JP3788975B2 - 遮断弁装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パイロット圧を利用する2段形の遮断弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の技術の電磁遮断弁装置1を示す断面図である。図7は、電磁遮断弁装置1の具体的構成を示す回路図である。電磁遮断弁装置1は、メイン通路2を開閉する遮断弁部3と、遮断弁部3へのパイロット圧を制御する電磁弁部4とを有する。遮断弁部3は、遮断弁体15の変位によって、一次ポート5と二次ポート6を連通するメイン通路2を開閉する。遮断弁体15は、一次ポート5における流体の圧力である一次圧力p1に基づく駆動力を開方向に受けるとともに、二次ポート6における流体の圧力である二次圧力p2に基づく駆動力を開方向に受ける。また遮断弁体15は、背圧力室7における流体の圧力である背圧力prに基づく駆動力を閉方向に受けるとともに、ばね部材8による駆動力を閉方向に受ける。
【0003】
電磁弁部4は、一次ポート5と二次ポート6とを、背圧力室7を経てバイパスするパイロット通路9に介在されている。この電磁弁部4は、コイル10への通電および非通電を制御して、電磁弁体11を変位駆動し、背圧力室7よりも二次ポート6寄りで、パイロット通路9を開閉する。このパイロット通路9には、背圧力室7よりも一次ポート5寄りに固定絞り12が介在されている。
【0004】
この電磁遮断弁1では、電磁弁部4を閉状態にすると、背圧力prが一次圧力p1と同一となり、遮断弁部3に対する閉方向の駆動力が開方向の駆動力よりも大きくなり、遮断弁部3を閉じることができる。また電磁遮断弁1では、電磁弁部4を閉状態にすると、背圧力prが一次圧力p1と同一となり、遮断弁部3に対する閉方向の駆動力が開方向の駆動力よりも大きくなり、遮断弁部3を閉じることができる。このように電磁遮断弁1は、一次圧力p1と二次圧力p2との差圧Δpを利用して、遮断弁部3が開閉動作している。この差圧Δpは、遮断弁部3が閉状態では、流体が遮断弁部3を流下するときの圧力損失と無関係であるが、開状態では、流体が遮断弁部3を流下するときの圧力損失に基づく差圧となる(たとえば、非特許文献1参照)。
【0005】
【非特許文献1】
JIS B 8373 空気圧用2ポート電磁弁
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図8は、圧縮性流体が遮断弁部3を流下するときの流量qと圧力損失との関係を示すグラフである。図9は、圧縮性流体が遮断弁部3を流下するときの一次圧力p1と圧力損失との関係を示すグラフである。流体が、たとえば気体、および気泡を含む液体などの圧縮性流体である場合、遮断弁部3における圧力損失は、図8および図9に示すように、流量qが増加に伴って大きくなり、一次圧力p1の高騰に伴って小さくなる。
【0007】
電磁遮断弁1を圧縮性流体に対して用いると、遮断弁部3が開状態にあるときの差圧Δpが、一次圧力p1および流量qの変動に伴って変動する。電磁遮断弁1は、遮断弁部3が、差圧Δpを利用して動作する構成であり、閉動作は、遮断弁部3が開状態にあるときの差圧Δpを利用しているので、この閉動作は、一次圧力p1および流量qの変動の影響を受け、遮断弁体15を変位させるための駆動力が、大きく変動してしまう。したがって一次圧力p1および流量qが、広い範囲にわたる装置には、安定した動作が得られず用いることができない。
【0008】
このようにパイロット圧を利用する2段形の遮断弁では、動作が不安定になる問題を有しているので、メイン通路を開閉する遮断弁体をソレノイドで直接駆動する直動形の遮断弁を用いることが考えられるが、次のような2つの問題を有する。まず第1に、直動形では、メイン通路を開閉する遮断弁体は、大きな流量キャパシティを確保しようとすると、必然的に大きくなるが、このためには、閉状態を保持するために大きなシート力が必要となる。したがってソレノイドを大形にしなければならず、電磁遮断弁装置が大形化してしまう。また第2に、直動形では、前述のように大きな流量キャパシティを確保しようとすると、ソレノイドなどが設けられる部分にも高圧に耐え得る強度が必要となる。これによってもまた電磁遮断弁装置が大形化してしまう。したがってパイロット圧を利用する2段形の遮断弁の改良が望まれている。
【0009】
本発明の目的は、パイロット圧を利用する2段形の遮断弁装置であって、広い一次圧力範囲および広い流量範囲で好適に用いることができる遮断弁装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、一次ポートおよび二次ポートを連通するメイン通路に介在されてメイン通路を開閉する遮断弁部であって、一次ポートにおける流体の圧力である一次圧力と二次ポートにおける流体の圧力である二次圧力との差圧を利用して開閉動作する遮断弁部と、
メイン通路における遮断弁部よりも二次ポート寄りの位置と、遮断弁部の背圧力室とを連通し、二次圧力をパイロット圧として遮断弁部に導くパイロット通路に介在され、パイロット圧を操作して、遮断弁部を開閉駆動操作する操作弁部と、
メイン通路における遮断弁部よりも一次ポート寄りの位置と、遮断弁部の背圧力室とを連通する連通路に介在される固定絞りと、
前記メイン通路に遮断弁部と、メイン通路および連通路の接続点との間で介在され、遮断弁部が開状態にあるとき、一次圧力および流量に応じて開度を変化させ、一次圧力と二次圧力との差圧をほぼ一定に保持する差圧発生弁部とを含むことを特徴とする遮断弁装置である。
【0011】
