JP3793422B2 - サーマルヘッドの通電制御方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はサーマルヘッドの通電制御方法に係り、特に、サーマルヘッドのヘッド基板の蓄熱量に応じて最適な通電を行なうことを可能としたサーマルヘッドの通電制御方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、熱転写プリンタにおいては、プラテンの前方に用紙を支持するとともに、キャリッジに、複数の発熱素子が形成されたサーマルヘッドを搭載し、これらのサーマルヘッドとプラテンとの間にインクリボンと前記用紙とを挟持した状態で、サーマルヘッドをキャリッジとともにプラテンに沿って往復動させながら、前記インクリボンを繰り出し、前記サーマルヘッドの発熱素子に記録情報に基づいて選択的に通電して発熱させることにより、インクリボンのインクを部分的に用紙に転写して用紙上に所望の画像の記録を行なうようになっている。このような熱転写プリンタは、高記録品質、低騒音、低コスト、メンテナンスの容易性等の理由により、コンピュータ、ワードプロセッサ等の出力装置として多用されている。
【０００３】
このような熱転写プリンタにおいては、従来から、サーマルヘッドの各発熱素子に対して通電する際に、サーマルヘッドのヘッド基板の温度をサーミスタにより測定し、このヘッド基板の温度に基づいてサーマルヘッドに対する通電時間を変化させるように制御することが行なわれている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の通電制御方法においては、製造されたプリンタに、サーマルヘッドに形成された蓄熱層のばらつきによる熱容量差、サーマルヘッドのヘッド取付け台の接着のばらつき、サーミスタ取付け時のばらつきあるいはサーミスタそのものの性能ばらつき等が生じることから、サーマルヘッドに通電した際のヘッド基板の温度がプリンタ毎に異なってしまう。
【０００５】
そのため、サーミスタによりヘッド基板の温度を測定してサーマルヘッドの通電制御を行なったとしても、適正な通電制御を行なうことができず、適正な画像の記録を行なうことができないという問題を有している。
【０００６】
本発明は前述した点に鑑みてなされたもので、サーマルヘッドのヘッド基板の温度に応じて適正な通電制御を行なうことができ、適正に画像の記録を行なうことのできるサーマルヘッドの通電制御方法を提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明に係るサーマルヘッドの通電制御方法は、所定の画像情報に基づいて、サーミスタによりサーマルヘッドのヘッド基板の温度を測定しながら、前記サーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうサーマルヘッドの通電制御方法であって、前記サーマルヘッドに対して一定電圧で通電を行うとともに、前記サーミスタにより前記ヘッド基板の温度を測定し、この通電によりヘッド基板の温度があらかじめ設定した温度に達するまでの時間を測定することにより、あらかじめサーマルヘッドのランク分けを行ない、これら各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめ用意し、前記サーマルヘッドのランクに対応する補正テーブルに基づいて前記サーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしたことを特徴とするものである。
【０００８】
この発明によれば、サーマルヘッドに一定電圧で通電を行うとともに、サーミスタによりヘッド基板の温度を測定し、この通電によりヘッド基板の温度が所定の設定温度まで到達する時間を測定することにより、あらかじめサーマルヘッドのランク分けを行ない、これら各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめ用意し、サーマルヘッドのランクに対応する補正テーブルに基づいてサーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしているので、サーマルヘッドのヘッド基板の蓄熱量に応じた適正な通電制御を行なうことができ、その結果、適正な画像の記録を行なうことができる。
【０００９】
また、他の発明は、請求項１において、前記各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめメモリに記憶させるとともに、ランク分けされた前記サーマルヘッドのランクを外部メモリに記憶させ、この外部メモリに記憶されたランクに対応した補正テーブルを前記メモリから読み出して、この補正テーブルに基づいて前記サーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしたことを特徴とするものである。
【００１０】
この発明によれば、各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめメモリに記憶させるとともに、ランク分けされたサーマルヘッドのランクを外部メモリに記憶させ、この外部メモリに記憶されたランクに対応した補正テーブルをメモリから読み出して、この補正テーブルに基づいてサーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしているので、あらかじめ測定したサーマルヘッドのランクを容易に認識して、このランクに応じた補正テーブルにより容易に通電制御を行なうことができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図１から図３を参照して説明する。
