JP3795666B2 - ブテンポリマーの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、三フッ化ホウ素エーテル系錯体触媒を使用して、高い反応性を有するブテンポリマーを製造する方法に関するものである。さらに詳しくは、イソブテンを含有する炭化水素を液相で重合して、末端に高い反応性を示すビニリデン構造を有する分子を80モル%以上含み、好ましくは分子中に式(I)のイソブテン骨格を80%以上含有するブテンポリマーを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
米国特許第4,152,499号公報には、水またはアルコールを錯化剤とする三フッ化ホウ素錯体触媒を用いて純イソブテンを重合することにより得られる重合体は、二重結合形式がビニリデン構造であるものを高い割合で含有したブテンポリマーであって、無水マレイン酸等との間で高率のマレイン化反応が進行することが開示されている。同公報に記載されたマレイン化ポリブテンは、従来の塩素化を経て得られるマレイン化ポリブテンよりも、性能、経済面、環境面などにおいて優れているとされている。
このため、近年、アルコールに代表される錯化剤を含有する三フッ化ホウ素錯体触媒を用いて、ビニリデン二重結合の多いポリブテンを製造する提案が多くなされている。このようなポリブテンは、前記マレイン酸等との反応に優れているほか、エポキシ化反応等においても優れている。
【0003】
米国特許5,068,490号公報には、次の理由により、アルコール等を錯化剤とする三フッ化ホウ素錯体触媒よりもエーテルを錯化剤とする三フッ化ホウ素触媒のほうが優れている旨が主張されている。すなわち、(1)得られる重合体中のビニリデン基の含有率が高い、(2)一定の条件下ではより高分子量の重合体が得られる、(3)三フッ化ホウ素系触媒を用いると、反応の途中で転位反応などが生じ易いために重合時間(滞留時間)を短くすることが必要な場合があるが、エーテル錯体触媒では転化率が向上し副反応が少ないために滞留時間をより長くすることが可能である、(4)三フッ化ホウ素アルコール錯体触媒よりも選択性に優れている、としている。
そして同公報では、以上の理由から、第三級炭素原子が酸素原子に結合したエーテルを錯化剤とする三フッ化ホウ素錯体触媒の使用を提案している。
【0004】
一方、反応原料としては、100%の純イソブテンを用いるよりも、大量に生産されるいわゆるC4ラフィネートを原料とするほうが経済的には有利である。しかしその反面、C4ラフィネートは触媒の使用量が多く、触媒のコストがかさむ可能性がある。そのため、触媒の回収とその再使用が工業的な製法という観点からは大きな課題である。また、同公報では特に触れていないが、エーテル系錯体触媒は重合に際し一般にその使用量が多いという不利がある。
従って、エーテルを錯化剤とする三フッ化ホウ素錯体触媒を用いる場合、触媒のコストがコスト全体に与える影響が他の錯体触媒に比較して大きいので、工業的製法においては三フッ化ホウ素エーテル系錯体触媒の回収を考慮することが不可欠である。
【0005】
このような観点から、前記米国特許5,068,490号公報に提案された錯体触媒について検討したところ、同公報に提案されている酸素原子に結合している炭素原子が第三級炭素原子であるエーテルを錯化剤とする三フッ化ホウ素錯体触媒は、錯体の回収および再使用には到底耐え得ないものであることが判明した。すなわち、同公報記載のエーテルを用いた三フッ化ホウ素エーテル錯体触媒、特に代表としての三フッ化ホウ素・メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)錯体触媒は、重合中およびその他の工程において錯体の分解が激しく、重合後の錯体としての回収および再使用が困難である。
錯体回収に際しては、三フッ化ホウ素をガスとして回収することは可能であるが、工業的には錯体としての触媒を回収することが当然有利である。なお、錯体が分解する現象は、酸素に結合している炭素原子が第三級炭素原子であるエーテルのほか、第二級炭素原子であるエーテルの場合にも認められた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、マレイン化やエポキシ化などの反応において高い反応性を有するブテンポリマーを、原料や触媒のコストを低廉に維持し、かつ収率良く製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、三フッ化ホウ素と、酸素原子に結合している炭素原子がいずれも第一級炭素原子であるジアルキルエーテルとからなる錯体触媒は、安定で重合の間に分解等を起こすことが少ないという知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の第1は、以下の工程(I)および(II)からなる、末端ビニリデン構造を有するポリマー分子を80モル%以上含むブテンポリマーの製造方法に関するものである。
