JP3792435B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体記憶装置に係り、特に、データの書き込み,消去と同時に読み出しが可能な不揮発性の半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気的にデータの書き込み及び消去が可能な不揮発性半導体記憶装置の主力商品としてフラッシュEEPROM(以下、フラッシュメモリという)が多数開発されている。
一般に、フラッシュメモリのデータ書き換え時間は、DRAM(Dynamic Random Access Memory),SRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等の他の半導体記憶装置と比較すると極めて長い。さらに、フラッシュメモリはデータの書き換え中に他のデータを読み出すことができなかった。
【0003】
そこで、この不便さを解消するためにフラッシュメモリのデータを記憶するメモリセルアレイを複数のバンクに分割し、一のバンクのデータを書き換えている間に、他のバンクのデータを読み出すことが可能なデュアルオペレーションタイプのフラッシュメモリが開発された。
図1は、デュアルオペレーションタイプのフラッシュメモリの一例の構成図を示す。図1のデュアルオペレーションタイプのフラッシュメモリ10は、メモリセルアレイ11,Xデコーダ12,Yデコーダ13,及び読み出し回路14を含むバンク1と、メモリセルアレイ21,Xデコーダ22,Yデコーダ23,及び読み出し回路24を含むバンク2と、書き込み回路31と、消去回路32と、制御回路33と、アドレスバッファ34と、アドレスジェネレータ35と、出力回路36と、アドレス入力端子41と、データ入出力端子42と、RD/BY#端子43とを含む構成である。
【0004】
フラッシュメモリ10は二つに分割されたメモリセルアレイ11,21毎にメモリセルを選択するためのXデコーダ12,22と、Yデコーダ13,23と、メモリセルからデータを読み出す読み出し回路14,24とを設けている。一方、フラッシュメモリ10はデータを書き込む書き込み回路31及びデータを消去する消去回路32を、チップ上での占有面積が大きいため1系統しか有しておらず、二つのバンク1,2で共有している。
【0005】
したがって、フラッシュメモリ10は複数のバンクを同時に書き換えることができない。しかしながら、一のバンクのデータを書き換えている間に、他のバンクのデータを読み出すことは可能である。このように、一のバンクのデータを書き換えている間に、他のバンクのデータを読み出すことをデュアルオペレーション動作という。
【0006】
以下、このデュアルオペレーション動作について簡単に説明する。例えばバンク1にデータを書き込む、又はデータの消去を行なうための命令を入力すると、アドレスバッファ34がバンク1にデータを書き込む又はデータの消去を行なうアドレスを記憶し、書き込み回路31又は消去回路32を利用してそのアドレスへのデータの書き込み又は消去を行なう。なお、書き込みの場合、書き込みを行なうデータは、データ入出力端子42から入力され、書き込み回路31に供給される。
【0007】
この書き込み又は消去を行なっているときに、アドレス入力端子41に読み出しアドレスが入力されると、制御回路33はアドレスバッファ34を制御してそのアドレスをバンク1には供給せずにバンク2に供給する。バンク2はバンク1とは独立したXデコーダ22,Yデコーダ23,及び読み出し回路24を有しているため、メモリセルアレイ21に含まれるメモリセルのデータを読み出すことが可能となる。
【0008】
なお、書き込み又は消去を行なっているときに外部より入力されるアドレスは、その書き込み又は消去を行なっていないバンクに含まれるアドレスを指定する必要がある。読み出されたデータは、データ入出力端子42より出力される。
ところで、フラッシュメモリ10は書き込み又は消去動作中を表す信号を外部に出力するRD/BY#端子43を有している。例えばRD/BY#端子43の出力がHighであるときは、フラッシュメモリ10内で書き込み又は消去を行なっておらず、読み出し可能な状態であることを示す。また、RD/BY#端子43の出力がLowであるときは、フラッシュメモリ10内で書き込み又は消去を行なっており、読み出し不可な状態であることを示す。
【0009】
なお、図1のフラッシュメモリは何れか一のバンクが書き込み又は消去を行なっているときにRD/BY#端子43の出力がLowとなっているが、書き込み又は消去を行なっていないバンクの読み出し動作は禁止されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フラッシュメモリのデータの消去は所定のブロック単位で行い、そのブロックのことをセクタと呼んでいる。例えば、図1に示すようなデュアルオペレーションタイプのフラッシュメモリにおいて、消去を行なうセクタが複数の場合、そのセクタが複数のバンクにまたがっていることがある。
【0011】
このとき、データの消去はセクタ毎に順次行われていくが、どのタイミングで消去を行なうバンクが切り換わるか、すなわち、どちらのバンクが読み出し可能な状態であるのかがフラッシュメモリ10の外部でリアルタイムで判断できない。これは、RD/BY#端子43は少なくとも一のバンクが書き込み又は消去を行なっているときにLowを出力するためであり、そのときの読み出し可能なバンクを判定することができなかった。
【0012】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、読み出したデータの有効性を判断することが可能であり、データの書き込み,消去と同時に読み出しが可能な不揮発性の半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決するため、本発明は、消去動作をブロック単位で1つずつ行なう複数のバンクからなり、前記複数のバンクにデータを格納するメモリセルアレイと、前記メモリセルアレイの前記バンクを指定するアドレス入力端子と、前記複数のバンクに跨って前記複数のブロックが消去選択された場合の消去中の動作として、現在消去中の前記ブロックが属する前記バンクのバンクアドレスを生成する一方、読み出し命令供給時に前記アドレス入力端子から入力された入力値に基づくバンクアドレスを生成するアドレスジェネレータと、読み出し命令供給時の動作として、前記現在消去中の前記ブロックが属する前記バンクのバンクアドレスと、読み出し命令時に前記アドレス入力端子から入力された入力値に基づくバンクアドレスとを比較する比較手段とを有することを特徴とする。
【0014】
このように、メモリセルアレイを構成している複数の記憶領域のうち、データの消去を行なっている一の記憶領域を識別することにより、現在データの読込みが可能である他の記憶領域を識別することができる。これは、本発明の不揮発性の半導体記憶装置は、一の記憶領域でデータの消去を行なっているときに、他の記憶領域ではデータの読み出しが可能であることに基づくものである。
【0015】
したがって、データの消去と読み出しとを同時に行なうことが可能となる。
【0017】
また、請求項2記載の本発明は、前記比較手段による比較結果を出力する出力手段を更に有することを特徴とする。
【0018】
このように、メモリセルアレイを構成している複数の記憶領域のうち、データの消去を行なっている第1記憶領域を識別し、そのときメモリセルアレイに格納されているデータを読み出す命令が供給されると、そのデータが格納されている第2記憶領域と第1記憶領域とを比較することにより、現在データの消去を行なっている記憶領域と供給された命令に基づいてデータを読み出す記憶領域とが同一であるか否かを判定できる。
【0019】
これは、本発明の不揮発性の半導体記憶装置は、一の記憶領域でデータの消去とデータの読み出しとを同時に行なうことができないことに基づくものであり、データの消去を行なう記憶領域とデータの読み出しを行なう記憶領域とが同一であるとき、その読み出したデータが無効であると判定できる。
また、第2出力手段から出力される比較結果は、現在データの消去を行なっている記憶領域と供給された命令に基づいてデータを読み出す記憶領域とが同一であるか否かを示す、言い換えれば読み出したデータが有効であるか否かを示す出力信号であり、記憶領域の増加に基づく出力端子の増加がない。
【0021】
また、請求項3記載の本発明は、前記比較手段による前記現在消去中の前記ブロックが属する前記バンクのバンクアドレスと、読み出し命令時に前記アドレス入力端子から入力された入力値に基づくバンクアドレスとの比較結果が同一を示すとき、前記メモリセルアレイから読み出されたデータを無効とすることを特徴とする。
