JP3799703B2 - パルプモールド成形体の製造方法 - Google Patents

パルプモールド成形体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3799703B2
JP3799703B2 JP00029997A JP29997A JP3799703B2 JP 3799703 B2 JP3799703 B2 JP 3799703B2 JP 00029997 A JP00029997 A JP 00029997A JP 29997 A JP29997 A JP 29997A JP 3799703 B2 JP3799703 B2 JP 3799703B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
pulp
pulp mold
base member
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP00029997A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10194346A (ja
Inventor
英 丹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP00029997A priority Critical patent/JP3799703B2/ja
Publication of JPH10194346A publication Critical patent/JPH10194346A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3799703B2 publication Critical patent/JP3799703B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D81/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D81/02Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents specially adapted to protect contents from mechanical damage
    • B65D81/05Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents specially adapted to protect contents from mechanical damage maintaining contents at spaced relation from package walls, or from other contents
    • B65D81/127Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents specially adapted to protect contents from mechanical damage maintaining contents at spaced relation from package walls, or from other contents using rigid or semi-rigid sheets of shock-absorbing material
    • B65D81/1275Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents specially adapted to protect contents from mechanical damage maintaining contents at spaced relation from package walls, or from other contents using rigid or semi-rigid sheets of shock-absorbing material laminated or bonded to the inner wall of a container

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Buffer Packaging (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルプを主原料として澱粉系バインダと熱膨張性中空粒子とを含有するパルプモールド材料によって成形される緩衝性を有するパルプモールド体が接着されたパルプモールド成形体の製造方法に関し、特に、パルプモールド成形を行う金型を小さくできるパルプモールド成形体製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、テレビジョン、ビデオテープレコーダ、カセットテープレコーダ等の電気機器の梱包材料、野菜、果物等の食品トレー、魚介類等の魚箱等には、発泡スチロールで成形された発泡スチロール成形体が使用されている。この発泡スチロールは、軽量で比較的強度も高く緩衝材として優れていることから、電気機器等の梱包材料に大量に使用されている。
【0003】
このように、発泡スチロール成形体は優れた緩衝材であるが、その反面、使用後の廃棄処分において種々の問題を生じている。例えば、発泡スチロールを焼却処分する場合には、燃焼時に高熱を発生するため焼却炉を損傷してしまう。また、発泡スチロールを直接土壌中に埋込処分する場合、土壌中では発泡スチロールが分解されず、土化されずにそのまま残存してしまう。このように発泡スチロール成形体は、その廃棄処分方法に多くの問題点を有するため、地球規模での環境保護、省資源化の機運が高まる中で、その大量使用が問題となっている。
【0004】
近年、このような環境上の問題、資源の有効利用等の面から、発泡スチロールの代替として、無公害、省資源化が可能な梱包材料等の成形材料の開発が要請されている。その一つとして、新聞紙等の故紙を主原料とするパルプモールド材料への転換が進んでいる。
【0005】
このパルプモールド材料による成形品としては、例えば、新聞紙等の故紙から得られるパルプモールドスラリーを多孔質或いは網を張った金型に吸着させ、数段階の脱水、プレス、乾燥過程を経て成形されるものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような成形品としてのパルプモールド成形体においては、これを成形するパルプモールド材料の質量が0.08〜0.14g/cm3 であるのに対して、発泡スチロールの質量が、例えば50倍発泡品の場合には約0.02g/cm3 、60倍発泡品の場合には約0.017g/cm3 であって、パルプモールド材料の比重が発泡スチロールの比重よりも4〜8倍程度重いものであった。従って、このパルプモールド材料を用いたパルプモールド成形体を被緩衝物の緩衝材として用いる場合には、それが被緩衝物の梱包重量として表れることから、輸送重量の増加を招き、輸送コストが増大するという課題があった。
【0007】
一方、パルプモールド成形体による緩衝材は、ベース部材の必要部分にパルプモールド体を成形することができるため、パルプモールド成形体の体積を発泡スチロール成形体の体積の1/5以下とすることにより、全体の重量を発泡スチロール成形体と同等程度乃至同等以下に設定することができる。ところが、このパルプモールド成形体の場合、特に、ベース部材にパルプモールド体を一体成形した後にベース部材を折り曲げて立体構造とするものにあっては、パルプモールド体の成形部分が金型全体の大きさに比較して小さく散在することになるため、金型の平面側の総面積に対する成形部分が占める割合(以下「有効率」という。)が低く、金型が大きなものとなって金型費用や製造コストの増加を招くという課題があった。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、比較的小さい金型で大きなパルプモールド成形体を成形することができ、金型の小型化を図ることができるパルプモールド成形体製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述したような課題等を解決し、上記目的を達成するために、本発明のパルプモールド成形体の製造方法は、金型のキャビティ内に、貫通孔によって外部と連通された成形用凹部と、成形用凹部と重複しない位置に配置された折曲部収容室とを設け、成形用凹部内にパルプモールド材料を充填し、一部が折り曲げられたベース部材の折曲部を折曲部収容室内に収容してベース部材を金型に挿着した後、パルプモールド材料に水を加えて加熱してパルプモールド体をベース部材に接着させることを特徴としている。
