JP3796952B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の図柄が変動表示され、その図柄の停止状態に応じて遊技者に有利な状態と不利な状態とに切換えられるパチンコ機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種として、複数種類の図柄等を、予め定められた配列で変動表示するための変動表示装置を備えたパチンコ機が知られている。
【0003】
このパチンコ機では、表示装置での変動表示停止時の表示図柄(停止図柄)に応じて、リーチ状態を経た後に遊技者に有利な状態となる「特別遊技状態」、リーチ状態を経た後に特別遊技状態とはならない「外れリーチ状態」、又は、リーチ状態を経ず、かつ、特別遊技状態ともならない「外れ状態」が発生させられる。停止図柄には、特別遊技状態を発生させるための特別遊技図柄、外れリーチを発生させるための外れリーチ図柄、及び、外れ状態を発生させるための外れ図柄がある。
【0004】
前記のようなパチンコ機では、遊技者の操作に応じて変化する遊技状況が、所定の条件を満たすこと(例えば、遊技球が始動口に入賞すること等)に基づいて、表示装置において、図柄の変動表示が開始される。また、上記特別遊技図柄、外れリーチ図柄、及び、外れ図柄の中から、遊技状況に応じた停止図柄が選択される。そして、その選択された停止図柄で前記変動表示が停止させられる。
ところで、近年、表示装置に関する技術の進歩に伴い、パチンコ機の機種に応じた特定のキャラクタを、表示装置の表示部に表示制御するものが知られるようになってきている。このようなキャラクタは、多くの場合、前記図柄とは別の領域に表示される。そして、前記図柄の変動表示に伴って、所定の動作をするよう表示制御される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、パチンコ機のある1つの機種に対し、ある特定パターンのキャラクタしか表示されないのが通例であった。このため、面白味に欠けたものとなってしまうおそれがあり、特に長時間遊技を継続したような場合には、遊技者は常に同じキャラクタを見続けることとなり、興趣の低下を招いてしまうおそれがあった。
【0006】
また、従来技術におけるキャラクタは、背景に同化してしまっており、遊技者は、遊技中においてあまりキャラクタの存在を気にしないケースも多かった。そのため、キャラクタの存在意義が没却されてしまい、かかる点でも興趣の低下を招くおそれがあった。
【0007】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数の図柄が変動表示され、かつ、前記図柄とは異なるキャラクタが表示されるとともに、前記図柄の停止状態に応じて遊技者に有利な状態と不利な状態とに切換えられる遊技機において、興趣の飛躍的な向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、遊技盤に設けられ、複数の図柄を変動表示可能な図柄表示装置と、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入球することに基づき、遊技者に有利な大当たり遊技状態を発生させるか否かを判定し、前記図柄表示装置において、図柄を変動表示させその後停止表示させ、前記判定に際し大当たり遊技状態を発生させる旨が判定された場合には、前記図柄を特定の態様で停止させた上で前記大当たり遊技状態を発生させるよう構成された制御装置とを備え、前記図柄表示装置には、前記図柄とは別に、複数のメインキャラクタのうちいずれかが常時表示されるよう構成されており、少なくとも前記図柄を特定の態様で停止させる場合には、前記メインキャラクタに対応したリーチ遊技状態を経るよう構成された遊技機であって、
前記制御装置は、前記図柄の変動開始の前段階において、前記メインキャラクタの切替を実行するか否かを判定する処理と、前記メインキャラクタの切替を実行すると判定された場合に現在表示されているメインキャラクタを判定して他のメインキャラクタに切替える処理と、リーチ遊技状態を経るか否かを決定する処理と、切替えられるメインキャラクタに対応したリーチ遊技状態のうちいかなるリーチ遊技状態を経るかを決定する処理とを実行するとともに、
前記大当たり遊技状態を発生させる旨が判定された場合と、そうでない場合とで、前記メインキャラクタの切替を実行する旨が判定される確率が異なっており、
前記大当たり遊技状態を発生させるか否かの判定結果及び前記メインキャラクタの切替を実行するか否かの判定結果に応じて、いかなるリーチ遊技状態を経るかを決定するよう構成され、
前記メインキャラクタの切替を実行する旨が判定された場合には、前記図柄の変動開始以降かつ前記リーチ遊技状態となる前段階において、前記メインキャラクタの切替表示を行うとともに、切替表示されたメインキャラクタが次回の切替表示まで維持されるようにし、切替表示後リーチ遊技状態となるよう構成されていることをその要旨としている。
【0009】
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の遊技機において、現在表示されているメインキャラクタに応じて、前記メインキャラクタの切替を実行する旨が判定される確率が異なっていることをその要旨としている。
【0010】
さらに、請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の遊技機において、電源投入時においては、特定のメインキャラクタが表示されるよう構成されていることをその要旨としている。
【0011】
なお、本発明におけるメインキャラクタというのは、前記図柄表示中においてほぼ常時表示されるものである。また、メインキャラクタというのは、各メインキャラクタ毎に、動作を行う等の演出表示がなされうるものであって、例えば、リーチ遊技状態に際して、各メインキャラクタ毎に異なった演出内容を行いうるものである。
(作用)
上記請求項1に記載の発明にかかる遊技機によれば、複数の図柄が変動表示され、かつ、その図柄とは異なるキャラクタが表示される。また、その図柄の停止状態に応じて遊技者に有利な状態と不利な状態とに切換えられる。
【0012】
このような遊技機において、本発明では、キャラクタが複数用意されているとともに、図柄表示中の少なくとも一時期において、少なくとも1つのキャラクタがメインキャラクタとして表示される。そして、所定の条件が具備されることにより、メインキャラクタが切替えられるよう表示制御される。従って、遊技者は、常に特定のメインキャラクタを見続けなくても済み、適宜メインキャラクタが切替えられることで、斬新な気分を堪能することが可能となる。特に、長時間遊技が継続された場合には上記作用は顕著となる。
【0013】
また、前記メインキャラクタの切替は、図柄の変動開始に際して行われる。ここで、「図柄の変動開始に際して」とは、「図柄の変動開始前に」及び「変動開始と同時に」という意味のみならず、「図柄の変動開始後しばらくしてから」という意味も含まれる。本発明によれば、図柄の変動開始に際してメインキャラクタの切替が行われることから、その直後から遊技者にとって何かが起こるのではないかという「期待感」を抱かせることが可能となる。
【0014】
また、本発明では、メインキャラクタの切替は、少なくとも遊技者に有利な状態となる前段階において行われる。従って、遊技者に有利な状態となった後にメインキャラクタが切替えられる場合に比べて、切替時において遊技者に抱かせる期待感はより大きなものとなる。
【0015】
さらに、少なくとも前記遊技者に有利な状態となる場合には、リーチ遊技状態を経て前記図柄が特定の停止状態となる。このリーチ遊技状態により、遊技者は、図柄の停止に至るまでの時間、一層の期待感を覚える。
【0016】
そして、本発明では、少なくともメインキャラクタが切替えられた場合には、リーチ遊技状態を経るよう制御される。そのため、メインキャラクタが切替えられた場合には、その後リーチ遊技状態が到来することを知っている遊技者は、さらに一層の期待感を覚えることとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明における遊技機を、第1種始動口付パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)に具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1に示すように、パチンコ機1の遊技盤2には、第1種始動口3及び大入賞口4が設けられている。第1種始動口3は、遊技球5の通路を備えており、その通路入口には羽根6が開閉可能に支持されている。大入賞口4の奥には、シーソー7が設けられており、その右側にはVゾーン8が、左側には入賞通路9が設けられている(左右逆でもよい)。そして、大入賞口4に入賞した遊技球5は、シーソー7上を転がって、Vゾーン8又は入賞通路9のいずれか一方を通って図示しない入賞球処理装置の方へと導かれる。また、大入賞口4の前には、シャッタ11が設けられている。このシャッタ11は、大入賞口4の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド12により作動させられ、大入賞口4を開閉する。詳しくは、当該ソレノイド12が励磁状態となることにより、シャッタ11が略水平に傾き、これにより大入賞口4が開かれる。また、ソレノイド12が非励磁状態となることにより、シャッタ11が略垂直状態となり、これにより大入賞口4は閉鎖される。