本発明に従えば、メイン通路に介在される遮断弁部は、一次圧力と二次圧力との差圧を利用して、この差圧に基づく駆動力によって開閉動作される。メイン通路における遮断弁部よりも二次ポート寄りの位置と、遮断弁部の背圧力室とを連通するパイロット通路が設けられ、このパイロット通路に、操作弁部が介在されている。操作弁部は、遮断弁部に導くパイロット圧を操作することによって、前記差圧の遮断弁部に対する働き方を変化させることができ、遮断弁部を開閉駆動操作することができる。この開閉駆動操作に従って、遮断弁部が開閉動作する。またメイン通路における遮断弁部よりも一次ポート寄りの位置と、遮断弁部の背圧力室とを連通する連通路が設けられ、この連通路には、固定絞りが介在されている。さらに加えて、メイン通路に、遮断弁部と、メイン通路および連通路の接続点との間で、差圧発生弁部が介在される。この差圧発生弁部は、遮断弁部が開状態にあって、この遮断弁部を圧縮性を有する流体が流下するとき、一次圧力および流量に応じて開度を変化させ、一次圧力と二次圧力との差圧をほぼ一定に保持する。
【0012】
これによって一次圧力および流量が変動しても、前記差圧がほぼ一定に保たれるので、差圧に基づく駆動力は変動しない。したがって遮断弁部は、一次圧力および流量の変動に影響されることなく、安定して動作する。このように遮断弁部の安定した動作が可能であるので、広い一次圧力範囲および広い流量範囲で好適に用いることができる。また差圧発生弁部の構成だけを変更することによって、一次圧力と二次圧力との差圧を設定変更できる利点もある。
【0013】
さらに操作弁部によって、パイロット圧を操作し、遮断弁部を駆動する構成とすることによって、遮断弁部を駆動するために流体圧を利用することができ、操作弁部は、パイロット通路を開閉できればよく、小形にすることができる。したがって遮断弁装置を小形に実現することができる。つまり広い一次圧力範囲および広い流量範囲で好適に用いることができる遮断弁を、小形に実現することができる。
【0014】
請求項2記載の本発明は、遮断弁部は、
弁座が形成される遮断弁ハウジングと、
遮断弁ハウジング内に、開方向および閉方向へ変位自在に設けられ、弁座に対して着座および離間してメイン通路を開閉する開閉部を有する遮断弁体であって、弁ハウジングと協働して、一次圧力が導かれる第1圧力室と、一次圧力が導かれる空間に固定絞りを介して連なる背圧力室と、開閉部が配置される第2圧力室とを形成し、第1圧力室の流体から開方向の流体圧駆動力を受ける第1受圧面と、背圧力室の流体から閉方向の流体圧駆動力を受ける背受圧面と、第2圧力室の流体から開方向の流体圧駆動力を受ける第2受圧面とが形成される遮断弁体と、
遮断弁体に閉方向のばね駆動力を与える遮断ばね力発生手段であって、ばね駆動力は、背圧力室の流体の圧力である背圧力が一次圧力と同一である場合、前記各受圧面で受ける流体圧駆動力およびばね駆動力の合力である総合駆動力が、閉方向に向かう駆動力となり、背圧力が二次圧力と同一である場合、前記総合駆動力が、開方向に向かう駆動力となる大きさを有する遮断ばね力発生手段とを備え、
操作弁部は、背圧力室と二次ポートとを連通するパイロット通路に介在され、予め定める操作入力に基づいて、パイロット通路を開閉することを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、遮断弁部の遮断弁体には、第1および第2受圧面ならびに背受圧面が形成されており、遮断弁体は、これら各受圧面によって流体から流体圧駆動力を受ける。また遮断弁部には、ばね力発生手段が設けられており、遮断弁体は、ばね力発生手段からばね駆動力を受ける。遮断弁部は、遮断弁体が前記流体圧駆動力およびばね駆動力の合力である総合駆動力によって駆動され、メイン通路を開閉する。
【0016】
ばね駆動力は、背圧力が一次圧力と同一である場合、前記総合駆動力が、閉方向に向かう駆動力となり、背圧力が二次圧力と同一である場合、前記総合駆動力が、開方向に向かう駆動力となるように決定さている。操作弁部が閉状態にあるとき、背圧力は一次圧力と同一となり、各受圧面で受ける流体圧駆動力の合力である差圧駆動力は、閉方向に向かう駆動力となり、ばね駆動力と協働して遮断弁部を閉じる。操作弁部が開状態にあるとき、背圧力は二次圧力となり、差圧駆動力は、開方向に向かう駆動力となり、ばね駆動力に抗して遮断弁部を開く。したがって操作弁部によって、遮断弁部を開閉駆動操作し、メイン通路を開閉することができる。
【0017】
遮断弁部が開状態にあるとき、第1受圧面には、一次圧力が作用し、第2受圧面および背受圧面には、二次圧力およびこれと同一の圧力が作用している。このとき二次圧力は、差圧発生弁部によって、一次圧力との差圧がほぼ一定に保たれている。したがって遮断弁部の安定した動作を達成する電磁遮断弁装置を実現することができる。
【0018】
また遮断弁部が閉状態にあるとき、前記差圧駆動力が閉方向に向かう駆動力となっており、この差圧駆動力が遮断弁部を閉状態に保つレシート力として働く。一次圧力が大きくなると、遮断弁部が閉状態にあるときの前記差圧駆動力が大きくなり、前記レシート力が大きくなるので、一次圧力が高圧のときでも、高いレシート性を確保して、閉状態を確実に保持することができる。
【0019】
請求項3記載の本発明は、操作弁部は、
弁座が形成される操作弁ハウジングと、
操作弁ハウジング内に、開方向および閉方向へ変位自在に設けられ、弁座に対して着座および離間してパイロット通路を開閉する操作弁体であって、閉状態にあるとき、背圧力が導かれる空間から閉方向の駆動力を受けることを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、操作弁部は、閉状態にあるとき、操作弁体が遮断弁部における背圧力が導かれる空間から閉方向の駆動力を受ける。このときの背圧力は一次圧力と同一である。このように一次圧力と同一となる背圧力に基づく駆動力が閉方向に向かう駆動力となっており、この駆動力が操作弁部を閉状態に保つレシート力として働く。一次圧力が大きくなると、操作弁部が閉状態にあるときの前記駆動力が大きくなり、前記レシート力が大きくなるので、一次圧力が高圧のときでも、高いレシート性を確保して、閉状態を確実に保持することができる。
【0021】
請求項4記載の本発明は、差圧発生弁部は、
差圧弁ハウジングと、
差圧弁ハウジング内に、開方向および閉方向へ変位自在に保持され、一次圧力に基づく流体圧駆動力を開方向へ受ける差圧弁体と、
