JP3799705B2 - レンジフード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、調理時に発生する煙、油分等を屋外に排出すると共に、居室全体を常時換気するレンジフードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来一般に知られているレンジフードは、フード体内に送風機を取付け、調理時に送風機を駆動して調理時に発生した燃焼排ガスや油煙を捕集して屋外に排出するものである。つまり、レンジフードは台所での調理に伴なう燃焼ガスや油煙を全体に拡散させないでその場所で捕捉して排気する局所排気であって、通常殆どの場合設置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
高気密サッシを用いた住宅や、マンションは建築構造から大変に気密性が高く、自然の通風による換気は、意識して窓などを開けなければ、望めない。
他方、生活者(居住者)の居住空間であるLDKや室は居住者の呼吸により酸素が消費され炭酸ガスが発生する。また、喫煙や発汗、衣類からの埃等生活行動に伴って室内の空気は汚され悪化するのでこれを改善するためには換気が必要である。
【0004】
居住者1人当りの必要換気風量は居住者の活動状態によっても変化するが、2〜30m3 /hが適当とされている。多ければ換気は良好であるが、室内空調に悪影響を及ぼす。
【0005】
前述のように、LDKや室などの居室を換気するには、小風量の換気扇を設置すれば良いが、そのようにすると外壁に穴をあけることになって外観見栄えが悪いし、建築構造から穴をあけることができない場合がある。
【0006】
例えば、通常居住者が2〜4人のマンションの場合には、100m3 /h未満の小風量の換気扇をLDKや室のベランダの戸の上壁に設置すればよいが、マンションは外壁がコンクリートであり、かつこの部分には建屋強度上必要な鉄骨が走っており、換気扇を取付ける穴をあけることが出来ない。
【0007】
このことから、レンジフードを居室の換気として利用することが考えられるが、レンジフードは400m3 /h以上の大風量であるから、居室の換気として利用すると前述のように換気風量が多過ぎて室内空調に悪影響を及ぼす。
【0008】
具体的には、レンジフードの送風機のモータはコンデンサ誘導電動機を用い、モータに巻込まれた強、中、弱のコイル(巻線)のいずれかに通電することでモータの回転数をコントロールしてレンジフードを強運転、中運転、弱運転に切替えている。
【0009】
一方、レンジフードの強運転時の風量は500〜600m3 /hであり、このレンジフードの風量を100m3 /h以下とすることはモータのコア(鉄心)のサイズ(大きさ)から困難である。
【0010】
また、モータの出力を弱くして風量を100m3 /h以下とすることが考えられるが、モータの出力を弱くしていくと、起動に問題が生ずる。
これは、通常の100Vモータで説明すると、「強」のコイル(タップ)では2〜30Vの電圧を掛けただけでも、回転(起動)するが、「弱」の場合は80V位の電圧を掛けないと回転(起動)しない。
このため「強」で500〜600m3 /hのレンジフードのモータの「弱」は限度があり、通常150m3 /hに設定する事は大変困難である。
【0011】
本発明は、前述の課題を解決できるようにしたレンジフードを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、下部が開口した箱状のフード体1と、このフード体1の天板に取付けられ空気入口36を有する幕板35と、フード体1の天板に取付けられダクト配管22と接続した排気ダクト21と、前記フード体1内に取付けられてフード体1内の空気を吸引して排気ダクト21に吐出する大風量の大型送風機14と、前記フード体1の天板上部における幕板35よりも排気ダクト21寄りに配置されて排気ダクト21に空気を吐出する小風量の小型送風機30で構成し、
前記大型送風機14の吐出部と排気ダクト21の入口部を連通する排気風路に、その排気風路を開閉作動する開閉部材を取付けたことを特徴とするレンジフードである。
【0014】
第2の発明は、第1の発明において、前記小型送風機30の吐出部と連続して導風筒体38を設け、この導風筒体38を排気ダクト21内に突出させたレンジフードである。
【0015】
【作 用】
第1の発明によれば、調理時に大風量の大型送風機14によって調理時に発生した燃焼排ガスや油煙等を捕捉して排気ダクト21、ダクト配管22より屋外に排出できるし、通常時には小風量の小型送風機30によって居室の空気を前記排気ダクト21から屋外に排出できる。
【0016】
したがって、レンジフード用の排気ダクト21を利用して居室を換気できるので、建物躯体に換気用の特別の穴をあけたり、排気ダクト、ダクト配管を取付ける必要がない。しかも、レンジフード用の大風量の大型送風機14とは別に小風量で居室換気専用の小型送風機30を設けたので、居室の換気風量を所定の風量として室内空調に悪影響を及ぼすことがない。
【0017】
また、小型送風機30は幕板35の空気入口36から空気を吸い込みするので、居室換気は天井に近い位置から行なわれる。
