JP3903729B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の図柄が変動表示される表示装置を備え、変動が特定の図柄で停止されることを必要条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるパチンコ機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種として、複数種類の図柄等を、予め定められた配列で変動表示するための変動表示装置を備えたパチンコ機が知られている。
【0003】
この種のパチンコ機では、表示装置での変動表示停止時の表示図柄(停止図柄)に応じて、リーチ状態を経た後に遊技者に有利な状態となる「特別遊技状態」、リーチ状態を経た後に特別遊技状態とはならない「外れリーチ状態」、又は、リーチ状態を経ず、かつ、特別遊技状態ともならない「外れ状態」が発生させられる。停止図柄には、特別遊技状態を発生させるための特別遊技図柄、外れリーチを発生させるための外れリーチ図柄、及び、外れ状態を発生させるための外れ図柄がある。
【0004】
前記のようなパチンコ機では、遊技者の操作に応じて変化する遊技状況が、所定の条件を満たすこと(例えば、遊技球が作動口に入賞すること等)に基づいて、表示装置において、図柄の変動表示が開始される。また、上記特別遊技図柄(大当たり図柄)、外れリーチ図柄、及び、外れ図柄の中から、遊技状況に応じた停止図柄が選択される。そして、その選択された停止図柄で前記変動表示が停止させられる。この場合、停止図柄が予め定められた特定の図柄(大当たり図柄)であることを必要条件に、上述した特別遊技状態が発生させられる。より詳しくは、大入賞口が所定時間開放され、その開放時において、当該大入賞口に遊技球を入賞させることにより、遊技者に対し多くの景品球が払い出される。
【0005】
ところで、上記大当たり図柄、又は外れリーチ図柄にて図柄が停止する場合には、必ずリーチ状態を経ることとなる。リーチ状態とは、例えば左・中・右と3つの図柄列がある場合において左・右図柄列の図柄がそれぞれ「7」、「7」で停止しており、かつ、中図柄列が未だ変動しているような状態をいう。この状態下で、もしも中図柄列の図柄が「7」で停止すると、上述した特別遊技状態が発生する。従って、このようなリーチ状態の間、遊技者は、図柄が大当たり図柄で停止することを願って、わくわくどきどきしながら遊技を行うこととなる。
【0006】
近年、上記のようなリーチ状態における演出効果を高めるべく、多種多様なリーチパターンが採用されるようになってきている。例えば、図柄がスクロール変動するタイプのパチンコ機にあって、「ノーマルリーチ」と称されるリーチパターンにおいては、スクロール変動中の図柄が何ら特段の変化を起こすことなくそのまま停止する。また、「スーパーリーチ」と称されるリーチパターンにおいては、表示される図柄がフラッシュしたり、コマ送り状態で変動したり、拡大されて変動したり、図柄が高速又は低速で変動したり、或いは種々のキャラクタが種々の動作を行う等、表示装置上において、「ノーマルリーチ」とは異なる何らかの演出が行われる。
【0007】
一般に、「ノーマルリーチ」よりも「スーパーリーチ」の方が大当たり状態が発生させられる期待値が高く設定されている。このため、遊技者は、リーチ状態の中でも、「ノーマルリーチ」よりもむしろ「スーパーリーチ」が出現することを期待するとともに、もし「スーパーリーチ」が出現した場合には、大当たり状態が発生することを期待感をもって切望する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来技術においては、次に記すような課題があった。すなわち、一旦リーチ状態が発生すると、そのリーチパターンが、図柄の停止があるまで継続させられる。そのため、実際にリーチ状態が発生してした場合であって、そのリーチパターンが大当たり状態発生の期待値がさほど高くないもの(或いはほとんどない)ものである場合(例えば「ノーマルリーチ」が発生した場合)、遊技者はその時点で失望してしまう。換言すれば、リーチパターンが表示された時点で、遊技者にとってのわくわく感が削がれてしまい、かかる点で遊技内容に盛り上がりの欠けたものとなってしまうおそれがあった。このような観点から、さらなる興趣の向上が望まれていた。
【0009】
なお、近年では、発展型リーチと称されるものも提案されている。これは、例えば「ノーマルリーチ」が発生した場合であって、そこから所定時間が経過した後に連続的に「スーパーリーチ」に発展してゆくものである。このような発展型リーチであれば、たとえ一旦「ノーマルリーチ」が表示されたとしても、「スーパーリーチ」に発展する可能性もあるため、「ノーマルリーチ」が表示された時点で遊技者は完全に失望してしまうといった事態は回避される。
【0010】
しかしながら、上記発展型リーチも上記「ノーマルリーチ」と「スーパーリーチ」との間で連続性、関連性があるため、全体のリーチ状態として鑑みれば、1つの「スーパーリーチ」の変形例に過ぎない。そのため、これでは興趣の十分な向上は望めないおそれがあった。
【0011】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数の図柄が変動表示される表示装置を備え、図柄が特定の停止態様となることを必要条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるパチンコ機等の遊技機において、興趣の飛躍的な向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、少なくとも複数の図柄を可変表示しうる表示装置と、遊技者の操作に応じて変化する遊技状況において所定の条件が成立したことを検出する条件成立検出手段と、前記条件成立検出手段の検出に基づいて、前記表示装置における図柄の変動表示を行う変動表示制御手段とを備え、
前記変動表示制御手段により変動表示されていた図柄が特定の停止態様となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させ、
少なくとも前記図柄が特定の停止態様となる前段階に、前記表示装置においてリーチ遊技状態を演出表示するとともに、その1つのリーチ遊技状態における演出表示に際しては、特別遊技状態発生の期待度が相違する複数のリーチパターンを順に表示しうる遊技機において、
前記リーチ遊技状態の演出表示の最中に、次にいかなる1のリーチパターンが表示されるかを前記表示装置の特定の表示領域において表示するとともに、当該表示の開始から、次の別のリーチパターンが表示されるまでの間にタイムラグを設け、
前記タイムラグの間、前記表示装置の前記特定の表示領域以外の表示領域において、共通の画像を表示することをその要旨としている。
【0013】
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の遊技機において、少なくとも前記図柄が特定の停止態様となる前段階に、前記表示装置においてリーチ図柄を表示するものであって、
前記タイムラグの間、前記表示装置の前記特定の表示領域以外の表示領域において、共通の画像を表示するとともに、その手前側に前記リーチ図柄を表示することをその要旨としている。
【0015】
(作用)
上記請求項1に記載の発明にかかる遊技機によれば、表示装置において少なくとも複数の図柄が可変表示されうる。また、遊技者の操作に応じて変化する遊技状況において、条件成立検出手段にて所定の条件が成立したことが検出され、その検出に基づいて、変動表示制御手段により、前記表示装置における図柄の変動表示が行われる。そして、変動表示されていた図柄が特定の停止態様となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態が発生させられる。さらに、少なくとも前記図柄が特定の停止態様となる前段階に、前記表示装置においてリーチ遊技状態が演出表示される。
【0016】
さて、本発明では、1つのリーチ遊技状態における演出表示に際しては、特別遊技状態発生の期待度が相違する複数のリーチパターンが順に表示されうる。このため、前記図柄が特定の停止態様となる期待値の低いリーチパターンが表示された場合であっても、その時点で遊技者が完全に失望してしまうといった事態は回避される。
【0017】
また、切換の前と後とで、全く異種のリーチパターンが表示されうるため、遊技者は、今までにない驚きを覚える。さらに、特別遊技状態の発生の期待値の低いリーチパターンが表示されている場合においては、遊技者は、期待値の高い異種のリーチパターンに切換表示されることを望み、わくわくどきどきしながらリーチ遊技状態を堪能しうる。逆に、特別遊技状態の発生の期待値の高いリーチパターンが表示されている場合においては、遊技者は、期待値の低い異種のリーチパターンに切換えられないことを望み、はらはらどきどきしながらリーチ遊技状態を堪能しうる。また、前記リーチ遊技状態の演出表示の最中に、次にいかなる1のリーチパターンが表示されるかを前記表示装置の特定の表示領域において表示される。
