JP3795810B2 - 物体検出方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2台以上のカメラを用いて障害物や侵入物などの物体を検出する物体検出方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラで実世界を撮影し、その撮影画像から自動的に障害物や侵入物などの物体を検出する画像監視システムが実用化されつつある。従来、このような画像監視システムにおける監視対象物の検出手法として、監視領域であるシーン中に存在する物体の形状や動き及び明度といったような、シーンに固有の特徴量及びその統計量(以下、シーンの情報という)を記憶しておき、このシーンの情報と現在の画像とを比較して、変化のあった部分を監視対象物として検出するという手法が主に用いられてきた。具体的には、背景差分やフレーム間差分といった手法が挙げられる。これらの手法は演算コストが低く、実装が容易であるため、広く用いられている。
【0003】
反面、これらの手法は予めシーンの情報を記憶しておかねばならず、シーン中の構造物が移動するなどの変化があった場合には、再びシーンの情報を再構築して記憶し直す必要がある。また、これらの手法は天候変化や照明変動など、監視対象物とは無関係な特徴量の変化に非常に弱いという欠点があった。これらの問題は、主に時系列情報を用いることに起因している。この問題点を解決する手法として、少なくとも2台のカメラを配置してステレオ視を行うことにより、撮影画像から現在の情報だけを取得して物体を検出する方法が考えられる。しかし、一般的にステレオ視は演算コストが膨大で、実時間処理に不向きであり、また路面に落ちた影を監視対象物として誤検出してしまうという問題点がある。
【0004】
これ対して、監視領域は高さを持った構造物がなく、平坦な地面や床面であると仮定すると、高さのある物体を直ちに監視対象物として見なすことで、通常のステレオ視処理に比較して遥かに低い演算コストで監視対象物を検出することができる。この手法は平面投影ステレオと呼ばれ、IEEE International Conference & Pattern Recognition‘98の“Shadow Elimination Method for Moving Object Detection”という論文で発表されている。
【0005】
図1を用いてさらに詳しく説明すると、平面投影ステレオ法は視点の異なる複数(この例では二つ)のカメラ1及び2によって得られた複数の撮影画像を一つの基準平面(例えば、地面や床面など)上に投影し、それらの投影画像の差分から高さのある物体の領域を求めるという手法である。この手法によると、基準平面上に元々映っている影のような像を複数のカメラで撮影して得られた各撮影画像は、基準平面上の同じ位置に投影されて差分が零となる。従って、このような影は監視対象物として検出されない。
【0006】
一方、図1(a)に示すようにカメラ1及び2によって高さのある物体3を撮影し、それぞれの撮影画像を図1(b)(c)に示すように基準平面4上に投影すると、各撮影画像の投影画像のうち、物体3の投影像5及び6はそれぞれ異なる位置に現れる。従って、二つの投影像の差分をとると、基準平面4上の元々ある像は相殺され、高さのある物体3の像5及び6のみが現れる。すなわち、二つの投影像の重ならなかった領域が高さのある物体3の領域であるから、この差分を基に物体3の有無を検出することができる。
【0007】
このように平面投影ステレオ法は、監視可能なシーン中の領域が限定されるという欠点はあるが、通常のステレオ視に比較して演算コストが低く抑えられ、路面などの基準平面上の影などの変化を除去することができるため、障害物や侵入物の検出・監視用途として有効な手法であるとされてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
反面、平面投影ステレオ法では基準平面が水溜まりのような光を反射する面であったり、磨かれた大理石や金属の床のような反射面である場合には、映り込みによる誤検出の可能性がある。すなわち、基準平面で反射されたシーンは、あたかも基準平面より下側にそのシーンが存在するかのようにカメラに撮影される。
【0009】
このため、反射したシーン内に高さを持った物体が存在している場合、各カメラによる撮影画像を基準平面に投影すると差分が生じ、物体として検出される。従って、例えば監視領域外に存在する物体が監視領域内の基準平面に映り込んでカメラに撮影された場合でも、その物体は検出されるべきでないにも関わらず、誤検出されてしまうという問題点がある。
【0010】
