JP3799103B2 - 耐圧容器の噴出用バルブ - Google Patents

耐圧容器の噴出用バルブ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は耐圧容器の噴出用バルブに関する。さらに詳しくは、エヤゾール容器などの密閉耐圧容器の内圧が異常に上昇したとき、バルブ全体が抜け飛んだり容器本体が破裂するのを防止しうる、噴出用バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なエヤゾール容器は、胴部の上端に取りつけたドーム部の上端、あるいは胴部と一体の肩部の上端に開口部を設け、その開口部の周囲に外向きにカールするビード部を形成し、そのビード部にガスケットを介してバルブのマウンティングキャップを被せ、マウンティングキャップの側壁をカーリング部の下側にクリンプ(クリンチ)することにより、容器本体にバルブを取りつけている。このようなエヤゾール容器を夏期の自動車内、あるいはストーブの近くなどの高温下に放置しておくと、内圧が異常に上昇し、ついには容器本体が継ぎ目などで破裂するか、あるいはマウンティングキャップが容器本体から抜け飛ぶといった事故が起こることがある。また内部のガスを抜かずに焼却炉で焼却する場合にも同様な事故が起こる。
【0003】
従来はそのような事故を防止するため、内部のガスの漏出は防げないが、バルブ全体の抜け飛びや破裂などよりはるかに被害が少ないという観点から、たとえば容器本体の底部に貫通孔を形成し、その貫通孔を融点が低い金属の栓で充填し、高温下では栓が溶けて内部のガスを逃がすようにすることが提案されている(特公昭51−25610号公報参照)。また内圧が所定以上に上昇したときにガスを逃がすリリーフバルブを容器本体の底面などに設けることも考えられる。しかし前者は焼却する場合には有効であっても、自動車の車内の温度(たとえば70〜80°程度)では栓が溶融しないため、バルブの抜け飛びを防止することはできない。また後者の場合はリリーフ圧を自由に設定でき、また再使用することもできる反面、製造コストがきわめて高くなるので実用的でない。
【0004】
さらに合成樹脂、金属またはガラス製の容器本体の口部にキャップ型のマウンティングキャップを被せ、その口部の周囲に形成したフランジ部を利用してキャップの下端を係合固定するタイプのエヤゾール装置については、マウンティングキャップの強度およびガス放出孔を工夫して破裂を防止するようにしたものが提案されている(特公平5−85431号公報参照)。しかしこのものは特殊なマウンティングキャップを用いるものにしか適用できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は高温下におけるバルブ全体の抜け飛びや、容器本体の破裂を防止することができ、しかも種々の形態のマウンティングキャップに対応することができ、安価に製造し得る耐圧容器の噴出用バルブを提供することを技術課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の噴射用バルブは、容器本体の開口部に気密に被せられるマウンティングキャップと、そのマウンティングキャップの内面側に円環状のバルブラバーを介して気密に取りつけられる有底筒状のハウジングと、そのハウジング内に摺動自在または傾動自在に収容され、外周面に前記バルブラバーの内縁と嵌合する環状溝を有すると共に、その環状溝の内底部に形成された小孔により環状溝と内部通路とが連通する筒状のステムと、そのステムを基準状態に復帰させる復帰バネとを備えており、かつ、前記ステムの環状溝の下側の段部が、所定の剪断力を受けたときに他の部分から分離するように構成されていることを特徴としている。
【0007】
所定の剪断力を受けたときに下側の段部が分離する構成としては、前記ステムの下端から環状溝の近辺まで復帰バネの上端と嵌合する環状深溝を形成し、前記環状溝と環状深溝との間に分離予定面を設けるのが好ましい。そのようなステムは、分離予定面を境界とする2部品で構成し、かつその分離予定面で所定の強度で嵌合することにより得ることができる。さらにステムの分離予定面の上下いずれかの端部に、分離開始を促進する断面楔状の切り込み部を形成することによっても得ることができる。
【0008】
【作用】
