JP3792955B2 - 周波数シンセサイザ及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は周波数シンセサイザ及びこの周波数シンセサイザを用いた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、無線通信のための局部発振器として図7に示すような通常のPLL回路を用いる場合がある。図に示す回路は、基準信号を可変分周器1で受けて分周し、一方シンセサイザ出力を可変分周器4で分周し、位相比較器2で双方の位相を比較する。そして、比較結果に応じた誤差信号が位相比較器2で生成され、ループフィルタ3に入る。
【0003】
ループフィルタ3は、位相比較結果に応じた直流信号を生成し、電圧制御発振器(VCO)4に与え、VCOの出力周波数を変化させる。やがて、系が収束し、可変分周器1と可変分周器4のそれぞれの出力信号の周波数、位相が同じになった時に、系は安定し、VCOはその時の出力周波数を維持する。
【0004】
このような通常のPLL回路では、PLL回路の構成は、システムの仕様から一義的に決まってしまう。そして、多くの場合、振動や雑音等の外部揺籃に対する耐力(広帯域)性と低位相雑音を要求される。
【0005】
低雑音化を実現するための方法として、例えばVCOの位相雑音を小さくし、ループ帯域を狭めて出力のスペクトラムがVCOの発振スペクトラムに近くなるようにして実現していた。ここで、ループ帯域を狭めると、今度は外乱に対して極めて弱くなり、防振や雑音対策に大きな負担がかかっていた。
【0006】
このような問題を解決するために、PLLの構成を工夫する幾つかの施策がとられている。
▲1▼広帯域化のため、直流増幅等を用いてループゲインを大きくしている。ループゲインを大きくすると、ループフィルタの時定数を大きくすることができ、それだけスプリアス成分(位相比較器から出力される誤差信号等の交流成分)を抑制することができるためである。その場合、出力信号の位相雑音に対し、PLLの帯域内雑音電力が大きな割合を占めるようになる。PLLの総分周数が大きいと、帯域内の雑音電力も大きくなり、良好な位相雑音特性を得るのは困難になる。
【0007】
▲2▼或いは、分周数を小さくするために、数個のPLL回路、発振器を組み合わせた構成が取られる。図8は周波数変換型PLL回路の構成例を示す図である。図では、PLL回路を3個用いている。基準信号発生器10から出力された基準信号は、続く第1のPLL回路11に入る。
【0008】
そして、該第1のPLL回路11(PLL1)から出力された信号は、ローカル入力として周波数変換器12に入り、また基準信号として第2のPLL回路13(PLL2)に入っている。PLL2の出力は、基準信号として第3のPLL回路14(PLL3)に入っている。
【0009】
該PLL3の出力がシンセサイザ出力となる。この出力はまた、1/n分周器15に入る。そして、該1/n分周器15の出力は周波数変換器(ミキサ)12に入っている。該周波数変換器12は、ローカル入力と1/n分周器15の出力を受け、周波数差に応じた信号を比較入力信号としてPLL3に入力する。PLL3は、位相比較器とループフィルタとVCOより構成されており、VCOの出力がシンセサイザ出力となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
第8図に示す回路では、回路構成が複雑になり、部品点数も多くなるので、コストが高く、また実装面積も増大するという問題がある。また、分周数が小さいPLLの場合、出力周波数を変化させるための分周数の変化率が相対的に大きくなり、設定周波数によってループ特性が大きく変化するという問題がある。
【0011】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、PLLの広帯域化と低雑音化を同時に達成することができる周波数シンセサイザ及び装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
先に述べたように、PLLの広帯域化、低雑音化を同時に達成するためには、PLLの総分周数を小さくすることが重要である。PLLの総分周数は、基準信号周波数や出力周波数から一義的に決まり、自由な設定をすることは難しく、総分周数を下げる施策をとった場合でも回路規模等で不利である。
【0013】
これらの問題を解決するために、PLLの構成を工夫し、2個のPLL回路で分周数を大幅に下げて広帯域且つ低位相雑音の周波数シンセサイザを実現した。