工程(I):10〜40重量%のブテン−1、1〜40重量%のブテン−2、 35〜70重量%のイソブテン、10〜30重量%のブタン類および0.5重量%以下のブタジエンからなるC4留分の原料中のオレフィン成分1モルに対して、三フッ化ホウ素と、各アルキル基の炭素数が炭素数1から8であって酸素原子に結合する炭素原子がいずれも第一級炭素原子であるジアルキルエーテル(2個のアルキル基は同一でも互いに異なっていてもよい)とからなる錯体触媒を三フッ化ホウ素として0.1〜500ミリモルの割合で重合帯域に添加し、重合温度−100℃〜+50℃および滞留時間5分〜4時間の範囲で連続的に液相重合する工程、
工程(II):三フッ化ホウ素対エーテルのモル比が実質的に反応前と同じ錯体触媒を重合液から回収し、回収した錯体触媒の少なくとも一部を前記液相重合帯域に循環する工程。
本発明の第2は、本発明の第1において、錯体触媒における三フッ化ホウ素とエーテルとのモル比が0.85:1.00〜1.10:1.00の範囲にあることを特徴とするブテンポリマーの製造方法に関する。
本発明の第3は、本発明の第1において、工程(I)におけるイソブテンの転化率が60〜100%の範囲にあることを特徴とするブテンポリマーの製造方法に関する。
本発明の第4は、本発明の第1において、前記ポリマー分子中の繰り返し構造単位のうち、下記式(1)で表される繰り返し構造単位の数が80%以上であることを特徴とするブテンポリマーの製造方法に関する。
【化2】
(ただし、nは0以上、好ましくは5以上、さらに好ましくは16以上でかつ 200以下の整数である。)
本発明の方法によれば、ブテン−1などのイソブテンと共重合可能なオレフィンを含むC4ラフィネート等の安価な反応原料を使用しても、末端ビニリデン構造の含有割合が高いブテンポリマーを製造することが可能である上に、特定のジアルキルエーテルを錯化剤とするために、三フッ化ホウ素錯体触媒を安定に分離回収して再使用することができる。すなわち、錯体触媒のコストを低減することができ、しかも高い反応性を有する末端ビニリデン構造の分子を80モル%以上含有し、かつ分子量分布の狭いブテンポリマーを高い収率で製造することが可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、反応器を備えた重合帯域(反応帯域)において前記C4留分を重合する。反応器としては、撹拌型反応器、ループ型反応器など任意の形式を採用することができる。また反応器は重合帯域中に複数個設けることができる。重合帯域からは未反応成分ならびに生成したブテンポリマーおよび触媒を含む重合液が流出する。
重合反応に使用する触媒としては、三フッ化ホウ素とエーテル R1−O−R2(式中のR1およびR2はそれぞれ炭素数1〜8の飽和脂肪族炭化水素基であって、エーテルの酸素原子に結合する炭素原子はいずれも第一級炭素原子であり、またR1、R2は同一でも異なっていてもよい)との間に形成される三フッ化ホウ素エーテル系錯体触媒が有用である。
上記のジアルキルエーテルとして、具体的にはジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジプロピルエーテルおよびジイソブチルエーテルが挙げられる。これらのジアルキルエーテルは、単独または適宜の割合で混合して使用することができる。
【0009】
三フッ化ホウ素エーテル系錯体触媒は、常法に従い簡便に製造することができ、例えば、あらかじめ室温以下に冷却した前記エーテルに対して、冷却しながらガス状の三フッ化ホウ素を所定の配位モル比になるように吹き込むことによって調製することができる。目的とする配位モル比は、エーテルの重量と吹き込んだ三フッ化ホウ素の重量から容易に算出することができる。
【0010】
本発明においては、錯体触媒中における三フッ化ホウ素とエーテルとの間のモル比は0.85:1.00〜1.10:1.00の範囲であることが必要であり、好ましくは0.90:1.00〜1.05:1.00の範囲である。三フッ化ホウ素のエーテルに対するモル比が0.85未満では十分なオレフィン転化率を得ることが難しく、経済的に不利である。逆に、三フッ化ホウ素のエーテルに対するモル比が1.10を超えると、酸触媒の活性が強くなりオレフィン成分の転化率は向上するが、異性化や転位反応等の副反応が起こり、目的とする高反応性を示すビニリデン構造を80%以上含有させることが困難となる。
