JP3791103B2 - 光源装置および投写型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、投写型表示装置に用いるのに適した複数の光源ランプを備えた光源装置に関するものである。また、本発明は、この光源装置が組み込まれた投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
投写型表示装置の光源として用いられる光源装置は、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ等のランプ本体、およびこのランプ本体からの発散光を反射して前面開口から光束として出射可能なランプリフレクタを備えた光源ランプと、この光源ランプが組付けられるランプハウジングを備えた構成となっており、一般にユニット形式の形態で用いられている。しかし、このような光源装置を備えた投写型表示装置においては、ランプ本体が寿命などによって点灯しなくなると、光源装置から照明光を得ることができず、スクリーン上には何も表示されなくなってしまう。これにより、光源装置を交換するために投影を一時中断しなければならなかったり、ユーザに不快感を与える等の弊害が生じる。
【0003】
本出願人は、上記弊害を回避するため、ランプ本体とランプリフレクタからなる光源ランプを複数備えた構成の光源装置を特開平6−265887号公報で提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図7には、特開平6−265887号公報に開示されている光源装置の概略構成を示してある。なお、図には、光源装置から得られる照明光の被照射部として均一照明素子であるインテグレータレンズも示してある。この図に示す光源装置200は、2つの光源ランプ20A、20Bを備え、これらの光源ランプ20A、20Bがランプハウジング23に収納された構成となっている。2つの光源ランプ20A、20Bは、先に説明したように、ランプ本体21A、21Bと、このランプ本体21A、21Bからの発散光を反射して前面開口から光束として出射するランプリフレクタ22A、22Bとから基本的に構成されている。このような光源装置200では、一方の光源ランプが寿命などによって点灯しなくなっても、他方の光源ランプから照明光を得ることができる。
【0005】
しかしながら、ランプリフレクタ22A、22Bの厚みやランプハウジング23の大きさなどを考慮せずに、2つの光源ランプ20A、20Bを単に並べるのみでは、2つの光源ランプ20A、20Bの間に無駄なスペースが発生する。このようなスペースがあると、図7(B)から判るように、それぞれの光源ランプ20A、20Bから出射された光束W1、W2が分離した状態で照射されるので、被照射領域の幅Wtが大きくなる。
【0006】
このような光源装置200を投写型表示装置の光源として用いた場合には、被照射領域の幅Wtが大きいので、図8(A)に破線で示すように、同図中実線で示す被照射領域の幅Wtが小さい場合と比較して、光に角度がついてしまう。このため、より入射瞳の径の大きな大口径の投写レンズ71が必要となる。また、図8(B)に示すように、投写レンズ71では発散していく光を反転させて投写面11に投写するので、同じ投写レンズ71を用いると、発散角が大きいほど投写距離が長くなる。投写距離が長くなると光のロスも増えるので、この光ロスを少なくするためには焦点距離の短い投写レンズ71が必要となる。よって、被照射領域の幅Wtが大きい場合には、光の利用効率の低下を防いで明るい投写画像を得るためには、Fナンバーが小さく、かつ大口径の投写レンズを使用する必要がある。しかし、このような投写レンズは高価であるので、投写型表示装置のコストが上昇してしまう。
【0007】
また、図9(A)および(B)に示すように、光源ランプ20A、20Bの間に無駄なスペースがあり被照射領域の幅Wtが大きいと、均一照明光学系300を介してライトバルブ5に照明される光には、大きな集光角を伴って入射する光が発生する。従って、液晶ライトバルブのように視野角依存性のあるライトバルブを用いた場合には、視野角特性の影響を大きく受け、投写画像に表示ムラ等が生じ、表示品位の低下を招いてしまう。
【0008】
本発明の課題は、上記の点に鑑みて、複数の光源ランプを備えた光源装置において、光源装置から出射される照明光の被照射領域の幅を狭くして、Fナンバーの小さな大口径の投写レンズを用いることなく、また、ライトバルブの視野角特性の影響を受けずに高品位の画像を投写可能な投写型表示装置の光源等として用いるのに適した光源装置を提供することにある。また、この光源装置を光源として用いた投写型表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、複数の光源ランプを備えた光源装置において、それぞれの光源ランプからの光束を導光手段によって相互に繋ぐことにより照明光の被照射領域の幅を狭くするようにしている。すなわち、本発明は、第1の光束を出射する第1の光源ランプと、第2の光束を出射する第2の光源とを有し、これら第1および第2の光源ランプは、それぞれ、ランプ本体と、当該ランプ本体からの発散光を反射して前面開口から前記第1あるいは第2の光束として出射する反射鏡とを備えた構成の光源装置において、相互に離れた位置にある各光源ランプの前記前面開口から分離した状態で出射された前記第1および第2の光束を受け取り、これらの光束を相互に繋がった光束の状態で同一方向に出射する導光手段を有することを特徴としている。
【0010】
本発明の光源装置では、第1および第2の光源ランプの間にスペースがあっても、各光源ランプから出射された光束を相互に繋いでから出射しているので、被照射領域の幅を狭くできる。従って、本発明の光源装置を投写型表示装置に用いれば、光の利用効率を上げて明るい投写画像を得るためにFナンバーの小さな大口径の投写レンズを使用しなくても良いので、投写型表示装置を小型で廉価に構成することができる。また、被照射領域の幅が狭いので、ライトバルブに入射する光の集光角を小さく抑えることができる。従って、液晶ライトバルブのように視野角依存性のあるライトバルブを用いた場合でも、ライトバルブの視野角特性の影響を少なくでき、表示ムラ等のない高品位の画像を投写面上に投写することができる。