本発明は、このような平面投影ステレオ法の欠点を解消し、基準平面への物体の映り込みの影響を防止して、所望の検出対象領域内の物体のみを確実に検出できる物体検出方法及び装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の一つの態様では検出対象領域内に基準平面を設定し、該基準平面上に検出対象領域を撮影する複数のカメラによる撮影画像を投影して投影像を形成し、基準平面上の各投影像間の差分を求め、この差分から基準平面以外に存在する高さのある物体による物体領域を抽出した後、基準平面の上側及び下側に基準平面に対して平行な複数の仮想平面を設定し、これらの仮想平面上に各カメラによる撮影画像を投影して投影像を形成し、各仮想平面毎に仮想平面上の各投影像間の差分を抽出された物体領域について求め、これらの差分から物体を検出する。
【0012】
本発明の他の態様では、上述と同様に物体領域を抽出した後、基準平面に対して平行な複数の仮想平面上に抽出された物体領域を投影して投影像を形成し、各仮想平面毎に仮想平面上の各投影像間の差分を求め、これらの差分から物体を検出する。
【0013】
すなわち、本発明においては、まず基準平面における平面投影ステレオ処理によって基準平面以外に存在する高さのある物体による物体領域を検出した後、抽出された物体領域について、基準平面の上側及び下側に基準平面に対して平行に設定された複数の仮想平面において平面投影ステレオ処理による物体領域の判定を行う。
【0014】
平面投影ステレオでは、物体が実際に存在する高さの平面で複数のカメラによる撮影画像が結像するので、実際に高さのある物体に対しては基準平面より上側の仮想平面で結像し、逆に基準平面上の反射に対しては基準平面より下側の仮想平面で結像する。従って、各仮想平面における平面投影ステレオ処理により、最初の平面投影ステレオ処理で抽出された物体領域が実像、つまり実際の物体であるか、虚像であるかを判定でき、実際の検出対象物である物体のみを検出することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図2は、本実施形態に係る物体検出装置によって、立ち入り禁止区域のような監視領域内の障害物や侵入物などの物体(以下、監視対象物という)を検出・監視する様子を概略的に示している。
【0016】
図1に示すように、視点の異なるカメラ11及び12が検出対象領域である監視領域10内を撮影できるように、監視領域10に面して設置された支柱15に固定される。この例では2台のカメラ11及び12が用いられているが、2台以上であれば何台でもよい。但し、本実施形態では平面投影ステレオ処理を行う必要上、各カメラは共通の視野が存在するように設置されることが必要である。監視領域10の地面または床面は、好ましくは平面もしくは平面に準ずるなだらかな曲面であり、この面を基準平面と定める。
【0017】
カメラ11及び12は、監視領域10内を撮影して画像信号をそれぞれ出力する。カメラ11及び12からの各画像信号は画像処理装置13に供給され、ここで後述の処理が行われることによって、監視対象物としての物体の検出が行われる。画像処理装置13は、図1ではケーブルによってカメラ11及び12に接続されているが、設置場所やカメラとの接続方法は特に限定されない。例えば、画像処理装置13を十分に小型化することが可能であれば、画像処理装置13はカメラ11及び12の少なくとも一方に組み込まれていてもよい。
【0018】
図3に示すように、画像処理装置13は平面投影ステレオ装置21と空間走査法処理装置22及び監視対象物判定装置23から構成される。平面投影ステレオ装置21では、カメラ11及び12からの画像信号によって形成される画像(以下、撮影画像という)を基準平面上に投影し、各投影像間の差分から基準平面上の変化成分を除去することにより、監視対象物である高さのある物体により変化が生じた領域(これを物体領域という)のみを抽出して、物体領域抽出情報31を出力する。
【0019】
空間走査法処理装置22では、監視領域10の空間を基準平面に平行な複数の仮想平面に分解して各仮想平面で平面投影ステレオによる物体領域の判定を逐次行う。すなわち、空間走査法処理装置22は基準平面の上側及び下側に基準平面に対して平行な複数の仮想平面をそれぞれ設定して、これらの各仮想平面上にカメラ11及び12による撮影画像を投影し、各仮想平面毎に投影像間の平面投影ステレオ装置21によって抽出された物体領域の差分を求め、これらの差分から真に監視領域10内にある物体領域だけを物体として検出することによって、物体検出情報32を出力する。
【0020】
具体的には、各仮想平面上の投影像から物体領域が基準平面より上に存在する物体によるものであるのか、基準平面より下に存在する、例えば基準平面上の水溜まりのような反射面に映った虚像によるものであるのかを判定し、物体領域が基準平面より上に存在する物体によるものであると判定したとき、その物体領域を監視領域10内にある物体として検出し、物体検出情報32を出力する。