(1)図1は請求項1の発明の原理ブロック図である。図において、20は予め与えられる基準信号F1を受けて中間信号F2を発生する第1のPLL回路、30は該第1のPLL回路20の出力である中間信号F2を受けて、この信号を基準として、シンセサイザ出力F3を得る第2のPLL回路である。
【0014】
第2のPLL回路30において、40は第1のPLL回路(PLL1)とその構成を同じにするPLL部である。37は該PLL部40の出力F3(シンセサイザ出力)を受けて、周波数を低周波数に変換する周波数変換器である。前記中間信号F2は、PLL部40に基準信号として入り、一方周波数変換器37にもローカル信号として入っている。
【0015】
このような構成にすれば、PLL回路を2個設けているので、内部で用いる周波数変換器を使用することで総分周数を下げることができ、PLLの広帯域化、低雑音化を実現することができる。
【0016】
(2)請求項2の発明は、前記第2のPLL回路は、内部周波数信号を受ける第1の分周器と、前記第1のPLL回路の出力を基準信号として受ける第2の分周器と、これら第1及び第2の分周器の出力を受ける位相比較器と、該位相比較器の出力を受けるループフィルタと、該ループフィルタの出力を受けてシンセサイザ信号を出力するVCOと、該VCOの出力を受ける第3の分周器と、該第3の分周器の出力と前記第1のPLL回路の出力を受けて内部周波数信号に変換する周波数変換器、とにより構成され、前記第1のPLL回路から出力され周波数変換器に入力されるローカル信号を、第2の分周器へ入力される基準信号と共通にしたことを特徴とする。
【0017】
このように構成すれば、第1のPLL回路(PLL1)の出力を、第2PLL回路の周波数変換部のローカル信号と、第2のPLL回路(PLL2)の基準信号としても用いることにより、PLL回路の数を減らすことができる。
【0018】
(3)請求項3の発明は前記各分周器の分周比を可変できるようにしたことを特徴とする。
このように構成すれば、シンセサイザ出力周波数を動作中に任意のチャネルに切り替えることができる。
【0019】
(4)請求項4の発明は、シンセサイザ出力周波数を各分周器の設定で変える場合、VCOの出力周波数に対する変調感度の非線形性を利用して、変調感度が高くなるチャネルでは総分周数も増えるように前記周波数変換器に入力される中間信号F2の周波数を選択することを特徴とする。
【0020】
このように構成すれば、PLLの総分周数の変化がPLL2のループ特性に与える影響を低減することができる。
(5)請求項5の発明は、前記第2の分周器にフラクショナル分周タイプを用いることを特徴とする。
【0021】
このように構成すれば、最適な分周数を設定することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を詳細に説明する。
図2は本発明の一実施の形態例を示すブロック図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。PLL1において、21は基準信号F1を受けて分周する第1の分周器(分周器1)、22はVCO出力を分周する第2の分周器(分周器2)、23は分周器1と分周器2との位相差を検出する位相比較器である。
【0024】
24は該位相比較器23の出力を直流に変換するループフィルタ、25は該ループフィルタ24の出力を受け、入力信号に応じた周波数の信号を出力する第1の電圧制御発振器(VCO1)である。そして、該VCO1の出力が中間信号F2であり、PLL2のローカル信号として、或いはPLL2の基準信号として用いられる。
【0025】
PLL2において、31は内部周波数F5を分周する第3の分周器(分周器3)、32はPLL1の出力である中間信号F2を基準信号として受ける第4の分周器(分周器4)である。33は、これら分周器3と4の位相差を検出する位相比較器、34は該位相比較器33の出力を直流に変換するループフィルタ、35は該ループフィルタ34の出力を受けて、入力信号に応じた周波数の信号を出力する第2の電圧制御発振器(VCO2)である。そして、該VCO2の出力がシンセサイザ出力となる。
【0026】
36は該VCO2の出力を受けて分周する第5の分周器(分周器5)、37は該分周器5の出力(内部周波数)であるF4と、PLL1の出力である中間信号F2をローカル信号として入力し、低い周波数に変換する周波数変換器である。該周波数変換器37の出力であるF5(内部周波数)が前記した分周器3に入力する。このように構成された回路の動作を説明すれば、以下の通りである。
【0027】