【0011】
上述のように構成したことにより、本発明のパルプモールド成形体の製造方法により製造されるパルプモールド成形体では、パルプモールド体の成形範囲を小さくすることにより、成形用金型を小さくして金型費用の軽減、成形体の製造コストの減少を図ることができる。また、本発明のパルプモールド成形体の製造方法では、上記パルプモールド成形体を効率良く、しかも廉価に製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1〜図7は本発明の第1の実施の形態例に係るもので、ベース部材の1箇所に折曲部を設けたパルプモールド成形体、その製造方法に用いられる成形型、その製造方法及びそのパルプモールド成形体の使用状態を示す図である。また、図8〜図10は本発明の第2の実施の形態例に係るもので、ベース部材の2箇所に互いに直交する折曲部を設けたパルプモールド成形体及びその製造方法に用いられる成形型を示す図である。更に、図11〜図16は本発明のパルプモールド成形体の製造方法により製造されるパルプモールド成形体に係るパルプモールド体を製造するため一般的に用いられる構成の成形用金型、圧縮装置及び成形装置を示す図である。
【0013】
尚、以下に述べる実施の形態例では、パルプモールド成形体の一具体例としてテレビジョン、オーディオスピーカーその他の電気機器の緩衝材に適用し、この緩衝材を成形する成形用金型及びその製造方法を例にとって説明する。
【0014】
まず、本発明のパルプモールド成形体に係るパルプモールド体を製造するため一般的に用いられる構成の成形用金型、圧縮装置及び成形装置について説明する。図11に示すパルプモールド成形体1は、図12に示す金型2によって製造されるもので、パルプモールド材料を固めることによって形成された緩衝材の一具体例を示すものである。この、パルプモールド成形体を成形するためのパルプモールド材料は、パルプを主原料として、これに澱粉系バインダと熱膨張性中空粒子とが含有されている。
【0015】
パルプモールド成形体1は、図11に示すように、略矩形をなす平面部1aと、この平面部1aの一側縁に設けられた堤部1bと、この堤部1bの反対側に設けられた立壁部1cと、この立壁部1cの両端から堤部1b側に延在された側壁部1dとを有し、立壁部1cの中央上部には四角形の切欠き1eが形成されている。このパルプモールド成形体1の主原料としてのパルプは、例えば、次のようにして形成される。
【0016】
即ち、新聞紙を、解繊機(HFC−23:オリエント株式会社製)で10分間粉砕処理し、口径2.5mmのフィルタを通してパルプ解繊物を得た。このパルプ解繊物は、主に2mm角程度の小紙片と綿状に解繊されたものとが混合されたもので形成されている。この場合、綿状に解繊されたものが小紙片よりも多くなった状態で、全てが綿状に解繊された状態となる前に粉砕を停止する。この綿状に解繊されたものと小紙片とが混合されたものを用いることにより、綿状に解繊されたものだけのときよりも均一に水分を含みやすく、加熱成形工程において変性澱粉の糊化が均一に行われる。
【0017】
このパルプ解繊物に水分50重量%、発泡済み熱膨張性中空粒子(f−80D:松本油脂製薬株式会社製)を3重量%、変性澱粉(EAT−4;アセチル化度3%〜4%、糊化温度57℃〜63℃:ホーネン株式会社)を10重量%加え、5分間プラネタリーミキサーで混練し、パルプモールド材料を得た。このパルプモールド材料は、主原料となる新聞故紙には風乾状態で約9%の水分を含んでいるため、全体の水分量は36%強になっている。
【0018】
また、熱膨張性中空粒子は、後述する成形装置によって成形されたパルプモールド体としての緩衝材中でクッションの機能を果たす。即ち、緩衝材が外部から押圧された際に中空粒子が変形して緩衝効果を上げる働きを有する。この熱膨張性中空粒子としては、外殻のポリマーが内殻の炭化水素を覆っており、加熱により外殻のポリマーが軟化すると共に内殻の炭化水素がガス化して体積が数十倍に膨張するもので、この粒子(熱膨張性マイクロカプセル)を加熱して中空粒子としたものを使用することができる。
【0019】
このような熱膨張性中空粒子としては、その外殻が弾力性に優れていて応力を良好に吸収し、熱変形温度が130℃以上あり、耐熱性が良好なものを使用することが望ましい。より具体的には、例えば、イソブタン、ペンタン、石油エーテル、ヘキサン等の沸点が50℃〜100℃の有機溶媒を、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等からなる熱可塑性樹脂で包み込んだ熱膨張性マイクロカプセル(粒度分布10〜30μm)を、100〜150℃に短時間加熱して直径を4〜5倍、体積を50〜100倍に膨張させ、弾性変形するようにした中空粒子(真比重0.015〜0.025、粒度分布40〜200μm、平均粒径100μm以下、耐圧性300kg/cm2 以上)を使用することができる。
【0020】
このような熱膨張性マイクロカプセルを本発明のパルプモールド材料からなるパルプモールド成形体の製造に使用するにあたり、パルプと混合する前に予め膨張させて中空粒子としてもよく、また、パルプと混合させた後に膨張させて中空粒子としてもよい。尚、主原料としてのパルプを形成する故紙は、新聞紙の故紙に限られるものではなく、段ボール故紙、その他の紙を使用することができる。そして、これらの故紙を短冊状にシュレッドし、或いは綿状になるまでミリングしてパルプ解繊物を製作して使用できるものである。
【0021】
以下に述べる各実施の形態例では、予め膨張させた状態の熱膨張性中空粒子をパルプ解繊物に混入している。但し、コストの面から見た場合には、パルプ解繊物に熱膨張性中空粒子を変性澱粉及び水分と共に混練した後に膨張させた方が有利となる。この混練後に膨張する場合には、十分に中空粒子が膨張できることが確保されなければならない。この熱膨張性中空粒子の配合量は、使用するパルプの種類等に応じて適宜定めることができ、後述するバインダとして機能する変性澱粉との関係で混合割合が決定される。
【0022】
例えば、熱膨張性中空粒子の混合割合を多くすると、クッション機能を大きくできる一方、コストアップにつながる。これに対して、熱膨張性中空粒子の混合割合を少なくしてその分変性澱粉の添加量を多くすることにより、コストダウンを図ると共にパルプ解繊物及び中空粒子の結合力を大きくすることができる。また、バインダとして用いられる澱粉は、その分子中の水酸基の一部が変性されている。
【0023】
この変性澱粉は、澱粉分子中の水酸基の一部がアセチル基や、エステル基に置換されたもので、糊化温度が低く、約55℃〜65℃のものを使用することが好ましい。この変性澱粉を添加する量を多くすると、パルプモールド成形体としての緩衝材の硬度が固くなるので緩衝効果が下がり、これとは反対に、添加する量が少ないと、緩衝材自体の強度が低下する。従って、変性澱粉の添加量は、上限は緩衝効果をどの位にするのか、及びコストの点から決定され、下限は緩衝材自体の強度をどの位にするのかによって決定される。
【0024】
成形型としての金型2は、図12及び図13に示すように、例えば、主成形部となる上面が所定の凹凸形状に形成された下型3と、押圧部となる板状の上型4と、この下型3及び上型4が嵌挿される上下面が開放された匣状の枠体5とから構成されている。これら下型3、上型4及び枠体5には、それぞれ全体的に多数の通気孔3a、4a及び5aが、例えば孔の直径6mm、隣合う孔間のピッチ15mmにて穿設されている。これらの通気孔3a、4a及び5aには、後述する水蒸気加熱成形装置から供給される水蒸気が通過する。
【0025】