【0018】
また、異種のリーチパターンへの切換えは、遊技者がその切換を知った上で行われる。そのため、突然切り換えられてしまうことによる違和感が払拭される。また、次にいかなる1のリーチパターンが表示されるかの前記表示装置の特定の表示領域における表示の開始から、次の別のリーチパターンが表示されるまでの間にタイムラグが設けられ、前記タイムラグの間、前記表示装置の前記特定の表示領域以外の表示領域において、共通の画像が表示される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明における遊技機を、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)に具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1に示すように、パチンコ機1の遊技盤2には、作動口3及び大入賞口4が設けられている。作動口3は、遊技球5の通路を備えており、その通路入口には羽根6が開閉可能に支持されている。大入賞口4の奥には、シーソー7が設けられており、その右側にはVゾーン8が、左側には入賞通路9が設けられている(左右逆でもよい)。そして、大入賞口4に入賞した遊技球5は、シーソー7上を転がって、Vゾーン8又は入賞通路9のいずれか一方を通って図示しない入賞球処理装置の方へと導かれる。また、大入賞口4の前には、シャッタ11が設けられている。このシャッタ11は、大入賞口4の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド12により作動させられ、大入賞口4を開閉する。詳しくは、当該ソレノイド12が励磁状態となることにより、シャッタ11が略水平に傾き、これにより大入賞口4が開かれる。また、ソレノイド12が非励磁状態となることにより、シャッタ11が略垂直状態となり、これにより大入賞口4は閉鎖される。
【0021】
前記大入賞口4の一側部には、シーソー用ソレノイド10が設けられている。シーソー用ソレノイド10は通常、非励磁状態となっており、この状態においては、遊技球5がVゾーン8を通過するようにシーソー7を傾けている。また、シーソー用ソレノイド10が励磁状態となることにより、シーソー7は、遊技球5が入賞通路9を通過するように傾動させられる。本実施の形態では、シャッタ11が開状態において、遊技球5が1つでもVゾーン8を通過した場合には、シーソー用ソレノイド10が励磁される。そして、シャッタ11が閉じられることにより、シーソー用ソレノイド10が非励磁状態となる。
【0022】
遊技盤2の中央部分には、特別図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)13が組込まれている。表示装置13は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部13aを備えており、ここに複数の図柄列が表示される。図2に示すように、本実施の形態では、これらの図柄列として左図柄列14、中図柄列15及び右図柄列16の3つの図柄列が表示されるが、それ以外の数の図柄列が表示されてもよい。前記表示部13aには、その下部において、大当たりラインを構成する表示領域が備えられている。
【0023】
各図柄列14〜16は、基本的には、図2,3に示すように、複数種類(12種類)の図柄17A〜17Lによって構成されている。各図柄17A〜17Lは、基本的には皿に盛られた魚等の絵と、「一」〜「十二」の数字との組合せによって構成されており、「一」〜「十二」の数字は、昇順に配列されている。より詳しくは、「一」が「タイ」の絵と、「二」が「ウズラ」の絵と、「三」が「カッパ」の絵と、「四」が「ヒラメ」の絵と、「五」が「プリン」の絵と、「六」が「サザエ」の絵と、「七」が「女の子」の絵と、「八」が「タコ」の絵と、「九」が「キツネ」の絵と、「十」が「クジラ」の絵と、「十一」が「タケノコ」の絵と、「十二」が「カニ」の絵と組み合わされている。これらの図柄17A〜17Lは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる(これらについては後述する)。
【0024】
各々の図柄列14〜16においては、あたかも回転寿司店における複数の(3つの)回転テーブル上に載置されたように表示される図柄17A〜17Lが、テーブルとともに回転可能に表示される。なお、回転表示される都合上、各図柄列14〜16には、大当たりラインに配置表示される図柄17A〜17L以外にも、大当たりラインとは無関係の複数の図柄17A〜17Lが表示されるようになっている(例えば次に大当たりラインに並びうる図柄17A〜17Lや、既に大当たりラインに並んだ後の図柄17A〜17L等)。しかし、このような表示態様に何ら限定されるものではなく、例えば各図柄列14〜16に1つずつの図柄17A〜17Lが表示される態様であってもよい。
【0025】
図4(a)に示すように、表示装置13の表示部13aでは、各図柄列14〜16の図柄変動(回転変動)が、遊技球5の作動口3への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列14〜16が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。本実施の形態では、図柄変動は、左図柄列14、右図柄列16、中図柄列15の順に停止させられるが、これはあくまでも1例にすぎず、別の順序で停止させられるようにしてもよい。
【0026】
図4(b)は、表示部13aにおける大当たり報知画面を示す図であって、大当たり状態が発生したときに、それを再度遊技者に報知させるものである。同図に示すように、大当たり図柄は、リーチ遊技状態(リーチ状態)を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列14〜16の変動が停止させられたとき、表示されている図柄17A〜17Lの組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄17A〜17Lが大当たりラインに沿って並んでいるときの同図柄17A〜17Lの組合せ(例えば、同図に示すように、「一」、「一」、「一」の図柄17A)となる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口4が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。
【0027】
また、図5(a)〜(d)、図6(a)〜(d)に示すように、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう(もちろん大当たり状態に至らない場合もある)。リーチ状態には、右図柄列16の図柄変動が、大当たりライン上において左図柄列14の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。図に示す例では、大当たりラインが、表示部13aの下部において水平方向へ延びるように位置しており、かつ、同ライン上で停止している左・右両図柄列14,16の図柄17A〜17Lが共に「一」の付された図柄17Aとなっている。
【0028】
前述したように、上記のリーチ状態には、中図柄列15の図柄変動が、最終的に左・右両図柄列14,16の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列15の図柄変動が一旦停止した後、同一種類の図柄17A〜17Lが大当たりラインに沿って並んだ状態で、再度全図柄列が変動し、その後全図柄列14〜16の図柄17A〜17Lが同時に停止するような場合(再変動(全回転)リーチとも称される)も含まれる。
【0029】
さらに、前述した各図柄列14〜16での図柄変動に加え、図2(a),(b)に示すように、図柄17A〜17Lとは別の、複数種類(本実施の形態では2種類)のキャラクタが表示部13aに表示される。本実施の形態におけるキャラクタとしては、寿司屋の源さんGC及びカンナちゃんKCが設定されている。本実施の形態では、遊技中において所定の条件が満たされる毎に、源さんGC及びカンナちゃんKC間でのキャラクタの入れ替えが行われるようになっている。
【0030】
上記リーチ状態においては、各キャラクタに対応した種々のリーチパターンが設定されている。リーチパターンとしては、図5に示すように、キャラクタが源さんGCの場合においては「ノーマルリーチ(図5(a)参照)」、「握りリーチ(図5(b)参照)」、「仕入れリーチ(図5(c)参照)」、「出前リーチ(図5(d)参照)」が設定されている。また、図6に示すように、キャラクタがカンナちゃんKCの場合においては「ノーマルリーチ(図6(a)参照)」、「玉突きリーチ(図6(b)参照)」、「ハンマーリーチ(図6(c)参照)」、「いけすリーチ(図6(d)参照)」が設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっている(例えば、「仕入れリーチ」よりも「いけすリーチ」の方が大当たり期待値は高い)。これらのリーチパターンは、図8に示すリーチ種別決定カウンタCV1に基づいて決定される。なお、上記各リーチパターンの動作状態等については後述することとする。