本発明のバルブはステムを除けば従来のバルブと基本的に構成が同じであり、そのバルブの開閉作用も実質的に同じである。すなわち、ステムを押し込むか、あるいは傾倒すると、ステムの環状溝の上側の段部がバルブラバーの内周縁を下向きに弾性変形させる。それにより環状溝の下側の段部とバルブラバーの下面との密接状態が解除され、また環状溝の内底面とバルブラバーの内周面との密接状態が解除され、開弁する。そのためハウジング内とステムの内部通路とが小孔を通じて連通し、内容物が小孔および内部通路を通って外部に噴出する。
【0009】
ステムを離せば復帰バネでステムが元の状態に戻り、バルブラバーとステムの環状溝とが密接し、閉弁状態に戻る。閉弁状態ではステムには内圧およびバネの力が常時上向きに加わっており、その力に対抗するように環状溝の下側の段部がバルブラバーの下面によって支えられている。さらにバルブラバーの上面はマウンティングカップの下面に係合しているので、バルブラバーの上向きの弾性変形は阻止され、ステムの外周とバルブラバーの内周面との間のシールが維持される。この状態で内圧がいくらか上昇しても、ステムの環状溝の下側の段部がバルブラバーを一層強く上向きに付勢するので、シールは充分に確保される。
【0010】
ところでステムに上向きに加わる内圧(総圧)はステムの断面積、正確にはシールされている範囲の面積に応じた大きさであり、ガスケットで囲まれる面積に生ずるバルブの全体に加わる上向きの圧力(総圧)に比してかなり小さい。またステムの環状溝とバルブラバーとは、環状溝の下側の段部でしっかりと係合している。そのため従来のバルブでは、内圧が異常に上昇し、ステムに加わる上向きの力が増大しても、ステムが抜け飛ぶことはなく、むしろバルブ全体が容器本体から抜け飛ぶか、あるいは容器が破裂することになる。
【0011】
本発明のバルブでは、容器の内圧が異常に上昇したとき、バルブが抜け飛んだり、容器本体が破裂する前に、ステムの環状溝の下側の段部が他の部分より分離する。すなわち通常の内圧の範囲では、ステムの下面に加わる内圧による上向きの力と、バルブラバーの下面により環状溝の下側の段部に加わる力が分離予定面に剪断力を生じているが、その剪断応力は許容範囲内にある。しかし内圧が異常に上昇すると、剪断力が許容範囲を超え、その分離予定面で分離することになる。そして下側の段部を残してステムの他の部分がバルブから抜け飛び、開いた穴からガスが抜けて内圧が下がる。したがってバルブの全体が抜け飛んだり、容器が破裂する事態を回避することができる。なおステムに加わる内圧は前述のように小さく、抜け飛ぶ部分は軽いので、その運動エネルギは少ない。そのためステムが抜け飛んだとしても、バルブ全体が抜け飛んだり容器本体が破裂する場合に比して被害ははるかに少ない。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明のバルブの好ましい実施の形態を説明する。図1は本発明のバルブを用いたエヤゾール装置の一実施形態の作用状態を示す要部縦断面図、図2は本発明のバルブの一実施形態の取りつけ前の状態を示す縦断面図、図3は図2のバルブに用いられているステムの組立前の状態を示す断面図、図4、図5および図6はそれぞれ本発明のバルブに関わるステムの他の実施形態を示す断面図、図7は本発明のバルブの他の実施形態を示す一部切り欠き縦断面図である。
【0013】
まず図2を参照して好ましいバルブの実施形態を説明する。図2のバルブAはエヤゾール容器の容器本体1の上端開口部2のビード部3に取りつけられるマウンティングキャップ4と、そのマウンティングキャップ4にバルブラバー(ステムラバー)5を介して取りつけられるハウジング6と、下半分がハウジング6内に上下に摺動自在に収容されるステム7と、ステムを常時上向きに付勢するバネ8とから構成されている。
【0014】
前記マウンティングキャップ4、バルブラバー5、バネ8は、いずれも従来公知のものと実質的に同じものを使用することができる。たとえばこの実施形態では、マウンティングキャップ4はビード部3に被せられる断面逆U字状で全体を環状に形成した被せ部(フランジ部)9と、その下端から下側に延びる側壁部10と、その下端から半径方向内側に延びる底部11と、底部の中央から立ち上がる有底筒状のハウジング固定部12とからなる。このマウンティングキャップ4はアルミニウムなどの金属製の円板などから、バルブ固定部12を絞り成形し、さらに側壁部10を逆向きに絞り成形し、その側壁部10の上端をトリミングした後、フランジング成形を施して被せ部9を形成することにより製造することができる。被せ部9の内面には、ビード部3との間でシール作用をするガスケット13が設けられている。
【0015】