【0011】
第1および第2の光束を相互に繋ぐためには、前記導光手段によって、前記第1および第2の光束のそれぞれの一部を、これらの光束から分離して、これら第1および第2の光束の間を繋ぐ光束として出射させれば良い。このような光源装置は、例えば、以下のように構成できる。
【0012】
まず、前記第1および第2の光源ランプを、それぞれの光軸が平行で、且つ、それぞれの前面開口が光軸に直交する同一平面上に位置するように配列する。前記導光手段には、前記第1および第2の光源ランプの前記前面開口の一部を覆う状態に配置した第1および第2の反射板と、前記第1および第2の光源ランプの前記前面開口の間を覆う状態に配置した第3および第4の反射板を設ける。これらの反射板のうち、前記第1および第2の反射板を、前記第1および第2の光源ランプの前記前面開口における配列方向の両端から、反射面がランプ本体に向いた状態で光軸に対して45度傾斜した方向に延びた状態に配置し、前記第3および第4の反射板を、前記前面開口における反対側の端から、反射面がランプ本体とは反対側に向いた状態で光軸に対して45度傾斜した方向に延びた状態に配置する。このように構成すれば、前記第1および第2の光束の一部の光束は、第1および第2の反射板で反射されて前記第3および第4の反射板に導かれ、これら第3および第4の反射板によって、前記第1および第2の光束の間を相互に繋ぐ光束として光軸方向に出射される。従って、第1および第2の光源ランプの間にスペースがあっても、被照射領域の幅を狭くできる。
【0013】
また、第1および第2の光束を相互に繋ぐためには、前記導光手段によって、前記第1の光束の一部を当該光束から分離して、この分離された光束成分を第1および第2の光束を繋ぐ光束として出射させれば良い。このようにすれば、導光手段を少ない材料によって構成できるので、光源装置のコストをより低減できる。
【0014】
このような光源装置は、例えば、以下のように構成できる。まず、前記第1および第2の光源ランプを、それぞれの光軸が平行となるように配置する。そして、前記導光手段に、前記第1の光束の一部を当該第1の光束の出射方向とは異なる方向に反射分離する第1の反射板と、当該第1の反射板で分離された光束成分が導かれ、当該光束成分を前記第1および第2の平行光の間を繋ぐ光束として光軸方向に出射する第2の反射板を設ければ良い。このような構成を採用すれば、2枚の反射板によって導光手段を構成でき、光源装置のコストダウンを図れる。
【0015】
さらに、第1および第2の光束を相互に繋ぐためには、前記導光手段によって、前記第1の光束を第1および第2の光束成分に分離し、これら第1および第2の光束成分を前記第2の光束に対し左右対称の位置で繋がった光束して出射させれば良い。このような光源装置によれば、一方の光源ランプが点灯しなくなっても、被照射部の中心部分に対して左右対称の出射光を得ることができる。従って、この光源装置を均一照明光学系を備えた投写型表示装置の光源として用いた場合には、一方の光源ランプが点灯しなくなっても、ライトバルブを照明する光にムラが生じ難くなり、よって、投写画像にもムラが生じ難くなるという利点がある。
【0016】
この構成の光源装置は、例えば、以下のように導光手段を構成することによって実現できる。すなわち、前記第1の光束の一部をその出射方向とは異なる方向に反射分離する第1の反射板と、当該第1の反射板で分離された光束成分が導かれ、当該光束成分を前記第2の光束の一方の端に繋がった光束として前記第2の光束の出射方向に反射する第2の反射板と、前記第1の光束の残りの光束成分をその出射方向とは異なる方向に反射分離する第3の反射板と、当該第3の反射板で反射された光束成分が導かれ、当該光束平分を前記第2の光束の他方の端に繋がった光束として前記第2の光束の出射方向に反射する第4の反射板とを、導光手段に設ければ良い。
【0019】
本発明の光源装置として、前記第1および第2の光源ランプをそれぞれの光軸が交差する状態に配列し、前記導光手段に、前記第1の光束をその出射方向とは異なる方向に反射して、前記第2の光束に繋がった状態で当該第1の光束を出射する反射板を設けた構成の光源装置を採用することもできる。
【0020】
本発明においては、前記第1および第2の光源ランプの前記前面開口にそれぞれ第1、第2の均一照明光学素子を配置しておくことが望ましい。このような光源装置を投写型表示装置の光源として使用すれば、均一照明光学系を別途設ける必要がないので、投写型表示装置の小型化およびコストダウンを図れるという有利な点がある。
【0021】
本発明の光源装置は、例えば、光源装置から出射される光束に対して画像情報に対応した変調を施す変調手段と、当該変調手段によって変調された後の変調光束を投写面上に拡大投写する投写手段とを有し、前記光源装置と前記変調手段の間の光路上に均一照明光学系が配置されている投写型表示装置の前記光源装置として用いることができる。このように本発明の光源装置を備えた投写型表示装置によれば、Fナンバーの小さな大口径の投写レンズは不要なので、装置の低廉化を図ることができる。また、変調手段として視野角依存性のある液晶ライトバルブを使用した場合でも、視野角特性の影響をほとんど受けないので、投写面上に表示ムラ等のない高品位の画像を投写できる。
【0022】
また、光源装置から出射される光束に対して画像情報に対応した変調を施す変調手段と、当該変調手段によって変調された後の変調光束を投写面上に拡大投写する投写手段とを有し、前記光源装置と前記変調手段の間の光路上に第3の均一光学素子が配置されている投写型表示装置に前記光源装置として、第1および第2の光源ランプの前面開口に第1、第2の均一照明光学素子が配置された構成の光源装置を使用すれば、上述の効果に加え、投写型表示装置の小型化を図ることができるという効果が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
