JP3794516B2 - 地山への穴開け・鞘管挿入方法およびその装置 - Google Patents

地山への穴開け・鞘管挿入方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地山に穴を開け、その穴が崩壊または穴の周囲のずりで閉塞しないように、穴に鞘管を挿入するための地山への穴開け・鞘管挿入方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、削岩機で地山に穴を開けた際、その穴が崩壊または穴の周囲のずりで閉塞しないように鞘管を挿入する。
【0003】
ところで、従来は削岩機で地山に穴を開けた後、予め製造しておいた鞘管を、削岩機で穴開け作業をしているすぐ側で人力により挿入していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述のごとく、従来は予め製造しておいた鞘管を、削岩機で穴開け作業をしているすぐ側で人力により挿入するようにしていたため、次のような問題があった。
(1)穴開け時の粉塵が舞っている側での人力による鞘管挿入作業であるため、作業者が粉塵を含んだ空気を吸引してしまう。
(2)特にニューマチックケーソン函内での鞘管挿入作業の場合には、安全衛生規則により、高気圧下での作業時間に制約があり、作業能率が低下する。
(3)穴に挿入する鞘管を予め製造しておくようにしており、鞘管は長大であり嵩張るため、ストックに広いスペースを必要とし、狭い作業空間ではストックしてある鞘管が他の作業の邪魔になる。
(4)予め製造しておいた鞘管を穴への挿入位置まで運搬しなければならず、運搬に手間が掛かる。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、地山への穴明けから鞘管の製造・挿入・切断に至るまで機械的に、しかも連続的に行うことができ、また穴開け後、その穴に鞘管を直ちに、しかも確実に挿入し、穴の崩壊や、穴の周囲のずりによる閉塞とを有効に防止し得る地山への穴開け・鞘管挿入方法を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、鞘管の機材である帯状鞘管材の取り扱いをより良くなし得る地山への穴開け・鞘管挿入方法を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、帯状鞘管材を丸めた鞘管材の継ぎ目を簡単にかつ強固に接合または結合し得る地山への穴開け・鞘管挿入方法を提供することにある。
【0008】
さらに、本発明の他の目的は、ニューマチックケーソン函内やトンネル坑内での劣悪な作業環境条件下での作業を遠隔操作で行い得る地山への穴開け・鞘管挿入方法を提供することにある。
【0009】
そして、本発明の他の目的は、前記本発明方法を、比較的小型で簡素な設備で的確に実施し得る地山への穴開け・鞘管挿入装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明方法ではリーダ12に、削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを、作業位置48と待機位置とに移動させかつセット可能に取り付け、前記リーダ12と削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを地山3に対する穴開け・鞘管挿入位置に移動させ、前記リーダ12と削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23の移動前または移動後に、削岩機18を作業位置48に、鞘管製造・挿入・切断装置23を待機位置に移動させるとともに当該位置にセットし、前記地山3に対する穴開け・鞘管挿入位置で削岩機18により地山3に所定深さの穴50を開け、ついで前記削岩機18を待機位置に、鞘管製造・挿入・切断装置23を作業位置48に移動させるとともに当該位置にセットし、前記穴開け・鞘管挿入位置で鞘管製造・挿入・切断装置23により帯状鞘管材51を丸めて鞘管57を製造しつつ前記穴50に送り込み、穴50に鞘管57を所定長さ挿入した後、鞘管57を所定位置で切断し、前記鞘管57の切断後、リーダ12と削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを一緒に地山3に対する次の穴開け・鞘管挿入位置に移動させるようにしている。
【0011】
また、前記目的を達成するため、本発明方法では前記帯状鞘管材51を鞘管材収納リール42にコイル状に巻き取り、この鞘管材収納リール42を鞘管製造・挿入・切断装置23の近傍に取り付け、鞘管製造時に鞘管材収納リール42から帯状鞘管材51を鞘管製造・挿入・切断装置23に取り込んで丸めるようにしている。
【0012】
また、前記目的を達成するため、本発明方法では前記帯状鞘管材51の幅方向の少なくとも一端部に予めファスナを設けておき、鞘管製造時に帯状鞘管材51を丸めた後、その丸められた鞘管材56の継ぎ目を前記ファスナにより接合または結合するようにしている。
【0013】
さらに、前記目的を達成するため、本発明方法では前記帯状鞘管材51を鞘管材収納リール42にコイル状に巻き取っておき、前記リーダ12と、削岩機18と、鞘管製造・挿入・切断装置23と、帯状鞘管材51を巻き取った鞘管材収納リール42と、これらの付属部材とをニューマチックケーソン函内またはトンネル坑内に持ち込んで使用可能に組み立て、前記ニューマチックケーソン函内またはトンネル坑内の地山3への穴開け、帯状鞘管材51の取り込み、鞘管57の製造・挿入・切断作業を、ニューマチックケーソン函外またはトンネル坑外での遠隔操作により実行するようにしている。
【0014】