また、上型4の上面両側部には、枠体5に対する案内兼用固定片6がそれぞれ立設されている。そして、各案内兼用固定片6には、上下方向に延びる案内長孔6aがそれぞれ形成されている。この案内長孔6aにハンドル付き締付ねじ部材7を挿通し、そのねじ部を枠体5のねじ孔に螺合することにより、上型4が枠体5に締付固定される。この枠体5の上端周縁部には、外側に張り出されたフランジ5bが設けられている。そして、フランジ5bの上面両側部には、互いに対向する一対の把手8が取り付けられている。
【0026】
図14に示すように、圧縮装置10は、機枠台11の上半部11aにエアシリンダ12が設置され、下半部11bには型収容部13が設けられている。エアシリンダ12のシリンダロッド12aの下端には、このシリンダロッド12aの下方への加圧摺動によって金型2の枠体5内に挿入される押圧盤14が取り付けられている。そして、押圧盤14には、水を通過させる多数の孔14aが穿設されている。更に、型収容部13には、金型2を両側から挟んで保持する型保持部材15が備えられている。
【0027】
図15に示すように、加熱成形装置の一具体例を示す水蒸気加熱成形装置17は、本体18が型収容室19と、この型収容室19を上下に挟んで連続して配される上側の排気室20と下側の整圧室21とを有し、機枠台22によって保持されている。この型収容室19は前面壁部を開閉することができると共に、頭截角錐状に形成された排気室20は型収容室19に対して後端縁側を支点として跳上げ開放可能とされており、これにより、型収容室19に対する金型2の取り付け・取り外し作業が容易に行えるように構成されている。
【0028】
この型収容室19と整圧室21との間は型支持板23によって上下に仕切られており、この型支持板23には全体的に多数の通気孔が、例えば、孔径6mm、隣合う孔間のピッチ15mmにて穿設され、これにより十分な量の水蒸気の通過が可能とされている。この型支持板23には、金型2の嵌挿保持用の空胴部24が下側の整圧室21と連通されて設置されている。この空胴部24の上面側の型取付面部24aには、金型2の枠体5が嵌挿される開口部25が形成されている。そして、開口部25を囲繞する面部には、金型2の枠体5をフランジ5bにおいて締付けるトグルクランプ26が取り付けられている。また、整圧室21は逆頭截角錐状に形成されていると共に、その内部には水滴防止ネット27が架張されている。
【0029】
このように構成される水蒸気加熱成形装置17の本体18には、各配管が接続されている。そのため、排気室20の上面部20aには排気口28が設けられ、整圧室21の底面部21aには第1、第2のバルブ付き給気口29,30とバルブ付き排気口31とが併設されている。この排気室20の排気口28には排気用配管32が連結されている。また、整圧室21の第1のバルブ付き給気口29には加圧水蒸気給気用の第1の配管33が連結され、第2のバルブ付き給気口30には常温加圧エア給気用の第2の配管34が連結されている。そして、バルブ付き排水口31には排水用のドレン管35が連結されている。
【0030】
排気用配管32は、本体18内のエアを吸引して外部に排出する排風機36が連結されている。第1の配管33は切換バルブ37を介して加圧水蒸気発生用のボイラ38に連結されていると共に、この第1の配管33の中途部にはドレンバルブ39を介してドレン管40が連結されている。更に、第2の配管34はコンプレッサ41に連結され、ドレン管35は排水溝へ導出されている。
【0031】
このように構成される金型2、圧縮装置10及び水蒸気加熱成形装置17を用いて、前述したパルプモールド材料によってパルプモールド成形体1を成形する工程を、次に説明する。
【0032】
図12及び図13に示すように、まず、金型2の枠体5の下端部に下型3を嵌合する。この下型3の上に前述したパルプモールド材料PMを所定量投入し、下型3の凹凸形状の上面側全面に行き渡るように押し込み充填する。このパルプモールド材料の充填後、枠体5の上部開口から上型4を嵌挿してパルプモールド材料PM上に載置する。この状態で上型4の上面両側の案内兼用固定片6の案内長孔6aにハンドル付き締付ねじ部材7を挿通し、枠体5に対して上型4が摺動できる程度に締付ける。
【0033】
このようにしてパルプモールド材料PMが充填された金型2を圧縮装置10の型収容部13に収容し、この金型2を型保持部材15で両側から挟圧保持して圧縮装置10の所定位置にセットする。この状態で、エアシリンダ12を作動させてシリンダロッド12aを下方へ突出させる。このシリンダロッド12aの突き出し動作によって押圧盤14が下方へ移動され、その結果、押圧盤14が金型2の枠体5内に挿入されて、上型4の上面に圧接される。更にシリンダロッド12aを作動させて押圧盤14で上型4を押圧し、金型2内のパルプモールド材料PMを所定の圧力で圧縮する。
【0034】
これにより、パルプモールド材料PMは、例えば、乾燥後の密度が0.125g/cm3 (125kg/m3 )程度となるように調整され、下型3の凹凸形状に沿う形状に成形される。この状態でハンドル付き締付ねじ部材7を締付けて、上型4を案内兼用固定片6を介して枠体5に固定する。この後、エアシリンダ12のシリンダロッド12aを戻し動作によって上昇させ、金型2を圧縮装置10の型収容部13から取り出して水蒸気加熱成形装置17に搬送する。そして、水蒸気加熱成形装置17によって金型2内のパルプモールド材料PMの成形体を結合乾燥させ、所定形状のパルプモールド成形体1を成形する。
【0035】
水蒸気加熱成形装置17では、まず、金型2を型収容室19内に収容する。この収容は、型収容室19の前面壁部を開放すると共に排気室20を跳上げて行い、型収容室19内の空胴部24の型取付面部24a及び開口部25を露呈させる。この開口部25に金型2を嵌挿して、枠体5のフランジ5bを型取付面部24a上に係合載置し、トグルクランプ26によって締付固定する。その後、前面壁部を閉じると共に排気室20を閉じて、型収容室19を密封する。
【0036】
この状態で整圧室21側の第1の配管33の切換バルブ37を開き、ボイラ38を駆動して加圧水蒸気を発生させる。この加圧水蒸気は、略1気圧〜1.5気圧で、熱に換算したときに100℃〜110℃に設定して、第1の配管33を通して第1のバルブ付き給気口29から整圧室21に送気する。この整圧室21内において、加圧水蒸気の水滴が水滴防止ネット27により除去されると共に、圧力が均等化されて型収容室19の空胴部24内に供給される。
【0037】
このとき、水蒸気の圧力が高すぎると、パルプモールド材料PMの熱膨張性中空粒子が変形してしまったり、割れてしまったりする。これとは逆に、水蒸気の圧力が低すぎると、変性澱粉が十分に糊化しなくなる。また、整圧室21内に結露した水滴は、バルブ付き排水口31からドレン管35を通して排水し、第1の配管33内に結露した水滴は、ドレンバルブ39を開いてドレン管40から排水する。
【0038】
このようにして、整圧室21及び第1の配管33内の結露が無くなった状態で排水口31のバルブ及びドレンバルブ39を閉じることにより、水蒸気は型収容室19の空胴部24から金型2内のパルプモールド材料PMに供給される。このとき、空胴部24内の水蒸気は、金型2の下型3及び枠体5の各通気孔3a及び5aを通して金型2内に進入し、パルプモールド材料PMを加熱しながら通過して、上型4の通気孔4aから型収容室19の上方の排気室20に達する。
【0039】
この加熱水蒸気が金型2を通過する際に、パルプモールド材料PMに熱と水分を供給することにより、変性澱粉が糊化される。その後、水蒸気は排気室20の上面部20aの排気口28から排気用配管32を通して排風機36により、例えば、0.5気圧程度の負圧で強制的に排気される。このようにして、金型2の下部から供給されてパルプモールド材料PMを通過した水蒸気により、パルプモールド材料PMが水分を加えられつつ加熱される。
【0040】
この水蒸気の供給と強制排気とは所要時間(例えば、数十秒間)継続し、強制排気を併用しながら第1のバルブ付き給気口29を閉じて第2のバルブ付き給気口30を開き、第2の配管34からコンプレッサ41により発生される所定気圧のバインダとしての変性澱粉の糊化する温度以下の気体、例えば、1.4気圧程度の乾燥した常温風を整圧室21に送風し、この送風を数十秒継続する。この送風・強制排気の終了後、型収容室19を開放して金型2を水蒸気加熱成形装置17から取り出す。そして、金型2を分解し、パルプモールド材料PMの成形体を金型2から離型させる。