【００１２】
図１は本発明に係るサーマルヘッドの通電制御方法に用いられる制御装置の実施の一形態を示したもので、この制御装置１は、ホストコンピュータやイメージリーダ等からの画像情報が入力されるＣＰＵ２を有しており、このＣＰＵ２からの通電制御信号に基づいてサーマルヘッド３に形成された各発熱素子（図示せず）の通電制御を行なうようになっている。また、この制御装置１のＣＰＵ２には、各種プログラムや制御テーブル等を記録するためのメモリ４が接続されており、さらにこの制御装置１のＣＰＵ２には、サーマルヘッド３のヘッド基板５の温度を測定してＣＰＵ２に出力するサーミスタ６が接続されている。
【００１３】
そして、本実施形態においては、プリンタを製造した際に、例えば、サーマルヘッド３に対して一定時間、一定電圧で通電を行なうとともに、サーミスタ６によりヘッド基板５の温度を測定し、この通電によりヘッド基板５の温度があらかじめ設定した温度Ｔに達するまでの時間を測定することにより、サーマルヘッド３のランク分けを行なうようになっている。
【００１４】
図２はこのようなヘッド基板５の温度測定結果の一例を示したもので、例えば、サーマルヘッド３への通電により設定温度Ｔに達するまでの到達時間を、例えば、時間がかかる方から到達時間ｔ１からｔ２までの範囲、到達時間ｔ２からｔ３までの範囲、到達時間ｔ３からｔ４までの範囲に分類しておき、到達時間ｔ１からｔ２までの範囲をランクＡ、到達時間ｔ２からｔ３までの範囲をランクＢ、到達時間ｔ３からｔ４までの範囲をランクＣとしておく。
【００１５】
そして、例えば、サーマルヘッド３への通電により、サーマルヘッド３のユニットａにおいて、設定温度Ｔまでの到達時間がｔａとなった場合、到達時間ｔ１からｔ２までの範囲に属するので、このユニットａのランクはランクＡとされる。同様に、ユニットｂのように設定温度Ｔまでの到達時間がｔｂとなった場合、到達時間ｔ２からｔ３までの範囲に属するのでランクＢとされ、ユニットｃのように設定温度Ｔまでの到達時間がｔｃとなった場合、到達時間ｔ３からｔ４までの範囲に属するのでランクＣとされる。
【００１６】
そして、設定温度Ｔまでの到達時間が長ければヘッド基板５の蓄熱量が大きく、到達時間が短ければ蓄熱量が少ないと判断し、図３に示すように、ランクＡであれば、累積通電時間に対して通電時間を減少させる際の傾きを大きく制御するとともに、ランクＣであれば、累積通電時間に対して通電時間を減少させる際の傾きを小さく制御するようにして、各ランクに応じた補正テーブル７をあらかじめ用意しておき、この補正テーブル７をメモリ４に記憶させておく。そして、この補正テーブル７に基づいてサーマルヘッド３の各発熱素子の通電制御を行なうようになっている。
【００１７】
また、本実施形態においては、前記制御装置のＣＰＵ２には、前記ランク分けを行なった場合に、当該サーマルヘッド３がいずれのランクに分類されるかを記憶させておく、外部メモリ８が接続されている。
【００１８】
次に、本発明に係る通電制御方法について説明する。
【００１９】
まず、前述のように、サーマルヘッド３に対して一定時間、一定電圧で通電してサーミスタ６によりヘッド基板５の温度を測定し、この通電によりヘッド基板５の温度があらかじめ設定した温度Ｔまでの到達時間を測定する。そして、当該サーマルヘッド３がランクＡ、ランクＢ、ランクＣのいずれのランクに属するかを判断し、そのランクを外部メモリ８に記憶させておく。
【００２０】
そして、ホストコンピュータやイメージリーダ等からＣＰＵ２に画像情報が入力されると、外部メモリ８からランクを読み出すとともに、このランクに対応した補正テーブル７をメモリ４から読み出し、この補正テーブル７に基づいて、サーマルヘッド３の各発熱素子の通電制御を行なうことにより、所定の用紙に対して各色のインクを転写して所望の画像の記録を行なうようになっている。
【００２１】
したがって、本実施形態においては、あらかじめサーマルヘッド３のランクを求めておき、このランクに応じた補正テーブル７により、サーマルヘッド３の各発熱素子の通電制御を行なうようにしているので、サーマルヘッド３のヘッド基板５の蓄熱量に応じた適正な通電制御を行なうことができ、その結果、適正な画像記録を行なうことができる。また、各ランクに応じた補正テーブル７をあらかじめメモリ４に記憶させるとともに、ランク分けされたサーマルヘッド３のランクを外部メモリ８に記憶させておくことにより、サーマルヘッド３のランクを容易に認識して、このランクに応じた補正テーブル７により容易に通電制御を行なうことができる。
【００２２】
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて変更することができる。
【００２３】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係るサーマルヘッドの通電制御方法は、サーマルヘッドに通電して所定の設定温度までの到達時間を測定することにより、あらかじめサーマルヘッドのランク分けを行ない、これら各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめ用意し、サーマルヘッドのランクに対応する補正テーブルに基づいてサーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしているので、サーマルヘッドのヘッド基板の蓄熱量に応じた適正な通電制御を行なうことができ、その結果、適正な画像の記録を行なうことができる。