PLL1は、基準信号F1からPLL2の基準信号と周波数変換器37のローカル信号を兼ねる中間信号F2を生成する位相同期ループである。PLL2の出力信号の位相雑音に影響を与えないようにするために、VCO1は水晶等の振動子を用いた位相雑音の低いものを使用することが望ましい。
【0028】
PLL1の自然角周波数(固有の振動周波数で、高いとロックするまでの時間が速くなり、低いとロックするまでの時間が遅くなる)は、数Hz程度に設定して、VCO1の低位相雑音のスペクトラムがそのまま出力されるようにし、同時に基準信号F1に含まれるジッタ等のノイズ成分を除去する。
【0029】
PLL2は、広帯域かつ低雑音化を図るため、総分周数が極力小さくなるように構成する。また、VCO2は、シンセサイザ出力周波数をカバーするのに必要な帯域を有するようになっている。
【0030】
ループ内で、VCO2の出力は先ず分周器5によりn分周され内部周波数F4を得る。次に、内部周波数F4は、周波数変換器37で中間信号F2により更に低い内部周波数F5に変換される。内部周波数F5は、内部周波数F4とローカル入力の周波数F2の差分に応じた値である。
【0031】
この内部周波数F5は、分周器3に入力される。分周器4は、中間信号F2からPLL2の比較周波数を生成する。ここで、PLL1の出力である中間信号F2は、周波数変換器37にローカル入力として入り、分周器4には基準信号として入り共通に用いられている。この結果、PLL1の出力を、PLL2の周波数変換器37のローカル信号として、またPLL2の基準信号としても用いることにより、PLL回路の数を減らすことができる。
【0032】
前記比較周波数は、シンセサイザの周波数ステップΔFに対して、1/(n×X)(Xは整数)に設定されるが、最適な比較周波数を得るために、分周器4としてはフラクショナル分周タイプ(分周比が小数以下を含むこと)のものを使用する。この結果、最適な分周数を設定することが可能となる。
【0033】
シンセサイザ出力周波数は、分周器3の値を変えることで、ΔF/Xステップで変化する。PLLのループゲインKは、次式で表されるが、出力周波数F3に応じて総分周数Nt、VCOの変調感度Kvの値は変化し、ループ特性は大きく変化する。
【0034】
K=(Kp×Kv)/Nt (1)
ここで、Kはループゲイン、Kpは位相比較器の変換利得、KvはVCOの変調感度、Ntは総分周数である。
【0035】
ループゲインを大きくとると、ループフィルタの時定数を大きくでき、それだけスプリアス成分(位相比較器から出力される誤差信号等の交流成分)を抑圧することができる。(1)式より、総分周数Ntが増加すると、変調感度Kvも増加するように、中間信号F2を設定し、ループ特性に与える影響を低減させるようにすればよいことが分かる。
【0036】
この実施の形態例によれば、VCOの出力周波数に対する変調感度の非線形性を利用して、変調感度が高くなるチャネルでは、総分周数も増えるようにして、PLLの総分周数の変化がPLL2のループ特性に与える影響を低減することができる。
【0037】
なお、回路で用いるループフィルタ24、34としては、例えば抵抗RとコンデンサCを用いた受動素子で実現させる場合や、オペアンプと抵抗R、コンデンサCを用いた能動素子で実現させる場合がある。
【0038】
図3は本発明の他の実施の形態例を示すブロック図である。図2と同一のものは、同一の符号を付して示す。図3の構成と図2の構成と比較して、構成上の相違は、図3の実施の形態例では、位相比較器23、33とループフィルタ24、34との間に、ループフィルタ24、34に電源を供給するチャージポンプ26、38が設けられている点である。そして、図中破線で囲った部分は、それぞれPLL専用のICとして実現されている(PLL−IC1、PLL−IC2)。このように構成された回路の動作を以下に説明する。
【0039】
基準信号F1は、外部より分周器1に入力する。これを受けて、PLL1の出力信号(中間信号F2)は402MHzにロックする。PLL2の出力周波数は、1510MHz〜1590MHzで可変できる。PLL2の比較周波数は、4MHzとする。中間信号F2から4MHzを得るため、分周器4にフラクショナルタイプの分周器を用い、分周値を100.5とする。周波数チャネルの設定は、分周器3の設定を変えることで行なう。分周器5はその分周比は固定であり、分周値は5である。
【0040】
この実施の形態例によれば、各分周器の分周比を可変できるようにすることで、シンセサイザ出力周波数を動作中に任意のチャネルに切り替えることができる。
【0041】
この実施の形態例の全チャネル共通設定項目は、以下の通りである。