差圧弁体に、閉方向へばね駆動力を与える差圧ばね力発生手段とを含むことを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、差圧発生弁部の差圧弁体は、一次圧力に基づく流体圧駆動力を開方向へ受けるとともに、差圧ばね力発生手段からばね駆動力を閉方向に受ける。このような差圧発生弁部は、その一次ポート側と、二次ポート側との間に、差圧ばね力発生手段によるばね駆動力に対応する差圧を発生させることができる。したがって遮断弁部が開状態にあるときの一次圧力と二次圧力とをほぼ一定の差圧に保つことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の電磁遮断弁装置20を示す断面図である。図2は、電磁遮断弁装置20を示す流体圧回路図である。電磁遮断弁装置20は、たとえば高圧ガス装置を含む流体圧装置に設けられ、一次側から二次側に流体が流下する流路に介在されて、この流路を開閉する弁装置である。本実施の形態において、流体は、圧縮性を有する圧縮性流体である。圧縮性流体は、空気などの気体であってもよいし、気泡を含有するる液体であってもよいし、その他外圧によって圧縮する流体であればよい。
【0024】
電磁遮断弁装置20は、遮断弁部21と、操作弁部22と、差圧発生弁部23とを含んで構成される。電磁遮断弁装置20は、パイロット圧を利用する2段形の遮断弁装置であって、ハウジング体24を有し、このハウジング体24に、メイン通路25と、パイロット通路26とが形成されている。メイン通路25に遮断弁部21および差圧発生弁部23が介在され、パイロット通路26に操作弁部22が介在される。
【0025】
ハウジング体24には、前記流路の一次側に接続される一次ポート27と、前記流路の二次側に接続される二次ポート28とが形成され、これら各ポート27,28を連通するようにメイン通路25が形成される。このメイン通路25の中途部に遮断弁部21が介在される。遮断弁部21は、一次圧力Pinと二次圧力Poutとの差圧ΔPを利用して、メイン通路25を開閉する。一次圧力Pinは、一次ポート27における流体の圧力であり、二次圧力Poutは、二次ポート28における流体の圧力である。
【0026】
遮断弁部21は、遮断弁ハウジング30と、遮断弁体31と、遮断ばね力発生手段32とを備える。遮断弁ハウジング30は、ハウジング体24の一部によって構成される。この遮断弁ハウジング30内に、遮断弁体31および遮断ばね力発生手段32とが設けられる。
【0027】
遮断弁ハウジング30には、弁座33が形成されており、遮断弁体31は、弁座33に近づく方向および弁座33から遠ざかる方向に変位自在に設けられている。この遮断弁体31が弁座33に着座することによって、メイン通路25が閉塞され、遮断弁体31が弁座33から離間することによって、メイン通路25が開放される。したがって弁座33に近づく方向は閉方向であり、弁座33から遠ざかる方向は開方向である。また遮断弁体31は、一次ポート27側から弁座33に着座する構成である。
【0028】
遮断弁体31は、略円柱状の軸部35と、軸部35の軸線方向一端部に同軸で連なる略短円柱状のフランジ部36とを有し、軸線方向に変位自在である。軸部35は、軸線方向両端部間の中間部で、遮断弁ハウジング30との間のシールを達成しており、軸線方向他端部に開閉部37を有する。開閉部37が、その端面部に設けられるシート部分38の弁座33に対する着座および離間によって、メイン通路25を開閉する。開閉部37は、軸部分35の残余の部分よりも小径である。フランジ部36は、軸部35よりも大径であり、遮断弁ハウジング30との間のシールを達成している。
【0029】
このような遮断弁体31と前記遮断弁ハウジング30とが協働して、第1圧力室40、第2圧力室41および背圧力室42が形成される。第1圧力室40は、遮断弁体31の軸部35におけるシール部位およびフランジ部36におけるシール部位間の部分と、遮断弁ハウジング30とによって形成される。この第1圧力室40は、メイン通路25における遮断弁部21および差圧発生弁部23よりも一次ポート21寄りの位置に、一次圧力導入通路47によって連通され、一次圧力P1が導かれている。
【0030】
第2圧力室41は、遮断弁体31の軸部35におけるシール部位よりも軸線方向一端部側の部分と、遮断弁ハウジング30とによって形成される。この第2圧力室41は、開閉部37が収容されており、シート部分38が弁座33に着座した状態で、一次側領域44と二次側領域45とに仕切られる。一次側領域44は、開閉部37の着座部位よりも半径方向外方側の部分が臨む領域であり、メイン通路25の一次ポート27寄りの部分に連なっている。二次側領域45は、開閉部37の着座部位よりも半径方向内方側の部分が臨む領域であり、メイン通路25の二次ポート28寄りの部分に連なっている。
【0031】
背圧力室42は、遮断弁体31のフランジ部36におけるシール部位よりも軸部35とは反対側の部分と、遮断弁ハウジング30とによって形成される。この背圧力室42は、一次圧力P1が導かれる空間である第1圧力室40に、接続通路48によって連通される。この接続通路48は、遮断弁体31に形成され、固定絞り49が介在される。
【0032】
遮断弁ハウジング30と協働して、前記各圧力室40〜42を形成する遮断弁体31には、第1受圧面50、第2受圧面51および背受圧面52が形成される。第1受圧面50は、フランジ部36の軸部35側の端面から成り、フランジ部36の軸直角断面積A1から、軸部35の軸直角断面積A2を減算した受圧面積A1−A2を有する。この第1受圧面50は、第1圧力室40に臨み、第1圧力室40の流体から開方向の流体圧駆動力を受ける。第1受圧面50が受ける流体圧駆動力(以下「第1流体圧駆動力」という場合がある)F1は、第1圧力室40の流体の圧力である第1圧力P1に基づく駆動力P1×(A1−A2)である。
【0033】
第2受圧面51は、開閉部37の外表面から成り、軸部35の軸直角断面積A2と同一の受圧面積A2を有する。この第2受圧面51のうち、弁座33に着座する着座部位よりも内側の受圧面部分は、着座部位の円の面積、すなわち弁座33の直径と同一の円の面積A3と同一の面積A3を有し、着座部位よりも外側の受圧面部分は、前記第2受圧面51全体の受圧面積A2から内側の受圧面部分A3の面積を減算した面積A2−A3を有する。
【0034】
また第2受圧面51は、第2圧力室41に臨み、第2圧力室41の流体から開方向の流体圧駆動力を受ける。第2受圧面51が受ける流体圧駆動力は、内外の各受圧面部分が受ける流体駆動力の合力である。内側の受圧面部分が受ける流体圧駆動力(以下「内側第2流体圧駆動力」という場合がある)F2iは、二次側領域45の流体の圧力である二次側第2圧力P2oに基づく駆動力P2o×A3であり、外側の受圧面部分が受ける流体圧駆動力(以下「外側第2流体圧駆動力」という場合がある)F2oは、一次側領域44の流体の圧力である一次側第1圧力P2iに基づく駆動力P2i×(A2−A3)である。
【0035】
背受圧面52は、フランジ部36の軸部35とは反対側の端面から成り、フランジ部36の軸直角断面積A1と同一の受圧面積A1を有する。この背受圧面52は、背圧力室42に臨み、背圧力室42の流体から閉方向の流体圧駆動力を受ける。背受圧面52が受ける流体圧駆動力(以下「背流体圧駆動力」という場合がある)Frは、背圧力室42の流体の圧力である背圧力Prに基づく駆動力Pr×A1である。
【0036】
遮断ばね力発生手段32は、遮断弁体31に閉方向のばね駆動力Fsprを与える手段であって、ばね部材、たとえば圧縮コイルばねによって実現される。この遮断ばね力発生手段32は、背圧力42に設けられ、一端部が遮断弁ハウジング30に支持され、他端部が遮断弁体31に支持されて設けられる。
【0037】
遮断ばね力発生手段32のばね駆動力Fsprは、背圧力Prが一次圧力Pinと同一である場合、前記各受圧面50〜52で受ける流体圧駆動力F1,F2i,F2o,Frおよびばね駆動力Fsprの合力である総合駆動力Ftが、閉方向に向かう駆動力となり、背圧力Prが二次圧力Poutと同一である場合、前記総合駆動力Ftが、開方向に向かう駆動力となる大きさを有する。
【0038】
総合駆動力Ftは、厳密には、遮断弁ハウジング30と遮断弁体31との間の摺動抵抗力Fsealを考慮される。この摺動抵抗力Fsealは、たとえば遮断弁体31の軸部35と弁ハウジング30の間のシールを達成するためのシール部材、および断弁体31のフランジ部36と弁ハウジング30の間のシールを達成するためのシール部材などに大きく起因するものであり、その配置および個数などを考慮し、適宜求めることができる。摺動抵抗力Fsealは、言うまでもなく、遮断弁体31に対して、変位方向と逆方向に働く力である。
【0039】
パイロット通路26は、メイン通路25の遮断弁部21および差圧発生弁部23よりも二次ポート28寄りの位置と、遮断弁部21の背圧力室42を連通するように形成されている。このパイロット通路26の中途部に操作弁部22が介在される。
【0040】
操作弁部22は、電磁弁によって実現され、操作弁ハウジング55と、操作弁体56と、操作ばね力発生手段57と、駆動ソレノイド手段58とを備える。操作ばね力発生手段57と駆動ソレノイド手段58とによって、操作弁部22の駆動手段が構成される。操作弁ハウジング55は、ハウジング体24の一部によって構成される。この操作弁ハウジング55内に、操作弁体56および操作ばね力発生手段57とが設けられ、操作弁ハウジング55を外囲するようにして駆動ソレノイド手段58が設けられる。
【0041】
操作弁ハウジング55には、弁座60が形成されており、操作弁体56は、弁座60に近づく方向および弁座60から遠ざかる方向に変位自在に設けられている。この操作弁体56が弁座60に着座することによって、パイロット通路26が閉塞され、操作弁体56が弁座60から離間することによって、パイロット通路26が開放される。したがって弁座60に近づく方向は閉方向であり、弁座60から遠ざかる方向は開方向である。操作弁体56は、背圧力室42側から弁座60に着座する。
【0042】
操作弁体56は、略円柱状の軸部58と、軸部58の軸線方向一端部に同軸で連なる略短円柱状のプランジャ部59とを有し、軸線方向に変位自在である。軸部58は、軸線方向他端部に開閉部62を有し、開閉部62が、その端面部に設けられるシート部分63の弁座60に対する着座および離間によって、パイロット通路26を開閉する。
【0043】
この操作弁体56は、操作弁ハウジング55に対して緩やかに保持されており、操作弁体56と操作弁ハウジング55との間に流体が流下可能な隙間を有する。操作弁体56が弁座60に着座した閉状態で、開閉部62の着座部位よりも半径方向外方側の部分が配置される空間64が、パイロット通路26の操作弁部22よりも背圧力室42寄りの部分に連なっており、この背圧力Prが導かれる空間64の圧力P64が、前記隙間を介して操作弁体56の軸線方向他端部に導かれ、この軸線方向他端部の受圧面で、閉方向の駆動力として受ける。この駆動力は、前記空間64の圧力P64に基づく駆動力である。
【0044】
操作ばね力発生手段57は、操作弁体56に閉方向のばね駆動力を与える手段であって、ばね部材、たとえば圧縮コイルばねによって実現される。この操作ばね力発生手段57は、操作弁体56の軸線方向他端部側に設けられ、一端部が操作弁ハウジング55に支持され、他端部が操作弁体56に支持されて設けられる。
【0045】
駆動ソレノイド手段58は、操作弁体56のプランジャ部59を外囲するように設けられ、操作弁体56に開方向の電磁駆動力を与えるための手段であって、ソレノイドコイルによって実現される。この駆動ソレノイド手段58は、駆動電流Iが供給されることによって、操作ばね力発生手段57のばね駆動力に抗して操作弁体56を開方向へ変位させる電磁駆動力を、操作弁体56に与え、操作弁体56が開方向へ駆動される。また駆動ソレノイド手段58は、駆動電流Iの供給が停止されることによって、電磁駆動力の発生が停止され、この状態では、操作ばね力発生手段57のばね駆動力によって、操作弁体56が閉方向へ駆動される。
【0046】
このように駆動手段は、ばね力発生手段57によって遮断弁体56に開方向および閉方向のいずれか一方へばね駆動力を与え、駆動ソレノイド手段58によって遮断弁体56に開方向および閉方向のいずれか他方へばね駆動力より大きい電磁駆動力を選択的に与え、パイロット通路26を開閉制御することができる。ばね駆動力と電磁駆動力とは、相互に反対方向への駆動力であればよく、ばね駆動力が開方向に与えられ、電磁駆動力が閉方向に与えられてもよい。
【0047】
差圧発生弁部23は、メイン通路25の遮断弁部21よりも一次ポート27寄りで、かつ一次圧導入通路47の接続点よりも二次ポート28寄りで、メイン通路25に介在される。差圧発生弁部23は、差圧弁ハウジング70と、差圧弁体71と、差圧ばね力発生手段72とを備える。差圧弁ハウジング70は、ハウジング体24の一部によって構成される。この差圧弁ハウジング70内に、差圧弁体71および差圧ばね力発生手段72とが設けられる。
【0048】
差圧弁ハウジング70には、弁座73が形成されており、差圧弁体71は、弁座73に近づく方向および弁座73から遠ざかる方向に変位自在に設けられている。この差圧弁体71が弁座73に着座することによって、メイン通路25が閉塞され、差圧弁体71が弁座73から離間することによって、メイン通路25が開放される。したがって弁座73に近づく方向は閉方向であり、弁座73から遠ざかる方向は開方向である。差圧弁体71は、二次ポート28側から弁座73に着座する。
【0049】
差圧弁体71は、略円柱状の部材であり、軸線方向に変位自在である。差圧弁体71は、軸線方向一端部の端面部にシート部分75を有し、このシート部分75の弁座73に対する着座および離間によって、メイン通路25を開閉する。この差圧弁体71は、軸線方向一端部の弁座73への着座部位の内側の部分は、メイン通路25の一次ポート27寄りの部分に連なる空間に臨んでおり、軸線方向一端部の着座部位の外側の部分が臨む空間が、メイン通路25の一次ポート27寄りの部分に、差圧弁体71に形成される通路を介して連なっている。
【0050】
このような差圧弁体71には、弁座73に着座する着座部位を軸線方向に垂直な面に投影した面積の開受圧面77を有するとともに、この開受圧面77と同一面積の閉受圧面78を有する。開受圧面77は、差圧弁部23に関してメイン通路25の一次ポート27側の部分から流体の圧力に基づく開方向の流体圧駆動力を受ける。閉受圧面78は、差圧弁部23に関してメイン通路25の二次ポート28側の部分から流体の圧力に基づく閉方向の流体圧駆動力を受ける。
【0051】
差圧ばね力発生手段72は、差圧弁体71に閉方向のばね駆動力を与える手段であって、ばね部材、たとえば圧縮コイルばねによって実現される。この差圧ばね力発生手段72は、差圧弁体71の二次ポート28側に設けられ、一端部が差圧弁ハウジング70に支持され、他端部が差圧弁体71に支持されて設けられる。
【0052】
このような差圧弁部23では、差圧弁体71が開受圧面77で受ける流体圧駆動力と、差圧弁体71が閉受圧面78で受ける流体圧駆動力および差圧ばね力発生手段から受けるばね駆動力の合力とが釣り合うように、メイン通路25を開閉する。これによって差圧弁部23は、メイン通路25における差圧弁部23に関して、一次ポート27側の部分と二次ポート28側の部分との間に、クラッキング圧などの呼ばれるばね力発生手段72によるばね力に対応した設定圧力に相当する差圧が生じるように、メイン通路25を開閉する。つまりメイン通路25における差圧弁部23に関して、一次ポート27側の部分と二次ポート28側の部分とに、設定される一定の差圧を発生させ、その差圧に保持することができる。この差圧の設定は、ばね力発生手段72の選択にって、任意かつ容易に設定することができる。
【0053】
このような電磁遮断弁装置20では、遮断弁部21および操作弁部22が閉状態にある状態から、駆動ソレノイド手段58に駆動電流Iが供給されて、操作弁部22が開状態にされると、背圧力室40の背圧力Prがパイロット通路26を介して抜け、固定絞り49によって、第1圧力P1と、背圧力Prとの間に差圧が発生する。このときの遮断弁体31に働く駆動力の関係式は、次式(1)で表される。
【0054】
【数1】
Figure 0003788975
【0055】
このとき、流体がメイン通路25を流下していないので、差圧発生弁部23に関して一次ポート27側および二次ポート28側は、同一の圧力であり、一次側第2圧力Piは、一次圧力Pinと同一となる。また第1圧力P1は、一次圧力Pinと同一であり、背圧力Prおよび二次側第2圧力P2oは、二次圧力Poutと同一である。またこのように遮断弁部21が閉状態にあるときの二次圧力Poutは、一次圧力Pinに比べて十分小さく、二次圧力Poutに基づく流体圧駆動力は、遮断弁体31の駆動への影響が殆どなく、無視できるものとなる。したがって前記式(1)は、次式(2)のようになり、遮断弁部21は、ばね駆動力Fsprおよび摺動抵抗力Fsealに打ち勝って、開動作し、メイン通路25を開く。
Fspr+Fseal<Pin(A1−A3) …(2)
【0056】
このようにして遮断弁部21が開状態となると、流体がメイン通路25を流下するので、差圧発生弁部23に関して一次ポート27側および二次ポート28側の間に、前記設定される差圧が生じる。差圧発生弁部23に関して、一次ポート27側の圧力は、一次圧力Pinであり、二次ポート28側の圧力は、二次圧力Poutである。このときの遮断弁体31に働く駆動力の関係式は、次式(3)で表される。
【0057】
【数2】
Figure 0003788975
【0058】
このとき第1圧力P1が一次圧力Pinであり、各第2圧力P2i,P2oおよび背圧力PrがPoutとなる。したがって前記式(3)は、次式(4)のようになり、開方向の駆動力が閉方向の駆動力より大きい状態が保たれるので、開状態が保たれる。
Fspr+Pout×(A1−A2)<Pin(A1−A2)
Fspr<(Pin−Pout)×(A1−A2)
Fspr<ΔP×(A1−A2) …(4)
【0059】
ここでΔPは、一次圧力Pinと二次圧力Poutとの差圧であり、式(4)を満たすような圧力損失ΔPを差圧発生弁部23で生み出す。
【0060】
このように遮断弁部21および操作弁部22が開状態にある状態から、駆動ソレノイド手段58への駆動電流I供給が停止されて、操作弁部22が閉状態にされると、背圧力室40の背圧力Prが上昇し、第1圧力P1と同一となる。このときの遮断弁体31に働く駆動力の関係式は、次式(5)で表される。
【0061】
【数3】
Figure 0003788975
【0062】
このとき、流体がメイン通路25を流下しているので、差圧発生弁部23に関して一次ポート27側および二次ポート28側の間に、前記設定される差圧が生じる。差圧発生弁部23に関して、一次ポート27側の圧力は、一次圧力Pinであり、二次ポート28側の圧力は、二次圧力Poutである。第1圧力P1および背圧力Prは、一次圧力Pinであり、各第2圧力P2i,P2oは、二次圧力Poutである。したがって前記式(5)は、次式(6)のようになり、遮断弁部21は、摺動抵抗力Fsealに打ち勝って、閉動作し、メイン通路25を開く。
Fspr+ΔP×A2>Fseal …(6)
【0063】
ここでΔPは、一次圧力Pinと二次圧力Poutとの差圧である。このようにして遮断弁部21が閉状態となると、流体がメイン通路25を流下しなくなるので、差圧発生弁部23に関して一次ポート27側と二次ポート28側とは、同一の圧力となる。このときの遮断弁体31に働く駆動力の関係式は、次式(7)で表される。
【0064】
【数4】
Figure 0003788975
【0065】
このとき第1圧力P1、一次側第2圧力P2iおよび背圧力Prは、一次圧力Pinとなり、二次側第2圧力P2oは、二次圧力Poutとなる。したがって前記式(7)は、次式(8)のようになり、開方向の駆動力が閉方向の駆動力より大きい状態が保たれるので、開状態が保たれる。
Fspr+Pin×A3>Pout×A3 …(8)
【0066】
このように電磁遮断弁装置20では、操作弁部22の開閉によって、遮断弁部21のパイロット圧としての背圧力Prを操作し、遮断弁部21を開閉することができる。遮断弁部21は、一次圧力Pinと二次圧力Poutとの差圧ΔPを利用して開閉動作している。具体的には、遮断弁部21が閉状態にあるときの前記差圧ΔPは、遮断弁部21が閉状態にあるときの二次圧力Poutが極めて小さいので、一次圧力Pinが、そのまま差圧に相当しており、式(2)に示すように差圧に相当する一次圧力Pinに基づいて開動作している。また遮断弁部21が閉状態にあるときの前記差圧ΔPは、差圧発生弁部23によって設定される差圧であり、式(6)に示されるように、差圧ΔPに基づいて閉動作している。
【0067】
図3は、メイン通路25を流下する流体の流量Qと、一次ポート27から二次ポート28に至るまでの圧力損失との関係を示すグラフである。図4は、一次圧力Pinと、一次ポート27から二次ポート28に至るまでの圧力損失との関係を示すグラフである。図5は、メイン通路25を流下する流体の流量Qと、一次圧力Pinと、一次ポート27から二次ポート28に至るまでの圧力損失との関係を示すグラフである。
【0068】
図3および図4において、各実線80,81は、本実施の形態における関係を示し、各仮想線82,83は、従来の技術における関係を示す。また図5において、実線85は、一次圧力Pinが比較的高圧である場合の流量Qと圧力損失との関係を示し、破線86は、一次圧力Pinが比較的低圧である場合の流量Qと圧力損失との関係を示す。一次ポート27から二次ポート28に至るまでの圧力損失によって、一次圧力Pinと二次圧力Poutとの間に差圧ΔPが生じる。
【0069】
電磁遮断弁装置20では、メイン通路25に介在される遮断弁部21は、操作弁部22の操作に従って、一次圧力Pinと二次圧力Poutとの差圧ΔPを利用して、この差圧ΔPに基づく駆動力によって開閉動作される。メイン通路25の遮断弁部21よりも一次ポート寄りには、差圧発生弁部23が介在される。この差圧発生弁部23は、遮断弁部21が開状態にあって、この遮断弁部21を圧縮性を有する流体が流下するときでも、一次圧力Pinおよび流量Qに応じて開度を変化させ、一次圧力Pinと二次圧力Poutとの差圧ΔPをほぼ一定に保持する。したがって前記式(4),(6)に示される差圧ΔPが一定に保たれるので、遮断弁部21を閉動作させる駆動力が、一次圧力Pinおよび流量Qが変動しても、ほぼ一定に保たれ、安定した閉動作をすることができる。このように遮断弁部21の安定した動作が可能であるので、電磁遮断弁装置20は、広い一次圧力範囲および広い流量範囲で好適に用いることができる。また差圧発生弁部23の構成だけを変更することによって、特に差圧ばね力発生手段72を変えることによって、前記差圧ΔPを容易に設定変更できる利点もある。
【0070】
さらに操作弁部22によって、パイロット圧として背圧力Prを操作し、遮断弁部21を駆動する構成とすることによって、遮断弁部21を駆動するために流体圧を利用することができ、操作弁部21は、パイロット通路26を開閉できればよく、小形にすることができる。つまり操作弁部22におけるシート径、つまり着座部位の径を小さくし、この操作弁部22の閉状態に保つレシート力を小さく抑えることができ、駆動ソレノイド手段58などを小形にし、したがって遮断弁装置を小形に実現することができる。つまり広い一次圧力範囲および広い流量範囲で好適に用いることができる遮断弁を、小形に実現することができる。
【0071】
また遮断弁部21の遮断弁体31には、第1および第2受圧面50,51ならびに背受圧面52が形成されており、遮断弁体31は、これら各受圧面50〜52によって流体から流体圧駆動力F1,F2i,F2o,Frを受ける。また遮断弁部21には、ばね力発生手段32が設けられており、遮断弁体31は、ばね力発生手段32からばね駆動力Fsprを受ける。遮断弁部21は、遮断弁体31が前記流体圧駆動力F1,F2i,F2o,Frおよびばね駆動力Fsprの合力である総合駆動力Ftによって駆動され、メイン通路25を開閉する。
【0072】
