JP3789687B2 - 再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に記録された信号を再生する再生装置に関し、特に、ビデオ信号をディジタル信号に変換して磁気記録媒体に記録した信号を再生するための再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気記録再生においては、磁気記録媒体に対する記録再生特性の振幅歪みや位相歪み等を補償するための等化器(イコライザ)が用いられているが、このような磁気記録再生のイコライザにおいても通信で用いられているような適応等化方式が採用されるようになってきている。
【0003】
通信における適応等化は、はじめ電話回線を利用した高速データ伝送を行うための技術として開発されてきたものである。電話回線では、回線の接続状態により伝送路特性が変化する。このため固定イコライザを用いたのでは伝送路特性を補正しきれず、適応的にイコライザの特性を調整する必要が生じる。しかし、電話回線では、ある1つの接続状態における伝送特性にイコライザのフィルタ特性が収束すれば、その後急激に特性が変化することはない。
【0004】
ところが、このような適応等化を磁気記録再生へ適用したとき、特にビデオ信号をディジタル信号に変換し、磁気テープに記録再生するようなディジタルVTR(ビデオテープレコーダ)では、VTRの再生モードの変化(通常再生からサーチや早送りから巻き戻しなど)によって、再生特性が不安定になったり、極端に再生特性が変化したりする。このような状況下で前述の適応等化の処理を動作させると、フィルタのタップ係数の更新が正しく行われず、場合によってはタップ係数の系列が発散するような不具合が生ずることもある。
【0005】
特願平5−40905にみられるように、従来この現象を未然に防止するために、再生時のテープ走行及びシリンダ回転に対するサーボ制御動作が、安定したことを示すサーボロック信号を、サーボ制御部より得て、このサーボロック信号に応じて適応処理によるフィルタ特性の適応等化の調整動作をオン・オフすることにより、上記課題を解決してきた。
【0006】
以下、図面を参照して、従来例について説明する。
【0007】
図11は、従来の再生装置の一例を示すブロック図である。図11において、磁気テープに記録された磁気記録信号は、VTRのメカブロック58内の磁気ヘッド50により電気信号に変換された後、再生アンプ51により増幅され、イコライザの主要部となるフィルタ53に供給される。このフィルタ53としては、一般的にいわゆるFIRフィルタあるいはトランスバーサルフィルタが用いられ、そのフィルタ特性が後述する適応制御部56により適応的に調整されるようになっている。このフィルタ53からの出力信号は、コンパレータ54によりレベル比較がなされた後、記録時のデータ系列への復号が行われる。もとの記録データに復号された信号は、後段に設けられる信号処理回路によって、映像及び音声データ等にもどされる。
【0008】
一方、減算器(誤差検出器)55は、コンパレータ54の出力から、イコライザのフィルタ53の出力を減算することで誤差を取り出し、この誤差を適応制御部56に送っている。また、適応制御部56には、フィルタ53の入力信号も同時に入力されており、取り出された誤差の信号パワーを最小とするようにフィルタ533のタップ係数を修整、更新することで、再生信号の特性が検出特性に最も近い形となるようにイコライザ特性を調整する。すなわち、フィルタ53と適応制御部56とでいわゆる適応フィルタを構成している。
【0009】
次に、図11のサーボ制御部57は、VTRのキャプスタンサーボや回転シリンダサーボ等のサーボ制御動作を行う部分であり、メカブロック58内の例えば回転シリンダモータ(図示せず)等から、シリンダ回転に同期したFG(周波数発生器)出力パルス信号やPG(パルス発生器)出力パルス信号等が供給されている。このサーボ制御部57は、これらのFG、PGパルス信号などにより各モータの回転速度や回転位相を監視してそれぞれの目標値と比較し、所定の目標の回転速度や回転位相に制御するようなサーボ制御信号をメカブロック58の各モータ等に送っている。
【0010】
そこで、このようなサーボ制御部57より、サーボの立ち上がり等においてサーボ制御動作が不安定なときにはオフ状態で、サーボが有効にかかってサーボ制御動作が安定したときにオン状態となるようなサーボロック信号を出力し、このサーボロック信号を適応制御部56に送っている。
【0011】