【0019】
前記大入賞口4の一側部には、シーソー用ソレノイド10が設けられている。シーソー用ソレノイド10は通常、非励磁状態となっており、この状態においては、遊技球5がVゾーン8を通過するようにシーソー7を傾けている。また、シーソー用ソレノイド10が励磁状態となることにより、シーソー7は、遊技球5が入賞通路9を通過するように傾動させられる。本実施の形態では、シャッタ11が開状態において、遊技球5が1つでもVゾーン8を通過した場合には、シーソー用ソレノイド10が励磁される。そして、シャッタ11が閉じられることにより、シーソー用ソレノイド10が非励磁状態となる。
【0020】
遊技盤2の中央部分には、特別図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)13が組込まれている。表示装置13は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部13aを備えており、ここに複数の図柄列が表示される。図2に示すように、本実施の形態では、これらの図柄列として左図柄列14、中図柄列15及び右図柄列16の3つの図柄列が表示されるが、それ以外の数の図柄列が表示されてもよい。前記表示部13aには、その下部において、大当たりラインを構成する表示領域が備えられている。
【0021】
各図柄列14〜16は、基本的には、図2,3に示すように、複数種類(12種類)の主図柄17A〜17Lによって構成されている。各主図柄17A〜17Lは、基本的には皿に盛られた魚等の絵と、「一」〜「十二」の数字との組合せによって構成されており、「一」〜「十二」の数字は、昇順に配列されている。より詳しくは、「一」が「タイ」の絵と、「二」が「ウズラ」の絵と、「三」が「カッパ」の絵と、「四」がヒラメの絵と、「五」が「プリン」の絵と、「六」が「サザエ」の絵と、「七」が「女の子」の絵と、「八」が「タコ」の絵と、「九」が「キツネ」の絵と、「十」が「クジラ」の絵と、「十一」が「タケノコ」の絵と、「十二」が「カニ」の絵と組み合わされている。これらの主図柄17A〜17Lは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる(これらについては後述する)。
【0022】
各々の図柄列14〜16においては、あたかも回転寿司店における複数の(3つの)回転テーブル上に載置されたように表示される主図柄17A〜17Lが、テーブルとともに回転可能に表示される。なお、回転表示される都合上、各図柄列14〜16には、大当たりラインに配置表示される主図柄17A〜17L以外にも、大当たりラインとは無関係の複数の主図柄17A〜17Lが表示されるようになっている(例えば次に大当たりラインに並びうる主図柄17A〜17Lや、既に大当たりラインに並んだ後の主図柄17A〜17L等)。しかし、このような表示態様に何ら限定されるものではなく、例えば各図柄列14〜16に1つずつの主図柄17A〜17Lが表示される態様であってもよい。
【0023】
図4(a)に示すように、表示装置13の表示部13aでは、各図柄列14〜16の図柄変動(回転変動)が、遊技球5の第1種始動口3への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列14〜16が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。本実施の形態では、図柄変動は、左図柄列14、右図柄列16、中図柄列15の順に停止させられるが、これはあくまでも1例にすぎず、別の順序で停止させられるようにしてもよい。
【0024】
図4(b)は、表示部13aにおける大当たり報知画面を示す図であって、大当たり状態が発生したときに、それを再度遊技者に報知させるものである。同図に示すように、大当たり図柄は、リーチ状態を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列14〜16の変動が停止させられたとき、表示されている主図柄17A〜17Lの組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の主図柄17A〜17Lが大当たりラインに沿って並んでいるときの同主図柄17A〜17Lの組合せ(例えば、同図に示すように、「一」、「一」、「一」の主図柄17A)となる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口4が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
【0025】
また、図5(a),(b)に示すように、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう。リーチ状態には、右図柄列16の図柄変動が、大当たりライン上において左図柄列14の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。図に示す例では、大当たりラインが、表示部13aの下部において水平方向へ延びるように位置しており、かつ、同ライン上で停止している左・右両図柄列14,16の主図柄17A〜17Lが共に「一」の付された主図柄17Aとなっている。 上記のリーチ状態には、中図柄列15の図柄変動が、最終的に左・右両図柄列14,16の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列15の図柄変動が一旦停止した後、同一種類の主図柄17A〜17Lが大当たりラインに沿って並んだ状態で、再度全図柄列が変動し、その後全図柄列14〜16の主図柄17A〜17Lが同時に停止するような場合(再変動全回転リーチとも称される)も含まれる。
【0026】
さらに、本実施の形態では、前述した各図柄列14〜16での図柄変動に加え、図2(a),(b)に示すように、主図柄17A〜17Lとは別の、複数種類(本実施の形態では2種類)のメインキャラクタが表示部13aに表示される。本実施の形態におけるメインキャラクタとしては、寿司屋の源さんGC及びカンナちゃんKCが予め用意され、設定されている。本実施の形態では、遊技中において所定の条件が満たされる毎に、源さんGC及びカンナちゃんKC間でのキャラクタの入れ替えが行われるようになっている(これについては後述する)。当該メインキャラクタは、電源導入以降、前記主図柄17A〜17Lとともにほぼ常時表示されるものである。
【0027】
上記リーチ状態においては、各キャラクタに対応した種々のリーチパターンが設定されている。リーチパターンとしては、図6に示すように、キャラクタが源さんGCの場合においては「ノーマルリーチ」、「握りリーチ」、「仕入れリーチ」、「出前リーチ」が設定され、キャラクタがカンナちゃんKCの場合においては「ノーマルリーチ」、「玉突きリーチ」、「ハンマーリーチ」、「いけすリーチ」が設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっている。なお、上記各リーチパターンの動作状態等についても後述することとする。
【0028】
遊技球5の第1種始動口3への入賞に基づいて各図柄列14〜16の図柄変動が開始させられることはすでに説明したが、この変動表示中にさらに遊技球5が第1種始動口3に入賞した場合には、その分の変動表示は、現在行われている変動表示の終了後に行われる。つまり、変動表示が待機(保留)される。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められている。本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されているが、これに限られるものではない。
【0029】
図1に示すように、表示装置13において、表示部13aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ18a,18b,18c,18dが組み込まれている。保留ランプ18a〜18dの数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)である。保留ランプ18a〜18dは、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。このほかにも、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための各種ランプが取付けられている。これらのランプは、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられる。さらに、パチンコ機1には、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
