JP3795317B2 - 基板把持装置及び研磨装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板把持装置に関し、特に半導体ウエハなどの基板の表面を平坦かつ鏡面に研磨するポリッシング装置に用いて好適な基板把持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスの高集積化が進むにつれて回路の配線が微細化し、配線間距離もより狭くなりつつある。特に線幅が0.5μm以下の光リソグラフィの場合、許容される焦点深度が浅くなるためステッパーの結像面の平坦度を必要とする。そこで、半導体ウエハの表面を平坦化することが必要となるが、この平坦化法の1手段として化学機械研磨(CMP)が採用されている。
【0003】
従来、CMPを行うポリッシング装置は、上面に研磨布を貼付して研磨面を構成するターンテーブルと、基板の被研磨面をターンテーブルに向けて基板を保持するトップリングとを有し、これらをそれぞれ自転させながらトップリングにより基板を一定の圧力でターンテーブルに押しつけ、砥液を供給しつつ基板の被研磨面を平坦かつ鏡面に研磨している。
【0004】
図5は、この種のポリッシング装置の一例の主要部を示す図である。これは、上面に研磨布100を貼った回転するターンテーブル102と、回転および押圧可能にポリッシング対象物である半導体ウエハ(基板)Wを保持するトップリング(基板把持装置)104と、研磨布100に砥液Qを供給する砥液供給ノズル106を備えている。トップリング104はトップリングシャフト108に連結され、このトップリングシャフト108は図示しないトップリングヘッドにエアシリンダを介して上下動可能に支持されている。
【0005】
トップリング104はその下面にポリウレタン等の弾性マット110を備えており、この弾性マット110を介して半導体ウエハWを保持するようになっている。トップリング104の外周縁部には、円筒状のガイドリング112が下端面をトップリング104の半導体ウエハWの保持面より突出させて取り付けられており、その内側にポリッシング対象物である半導体ウエハWを保持する凹所を形成して半導体ウエハWが研磨中にトップリング104から外れないようになっている。
【0006】
このような構成の研磨装置において、半導体ウエハWをトップリング104の下面の弾性マット110の下部に保持し、ターンテーブル102上の研磨布100に半導体ウエハWをトップリング104によって押圧するとともに、ターンテーブル102およびトップリング104を回転させて研磨布100と半導体ウエハWを相対運動させて研磨する。砥液供給ノズル106からは、研磨布100上に、例えばアルカリ溶液に微粒子からなる砥粒を懸濁した砥液Qを供給し、アルカリによる化学的研磨作用と、砥粒による機械的研磨作用との複合作用によって半導体ウエハWを研磨する。
【0007】
トップリング104は、図6に示すように、表面(下面)に半導体ウエハWを吸着により把持する把持板114と、この把持板114の裏面側に背圧空間S(図1参照)を形成するように重ねて固着される円板状の被覆板116と、把持板114と被覆板116を更に上から覆って押える中空円板状の押え板118とから構成されている。把持板114と被覆板116との間には、その周縁部にシールリング120が介装されて、背圧空間Sが気密的にシールされている。把持板114の内部には、上下方向に貫通して背圧空間Sに連通する複数の吸着穴114aが設けられている。
【0008】
把持板114と被覆板116は、円周方向に沿って所定の間隔をおいて配置された鉛直方向に延びる複数のボルト122を介して締結されている。ボルト122としては、一般にM3〜M8程度のものが6本程度使用されている。ボルト122は、トップリング104で半導体ウエハWを吸着して搬送する時に、把持板114と被覆板116との間の周縁部に介装したシールリング120の潰れ代を確保して真空リーク(吸着エラー)の発生を防止するため、通常は、3kgf・cm(2.94kN・m)〜20kgf・cm(19.6kN・m)程度の締付けトルクで締め付けられている。
【0009】
トップリングシャフト108の下端部には、外側に張り出したフランジ部126を有する駆動板128が固定されている。この駆動板128とトップリング104の被覆板116の間には、トップリング104を傾動可能に支持しかつこれに押圧力を伝達する自在継手が設けられている。この自在継手は、球面軸受130と、トップリングシャフト108の回転をトップリング104に伝達する回転伝達機構132とを有している。被覆板116の下面のボルト締結箇所には、周方向に所定間隔をおいて下方に突出する押圧部124が形成され、トップリングシャフトから被覆板116が受けた押圧力は押圧部124から把持板114に伝達されるようになっている。
