JP3795815B2 - 回転体の運動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転体を高速で駆動するための回転体の運動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の回転体の運動制御装置は、あらかじめ運動時間とその時間に応じた速度パターンを用意しておいて、その速度パターンを実現するように駆動トルクを与えるようにしている。図7は、例えば特開2000−159461号公報に示された従来の回転体の運動制御装置における運動パターンを示すグラフである。この図に示すように、あらかじめ運動時間を定めた何種類かの速度パターン(運動パターン1、運動パターン2、運動パターン3)を用意しておき、回転体の慣性に応じて適切な運動パターンを選択するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の回転体の運動制御装置においては、運動時間があらかじめ定められているので、運動の境界条件(運動の初期時刻および終了時刻における角度、角速度、角加速度などの値)が運動時間によって変化するような場合には対応できず、また、運動の制約条件(回転運動を行う際の駆動トルクや角度、角速度の制約)を満たす中で最短時間となるものを求めることも困難であるという問題があった。
【0004】
この発明は上述した従来例に係る問題点を解消するためになされたもので、運動の制約条件を満たしながら、運動の境界条件を満足するような運動を行わせることが可能であり、かつ運動時間によって境界条件が変化するような場合にも対応できる回転体の運動制御装置を得ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る回転体の運動制御装置は、回転体を駆動するための回転体の運動制御装置において、回転体の角度や角速度、駆動トルクの制約を満たすように回転体の運動時間を決定する運動時間決定部と、前記運動時間決定部で得られた運動時間をもとに回転体の運動の目標値を時間多項式として与える運動パターン生成部とを備え、前記運動時間決定部は、回転運動の境界条件を計算する境界条件計算部と、回転体の運動の制約条件と前記境界条件計算部で得られる運動の境界条件とに基づいて制約条件と境界条件を満たす範囲で最短の運動時間を求める最短時間計算部とを備え、前記境界条件計算部は、前記最短時間計算部で求められる運動時間に基づいて境界条件を求め、その結果を前記再度最短時間計算部に再度入力し、運動時間を求め直す過程を繰り返すことによって回転体の運動時間を決定し、回転体の運動の目標値を時間多項式として与えることを特徴とするものである。
【0007】
また、前記運動時間決定部は、回転する各軸の制約条件を時間多項式の形で表現し、回転軸の数だけの時間多項式を用いて運動時間を求めることを特徴とするものである。
【0008】
また、前記運動パターン生成部は、回転角度を時間多項式の形で表現して運動の境界条件を満足させるとともに、複数の時刻で回転角度の3階以上のいくつかの時間微分値を0に設定して回転角加速度の最大値を抑えることを特徴とするものである。
【0009】
さらに、前記運動パターン生成部は、回転角度を時間多項式の形で表現して運動の境界条件を満足させるとともに、一つまたは複数の時刻で回転角度の2階以上のいくつかの時間微分値を0に設定して回転角加速度の最大値を抑えることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による回転体の運動制御装置を示す構成図である。図1に示すように、回転体1の運動を制御するために、その運動に要する時間を決定する運動時間決定部4と、この運動時間決定部4で求められた運動時間をもとに運動パターンを生成する運動パターン生成部5とを備える。運動パターン生成部5では、回転体1が運動するときの回転角度、角速度、角加速度などを運動時間の関数として求める。これらは、回転体1の運動の目標値となり、回転体1の運動は、この目標値と実際の回転角度、角速度などとの偏差に基づいて回転体1の駆動トルクを定めるフィードバック制御部2と、運動の目標値だけから回転体1の駆動トルクを定めるフィードフォワード制御部3とからそれぞれ出力される駆動トルクの和として定まる駆動トルクによって制御される。
【0011】
