JP3797659B2 - 液化ガス添加用ノズル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料缶詰のような容器詰めの飲料製品の製造に際して、飲料充填済みで密封前の上部開口容器を密封装置に向けて連続的に搬送する途中で、各容器のヘッドスペースに不活性ガスの低温液化ガスを所定量ずつ流下又は滴下させて添加するために使用される、液化ガス添加用ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
コーヒー,紅茶,緑茶,ウーロン茶,スポーツ飲料,および果汁等の非炭酸飲料を、DI(絞りしごき)缶のような薄肉の胴壁を持つ缶体に充填して缶詰にする際に、飲料を充填した缶内のヘッドスペース(缶内上部の飲料がない空間部分)の液面上に、液体窒素や液化アルゴンのような不活性ガスの低温液化ガスを少量添加してから、缶の開口部に缶蓋を巻締めして密封することにより、密封後の缶内圧を高くして外圧による缶の変形を防止したり、缶内の空気を不活性ガスに置換して残存酸素量を減少させることで酸化による飲料の劣化を防止したりするということが従来から一般的に行われている。
【0003】
そのような缶内のヘッドスペースに液化ガスを添加するための装置において、液化ガス用元タンクから供給される液化ガスを一旦は貯留槽内に貯留してから、装置の下端部に配設されたノズルから貯留槽内の液化ガスを流下又は滴下させるために、ノズルを開閉するためのロッド(ピストンロッド)を、貯留槽の上方から該貯留槽内を上下方向に通して、その下端でノズルの可動部(弁体等)に連結させることにより、ロッドを上下動させることでノズルを開閉させるということが従来から行われている(例えば、特開昭63−191721号公報,実公昭63−35933号公報,実公平1−10331号公報,特公平1−59170号公報参照)。
【0004】
一方、缶詰の製造に使用する缶蓋巻締装置として、低速運転と高速運転(低速運転の2倍の速度)の2速に切り換えるタイプの他に、最近では、低速運転から高速運転までの間の速度を無段階的(曲線的またはスロープ的)に変化させられるものが開発されており、この缶蓋巻締装置の運転速度に合わせた製造ラインの缶の搬送速度に対応できるように、缶内のヘッドスペースに液化ガスを添加するための装置についても、製造ラインの無段階的な速度変化に追従して、液化ガスの単位時間当たりの添加量を連続的且つに無段階的に変化させられるようにすることが本出願人により提案され、特開平10−250711号公報によって既に公知となっている。
【0005】
すなわち、特開平10−250711号公報には、シリンダーとプラグとからなる液化ガス流下用ノズルについて、プラグの外周面と摺接するシリンダーの内周面に、シリンダーの上端から下端にわたって、液化ガスを通すための複数本の溝部を形成すると共に、各溝部のうちの少なくとも一本以上について、上端から下端に向けて、幅が略一定で、溝の深さが徐々に浅くなるように溝底を傾斜させて、シリンダーに対して相対的に上下動可能なプラグがその最下端位置に達すると、シリンダーの各溝部がプラグによって塞がれるように構成することで、シリンダーに対するプラグの上昇位置を変えることによって、各溝部を通した液化ガスの流下量(単位時間当たりの流下量)を連続的且つに無段階的に変えられるようにするということが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、液化ガスを流下又は滴下させて容器内に添加するための従来の液化ガス添加装置では、液化ガスの貯留槽の上方から該貯留槽内を上下方向に通したロッドの下端に、ノズルの可動部(ノズル孔を開閉するための弁体等)を固定的に連結して、ロッドを上下動させることでノズルの可動部を上下動させてノズルを開閉しており、また、特開平10−250711号公報に開示されたシリンダーとプラグとからなる液化ガス流下用ノズルでも、液化ガスの貯留槽に連通する液化ガス通路の上方から該液化ガス通路内を上下方向に通したロッドの下端に、ノズルの可動部となるプラグを固定的に連結して、ロッドを上下動させることでプラグを上下動させてノズルを開閉すると共に、ロッドを上動範囲を制御してプラグを上昇位置を変えることで液化ガスの流下量を変化させている。
【0007】
そのようにシリンダーとプラグとからなるノズルを備えた液化ガス添加装置では、プラグを上下動させるためのロッドの取付位置とシリンダーの取付位置とを同じ軸線上に位置するように位置合わせしておくことで、ロッドの下端に連結されたプラグをシリンダーに上方から挿入できるようにしているが、両方の取付位置が僅かにずれていたり、ロッドが僅かに傾いていたりして、ロッドの軸芯とシリンダーの軸芯とが精密に一致していない場合には、プラグをシリンダーに挿入したときに、シリンダーに対してプラグが僅かに傾いた状態となる。