ばね駆動力Fsprは、背圧力Prが一次圧力Pinと同一である場合、前記総合駆動力Ftが、閉方向に向かう駆動力となり、背圧力Prが二次圧力Poutと同一である場合、前記総合駆動力Ftが、開方向に向かう駆動力となるように決定さている。操作弁部22が閉状態にあるとき、背圧力Prは一次圧力Pinと同一となり、各受圧面で受ける流体圧駆動力F1,F2i,F2o,Frの合力である差圧駆動力は、閉方向に向かう駆動力となり、ばね駆動力Fsprと協働して遮断弁部21を閉じる。操作弁部22が開状態にあるとき、背圧力Prは二次圧力Poutとなり、差圧駆動力は、開方向に向かう駆動力となり、ばね駆動力Fsprに抗して遮断弁部21を開く。したがって操作弁部22によって、遮断弁部21を開閉駆動操作し、メイン通路25を開閉することができる。
【0073】
遮断弁部21が開状態にあるとき、第1受圧面50には、一次圧力Pinが作用し、第2受圧面51および背受圧面52には、二次圧力Poutが作用している。このとき二次圧力Poutは、差圧発生弁部23によって、一次圧力Pinとの差圧ΔPがほぼ一定に保たれている。したがって遮断弁部21の安定した動作を達成する電磁遮断弁装置20を実現することができる。
【0074】
また遮断弁部21が閉状態にあるとき、前記差圧駆動力が閉方向に向かう駆動力となっており、この差圧駆動力が遮断弁部21を閉状態に保つレシート力として働く。一次圧力Pinが大きくなると、遮断弁部21が閉状態にあるときの前記差圧駆動力が大きくなり、前記レシート力が大きくなるので、一次圧力Pinが高圧のときでも、高いレシート性を確保して、閉状態を確実に保持することができる。
【0075】
また操作弁部22は、閉状態にあるとき、操作弁体56が遮断弁部21における背圧力Prが導かれる空間64から閉方向の駆動力を受ける。このときの背圧力Prは一次圧力Pinと同一である。このように一次圧力Pinに基づく駆動力が閉方向に向かう駆動力となっており、この駆動力が操作弁部22を閉状態に保つレシート力として働く。一次圧力Pinが大きくなると、操作弁部22が閉状態にあるときの前記駆動力が大きくなり、前記レシート力が大きくなるので、一次圧力Pinが高圧のときでも、高いレシート性を確保して、閉状態を確実に保持することができる。
【0076】
上述の実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内で構成を変更することができる。たとえば接続通路48は、遮断弁体31以外に形成される構成であってもよいし、またメイン通路25の一次圧力Pinに保たれる部位と背圧力室42とを連通する通路をハウジング体24に形成する構成であって、この通路に固定絞りを介在させる構成であってもよい。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、メイン通路に介在される遮断弁部は、一次圧力と二次圧力との差圧を利用して、この差圧に基づく駆動力によって開閉動作される。メイン通路における遮断弁部よりも二次ポート寄りの位置と、遮断弁部の背圧力室とを連通するパイロット通路が設けられ、このパイロット通路に、操作弁部が介在されている。操作弁部は、遮断弁部に導くパイロット圧を操作することによって、前記差圧の遮断弁部に対する働き方を変化させることができ、遮断弁部を開閉駆動操作することができる。この開閉駆動操作に従って、遮断弁部が開閉動作する。またメイン通路における遮断弁部よりも一次ポート寄りの位置と、遮断弁部の背圧力室とを連通する連通路が設けられ、この連通路には、固定絞りが介在されている。さらに加えて、メイン通路に、遮断弁部と、メイン通路および連通路の接続点との間で、差圧発生弁部が介在される。この差圧発生弁部は、遮断弁部が開状態にあって、この遮断弁部を圧縮性を有する流体が流下するとき、一次圧力および流量に応じて開度を変化させ、一次圧力と二次圧力との差圧をほぼ一定に保持する。
【0078】
これによって一次圧力および流量が変動しても、前記差圧がほぼ一定に保たれるので、差圧に基づく駆動力は変動しない。したがって遮断弁部は、一次圧力および流量の変動に影響されることなく、安定して動作する。このように遮断弁部の安定した動作が可能であるので、広い一次圧力範囲および広い流量範囲で好適に用いることができる。また差圧発生弁部の構成だけを変更することによって、一次圧力と二次圧力との差圧を設定変更できる利点もある。
【0079】
さらに操作弁部によって、パイロット圧を操作し、遮断弁部を駆動する構成とすることによって、遮断弁部を駆動するために流体圧を利用することができ、操作弁部は、パイロット通路を開閉できればよく、小形にすることができる。したがって遮断弁装置を小形に実現することができる。つまり広い一次圧力範囲および広い流量範囲で好適に用いることができる遮断弁を、小形に実現することができる。
【0080】
また本発明によれば、遮断弁部の遮断弁体には、第1および第2受圧面ならびに背受圧面が形成されており、遮断弁体は、これら各受圧面によって流体から流体圧駆動力を受ける。また遮断弁部には、ばね力発生手段が設けられており、遮断弁体は、ばね力発生手段からばね駆動力を受ける。遮断弁部は、遮断弁体が前記流体圧駆動力およびばね駆動力の合力である総合駆動力によって駆動され、メイン通路を開閉する。
【0081】
ばね駆動力は、背圧力が一次圧力と同一である場合、前記総合駆動力が、閉方向に向かう駆動力となり、背圧力が二次圧力と同一である場合、前記総合駆動力が、開方向に向かう駆動力となるように決定さている。操作弁部が閉状態にあるとき、背圧力は一次圧力と同一となり、各受圧面で受ける流体圧駆動力の合力である差圧駆動力は、閉方向に向かう駆動力となり、ばね駆動力と協働して遮断弁部を閉じる。操作弁部が開状態にあるとき、背圧力は二次圧力となり、差圧駆動力は、開方向に向かう駆動力となり、ばね駆動力に抗して遮断弁部を開く。したがって操作弁部によって、遮断弁部を開閉駆動操作し、メイン通路を開閉することができる。
【0082】
