JP3791445B2 - 車両用の駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ケーシングに取り付けられる第1の接続部と、車体に設けられる第2の接続部とを接続する車両用の駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両のエンジンから車輪に至る動力伝達経路に発電機や電動機を配置する場合に、回転軸、発電機、電動機などをケーシング内に配置し、そのケーシングを車両に搭載する技術が知られており、その一例が、プリウス新型車解説書(1997年10月14日発行・トヨタ自動車株式会社)に記載されている。
【0003】
この文献においては、エンジンの動力が伝達されるインプットシャフト、2つのモータ・ジェネレータ、遊星歯車機構、デファレンシャルなどの機構が、ケーシング内に配置されている。ここで、エンジンと発電機と電動機とは同心状に配置されている。そして、エンジンの動力を、遊星歯車機構を経由して発電機またはデファレンシャルの少なくとも一方に伝達することができる。また、電動機の動力を、遊星歯車機構を経由してデファレンシャルに伝達することができる。電動機および発電機と、車体に搭載されているインバータおよび蓄電装置とが、電線により接続されており、蓄電装置の電力を電動機に供給することができるとともに、発電機により発電された電力を蓄電装置に充電することができる。また、ケーシングの内部には、発電機および電動機の回転角度や回転数がを検知するセンサが設けられており、車体に搭載されているコントローラと、ケーシングに設けられているセンサとが、電線により接続されている。
【0004】
一方、ケーシングの内部に各種の部品を配置した駆動ユニットを車体に取り付ける組み立て工程においては、組み立て作業自体を実現可能とし、かつ、その組み立て作業性を向上させる目的で、まず、複数のケーシングにそれぞれ部品を取り付けた後、各ケーシング同士を結合固定して駆動ユニットを構成し、ついで、その駆動ユニットを車体に搭載するとともに、ケーシングに設けられている電線の第1の接続部と、車体に設けられている電線の第2の接続部とを接続するというような順序で、組み立て作業がおこなわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両には各種の仕様や型式があり、これらの仕様や型式が異なれば、ケーシングに取り付ける部品の位置、形状、大きさ、種類などが変わる。このため、ケーシング側の電線の第1の接続部が、発電機および電動機の回転軸線を中心とする円周方向において、各ケーシング毎に異なる位置でケーシングの外部に配置されていた。その結果、車体に設けられる第2の接続部を、回転軸線方向において異なる位置に配置しなければならず、車体に対する複数のケーシングの搭載性が低下していた。また、車両の仕様や型式毎に、異なる形状のケーシングを用意しなければならず、ケーシングの汎用性が悪かった。さらに、ケーシング側の第1の接続部と、車体側の第2の接続部との距離が遠く、第1の接続部と第2の接続部との接続作業性が低下するという問題があった。
【0006】
この発明は、上記の事情を背景としてなされたものであって、車両に対する複数のケーシングの搭載性を向上させ、かつ、異なる仕様や型式に対してケーシングの汎用性を向上させ、かつ、ケーシング側の第1の接続部と車体側の第2の接続部とを接続する場合の接続作業性を向上させることのできる車両用の駆動装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、車体に対して所定の位置に配置される複数のケーシングと、この複数のケーシングの内部にそれぞれ設けられ、かつ、同心状に配置される複数のモータ・ジェネレータと、この複数のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受をおこない、かつ、前記複数のケーシングの外部に設けられる複数の第1の接続部と、車体に設けられる第2の接続部とを有し、前記複数のケーシングの外部で前記複数の第1の接続部と前記第2の接続部とが、接続される車両用の駆動装置において、前記複数の第1の接続部が、前記複数のモータ・ジェネレータの回転軸線を中心とする円周方向で、同じ位置に配置されているとともに、前記複数の第1の接続部が、前記回転軸線方向で複数のモータ・ジェネレータ同士の間に配置されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、複数のケーシングのうちの少なくとも一つのケーシングの内部の状態を検知する検知装置が設けられており、この検知装置に接続された第3の接続部が前記ケーシングに取り付けられているとともに、前記第3の接続部に接続される第4の接続部が前記車体に設けられており、前記第3の接続部は、前記回転軸線を中心とする円周方向で、前記第1の接続部と同じ位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項1および2の発明によれば、複数のケーシングに設けられる第1の接続部が、複数のケーシングに共通する所定基準を中心とする円周方向で、同じ位置に配置されているため、車両に対する複数のケーシングの搭載性が向上する。また、異なる仕様または型式に対応してケーシングの種類を多数用意する必要はない。さらに、複数のケーシングに設けられている第1の接続部が、回転軸線の円周方向において、同じ位置に配置されているため、第1の接続部と第2の接続部とを接続するために必要な作業範囲が狭められる。