【0031】
また、本実施の形態では、特定の条件が満たされた場合、どのリーチパターンが表示されるかが予告されるようになっている。この予告は、図6、図21に示すように、表示装置13の表示部13aの下部に予告表示部13bが表示されることにより行われる。
【0032】
さらに、本実施の形態では、あるリーチパターンが表示されている最中であっても、そのリーチパターンの切換表示が行われるようになっている。この切換表示は、上述したリーチパターンの中でも、2つのキャラクタに対応した「ノーマルリーチ」、「仕入れリーチ」及び「いけすリーチ」間で行われうる。そして、その切換表示に際しては、前記予告表示部13bにおいて、次なるリーチパターンが予告表示されるようになっている。これらのリーチパターンは、図9に示すリーチ種別再決定カウンタCV2に基づいて決定される。なお、「ノーマルリーチ」と「仕入れリーチ」、「ノーマルリーチ」と「いけすリーチ」、「仕入れリーチ」と「いけすリーチ」とでは、回転テーブルの有無、キャラクタの動作、背景等の相違から、全く異種のリーチパターンであるといえる。
【0033】
遊技球5の作動口3への入賞に基づいて各図柄列14〜16の図柄変動が開始させられることはすでに説明したが、この変動表示中にさらに遊技球5が作動口3に入賞した場合には、その分の変動表示は、現在行われている変動表示の終了後に行われる。つまり、変動表示が待機(保留)される。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められている。本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されているが、これに限られるものではない。
【0034】
図1に示すように、表示装置13において、表示部13aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ18a,18b,18c,18dが組み込まれている。保留ランプ18a〜18dの数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)である。保留ランプ18a〜18dは、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。このほかにも、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための各種ランプが取付けられている。これらのランプは、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられる。さらに、パチンコ機1には、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
【0035】
遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するべく、本実施の形態では、遊技盤2には、作動口用スイッチ21、Vゾーン用スイッチ22及びカウントスイッチ23がそれぞれ取付けられている。作動口用スイッチ21は、遊技球5の作動口3への入賞を検出し、Vゾーン用スイッチ22は遊技球5の大入賞口4のうちのVゾーン8への入賞を検出し、カウントスイッチ23は、遊技球5の大入賞口4への入賞を検出する。
【0036】
本実施の形態では、各スイッチ21〜23の検出結果に基づきソレノイド10,12、表示装置13(表示部13a及び予告表示部13b)、各保留ランプ18a〜18d等をそれぞれ駆動制御するために制御装置24が設けられている。制御装置24は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMは、CPUによる演算結果を、図10に示す図柄乱数バッファ31〜36、図11に示す図柄乱数エリア41(i)〜45(i)、図12に示す停止図柄エリア46〜48等に一時的に記憶する。
【0037】
図10に示すように、図柄乱数バッファは、左・中・右の3つの外れ図柄乱数バッファ31,32,33と、左・中・右の3つの外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36とによって構成されている。図11に示すように、図柄乱数エリアは、5つの内部乱数エリア41(i)と、5つの外れリーチ乱数エリア42(i)と、5つの左外れ図柄乱数エリア43(i)と、5つの中外れ図柄乱数エリア44(i)と、5つの右外れ図柄乱数エリア45(i)とによって構成されている。iは、5つずつ存在する各図柄乱数エリアを区別するためのものであり、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の値をとる。iの各値は、保留されている変動表示の回数に対応している。また、図12に示すように、停止図柄エリアは、左・中・右の各停止図柄乱数エリア46,47,48によって構成されている。
【0038】
次に、前記のように構成されたパチンコ機1の作用及び効果について説明する。図14から図20のフローチャートは、制御装置24によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの処理は、カウンタ群及び入賞判定フラグFE等に基づいて実行される。カウンタ群は、ラウンドカウンタCR、保留カウンタCH、入賞カウンタCE、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR、リーチ種別決定カウンタCV1及びリーチ種別再決定カウンタCV2等よりなっている。
【0039】
なお、ラウンドカウンタCRは、ラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタCEは大入賞口4への遊技球5の入賞個数をカウントするためのものである。また、保留カウンタCHは変動表示の保留回数をカウントするためのものであり、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとる。これらの値は、前述した図柄乱数エリア41(i)〜45(i)の「(i)」に対応している。従って、CH=0は、保留されていない状態を意味する。
【0040】
図13(a)に示すように、内部乱数カウンタCIは、表示装置13での大当たり状態を決定するためのものである。また、外れリーチ乱数カウンタCOは外れリーチ状態時の表示を行うか否かを決定するためのものであり、大当たり図柄乱数カウンタCBは大当たり図柄を決定するためのものである。これらのカウンタCI,CO,CBはそれぞれ所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新する。各値は、所定の条件に従って乱数として読み出される。また、各カウンタCI,CO,CBは、各値がそれぞれ特定の値になった場合に、初期値に戻すようになっている。
【0041】
左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRは、停止図柄等を決定するためのものである。左図柄乱数カウンタCDLは、所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。中図柄乱数カウンタCDCは、左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。右図柄乱数カウンタCDRは、中図柄乱数カウンタCDCが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。
【0042】
また、図8及び図13(b)に示すリーチ種別決定カウンタCV1は、上述した複数種類のリーチパターンのうちの1つを選択するために用いられるものであり、上述したキャラクタに応じて、所定時間毎(例えば左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎)に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。ただし、各リーチパターンには重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。また、本実施の形態においては、大当たりとなる場合(大当たり時)と、外れとなる場合(外れリーチ時)とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。
【0043】
併せて、図9及び図13(b)に示すリーチ種別再決定カウンタCV2は、前記リーチ種別決定カウンタCV1に基づいて決定され、かつ、一旦表示されたリーチパターンを切換表示するために用いられるものであり、所定のタイミング毎に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。また、切換表示される場合においても、大当たりとなる場合(大当たり時)と、外れとなる場合(外れリーチ時)とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。