また、上記の配位モル比の範囲で調製された三フッ化ホウ素エーテル系錯体触媒は、反応器に投入するまでその比率を維持するために、保存温度を室温以下に保持することが好ましい。なお、あらかじめ製造した錯体を反応帯域に供給する方法を用いることが好ましいが、必要に応じ三フッ化ホウ素とエーテルとを別個に反応帯域に供給し、反応系内において錯体を形成させて用いることも可能である。
【0011】
重合に使用する供給原料のC4留分は、例えばエチレンプラントにおいて、ナフサ、灯油、軽油、ブタン等のクラッカーから流出するC4ラフィネートであって、ブタジエンを抽出等により除去したものである。C4留分には、不飽和成分として約10〜40重量%のブテン−1、約1〜40重量%のブテン−2および約35〜70重量%のイソブテン、飽和成分として約10〜30重量%のブタン類ならびに約0.5重量%以下のブタジエンが含まれる(合計で100重量%)。この組成範囲である限り、供給原料については特に限定されるものではなく、流動接触分解(FCC)装置からの分解生成物などに含有されるイソブテンを含むC4炭化水素留分でもよい。
C4留分は、イソブテンの含有量が大きいほど好ましい。しかし、例えばC4ラフィネート中のイソブテンは多い場合でも70重量%である。ブタジエンは、存在する場合でも通常は不純物程度である。また原料中の水分は、通常10ppm 以下に調整するが、数10ppm 程度の水分が含まれていても特に支障なく重合を行うことができる。
【0012】
工程(I)における重合反応温度は、反応を液相で行うため−100℃〜+50℃の範囲であり、好ましくは−40℃〜+10℃の範囲である。低温になるほど、イソブテンを含有する炭化水素のオレフィン成分の転化率が抑制される。一方、高温になると転化率が抑制されるとともに異性化や転位反応等の副反応が起こり、本発明の目的生成物を得ることが困難になる。
【0013】
触媒投入量としては、供給原料中のオレフィン成分1モルに対し三フッ化ホウ素として0.1〜500ミリモルに相当する量が必要である。三フッ化ホウ素が0.1ミリモル未満では反応が進行し難く、また分子量の増大が著しい。500ミリモルを超える量の触媒を用いると分子量の低下が著しく好ましくない。ここで、本発明における錯体触媒は、三フッ化ホウ素とエーテルをそれぞれ調製時の供給モル数の割合で含有すると仮定する。すなわち、錯体の配位モル比は(三フッ化ホウ素の供給モル数)と(エーテルの供給モル数)との比に等しいとみなす。
本発明における分子量制御は、反応温度と触媒投入量の調節によって行うことができる。
【0014】
本発明における重合反応は、工業的生産の点から連続式で行うことが経済的かつ効率的である。連続式では錯体触媒と供給原料との接触時間が重要であり、本発明による重合反応では、三フッ化ホウ素エーテル系錯体触媒と供給原料との接触時間が5分〜4時間の範囲であることが望ましい。
接触時間が5分未満では十分なイソブテン成分の転化率が得られず、逆に4時間を超えると経済的な損失も多く、また触媒と長時間接触させることによって、生成したブテンポリマーの異性化や転位反応等の副反応が促進されるため、いずれも好ましくない。
【0015】
ブテンポリマーの製造における商業的な採算性を考慮すると、C4留分、例えばC4ラフィネート中のイソブテン成分の転化率がより高いことが望ましいが、本発明の条件を採用することにより、イソブテンの転化率として約60〜100%を達成することが可能である。
上記のように、重合触媒に三フッ化ホウ素エーテル系錯体触媒を用いて、イソブテンを含有するC4炭化水素留分を液相で重合することにより、有用な物性を有するブテンポリマーを得ることができる。
【0016】
ブテンポリマー中にビニリデン構造をより多く含有させる製造方法としては、前記の通り各種の方法が提案されている。しかしながら、生成したブテンポリマーの分子骨格については、立体規則的に連結したポリマーであろうという推論はなされているが、構造を実証した先行技術はない。
近年、NMRによる分析技術の大きな進歩により、有機高分子化合物中の炭素骨格の連結情報を知ることのできる測定法が開発された。この測定法は、2次元スペクトルの1種であり、炭素−水素間の連結および炭素−炭素間の連結を調べる手法であって、HSQC法やINADEQUATE法が挙げられる。
