JP5670874B2 - ポリイソブチレンの液相重合方法 - Google Patents

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Description

本発明はオレフィンの重合に関し、そしてポリオレフィン製品の製造に関する。詳しくは、本発明は、液相重合方法を用いる種々のポリオレフィン製品の製造に関する。この後者に関して、本発明は、錯化剤で安定化される改質BF3触媒を用いるオレフィンの重合のための新規液相方法に関する。
BF3を含むフリーデル・クラフツ触媒を用いるオレフィンの重合は一般に知られている手順である。得られた製品の重合度は、種々の公知の重合技術のどれを用いるかに応じて異なる。この後者に関して、ポリマー製品の分子量が重合度に直接関連し、そして所望の平均分子量を有する種々の製品を製造するためにプロセスパラメータを操作することにより重合度を操作できることが理解されるべきである。
一般的に言うと、オレフィン重合方法の性質および機構のゆえに、ポリオレフィン製品は、重合プロセスの終わりに各分子中に残る単一の二重結合を有する。この残留二重結合の位置は製品の重要な特徴であることが多い。例えば、残留二重結合が末端(ビニリデン)位にあるポリイソブチレン(PIB)分子は、残留二重結合が内部にある、すなわち末端位置にはないPIB分子より反応性であることが知られている。二重結合の少なくとも50%が末端位にあるPIB製品は、高ビニリデンPIBまたは高反応性PIBと呼ばれることが多い。ポリオレフィン製品が末端二重結合を有する程度は、プロセスパラメータの操作によって操作することも可能である。
オレフィンのオリゴマー化に関する現在の方法は、BF3が共触媒と錯化されているBF3/共触媒系を用いることが多い。これは、オレフィン重合分野の当業者に対して周知されている様々な理由で行われる。例えば、米国特許証第5,408,018号において説明されているように、錯化BF3触媒は、PIBの分子量、ビニリデン含有率および多分散性を操作し、それらの調和を試みるために有用でありうる。共触媒は、多くの場合、プロパノールまたはより高級なアルコールであり、こうした共触媒系は、所望の製品がポリアルファオレフィンであるか、あるいはポリ内部オレフィンであるかに関係なく用いられる。しかし、こうした共触媒錯体中でベータ水素原子を有するアルコールを使用するのは、経時的にBF3がベータ水素原子を攻撃する傾向があるので問題である。これは、アルコールの分解の原因になり、それによって触媒は効力が無くなる。従って、共触媒錯体は不安定であり、そして保存寿命が非常に短いことが多い。
この問題に対処するために、現在の多くの方法は、共触媒錯体の反応器への導入直前にアルコールと気体状BF3とを混合することにより共触媒錯体を現場で(in situ)製造する手順を用いる。さらに、過剰のアルコールを用い、そして触媒活性を強化するために下流の数個所で反応塊(mass)に気体状BF3を散布することがこうした共触媒系を用いるプロセスの実施において珍しくはない。こうした方法は三相反応を意味し、そして反応塊(mass)に気体状BF3を分散させる手段を与えるために攪拌槽反応器を用いる必要性を示唆している。これらの方法は、気体取り扱い能力を与えるとともにプラグ流れ反応器構成の必要性を満足させるために回分式反応器または一式の直列連続攪拌槽反応器のいずれかを用いる。
少なくとも二つの異なるグレード、すなわち、正規グレードと高ビニリデングレードにおいて、アルファオレフィン、特にPIBを製造できることも知られている。従来法では、これらの二種の製品グレードは異なる方法によって製造されてきたが、両方とも、PIB濃度が40〜60質量%の範囲であってもよい希釈原料を多くの場合一般に用いる。より最近、イソブチレン含有率90質量%以上の濃縮原料を用いて少なくとも高ビニリデンのPIBを製造できることが注目されてきた。石油留分中に一般に存在するイソブタン、n−ブタンおよび/または他のより低級のアルカンなどの非反応性炭化水素も希釈剤として原料に含めることが可能である。原料は、多くの場合、1−ブテンおよび2−ブテンなどの少量の他の不飽和炭化水素を含有することも可能である。
正規グレードのPIBは、500〜1,000,000またはそれ以上の分子量の範囲であることが可能であり、一般に、時には−50〜−70℃ほどに低い低温で回分法において製造される。AlCl3、RAlCl2またはR2AlClが触媒として用いられる。触媒は最終PIB製品から全面的に除去されるとは限らない。分子量は、製品の分子量が温度と逆比例して変化するので温度によって制御することが可能である。すなわち、より高い温度は、より低い分子量をもたらす。反応時間は数時間程度であることが多い。所望のポリマー製品は、分子当たり単一の二重結合をもち、そしてこの二重結合は殆ど内部に存在する。一般的に言うと、二重結合の少なくとも約90%は内部に存在し、そして二重結合の10%未満は末端位にある。末端二重結合の形成が反応速度論的に有利であることが考えられるとしてさえも、長い反応時間と触媒が全面的に除去されるとは限らないとうい事実の両方は、より熱力学的に有利な内部二重結合異性体を形成するように分子の転位(rearrangement)を促進する。正規のPIBは、特に潤滑油において粘度調整剤として、増粘剤として、そしてプラスチックフィルムおよび接着剤用の粘着性付与剤として用いることが可能である。PIBは、洗浄剤および燃料と潤滑油用の分散剤の製造用の中間体を製造するために官能化することもできる。