バルブラバー5は薄い円盤状のゴムないし軟質樹脂からなり、中央にステム7を通す内孔14が形成されており、全体として円環状を呈している。ハウジング6は本実施形態では合成樹脂の成形品であり、全体として有底筒状を呈している。そして上端部の周囲には、マウンティングキャップ4のハウジング固定部12と係合する係合突起15が設けられており、その上端にはバルブラバー5の下面に噛み込んでシール作用をしっかりとする環状の噛み込み突起16が設けられている。ハウジング6の底部には連通孔17が形成され、その連通孔17を取り囲むようにディップチューブ18を固定する筒状部19が設けられている。なお上下逆にして使用するエヤゾール装置などでは、ハウジング6の側壁部に複数個の開口部を放射状に形成するようにしてもよい(図示省略)。
【0016】
このバルブAの特徴はステム7にある。すなわちステム7の外形は従来のステムと同じであり、上端に押しボタン20が嵌合される筒状部21を有し、下部にはハウジング6内を上下に摺動するガイド部22を備えている。ガイド部22の外径は筒状部21よりも大きく、筒状部21とガイド部22の間には、両者を区切るようにバルブラバー5の内孔14と係合する環状溝23が設けられている。環状溝23の内底面(図1の符号23a)には小孔24が形成され、それにより筒状部21の内部通路25と環状溝23の内部とが連通している。
【0017】
さらにガイド部22の下面側には、バネ8の上端部を収容する従来公知の環状深溝26が設けられている。そしてこの実施形態におけるステム7は、環状溝23と環状深溝26とを結ぶ円筒面27により分離された2部品として製造され、その円筒面27で固く嵌合されている。すなわちステム7は図3に示すように、円筒面27で区切られる中心部7aと、環状溝23の下側の段部23bを含む周辺部(スカート部)7bの2部品で構成されており、たとえば固く嵌め合うなどにより、その円筒面27で分離可能に結合されている。その結合の強さは、通常の内圧、たとえば5〜10kg/cm2程度では分離せず、マウンティングキャップ4が容器本体1から外れる程度の異常な内圧に対し、約7〜8割程度の内圧で分離するように設定している。なお図3の符号28は嵌合した円筒面27のシールを行なうためのOリングであるが、必ずしも必須のものではない。
【0018】
上記のごとく構成される図2のバルブAは、容器本体1の上方に配置し、マウンティングキャップ4の側壁部10をビード部3の内周に仮に嵌合させる。そして容器本体1に内容物を充填した後、しっかりと巻き締め、図1に示すように側壁部10の下部を4〜6個のクリンプ爪で押し広げてクリンプ部29を形成し、ビード部3の傾斜している下面に固定して、容器本体1に組みつける。ステム17の上端には、押しボタン20を設ける。
【0019】
このようなエヤゾール装置30は、通常は従来のものと同様に、押しボタン20を押し下げて内容物を噴出させることができる。すなわちステム7を押し下げると、ステム7の環状溝23の上側の段部23cがバルブラバー5の内周部を下方に押し曲げ、環状溝3の下側の段部23bとバルブラバー5とのシールが解除され、小孔23を介してステムの内部通路25とハウジング6の内部とが連通する。それにより原液がプロペラントの圧力で外部に放出される。ステム7を押し下げる力を緩めれば、バネ8の付勢力でステム7が上昇し、再びバルブラバー5とステム7の環状溝23の下側の段部23bとが密接し、シール作用が戻る。
【0020】
そのときステム7には、環状溝23より下方の部分に加わる内圧による力が上向きに働き、ステム7の上部に加わる外気圧による力が下向きに加わる。そして両者の差がステム7を上向きに付勢する。なおバネ8の付勢力がいくらか上向きに付勢する。そしてそれらの上向きの力は、環状溝23の下側の段部23bがバルブラバー5の内周部で支持される力と釣り合っており、両者の力に基づく剪断力が分離予定面(円筒面)27に加わっている。
【0021】
このようなエヤゾール装置30において、通常の内圧の範囲であれば、分離予定面に加わる剪断応力は許容範囲にあるが、環境温度が異常に高くなるなどにより内圧が異常に上昇した場合は、ステム7の環状溝23より下方の部分に加わる内圧による上向きの力が大きくなり、ついに剪断応力が許容範囲を超え、分離予定面27でステムの中心部7aと周辺部7bとに分離する。この状態では中心部7aはもはやバルブラバー5と係合しないので、図1の矢印Sに示すように、バルブAから抜け飛ぶことになる。そのため容器本体1内のガスが矢印Pのように噴出し、内圧が下がる。そのためバルブA全体の抜け飛びや容器本体1の破裂は回避される。
【0022】