【0044】
さらに、表示されるキャラクタによっても、すなわち、表示されているキャラクタが源さんGCであるか、カンナちゃんKCであるかによっても、各リーチパターンの選択される確率が異なっている。例えば、表示されているキャラクタがカンナちゃんKCの場合には、源さんGCが表示されている場合に比べて「スーパーリーチ」が選択される確率は高いものとなっている。ただし、これはあくまでも一例であって、上記とは逆の関係となっていてもよいし、各リーチパターンの選択される確率は任意である。
【0045】
併せて、入賞判定フラグFEは、Vゾーンへの入賞の有無を判定するために用いられるものである。同フラグFEは、入賞なしの場合に「0」に設定され、入賞ありの場合に自動的に「1」に設定される。
【0046】
さて、図14のフローチャートは、上述した各カウンタCI,CO,CB,CL,CDL,CDC,CDR,CV1,CV2の更新後に、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値(乱数)の組合せを分別し(振分け)、その振分けられた値を対応する図柄乱数バッファ31〜36に格納するための「乱数振分けルーチン」を示している。このルーチンは、パチンコ機1の電源投入後、所定時間(2ms)毎に実行される。このルーチンが開始されると、制御装置24はまずステップS1において、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCBにそれぞれ「1」を加算する(更新する)。
【0047】
また、ステップS2において、左図柄乱数カウンタCDLに「1」を加算する。中・右図柄乱数カウンタCDC,CDRに関しては、それぞれ左・中図柄乱数カウンタCDL,CDCの値に応じて更新処理を行う。詳しくは、左図柄乱数カウンタCDLが初期値に戻されるタイミングであれば中図柄乱数カウンタCDCに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDCの値を維持する。また、中図柄乱数カウンタCDCが初期値に戻されるタイミングであれば右図柄乱数カウンタCDRに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDRの値を維持する。さらに、ステップS3において、制御装置24は、リーチ種別決定カウンタCV1及びリーチ種別再決定カウンタCV2を適宜更新する。
【0048】
次に、ステップS4において、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、予め定められた「外れ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS5において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値を、対応する外れ図柄乱数バッファ31,32,33に格納する。ここで、対応する外れ図柄乱数バッファ31〜33とは、具体的には左図柄乱数カウンタCDLに関しては左外れ図柄乱数バッファ31を指し、中図柄乱数カウンタCDCに関しては中外れ図柄乱数バッファ32を指し、右図柄乱数カウンタCDRに関しては右外れ図柄乱数バッファ33を指すものとする(後述するステップS7に関しても同様)。そして、制御装置24は、ステップS5の処理を実行した後、その後の処理を一旦終了する。
【0049】
一方、前記ステップS4の条件が満たされていない場合には、ステップS6において、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、予め定められた「外れリーチ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS7において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値を、対応する外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36に格納し、その後の処理を一旦終了する。
【0050】
なお、ステップS6の条件が満たされていない場合には、前記ステップS5,7のいずれの処理をも行うことなく、「乱数振分けルーチン」を終了する。この場合とは、各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、外れ図柄、外れリーチ図柄のいずれの組合せでもない場合、すなわち、大当たり図柄の組合せの場合である。
【0051】
このように、「乱数振分けルーチン」では、所定時間毎に3つの図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せがチェックされる。そして、外れ図柄の組合せの場合には、外れ図柄乱数バッファ31〜33に乱数が格納され、外れリーチ図柄の場合には、外れリーチ図柄乱数バッファ34〜35に乱数が格納される。また、大当たり図柄の組合せの場合には、乱数はどの図柄乱数バッファ31〜36にも格納されない。
【0052】
次に、図15のフローチャートに示す「格納処理ルーチン」について説明する。このルーチンの主な機能は、遊技球5が作動口3に入賞する毎に、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDRの値を図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納することである。
【0053】
当該「格納処理ルーチン」が開始されると、制御装置24は、ステップS10において、作動口用スイッチ21の検出結果に基づき、遊技球5が作動口3に入賞したか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされていない場合には、その後の処理を一旦終了し、満たされている場合には、ステップS11において、保留カウンタCHの値が最大保留回数(この場合「4」)よりも小さいか否かを判定する。
【0054】
保留カウンタCHの値が最大保留回数よりも小さい場合には、ステップS12において、保留カウンタCHに「1」を加算する。また、続くステップS13において、制御装置24は対応する保留ランプ(18aから18dのうちの1つ)を点灯させ、ステップS14へ移行する。一方、前記ステップS11の判定条件が満たされていない場合には、前述したステップS12以降の処理を行うことなくその後の処理を一旦終了する。従って、図柄変動表示は、4回までしか保留されず、それ以上の入賞があっても図柄変動に関する保留は記憶されない。
【0055】
ステップS14において、制御装置24は、内部乱数カウンタCIの値を内部乱数エリア41(i)に格納する。また、次のステップS15において、外れリーチ乱数カウンタCOの値を、外れリーチ乱数エリア42(i)に格納する。さらに、ステップS16において、制御装置24は、左・中・右の各外れ図柄乱数バッファ31〜33の値(CDL,CDC,CDR)を、対応する左・中・右の各外れ図柄乱数エリア43(i)〜45(i)に格納し、その後の処理を一旦終了する。
【0056】
このように、「格納処理ルーチン」においては、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDRの値が各図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納される。なお、ステップS14〜ステップS16では、例えばステップS12での更新後の保留カウンタCHの値が「3」であれば、内部乱数エリア41(i=3)、外れリーチ乱数エリア42(i=3)、左外れ図柄乱数エリア43(i=3)、中外れ図柄乱数エリア44(i=3)、右外れ図柄乱数エリア45(i=3)が、今回制御周期での格納場所となる。
【0057】
次に、図16、図17のフローチャートに示す「特別電動役物制御ルーチン」について説明する。このルーチンは、前述した「乱数振分けルーチン」、「格納処理ルーチン」等の演算結果を用いて特別電動役物や表示装置13等を制御するためのものであり、パチンコ機1の電源投入後、所定時間毎に実行される。
【0058】
この「特別電動役物制御ルーチン」が開始されると、制御装置24はまずステップS20において、保留カウンタCHの値が「0」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合、つまり、保留カウンタCHの値が「0」の場合には、その後の処理を一旦終了する。これに対し、前記判定条件が満たされている(CH=1,2,3,4)場合には、ステップS30において、「i」を「0」に設定し、次のステップS40において保留カウンタCHが「i」と同一でないか否かを判定する。
【0059】