そして、前記目的を達成するため、本発明装置ではベースマシン10にリーダ12を支持し、このリーダ12に、互いに所定の間隔をおいて削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを、作業位置48と待機位置とに移動可能にかつ当該位置にセット可能に取り付け、前記鞘管製造・挿入・切断装置23の近傍に、帯状鞘管材51をコイル状に巻き取った鞘管材収納リール42を取り付け、鞘管57の製造時に、前記鞘管製造・挿入・切断装置23に鞘管材収納リール42から帯状鞘管材51を取り込み、この帯状鞘管材51を前記鞘管製造・挿入・切断装置23により丸めて鞘管57を製造し、その鞘管57を削岩機18により開けられた穴50に送り込み、所定長さ挿入後、所定位置で切断可能に構成している。
【0015】
また、前記目的を達成するため、本発明装置では前記リーダ12にロータリ部16を装着し、このロータリ部16の周りに所定間隔をおいて前記削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを取り付け、前記ロータリ部16を介して削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを作業位置48と待機位置とに回転させ、かつ当該位置にセット可能に構成している。
【0016】
また、前記目的を達成するため、本発明装置では前記帯状鞘管材51の幅方向の少なくとも一端部にファスナを設け、前記鞘管製造・挿入・切断装置23に、丸められた鞘管材56の継ぎ目を前記ファスナで接合または結合させるファスナ装置30を配備している。
【0017】
さらに、前記目的を達成するため、本発明装置では前記リーダ12に、このリーダ12の軸方向に延びる鞘管製造・挿入・切断装置用のガイドレール15a,15bを設け、このガイドレール15a,15bに沿って位置調整可能に鞘管製造・挿入・切断装置23を取り付け、穴50に挿入された鞘管57の切断位置を調整可能に構成している。
【0018】
そして、前記目的を達成するため、本発明装置では前記ベースマシン10と、リーダ12と、削岩機18と、鞘管製造・挿入・切断装置23と、帯状鞘管材51を巻き取った鞘管材収納リール42と、これらの付属部材とをニューマチックケーソン函内またはトンネル坑内に持ち込み、使用可能な形態に組み立てるとともに、前記ニューマチックケーソン函外またはトンネル坑外に、前記各部を遠隔操作するための遠隔操作装置45とコンピュータ46とを配置している。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図22は、本発明の一実施例を示すもので、本発明方法を実施するための地山への穴開け・鞘管挿入装置11は、図1〜図4から分かるように、リーダ12と、削岩機18と、鞘管製造・挿入・切断装置23と、鞘管材収納リール42と、各部を遠隔操作するための装置とを備えている。
【0021】
前記削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23は、1台のリーダ12に取り付けられている。また、この実施例では図1に示すように、ニューマチックケーソン(以下、「ケーソン」という。)1の作業室2内にリーダ12と、削岩機18と、鞘管製造・挿入・切断装置23と、帯状鞘管材51をコイル状に巻き取った鞘管材収納リール(図3および図4参照)42とを持ち込み、所定の作業を行うようにしている。
【0022】
前記リーダ12には、図1〜図4に示すように、岩突き13と、ガイドレール14a,14bと、他のガイドレール15a,15bと、ロータリ部16と、アタッチメント部17とが取り付けられている。
【0023】
前記岩突き13は、地山3に差し込んでリーダ12を所定位置に定置する。
【0024】
前記ガイドレール14a,14bと他のガイドレール15a,15bは、図2に示すように、リーダ12の外周に90°の間隔をおいて取り付けられ、かつリーダ12に沿って上下方向に延びている。
【0025】
前記ロータリ部16は、回転機構(図示せず)を介してリーダ12を90°回転させる。
【0026】
そして、前記リーダ12はロータリ部16およびアタッチメント部17を介してベースマシン10に装架されている。このベースマシン10には、例えば掘削機を使用する。
【0027】
前記削岩機18は、ガイドレール保持具19と、回転・推進駆動装置20と、ロッド21と、これに設けられたビット22とを装備している。
【0028】
前記ガイドレール保持具19は、図2に示すように、ガイドレール14a,14bに装着され、このガイドレール14a,14bに沿って削岩機18を上下方向にガイドする。
【0029】
前記回転・推進駆動装置20は、ロッド21を介してビット22に回転力と推力とを付与する。
【0030】
前記ビット22は、前述のごとく、回転・推進駆動装置20よりロッド21を介して回転力と推力とを受け、地山3に穴50を掘削する。
【0031】
前記鞘管製造・挿入・切断装置23は、ガイドレール保持具24と、装置の保持枠25と、鞘管製造装置26と、鞘管送り出し装置33と、鞘管切断装置34とを装備している。
【0032】
前記ガイドレール保持具24は、前記リーダ12に取り付けられたガイドレール15a,15bに装着され、ガイドレール15a,15bに沿って保持枠25に取り付けられている装置をガイドする。
【0033】
前記保持枠25は、前記ガイドレール保持具24に一体に取り付けられている。そして、この保持枠25には図3および図4から分かるように、上方より下方に向かって鞘管製造装置26、鞘管送り出し装置33および鞘管切断装置34が順次取り付けられている。
【0034】
前記鞘管製造装置26は、図3〜図5に示すように、帯状鞘管材51の取り込みローラ27と、1段目の丸めローラ28と、2段目の丸めローラ29と、ファスナ装置30とを備えて構成されている。
【0035】
前記帯状鞘管材51の取り込みローラ27は、鞘管材収納リール42から、幅方向の端部にファスナを設けた帯状鞘管材51を取り込み、1段目の丸めローラ28に送り込むようになっている。