このように、比較手段による比較結果に基づいて、メモリセルアレイから読み出されたデータが有効であるか否かを判断できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図2は、本発明の半導体記憶装置の第1実施例の構成図を示す。なお、図2の半導体記憶装置10は一部を除いて図1の構成図と同様であり、同一部分には同一符号を付し説明を省略する。また、本実施例では一例としてフラッシュメモリについて説明するがこれに限るものではない。
【0023】
図2のフラッシュメモリ10は、メモリセルアレイ11,Xデコーダ12,Yデコーダ13,及び読み出し回路14を含むバンク1と、メモリセルアレイ21,Xデコーダ22,Yデコーダ23,及び読み出し回路24を含むバンク2と、書き込み回路31と、消去回路32と、制御回路33と、アドレスバッファ34と、アドレスジェネレータ35と、出力回路36と、アドレス入力端子41と、データ入出力端子42と、RD/BY#端子43と、バンクデコーダ51と、RE1端子61と、RE2端子62とを含む構成である。
【0024】
フラッシュメモリ10は二つに分割されたメモリセルアレイ11,21毎にメモリセルを選択するためのXデコーダ12,22と、Yデコーダ13,23と、メモリセルからデータを読み出す読み出し回路14,24とを設けている。一方、フラッシュメモリ10はデータを書き込む書き込み回路31及び消去回路32を、チップ上での占有面積が大きいため1系統しか有しておらず、二つのバンク1,2で共有している。したがって、フラッシュメモリ10は複数のバンクを同時に書き換えることができない。
【0025】
このように、複数のバンクのデータを同時に書き込み又は消去することができないため、複数のバンクにまたがっている複数のセクタを消去する場合はセクタ単位で順次処理を行なっていく。なお、各バンクのデータの読み出し,書き込み,及び消去のどの処理を行なうかは制御回路33により制御される。また、制御回路33は、入力されるアドレス等の信号をどのバンクに供給するか、又はどのバンクからのデータ信号を出力するか等の制御を行なう。
【0026】
以下、図2のフラッシュメモリ10の動作について説明する。例えばバンク1のデータの消去を行なうための命令を入力すると、アドレスバッファ34はバンク1から消去するデータのアドレスを記憶する。また、アドレスジェネレータ35は消去を指定されたセクタの選択、そのセクタを含むバンクを示すバンクアドレスの選択を行い、その選択されたセクタ及びバンクアドレスをバンク1に出力する。消去回路32は、その選択されたセクタのデータを消去する。
【0027】
このアドレスジェネレータ35から出力されているバンクアドレスが、その時実際に消去を行なっているセクタを含むバンクを示している。したがって、図2のフラッシュメモリ10は、そのバンクアドレスをデコードするバンクデコーダ51を有している。
バンクデコーダ51は、アドレスジェネレータ35から供給されるバンクアドレスをデコードし、その時実際に消去を行なっているセクタを含むバンクを示す信号をRE1端子61又はRE2端子62に出力する。例えば、その時実際に消去を行なっているセクタを含むバンクがバンク2である場合、RE1端子61の出力信号をHigh,RE2端子62の出力信号をLowとすることにより、バンク1が読み出し可能な状態であり、バンク2が読み出し不可な状態であることがフラッシュメモリ10の外部で確認できる。
【0028】
図3は、本発明の半導体記憶装置の第1実施例のタイミング図を示す。図3(B),図3(C)を参照すると、RE1端子61の出力信号がHigh、RE2端子62の出力信号がLowであることが確認できる。このとき、フラッシュメモリ10は、バンク1が読み出し可能な状態であり、バンク2が読み出し不可な状態であることがフラッシュメモリ10の外部で確認できる。
【0029】
したがって、図3(A)に示されるタイミングでアドレス入力端子41から読み出しアドレスが入力されると、その読み出しアドレスに基づいたデータが図3(D)に示されるタイミングで読み出される。このとき、読み出されたデータがバンク1から読み出された場合、そのデータは有効なデータであると判断することができる。一方、読み出されたデータがバンク2から読み出された場合、そのデータは無効なデータであると判断することができる。
【0030】