【0041】
かくして、金型2内のパルプモールド材料PMは、水蒸気加熱成形装置17の本体18内において水蒸気加熱され、この間にバインダとして添加されている変性澱粉が糊化する。そして、水蒸気加熱の後、水蒸気加熱成形装置17から取り出された金型2内に保持されている間にパルプモールド材料PMは、水蒸気により加えられた熱によって変性澱粉の糊化が進行すると共に、糊化した澱粉の水分が蒸発することで澱粉の結合力が高められる。これにより、パルプモールド成形体の硬度が、金型2から離型させるときの抵抗力に抗して元の形を保持するのに十分な固さとなる。
【0042】
そして、離型されたパルプモールド成形体を乾燥機で乾燥し、そのパルプモールド材料PMの水分量が15%以下程度となるまで二次乾燥を行う。これにより、全体がパルプモールド材料によって成形された緩衝材としてのパルプモールド成形体1が得られる。
【0043】
この水蒸気加熱成形装置17を用いて加熱成形する方法では、パルプモールド材料PMを通過する際にパルプモールド材料PMに熱及び水分が供給されるため、パルプモールド材料PMの水分量は20〜60重量%であればよい。この水分量の下限の20重量%は、小紙片を綿状に解繊させたものと熱膨張性中空粒子及び変性澱粉の混練を容易に可能とするために必要な量である。但し、変性澱粉を糊化するのに必要な水分量には若干不足しているが、この不足分は加熱水蒸気によって補われる。水分量の上限の60重量%は、成形体の乾燥時間と離型性によって決定される。
【0044】
尚、この実施例においては、圧縮装置10と水蒸気加熱成形装置17とを別体に設けた例について説明したが、両装置10,17を一体にして1個の水蒸気加熱圧縮成形装置として構成することもできる。例えば、前述した水蒸気加熱成形装置17の型収容室19に圧縮装置10をそのまま内蔵して設ける場合等である。この場合には、パルプモールド材料PMを圧縮しながら同時に加熱水蒸気を供給することができるため、パルプモールド成形体の製造効率をより効果的なものとすることができる。
【0045】
この際、金型2の下型3が嵌挿された枠体5にパルプモールド材料PMを供給した後、その上面を通気・通水性を有する上型4で押さえながら、下型3及び本体18の空胴部24より変性澱粉の糊化温度以上に加熱された水蒸気を1分程度供給するようにする。これにより、パルプモールド材料PMには糊化に必要な水分と熱とが加えられ、その水蒸気がパルプモールド材料PMの全体を回って上方へ排気されることにより変性澱粉が糊化されて、パルプモールド成形体としての結合力が付与される。
【0046】
また、加熱成形装置としては、図16に示すような構造の装置を用いることができる。この加熱成形装置は、加熱媒体として熱風を用いたもので、熱風によってパルプモールド材料PMを加熱成形する熱風加熱成形装置である。尚、この加熱成形装置の第2実施例に係る熱風加熱成形装置117に用いられる金型及び圧縮装置は、前述した第1実施例の金型2及び圧縮装置10と同様のものであるためこれらの説明は省略し、熱風加熱成形装置117について説明する。
【0047】
この熱風加熱成形装置117は、図16に示すように、本体118が型収容室119と、この型収容室119を上下に挟んで連続して配される上側の排気室120と下側の整圧室121とを有し、機枠台122によって保持されている。この型収容室119は前面壁部を開閉することができると共に、頭截角錐状に形成された排気室120は型収容室119に対して後端縁側を支点として跳上げ開放可能とされており、これにより、型収容室119に対する金型2の取り付け・取り外し作業が容易に行えるように構成されている。
【0048】
この型収容室119と整圧室121との間は型支持板123によって上下に仕切られており、この型支持板123には全体的に多数の通気孔が、例えば、孔径6mm、ピッチ15mmにて穿設されている。この型支持板123には、金型2の嵌挿保持用の空胴部124が下側の整圧室121と連通されて設置されている。この空胴部124の上面側の型取付面部124aには、金型2の枠体5が嵌挿される開口部125が形成されている。そして、開口部125を囲繞する面部には、金型2の枠体5をフランジ5bにおいて締付けるトグルクランプ126が取り付けられている。また、整圧室121は逆頭截角錐状に形成されていると共に、その内部には水滴防止ネット127が架張されている。
【0049】
このように構成される熱風加熱成形装置117の本体118には、各配管が接続されている。排気室120の上面部120aには排気口128が設けられ、整圧室121の底面部121aには第1、第2のバルブ付き給気口129,130とバルブ付き排水口131とが併設されている。この排気室120の排気口128には排気用配管132が連結されている。また、整圧室121の第1のバルブ付き給気口129には熱風給気用の第1の配管133が連結され、第2のバルブ付き給気口130には常温加圧エア給気用の第2の配管134が連結されている。そして、バルブ付き排水口131には排水用のドレン管135が連結されている。また、排気用配管132は、本体118内のエアを吸引して外部に排出する排風機136が連結されている。そして、第1の配管133は切換バルブ137を介して熱風送風装置142に連結されている。更に、第2の配管134はコンプレッサ141に連結され、ドレン管135は排水溝へ導出されている。
【0050】
この熱風加熱成形装置117で加熱成形されるパルプモールド材料PMは、前述した水蒸気加熱成形装置17によって成形されるパルプモールド材料PMよりも水分の多い材料が用いられる。即ち、このパルプモールド材料PMには、30〜80重量%の水分量を有するものが用いられる。この下限の30重量%は、小紙片及び綿状に解繊されたものとの混合物と、中空粒子及び変性澱粉が容易に混ぜ合わせることができ且つ変性澱粉によって加熱されて糊化するのに足りるだけの水分量である。また、上限の80重量%は、乾燥時間と離型性とによって決定されるものである。この水分量の上限及び下限には、ともに熱風によって加熱した際に失われる水分の量が加味されている。
【0051】
次に、以上のように構成される熱風加熱成形装置117を用いて、前述したパルプモールド成形体を加熱成形する工程を説明する。この実施例で用いられるパルプモールド材料PMの水分量は、解繊物に対して80重量%となっている。
【0052】
まず、圧縮装置10から取り出した金型2を熱風加熱成形装置117の型収容室119に収容する。この収容動作は、型収容室119の前面壁部を開放すると共に上蓋となる排気室120を跳上げ開放し、型収容室119内の空胴部124の型取付面部124aを露呈させる。そして、開口部125に金型2を嵌挿して枠体5のフランジ5bを型取付面部124a上に係合載置し、トグルクランプ126により締付固定する。その後、前面壁部を閉じると共に排気室120を閉じて、型収容室119を密封する。
【0053】
この状態で整圧室121の第1の配管133の切換バルブ137を開く一方、排水口131を閉じて、熱風送風装置142を駆動して熱風を発生させる。これにより、略1気圧〜1.5気圧の圧力で熱に換算したときに100℃〜110℃の温度に設定された熱風が、第1の配管133を通して第1のバルブ付き給気口129から整圧室121に送気され、圧力が均等化されて型収容室119の空胴部124内に供給される。この熱風は、空洞部124から下型3及び枠体5の通気孔3a及び5aを通して金型2内に進入し、内部のパルプモールド材料PMを加熱して水分を吸収しながら通過し、上型4の通気孔4aから排気室120に達する。この水蒸気を含んだ熱風は、排風機136で強制的に吸引されることにより上面部120aの排気口128から排気用配管132を介して排気される。
【0054】
このようにして、金型2の下部から供給されてパルプモールド材料PMの成形体を加熱すると共に、この成形体を通過した熱風は、排風機136により、例えば0.5気圧程度の負圧で強制的に吸引されて排気される。この熱風による加熱と強制排気を所要時間(数十秒間)継続し、第1のバルブ付き給気口129を閉じて第2のバルブ付き給気口130を開き、第2の配管134からコンプレッサ141により発生される所定の気圧で変性澱粉の糊化温度以下の気体、例えば1.4気圧程度の乾燥した常温風を整圧室121に送風し、この送風を数十秒継続する。