【００２４】
また、他の発明は、各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめメモリに記憶させるとともに、ランク分けされたサーマルヘッドのランクを外部メモリに記憶させ、この外部メモリに記憶されたランクに対応した補正テーブルをメモリから読み出して、この補正テーブルに基づいてサーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしているので、あらかじめ測定したサーマルヘッドのランクを容易に認識して、このランクに応じた補正テーブルにより容易に通電制御を行なうことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係るサーマルヘッドの通電制御方法に用いられる制御装置の実施の一形態を示す説明図
【図２】 本発明のサーマルヘッドの通電制御方法によるサーマルヘッドのランク分けの手段を示す説明図
【図３】 本発明のサーマルヘッドの通電制御方法による補正テーブルの一例を示す説明図
【符号の説明】
１ 制御装置
２ ＣＰＵ
３ サーマルヘッド
４ メモリ
５ ヘッド基板
６ サーミスタ
７ 補正テーブル
８ 外部メモリ
【発明の属する技術分野】
本発明はサーマルヘッドの通電制御方法に係り、特に、サーマルヘッドのヘッド基板の蓄熱量に応じて最適な通電を行なうことを可能としたサーマルヘッドの通電制御方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、熱転写プリンタにおいては、プラテンの前方に用紙を支持するとともに、キャリッジに、複数の発熱素子が形成されたサーマルヘッドを搭載し、これらのサーマルヘッドとプラテンとの間にインクリボンと前記用紙とを挟持した状態で、サーマルヘッドをキャリッジとともにプラテンに沿って往復動させながら、前記インクリボンを繰り出し、前記サーマルヘッドの発熱素子に記録情報に基づいて選択的に通電して発熱させることにより、インクリボンのインクを部分的に用紙に転写して用紙上に所望の画像の記録を行なうようになっている。このような熱転写プリンタは、高記録品質、低騒音、低コスト、メンテナンスの容易性等の理由により、コンピュータ、ワードプロセッサ等の出力装置として多用されている。
【０００３】
このような熱転写プリンタにおいては、従来から、サーマルヘッドの各発熱素子に対して通電する際に、サーマルヘッドのヘッド基板の温度をサーミスタにより測定し、このヘッド基板の温度に基づいてサーマルヘッドに対する通電時間を変化させるように制御することが行なわれている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の通電制御方法においては、製造されたプリンタに、サーマルヘッドに形成された蓄熱層のばらつきによる熱容量差、サーマルヘッドのヘッド取付け台の接着のばらつき、サーミスタ取付け時のばらつきあるいはサーミスタそのものの性能ばらつき等が生じることから、サーマルヘッドに通電した際のヘッド基板の温度がプリンタ毎に異なってしまう。
【０００５】
そのため、サーミスタによりヘッド基板の温度を測定してサーマルヘッドの通電制御を行なったとしても、適正な通電制御を行なうことができず、適正な画像の記録を行なうことができないという問題を有している。
【０００６】
本発明は前述した点に鑑みてなされたもので、サーマルヘッドのヘッド基板の温度に応じて適正な通電制御を行なうことができ、適正に画像の記録を行なうことのできるサーマルヘッドの通電制御方法を提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明に係るサーマルヘッドの通電制御方法は、所定の画像情報に基づいて、サーミスタによりサーマルヘッドのヘッド基板の温度を測定しながら、前記サーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうサーマルヘッドの通電制御方法であって、前記サーマルヘッドに対して一定電圧で通電を行うとともに、前記サーミスタにより前記ヘッド基板の温度を測定し、この通電によりヘッド基板の温度があらかじめ設定した温度に達するまでの時間を測定することにより、あらかじめサーマルヘッドのランク分けを行ない、これら各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめ用意し、前記サーマルヘッドのランクに対応する補正テーブルに基づいて前記サーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしたことを特徴とするものである。
【０００８】
この発明によれば、サーマルヘッドに一定電圧で通電を行うとともに、サーミスタによりヘッド基板の温度を測定し、この通電によりヘッド基板の温度が所定の設定温度まで到達する時間を測定することにより、あらかじめサーマルヘッドのランク分けを行ない、これら各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめ用意し、サーマルヘッドのランクに対応する補正テーブルに基づいてサーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしているので、サーマルヘッドのヘッド基板の蓄熱量に応じた適正な通電制御を行なうことができ、その結果、適正な画像の記録を行なうことができる。