回転体1の運動の目標値を定めるのに、運動時間決定部4と運動パターン生成部5とに分けて構成することで、運動時間決定部4によって運動の制約条件(回転運動を行う際の駆動トルクや角度、角速度の制約)を満たしつつ、運動パターン生成部5によって運動の境界条件(運動の初期時刻および終了時刻における角度、角速度、角加速度などの値)を満足するような運動の目標値を生成することが可能になり、かつ運動時間によって境界条件が変化するような場合にも対応できる。
【0012】
また、図2は、回転体1の回転運動が複数回ある場合のブロック図である。図2に示すように、回転体1の回転運動が回転運動(1)から回転運動(n)まで連続的に生じるような場合にも、運動時間決定部4と運動パターン生成部5とによって各回転運動の運動パターンを定めることができる。回転運動(1)から回転運動(n)までの全体の運動に要する時間は、個々の回転運動に要する時間の和として得られる。すなわち、回転運動(1)の運動時間をT(1)、回転運動(n)の運動時間をT(n)とした場合、回転運動(1)から回転運動(n)までの全体の運動に要する時間Tは、T=T(1)+・・・+T(n)として表すことができる。
【0013】
図3は、運動時間決定部4の働きを示すフローチャートである。運動時間決定部4の働きは、回転体1の運動に要する時間をなるべく短くするように、その時間を決定することである。この計算は、以下に述べるような繰り返し計算となるので、まず、ステップS1において、繰り返し回数iの初期設定(i=0)を行う。また、運動時間Tについても、ステップS2において、T=T0 として初期設定を行う。
【0014】
ステップS3では、繰り返し回数の更新(i=i+1)を行う。次に、ステップS4において、回転運動の境界条件(θi(T))を計算する。例えば回転体1が移動目標を追尾するアンテナである場合や、地表のある地点を撮像する航空機のような移動体である場合には、回転運動の目標角度は、移動目標や回転体1の運動の影響を受けて運動時間によって異なることになる。したがって、一般に、運動時間Tが更新される毎に運動の境界条件を求める必要がある。
【0015】
次に、ステップS5において、運動の境界条件と運動の制約条件をもとに、制約条件を満足する最短の運動時間Ti を求め、T=Ti とおく。ステップS6では繰り返し計算の収束の判定を行っている。もしも、こうして求められた運動時間Ti と前回求めた運動時間Ti−1 との差の絶対値がある値ΔT以下であれば、繰り返し計算は収束したものとみなして、ステップS7に示すように、運動時間決定部4の計算は終了する。それ以外の場合には、再度ステップS3に戻ってS3からS6の過程を繰り返して計算精度の向上を図る。
【0016】
運動時間決定部4の計算の終了は、この図に示すように、前回の計算値との差によってもよいが、繰り返し計算の回数によって行ってもよく、また、これらの両者を併用して繰り返し計算の回数がある値以下であれば、前回の計算値との差によって終了させてもよい。いずれにしても、運動時間Tの値によって運動の境界条件を更新して、再度制約条件から運動時間を求め直す過程を繰り返すことが本質的である。
【0017】
従って、実施の形態1によれば、回転体1の角速度や駆動トルクの制約を満たしながら最短時間で運動するように運動時間を決定する運動時間決定部4と、運動時間決定部4で得られた運動時間をもとに回転体1の運動パターンを時間関数の形で与える運動パターン生成部5とを備えたので、運動の制約条件(回転運動を行う際の駆動トルクや角度、角速度の制約)を満たしながら、運動の境界条件(運動の初期時刻および終了時刻における角度、角速度、角加速度などの値)を満足するような運動を行わせることが可能になり、かつ運動時間によって境界条件が変化するような場合にも対応できる。
【0018】
また、運動時間決定部4は、回転運動の境界条件を計算する境界条件計算部(図3のステップS4)と、境界条件計算部で得られる運動の境界条件と運動の制約条件に基づいて制約条件を満たす最短の運動時間を求める最短時間計算部(図3のステップS5)とを備え、境界条件計算部は、最短時間計算部で求められる運動時間に基づいて境界条件を求め、その結果を再度最短時間計算部に入力するようにしたので、運動時間によって境界条件が変化するような場合にも、境界条件計算部と最短時間計算部での計算を必要な回数だけ繰り返し実行することで対応できる。
【0019】
実施の形態2.