市場では比較的新しい製品である高ビニリデンPIBは、代表的には70%より多い、好ましくは80%より多い末端二重結合のより大きな割合によって特徴付けられる。これは、正規のPIBと比べて、より反応性の製品をもたらし、従って、この製品は高反応性PIBとも呼ばれる。高反応性(HR−PIB)と高ビニリデン(HV−PIB)という用語は同義語である。HV−PIBを製造する基本的な方法はすべて、反応時間を厳密に制御できるとともに一旦所望の製品が生成したら触媒を直ちに中和できるように、BF3および/または改質BF3触媒を用いる反応器系を含む。末端二重結合の形成が反応速度論的に有利であるので、短い反応時間は高ビニリデンレベルを促進する。反応は、内部二重結合への著しい異性化が起きうる前に、通常は例えばNH4OHなどの塩基性水溶液で冷却される。分子量は比較的低い。約950〜1050の平均分子量を有するHV−PIBは最も一般的な製品である。イソブチレンに対する転化率は、より高い転化率に反応を導こうと試みると異性化を通してビニリデン含有率が低下するので75〜85%に維持される。先行している1979年5月1日付けの米国特許第4,152,499号、1986年8月12日付けの第4,605,808号、1991年11月26日付けの第5,068,490号、1993年3月2日付けの第5,191,044号、1992年6月22日付けの第5,286,823号、1995年8月18日付けの第5,408,018号、1999年10月5日付けの第5,962,604号はすべて関連した主題に関わっている。
米国特許第4,152,499号には、重合触媒として作用する気体状BF3のシール下でイソブチレンからPIBを製造する方法が記載されている。この方法は、二重結合の60〜90%が末端(ビニリデン)位にあるPIBの製造をもたらす。
米国特許第4,605,808号には、BF3とアルコールとの錯体から成る触媒を用いるPIBを製造する方法が開示されている。こうした触媒錯体の使用によって、反応パラメータのより効果的な制御が可能となることが示唆されている。二重結合の少なくとも約70%が末端位にあるPIB製品を得るために、少なくとも8分の反応接触時間が必要である。
米国特許第5,191,044号には、すべての遊離BF3が反応器に無いことを確実にするためにBF3/アルコール錯体の慎重な前処理を必要とするPIB製造方法が開示されている。錯体は、二重結合の少なくとも約70%が末端位にある製品を得るために、過剰のアルコール錯化剤を含有しなければならない。例示された唯一反応時間は10分であり、反応は0℃未満の温度で行われる。
高ビニリデンレベルを得る鍵は、反応時間の厳密な制御に加えて、触媒反応性の制御であると思われる。これは、過去においては、s−ブタノールおよびMTBEを含む種々の酸素化物(oxygenates)とのBF3の錯化によって行われてきた。一つの理論は、異性化反応を不均化(disproportionately)で示し、従ってビニリデン生成反応(重合)速度と異性化反応速度との間のより大きな差を考慮して、これらの錯体が実際にはBF3自体より低い反応性であることである。こうしたBF3錯体がプロトン付加されておらず、従って末端二重結合を異性化できないことを示唆するメカニズムも提案されている。これは、一般に、(BF3に選択的にプロトン付加できる)水をこれらの反応系から排除しなければならないことをさらに示唆している。実際、BF3錯体を用いるPIBの製造を記載している先行の刊行物には、低水フィード(20ppm未満)が高ビニリデン製品の生成に対して決定的に重要であることが教示されている。
HV−PIBは、高反応性の理由のみでなく、最終製品用途における「無塩素」材料に関する拡大する要求の理由でも、中間体の製造用の正規グレードPIBをますます置き換えつつある。重要なPIB誘導体は、PIBアミン、PIBアルキレートおよびPIB無水マレイン酸付加体である。
PIBアミンは、後続のアミン化用の反応サイトを生じさせる種々のPIB中間体を伴う様々な手順を用いて製造することができる。これらの中間体には、例えば、エポキシド、ハロゲン化物、無水マレイン酸付加体およびカルボニル誘導体を挙げることができる。
HV−PIBを「高反応性」と言うのは、正規グレードのPIBを基準としてである。HV−PIBは、絶対的な観点からは、これらの中間体の幾つかの生成に向けてまだ高度に反応性ではない。他の種類の化合物、例えばポリエーテルは、アミンおよびアミン中間体の生成に際して遙かにより反応性でありうる。ポリエーテルから誘導されたアミンは、ポリエーテルアミン(PEA)として知られており、そしてPIBアミンに対する競合品である。
フェノール化合物用のアルキル化剤としてのHV−PIBの用途は、HV−PIBを用いて達成可能なより高い反応性およびより高い収率によってもたらされる。これらの極長鎖アルキルフェノールは、界面活性剤および類似製品用の良好な疎水性物質である。
最大量のPIB誘導体はPIB−無水マレイン酸反応製品である。HV−PIBは、二重結合を通して無水マレイン酸と反応し、酸無水物官能基をもつ製品をもたらす。この官能基は、アミドおよび他のカルボキシレート誘導体の生成用の反応性をもたらす。これらの製品は、現在製造されている潤滑油の洗浄剤および分散剤の殆どに関する基礎原料である。上述したように、PIB−無水マレイン酸製品は、PIBアミン燃料添加剤の製造における中間体として用いることも可能である。
様々な目的で商業的に有用である他のポリオレフィンには、ビニリデン含有率が50%未満である従来のPIB、イソブチレンなどの分岐モノマーの低分子量(350未満、場合によっては250未満のものさえある)オリゴマー、直鎖C3〜C15アルファオレフィンのオリゴマーおよびより高い分子量のポリマー、ならびに直鎖C4〜C15非アルファ(内部二重結合)オレフィンのオリゴマーおよびより高い分子量のポリマーが挙げられる。これらの材料はすべてオレフィン重合分野の当業者に対して周知されているけれども、プロセス効率および/または製品品質を改善するとともに運転コストおよび/または資本支出を低減させる新しい開発が常に必要とされている。
本発明は、ポリオレフィン製品の効率的で経済的な製造のための新規方法を提供する。一般的に言うと、本発明は、前もって選択された特性をもつポリオレフィン製品を製造する液相重合方法を提供する。本発明の原理および着想によると、本方法は、少なくとも一種のオレフィン成分を含む液体原料およびBF3とBF3用の錯化剤との安定な錯体を含む触媒組成物を供給する工程を含む。原料および触媒組成物はループ反応器反応域内の残留反応混合物に導入する。ループ反応器反応域において、残留反応混合物は、残留反応混合物、添加された原料および添加された触媒組成物の均質混合を生じさせるのに十分な再循環速度で再循環させて、前記反応域内で再循環する均質混合反応混合材を生じさせる。再循環する均質混合反応混合材を均質混合状態に維持する一方で、反応混合材を前記反応域内で再循環させつつ、反応混合材中で実質的に一定の反応温度を与えるように計算された速度で前記反応混合材から反応熱を除去する。一定の反応温度は、前記原料に導入されたオレフィン成分を触媒組成物の存在下で重合して所望のポリオレフィン製品を生成させるのに相応しいレベルの温度である。所望のポリオレフィン製品を含む製品ストリームを反応域から抜き取る。本発明によると、重合しているオレフィン成分の反応域内での滞留時間が所望のポリオレフィン製品の製造のために適切であるように、反応域への原料の導入と反応域からの製品ストリームの抜き取りを制御する。