適応制御部56は、このサーボロック信号に応じてフィルタ53のタップ係数の修整や更新等の適応処理動作自体をオン・オフ制御する。すなわち、従来例では、適応制御の処理ループとは別系のサーボ制御部が適応制御動作を管理する構成になっており、サーボ制御動作が安定してサーボロックされた通常再生時のみ適応処理、すなわちフィルタ特性の適応的な調整動作を行わせるようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来例の構成では、通常再生以外のサーボがロック状態でないサーチ等の特殊再生時においては、適応フィルタの適応的な調整動作が行われず、イコライザの等化特性が不十分になり再生データのエラーレートが悪化し、データ更新率を著しく悪化させる原因になっていた。また、サーボ制御部の処理速度は、適応フィルタの制御ループの処理速度にくらべ非常に遅いため、適応フィルタが収束可能な再生状態にあるときでもサーボ制御部からの信号が遅れてしまい適応的な調整動作を禁止してしまう。つまり、本来の適応フィルタの収束性能を劣化させることになり、サーチ等の特殊再生にモードが移行する過渡時やサーチから通常再生に復帰する時のデータ更新率も著しく悪化させる原因になっていたという課題がある。
【0013】
本発明は、従来のこのような課題を考慮し、サーボの立ち上がりや再生モード変化時の過渡期のような再生信号が不安定な状態の時に、サーボ制御部からの制御信号を必要としないで、適応等化処理へ与える悪影響を安定的に防止し、適応フィルタが収束可能な再生状態にあれば直ちに適応処理の調整動作を開始させることにより、本来の適応フィルタの収束性能を劣化させることのない再生装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に関連する第1の発明は、再生信号の特性を補償するフィルタ手段と、そのフィルタ手段からの出力信号を復号する復号手段と、その復号手段の入出力信号から誤差を検出する誤差検出手段と、その検出された誤差に応じてフィルタ手段の特性を適応的に調整する適応制御手段と、再生信号に同期したクロックを発生するクロック発生手段と、そのクロック発生手段が出力する再生クロックの周波数の変化を検出する周波数変化検出手段とを備え、周波数変化検出手段は、周波数の変化が所定の範囲内にあるときのみ適応制御手段によるフィルタ特性の適応的な調整動作を可動させる再生装置である。
【0015】
この再生装置は、再生クロックの周波数の変化が再生レートの変化を示し、その変化が所定の範囲内にあるときのみ適応制御手段によるフィルタ特性の適応的な調整動作を可動させる。
【0016】
従来例で述べたようにサーボ制御が不安定な状態では、シリンダ回転速度及びテープ送り速度の変化が不安定であり、それにともなって磁気ヘッドと磁気テープとの相対速度の変化も不安定になっている。通常、適応制御手段とフィルタ手段で構成される適応フィルタのタップ係数は、相対速度の変化が大きくなり不安定になった時に、適応的な調整動作が誤動作してしまう。しかし、相対速度の変化が、微少な場合では誤動作が起こらずタップ係数が発散するような問題も発生しない。すなわち、相対速度の変化量と等化である再生クロックの周波数を常に監視し、その変化が所定の量より大きければ、適応処理によるフィルタ特性の調整動作を禁止することで、適応制御過程に誤りが生ずることを未然に防止している。また、サーボがロックしていないサーチモード等でも、相対速度の変化が微小で適応フィルタのタップ係数が収束可能な再生状態では、適応処理によるフィルタ特性の調整動作が実行される。そして再生信号から直接、相対速度の変化を検出しているため、サーボ制御部から信号をもらう必要が無い。さらに、従来のような適応フィルタが収束可能な再生状態にあるときでもサーボ制御部からの信号が遅れてしまい適応的な調整動作を禁止してしまうことが無く、本来の適応フィルタの収束性能を劣化させず、サーチ等の特殊再生にモードが移行する時の過渡時やサーチから通常再生に復帰する時のデータ更新率が極めて良好な再生装置を提供できる。
【0017】
本発明に関連する第2の発明は、再生信号の特性を補償するフィルタ手段と、そのフィルタ手段からの出力信号を復号する復号手段と、その復号手段の入出力信号から誤差を検出する誤差検出手段と、その検出された誤差に応じてフィルタ手段の特性を適応的に調整する適応制御手段と、再生信号に同期したクロックを発生するクロック発生手段と、そのクロック発生手段が出力する再生クロックのクロック数を、一定周期期間カウントし、そのクロック数の変化から周波数の変化を検出する周波数変化検出手段とを備え、周波数変化検出手段は、クロック数の変化が所定の範囲内にあるときのみ適応制御手段によるフィルタ特性の適応的な調整動作を可動させる再生装置である。
【0018】
この再生装置は、カウントする周期毎のクロック数の変化が再生クロックの周波数の変化を示し、その変化が所定の範囲内にあるときのみ適応制御部によるフィルタ特性の適応的な調整動作を可動させる。
【0019】
つまり、再生レートに等しい再生クロックのクロック数を一定時間の周期ごとにカウントすることで、その周波数変化を常に監視している。そして、その変化が所定の量より大きければ適応処理によるフィルタ特性の調整動作を禁止することで、適応過程に誤りが生ずることを未然に防止している。従来技術よりも優れた効果としては、本発明に関連する第1の発明の再生装置と同様であるが、非常に容易な構成で周波数検出手段を実現できることから、装置のローコスト化及び回路の小規模化が可能である。