【0012】
請求項1および2の発明によれば、複数のケーシングの第1の接続部同士が、回転軸線方向で、第1の接続部と第2の接続部との接続作業に必要な作業範囲が狭められる。
【0025】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明を図面を参照しながら具体的に説明する。
【0026】
(第1の実施例)
図1は、この発明の一実施例であるF・R(フロントエンジン・リヤドライブ;エンジン前置き後輪駆動)形式のハイブリッド車両(以下、車両と略記する)Veの概略構成図である。図1において、車両Veは、駆動力源としてのエンジン1および電動モータ2を有している。そして、エンジン1または電動モータ2のうちの少なくとも一方の動力が、車輪3に伝達されるように構成されている。
【0027】
前記エンジン1としては内燃機関、具体的にはガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることができる。このエンジン1のクランクシャフト4は、車両Veの前後方向に配置された回転軸線A1を中心として回転可能である。また、車両Veの前後方向において、エンジン1の後方にはケーシング8が設けられている。このケーシング8は、車体(具体的にはフロアーのトンネル部)64の下方(言い換えれば室外)に配置されている。このケーシング8は、第1のケーシング60、第2のケーシング61、第3のケーシング62を有している。
【0028】
具体的には、車両Veの前後方向において、第1のケーシング60の後方に第2のケーシング61が配置され、第2のケーシング61の後方に第3のケーシング62が配置されている。そして、第1のケーシング60と第2のケーシング61とがねじ部材(図示せず)により接続固定され、第2のケーシング61と第3のケーシング62とがねじ部材63により接続固定されている。これら第1のケーシング60、第2のケーシング61、第3のケーシング62は、金属材料、例えば、鋳鉄、アルミニウム合金などにより構成されている。さらに、第1のケーシング60は、エンジン1の外壁に対してねじ部材(図示せず)により固定されている。また、車体64にはエンジンリヤサポートメンバ(図示せず)が取り付けられており、エンジンリヤサポートメンバにより第3のケーシング62が支持されている。
【0029】
以下、ケーシング8の内部構造を具体的に説明する。クランクシャフト4には、トルクリミッタ5、ダンパ機構6を介してインプットシャフト7が連結されている。これらトルクリミッタ5、ダンパ機構6、インプットシャフト7は第1のケーシング60内に配置されている。クランクシャフト4およびインプットシャフト7は、回転軸線A1を中心として回転可能である。また、第1のケーシング60の内部に前記電動モータ2が配置され、第2のケーシング61の内部に前記発電機9が配置されている。この実施例では、電動モータ2および発電機9として、電気エネルギを機械エネルギに変換する力行機能と、機械エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを兼備したモータ・ジェネレータが用いられている。
【0030】
前記発電機9は、ステータ10およびロータ11と有しており、電動モータ2は、ステータ20およびロータ21を有している。そして、ステータ10にコイル10Aが巻き付けられ、コイル10Aには電線69が接続されている。電線69の端部にはコネクタ70が形成されている。また、ステータ20にコイル20Aが巻き付けられ、コイル20Aには電線72が接続されている。電線72の端部にはコネクタ73が形成されている。一方、ケーシング8を内外方向に貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔にコネクタ70,73が嵌合されている。そして、コネクタ70,73の一部がケーシング8の外部に露出している。(図示せず)1の実施例では、コネクタ70,73が、ケーシング8であって、車高方向の最上部に配置されている。
【0031】
一方、車体64には、蓄電装置(図示せず)およびインバータ(図示せず)などが設けられており、インバータにパワーケーブル(高電圧ケーブル)65,66が接続されている。このパワーケーブル65,66は車体64の下方に取り回されており、パワーケーブル65の端部にはコネクタ67が形成され、パワーケーブル66端部にはコネクタ68が形成されている。そして、コネクタ65とコネクタ70とが結合され、コネクタ68とコネクタ73とが結合されている。したがって、蓄電装置の電力を電動モータ2または発電機9の少なくとも一方に供給し、電動モータ2または発電機9のうちの少なくとも一方を電動機として駆動することができる。これとは逆に、運動エネルギを与えて電動モータ2または発電機9のうちの少なくとも一方を回転させて発電し、その電力を蓄電装置に充電することもできる。