本発明の一つの好ましい形態によると、反応域は、多管式熱交換器のチューブ側を含むことが可能である。発熱オレフィン重合反応の熱は熱交換器のシェル側の冷媒の循環によって発生と同時に除去することが可能である。好ましくは、重合しているオレフィン成分の滞留時間は約3分以下であることが可能である。なおより好ましくは、こうした滞留時間は約2分以下であることが可能である。なおより好ましくは、こうした滞留時間は約1分以下であることが可能である。理想的には、滞留時間は1分未満であることが可能である。
本発明のもう一つの好ましい形態によると、錯化剤は、好ましくは、BF3と安定な触媒錯体が形成されるような薬剤であるのがよい。これは、オリゴマー化プロセスのために必要とされる比較的高い反応温度で特に有利である。これに関して、錯化剤は、有利には、アルコール、好ましくは第一アルコール、なおより好ましくはC1〜C8第一アルコールを含むことが可能である。本発明の非常に好ましい形態において、アルコールはβ炭素上に水素原子をもたないのがよい。本発明のこの非常に好ましい形態において、アルコールは、例えば、メタノールまたはネオペンタノールであってもよい。
本発明のなおもう一つの好ましい形態によると、錯化剤は、グリコール、好ましくはグリコールの各ヒドロキシル基が第一位にあるグリコール、なおより好ましくはグリコールの各ヒドロキシル基が第一位にあるC1〜C8グリコールを含むことが可能である。本発明のこの非常に好ましい形態において、グリコールは、例えばエチレングリコールであることが可能である。
本発明のもう一つの態様の着想および原理に従って、触媒錯体中のBF3対錯化剤のモル比は約0.5:1〜約5:1の範囲であることが可能である。好ましくは、前記錯体中のBF3対錯化剤のモル比は約0.5:1〜約2:1の範囲であることが可能である。なおより好ましくは、錯体中のBF3対錯化剤のモル比は約0.5:1〜約1:1の範囲であることが可能である。理想的には、錯体中のBF3対錯化剤のモル比は約1:1であることが可能である。あるいは、前記錯体中のBF3対錯化剤のモル比は約0.75:1であることが可能である。
本発明のもう一つの態様によると、本方法は、前記原料において前記混合材に導入されるオレフィン成分のモルごとに約0.1〜約10ミリモルのBF3が、前記触媒組成物を含む反応混合材に導入されるように望ましくは行うことが可能である。好ましくは、前記原料において混合材に導入されるオレフィン成分のモルごとに約0.5〜約2ミリモルのBF3は、触媒組成物を含む反応混合材に導入することが可能である。
本発明のもう一つの重要な好ましい特徴は、第1の体積流量での反応混合材の連続再循環および総合的な第2の体積流量での原料および触媒組成物の連続導入を伴う。望ましくは、第1の体積流量対第2の体積流量の比は約20:1〜約50:1の範囲であることが可能である。好ましくは、第1の体積流量対第2の体積流量の比は約25:1〜約40:1の範囲であることが可能である。理想的には、第1の体積流量対第2の体積流量の比は約28:1〜約35:1の範囲であることが可能である。本発明のこの後者の態様に関して、第1の体積流量対第2の体積流量の比は、反応混合材中の成分の濃度が本質的に一定のままであり、そして本質的に等温の状態が前記反応混合材中で確立され、維持されるような比であることが可能である。
本発明の原理および着想に従って、原料および触媒組成物をプレミックスし、そして前記第2の体積流量で単一ストリームとして合わせて反応域に導入することが可能である。あるいは、原料および触媒組成物を二つのストリームとして別個に反応域に導入することが可能であり、そして合わせた流量は合計で前記第2の体積流量となる。
本発明の原理および着想にさらに従って、反応器構成、反応混合物の特性および第1の体積流量は、好ましくは、乱流が前記反応域内で維持されるようなものであることが可能である。これに関して、本発明の理想的な形態において、少なくとも約2000のレイノルズ数が前記反応域内で維持される。本発明の原理および着想になおさらに従って、反応器は多管式熱交換器のチューブ側の方式を取ることが可能である。これに関して、本発明の理想的な形態において、少なくとも約50Btu/min・ft2°FのUが反応域内で維持される。
好ましくは、本発明によると、原料は少なくとも約30質量%の前記オレフィン成分を含むことが可能である。さらに、原料は非反応性炭化水素希釈剤を含むことが可能である。この後者に関して、原料は少なくとも約30質量%の前記オレフィン成分を含むことが可能であり、残りは非反応性炭化水素希釈剤である。
本発明の重合方法はカチオンプロセスであることが可能である。あるいは、本発明の重合方法は共有結合プロセスであることが可能である。本発明の重要な特徴は、本発明の方法のポリオレフィン製品が少なくとも約300であるが約5000以下の分子量をもつことができることである。あるいは、本発明の方法のポリオレフィン製品は、約350以下であるが場合によって約250以下の分子量をもつことが可能である。
本発明の重要な態様によると、重合に供されるオレフィン成分は、イソブチレンを含むことが可能であり、ポリオレフィン製品はPIBを含むことが可能である。さらに本発明のこの態様によると、PIBは、少なくとも約50%のビニリデン含有率をもつことが可能である。あるいは、PIBは、約50%以下のビニリデン含有率をもつことが可能である。
本発明のなおもう一つの重要な態様によると、オレフィン成分は分岐化合物であることが可能であり、そして製品は、1員(member)オリゴマー、2員オリゴマー、3員オリゴマーまたは4員オリゴマーを含むことが可能である。本発明の方法において用いられるオレフィン成分はイソブチレンを含むことが可能であり、そしてポリオレフィン製品は、C12、C16、C20またはC24PIBオリゴマーを含むことが可能である。あるいは、オレフィン成分はC3〜C15直鎖アルファオレフィンまたは2−ブテンなどのC4〜C15反応性非アルファオレフィンのいずれかを含むことが可能である。