【0020】
上記課題を解決する第1の本発明は、記録媒体に記録された信号を検出し再生信号を出力する再生信号検出手段と、その再生信号検出手段を記録媒体上で走行させる走行手段と、再生信号検出手段より再生される再生信号の特性を補償するフィルタ手段と、そのフィルタ手段からの出力信号を復号する復号手段と、その復号手段の入出力信号から誤差を検出する誤差検出手段と、その検出された誤差に応じてフィルタ手段の特性を適応的に調整する適応制御手段と、再生信号に同期したクロックを発生するクロック発生手段と、そのクロック発生手段が出力する再生クロックのクロック数をカウントし、走行手段が所定の距離分だけ再生信号検出手段を移動させる時間毎のクロック数の変化から再生クロック周波数の変化及び走行手段の速度変化を検出する周波数・速度変化検出手段とを備え、周波数・速度変化検出手段は、クロック数の変化が所定の範囲内にあるときのみ適応制御手段によるフィルタ特性の適応的な調整動作を可動させる再生装置である。
【0021】
この再生装置によれば、そのクロック数の変化でもって再生クロックの周波数変化だけでなく、走行手段の速度変化もふくめて総合的に検出することが可能となる。
【0022】
一般にVTRにおけるサーチモード、例えば早送りモードでは通常再生時に比べ磁気記録媒体の送り速度が増加し、シリンダ回転が通常再生と同じであれば相対速度は減少する方向にある。しかし、実際にはシリンダの回転数を通常再生時に比べ増加させることにより、相対速度が減少するのを制限し、通常再生時の相対速度と同程度の速度を維持している。これは再生信号からクロックを再生するクロック発生手段がロックする周波数範囲幅を、緩和するために用いられる手法である。しかしながら、磁気記録媒体の送り速度を変化させる応答速度は、シリンダの回転速度を変化させる応答速度に比べて早い。回転シリンダの回転速度の増加が少なく、磁気記録媒体の送り速度が大きく増加しているようなモード移行時の初期では、クロック数の変化は主に相対速度変化を示している。そして、モード移行時の中・後期では回転シリンダの回転速度は、フィードバック制御により増減を繰り返しながら目標の回転速度に近づいていく。この時、相対速度の変化も同様に、小さい変化幅で増減を繰り返しており、先述した本発明に関連する第2の発明の再生装置では正確に検出できなかった。本発明の構成によれば、相対速度変化だけでなく磁気記録媒体の送り速度の変化量と回転シリンダの回転速度変化量との比率もふくめて総合的に検出しており、モード移行の中・後期のような相対速度の増減を繰り返すような、不安定な時期においても正確に検出し、適応制御部によるフィルタ特性の適応的な調整動作を禁止できる。
【0023】
また、第2の本発明は、上記第1の本発明の構成に加え、更に、走行手段の速度変化が定常状態にあるときに、周波数・速度変化検出手段の出力であるクロック数の変化量から走行ジッタを検出する走行ジッタ検出手段を備え、周波数・速度変化検出手段は、クロック数の変化が、走行ジッタをあわせた所定の範囲内にあるときのみ適応制御手段によるフィルタ特性の適応的な調整動作を可動させる再生装置である。
【0024】
この再生装置によれば、クロック数の変化が、走行ジッタをあわせた所定の範囲内にあるときのみ適応制御手段によるフィルタ特性の適応的な調整動作を可動させることを特徴としている。これは、装置ごとに備えられた走行手段が定常状態に持つ固有の走行ジッタを除去したかたちで、周波数の変化と走行速度の変化を検出することができ、上記第1の本発明の再生装置よりも、より正確かつ安定に相対速度等の変化を検出できる。
【0025】
また、第3の本発明は、上記第1の本発明の構成に加え、更に、再生信号のエンベロープを検出し、その検出されたエンベロープが所定のレベル以下の時にクロック発生手段をホールドして発振周波数を固定するエンベロープ検出手段を備えた再生装置である。
【0026】
この再生装置によれば、通常再生からサーチ等へのモード移行時に再生信号の振幅量が増減し、クロック発生手段が発生する再生クロックと再生信号との同期がはずれるような低振幅であっても、再生クロックの周波数は、その直前でホールドされる。これにより、再生クロックと再生信号が同期できる領域のみで、相対速度変化を検出でき、より安定に相対速度変化を検出できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の再生装置の実施の形態について、及び、本発明に関連する発明の実施の形態について、ヘリカルスキャン型ディジタルビデオテープレコーダを例にとり、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に関連する第1の発明の実施の形態の再生装置の構成を示すブロック図である。
【0028】