【0055】
この送風・強制排気の終了後、金型2を熱風加熱成形装置117から取り出して、パルプモールド材料PMの成形体を離型する。このようにして金型2内のパルプモールド材料PMの成形体を熱風加熱することにより、バインダとして添加されている変性澱粉は糊化し、この糊化した変性澱粉の水分が蒸発することにより変性澱粉の結合力は成形体を金型2から離型するに十分となる。これにより、パルプモールド材料によって成形される緩衝性を有するパルプモールド成形体1が製造される。
【0056】
このパルプモールド材料PMの成形体は、上述したようにして成形されるが、この成形体を本発明のパルプモールド成形体に適用した例について、図1〜図10を参照して詳細に説明する。図1は、本発明のパルプモールド成形体の第1実施例を示すもので、このパルプモールド成形体50は、耐水性を有する段ボール51によって形成されたベース部材51と、このベース部材51の所定位置に成形された複数のパルプモールド体52a〜52eとから構成されている。
【0057】
ベース部材51の耐水性は、成形時に水蒸気から付与される水分に対して型崩れを生ずることなく一定の形態を保持する必要があることから要求されるものである。このベース部材51は、長方形をなす平面部51aと、この平面部51aの四隅に連続する4面の側面部51b〜51eとを有し、平面部51aと各側面部51b〜51eとの境界部にはミシン目等の折曲手段53を設けることにより、各側面部51b〜51eの折曲加工がそれぞれ容易に行えるように構成されている。
【0058】
これら4つの側面部51b〜51eのうち、3面の側面部51c〜51eはその折曲加工後の高さが互いに同一となるようにほぼ等しく設定されている一方、残り1面の側面部51bはその中途部に所定幅の折曲部54を有し、この折曲部54の長さ分だけ側面部51bは他の側面部51c〜51eよりも長く設定されている。この折曲部54は、ベース部材51の平面部から下方へほぼ垂直に突出されていて、各側面部51b〜51eを折曲手段53によって折り曲げた状態では、側面部51bの高さは他の側面部51c〜51eの高さとほぼ同一となるように設定されている。そして、各側面部51b〜51eをそれぞれ折曲手段53で折り曲げることにより、平面部51aを底面として側面部51b〜51eによって四面が囲まれた上方に開口する筐体が得られる。
【0059】
このベース部材51の平面部51a及び側面部51b〜51eのパルプモールド体52a〜52eが接着される部分には、パルプモールド成形時に前述した水蒸気加熱成形装置17の水蒸気、或いは熱風加熱成形装置117の熱風等を通過させるに十分な大きさ及び数の通気孔55がそれぞれ穿設されている。この通気孔55は、例えば、直径6mmの孔をピッチ15mmで平面部全体に設けることにより形成される。しかしながら、通気孔55の直径及びそのピッチについては、この実施例に限定されるものではなく、例えば、孔径を3mmと小さくする一方、孔ピッチを8mmとして、その孔の個数を増加させて通気性・通水性を確保する構成としてもよい。
【0060】
尚、ベース部材51の材質としては、本実施例の段ボールに限定されるものではなく、例えば、ボール紙その他の厚紙、プラスチックシートその他のプラスチック製板体等のように各種の部材を適用することができる。更に、これらのベース部材51において、上述した通気孔55を特別に設けないでも水蒸気の通過が十分に確保できる素材、例えば、繊維を絡ませて接合させ、繊維間に自然な隙間を形成したようなものであれば、特に通気孔55を設ける必要はない。
【0061】
このような構成を有するベース部材51に複数のパルプモールド体52a〜52eを成形するための金型について、次に説明する。この金型60は、図2に示すように、下型61と上型62とから構成されている。下型61は、適当な肉厚を有する四角形のブロック体からなり、その上面にはベース部材51が嵌合固定される凹陥部からなるキャビティ63が設けられている。この下型61のキャビティ63は、その平面形状がベース部材51に対応した形状を有しており、このキャビティ63の所定位置にはパルプモールド体52a〜52eを成形するための成形用穴64a〜64eが設けられている。
【0062】
即ち、キャビティ63の、ベース部材51の平面部51aに対応する位置には2つの成形用穴64aが設けられ、4つの側面部51b〜51eに対応する位置には成形用穴64b〜64eがそれぞれ2つ設けられている。そして、各成形用穴64a〜64eの底面には、図3等に示すように、下型61の下面に開口する複数の通気孔61aがそれぞれ穿設されている。更に、キャビティ63内の所定位置には、ベース部材51の折曲部54を収容するための長溝状の折曲部収容室65がそれぞれ設けられている。
【0063】
折曲部収容室65は、ベース部材51の折曲部54に対応した位置において、その折曲部54を確実に収容することができる形状、大きさに形成されている。この実施例では、ベース部材51の1面の側面部51bのみに折曲部54が設けられているため、折曲部収容室65はキャビティ63の側面部51bと対応する1箇所に設けられている。
【0064】
このような構成を有する下型61のキャビティ63側を閉じるように上型62が重ね合わされ、両型61,62に挟まれてベース部材51がキャビティ63内に保持される。上型62は、適当な肉厚を有する四角形の板状体からなり、その平面のほぼ全体には水蒸気等を通過させるための通気孔62aが多数穿設されている。尚、上型62の通気孔62aは、ベース部材51の通気孔55に対応させて、当該通気孔55の周囲にのみ設ける構成としてもよい。
【0065】
このような構成を有する下型61及び上型62を使用してパルプモールド体52a〜52eを成形する作業は、例えば、次のようにして行われる。まず、図3Aに示すように、下型61のキャビティ63内の成形用穴64a〜64e内にパルプモールド材料PMを充填する。この上に重ね合わせるようにベース部材51をキャビティ63に嵌合し、このベース部材51の上に上型62を重ね合わせる(図3B)。そして、前述した実施例と同様に、パルプモールド材料PMが充填された状態のベース部材51が装着された金型60を水蒸気加熱成形装置17等の加熱成形装置にセットする。その後、金型60の下方より変性澱粉の糊化温度以上に加熱された水蒸気を1分程度供給する。
【0066】
これにより、パルプモールド材料PM全体に水蒸気が回り、糊化に必要な水分と熱とが加えられて変性澱粉が糊化され、パルプモールド体52a〜52eにある程度以上の結合力が発現される。これと同時に、変性澱粉の糊化によってパルプモールド材料PMが、ベース部材51の一面に接着される。その結果、図3C及び図1に示すように、複数のパルプモールド体52a〜52eがベース部材51の一面に接着されたパルプモールド成形体50が形成される。
【0067】
また、図4に示すような構造の金型70によっても同様のパルプモールド成形体50が得られる。この実施例の金型70は、上述した実施例の金型60のうち、下型61の折曲部収容室65を上型72に設ける構成としたものである。この金型70は、上記金型60と同様に下型71と上型72とを有し、下型71の上面にはベース部材51が嵌合固定される凹陥部からなるキャビティ73が設けられている。そして、下型71のキャビティ73の所定位置には、パルプモールド体52a〜52eを成形するための成形用穴74a〜74eがそれぞれ設けられている。
【0068】
上型72のベース部材51の折曲部56と対応する位置には折曲部収容室75が設けられている。この上型72の折曲部収容室75は、折曲部56がベース部材51の平面部から上側へ折り重ねられるように形成されていることに対応して、高さよりも幅が長くなるように設定されている。そして、各側面部51b〜51eをそれぞれ折曲手段53で折り曲げることにより、平面部51aを底面として側面部51b〜51eによって四面が囲まれた上方に開口する筐体が得られる。
【0069】