【0010】
上述したポリッシング装置により半導体ウエハWの全面に渡ってこれを高い精度で平坦化するためには、ポリッシング時に半導体ウエハWを把持する把持板114の表面(下面)が高精度な平坦面であることが望ましいと考えられる。このため、把持板114の下面の加工精度を上げたり、実プロセス時における把持板114の弾性変形を相殺するように調整を行うための種々の手段(例えば、特願平11−25364号等参照)が提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のポリッシング装置においては、トップリングの部品の加工精度が良い場合でも、組立て作業が充分な精度をもって行われない場合には、同様に把持板の下面が変形してしまう。また、把持板の下面の変形は、研磨工程においてトップリングに負荷される力や温度上昇による把持板の熱膨張によっても起こりうる。このような傾向は半導体ウエハの大口径化に伴ってより顕著に現れる。
【0012】
図7は、被覆板116と把持板114とを締結するボルト122の締付けトルクを20kgf・cm(19.6kN・m)(手締)と8kgf・cm(7.84kN・m)に設定して2種類のトップリング(ボルト締結箇所直径:150mm(トップリング中心からの半径75mm))を組立て、背圧空間Sから吸着穴114aを通じて把持板114の下面へ導入される気体による把持板114の背圧(Back Side Pressure)を200gf/cm(196kN/m)とした同一研磨条件で直径300mmの半導体ウエハを研磨した時の研磨面の平坦度を測定したグラフである。把持板の背圧については特願平11−25364号の記載と同様である。
【0013】
また、図8は、被覆板116と把持板114とを締結するボルト122の締付けトルクを8kgf・cm(7.84kN・m)と10kgf・cm(9.8kN・m)に設定してもう一つのトップリング(ボルト締結箇所直径:200mm(トップリング中心からの半径100mm))を組立て、背圧を200gf/cm(196kN/m)とした同一研磨条件で直径300mmの半導体ウエハを研磨した時の研磨面の平坦度を測定したグラフである。
【0014】
これらのグラフにより、ボルトの締付けトルクが増えると、半導体ウエハの中心部分での研磨量が増え、逆に締付けトルクが少ないと、半導体ウエハの周辺部のボルト締結位置付近での研磨量が増えて、ボルトの締付けトルクの大小が研磨量に影響を与え、しかも、半導体ウエハの直径が大きいと、締付けトルクの差が僅かでも研磨量に大きく影響することが分かる。
【0015】
これは、図9に示すように、トップリング荷重時にボルトの締付け位置に散点状に集中荷重が作用して、把持板の裏面が受ける圧力分布が不均一となり、この結果、把持板の表面が波打つように変形し、この変形量がボルトの締付け量の大小によって異なり、しかも半導体ウエハの直径が大きくなると、熱伝導が十分に行われずに、この中心部と外周部の温度差がより大きくなることに起因すると考えられる。
【0016】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、把持板表面の変形を抑制するとともに、基板の温度分布をより均一にできるようにした基板把持装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、トップリングシャフトの下端に傾動可能に取付けられる基板把持装置であって、基板を表面に把持する把持板と、前記把持板の裏面側を覆って該把持板との間に気密な背圧空間を形成する被覆板とを備え、前記被覆板は、該被覆板と前記把持板との間に介装した粘着性を有する弾性材を介して前記把持板に保持されていることを特徴とする基板把持装置である。
【0018】
これにより、把持板に弾性材の全表面に亘る分布荷重が作用するようにすることで、把持板の裏面が受ける圧力分布をより均一となしてこの変形を抑制し、しかも、弾性材により熱伝導を促進して、より均一な温度分布を実現できる。
【0019】
請求項2に記載の発明は、前記弾性材は、所定温度を境に可逆的に粘着性が変化する性質を有する粘着フィルムで構成されていることを特徴とする請求項1記載の基板把持装置である。
【0020】
これにより、例えば5℃以上で粘着力を有する粘着フィルムで弾性材を構成した場合にはこの温度以下に、60℃以下の温度で粘着力を有する粘着フィルムで弾性材を構成した場合にはこの温度を境に、それぞれ粘着フィルム(弾性材)を冷却または加熱して粘着フィルムの粘着力を減少させることで、把持板の交換及びメンテナンスを容易に行うことができる。
【0021】