図1において、磁気テープに記録された磁気信号は、VTRのメカブロック12内の回転シリンダ上対向する位置に設けられた再生信号検出手段としての磁気ヘッド1,2により電気信号に変換され、再生アンプ3,4によりそれぞれ増幅された後、切り替え器5によってヘッドスイッチ(HSW)13毎に時分割多重され、イコライザの主要部となるフィルタ7に供給される。このフィルタ7としては、一般的にいわゆるFIR(有限インパルス応答)フィルタあるいはトランスバーサルフィルタが用いられ、そのフィルタ特性が後述する適応制御部10により適応的に調整されるようになっている。このフィルタ7からの出力信号は、復号手段としてのコンパレータ8によってレベル比較された後、記録時のデータ系列への復号が行われる。もとの記録データに復号された信号は、後段に設けられる信号処理回路によって、映像及び音声データ等にもどされる。減算器(誤差検出器)9は、コンパレータ8の出力からイコライザのフィルタ7の出力を減算することで誤差を取り出し、この誤差を適応制御部10に送っている。適応制御部10には、フィルタ7への入力信号も同時に入力されており、減算器9からの誤差の信号パワーを最小とするようにフィルタ7のタップ係数を修整、更新することで、再生信号の特性が検出特性に最も近い形となるようにイコライザ特性を調整する。すなわち、フィルタ7と適応制御部10とで、いわゆる適応フィルタを構成している。その適応処理のアルゴリズムは、例えばLMS(リーストミーンスクウェア、最小自乗平均法)があげられる。LMSについては既に幅広く用いられている公知な方式であるので、その詳細な説明は省略する。
【0029】
また、クロック発生手段としてのPLL11は位相誤差検出器・ループフィルタ・VCO(電圧制御型発振器)から構成されたいわゆるPLL(Phase Locked Loop )回路であり、その構成方法及び動作についても既に公知であるので詳細な説明は省略するが、誤差検出器9から出力される誤差信号をもとに、再生信号とVCOクロックとの位相ずれ(位相誤差)を検出したのち、ループフィルタによってVCOの制御信号を得て、VCOの発振クロックの位相及び周波数を制御する。以上のようなPLL回路の動作により、再生信号のレートと等しい周波数で、かつ同期したクロックが生成される。なお、特に図1で図示していないが、コンパレータ8はPLL11が出力する再生クロックの周期で処理されていることは言うまでもない。
【0030】
そして、周波数変化検出手段としての相対速度変化検出器15は、PLL11より入力される再生クロックのクロック数を、端子14より入力されるレファレンスクロックの1周期期間カウントし、以前の1周期期間のクロック数との差分をとることで、相対速度の変化を検出する。レファレンスクロックは水晶発振器等の固定のクロックで、PLL回路11が出力する再生クロックの周波数よりも十分低い周波数で、適応制御部10の応答速度に応じて適切な周波数に設定する。相対速度変化検出器15は、この相対速度の変化が所定の範囲内であればONで、範囲を超えればOFFの適応制御許可信号を出力する。適応制御許可信号がONの時、適応フィルタのフィルタ特性の調整動作が作動し、フィルタ7のタップ係数を修整・更新することで、再生信号の特性が検出特性に最も近い形となるようにイコライザ特性を調整する。そして、適応制御許可信号がOFFの時は、シリンダ回転速度とテープ送り速度との関係が定常状態でないと判断され、適応フィルタのフィルタ特性の調整動作が禁止される。
【0031】
図2は、上記相対速度変化検出器15の具体的な構成の一例を示している。図2において、端子26から入力されるレファレンスクロックは、DフリップフロップとXORからなる論理回路27により、エッジ検出されイネーブル信号Eを得る。カウンタ21は端子20より入力される再生クロックのクロック数をカウントする。なお、カウンタ21はイネーブル信号EがLowのときに初期化される。22,23は、イネーブル信号EがLowの時のみデータを更新するDフリップフロップ(以下 D−FF)である。すなわちD−FF22,23はレファレンスクロックのエッジ周期毎に、カウンタ21でカウントされたクロック数を更新するもので、D−FF23には1エッジ周期以前のカウント数、D−FF22には現時点のカウント数が保持されている。減算器24によってD−FF22とD−FF23との差分をとることによって、トラック毎の相対速度の変化量Bが検出できる。コンパレータ25は、この相対速度変化量Bと所定の値Aとを比較し、相対速度変化量Bが±Aの範囲内であればHighを、範囲を超えていればLowの適応制御許可信号を出力する。
【0032】
この相対速度許可信号がHighのとき、図1の適応制御部10はONとみなし、適応フィルタのフィルタ特性の調整動作が作動し、フィルタ7のタップ係数を修整・更新する。
【0033】
そして、逆にLowのときは、適応制御部10はOFFとみなし、シリンダ回転速度とテープ送り速度との関係が定常状態でないと判断され、適応フィルタのフィルタ特性の調整動作が禁止される。すなわち、相対速度の変化をレファレンスクロックのエッジ周期毎のリアルタイムに監視することができ、その状態に応じて適応フィルタの調整動作を制御することで、再生入力信号が不安定なときには適応処理によるフィルタ特性の調整動作が行われず、適応過程に誤りが生ずることを未然に防止でき、フィルタのタップ係数の発散等の悪影響の回避がより正確に行える。