本発明は、HV−PIVの効率的で経済的な製造のための新規方法をさらに提供する。一般的に言うと、本発明は、過去に可能と考えられたより高い温度および短い反応時間で重合反応を行うHV−PIVの製造方法を提供する。詳しくは、本発明は、低分子量高反応性ポリイソブチレンを製造する液相重合方法を提供する。一般的に言うと、本方法は、カチオン重合を伴うことが可能である。しかし、幾つかの条件下で重合反応は共有結合型であることが可能である。特に、エーテルを錯化剤として用いる時、後者が当てはまりうる。本発明のこの実施形態によると、本方法は、イソブチレンを含む原料およびBF3と錯化剤との錯体を含む触媒組成物の供給を含む。原料および触媒組成物は、反応域において別個に、あるいは単一混合ストリームとして残留反応混合物に導入される。その後、残留反応混合物、原料および触媒組成物は均質に混合して、前記反応域に均質混合反応混合材を生じさせる。反応混合材は均質混合状態に維持され、そして反応混合材が前記反応域内にありつつ、前記混合材を少なくとも約0℃の温度に保持して、それにより反応混合材中のイソブチレンを重合してポリイソブチレン製品を生成させる。低分子量高反応性ポリイソブチレンを含む製品ストリームは、その後反応域から抜き取る。前記反応域への前記原料の導入と反応域からの製品ストリームの抜き取りは、重合しているイソブチレンの反応域内での滞留時間が約4分以下であるように制御する。本発明によると、滞留時間が約3分以下、約2分以下、約1分以下、理想的には1分未満でさえでもあるように反応を行うことが可能である。
本発明の着想および原理によると、本方法は、こうして製造されたポリイソブチレンが約200〜約5000の範囲内、約600〜約4000の範囲内、約700〜約3000の範囲内、約800〜約2000の範囲内、理想的には約950〜約1050の範囲内の分子量をもつようなやり方で行うことが可能である。本発明によると、例えば、約1000の分子量などの特定の分子量を達成できるように本方法を制御することが可能である。
本発明の主目的は、少なくとも約70%のビニリデン含有率をもつポリイソブチレン製品の製造を確実にするために十分に制御できる方法を提供することである。より好ましくは、PIB製品は少なくとも約80%のビニリデン含有率をもつことが可能である。少なくとも90%のビニリデン含有率も本発明の使用を通して達成することが可能である。
BF3触媒と錯化するために用いられる錯化剤は、望ましくはアルコールであることが可能であり、好ましくは第一アルコールであることが可能である。より好ましくは、錯化剤はC1〜C8第一アルコールを含むことが可能であり、理想的にはメタノールであることが可能である。
本発明の所望の結果を達成するために、錯体中のBF3対錯化剤のモル比は約0.5:1〜約5:1の範囲であることが可能である。好ましくは、錯体中のBF3対錯化剤のモル比は約0.5:1〜約2:1の範囲であることが可能である。なおより好ましくは、錯体中のBF3対錯化剤のモル比は約0.5:1〜約1:1の範囲であることが可能であり、理想的には、錯体中のBF3対錯化剤のモル比は約1:1であることが可能である。
本発明の原理および着想によると、原料において混合材に導入されるイソブチレンのモルごとに約0.1〜約10ミリモルのBF3を触媒組成物を含む反応混合材に導入できることが好ましい。なおより好ましくは、原料において混合材に導入されるイソブチレンのモルごとに約0.5〜約2ミリモルのBF3を触媒組成物を含む反応混合材に導入することが可能である。
本発明は、前記ポリイソブチレンの多分散性が約2.0以下であることが可能であり、そして望ましくは約1.65以下であることが可能である方法を提供する。理想的には、多分散性は約1.3〜約1.5の範囲内であることが可能である。
本発明の一つの好ましい態様によると、反応域は、反応混合材を第1の体積流量で連続的に再循環し、そして前記原料および前記触媒組成物を総合的な第2の体積流量で連続的に導入するループ反応器を含むことが可能である。前記第1の体積流量対前記第2の体積流量の比は、望ましくは、約20:1〜約50:1の範囲であることが可能であり、好ましくは約25:1〜約40:1の範囲であることが可能であり、理想的には約28:1〜約35:1の範囲であることが可能である。本発明の利点を達成するために、前記第1の体積流量対前記第2の体積流量の比は、好ましくは、反応混合材中の成分の濃度が本質的に一定のままであるような比、および/または本質的に等温の状態が前記反応混合材中で確立され、維持されるような比であることが可能である。
原料および触媒組成物をプレミックスし、そして前記第2の体積流量で単一ストリームとして合わせて反応域に導入することが可能である。あるいは、原料および触媒組成物をそれぞれ二つのストリームとして別個に反応域に導入することが可能であり、そして合わせた流量は合計で前記第2の体積流量となる。
本発明の所望の結果を達成するために、反応器構成、反応混合物の特性および第1の体積流量は、乱流が前記反応域内で維持されるようなものであることが可能である。詳しくは、系は、少なくとも約2000のレイノルズ数を前記反応域内で達成し維持するような系であることが可能である。系は、少なくとも約50Btu/min・ft2°Fの伝熱係数(U)を前記反応域内で達成し維持するような系であることも可能である。この目的で、反応器は、好ましくは、多管式熱交換器のチューブ側であることが可能である。
さらに本発明の着想および原理によると、原料は、一般に、少なくとも約30質量%のイソブチレンを含ことが可能であり、残りは非反応性炭化水素希釈剤である。