そして、この判定条件が満たされている場合(CH≠i)には、ステップS50において、内部乱数エリア41(i+1)、外れリーチ乱数エリア42(i+1)、外れ図柄乱数エリア43(i+1)〜45(i+1)の各データを、1つ前のエリア41(i)〜45(i)にそれぞれシフトする。次いで、ステップS60において、制御装置24は、「i」に「1」を加算し、ステップS40へ戻る。
【0060】
一方、ステップS40の判定条件が満たされない場合(CH=i)には、ステップS70へ移行し、保留ランプ18a〜18dのうち前記保留カウンタCHに対応するものを消灯させる。また、次のステップS80において保留カウンタCHから「1」を減算する。
【0061】
次に、制御装置24は、ステップS90において、図柄の変動開始処理を実行する。詳しくは、図18の「変動開始処理ルーチン」に示すように、ステップS901において、キャラクタの取得を行う。すなわち、表示画面として源さんGCを表示させるのか、カンナちゃんKCを表示させるのかを決定する。ただし、所定の条件が満たされない限り、基本的にはそれまでと同じキャラクタが取得される。また、続くステップS902においては、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であるか否かを判定する。そして、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合には、ステップS903において、大当たり値に対応する大当たり図柄を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS906へ移行する。
【0062】
一方、ステップS902における判定条件が満たされていないと、ステップS904において、外れリーチ乱数カウンタCOの値が予め定められた外れリーチ値と同じであるか否かを判定する。そして、外れリーチ乱数カウンタCOの値が外れリーチ値と同一である場合には、ステップS905において、外れリーチ値に対応する図柄(外れリーチ図柄)を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS906へ移行する。
【0063】
また、ステップS904の判定条件が満たされていない場合には、ステップS907において、ステップS16での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS908へ移行する。
【0064】
さて、ステップS903又はステップS905から移行して、ステップS906においては、リーチ種別決定カウンタCV1に基づいてリーチパターンを取得する。すなわち、取得されたキャラクタが源さんGCの場合においては、上述した「ノーマルリーチ」、「握りリーチ」、「仕入れリーチ」、「出前リーチ」のいずれかをリーチ種別決定カウンタCV1に基づいて決定し、取得されたキャラクタがカンナちゃんKCの場合においては、「ノーマルリーチ」、「玉突きリーチ」、「ハンマーリーチ」、「いけすリーチ」のいずれかをリーチ種別決定カウンタCV1に基づいて決定する。
【0065】
そして、ステップS906又はステップS907から移行して、ステップS908においては、特別図柄表示装置13の図柄変動を開始させ、「変動開始処理ルーチン」を終了する。
【0066】
上記のように、ステップS90(「変動開始処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、図16のステップS110において、左右両図柄列14,16における図柄17A〜17Lを、前記ステップS903,S905,S907のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。また、左右両図柄列14,16での図柄変動を停止させ、差替え後の図柄17A〜17Lを左右両図柄列14,16に表示する。
【0067】
次に、ステップS120において、制御装置24は、リーチ動作処理を行う。詳しくは、図19の「リーチ動作処理ルーチン」に示すように、ステップS1201において、ステップS906で取得したリーチパターンが、キャラクタが源さんGCである場合の「ノーマルリーチ」(以下このような場合「源さんノーマルリーチ」等という)でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「源さんノーマルリーチ」の場合)には、後述するステップS1213へ移行する。
【0068】
また、ステップS1201で肯定判定された場合には、ステップS1202に移行する。ステップS1202においては、ステップS906で取得したリーチパターンが、キャラクタが源さんGCである場合の「握りリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「握りリーチ」の場合)には、当該握りリーチ動作処理を行う。この場合においては、図5(b)に示すように、源さんGC及び握りリーチを行う場合の背景を変化させるとともに、源さんGCが図柄17A〜17Lを握り(作り)、それを回転テーブル上に配列させる動作を行っているかの如く見せる等の処理が行われる。
【0069】
また、ステップS1202で肯定判定された場合には、ステップS1204に移行する。ステップS1204において、制御装置24はステップS906で取得したリーチパターンが、キャラクタが源さんGCである場合の「仕入れリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「源さんノーマルリーチ」の場合)には、後述するステップS1213へ移行する。
【0070】
さて、前記ステップS1204で肯定判定された場合には、ステップS1205に移行する。ステップS1205においては、ステップS906で取得したリーチパターンが、キャラクタが源さんGCである場合の「出前リーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「出前リーチ」の場合)には、ステップS1206において、出前リーチ動作処理を行う。この場合においては、図5(d)に示すように、源さんGC及び「おかもち」が表示部13aに表示されるとともに、源さんGCが「おかもち」の蓋を開閉する動作が行われる。また、源さんGCが前記蓋を開ける度に、図柄17A〜17Lが1つずつ登場し、それが前方へ移動するよう動作させる等の処理が行われる。
【0071】
また、前記ステップS1205で肯定判定された場合には、ステップS1207に移行する。ステップS1207においては、ステップS906で取得したリーチパターンが、キャラクタがカンナちゃんKCである場合の「カンナノーマルリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「カンナノーマルリーチ」の場合)には、後述するステップS1213へ移行する。
【0072】
さらに、前記ステップS1207で肯定判定された場合には、ステップS1208に移行する。ステップS1208においては、ステップS906で取得したリーチパターンが、キャラクタがカンナちゃんKCである場合の「玉突きリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「玉突きリーチ」の場合)には、ステップS1209において、当該玉突きリーチ動作処理を行う。この場合においては、図6(b)に示すように、表示部13aにカンナちゃんKC及び玉突きリーチを行う場合の背景を表示させるとともに、中図柄列15の図柄17A〜17Lが玉突き動作(次に控えている図柄17A〜17Lが、その前方に表示されている図柄17A〜17Lを押し出すように動作すること)を行う等の処理が行われる。
【0073】
一方、前記ステップS1208で肯定判定された場合には、ステップS1210に移行する。ステップS1210においては、ステップS906で取得したリーチパターンが、キャラクタがカンナちゃんKCである場合の「ハンマーリーチ」でないか否かを判定する。そして、ここで否定判定された場合(「ハンマーリーチ」の場合)には、ステップS1211において、ハンマーリーチ動作処理を行う。この場合においては、まず表示部13aの背景が変更され、ハンマーを持ったカンナちゃんKCが配置表示される。そして、図6(c)に示すように、カンナちゃんKCがあたかもハンマーを振り下ろして中図柄(図柄17A〜17L)を叩くようにして動作を行わせ、これに伴い、図柄17A〜17Lを一時的に判別不能な状態に変形表示させ次の図柄にシフトさせる等の処理が行われる。
【0074】
さて、前記ステップS1210で肯定判定された場合には、ステップS1212に移行する。ステップS1212においては、ステップS906で取得したリーチパターンが、キャラクタがカンナちゃんKCである場合の「いけすリーチ」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合(「いけすリーチ」の場合)には、後述するステップS1213へ移行する。
【0075】
また、前記ステップS1212で肯定判定された場合には、いずれのリーチ動作処理をも行うことなく、当該「リーチ動作処理ルーチン」を一旦終了する。また、ステップS1203,1206,1209,1211の各リーチ処理動作処理を実行した後においても、当該「リーチ動作処理ルーチン」を一旦終了する。