PLL1の出力周波数(F2):402MHz
分周器3の分周数 :100.5(フラクショナル−パルススワローカウンタ)
PLL2の比較周波数 :4MHz
分周器5の分周数 :5(固定)
図4はVCOの特性例を示す図である。縦軸は出力周波数、横軸は制御電圧である。図より明らかなように、この特性は非線形であり、制御電圧が小さい領域では変調感度が高く、制御電圧が大きくなると変調感度が小さくなっている。
【0042】
各周波数の関係は、以下の通りである。
F4=F3/分周器5、
位相比較器23の比較周波数Fr1は
Fr1=F2/分周器2=F1/分周器1
PLL2総分周数=分周器3×分周器5
F5=|F4−F2|
位相比較器33の比較周波数Fr2は
Fr2=F2/分周器4=F5/分周器3
図5は本発明の各種設定例を示す図である。例えば、出力周波数F3が1510MHzの場合、内部周波数F4は分周器5で1/5に分周され、302MHzとなる。一方、周波数変換器37で周波数変換された内部周波数出力F5は、ローカル入力402MHzと、内部周波数302MHzの差分である100MHzとなる。この時の分周器3の設定値は、25となり、分周器3の出力は、4MHzとなる。そして、PLL2の総分周数は分周器5の5と、分周器3の分周比25を乗算した125となり、VCO2のF3出力時の変調感度は図4から明らかなように大である。本発明では、総分周数が小さいので、PLLの広帯域化と低雑音化を達成することができる。
【0043】
出力周波数F3が1590MHzの場合、内部周波数F4は分周器5で1/5に分周され、318MHzとなる。一方、周波数変換器37で周波数変換された内部周波数出力F5は、ローカル入力402MHzと、内部周波数318MHzの差分である84MHzとなる。この時の分周器3の設定値は、21となり、分周器3の出力は、4MHzとなる。そして、PLL2の総分周数は分周器5の5と、分周器3の分周比21を乗算した105となり、VCO2のF3出力時の変調感度は図4から明らかなように小である。
【0044】
本発明の周波数シンセサイザを装置の局部発振器として用いることができる。図6は装置の要部を示すブロック図である。図の50が本発明による周波数シンセサイザである。周波数シンセサイザ50の出力は、続くハイブリッド回路49に入り、分配される。
【0045】
変調器41は局部発振器40の出力を外部入力で変調する。この変調信号は、続く周波数変換器42により、ハイブリッド回路50からのローカル信号で周波数変換され、アンプ43、44を経てアンテナ45から送出される。
【0046】
一方、アンテナ46から入力された信号は、ローノイズアンプ47により増幅された後、周波数変換器48に入る。周波数変換器48は、ハイブリッド回路49からのローカル信号で入力信号をIF信号へ周波数変換し、アンプ51により増幅された後、復調器52に入り、復調される。
【0047】
このような装置で、微弱な受信信号を安定に復調するためには、広帯域かつ低雑音のローカル信号を要求されるが、本発明によれば、そのようなローカル信号を小規模で安価な回路構成で実現でき、装置の小型化やコストダウンを図れる。
【0048】
以上、説明した本発明の特徴を列挙すれば、以下の通りである。
▲1▼シンセサイザ出力F3を得るためのPLL2と、中間信号生成用のPLL1の計2個のPLLで構成できるために回路規模が小さくなる。
【0049】
▲2▼PLL2の基準信号と周波数変換のためのローカル信号を中間信号として共通にしているため、PLL1は完全にPLL2の基準信号源として作用する。その結果、予め与えられる基準信号F1に急激な位相変化が起きた場合や、雑音が含まれる場合、PLL1でこれを除去してシンセサイザ出力F3に与える影響を低減できる。
【0050】
▲3▼VCO1の可変周波数範囲を狭く設定しておくと、予め与えられる基準信号F1に何らかの異常が発生した場合、中間信号F2の周波数はVCO1の可変周波数範囲以上に変化することはないので、シンセサイザ出力F3の周波数の変化も小さく抑えられる。その結果、異常発生時に隣接する周波数チャネルの通信を妨害するおそれがない。
【0051】
▲4▼1つのシンセサイザでハーフバンド/フルバンドカバーが可能となる。
▲5▼分周数の増加に伴い、変調感度も増加するためループゲインの変化量が少なくなり、設定周波数が変わった時のループ特性の変化を抑えることができる。
【0052】
▲6▼比較周波数は、PLLの総分周数に直接関係する。整数分周タイプの分周器を用いた場合、設定可能な比較周波数の値は小さくなり、分周数が大きくなって本発明の効果は小さくなるが、フラクショナルタイプの分周器を用いることで最適な分周数を設定することができる。