図4は、回転軸が多軸ある場合の運動時間決定部4の働きを示すフローチャートである。回転軸がアンテナにおけるアジマス軸とエレベーション軸のように2軸ある場合や、航空機におけるロール軸、ピッチ軸、ヨー軸のように3軸ある場合など多軸である場合も少なくない。この場合の運動時間決定部4の働きは、図3に示す場合とほとんど同じであるが、運動時間Tを決定するためには多軸の制約条件を同時に満たす必要がある。
【0020】
そのため、図3に示す場合と同様に、ステップS1において、繰り返し回数iの初期設定(i=0)を行い、ステップS2において、運動時間の初期設定(T=T0 )を行い、ステップS3において、繰り返し回数の更新(i=i+1)を行い、さらに、境界条件計算部であるステップS4において、各回転軸1,・・・,Nについて、回転運動の境界条件(θ1i(T),・・・,θNi(T))を計算した後、最短時間計算部であるステップS5において、回転軸kに対する運動の制約条件を、
fk(t)≧0 k=1、・・・、N
という形に整理して表す。ここで、Nは回転軸の数、tは時間である。
【0021】
運動時間Tは、すべての回転軸についてこの不等式を満足する必要があるので、ステップS8において、
f1(t)≧0、・・・、fN(t)≧0
を同時に満足する最小のtの値として運動時間Tiを求め、T=Ti とおく。
そして、図3の場合と同様に、ステップS6において、繰り返し計算の収束の判定を行い、こうして求められた運動時間Ti と前回求めた運動時間Ti−1 との差の絶対値がある値ΔT以下であれば、繰り返し計算は収束したものとみなして、ステップS7に示すように、運動時間決定部4の計算は終了する。それ以外の場合には、再度ステップS3に戻ってS3からS6の過程を繰り返して計算精度の向上を図る。
このようにすれば、回転軸が多軸であっても1軸の場合と同様に運動時間を定めることができる。
【0022】
従って、実施の形態2によれば、運動時間決定部4により、回転する各軸の制約条件を時間関数の形で表現し、回転軸の数だけの時間関数を用いて運動時間を求めるようにしたので、同時に回転運動を行う軸が複数個存在する場合にも、すべての軸において駆動トルクや角速度の制約条件を満足するような最短の運動時間を求めることができる。
【0023】
実施の形態3.
図5は、運動パターン生成部5の出力として得られる回転体1のある回転軸回りの角度、角速度、角加速度の目標値の時間変化の一例である。この場合、運動パターンにおける角加速度がほぼ一定となる時間が長くなってその最大値が抑えられており、駆動トルクと角加速度はほぼ比例関係にあることから、駆動トルクの制約がつよい場合に運動時間を短くする上で効果的なパターンとなる。
【0024】
このような運動パターンを生成する方法について以下に説明する。まず、ある回転軸回りの角度をθとして、これを次のように時間関数とする。
θ=f(t)
関数fは次の運動の境界条件を満たす必要がある。
f(t0)=θ0、df/dt(t0)=v0、d2f/dt2(t0)=a0
f(tf)=θf、df/dt(tf)=vf、d2f/dt2(tf)=af
【0025】
上式においてt0、tfは運動の初期時刻と終端時刻を表しており、その差tf−t0は運動時間決定部4の出力として得られている。また、θ0、v0、a0は初期時刻における角度、角速度、角加速度の値であり、θf、vf、afは終端時刻における角度、角速度、角加速度の値である。さらに、df/dt、d2f/dt2は関数fの1階と2階の時間微分を表している。
【0026】
さらに、角加速度が一定となる時間が長くなるように関数fに次の条件を加える。
d3f/dt3(tj)=0、d4f/dt4(tj)=0、・・・、(j=1、・・・、m)
【0027】
上式は、時刻t=tj (j=1、・・・、m)となる複数の時刻で回転角度の3階以上のいくつかの時間微分値を0に設定することを意味している。例えば図5においては、A、B、C、Dで示される4つの時刻において、回転角度の3階および4階の時間微分値を0としており、図5に示されるように、A〜B、C〜D付近において、角加速度の値をほぼ一定としてその最大値を抑えることができる。回転の駆動トルクや角加速度に制約がある場合には、その上限値をとる時間をなるべく長くとることで回転運動の時間を短くすることができるが、図5に示される運動パターンは、その点から効果的なパターンとみなすことができる。
【0028】
さて、関数fは、上述したように運動の境界条件と角加速度をある区間においてほぼ一定とするための条件を満たす必要があるが、そのためには、例えば関数fを次のようにおけばよい。
f(t)=cptp+cp - 1tp - 1+・・・+c0
【0029】
この場合は、関数fをp次の時間多項式とおいて、その(p+1)個の係数cp〜c0を適当に設定することによって関数fの条件を満足させる。初期時刻を与えれば、運動時間決定部4の出力から終端時刻は定まるので、3階以上のいくつかの時間微分値を0にする時刻を適当に設定することによって、関数fの満足すべき条件は、係数cp〜c0に対する線形の関係式となる。したがって、この関係式を用いれば、係数cp〜c0を容易に定めることができ、関数fを時間関数として求めることができる。
【0030】
従って、実施の形態3によれば、運動パターン生成部5により、回転角度を時間関数の形で表現して運動の境界条件を満足させるとともに、複数の時刻で回転角度の3階以上のいくつかの時間微分値を0に設定するようにしたので、運動パターンにおける角加速度がほぼ一定となる時間を長くとることができ、駆動トルクの制約がつよい場合に運動時間を短くする上で効果的なパターンを生成することができる。
【0031】
実施の形態4.