なおこのようにステムの中心部7aが抜け飛び、ガスが放出されると、エヤゾール装置30は使用できなくなり、またステム7および押しボタン20が抜け飛ぶときに他のものにぶつかる可能性がある。しかしステム7に加わる上向きの力はバルブA全体に加わる力に比してはるかに小さく、またステム7や押しボタン20の重量はバルブA全体に比してきわめて小さい。そのため飛び出す部分の運動エネルギはきわめて小さい。さらにステム7や押しボタン20は通常は合成樹脂製であるので、金属製のマウンティングキャップ4を備えたバルブA全体が抜け飛ぶ場合に比して安全性が高い。
【0023】
つぎに図4を参照してステムの他の実施形態を説明する。前述の図2などのステム7は中心部7aと周辺部7bの2部品を一体に嵌着して構成しているが、図4のステム32はバネ8を収容する環状深溝26の上面に、断面楔状でステム32の中心部32aを環状に取り囲む切り込み部33を形成している。この切り込み部33は、中心部32aと周辺部32bの間に所定以上の剪断力が加わったとき、応力集中をもたらし、分離予定面Nにおける破断のきっかけとなる。そしてこの切り込み部33から環状溝23まで破断面が達すると、両者が分離し、ほぼ図1と同じ状態になり、バルブ全体の抜け飛びや容器の破裂が防止される。
【0024】
このものは破断強度の設定が難しく、ステム32に高い成型精度が要求されるが、ステム32を一体成型することができるのでコストが安価である。また分離予定面Nにシールがまったく不要であるという利点がある。
【0025】
図5に示すステム34は図4のステム32とは逆に、環状溝23の下側の段部23b側に断面楔状で環状の切り込み部33を形成している。このものも図4のステム32と同様に、異常な内圧が加わったとき、分離予定面Nで破断し、中心部34aと周辺部34bとに分離する。なお楔状の切り込み部33は環状深溝26側と環状溝23側の両方に形成してもよく、その場合は破断面の位置を一層正確に制御することができる。
【0026】
図6のステム36は、分離予定面Nを環状溝23の下部のコーナ部から環状深溝26の上部の内側のコーナ部に至る円錐面に設定しており、その分離予定面Nで中心部36aと周辺部36bの2部品に分けている。また中心部36aの外周面には、周辺部36bの内周部と係合する環状小突起37が設けられており、それにより周辺部36aと中心部36bとを確実に係合している。それらの中心部36aと周辺部36bとを嵌合させる場合は、環状小突起37を乗り越えるように強く噛み込ませる。さらに図6のステム36では、中心部36aの下端部38が周辺部36bの下端より下方に延ばされており、その下端部38近辺にスナップリング(止め輪)39を嵌合させている。
【0027】
このステム36は中心部36aが抜け飛ぶとき、スナップリング39が周辺部36bの内周縁と係合するので、中心部36aは完全には抜け飛ばず、途中で引っ掛かった状態になる。そのため容器本体からガスが抜けてバルブ全体の抜け飛びを防止することができ、しかも中心部36aが他の物にぶつかったりする二次的被害を最小に抑えることができる。なおスナップリング39が周辺部36bとぶつかって中心部36aの下端部38から抜け、中心部36aがバルブから飛び出すことも考えられるが、その場合でもスナップリング39が抜けるときに中心部36aの運動エネルギが減少するので、中心部36aが抜け飛ぶ速さやぶつかったときの衝撃は大きく減少する。
【0028】
なおスナップリング39を設けるのに代えて、ステムの中心部36aと周辺部36bとを一体に結合した後、中心部36aの下端部38にスナップリング39と同様の作用をする環状または放射状の突起を形成してもよい。また図4や図5の一体型のステム32、34の場合は、中心部の下端部近辺にあらかじめ環状ないし放射状の突起を形成しておくこともできる。
【0029】
上記バルブの実施形態では、いずれも容器本体1のビード部3に被せる被せ部9を有するマウンティングキャップ4を備えている。しかし図7に示すように、キャップタイプのマウンティングキャップ40を備えたバルブBにも本発明を適用することができる。このものは容器本体1の上端のフランジ部41にガスケット42を介してハウジング43のフランジ部44を重ね、さらにハウジング43の上にバルブラバー45を乗せ、それらの上に有底筒状のマウンティングキャップ40を被せ、さらにマウンティングキャップ40の下端40aを容器本体1のフランジ部41の下側に折り曲げて止めることにより、バルブB全体を容器本体1の上端に固定している。
【0030】