本発明においては、上記HSQC法やINADEQUATE法を用いて、得られたポリマーの構造を解析し、構造の実証を行った。すなわち、本発明で得られるブテンポリマーについて、図1にHSQC法による結果の例を、図2にINADEQUATE法で測定した結果の例を示す。
HSQC法では、横軸に1H−NMRを、縦軸に13C−NMRをとり、1H−NMRのピークと13C−NMRのピークが交差している点がその対応する炭素と水素が連結していることになり、これにより分子中の炭素−水素間の連結状態を知ることができる。
また、INADEQUATE法では、横軸に13C−NMRをとり、そのピークから縦軸に炭素の存在位置を測定する。その炭素の存在位置から図に示すように同位置の横方向にシフトさせると、そのとき同位置にある炭素のピークが連結した炭素となる。同様にその炭素から順序よく配列させていくと、1分子中の炭素−炭素間の連結、すなわち炭素骨格を知ることができる。
【0017】
HSQC法およびINADEQUATE法の測定から、本発明のブテンポリマーは、繰り返し構造単位の数の80%以上が式(1)に示す構造からなり、しかも末端ビニリデン構造であるポリマー分子を少なくとも80モル%含むものであることがわかる。なお、通常末端基の一方は tert−ブチル基である。また、式(1)に示す繰り返し構造単位の数nは0以上、好ましくは5以上、さらに好ましくは16以上であり、上限値は200である。
上記のように、本発明により得られるブテンポリマー分子は、繰り返し構造単位全体のうち80%以上が前記式(1)の構造からなる分子構造で形成されており、この構造は潤滑油添加剤および燃料清浄剤の助剤用の原料として有効である。
【0018】
このようにイソブテン骨格によって規則的に連結したポリマー構造を有するブテンポリマーの分子量は、数平均分子量(Mn)として500〜15,000の範囲にあり、しかも、GPC測定によるMw/Mn の値が1.0〜2.5の範囲にあることから狭い分子量分布を有することがわかる。このように分子量分布が狭いことにより、一定した粘度のものを得ることが可能である。従って、所定粘度の製品を確実に製造することができるために、製品の粘度調整を省くことが可能になる。
【0019】
なお、潤滑油添加剤としての性能の向上を図るためには、ブテンポリマーの末端位のオレフィン構造が問題となる。ブテンポリマー中の1対のオレフィン炭素は、13C−NMRの約110〜150ppm 領域においてそれぞれ固有の化学シフト値で検出され、図1に示したように、下記式(2)で表されるビニリデン構造のオレフィン炭素は114.4ppm および143.3ppm のピークに、また下記式(3)で表される3置換構造のオレフィン炭素は127.7ppm および135.4ppm のピークにそれぞれ対応する。さらに、各検出ピークの相対高さの積分強度比によって、各2重結合形式の相対割合を示すことができる。
【0020】
【化3】
【0021】
本発明で製造されるブテンポリマーは、末端ビニリデン構造を有する分子が 80モル%以上含まれるものである。このように末端ビニリデン構造を多量に含むために、本発明のブテンポリマーを原料に用いると、マレイン化やヒドロホルミル化等を行う場合の変性率が向上し、例えばマレイン化反応を経由することによりポリブテニルコハク酸イミドを高収率で製造することが可能である。
【0022】
重合後に重合帯域から流出する流体は、C4留分、例えばC4ラフィネート中にポリマーおよび錯体触媒が溶解または分散したものである。本発明の錯体触媒は安定であり、重合前後においても錯体としての形態には変化が起こり難い。従って、本発明の重合の後に錯体触媒を回収すれば、再使用が可能である。
回収の方法は、反応前の錯体と実質的に同一の錯体として回収することができる限り、特に限定されない。例えば、本発明の錯体触媒は、ある程度熱にも安定であるため、そのまま蒸留することによって回収することが可能である。また、重合反応液を十分な時間、例えば5〜60分間静置すると、反応層の下層として錯体触媒が沈降分離する傾向があるので、例えば適宜の静置ドラム内で静置分離しあるいは遠心分離等で強制的に分離させた後、適宜にこれを抜き出すことにより錯体触媒を回収することができる。また、金網、充填物等により沈降を促進する機能を有するコアレッサー等の機械的な分離手段を利用することも有効である。
なお、上記錯体触媒は、重合の間に分解等を起こすことはなく安定である。またこのような手段により分離できることは、酸素原子に結合する炭素原子がいずれも第一級炭素原子であるアルキル基を有するエーテル錯体に特有の性質である。