【0032】
前記発電機9のステータ10は第1のケーシング60に固定されているとともに、ロータ11はステータ10の内側に配置されている。ロータ11には中空シャフト12が連結されている。このロータ11と中空シャフト12とが一体回転可能に連結され、中空フャフト12の内部にインプットシャフト7が配置されている。インプットシャフト7と中空シャフト12とは相対回転可能である。
【0033】
さらに、第1のケーシング60の内面には、回転軸線方向に所定間隔をおいて隔壁24,25が形成されている。2つの隔壁24,25には軸孔が形成されており、その軸孔内にインプットシャフト7が配置されている。また、発電機9の回転角度および回転数を検知するレゾルバ74が設けられている。レゾルバ74は第1のケーシング60内に配置されており、レゾルバ74はステータ75およびロータ76を有している。ステータ75は隔壁25に取り付けられ、ロータ76は中空軸12に取り付けられている。なお、隔壁24,25に取り付けられた軸受26により、中空シャフト12が保持されている。
【0034】
前記電動モータ2のステータ20は第2のケーシング61に固定され、ステータ20の内側にロータ21が配置されている。また、ロータ21と一体回転する中空シャフト22が設けられている。この中空シャフト22は中間シャフト23の外周に相対回転可能に取り付けられている。中空シャフト22および中間シャフト23は、第2のケーシング61および第3のケーシング62の内部に亘って配置されている。また、中空シャフト22および中間シャフト23は回転軸線A1を中心として相対回転可能である。
【0035】
一方、第2のケーシング61の内面には、回転軸線方向に所定間隔をおいて隔壁27,28が形成されている。2つの隔壁27,28には軸孔が形成されており、その軸孔内に中間シャフト23が配置されている。そして、隔壁27と隔壁28との間に電動モータ2が配置されている。また、第2のケーシング61の内部には、電動機2の回転角度および回転数を検知するレゾルバ77が設けられている。レゾルバ77はステータ78およびロータ79を有している。ステータ78は隔壁25に取り付けられ、ロータ79は中空シャフト22に取り付けられている。なお、隔壁27,28に取り付けられた軸受29により、中空シャフト22が保持されている。
【0036】
上記のレゾルバ74,77には電線(図示せず)が接続されており、その電線にそれぞれ形成されたコネクタ(図示せず)が、第1のケーシング60の外部および第2のケーシング61の外部に露出している。さらに、発電機9の温度を検知する温度センサ(図示せず)が、第1のケーシング60内に設けられており、電動モータ2の温度を検知する温度センサが、第2のケーシング61内に設けられている。そして、各温度センサに設けられたコネクタ(図示せず)が、第1のケーシング60の外部および第2のケーシング61の外部に露出している。さらにまた、車体64には、レゾルバ74,77および各温度センサのコネクタに別個に接続されるコネクタ(図示せず)を有する電線(図示せず)が設けられている。これらの電線は、車体64に設けられているコントローラ(図示せず)に接続される。
【0037】
さらに、車両Veの前後方向において、発電機9と電動モータ2との間、具体的には、隔壁25と隔壁27との間には、動力分割機構13が設けられている。この動力分割機構13は、いわゆるシングルピニオン形式の遊星歯車機構により構成されている。すなわち、動力分割機構13は、中空シャフト11と一体回転するサンギヤ14と、サンギヤ14と同心状に配置されたリングギヤ16と、サンギヤ14およびリングギヤ16に噛合するピニオンギヤ17を保持したキャリヤ18とを有している。そして、キャリヤ18とインプットシャフト7とが一体回転するように連結されている。なお動力分割機構13は、第1のケーシング60および第2のケーシング61の内部に亘って配置されている。
【0038】
さらに第3のケーシング62の内部にはリダクション機構44が設けられている。このリダクション機構44は、いわゆるシングルピニオン形式の遊星歯車機構により構成されている。すなわち、リダクション機構44は、中空シャフト22と一体回転するサンギヤ45と、サンギヤ45と同心状に配置されたリングギヤ46と、サンギヤ45およびリングギヤ46に噛合するピニオンギヤ47を保持したキャリヤ48とを有している。このキャリヤ48はケーシング8に固定されている。
【0039】
さらに、第3のケーシング62の内部からケーシング8の外部に亘って、アウトプットシャフト49が設けられている。第3のケーシング62の軸孔には軸受50が取り付けられており、アウトプットシャフト49は軸受50により保持されている。したがって、アウトプットシャフト49は回転軸線A1を中心として回転可能である。また、アウトプットシャフト49と中間シャフト23とが一体回転するように連結され、中間シャフト23とリングギヤ46とが一体回転するように連結されている。
【0040】
