JP3793879B2 - 携帯型電子辞書装置及びプログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指定された見出語に基づいて対応する説明情報を検索する携帯型電子辞書装置及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、国語辞典、英和辞典、和英辞典、英英辞典、百科事典等、数種類の電子辞書データが組み込まれた電子辞書と呼ばれる情報表示制御装置が知られている。電子辞書の備えるジャンプ機能を利用すれば、例えば、国語辞典の説明情報中の文字列を指定し、その文字列を検索語として、同じ辞典である国語辞典や、他の辞典である和英辞典や百科事典の見出語の説明情報を表示させることができる。
【0003】
電子辞書の備えるジャンプ機能(以下、適宜「ジャンプ」という。)とは、見出語に対応する説明情報が表示されている際に、その説明情報中の一部の文字列を指定して、当該指定した文字列を検索語として再度検索を行う機能のことである。
【0004】
また、ジャンプ機能の一つとして、複数の辞書を有した電子辞書において、1つの辞書の使用中に他の辞書にジャンプする際、ジャンプ先の辞書を設定することのできる機能が知られている(特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平2001−134585号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のジャンプ機能は、表示されている説明情報中の文字列を指定した後に、辞書の見出語の検索を行うようになっていたため、必ずしも指定した文字列に対する見出語が辞書に存在するとは限らない。このため、ユーザは、電子辞書データ内に該当する解説が存在しない単語を指定してジャンプを指示してしまうこともあり、使い勝手が悪かった。
【0007】
本発明は、上記した従来の事情に鑑みてなされたものであり、電子辞書等の情報表示制御装置において、見出語の説明情報についてのさらなる説明情報を容易且つ適切に表示させることが可能な情報表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明は、
見出語と説明情報とを対応付けて複数記憶している情報記憶手段(例えば、図2に示す国語辞典DB53)と、
見出語を指定する見出語指定手段(例えば、図2に示す入力部20;図8に示すステップA12)と、
この見出語指定手段により指定された見出語に対応する説明情報を前記情報記憶手段に記憶された説明情報の中から検索する検索手段(例えば、図2に示すCPU10;図8に示すステップA16)と、
この検索手段により検索された説明情報に含まれる文字列のうち前記情報記憶手段に記憶された見出語と一致する文字列を抽出する文字列抽出手段(例えば、図2に示すCPU10;図10に示すステップA222,A224(YES))と、
この文字列抽出手段により抽出された文字列を識別表示させて、前記検索手段により検索された説明情報を表示制御する表示制御手段(例えば、図2に示すCPU10;図10に示すステップA226)と、
を備えた情報表示制御装置である
【0010】
本発明によれば、指定された見出語に対応する説明情報の文字列のうち前記情報記憶手段に記憶された見出語と一致する文字列を抽出し、抽出した文字列を識別表示させて説明情報を表示させることができる。従って、見出語の説明情報についてさらに見出語の説明情報があることが識別表示により直ちに確認でき、説明情報についてのさらなる説明情報を容易且つ適切に表示させることが可能となる。
【0011】
また、この発明において、
前記情報記憶手段は、各辞書別に見出語と説明情報とを対応付けて記憶している複数の辞書別情報記憶手段(例えば、図2に示す国語辞典DB53,英和辞典DB54,和英辞典55)を有し、
前記文字列抽出手段は、前記検索手段により検索された説明情報に含まれる文字列のうち前記複数の辞書別情報記憶手段毎に記憶された見出語と一致する文字列を前記複数の辞書別情報記憶手段毎に抽出し(例えば、図2に示すCPU10;図10に示すステップA222,A224(YES),A228(YES))を有し、
前記表示制御手段は、前記文字列抽出手段により前記複数の辞書別情報記憶手段毎に抽出された文字列を、前記複数の辞書別情報記憶手段毎に識別表示させて、前記検索手段により検索された説明情報を表示制御する辞書別情報表示制御手段(例えば、図2に示すCPU10;図10に示すステップA226,A230)を有するように構成してもよい。
【0012】
この場合、指定された見出語に対応して検索された説明情報の文字列に含まれる文字列のうち前記複数の辞書別情報記憶手段毎に記憶された見出語と一致する文字列を前記複数の辞書別情報記憶手段毎に抽出し、抽出された文字列を、前記複数の辞書別情報記憶手段毎に識別表示させて、説明情報を表示させることができる。従って、辞書別情報記憶手段に見出語の説明情報があることが識別表示により直ちに確認でき、説明情報についてのさらなる説明情報を辞書別に容易且つ適切に表示させることが可能となる。
【0013】
また、別の発明として、
各辞書別に見出語と説明情報とを対応付けて複数記憶している複数の情報記憶手段(例えば、図2に示す国語辞典DB53,英和辞典DB54,和英辞典55)を備えた情報表示制御装置において、
前記説明情報は、前記複数の情報記憶手段に記憶された見出語の何れかと一致する文字列を含む場合、当該文字列に関連付けた辞書別の見出語有り情報(例えば、第2の実施の形態における推奨度情報)を有しており、
前記何れかの辞書別の情報記憶手段の、何れかの情報記憶手段を指定する見出語指定手段(例えば、図2に示す入力部20;図8に示すステップA10、A12)と、
この見出語指定手段により指定された見出語に対応する説明情報を指定の辞書別の情報記憶手段から検索する検索手段(例えば、図2に示すCPU10;図8に示すステップA16)と、
この検索手段により検索された説明情報中の見出語有り情報に関連付けられた文字列を辞書別に識別表示させて、前記説明情報を表示制御する辞書別情報表示制御手段(例えば、図2に示すCPU10;図17に示すジャンプ先推奨度表示処理)と、
を備える情報表示制御装置を構成してもよい。
【0014】
この発明によれば、指定手段により指定された辞書別の情報記憶手段の指定の見出語に対応する説明情報を検索して表示させる際に、当該説明情報に対応する見出語有り情報に基づいて、検索された説明情報中の見出語有り情報に関連付けられた文字列を辞書別に識別表示させて説明情報を表示させることができる。辞書別情報記憶手段に見出語の説明情報があることが識別表示により直ちに確認でき、説明情報についてのさらなる説明情報を辞書別に容易且つ適切に表示させることが可能となる。