遮断弁部が開状態にあるとき、第1受圧面には、一次圧力が作用し、第2受圧面および背受圧面には、二次圧力およびこれと同一の圧力が作用している。このとき二次圧力は、差圧発生弁部によって、一次圧力との差圧がほぼ一定に保たれている。したがって遮断弁部の安定した動作を達成する電磁遮断弁装置を実現することができる。
【0083】
また遮断弁部が閉状態にあるとき、前記差圧駆動力が閉方向に向かう駆動力となっており、この差圧駆動力が遮断弁部を閉状態に保つレシート力として働く。一次圧力が大きくなると、遮断弁部が閉状態にあるときの前記差圧駆動力が大きくなり、前記レシート力が大きくなるので、一次圧力が高圧のときでも、高いレシート性を確保して、閉状態を確実に保持することができる。
【0084】
また本発明によれば、操作弁部は、閉状態にあるとき、操作弁体が遮断弁部における背圧力が導かれる空間から閉方向の駆動力を受ける。このときの背圧力は一次圧力と同一である。このように一次圧力と同一となる背圧力に基づく駆動力が閉方向に向かう駆動力となっており、この駆動力が操作弁部を閉状態に保つレシート力として働く。一次圧力が大きくなると、操作弁部が閉状態にあるときの前記駆動力が大きくなり、前記レシート力が大きくなるので、一次圧力が高圧のときでも、高いレシート性を確保して、閉状態を確実に保持することができる。
【0085】
また本発明によれば、差圧発生弁部の差圧弁体は、一次圧力に基づく流体圧駆動力を開方向へ受けるとともに、差圧ばね力発生手段からばね駆動力を閉方向に受ける。このような差圧発生弁部は、その一次ポート側と、二次ポート側との間に、差圧ばね力発生手段によるばね駆動力に対応する差圧を発生させることができる。したがって遮断弁部が開状態にあるときの一次圧力と二次圧力とをほぼ一定の差圧に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の電磁遮断弁装置20を示す断面図である。
【図2】電磁遮断弁装置20を示す流体圧回路図である。
【図3】メイン通路25を流下する流体の流量Qと、一次ポート27から二次ポート28に至るまでの圧力損失との関係を示すグラフである。
【図4】一次圧力Pinと、一次ポート27から二次ポート28に至るまでの圧力損失との関係を示すグラフである。
【図5】メイン通路25を流下する流体の流量Qと、一次圧力Pinと、一次ポート27から二次ポート28に至るまでの圧力損失との関係を示すグラフである。
【図6】従来の技術の電磁遮断弁装置1を示す断面図である。
【図7】電磁遮断弁装置1を示す流体圧回路図である。
【図8】圧縮性流体が遮断弁部3を流下するときの流量qと圧力損失との関係を示すグラフである。
【図9】圧縮性流体が遮断弁部3を流下するときの一次圧力p1と圧力損失との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
20 電磁遮断弁装置
21 遮断弁部
22 操作弁部
23 差圧発生弁部
27 一次ポート
28 二次ポート

Claims (4)

  1. 一次ポートおよび二次ポートを連通するメイン通路に介在されてメイン通路を開閉する遮断弁部であって、一次ポートにおける流体の圧力である一次圧力と二次ポートにおける流体の圧力である二次圧力との差圧を利用して開閉動作する遮断弁部と、
    メイン通路における遮断弁部よりも二次ポート寄りの位置と、遮断弁部の背圧力室とを連通し、二次圧力をパイロット圧として遮断弁部に導くパイロット通路に介在され、パイロット圧を操作して、遮断弁部を開閉駆動操作する操作弁部と、
    メイン通路における遮断弁部よりも一次ポート寄りの位置と、遮断弁部の背圧力室とを連通する連通路に介在される固定絞りと、
    前記メイン通路に遮断弁部と、メイン通路および連通路の接続点との間で介在され、遮断弁部が開状態にあるとき、一次圧力および流量に応じて開度を変化させ、一次圧力と二次圧力との差圧をほぼ一定に保持する差圧発生弁部とを含むことを特徴とする遮断弁装置。
  2. 遮断弁部は、
    弁座が形成される遮断弁ハウジングと、
    遮断弁ハウジング内に、開方向および閉方向へ変位自在に設けられ、弁座に対して着座および離間してメイン通路を開閉する開閉部を有する遮断弁体であって、弁ハウジングと協働して、一次圧力が導かれる第1圧力室と、一次圧力が導かれる空間に固定絞りを介して連なる背圧力室と、開閉部が配置される第2圧力室とを形成し、第1圧力室の流体から開方向の流体圧駆動力を受ける第1受圧面と、背圧力室の流体から閉方向の流体圧駆動力を受ける背受圧面と、第2圧力室の流体から開方向の流体圧駆動力を受ける第2受圧面とが形成される遮断弁体と、
    遮断弁体に閉方向のばね駆動力を与える遮断ばね力発生手段であって、ばね駆動力は、背圧力室の流体の圧力である背圧力が一次圧力と同一である場合、前記各受圧面で受ける流体圧駆動力およびばね駆動力の合力である総合駆動力が、閉方向に向かう駆動力となり、背圧力が二次圧力と同一である場合、前記総合駆動力が、開方向に向かう駆動力となる大きさを有する遮断ばね力発生手段とを備え、
    操作弁部は、背圧力室と二次ポートとを連通するパイロット通路に介在され、予め定める操作入力に基づいて、パイロット通路を開閉することを特徴とする請求項1記載の遮断弁装置。
  3. 操作弁部は、
    弁座が形成される操作弁ハウジングと、
    操作弁ハウジング内に、開方向および閉方向へ変位自在に設けられ、弁座に対して着座および離間してパイロット通路を開閉する操作弁体であって、閉状態にあるとき、背圧力が導かれる空間から閉方向の駆動力を受けることを特徴とする請求項2記載の遮断弁装置。
  4. 差圧発生弁部は、
    差圧弁ハウジングと、
    差圧弁ハウジング内に、開方向および閉方向へ変位自在に保持され、一次圧力に基づく流体圧駆動力を開方向へ受ける差圧弁体と、
    差圧弁体に、閉方向へばね駆動力を与える差圧ばね力発生手段とを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遮断弁装置。
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