【0076】
さて、前記各ステップS1201,1202,1207,1208で否定判定された場合には、ステップS1213(図20参照)へ移行する。ステップS1213において、制御装置24は、中図柄列15の図柄17A〜17Lをそれまでよりもゆっくりと変動表示させる。本実施の形態では、これは、ノーマルリーチに相当しうるものでもある。
【0077】
そして、所定時間(例えば0.5〜3秒程度)経過後(或いはすぐにでもよい)、ステップS1214において、表示部13aにカーテンを表示させることにより、リーチパターンの演出を一時的に中断する(例えば図21(a)参照)。これにより、後述するリーチパターンの切換が示唆されることとなる。但し、現在いかなる図柄でリーチ状態になっているのかを報知するべく、カーテン上に現在リーチ状態になっている図柄を表示する等するのが望ましい。また、これとともに、表示部13aの下部に予告表示部13bを表示するとともに、予告表示部13bに表示されている各種リーチパターンを変動表示する。これにより、切換予告過程が遊技者に表示(報知)されることになる。
【0078】
さらに、ステップS1215において、予告表示部13bの変動表示を停止させるとともに、前記ステップS906で取得したリーチパターンを表示させる。また、表示部13aに表示されていた閉状態のカーテンを開放状態にする。
【0079】
続くステップS1216において、制御装置24は、カーテンの開放とともに、停止表示されているリーチパターンについての演出表示を表示部13aにおいて行う。
【0080】
より詳しくは、リーチパターンが「源さんノーマルリーチ」の場合には、当該源さんノーマルリーチ動作処理を行う。この場合においては、図7(a)に示すように、キャラクタである源さんGCがそれまでとは異なる動きをする(例えば源さんGCが図柄17A〜17Lとは無関係に踊る)等の処理が行われる。また、リーチパターンが「仕入れリーチ」の場合には、当該仕入れリーチ動作処理を行う。この場合においては、図7(c)に示すように、まず中図柄列15の図柄17A〜17L(中図柄)が上方へ移動し、表示部13a上に源さんGC、猫及び盆が表示される。そして、猫及び源さんGCがあたかも盆を引っ張りあうように左右方向に動作するとともに、図柄17A〜17Lが左右方向に交互にスライドしつつ一時的に判別不能な状態に変形するよう表示される等の処理が行われる。
【0081】
さらに、リーチパターンが「カンナノーマルリーチ」の場合には、当該カンナノーマルリーチ動作処理を行う。この場合においては、図7(b)に示すように、「源さんノーマルリーチ」と同様、キャラクタであるカンナちゃんKCがそれまでとは異なる動きをする等の処理が行われる。併せて、リーチパターンが「いけすリーチ」の場合には、当該いけすリーチ動作処理を行う。この場合においては、図7(d)に示すように、表示部13aに「いけす」及び「たも網」を持ったカンナちゃんKCが表示されるとともに、「いけす」の中に各図柄列14〜16の図柄17A〜17Lが表示され、さらに、中央に渦巻きが表示される。そして、渦巻きに連動して、渦巻きの周りを中図柄(図柄17A〜17L)が回転する動作が行われる。
【0082】
さて、当該リーチ動作処理を所定時間行った後、ステップS1217において、制御装置24は、リーチ種別再決定カウンタCV2の値が、リーチパターンの現状を維持させるべき値(図9参照)であるか否かを判定する。換言すれば、外れリーチ時の場合には、リーチ種別再決定カウンタCV2の値が「0」〜「69」の範囲内にあり、大当たり時の場合には、リーチ種別再決定カウンタCV2の値が「0」〜「29」の範囲内にあるか否かを判定する。そして、当該ステップS1217において肯定判定された場合には、ステップS1218に移行し、現状のリーチ動作を維持し、この「リーチ動作処理ルーチン」を一旦終了する。
【0083】
一方、ステップS1217において否定判定された場合には、ステップS1219へ移行する。ステップS1219において、制御装置24は、リーチ種別決定カウンタCV1に基づくリーチパターンと、リーチ種別再決定カウンタCV2に基づくリーチパターンとが等しいか否かを判定する。そして、両リーチパターンが等しい場合には、上記ステップS1218へ移行し、現状のリーチ動作を維持し、この「リーチ動作処理ルーチン」を一旦終了する。なお、ステップS1218に移行する前段階において、再度閉状態のカーテンを表示するとともに、予告表示部13bにおけるリーチパターンを変動させて、それまでと同じリーチパターンで停止させるようにしてもよい。
【0084】
また、ステップS1219で否定判定された場合、つまり、リーチ種別決定カウンタCV1に基づくリーチパターンと、リーチ種別再決定カウンタCV2に基づくリーチパターンとが等しくない場合には、ステップS1220へ移行する。ステップS1220において、制御装置24は、リーチパターンの切換を示唆するべく再度カーテンを閉状態にするとともに、例えば図21(b)に示すように、予告表示部13bにおけるリーチパターンの再変動を開始する。そして、所定時間経過後、予告表示部13bにおけるリーチパターンの再変動を停止させる。また、表示部13aに表示されていた閉状態のカーテンを再度開放状態にする。
【0085】
続くステップS1222において、制御装置24は、カーテンの開放とともに、停止表示されているリーチパターンについての演出表示を表示部13aにおいて行う(図7(a)〜(d)等参照)。そして、制御装置24は、「リーチ動作処理ルーチン」を一旦終了する。
【0086】
上記のように、ステップS120(「リーチ動作処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、ステップS130(図16参照)において、中図柄列15での図柄変動を停止させる。
【0087】
続いて、制御装置24は、ステップS135において、再変動処理を実行する。詳しくは、再変動処理を実行する条件が成立しているか否かを判定し、再変動処理実行条件が成立している場合には、前記リーチ動作処理における各リーチ動作と同じ背景で、全図柄列14〜16の図柄17A〜17Lを同時に再変動させる。そして、所定条件が成立した後、全図柄列14〜16の図柄17A〜17Lを停止させる。一方、再変動処理を実行する条件が成立していない場合には、何らの処理をも実行しない。
【0088】
さて、再変動処理を行った後、制御装置24は、次に、ステップS140において、図柄17A〜17Lの組合せが大当たりの組合せであるか否かを判定する。なお、この際には、停止図柄の差替えが正しく行われたか否かの確認も行われる。そして、この判定条件が満たされていない場合には、「特別電動役物制御ルーチン」を終了する。また、図柄17A〜17Lの組合せが大当たりの組合せである場合(実際に再変動が行われた場合も、この場合に該当する)には、ステップS150において、ラウンドカウンタCRを「0」にクリヤする。なお、このとき、制御装置24によって図4(b)に示すような大当たり報知表示がなされる。
【0089】
次に、制御装置24は、ステップS160(図17参照)において、入賞カウンタCEを「0」にクリヤするとともに、入賞判定フラグFEを「0」に設定する。また、続くステップS170においては、ラウンドカウンタCRを「1」ずつインクリメントする。
【0090】
さらに、ステップS180において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を励磁させる。すると、シャッタ11が倒れて略水平状態となり、大入賞口4が開放される。この開放により、遊技球5のVゾーン8及び入賞通路9への入賞が可能となる。
【0091】
次に、ステップS190において、制御装置24は、入賞カウンタCEの値が予め定められた所定値CEmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされている場合には、ステップS200において、未だ大入賞口4の閉鎖予定時期が到来していないか否かを判定する。この判定条件が満たされている場合(閉鎖予定時期が到来していない場合)には、処理をステップS190へ戻す。その結果、大入賞口4の開放開始後に所定値CEmax個よりも多くの遊技球5が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口4が開放され続ける。これに対し、ステップS190又はステップS200のいずれか一方が満たされていないと、ステップS210において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を消磁する。すると、シャッタ11が起こされて略垂直状態となり、大入賞口4が閉鎖される。
【0092】