図6は、運動パターン生成部5の出力として得られる回転体1のある回転軸回りの角度、角速度、角加速度の目標値の時間変化の一例である。この場合、運動パターンにおける角速度がほぼ一定となる時間が長くなっており、回転角速度の最大値が抑えられるので、回転角速度の制約がつよい場合に運動時間を短くする上で効果的なパターンとなる。
【0032】
このような運動パターンを生成する方法については、角加速度の最大値を抑えるような前述の場合とほぼ同様であるが、これを以下に説明する。まず、ある回転軸回りの角度をθとして、これを次のように時間関数とする。
θ=f(t)
関数fは次の運動の境界条件を満たす必要がある。
f(t0)=θ0、df/dt(t0)=v0、d2f/dt2(t0)=a0
f(tf)=θf、df/dt(tf)=vf、d2f/dt2(tf)=af
【0033】
さらに、角速度が一定となる時間が長くなるように関数fに次の条件を加える。
d2f/dt2(tj)=0、d3f/dt3(tj)=0、・・・(j=1、・・・、m)
【0034】
上式は時刻t=tj (j=1、・・・、m)となる一つまたは複数の時刻で回転角度の2階以上のいくつかの時間微分値を0に設定することを意味している。例えば図6においては、Aで示される時刻において回転角度の2階および3階の時間微分値を0としており、図6に示されるように、Aの前後において角速度の値をほぼ一定とすることができる。回転の角速度に制約がある場合には、その上限値をとる時間をなるべく長くとることで回転運動に要する時間を短くすることができるが、図6に示される運動パターンは、その点から効果的なパターンとみなすことができる。
【0035】
さて、関数fは、上述したように運動の境界条件と角加速度をある区間においてほぼ一定とするための条件を満たす必要があるが、そのためには例えば関数fを次のようにおけばよい。
f(t)=cptp+cp - 1tp - 1+・・・+c0
【0036】
この場合は関数fをp次の時間多項式とおいて、その(p+1)個の係数cp〜c0を適当に設定することによってfの条件を満足させる。初期時刻を与えれば、運動時間決定部4の出力から終端時刻は定まるので、2階以上のいくつかの時間微分値を0にする時刻を適当に設定することによって、関数fの満足すべき条件は、係数cp〜c0に対する線形の関係式となる。したがって、この関係式を用いれば係数cp〜c0を容易に定めることができ、関数fを時間関数として求めることができる。
【0037】
従って、実施の形態4によれば、運動パターン生成部5により、回転角度を時間関数の形で表現して運動の境界条件を満足させるとともに、一つまたは複数の時刻で回転角度の2階以上のいくつかの時間微分値を0に設定するようにしたので、運動パターンにおける角加速度の変化を抑えることができ、回転角速度の最大値が抑えられるので、回転角速度の制約がつよい場合に運動時間を短くする上で効果的なパターンを生成することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、回転体を駆動するための回転体の運動制御装置において、回転体の角度や角速度、駆動トルクの制約を満たすように回転体の運動時間を決定する運動時間決定部と、前記運動時間決定部で得られた運動時間をもとに回転体の運動の目標値を時間多項式として与える運動パターン生成部とを備え、前記運動時間決定部は、回転運動の境界条件を計算する境界条件計算部と、回転体の運動の制約条件と前記境界条件計算部で得られる運動の境界条件とに基づいて制約条件と境界条件を満たす範囲で最短の運動時間を求める最短時間計算部とを備え、前記境界条件計算部は、前記最短時間計算部で求められる運動時間に基づいて境界条件を求め、その結果を前記再度最短時間計算部に再度入力し、運動時間を求め直す過程を繰り返すことによって回転体の運動時間を決定し、回転体の運動の目標値を時間多項式として与えるようにしたので、運動の制約条件(回転運動を行う際の駆動トルクや角度、角速度の制約)を満たしながら、運動の境界条件(運動の初期時刻および終了時刻における角度、角速度、角加速度などの値)を満足するような運動を行わせることが可能になり、かつ運動時間によって境界条件が変化するような場合にも対応できる。また、運動時間によって境界条件が変化するような場合にも、境界条件計算部と最短時間計算部での計算を必要な回数だけ繰り返し実行することで対応できる。
【0040】