このようにして製造されるパルプモールド成形体51の使用例を、図5〜図7に示す。図5において、同図Aは、パルプモールド成形体51を折曲手段53で折り曲げた状態を示す斜視図、同図Bは、このパルプモールド成形体51で被緩衝物としての電子機器の一具体例を示すテレビジョンを包装した状態を示す断面図である。尚、被緩衝物としての電子機器としては、この実施例の他にも、例えば、オーディオスピーカ、カセットテープレコーダ等の機器、装置を適用することができる。更に、緩衝材としてのパルプモールド成形体は、電子機器以外にも各種の機械、装置に適用することができることは勿論である。
【0070】
この図5に示す緩衝材としてのパルプモールド成形体51は、折曲部54(又は56)が被緩衝物としてのテレビジョン45の一面を囲う一方の側面部の役割をなしており、その一側に連続する一面が蓋体としての上面部の役割をなしている。即ち、パルプモールド体52a〜52eを内側へ突出させた状態で、パルプモールド成形体51の平面部51aがテレビジョン45の底面側に配置され、4面の側面部51c〜51e及び54(56)がテレビジョン45の側面側に配置され、更に、上面部51bがテレビジョン45の上面側に配置されている。このパルプモールド成形体51の内部空間内にテレビジョン45が挿入保持され、下方に位置するパルプモールド体52aによってテレビジョン45が支えられ、上方に位置するパルプモールド体52bによってテレビジョン45の浮き上がりが防止されている。
【0071】
この実施例において、折曲部である側面部54(56)にはパルプモールド体が設けられていないことから、これに接触するテレビジョン45の面を保護するために、側面部54(56)の内側に他のパルプモールド成形体57が配設されている。このパルプモールド成形体57は、パルプモールド成形体51の側面部54(56)とほぼ同程度の大きさを有するベース部材57aと、このベース部材57aの内面に成形されたパルプモールド体57bとを有し、ベース部材57aには複数の通気孔57cが穿設されている。このパルプモールド成形体57が側面部54(56)の内側に配設され、パルプモールド体57bの先端面をテレビジョン45の一側面に当接させることにより、被緩衝物45の横方向への移動を規制して緩衝材としての機能を有効に発揮させることができる。
【0072】
このパルプモールド成形体50によれば、パルプモールド体52a〜52eがテレビジョン45の六面全体に当接してこれを保持し、梱包材料等の緩衝材としての機能を十分に発揮し得るため、テレビジョン45等の被緩衝物を確実に保護することができる。しかも、ベース部材51の必要部分にのみパルプモールド体52a〜52eが設けられているため、発泡スチロールに比較して比重の大きなパルプモールド材料PMを用いた緩衝材であっても、被緩衝物の梱包材料として輸送重量の増加を招くことがない。
【0073】
特に、本実施例の場合には、緩衝性を有するパルプモールド材料PMを接着する支持体となるベース部材51のパルプモールド材料PMを接着しない部分を折り曲げ、そのパルプモールド材料PMを接着する部分を近接させてベース部材51を金型60に装着してパルプモールド体52a〜52eを一体成形した後、折曲部54を展開させて緩衝材等の成形品として用いるようにしたため、パルプモールド成形のための金型60の寸法を小さくすることができる。従って、金型費用の軽減を図ることができると共に、パルプモールド成形体50の製造コストを低減させることができる。
【0074】
また、本実施例のパルプモールド成形体50は、図6及び図7に示すような状態で使用することもできる。この使用例は、サイズの異なる被緩衝物に使用できる複数のパルプモールド成形体50,58を1個の金型60で製造できることを説明するものである。
【0075】
即ち、図6Aに示すパルプモールド成形体50は、図1等に示したパルプモールド成形体50と同一のもので、その折曲部54は平面部51aと同一の底面板の一部を構成するものとされている。このパルプモールド成形体50は、全体構成が上面及び側面部の一部に開口された筐体となっており、図7Aに示すように、その上面には別部材で構成される蓋体としてのパルプモールド成形体58が装着されている。このパルプモールド成形体58は、筐体の上部開口を覆うことができるベース部材58aと、このベース部材58aに一体成形されるパルプモールド体58bとを有し、ベース部材58aには複数の通気孔58cが穿設されている。このようなパルプモールド成形体50,58によって梱包される被緩衝物45aとしては、例えば、ワイドテレビジョン、スピーカー等を上げることができる。
【0076】
これに対して、図6Bに示す筐体としてのパルプモールド成形体66及び蓋体としてのパルプモールド成形体76は、上述した被緩衝物45aとサイズの異なる標準サイズのテレビジョン、スピーカー等を被緩衝物45bとして梱包するための緩衝材として構成されている。このパルプモールド成形体66は、構成的にはパルプモールド成形体50と同一のものであって、平面部67aと4面の側面部67bとを有するベース部材67と、このベース部材67に一体成形されるパルプモールド体68とを具え、ベース部材67には複数の通気孔69が穿設されている。また、パルプモールド成形体76は、筐体とされたパルプモールド成形体66の上部開口を覆うことができるベース部材76aと、このベース部材76aに一体成形されるパルプモールド体76bとを有し、ベース部材76aには複数の通気孔76cが穿設されている。
【0077】
この場合、標準サイズの被緩衝物45bを梱包するための緩衝材としてのパルプモールド成形体66は、前述した金型60を用いて製造することができる。即ち、ベース部材67の平面形状及び大きさをキャビティ63の平面形状及び大きさと同一にし、折曲部を設けることなく展開した状態のままベース部材67を金型60に装着し、同様にしてパルプモールド体を成形するようにする。これにより、図6bに示すような構成を有するパルプモールド成形体66が得られる。
【0078】
また、図8は、本発明のパルプモールド成形体の第2実施例を示すもので、このパルプモールド成形体80は、ベース部材81の互いに交差する2箇所に折曲部84a,84bを設けたものである。このパルプモールド成形体80は、段ボールによって形成された支持体としてのベース部材81と、このベース部材81の所定位置に成形された複数のパルプモールド体82a〜82eとから構成されている。
【0079】
このベース部材81は、長方形をなす平面部81aと、この平面部81aの四隅に連続する4面の側面部81b〜81eとを有し、平面部81aには一方の側面部81bからこれに対向する他方の側面部81dまで達する長方形の開口部86が設けられている。この開口部86は、主として後述する第2の折曲部84bの折曲加工が容易に行えるようにするために設けられるもので、この開口部86に関連させるようにベース部材81の平面部81aと各側面部51b〜51eとの境界部にはミシン目等の折曲手段53が設けられており、これにより各側面部81b〜81eの折曲加工が容易に行えるように構成されている。
【0080】
これら4つの側面部81b〜81eのうち、3面の側面部81c〜81eはその折曲加工後の高さが互いに同一となるようにほぼ等しく設定されている一方、残り1面の側面部81bはその中途部に所定幅の第1の折曲部84aを有し、この第1の折曲部84aの長さ分だけ側面部81bは他の側面部81c〜81eよりも長く設定されている。更に、開口部86の長手方向両端に位置する2面の側面部81b,81dには、ほぼ中間部分に所定幅の第2の折曲部84aが設定されている。
【0081】
これらの折曲部84a,84bは、図9に示すように、ベース部材81の平面部から下方へほぼ垂直に突出されていて、両折曲部84a,84bを折り返して平面状に展開することにより、図8に示すように、縦横の双方向に広くなるベース部材81が得られる。このように展開されたベース部材81の各側面部81b〜81eをそれぞれ折曲手段83で折り曲げることにより、平面部81aを底面として側面部81b〜81eによって四面が囲まれた上方に開口する筐体が得られる。そして、このベース部材81の平面部81a及び側面部81b〜81eのパルプモールド体82a〜82eが接着される部分には、水蒸気又は熱風を通過させるに十分な大きさ及び数の通気孔85がそれぞれ穿設されている。
【0082】