続いて、ステップS220において、制御装置24は、ラウンドカウンタCRの値が予め定められた所定値CRmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、ラウンドカウンタCRの値が所定値CRmaxよりも小さい場合には、続くステップS230において入賞判定フラグFEが「1」であるか否かを判定する。入賞判定フラグFEが「1」の場合には、処理をステップS160へと戻す。従って、一旦大当たり遊技状態が発生すると、遊技球5がVゾーン8に入賞することによる継続条件が、所定値CRmax回数満たされるまでは、大入賞口4が開閉のサイクルを繰り返す。例えば所定値CEmaxが「10」に設定され、大入賞口4の開放時間が「約29.5秒」に設定され、所定値CRmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口4の開放後、(1)遊技球5が大入賞口4へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口4が閉鎖される。この大入賞口4の開閉のサイクルが遊技球5のVゾーン8への入賞を条件に最大で16回繰り返されることとなる。そして、ステップS220又はステップS230の判定条件のいずれか一方が満たされていない場合には、「特別電動役物制御ルーチン」を一旦終了する。
【0093】
以上詳述したように、本実施の形態によれば、リーチ状態が演出表示されるに際し、複数の異種のリーチパターンが切換表示されることがある。このため、大当たり状態発生の期待値の低いリーチパターン(例えば「ノーマルリーチ」)が表示された場合であっても、その時点で遊技者が完全に失望してしまうといった事態は回避される。
【0094】
また、切換の前と後とで、全く異種のリーチパターンが表示されうるため、遊技者は、今までにない驚きを覚える。さらに、大当たり期待値の低いリーチパターンが表示されている場合においては、遊技者は、期待値の高い異種のリーチパターンに切換表示されることを望み、わくわくどきどきしながらリーチ遊技状態を堪能しうる。逆に、大当たり期待値の高いリーチパターンが表示されている場合においては、遊技者は、期待値の低い異種のリーチパターンに切換えられないことを望み、はらはらどきどきしながらリーチ遊技状態を堪能しうる。これらのことから、著しい興趣の向上を図ることができるといえる。
【0095】
また、本実施の形態では、一のリーチパターンの表示と、次の別のリーチパターンの表示との間において、リーチパターンの切換が示唆される。より詳しくは、表示部13a上に閉状態のカーテンが表示される。また、予告表示部13bにおいて、リーチパターンの切換予告が行われる。さらに切換予告過程が報知される。従って、異種のリーチパターンへの切換えは、遊技者がその切換を知った上で行われることとなる。そのため、突然切り換えられてしまうことによる違和感が払拭される。その結果、円滑に進行するリーチ演出を十分に堪能することができ、さらなる興趣の向上を図ることができる。
【0096】
特に、一のリーチパターンの表示と、次の別のリーチパターンの表示との間にタイムラグが設けられているため、このタイムラグの間、遊技者は精神的な準備を整えることができるとともに、当該タイムラグの間、どきどきしながら次への展開を待つととなる。かかる意味で、より一層面白味が増す。
【0097】
さらに、タイムラグの間、表示部13aにカーテンを表示するとともに、所定時間の間、当該一定の画面を表示することとした。従って、上記作用効果をより一層確実に奏せしめることができる。
【0098】
併せて、本実施の形態では、前記リーチパターンの切換表示は、特定の条件が満たされたとき(ステップS1217で否定判定され、かつ、ステップS1218で否定判定された場合)にのみ行われる。従って、かかる切換表示に稀少価値が生じる。そのため、遊技内容に厚みが増し、面白味が増す。
【0099】
加えて、本実施の形態では、切換表示される複数のリーチパターンは、それぞれ大当たり期待値が異なっている。従って、上記作用効果がより確実に奏される。
【0100】
さらにまた、本実施の形態では、リーチパターンの切換の前と後とで、前記変動表示制御手段により変動表示されている図柄17A〜17Lの表示位置が異ならる場合がある。従って、遊技者は、図柄17A〜17Lの位置の変動にも驚かされることとなり、集中力が高められ、さらに一層面白味が増す。
【0101】
さらには、大当たり状態となる場合とならない場合とでリーチパターンが切換表示される確率を異なるものとした。つまり、大当たり状態が発生する場合の方がそうでない場合に比べて、リーチパターンの切換がより頻繁に行われる。そのため、リーチパターンの切換が行われた場合には、大当たり状態の発生を遊技者はより一層期待しながら遊技を行うことができる。その結果、一層の興趣の向上を図ることができる。
【0102】
併せて、切換に際し、いかなるリーチパターンが表示されるかが予告表示部13bにおいて予告される。このため、いきなり所定のリーチパターンが表示される場合に比べて遊技者は精神的に余裕を持つことができる。また、常に期待感がもてることから、常に集中して遊技を行うことができる。
【0103】
また、予告表示部13bにおいて予告を行うこととしたため、あるリーチパターンが表示されている最中に次のリーチパターンが予告されることにより、遊技者は、一喜一憂しうる。従って、上記作用効果とも相まって、より一層の面白味が増す。
【0104】
また、本実施の形態では、いかなるリーチパターンが切換表示されるかを予告表示する手段として予告表示部13bを採用することとした。従って、遊技者は、いかなるリーチパターンが切換表示されるかを視覚的に把握することができる。そのため、表示部13aでのリーチ状態の演出表示と相まって、視覚的な面白味が一層増す。特に、本実施の形態では、表示部13aの一部に予告表示部13bを設けることとしたため、別体で予告表示装置を設けなくて済む。そのため、コストの増大を抑えることができる。
【0105】
さらにまた、本実施の形態では、予告表示部13bにおける予告及び再予告に際しては、次にいかなるリーチパターンが切換表示されるかの予告過程が遊技者に報知される。その結果、さらに一層どきどき感が増し、興趣のさらなる向上を図ることができる。
【0106】
尚、本発明は上述した実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、従って、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように実施してもよい。
【0107】
(a)上記実施の形態では、リーチパターンの切換のタイミングについては特に言及しなかったが、例えば、現在表示されている一のリーチパターンにおいて、変動表示されている図柄17A〜17Lが大当たり図柄となる直前に、切換が行われるようにしてもよい。このようにすることで、より一層はらはらどきどき感が増すこととなる。
【0108】
(b)また、現在表示されている一のリーチパターンにおいて、変動表示されている図柄が一時的(又は瞬間的)に大当たり図柄となり、その後その図柄を通過して次の図柄に移行した直後に、リーチパターンの切換を行うようにしてもよい。このようにすることで、一旦がっかりした遊技者が、再度期待感を持つことができ、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0109】
(c)上記実施の形態では、表示部13aに予告表示部13bを設けることとしたが、予告表示部を設けない構成としてもよい。また、別体で予告表示部を設けることとしてもよい。さらに、リーチパターンの名称をそのまま表示する代わりに、例えば7セグ表示部を用いて、「1」で停止した場合には「ノーマルリーチ」の予告である旨を表示する等してもよい。また、予告表示部13bにルーレットの如き絵柄を表示していかにも抽選しているかの如く、予告過程を報知するようにしてもよい。また、予告過程を報知しない構成としてもよい。加えて、予告表示部13bの場所は、表示部13aの下部でなくとも、上部や側部であってもよい。
【0110】
さらには、音声等でリーチパターンの予告を行うこととしてもよい。
【0111】
(d)上記実施の形態では、表示部13aにカーテンを表示することとしたが、表示しなくてもよい。また、異種のリーチパターンの切換を示唆するものであることが望ましく、カーテンに代えて、タイミングのものを表示するようにしてもよい。
【0112】
(e)上記実施の形態では、切換表示は何回行ってもよい。
【0113】
(f)上記実施の形態では、リーチパターンの切換、予告、再予告等は特定の条件が成立した場合にのみ行われることとしたが、毎回行うこととしてもよい。
【0114】
(g)上記実施の形態では、再変動(全回転)処理を行うこととしたが、かかる処理を省略してもよい。また、再変動処理に際しては、それまでのリーチパターンを維持することとしたが、そのようなリーチパターンを維持せずとも、単に全図柄列14〜16の図柄17A〜17Lを再変動させるだけの構成としてもよい。また、それまでとは異なったリーチパターンを採用してもよい。
【0115】
(h)上記実施の形態では、源さんGC及びカンナちゃんKCといった複数種類のキャラクタを用意し、それらを適宜切替表示することとしたが、このような切り替えを行わないこととしてもよい。
【0116】