なお、アウトプットシャフト49にはパーキングギヤ51が取り付けられており、ケーシング8の内部にはパーキングギヤ51に係合・離脱してアウトプットシャフト49の回転を防止・許容するパーキング機構(図示せず)が設けられている。アウトプットシャフト49が、プロペラシャフト(図示せず)を介して車輪3に連結されている。上記のように、ケーシング8の内部に、発電機9、電動モータ2、動力分割機構13、インプットシャフト5、中間シャフト23、アウトプットシャフト49、リダクション機構44を設けた組立体を、駆動装置80と呼ぶ。
【0041】
つぎに、車両Veの制御について説明する。まず、車両Veが停止している際にエンジン1を始動する場合は、蓄電装置(図示せず)から発電機9に電力を供給して、発電機9を電動機として駆動させる。そして、発電機9のトルクが、サンギヤ14に伝達されると、リングギヤ16が反力要素となり、キャリヤ18が回転する。このキャリヤ18のトルクは、インプットシャフト7を経由してクランクシャフト4に伝達される。
【0042】
このようにして、エンジン1がクランキングされるとともに、エンジン1がガソリンエンジンであれば、燃料噴射制御および点火制御がおこなわれて、エンジン1が自律回転する。このエンジン1のトルクは、クランクシャフト4、インプットシャフト7、キャリヤ18を介してリングギヤ16に伝達される。リングギヤ16のトルクは、中間シャフト23、アウトプットシャフト49を経由して車輪3に伝達される。なお、エンジン1の回転時には、エンジン1の動力の一部を遊星歯車機構13を経由して発電機9に伝達し、発電機9で発電された電力を蓄電装置に充電することもできる。つまり、遊星歯車機構13は、エンジン1の動力を車輪3と発電機9とに分割する、いわゆる動力分割機構としての機能を備えている。
【0043】
また、蓄電装置の電力が電動モータ2に供給されて、電動モータ2が駆動されると、そのトルクが中空シャフト22、サンギヤ45、ピニオンギヤ47、リングギヤ46を経由してアウトプットシャフト49に伝達される。この場合、リダクション機構44のキャリヤ48が反力要素となり、電動モータ2の回転方向とは逆方向にリングギヤ46が回転する。さらに、電動モータ2の回転速度に対して、アウトプットシャフト49の回転速度は減速される。
【0044】
このように、車両Veにおいては、エンジン1または電動モータ2のうち、少なくとも一方の動力を車輪3に伝達することができる。そして、エンジン1および電動モータ2の動力は、アウトプットシャフト49で合成されて、合成された動力が車輪3に伝達される。
【0045】
これに対して、車両Veが惰力走行する場合は、車輪3の回転エネルギを電動モータ2または発電機9のうちの少なくとも一方に伝達し、電動モータ2または発電機9の少なくとも一方を発電機として機能させ、発生した電力を蓄電装置に充電することもできる。
【0046】
つぎに、車両Veの組み立て工程の一部を説明する。まず、第1のケーシング60と第2のケーシング61と第3のケーシング62とが結合される前の工程で、第1のケーシング60の内部に、発電機9、レゾルバ74、温度センサ(図示せず)などを取り付ける。そしてコネクタ70、レゾルバ74のコネクタ、温度センサのコネクタを、第1のケーシング60の外部に露出させる。また、第2のケーシング60の内部に、電動モータ2、レゾルバ77、温度センサ(図示せず)などを取り付ける。そしてコネクタ73、レゾルバ77のコネクタ、温度センサのコネクタを、第2のケーシング61の外部に露出させる。
【0047】
その後、各ケーシング同士をねじ部材63などを用いて締め付け固定するとともに、ケーシング60をエンジン1の外壁に固定する。また、第3のケーシング62にエンジンリヤサポートメンバを取り付け、エンジンリヤサポートメンバをねじ部材により車体64に固定する。ついで、ケーシング8の外部に露出している各種のコネクタと、車体64に設けられている電線のコネクタとを結合する。このような工程により、駆動装置80を車両Veに搭載する作業が終了する。
【0048】
この実施例によれば、第1のケーシング60および第2のケーシング61に取り付けた各種のコネクタが、回転軸線A1を中心とする円周方向で同じ位置に配置されている。このため、車体64側の各種のコネクタを車体64の下方に配置する場合に、そのコネクタを前記円周方向で同じ位置に配置すればよい。したがって、車両Veに駆動装置80を搭載する工程で、その搭載作が向上する。
【0049】
また、車両の仕様または型式に関わりなく、第1のケーシング60および第2のケーシング61を用いることにより、車両の仕様または型式毎に、回転軸線A1の円周方向におけるコネクタ70,73の配置位置が異なるケーシングを多数用意する必要はない。したがって、第1のケーシング60および第2のケーシング61の汎用性が向上する。
【0050】
さらに、コネクタ70,73およびその他のコネクタが、回転軸線A1を中心とする円周方向で同じ位置に配置されているため、ケーシング8側の各種のコネクタと、車体64側の各種のコネクタとを結合する場合に、結合作業に必要な空間を可及的に狭くすることができる。したがって、コネクタ同士の結合作業性が向上する。さらに、コネクタ70,73およびその他のコネクタが、回転軸線A1方向で、発電機9と電動モータ9との間に集中して、言い換えれば、局所的に配置されているため、前記結合作業の作業性が一層向上する。