【0023】
そのほか触媒の分離回収手段としては、直流電圧または交流電圧を印加することにより、錯体触媒を沈降させて分離することもできる。直流電圧と交流電圧とを同時に印加することもできる。電圧は通常の定電圧発生装置を利用して発生させることができる。電圧印加による錯体触媒の分離は、電圧による電界強度が 0.001〜40kV/mm、好ましくは0.01〜1kV/mm の範囲で達成させることが可能であり、電圧印加に際しては、この範囲内で適宜に電圧を変動させることができる。また、上記の電圧印加をパルス的に行うこともできる。電界強度が 0.001kV/mm 未満では電圧印加による触媒の沈降分離効果が発現せず、逆に電界強度が40kV/mm を超えると、オリゴマーを含む反応混合物の絶縁破壊や電気分解が生じ易くなるため、いずれも好ましくない。
【0024】
また、直流および/または交流電圧を印加する電極間の距離は、0.1〜100cm、好ましくは1〜50cmの範囲から適宜に選択することができる。本発明において、一対の電極を組として、少なくとも一組の電極間において対象流体に対して電場を印加する構成を含む装置であれば、その形状および構造には特に制限がない。例えば電極形状として、平板状、中実棒状、中空円筒状、球状など任意の形態を採用することができる。電極面も多孔質面、あるいは網状面とすることもできる。すなわち、平行電極のほか、これらを適宜に組み合わせて一組の電極とすることができる。この場合、印加する電圧とともに電極間距離(間隔)を変えることにより、分離効果を適宜に調整することもでき、また、電極の正負を適宜に入れ換えることも可能である。さらに電極を複数対組み合わせてもよい。対象流体は、三フッ化ホウ素錯体を含む場合でも電気絶縁性であるため、電圧を印加しても電流はほとんど流れず、従って消費電力はわずかである。
【0025】
電圧の印加により分離効果を発現させる温度は、−100℃〜+50℃の範囲であれば特に限定されない。通常は、重合帯域からの重合反応液にそのまま、または触媒の影響を避けるために反応温度よりも低い温度領域で印加行うことができる。
また、電圧の印加時間も特に限定されない。例えばバッチ式で電圧を印加する場合には、錯体濃度、錯体の配位子の種類等にもよるが、通常は1分〜1時間の範囲から適宜に選択することができる。
電圧印加の間、重合反応液は撹拌等を行わずに静置することが好ましい。静置のみによって三フッ化ホウ素錯体を分離することは可能であるが、電場の印加を併用することにより、単に静置のみによる場合よりもはるかに早く、かつ容易に三フッ化ホウ素錯体を分離回収することができる。
なお、上記のように静置することが好ましいが、錯体の沈降分離に支障がない程度で反応混合物を流動させることもできる。従って、適宜の配管中を流動させる間に適宜の形状の電極を設けて電圧を印加し、錯体を連続的に沈降分離する方法を採用することも可能である。
【0026】
電圧を印加することにより反応重合液から下層として沈降分離した三フッ化ホウ素系錯体触媒を、適宜の抜き出し手段により系から抜き取ることによって、反応生成物から錯体触媒を分離回収することができる。また、沈降した錯体は、配位モル比が反応前の値から変化していないので、反応前と同等の触媒活性を維持しており、なんら調整を加えることなく、そのまま再度反応に使用することができる。
【0027】
なお、2回目以降の反応において、適宜に未使用の三フッ化ホウ素系錯体触媒を追加することは可能である。例えば、ポリマーとともに系外に流出した錯体触媒の量に相当する量を補充する。また、錯体自体を追加するほか、錯体成分である三フッ化ホウ素、錯化剤などを同時にまたは個別に添加することもできる。さらに回収触媒の再使用に際しては、適宜に希釈剤等を加えることもできる。
再使用時の重合においては、初めの重合と同一の反応条件を採用することができるが、適宜に変更することもできる。
【0028】
得られたポリマーに僅かに錯体触媒が残存するときは、必要に応じて従来公知の触媒除去方法、例えば適宜の中和工程により除去することができる。このような残存する錯体触媒の除去は、すでに大部分の錯体触媒が除去されているので簡単に行うことができる。触媒分離後に適宜の分離手段、例えば蒸留操作などにより目的のポリマーを得ることができる。
上記のように、本発明においては、重合液からその中に含まれる触媒の少なくとも一部を回収し、これを反応原料であるC4留分に対し所定割合で加えて反応に供する。この際、必要により新規な触媒を追加することも可能である。このように、本発明においては触媒が循環して使用される。触媒の循環は、連続的に行ってもよく、また重合自体は連続式であっても、回収した触媒を一旦触媒貯槽に貯えた後に使用する方法を採用することもできる。