より特定の意味では、本発明は、約500〜約5000の範囲内の平均分子量および少なくとも70%のビニリデン含有率を有するポリイソブチレンを製造する液相重合方法を提供することが可能である。本方法は、イソブチレンを含む原料とBF3とC1〜C8第一アルコールとの錯体から構成された別個の触媒組成物の両方を供給することを含むことが可能である。前記錯体中のBF3対アルコールのモル比は、望ましくは約0.5:1〜約5:1の範囲内であることが可能である。原料および触媒組成物を別個に、あるいは単一ストリームとして合わせて反応域内で残留反応混合物に導入することが可能であり、そして残留反応混合物、原料および触媒組成物は均質に混合して、前記反応域内で均質混合反応混合材を生じさせることが可能である。反応混合材への触媒錯体の導入は、好ましくは、原料で導入されたイソブチレンのモルごとに約0.1〜約10ミリモルのBF3が導入されるように制御することが可能である。反応混合材の均質混合状態は好ましくは維持するのがよく、反応混合材の温度は、混合剤が反応域にありつつ約0℃以上に保持するのがよい。それにより混合材中のイソブチレンは重合して前記ポリイソブチレンを生成させる。その後、ポリイソブチレン製品を含む製品ストリームは反応域から抜き取ることが可能である。反応域への前記原料の導入と反応域からの製品ストリームの抜き取りは、重合しているイソブチレンの前記反応域内での滞留時間が約4分以下であるようなものであることが可能である。
なおより望ましくは、本発明は、約950〜約1050の範囲内の平均分子量、約1.3〜約1.5の範囲内の多分散性および少なくとも80%のビニリデン含有率を有するポリイソブチレンを製造する液相重合方法を提供することが可能である。本発明のこの好ましい態様によると、本方法は、少なくとも約40質量%のイソブチレンを含む原料とBF3とメタノールとの錯体から構成され、錯体中のBF3対メタノールの比が約0.5:1〜約1:1の範囲である触媒組成物の両方を供給することを含む。原料および触媒組成物は、別個に、あるいは合わせて反応域内で残留反応混合物に導入する。残留反応混合物、原料および触媒組成物は、前記反応域内で乱流によって均質に混合し、それにより均質混合反応混合材は反応域内に存在する。好ましくは、触媒錯体は、原料中に導入されるイソブチレンのモルごとに約0.5〜約2ミリモルのBF3が導入されるような比率で反応混合材に導入する。反応混合材の均質混合状態は維持し、反応混合材の温度は、混合剤が前記反応域にありつつ約0℃以上に保持する。それにより混合材中のイソブチレンは重合して前記ポリイソブチレンを生成させる。前記ポリイソブチレンを含む製品ストリームは前記反応域から抜き取る。本発明によると、反応域への原料の導入と反応域からの製品ストリームの抜き取りは、重合しているイソブチレンの反応域内での滞留時間が約45秒〜約90秒の範囲内であるように制御する。
本発明の改善された方法を行うために有用である多パス多管式熱交換器の形を取った反応器を示す概略図である。 本発明の改善された方法を行うためにこれも有用である単一パス多管式熱交換器の形を取った別の反応器を示す概略図である。
本発明の非常に重要な一つの実施形態によると、改善された液相法がPIBの効率的で経済的な製造のために提供される。本発明のこの実施形態によると、イソブチレン含有原料ストリームは、重合反応を促進する触媒と反応域内で接触させる。適切な反応条件を反応域内で提供する。適切な滞留時間後に、PIB含有製品ストリームは反応域から抜き取る。上述したように、反応を行うための多くの技術が知られているが、商業的な観点から、プロセスの効率および経済性を改善することは常に望ましい。前述したことに留意して、本発明は、比較的低分子量で高度に反応性のPIB製品を効率的且つ経済的に提供するために容易に制御し操作できる改善されたPIB製造方法を提供する。
本発明の改善された方法は、触媒の性能を適切に変える錯化剤で望ましくは錯化されうるBF3触媒の使用を特徴とする。多くの他の潜在的に有用な触媒は関連技術分野の当業者に対して知られている。詳しくは、多くの有用な触媒は、上で引用された先行特許に記載されている。触媒用の、特にBF3触媒用の錯化剤は、例えば、アルコール、エステルまたはアミンなどの、孤立電子対を含むいかなる化合物であってもよい。しかし、本発明の目的において、錯化剤は、好ましくはアルコール、望ましくは第一アルコール、好ましくはC1〜C8第一アルコール、理想的にはメタノールであることが可能である。
触媒組成物中のBF3対錯化剤のモル比は、一般には約0.5:1〜約5:1の範囲内、望ましくは約0.5:1〜約2:1の範囲内、好ましくは約0.5:1〜約1:1の範囲内であることが可能であり、理想的には、触媒組成物は、単純にBF3とアルコールとの1:1錯体であることが可能である。本発明の幾つかの好ましい実施形態において、前記錯体中のBF3対錯化剤のモル比は、約0.75:1であることが可能である。
反応域内の温度は、一般的且つ好ましくは0℃より高いことが可能であり、滞留時間は、一般的且つ好ましくは4分未満であることが可能であり、そしてPIB製品中の所望のビニリデン(末端不飽和)含有率は、好ましくは且つ一般に約70%より多いことが可能である。これらのパラメータによって、以前には入手可能であると考えられなかった効率および経済性を達成するために本方法を運転することが可能である。本発明によると、触媒濃度およびBF3/錯化剤比は、反応温度が0℃より高く、そして反応器滞留時間が4分未満で所望のビニリデン含有率70%を達成するために必要に応じて操作することが可能である。一般的に言うと、PIBの製造において、反応域内に導入されるBF3触媒の量は、反応域内に導入されるイソブチレンのモルごとに約0.1〜約10ミリモルの範囲内であるのがよい。好ましくは、BF3触媒は、原料中に導入されるイソブチレンのモル当たり約0.5〜約2ミリモルの比率で導入することが可能である。
本方法自体は、イソブチレン含有反応物ストリームおよび触媒錯体の均質混合および/または反応中の熱除去をもたらす工程を含む。均質混合は、望ましくは、乱流によって達成することが可能である。乱流は熱除去も強化する。これらの条件は、別個に、あるいは一緒になって、本発明によってもたらされるより高い運転温度(例えば、0℃より高い)およびより短い反応器滞留時間(例えば、4分より短い)を可能にする。これらの重要なパラメータは、乱流を生じさせる流量において多管式熱交換器のチューブ内で触媒反応を起こさせることにより達成することが可能である。