【0030】
遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するべく、本実施の形態では、遊技盤2には、始動口用スイッチ21、Vゾーン用スイッチ22及びカウントスイッチ23がそれぞれ取付けられている。始動口用スイッチ21は、遊技球5の第1種始動口3への入賞を検出し、Vゾーン用スイッチ22は遊技球5の大入賞口4のうちのVゾーン8への入賞を検出し、カウントスイッチ23は、遊技球5の大入賞口4への入賞を検出する。
【0031】
本実施の形態では、各スイッチ21〜23の検出結果に基づきソレノイド10,12、表示装置13、各保留ランプ18a〜18d等をそれぞれ駆動制御するために制御装置24が設けられている。制御装置24は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理制御装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMは、CPUによる演算結果を、図7に示す図柄乱数バッファ31〜36、図8に示す図柄乱数エリア41(i)〜45(i)、図9に示す停止図柄エリア46〜48等に一時的に記憶する。
【0032】
図7に示すように、図柄乱数バッファは、左・中・右の3つの外れ図柄乱数バッファ31,32,33と、左・中・右の3つの外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36とによって構成されている。図8に示すように、図柄乱数エリアは、5つの内部乱数エリア41(i)と、5つの外れリーチ乱数エリア42(i)と、5つの左外れ図柄乱数エリア43(i)と、5つの中外れ図柄乱数エリア44(i)と、5つの右外れ図柄乱数エリア45(i)とによって構成されている。iは、5つずつ存在する各図柄乱数エリアを区別するためのものであり、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の値をとる。iの各値は、保留されている変動表示の回数に対応している。また、図9に示すように、停止図柄エリアは、左・中・右の各停止図柄乱数エリア46,47,48によって構成されている。
【0033】
次に、前記のように構成されたパチンコ機1の作用及び効果について説明する。図11〜図19のフローチャートは、制御装置24によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの処理は、カウンタ群及び入賞判定フラグFE等に基づいて実行される。カウンタ群は、ラウンドカウンタCR、保留カウンタCH、入賞カウンタCE、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR及びリーチ種別決定カウンタCV等よりなっている。
【0034】
なお、ラウンドカウンタCRは、ラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタCEは大入賞口4への遊技球5の入賞個数をカウントするためのものである。また、保留カウンタCHは変動表示の保留回数をカウントするためのものであり、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとる。これらの値は、前述した図柄乱数エリア41(i)〜45(i)の「(i)」に対応している。従って、CH=0は、保留されていない状態を意味する。
図10に示すように、内部乱数カウンタCIは、表示装置13での大当たり状態を決定するためのものである。また、外れリーチ乱数カウンタCOは外れリーチ状態時の表示を行うか否かを決定するためのものであり、大当たり図柄乱数カウンタCBは大当たり図柄を決定するためのものである。これらのカウンタCI,CO,CBはそれぞれ所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新する。各値は、所定の条件に従って乱数として読み出される。また、各カウンタCI,CO,CBは、各値がそれぞれ特定の値になった場合に、初期値に戻すようになっている。
【0035】
左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRは、停止図柄等を決定するためのものである。左図柄乱数カウンタCDLは、所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。中図柄乱数カウンタCDCは、左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。右図柄乱数カウンタCDRは、中図柄乱数カウンタCDCが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。
【0036】
また、図6に示すリーチ種別決定カウンタCVは、上述した複数種類のリーチパターンのうちの1つを選択するために用いられるものであり、上述したメインキャラクタに応じて、例えば左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。ただし、各リーチパターンには重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。また、本実施の形態においては、大当たりとなる場合(大当たり時)と、外れとなる場合(外れリーチ時)とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。
【0037】
さらに、表示されるメインキャラクタによっても、すなわち、表示されているメインキャラクタが源さんGCであるか、カンナちゃんKCであるかによっても、各リーチパターンの選択される確率が異なっている。例えば、表示されているキャラクタがカンナちゃんKCの場合には、源さんGCが表示されている場合に比べて「スーパーリーチ」が選択される確率は高いものとなっている。ただし、これはあくまでも一例であって、上記とは逆の関係となっていてもよいし、各リーチパターンの選択される確率は任意である。
【0038】
併せて、入賞判定フラグFEは、Vゾーンへの入賞の有無を判定するために用いられるものである。同フラグFEは、入賞なしの場合に「0」に設定され、入賞ありの場合に「1」に設定される。
【0039】
さて、図11のフローチャートは、上述した各カウンタCI,CO,CB,CL,CDL,CDC,CDR,CVの更新後に、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値(乱数)の組合せを分別し(振分け)、その振分けられた値を対応する図柄乱数バッファ31〜36に格納するための「乱数振分けルーチン」を示している。このルーチンは、パチンコ機1の電源投入後、所定時間(2ms)毎に実行される。このルーチンが開始されると、制御装置24はまずステップS1において、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCBにそれぞれ「1」を加算する(更新する)。
【0040】
また、ステップS2において、左図柄乱数カウンタCDLに「1」を加算する。中・右図柄乱数カウンタCDC,CDRに関しては、それぞれ左・中図柄乱数カウンタCDL,CDCの値に応じて更新処理を行う。詳しくは、左図柄乱数カウンタCDLが初期値に戻されるタイミングであれば中図柄乱数カウンタCDCに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDCの値を維持する。また、中図柄乱数カウンタCDCが初期値に戻されるタイミングであれば右図柄乱数カウンタCDRに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDRの値を維持する。さらに、ステップS3において、制御装置24は、リーチ種別決定カウンタCVを更新する。
【0041】