請求項3に記載の発明は、前記弾性材は、前記被覆板に作用する押圧力を前記把持板に該把持板の径方向に所定の勾配をもつ分布加重として伝達するように設置されていることを特徴とする請求項1または2記載の基板把持装置である。弾性材の形状、配置位置及び厚さ等を任意に調整することで、このように構成することができ、これにより、把持板の変形を抑制する効果を向上させることができる。
【0022】
請求項4に記載の発明は、前記把持板と前記被覆部部材は、前記弾性材の粘着力で一体化されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の基板把持装置である。
【0023】
請求項5に記載の発明は、研磨面を有する研磨テーブルと、該研磨面に砥液を供給する砥液供給装置と、請求項1乃至4のいずれかに記載の基板把持装置とを有することを特徴とする研磨装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態の基板把持装置を示す図であり、これは、全体として円板状のトップリング(基板把持装置)10と、このトップリング10を支持しかつこれに回転駆動力と押圧力を伝達するトップリングシャフト12と、これらトップリングシャフト12及びトップリング10を互いの傾動を許容しつつ連結する自在継手とから構成されている。自在継手は、球面軸受70と図示しない回転伝達機構とから構成されている。なお、図1には、トップリング10がトップリングシャフト12から吊り下げられた状態が示されている。
【0025】
トップリング10は、下面に弾性マット16を介してポリッシング対象物である半導体ウエハ(基板)Wを吸着等により把持するほぼ円板状の把持板18と、この把持板18の上側に背圧空間Sを形成するように重ねて固着されるほぼ円板状の被覆板20と、これらを更に上から覆う環状円板である押え板22を備えている。被覆板20には、把持板18の下側に基板Wを収容する凹所を形成するガイドリング24が固定されている。また、ガイドリング24のさらに外方には、図5に示すターンテーブル102上の研磨布100を押圧するための押圧リング26がトップリングヘッド28に固定されたエアシリンダ30によって上下動自在に支持されている。
【0026】
把持板18には、上下に貫通して延びる多数の吸着穴18aが背圧空間Sに連通して設けられ、被覆板20には、上下に貫通して延びる連通穴20aが背圧空間Sに連通して設けられ、この連通穴20aに排気配管40が接続されている。
【0027】
把持板18の上面(基板取付側を表面とすれば裏面)の中央には凹部34が形成され、その外周部は肩部32となっている。一方、被覆板20の下面の中央には、把持板18の凹部34と嵌合する形状の凸部36が形成され、その外周部はフランジ部38となっている。この凹部34または凸部36の形状は、この実施の形態では断面が円弧状、つまり球面に形成されているが、断面が中心線軸を短軸とする楕円であるような任意の回転面を有する形状としても良い。
【0028】
把持板18は、この中央部に配置した円板状の中央弾性フィルム(弾性材)44と、この中央弾性フィルム44の周囲にリング状に配置した内側外周弾性フィルム(弾性材)46、並びに把持板18の外周縁部に沿ってリング状に配置した外側外周弾性フィルム48を介して被覆板20に保持されている。この外側外周弾性フィルム(弾性材)48は、シールを兼ねるもので、これにより、把持板18と被覆板20との間の外側外周弾性フィルム48で囲まれて、中央弾性フィルム44と内側外周弾性フィルム46を除く領域に気密的に封止された背圧空間Sが形成されている。内側外周弾性フィルム46には、この内外を連通する切欠き46aが設けられている。
【0029】
ここで、弾性フィルム44,46,48は、例えば5℃を境にして、この温度以上であれば粘着力を発現し、この温度以下では粘着力を発現しないクールオフタイプの粘着フィルムや、60℃を境にして、この温度以下であれば粘着力を発現し、この温度以上では粘着力を発現しないワームタイプの粘着フィルム等、所定温度を境に可逆的に粘着性が変化する性質を有する両面粘着フィルムで構成されている。そして、この下面は把持板18に、上面は被覆板20にそれぞれ接合されている。
【0030】
このように、把持板18を平面状に拡がる弾性フィルム44や、リング状に連続して延びる弾性フィルム46,48を介して被覆板20で保持して、弾性フィルム44,46,48の全表面に亘る分布荷重が作用するようにすることで、図3に示すように、把持板18の裏面が受ける圧力分布をより均一となしてこの変形を抑制し、しかも、弾性フィルム44,46,48により把持板18と被覆板20との間の熱伝導をその増大した接着面を利用することにより、促進して、より均一な温度分布を実現できる。