【0036】
1段目の丸めローラ28は、図5および図6から分かるように、帯状鞘管材51を断面円形の途中まで丸め、次の2段目の丸めローラ29に引き渡す。
【0037】
2段目の丸めローラ29は、前記1段目の丸めローラ28により途中まで丸められた鞘管材56を受け取り、図7に示すように、断面円形の筒状に丸め、次のファスナ装置30に引き渡す。
【0038】
前記ファスナ装置30は、帯状鞘管材51の幅方向の少なくとも一端部に設けられたファスナの種類に対応する治具を備えている。そして、このファスナ装置30は2段目の丸めローラ29により断面円形で筒状に丸められた鞘管材56のファスナ部分を重ね合わせまたは寄せ合わせて接合し、鞘管材56を断面円形に固定し、全体として筒状の製品である鞘管57を形成し、次の鞘管送り出し装置33に引き渡す。
【0039】
ところで、図8〜図11はファスナの色々な実施例を示し、図12はファスナ装置の概要を示す側面図であり、図13,図15,図17は図8に示すファスナを接合するためのファスナ装置における図12のA位置,B位置,C位置での断面を拡大して示し、図14,図16,図18は図13,図15,図17のファスナ装置部分をさらに拡大して示し、図19,図20は図9に示すファスナを結合するためのファスナ装置におけるA位置,C位置での断面を拡大して示した図である。
【0040】
まず、帯状鞘管材51にはプラスチックシート、ゴムシートまたは比較的曲げやすい金属板などを用いる。
【0041】
そして、図8に示すファスナは、帯状鞘管材51の幅方向の一端部の一方の面に、接着剤または両面粘着テープを施した接合材52である。また、図9に示すファスナは、帯状鞘管材51の幅方向の一端部と他端部とに設けた雄・雌結合部材53a,53bであり、図11に示すファスナは、帯状鞘管材51の幅方向の一端部の一方の面と他端部の他方の面とに設けた雄・雌結合部材54a,54bであり、図11に示すファスナは、帯状鞘管材51の幅方向の一端部の一方の面に設けた突起55aと他端部の他方の面に設けた止着部55bとで構成されている。
【0042】
また、図13〜図18に示すファスナ装置30は、治具31を備えている。この治具31は第1,第2治具部材31a,31bと、くさび型の中間治具部材31cとを組み合わせて構成されている。しかして、この治具31は第1治具部材31aと中間治具部材31cとにより図8に示す帯状鞘管材51を2段目の丸めローラ29で丸めた鞘管材56の一端部を掴み、同中間治具部材31cと第2治具部材31bとにより鞘管材56の他端部を掴み、鞘管材56を送って行くに従い、鞘管材56の両端部間の間隔を狭めて行き、やがて図17および図18に示すように、鞘管材56の両端部を重ね合わせ、圧着して接着剤または両面粘着テープを施した接合材52により接合する。
【0043】
また、図8に示す接合材52に代わって、プラスチックシートまたはゴムシート製の帯状鞘管材の幅方向の両端部を重ね合わせて溶着するファスナの場合には、前記図13〜図17に示す中間治具部材31cに、例えば高周波加熱機能をもったものを用いる。
【0044】
さらに、図19および図20に示すファスナ装置30は、他の治具を備えている。この治具は、第1,第2治具部材32a,32bを有している。そして、このファスナ装置30は図9に示すフィスナの雄・雌結合部材53a,53bを結合するようになっていて、第1治具部材32aはファスナの雄・雌結合部材53a,53bを寄せ合わせて嵌合させ、第2治具部材32bは嵌合された雄・雌結合部材53a,53bを外側からかしめて結合させる。
【0045】
なお、図10に示すファスナおよび図10に示すファスナを結合するためのファスナ装置も、ファスナの構成部材同士を寄せ合わせて嵌合させ、嵌合後、かしめ結合させる型式のものを用いる。
【0046】
前記鞘管送り出し装置33は、ファスナ装置30により鞘管材56の継ぎ目をファスナで接合または結合した後、送り込まれた鞘管57を受け取り、削岩機18により開けられた穴50に送り込んで挿入する。
【0047】
前記鞘管切断装置34は、図21に示すように、アーム35と、ニクロム線37と、アーム35の回転駆動装置38とを備えている。前記アーム35は、鞘管57の外側を囲む平面ほぼC型に形成され、かつ一端部に設けられた回転軸36を回転支点として回転可能に取り付けられている。前記ニクロム線37は、アーム35の両端部間に取り付けられている。前記アーム35の回転駆動装置38は、モータ39と、これに連結されたピニオン40と、回転軸36に取り付けられかつピニオン40に噛み合わされたギヤ41とを有している。そして、この鞘管切断装置34はプラスチックシートまたはゴムシート製の鞘管57を対象としており、回転駆動装置38によりアーム35を図21において時計方向に回転させ、鞘管57を所定位置でニクロム線37により切断し、切断後、回転駆動装置38によりアーム35を同図21において反時計方向に回転させ、初期位置に戻すようになっている。
【0048】
なお、鞘管57が金属板製の場合には、鞘管切断装置34の工具として、金鋸刃を用いる。
【0049】
前記鞘管材収納リール42は、図3に示す実施例では前記リーダ12の上端部に支持されている。また、鞘管材収納リール42は図4に示す実施例ではベースマシン10におけるリーダ12の近傍の部材に支持されており、リーダ12の上部にはガイドローラ43が設けられている。この鞘管材収納リール42は、両実施例とも、巻き取られている帯状鞘管材51を巻き戻し、鞘管製造・挿入・切断装置23に繰り出すようになっている。
【0050】
各部材を遠隔操作する装置は、図22に示す実施例では地上に設置された遠隔操作室44と、これの内部に配置された遠隔操作装置45およびコンピュータ46と、ベースマシン10に搭載されたコントローラ(図示せず)とを備えている。前記遠隔操作装置45とコンピュータ46とコントローラとは、ケーブル47で結ばれていて、ケーソン1の作業室2内に設置された前記穴開け・鞘管挿入装置11の各部を遠隔操作する。