【０００９】
また、他の発明は、請求項１において、前記各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめメモリに記憶させるとともに、ランク分けされた前記サーマルヘッドのランクを外部メモリに記憶させ、この外部メモリに記憶されたランクに対応した補正テーブルを前記メモリから読み出して、この補正テーブルに基づいて前記サーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしたことを特徴とするものである。
【００１０】
この発明によれば、各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめメモリに記憶させるとともに、ランク分けされたサーマルヘッドのランクを外部メモリに記憶させ、この外部メモリに記憶されたランクに対応した補正テーブルをメモリから読み出して、この補正テーブルに基づいてサーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしているので、あらかじめ測定したサーマルヘッドのランクを容易に認識して、このランクに応じた補正テーブルにより容易に通電制御を行なうことができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図１から図３を参照して説明する。
【００１２】
図１は本発明に係るサーマルヘッドの通電制御方法に用いられる制御装置の実施の一形態を示したもので、この制御装置１は、ホストコンピュータやイメージリーダ等からの画像情報が入力されるＣＰＵ２を有しており、このＣＰＵ２からの通電制御信号に基づいてサーマルヘッド３に形成された各発熱素子（図示せず）の通電制御を行なうようになっている。また、この制御装置１のＣＰＵ２には、各種プログラムや制御テーブル等を記録するためのメモリ４が接続されており、さらにこの制御装置１のＣＰＵ２には、サーマルヘッド３のヘッド基板５の温度を測定してＣＰＵ２に出力するサーミスタ６が接続されている。
【００１３】
そして、本実施形態においては、プリンタを製造した際に、例えば、サーマルヘッド３に対して一定時間、一定電圧で通電を行なうとともに、サーミスタ６によりヘッド基板５の温度を測定し、この通電によりヘッド基板５の温度があらかじめ設定した温度Ｔに達するまでの時間を測定することにより、サーマルヘッド３のランク分けを行なうようになっている。
【００１４】
図２はこのようなヘッド基板５の温度測定結果の一例を示したもので、例えば、サーマルヘッド３への通電により設定温度Ｔに達するまでの到達時間を、例えば、時間がかかる方から到達時間ｔ１からｔ２までの範囲、到達時間ｔ２からｔ３までの範囲、到達時間ｔ３からｔ４までの範囲に分類しておき、到達時間ｔ１からｔ２までの範囲をランクＡ、到達時間ｔ２からｔ３までの範囲をランクＢ、到達時間ｔ３からｔ４までの範囲をランクＣとしておく。
【００１５】
そして、例えば、サーマルヘッド３への通電により、サーマルヘッド３のユニットａにおいて、設定温度Ｔまでの到達時間がｔａとなった場合、到達時間ｔ１からｔ２までの範囲に属するので、このユニットａのランクはランクＡとされる。同様に、ユニットｂのように設定温度Ｔまでの到達時間がｔｂとなった場合、到達時間ｔ２からｔ３までの範囲に属するのでランクＢとされ、ユニットｃのように設定温度Ｔまでの到達時間がｔｃとなった場合、到達時間ｔ３からｔ４までの範囲に属するのでランクＣとされる。
【００１６】
そして、設定温度Ｔまでの到達時間が長ければヘッド基板５の蓄熱量が大きく、到達時間が短ければ蓄熱量が少ないと判断し、図３に示すように、ランクＡであれば、累積通電時間に対して通電時間を減少させる際の傾きを大きく制御するとともに、ランクＣであれば、累積通電時間に対して通電時間を減少させる際の傾きを小さく制御するようにして、各ランクに応じた補正テーブル７をあらかじめ用意しておき、この補正テーブル７をメモリ４に記憶させておく。そして、この補正テーブル７に基づいてサーマルヘッド３の各発熱素子の通電制御を行なうようになっている。
【００１７】
また、本実施形態においては、前記制御装置のＣＰＵ２には、前記ランク分けを行なった場合に、当該サーマルヘッド３がいずれのランクに分類されるかを記憶させておく、外部メモリ８が接続されている。
【００１８】
次に、本発明に係る通電制御方法について説明する。
【００１９】
まず、前述のように、サーマルヘッド３に対して一定時間、一定電圧で通電してサーミスタ６によりヘッド基板５の温度を測定し、この通電によりヘッド基板５の温度があらかじめ設定した温度Ｔまでの到達時間を測定する。そして、当該サーマルヘッド３がランクＡ、ランクＢ、ランクＣのいずれのランクに属するかを判断し、そのランクを外部メモリ８に記憶させておく。
【００２０】
そして、ホストコンピュータやイメージリーダ等からＣＰＵ２に画像情報が入力されると、外部メモリ８からランクを読み出すとともに、このランクに対応した補正テーブル７をメモリ４から読み出し、この補正テーブル７に基づいて、サーマルヘッド３の各発熱素子の通電制御を行なうことにより、所定の用紙に対して各色のインクを転写して所望の画像の記録を行なうようになっている。
【００２１】