【0008】
その結果、プラグの外周面(棒状の外周面)とシリンダーの内周面(シリンダー孔の内周面)との摺接に偏った力が働くことで所謂かじりつきと言われる現象が生じて、シリンダーに挿入したプラグが摺動し難くなる(そうなると、所定の駆動力でロッドを駆動しても、所定の距離だけプラグが上下動しないような虞がある)と共に、ノズルを閉じた時のシリンダーとプラグの密着部分での密着性が悪くなってノズル閉鎖時の密封性が悪くなるというような問題が生じる。
【0009】
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、シリンダーとプラグとからなり、上下動するロッドの下端にプラグが連結されている液化ガス添加用ノズルにおいて、プラグを上下動させるためのロッドの軸芯とシリンダーの軸芯とが精密に一致していなくても、シリンダーに対してプラグが傾くことなく挿入されるようにすることを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために、軸線が上下方向のシリンダーと、シリンダーに上方から挿入される棒状部と該棒状部の上方に位置するパッキン部材とを備えたプラグとからなり、互いに摺接するシリンダーの内周面とプラグの棒状部の外周面の何れか一方に、液化ガスを通すための溝部が形成されていて、固定されたシリンダーに対して上下動可能なプラグがその最下端位置に達すると、プラグのパッキン部材の下面がシリンダーの上端面に密着することで、シリンダーの各溝部の上端開放部が全てプラグによって塞がれるように構成されている液化ガス添加用ノズルにおいて、プラグと、それを上下動させるためのロッドとが、ロッドの下端部に設けられた自在継ぎ手を介して、前後左右に揺動が可能で且つ偏心スライドが可能なように可動的に連結されていることを特徴とするものである。
【0011】
上記のような構成によれば、ロッドの軸芯とシリンダーの軸芯とが精密に一致していなくても、プラグをシリンダーに上方から挿入した状態では、ロッドとプラグが自在継ぎ手を介して可動的に連結されていることで、シリンダーに対するロッドの傾きには影響されることなく、プラグがシリンダーに対して傾くことなく挿入されていて、その結果、プラグの外周面とシリンダーの内周面との摺接にかじりつきを生じたり、ノズルの閉鎖時にシリンダーとプラグの密着部分で密着性が悪くなったりするようなことはない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液化ガス添加用ノズルの一実施形態に係る液化ガス流下用ノズルについて、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態の液化ガス流下用ノズルについて、図1は、ノズルが配設されている液化ガス流下装置の下端部分を示し、図2は、ノズルが所望の開度で開かれている状態を示し、図3(A),(B)は、ノズルを構成するシリンダーの構造を示し、図4は、ノズルを構成するプラグの構造と、プラグとロッドを連結する自在継ぎ手の構造とを示すものである。
【0013】
本実施形態の液化ガス流下用ノズルが使用される液化ガス流下装置の全体構造(ノズルの部分の構造を除くその他の部分の構造)については、図示していないが、例えば、実公昭63−35933号公報,実公平1−10331号公報,特公平1−59170号公報,特開平10−250711号公報等に開示されているような従来から知られた適宜の構造であって、液化ガス流下装置の下端部に配設されたノズルを通して流下させた液化ガスは、搬送されている飲料充填済みで密封前の缶のヘッドスペースに上方から添加される。
【0014】
そのような液化ガス流下装置では、液化ガス用元タンクから供給される低温の液化ガス(窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスの低温液化ガス)を、外気温から断熱するための真空断熱室によって囲まれた貯留槽内に貯留してから、この貯留槽内に貯留された液化ガスの液面の高さが常に一定に保たれ、且つ、液面が大気に開放された(液面上は大気圧とほぼ同じ)状態で、それ自体の重量により、常に一定の圧力がかかっている状態で、液化ガス流下用ノズルを通して流下させている。
【0015】