(光源装置)
以下に図面を参照して、本発明を提供した光源装置を説明する。図1(A)に本発明を適用した光源装置の概略構成を示してある。また、図1(B)には光源装置を照明光の出射側から見た時の平面図を示してあり、図1(C)には光源装置から得られる照明光の断面形状を示してある。なお、図1(A)には、光源装置から得られる照明光の被照射部として均一照明光学素子であるインテグレータレンズを備えた均一照明光学系も同時に示してある。
【0024】
図1(A)に示すように、光源装置2は、3原色の色成分を含む光束を出射可能な第1の光源ランプ20Aおよび第2の光源ランプ20Bと、これらの光源ランプ20A、20Bが収納されるランプハウジング23と、各光源ランプ20A、20Bから出射される第1の光束W1と第2の光束W2を相互に繋がった光束の状態で同一方向に出射する導光部24を備えている。この光源装置2の出射側には均一照明光学系3が位置している。
【0025】
ランプハウジング23には、前方が開口になった2つのランプ組み付け室231A、231Bが区画形成されており、ここに各光源ランプ20A、20Bが配置されている。これら2つの光源ランプ20A、20Bは互いの光軸1a、1bが平行となるように離れて配列されている。
【0026】
各光源ランプ20A、20Bは、ランプ本体21A、21Bと、ランプ本体21A、21Bが取り付けられているランプリフレクタ22A、22Bを備えている。ランプ本体21A、21Bは、発光効率に優れ、長寿命であり、演色性にも優れているメタルハライドランプを使用することが好ましいが、キセノンランプやハロゲンランプ等を使用しても良いのは勿論である。
【0027】
各ランプリフレクタ22A、22Bは、前方が円形の開口222A、222Bになっており、この開口222A、222Bから後方に断面が放物線形状の反射面221A、221Bが延びている。その反射面221A、221Bの底部中央にランプ本体21A、21Bが耐熱性の接着剤等によって固定されている。ランプ本体21A、21Bは、管軸が反射面221A、221Bの中心軸線と一致するようにランプリフレクタ22A、22Bに取り付けられている。
【0028】
導光部24は、相互に離れた位置に配列された各光源ランプ20A、20Bのランプリフレクタ22A、22Bの前面開口222A、222Bから分離した状態で出射された第1および第2の光束W1、W2を受け取り、これらの光束W1、W2を相互に繋がった光束Wの状態で同一方向に出射できるように形成されている。本例の光源装置2では、同じ形状の4枚の反射板241、242、243、244を所定の位置に配置することによって導光部24が構成されている。
【0029】
図1(A)および(B)に示すように、導光部24は、各ランプリフレクタ22A、22Bの前面開口222A、22Bの一部を覆う状態に配置された第1および第2の反射板241、242と、各ランプリフレクタ22A、22Bの間を覆う状態に配置された第3および第4の反射板243、244を備えている。
【0030】
第1および第2の反射板241、242は、各ランプリフレクタ22A、22Bの前面開口222A、222Bにおける配列方向の両端から、反射面がランプ本体21A、21Bに向いた状態で光軸1a(1b)に対して45度傾斜した方向に延びた状態に配置されている。
【0031】
第3および第4の反射板243、244は、各ランプリフレクタ22A、22Bの前面開口222A、222Bにおける第1および第2の反射板241、242が配置された端とは反対側の端から、反射面がランプ本体21A、21Bとは反対側に向いた状態で光軸1a(1b)に対して45度傾斜した方向に延びた状態に配置されている。
【0032】
このように構成された光源装置2では、各光源ランプ20A、20Bから3原色の色成分を含む第1の光束W1、および第2の光束W2が分離した状態で出射される。これらの光束W1、W2のうち、第1の光束W1の一部W1aは、第1の反射板241によって内側に向かって直角に反射され、しかる後に、第3の反射板243によって再び直角に反射されて均一照明光学系3の側に出射される。第1の光束W1の残りの部分光束W1bは、導光部24の影響を受けずにそのまま均一照明光学系3の側に出射される。一方、第2の光束W2は、その一部W2aが第2の反射板242によって内側に向かって直角に反射され、しかる後に、第4の反射板244によって再び直角に反射されて均一照明光学系3の側に出射される。
【0033】
ここで、第3および第4の反射板243、244によって各ランプリフレクタ22A、22Bの間が覆われているので、これらの反射板243、244によって反射された光束成分W1a、W2aは、第1および第2の光束W1、W2の間を相互に繋ぐ光束として均一照明光学系3に向かって出射されることになる。この結果、均一照明光学系3には、図1(C)に示すような相互に繋がった照明光Wが照射される。
【0034】
このように本例の光源装置2においては、第1および第2の光源ランプ20A、20Bから出射された各光束W1、W2の外側の部分を当該光束W1、W2から分離し、この分離された光束成分W1a、W2aを光源ランプ20A、20Bの間から出射することにより、各光束W1、W2を相互に繋いだ状態にしてから均一照明光学系(被照射領域)3に向かって出射している。従って、第1および第2の光源ランプ20A、20Bの間にスペースがあっても、被照射領域の幅Wtを狭くできる。従って、本例の光源装置2を投写型表示装置に用いれば、光の利用効率の低下を防いで明るい投写画像を得るためにFナンバーの小さな大口径の投写レンズを使用しなくても良いので、投写型表示装置を廉価に構成することができる。また、被照射領域の幅Wtが狭いので、ライトバルブに入射する光の集光角を小さく抑えることが可能である。従って、ライトバルブとして視野角依存性のある液晶ライトバルブを使用した場合でも、その視野角特性の影響を大きく受けることがなく、表示ムラ等のない高品位の画像が得られる投写型表示装置を構成できる。