次に、ステップS4において、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、予め定められた「外れ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS5において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値を、対応する外れ図柄乱数バッファ31,32,33に格納する。ここで、対応する外れ図柄乱数バッファ31〜33とは、具体的には左図柄乱数カウンタCDLに関しては左外れ図柄乱数バッファ31を指し、中図柄乱数カウンタCDCに関しては中外れ図柄乱数バッファ32を指し、右図柄乱数カウンタCDRに関しては右外れ図柄乱数バッファ33を指すものとする(後述するステップS7に関しても同様)。そして、制御装置24は、ステップS5の処理を実行した後、その後の処理を一旦終了する。
【0042】
一方、前記ステップS4の条件が満たされていない場合には、ステップS6において、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、予め定められた「外れリーチ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS7において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値を、対応する外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36に格納し、その後の処理を一旦終了する。
【0043】
なお、ステップS6の条件が満たされていない場合には、前記ステップS5,7のいずれの処理をも行うことなく、「乱数振分けルーチン」を終了する。この場合とは、各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、外れ図柄、外れリーチ図柄のいずれの組合せでもない場合、すなわち、大当たり図柄の組合せの場合である。
【0044】
このように、「乱数振分けルーチン」では、所定時間毎に3つの図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せがチェックされる。そして、外れ図柄の組合せの場合には、外れ図柄乱数バッファ31〜33に乱数が格納され、外れリーチ図柄の場合には、外れリーチ図柄乱数バッファ34〜35に乱数が格納される。また、大当たり図柄の組合せの場合には、乱数はどの図柄乱数バッファ31〜36にも格納されない。
【0045】
次に、図12のフローチャートに示す「格納処理ルーチン」について説明する。このルーチンの主な機能は、遊技球5が第1種始動口3に入賞する毎に、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDRの値を図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納することである。
【0046】
当該「格納処理ルーチン」が開始されると、制御装置24は、ステップS10において、始動口用スイッチ21の検出結果に基づき、遊技球5が第1種始動口3に入賞したか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされていない場合には、その後の処理を一旦終了し、満たされている場合には、ステップS11において、保留カウンタCHの値が最大保留回数(この場合「4」)よりも小さいか否かを判定する。
【0047】
保留カウンタCHの値が最大保留回数よりも小さい場合には、ステップS12において、保留カウンタCHに「1」を加算する。また、続くステップS13において、制御装置24は対応する保留ランプ(18aから18dのうちの1つ)を点灯させ、ステップS14へ移行する。一方、前記ステップS11の判定条件が満たされていない場合には、前述したステップS12以降の処理を行うことなくその後の処理を一旦終了する。従って、図柄変動表示は、4回までしか保留されず、それ以上の入賞があっても保留は記憶されない。
【0048】
ステップS14において、制御装置24は、内部乱数カウンタCIの値を内部乱数エリア41(i)に格納する。また、次のステップS15において、外れリーチ乱数カウンタCOの値を、外れリーチ乱数エリア42(i)に格納する。さらに、ステップS16において、制御装置24は、左・中・右の各外れ図柄乱数バッファ31〜33の値(CDL,CDC,CDR)を、対応する左・中・右の各外れ図柄乱数エリア43(i)〜45(i)に格納し、その後の処理を一旦終了する。
【0049】
このように、「格納処理ルーチン」においては、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDRの値が各図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納される。なお、ステップS14〜ステップS16では、例えばステップS12での更新後の保留カウンタCHの値が「3」であれば、内部乱数エリア41(i=3)、外れリーチ乱数エリア42(i=3)、左外れ図柄乱数エリア43(i=3)、中外れ図柄乱数エリア44(i=3)、右外れ図柄乱数エリア45(i=3)が、今回制御周期での格納場所となる。
【0050】
次に、図13、図14のフローチャートに示す「特別電動役物制御ルーチン」について説明する。このルーチンは、前述した「乱数振分けルーチン」、「格納処理ルーチン」等の演算結果を用いて特別電動役物を制御するためのものであり、パチンコ機1の電源投入後、所定時間毎に実行される。
【0051】
この「特別電動役物制御ルーチン」が開始されると、制御装置24はまずステップS20において、保留カウンタCHの値が「0」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合、つまり、保留カウンタCHの値が「0」の場合には、その後の処理を一旦終了する。これに対し、前記判定条件が満たされている(CH=1,2,3,4)場合には、ステップS30において、「i」を「0」に設定し、次のステップS40において保留カウンタCHが「i」と同一でないか否かを判定する。
【0052】
そして、この判定条件が満たされている場合(CH≠i)には、ステップS50において、内部乱数エリア41(i+1)、外れリーチ乱数エリア42(i+1)、外れ図柄乱数エリア43(i+1)〜45(i+1)の各データを、1つ前のエリア41(i)〜45(i)にそれぞれシフトする。次いで、ステップS60において、制御装置24は、「i」に「1」を加算し、ステップS40へ戻る。
【0053】
一方、ステップS40の判定条件が満たされない場合(CH=i)には、ステップS70へ移行し、保留ランプ18a〜18dのうち前記保留カウンタCHに対応するものを消灯させる。また、次のステップS80において保留カウンタCHから「1」を減算する。
【0054】
次に、制御装置24は、ステップS90において、図柄の変動開始処理を実行する。ここで、この変動開始処理について詳しく説明する。なお、説明の便宜上、電源投入時においては、表示部13aにはメインキャラクタとして源さんGCが表示されているものとする。図15の「変動開始処理ルーチン」に示すように、ステップS901において、制御装置24は、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であるか否かを判定する。そして、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合には、ステップS902において、大当たり値に対応する大当たり図柄を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS905へ移行する。
【0055】
一方、ステップS901における判定条件が満たされていないと、ステップS903において、外れリーチ乱数カウンタCOの値が予め定められた外れリーチ値と同じであるか否かを判定する。そして、外れリーチ乱数カウンタCOの値が外れリーチ値と同一である場合には、ステップS904において、外れリーチ値に対応する図柄(外れリーチ図柄)を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS905へ移行する。
【0056】
また、ステップS903の判定条件が満たされていない場合には、ステップS908において、ステップS16での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS909へ移行する。
【0057】
さて、ステップS902又はステップS904から移行して、ステップS905においては、メインキャラクタの更新取得を行う。すなわち、図16の「キャラクタ更新取得ルーチン」に示すように、ステップS905Aにおいて、制御装置24は、切替フラグXKRKを「0」に設定する。
【0058】
次に、ステップS905Bにおいて、今回、電源投入後最初のリーチ動作を行うか否かを判定する。そして、最初のリーチ動作を行う場合には、ステップS905Cにおいて、第1の切替条件を具備しているか否かを判定する。ここで、第1の切替条件というのは、例えば内部乱数カウンタCIに基づき2分の1の確率で切替乱数を取得すること等が挙げられる。そして、第1の切替条件を具備している場合には、それまで表示されていた源さんGCに代えて、メインキャラクタをカンナちゃんKCに切替える。