【0015】
また、この別の発明において、
前記見出語有り情報には、予め設定された推奨度(例えば、第2の実施の形態における推奨度情報)が含まれ、
前記検索手段により検索された説明情報中の見出語有り情報の推奨度に関連付けられた文字列を推奨度別に識別表示させて、前記説明情報を表示制御する推奨度情報表示制御手段(例えば、図2に示すCPU10;図17に示すジャンプ先推奨度表示処理)を備えるようにしてもよい。
【0016】
この場合には、指定された見出語に対応する説明情報を表示させる際に、当該説明情報中の見出語有り情報の推奨度に関連付けられた文字列を推奨度別に識別表示させて、説明情報を表示させることができる。従って、この推奨度別の識別表示に従って、説明情報についてのさらなる説明情報を辞書別に容易且つ適切に表示させることが可能となる。
【0017】
また、前記推奨度は、前記見出語有り情報の文字列に一致する見出語に対応付けられた辞書別の説明情報のデータ量に応じて設定されるようにしてもよい。
【0019】
また、前記推奨度は、前記見出語有り情報の文字列に一致する見出語に対応付けられた辞書別の説明情報に含まれる例文数に応じて設定されるようにしてもよい。
【0021】
また、上述した各発明において、
所定の通信回線を介して、見出語と、当該見出語の説明情報とを対応付けた外部情報記憶手段(例えば、図2に示すネット辞書DB102)と通信可能に構成され、
前記外部情報記憶手段に記憶された外部見出語を受信する受信手段(例えば、図2に示す通信部40;図12に示すネット辞書見出語取得処理)と、
この受信手段により受信した外部見出語を記憶する外部見出語記憶手段(例えば、図2に示すネット辞書見出語一覧56)と、
前記検索手段により検索された説明情報に含まれる文字列のうち前記外部情報記憶手段に記憶された外部見出語と一致する文字列を抽出する外部文字列抽出手段(例えば、図2に示すCPU10;図10に示すステップA222,A232(YES))と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記外部文字列抽出手段により抽出された文字列を識別表示させて、前記検索手段により検索された説明情報を表示制御する外部文字列表示制御手段(例えば、図2に示すCPU10;図10に示すステップA234)を有するように情報表示制御装置を構成してもよい。
【0022】
この場合には、情報表示制御装置において、通信回線を介して接続した外部情報記憶手段に記憶される外部見出語を受信して外部見出語記憶手段に記憶することにより、指定された見出語に対応する説明情報を表示させる際に、当該指定された見出語に対応する説明情報の文字列のうち前記外部情報記憶手段に記憶された外部見出語と一致する文字列を抽出して、抽出された文字列を識別表示させて、当該指定された見出語に対応する説明情報を表示させることができる。従って、見出語の説明情報についてさらに外部見出語の説明情報があることが識別表示により直ちに確認でき、説明情報についてのさらなる説明情報を容易且つ適切に表示させることが可能となる。
【0023】
また更に、前記受信手段は、ユーザによる更新指示に応じて通信して前記外部情報記憶手段に記憶された見出語を受信する更新指示受信手段(例えば、図2に示す通信部40;図12に示すネット辞書見出語取得処理)を有し、
この更新指示受信手段により受信した見出語に基づいて前記外部見出語記憶手段に記憶される見出語を更新する手段(例えば、図2に示すCPU10;図12に示すステップB14,B16)を備えるように構成してもよい。
【0024】
この場合には、ユーザによる更新指示に応じて通信して前記外部情報記憶手段に記憶された見出語を受信することができる。従って、情報表示制御装置において見出語記憶手段に記憶される見出語に、外部情報記憶手段の更新を反映させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図18を参照して、本発明に係る情報表示制御装置を折りたたみ式の携帯型電子辞書に適用した場合の実施の形態について詳細に説明する。
【0029】
携帯型電子辞書には、国語辞典、英和辞典、和英辞典、類義語辞典、ことわざ辞典等の各種電子辞書データ(辞書データベース)が内蔵されている。この電子辞書データには、見出語に対応付けて、当該見出語を説明するための文字データや、画像データ、動画データ、音声データ等が記憶される。ユーザは、辞書種別を選択して検索語を入力することにより、当該検索語の解説等を表示させることができる。また、ジャンプ機能を利用して、検索語の解説に含まれる単語の解説を表示させることができる。尚、以下では、携帯型電子辞書に、国語辞典、英和辞典、和英辞典の3種類の電子辞書データが内蔵されている場合を例にとって説明する。
【0030】
図1に、情報表示制御装置の一種である携帯型電子辞書1の斜視概観図の一例を示す。同図に示すように、携帯型電子辞書1は、ディスプレイ3と、各種キー群5とを備えて構成されている。各種キー群5を構成するキーにはそれぞれ固有の機能が割り当てられており、ユーザは、これらのキーを押下して携帯型電子辞書1を操作する。
【0031】
具体的には、文字入力キー、辞書種別の選択キー、指定した単語へのジャンプキー、指定した単語の用例表示キー等を備える。また、入力モードを切り替えることにより、文字入力キーによる仮名入力とアルファベット入力とを切り替えることができるようになっている。
【0032】
〔第1の実施の形態〕
先ず、本発明を適用した情報表示制御装置である携帯型電子辞書の第1の実施の形態について説明する。
【0033】
図2は、携帯型電子辞書1の機能構成例を示す図である。同図に示すように、携帯型電子辞書1は、CPU10、入力部20、表示部30、通信部40、フラッシュROM50、RAM70の各機能部を備えて構成される。
【0034】
CPU10は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、携帯型電子辞書1を統括的に制御する。具体的には、CPU10は、入力部20から入力される押下信号等に応じてフラッシュROM50に格納されたプログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、処理結果をRAM70に保存するとともに、当該処理結果を表示するための表示信号を適宜表示部30に出力して、対応した表示情報を表示させる。
【0035】
入力部20は、仮名やアルファベット等の文字入力や機能選択等に必要なキー群を備えた入力装置であり、押下されたキーの押下信号等をCPU10に出力する。この入力部20におけるキー入力により、特に、検索語の入力、辞書種別の選択、検索実行指示、ジャンプ実行指示、モードの切替指示等の入力手段を実現する。尚、この入力部20は、図1に示すキー群5に相当するものである。
【0036】
表示部30は、CPU10から入力される表示信号に基づいて各種画面を表示させるものであり、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される。尚、この表示部30は、図1に示すディスプレイ3に相当する。
【0037】
通信部40は、ネットワークN1を介して接続される他の装置(例えば、辞書サーバ100)と所定の情報を送受するための通信装置で構成される。このネットワークN1には、LAN、WAN、或いはインターネット等のネットワークが適用され、CPU10は、この通信部40、及び電話回線、ISDN回線、無線通信回線、専用線、CATV回線等の通信回線を介し、外部機器との通信を行うための制御を行う。
【0038】
辞書サーバ100は、当該辞書サーバ100で管理しているネット辞書データベース102(以下、データベースを「DB」という。)に蓄積される辞書データを検索・表示可能に公開している。具体的には、辞書サーバ100は、携帯型電子辞書1から送信される辞書データの検索要求に応じてネット辞書DB102から指定された見出語を検索し、当該見出語に対応する説明情報を携帯型電子辞書1に送信することによって、ネット辞書DB102を公開・提供する。
【0039】
図3に、ネット辞書DB102の蓄積形式の一例を示す。同図に示すように、ネット辞書DB102には、見出語と、説明情報と、更新日付とが対応付けられた辞書データが蓄積される。このネット辞書DB102は、例えば、新語の追加等により随時更新され、辞書データが更新された際に、対応する更新日付が適宜更新される。また、説明情報には、見出語を説明するための文字データの他に、例えば、関連する画像データや音声データ等が適宜関連付けられて格納される。
【0040】
また、辞書サーバ100は、携帯型電子辞書1からの見出語取得要求に応じてネット辞書DB102に記憶される見出語を当該携帯型電子辞書1に送信する。より具体的には、携帯型電子辞書1は、見出語をダウンロードした前回の日付を保持しており、当該日付とともに見出語取得要求を辞書サーバ100に送信する。辞書サーバ100は、ネット辞書DB102に記憶された更新日付を参照し、見出語取得要求と共に受信した日付以降に更新された辞書データの見出語を携帯型電子辞書1に送信する。
【0041】
フラッシュROM50は、電気的に書き込んだ情報が、電源が切れても不揮発に記憶されるものである。このフラッシュROM50には、各種初期設定、ハードウェアの検査、又は必要なプログラムのロード等を行うための初期プログラムが格納される。CPU10は、携帯型電子辞書1の電源投入時においてこの初期プログラムを実行することにより、携帯型電子辞書1の動作環境を設定する。
【0042】
また、フラッシュROM50には、携帯型電子辞書1の動作に係る各種処理プログラムや携帯型電子辞書1の備える種々の機能を実現するためのプログラム等が格納されるとともに、特に、ジャンプ先表示付辞書検索プログラム51と、ネット辞書見出語取得プログラム52と、国語辞書DB53と、英和辞書DB54と、和英辞書DB55と、ネット辞書見出語一覧56とが格納される。
【0043】
CPU10は、このフラッシュROM50に格納されたジャンプ先表示付辞書検索プログラム51に従って、ジャンプ先表示付辞書検索処理を実行する。
【0044】
具体的には、先ず、CPU10は、検索指示の入力に応じて指定された辞書DB(以下、「指定辞書DB」という。)に記憶される見出語から指定された検索語と一致する見出語を検索して、対応する説明情報を表示部30に表示させる。
【0045】
図4に、国語辞書DB53の蓄積形式の一例を示す。同図に示すように、国語辞書DB53には、見出語と、当該見出語を説明するための文字データである説明情報とが対応付けられた辞書データが蓄積される。同様にして、英和辞書DB54及び和英辞書DB55には、見出語と説明情報とが対応付けられた辞書データが蓄積される。以下、国語辞書DB53、英和辞書DB54、和英辞書DB55、及びネット辞書DB102を包括的に「辞書DB」という。
【0046】
そして、CPU10は、ジャンプ実行指示に応じて、当該時点で表示部30に表示されている説明情報の文字列から各辞書DBに記憶されている見出語(以下、適宜「登録見出語」という。)の何れかと一致する文字列を抽出する。具体的には、例えば、CPU10は、当該説明情報の文字列を先頭から順に走査し、最長一致方式による検索を行って単語を抽出し、各辞書DB内に抽出した単語と一致する見出語が記憶されている場合には、当該単語の文字列(以下、適宜「一致文字列」という。)を抽出文字列格納領域72に格納して保持する。
【0047】
図5に、抽出文字列格納領域72の一例を示す。同図に示すように、抽出文字列格納領域72には、一致文字列と、該当する登録見出語が記憶される辞書種別とが対応付けられて格納される。例えば、レコードL10は、抽出された一致文字列“特許法”と合致する見出語が国語辞書DB53及びネット辞書DB102に記憶されていることを示している。
【0048】
そして、CPU10は、抽出した一致文字列をジャンプ可能な辞書種別毎に異なる表示形態で表示させる。この一致文字列は、表示画面上で選択することができるようになっている。図6に、選択文字列格納領域74の一例を示す。CPU10は、現在選択されている一致文字列で、選択文字列格納領域74を随時更新する。
【0049】
そして、CPU10は、選択された一致文字列へのジャンプ確定指示に応じて、該当するジャンプ先の辞書DBを指定辞書DBに、当該一致文字列を見出し語データにそれぞれ設定して、対応する説明情報を読み出して表示させる。
【0050】
また、CPU10は、ネット辞書見出語取得プログラム52に従って、ネット辞書見出語取得処理を実行する。
【0051】
具体的には、CPU10は、ネット辞書見出語の更新指示に応じて、通信部40及びネットワークN1を介して辞書サーバ100に接続し、ネット辞書DB102に記憶された見出語をダウンロードする。
【0052】
より具体的には、CPU10は、辞書サーバ100に見出語取得要求を送信する。この際、CPU10は、見出語取得要求とともに、ネット辞書見出語一覧56に保持されている更新日付を送信する。
【0053】
図7に、ネット辞書見出語一覧56の蓄積形式の一例を示す。同図に示すように、ネット辞書見出語一覧56には、ネット辞書の見出語をダウンロードした最新の日付を更新日付とし、ダウンロードしたネット辞書見出語の一覧と共に格納される。例えば、図7に示すネット辞書見出語の一覧は、2002年8月1日に更新されたことを示している。
【0054】
また、CPU10は、前回ネット辞書見出語一覧56が更新されてからの経過時間を監視し、予め設定された見出語の更新タイミング(例えば、前回更新してから1ヶ月経過時)と判断した場合には、当該時点以降に辞書サーバ100との接続が確立されると、自動的に、見出語取得要求と、ネット辞書見出語一覧56に保持されている更新日付とを辞書サーバ100に送信して、ネット辞書DB102に記憶された見出語をダウンロードして更新する。
【0055】
RAM70は、CPU10が実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持するメモリ領域を備える。特に、抽出文字列格納領域72と、選択文字列格納領域74とを備える。
【0056】
次に、本発明を適用した第1の実施の形態における携帯型電子辞書1の動作について図8〜図12を参照して説明する。図8,10,12は携帯型電子辞書1の動作フローを、図9は表示部30に表示される画面の遷移例を、図11は表示画面例を、それぞれ示している。
【0057】
図8は、ジャンプ先表示付辞書検索処理の実行に係る携帯型電子辞書1の動作を示すフローチャートである。同図に示すように、辞書の指定操作が入力されると(ステップA10)、CPU10は、表示部30に検索語入力画面を表示させ、検索語が入力されるとともに(ステップA12)、検索実行が指示される(ステップA14)まで待機する。
【0058】
図9(a)に、検索語入力画面200の一例を示す。同図に示す検索語入力画面200は、国語辞典を指定した際に表示される画面例であり、検索語入力ボックス202に検索語“特許”が入力されている。
【0059】
CPU10は、検索実行指示に応じて、先ず、指定された検索語を見出語に設定し、当該見出語をステップA10で指定された指定辞書DBに記憶されている見出語から検索する(ステップA16)。そして、CPU10は、検索された見出語に対応する説明情報を読み出して表示部30に表示させる(ステップA18)。
【0060】
図9(b)に、この段階で表示部30に表示される検索結果表示画面204の一例を示す。同図に示すように、検索結果表示画面204には、見出語“特許”に対応する説明情報が表示されている。
【0061】
また、CPU10は、ジャンプ実行指示が入力されると(ステップA20)、ジャンプ先表示処理を実行する(ステップA22)。
【0062】
図10は、ジャンプ先表示処理の実行に係る携帯型電子辞書1の動作を示すフローチャートである。同図に示すように、先ず、CPU10は、ポインタの位置を説明情報の先頭に設定する(ステップA220)。ここで、ポインタは、説明情報から読み出す文字列の先頭の文字を指示するものである。次いで、CPU10は、最長一致方式による検索を行ってポインタ位置から配列された文字を順に走査して、単語を抽出する(ステップA222)。
【0063】
そして、CPU10は、抽出した一致文字列が、指定辞書DB(例えば、国語辞書DB53)内に記憶された見出語と一致した場合には(ステップA224:YES)、同辞典へのジャンプが可能なことを示すマークを一致文字列に付加して識別表示する(ステップA226)。この識別表示は、マークによる識別表示に限らず、例えば、一致文字列の文字色、文字フォント、或いは背景色による識別表示や、下線による識別表示であってもよい。また、この際、CPU10は、一致文字列に指定辞書DBであることを表す辞書種別を対応付けて、抽出文字列格納領域64に格納する。
【0064】
例えば、図9(c)に示すように、文字列“特許法”に、ジャンプ先が存在することが矢印付きの下線(U10)により識別表示され、当該ジャンプ先が国語辞典であることを示すマークM10が表示されている。また、他の例としては、図11に示すように、文字列“特許法”は、ジャンプ先が存在するとともに、当該ジャンプ先が国語辞典であることが、該当する線種別の矢印付き下線U20により識別表示されている。
【0065】
そして、CPU10は、一致文字列が、他の辞書DB内(例えば、英和辞書DB54或いは和英辞書DB55)に記憶された見出語と一致した場合には(ステップA228:YES)、該当する他辞典へのジャンプが可能なことを示すマークを一致文字列に付加して識別表示する(ステップA230)。この識別表示は、マークによる識別表示に限らず、例えば、一致文字列の文字色、文字フォント、或いは背景色による識別表示や、下線による識別表示であってもよい。また、この際、CPU10は、一致文字列に、該当する辞書DBであることを表す辞書種別を対応付けて、抽出文字列格納領域64に格納する。
【0066】
例えば、図9(c)に示すように、文字列“patent”は、ジャンプ先が存在することが矢印付きの下線U10により識別表示され、当該ジャンプ先が英和辞典であることを示すマークM12が表示されている。そして、和英辞典にジャンプ先が存在する場合には、該当する文字列にジャンプ先が存在することが矢印付きの下線(U10)により識別表示されるとともに、当該ジャンプ先が和英辞典であることを示すマーク(M14)が表示される。また、他の例としては、図11に示すように、“patent”には、ジャンプ先が存在するとともに、当該ジャンプ先が英和辞典であることが、該当する線種別の矢印付き下線U22により識別表示されている。そして、和英辞典にジャンプ先が存在する場合には、該当する文字列にジャンプ先が存在することが、該当する線種別の矢印付き下線(U24)により識別表示される。
【0067】
さらに、CPU10は、一致文字列が、ネット辞書DB102内に記憶された見出語と一致した場合、即ち、一致文字列が、ネット辞書見出語一覧56に記憶された見出語と一致した場合には(ステップA232:YES)、ネット辞典へのジャンプが可能なことを示すマークを文字列に付加して識別表示する(ステップA234)。この識別表示は、マークによる識別表示に限らず、例えば、一致文字列の文字色、文字フォント、或いは背景色による識別表示や、下線による識別表示であってもよい。また、この際、CPU10は、一致文字列にネット辞書DB102であることを表す辞書種別を対応付けて、抽出文字列格納領域64を更新する。
【0068】
例えば、図9(c)に示すように、文字列“特許法”に、ジャンプ先が存在することが矢印付きの下線(U10)により識別表示され、当該ジャンプ先がネット辞典であることを示すマークM16が表示されている。また、他の例としては、図11に示すように、文字列“特許法”は、ジャンプ先が存在するとともに、当該ジャンプ先がネット辞典へのジャンプが可能であることが、当該文字列表示エリアE20の背景色が変更されることにより識別表示されている。
【0069】
そして、CPU10は、ポインタを一致文字列の直後に移動させて(ステップA236)、当該ポインタ位置が説明情報の末尾でない場合には(ステップA238:NO)、ステップA222に戻って上述した処理を繰り返す。また、CPU10は、ポインタ位置が説明情報の末尾の場合には(ステップA238:YES)、本処理を終了して、図8に示すステップ24に遷移する。
【0070】
また、CPU10は、ジャンプ先の文字列の指定操作の入力を受け付けるとともに(ステップA24)、終了操作の入力を監視し(ステップA26)、終了操作が入力された場合には、本処理を終了する。
【0071】
また、ジャンプ先の文字列の指定操作が入力されて(ステップA24:YES)、指定辞書へのジャンプが指示された場合には(ステップA28:YES)、CPU10は、選択文字列格納領域74を参照して指定された一致文字列を見出語に設定して(ステップA30)、ステップA16に戻って上述した処理を繰り返し、対応する説明情報を検索して表示させる。
【0072】
また、他辞書へのジャンプが指示された場合には(ステップA32:YES)、CPU10は、当該他辞書を指定辞書に設定するとともに(ステップA34)、選択文字列格納領域74を参照して指定された一致文字列を見出語に設定する(ステップA36)。そして、CPU10は、ステップA16に戻って上述した処理を繰り返し、対応する説明情報を検索して表示させる。
【0073】
さらに、ネット辞書へのジャンプが指示された場合には(ステップA38:YES)、CPU10は、ネット辞書を辞書種別に設定するとともに(ステップA40)、選択文字列格納領域74を参照して指定された一致文字列を見出語に設定する(ステップA42)。そして、CPU10は、通信部40及びネットワークN1を介して辞書サーバ10に接続して見出語を送信し、ネット辞書DB102から対応する説明情報をダウンロードして表示させる(ステップA44)。
【0074】
例えば、図9(c)に示す検索結果表示画面204において、“−−けん”を選択すると、ジャンプ先の辞書種別の選択入力を促す画面が表示され、国語辞典或いはネット辞典の内、何れか一方を選択することができる。そして、国語辞典へのジャンプを指示すると、例えば、図9(d)に示す検索結果表示画面206が表示され、国語辞書DB53に格納される見出語“特許権”に対応付けられた説明情報が表示される。また、ネット辞典へのジャンプを指示すると、図9(e)に示す検索結果表示画面208が表示され、ネット辞書DB102に格納される見出語“特許権”に対応付けられた説明情報が表示されるようになっている。
【0075】
図12は、ネット辞書見出語取得処理の実行に係る携帯型電子辞書1の動作を示すフローチャートである。同図に示すように、入力部20を介してネット辞書見出語の更新指示が入力されると(ステップB10)、CPU10は、辞書サーバ100に初めて接続する場合には(ステップB12:YES)、辞書サーバ100に見出語取得要求を送信する。そして、CPU10は、ネット辞書DB102に記憶されている全ての見出語をダウンロードしてネット辞書見出語一覧56のネット辞書見出語を更新するとともに、更新日付を当該日の日付で更新する(ステップB14)。
【0076】
また、CPU10は、2回目以降の更新指示に応じて(ステップB12:NO)、辞書サーバ100にネット辞書見出語一覧56に保持される更新日付を送信する。そして、CPU10は、前回ネット辞書の見出語一覧が更新された日以降に更新された辞書データに対応する見出語をダウンロードしてネット辞書見出語一覧56のネット辞書見出語を更新するとともに、更新日付を当該日の日付で更新し(ステップB16)、本処理を終了する。
【0077】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、検索語を入力して検索実行を指示することにより表示された説明情報に含まれる文字列の内、登録見出語と一致する文字列を、ジャンプ先の辞書種別毎に異なる表示形態で表示させることができる。
【0078】
尚、上記した第1の実施の形態においては、表示させた説明情報の文字列の内、登録見出語と合致する文字列を抽出することとして説明したが、例えば、説明情報中に含まれる一致文字列に、該当する辞書種別を識別可能なマークを対応付けて記憶しておくことにより、説明情報を表示させる際に、当該マーク情報に基づいて一致文字列を他の文字列と異なる表示形態で表示させることが可能である。
【0079】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明を適用した携帯型電子辞書の第2の実施の形態について説明する。尚、第2の実施の形態における携帯型電子辞書の構成は、第1の実施の形態において図2に示した携帯型電子辞書1の構成において、フラッシュROM50を図13(a)に示すフラッシュROM60、RAM70を図13(b)に示すRAM80に置き換えた構成と同様であり、以下、同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0080】
先ず、図13を参照して、本発明を適用した第2の実施の形態におけるフラッシュROM60とRAM80の構成について説明する。図13(a)にフラッシュROM60の、(b)にRAM80の構成をそれぞれ示す。(a)に示すように、フラッシュROM60には、第2の実施の形態を実現するため、特に、推奨度表示付辞書検索プログラム62と、国語辞書DB64と、英和辞書DB66と、和英辞書DB68とが格納される。また、(b)に示すように、RAM80には、表示部30に表示させる辞書データを保持する表示辞書データ格納領域82を備える。
【0081】
CPU10は、このフラッシュROM60に格納される推奨度表示付辞書検索プログラム62に従って、推奨度表示付辞書検索処理を実行する。
【0082】
具体的には、先ず、CPU10は、検索指示の入力に応じて指定辞書DBに記憶されている見出語から指定された検索語と一致する見出語を検索して、対応する説明情報を表示部30に表示させる。
【0083】
図14は、和英辞書DB68の蓄積形式の一例を示す図である。同図に示すように、和英辞書DB68には、見出語と説明情報とが対応付けられた辞書データが蓄積される。また、説明情報には、当該説明情報に含まれる単語にジャンプ推奨度を表示させるための推奨度情報を含んで記憶される。
【0084】
具体的には、例えば、レコードL30に示す辞書データにおいて、説明情報には、英単語“marimo”、“round”、“green”、及び“alga”が含まれるとともに、“marimo”に対応する推奨度情報681d“⇒×”、“round”に対応する推奨度情報681c“⇒△”、“green”に対応する推奨度情報681c“⇒△”、及び“alga”に対応する推奨度情報681b“⇒○”が含まれる。また、レコードL32に示す辞書データにおいて、説明情報には、英単語“direction”、“way”、及び“course”が含まれるとともに、“direction”に対応する推奨度情報681c“⇒△”、“way”に対応する推奨度情報681a“⇒◎”、及び“course”に対応する推奨度情報681a“⇒◎”が含まれる。
【0085】
この推奨度情報は、例えば、推奨度情報681d“⇒×”,推奨度情報681c“⇒△”,推奨度情報681b“⇒○”,推奨度情報681a“⇒◎”の順に推奨度合いが高くなることを示しており、特に、推奨度情報681d“⇒×”は、対応する文字列にジャンプ先の説明情報が存在しないことを示している。同様にして、国語辞書DB64及び英和辞書DB66には、見出語と、推奨度情報を含む説明情報とが対応付けられた辞書データが蓄積されている。
【0086】
また、推奨度情報は、該当する説明情報のデータ量、当該説明情報に含まれる例文数、説明情報の意味内容等に基づいて予め設定される。
【0087】
例えば、説明情報のデータ量とは、例えば、該当する説明情報に含まれる文字数のことである。この説明情報のデータ量に基づいて推奨度情報を定義する場合には、例えば、説明情報の文字数が“0”の場合には推奨度情報681d“⇒×”を、1文字以上の場合には推奨度情報681c“⇒△”を、150文字以上の場合には推奨度情報681b“⇒○”を、300文字以上の場合には推奨度情報681a“⇒◎”を、該当する単語に関連付ける。
【0088】
そして、説明情報の例文数とは、例えば、図14に示す見出語“方向”に対応する説明情報に含まれる“in the counter direction”や、“a road dividing into two direction”といった、当該見出語の単語を用いた例文の数のことである。この説明情報の例文数に基づいて推奨度情報を定義する場合には、例えば、説明情報に含まれる例文数が“0”の場合には推奨度情報681d“⇒×”を、例文数が“1”以上の場合には推奨度情報681c“⇒△”を、例文数が“5”以上の場合には推奨度情報681b“⇒○”を、例文数が“10”以上の場合には推奨度情報681a“⇒◎”を、該当する単語に関連付けて記憶する。
【0089】
また、推奨度情報は、該当する説明情報の意味内容に応じて定義されるものであってもよい。この説明情報の意味内容に基づいて推奨度情報を定義する場合には、例えば、図14に示す見出語“まりも”の説明情報には、見出語“まりも”の意味内容に応じて“alga”に推奨度情報681b“⇒○”が、“round”及び“green”に推奨度情報681c“⇒△”が、“marimo”に推奨度情報681d“⇒×”が、それぞれ設定されて記憶される。
【0090】
CPU10は、検索語に指定された見出語に対応する説明情報を表示部30に表示させる際に、推奨度情報が対応付けられた単語を他の文字列と異なる表示形態で表示部30に表示させる。また、この際、CPU10は、説明情報中に含まれる推奨度情報を削除した表示用の説明情報を作成して表示辞書データ格納領域82を更新して記憶する。
【0091】
次に、図15〜18を参照して、本発明を適用した第2の実施の形態における携帯型電子辞書の動作について説明する。図15,17は、第2の実施の形態における携帯型電子辞書の動作フローを、図16,18は表示部30に表示される画面遷移例を、それぞれ示している。
【0092】
図15は、推奨度表示付辞書検索処理の実行に係る第2の実施の形態における携帯型電子辞書の動作を示すフローチャートである。同図に示すように、辞書の指定操作が入力されると(ステップC10)、CPU10は、表示部30に検索語入力画面を表示して、検索が入力されるとともに(ステップC12)、検索実行が指示される(ステップC14)まで待機する。
【0093】
CPU10は、検索実行指示の入力に応じて、先ず、指定された検索語を見出語に設定し、当該見出語を指定辞書DBに記憶される見出語から検索する(ステップC16)。そして、CPU10は、検索された見出語に対応する説明情報を読み出して表示部30に表示させる(ステップC18)。
【0094】
また、CPU10は、ジャンプ実行指示が入力されると(ステップC20)、ジャンプ先推奨度表示処理を実行する(ステップC22)。
【0095】
図17は、ジャンプ先推奨度表示処理の実行に係る第2の実施の形態における携帯型電子辞書の動作を示すフローチャートである。同図に示すように、先ず、CPU10は、ポインタの位置を説明情報の先頭に設定する(ステップC220)。そして、CPU10は、説明情報の文字列を先頭から順に走査し、説明情報中の推奨度情報を検索する(ステップC222)。
【0096】
そして、CPU10は、推奨度情報681a“⇒◎”が検索された場合には(ステップC224:YES)、説明情報に、当該説明情報中の対応する文字列に太下線(太線の下線)を表示させるための表示情報を付加するとともに、当該推奨度情報681a“⇒◎”を削除して表示辞書データ格納領域82を更新する(ステップC226)。
【0097】
そして、CPU10は、推奨度情報681b“⇒○”が検索された場合には(ステップC228:YES)、説明情報に、当該説明情報中の対応する文字列に実下線(実線の下線)を表示させるための表示情報を付加するとともに、当該推奨度情報681b“⇒○”を削除して表示辞書データ格納領域82を更新する(ステップC230)。
【0098】
そして、CPU10は、推奨度情報681c“⇒△”が検索された場合には(ステップC232:YES)、説明情報に、当該説明情報中の対応する文字列に点下線(点線の下線)を表示させるための表示情報を付加するとともに、当該推奨度情報681c“⇒△”を削除して表示辞書データ格納領域82を更新する(ステップC234)。
【0099】
さらに、CPU10は、推奨度情報681d“⇒×”が検索された場合には(ステップC236:YES)、説明情報に、当該説明情報中の対応する文字列にマーク“×”を表示させるための表示情報を付加するとともに、推奨度情報681d“⇒×”を削除して表示辞書データ格納領域82を更新する(ステップC238)。
【0100】
そして、CPU10は、ポインタを当該一致文字列の直後に移動させて(ステップC240)、当該ポインタ位置が説明情報の末尾ではない場合には(ステップC242:NO)、ステップC222に戻って上述した処理を繰り返す。また、CPU10は、ポインタ位置が説明情報の末尾の場合には(ステップC242:YES)、本処理を終了して、図15に示すステップC24に遷移する。
【0101】
例えば、図16(a)に示すように、和英辞典を指定して検索語入力画面300を表示させるとともに、検索語入力ボックス302に検索語“まりも”を入力すると、図16(b)に示すように、説明情報中のジャンプ可能な英単語が、それぞれ該当する説明情報のジャンプ推奨度に応じた線種別で下線表示される。
【0102】
例えば、図16(b)において、“alga”は、ジャンプ先へのジャンプ推奨度“中”を示す線種別の矢印付き下線U32により識別表示されている。また、文字列“round”は、ジャンプ先へのジャンプ推奨度“小”を示す線種別の矢印付き下線U34により識別表示されている。また、英単語“marimo”には、ジャンプ先の説明情報が存在しないことを表すマークM30“×”が表示されている。また、ジャンプ先へのジャンプ推奨度“大”の文字列には、該当する線種別による矢印付き下線U30により識別表示される。
【0103】
また、CPU10は、ジャンプ先の文字列の指定操作の入力を受け付けるとともに(ステップC24)、終了操作の入力を監視し(ステップC26)、終了操作が入力された場合には、本処理を終了する。
【0104】
また、ジャンプ先の文字列の指定操作が入力された場合であって(ステップC24:YES)、マーク“×”が表示された文字列が選択された場合には(ステップA28:YES)、CPU10は、当該文字列の選択操作の無効メッセージを表示部30に表示させ(ステップC30)、ステップC24に戻って、ジャンプ先の文字列の指定操作の入力を待機する。
【0105】
また、マーク“×”が表示された文字列以外が選択された場合には(ステップC28:NO)、指定された文字列を見出語に設定し(ステップC32)、その設定した見出語に対応する辞書DBを指定辞書DBとして、ステップC16に戻って上述した処理を繰り返し、対応する説明情報を検索して表示させる。
【0106】
例えば、図16(b)に示す検索結果表示画面304において、“alga”を選択して反転表示(E30)させると、図16(c)に示すように、英和辞典の検索結果表示画面306が表示され、英和辞書DB66に格納される見出語“alga”に対応付けられた説明情報が表示される。
【0107】
図18に、他の画面遷移例を示す。例えば、図18(a)に示す検索語入力画面310において、検索語入力ボックス312に検索語“方向”を入力して検索実行を指示すると、(b)に示すように、指定された文字列を見出語に対応する説明情報が表示されるとともに、説明情報中のジャンプ可能な英単語が、それぞれ該当する説明情報のジャンプ推奨度に応じた線種別で下線表示される。
【0108】
例えば、図18(b)において、“way”は、ジャンプ先へのジャンプ推奨度“小”を示す線種別の矢印付き下線U44により識別表示されている。また、文字列“way”は、ジャンプ先へのジャンプ推奨度“大”を示す線種別の矢印付き下線U40により識別表示されている。そして、文字列“course”は、ジャンプ先へのジャンプ推奨度“中”を示す線種別の矢印付き下線U42により識別表示されている。また、英単語“marimo”には、ジャンプ先の説明情報が存在しないことを表すマークM40“×”が表示されている。
【0109】
さらに、(b)に示す検索結果表示画面314において、“way”を選択して反転表示(E40)させると、(c)に示すように、英和辞典の検索結果表示画面316が表示され、英和辞書DB66に格納される見出語“way”に対応付けられた説明情報が表示される。
【0110】
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、検索語を入力して検索実行を指示することにより表示された説明情報に含まれる文字列の内、ジャンプ可能な文字列を、対応する説明情報のジャンプ推奨度に応じた表示形態で表示させることができる。
【0111】
尚、この実施の形態では電子辞典、電子事典などを含む電子辞書を適用例として説明したが、本発明が適用可能なものは、このような製品に限定されず、携帯電話、パソコン、電子時計などの電子機器全般に適用可能である。また、電子辞書本体に対して着脱可能なメモリカード、CD等に電子辞書データを記憶することとしてもよい。
【0112】
また、上記した実施の形態においては、ネットワークN1を介して辞書サーバ100に接続し、ネット辞書DB102から見出語をダウンロードする場合について説明したが、例えば、ケーブル接続されたパソコン等に着脱可能なCD−ROM等に記憶されている辞書DBから見出語をダウンロードすることとしてもよい。
【0113】
【発明の効果】
【0114】
本発明によれば、指定された見出語に対応する説明情報の文字列のうち前記情報記憶手段に記憶された見出語と一致する文字列を抽出し、抽出した文字列を識別表示させて説明情報を表示させることができる。従って、見出語の説明情報についてさらに見出語の説明情報があることが識別表示により直ちに確認でき、説明情報についてのさらなる説明情報を容易且つ適切に表示させることが可能となる。
【0115】
また、指定された見出語に対応して検索された説明情報の文字列に含まれる文字列のうち前記複数の辞書別情報記憶手段毎に記憶された見出語と一致する文字列を前記複数の辞書別情報記憶手段毎に抽出し、抽出された文字列を、前記複数の辞書別情報記憶手段毎に識別表示させて、説明情報を表示させることができる。従って、辞書別情報記憶手段に見出語の説明情報があることが識別表示により直ちに確認でき、説明情報についてのさらなる説明情報を辞書別に容易且つ適切に表示させることが可能となる。
【0116】
また、指定手段により指定された辞書別の情報記憶手段の指定の見出語に対応する説明情報を検索して表示させる際に、当該説明情報に対応する見出語有り情報に基づいて、検索された説明情報中の見出語有り情報に関連付けられた文字列を辞書別に識別表示させて説明情報を表示させることができる。辞書別情報記憶手段に見出語の説明情報があることが識別表示により直ちに確認でき、説明情報についてのさらなる説明情報を辞書別に容易且つ適切に表示させることが可能となる。
【0117】
また、指定された見出語に対応する説明情報を表示させる際に、当該説明情報中の見出語有り情報の推奨度に関連付けられた文字列を推奨度別に識別表示させて、説明情報を表示させることができる。従って、この推奨度別の識別表示に従って、説明情報についてのさらなる説明情報を辞書別に容易且つ適切に表示させることが可能となる。
【0120】
また、情報表示制御装置において、通信回線を介して接続した外部情報記憶手段に記憶される外部見出語を受信して外部見出語記憶手段に記憶することにより、指定された見出語に対応する説明情報を表示させる際に、当該指定された見出語に対応する説明情報の文字列のうち前記外部情報記憶手段に記憶された外部見出語と一致する文字列を抽出して、抽出された文字列を識別表示させて、当該指定された見出語に対応する説明情報を表示させることができる。従って、見出語の説明情報についてさらに外部見出語の説明情報があることが識別表示により直ちに確認でき、説明情報についてのさらなる説明情報を容易且つ適切に表示させることが可能となる。
【0121】
また、ユーザによる更新指示に応じて通信して前記外部情報記憶手段に記憶された見出語を受信することができる。従って、情報表示制御装置において見出語記憶手段に記憶される見出語に、外部情報記憶手段の更新を反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した携帯型電子辞書の斜視概観図の一例を示す図。
【図2】第1の実施の形態における携帯型電子辞書の機能構成例を示す図。
【図3】ネット辞書DBの蓄積形式の一例を示す図。
【図4】国語辞書DBの蓄積形式の一例を示す図。
【図5】抽出文字列格納領域の一例を示す図。
【図6】選択文字列格納領域の一例を示す図。
【図7】ネット辞書見出語一覧の蓄積形式の一例を示す図。
【図8】ジャンプ先表示付辞書検索処理の実行に係る携帯型電子辞書の動作フローを示す図。
【図9】第1の実施の形態における画面遷移例を示す図。
【図10】ジャンプ先表示処理の実行に係る携帯型電子辞書の動作フローを示す図。
【図11】検索結果表示画面の変形例を示す。
【図12】ネット辞書見出語取得処理の実行に係る携帯型電子辞書の動作フローを示す図。
【図13】第2の実施の形態におけるフラッシュROMの構成(a)、及びRAMの構成(b)の一例を示す図。
【図14】和英辞書DBの蓄積形式の一例を示す図。
【図15】推奨度表示付辞書検索処理の実行に係る携帯型電子辞書の動作フローを示す図。
【図16】第2の実施の形態における画面遷移例を示す図。
【図17】ジャンプ先推奨度表示処理の実行に係る携帯型電子辞書の動作フローを示す図。
【図18】第2の実施の形態における画面遷移例を示す図。
【符号の説明】
1 携帯型電子辞書
10 CPU
20 入力部
30 表示部
40 通信部
50 ROM
51 ジャンプ先表示付辞書検索プログラム
52 ネット辞書見出語取得プログラム
53 国語辞書DB
54 英和辞書DB
55 和英辞書DB
56 ネット辞書見出語一覧
70 RAM
72 抽出文字列格納領域
74 選択文字列格納領域
N1 ネットワーク
100 辞書サーバ
102 ネット辞書DB

Claims (4)

  1. 各辞書別に見出語と説明情報とを対応付けて記憶している複数の辞書別情報記憶手段と、
    前記複数の辞書別情報記憶手段の中から択一的に辞書別情報記憶手段を選択する辞書選択手段と、
    この辞書選択手段により選択された辞書別情報記憶手段に記憶されている何れかの見出語を指定する見出語指定手段と、
    この見出語指定手段により指定された見出語に対応する説明情報を、前記選択された辞書別情報記憶手段から読み出す読出手段と、
    この読出手段により読み出された説明情報に含まれる文字列のうち前記複数の辞書別情報記憶手段の何れかに記憶されている見出語と一致する文字列を前記複数の辞書別情報記憶手段毎に抽出する文字列抽出手段と、
    前記読出手段により読み出された説明情報を表示制御するとともに、当該説明情報中の前記文字列抽出手段により抽出された文字列に、当該文字列が何れの辞書別情報記憶手段の見出語と一致するのかを示す識別子を付して表示制御する表示制御手段と、
    を備え、
    前記表示制御手段は、2以上の辞書別情報記憶手段に記憶されている見出語と一致する文字列については、当該2以上の辞書別情報記憶手段それぞれを示す識別子を付して表示制御する、
    ことを特徴とする携帯型電子辞書装置。
  2. 前記表示制御手段は、前記複数の辞書別情報記憶手段それぞれを示す識別子を凡例表示する凡例表示制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子辞書装置。
  3. 各辞書別に見出語と説明情報とを対応付けて記憶している複数の辞書別情報記憶手段を備えたコンピュータを、
    前記複数の辞書別情報記憶手段の中から択一的に辞書別情報記憶手段を選択する辞書選択手段、
    この辞書選択手段により選択された辞書別情報記憶手段に記憶されている何れかの見出語を指定する見出語指定手段、
    この見出語指定手段により指定された見出語に対応する説明情報を、前記選択された辞書別情報記憶手段から読み出す読出手段、
    この読出手段により読み出された説明情報に含まれる文字列のうち前記複数の辞書別情報記憶手段の何れかに記憶されている見出語と一致する文字列を前記複数の辞書別情報記憶手段毎に抽出する文字列抽出手段、
    前記読出手段により読み出された説明情報を表示制御するとともに、当該説明情報中の前記文字列抽出手段により抽出された文字列に、当該文字列が何れの辞書別情報記憶手段の見出語と一致するのかを示す識別子を付して表示制御する表示制御手段、
    として機能させるとともに、
    前記表示制御手段が、2以上の辞書別情報記憶手段に記憶されている見出語と一致する文字列については、当該2以上の辞書別情報記憶手段それぞれを示す識別子を付して表示制御するように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  4. 前記表示制御手段が、前記複数の辞書別情報記憶手段それぞれを示す識別子を凡例表示する凡例表示制御手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項3に記載のプログラム。
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