このために、例えば煙・蒸気等天井付近に漂う排気したいガス類を効果的に屋外に排出できるし、小型送風機30を常時駆動することで調理時万一レンジフードのフード体1から溢れた煙等を排出することができる。
【0018】
また、開閉部材で排気風路を閉じることで、小型送風機30より吐出された空気が大型送風機14に逆流することが防止されるから、居室を確実に換気できる。
【0019】
第2の発明によれば、大型送風機14による吐出空気が排気ダクト21内において導風筒体38に沿って急速に流れ、その導風筒体38の出口部が負圧となって空気吸い込み機能を生じる。
【0020】
これによって、レンジフード運転時には小型送風機30を駆動しなくとも幕板35の空気入口36、小型送風機30、導風筒体38を通って居室の空気が吸い込みされるので、レンジフード運転時には小型送風機30を駆動せずに居室を換気できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、フード体1は後側フード体2と、前側フード体3を有する。後側フード体2は後面板4と相対向した一対の側面板5と天板6により下部と前部が開口した箱状となっている。前記前側フード体3は前面板7と、相対向した一対の側面板8と天板9により下部と後部が開口した箱状と成っている。
【0022】
前記後側フード体2と前側フード体3を連結してフード体1としてある。このフード体1は下部が開口した箱状となっている。
【0023】
前記後側フード体2には仕切板10とフィルター11が取付けられてフード体1内を吸込部12と排出部13に区画している。排出部13には大風量の大型送風機14が取付けてある。この大型送風機14はファンケース15内にファン16を設け、そのファン16をモータ17で回転するようにしてある。
【0024】
ファンケース15の吸込口18は排出部13に開口し、吐出口19は後側フード体2の天板6の孔20に開口している。前記天板6の上面における孔20の周縁にほぼL字状の排気ダクト21の縦向きの入口21a周縁が取付けてあり、この排気ダクト21の横向きの出口21bの周縁にダクト配管22が接続してある。
【0025】
前記排気ダクト21には小容量の小型送風機30のファンケース31が取付けてある。この小型送風機30はファンケース31内に設けたファン32をモータ33で回転するもので、風量が著く少ない、例えば100m3 /h以下の小型送風機30としてある。前記ファンケース31の吸込口34は幕板35と排気ダクト21との間に開口して幕板35のスリット状の空気入口36より空気を吸い込み易くしてある。
【0026】
前記ファンケース31の吐出口37は排気ダクト21内に設けた導風筒体38と連続し、その導風筒体38は横向きとなって出口21bと対向している。この導風筒体38の出口にはシャッタ39が開閉自在に取付けてある。このシャッタ39は自重、ダクト配管22からの逆流空気(外気)によって閉じ状態となり、小型送風機30の吐出空気で開状態となる。
【0027】
前記ファンケース15の吐出部と排気ダクト21の入口部を連続する排気風路に開閉部材が設けてある。例えば排気ダクト21の入口21a寄りにダンパ40が取付けてある。このダンパ40は、モータ41で回転される軸42にダンパプレート43を取付けたものであって、モータ41を正逆回転することでダンパプレート43が図1に実線で示す閉状態と仮想線で示す開状態とに作動する。
【0028】
次に作動を説明する。
調理時にはダンパプレート43を開状態とすると共に、モータ17を駆動して大型送風機14によって調理時に発生した燃焼排ガスや油煙を矢印aで示すようにフード体1内に捕捉し、フィルター11を通して矢印bのように排気ダクト21、ダクト配管22を経て屋外に排出する。
【0029】
この時、矢印bで示すように導風筒体38に沿って燃焼排ガスや油煙が高速で流れ、導風筒体38の出口部分が負圧となる。これによってシャッタ39が開いて天井44近くの空気が矢印c,d,eに示すように幕板35の空気入口36、吸込口34、ファンケース31、吐出口37、導風筒体38を経て吸引されて燃焼排ガスや油煙とともに屋外に排出される。
【0030】
このようであるから、レンジフード運転時には小型送風機30のモータ33を駆動せずにLDKや室等の居室を換気することができる。
【0031】
レンジフード休止時には小型送風機30のモータ33を駆動して天井44近くの空気を前述のようにしてダクト配管22から屋外に排出して居室を換気する。
【0032】
この時、導風筒体38から吐出された居室の空気がレンジフード側に逆流する恐れがあるので、ダンパプレート43を閉状態として前述の逆流を防止する。このダンパプレート43を閉状態とすることで、強風時にダクト22から外気がレンジフード内に逆流することを防止できる。
【0033】
また、強風時にダクト配管22から排気ダクト21に逆流した外気でシャッタ39は閉じるので、その外気が小型送風機30から居室に入り込むことがない。
【0034】
次に、前述のレンジフードにより居室を換気する一例を説明する。