【0059】
次に、ステップS905Eにおいて、リーチパターンを取得する。つまり、切替を行ったカンナちゃんKCに対応するスーパーリーチのうち、いけすリーチ又はハンマーリーチのいずれかを選択し、その選択したリーチを今回行うリーチ動作のリーチパターンとして記憶しておく。
【0060】
続いて、ステップS905Fにおいて、制御装置24は、メインキャラクタの切替を行うことを示す切替フラグXKRKを「1」に設定する。そして、その後の処理を一旦終了する。従って、第1の切替条件を具備している場合には、2分の1の確率で、メインキャラクタが源さんGCからカンナちゃんKCに切り替えられることとなる。そのため、当該パチンコ機1が複数台設置されているパチンコホールにおいては、開店からしばらくの時間が経過することにより(最初のリーチ動作が行われることにより)、表示部13aには、源さんGC及びカンナちゃんKCがそれぞれ約半数ずつメインキャラクタとして表示されることが期待される。また、メインキャラクタが源さんGCからカンナちゃんKCに切り替えられた場合には、いけすリーチ又はハンマーリーチのいずれかのリーチ動作が行われることとなる。
【0061】
一方、ステップS905B又はステップS905Cで否定判定された場合には、ステップS905Gへ移行する。このステップS905Gにおいては、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であるか否かを判定する。そして、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合には、ステップS905Hにおいて、第2の切替条件を具備しているか否かを判定する。ここで、第2の切替条件というのは、例えば内部乱数カウンタCI等に基づき3分の1の確率で切替乱数を取得することである。
【0062】
そして、第2の切替条件を具備している場合には、ステップS905Iのメインキャラクタの切替処理を実行する。すなわち、図17の「メインキャラクタ切替処理ルーチン」に示すように、ステップS905Iaにおいて、現在のメインキャラクタが源さんGCであるか否かを判定し、肯定判定された場合には、ステップS905Ibにおいて、メインキャラクタをカンナちゃんKCに切替える。そして、続くステップS905Icにおいて、上記ステップS905Eと同様、リーチパターンの取得を行う。つまり、切替を行ったカンナちゃんKCに対応するスーパーリーチのうち、いけすリーチ又はハンマーリーチのいずれかを選択し、その選択したリーチを今回行うリーチ動作のリーチパターンとして記憶しておく。
【0063】
一方、ステップS905Iaにおいて、否定判定された場合、つまり、現在のメインキャラクタがカンナちゃんKCである場合には、ステップS905Idにおいて、メインキャラクタを源さんGCに切替える。そして、続くステップS905Ieにおいて、リーチパターンの取得を行う。つまり、切替を行った源さんGCに対応するスーパーリーチのうち、仕入れリーチ又は出前リーチのいずれかを選択し、その選択したリーチを今回行うリーチ動作のリーチパターンとして記憶しておく。
【0064】
その後、ステップS905Ic又はステップS905Ieから移行して、ステップS905Ifにおいて、制御装置24は、メインキャラクタの切替を行ったことを示す切替フラグXKRKを「1」に設定し、この「メインキャラクタ切替処理ルーチン」を終了する。また、前記ステップS905Iにおけるメインキャラクタの切替処理を実行した後、制御装置24は、「メインキャラクタ更新取得ルーチン」をも終了する。従って、大当たりの場合には、3分の1の確率で、メインキャラクタの切替が実行されることとなる。また、メインキャラクタが切替られた場合には、いけすリーチ若しくはハンマーリーチ、又は、仕入れリーチ若しくは出前リーチのリーチ動作が行われることとなる。
【0065】
さて、前記ステップS905G又はステップS905Hにおいて否定判定された場合には、ステップS905Jへと移行する。ステップS905Jにおいては、内部乱数カウンタCIの値等に基づき、前後外れリーチ(大当たり図柄の前後で中図柄列15の主図柄17A〜17Lが停止するもの)であるか否かを判定する。そして、肯定判定された場合には、ステップS905Kにおいて、現在のメインキャラクタが源さんGCであるか否かを判定する。現在のメインキャラクタが源さんGCの場合には、ステップS905Lにおいて、第3の切替条件を具備しているか否かを判定する。ここで、第3の切替条件というのは、例えば、内部乱数カウンタCI等に基づき16分の1の確率で切替乱数を取得することである。
【0066】
そして、第3の切替条件を具備している場合には、ステップS905Iに移行し、上述したように、メインキャラクタの切替処理を実行し(ステップS905Ia〜ステップS905If)、「メインキャラクタ更新取得ルーチン」を終了する。従って、前後外れリーチの場合で、現在のキャラクタが源さんGCの場合には、16分の1の確率で、メインキャラクタがカンナちゃんKCに切替えられることとなる。
【0067】
一方、ステップS905Kにおいて否定判定された場合、すなわち、現在のメインキャラクタがカンナちゃんKCである場合には、ステップS905Mにおいて、第4の切替条件を具備しているか否かを判定する。ここで、第4の切替条件というのは、例えば、内部乱数カウンタCI等に基づき8分の1の確率で切替乱数を取得することである。
【0068】
そして、第4の切替条件を具備している場合には、ステップS905Iに移行し、上述したように、メインキャラクタの切替処理を実行し(ステップS905Ia〜ステップS905If)、「メインキャラクタ更新取得ルーチン」を終了する。従って、前後外れリーチの場合で、現在のキャラクタがカンナちゃんKCの場合には、8分の1の確率で、メインキャラクタが源さんGCに切替えられることとなる。
【0069】
また、ステップS905J、ステップS905L、ステップS905Mで否定判定された場合には、何らの処理をも行うことなく「メインキャラクタ更新取得ルーチン」を終了する。従って、第1から第4の切替条件のいずれも具備しない場合には、メインキャラクタが切替えられることなく、それまでのメインキャラクタが維持されることとなる。また、この場合、切替フラグXKRKは「0」に設定されたままとなる。
【0070】
さて、上記のようにステップS905のメインキャラクタ更新取得を行った後、制御装置24は、図15に示すように、ステップS906へ移行する。ステップS906においては、切替フラグXKRKが「0」であるか否かを判定する。そして、切替フラグXKRKが「0」の場合には、ステップS907において、メインキャラクタの切替を行わない場合におけるリーチパターンを取得する。すなわち、メインキャラクタが源さんGCの場合においては、上述した「ノーマルリーチ」、「握りリーチ」、「仕入れリーチ」、「出前リーチ」のいずれかをリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定し、メインキャラクタがカンナちゃんKCの場合においては、「ノーマルリーチ」、「玉突きリーチ」、「ハンマーリーチ」、「いけすリーチ」のいずれかをリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定する。そして、ステップS909に移行する。
【0071】
また、ステップS906において否定判定された場合、すなわち、切替フラグXKRKが「1」の場合には、既にリーチパターンは取得されているものとして、ステップS909へジャンプする。
【0072】
その後、ステップS906、ステップS907又はステップS908から移行して、ステップS909においては、取得更新されたメインキャラクタを表示部13a上に表示させた状態で特別図柄表示装置13の図柄変動を開始させる。つまり、この時点で、切替フラグXKRKが「1」になっている場合には、実際に表示部13aに表示されるメインキャラクタが切替えられ、図柄変動が開始させられる。また、切替フラグXKRKが「0」の場合には、それまでと同じメインキャラクタが表示部13aに表示された状態で図柄変動が開始させられる。そして、制御装置24は、この「変動開始処理ルーチン」を終了する。
【0073】
上記のように、ステップS90(「変動開始処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、図13のステップS110において、左右両図柄列14,16における主図柄17A〜17Lを、前記ステップS903,S905,S907のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。また、左右両図柄列14,16での図柄変動を停止させ、差替え後の主図柄17A〜17Lを左右両図柄列14,16に表示する。