潜在的に貴重な多くの反応器は、本発明が関わる当業者に対して周知されている。しかし、本発明の一つの好ましい実施形態の目的において、反応器は、図1において数字10によって識別されている図1に示した4パス多管式熱交換器であることが可能である。反応器は、例えば、壁厚さ0.022インチの3/8インチのチューブ80本を有することが可能であり、各チューブは、よって内径0.331インチである。反応器は、長さ3フィートであることが可能であり、内部バッフルとパス当たり20本のチューブを含む4パスを形成する区画とをもつことが可能である。こうした構造は、熱交換器および反応器の技術上周知されており、詳しい説明を必要としないと考える。
運転中、高反応性PIBを製造する好ましい手順によると、イソブチレン含有原料は、好ましくは反応器10の底鏡板11に隣接して配置されている配管15を通して反応器系に入る。配管15は、原料を再循環ポンプ25のサクションライン20に導く。反応器10の底鏡板11に隣接して配置されている配管30を通して触媒錯体を反応器循環系に注入することが可能である。本発明の原理および着想によると触媒錯体も反応器に別個に注入できることに注意するべきである。この場合、別個の触媒ポンプは必要でありうる。
原料が反応器系に入る前に配管16を介して触媒変性剤を原料に添加することが可能である。変性剤の目的は、PIB製品のビニリデン含有率の制御を助けることである。触媒変性剤は、アルコール、エステルまたはアミンなどの、孤立電子対を含むいかなる化合物であってもよい。しかし、これに関して、変性剤の量が多すぎる場合、変性剤が触媒を実際に不活性にしうる(kill)ことを指摘する。変性剤を含有する原料は、循環ポンプ25のサクションライン20で反応器系に入る。触媒錯体組成物は、図1に示したようにポンプ25から下流で第1のパスに隣接した位置でライン30を介して反応器系に入る。触媒錯体は、好ましくは、BF3対メタノールのモル比が1:1のメタノール/BF3錯体である。ライン16を介して添加される変性剤の量は、ライン30を介して錯体として添加されるBF2のモルごとに0から約1モルまで異なることが可能である。
循環ポンプ25は、ライン35、制御弁40およびライン45を通して反応混合物を反応器10の底鏡板11に押し込む。流量計46を図示したようにライン45に配置することが可能である。反応混合物は、パス50を通して上方に、パス51を通して下方に、パス52を通して上方に、パス53を通して下方に移動する。前に説明したように、各パス50、51、52および53は、好ましくは、それぞれのチューブ20本を含むことが可能である。分かりやすくするため、それぞれの単一チューブのみを図1の各パスにおいて概略的に示している。これらのチューブを参照番号50a、51a、52aおよび53aによって識別する。しかし、上で論じたように、各パスは、好ましくは複数本の、例えば、20本のこれらの個々のチューブから成ることが可能である。
触媒錯体と反応物との間の均質混合および適切な冷却を生じさせる適切な伝熱係数を達成するために、反応器のチューブ50a、51a、52aおよび53aを通して、反応混合物を好ましくは乱流を得るのに十分な流量で循環させるのがよいことがここで留意されるべきである。これに関して、流量、反応混合物の特性、反応条件および反応器構成は、反応器のチューブ内で約2000〜約3000の範囲内のレイノルズ数(Re)および約50〜約150Btu/min・ft2°Fの範囲内の伝熱係数(U)を生じさせるために相応しいのがよい。内径0.331インチのチューブを通した代表的な反応混合物の線流量が約6〜9フィート/秒の範囲内である時、こうしたパラメータを一般に得ることが可能である。
サクションライン20を介して循環反応混合物は反応器を出る。系における再循環速度は、好ましくは、反応器が本質的に連続攪拌槽反応器(CSTR)であるように十分に高い。これと同じことに関して、そして一般的に言うと、反応混合物の再循環速度は、好ましくは、本質的に定常状態の条件を反応器内で維持するような速度であるのがよい。系が定常状態であるか、非定常状態であるかに関係なく、再循環速度が十分に高い時、設計式をCSTRの設計式に帰着させることが可能であることを、この後者に関して指摘する。反応器は、時にはループ反応器と呼ばれる型の反応器であってもよい。当業者に対して明らかであろう他の多くの装置が存在するので単に好ましい系にすぎないこの系を用いて、原料導入速度と製品抜き取り速度とは独立して反応器内の反応混合物の流量を調節し、そして最適化して、触媒錯体および反応物の完全混合および適切な温度制御を達成することが可能である。
第3のパスと第4のパスの間の移行域にほぼ隣接している点にある上部鏡板12において製品出口ライン55を好ましくは設けることが可能である。こうした配置は、未反応イソブチレンの損失に関する一切の潜在性を回避するために望ましい可能性がある。さらに、出口ライン55の配置は、スタートアップ中に反応器からの気体の放出を容易にするために適切であるのがよい。反応器内で反応熱を除去し所望の温度を維持するような速度で反応器のシェル側に冷媒を望ましくは循環させることが可能である。
触媒を不活性化(kill)できる例えば水酸化アンモニウムなどの材料で、ライン55を介して系から出る製品を直ちに冷却するのがよい。かくして、末端位から二重結合を遠ざけるポリマー分子の潜在的ないかなる転位も最少にする。触媒塩を除去できるとともにイソブチレン製品を未反応イソブチレンおよび希釈剤などの好ましくない他の汚染物から分離できる仕上げ(work up)系(図示していない)に向けて、高ビニリデンイソブチレン製品を送ることが可能である。その後、公知の方法を用いて他の用途向けに、これらの後者の材料をリサイクルまたは分流させることが可能である。
前述した再循環系において、反応混合物への原料導入の速度および製品抜き取りの速度は、それぞれ循環速度とは無関係である。当業者によって認められるように、反応器を通したパスの数および反応器のサイズと構成は単に選択の問題である。原料流量および製品抜き取り流量は、好ましくは、反応器内の反応混合物の滞留時間が4分以下、望ましくは3分以下、好ましくは2分以下、なおより好ましくは1分以下、理想的には1分未満であるように選択することが可能である。商用運転の観点から、流量は、反応器内の反応混合物の滞留時間が約45〜約90秒の範囲内であるような流量であるのがよい。前述したことに関して、滞留時間は、全反応系体積を体積流量で除したものとして定義する。