触媒を分離した反応液については、常法により未分離の触媒を失活した後、蒸留により目的とするブテンポリマーを得ることができる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
重合反応の供給原料としては、イソブテンを含有するC4ラフィネート(エチレンクラッカーからのブタジエン抽出残)を使用した。C4混合物の組成は以下の通りである(重量%)。
【0030】
<三フッ化ホウ素エーテル系錯体触媒の調製>
−10℃以下に保持した所定量のエーテルに、内容温度が−10℃を超えないように冷却しながら、所定の配位モル比に達するまで三フッ化ホウ素(純度 99.7%)を吹き込み、錯体触媒を調製した。分解の懸念があるものは、分解温度以下の温度に保存して反応に供した。配位モル比は、エーテル化合物の重量と吹き込んだ三フッ化ホウ素の重量から求めた。
【0031】
<重合装置の仕様および重合手法>
重合反応は次に示す連続式の重合装置を用いて行った。すなわち、可変式の攪拌機、恒温調節が可能な低温循環冷却装置、原料の供給口、錯体触媒の供給口、重合温度指示計、静置槽、失活槽および排出口を備えた、内容積2リットルの反応器を設置した。
反応器内に液化した供給原料を所定の流量で送入し、接触時間を変更する際には、供給原料の流量を変化させた。
所定流量の三フッ化ホウ素エーテル系錯体を、錯体触媒の供給口から定量ポンプにより送入して連続的に重合反応を行った。
C4ラフィネート中のイソブテン成分の転化率は、反応前後において原料および反応液をガスクロマトグラフィーにより測定し、その組成変化から算出した。
反応器からの重合反応液を静置槽に導き、十分に静置した後、下層から錯体触媒を抜き取った。抜き取った錯体触媒は反応槽に循環させて再使用した。
一方、静置槽の上層は失活槽に導き、未分離の錯体触媒が中和されるまで希水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、その後有機相を分離した。得られた有機相から減圧蒸留により未反応の供給原料と炭素数24以下の軽質分を留去した。残った生成物から得られたブテンポリマーの収率を算出した。
ブテンポリマーの分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求め、分子骨格および分子末端のオレフィン構造の帰属および定量は、核磁気共鳴装置(NMR)による測定を用いて行った。
また静置槽から抜き取った錯体触媒については、次のようにしてNMR分析により錯体の配位モル比を確認した。すなわち、例えば三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体については、13C−NMRにより分析を行うと、12.9ppm と 69.9ppm に2本のジエチルエーテルの炭素に由来するピークが検出される。錯体のモル比が変化するとともに13C−NMRスペクトル上のこれら2本のピークの位置がシフトすることを利用して、検出された化学シフト値と予め作成した検量線とから錯体触媒のモル比を決定することができる。
【0032】
<実施例1>
上記の反応器内に、前述の供給原料を2リットル/時間の流量で送入し、オレフィン成分と錯体触媒の平均接触時間を1時間とした。同時に錯体触媒として、三フッ化ホウ素とジエチルエーテル(試薬特級)とのモル比を1.00:1.00に調整した未使用の三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を、供給原料のオレフィン成分1モルに対して1.65ミリモルの割合で連続投入し、さらに静置槽で分離回収した錯体触媒を6.62ミリモルの割合で投入し、反応器内を−10℃に維持しながら重合反応を行った。
生成物を連続的に抜き出し、上記の重合手法に従って触媒を分離回収し、再使用した。最終的にイソブテンの転化率、ブテンポリマーの収率、得られたブテンポリマーの分子量、分子骨格および分子末端のオレフィン構造の帰属および定量を行った。得られたポリマーは、繰り返し構造単位の数の90%以上が式(1)に示す構造のものであった。
なお、後に図3に示すように、錯体触媒のNMR検査の結果、連続10時間の運転を行った後においても、錯体触媒の配位モル比は反応前の値と変化していないことがわかった。
【0033】
<実施例2>