次に、上記構成を有するベース部材81に複数のパルプモールド体82a〜82eを成形するための金型について説明する。この金型90は、図9に示すように、下型91と上型92とから構成されている。下型91は、適当な肉厚を有する四角形のブロック体からなり、その上面にはベース部材81が嵌合固定される凹陥部からなるキャビティ93が設けられている。この下型91のキャビティ93は、その平面形状がベース部材81の折曲部84a,84bを形成した状態の平面形状に対応した形状を有しており、このキャビティ93の所定位置にはパルプモールド体82a〜82eを成形するための成形用穴94a〜94eが設けられている。
【0083】
即ち、キャビティ93の、ベース部材81の平面部81aに対応する位置には4つの成形用穴94aが設けられ、4つの側面部81b〜81eに対応する位置には成形用穴94b〜94eがそれぞれ2つ設けられている。そして、各成形用穴94a〜94eの底面には、図10等に示すように、下型91の下面に開口する複数の通気孔91aがそれぞれ穿設されている。更に、キャビティ93内の所定位置には、ベース部材81の2箇所の折曲部84a,84bを収容するための長溝状の第1及び第2の折曲部収容室95a,95bが設けられている。
【0084】
第1及び第2の折曲部収容室95a,95bは、ベース部材81の各折曲部84a,84bに対応した位置において、それらの折曲部84a,84bを確実に収容することができる形状、大きさに形成されている。この実施例では、第1の折曲部収容室95aはベース部材81の側面部81bに対応する位置において前後方向へ延びる長溝として形成され、第2の折曲部収容室95bはキャビティ93の前後方向のほぼ中央部において左右方向へ延びる長溝として形成されている。従って、両折曲部収容室95a,95bは、キャビティ93の側面部81bに対応する位置において直角に交差されている。
【0085】
このような構成を有する下型91のキャビティ93側を閉じるように上型92が重ね合わされ、両型91,92に挟まれてベース部材81がキャビティ83内に保持される。上型92は、適当な肉厚を有する四角形の板状体からなり、その平面のほぼ全体には水蒸気等を通過させるための通気孔92aが多数穿設されている。この上型92の通気孔92aも上記上型62の通気孔62aと同様に、ベース部材81の通気孔85に対応させて、当該通気孔85の周囲にのみ設ける構成としてもよい。
【0086】
このような構成を有する下型91及び上型92を使用してパルプモールド体82a〜82eを成形する作業は、前述したパルプモールド体52a〜52eを成形する作業と同様である。従って、この成形作業の詳細な説明は省略するが、図10に示すように、上型96の接合面側に下型91の折曲部収容室95a,95bの少なくとも一方に入り込む突条96aを設けることにより、キャビティ93内におけるベース部材81の位置決めをなすと共に、下型91に対する上型92の位置決めを行うことができる。特に、突条96aの形状を十文字形として2つの折曲部収容室95a,95b内に同時に入り込むように構成することにより、下型91及び上型92間の位置決め精度をより高いものにすることができる。
【0087】
このようにして成形されるパルプモールド成形体80によれば、緩衝性を有するパルプモールド材料PMを接着する支持体となるベース部材81のパルプモールド材料PMを接着しない複数箇所を折り曲げ、そのパルプモールド材料PMを接着する部分を互いに近接させてベース部材81を金型90に装着してパルプモールド体82a〜82eを一体成形し、その後、折曲部84a,84bを展開させて所定の大きさとなる緩衝材を構成するようにしたため、パルプモールド成形のための金型90の寸法を緩衝材の所定寸法よりも小さくすることができる。従って、金型費用の軽減を図ることができると共に、パルプモールド成形体80の製造コストを低減させることができる。
【0088】
更に、パルプモールド体82a〜82eが被緩衝物の全体に当接してこれを保持するため、梱包材料等の緩衝材としての機能を十分に発揮することができ、輸送時等においてテレビジョン等の被緩衝物を確実に保護することができる。しかも、ベース部材81の必要部分にのみパルプモールド体82a〜82eが設けられているため、発泡スチロールに比較して比重の大きなパルプモールド材料PMを用いた本発明の緩衝材であっても、全体の重量を発泡スチロール成形体よりも少なくすることができ、輸送重量の増加を招くことがない被緩衝物の梱包材料としての緩衝材を得ることができる。
【0089】
以上説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、上記実施例においては、ベース部材の必要部分にのみ通気孔を設ける構成としたが、ベース部材の全体に通気孔を設けることができ、この場合にはベース部材の大幅な重量軽減を図ることができる。更に、ベース部材の材質としてプラスチックシート等の他の部材を用いることができることは勿論である。また、上記実施例においては、パルプモールド成形体を段ボール箱等の外装体内に収容される緩衝材に適用した例について説明したが、例えば、パルプモールド成形体自体を外装体としての包装用容器に適用できることは勿論である。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものである。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、モールド成形されるパルプモールド体が接着されるベース部材のパルプモールド体を接着しない部分を折り曲げ、パルプモールド体が接着される部分を近接させてベース部材にパルプモールド体を接着するようにしたため、パルプモールド体の成形範囲を小さくすることができる。従って、成形用金型を小さくして金型費用の軽減を図ることができると共に、製造装置全体の小型化を図ることができ、パルプモールド成形体の製造コストの軽減を図ることができるという効果が得られる。更に、全体として軽量であって、緩衝材としての使用に際してもそれが被緩衝物の梱包重量の増加として表れることが少なく、輸送重量の軽減を図り、又は輸送重量の増加を最小限に押えることができるという効果が得られる。
【0091】
また、本発明のパルプモールド成形体の製造方法では、上記パルプモールド成形体を簡単且つ効率良く、しかも廉価に製造することができるパルプモールド成形体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のパルプモールド成形体の製造方法により製造されるパルプモールド成形体の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】 図1に示した本発明のパルプモールド成形体の製造方法により製造される第1実施例のパルプモールド成形体を製造するための金型及びベース部材の第1実施例を示す分解斜視図である。
【図3】 図1に示したパルプモールド成形体の製造方法を説明するもので、同図Aはパルプモールド材料を下型の成形用穴に充填してベース部材及び上型を重ねる状態、同図Bはパルプモールド材料が充填された下型にベース部材及び上型を重ね合わせた状態、同図Cは下型からパルプモールド成形体を取り出す状態をそれぞれ示す説明図である。
【図4】 本発明のパルプモールド成形体の製造方法により製造される第1実施例のパルプモールド成形体を製造するための金型及びベース部材の第2実施例を示す分解斜視図である。
【図5】 本発明のパルプモールド成形体の製造方法により製造される第1実施例のパルプモールド成形体の第1の使用状態を説明するもので、同図Aはパルプモールド成形体の分解斜視図、同図Bは被緩衝物を保持した状態の縦断面図である。
【図6】 図2に示した本発明に係る金型によって製造されるパルプモールド成形体を示すもので、同図Aは本発明の折曲部を有するパルプモールド成形体を示す斜視図、同図Bは折曲部のないパルプモールド成形体を示す斜視図である。
【図7】 図6に示したパルプモールド成形体の使用状態を説明するもので、同図Aは図6Aに示すパルプモールド成形体で被緩衝物を保持した状態の縦断面図、同図Bは図6Bに示すパルプモールド成形体で被緩衝物を保持した状態の縦断面図である。
【図8】 本発明のパルプモールド成形体の製造方法により製造されるパルプモールド成形体の第2実施例を示す斜視図である。