【0035】
(投写型表示装置)
上記構成の光源装置2を備えた投写型表示装置の例を説明する。この投写型表示装置は、光源装置2からの白色光束を、赤、緑、青の3色光束に分離し、これらの各色光束を液晶パネルから構成されるライトバルブを通して画像情報に対応させて変調し、変調した後の各色の変調光束を再合成して、投写レンズを介してスクリーン上に拡大表示する形式のものである。
【0036】
図2には、本例の投写型表示装置の光学系を示してある。この図に示すように、投写型表示装置1は、本発明を適用した光源装置2と、均一照明光学素子であるインテグレータレンズ31、32および集光レンズ33から構成される均一照明光学系3とを備えている。また、均一照明光学系3から出射される白色光束Wを赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離する色分離光学系4と、各色光束を変調するライトバルブとしての3枚の液晶ライトバルブ5R、5G、5Bと、変調された色光束を再合成する色合成光学系としてのプリズムユニット6と、合成された光束をスクリーン10の表面に拡大投写する投写レンズユニット7を備えている。さらに、色分離光学系4によって分離された各色光束のうち、青色光束Bに対応する液晶ライトバルブ5Bに導く導光系8を備えている。
【0037】
均一照明光学系3は、反射ミラー34を備えており、この光源装置2からの照明光の中心光軸を直角に折り曲げるようにしている。この反射ミラー34を挟み、インテグレータレンズ31、32が直交する状態に配置されている。インテグレータレンズ32の出射面側には集光レンズ33が配置されている。
【0038】
光源装置2からの照明光Wは、このインテグレータレンズ31を介してインテグレータレンズ32を構成している各レンズの入射面上にそれぞれ2次光源像として投写され、インテグレータレンズ32からの出射光を用いて被照射対象物が照射されることになる。
【0039】
色分離光学系4は、青緑反射ダイクロイックミラー41と、緑反射ダイクロイックミラー42と、反射ミラー43から構成されている。白色光束Wは、まず、青緑反射ダイクロイックミラー41において、そこに含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反射され、緑反射ダイクロイックミラー42の側に向かう。
【0040】
赤色光束Rは、この青緑反射ダイクロイックミラー41を通過して、後方の反射ミラー43で直角に反射されて、赤色光束Rの出射部44からプリズムユニット6の側に出射される。ミラー41において反射された青および緑色の光束B、Gは、緑反射ダイクロイックミラー42において、緑色光束Gのみが反射されて、緑色光束Gの出射部45から色合成光学系の側に出射される。このミラー42を通過した青色光束Bは、青色光束Bの出射部46から導光系8の側に出射される。本例では、均一照明光学素子の白色光束Wの出射部から、色分離光学系4における各色光束の出射部44、45、46までの距離が全て等しくなるように設定されている。
【0041】
色分離光学系4の赤色、緑色光束R、Gの出射部44、45の出射側には、それぞれ集光レンズ51、52が配置されている。したがって、各出射部から出射した赤色、緑色光束R、Gは、これらの集光レンズ51、52に入射して平行化される。
【0042】
このように平行化された赤色、緑色光束R、Gは液晶ライトバルブ5R、5Gに入射して変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。すなわち、これらのライトバルブは、不図示の駆動手段によって画像情報に応じてスイッチング制御されて、これにより、ここを通過する各色光束の変調が行われる。このような駆動手段は公知の手段をそのまま使用することができる。一方、青色光束Bは、導光系8を介して対応する液晶ライトバルブ5Bに導かれ、ここにおいて、同様に画像情報に応じて変調が施される。本例のライトバルブは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いることができる。
【0043】
導光系8は、青色光束Bの出射部46の出射側に配置した集光レンズ54と、入射側反射ミラー81と、出射側反射ミラー82と、これら反射ミラーの間に配置した中間レンズ83と、液晶パネル5Bの手前側に配置した集光レンズ53とから構成される。各色光束の光路長、すなわち、光源装置2から各液晶パネルまでの距離は青色光束Bが最も長くなり、したがって、この光束の光量損失が最も多くなる。しかし、導光系8を介在させることにより、光量損失を抑制できる。
【0044】
次に、各液晶パネル5R、G、Bを通って変調された各色光束は、色合成光学系6に入射され、ここで再合成される。本例では、ダイクロイックプリズムからなるプリズムユニット6を用いて色合成光学系を構成してある。ここで、再合成されたカラー画像は、投写レンズユニット7を介して所定の位置にあるスクリーン10の表面に拡大投写される。
【0045】
このように構成した本例の投写型表示装置1においては、その光源として、本発明を適用した光源装置2を備えている。この光源装置2は、2つの光源ランプ20A、20Bを備えているので、一方の光源ランプが寿命などによって点灯しなくなっても、もう一方の光源ランプから照明光を得てスクリーン上に画像を表示することができる。このため、光源装置2を備えた投写型表示装置1によれば、ユーザに不快感を与えたり、光源装置を交換するために投影を一時中断しなければならないといった弊害を回避できる。
【0046】
また、光源装置2は、双方の光源ランプ20A、20Bが点灯している時でも、一方の光源ランプしか点灯していないときでも均一照明光学系3を介して液晶ライトバルブ5R、5G、5Bを均一な照明できる。従って、光源装置2を備えた投写型表示装置によれば、色ムラや照度ムラのない高品位な画像を拡大表示することができる。
【0047】
さらに、光源装置2は、そこから得られる照明光Wの被照射領域の幅Wtが狭いので、光源装置2を備えている投写型表示装置1によれば、光の利用効率の低下を防いで明るい投写画像を得るためにFナンバーの小さな大口径の投写レンズを使用しなくても良い。このため、廉価な投写型表示装置を実現できる。また、被照射領域の幅Wtが狭いので、液晶ライトバルブ5R、5G、5Bに入射する光の集光角は小さく、液晶ライトバルブ5R、5G、5Bの視野角特性の影響をほとんど受けない。このため、ライトバルブとして視野依存性のある液晶ライトバルブを使用した場合でも、スクリーン10に投写された画像に表示ムラ等が発生するという事態を解消できる。
【0048】
[実施の形態2]
図3には、実施の形態2に係る光源装置を示してある。この図に示す光源装置2Aは、導光部の構成以外は実施の形態1の光源装置2と同一である。このため、対応する部分には同一の符号を付して、それらの説明は省略する。
【0049】
図3(A)および(B)に示すように、光源装置2Aにおける導光部24Aは、第2の光束W2の一部を光束W2から分離して、第1および第2の光束W1、W2の間を繋ぐ光束として出射するように形成されている。導光部24Aは、同形状の2枚の反射板245、246を所定の位置に配置することによって構成されている。
【0050】
導光部24Aは、第2の光束W2の一部W2aを光束W2とは異なる方向に反射分離する反射板245と、この反射板245で分離された光束成分W2aが導かれ、この光束成分W2aを第1および第2の光束W1、W2の間を繋ぐ光束として光軸1a(1b)の方向に反射する反射板246を備えている。
【0051】
反射板245は、ランプリフレクタ22Bの前面開口222Bにおける外側の端から、反射面がランプ本体21Bに向いた状態で光軸1a(1b)に対して45度傾斜した方向に延びた状態に配置されている。この反射板245は、光源装置2を出射側から見た場合、図3(B)に示すように、ランプリフレクタ22Bの前面開口22Bの約半分を覆っている。
【0052】
反射板246は、ランプリフレクタ22Bの前面開口222Bにおける内側の端から、反射面がランプ本体21Bに向いた状態で光軸1a(1b)に対して45度傾斜した方向に延びた状態に配置されている。この反射板246は、光源装置2を出射側から見た場合、図3(B)に示すように、ランプリフレクタ22A、22Bの間を覆っている。
【0053】
本例の光源装置2Aでは、各光源ランプ20A、20Bからの第1および第2の光束W1、W2のうち、第1の光束W1は反射板245、246に何ら規制されずにそのまま均一照明光学系3の側に出射される。一方、第2の光束W2の約半分の光束成分W2aは、反射板245によって直角に折り曲げられ、しかる後に、反射板246によって再び直角に折り曲げられてから均一照明光学系3に向けて出射される。
【0054】
本例の光源装置2Aにおいては、反射板246によってランプリフレクタ22A、22Bの間が覆われている。従って、反射板246によって反射された光束成分W2aは、第1および第2の光束W1、W2の間を繋ぐ光束、すなわち、光源ランプ20A、20Bの間の無駄なスペースから均一照明光学系3に向かって出射されることになる。従って、図3(C)に示すように、本例の光源装置2Aにおいても、各光源ランプ20A、20Bの間にスペースがあっても、当該光源装置2Aから得られる照明光Wの被照射領域の幅Wtを狭くできる。このため、実施の形態1の光源装置2と同様な効果を得ることができる。これに加えて、本例の光源装置2Aでは、2枚の反射板245、246から導光部24Aが構成されているので、光源装置のコストダウンも図ることができる。
【0055】
[実施の形態3]
図4には、実施の形態3に係る光源装置を示してある。この図に示す光源装置2Bは、導光部の構成以外は実施の形態1の光源装置2と同一である。このため、対応する部分には同一の符号を付して、それらの説明は省略する。
【0056】
図4(A)および(B)に示すように、光源装置2Bにおける導光部24Bは、第2の光束W2を第1および第2の光束成分W2a、W2bに分離し、これら第1および第2の光束成分W2a、W2bを、第1の光束W1に対し左右対称の位置で繋がった光束として出射させるように構成されている。
【0057】
導光部24Bは、第2の光束W2の一部を光軸1bの方向とは異なる方向に反射分離する反射板247と、この反射板247で分離された光束成分W2aが導かれ、この光束成分W2aを第1の光束W1の一方の端に繋がった光束として光軸1a(1b)の方向に反射する反射板248と、第2の光束W2の残りの光束成分W2bが導かれ、この光束成分W2bを第1の光束W1の他方の端に繋がった光束として光軸1a(1b)の方向に反射する反射板249を備えている。
【0058】
反射板247は、ランプリフレクタ22Bの前面開口222Bにおける外側の端から前方に離れて配置されている。また、反射板247は、反射面がランプ本体21Bの側に向いた状態で光軸1a(1b)に対して45度傾斜した方向に延びた状態で配置されている。この反射板247によってランプリフレクタ22Bの前面開口222Bは約半分の部分が覆われている状態にある。
【0059】
反射板248は、ランプリフレクタ22Bの前面開口222Bの中央から光軸1a(1b)に対して45度傾斜した方向に延びた状態で配置されている。また、反射板248は、反射板247によって覆われていないランプリフレクタ22Bの前面開口222Bの残りの部分と、ランプリフレクタ22A、22Bの間を覆う状態で配置されている。この反射板248の表裏面は共に反射面が構成されている。
