JP3789590B2 - リモートコントローラとそれを用いた空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和装置等の遠隔操作に供されるリモートコントローラに係り、詳しくは、その取付けを壁掛けと埋込との両方式で行えるようにする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気調和装置では、室内ユニットが高所に設置されることが多く、本体装置へのアクセスが困難であるため、リモートコントローラ(以下、リモコンと略称する)による遠隔操作が行われている。通常、リモコンのボディは合成樹脂射出成形品であり、その内部には制御基板等が格納される一方、前面には温度設定スイッチや風量設定スイッチ等が配置された操作部が形成されている。また、操作部の上部に、設定状態を表示する液晶ディスプレイ等が配置されたものも多い。リモコンは、家庭やオフィス等では壁面に取付ける壁掛型が多く用いられるが、ホテルの居室ではナイトテーブルの前面フレームに埋め込む埋込型が用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のリモコンでは、壁掛型と埋込型とでボディ形状が大きく異なっていた。例えば、前者は、広い壁面に取付けられるため、外形寸法が大きくできる一方、歩行の邪魔にならないように、厚みが薄いものが多かった。また、後者はナイトテーブルの限られた埋込開口に取付けられるため、外形寸法が比較的小さくする必要があるが、厚み(奥行き)については比較的自由度が大きかった。
【0004】
しかしながら、壁掛型と埋込型とで形状に大きな相違があると、射出成形用の金型が複数組必用となる他、制御基板等が共用化できないことも多く、リモコンの製造コストが上昇することが避けられなかった。また、生産ラインでは組立作業の自動化が難しくなる一方、室内ユニットが同一でありながら、生産管理や在庫管理等が煩雑になる等の不具合もあった。
【0005】
本発明は上記状況に鑑みなされたもので、取付けを壁掛けと埋込との両方式で行えるようにしたリモコンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、本体装置の遠隔操作に使用され、操作スイッチと液晶ディスプレイとを備えたリモートコントローラであって、埋込開口にはめ込まれる矩形形状の面を有する操作・表示部を備え、この操作・表示部の面上に操作スイッチと液晶ディスプレイとをそれぞれ配設し、前記操作・表示部の面がリモートコントローラ本体に対して所定量突出して形成されたものを提案する。
【0008】
これらの発明によれば、例えば、壁掛式で取付ける場合には、アンカスクリュー等によりコントローラ本体を係止させ、埋込式で取付ける場合には、ナイトテーブル内等にコントローラ本体を配置し、操作部あるいは操作・表示部を埋込開口に嵌合させて固定する。
【0009】
また、請求項2の発明では、請求項1に記載のリモートコントローラにおいて、前記コントローラ本体がナイトテーブル内に埋め込まれると共に、前記操作部または前記操作・表示部が当該ナイトテーブルの前面フレームの埋込開口と略同一形状に形成されているものを提案する。
【0010】
この発明によれば、コントローラ本体をナイトテーブル内に埋め込み、操作部あるいは操作・表示部を埋込開口に嵌合させて固定した際には、埋込開口との間に生じる間隙が少なくなる。
【0011】
また、請求項3の発明では、請求項1または2に記載のリモートコントローラにおいて、前記コントローラ本体がナイトテーブル内に埋め込まれると共に、前記操作部または前記操作・表示部の突出量が当該ナイトテーブルの前面フレームの厚みと略同一寸法に形成されているものを提案する。
【0012】
この発明によれば、コントローラ本体をナイトテーブル内に埋め込み、操作部あるいは操作・表示部を埋込開口に嵌合させて固定した際には、操作部あるいは操作・表示部と前面フレームとが略面一になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
【0014】
図1は空気調和機の設置状態を示す概略構成図であり、屋外には室外ユニット1が配置され、居室3の天井5には室内ユニット7が埋め込まれ、壁面9には本発明に係るリモコン11が取付けられている。図中、13は室外ユニット1と室内ユニット7とを接続する冷媒および電源ラインであり、15は室内ユニット7とリモコン11とを接続するリモコンワイヤである。
【0015】
図2はリモコン11の斜視図であり、図3は同縦断面図である。これらの図に示したように、前後二分割式のコントローラ本体21には、その前面に各種の操作スイッチ類23〜28と液晶ディスプレイ29とが配置された矩形の操作・表示部31が形成され、更に、操作・表示部31の下方には室温センサおよび湿度センサ(共に図示せず)用のスリット33が形成されている。また、コントローラ本体21内には、制御基板35の他、ディスプレイユニット37やスイッチユニット39等が格納されている。そして、操作・表示部31は、図4(図2中A矢視図)に示したように、コントローラ本体21から所定量α(本実施形態では、3mm)突出した状態で形成されている。
【0016】
図5には、リモコン11を壁面9に壁掛式で取付けた状態を示してある。本実施形態では、リモコン11を壁掛式で取付ける際に、コントローラ本体21を前後に一旦分割し、後方部分21bをアンカスクリュー41で壁面9に固定した後、前方部分21aと後方部分21bとを一体化させる。図5中、43は壁面9に穿孔されたリモコンワイヤ挿通孔である。
【0017】
図6には、リモコン11をナイトテーブル51の前面フレーム53に埋込式で取付けた状態を示してある。図中、55はナイトテーブル本体であり、57は時計付きラジオチューナであり、59は照明等の操作スイッチである。本実施形態では、リモコン11を埋込式で取り付ける際に、図7(リモコン埋込部の縦断面図),図8(図7中のB矢視図)に示したように、埋込開口61に操作・表示部31を嵌合させながら、固定プレート63と4本のスクリュー65とを用いて、前面フレーム53の裏面にコントローラ本体21を押圧・固定する。尚、スクリュー65は、前面フレーム53に立設されたボス(図示せず)にねじ込まれる。