【0034】
ここで、図3を用いてサーチモード等で行われる相対速度補正について説明する。
【0035】
今、図3において、トラック角θt の非常に太い仮想トラックを考える。この仮想トラックをリード角θr、通常再生時の回転速度Vcの回転シリンダに取り付けられた磁気ヘッドが、スチル時にテープ上を時間t0の間に進む距離はVc×t0で表される。同様に通常再生時のテープ送り速度がVtだとすると、その間テープはVt×t0の距離を進む。つまり、磁気ヘッドは、通常再生時にトラック上のVr1×t0を走査する。ところで、例えば早送りのサーチモードにおいて、テープ送り速度だけがδVtだけあげられたとすると、磁気ヘッドが時間t0の間にトラック上を走査する距離はVr×t0と短くなる。トラック上にかかれたデータの最短波長は変わらないから、結果としてこの時の再生レートは減少する。ここで、回転シリンダの回転速度をδVcだけ増加すると、磁気ヘッドが時間t0の間にトラック上を走査する距離はVrn×t0となり、仮想トラックの全ての領域を走査できる。つまり、単位時間あたりに通常再生と等しいデータ数を走査することになり、再生レートは通常再生と等しくなる。
【0036】
以上が、相対速度補正の原理であり、一般に再生信号からクロックを再生するPLL回路がロックする周波数範囲幅を緩和するために用いられる手法である。なお、巻き戻しのサーチモードの説明は省略するが、早送りとは逆で、回転シリンダの回転速度を減少させることで実現できることは容易に理解できる。
【0037】
以上をふまえて、PLL回路が出力する再生クロックのクロック数を、一定の周期期間カウントし、その変化を監視することの意味を説明する。
【0038】
図3において、テープ速度のみδVt増加したとき、時間t0あたりのヘッド走査距離はVr×t0で与えられている。このVr×t0の距離をトラック角方向に投射したときの距離をLrとすると、(数1)で表せる。
【0039】
【数1】
一方、回転シリンダの回転速度がδVc増加したとき、時間t0あたりの増加した回転移動距離はδVc×t0で与えられ、この距離をトラック各方向に投射したときの距離をδLcとすると、(数2)で表せる。
【0040】
【数2】
上記、(数1)、(数2)の和をとり、テープ速度がδVt増加し、回転速度がδVc増加したときのヘッド走査距離を、トラック各方向に投射したときの距離Lrnをもとめると、(数3)になる。
【0041】
【数3】
(数3)をみてわかるが、δVt×cosθtとδVc×cos(θt-θr)が等しいとき、LrnはVr1×t0となる。つまり、通常再生時に走査するトラック長と等しくなり、再生されるデータレートは通常再生と等しい。
【0042】
すなわち、PLL回路が出力する再生クロックのクロック数を、一定周期期間カウントすることは、(数3)で示される距離を、データの最短記録波長で割った値であることがわかる。
【0043】
Vc、Vtに対する現在の周期の速度変化量をδVc0、δVt0とし、1周期前の速度変化量をδVc1、δVt1としたときのクロック数の変化cは、(数5)となる。
【0044】
【数4】
【0045】
【数5】
つまり、クロック数の変化は(数5)で与えられ、相対速度の変化をモニターすることと等価となることがわかる。
【0046】
すなわち、以上のような構成により、サーボの立ち上がり時や再生モード移行時などにおこる相対速度の急激な変化を、リアルタイムに監視することができ、その状態に応じて適応フィルタの調整動作を制御することで、再生入力信号が不安定なときには適応処理によるフィルタ特性の調整動作が行われず、適応過程に誤りが生ずることを未然に防止でき、フィルタのタップ係数の発散等の悪影響を未然に回避できる。
【0047】
また、実際の再生信号から相対速度の変化量を検出しているため、サーボ制御部からサーボロック信号をもらう必要が無く、適応フィルタが収束または追従可能な変化量に対しては、直ちに適応処理による、フィルタ特性の調整動作が実行される。これによって従来例のような、本来の適応フィルタの収束性能を劣化させることなく、最適タップ係数への速やかな収束が可能となる。
【0048】
なお、上記実施の形態の適応制御部10に用いられるアルゴリズムは、上述のLMSアルゴリズムに限定されるものでない。
【0049】
また、上記実施の形態では、周波数変化検出手段である相対速度変化検出器15は、PLL11から出力される再生クロックのクロック数を一定周期期間カウントすることにより周波数の変化を検出したが、他の方法により再生クロックの周波数の変化を検出する構成としても良い。
<第1の実施の形態>図4は、本発明の第1の実施の形態における再生装置の構成を示すブロック図である。
【0050】