【図9】 図8に示した本発明のパルプモールド成形体の製造方法により製造される第2実施例のパルプモールド成形体を製造するための金型及びベース部材の第1実施例を示す分解斜視図である。
【図10】 図8に示したパルプモールド成形体の製造方法を説明するもので、パルプモールド材料が充填された下型にベース部材及び上型を重ね合わせた状態を示す断面図である。
【図11】 本発明に係るパルプモールド材料を用いて成形したパルプモールド成形体を示す斜視図である。
【図12】 図11に示したパルプモールド成形体及びこの成形体を製造する金型を示す断面図である。
【図13】 図12に示した金型の分解斜視図である。
【図14】 図12に示した金型に充填されるパルプモールド材料を圧縮する圧縮装置を示す斜視図である。
【図15】 図12に示した金型に水蒸気を供給する水蒸気加熱成形装置の構成を示す系統図である。
【図16】 図12に示した金型に熱風を供給する熱風加熱成形装置の構成を示す系統図である。
【符号の説明】
45,45a,45b 被緩衝物、 50,80 パルプモールド成形体、 51,81 ベース部材、 52a〜52e,82a〜82e パルプモールド体、54,56,84a,84b 折曲部、 55,85 通気孔、 60,70,90 金型(成形型)、 61,71,91 下型、 61a,71a,91a 通気孔、 62,72,92 上型、 62a,72a,92a 通気孔、 63,73,93 キャビティ、 65,75,95a,95b 折曲部収容室、 86 開口部、 PM パルプモールド材料

Claims (3)

  1. 金型のキャビティ内に、貫通孔によって外部と連通された成形用凹部と上記成形用凹部と重複しない位置に配置された折曲部収容室とを設け、上記成形用凹部内にパルプモールド材料を充填し、一部が折り曲げられたベース部材の当該折曲部を上記折曲部収容室内に収容して当該ベース部材を上記金型に挿着した後、上記パルプモールド材料に水を加えて加熱してパルプモールド体を上記ベース部材に接着させることを特徴とするパルプモールド成形体の製造方法。
  2. 請求項記載のパルプモールド成形体の製造方法において、
    上記パルプモールド材料への水の供給及び加熱は、上記パルプモールド体を上記ベース部材に接着させる澱粉系バインダが糊化する温度以上に加熱された水蒸気によって行うことを特徴とするパルプモールド成形体の製造方法。
  3. 請求項記載のパルプモールド成形体の製造方法において、
    上記金型は、上記ベース部材が収容されるキャビティを接合部分に設けた互いに重ね合わされる上型と下型を有し、上記上型及び下型の少なくとも一方に上記折曲収容室を設けたことを特徴とするパルプモールド成形体の製造方法。
JP00029997A 1997-01-06 1997-01-06 パルプモールド成形体の製造方法 Expired - Fee Related JP3799703B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00029997A JP3799703B2 (ja) 1997-01-06 1997-01-06 パルプモールド成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00029997A JP3799703B2 (ja) 1997-01-06 1997-01-06 パルプモールド成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10194346A JPH10194346A (ja) 1998-07-28
JP3799703B2 true JP3799703B2 (ja) 2006-07-19

Family

ID=11470034

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00029997A Expired - Fee Related JP3799703B2 (ja) 1997-01-06 1997-01-06 パルプモールド成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3799703B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE523188C2 (sv) * 2000-05-08 2004-03-30 Smurfit Munksjoe Packaging Ab Sätt att förpacka samt förpackningsämne och förpackning för stötkänsliga föremål
JP6477583B2 (ja) * 2016-04-27 2019-03-06 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 梱包材

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10194346A (ja) 1998-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5540972A (en) Prestressed honeycomb, method and apparatus therefor
KR930004065B1 (ko) 깨지기 쉬운 제품을 포장하기 위한 포장체 및 포장방법
US5765688A (en) Embossed foam in bag cushions
US7299926B2 (en) Packaging insert and method
CN109195880A (zh) 具有可堆肥绝缘体的运输容器
US5785817A (en) Moldable pulp material and method of manufacturing molded pulp product
US5593755A (en) Accordion-folded paper sheet packing material and method
JP3799703B2 (ja) パルプモールド成形体の製造方法
EP0560608A1 (en) A method of producing a cushion from waste paper or pulp
US10625918B2 (en) Foldable and biodegradable cushioning sheet
JP3658869B2 (ja) パルプモールド体の成形方法
JPH10204800A (ja) パルプモールド成形体及びその製造方法
JPH10194345A (ja) パルプモールド成形体及びその製造方法
JPH10204799A (ja) パルプモールド成形体
WO1991017932A1 (en) Biodegradable cushioned packaging composition
US20240067432A1 (en) Packing material and method of manufacturing the packing material
CN216425126U (zh) 一种食品运输保鲜纸箱
JP2001031175A (ja) 包装構造
JP3030533U (ja) 紙製緩衝材
NL2016317B1 (en) Foldable and Biodegradable Cushioning Sheet.
NL2017518B1 (en) Foldable and Biodegradable Cushioning Sheet
JP2535286B2 (ja) 故紙又はパルプを用いた緩衝材の成形方法
JP2003285824A (ja) 包装箱
JPH1059426A (ja) 紙製緩衝体
WO2024044261A1 (en) Packing material and method of manufacturing the packing material

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060417

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees