JP3792477B2 - フレーム同期検出器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、BSデジタル放送などにおけるデジタル変調波のフレーム同期検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、BSデジタル放送における送信信号のフレームは、図7に示すように、8PSK,QPSK,BPSKのうちの任意の変調方式を選択できる主信号変調波71の前に、フレーム単位・一定周期で、規定のビット数でBPSK変調により伝送されるフレーム同期信号部分72が配置された構成となっている。
【0003】
BSデジタル放送の受信機では、上記フレーム同期信号部分72を受信し、最初にフレーム構造を復元することにより、受信機全体の同期を確立する。
【0004】
図8に、BSデジタル放送受信機の搬送波再生回路の構成例を示す。
入力端子801に入力されたBSデジタル放送波は、2つの同期検波回路802a,802bに入力される。同期検波回路802aには、局部発振器803の出力が直接、再生搬送波として供給され、他方同期検波回路802bには、局部発振器803出力が移相器804で90°移送された搬送波(キャリア)が再生搬送波として供給される。
【0005】
同期検波回路802a,802bの出力は、各々低域フィルタ805a,805bに通され同期検波のI,Q成分信号として各々A/Dコンバータ806a,806bに入力される。これらの成分はこれらのコンバータにおいてデジタルデータに変換され、複素乗算器807に入力される。
【0006】
この複素乗算器807には、数値制御発信器808出力信号sin成分とcos成分がsin/cos回路809を介して入力されており、上記A/Dコンバータ806a,806bのデジタル出力が位相復調される。
位相復調された信号は、ロールオフ特性を有する伝送マッチングフィルタ810a,810bにて波形整形された後、その出力はC/N検出回路811に入力されると共に、フィルタ810aの出力はI1として、フィルタ810bの出力はQ1として、arcTAN(逆正接関数)型の位相角算出回路(TAN−1)812に入力される。位相角算出回路812の出力は搬送波誤差検出回路813に入力され、ループフィルタ814を介して上記数値制御発信器808に入力される。
【0007】
今仮に、入力信号の位相をθとし、局部発振器803の発振出力の位相が入力の絶対位相に一致しているとすれば、フィルタ810a,810b出力即ちI1、Q1成分はそれぞれsinθ、cosθなる電力を有している。このことを利用して、位相角算出回路812の出力は入力の信号と同様の位相θを得ることができる。
【0008】
しかしながら、受信機の初期状態では、前記局部発振器803の発振位相は入力の絶対位相に一致していないので、位相角算出回路812の出力の位相はθとは異なるθ'となり、この位相θ'と上記位相θの差が搬送波誤差検出回路813から出力されループフィルタ814に入力され、この出力は数値制御発信器808に入力され、復調キャリアが入力位相に一致するように数値制御発信器808の発振周波数及び発振位相を制御する。一方、位相角算出回路812の出力は、デジタル同期信号(Unique Word)を検出する同期検出器815にも入力される。
【0009】
図8の搬送波再生回路における従来の同期検出器815の構成例を図9に示す。この回路は図7に示す信号の2値位相変調された同期信号を所定のパターンと比較し同期信号を検出するものであり、遅延検波により行う。
【0010】
arcTAN型の位相角算出回路812出力の位相は遅延回路903に入力されているので、減算器904は、現時点の位相θ'から前時点の位相θ"を引いた位相(θ'−θ")=Φを出力し、この出力は検波器905にてその90度前と90度後の位相を基準に検波し得られた2値信号のパターンは、相関器906において所定パターンと相関を取られ、その出力A1は比較器907にA入力とされる一方、他方入力Bに入力されたαと比較され、一致度が高ければパルス信号A1がフレーム同期検出信号とされる。
【0011】
ところで、本来BPSKのシンボル位置は、図3(c)に示されるようにI軸上の0°、180°の何れかに位置しており、このI軸に垂直なQ軸のどちら側にあるかによって「1」と「0」を判断する。ところが、同期の初期状態ではこのQ軸が判断できないので、2値信号の遷移により判断する。
【0012】