【0051】
一方、第1のケーシング60および第2のケーシング61の製造工程においては、ダイカスト用の金型を用いて、第1のケーシング60および第2のケーシング61に各種のコネクタを取り付けるボス部を形成する。そして、この実施例によれば、各種のコネクタが回転軸線を中心とする円周方向で同じ位置に配置されている。このため、金型と成型品との離型方向が一方向に設定され、金型の分割数をなるべく少なくすることができる。したがって、第1のケーシング60および第2のケーシング61の製造コストを低減することができる。また、回転軸線A1を中心とする円周方向で、各種のコネクタ70,73の配置位置が同じであるため、電線69,72の長さを同じに設定するなど、部品の共通化を図ることができる。したがって、製造コストを低減することができる。さらに、車体64側においても、コネクタ67,68などに接続する電線の挿入孔、電線の取り回し位置などの分散を回避できるため、製造コストの低減に寄与できる。
【0052】
ここで、この実施例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、第1のケーシング60および第2のケーシング61が、この発明の“複数のケーシング”に相当し、発電機9、電動モータ2、レゾルバ74,77、温度センサ(図示せず)などが、この発明の“複数の機能部品”、“検知装置”に相当し、コネクタ70,73および図示しないコネクタなどが、この発明の“複数の第1の接続部”に相当し、コネクタ67,68および図示しないコネクタなどが、この発明の“第2の接続部”に相当する。
【0053】
また、車体64の下方(室外)が、この発明の“車体に対する所定位置”に相当し、回転軸線A1がこの発明の“所定基準”に相当し、発電機9および電動モータ2が、この発明の“複数のモータ・ジェネレータ”に相当し、駆動装置80がこの発明の機能装置に相当し、レゾルバ74,77および温度センサがこの発明の“検知装置”に相当し、発電機9および電動モータ2の回転角度、回転数、発電機9および電動モータ2の温度が、この発明の“ケーシングの内部の状態”に相当し、レゾルバ74,77および温度センサに接続されたコネクタ(図示せず)が、この発明の“第3の接続部”に相当し、レゾルバ74,77および温度センサに接続されたコネクタに接続される車体側のコネクタ(図示せず)が、この発明の第4の接続部に相当する。
【0054】
なお、この実施例では、コネクタが設けられるケーブルの一例として、電力の授受がおこなわれる電線69,72、レゾルバ74および温度センサに接続される電線が記載されているが、ケーブルとしては、光電的的な信号が通る通信線(信号線)全般が対象となる。
【0055】
(第2の実施例)
この第2の実施例を図2および図3に基づいて説明する。車体(具体的にはフロアー)64の下方(室外)にはケーシング8が設けられている。ケーシング8の内部構成、およびケーシング8とエンジン1との連結構造などは、第1の実施例とほぼ同様である。この第2の実施例特有の構成を説明する。ケーシング8の内部には機能部品、例えば、発電機9、電動モータ2が設けられており、発電機9および電動モータ2には電線100が接続されている。そして、電線100の端部にマウント部101が設けられている。また、ケーシング8にはその内外方向に貫通する貫通孔が形成され、その貫通孔にマウント部101が差し込まれている。このようにして、マウント部101がケーシング8の外部に露出している。なお、図2の実施例では、発電機9および電動モータ2に対応するコネクタを別々に図示することなく、便宜上、1つのマウント部101として示している。
【0056】
さらに、ケーシング8の外部には中継ボックス102が設けられている。そして、中継ボックス102とマウント部101とがバスバー103により接続されている。さらに、中継ボックス102には、複数のコネクタ104が設けられている。各コネクタ104はバスバー103に接続されている。そして、各コネクタ104はそれぞれ異なる向きに向けられている。各コネクタ104は、例えば、車両の前方、車両の後方、車両の左方向、車両の右方向、下方向などに向けられている。
【0057】
一方、車体64には蓄電装置、インバータが搭載されており、インバータに接続されたパワーケーブル105が、車体64の下方およびケーシング8の側方を経由して、ケーシング8の下方に取り回されている。パワーケーブル105は、剛性が比較的高いコルゲートなどの材料で構成されている。そして、パワーケーブル105の端部にコネクタ106が設けられており、コネクタ106と各コネクタ104のいずれかを接続することができる。
【0058】
この第2の実施例においても、第1の実施例と同様の工程を経て、ケーシング8が車両Veに搭載される。このように、ケーシング8を車両Veに搭載した後に、コネクタ106と各コネクタ104のいずれかとを接続する。この実施例によれば、各コネクタ104の向きが異なるために、比較的剛性が高いバスバー103自体は変形せずに、またパワーケーブル105の変形量が少なく、かつ、コネクタ106との接続作業が容易、かつ、円滑におこなえるコネクタ104を選択できる。例えば、コネクタ106に最も近い位置にあるコネクタ104、または、パワーケーブル105の取り回し半径が比較的大きくて済むコネクタ104、または、コネクタ106の向きとは逆向きのコネクタ104などを選択できる。言い換えれば、コネクタ106の位置や向き(車両の前後方向、左右方向、高さ方向など)に対応させて、コネクタ106に対するコネクタ104の接続状態を、複数種類で変更(選択)することができる。
【0059】
したがって、車両Veに対するケーシング8の搭載性およびおよびコネクタ106とコネクタ104との接続作業性が向上する。さらに、バスバー103とパワーケーブル105との間にある他の物体を避けて、バスバー103とパワーケーブル105とを接続することができる。また、パワーケーブル105の長さが最短で済むようなコネクタ104を選択することができる。
【0060】
また、車両の仕様や型式毎に、ケーシング8の内部に設けられる機能部品の種類、位置、形状などが異なる場合であっても、コネクタ106に接続するコネクタ104を選択することで、コネクタ106とコネクタ104との接続をおこなうことができる。したがって、車両の仕様や型式毎に、異なる種類のケーシングを用意する必要がなく、ケーシング8の汎用性が向上する。
【0061】
なお、前記バスバー103に代えて、ケーシング8内に設けられた他の機能部品、例えば、レゾルバ、温度センサなどのセンサに接続された信号ケーブルを用い、その信号ケーブルに各コネクタ104が接続されていてもよい。さらに、これらの信号ケーブルおよびバスバー103に対応させて、コネクタ104を別々に設けてもよい。また、図2および図3の実施例では、コネクタ106に対するコネクタ104の接続向きが、前後方向、左右方向、上下方向などに、段階的に、かつ、規則的に設定されるが、中継ボックス102とコネクタ104とをボールジョイントなどで連結すれば、コネクタ106に対すコネクタ104の接続向きを、無段階(連続的)に、かつ、不規則的に変更することもできる。このような構成を採用する場合は、コネクタ104の数は単数でもよい。
【0062】
ここで、図2、図3に示す実施例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、発電機9、電動モータ2、各種のセンサがこの発明の“機能部品”に相当し、バスバー103がこの発明の“第1の接続部”に相当し、パワーケーブル105がこの発明の“第2の接続部”に相当し、中継ボックス102およびコネクタ104、ボールジョイント(図示せず)が、この発明の“接続向き変更装置”に相当し、発電機9および電動モータ2がこの発明の“複数のモータ・ジェネレータ”に相当する。
【0063】
(第3の実施例)
この第3の実施例を図4および図5に基づいて説明する。この第3実施例においては、ケーシング8の下部にマウント部110が設けられており、マウント部110に対して複数のパワーケーブル(または信号線)111が接続されている。パワーケーブル111は、ケーシング8の内部の発電機9、電動モータ2、各種のセンサなどに接続されている。そして、各パワーケーブル111の端部にはコネクタ112がそれぞれ設けられており、各コネクタ112が車体64に取り付けられている。各コネクタ112は少なくとも2方向に向けて取り付けられている。図5では、左右方向に向けられている。そして、車体64に設けられているパワーケーブル113のコネクタ114を、いずれかのコネクタ112に接続することができる。
【0064】
この第3の実施例においても、第1の実施例と同様の工程を経て、ケーシング8が車両Veに搭載される。このように、ケーシング8を車両Veに搭載した後に、各コネクタ112が車体64に固定され、コネクタ113とコネクタ112のいずれかとが接続される。この第3実施例によれば、各コネクタ112の向きが異なるために、パワーケーブル111を変形させる必要はない。また、比較的剛性が高いパワーケーブル113の変形量が少なく、かつ、コネクタ114との接続作業が容易、かつ、円滑におこなえるコネクタ112を選択できる。例えば、コネクタ114に最も近い位置にあるコネクタ112、または、パワーケーブル113の取り回し半径が比較的大きくて済むコネクタ112、または、コネクタ114の向きとは逆向きのコネクタ112などを選択できる。言い換えれば、コネクタ114の位置や向き(車両の前後方向、左右方向、高さ方向などの)に対応させて、コネクタ112の接続向きを変更することができる。したがって、車両Veに対するケーシング8の搭載性およびおよびコネクタ112とコネクタ114との接続作業性が向上する。
【0065】
さらに、パワーケーブル111とパワーケーブル113との間にある他の物体を避けて、パワーケーブル111とパワーケーブル113とを接続することができる。また、パワーケーブル113の長さが最短で済むようなコネクタ112を選択することができる。
【0066】
また、車両の仕様や型式毎に、ケーシング8の内部に設けられる機能部品の種類、位置、形状などが異なる場合であっても、コネクタ114に接続するコネクタ112を選択することで、コネクタ112とコネクタ114との接続をおこなうことができる。したがって、車両の仕様や型式毎に、異なる種類のケーシングを用意する必要がなく、ケーシング8の汎用性が向上する。
