JP3789985B2 - 複写物の判別方法、印刷物および判別具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金券や定期券等の印刷物を複写機で複写した複写物の判別方法、印刷物、および判別具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、金券等を複写機で複写した偽造物を抑制するために、印刷物中に複写機の解像力を越えた大きさの網点で構成された領域を設けることにより、複写機で複写した場合、その部分が白抜けになり、パターンが浮かび上がってくることを利用して偽造物を見分けるコピー牽制方式が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、カラー複写機の技術進歩により、カラー複写機の解像度が更に増したため、複写機の解像力を越えた大きさの網点を用いる方式では、そのコピー牽制効果を十分あげることが困難となっている。
【0004】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、オリジナルの印刷物と、その複写物とを簡単に識別することができる複写物の判別方法、印刷物、および判別具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために本発明は、規則的なパターンを有する判別パターン部と、前記判別パターン部の周囲に設けられ、前記判別パターン部のパターンと半周期ずれたパターンを有するパターン縁取り部と、前記判別パターン部、および前記パターン縁取り部に対して、見た目で判別できない程度の色と濃度を有する背景領域と、を有する印刷物と、前記判別パターン部、および前記パターン縁取り部と干渉するようなパターンを有する判別具と、を用い、前記印刷物と前記複写物に前記判別具を重ね合わせるときのモアレパターンの有無により、印刷物と複写物とを判別することを特徴とする複写物の判別方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る概略説明図である。印刷物1上に判別具3を置くとモアレパターンが生じる。また、印刷物1に代えて印刷物1の複写物上に判別具3を置くとモアレパターンが生じない。このように、モアレパターンの有無によりオリジナルの印刷物であるか、複写物であるかを判別する。
【0007】
図2は、オリジナルの印刷物1に設けられた判別領域5の拡大図である。印刷物1としては、金券、定期券、馬券、船券、あるいはその他のシート類等がある。判別領域5は、判別パターン部7、パターン縁取り部9、背景領域11を有する。 図3は、判別領域5内の領域13を拡大した図である。判別パターン部7は、右45度上がりの黒の等間隔ストライプの繰り返しである規則的なパターンを有する。パターン縁取り部9は、判別パターン部7の周囲に設けられ、判別パターン部7のパターンと半周期ずれたパターンを有する。背景領域11は、判別パターン部7、およびパターン縁取り部9に対して、見た目で判別できない程度の色と濃度を有し、判別パターン部7またはパターン縁取り部9のパターンと同一かあるいは任意のパターンを有する。
印刷物1に判別具3を載せると、Aという文字が見えるが、印刷物1自体を肉眼で見てもAという文字を認識することは困難である。
【0008】
図4は、図3の判別領域5と同様なパターンを持ち、文字Aより単純化されたデザインの判別領域21の拡大図である。判別領域21は、判別パターン部25、パターン縁取り部27、背景領域29を有する。ここで、判別パターン部25は、右45度上がりの黒の等間隔ストライプの繰り返しである規則的なパターンを有する。パターン縁取り部27は、判別パターン部25の周囲に設けられ、判別パターン部25のパターンと半周期ずれた同様なパターンを有する。背景領域29は、判別パターン部25、およびパターン縁取り部27とほぼ同じ濃度を有する。ここでは、右45度上がりの黒のストライプを用いたが、ストライプの角度と色は自由に決められる。
【0009】
図5は判別具3の拡大図である。判別具3は、光を透過するフィルム等からなる。判別具3は、判別パターン部25のストライプと同様なストライプで構成され、判別パターン部25、およびパターン縁取り部27と干渉し、背景領域29と干渉しない。
【0010】
図6は、判別領域21上に判別具3を載せた状態を示しており、判別パターン部25は、判別具3のストライプと干渉し、完全に黒になる。また、パターン縁取り部27は、判別部3のストライプと干渉し、背景領域29よりも明るいグレーになる。背景領域29は、判別具3と干渉しないため、グレーレベルは変化しない。従って、白の縁取りのある黒色のモアレパターンが浮かび上がる。図3の場合には、白の縁取りのある黒色の文字Aが浮かび上がる。
【0011】
図7は、図6の場合より半周期ずらして、判別領域21上に判別具3を載せた状態を示しており、判別パターン部25は、判別具3のストライプと干渉し、背景領域29よりも明るいグレーになる。また、パターン縁取り部27は、判別部3のストライプと干渉し、完全に黒になる。背景領域29は、判別具3と干渉しないため、グレーレベルは変化しない。従って、黒の縁取りのある白色のモアレパターンが浮かび上がる。図3の場合には、黒の縁取りのある白色の文字Aが浮かび上がる。
【0012】
図8は、印刷物1を複写機で複写した複写物33の拡大図である。一般的に印刷と複写機では画像パターンを生成するための変調方式が異なるので、印刷物1を複写すれば、複写物33のパターンは図8に示すようなものとなる。