【0074】
次に、ステップS120において、制御装置24は、リーチ動作処理を行う。詳しくは、図18の「リーチ動作処理ルーチン」に示すように、ステップS1201において、ステップS907、ステップS905E、ステップS905Ic、ステップS905Ieで取得したリーチパターンが、メインキャラクタが源さんGCである場合の「ノーマルリーチ」(以下このような場合「源さんノーマルリーチ」等という)でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「源さんノーマルリーチ」の場合)には、ステップS1202において、源さんノーマルリーチ動作処理を行う。この場合においては、メインキャラクタである源さんGCがそれまでとは異なる動きをする(例えば源さんGCが主図柄17A〜17Lとは無関係に踊る)等の処理が行われる。
【0075】
また、ステップS1201で肯定判定された場合には、ステップS1203に移行する。ステップS1203においては、ステップS907等で取得したリーチパターンが、メインキャラクタが源さんGCである場合の「握りリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「握りリーチ」の場合)には、ステップS1204において、握りリーチ動作処理を行う。この場合においては、源さんGCが主図柄17A〜17Lを握り(作り)、それを回転テーブル上に配列させる動作を行う等の処理が行われる。
【0076】
また、ステップS1203で肯定判定された場合には、ステップS1205に移行する。ステップS1205において、ステップS907等で取得したリーチパターンが、メインキャラクタが源さんGCである場合の「仕入れリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「仕入れリーチ」の場合)には、ステップS1206において、仕入れリーチ動作処理を行う。この場合には、まず中図柄列15の主図柄17A〜17L(中図柄)が上方へ移動し、表示部13a上に源さんGC、猫及び盆が表示される。そして、図5(b)に示すように、猫及び源さんGCがあたかも盆を引っ張りあうように左右方向に動作するとともに、主図柄17A〜17Lが左右方向に交互にスライドしつつ一時的に判別不能な状態に変形するよう表示される等の処理が行われる。
【0077】
さて、前記ステップS1205で肯定判定された場合には、ステップS1207に移行する。ステップS1207においては、ステップS907等で取得したリーチパターンが、キャラクタが源さんGCである場合の「出前リーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「出前リーチ」の場合)には、ステップS1208において、出前リーチ動作処理を行う。この場合においては、源さんGC及び「おかもち」が表示部13aに表示されるとともに、源さんGCが「おかもち」の蓋を開閉する動作が行われる。また、源さんGCが前記蓋を開ける度に、主図柄17A〜17Lが1つずつ登場し、それが前方へ移動するよう動作させる等の処理が行われる。
【0078】
また、前記ステップS1207で肯定判定された場合には、ステップS1209に移行する。ステップS1209においては、ステップS907等で取得したリーチパターンが、キャラクタがカンナちゃんKCである場合の「カンナノーマルリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「カンナノーマルリーチ」の場合)には、ステップS1210において、カンナノーマルリーチ動作処理を行う。この場合においては、「源さんノーマルリーチ」と同様、キャラクタであるカンナちゃんKCがそれまでとは異なる動きをする等の処理が行われる。
【0079】
さらに、前記ステップS1209で肯定判定された場合には、ステップS1211に移行する。ステップS1211においては、ステップS907等で取得したリーチパターンが、キャラクタがカンナちゃんKCである場合の「玉突きリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「玉突きリーチ」の場合)には、ステップS1212において、玉突きリーチ動作処理を行う。この場合においては、表示部13aにカンナちゃんKC及び玉突きリーチを行う場合の背景を表示させるとともに、中図柄列15の主図柄17A〜17Lが玉突き動作(次に控えている主図柄17A〜17Lが、その前方に表示されている主図柄17A〜17Lを押し出すように動作すること)を行う等の処理が行われる。 一方、前記ステップS1211で肯定判定された場合には、ステップS1213に移行する。ステップS1213においては、ステップS907等で取得したリーチパターンが、キャラクタがカンナちゃんKCである場合の「ハンマーリーチ」でないか否かを判定する。そして、ここで否定判定された場合(「ハンマーリーチ」の場合)には、ステップS1214において、ハンマーリーチ動作処理を行う。この場合においては、まず表示部13aの背景が変更され、ハンマーを持ったカンナちゃんKCが配置表示される。そして、図5(a)に示すように、カンナちゃんKCがあたかもハンマーを振り下ろして中図柄(主図柄17A〜17L)を叩くようにして動作を行わせ、これに伴い、主図柄17A〜17Lを一時的に判別不能な状態に変形表示させる等の処理が行われる。
【0080】
さて、前記ステップS1213で肯定判定された場合には、ステップS1215に移行する。ステップS1215においては、ステップS907等で取得したリーチパターンが、キャラクタがカンナちゃんKCである場合の「いけすリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「いけすリーチ」の場合)には、ステップS1216において、いけすリーチ動作処理を行う。この場合においては、表示部13aに「いけす」及び「たも網」を持ったカンナちゃんKCが表示されるとともに、「いけす」の中に各図柄列14〜16の主図柄17A〜17Lが表示され、さらに、中央に渦巻きが表示される。そして、渦巻きに連動して、渦巻きの周りを中図柄(主図柄17A〜17L)が回転する動作が行われる。
【0081】
また、前記ステップS1215で肯定判定された場合には、いずれのリーチ動作処理をも行うことなく、当該「リーチ動作処理ルーチン」を一旦終了する。また、ステップS1202,1204,1206,1208,1210,1212,1214,1216の各リーチ処理動作処理を実行した後においても、当該「リーチ動作処理ルーチン」を一旦終了する。
【0082】
上記のように、ステップS120(「リーチ動作処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、ステップS130(図13参照)において、中図柄列15での図柄変動を停止させる。
【0083】
続いて、制御装置24は、ステップS135において、再変動処理を実行する。詳しくは、図19の「再変動処理ルーチン」に示すように、ステップS1351において、再変動処理を実行する条件が成立しているか否かを判定する。本実施の形態では、大当たりが確定、すなわち、停止された各図柄列14〜16の主図柄17A〜17Lの組合せが同一である場合が、前記条件の1つとして該当する。また、主図柄17A〜17Lの種類に応じても再変動処理を行う確率は異なったものとなっている。例えば、偶数(「二」、「四」等)での大当たりの場合には100%の確率で再変動処理が実行され、奇数(「一」、「三」等)での大当たりの場合には50%の確率で再変動処理が実行される。
【0084】
そして、再変動処理実行条件が成立していない場合(例えば大当たりでないような場合)には、この「再変動処理ルーチン」を終了する。また、再変動処理実行条件が成立している場合には、ステップS1352において、前記リーチ動作処理における各リーチ動作と同じ背景で、全図柄列14〜16の主図柄17A〜17Lを同時に再変動させる。
【0085】
例えば、リーチ動作処理においてハンマーリーチが行われた場合には、前記ハンマーリーチと同等の背景にて、カンナちゃんKCの持っているハンマーを、それまでよりも大きなビッグハンマーに切替える等の表示が行われる。その他のリーチにおいても背景の色を変更する等の表示を行ってもよい。また、カンナちゃんKCがビッグハンマーを振り下ろす動作を表示するとともに、全図柄列の主図柄17A〜17Lを、カンナちゃんKCの振り下ろし動作に連動して、徐々に潰れ変形させ、次の主図柄17A〜17Lに切替える等の動作を行う。これらの処理により、遊技者は、最終的にいかなる主図柄17A〜17Lが停止表示されるのかが判別困難となる。
【0086】
