タイトル画像をより見易くすることができる。また、合成する画像をプレートに重ねたことにより、従来のようにただ単に画像のみを合成した場合と比較して、より興趣に富んだ合成画像を当該画像処理装置で作成することができ、優れた画像合成機能をユーザーに提供することができる。
【0131】
請求項記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成する際に、その合成条件をユーザーが任意に設定することができる。
【0133】
請求項記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成する際に、その合成位置をユーザーが任意に設定することができる。
【0134】
請求項記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成する際に、合成する画像、或いはプレートのいずれか一方以上の色をユーザーが任意に設定することができる。
【0135】
請求項記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成する際に、合成する画像、或いはプレートのいずれか一方以上の合成サイズをユーザーが任意に設定することができる。
【0136】
請求項記載の発明によれば、拡大率、或いは縮小率を設定することにより、合成する画像、或いはプレートのいずれか一方以上の合成サイズをユーザーが任意に設定することができる。
【0137】
請求項記載の発明によれば、合成する画像をプレートに重ねて撮像画像に合成する際に、合成する画像を重ねたプレートの回転角度をユーザーが任意に設定することができる。
【0138】
請求項記載の発明によれば、文字(文字の画像)を1つずつ選択指定して任意の文字列を作成し、この作成した文字列をプレートに重ねて撮像画像に合成することができる。したがって、当該画像処理装置に文字入力のためのキーボード等を設けることなく、合成用の任意の文字列(例えば、タイトル文字等)を作成することができる。
【0139】
請求項記載の発明によれば、予め定められた複数の定型文の中からユーザーにより選択指定された定型文の文字列をプレートに重ねて撮像画像に合成することができる。したがって、請求項記載の発明のように文字を1文字ずつ選択指定して合成用の文字列を作成する必要がなく、より簡単に合成用の文字列(例えば、タイトル文字等)を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデジタルカメラの外観斜視図である。
【図2】図1のデジタルカメラの回路構成を示すブロック図である。
【図3】図2のRAM34に展開される定型タイトル文格納テーブル34aの一例について示す図である。
【図4】図2のRAM34に展開されるタイトル文字格納テーブル34bの一例について示す図である。
【図5】図2のRAM34に展開されるタイトル文字色制御テーブル34cの一例について示す図である。
【図6】図2のRAM34に展開されるプレート格納テーブル34dの一例について示す図である。
【図7】図2のRAM34に展開されるプレート色制御テーブル34eの一例について示す図である。
【図8】図2のCPU36において実行されるタイトル画像合成処理のフローチャート(その1)である。
【図9】図2のCPU36において実行されるタイトル画像合成処理のフローチャート(その2)である。
【図10】図8及び図9に示したタイトル画像合成処理における画面表示例を示す図(その1)である。
【図11】図8及び図9に示したタイトル画像合成処理における画面表示例を示す図(その2)である。
【図12】図8及び図9に示したタイトル画像合成処理における画面表示例を示す図(その3)である。
【図13】図8及び図9に示したタイトル画像合成処理における画面表示例を示す図(その4)である。
【図14】図8及び図9に示したタイトル画像合成処理の変形例について示すフローチャートである。
【図15】図14示したタイトル画像合成処理の変形例における画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
1a 本体ケーシング
11 撮像レンズ
12 表示部
13 モード切換スイッチ
14 電源スイッチ
15 シャッターキー
16 エフェクトキー
17a 「+」キー
17b 「−」キー
18a シリアル入出力端子
18b ビデオ出力端子
20 CCD
21 バッファ
22 A/D変換器
23 駆動回路
24 タイミングジェネレータ
25 シグナルジェネレータ
26 VRAM
27 D/A変換器
28 バッファ
29 DRAM
30 圧縮/伸長回路
31 フラッシュメモリ
32 CG
33 ROM
34 RAM
34a 定型タイトル文格納テーブル
34b タイトル文字格納テーブル
34c タイトル文字色制御テーブル
34d プレート格納テーブル
34e プレート色制御テーブル
35 キー入力部
36 CPU
37 I/Oポート

Claims (7)

  1. 被写体の画像を撮像する撮像手段と、
    この撮像手段により撮像された画像データを記憶する第1の記憶手段と、
    前記画像データに合成するプレートの画像データを記憶する第2の記憶手段と、
    この第2の記憶手段に記憶されたプレートの画像データに重ねるための画像データを記憶する第3の記憶手段と、
    前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する、前記第2の記憶手段に記憶されたプレートの画像データと前記第3の記憶手段に記憶された画像データとを指定する指定手段と、
    この指定手段による指定条件に基づいて前記第3の記憶手段の画像データを前記プレートの画像データに重ねて前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する画像合成手段と、
    前記画像合成手段により前記指定手段による指定条件に基づいて前記第3の記憶手段の画像データを前記プレートの画像データに重ねて前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する際の合成条件を設定する設定手段と、
    を備え、
    前記設定手段は、前記合成条件として、前記第1の記憶手段に記憶された画像データに対する前記第3の記憶手段の画像データを重ねた前記プレートの画像データの合成位置を設定すること、
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像合成手段により前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成される前記第3の記憶手段の画像データ、或いは前記プレートの画像データのいずれか一方以上の色を制御する色制御手段を更に備え、
    前記設定手段は、前記合成条件として、前記第3の記憶手段の画像データ、或いは前記プレートの画像データのいずれか一方以上の色を設定することを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  3. 前記画像合成手段により前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成される前記第3の記憶手段の画像データ、或いは前記プレートの画像データのいずれか一方以上のサイズを制御するサイズ制御手段を更に備え、
    前記設定手段は、前記合成条件として、前記第3の記憶手段の画像データ、或いは前記プレートの画像データのいずれか一方以上のサイズを設定することを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  4. 前記設定手段は、拡大率、或いは縮小率を設定することにより前記第3の記憶手段の画像データ、或いは前記プレートの画像データのいずれか一方以上のサイズを設定することを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  5. 前記画像合成手段により前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成される前記第3の記憶手段の画像データを重ねた前記プレートの画像データの回転角度を制御する回転角制御手段を更に備え、
    前記設定手段は、前記合成条件として、前記第3の記憶手段の画像データを重ねた前記プレートの画像データの回転角度を設定することを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  6. 前記第3の記憶手段は、文字毎にその文字の画像データを記憶し、
    前記指定手段は、この第3の記憶手段に記憶された文字の画像データの中から1つずつ文字の画像データを指定して文字列の画像データを作成し、この文字列の画像データを前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する画像データとして指定することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記第3の記憶手段は、予め定められた文字列の画像データを複数記憶し、
    前記指定手段は、この第3の記憶手段に記憶された複数の文字列の画像データの中から、前記第1の記憶手段に記憶された画像データに合成する文字列の画像データを指定することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の画像処理装置。
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