したがって、図2のフラッシュメモリ10の場合、専用の出力端子を設けているので複数のバンクを有していてもバンク毎に読み出し可能な状態であるか、又は読み出し不可な状態であるかを判定することができる。
次に、本発明の第2実施例について説明する。図4は、本発明の半導体記憶装置の第2実施例の構成図を示す。なお、図4の半導体記憶装置10は一部を除いて図2の構成図と同様であり、同一部分には同一符号を付し説明を省略する。また、本実施例では一例としてフラッシュメモリについて説明するがこれに限るものではない。
【0031】
フラッシュメモリに含まれるバンク数が2の場合、専用の出力端子を設けることなく既存のRD/BY#端子43を利用することが可能である。図4のフラッシュメモリ10は、バンクデコーダ51の出力信号を選択器65を介して既存のRD/BY#端子43に出力する。
通常のRD/BY#端子43の機能と本願発明の機能との切り替えは、例えば切り替えコマンドにより制御回路33が選択器65の出力を切り替えることにより行われる。選択器65はバンクデコ−タ51からの出力信号と制御回路33からの出力信号とが供給され、制御回路33の制御によりどちらか一の信号を選択してRD/BY#端子43に出力する。
【0032】
例えば、RD/BY#端子43の出力信号をどちらのバンクが読み出し可能な状態であるかを示すように切り替えた場合、RD/BY#端子43の出力信号がHighの場合にバンク1が読み出し可能な状態であり,RD/BY#端子43の出力信号がLowの場合にバンク2が読み出し可能な状態であることがフラッシュメモリ10の外部で確認できる。
【0033】
図5は、本発明の半導体記憶装置の第2実施例のタイミング図を示す。図5(B)を参照すると、RD/BY#端子43の出力信号がHighであることが確認できる。RD/BY#端子43の出力信号がHighの場合にバンク1が読み出し可能な状態であると定義すると、フラッシュメモリ10はバンク1が読み出し可能な状態であり、バンク2が読み出し不可な状態であることが外部で確認できる。
【0034】
したがって、図5(A)に示されるタイミングでアドレス入力端子41から読み出しアドレスが入力されると、その読み出しアドレスに基づいたデータが図5(C)に示されるタイミングで読み出される。このとき、読み出されたデータがバンク1から読み出された場合、そのデータは有効なデータであると判断することができる。一方、読み出されたデータがバンク2から読み出された場合、そのデータは無効なデータであると判断することができる。
【0035】
したがって、図4のフラッシュメモリ10の場合、専用の出力端子を設けることなく、どちらのバンクが読み出し可能な状態であるか、又は読み出し不可な状態であるかを判定することができる。
次に、本発明の第3実施例について説明する。図6は、本発明の半導体記憶装置の第3実施例の構成図を示す。なお、図6の半導体記憶装置10は一部を除いて図2の構成図と同様であり、同一部分には同一符号を付し説明を省略する。また、本実施例では一例としてフラッシュメモリについて説明するがこれに限るものではない。
【0036】
図6のフラッシュメモリ10は、メモリセルアレイ11,Xデコーダ12,Yデコーダ13,及び読み出し回路14を含むバンク1と、メモリセルアレイ21,Xデコーダ22,Yデコーダ23,及び読み出し回路24を含むバンク2と、書き込み回路31と、消去回路32と、制御回路33と、アドレスバッファ34と、アドレスジェネレータ35と、出力回路36と、アドレス入力端子41と、データ入出力端子42と、RD/BY#端子43と、バンクデコーダ51と、比較器52と、専用出力端子63とを含む構成である。
【0037】
バンクデコーダ51は、アドレスジェネレータ35から供給されるバンクアドレスをデコードし、その時実際に消去を行なっているセクタを含むバンクを示す信号を比較器52に出力する。また、アドレス入力端子41から読み出しアドレスが入力されると、その読み出しアドレスに基づくバンクを示す信号を比較器52に出力する。比較器52は、バンクデコーダ51及びアドレス入力端子41から供給された信号を比較し、その比較結果に基づいた信号を専用出力端子63に出力する。
【0038】
例えば、比較器52での比較結果がバンクの一致を示す、すなわち、消去を行なっているセクタを含むバンクと、読み出しアドレスに基づくバンクとが一致した場合に、比較器52から専用出力端子63にLowの信号を出力するように定義する。このとき、読み出しアドレスに基づくバンクは読み出し不可な状態であり、読み出されたデータが無効なデータであるとフラッシュメモリ10の外部で判断することができる。