【0031】
また、弾性フィルム44,46,48をクールオフタイプやワームオフタイプの粘着フィルムで構成することにより、例えばクールオフタイプの粘着フィルムを使用した場合には、これを所定温度以下に冷却することで、ワームオフタイプの粘着フィルムを使用した場合には、これを所定温度以上に加熱することで、粘着フィルムの粘着力を減少させることができ、これにより、把持板18の交換やメンテナンスの便を図ることができる。
【0032】
なお、この弾性フィルム44,46,48による把持板18の保持は、この弾性フィルム44,46,48を構成する粘着フィルムが粘着力を有する温度で、先ずこの一方の面を把持板18に貼付け、しかる後、他方の面を被覆板20に貼付けることで容易に行うことができる。
【0033】
また、この例では、外側外周弾性フィルム48の内側に位置して、把持板18の上面に外側内周弾性フィルム(弾性材)50が外側外周弾性フィルム48と同心状に配置され、この外側内周弾性フィルム50にはこの内外に連通する切欠き50aが設けられている。この外側内周弾性フィルム50の厚みは、外側外周弾性フィルム48の厚みより薄く設定されて、これが被覆板20に接触しないようになっている。
【0034】
この外側内周弾性フィルム50は、任意の吸着穴18aを塞ぐためのものであり、これにより、多数の吸着穴18aを容易かつ迅速に塞ぐことができる。すなわち、把持板18にあっては、製作の段階で多数の吸着穴18aを設けておき、使用に際して、この内の所定の吸着穴18aを塞ぐことが一般に行われており、従来、この吸着穴18aを塞ぐ作業は、各吸着穴18a毎にシールテープを埋め込むことで行われているため、この作業性が著しく悪かったが、このように外側内周弾性フィルム50を貼付けて吸着穴18aを塞ぐことで、この作業性を改善することができる。
【0035】
また、把持板18を保持する弾性フィルムの形状や配置位置等は任意に設定することができる。例えば、前記外側内周弾性フィルム50の厚みを外側外周弾性フィルム48同じに設定し、この上面を被覆板20に接合することで、これを把持板保持用に使用しても良いことは勿論である。
【0036】
トップリングシャフト12は、図示しない支柱に取り付けられたトップリングヘッド28によって支持されており、トップリングヘッド28に設けられた駆動軸(減速機付きモータ、図示略)の出力軸とプーリベルト機構によって連結されて回転可能に、また、トップリングヘッド28と駆動軸ホルダとの間に設けられたトップリングシリンダのシャフトの伸縮によって上下方向に移動可能になっている。トップリングシャフト12は中空の筒状に形成されており、内部にはテフロン又はポリプロピレンなどの耐食性のある樹脂等の材質によって形成されたチューブが挿通されており、これの上端はロータリージョイントを介して外部の流体供給装置に連結されている。
【0037】
トップリングシャフト12の下端部には、外側に張り出したフランジ部52を有する駆動板54が取付け部材56を介して固定されている。駆動板54の下面中央には、下面が円錐状の逃げ面58となっている凸部60が形成されており、この凸部60の中央には、セラミックスのような高硬度材料からなるベアリングボール62を摺動自在に収容する球面状凹所64が形成されている。被覆板20の上面中央には、駆動板54の凸部60を収容できる広さと高さ、並びに深さを持つ凹所66が形成されている。この凹所66の底面の中央には、やはりベアリングボール62を収容する球面状凹所68が形成されている。これら凹所66、ベアリングボール62及び凹所68によって球面軸受70が形成されている。更に、駆動板54と被覆板20との間には、トップリングシャフト12の回転をトップリング10に伝達する回転伝達機構(図示せず)が設けられている。これらの球面軸受70と回転伝達機構により、トップリングシャフト12とトップリング10を互いに傾動を許容しつつ連結する自在継手が構成されている。
【0038】
次に、前記のように構成された基板把持装置を図5に示す研磨装置に適用した時の動作を説明する。
先ず、この弾性マット16で基板Wの表面を覆った後、背圧空間Sを減圧させて、吸着穴18aから吸引することで基板Wを吸着保持する。そして、トップリング10を研磨布100に向けて下降させ、背圧空間Sに背圧をかけつつ、ターンテーブル102を回転させ、砥液供給ノズル106から砥液Qを供給しつつ、トップリング10で保持した基板Wを所定の圧力でターンテーブル102の研磨布100面に押圧することで研磨を行う。
【0039】