【0021】
監視対象物判定装置23は、空間走査法処理装置22によって検出された物体が予め定められた監視対象物か否かを判定する。監視対象物判定装置23の判定結果は、例えば表示装置や記録装置のような出力装置14によって出力される。
【0022】
次に、本実施形態に係る物体検出装置の動作を説明する。
平面投影ステレオ装置21は、まずカメラ11及び12による撮影画像をそれぞれ仮想的に基準平面上へ投影して投影像を形成する。これは図1に示したように各カメラ1,2の焦点を投影中心として、物体3を基準平面4上に投影することと同じである。基準平面以外に高さのある物体が存在している場合、各カメラ11及び12の視点位置が異なるため、基準平面上の二つの投影像において、該物体の像は基準平面上の異なる位置に投影される。そこで、平面投影ステレオ装置21は二つの投影像間の差分をとることにより高さのある物体による物体領域を抽出し、物体領域抽出情報31を出力する。
【0023】
平面投影ステレオ装置21において各投影像間の差分を求める手法は、特に限定されるものではなく、例えば単純に各投影像の輝度を比較してもよいし、各投影像を複数のブロックに分割してブロック間の相関係数を求めたり、各ブロックの主成分分析を行って特徴量を比較してもよい。ただし、カメラ11及び12の間が大きく離れている場合、シーンの見え方も大きく異なり、全く同じ基準平面上の変化を撮影していても、カメラ11及び12による各投影像の輝度やテクスチャ及び特徴量が大きく異なる場合がある。従って、いずれの方法で各投影像間の差分を求める場合でも、カメラ11及び12間の距離はカメラ11及び12から物体までの距離に比べて十分短い必要がある。例えば、カメラ11及び12間の距離が2mとすれば、カメラ11及び12から物体までの距離は例えば10mというように設定される。
【0024】
平面投影ステレオ装置21から出力される物体領域抽出情報31は、空間走査法処理装置22に入力される。空間走査法処理装置22は、カメラ11及び12による撮影画像を基準平面に対して平行となるように基準平面の上下両側にそれぞれ複数個ずつ設定した仮想平面上に投影するか、あるいは平面投影ステレオ装置21からの物体領域抽出情報31によって与えられる、高さのある物体による物体領域を同様の仮想平面上に投影する。この投影操作は、図4に示すように基準平面に投影された画像の拡大縮小・平行移動と同値である。
【0025】
図5〜図8を用いて、基準平面50の上下両側での結像の様子を説明する。図5及び図6に示すように、基準平面50上にある物体3は基準平面50の上側の該物体3が存在する高さの面で対応がとれて結像する。すなわち、図6に示すように基準平面50の上に高さ90cmの仮想平面51を設定したとき、高さ90cmの位置に物体3があると、図5にも示すように仮想平面51上にカメラ11及び12による基準平面50上の撮影画像50Aが投影され、投影像51Aが形成される。この投影像51Aには、物体3の投影像5及び6が含まれている。
【0026】
一方、図7及び図8に示すように、基準平面50上の水溜まりのような反射面に映り込んだ像50Bは、基準平面50の下側の例えば高さ−90cmの仮想平面52で対応がとれて結像し、仮想平面52上に投影像52Bが形成される。
【0027】
空間走査法処理装置22では、基準平面より上側で交差して対応がとれた物体領域については実体を持った物体領域として出力し、基準平面より下側で対応がとれた物体領域については虚像と取り扱う。物体の見え方によっては全ての仮想平面で対応がとれない領域が存在する場合が考えられるが、これらの扱いについては物体検出装置全体の目的に依存し、多少の見落としは許容するのであれば次の装置へ出力する必要はなく、逆に疑わしいものは全て検出するのであれば、実体を持った検出対象物として出力すればよい。
【0028】
仮想平面上で投影像の対応をとる方法は特に限定されない。輝度の比較や相関係数、特徴量など、ブロックに固有な情報であれば何でもかまわない。例えば、形状復元を目的としてR.T.CollinsがIEEE Computer Vision and Pattern Recognition の“A space-sweep approach to true multi-image matching”において各画像のエッジ成分の対応に着目しているが、このような手法を用いてもよい。