【0018】
本実施形態の場合、前面フレーム53は、厚みが3mmのアルミ合金板から形成されており、埋込開口61の寸法も操作・表示部31の外寸と略同一となっている。したがって、リモコン11が前面フレーム53の裏面に固定されると、操作・表示部31と前面フレーム53の表面とが面一になると共に、埋込開口61と操作・表示部31との間に間隙が殆ど生じず、見栄えが非常によくなる。尚、ナイトテーブル51に埋め込むことにより、リモコン11側の室温センサおよび湿度センサが遮蔽されるが、これらは室内ユニット7側にも設けられているため、室温制御や温度制御に支障はでない。
【0019】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様は上記実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では操作・表示部を有するワイヤードリモコンに適用したものであるが、操作部を有するものに適用してもよいし、ワイヤレスリモコンに適用してもよい。また、壁掛式や埋込式におけるリモコンの固定形態等についても、永久磁石を用いたものや板ばねを用いたもの等、種々のものが採用可能である。また、操作部や操作・表示部の形状についても、前面フレームの埋込開口の形状に応じて、円形や菱形等としてもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、本体装置の遠隔操作に使用され、操作スイッチと液晶ディスプレイとを備えたリモートコントローラであって、埋込開口にはめ込まれる矩形形状の面を有する操作・表示部を備え、この操作・表示部の面上に操作スイッチと液晶ディスプレイとをそれぞれ配設し、前記操作・表示部の面がリモートコントローラ本体に対して所定量突出して形成するようにしたため、リモートコントローラを埋込式で取付ける場合には、ナイトテーブル内等にコントローラ本体を配置し、矩形形状の操作・表示部を前面パネルの埋込開口に嵌合させて固定することで、位置決めが容易に行えると共に、前面パネルと矩形形状の操作・表示部の平面との段差が少なくなって見栄えが向上する。
【0021】
また、コントローラ本体がナイトテーブル内に埋め込まれると共に、前記操作部または前記操作・表示部が当該ナイトテーブルの前面フレームの埋込開口と略同一形状に形成されているものでは、コントローラ本体をナイトテーブル内に埋め込み、操作部あるいは操作・表示部を埋込開口に嵌合させて固定した際には、埋込開口との間に生じる間隙が少なくなって見栄えが更に向上する。
【0022】
また、コントローラ本体がナイトテーブル内に埋め込まれると共に、前記操作部または前記操作・表示部の突出量が当該ナイトテーブルの前面フレームの厚みと略同一寸法に形成されているものでは、コントローラ本体をナイトテーブル内に埋め込み、操作部あるいは操作・表示部を埋込開口に嵌合させて固定した際には、操作部あるいは操作・表示部と前面フレームとが略面一になって見栄えが更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気調和機の設置状態を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るリモコンの一実施形態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るリモコンの一実施形態を示す縦断面図である。
【図4】図2中のA矢視図である。
【図5】本発明に係るリモコンの壁面への取付状態を示す側面図である。
【図6】本発明に係るリモコンのナイトテーブルへの埋込状態を示す斜視図である。
【図7】ナイトテーブルにおけるリモコン埋込部の縦断面図である。
【図8】図7中のB矢視図である。
【符号の説明】
11 リモコン
21 コントローラ本体
31 操作・表示部
51 ナイトテーブル
53 前面パネル
61 埋込開口
63 固定プレート
Claims (3)
- 本体装置の遠隔操作に使用され、操作スイッチと液晶ディスプレイとを備えたリモートコントローラであって、
埋込開口にはめ込まれる矩形形状の面を有する操作・表示部を備え、この操作・表示部の面上に操作スイッチと液晶ディスプレイとをそれぞれ配設し、前記操作・表示部の面がリモートコントローラ本体に対して所定量突出して形成されたことを特徴とするリモートコントローラ。 - 前記コントローラ本体がナイトテーブル内に埋め込まれると共に、前記操作部または前記操作・表示部が当該ナイトテーブルの前面フレームの埋込開口と略同一形状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のリモートコントローラ。
- 前記コントローラ本体がナイトテーブル内に埋め込まれると共に、前記操作部または前記操作・表示部の突出量が当該ナイトテーブルの前面フレームの厚みと略同一寸法に形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のリモートコントローラ。
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Applications Claiming Priority (1)
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1997
- 1997-03-18 JP JP08456097A patent/JP3789590B2/ja not_active Expired - Fee Related
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