再循環ポンプ25によって引き起こされた系中の反応混合物の流量である再循環流量は、適切な乱流および/または伝熱特性を達成するために上述したように制御する。この再循環流量は、系自体および他の所望プロセス条件の関数であることが多い。上述した系において、再循環流量対流入原料流量の比(リサイクル比)は、一般には約20:1〜約50:1の範囲内、望ましくは約25:1〜約40:1の範囲内、理想的には約28:1〜約35:1の範囲内で維持するのがよい。詳しくは、反応混合物の再循環流量は、乱流および適切な伝熱係数をもたらすことに加えて、反応混合物中の成分の濃度を保持したり、および/または循環反応混合物内の温度勾配を最少にしたりするのに十分であるのがよい。それにより本質的に等温の状態が反応器内で確立され、維持される。
上述したように、リサイクル比は、所望の製品が高反応性PIBである時に一般には約20:1〜約50:1の範囲内であることが可能である。より高いリサイクル比は混合の度合を高め、そして反応器は、より狭いポリマー分布につながる等温運転に近づく。より低いリサイクル比は、反応器内の混合の量を低下させ、結果として、より大きな相違が温度分布において存在する。リサイクル比が零に近づくにつれて、反応器の設計式はプラグ流れ反応器モデルにおける設計式に帰着する。他方、リサイクル比が無限大に近づくにつれて、モデル式はCSTRにおけるモデル式に帰着する。CSTR条件が達成された時、温度と組成の両方は一定のままになり、そして反応器から出る製品ストリームの組成は、反応器内で再循環する反応混合物の組成と同じである。
言うまでもなく、定常状態運転または近定常状態運転が反応器内で確立された後、原料が系に入るにつれて、等しい製品体積が反応器ループから押し出される。CSTR条件下で、製品ストリームが抜き取られる個所は反応器形状とは無関係である。しかし、第3のパスの頂上を本発明のこの特定の実施形態において選択したので、スタートアップにおいて反応器内の一切の空気または非凝縮性物質を便利にパージすることが可能である。反応器内の状態が定常状態運転を達成し、従って可能な限り安定であることをまさに確実にするために、抜き取り個所は、新しい原料が系に導入される個所から可能な限り遠いことも好ましい。
高反応性PIBが所望の製品である時、ライン15を通して系に入る原料は、イソブチレンコンセントレートストリーム、デヒドロエフルエントストリームまたは典型的なラフ−1(raff−1)ストリームに限定されないが、それらなどのストリームを含有するいかなるイソブチレンであってもよい。これらの材料は表1、2および3においてそれぞれ以下で記載されている。
Figure 0005670874
Figure 0005670874
Figure 0005670874
商業的およびプロセス的な経済性のために、原料のイソブチレン含有率は、一般には少なくとも約30質量%であるのがよく、残りは一種以上の非反応性炭化水素希釈剤、好ましくはアルカン希釈剤を含む。
所望の製品は比較的低い分子量の高反応性ポリイソブチレンである。従って、ライン55を介して反応器から出るポリイソブチレンは約10,000未満の平均分子量をもつのがよい。一般的に言うと、製造されたイソブチレンは、約500〜約5000、望ましくは約600〜約4000、好ましくは約700〜約3000、なおより好ましくは約800〜約2000、理想的には約900〜約1050の範囲内の平均分子量をもつのがよい。プロセスの種々のパラメータを慎重に制御することにより、平均分子量がある所望の数値、例えば、1000で一定している製品を製造することが可能でさえありうる。
PIBの多分散性も重要でありうる。多分散性という用語は、所定のポリマー製品における分子量分布に関連し、一般に、最高分子量分子の分子量対、最低分子量分子の分子量の比として定義される。反応混合物内の一定モノマー濃度および等温状態を注意深く維持することにより多分散性を制御することが可能である。一般的に言うと、製品中の好ましくない比較的低いかまたは高い分子量のポリイソブチレンの含有率を減少させるために、従って製品の品質を改善するために、多分散性が可能な限り低いことが望ましい。本発明の着想および原理に従うことにより、製品の多分散性を約2以下で制御できることが判明した。好ましくは、本発明の使用を通して、約1.65以下の多分散性を達成することが可能である。なおより望ましくは、約1.3〜約1.5の範囲内であるように、多分散性を制御することが可能である。
本発明の使用を通して得られるポリイソブチレン製品は、一般に少なくとも約70%の末端(ビニリデン)不飽和含有率をもつのがよい。すなわち、重合された製品中に残る二重結合の少なくとも約70%は、好ましくは末端位にあるのがよい。理想的には、ビニリデン含有率は約80%以下であるのがよく、またはより高くてさえよい。しかし、ビニリデン含有率は転化率とは間接的に関係する。すなわち、転化率が高ければ高いほど、ビニリデン含有率は低い。さらに、ビニリデン含有率は同じように分子量に直接的に関係する。従って、各プロセスにおいて、分子量、転化率およびビニリデン含有率との間でバランスが必要である。
実施例1
本発明の原理および着想を用いて、低分子量の高反応性ポリイソブチレンを製造するために、図1に示した反応器などの反応器を用いた。原料は表1で上に示したのと本質的に同じであった。反応器のシェル側に循環する冷媒は35質量%メタノールと65質量%水との混合物であった。入口冷媒温度は32°Fであった。1:1BF3/メタノール錯体触媒を用いた。関連する反応器のすべてのデータおよび寸法を表4において以下に記載した。
Figure 0005670874
こうして得られた製品の組成は、表5において以下に記載した通りである。
Figure 0005670874
再び、本発明による主目的の一つが、反応混合物が一般に反応中に一定の乱流状態にあるような、反応器および他のパラメータを通して流量を提供することであることが注意されるべきである。乱流は、全体的なプロセスの二つの要素の増大をもたらす。第一に、乱流は、反応器の内容物の均質混合をもたらして、反応の速度論を強化する。第二に、乱流は、チューブ側伝熱係数の強化をもたらして、反応熱の除去を改善する。多管式熱交換器反応器のチューブ側で反応を行うとともにシェル側に冷媒を循環させることにより、これらの結果を達成することが可能である。