またこのバルブBのステム46は、スペースを節約するために、バルブラバー45の内孔と係合する環状溝47の下側の段部47bの近辺を、ハウジング43の内面と摺動するガイド部としている。そしてバネ8はステム46の下部近辺の段部48に係合させ、前述の環状深溝(図2の符号26)は採用していない。
【0031】
このように構成されるバルブBは、内圧が異常に上昇するとマウンティングキャップ40の下端が容器本体1のフランジ部41から外れてバルブBが抜け飛ぶ場合がある。そこで本実施形態では、ステム46を、環状溝47の下側のコーナ部とバネ8と係合する段部48のコーナ部とを結ぶ円筒面状の分離予定面Nで分離し、環状溝47の下側の段部47bを含む周辺部46bとそれ以外の中心部46aとの2部品とし、さらに両部品を分離可能に結合している。
【0032】
このバルブBを備えたエヤゾール装置50では、容器本体1の内圧が異常に上昇したとき、ステム46が分離予定面Nで分離し、内側の中心部46aのみがバルブBから抜け飛ぶ。そして開いた穴からガスが抜けるので、バルブB全体が抜け飛ぶことが防止され、安全である。
【0033】
【発明の効果】
本発明のバルブにおいては、内圧が異常に上昇したとき、ステムが分離予定面で中心部と周辺部とに分離し、周辺部を残して中心部のみがバルブから抜ける。そのため抜けた後の穴から容器本体のガスが抜け出して内圧が下がる。そのためバルブ全体が抜け飛んだり容器本体が破裂することが防止される。また本発明のバルブは、ビード部に固定するタイプのバルブにも、キャップタイプのバルブにも適用することができ、しかもステムを除いて従来のバルブの形態を変える必要がなく、従来の部品をほぼそのまま使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブを用いたエヤゾール装置の一実施形態の作用状態を示す要部縦断面図である。
【図2】本発明のバルブの一実施形態における、容器本体への取りつけ前の状態を示す縦断面図である。
【図3】図2のバルブに用いられているステムの組立前の状態を示す断面図である。
【図4】本発明のバルブに関わるステムの他の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明のバルブに関わるステムのさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明のバルブに関わるステムのさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図7】本発明のバルブの他の実施形態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
A バルブ
1 容器本体
4 マウンティングキャップ
5 バルブラバー
6 ハウジング
7 ステム
7a 中心部
7b 周辺部
8 バネ
23 環状溝
23b 下側の段部
24 小孔
25 内部通路
26 環状深溝
27 円筒面(分離予定面)
32 ステム
32a 中心部
32b 周辺部
N 分離予定面
33 切り込み部
34 ステム
34a 中心部
34b 周辺部
36 ステム
36a 中心部
36b 周辺部
B バルブ
40 マウンティングキャップ
45 バルブラバー
46 ステム
46a 中心部
46b 周辺部

Claims (4)

  1. 容器本体の開口部に気密に被せられるマウンティングキャップと、
    そのマウンティングキャップの内面側に円環状のバルブラバーを介して気密に取りつけられる有底筒状のハウジングと、
    そのハウジング内に摺動自在または傾動自在に収容され、外周面に前記バルブラバーの内縁と嵌合する環状溝を有すると共に、その環状溝の内底部に形成された小孔により環状溝と内部通路とが連通する筒状のステムと、
    そのステムを基準状態に復帰させる復帰バネとを備えており、
    かつ、前記ステムの環状溝の下側の段部が、所定の剪断力を受けたときに他の部分から分離するように構成されている、
    耐圧容器の噴出用バルブ。
  2. 前記ステムの下端から環状溝の近辺まで、復帰バネの上端と嵌合する環状深溝が形成されており、前記環状溝と環状深溝との間に分離予定面が設けられている請求項1記載のバルブ。
  3. 前記ステムが、分離予定面を境界とする2部品で構成されており、かつその2部品が分離予定面で所定の強度で嵌合されている請求項2記載のバルブ。
  4. 前記ステムの分離予定面の上下いずれかの端部に、破断の開始を促進する断面楔状の切り込み部が形成されている請求項2記載のバルブ。
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