この時、被覆板20から把持板18に荷重が伝達されるが、この荷重の伝達は、弾性フィルム44,46,48の全表面から行われて、把持板18に弾性フィルム44,46,48の全表面に亘る分布荷重が作用する。これにより、把持板18の裏面が受ける圧力分布がより均一となって、この変形が抑制され、しかも、弾性フィルム44,46,48により把持板18と被覆板20との間の熱伝導が促進されて、基板Wの温度分布がより均一となる。このため、把持板18の変形や基板Wの温度分布のばらつきに伴う研磨量の過不足を無くして、基板Wをその全面に亘って平坦に研磨することができる。
【0040】
図4は、本発明の第2の実施の形態の基板把持装置を示すもので、これは、把持板18の中央部に配置した円板状の中央弾性フィルム(弾性材)72と、把持板18の周縁部に該把持板18の肩部32のほぼ全域に亘って配置した幅広の外側弾性フィルム(弾性材)74を介して把持板18を被覆板20で保持し、把持板18と被覆板20との間の前記弾性フィルム72,74で挟まれた領域に背圧空間Sを設けたものである。他の構成は、前記第1の実施の形態と同様である。
【0041】
この実施の形態にあっては、弾性フィルム72,74の面積をより広くして、トップリング荷重持に弾性フィルム72,74を介して把持板18の裏面に作用する荷重をより均一にすることができる。
このように、把持板18と被覆板20との間に介装する弾性フィルムの形状や配置位置、更には厚み等を任意に設定することで、把持板の変形を抑制する効果を向上させることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の基板把持装置によれば、把持板に弾性フィルムの全表面に亘る分布荷重が作用するようにすることで、把持板の裏面が受ける圧力分布をより均一となしてこの変形を抑制し、しかも、弾性フィルムにより熱伝導を促進して、より均一な温度分布を実現できる。これにより、最終的に平坦度の高い研磨を行うことができる。従って、半導体製造工程における質の高いポリッシングを行うとともに、半導体ウエハの周縁部まで製品に供することができるようにすることにより半導体ウエハの歩留りを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の基板把持装置の縦断面図(図2のX−X線断面図)である。
【図2】図1のY−Y線断面図である。
【図3】図1に示す実施の形態の基板把持装置におけるトップリング荷重持に把持板に作用する荷重の分布状態を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の基板把持装置の縦断面図である。。
【図5】ポリッシング装置の全体構成を示す部分断面図である。
【図6】従来の基板把持装置を示す断面図である。
【図7】従来の基板把持装置におけるボルトの締付けトルクの相違に基づく研磨面の平坦度の測定結果を示すグラフである。
【図8】従来の基板把持装置において、異なる締付けトルクで被覆板に把持板を締結して研磨した時の研磨面の平坦度を測定したグラフである。
【図9】従来の基板把持装置におけるトップリング荷重持に把持板に作用する荷重の分布状態を示す図である。
【符号の説明】
10 トップリング
12 トップリングシャフト
16 弾性マット
18 把持板
18a 吸着穴
20 被覆板
20a 連通穴
24 ガイドリング
26 押圧リング
30 エアシリンダ
40 排気配管
44、46,48,50,72,74 弾性フィルム(弾性材)
54 駆動板
62 ベアリングボール
70 球面軸受

Claims (5)

  1. トップリングシャフトの下端に傾動可能に取付けられる基板把持装置であって、
    基板を表面に把持する把持板と、
    前記把持板の裏面側を覆って該把持板との間に気密な背圧空間を形成する被覆板とを備え、
    前記被覆板は、該被覆板と前記把持板との間に介装した粘着性を有する弾性材を介して前記把持板に保持されていることを特徴とする基板把持装置。
  2. 前記弾性材は、所定温度を境に可逆的に粘着性が変化する性質を有する粘着フィルムで構成されていることを特徴とする請求項1記載の基板把持装置。
  3. 前記弾性材は、前記被覆板に作用する押圧力を前記把持板に該把持板の径方向に所定の勾配をもつ分布加重として伝達するように設置されていることを特徴とする請求項1または2記載の基板把持装置。
  4. 前記把持板と前記被覆部部材は、前記弾性材の粘着力で一体化されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の基板把持装置。
  5. 研磨面を有する研磨テーブルと、該研磨面に砥液を供給する砥液供給装置と、請求項1乃至4のいずれかに記載の基板把持装置とを有することを特徴とする研磨装置。
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