【0060】
反射板249は、ランプリフレクタ22Aの前面開口222Aにおける外側の端から、反射面がランプ本体21Aとは反対側に向いた状態で光軸1a(1b)に対して45度傾斜した方向に延びた状態で配置されている。
【0061】
本例の光源装置2Bでは、各光源ランプ20A、20Bからの第1および第2の光束W1、W2のうち、第1の光束W1は、反射板247、248、249に何ら規制されずにそのまま均一照明光学系3に向けて出射される。一方、第2の光束W2は、反射板247によって約半分の光束成分W2aが内側に向かって直角に折り曲げられ、残りの光束成分W2bが反射板248の表面(ランプ本体21bに向いている面)よって内側に向かって直角に反射される。反射板247で反射された光束成分W2aは、反射板248の裏面(ランプ本体21bに向いている面とは反対側の面)によって再び直角に反射されて均一照明光学系3に向けて出射される。この場合、反射板248によって第1および第2の光束W1、W2の間が覆われているので、光束成分W2aは、第1の光束W1と図面に向かって右側において繋がった状態で均一照明光学系3の側に出射されることになる。一方、反射板248の表面で反射された光束成分W2bは、第1の光束W1を横切った後に反射板249によって直角に折り曲げられて均一照明光学系3に向けて出射される。この場合、反射板249がランプリフレクタ22Aの開口222Aの端に取り付けられているので、光束成分W2bは、第1の光束W1と図面に向かって左側において繋がった状態で均一照明光学系3の側に出射されることになる。従って、図4(C)に示すように、本例の光源装置2Bにおいても、各光源ランプ20A、20Bの間にスペースがあっても被照射領域の幅Wtを狭くできる。これにより、実施の形態1の光源装置2と同様な効果を得ることができる。
【0062】
これに加えて、本例の光源装置2Bでは、次のような効果を得ることができる。すなわち、本例の光源装置2Bでは、第2の光束W2を半分に分離し、この分離した光束成分W2a、W2bを第1の光束W1に対して左右対称の位置でそれぞれ繋いでいるので、一方の光源ランプが点灯しなくなっても、被照射部の中心部分に対して左右対称の照明光Wを得ることができる。従って、本例の光源装置2Bを均一照明光学系を備えた投写型表示装置の光源として用いた場合には、一方の光源ランプが点灯しなくなっても、液晶ライトバルブを照明する光にムラが生じ難くなり、スクリーン上の投写画像にもムラが生じ難くなるという利点がある。
【0063】
[実施の形態4]
図5には、実施の形態4に係る光源装置を示してある。この図に示す光源装置2Aは、実施の形態1の光源装置2とほぼ同一であるため、この対応する部分には同一符号を付して、それらの説明は省略する。
【0064】
図5(A)に示すように、光源装置2Cでは、第1の光源ランプ20Aおよび第2の光源ランプ20Bは、互いの光軸1a、1bが直交するように配置されている。また、本例の光源装置2Cにおいて導光部24Cは、第2の光束W2を、第1の光束W1を取り囲む状態で第1の光束W1に繋がった状態で出射させるように構成されている。導光部24Cは、第2の光束W2をその光軸1bに直交する断面が円環形状をした光束W2’の状態にする導光素子25と、この導光素子25によって形成された円環形状の光束W2’を、第1の光束W1を囲む状態となるように第1の光束W1の光軸1aの方向に導く反射板26を備えている。
【0065】
導光素子25は、ランプリフレクタ22Bの前面開口222Bの縁全体から光軸1bの方向に向かって伸びる筒状部252を備えている。この筒状部252は、図5(B)に示すように、光軸1bの方向に向かって広角になり、その角度は光軸1bに対してほぼ45度傾斜した角度に設定されている。筒状部252の内周面は、アルミ蒸着等により反射面とされ、この筒状部252の内部にはアルミ蒸着などにより反射面とされた外壁を備えた円錐状の反射部251が設けられている。従って、第2の光源ランプ20Bからの第2の光束W2は、筒状部252と反射部251によって強制的に断面が円環形状の光束W2’に整形され出射される。
【0066】
反射板26は、第1の光源ランプ20Aの前方に、反射面262がランプ本体21Aとは反対側を向いた状態で光軸1aに対して45度傾斜した方向に延びた状態に配置されている。図5(C)に詳しく示すように、反射板26は、平板状であって、その中央部分に第1の光束W1が透過する透過部261が形成されている。この透過部261は、貫通孔やガラス等の光が透過できる透明材によって形成される。
【0067】
このような光源装置2Cでは、第1の光源ランプ20Aからの第1の光束W1は、反射板26の透過部261をそのまま透過してインテグレータレンズに照射される。一方、第2の光源ランプ20Aからの第2の光束W2は、導光素子25によって断面が円環形状の光束W2’に整形され、しかる後に、反射板26によって直角に反射されてインテグレータレンズに照射される。
【0068】
ここで、本例では、導光素子25から出射された円環形状の光束W2’が反射板26の透過部261に対して外接するように導光素子25および反射板26を位置させてある。このため、図5(D)に示すように、反射板26からは、第1の光束W1に対して第2の光束W2が同心円状に囲む状態の照明光Wがインテグレータレンズに向かって出射されることになる。従って、本例の光源装置2Cにおいても、照明光Wの被照射領域の幅Wtを狭くできる。これにより、実施の形態1の光源装置2と同様な効果を得ることができる。
【0069】
これに加えて、本例の光源装置2Cでは、第1および第2の光源ランプ20A、20Bが共に点灯しているときにはほぼ円形断面の照明光Wを得ることができるので、本例の光源装置2Cを投写型表示装置の光源として用いれば、投写レンズへののみこみ効率が高くなり、より明るい画像を得ることができる。また、一方の光源ランプが点灯しなくなっても、被照射部の中心部分に対して左右対称の出射光を得ることができるので、均一照明光学系を用いた投写型表示装置の光源として用いた場合には、ライトバルブを照明する光にムラが生じ難くなり、したがって、投写画像にムラが生じ難くなるという利点も併せ持っている。