今仮に、同期信号が「10111001010…」であったとすると、そのシンボル間差分は現シンボルと前シンボルの排他的論理和で表される「1100101111…」となる。その2値化の際のスレショルド軸は例えば図3(a)のQ'軸のようになる。即ち、現シンボルの位相に対して次のシンボルの位相がQ'軸(90°)を超えれば「1」、超えなければ「0」と判定することになる。
【0013】
上記スレショルドQ'軸は通常再生搬送波が収束した後はQ軸に一致するが、受信C/Nが非常に低いときは誤判定がなされるおそれがある。即ち、C/Nが非常に低いときにはノイズの影響により、「0」の信号が範囲30aに、また「1」の信号が範囲31aにでき、これらの境界線としてスレッショルド軸Q'が推定される。
【0014】
したがって、上記推定されたスレッショルド軸Q'を固定して判定するとすれば、ノイズが大きくなり、範囲30bや範囲31bが大きくなったときに、本来のQ軸でなくQ'軸により判定しているため、符号の判定を誤ってしまう。その結果、折角引き込んだフレーム同期が外れやすくなるといった問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の同期検波器ではノイズが大きくなったときにフレーム同期が外れる問題点があった。したがって、この発明は上記問題点を解決し、非同期の場合にはより早くフレーム引きこみを行い、同期状態にあってはより安定なフレーム同期を維持できるフレーム同期検出器を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、再生搬送波が非同期状態では同期信号パターンの変化により同期信号を検知し、同期状態では同期信号パターンによりフレーム同期信号を検出することに特徴がある。
【0017】
上記目的を達成するために、本願発明の請求項1によれば、2相位相変調されたフレーム同期信号の同期信号パターンを含むデジタル変調波から前記フレーム同期信号を検出するフレーム同期検出器であって、受信状態が前記デジタル変調波の搬送波に同期していない状態にあるときには、受信した前記同期信号パターンの変化により同期信号を検出し、同期した状態では前記同期信号パターンによってフレーム同期信号を検出することを特徴とするフレーム同期検出器を提供する。
【0018】
したがってこの発明によれば、受信状態が搬送波に非同期の状態ではより早くフレーム引きこみを行い、同期状態にあってはより安定なフレーム同期を維持できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
<実施形態1>
図1に、本発明によるフレーム同期検出器の第1の実施形態の構成例を示す。
【0020】
このフレーム同期検出器100は、図8に示す位相角算出回路812出力を遅延させる遅延回路101と、この遅延回路101出力即ち前のシンボル値と現時点のシンボル値の差分を取る減算器102と、この減算器102出力を+90度及び−90度の軸により位相検波を行う検波器103aと、この検波器103a出力と同期信号の所定パターンと相関を取る相関器104aと、この相関器104a出力を所定パターンαと比較する比較器105aと、上記遅延回路101の出力を入力とし上記検波器103a,相関器104a,比較器105aと同様の機能を果たす検波器103b,相関器104b,比較器105bと、比較器105aの出力パルスB1及び比較器105bの出力パルスB2を搬送波のロック状態により切り替える選択器106とから成る。
【0021】
比較器105bは、A入力端子に入力される相関器104bの出力A2をB入力端子に入力される値βと比較し、A>Bのとき相関器104b出力A2が同期信号であるとして出力パルスB2信号を出力する。
【0022】
この同期検出器100の特徴は、検出器、相関器及び比較器の縦続接続回路が2列となっており、比較器の出力が選択器により選択される点である。この実施形態の動作を図面を用いて説明する。
【0023】
BPSK(2値位相)変調の場合、変調位相θは0°もしくは180°に限定されているので、同期がかかった定常状態では上記の位相θは0°もしくは180°になる。しかしながら、受信機の初期状態においては、図8における数値制御発振器808の周波数の制御は完了していない為、再生搬送波は非同期状態にある。
【0024】
また図7に示したように、主信号変調波にも203シンボル毎に位相基準信号としてバースト状のBPSK変調波が存在しているので、正確な再生を行うためにはまずBPSK変調波、特に同期信号の位置を正確に知る必要がある。