そして、ステップS1353においては、所定条件が成立した後、全図柄列14〜16の主図柄17A〜17Lを停止させる。例えば、ノーマルリーチの場合には、「4」〜「7」回変動した後に停止させられ、その他のリーチの場合には「1」〜「3」回変動した後に停止させられる。その後、制御装置24は「再変動処理ルーチン」を終了する。
【0087】
さて、再変動処理を行った後、制御装置24は、次に、ステップS140において、主図柄17A〜17Lの組合せが大当たりの組合せであるか否かを判定する。なお、この際には、停止図柄の差替えが正しく行われたか否かの確認も行われる。そして、この判定条件が満たされていない場合には、「特別電動役物制御ルーチン」を終了する。また、主図柄17A〜17Lの組合せが大当たりの組合せである場合(実際に再変動が行われた場合も、この場合に該当する)には、ステップS150において、ラウンドカウンタCRを「0」にクリヤする。なお、このとき、制御装置24によって図4(b)に示すような大当たり報知表示がなされる。
【0088】
次に、制御装置24は、ステップS160(図14参照)において、入賞カウンタCEを「0」にクリヤするとともに、入賞判定フラグFEを「0」に設定する。また、続くステップS170においては、ラウンドカウンタCRを「1」ずつインクリメントする。
【0089】
さらに、ステップS180において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を励磁させる。すると、シャッタ11が倒れて略水平状態となり、大入賞口4が開放される。この開放により、遊技球5のVゾーン8及び入賞通路9への入賞が可能となる。なお、大入賞口4の開放が行われている間は、図20(a),(b)に示すように、対応するメインキャラクタを表示するとともに、ラウンド数、カウント数、当たり目等を表示する制御が制御装置24によって行われる。 次に、ステップS190において、制御装置24は、入賞カウンタCEの値が予め定められた所定値CEmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされている場合には、ステップS200において、未だ大入賞口4の閉鎖予定時期が到来していないか否かを判定する。この判定条件が満たされていない場合には、処理をステップS190へ戻す。その結果、大入賞口4の開放開始後に所定値CEmax個よりも多くの遊技球5が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口4が開放され続ける。これに対し、ステップS190又はステップS200のいずれか一方が満たされていないと、ステップS210において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を消磁する。すると、シャッタ11が起こされて略垂直状態となり、大入賞口4が閉鎖される。
【0090】
続いて、ステップS220において、制御装置24は、ラウンドカウンタCRの値が予め定められた所定値CRmax以下であるか否かを判定する。そして、ラウンドカウンタCRの値が所定値CRmax以下の場合には、続くステップS230において入賞判定フラグFEが「1」であるか否かを判定する。入賞判定フラグFEが「1」の場合には、処理をステップS160へと戻す。従って、一旦大当たり遊技状態が発生すると、遊技球5がVゾーン8に入賞することによる継続条件が、所定値CRmax回数満たされるまでは、大入賞口4が開閉のサイクルを繰り返す。例えば所定値CEmaxが「10」に設定され、大入賞口4の開放時間が「約29.5秒」に設定され、所定値CRmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口4の開放後、(1)遊技球5が大入賞口4へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口4が閉鎖される。この大入賞口4の開閉のサイクルが遊技球5のVゾーン8への入賞を条件に最大で16回繰り返されることとなる。
【0091】
そして、ステップS220又はステップS230の判定条件のいずれか一方が満たされていない場合には、「特別電動役物制御ルーチン」を一旦終了する。なお、大入賞口4の開閉のサイクルが終了した場合には、図20(c)に示すような特別遊技状態の終了を報知するための表示が表示部13a上においてなされる。
【0092】
以上詳述したように、本実施の形態によれば、源さんGC及びカンナちゃんKCという2種類のキャラクタを予め用意しておくとともに、いずれか一方をメインキャラクタとして表示部13aに表示することとした。そして、第1〜第4の切替条件を具備している場合には、メインキャラクタを切替えることとした。
【0093】
このため、遊技者は、常に特定のメインキャラクタを見続けなくても済み、適宜メインキャラクタが切替えられることで、斬新な気分を堪能することができる。その結果、興趣の飛躍的な向上を図ることができる。特に、長時間遊技が継続された場合には上記作用効果は顕著なものとなる。
【0094】
また、本実施の形態によれば、前記メインキャラクタの切替は、主図柄17A〜17Lの変動開始に際して行われる。従って、メインキャラクタが切替えられた直後から、遊技者にとって何かが起こるのではないかという「期待感」を抱かせることができ、さらなる興趣の向上を図ることができる。
【0095】
さらに、本実施の形態では、メインキャラクタの切替は、大当たり状態の後に行われるのではなく、少なくとも大当たり状態となる前段階において行われる。従って、大当たり状態となった後にメインキャラクタが切替えられる場合に比べて、切替時において遊技者に抱かせる期待感はより大きなものとなる。そのため、上記の作用効果をより確実に奏せしめることができる。
【0096】
併せて、本実施の形態によれば、少なくとも大当たり状態となる場合には、リーチ動作を経て主図柄17A〜17Lが特定の停止状態となり、このリーチ動作中における、中図柄列15の主図柄17A〜17Lの停止に至るまでの時間、遊技者は、一層の期待感を覚える。そして、本実施の形態では、少なくともメインキャラクタが切替えられた場合には、必ずリーチ動作を経るよう制御される。そのため、メインキャラクタが切替えられた場合には、その後リーチ動作が行われることを知っている遊技者は、さらに一層の期待感を覚えることとなる。その結果、さらなる興趣の向上を高めることができる。
【0097】
特に、本実施の形態では、メインキャラクタが切替えられた場合には、必ずスーパーリーチ(いけすリーチ若しくはハンマーリーチ、又は、仕入れリーチ若しくは出前リーチ)動作が行われる。従って、メインキャラクタが切替えられた場合の遊技者の期待感は、極めて大きなものとなり、上記作用効果の確実性を高めることができる。
【0098】
また、本実施の形態では、それぞれのメインキャラクタに応じて異なったリーチ動作を行わせるようにした。従って、リーチパターンのバリエーションが多角的なものとなり、一層面白味が増すこととなる。
【0099】
さらに、複数種類(2種類)のメインキャラクタの下での遊技が可能であること、及び、上述したようにそれぞれのメインキャラクタに応じて異なったリーチ動作が行われることから、1台のパチンコ機1で遊技しているにもかかわらず、遊技者は、あたかも複数台(2台)での遊技を楽しんでいるかの如き感覚を堪能することができる。
【0100】
加えて、本実施の形態では、表示されるメインキャラクタに応じてスーパーリーチが行われる期待値を異ならせることとした。例えば図6の外れリーチ時において、メインキャラクタが源さんGCの場合には、スーパーリーチが行われる期待値が60%であるのに対し、メインキャラクタがカンナちゃんKCの場合には、スーパーリーチが行われる期待値が40%と比較的低い。従って、本実施の形態の如く大当たり期待値がいずれのメインキャラクタにおいても同じである場合には、メインキャラクタがカンナちゃんKCであるときにスーパーリーチ動作が行われると、遊技者は、より一層の大当たり状態の発生を期待することが可能となる。その結果、各メインキャラクタに応じて、リーチ遊技状態の期待の程度に差異を持たせることができ、より一層の興趣の向上を図ることができる。
【0101】
尚、本発明は上述した実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、従って、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように実施してもよい。
【0102】
(a)上記実施の形態では、リーチ動作に際し、主図柄17A〜17Lの変動、切換にあわせて、メインキャラクタを疑似的に動作させるようにしたが、かならずしもこのように疑似的に動作させる必要はない。
【0103】
(b)上記実施の形態では、2種類のメインキャラクタを用意することとしたが、3種類以上のキャラクタを用意することとしてもよい。
【0104】