監視対象物判定装置23は、空間走査法処理装置22によって検出された物体領域が監視対象物とする物体か否かを判定する。例えば、監視領域10に存在する全ての物体を監視対象物とするのであれば、監視対象物23は何の処理も行わず、空間走査法処理装置22によって検出された物体領域をそのまま監視対象物として監視対象物情報33を出力する。一方、例えば停留している障害物を監視対象物とする場合、空間走査法処理装置22により検出された物体領域の時系列変化を見て、同じ場所に停滞しているものだけを監視対象物として選別して監視対象物情報33を出力する。また、監視対象物判定装置23は別の画像処理装置や通信装置と連動して「黄色いヘルメットを被っていない人だけを検出する」とか「IDカードを持っていない人だけを検出する」といった運用を行うことも可能である。
【0029】
本実施形態のより具体的な例として、図2に示したように監視領域10を立ち入り禁止区域として、この領域10に侵入してきた物体を本実施形態の物体検出装置により検出する場合の処理手順を図9に示すフローチャートを用いて説明する。
【0030】
まず、2台のカメラ11及び12によって監視領域10を撮影し(ステップS101)、画像信号を平面投影ステレオ装置21に送る。平面投影ステレオ装置21では、まずカメラ11及び12からの画像信号による2枚の撮影画像を基準平面(地面または床面)上に投影する(ステップS102)。次に、平面投影ステレオ装置21は基準平面上の2枚の投影画像を複数のブロック(例えば、1ブロック=10×10画素)に分割して比較し(ステップS103)、この比較結果からブロック単位で高さのある物体の有無を判定する(ステップS104)。
【0031】
ステップS103における2枚の投影画像の比較には、この例ではSAD(Sum of Absolute Difference:絶対差分)を用いる。ステップS104において物体有りと判定されたブロック、すなわち物体領域がなければ、ステップS101に戻って再び監視領域10を撮影し、物体有りと判定された物体領域があれば、次の空間走査法処理装置22へ物体領域抽出情報31を出力する。このとき平面投影ステレオ装置21によって抽出された物体領域の総数をM個とする(ステップS105)。
【0032】
空間走査法処理装置22では、基準平面と平行なN枚の仮想平面を設定(仮定)する。この際、G番目(1≦G≦N)の仮想平面は基準平面と同一であり、1番目〜G−1番目の仮想平面は基準平面より下(地中)にあり、G+1番目〜N番目の仮想平面は基準平面より上にあるものとする。空間走査法処理装置22は、平面投影ステレオ装置21からの物体領域情報31を受け、まずm番目(1≦m≦M)の物体領域について着目し、1番目〜N番目全ての仮想平面上に2枚の物体領域の画像を投影して、m番目の物体領域についてSADによって2枚の物体領域の画像の類似度を計算する。SADでは2つの画像の類似性が高いほど計算結果sadが0に近づくので、この計算結果sadが最小となった仮想平面の番号、すなわち物体領域が抽出された仮想平面の番号nをp[m]に格納する。これを全ての物体領域について行う。以上の処理がステップS106〜S116である。
【0033】
図9のフローチャートでは、領域mのループを仮想平面nのループより先に置いているが、両ループはどちらが先でもよく、ある仮想平面nについて全ての領域mの類似度を計算するという処理を全ての仮想平面について行っても結果は変わらない。また、ノイズ等によってSADの計算結果に影響が出ることを考慮して、SADの計算結果に閾値を設け、ある閾値以下の結果が出なければ、物体領域であるとしてもよい。
【0034】
次に、空間走査法処理装置22はステップS106〜S116の処理によって抽出した物体領域について高さのチェックを行い、基準平面での反射による虚像のチェックを行う。図7(a)に示したように、基準平面上に水溜まりのような光を反射するものが存在したり、基準平面全体が磨かれた大理石の表面や金属面のような光反射面であったとする。このような場合、基準平面での反射により監視領域内には何も侵入していないにも関わらず、監視領域内のシーンに変化が起こることがある。このような変化は全て基準平面の下側の物体領域として観測され、このような物体領域mではp[m]に1〜G−1の値が格納される。
【0035】
そこで、空間走査法処理装置22ではp[m]の値がG以下の物体領域については虚像として捨て、p[m]の値がGより大きな物体領域だけを侵入物として抽出し、物体領域抽出情報32を次段の監視対象物判定装置23に出力する。以上の処理がステップS117〜S121である。このとき観測誤差やノイズ等の影響を考慮して、基準平面(地面)より上側の複数の仮想平面(例えば、G+2番目の仮想平面)までを虚像と見なしてもよいし、逆に地面より下側の複数の仮想平面(例えば、G−2番目の仮想平面)までを実像と見なして、それより下の仮想平面を捨てるということにしてもよい。
【0036】