【0067】
なお、前記パワーケーブル113に代えて、ケーシング8内に設けられた他の機能部品、例えば、レゾルバ、温度センサなどのセンサに接続された信号ケーブルを用い、その信号ケーブルに各コネクタ112が接続されていてもよい。さらに、これらの信号ケーブルおよびパワーケーブル111に対応させて、コネクタ112を別々に設けてもよい。また、図4および図5の実施例では、コネクタ114に対するコネクタ112の接続向きが、左右方向に規則的に設定されるが、コネクタ112とパワーケーブル111とをボールジョイント(図示せず)などで連結すれば、コネクタ114に対するコネクタ112の接続向きを、無段階(連続的)に、かつ、不規則的に変更することもできる。このような構成を採用する場合は、コネクタ112数は単数でもよい。
【0068】
なお、第3の実施例において、第1の実施例および第2の実施例と同じ構成については同じ符号を付してある。ここで、図4、図5に示す構成と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、発電機9、電動モータ2、各種のセンサがこの発明の“機能部品”に相当し、パワーケーブル111がこの発明の“第1の接続部”に相当し、パワーケーブル113がこの発明の“第2の接続部”に相当し、各コネクタ112、ボールジョイント(図示せず)が、この発明の“接続向き変更装置”に相当し、発電機9および電動モータ2がこの発明の“複数のモータ・ジェネレータ”に相当する。
【0069】
(第4の実施例)
この第4の実施例を図6ないし図8に基づいて説明する。この第4の実施例において、第1の実施例と同じ構成については、第1の実施例と同じ符号を付してその説明を省略する。第1のケーシング60には開口端部120が形成され、第2のケーシング61には開口端部121が形成されている。そして、開口端部120と開口端部121とが接触した状態で、第1のケーシング60と第2のケーシング61とが固定されている。この開口端部120,121は回転軸線A1に略直交する平面(図示せず)に形成されており、この平面内における開口端部120と開口端部121との形状は略同じに設定されている。図7および図8においては、便宜上、開口端部120,121は略円形に示されている。開口端部120の外側には、円周方向に複数のボス部122が形成されている。この実施例では、ボス部122同士が円周方向に等間隔(ピッチ)で配置されている。また各ボス部122には軸孔123が形成されている。
【0070】
これに対して、第2のケーシング61の開口端部121の外側には、円周方向に複数のボス部124が形成されている。この実施例では、ボス部124同士が等間隔で配置されている。また各ボス部124には雌ねじ部125が形成されている。円周方向におけるボス部122および軸孔123の数と、円周方向におけるボス部124および軸孔125の数とが同じに設定されている。そして、各軸孔123にボルト126を差込み、かつ、ボルト126を締め付けることにより、第1のケーシング60と第2のケーシング61とが固定されている。
【0071】
一方、第1のケーシング60の外部にはコネクタ127が設けられており、コネクタ127がケーブル129により発電機9に接続されている。第2のケーシング61の外部にはコネクタ128が設けられており、コネクタ128がケーブル130により電動モータ2に接続されている。そして、車体64側にケーブル131,132が設けられており、ケーブル131にはコネクタ133が形成されており、ケーブル132にはコネクタ134が形成されている。コネクタ133とコネクタ127とが結合され、コネクタ134とコネクタ128とが結合されている。
【0072】
この第4の実施例においては、駆動装置80の組み立て工程において、第1のケーシング60と第2のケーシング61とを結合固定する際に、回転軸線A1を中心とする円周方向で、第1のケーシング60と第2のケーシング61とを相対移動(相対回転)できる。具体的には、ボルト126および軸孔123の数、および雌ねじ部125の数に対応する間隔おきに、複数段階で相対移動できる。このため、円周方向において、コネクタ127の位置およびコネクタ128の位置を任意に変更できる。
【0073】
したがって、円周方向におけるコネクタ133,134の位置に対応して、コネクタ127,128を最も適した位置に配置することができ、車両Veに対する駆動装置80の搭載性が向上するとともに、コネクタ127,128とコネクタ133,134との結合作業性が向上する。さらに、車両の仕様や型式が異なった場合でも、第1のケーシング60および第2のケーシング61の種類を多数用意する必要はなく、部品の種類を削減でき、各ケーシングの汎用性が向上する。
【0074】
また、第1のケーシング60内にセンサ135を設け、このセンサ135により第1のケーシング60内の状態を検知するとともに、そのセンサ135にコネクタ127を接続することもできる。さらに、第2のケーシング61内にセンサ136を設け、このセンサ136により第2のケーシング61内の状態を検知するとともに、そのセンサ136にコネクタ128を接続することもできる。センサ135,136としては、第1の実施例と同様のものが挙げられる。