図4において、1〜13は上記実施の形態で説明したものと同様であるので、その説明を省略する。構成上、上記実施の形態と異なる点は、相対速度変化検出器15に入力される信号が、レファレンスクロックではなく、回転シリンダに同期したヘッドスイッチパルスになっていることである。相対速度変化検出器15の内部回路構成についても図2で説明したものと同様であるが、端子21に入力される信号がレファレンスクロックからヘッドスイッチに変わった点が異なっている。尚、VTRのメカブロック12内の磁気ヘッド1,2が配置されている図示しない回転シリンダが走行手段を構成している。
【0051】
つまり本実施の形態では、図4の周波数・速度変化検出手段としての相対速度変化検出器15が、PLL11より入力される再生クロックのクロック数を、回転シリンダに同期したヘッドスイッチの1周期期間カウントし、以前の1周期期間のクロック数との差分をとることを特徴としている。
【0052】
次に、ヘッドスイッチ期間のクロック数をカウントすることの意味について図3を用いて説明する。
【0053】
既に上記実施の形態でも説明したが、テープ速度がδVt増加し、シリンダ回転速度がδVc増加したときの相対速度で、時間t0あたりにトラックを走査する距離Lrn は、(数3)で与えられ、この時にPLL回路11より出力される再生クロックのクロック数の変化は(数4)または(数5)で与えられる。しかし、ヘッドスイッチの周期は、回転シリンダの回転速度によって変化する。つまり、(数4)のt0が変化することになる。
【0054】
ここで、回転シリンダが一回転するのに要する時間tcは、その外周をLcとすると、(数6)になる。
【0055】
【数6】
【0056】
【数7】
すなわち、(数4)のt0に(数6)を代入した次式(数7)が、ヘッドスイッチ周期間のクロック数の変化を示している。
【0057】
一般にサーチ時、例えば早送りモードで、テープ送り速度が増加したときシリンダの回転速度も増加させて相対速度補正を行うことは既に述べた。普通、シリンダの制御はフィードバック制御であるため、シリンダの回転速度を変化させる応答速度に比べ、テープ送り速度を変化させる応答速度の方が早い。回転シリンダの回転速度の増加が少なく、磁気記録媒体の送り速度が大きく増加しているようなモード移行時の初期では、(数7)のδVc及びδVc1 をゼロおいて、(数8)になる。
【0058】
【数8】
(数8)をみると、(数5)のVcの速度変化Vc0,Vc1をゼロとおいて、t0=Lc/Vcとおいたときに等しい。
【0059】
すなわち、(数7)がモード移行時の初期では、ほぼ相対速度の変化を示していることがわかる。
【0060】
また、モード移行時の中・後期ではシリンダ回転及びテープ送りが目標の速度に近づきモータを加速するドライブ電圧が緩和され、それに伴って相対速度の変化が徐々に減少していく。このような状態における(数5)と(数7)との違いを理解しやすくするために、極端な例で説明する。
【0061】
今、テープ送り速度及びシリンダ回転速度が変動しているような不安定な状態にあるにもかかわらず、δVc×cos(θt-θr)=δVt0×cosθt となり、相対速度が通常再生時と同じになったとする。この時、(数5)がゼロになることは容易に理解できる。ところが、(数7)では(数9)となり、ゼロにならず回転シリンダの回転速度変化が変化途中でないかをモニターできる。
【0062】
【数9】
さらに、より理解し易くするために、通常再生時に以下の仕様になるVTRで、そのVTRが通常再生から50倍速へ早送りする時にテープ送り速度とシリンダ回転速度が、それぞれ図5に示すような変化をするVTRを考える。
記録レート:50Mbpsシリンダ円周:100mm回転数:100rpsVc:10000mm/sVt:50mm/sθr:9度θt:9.4503度このときの上記実施の形態(以下、REFカウント方式)と第1の実施の形態(以下、HSWカウント方式)におけるクロック数の変化の違いを、図6に示す。
【0063】
図6より明らかなように、モード移行の当初は両方式とも同様な変化をしており、どちらも相対速度の変化をモニターしている。しかし、モード移行の中・後期ではREFカウント方式が相対速度の変化を検出しているのに対し、HSWカウント方式はシリンダ及びテープの速度変化を監視しているため、相対速度の変化が微小となっても、非常に安定してモード変化を検出していることがわかる。
【0064】
つまり、本実施の形態によれば、サーボの立ち上がり時やモード移行時の相対速度の変化と、回転シリンダ及びテープ送り速度の変化を総合的に検出できるため、上記実施の形態よりも、安定かつ確実にサーボのモード変化をとらえることができる。
【0065】
そして、この検出信号に応じて適応フィルタの調整動作を制御することで、再生入力信号が不安定なときには適応処理によるフィルタ特性の調整動作が行われず、適応過程に誤りが生ずることを未然に防止でき、フィルタのタップ係数の発散等の悪影響を、極めて安定かつ確実に回避できる。
【0066】