また、前記運動時間決定部は、回転する各軸の制約条件を時間多項式の形で表現し、回転軸の数だけの時間多項式を用いて運動時間を求めるようにしたので、同時に回転運動を行う軸が複数個存在する場合にも、すべての軸において駆動トルクや角速度の制約条件を満足するような最短の運動時間を求めることができる。
【0041】
また、前記運動パターン生成部は、回転角度を時間多項式の形で表現して運動の境界条件を満足させるとともに、複数の時刻で回転角度の3階以上のいくつかの時間微分値を0に設定するようにしたので、運動パターンにおける角加速度がほぼ一定となる時間を長くとることができ、駆動トルクの制約がつよい場合に運動時間を短くする上で効果的なパターンを生成することができる。
【0042】
さらに、前記運動パターン生成部は、回転角度を時間多項式の形で表現して運動の境界条件を満足させるとともに、一つまたは複数の時刻で回転角度の2階以上のいくつかの時間微分値を0に設定するようにしたので、運動パターンにおける角加速度の変化を抑えることができ、回転角速度の最大値が抑えられるので、回転角速度の制約がつよい場合に運動時間を短くする上で効果的なパターンを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による回転体の運動制御装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を説明するもので、回転体1の回転運動が複数回ある場合のブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1を説明するもので、図1の運動時間決定部4の働きを示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態2を説明するもので、回転軸が多軸ある場合の図1の運動時間決定部4の働きを示すフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態3を説明するもので、運動パターン生成部5の出力として得られる回転体1のある回転軸回りの角度、角速度、角加速度の目標値の時間変化の一例である。
【図6】 この発明の実施の形態4を説明するもので、運動パターン生成部5の出力として得られる回転体1のある回転軸回りの角度、角速度、角加速度の目標値の時間変化の一例である。
【図7】 例えば特開2000−159461号公報に示された従来の回転体の運動制御装置における運動パターンを示すグラフである。
【符号の説明】
1 回転体、2 フィードバック制御部、3 フィードフォワード制御部、4運動時間決定部、5 運動パターン生成部。
Claims (4)
- 回転体を駆動するための回転体の運動制御装置において、
回転体の角度や角速度、駆動トルクの制約を満たすように回転体の運動時間を決定する運動時間決定部と、
前記運動時間決定部で得られた運動時間をもとに回転体の運動の目標値を時間多項式として与える運動パターン生成部と
を備え、
前記運動時間決定部は、回転運動の境界条件を計算する境界条件計算部と、回転体の運動の制約条件と前記境界条件計算部で得られる運動の境界条件とに基づいて制約条件と境界条件を満たす範囲で最短の運動時間を求める最短時間計算部とを備え、前記境界条件計算部は、前記最短時間計算部で求められる運動時間に基づいて境界条件を求め、その結果を前記再度最短時間計算部に再度入力し、運動時間を求め直す過程を繰り返すことによって回転体の運動時間を決定し、回転体の運動の目標値を時間多項式として与える
ことを特徴とする回転体の運動制御装置。 - 請求項1に記載の回転体の運動制御装置において、
前記運動時間決定部は、回転する各軸の制約条件を時間多項式の形で表現し、回転軸の数だけの時間多項式を用いて運動時間を求めることを特徴とする回転体の運動制御装置。 - 請求項1または2に記載の回転体の運動制御装置において、
前記運動パターン生成部は、回転角度を時間多項式の形で表現して運動の境界条件を満足させるとともに、複数の時刻で回転角度の3階以上のいくつかの時間微分値を0に設定して回転角加速度の最大値を抑えることを特徴とする回転体の運動制御装置。 - 請求項1または2に記載の回転体の運動制御装置において、
前記運動パターン生成部は、回転角度を時間多項式の形で表現して運動の境界条件を満足させるとともに、一つまたは複数の時刻で回転角度の2階以上のいくつかの時間微分値を0に設定して回転角加速度の最大値を抑えることを特徴とする回転体の運動制御装置。
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