【0075】
なお、図6では、便宜上、発電機9およびセンサ135に対応して単一のコネクタ127が図示され、電動モータ2およびセンサ136に対応して単一のコネクタ128が図示されているが、発電機9およびセンサ135に対応して別々のコネクタを設け、電動モータ2およびセンサ136に対応して別々のコネクタを設けてもよい。この場合、車体64側のコネクタも、発電機9およびセンサ135に対応して別々のコネクタを設け、電動モータ2およびセンサ136に対応して別々のコネクタを設けることとなる。
【0076】
なお、この第4の実施例において、軸孔123および雌ねじ部125は、複数組が設けられていればよく、図7および図8に示す8組には限定されない。さらに、回転軸線A1を中心とする円周方向において、軸孔123および雌ねじ部125の配置間隔は等間隔でなくともよい。さらにまた、軸孔123を円周方向に延ばされた長孔で構成すれば、第1のケーシング60と第2のケーシング60とを連続的に(無段階で)相対移動させることもできる。
【0077】
この第4の実施例とこの発明の構成との対応関係を説明すれば、電動モータ2、インプットシャフト7、発電機9、中間シャフト23が、この発明の“回転部材”に相当し、コネクタ128,128がこの発明の“第1の接続部”および“第3の接続部”に相当し、コネクタ133,134がこの発明の“第2の接続部”、“第4の接続部”に相当し、センサ135,136がこの発明の“検知装置”に相当し、センサ135,136がこの発明の“機能部品”に相当する。その他の構成とこの発明の構成との対応関係は、第1の実施例とこの発明との対応関係と同じである。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1および2の発明によれば、車体に設けられる第2の接続部の配置領域の分散を抑制でき、車両に対する複数のケーシングの搭載性が向上する。また、車両の仕様または型式などが異なる場合でも、ケーシングの種類を多数用意する必要はなく、各ケーシングの汎用性が向上する。さらに、ケーシング側の第1の接続部と、車体側の第2の接続部とを結合する作業に必要な作業範囲を可及的に狭くすることができ、結合作業性が向上する。
【0079】
請求項1および2の発明によれば、回転軸線方向で、第1の接続部と第2の接続部との結合作業に必要な作業範囲を狭くすることができ、結合作業性が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施例を示す断面図である。
【図2】 この発明の第2の実施例を示す模式的な側面図である。
【図3】 この発明の第2の実施例を示す模式的な正面図である。
【図4】 この発明の第3の実施例を示す模式的な側面図である。
【図5】 この発明の第3の実施例を示す模式的な正面図である。
【図6】 この発明の第4の実施例を示す模式的な側面図である。
【図7】 図6に示された第1のケーシングの端面図である。
【図8】 図6に示された第2のケーシングの端面図である。
【符号の説明】
2…電動モータ、 9…発電機、 64…車体、 60,61,62…ケーシング、 67,68,70,73,103,104,106,112,114,127,128,133,134…コネクタ、 69,72…電線、 74,77…レゾルバ、 135,136…センサ、 80…駆動装置、 102…中継ボックス、 111,113…パワーケーブル、 A1…回転軸線。
Claims (2)
- 車体に対して所定の位置に配置される複数のケーシングと、この複数のケーシングの内部にそれぞれ設けられ、かつ、同心状に配置される複数のモータ・ジェネレータと、この複数のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受をおこない、かつ、前記複数のケーシングの外部に設けられる複数の第1の接続部と、車体に設けられる第2の接続部とを有し、前記複数のケーシングの外部で前記複数の第1の接続部と前記第2の接続部とが接続される車両用の駆動装置において、
前記複数の第1の接続部が、前記複数のモータ・ジェネレータの回転軸線を中心とする円周方向で、同じ位置に配置されているとともに、前記複数の第1の接続部が、前記回転軸線方向で複数のモータ・ジェネレータ同士の間に配置されていることを特徴とする車両用の駆動装置。 - 複数のケーシングのうちの少なくとも一つのケーシングの内部の状態を検知する検知装置が設けられており、この検知装置に接続された第3の接続部が前記ケーシングに取り付けられているとともに、前記第3の接続部に接続される第4の接続部が前記車体に設けられており、前記第3の接続部は、前記回転軸線を中心とする円周方向で、前記第1の接続部と同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用の駆動装置。
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