前述した説明は、現行プロセスより高い温度および短い滞留時間でPIBの重合反応を行うことを可能にする方法に関係がある。本発明のこの実施形態によると、安定なBF3触媒系(BF3/メタノール)を用いることが可能である。さらに、同時熱除去を行うために、熱交換器を含む改善された乱流ループ反応器構成が有利に用いられる。乱流は、二相反応系の均質混合も可能にする。
本発明の方法は、高反応性PIBに加えて、オレフィン前駆物質からのオリゴマーおよびより高い分子量のポリマーを製造する改善された方法を提供する。一般に、本発明の方法は、従来のPIB、分岐オレフィン、好ましくはイソブチレンの低分子量オリゴマー、直鎖C3〜C15アルファオレフィンのオリゴマーおよびより高い分子量のポリマーならびにC4〜C15反応性非アルファオレフィンのオリゴマーおよびより高い分子量のポリマーを製造するために用いることが可能である。本発明のこの態様によると、特に所望の製品が比較的低い分子量(350未満、場合によって250未満でさえある)のオリゴマーである場合、触媒錯体は、オリゴマーオレフィン製品の製造のために必要とされる比較的より高い反応温度下でさえも望ましくは安定である。
オレフィンモノマー成分の比較的低分子量のオリゴマーを製造する方法の実施例を以下に記載する。これらの実施例において、図2に示したようなループ反応器を有利に利用する。図2に示したように、反応器100は熱交換器シェル104によって取り囲まれた単一チューブ102から成ることが可能である。他の本質的なすべての態様において、再循環系は、反応器チューブ102の頂上からポンプサクションライン20まで再循環残留混合物を戻すために再循環ライン106を設けていることを除いて、好ましくは、図1の反応器10に関連して記載されたのと同じであることが可能である。出口ライン55は、図示したように再循環ライン106に直接的に接続されている。
実施例2
2.19質量%のイソブタン、61.5質量%のn−ブタン、0.64質量%の1−ブテン、28.18質量%のトランス−2−ブテンおよび7.49質量%のシス−2−ブテン(35.66質量%の2−ブテン)を含有するストリームを156ml/分(93.6g/分)の速度でフィードライン15を経由して図2のループ反応器系に導入する。BF3/メタノール錯体(1モルのBF3対1モルのメタノール)を含有する触媒錯体を8ml/分(10.4g/分)の速度で反応器にフィードした。反応器の温度は90°Fで一定に維持する。関連する反応器のすべてのデータおよび寸法を表6において以下に記載する。反応器エフルエントはライン55を経由して反応器ループの頂上から出、そして触媒が好ましくは有機層から分離されるとしたらデカント(図示していない)にフィードされる。その後、触媒の一部を反応器にリサイクルで戻すことが可能であり、それは必要とされる新しい触媒の量を低下させる。デカントの頂上から出てくる製品をNH4OHと混合して、有機層中の一切の残留触媒を冷却し、製品を第2のデカントに送る。製品を水でもう2回洗浄し、デカントして最後の微量の触媒を除去する。オリゴマー製品の組成を表7に示している。
Figure 0005670874
Figure 0005670874
実施例3
94.0質量%の1−デセンおよび6.0質量%のC10−異性体を含有するストリームを10ml/分(7.4g/分)の速度で図2のループ反応器にフィードした。BF3/メタノール錯体(1モルのBF3対1モルのメタノール)を含有する触媒錯体を1ml/分(1.3g/分)の速度で反応器にフィードした。反応器を70°Fの温度で一定に保持した。関連する反応器のすべてのデータおよび寸法を表8に示している。反応器構成と下流触媒除去工程の両方は実施例2と同じである。製品ストリームは、約59.8質量%のC20オリゴマーおよび約40.2質量%のC30オリゴマーを含有していた。
Figure 0005670874
前の実施例から分かるように、本発明は、前もって選択された特性をもつポリオレフィンを製造する方法を提供する。本発明によると、本方法は、有利にはBF3とBF3用の錯化剤との安定な錯体を用いる。反応域内の残量反応混合物は、反応混合物の均質混合を生じさせるのに十分な再循環速度で再循環する。速度は、反応混合材を反応域内で再循環させつつ、反応混合材中で実質的に一定の反応温度を与えるように計算された速度で前記反応混合材から反応熱を除去するような速度でもある。原料の導入と製品ストリームの抜き取りは、重合しているオレフィン成分の反応域内での滞留時間が所望のポリオレフィン製品の製造のために適切であるように制御する。
前の説明と実施例は単一モノマーを原料中に含める方法に焦点を当ててきたけれども、本発明の原理および着想によると、有用なコポリマー製品を製造するために望ましくは時によって原料に二種以上のモノマーを含めることが可能であることはオレフィン重合技術上当業者に対して明らかであろう。

Claims (3)

  1. オレフィン重合用の反応装置であって、
    反応域を規定しかつオレフィン重合反応混合物入口接続部及びオレフィン重合反応混合物出口接続部を含み、この接続部は前記反応域と流体によって連通し、前記反応域において、触媒及び触媒変性剤を含む触媒組成物の存在下において前記オレフィン重合反応混合物に対する発熱オレフィン重合反応を促進するよう配置されている反応器、
    前記反応域において反応混合物にオレフィンを含む原料を導入するための入口、
    前記反応域にオレフィンを含む原料を導入する速度とは独立の流速において前記反応域において前記反応混合物を循環させるよう配列されたポンプを含む再循環システム、
    前記反応域において反応混合物に触媒組成物を導入するための、前記反応域と流体で連通した触媒組成物入口、および
    前記反応域において反応混合物に触媒組成物を導入する速度とは独立の速度で前記反応域中の反応混合物に触媒変性剤を導入するための、前記反応域と流体で連通した少なくとも1つの触媒変性剤入口
    を含む反応装置。
  2. 前記触媒組成物入口が前記触媒変性剤入口から離れて配置されている、請求項に記載のオレフィン重合用反応装置。
  3. 前記触媒組成物入口が前記再循環システムの一部であるパイプに接続されている、請求項に記載のオレフィン重合用反応装置。
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