【0070】
[実施の形態5]
図6には、実施の形態5に係る光源装置を示してある。なお、この図に示す光源装置においても実施の形態1の光源装置2と共通する部分には同一の符号を付して、それらの説明は省略する。
【0071】
図6に示すように、本例の光源装置2Dは、互いの光軸1a、1bが直交するように配置された第1と光源ランプ20Aおよび第2の光源ランプ20Bと、各ランプリフレクタ22A、22Bの開口222A、222Bに近接して配置されたインテグレータレンズ35A、35Bと、ランプリフレクタ22Aの側に設けられたインテグレータレンズ35Aの光出射面の側に配置された反射板250を有している。また、反射板250を挟んでインテグレータレンズ35Aに直交するように配置されたインテグレータレンズ32と、このインテグレータレンズ36の光出射面の側に設けられた集光レンズ33を備えており、インテグレータレンズ32、35A、35Bおよび集光レンズ33によって均一照明光学系が構成されている。
【0072】
本例の反射板250は、反射面がランプ本体21Aに向いた状態で第1の光源ランプ20Aの光軸1aに対して45度傾斜した方向に延びる状態で配置されている。また、反射板250の前端部は第2の光束W2にほぼ接する位置まで伸びている。このため、インテグレータレンズ35Aを通過した第1の光源ランプ20Aからの第1の光束W1は、第2の光源ランプ20Bからの第2の光束W2に繋がった状態でインテグレータレンズ32の側に出射されることになる。この結果、図6(B)に示すように、本例の光源装置2Dにおいても、各光源ランプ20A、20Bの間にスペースがあっても照明光Wの被照射領域の幅Wtを狭くできる。これにより、実施の形態1の光源装置2と同様な効果が得られる。
【0073】
また、本例の光源装置2Dにおいては、それぞれの光源ランプ20A、20Bの直後に配置されたインテグレータレンズ35A、35B、および出射側に配置されたインテグレータレンズ32、集光レンズ33が備えられている。すなわち、光源装置2Dに均一照明光学系3が構成されている。従って、光源装置2Dを投写型表示装置の光源として使用すれば、均一照明光学系を別途設ける必要がないので、投写型表示装置の小型化およびコストダウンを図れるという効果も得られる。
【0074】
(その他の実施の形態)
上述の実施の形態においては、投写型表示装置の例として、投写型表示装置に図1に示した実施の形態1に係る光源装置を採用した投写型表示装置1(図2)のみを説明したが、同様に、他の実施の形態に係る光源装置を投写型表示装置に適用することも勿論可能である。
【0075】
また、投写型表示装置1は、透過型のライトバルブを備えた投写型表示装置であるが、本発明の光源装置は、反射型のライトバルブを備えた投写型表示装置にも適用可能である。
【0076】
さらに、投写型表示装置1は投写面を観察する側から投写を行う前面投写型表示装置であるが、本発明の光源装置は投写面を観察する側とは反対の方向から投写を行う背面投写型表示装置にも適用可能である。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光源装置およびこの光源装置を備えた投写型表示装置では、複数の光源ランプから出射された分離した状態の光束を導光手段によって相互に繋ぐことによって、第1および第2の光源ランプの間にスペースがあっても被照射領域の幅が狭くなるようにしている。このため、光の利用効率を上げて明るい投写画像を得るためにFナンバーの小さな大口径の投写レンズを用いる必要がなく、また、ライトバルブに入射する光の集光角を小さく抑えることができる。従って、表示ムラ等がなく、明るい高品位の画像を投写可能な小型で廉価な投写型表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の実施の形態1に係る光源装置の概略構成図、(B)は、この光源装置を出射側から見た時の平面図、(C)は、この光源装置から得られる照明光の断面形状を示す説明図である。
【図2】図1に示す光源装置を光源として備えた投写型表示装置の光学系の概略構成図である。
【図3】(A)は、本発明の実施の形態2に係る光源装置の概略構成図、(B)は、この光源装置を出射側から見た時の平面図、(C)は、この光源装置から得られる照明光の断面形状を示す説明図である。
【図4】(A)は、本発明の実施の形態3に係る光源装置の概略構成図、(B)は、この光源装置を出射側から見た時の平面図、(C)は、この光源装置から得られる照明光の断面形状を示す説明図である。
【図5】(A)は、本発明の実施の形態4に係る光源装置の概略構成図、(B)は、導光素子を示す斜視図、(C)は、反射板を示す斜視図、(D)は、この光源装置から得られる照明光の断面形状を示す説明図である。
【図6】(A)は、本発明の実施の形態5に係る光源装置の概略構成図、(B)は、この光源装置から得られる照明光の断面形状を示す説明図である。
【図7】(A)は、本出願人が提案している複数の光源ランプを備えた光源装置の概略構成図、(B)は、この光源装置から得られる照明光の断面形状を示す説明図である。
【図8】(A)は、投写レンズに照射される光の様子を模式的に示す説明図、(B)は、光の発散角と投写距離の関係を模式的に示す説明図である。
【図9】(A)は、2つのランプの間にスペースがない場合にライトバルブに照明される光を模式的に示す説明図、(B)は、2のランプの間にスペースがある場合にライトバルブに照明される光を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1a,1b 光軸
2,2A,2B,2C,2D,200 光源装置
20A,20B 光源ランプ
21A,21B ランプ本体