なお、上記第1の実施の形態では、回転シリンダに同期した信号として、ヘッドスイッチ信号を用いたが、この信号に限定されるものでなく、例えばシリンダに取り付けられたホール素子やコイルから出力されるPGパルスやFGパルスを用いてもよい。
<第2の実施の形態>図7は、本発明の第2の実施の形態における再生装置の構成を示すブロック図である。図7R>7において、1〜13は第1の実施の形態で説明したものと同様であるので、その説明を省略する。構成上第1の実施の形態と異なる点は、端子13より入力されるヘッドスイッチ信号をもとに、通常再生時の回転シリンダの回転速度変動(以下回転ジッタ)の最大値を検出し、その結果を相対速度変化検出器15に送っている。相対速度変化検出器15では、回転ジッタの最大値分だけオフセットした量を閾値として得て、その値でもってクロック数の変化が範囲内であるかどうかを判定する。回転シリンダは、シリンダごとに固有のジッタを持っている。その原因として、回転の動バランスや芯ぶれ及びサーボの制御ばらつきが主にあげられるが、量産において様々な値にばらついてしまう。
【0067】
つまり、第2の実施の形態によれば、個々の回転シリンダが持つ回転ジッタを含んだ最小閾値を、装置ごとに設定できるため、回転ジッタの量産ばらつきを含んだ余裕を持った値に閾値を決定する必要がなく、より精度の高い相対速度変化の検出が可能となる。また、量産ばらつきを逸脱するようなシリンダが製造されても、通常再生時に誤って相対速度変化検出器が働いてしまい適応制御部の調整動作を禁止するような誤動作が起こらず、より安定でかつ信頼性の高い適応フィルタを備えた再生装置を提供できる。
【0068】
本実施の形態における回転ジッタ検出器を備えた相対速度変化検出器の具体的な構成の一例について図8を用いて、説明する。
【0069】
図8において、20から27は図3と同様なので説明を省略する。図3と異なる点として、30から35で構成される走行ジッタ検出手段としての回転ジッタ検出器と、コンパレータ25で用いられる閾値の設定が回転ジッタ量に応じてオフセットされることがあげられる。以下に、その動作を説明する。
【0070】
端子30より入力されるロード信号がONの時、最大値検出器32及び最小値検出器33には、その時点のカウンタ21の値がロードされる。また、最大値検出器35には量産したときのシリンダ回転ジッタの平均値をロードする。端子31のモード信号は通常再生時のみONとなる信号で、モード信号がONの時、各検出器32,33,35は、その検出動作を開始する。各検出器32,33,35は、それぞれDフリップフロップで構成された前値ホールド回路であり、以前に記憶された値に比べ、現在入力されている値が大きいまたは小さいときだけ更新するものである。
【0071】
つまり、最大値検出器32には通常再生時におけるカウンタ21の最大値が記憶され、最小値検出器33には通常再生時におけるカウンタ21の最小値が記憶される。そして、減算器34により、最大値検出器32と最小値検出器33との差分の最大値が最大値検出器35に記憶される。すなわち、通常再生時におけるシリンダ回転ジッタに伴ったクロック数の変動の最大値をシリンダ毎に検出し、その値をコンパレータ25の閾値にオフセットする事で、個別の装置に特化した最小の閾値が設定できる。さらに量産ばらつき等で、回転ジッタが、平均から逸脱するようなシリンダであっても、本実施の形態の構成であれば通常再生時に誤って適応フィルタの適応制御部の動作を禁止してしまうような誤動作が発生せず、安定かつ正確に適応制御部のON・OFF制御が可能となる。
【0072】
なお、ロード信号がONの時に最大値検出器35へは、“量産したときのシリンダ回転ジッタの平均値”がロードされると説明したが、これに限定されるものでなく、システムの性能にあわせて、適切に設定される。特に、出荷直前の装置毎のシリンダ回転ジッタを測定しておき、マイコン等のROMに記憶し、その値をロードしてもよい。
<第3の実施の形態>図9は、本発明の第3の実施の形態における再生装置の構成を示すブロック図である。図9において、1〜15は第1の実施の形態で説明したものと同様であるので、その説明を省略する。構成上第1の実施の形態と異なる点は、再生信号の振幅レベルよりエンベロープを検出するエンベロープ検出器17が追加されている点である。一般に、サーボの立ち上がり時や、早送り・巻き戻し等のサーチモードでは、再生ヘッドの走査軌跡が複数本のトラックを横切ることから、再生信号は図10の(a)に示すような振幅変動を起こした波形になる。エンベロープ検出器17では、図10の(a)の再生信号をエンベロープ検波して図10の(b)に示すような波形を得、これをPLL回路11がロック可能な振幅レベルである所定の閾値レベルLthでコンパレートして、図10の(c)に示すようなパルス信号を出力している。この図10の(c)のパルス信号は、再生レベルが閾値レベルLth以上となるとき“H”となっており、この“H”の部分ではPLL回路11がロックするのに有効な再生信号が得られている。従って、パルス信号(c)が“L”のときにPLL回路11のVCOの制御電圧をホールドすることで、ロックが不安定な低振幅レベルにおいて、出力クロックの周波数を固定できる。つまり、再生信号が低レベルになりPLL回路のロックが不安定になり、ともすると再生レートとは、かけ離れた周波数に発散してしまうような現象を未然に防止することができる。これにより、相対速度変化検出器15は、再生レートに正しく追従した領域のみで相対速度の変化を検出でき、前述の他の実施の形態より安定かつ確実で精度のよい相対速度変化を検出できる。