したがって、本実施形態においては、あらかじめサーマルヘッド３のランクを求めておき、このランクに応じた補正テーブル７により、サーマルヘッド３の各発熱素子の通電制御を行なうようにしているので、サーマルヘッド３のヘッド基板５の蓄熱量に応じた適正な通電制御を行なうことができ、その結果、適正な画像記録を行なうことができる。また、各ランクに応じた補正テーブル７をあらかじめメモリ４に記憶させるとともに、ランク分けされたサーマルヘッド３のランクを外部メモリ８に記憶させておくことにより、サーマルヘッド３のランクを容易に認識して、このランクに応じた補正テーブル７により容易に通電制御を行なうことができる。
【００２２】
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて変更することができる。
【００２３】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係るサーマルヘッドの通電制御方法は、サーマルヘッドに通電して所定の設定温度までの到達時間を測定することにより、あらかじめサーマルヘッドのランク分けを行ない、これら各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめ用意し、サーマルヘッドのランクに対応する補正テーブルに基づいてサーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしているので、サーマルヘッドのヘッド基板の蓄熱量に応じた適正な通電制御を行なうことができ、その結果、適正な画像の記録を行なうことができる。
【００２４】
また、他の発明は、各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめメモリに記憶させるとともに、ランク分けされたサーマルヘッドのランクを外部メモリに記憶させ、この外部メモリに記憶されたランクに対応した補正テーブルをメモリから読み出して、この補正テーブルに基づいてサーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしているので、あらかじめ測定したサーマルヘッドのランクを容易に認識して、このランクに応じた補正テーブルにより容易に通電制御を行なうことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係るサーマルヘッドの通電制御方法に用いられる制御装置の実施の一形態を示す説明図
【図２】 本発明のサーマルヘッドの通電制御方法によるサーマルヘッドのランク分けの手段を示す説明図
【図３】 本発明のサーマルヘッドの通電制御方法による補正テーブルの一例を示す説明図
【符号の説明】
１ 制御装置
２ ＣＰＵ
３ サーマルヘッド
４ メモリ
５ ヘッド基板
６ サーミスタ
７ 補正テーブル
８ 外部メモリ
Claims (2)
- 所定の画像情報に基づいて、サーミスタによりサーマルヘッドのヘッド基板の温度を測定しながら、前記サーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうサーマルヘッドの通電制御方法であって、前記サーマルヘッドに対して一定電圧で通電を行うとともに、前記サーミスタにより前記ヘッド基板の温度を測定し、この通電によりヘッド基板の温度があらかじめ設定した温度に達するまでの時間を測定することにより、あらかじめサーマルヘッドのランク分けを行ない、これら各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめ用意し、前記サーマルヘッドのランクに対応する補正テーブルに基づいて前記サーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしたことを特徴とするサーマルヘッドの通電制御方法。
- 前記各ランクに応じた補正テーブルをあらかじめメモリに記憶させるとともに、ランク分けされた前記サーマルヘッドのランクを外部メモリに記憶させ、この外部メモリに記憶されたランクに対応した補正テーブルを前記メモリから読み出して、この補正テーブルに基づいて前記サーマルヘッドの各発熱素子の通電制御を行なうようにしたことを特徴とする請求項１に記載のサーマルヘッドの通電制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001118104A JP3793422B2 (ja) | 2001-04-17 | 2001-04-17 | サーマルヘッドの通電制御方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001118104A JP3793422B2 (ja) | 2001-04-17 | 2001-04-17 | サーマルヘッドの通電制御方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002307735A JP2002307735A (ja) | 2002-10-23 |
| JP3793422B2 true JP3793422B2 (ja) | 2006-07-05 |
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Family Applications (1)
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2001
- 2001-04-17 JP JP2001118104A patent/JP3793422B2/ja not_active Expired - Fee Related
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