【0025】
この同信号の位置を正確に知る回路が、同期検出器である。図1に示した同期検出器100は図7に示された各32シンボルのフレーム同期信号の位置を正確に検出する機能を有する。
【0026】
図8の位相角算出回路812にて導出された再生位相角θ'は、フリップフロップにより構成された遅延回路101にて1クロック分遅延される。減算器102では、現時点の再生位相角θ'から遅延回路101によって遅延された1サンプル前の再生位相角θ"を減算しその差分Φを算出する。
【0027】
この差分Φは、検出器103aに入力され、ここで「0」「1」判定し遅延検波される。遅延回路101にて1クロック分遅延された再生位相角θ"は、もう一方の検出器103bに入力される。
【0028】
検出器103aではシンボル値の変化の2値信号になっているので、相関器104aでは、既知の同期信号のパターンを1クロック分遅延し元の同期信号と排他的論理和を取り得られたパターンと検出器103a出力と比較し、一致した数値である値をA1として出力する。この場合には、図3(a)に示すように、スレッショルド軸Q'により「1」「0」の判定がなされていることになる。
【0029】
比較器105aでは、A端子に入力される相関器104aの出力A1をB端子に入力される所定値αと比較し、A1がαより大きいとき、即ち同期信号32ビット中αビット以上が一致したときに、比較器105aの出力パルスB1として選択器106に出力される。
【0030】
他方、検出器103bには1クロック分遅延された再生位相角θ"の信号が入っており、検出器103bの出力はシンボル値そのものである。この場合には図3(b)に示すスレッショルド軸Qにより、「1」「0」の判定がなされていることになる。相関器104bでは検出器103b出力を既知の同期信号のパターンと比較しA2信号として出力する。比較器105bでは、A端子に入力される相関器104bの出力A2をB端子に入力される所定値βと比較し、A2がβより大きいとき、即ち同期信号32ビット中βビット以上が一致したときに、比較器105bの出力B2パルスとして選択器106に出力される。
【0031】
フレーム同期信号が入力されたとき、比較器105aの出力A1及び比較器105bの出力B2が、同時に選択器106に入力されることがあり得るが、B1の値はノイズの大きさ、即ち受信状態のC/Nによって必ずしも一致しない。
C/Nが低い状態では、搬送波が非同期のときには、相関器104bの出力であるA2はほとんどβを超えず出力B2は発生しない。しかし、一旦搬送波が同期してしまうと逆に相関器104b出力A2がβを超えるようになり、選択器106出力としてのフレーム同期信号はB2となる。
【0032】
図8の搬送波誤差検出回路813から受信状態がデジタル変調波の搬送波に同期しているか否かを示すキャリアロック信号が出力されている。このキャリアロック信号にしたがって選択器106は、同期していない状態では比較器105aの出力B1を選択し、同期した状態では比較器105bの出力B2を選択するように動作し、したがって非同期のときにはフレーム同期信号をより早く検出でき、同期状態ではより安定してフレーム同期信号を検出できるようになる。
【0033】
なお、上記検出器103a,103bは、説明を簡単にするために2値回路として説明したが、勿論、3以上のビット構成のm値化回路でも実現可能である。<実施形態2>
上記第1の実施形態では、受信したデジタル変調波を1クロック分遅延した信号を検出器に通して2値信号に変えて相関器にて相関をとっている。しかし、受信したデジタル変調波そのものを検出器にて2値信号に変換し、相関を取った後に1クロック分遅らせるようにしてもよい。このような実施形態の構成を図2に示す。即ち、この構成ではデジタル変調波は検出器203bに入力されて2値信号とされる。その後相関器204bで相関を取られた後、遅延回路201bに入力される。遅延された信号A2は図1の場合と同じように比較器205bに入力される。
【0034】
この実施形態では、他の構成及び動作は図1に示した第1の実施形態と同様である。
<実施形態3>
上記第1及び第2の実施形態では、比較器は相関器出力A2と固定の所定値βと比較していた。しかし、この所定値βをノイズレベルに応じて変えることができる。
【0035】
この種の第3の実施形態の構成例を図4に示した。
【0036】