監視対象物判定装置23では、空間走査法処理装置22からの物体領域抽出情報32を受け、抽出された物体領域が真の監視対象物であるかを判定するが、本例では監視領域に入った物体を全て侵入物と見なすと仮定しているので、監視対象物判定装置23は空間走査法処理装置22の出力である物体領域抽出情報32をそのまま障害物検出結果33と見なして出力する。以上の一連の処理により、監視領域内に侵入してきた物体を検出することができる。
【0037】
なお、本実施形態における画像処理装置13内の平面投影ステレオ装置21、空間走査法処理装置22及び監視対象物判定装置23の処理はハードウェアにより実現してもよいし、処理の一部または全部をコンピュータを用いてソフトウェアにより実行することも可能である。従って、本発明によると以下のようなプログラムを提供することもできる。
【0038】
(1)予め設定された検出対象領域を撮影する複数のカメラによって得られる撮影画像から該検出対象領域内の物体を検出する処理をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、前記検出対象領域内に基準平面を設定し、該基準平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して投影像を形成する処理と、前記基準平面上の各投影像間の差分を求め、該差分から前記基準平面以外に存在する高さのある物体による物体領域を抽出する処理と、前記基準平面の上側及び下側に該基準平面に対して平行な複数の仮想平面を設定し、該仮想平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して投影像を形成する処理と、前記各仮想平面毎に該仮想平面上の各投影像間の前記物体領域の差分を求め、該差分から前記物体を検出する処理とを前記コンピュータに行わせるためのプログラム。
【0039】
(2)予め設定された検出対象領域を撮影する複数のカメラによって得られる撮影画像から該検出対象領域内の物体を検出する処理をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、前記検出対象領域内に基準平面を設定し、該基準平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して投影像を形成する処理と、前記基準平面上の各投影像間の差分を求め、該差分から前記基準平面以外に存在する高さのある物体による物体領域を抽出する処理と、前記基準平面の上側及び下側に該基準平面に対して平行な複数の仮想平面を設定し、該仮想平面上に前記物体領域を投影して投影像を形成する処理と、前記各仮想平面毎に該仮想平面上の各投影像間の差分を求め、該差分から前記物体を検出する処理とを前記コンピュータに行わせるためのプログラム。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば検出対象領域内の基準平面に投影された物体が存在する高さまで求めることで実体と虚像を区別して検出でき、しかも最初に平面投影ステレオ法を用いることにより、通常のステレオ視の処理と比べて演算量が減少し、さらにシーンに固有の特徴量や統計量に依存しないため、より頑健な物体検出を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】平面投影ステレオ法の説明図
【図2】本発明の一実施形態に係る物体検出装置によって立ち入り禁止区域のような監視領域内の監視対象物を検出・監視する様子を概略的に示す図
【図3】同実施形態に係る物体検出装置における画像処理装置の構成を示すブロック図
【図4】同実施形態の動作を説明するための空間走査法における2平面間の関係を示す図
【図5】同実施形態の動作を説明するための基準平面上の物体が基準平面より上側で結像することを示す図
【図6】同実施形態の動作を説明するための基準平面上の物体が基準平面より上側で結像することを示す図
【図7】同実施形態の動作を説明するための基準平面に写り込んだ物体が基準平面より下側で結像することを示す図
【図8】同実施形態の動作を説明するための基準平面に写り込んだ物体が基準平面より下側で結像することを示す図
【図9】同実施形態に係る物体検出装置の処理手順を示すフローチャート
【符号の説明】
10…監視領域(検出対象領域)
11,12…カメラ
13…画像処理装置
14…出力装置
21…平面投影ステレオ装置
22…空間走査法処理装置
23…監視対象物判定装置
Claims (6)
- 予め設定された検出対象領域内の物体を検出する物体検出方法において、
複数のカメラによって前記検出対象領域を撮影するステップと、
前記検出対象領域内に基準平面を設定し、該基準平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して投影像を形成するステップと、
