JP3790604B2 - 生理用ナプキンの個別包装方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する分野】
この発明は、生理用ナプキンを個別に包装するための方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、周縁を封止して封筒状に形成された透水性のトップシートと非透水性のバックシート、及び両シートの間に配置される体液吸収体からなる生理用ナプキンは公知である。透水性トップシートは、着用者の肌に心地良い密着感を与える不織布等の材料で形成され、表面に排出された体液を透過して内部の体液吸収体に移動させることができる。バックシートは、吸収された体液の漏出を防止しうるポリエチレンシート等の樹脂シートで形成され、外面には生理用ナプキンを下着に取り付けるために粘着剤等の接着剤が塗布されている。生理用ナプキンの外面には、バックシートの外面に塗布された粘着剤等を保護すると共に、生理用ナプキンを個別に包装するために、剥離性を有したカバーシートが被覆されている。カバーシートは、薄く且柔軟なポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂フィルムからなり、生理用ナプキンを包み込むことが出来るように、生理用ナプキンより若干大きなサイズを有している。
【０００３】
生理用ナプキンは、カバーシートと共に長さ方向に三つ折り若しくは四つ折りして小さなサイズに折り畳み、複数個をワンパックとして箱やバッグに包装したり或は個別に携行するときに収納スペースが大きくならないようにしている。従来、かかる生理用ナプキンの個別包装についてはいくつかの提案がなされており、例えば特開平７−１８４９５３号公報、特開平８−８１３７０号公報、特開平９−３８１３２号公報、米国特許第４，５５６，１４６号公報等に開示されている。しかしながら、従来公知の生理用ナプキンの個別包装は、いずれも長手方向と直行する方向に三つ折り若しくは四つ折りしたものであり、長手方向に沿った側縁が外方に開放されているため、この側縁をシールする必要があり、製造工程が複雑となる問題があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、生理用ナプキンをカバーシートと共に小さな形状に折り畳み携行を便利にすると共に、折り畳むのみで内部にゴミや埃が進入するおそれがないようにすることが出来、且使用時にカバーシートから容易に取り出すことを可能としたものである。又、下着に止着をするためのウィングを有し、このため全体が幅広になっている生理用ナプキンをカバーシート内に収納しつつ折り畳んで個別に包装することが出来るようにしたものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明が採った手段は、生理用ナプキンの外面をカバーシートで重畳し、カバーシートの長手方向と並行に延びる複数の折曲線に沿って折り畳み、更に長手方向に三つ折りした後止着するようにした生理用ナプキンの個別包装方法において、前記カバーシートの長手方向に延びる折曲線を４本形成し、該４本の折曲線の内２本の折曲線は、カバーシートの幅方向両側縁からそれぞれ幅の六分の一の位置に設けられる第一の折曲線であり、残りの２本の折曲線はカバーシートの幅方向側縁からそれぞれ幅の三分の一の位置に設けられる第二の折曲線であることを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】
この発明の好ましい実施の形態を、以下に詳細に説明する。図面を参照して、(１)はこの発明に係る生理用ナプキンを表し、透水性のトップシートと非透水性のバックシートとの間に体液吸収材を配置してなり、全体として略長方形の封筒形状に形成される。長手方向両側の略中央部には、生理用ナプキンを下着に止着するために折り返すことの出来るウィング部(２)が外方に延出されている。図示の生理用ナプキン(１)は、このウィング部(２)を有しているが、ウィング部を有しない生理用ナプキンであっても良いことは勿論である。(３)は、生理用ナプキン(１)を個別に包装するカバーシートであり、薄く且柔軟なポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂フィルムからなり、生理用ナプキンを包み込むことが出来るように、生理用ナプキン(１)より若干大きなサイズを有している。生理用ナプキン(１)のウィング部(２)の外面及び必要に応じてバックシートの外面には、生理用ナプキン(１)を下着に止着するための粘着剤が塗布されており、前記カバーシート(３)が粘着剤の保護シートとして剥離自在に接着している。かかるカバーシートを含む生理用ナプキンの構造は従来公知であり、トップシート、バックシート、吸収剤並びにカバーシートの構成、材質等は特に限定されるものではなく、従来公知のいずれの構成、材質であっても良い。
【０００７】
この発明は、かかる生理用ナプキンにおいて生理用ナプキン(１)をカバーシート(３)と共に折り畳んで個別包装する方法に関する。図１を参照して、この発明は、生理用ナプキン(１)とカバーシート(３)をカバーシート(３)の長手方向側縁と平行な４本の折曲線(４)(５)に沿って折り畳むことを特徴とする。第一の折曲線(４)はカバーシート(３)の側縁から幅の六分の一の位置に設けられており、第二の折曲線(５)は幅の三分の一の位置に設けられている。先ず第一の折曲線(４)に沿ってカバーシート(３)をウィング部(２)と共に折り畳み、続いて第二の折曲線(５)に沿って折り畳む。これにより図１，２に示すように、生理用ナプキンはカバーシートでくるまれた状態で幅狭に折り畳まれる。次に、この幅狭に折り畳まれた生理用ナプキンを長手方向に三つ折りして止着テープ(６)で止着する。
【０００８】
このようにして折り畳まれ、止着された生理用ナプキンは、カバーシートで完全に包み込まれており外部に露出する部分がないため、シールする必要がなくなり個別包装が簡単になると共に、止着テープを外すのみで個別包装を解くことが可能となり、使用性が向上する。しかも、止着テープを外したとき、第二折曲線に沿って折り畳んだ部分が自己開放性で外方に開き、内部の生理用ナプキンが露出してくるため、生理用ナプキンをカバーシートから剥離して容易に取り出すことが出来る。剥離されたカバーシートは使用済の生理用ナプキンを包んで廃棄するのに使用することが出来る。
【０００９】
【発明の効果】
この発明によれば、生理用ナプキンは、カバーシートで完全に包み込まれており、外部に露出する部分がないため、内部にゴミや埃が侵入してくるおそれが無くなり、したがってシールして密封する必要がなくなるため、個別包装が簡単となる。又、止着テープを外すのみで個別包装を解くことが出来、生理用ナプキンの取出が容易で使用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の折り畳み工程を示す工程図
【図２】折り畳まれた生理用ナプキンの斜視図
【符号の説明】
(１)生理用ナプキン
(２)ウィング部
(３)カバーシート
(４)第一折曲線
(５)第二折曲線
(６)止着テープ

Claims (1)

1. 生理用ナプキンの外面をカバーシートで重畳し、カバーシートの長手方向と並行に延びる複数の折曲線に沿って折り畳み、更に長手方向に三つ折りした後止着するようにした生理用ナプキンの個別包装方法において、前記カバーシートの長手方向に延びる折曲線を４本形成し、該４本の折曲線の内２本の折曲線は、カバーシートの幅方向両側縁からそれぞれ幅の六分の一の位置に設けられる第一の折曲線であり、残りの２本の折曲線はカバーシートの幅方向側縁からそれぞれ幅の三分の一の位置に設けられる第二の折曲線であることを特徴とする生理用ナプキンの個別包装方法。

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