【0013】
図9は、複写物33に判別具3を載せた状態を示す。複写物33に判別具3を載せても、どの部分とも干渉をおこさないので、モアレパターンを生じることはない。
【0014】
このように本実施の形態によれば、判別具3を用いることにより、オリジナルの印刷物1と複写物33とを簡単に判別することができる。なお、パターン縁取り部27が存在するため、判別が行いやすく、立体感が生ずる。
尚、本実施の形態では、印刷物1には白地に黒でパターンを設けたが、黒色以外のパターンでもよい。また、白地以外の地色を用いてもよい。
尚、図10に示すような、ストライプ幅が、判別パターン部25aのストライプ幅より小さい、半周期ずれたストライプを持つパターン縁取り部27aを用いてもよく、図11に示すような、間欠的なストライプを持つ判別パターン部25b、パターン縁取り部27bを用いてもよい。
【0015】
なお、図8の複写物33は、図2の印刷物を図4のA方向にスキャンしたものであるが、複写機で図4のB方向にスキャンした場合、判別具3を用いてオリジナルの印刷物1と複写物とを判別できないことがある。
【0016】
このような場合、図12に示すように、印刷物41に第1判別領域43と第2判別領域45を設ける。第1判別領域43を図3で示した領域13とし、第2判別領域45を図13に示す領域45のようにする。図13に示す領域45は、図3で示した領域13と判別パターン部7、パターン縁取り部9、背景領域11のストライプの方向が変わったものである。図12において、A方向にスキャンした場合は、第1判別領域43に判別具3を載せて判別可能であり、B方向にスキャンした場合には、第2判別領域45に判別具3を載せれば判別可能である。
【0017】
また、印刷物51上に判別具3を載せる場合、どの位置に判別領域53があるかを決定することが困難な場合もあるので、図14に示すように印刷物51上に、星印等のマークで上位置決め55a、右位置決め55b、下位置決め55c、左位置決め55dを設けて、判別領域53を容易に探せるようにしてもよい。なお、位置決めのマークは3個以上あればよい。また。判別具3にも、印刷物51上のマークと整合するような位置決め用のマークを設けるようにしてもよい。
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明によれば、オリジナルの印刷物と、その複写物とを簡単に識別することができる複写物の判別方法、印刷物、および判別具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態の概略説明図
【図2】 印刷物1に設けられた判別領域5の拡大図
【図3】 判別領域5内の領域13の拡大図
【図4】 判別領域21の拡大図
【図5】 判別具3の拡大図
【図6】 判別領域21上に判別具3を載せた状態を示す図
【図7】 図6の場合より半周期ずらして、判別領域21上に判別具3を載せた状態を示す図
【図8】 複写物33の拡大図
【図9】 複写物33に判別具3を載せた状態を示す図
【図10】 ストライプ幅が、判別パターン部25aのストライプ幅の半分である、半周期ずれたストライプを持つパターン縁取り部27aを示す図
【図11】 間欠的なストライプを持つ判別パターン部25b、パターン縁取り部27bを示す図
【図12】 印刷物41を示す図
【図13】 領域45の拡大図
【図14】 印刷物51上の位置決めを示す図
【符号の説明】
1・・・印刷物
3・・・判別具
5・・・判別領域
7・・・判別パターン部
9・・・パターン縁取り部
11・・・背景領域
13・・・領域
25・・・判別パターン部
27・・・パターン縁取り部
29・・・背景領域
33・・・複写物
41・・・印刷物
43・・・第1判別領域
45・・・第2判別領域
51・・・印刷物
53・・・判別領域
55・・・位置決め
Claims (5)
- 規則的なパターンを有する判別パターン部と、
前記判別パターン部の周囲に設けられ、前記判別パターン部のパターンと半周期ずれたパターンを有するパターン縁取り部と、
前記判別パターン部、および前記パターン縁取り部に対して、見た目で判別できない程度の色と濃度を有する背景領域と、
を有する印刷物と、
前記判別パターン部、および前記パターン縁取り部と干渉するようなパターンを有する判別具と、
を用い、
前記印刷物と前記印刷物の複写物に前記判別具を重ね合わせるときのモアレパターンの有無により、前記印刷物と前記複写物とを判別することを特徴とする複写物の判別方法。 - 規則的なパターンを有する判別パターン部と、
前記判別パターン部の周囲に設けられ、前記判別パターン部のパターンと半周期ずれたパターンを有するパターン縁取り部と、
前記判別パターン部、および前記パターン縁取り部に対して、見た目で判別できない程度の色と濃度を有する背景領域と、
を有することを特徴とする印刷物。 - 規則的なパターンを有する判別パターン部と、
前記判別パターン部の周囲に設けられ、前記判別パターン部のパターンと半周期ずれたパターンを有するパターン縁取り部と、
を有する第1の判別領域と第2の判別領域とを有し、前記第1の判別領域と前記第2の判別領域ではパターンの角度が異なることを特徴とする請求項2に記載された印刷物。 - 判別パターン部、および/またはパターン縁取り部のパターンが、間欠的であることを特徴とする請求項2に記載された印刷物。
- 判別具の位置決めを示すマークを有することを特徴とする請求項2に記載された印刷物。
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