【0073】
ここで、エンベロープ検出に用いる回路は、差動増幅回路出力をダイオード整流し、方絡線検波する方式や、二乗平均回路等があげられるが、いずれも既に公知な技術であるので、その説明は省略する。
【0074】
なお、上記第4の実施の形態では、エンベロープ検出手段を上述の第2の実施の形態の再生装置に適用したが、これに限らず、第1の実施の形態の再生装置に適用してもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように本発明は、サーボの立ち上がりや再生モード変化時の過渡期のような再生信号が不安定な状態の時に、サーボ制御部からの制御信号を必要としないで、適応等化処理へ与える悪影響を安定的に防止でき、また、適応フィルタが収束可能な再生状態にあれば直ちに適応処理の調整動作を開始させることできるという長所を有する。これにより、本来の適応フィルタの収束性能を劣化させることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1の実施の形態による再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同第1の実施の形態に用いられる相対速度変化検出器の具体例を示すブロック図である。
【図3】相対速度補正の原理を説明する説明図。
【図4】本発明にかかる第2の実施の形態による再生装置の構成を示すブロック図である。
【図5】VTRの早送りにおけるテープ送り速度とシリンダ回転速度の変化を示すグラフである。
【図6】上記第1の実施の形態と第2の実施の形態における違いを説明するグラフである。
【図7】本発明にかかる第3の実施の形態による再生装置の構成を示すブロック図である。
【図8】同第3の実施の形態に用いられる相対速度変化検出器及び回転ジッタ検出器の具体例を示すブロック図である。
【図9】本発明にかかる第4の実施の形態による再生装置の構成を示すブロック図である。
【図10】同第4の実施の形態におけるエンベロープ検出を説明する説明図である。
【図11】従来例における再生装置の構成を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
1、2、50 磁気ヘッド
7、53 フィルタ(イコライザ)
8、54 コンパレータ
9、55 減算器(誤差検出器)
10、56 適応制御部
11 PLL回路
15 相対速度変化検出器
16 回転ジッタ検出器
17 エンベロープ検出器
57 サーボ制御部
Claims (3)
- 記録媒体に記録された信号を検出し再生信号を出力する再生信号検出手段と、その再生信号検出手段を前記記録媒体上で走行させる走行手段と、前記再生信号検出手段より再生される再生信号の特性を補償するフィルタ手段と、そのフィルタ手段からの出力信号を復号する復号手段と、その復号手段の入出力信号から誤差を検出する誤差検出手段と、その検出された誤差に応じて前記フィルタ手段の特性を適応的に調整する適応制御手段と、前記再生信号に同期したクロックを発生するクロック発生手段と、そのクロック発生手段が出力する再生クロックのクロック数をカウントし、前記走行手段が所定の距離分だけ前記再生信号検出手段を移動させる時間毎のクロック数の変化から再生クロック周波数の変化及び走行手段の速度変化を検出する周波数・速度変化検出手段とを備え、前記周波数・速度変化検出手段は、前記クロック数の変化が所定の範囲内にあるときのみ前記適応制御手段によるフィルタ特性の適応的な調整動作を可動させることを特徴とする再生装置。
- 更に、前記走行手段の速度変化が定常状態にあるときに、前記周波数・速度変化検出手段の出力であるクロック数の変化量から走行ジッタを検出する走行ジッタ検出手段を備え、前記周波数・速度変化検出手段は、前記クロック数の変化が、前記走行ジッタをあわせた所定の範囲内にあるときのみ前記適応制御手段によるフィルタ特性の適応的な調整動作を可動させることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
- 更に、前記再生信号のエンベロープを検出し、その検出されたエンベロープが所定のレベル以下の時に前記クロック発生手段をホールドして発振周波数を固定するエンベロープ検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
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