そのような液化ガス流下装置に使用される本実施形態の液化ガス流下用ノズルについて説明すると、液化ガス流下装置の下端部では、図1に示すように、真空断熱室6によって全体が囲まれた状態で、貯留槽4の底部と連通するように液化ガス通路5が形成されていて、この液化ガス通路5の下端には、シリンダー2とプラグ3とからなる液化ガス流下用のノズル1が配設されている。また、このノズル1に対応して、低温の液化ガスの流下に伴って大気中及び缶内の飲料からの水蒸気がノズル1の出口付近に上昇し、氷結して付着するのを防止するために、防霜用のカバー7が、真空断熱室6の外壁の一部として液化ガス通路5を囲んでいる外筒部分8に対して着脱可能に取り付けられていると共に、この防霜用カバー7と外筒部分8との隙間に乾燥させた窒素ガスを導入して防霜用カバー7の下端の開口部から流出するようにしている。なお、図示していないが、防霜用カバー7にはヒーターが取り付けてあり、開口部付近に霜が付着するのを防止している。
【0016】
液化ガス流下用のノズル1では、シリンダー2が、その下端近傍の外周面に形成されたフランジ部21で、外筒部分8の下部外周面に螺合されるシリンダーキャップ9により、パッキンと共締めされた状態で液化ガス通路5の底壁に固定されており、プラグ3が、上下方向に延びる長いロッド10の下端部に自在継ぎ手11を介して連結されていて、シリンダー2に上方から挿入されたプラグ3は、ロッド10が上下動することで、固定されたシリンダー2に対して上下動するようになっている。
【0017】
ノズル1のプラグ3には、シリンダー2の円筒状の内周面(シリンダー孔)と摺接する円柱状の棒状31の上方に、フッ素樹脂やポリアミド樹脂のように耐寒性や耐摩耗性及び滑り性に優れた樹脂製のパッキン部材32が一体的に取り付けられていて、図1に示すように、プラグ3の棒状31の下端がシリンダー2の下端に達するまで完全に挿入された状態(プラグ3が最下端位置の状態)では、擂鉢状の凹曲面(又は擂鉢状のテーパー面でも良い)に形成されたシリンダー2の上端面23に対して、プラグ3のパッキン部材32の下面(シリンダー2の上端面23の凹形状に合致した凸形状に形成されている)が密着するようになっている。
【0018】
ノズル1のシリンダー2には、図3(A),(B)に示すように、その下端近傍の外周面にフランジ部21が形成されている共に、プラグ3の棒状31の外周面と摺接するシリンダー2の内周面20に、その上端から下端にわたって、幅が略一定で、上から下に向かって溝底の深さが徐々に浅くなり、下端部付近では極めて僅かな深さとなるように、溝底の傾斜した溝部22が、シリンダー2の軸芯に対してそれぞれ放射状で等間隔に複数本(図示したものでは8本)、それぞれシリンダー2の軸線方向に平行して形成されている。
【0019】
上記のようなシリンダー2とプラグ3とからなる液化ガス流下用のノズル1では、図1に示すように、シリンダー2に対してプラグ3がその最下端位置に達するまで完全に挿入された状態では、シリンダー2の上端面23にプラグ3のパッキン部材32の下面が密着することで、シリンダー2の各溝部22の上端開放部は、全てプラグ3のパッキン部材32により塞がれて、ノズル1は完全に閉じられた状態となっているため、貯留槽4内に貯留されている液化ガスは、液化ガス通路5からノズル1を通して流下することはない。
【0020】
そのような状態からロッド10を所望の移動量だけ上昇させることで、図2に示すように、シリンダー2に対してプラグ3を所望の高さだけ上方に移動させて停止させると、シリンダー2の上端面23からプラグ3のパッキン部材32が上方に離れて、シリンダー2の各溝部22の上端開放部が液化ガス通路5に連通すると共に、停止したプラグ3の棒状31の下端位置におけるシリンダー2の各溝部22の溝底の深さ(溝部の横断面積)に応じて液化ガスが通過するように、各溝部22が下方に開放される。
【0021】
そのため、貯留槽4内に貯留されている液化ガスは、プラグ3の下端位置でのシリンダー2の各溝部22の横断面積に応じた流量で、液化ガス通路5からシリンダー2の各溝部22を通って複数本(8本)の均一な糸状に分散された状態で下方に流下することとなり、したがって、シリンダー2に対するプラグ3の上昇位置をロッド10の移動量により調整して、下方に開放される各溝部22の横断面積を変えることにより、各溝部22を通して流下させる液化ガスの流下量(ノズル1の開度)を無段階的に連続して変更することができる。
【0022】
このような液化ガス流下用ノズル1によれば、プラグ3を最下端位置から上昇させることで、シリンダー2の複数本の各溝部22を通して液化ガスを分散させた状態で下方の缶内に流下させることができ、流下した液化ガスが缶内の飲料液面に衝突する際の衝撃を緩和することができて、液面との衝突による衝撃で液化ガスが容器外に飛散するのを防止することができると共に、ロッド10の移動量を制御してプラグ3の上昇位置(固定位置)を変えるだけで、シリンダー2の各溝部22を通してノズル1から流下させる液化ガスの流下量を、例えば、缶詰製造ラインの速度の無段階的な変化に対応できるように、連続的に微量ずつ無段階的に変化させることができるため、製造ラインの速度変化に関係なく、一定の缶内圧を得るのに必要な量の液化ガスを缶内に添加させることができる。