第1、第2の実施形態と異なっているのは所定値発生回路407が追加されている点であり、この所定値発生回路407は、図8のC/N検出回路811から入力されるノイズレベル信号に応じて異なる所定値β1,β2を発生する機能を有する。他の400番台の番号の付されている各回路は、それぞれ図1の100番台の各回路と同様の機能を有する。
【0037】
次に、この実施形態の動作を説明する。
【0038】
図8の位相角算出回路812にて導出された再生位相角θ'は、フリップフロップにより構成された遅延回路401にて1クロック分遅延される。減算器402では、現時点の再生位相角θ'から遅延回路401によって遅延された1サンプル前の再生位相角θ"を減算しその差分Φを算出する。
【0039】
この差分Φは、検出器403aに入力され、ここで「0」「1」判定し遅延検波される。遅延回路401にて1クロック分遅延された再生位相角θ"は、もう一方の検出器403bに入力される。
【0040】
検出器403aではシンボル値の変化の2値信号になっているので、相関器404aでは、既知の同期信号のパターンを1クロック分遅延し元の同期信号と排他的論理和を取り得られたパターンと検出器403a出力と比較し、一致した数値である値をA1として出力する。この場合には、図3(a)に示すように、スレッショルド軸Q'により「1」「0」の判定がなされていることになる。
【0041】
比較器405aでは、A端子に入力される相関器404aの出力A1をB端子に入力される所定値αと比較し、A1がαより大きいとき、即ち同期信号32ビット中αビット以上が一致したときに、比較器405aの出力パルスB1として選択器406に出力される。
【0042】
他方、検出器403bには1クロック分遅延された再生位相角θ"の信号が入っており、検出器403bの出力はシンボル値そのものである。この場合には図3(b)に示すスレッショルド軸Qにより、「1」「0」の判定がなされていることになる。相関器404bでは検出器403b出力を既知の同期信号のパターンと比較しA2信号として出力する。
【0043】
所定値発生回路407は、図8のC/N検出回路811から入力されるノイズレベル信号に応じ、受信C/Nが低い程、即ちノイズレベルが大きいほどβ値が小さくなるように、異なる所定値β1,β2を発生し、出力は比較器405bに入力されている。
【0044】
受信された直交変調波の非同期状態のコンスタレーションを示す図5を用いてC/Nと受信搬送波電力R及びノイズ電力rの関係を説明する。図5に示すように、I軸,Q軸を取ると、受信搬送波電力Rとノイズ電力rは図示するようになる。
【0045】
即ち、C/Nが一定とすると、非同期状態においても受信キャリア電力Rとノイズ電力rとの比例関係は一定であることは明らかであるから、受信C/Nを換算するには次式を計算すればよい。
【0046】
C/N=r/R
所定値発生回路407はr/Rが一定の閾値Kより小さいときβ1を出力し、Kより大きいとき上記β1より大きいβ2を出力し、比較器405bのB端子に入力される。
【0047】
比較器405bでは、A端子に入力される相関器404bの出力A2をB端子に入力される所定値β1又はβ2と比較し、A2がβ1又はβ2より大きいとき、即ち同期信号32ビット中βビット以上が一致したとき、比較器405bの出力パルスB2として選択器406に出力される。
【0048】
フレーム同期信が入力されたとき、比較器405aの出力A1及び比較器405bの出力A2が、同時に選択器406に入力されることがあり得るが、その値はノイズの大きさ、即ち受信状態のC/Nによって必ずしも一致しない。
C/Nが低い状態では、搬送波が非同期のときには、相関器404bの出力であるA2はほとんどβ1を超えず出力B2は発生しない。しかし、一旦搬送波が同期してしまうと逆に相関器404bの出力A2がβ2を超えるようになり、選択器406出力としてのフレーム同期信号はB2となる。
【0049】
なお、上記所定値発生回路407は、説明を簡単にするために2入力としたが、勿論多ビット構成のm入力の回路でも実現可能である。
<実施形態4>
上記実施形態では、選択器により、比較器の出力B1,B2を選択していたが、本発明では実際上論理和回路により、出力するようにしてもよい。
【0050】
この種の実施形態の構成を図6に示す。この構成が図1に示した実施形態と異なるのは、選択器106が論理和回路606になっている点である。他の600番台の番号の付されている各回路は、それぞれ図1の100番台の各回路と同様の機能を有する。
【0051】