図2に示すように、玄関50、浴室51、トイレ52、LDK53、第1の室54、第2の室55、第3の室54を有するマンションにおいて、LDK53の調理台57のコンロ58の上方に前述のレンジフードAを取付ける。ダクト配管22は天井裏は通って廊下(通路)59方向に取付けられる。
【0035】
このようにすることで、主としてLDK53、第1の室54、第2の室55内の空気の一部が幕板35の空気入口36、小型送風機30、導風筒体38を経てダクトファン22から屋外に排出されるので、前記LDK53、第1の室54、第2の室55等の居室を換気できる。
【0036】
図3は第2の実施の形態を示し、小型送風機30のファンケース31の吐出口37を排気ダクト21の補助入口60に直接開口接続してある。この場合にはレンジフード運転時に排気ダクト21に流入した空気が補助入口60からファンケース31の出口に逆流する恐れがあるので、補助入口60を開閉する手動又はモータで作動するシャッタ61を取付ける。
【0037】
このシャッタ61はファンケース31に取付けても良い。
【0038】
図4と図5は第3の実施の形態を示し、前述の排気風路、例えばファンケース15の吐出口19部分に開閉部材、例えばスライドシャッタ70を取付けてファンケース15内に空気が逆流しないようにしてある。前記スライドシャッタ70はシャッタプレート71にナット部材72を設け、モータ73で回転されるネジ杆74をナット部材72に螺合し、モータ73でネジ杆74を正逆転することでシャッタプレート71が図5に実線で示す閉状態と仮想線で示す開状態とに亘って往復動するものである。なお、シャッタプレート71を揺動するようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】
第1の発明によれば、調理時に大風量の大型送風機14によって調理時に発生した燃焼排ガスや油煙等を捕捉して排気ダクト21、ダクト配管より屋外に排出できるし、通常時には小風量の小型送風機30によって居室の空気を前記排気ダクト21から屋外に排出できる。
【0040】
したがって、レンジフード用の排気ダクト21を利用して居室を換気できるので、建物躯体に換気用の特別の穴をあけたり、排気ダクト、ダクト配管を取付ける必要がない。しかも、レンジフード用の大風量の大型送風機14とは別に小風量で居室換気専用の小型送風機30を設けたので、居室の換気風量を所定の風量として室内空調に悪影響を及ぼすことがない。
【0041】
また、小型送風機30は幕板35の空気入口36から空気を吸い込みするので、居室換気は天井に近い位置から行なわれる。
このために、例えば煙・蒸気等天井付近に漂う排気したいガス類を効果的に屋外に排出できるし、小型送風機30を常時駆動することで調理時万一レンジフードのフード体1から溢れた煙等を排出することができる。
【0042】
また、開閉部材で排気風路を閉じることで、小型送風機30より吐出された空気が大型送風機14に逆流することが防止されるから、居室を確実に換気できる。
【0043】
第2の発明によれば、大型送風機14による吐出空気が排気ダクト21内において導風筒体38に沿って急速に流れ、その導風筒体38の出口部が負圧となって空気吸い込み機能を生じる。
【0044】
これによって、レンジフード運転時には小型送風機30を駆動しなくとも幕板35の空気入口36、小型送風機30、導風筒体38を通って居室の空気が吸い込みされるので、レンジフード運転時には小型送風機30を駆動せずに居室を換気できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すレンジフードの縦断面図である。
【図2】レンジフードの使用例を示すマンションの平面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示すレンジフードの縦断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示すレンジフードの縦断面図である。
【図5】スライドシャッタの説明図である。
【符号の説明】
1…フード体、6…天板、10…仕切板、11…フィルター、14…大型送風機、21…排気ダクト、22…ダクト配管、30…小型送風機、35…幕板、36…空気入口、38…導風筒体、40…ダンパ、70…スライドシャッタ。
Claims (2)
- 下部が開口した箱状のフード体1と、このフード体1の天板に取付けられ空気入口36を有する幕板35と、フード体1の天板に取付けられダクト配管22と接続した排気ダクト21と、前記フード体1内に取付けられてフード体1内の空気を吸引して排気ダクト21に吐出する大風量の大型送風機14と、前記フード体1の天板上部における幕板35よりも排気ダクト21寄りに配置されて排気ダクト21に空気を吐出する小風量の小型送風機30で構成し、
前記大型送風機14の吐出部と排気ダクト21の入口部を連通する排気風路に、その排気風路を開閉作動する開閉部材を取付けたことを特徴とするレンジフード。 - 前記小型送風機30の吐出部と連続して導風筒体38を設け、この導風筒体38を排気ダクト21内に突出させた請求項1記載のレンジフード。
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