【0039】
一方、比較器52での比較結果がバンクの不一致を示す、すなわち、消去を行なっているセクタを含むバンクと、読み出しアドレスに基づくバンクとが一致していない場合に、比較器52から専用出力端子63にHighの信号を出力するように定義する。このとき、読み出しアドレスに基づくバンクは読み出し可能な状態であり、読み出されたデータが有効なデータであるとフラッシュメモリ10の外部で判断することができる。
【0040】
図7及び図8は、本発明の半導体記憶装置の第3実施例のタイミング図を示す。図7(B)を参照すると、専用出力端子63の出力信号がLowである。比較器52での比較結果がバンクの一致を示す場合に比較器52から専用出力端子63にLowの信号を出力するように定義している場合、図7(A)に示す読み出しアドレスに基づいて読み出された図7(C)に示す読み出しデータが無効であると判断できる。
【0041】
一方、図8(B)を参照すると、専用出力端子63の出力信号がHighであり、図8(A)に示す読み出しアドレスに基づいて読み出された図8(C)に示す読み出しデータが有効であると判断できる。
したがって、図6のフラッシュメモリ10の場合、アドレス入力端子41から入力される読み出しアドレスに基づくバンクと、アドレスジェネレータ35から出力されるバンクアドレスに基づく、その時実際に消去を行なっているセクタを含むバンクとを比較した結果に基づいて、読み出しデータが有効であるか無効であるかを判断するため、バンク数の増加による制限がない。
【0042】
次に、本発明の第4実施例について説明する。図9は、本発明の半導体記憶装置の第4実施例の構成図を示す。なお、図9の半導体記憶装置10は一部を除いて図6の構成図と同様であり、同一部分には同一符号を付し説明を省略する。また、本実施例では一例としてフラッシュメモリについて説明するがこれに限るものではない。
【0043】
図6のフラッシュメモリ10において、専用出力端子63を設けることはチップ面積の増大につながるので図4のフラッシュメモリ10のように既存のRD/BY#端子43を利用することも可能である。
図9のフラッシュメモリ10は、比較器52の出力信号を選択器65を介して既存のRD/BY#端子43に出力する。通常のRD/BY#端子43の機能と本願発明の機能との切り替えは、例えば切り替えコマンドにより制御回路33が選択器65の出力を切り替えることにより行われる。選択器65は比較器52からの出力信号と制御回路33からの出力信号とが供給され、制御回路33の制御によりどちらか一の信号を選択してRD/BY#端子43に出力する。
【0044】
例えば、RD/BY#端子43の出力信号を読み出しデータが有効であるか無効であるかを示すように切り替えた場合、RD/BY#端子43の出力信号がHighの場合に読み出しデータが有効であり、RD/BY#端子43の出力信号がLowの場合に読み出しデータが無効であることがフラッシュメモリ10の外部で確認できる。
【0045】
図10は、本発明の半導体記憶装置の第5実施例のタイミング図を示す。図10(B)を参照すると、RD/BY#端子43の出力信号がHighであることが確認できる。RD/BY#端子43の出力信号がHighの場合に読み出しデータが有効であると定義すると、図10(A)に示す読み出しアドレスに基づいて読み出された図10(C)に示す読み出しデータが有効であると判断できる。一方、RD/BY#端子43の出力信号がLowである場合、図10(A)に示す読み出しアドレスに基づいて読み出された図10(C)に示す読み出しデータが無効であると判断できる。
【0046】
したがって、図9のフラッシュメモリ10の場合、専用出力端子63を設けることなく、読み出しアドレスに基づいて読み出されたデータが有効であるか無効であるかを判定することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した記憶領域は、バンク1,2に対応し、識別手段はバンクデコーダ51に対応し、第1出力手段はRE1端子61,RE2端子62に対応し、比較手段は比較器52に対応し、第2出力手段は専用出力端子63に対応する。