(i)表示装置13としては、上述した液晶ディスプレイ以外にも、CRT、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示菅等を用いてもよい。
【0117】
(j)乱数に関するカウンタ(内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR、リーチ種別決定カウンタCV1、リーチ種別再決定カウンタCV2)を適宜変更してもよい。例えば、1つの乱数カウンタを用い、その値に基づき大当たり状態、外れリーチ状態等を決定してもよい。
【0118】
(k)本発明は、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等にも適用できる。また、本発明は、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球等の各種遊技機にも適用できる。
【0119】
(l)また、確率変動モードや、時間短縮モードを実行しうるパチンコ機にも適用してもよい。
【0120】
(m)上記実施の形態では、リーチパターンの名称を予告することとしたが、リーチパターンの種類を予告することとしてもよい(例えば「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」等)。
【0121】
(n)上記実施の形態では、リーチパターンが切換えられる場合、まず中図柄列15の図柄17A〜17Lをゆっくりと変動表示(ノーマルリーチ表示)するようにしたが、いきなり当該リーチパターンを表示するようにしてよい。
【0122】
特許請求の範囲の請求項に記載されないものであって、上記実施の形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0123】
(1)請求項2に記載の遊技機において、前記切換示唆手段は、前記表示装置において、一のリーチパターンの表示と、次の別のリーチパターンの表示との間にタイムラグを設けることにより切換を示唆するものであることを特徴とする遊技機。
【0124】
(2)上記付記(1)に記載の遊技機において、前記切換示唆手段は、前記タイムラグの間、前記表示装置の少なくとも一部において、いかなるリーチパターンをも表示することなく、ほぼ一定の画面を表示することを特徴とする遊技機。
【0125】
(3)請求項1、2、上記付記(1)、(2)に記載の遊技機において、前記リーチパターンの切換表示は、特定の条件が満たされたときにのみ行われるものであることを特徴とする遊技機。
【0126】
(4)請求項1、2、上記付記(1)〜(3)に記載の遊技機において、前記切換表示されるリーチパターンのうち少なくとも1つは、他に比べて前記変動表示制御手段により変動表示されていた図柄が特定の停止態様となりやすいことを示唆するものであることを特徴とする遊技機。
【0127】
(5)請求項1、2、上記付記(1)〜(4)に記載の遊技機において、リーチパターンの切換は、現在表示されている一のリーチパターンにおいて前記変動表示制御手段により変動表示されている図柄が特定の停止態様となる直前に行われることを特徴とする遊技機。
【0128】
(6)請求項1、2、上記付記(1)〜(4)に記載の遊技機において、リーチパターンの切換は、現在表示されている一のリーチパターンにおいて前記変動表示制御手段により変動表示されている図柄が一時的(又は瞬間的)に特定の停止態様となり、その後特定の停止態様とは異なる態様となった直後に行われることを特徴とする遊技機。
【0129】
(7)請求項1、2、上記付記(1)〜(6)に記載の遊技機において、リーチパターンの切換の前と後とで、前記変動表示制御手段により変動表示されている図柄の表示位置を異ならせたことを特徴とする遊技機。
【0130】
(8)請求項1,2、上記付記(1)〜(7)に記載の遊技機において、前記図柄が特定の停止態様となる場合とならない場合とで、前記切換表示手段によってリーチパターンが切換表示される確率を異なるものとしたことを特徴とする遊技機。
【0131】
(9)上記付記(8)に記載の遊技機において、前記図柄が特定の停止態様となる場合には、特定の停止態様とならない場合と比べて、前記切換表示手段によってリーチパターンが切換表示されやすくしたことを特徴とする遊技機。
【0132】
(10)請求項1、2、上記付記(1)〜(9)に記載の遊技機において、前記特別遊技状態が発生させられるか否かによって、次に切換表示されるリーチパターンの優先度が異なることを特徴とする遊技機。
【0133】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、複数の図柄が変動表示される表示装置を備え、図柄が特定の停止態様となることを必要条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるパチンコ機等の遊技機において、興趣の飛躍的な向上を図ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】(a),(b)ともに表示部の表示状態の例を示す模式図である。
【図3】表示部に表示されうる図柄の種類を説明する図である。
【図4】(a)は表示部における図柄列の変動状態を示す図であり、(b)は表示部における大当たり報知画面を示す図である。
【図5】(a)は表示部における源さんノーマルリーチ状態を示す図であり、(b)は握りリーチ状態を示す図であり、(c)は仕入れリーチ状態を示す図であり、(d)は出前リーチ状態を示す図である。
【図6】(a)は表示部におけるカンナノーマルリーチ状態を示す図であり、(b)は玉突きリーチ状態を示す図であり、(c)はハンマーリーチ状態を示す図であり、(d)はいけすリーチ状態を示す図である。
【図7】(a)〜(d)はリーチパターンの切換後に表示部に表示されたリーチパターン等を示す図である。
【図8】リーチ種別決定カウンタの概念を説明するテーブルである。
【図9】リーチ種別再決定カウンタの概念を説明するテーブルである。
【図10】図柄乱数バッファの概念を説明する図表である。
【図11】図柄乱数エリアの概念を説明する図表である。
【図12】停止図柄エリアの概念を説明する図表である。
【図13】(a)は乱数カウンタの概念を説明する図表であり、(b)リーチ種別決定カウンタ及びリーチ種別再決定カウンタの概念を示す図表である。
【図14】制御装置により実行される「乱数振分けルーチン」を示すフローチャートである。
【図15】「格納処理ルーチン」を示すフローチャートである。
【図16】「特別電動役物制御ルーチン」の一部を示すフローチャートである。
【図17】「特別電動役物制御ルーチン」の一部であって、図16の続きを示すフローチャートである。
【図18】「変動開始処理ルーチン」を示すフローチャートである。
【図19】「リーチ動作処理ルーチン」の一部を示すフローチャートである。
【図20】「リーチ動作処理ルーチン」の一部を示すフローチャートである。
【図21】(a)〜(d)はリーチパターンの切換を示唆するべく表示部にカーテン等を表示した状態を示す図である。
【符号の説明】
1…パチンコ機、2…遊技盤、3…作動口、4…大入賞口、5…遊技球、13…表示装置、13a…表示部、13b…予告表示部、14…左図柄列、15…中図柄列、16…右図柄列、17A〜17L…図柄、24…制御装置。
Claims (2)
- 少なくとも複数の図柄を可変表示しうる表示装置と、
遊技者の操作に応じて変化する遊技状況において所定の条件が成立したことを検出する条件成立検出手段と、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、前記表示装置における図柄の変動表示を行う変動表示制御手段とを備え、
前記変動表示制御手段により変動表示されていた図柄が特定の停止態様となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させ、
少なくとも前記図柄が特定の停止態様となる前段階に、前記表示装置においてリーチ遊技状態を演出表示するとともに、その1つのリーチ遊技状態における演出表示に際しては、特別遊技状態発生の期待度が相違する複数のリーチパターンを順に表示しうる遊技機において、
前記リーチ遊技状態の演出表示の最中に、次にいかなる1のリーチパターンが表示されるかを前記表示装置の特定の表示領域において表示するとともに、当該表示の開始から、次の別のリーチパターンが表示されるまでの間にタイムラグを設け、
前記タイムラグの間、前記表示装置の前記特定の表示領域以外の表示領域において、共通の画像を表示することを特徴とする遊技機。 - 少なくとも前記図柄が特定の停止態様となる前段階に、前記表示装置においてリーチ図柄を表示するものであって、
前記タイムラグの間、前記表示装置の前記特定の表示領域以外の表示領域において、共通の画像を表示するとともに、その手前側に前記リーチ図柄を表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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