(c)さらに、上記実施の形態では、2種類のメインキャラクタのうちいすれか一方を表示することとしたが、2つを同時に表示させることとしてもよい。また、2つを同時に表示させる場合に、いずれか一方をメインキャラクタとして、他方をサブキャラクタとして表示させる(例えばメインキャラクタに対し小さく表示させる等)ようにしてもよい。
【0105】
(d)上記実施の形態では、メインキャラクタが切替えられた場合には、必ずスーパーリーチ動作が行われることとしたが、そのようにしなくてもよい。また、ノーマルリーチ動作を行わせるようにしてもよい。
【0106】
(e)上記実施の形態では、電源投入時にはメインキャラクタとして源さんGCを表示させることとしたが、電源投入時にいずれか一方をメインキャラクタとして選択し、その選択した方を当初のメインキャラクタとして表示させることとしてもよい。この場合、ステップS905B〜ステップS905Fの処理を省略することができる。
【0107】
(f)上記実施の形態における第1〜第4の切替条件は、あくまでも例示にすぎず、いかなる条件を設定してもよい。例えば、もっと頻繁に切替が行われるようにしてもよい。
【0108】
(g)上記実施の形態では特に言及しなかったが、メインキャラクタが切替えられる際に、遊技者にそれを予告するための表示を行うようにしてもよい。かかる予告をすることにより、遊技者は、メインキャラクタの切替を期待することができ、さらに面白味が増す。
【0109】
(h)上記実施の形態では、表示装置13の図柄変動開始前にメインキャラクタの切替を行うこととしたが、「図柄の変動開始に際して」切替えられればよく、図柄の変動開始後しばらくしてからメインキャラクタの切替を行うこととしてもよい。
【0110】
(i)上記実施の形態では、再変動処理を行うこととしたが、かかる処理を省略してもよい。また、再変動処理に際しては、それまでのリーチパターンを維持することとしたが、そのようなリーチパターンを維持せずとも、単に全図柄列14〜16の主図柄17A〜17Lを再変動させるだけの構成としてもよい。また、それまでとは異なったリーチパターンを採用してもよい。
【0111】
(j)表示装置13としては、上述した液晶ディスプレイ以外にも、CRT、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示菅等を用いてもよい。
【0112】
(k)乱数に関するカウンタ(内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR及びリーチ種別決定カウンタCV)を適宜変更してもよい。例えば、1つの乱数カウンタを用い、その値に基づき大当たり状態、外れリーチ状態等を決定してもよい。
【0113】
また、上記実施の形態では、内部乱数カウンタCI等に基づいて所定の切替乱数を取得することを、第1〜第4の切替条件として設定したが、必ずしも内部乱数カウンタCI等に基づかなくともよい。例えば、別途設定された切替用の乱数カウンタに基づいて条件の具備を判定することとしてもよい。
【0114】
(l)本発明は、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等にも適用できる。また、本発明は、パチンコ機以外にも、アレパチ、アレンジボール等の各種遊技機にも適用できる。
【0115】
特許請求の範囲の請求項に記載されないものであって、上記実施の形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0116】
(1)請求項1〜3に記載の遊技機において、前記メインキャラクタを、前記図柄に対し疑似的な変動及び変形の少なくとも一方を促すよう表示制御することを特徴とする。
【0117】
(2)上記付記(1)に記載の遊技機において、前記変形は、一旦前記図柄が判別不能な状態となるまでの変形をも含むものであることを特徴とする。
【0118】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、複数の図柄が変動表示され、かつ、前記図柄とは異なるキャラクタが表示されるとともに、前記図柄の停止状態に応じて遊技者に有利な状態と不利な状態とに切換えられる遊技機において、興趣の飛躍的な向上を図ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】(a),(b)ともにそれぞれ異なるメインキャラクタを表示した表示部の表示状態の例を示す模式図である。
【図3】表示部に表示されうる主図柄の種類を説明する図である。
【図4】(a)は表示部における図柄列の変動状態を示す図であり、(b)は表示部における大当たり報知画面を示す図である。
【図5】(a)は表示部におけるハンマーリーチ状態を示す図であり、(b)は表示部における仕入れリーチ状態を示す図である。
【図6】リーチ種別決定カウンタの概念を説明する図表である。
【図7】図柄乱数バッファの概念を説明する図表である。
【図8】図柄乱数エリアの概念を説明する図表である。
【図9】停止図柄エリアの概念を説明する図表である。
【図10】乱数カウンタの概念を説明する図表である。
【図11】制御装置により実行される「乱数振分けルーチン」を示すフローチャートである。
【図12】「格納処理ルーチン」を示すフローチャートである。
【図13】「特別電動役物制御ルーチン」の一部を示すフローチャートである。
【図14】「特別電動役物制御ルーチン」の一部であって、図13の続きを示すフローチャートである。
【図15】「変動開始処理ルーチン」を示すフローチャートである。
【図16】「メインキャラクタ更新取得ルーチン」を示すフローチャートである。
【図17】「メインキャラクタ切替処理ルーチン」を示すフローチャートである。
【図18】「リーチ動作処理ルーチン」を示すフローチャートである。
【図19】「再変動処理ルーチン」を示すフローチャートである。
【図20】大当たり状態に際して表示部に表示されるメインキャラクタ等を示す模式図であって、(a)は大当たりしたときのカンナちゃん等を示す図、(b)は大当たりしたときの源さん等を示す図、(c)は大当たり状態の終了を報知するための図である。
【符号の説明】
1…パチンコ機、2…遊技盤、3…第1種始動口、4…大入賞口、5…遊技球、13…表示装置、13a…表示部、14…左図柄列、15…中図柄列、16…右図柄列、17A〜17L…主図柄、24…制御装置、GC…メインキャラクタとしての源さん、KC…メインキャラクタとしてのカンナちゃん。
Claims (3)
- 遊技盤に設けられ、複数の図柄を変動表示可能な図柄表示装置と、
遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入球することに基づき、遊技者に有利な大当たり遊技状態を発生させるか否かを判定し、前記図柄表示装置において、図柄を変動表示させその後停止表示させ、前記判定に際し大当たり遊技状態を発生させる旨が判定された場合には、前記図柄を特定の態様で停止させた上で前記大当たり遊技状態を発生させるよう構成された制御装置とを備え、
前記図柄表示装置には、前記図柄とは別に、複数のメインキャラクタのうちいずれかが常時表示されるよう構成されており、
少なくとも前記図柄を特定の態様で停止させる場合には、前記メインキャラクタに対応したリーチ遊技状態を経るよう構成された遊技機であって、
前記制御装置は、前記図柄の変動開始の前段階において、前記メインキャラクタの切替を実行するか否かを判定する処理と、前記メインキャラクタの切替を実行すると判定された場合に現在表示されているメインキャラクタを判定して他のメインキャラクタに切替える処理と、リーチ遊技状態を経るか否かを決定する処理と、切替えられるメインキャラクタに対応したリーチ遊技状態のうちいかなるリーチ遊技状態を経るかを決定する処理とを実行するとともに、
前記大当たり遊技状態を発生させる旨が判定された場合と、そうでない場合とで、前記メインキャラクタの切替を実行する旨が判定される確率が異なっており、
前記大当たり遊技状態を発生させるか否かの判定結果及び前記メインキャラクタの切替を実行するか否かの判定結果に応じて、いかなるリーチ遊技状態を経るかを決定するよう構成され、
前記メインキャラクタの切替を実行する旨が判定された場合には、前記図柄の変動開始以降かつ前記リーチ遊技状態となる前段階において、前記メインキャラクタの切替表示を行うとともに、切替表示されたメインキャラクタが次回の切替表示まで維持されるようにし、切替表示後リーチ遊技状態となるよう構成されていることを特徴とする遊技機。 - 請求項1に記載の遊技機において、
現在表示されているメインキャラクタに応じて、前記メインキャラクタの切替を実行する旨が判定される確率が異なっていることを特徴とする遊技機。 - 請求項1又は2に記載の遊技機において、
電源投入時においては、特定のメインキャラクタが表示されるよう構成されていることを特徴とする遊技機。
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