22A,22B ランプリフレクタ
221A,221B 反射面
222A,222B 開口
23 ランプハウジング
231A,231B ランプ組み付け室
24,24A,24B,24C 導光部
241,242,243,244 反射板
245,246 反射板
247,248,249 反射板
250 反射板
25 導光素子
251 反射部
252 筒状部
26 反射板
261 透過部
262 反射部
3,300 均一照明光学系
31,32 インテグレータレンズ
33 集光レンズ
34 反射ミラー
35A,35B インテグレータレンズ
4 色分離光学系
41 青緑反射ダイクロイックミラー
42 緑反射ダイクロイックミラー
43 反射ミラー
44,45,46 出射部
5R,5G,5B 液晶ライトバルブ
51,52,53,54 集光レンズ
6 プリズムユニット
7 投写レンズユニット
71 投写レンズ
8 導光系
81 入射側反射ミラー
82 出射側反射ミラー
10 スクリーン
Claims (4)
- 第1の光束を出射する第1の光源ランプと、第2の光束を出射する第2の光源ランプとを有し、これら第1および第2の光源ランプは、それぞれ、ランプ本体と、当該ランプ本体からの発散光を反射して前面開口から前記第1あるいは第2の光束として出射する反射鏡とを備えた構成となっている光源装置において、
前記第1および第2の光源ランプは、それぞれの光軸が平行となるように配列されており、
相互に離れた位置にある各光源ランプの前記前面開口から分離した状態で出射された前記第1および第2の光束を受け取り、これらの光束を相互に繋がった光束の状態で同一方向に出射する導光手段を有し、
前記導光手段は、前記第1および第2の光束のそれぞれの一部を、これらの光束から分離して、これら第1および第2の光束の間を繋ぐ光束として出射するものであり、
前記第1および第2の光源ランプは、それぞれの前面開口が光軸に直交する同一平面上に位置するように配列されており、
前記導光手段は、前記第1および第2の光源ランプの前記前面開口の一部を覆う状態に配置した第1および第2の反射板と、前記第1および第2の光源ランプの前記前面開口の間を覆う状態に配置した第3および第4の反射板とを備え、
前記第1および第2の反射板は、前記1および第2の光源ランプの前記前面開口における配列方向の両端から、反射面がランプ本体に向いた状態で光軸に対して45度傾斜した方向に延びた状態に配置されており、前記第3および第4の反射板は、前記前面開口における反対側の端から、反射面がランプ本体とは反対側に向いた状態で光軸に対して45度傾斜した方向に延びた状態に配置されており、
前記第1および第2の光束の一部の光束は、前記第1および第2の反射板で反射されて前記第3および第4の反射板に導かれ、これら第3および第4の反射板によって、前記第1および第2の光束の間を相互に繋ぐ光束として光軸方向に出射されることを特徴とする光源装置。 - 第1の光束を出射する第1の光源ランプと、第2の光束を出射する第2の光源ランプとを有し、これら第1および第2の光源ランプは、それぞれ、ランプ本体と、当該ランプ本体からの発散光を反射して前面開口から前記第1あるいは第2の光束として出射する反射鏡とを備えた構成となっている光源装置において、
前記第1および第2の光源ランプは、それぞれの光軸が平行となるように配列されており、
相互に離れた位置にある各光源ランプの前記前面開口から分離した状態で出射された前記第1および第2の光束を受け取り、これらの光束を相互に繋がった光束の状態で同一方向に出射する導光手段を有し、
前記導光手段は、前記第1の光束の一部を当該光束から分離して、この分離された光束を前記第1および第2の光束の間を繋ぐ光束として出射するものであり、
前記導光手段は、前記第1の光束の一部を当該第1の光束の出射方向とは異なる方向に反射分離する第1の反射板と、当該第1の反射板で分離された光束成分が導かれ、当該光束成分を前記第1および第2の光束の間を繋ぐ光束として光軸方向に出射する第2の反射板とを備えていることを特徴とする光源装置。 - 第1の光束を出射する第1の光源ランプと、第2の光束を出射する第2の光源ランプとを有し、これら第1および第2の光源ランプは、それぞれ、ランプ本体と、当該ランプ本体からの発散光を反射して前面開口から前記第1あるいは第2の光束として出射する反射鏡とを備えた構成となっている光源装置において、
前記第1および第2の光源ランプは、それぞれの光軸が平行となるように配列されており、
相互に離れた位置にある各光源ランプの前記前面開口から分離した状態で出射された前記第1および第2の光束を受け取り、これらの光束を相互に繋がった光束の状態で同一方向に出射する導光手段を有し、
前記導光手段は、前記第1の光束を第1および第2の光束成分に分離し、これら第1および第2の光束成分を、前記第2の光束に対し左右対称の位置で繋がった光束として出射するものであり、
前記第1の光束の一部をその出射方向とは異なる方向に反射分離する第1の反射板と、当該第1の反射板で分離された光束成分が導かれ、当該光束成分を前記第2の光束の一方の端に繋がった光束として前記第2の光束の出射方向に反射する第2の反射板と、前記第1の光束の残りの光束成分をその出射方向とは異なる方向に反射分離する第3の反射板と、当該第3の反射板で反射された光束成分が導かれ、当該光束成分を前記第2の光束の他方の端に繋がった光束として前記第2の光束の出射方向に反射する第4の反射板とを備えていることを特徴とする光源装置。 - 請求項1乃至3のうちの何れかの項に記載の光源装置と、当該光源装置から出射される光束に対して画像情報に対応した変調を施す変調手段と、当該変調手段によって変調された後の変調光束を投写面上に拡大投写する投写手段とを有し、前記光源装置と前記変調手段の間の光路上には均一照明光学系が配置されていることを特徴とする投写型表示装置。
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