実施例1において、ジエチルエーテルをジメチルエーテルに代え、三フッ化ホウ素とジメチルエーテルとのモル比を1.00:1.00に調整した三フッ化ホウ素ジメチルエーテル錯体を重合触媒とした。
錯体触媒の投入量、供給原料の流量、重合温度等の条件を実施例1と同一にして重合反応を行った。
得られたポリマーは、繰り返し構造単位の数の90%以上が式(1)に示す構造のものであった。
【0034】
<実施例3>
実施例1における重合温度−10℃を−30℃に変えて重合を行った。
錯体触媒およびそのモル比、錯体触媒の投入量、供給原料の流量等の条件は実施例1と同一にした。
得られたポリマーは、繰り返し構造単位の数の90%以上が式(1)に示す構造のものであった。
【0035】
<実施例4>
供給原料のオレフィン成分1モルに対する三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体触媒の総投入量を、実施例1における8.27ミリモルから4.13ミリモルに減少して重合を行った。
錯体触媒およびそのモル比、供給原料の流量、重合温度等の条件は実施例1と同一にした。
得られたポリマーは、繰り返し構造単位の数の90%以上が式(1)に示す構造のものであった。
【0036】
<実施例5>
実施例1における供給原料の流量2リットル/時間を、6リットル/時間に増大し、オレフィン成分と錯体触媒の平均接触時間を20分として重合を行った。
錯体触媒およびそのモル比、錯体触媒の投入量、重合温度等の条件は実施例1と同一にした。
得られたポリマーは、繰り返し構造単位の数の90%以上が式(1)に示す構造のものであった。
【0037】
<比較例1>
実施例1におけるジエチルエーテルをエタノールに変え、三フッ化ホウ素とエタノールとの間のモル比を0.90:1.00に調整した三フッ化ホウ素エタノール錯体を、供給原料のオレフィン成分1モルに対して0.41ミリモルの割合で連続投入して重合反応を行った。また触媒の静置と分離は行わなかった。
供給原料の流量、重合温度等の条件は実施例1と同一にした。
【0038】
<比較例2>
実施例1における三フッ化ホウ素とジエチルエーテルとのモル比1.00: 1.00を0.50:1.00に変えた三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を調製し、重合触媒とした。
錯体触媒の投入量、供給原料の流量、重合温度等の条件は実施例1と同一にした。
【0039】
<比較例3>
実施例1における重合温度−10℃を+55℃に変えて重合を行った。
錯体触媒およびそのモル比、錯体触媒の投入量、供給原料の流量等の条件は実施例1と同一にした。
【0040】
<比較例4>
実施例1における供給原料の流量2リットル/時間を、120リットル/時間に増大し、オレフィン成分と錯体触媒の平均接触時間を1分として重合を行った。
錯体触媒およびそのモル比、錯体触媒の投入量、重合温度等の条件は実施例1と同一にした。
【0041】
実施例1〜5および比較例1〜4の試験結果について、イソブテンの転化率、ブテンポリマーの収率、分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)および末端オレフィン構造分布を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
<参考例1>
(三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を触媒とした場合)
1.0:1.0のモル比で配位した三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体によりC4ラフィネートを重合させた後に、反応液を静置し、採取した回収触媒を含む下層部液体について、13C−NMRにより分析を行うと、前記のように12.9ppmと69.9ppm に2本のジエチルエーテルの炭素に由来するピークが検出された。錯体のモル比が変化するとともに13C−NMRスペクトル上の2本のピークの位置がシフトすることから、検出された化学シフト値と予め作成した検量線とから錯体触媒のモル比を決定することができる。前記実施例において採取した下層部からの錯体の測定結果は、未使用の錯体触媒(1.0:1.0モル付加物)の検出ピークと同位置にあり、従って使用前と同一のモル比であることが確かめられた。さらに触媒としての活性も維持されていた。
図3は、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体の反応使用前後における13C−NMRによる測定結果である。