図8の位相角算出回路812にて導出された再生位相角θ'は、フリップフロップにより構成された遅延回路601にて1クロック分遅延される。減算器602では、現時点の再生位相角θ'から遅延回路101によって遅延された1サンプル前の再生位相角θ"を減算しその差分Φを算出する。
【0052】
この差分Φは、検出器603aに入力され、ここで「0」「1」判定し遅延検波される。遅延回路601にて1クロック分遅延された再生位相角θ"は、もう一方の検出器603bに入力される。
【0053】
検出器603aではシンボル値の変化の2値信号になっているので、相関器604aでは、既知の同期信号のパターンを1クロック分遅延し元の同期信号と排他的論理和を取り得られたパターンと検出器603a出力と比較し、一致した数値である値をA1として出力する。この場合には、図3(a)に示すように、スレッショルド軸Q'により「1」「0」の判定がなされていることになる。
【0054】
比較器605aでは、A端子に入力される相関器604aの出力A1をB端子に入力される所定値αと比較し、A1がαより大きいとき、即ち同期信号32ビット中αビット以上が一致したとき、比較器605aの出力パルスB1として論理和回路606に出力される。
【0055】
他方、検出器603bには1クロック分遅延された再生位相角θ"の信号が入っており、検出器103bの出力はシンボル値そのものである。この場合には図3(b)に示すスレッショルド軸Qにより、「1」「0」の判定がなされていることになる。相関器604bでは検出器603b出力を既知の同期信号のパターンと比較しA2信号として出力する。比較器605bでは、A端子に入力される相関器604bの出力A2をB端子に入力される所定値βと比較し、A2がβより大きいとき、即ち同期信号32ビット中βビット以上が一致したちき、比較器605bの出力パルスB2として論理和回路606に出力される。
【0056】
フレーム同期信が入力されたとき、比較器605aの出力A1及び比較器605bの出力A2が、同時に論理和回路606に入力されることがあり得るが、その値はノイズの大きさ、即ち受信状態のC/Nによって必ずしも一致しない。
【0057】
この実施形態では、論理和回路606は、比較器605aと比較器605bの出力の論理和をとっているのみであり、キャリアロック信号などによって同期状態を検知していない。
【0058】
しかし、同期がかかっていないと、適正なI軸及びQ軸が見つけられていないので、図3(b)に示すように、検出器603bでは正しい2値の判定が期待できず、したがって相関器604bで検出される相関度は低いのでA2は小さく、非同期のとき比較器605bの出力が出ることは少ない。
【0059】
非同期状態では、検出器603aでは、図3(a)に示すようにQ'軸で2値判定を行うので相関度は比較的高く、相関器604a出力A1が大きくなる。したがって比較器605aの出力B1が論理和回路606に入り、B1がフレーム同期信号となる。
【0060】
一方、同期状態では、検出器603aでは特にC/Nが小さいと誤検出が多くなるのに対して、検出器603bは安定して比較的正確に2値判定できるので、相関器604b出力A2が大きくなり、比較器605b出力B2がフレーム同期信号となる可能性が高くなる。
【0061】
このように、この実施形態では、同期状態を検出していないが、同期状態に応じてB1出力又はB2出力をフレーム同期信号とすることができることになる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、受信状態が搬送波に非同期の状態では、より早くフレーム引き込みを行い、同期状態にあってはより安定なフレーム同期を維持できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のフレーム同期検出器の構成図。
【図2】本発明の第2の実施形態のフレーム同期検出器の構成図。
【図3】2値信号判定の状態を説明するための図。
【図4】本発明の第3の実施形態のフレーム同期検出器の構成図。
【図5】非同期状態におけるC/Nと電力の関係を説明するための図。
【図6】本発明の第4の実施形態のフレーム同期検出器の構成図。
【図7】BSデジタル放送における信号の形態を説明するための図。
【図8】BSデジタル放送受信機の搬送波再生回路の構成例を示す図。
【図9】従来のフレーム同期検出器の構成例を示す図。
【符号の説明】