【0023】
なお、そのようなプラグ3の上昇位置の制御によるノズル1の開度の制御について、実際の缶詰製造ラインに適用する場合の具体的な一例について詳細に述べると、プラグ3の位置と単位時間当たりの液化ガスの流下量との関係、および、缶詰製造ラインの速度とその速度で缶詰を製造する場合に必要な単位時間当たりの液化ガスの流下量(製造される缶詰に必要な缶内圧が得られる量)との関係を予め調べておいて、それらをコンピューターに入力しておく一方、その缶詰製造ラインの速度をモニタリングしてコンピューターに送り、その速度に合ったプラグ3の位置を演算して、プラグ3の位置移動を指示する信号を、ロッド10の上端に取り付けたサーボモーター(図示せず)に送り、そのラインの速度でその缶詰を製造する場合に必要な液化ガスの単位時間当たりの流下量が得られる位置にプラグ3を移動させることによって、ノズル1から流下する液化ガスの流下量を、ライン速度の無段階的な変化に対応させて無段階的に変化させている。
【0024】
ところで、上記のような本実施形態の液化ガス流下用ノズル1において、シリンダー2に上方から挿入されているプラグ3は、上下方向に長く延びるロッド10の下端部に、それ自体は従来から一般的に知られた構造の自在継ぎ手11を介して、前後左右に揺動が可能で且つ偏心スライドが可能なように可動的に連結されている。
【0025】
プラグ3とロッド10を連結する自在継ぎ手11については、具体的には、例えば、図4に示すように、プラグ3と螺着される軸部材41の上端に、揺動支点となるボール部42が一体的に形成され、このボール部42が、上下一対のリング状の軸受部材43により支持された状態で、ロッド10の下端部に着脱可能に固定されるケース部材44の内部に収容され、ボール部42を支持する軸受部材43が、リング状の栓部材45により抜け止めされた状態で、ケース部材44の内部に偏心スライド可能に保持されていて、栓部材45を含むケース部材44の下端部が、柔軟性のあるカバー部材46により覆われているものである。
【0026】
そのようなロッド10の下端部に設けられた自在継ぎ手11を介してプラグ3とロッド10が連結されていることで、軸部材41に螺着されたプラグ3は、ケース部材44を固定的に取り付けたロッド10に対して、ボール部42を支点として前後左右に揺動が可能であり、且つ、ボール部42を支持する軸受部材43のケース部材44内での可動範囲だけ偏心スライドが可能なようになっている。
【0027】
上記のような本実施形態の液化ガス流下用ノズル1によれば、ロッド10の軸芯とシリンダー2の軸芯とが精密に一致していなくても、プラグ3がシリンダー2に挿入された状態では、ロッド10とプラグ3が自在継ぎ手11を介して可動的に連結されているために、シリンダー2に対するロッド10の傾きには影響されることなく、プラグ3はシリンダー2に対して傾くことなく挿入されていて、その結果、互いに摺接するプラグ3(棒状31)の外周面とシリンダー2 (シリンダ孔)の内周面20との間で所謂かじりつき現象が発生するようなことはなく、また、シリンダー2の上端面23とプラグ3のパッキン部材32の下面との密着部分での密封性が悪くなるようなことはない。
【0028】
また、本実施形態では、図3(B)に示すように、シリンダー2の上端面23を擂鉢状の凹曲面(又は擂鉢状のテーパー面でも良い)に形成しており、それによって、プラグ3をシリンダー2に上方から挿入する際に、ロッド10とシリンダー2の軸芯同士が精密に一致していないことで、プラグ3の下端(棒状31の下端)とシリンダー2のシリンダ孔との位置関係がずれていたとしても、プラグ3のシリンダー2への挿入を容易に行うことができる。
【0029】
すなわち、シリンダー2の上端面の形状については、プラグ3のパッキン部材32の下面の形状をそれに合致させる限りにおいて、平坦面を含むどのような形状であっても良いのであるが、シリンダー2の上端面を、擂鉢状に傾斜したテーパー面や凹曲面のような、外周部から中央部に向かって下方に傾斜するような傾斜面に形成しておけば、プラグ3をシリンダー2に上方から挿入する際に、プラグ3の下端(棒状31の下端)とシリンダー2のシリンダー孔との位置関係がずれていたとしても、そのままロッド10を下降させるだけで、プラグ3の下端は、シリンダー2の上端の傾斜面によって強制的に中央のシリンダー孔に案内されるため、プラグ3をシリンダー2に容易に挿入することができる。
【0030】
さらに、図3(B)に示すように、シリンダー2の上端面23を擂鉢状の傾斜面に形成するのに、単なるテーパー面ではなく凹曲面に形成しておくと共に、この凹曲面に合致するように、プラグ3のパッキン部材32の下面を凸曲面に形成しておけば、単なるテーパー面にした場合と比べて、シリンダー2の上端面23とプラグ3のパッキン部材32の下面との密着面積を少しでも大きくすることができて、シリンダー2の上端面23とプラグ3のパッキン部材32との密着によるノズル閉鎖時の密封性の向上を図ることができる。