【0044】
<参考例2>
(三フッ化ホウ素メチルtert−ブチルエーテル錯体を触媒とした場合)
室温下で、1.0:1.0のモル比で三フッ化ホウ素メチルtert−ブチルエーテル錯体を調製しようとすると、三フッ化ホウ素の吹き込み開始時からメチルtert−ブチルエーテルの分解反応が起こった。所定量の三フッ化ホウ素を吹き込んだ後の溶液について、13C−NMRの測定を行ったところ、三フッ化ホウ素メチルtert−ブチルエーテルの炭素に由来するピークは存在せず、代わりにメチルアルコールの炭素に由来するピークが検出され、錯体は三フッ化ホウ素メチルアルコール錯体(1.0:1.0モル付加物)に変化していることが確認された。なお、この場合には、NMR溶媒にCF3CO2Dを使用したため、13C−NMRスペクトル上でメタノールと重メタノールの同位体交換反応に由来する別個の2本のピークが検出された。
図4は、三フッ化ホウ素錯体の13C−NMRスペクトルであり、図4(a)は三フッ化ホウ素メチルtert−ブチルエーテル錯体を目的として調製した錯体、図4(b)は別個に調製した三フッ化ホウ素メチルアルコール錯体(1:1モル付加物)の場合である。
上記の結果から、三フッ化ホウ素メチルtert−ブチルエーテル錯体などのように第一級炭素原子が酸素に結合した形態ではないエーテルは、室温下で安定に存在することができず、調製時および/または反応時に分解反応が生じ、回収および再使用に耐え得ないことが判る。室温よりも低い重合温度ではより安定になるが、ジエチルエーテルの三フッ化ホウ素錯体の方が安定性の点で優れている。
【0045】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、比較的イソブテン純度が低いC4ラフィネート等の安価な反応原料を使用することが可能である上に、触媒としての第一級炭素原子が酸素に結合するジアルキルエーテル錯体触媒は安定に分離回収して再使用し得るために、触媒のコストを低減することができる。しかも高い反応性を有する末端ビニリデン構造の分子を80モル%以上含有し、かつ分子量分布の狭いブテンポリマーを高い収率で製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブテンポリマーのHSQC法による測定結果である。
【図2】ブテンポリマーのINADEQUATE法による測定結果である。
【図3】三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体の13C−NMRによる測定結果である。
【図4】三フッ化ホウ素錯体の13C−NMRスペクトルであり、(a)は三フッ化ホウ素メチルtert−ブチルエーテル錯体を目的として調製した錯体、(b)は三フッ化ホウ素メチルアルコール錯体(1:1モル付加物)の場合である。
Claims (4)
- 以下の工程(I)および(II)からなる、末端ビニリデン構造を有するポリマー分子を80モル%以上含むブテンポリマーの製造方法、
工程(I):10〜40重量%のブテン−1、1〜40重量%のブテン−2、35〜70重量%のイソブテン、10〜30重量%のブタン類および0.5重量%以下のブタジエンからなるC4留分の原料中のオレフィン成分1モルに対して、三フッ化ホウ素と、各アルキル基の炭素数が1から8であって酸素原子に結合する炭素原子がいずれも第一級炭素原子であるジアルキルエーテル(2個のアルキル基は同一でも互いに異なっていてもよい)とからなる錯体触媒を三フッ化ホウ素として0.1〜500ミリモルの割合で重合帯域に添加し、重合温度−100℃〜+50℃および滞留時間5分〜4時間の範囲で連続的に液相重合を行う工程、
工程(II):三フッ化ホウ素対エーテルのモル比が0 . 85:1 . 00〜1 . 10:1 . 00の範囲にある錯体触媒を重合液から回収し、回収した錯体触媒の少なくとも一部を前記液相重合帯域に循環する工程。 - 前記工程( I )における錯体触媒の三フッ化ホウ素とエーテルとのモル比が0.85:1.00〜1.10:1.00の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のブテンポリマーの製造方法。
- 前記工程(I)におけるイソブテンの転化率が60〜100%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のブテンポリマーの製造方法。
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