【0053】
上述の実施の形態例(図3)では、出力周波数、分周比等を具体的な数値を挙げて示したが、本発明はこれらの数値に限るものではなく、その他の数値に設定することが可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば以下の効果が得られる。
(1)請求項1の発明によれば、中間信号F2は、前記周波数変換器にローカル信号として入力され、同じ中間信号F2が前記PLL部に基準信号として入力されるようになっているので、内部で用いる周波数変換器を使用することで総分周数を下げることができ、PLLの広帯域化、低雑音化を実現することができる。
【0055】
(2)請求項2の発明によれば、前記第1のPLL回路から出力され周波数変換器に入力されるローカル信号を、第2の分周器へ入力される基準信号と共通にしたことをにより、第1のPLL回路(PLL1)の出力を、第2PLL回路の周波数変換部のローカル信号と、第2のPLL回路(PLL2)の基準信号としても用いることにより、PLL回路の数を減らすことができる。
【0056】
(3)請求項3の発明によれば、前記各分周器の分周比を可変できるようにしたことにより、シンセサイザ出力周波数を動作中に任意のチャネルに切り替えることができる。
【0057】
(4)請求項4の発明によれば、VCOの出力周波数に対する変調感度の非線形性を利用して、変調感度が高くなるチャネルでは総分周数も増えるように前記周波数変換器に入力される中間信号F2の周波数を選択することにより、PLLの総分周数の変化がPLL2のループ特性に与える影響を低減することができる。
【0058】
(5)請求項5の発明によれば、前記第2の分周器にフラクショナル分周タイプを用いることにより、最適な分周数を設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態例を示すブロック図である。
【図3】本発明の他の実施の形態例を示すブロック図である。
【図4】VCOの特性例を示す図である。
【図5】本発明の各種設定例を示す図である。
【図6】装置の要部を示すブロック図である。
【図7】通常のPLL回路の構成図である。
【図8】周波数変換型PLL回路の構成例を示す図である。
【符号の説明】
20 第1のPLL回路
30 第2のPLL回路
37 周波数変換器
40 PLL部
Claims (5)
- 予め与えられる基準信号F1を受けて中間信号F2を発生する第1のPLL回路と、該第1のPLL回路の出力である中間信号F2を受けて、この信号を基準として、シンセサイザ出力を得る第2のPLL回路とにより構成される周波数シンセサイザにおいて、
前記第2のPLL回路内には、
前記第1のPLL回路と同じ構成を持つPLL部と、
該PLL部の出力を受けて低周波数に周波数変換してその出力を前記PLL部に内部周波数として与える周波数変換器とを具備し、
前記中間信号F2は、前記周波数変換器にローカル信号として入力され、同じ中間信号F2が前記PLL部に基準信号として入力されていることを特徴とする周波数シンセサイザ。 - 前記第2のPLL回路は、
内部周波数信号を受ける第1の分周器と、
前記第1のPLL回路の出力を基準信号として受ける第2の分周器と、
これら第1及び第2の分周器の出力を受ける位相比較器と、
該位相比較器の出力を受けるループフィルタと、
該ループフィルタの出力を受けてシンセサイザ信号を出力するVCOと、
該VCOの出力を受ける第3の分周器と、
該第3の分周器の出力と前記第1のPLL回路の出力を受けて内部周波数信号に変換する周波数変換器、
とにより構成され、
前記第1のPLL回路から出力され周波数変換器に入力されるローカル信号を、第2の分周器へ入力される基準信号と共通にしたことを特徴とする請求項1記載の周波数シンセサイザ。 - 前記各分周器の分周比を可変できるようにしたことを特徴とする請求項2記載の周波数シンセサイザ。
- シンセサイザ出力周波数を各分周器の設定で変える場合、VCOの出力周波数に対する変調感度の非線形性を利用して、変調感度が高くなるチャネルでは総分周数も増えるように前記周波数変換器に入力される中間信号F2の周波数を選択することを特徴とする請求項3記載の周波数シンセサイザ。
- 前記第2の分周器にフラクショナル分周タイプを用いることを特徴とする請求項2記載の周波数シンセサイザ。
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