【0051】
次に、前記穴開け・鞘管挿入装置11の作用と、本発明方法の一実施態様とについて説明する。
【0052】
ケーソン1の作業室2内に、ベースマシン10、遠隔操作用のコントローラ(図示せず)、穴開け・鞘管挿入装置11のリーダ12、削岩機18の構成部材、鞘管製造・挿入・切断装置23の構成部材、帯状鞘管材51をコイル状に巻き取った鞘管材収納リール42とその付属部材等を持ち込み、それぞれ所定の機能を発揮するように組み立てる。また、ベースマシン10に穴開け・鞘管挿入装置11を支持し、穴開け・鞘管挿入装置11を最初の穴開け・鞘管挿入位置に移動させ、リーダ12の下端部に設けられた岩突き13を地山3の所定位置に差し込み、リーダ12を介して穴開け・鞘管挿入装置11を定置する。また、鞘管材収納リール42を図3に示すように、穴開け・鞘管挿入装置11のリーダ12の上端部に取り付け、または同鞘管材収納リール42を図4に示すように、ベースマシン10におけるリーダ12の近傍の部材に取り付ける。前記鞘管材収納リール42を穴開け・鞘管挿入装置11のリーダ12の上端部に取り付けた場合には、帯状鞘管材51の一端部を取り出して鞘管製造・挿入・切断装置23の鞘管製造装置26の取り込みローラ27に直接挿入する。同鞘管材収納リール42をベースマシン10に取り付けた場合には、図4に示すごとく、リーダ12の上端部にガイドローラ43を取り付け、鞘管材収納リール42から帯状鞘管材51の一端部を引き出し、前記ガイドローラ43に掛け渡した後、取り込みローラ27に挿入する。
【0053】
さらに、ベースマシン10に前記コントローラを搭載し、このコントローラを地上に設置された遠隔操作室44内に配置された遠隔操作装置45とコンピュータ46とにケーブル47を介して接続する。
【0054】
この状態でケーソン1の作業室2内に高圧の圧気を送り、圧気状態を形成し、この状態に維持する。また、遠隔操作装置45により穴開け・鞘管挿入装置11のロータリ部16を操作し、はじめに削岩機18を作業室2内の地山3に対する作業位置48にセットし、削岩機18のロッド21とビット22を上昇限の位置にセットしておく。前述のごとく削岩機18を作業位置48にセットした状態では、図2に示すように、鞘管製造・挿入・切断装置23は作業位置48とは反時計方向に90°離れた待機位置49aで待機している。
【0055】
この状態で、削岩機18の回転・推進駆動装置20を作動させ、削岩機18をリーダ12に設けられたガイドレール14a,14bと、削岩機18に設けられたガイドレール保持具19とによるガイド作用を介して下降させ、ロッド21とビット22に回転力と推力を付与し、図1から分かるように、ビット22により地山3を掘削し、穴50を掘進する。
【0056】
前述のごとく削岩機18により所定深さの穴50を掘進後、回転・推進駆動装置20によりロッド21とビット22を上昇限まで引き上げ、回転を停止させる。
【0057】
ついで、穴開け・鞘管挿入装置11のロータリ部16を図2において時計方向に90°回転させ、鞘管製造・挿入・切断装置23を待機位置49aから作業位置48に移動させ、削岩機18を同図1において時計方向に90°回転した待機位置49bに移動させ、それぞれ当該位置にセットする。
【0058】
続いて、前記作業位置48で、鞘管製造・挿入・切断装置23の各部を次のように作動させる。
【0059】
つまり、鞘管製造装置26の取り込みローラ27を回転させ、図3〜図5に示すように、鞘管材収納リール42に巻き取られている帯状鞘管材51を取り出し、1段目の丸めローラ28に送り込む。
【0060】
前記1段目の丸めローラ28は、図5および図6から分かるように、帯状鞘管材51を断面円形の途中まで丸め、2段目の丸めローラ29に引き渡す。
【0061】
前記2段目の丸めローラ29は、断面円形の途中まで丸められた鞘管材56を受け取り、図7から分かるように、断面円形の筒状に丸めてファスナ装置30に引き渡す。
【0062】
前記ファスナ装置30は、断面円形の筒状に丸められた鞘管材56を受け取り、帯状鞘管材51の幅方向の一端部側または両端部に設けられたファスナの種類に対応して配備された治具により、ファスナを次のように接合または結合させる。
【0063】
すなわち、図8に示すごとく、帯状鞘管材51の一端部の一方の面に接着剤または両面粘着テープなどの接合材52を設けたファスナの場合は、図13〜図18に示すように、治具31の第1治具部材31aとくさび型の中間治具部材31c間で断面円形に丸められた鞘管材56の一端部を掴み、同中間治具部材31cと第2治具部材31b間で鞘管材56の他端部を掴み、徐々に鞘管材56の両端部間の間隔を狭めて行き、鞘管材56の両端部を重ね合わせ、第1,第2治具部材31a,31bにより圧着し、接合材52を介して鞘管材56の継ぎ目を接合し、筒状の鞘管57を製造する。
【0064】
また、鞘管材56の両端部を重ね合わせて溶着するファスナの場合は、前記図13〜図18に示す治具31の中間治具部材31cに代えて、高周波加熱機能を持った中間治具部材を用いて接合させる。
【0065】
また、図9に示すように、帯状鞘管材51の幅方向の一端部と他端部に雄・雌結合部材53a,53bを設けたファスナの場合は、図19および図20に示すように、第1,第2治具部材32a,32bを有するファスナ装置30を用いる。しかして、第1治具部材32aにより鞘管材57の両端部を寄り合わせて雄・雌結合部材53a,53bを嵌合させ、嵌合された雄・雌結合部材53a,53bを第2治具部材32bにより外側から圧迫し、かしめて鞘管材56の継ぎ目を結合させ、鞘管57を製造する。
【0066】
さらに、図10に示すように、帯状鞘管材51の幅方向の一端部の一方の面と他端部の他方の面に雄・雌結合部材53a,53bを設けたファスナ、図11に示すように、帯状鞘管材51の幅方向の一端部の一方の面に突起55aを設け、他端部の他方の面には止着部55bを設けたファスナの場合も、前記図19および図20に示すファスナ装置と同様の機能を持った治具を用いてファスナの構成部材を嵌合させ、かしめて鞘管材56の継ぎ目を結合させ、鞘管57を製造する。
【0067】
前述のごとく、ファスナ装置30により接合または結合させて製造した鞘管57を鞘管送り出し装置33に引き渡す。
【0068】
前記鞘管送り出し装置33は、ファスナ装置30から受け取った鞘管57を、削岩機18により開けられた穴50に直ちに送り込み、図3および図4に示すように、着底するまで挿入する。
【0069】
穴50に鞘管57を着底するまで挿入した後、鞘管製造・挿入・切断装置23のうちの、取り込みローラ27、1段目,2段目の丸めローラ28,29、ファスナ装置30および鞘管送り出し装置33の作動を停止させる。
【0070】
ついで、鞘管切断装置34の回転駆動装置38を作動させ、回転軸36を回転支点として、図21において時計方向に回転させ、ニクロム線37により鞘管57を所定位置で切断する。鞘管57の切断位置は、ガイドレール15a,15bに沿ってガイドレール保持具24および保持枠25を上下方向に移動させ、鞘管製造・挿入・切断装置23全体を上下方向に移動させることによって調整する。なお、穴50に挿入された後、切断された鞘管を図5において符号58で示す。
【0071】
前述のごとく鞘管57を切断後、鞘管切断装置34の回転駆動装置38により、アーム35とニクロム線37を初期位置に戻す。また、ロータリ部16を図2において反時計方向に90°回転させ、穴開け・鞘管挿入装置11の削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23を図2に示す初期位置に戻す。ついで、ベースマシン10により穴開け・鞘管挿入装置11全体を次の穴開け・鞘管挿入位置に移動させる。
【0072】
以上が所定位置への穴開け、鞘管57の製造・挿入・切断作業の1サイクルであるが、これらの作業を遠隔操作装置45とコンピュータ46による遠隔操作によって行う。そして、以上の作業を繰り返して行い、ケーソン1の作業室2内の地山3に、所定間隔をおいて穴50を開け、その穴50に直ちに鞘管57を挿入して行く。
【0073】
しかして、この実施例によれば、次のような効果がある。
(1)ケーソン1の作業室2内に、ベースマシン10やコントローラ(図示せず)、穴開け・鞘管挿入装置11の構成部材であるリーダ12、ロータリ部16、削岩機18および鞘管製造・挿入・切断装置23、帯状鞘管材51をコイル状に巻き取った鞘管材収納リール42、およびこれらの付属部材を持ち込んで組み立てて使用するようにしているため、部材や機材が比較的小型にまとまっているので、ケーソン1の作業室2への搬入、使用後における作業室2からの搬出を容易に行うことができる。
(2)ケーソン1の作業室2内に、帯状鞘管材51を鞘管材収納リール42に巻き取った状態で持ち込み、鞘管材収納リール42から帯状鞘管材51を穴開け・鞘管挿入装置11の鞘管製造・挿入・切断装置23に取り込み、この鞘管製造・挿入・切断装置23により鞘管57を製造し、穴50に挿入するようにしているので、狭い作業スペースでも、地山3に比較的深い穴50を開け、その穴50に適合する長さの鞘管57を製造し、挿入することができる。
(3)単一のリーダ12に、ロータリ部16を介して削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23を取り付け、作業位置48で削岩機18により地山3に穴開け後、ロータリ部16により鞘管製造・挿入・切断装置23を待機位置49aから作業位置48に回転させ、その位置にセットし、鞘管57を製造しつつ前記穴50に送り込んで挿入するようにしているので、削岩機18で開けた穴50に鞘管57を確実に挿入できるし、穴50を開けた後、直ちに鞘管57を挿入できるので、穴50の崩壊や、穴50の周囲のずりによる穴50の閉塞を有効に防ぐことができる。
(4)削岩機18で地山3に穴50を開け、鞘管製造・挿入・切断装置23の鞘管製造装置26の取り込みローラ27で帯状鞘管材51を取り込み、1段目,2段目の丸めローラ28,29で帯状鞘管材51を丸め、ファスナ装置30で前記丸めローラ28,29により丸められた鞘管材56の継ぎ目を接合または結合し、このようにして製造された鞘管57を鞘管送り出し装置33で穴50に送り込み、穴50に鞘管57を挿入後、その鞘管57を鞘管切断装置34により所定位置で切断するようにしており、地山3への穴開けから鞘管57の製造・挿入・切断に至る一連の作業を連続的に行うことができるので、作業能率の向上を図ることができる。
(5)帯状鞘管材51の幅方向の一端部に施された接合材52、帯状鞘管材51の幅方向の一端部と他端部に設けられた雄・雌結合部材53a,53b、帯状鞘管材51の幅方向の一端部の一方の面と他端部の他方の面に設けられた雄・雌結合部材54a,54b、帯状鞘管材51の幅方向の一端部の一方の面に設けられた突起55aと他端部の他方の面に設けられた止着部55bなど、帯状鞘管材51に予めファスナを設け、鞘管57の製造過程で前記ファスナをファスナ装置30により接合または結合させるようにしているので、継ぎ目が強固な鞘管57を能率良く製造することができる。
(6)リーダ12に、上下方向に延びる鞘管製造・挿入・切断装置用のガイドレール15a,15bを設け、このガイドレール15a,15bに沿って鞘管製造・挿入・切断装置23を上下方向に位置調整可能に取り付けているので、穴50に挿入された鞘管57を適正長さに切断することができる。
(7)ケーソン1の作業室2内での穴開け作業、鞘管製造・挿入・切断作業、次の穴開け・鞘管挿入位置への穴開け・鞘管挿入装置11全体の移動、削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを作業位置48と待機位置へ移動させ、当該位置にセットする作業、鞘管製造・挿入・切断装置23の上下方向の位置調整等を、地上に設置された遠隔操作室44内に配置された遠隔操作装置45とコンピュータ46による遠隔操作で行うようにしており、高圧の圧気状態、穴開け時における粉塵の発生、地下水の噴出等、ケーソン1の作業室2内の悪環境条件下でかつ危険区域での作業を機械的に安全に行うことができるし、作業の省力化を図ることができる。
【0074】
以上の実施例において、遠隔操作室44は必ずしも地上に設置する必要がなく、ケーソン函外、つまりケーソン1内であって作業室2以外の安全区域に設置してもよい。
【0075】
また、以上の実施例はケーソン1の作業室2内の地山3への穴開け、その穴50への鞘管57の挿入について説明したが、トンネル坑内の地山への穴開け・鞘管挿入にも適用することができる。その場合には、リーダ12、削岩機18、鞘管製造・挿入・切断装置23等の主要部材や、これらの付属部材を、トンネル坑内の作業に適するようにレイアウトする外、遠隔操作室44はトンネル坑外の安全な区域に設置する。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明方法ではリーダ12に、削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを、作業位置48と待機位置とに移動させかつセット可能に取り付け、前記リーダ12と削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを地山3に対する穴開け・鞘管挿入位置に移動させ、前記リーダ12と削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23の移動前または移動後に、削岩機18を作業位置48に、鞘管製造・挿入・切断装置23を待機位置に移動させるとともに当該位置にセットし、前記地山3に対する穴開け・鞘管挿入位置で削岩機18により地山3に所定深さの穴50を開け、ついで前記削岩機18を待機位置に、鞘管製造・挿入・切断装置23を作業位置48に移動させるとともに当該位置にセットし、前記穴開け・鞘管挿入位置で鞘管製造・挿入・切断装置23により帯状鞘管材51を丸めて鞘管57を製造しつつ前記穴50に送り込み、穴50に鞘管57を所定長さ挿入した後、鞘管57を所定位置で切断し、前記鞘管57の切断後、リーダ12と削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを一緒に地山3に対する次の穴開け・鞘管挿入位置に移動させるようにしているので、次のような効果がある。
(1)地山3への穴開けから鞘管57の製造・挿入・切断を機械的に行うことができるので、鞘管挿入作業者が穴開け時に地山から発生する粉塵を吸引してしまうような衛生上の問題を解消し得る効果がある。
(2)安全衛生上の規則に拘束されず必要な作業を行い得るので、工期を短縮し得る効果がある。
(3)穴開けから鞘管製造・挿入・切断作業を機械的に行うことができるので、作業能率を大幅に向上し得る効果がある。
(4)帯状鞘管材51を丸めて鞘管57を製造しつつ穴50内に挿入するようにしているので、予め製造しておいた鞘管をストックしておくためのスペースの問題や、他の作業の邪魔になる問題、長大な鞘管を運搬しなければならない問題を一挙に解決し得る効果がある。
(5)削岩機18で穴開け後、その穴50に鞘管製造・挿入・切断装置23で製造した鞘管57を直ちに挿入できるので、穴50の崩壊や、穴50の周囲のずりによる穴50の閉塞を有効に防止し得る効果もある。
【0077】
また、本発明方法では前記帯状鞘管材51を鞘管材収納リール42にコイル状に巻き取り、この鞘管材収納リール42を鞘管製造・挿入・切断装置23の近傍に取り付け、鞘管製造時に鞘管材収納リール42から帯状鞘管材51を鞘管製造・挿入・切断装置23に取り込んで丸めるようにしており、鞘管の機材である帯状鞘管材51をコンパクトにかつ巻き戻して使いやすいようにまとめることができるので、帯状鞘管材51の取り扱い性の向上を図り得る効果がある。
【0078】
また、本発明方法では前記帯状鞘管材51の幅方向の少なくとも一端部に予めファスナを設けておき、鞘管製造時に帯状鞘管材51を丸めた後、その丸められた鞘管材56の継ぎ目を前記ファスナにより接合または結合するようにしているので、帯状鞘管材51を丸めた鞘管材56の継ぎ目を簡単にかつ強固に接合または結合した鞘管57を製造し、送り出すことができる効果がある。
【0079】
また、本発明方法では前記帯状鞘管材51を鞘管材収納リール42にコイル状に巻き取っておき、前記リーダ12と、削岩機18と、鞘管製造・挿入・切断装置23と、帯状鞘管材51を巻き取った鞘管材収納リール42と、これらの付属部材とをニューマチックケーソン函内またはトンネル坑内に持ち込んで使用可能に組み立て、前記ニューマチックケーソン函内またはトンネル坑内の地山3への穴開け、帯状鞘管材51の取り込み、鞘管57の製造・挿入・切断作業を、ニューマチックケーソン函外またはトンネル坑外での遠隔操作により実行するようにしているので、ケーソン函内やトンネル坑内での劣悪な作業環境条件下での穴開け・鞘管挿入作業を遠隔操作で行い、作業員を苦渋作業から解放し、しかも作業能率の大幅な向上を図り得る効果がある。
【0080】
また、本発明装置ではベースマシン10にリーダ12を支持し、このリーダ12に、互いに所定の間隔をおいて削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを、作業位置48と待機位置とに移動可能にかつ当該位置にセット可能に取り付け、前記鞘管製造・挿入・切断装置23の近傍に、帯状鞘管材51をコイル状に巻き取った鞘管材収納リール42を取り付け、鞘管57の製造時に、前記鞘管製造・挿入・切断装置23に鞘管材収納リール42から帯状鞘管材51を取り込み、この帯状鞘管材51を前記鞘管製造・挿入・切断装置23により丸めて鞘管57を製造し、その鞘管57を削岩機18により開けられた穴50に送り込み、所定長さ挿入後、所定位置で切断可能に構成しているので、前記本発明方法を比較的小型で簡素な設備で的確に実施し得る効果がある。
【0081】
また、本発明装置では前記リーダ12にロータリ部16を装着し、このロータリ部16の周りに所定間隔をおいて前記削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを取り付け、前記ロータリ部16を介して削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを作業位置48と待機位置とに回転させ、かつ当該位置にセット可能に構成しているので、削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを作業位置48と待機位置とに確実にかつ敏速に移動させ、当該位置にセットし得る効果がある。
【0082】
また、本発明装置では前記帯状鞘管材51の幅方向の少なくとも一端部にファスナを設け、前記鞘管製造・挿入・切断装置23に、丸められた鞘管材56の継ぎ目を前記ファスナで接合または結合させるファスナ装置30を配備しているので、継ぎ目が強固に接合または結合された鞘管57を連続的に製造し、送り出し得る効果がある。
【0083】
さらに、本発明装置では前記リーダ12に、このリーダ12の軸方向に延びる鞘管製造・挿入・切断装置用のガイドレール15a,15bを設け、このガイドレール15a,15bに沿って位置調整可能に鞘管製造・挿入・切断装置23を取り付け、穴50に挿入された鞘管57の切断位置を調整可能に構成しているので、穴50に挿入された鞘管57を適正位置で切断し得る効果がある。
【0084】
そして、本発明装置では前記ベースマシン10と、リーダ12と、削岩機18と、鞘管製造・挿入・切断装置23と、帯状鞘管材51を巻き取った鞘管材収納リール42と、これらの付属部材とをニューマチックケーソン函内またはトンネル坑内に持ち込み、使用可能な形態に組み立てるとともに、前記ニューマチックケーソン函外またはトンネル坑外に、前記各部を遠隔操作するための遠隔操作装置45とコンピュータ46とを配置しているので、ケーソン函内またはトンネル坑内での劣悪な作業環境条件下での地山への穴開け作業、鞘管57の製造作業、穴50への鞘管57の挿入・切断作業に至るまで、ケーソン函外またはトンネル坑外での遠隔操作で行い得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、穴開け・鞘管挿入装置における穴開け状態を示す側面図である。
【図2】図1の拡大平面図である。
【図3】図1に示す穴開け・鞘管挿入装置における鞘管製造・挿入・切断装置の使用状態を示す図であって、帯状鞘管材の鞘管材収納リールをリーダの上部に取り付けた場合を示す側面図である。
【図4】図1に示す穴開け・鞘管挿入装置における鞘管製造・挿入・切断装置の使用状態を示す図であって、帯状鞘管材の鞘管材収納リールをベースマシンに取り付けた場合を示す側面図である。
【図5】図1に示す実施例における鞘管製造・挿入・切断装置の拡大側面図である。
【図6】図5に示す鞘管製造・挿入・切断装置の1段目の丸めローラ部分の拡大平面図である。
【図7】同じく2段目の丸めローラ部分の拡大平面図である。
【図8】帯状鞘管材の一端部にファスナとして、接合材を設けた場合を示す拡大平面図である。
【図9】帯状鞘管材の一端部と他端部にファスナとして、雄・雌結合部材を設けた場合を示す拡大平面図である。
【図10】帯状鞘管材の一端部と他端部にファスナとして、他の雄・雌結合部材を設けた場合を示す拡大平面図である。
【図11】帯状鞘管材の一端部と他端部にファスナとして、突起とその止着部とを設けた場合を示す拡大平面図である。
【図12】図5に示す鞘管製造・挿入・切断装置のファスナ装置部分をさらに拡大して示した側面図である。
【図13】図12に示すファスナ装置のA位置における拡大横断平面図であって、図8に示すファスナを設けた帯状鞘管材を丸めた鞘管材の継ぎ目を接合する過程を示す図である。
【図14】図13に示すファスナ装置部分をさらに拡大して示した図である。
【図15】図12に示すファスナ装置のB位置における拡大横断平面図であって、図13に続いて鞘管材の継ぎ目を接合する過程を示す図である。
【図16】図15に示すファスナ装置部分をさらに拡大して示した図である。
【図17】図12に示すファスナ装置のC位置における拡大横断平面図であって、図15に続いて鞘管材の継ぎ目を接合した状態を示す図である。
【図18】図17に示すファスナ装置部分をさらに拡大して示した図である。
【図19】図12に示すファスナ装置のA位置における拡大横断平面図であって、図9に示すファスナを設けた帯状鞘管材を丸めた鞘管材の継ぎ目を接合する過程を示す図である。
【図20】図12に示すファスナ装置のC位置における拡大横断平面図であって、図19に続いて鞘管材の継ぎ目を結合した状態を示す図である。
【図21】図5に示す鞘管製造・挿入・切断装置おける切断装置部分の拡大平面図である。
【図22】図1〜図4に示す穴開け・鞘管挿入装置の各部を遠隔操作する装置の一実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
3 地山
10 ベースマシン
11 穴開け・鞘管挿入装置
12 リーダ
15a,15b 鞘管製造・挿入・切断装置用のガイドレール
16 ロータリ部
18 削岩機
19 ガイドレール保持具
20 回転・推進駆動装置
21 ロッド
22 ビット
23 鞘管製造・挿入・切断装置
24 ガイドレール保持具
25 装置の保持枠
26 鞘管製造装置
27 取り込みローラ
28 1段目の丸めローラ
29 2段目の丸めローラ
30 ファスナ装置
33 鞘管送り出し装置
34 鞘管切断装置
42 鞘管材収納リール
44 遠隔操作室
45 遠隔操作装置
46 コンピュータ
48 作業位置
49a 鞘管製造・挿入・切断装置の待機位置
49b 削岩機の待機位置
50 開けられた穴
51 帯状鞘管材
52 ファスナである接合材
53a,53b ファスナである雄・雌結合部材
54a,54b ファスナである雄・雌結合部材
55a,55b ファスナである突起・止着部
56 丸められた鞘管材
57 ファスナで結合された鞘管
58 穴に挿入され切断された鞘管

Claims (9)

  1. リーダ12に、削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを、作業位置48と待機位置とに移動させかつセット可能に取り付け、 前記リーダ12と削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを地山3に対する穴開け・鞘管挿入位置に移動させ、
    前記リーダ12と削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23の移動前または移動後に、削岩機18を作業位置48に、鞘管製造・挿入・切断装置23を待機位置に移動させるとともに当該位置にセットし、
    前記地山3に対する穴開け・鞘管挿入位置で削岩機18により地山3に所定深さの穴50を開け、
    ついで前記削岩機18を待機位置に、鞘管製造・挿入・切断装置23を作業位置48に移動させるとともに当該位置にセットし、
    前記穴開け・鞘管挿入位置で鞘管製造・挿入・切断装置23により帯状鞘管材51を丸めて鞘管57を製造しつつ前記穴50に送り込み、穴50に鞘管57を所定長さ挿入した後、鞘管57を所定位置で切断し、
    前記鞘管57の切断後、リーダ12と削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを一緒に地山3に対する次の穴開け・鞘管挿入位置に移動させる、
    ことを特徴とする地山への穴開け・鞘管挿入方法。
  2. 前記帯状鞘管材51を鞘管材収納リール42にコイル状に巻き取り、この鞘管材収納リール42を鞘管製造・挿入・切断装置23の近傍に取り付け、鞘管製造時に鞘管材収納リール42から帯状鞘管材51を鞘管製造・挿入・切断装置23に取り込んで丸めることを特徴とする請求項1記載の地山への穴開け・鞘管挿入方法。
  3. 前記帯状鞘管材51の幅方向の少なくとも一端部に予めファスナを設けておき、鞘管製造時に帯状鞘管材51を丸めた後、その丸められた鞘管材56の継ぎ目を前記ファスナにより接合または結合することを特徴とする請求項1記載の地山への穴開け・鞘管挿入方法。
  4. 前記帯状鞘管材51を鞘管材収納リール42にコイル状に巻き取っておき、前記リーダ12と、削岩機18と、鞘管製造・挿入・切断装置23と、帯状鞘管材51を巻き取った鞘管材収納リール42と、これらの付属部材とをニューマチックケーソン函内またはトンネル坑内に持ち込んで使用可能に組み立て、前記ニューマチックケーソン函内またはトンネル坑内の地山3への穴開け、帯状鞘管材51の取り込み、鞘管57の製造・挿入・切断作業を、ニューマチックケーソン函外またはトンネル坑外での遠隔操作により実行することを特徴とする請求項1記載の地山への穴開け・鞘管挿入方法。
  5. ベースマシン10にリーダ12を支持し、このリーダ12に、互いに所定の間隔をおいて削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを、作業位置48と待機位置とに移動可能にかつ当該位置にセット可能に取り付け、
    前記鞘管製造・挿入・切断装置23の近傍に、帯状鞘管材51をコイル状に巻き取った鞘管材収納リール42を取り付け、鞘管57の製造時に、前記鞘管製造・挿入・切断装置23に鞘管材収納リール42から帯状鞘管材51を取り込み、この帯状鞘管材51を前記鞘管製造・挿入・切断装置23により丸めて鞘管57を製造し、その鞘管57を削岩機18により開けられた穴50に送り込み、所定長さ挿入後、所定位置で切断可能に構成した、
    ことを特徴とする地山への穴開け・鞘管挿入装置。
  6. 前記リーダ12にロータリ部16を装着し、このロータリ部16の周りに所定間隔をおいて前記削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを取り付け、前記ロータリ部16を介して削岩機18と鞘管製造・挿入・切断装置23とを作業位置48と待機位置とに回転させ、かつ当該位置にセット可能に構成したことを特徴とする請求項5記載の地山への穴開け・鞘管挿入装置。
  7. 前記帯状鞘管材51の幅方向の少なくとも一端部にファスナを設け、前記鞘管製造・挿入・切断装置23に、丸められた鞘管材56の継ぎ目を前記ファスナで接合または結合させるファスナ装置30を配備したことを特徴とする請求項5記載の地山への穴開け・鞘管挿入装置。
  8. 前記リーダ12に、このリーダ12の軸方向に延びる鞘管製造・挿入・切断装置用のガイドレール15a,15bを設け、このガイドレール15a,15bに沿って位置調整可能に鞘管製造・挿入・切断装置23を取り付け、穴50に挿入された鞘管57の切断位置を調整可能に構成したことを特徴とする請求項5記載の地山への穴開け・鞘管挿入装置。
  9. 前記ベースマシン10と、リーダ12と、削岩機18と、鞘管製造・挿入・切断装置23と、帯状鞘管材51を巻き取った鞘管材収納リール42と、これらの付属部材とをニューマチックケーソン函内またはトンネル坑内に持ち込み、使用可能な形態に組み立てるとともに、前記ニューマチックケーソン函外またはトンネル坑外に、前記各部を遠隔操作するための遠隔操作装置45とコンピュータ46とを配置したことを特徴とする請求項5記載の地山への穴開け・鞘管挿入装置。
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