前記基準平面上の各投影像間の差分を求め、該差分から前記基準平面以外に存在する高さのある物体による物体領域を抽出するステップと、
前記基準平面の上側及び下側に該基準平面に対して平行な複数の仮想平面を設定し、該仮想平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して投影像を形成するステップと、
前記各仮想平面毎に該仮想平面上の各投影像間の差分を前記物体領域について求め、該差分から前記物体を検出するステップとを有する物体検出方法。 - 予め設定された検出対象領域内の物体を検出する物体検出方法において、
複数のカメラによって前記検出対象領域を撮影するステップと、
前記検出対象領域内に基準平面を設定し、該基準平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して投影像を形成するステップと、
前記基準平面上の各投影像間の差分を求め、該差分から前記基準平面以外に存在する高さのある物体による物体領域を抽出するステップと、
前記基準平面の上側及び下側に該基準平面に対して平行な複数の仮想平面を設定し、該仮想平面上に前記物体領域を投影して投影像を形成するステップと、
前記各仮想平面毎に該仮想平面上の各投影像間の差分を求め、該差分から前記物体を検出するステップとを有する物体検出方法。 - 予め設定された検出対象領域内の物体を検出する物体検出装置において、
前記検出対象領域を撮影する複数のカメラと、
前記検出対象領域内に設定された基準平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して形成される各投影像間の差分から前記基準平面以外に存在する高さのある物体による物体領域を抽出する平面投影ステレオ装置と、
前記基準平面の上側及び下側に設定された該基準平面に平行な複数の仮想平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して得られる各投影像間の差分を前記物体領域について求め、該差分から前記物体を検出する空間走査法処理装置とを有する物体検出装置。 - 予め設定された検出対象領域内の物体を検出する物体検出装置において、
前記検出対象領域を撮影する複数のカメラと、
前記検出対象領域内に設定された基準平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して形成される各投影像間の差分から前記基準平面以外に存在する高さのある物体による物体領域を抽出する平面投影ステレオ装置と、
前記基準平面の上側及び下側に設定された該基準平面に平行な複数の仮想平面上に前記各物体領域を投影して得られる各投影像間の差分を前記各仮想平面毎に求め、該差分から前記物体を検出する空間走査法処理装置とを有する物体検出装置。 - 予め設定された検出対象領域を撮影する複数のカメラによって得られる撮影画像から該検出対象領域内の物体を検出する処理をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、
前記検出対象領域内に基準平面を設定し、該基準平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して投影像を形成する処理と、
前記基準平面上の各投影像間の差分を求め、該差分から前記基準平面以外に存在する高さのある物体による物体領域を抽出する処理と、
前記基準平面の上側及び下側に該基準平面に対して平行な複数の仮想平面を設定し、該仮想平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して投影像を形成する処理と、
前記各仮想平面毎に該仮想平面上の各投影像間の差分を前記物体領域について求め、該差分から前記物体を検出する処理とを前記コンピュータに行わせるためのプログラム。 - 予め設定された検出対象領域を撮影する複数のカメラによって得られる撮影画像から該検出対象領域内の物体を検出する処理をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、
前記検出対象領域内に基準平面を設定し、該基準平面上に前記各カメラによる撮影画像を投影して投影像を形成する処理と、
前記基準平面上の各投影像間の差分を求め、該差分から前記基準平面以外に存在する高さのある物体による物体領域を抽出する処理と、
前記基準平面の上側及び下側に該基準平面に対して平行な複数の仮想平面を設定し、該仮想平面上に前記物体領域を投影して投影像を形成する処理と、
前記各仮想平面毎に該仮想平面上の各投影像間の差分を求め、該差分から前記物体を検出する処理とを前記コンピュータに行わせるためのプログラム。
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