【0047】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の本発明によれば、メモリセルアレイを構成している複数の記憶領域のうち、データの消去を行なっている一の記憶領域を識別することにより、現在データの読込みが可能である他の記憶領域を識別することができる。これは、本発明の不揮発性の半導体記憶装置は、一の記憶領域でデータの消去を行なっているときに、他の記憶領域ではデータの読み出しが可能であることに基づくものである。
【0048】
したがって、データの消去と読み出しとを同時に行なうことが可能となる。
【0049】
また、請求項2記載の本発明は、現在消去中のブロックが属するバンクのバンクアドレスと、読み出し命令時にアドレス入力端子から入力された入力値に基づくバンクアドレスとの比較結果を出力することができる。
【0050】
これは、本発明の不揮発性の半導体記憶装置は、一の記憶領域でデータの消去とデータの読み出しとを同時に行なうことができないことに基づくものであり、データの消去を行なう記憶領域とデータの読み出しを行なう記憶領域とが同一であるとき、その読み出したデータが無効であると判定できる。
また、第2出力手段から出力される比較結果は、現在データの消去を行なっている記憶領域と供給された命令に基づいてデータを読み出す記憶領域とが同一であるか否かを示す、言い換えれば読み出したデータが有効であるか否かを示す出力信号であり、記憶領域の増加に基づく出力端子の増加がない。
【0051】
また、請求項3記載の本発明は、比較手段による比較結果に基づいて、メモリセルアレイから読み出されたデータが有効であるか否かを判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デュアルオペレーションタイプのフラッシュメモリの一例の構成図である。
【図2】本発明の半導体記憶装置の第1実施例の構成図である。
【図3】本発明の半導体記憶装置の第1実施例のタイミング図である。
【図4】本発明の半導体記憶装置の第2実施例の構成図である。
【図5】本発明の半導体記憶装置の第2実施例のタイミング図である。
【図6】本発明の半導体記憶装置の第3実施例の構成図である。
【図7】本発明の半導体記憶装置の第3実施例のタイミング図である。
【図8】本発明の半導体記憶装置の第3実施例のタイミング図である。
【図9】本発明の半導体記憶装置の第4実施例の構成図である。
【図10】本発明の半導体記憶装置の第4実施例のタイミング図である。
【符号の説明】
10 フラッシュメモリ
11,21 メモリセルアレイ
12,22 Xデコーダ
13,23 Yデコーダ
14,24 読み出し回路
31 書き込み回路
32 消去回路
33 制御回路
34 アドレスバッファ
35 アドレスジェネレータ
36 出力回路
41 アドレス入力端子
42 データ入出力端子
43 RD/BY#端子
51 バンクデコーダ
52 比較器
61 RE1端子
62 RE2端子
63 専用出力端子
65 選択器
Claims (3)
- 消去動作をブロック単位で1つずつ行なう複数のバンクからなり、前記複数のバンクにデータを格納するメモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイの前記バンクを指定するアドレス入力端子と、
前記複数のバンクに跨って前記複数のブロックが消去選択された場合の消去中の動作として、現在消去中の前記ブロックが属する前記バンクのバンクアドレスを生成する一方、読み出し命令供給時に前記アドレス入力端子から入力された入力値に基づくバンクアドレスを生成するアドレスジェネレータと、
読み出し命令供給時の動作として、前記現在消去中の前記ブロックが属する前記バンクのバンクアドレスと、読み出し命令時に前記アドレス入力端子から入力された入力値に基づくバンクアドレスとを比較する比較手段と
を有する不揮発性の半導体記憶装置。 - 前記比較手段による比較結果を出力する出力手段を更に有する請求項1記載の不揮発性の半導体記憶装置。
- 前記比較手段による前記現在消去中の前記ブロックが属する前記バンクのバンクアドレスと、読み出し命令時に前記アドレス入力端子から入力された入力値に基づくバンクアドレスとの比較結果が同一を示すとき、前記メモリセルアレイから読み出されたデータを無効とすることを特徴とする請求項1又は2記載の不揮発性の半導体記憶装置。
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