【0031】
以上、本発明の液化ガス添加用ノズルの一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に示したような具体的な構造にのみ限定されるものではなく、例えば、液化ガスの流下量を無段階的に連続して変更できるような液化ガス流下用ノズルに限らず、その他の液化ガス流下用ノズルにおいても実施可能なものであり、更には、プラグを所定の上昇位置で停止させて液化ガスと連続的に流下するような液化ガス流下用ノズルに限らず、容器の搬送にタイミングを合わせてプラグを上下動させることで液化ガスを間欠的に滴下するような液化ガス滴下用ノズルにおいても実施可能なものである。
【0032】
また、ノズルの具体的な構造についても、液化ガスを排出するための溝部をシリンダーの側に形成したものに限らず、プラグの側に溝部を形成したものでも良く、シリンダーの内周面(シリンダー孔)やプラグの外周面(棒状)の横断面形状を真円としたものに限らず、例えば、対向する一対の平面壁を有する長円形の横断面形状として、該平面壁のそれぞれに、その上端から下端にわたって複数本の溝部を並列的に形成するようにしても良く、液化ガスを通すための溝部の本数や大きさについても特に限定されるものではない。さらに、ロッドとプラグを連結する自在継ぎ手の具体的な構造についても、従来から知られた適宜の構造の自在継ぎ手を使用しても良い等、適宜設計変更可能なものであることは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したような本発明の液化ガス添加用ノズルによれば、プラグを上下動させるためのロッドの軸芯とシリンダーの軸芯とが精密に一致していなくても、プラグがシリンダーに挿入された状態では、シリンダーに対するロッドの傾きには影響されることなく、常にプラグはシリンダーに対して傾くことなく挿入されることとなり、その結果、摺接するプラグの外周面とシリンダーの内周面との間で所謂かじりつき現象が発生するのを防止することができると共に、ノズル閉鎖時におけるプラグとシリンダーの密着部分での密封性が悪化するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液化ガス添加用ノズルの一実施形態に係る液化ガス流下用ノズルについて、ノズルが配設されている液化ガス流下装置の下端部分を示す縦断面図。
【図2】図1に示したノズルが所望の開度で開かれている状態を示す縦断面図。
【図3】図1に示したノズルのシリンダーの構造を示す(A)上面図,および(B)図AのB−B線に沿った縦断面図。
【図4】図1に示したノズルのプラグの構造と、プラグとロッドを連結する自在継ぎ手の構造とを示す縦断面図。
【符号の説明】
1 ノズル
2 シリンダー
3 プラグ
10 ロッド
11 自在継ぎ手
20 (シリンダーの)内周面
22 (液化ガスを通すための)溝部
23 (シリンダーの)上端面
31 (プラグの)棒状
32 (プラグの)パッキン部材

Claims (4)

  1. 軸線が上下方向のシリンダーと、シリンダーに上方から挿入される棒状部と該棒状部の上方に位置するパッキン部材とを備えたプラグとからなり、互いに摺接するシリンダーの内周面とプラグの棒状部の外周面の何れか一方に、液化ガスを通すための溝部が形成されていて、固定されたシリンダーに対して上下動可能なプラグがその最下端位置に達すると、プラグのパッキン部材の下面がシリンダーの上端面に密着することで、シリンダーの各溝部の上端開放部が全てプラグによって塞がれるように構成されている液化ガス添加用ノズルにおいて、プラグと、それを上下動させるためのロッドとが、ロッドの下端部に設けられた自在継ぎ手を介して、前後左右に揺動が可能で且つ偏心スライドが可能なように可動的に連結されていることを特徴とする液化ガス添加用ノズル。
  2. シリンダーの上端面が、外周部から中央部に向かって下方に傾斜するような傾斜面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液化ガス添加用ノズル。
  3. ッキン部材の下面が、シリンダーの上端面の形状と合致するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液化ガス添加用ノズル。
  4. パッキン部材が樹脂製であることを特徴とする請求項3に記載の液化ガス添加用ノズル。
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