100・・・フレーム同期検出器、101,201,201b,401,601・・・遅延回路、102,202,402,602・・・減算器、103a,103b,203a,203b,403a,403b,603a,603b・・・検出器、104a,104b、204a,204b,404a,404b,604a,604b・・・相関器、105a,105b,205a,205b,405a,405b,604a,604b・・・比較器、106,206,406・・・選択器、606・・・論理和回路
Claims (5)
- 2相位相変調されたフレーム同期信号の同期信号パターンを含むデジタル変調波から前記フレーム同期信号を検出するフレーム同期検出器であって、
受信状態が前記デジタル変調波の搬送波に同期していない状態にあるときには、受信した前記同期信号パターンの変化により同期信号を検出し、同期した状態では前記同期信号パターンによってフレーム同期信号を検出することを特徴とするフレーム同期検出器。 - 受信したデジタル変調波を遅延検波する手段と、
この手段により遅延検波された信号を2値信号として検出した後この2値信号を所定の同期信号パターンの変化と比較判別し同期信号である場合にその信号を出力する第1の同期信号出力手段と、
前記受信したデジタル変調波を1クロック分だけ遅延させこの遅延させた信号を2値信号として検出した後この2値信号を前記所定の同期信号パターンと比較判別し同期信号である場合にその信号を出力する、あるいは前記受信したデジタル変調波を2値信号として検出した後この2値信号を前記所定の同期信号パターンと比較判別し同期信号である場合にその信号を1クロック分だけ遅延させて出力する第2の同期信号出力手段と、
受信状態が前記デジタル変調波の搬送波に同期していない状態にあるとき前記第1の同期信号出力手段の出力する同期信号をフレーム同期信号として出力し、前記デジタル変調波の搬送波に同期している状態にあるとき前記第2の同期信号出力手段の出力する同期信号をフレーム同期信号として出力する選択手段とを備えて成ることを特徴とするフレーム同期検出器。 - 2相位相変調されたフレーム同期信号を含むデジタル変調波から前記フレーム同期信号を検出するフレーム同期検出器であって、
現シンボル値を1クロックだけ遅延させる遅延手段と、
この手段により遅延された1クロック前のシンボルを現シンボル値から減算する手段と、
この手段により減算された信号を2値信号として検出する手段と、
この手段により検出された2値信号を所定の同期信号のパターンの変化と相関を取る手段と、
この手段により取られた相関が第1の所定値より大きいとき前記2値信号を同期信号として出力する第1の同期信号出力手段と、
前記遅延手段により遅延されたシンボル値を2値信号として検出する手段と、
この手段により検出された2値信号を前記所定の同期信号のパターンと相関を取る手段と、
この手段により取られた相関が第2の所定値より大きいとき前記2値信号を同期信号として出力する第2の同期信号出力手段と、
受信状態が前記デジタル変調波の搬送波に同期していない状態にあるとき前記第1の同期信号出力手段の出力する同期信号をフレーム同期信号として出力し、前記デジタル変調波の搬送波に同期している状態にあるとき前記第2の同期信号出力手段の出力する同期信号をフレーム同期信号として出力する選択手段とを備えて成ることを特徴とするフレーム同期検出器。 - 前記第2の同期信号出力手段は、受信デジタル信号のC/Nに応じてC/Nが小さいときには前記第2の所定値を小さくすることを特徴とする請求項3記載のフレーム同期検出器。
- 受信したデジタル変調波を遅延検波する手段と、
この手段により遅延検波された信号を2値信号として検出した後この2値信号を所定の同期信号パターンの変化と比較判別し同期信号である場合にその信号を出力する第1の同期信号出力手段と、
前記受信したデジタル変調波を1クロック分だけ遅延させこの遅延させた信号を2値信号として検出した後この2値信号を前記所定の同期信号パターンと比較判別し同期信号である場合にその信号を出力する、あるいは前記受信したデジタル変調波を2値信号として検出した後この2値信号を前記所定の同期信号パターンと比較判別し同期信号である場合にその信号を1クロック分だけ遅延させ出力する第2の同期信号出力手段と、
この第2の同期信号出力手段の出力と前記第1の同期信号出力手段の出力の論理和をとる手段とを備えて成ることを特徴とするフレーム同期検出器。
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