JP3788548B2 - ポリビニルブチラール樹脂組成物 - Google Patents

ポリビニルブチラール樹脂組成物 Download PDF

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  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリビニルブチラール樹脂組成物に関し、詳しくは、特定のエーテルエステル系可塑剤を配合してなる可塑化されたポリビニルブチラール樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
一般に、ポリビニルブチラール樹脂(以下、単に「ブチラール樹脂」と略記することもある)は、優れた接着性、耐寒性を有し、また無色透明で耐候性に優れているため、合わせガラス(安全ガラス)の中間膜として常用されている。
【0003】
この合わせガラスは、2枚またはそれ以上のガラスの間に可塑化ブチラール樹脂の膜をはさんだ積層構造物であり、ガラスが破壊された際に破片が飛散しない構造としたものである。これは自動車、列車、航空機等の風防ガラスとして、また高層建築物の窓ガラスとして極めて有用である。
【0004】
例えば、自動車事故が発生した場合、この時の衝撃により風防ガラスが破壊、飛散して人体を著しく傷つけたり、更には頭部がフロントガラスを貫通することにより死に到ることもある。また地震等により建築物の窓ガラスが破損した場合、ガラス片の落下が起こり非常に危険である。
【0005】
近年自動車において、このような風防ガラスの汎用化、高速化が進み、フロントガラスとしての安全性の一層の向上が必要になってきている。しかしながら、従来の合わせガラスでは、特に貫通性に劣りその性能向上が業界の課題となっている。
【0006】
従来、ブチラール樹脂用可塑剤としては、トリエチレングリコール・ビス(2−エチルブチレート)またはジラウレート、ジブチルセバケート、トリアリールホスフェート、ジアルキルフタレートおよびリシノレート等の化合物が使用されていた。しかしながら、これらの化合物はいずれも合わせガラス中間膜用として十分な性能を有するものではない。
【0007】
例えば、代表的なトリエチレングリコール・ビス(2−エチルブチレート)は、低温において比較的良好な貫通性能を有するが、高温では軟らかくなりすぎ腰がなくなる。また、この可塑剤により可塑化されたブチラール樹脂は常温下で相互粘着をする欠点を有し、あるいはこの可塑剤とブチラール樹脂との相溶性が十分ではなくブリードを起こしたり、合わせガラスに加工した場合に透明性が不十分となる。
【0008】
また、ジブチルセバケートは常温以外ではその耐貫通性は著しく減少する。
【0009】
また、これらの欠点を解消するために種々の検討がなされ、多くのブチラール樹脂用可塑剤が提案されている。例えば、特開昭56−36432号公報には、ポリビニルブチラール用の可塑剤として、テトラエチレングリコール・ビス(n−ヘプタノエート)が提案されており、特開昭57−23648号公報には、トリエチレングリコール・ビス(n−ヘプタノエート)とテトラエチレングリコール・ビス(n−ヘプタノエート)とからなる可塑剤およびアルカリ(土類)金属蟻酸塩からなる接着調節剤を含有してなるポリビニルブチラールシートが提案されており、特開昭57−38846号公報には、テトラエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)を含有してなるポリビニルブチラール組成物が提案されており、特開昭59−213750号公報には、脂肪族エーテルエステル系可塑剤とヒンダードアミン化合物とを含有してなるポリブチラール樹脂組成物が提案されているが、未だ満足できる性能のものは得られていない。
【0010】
従って、本発明の目的は、耐寒性、機械的物性に優れ、合わせガラス用の中間膜として用いた場合に耐貫通性、接着性に優れたポリビニルブチラール樹脂組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、種々検討を重ねた結果、ポリビニルブチラール樹脂に、特定のエーテルエステル系可塑剤を配合することにより、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0012】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、ポリビニルブチラール樹脂100重量部に、エーテルエステル系可塑剤20〜80重量部を配合してなるビニルブチラール樹脂組成物において、該エーテルエステル系可塑剤が、重合度の異なる6種又は7種からなり、かつ、重合度が4〜11の範囲で平均重合度5〜10のポリエチレングリコールと2−エチルヘキシル酸とのジエステルの混合物であることを特徴とするポリビニルブチラール樹脂組成物を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポリビニルブチラール樹脂組成物について詳述する。
【0014】
本発明に使用されるエーテルエステル系可塑剤は、重合度の異なる6種又は7種からなり、かつ、重合度が4〜11の範囲で平均重合度5〜10のポリエチレングリコールと2−エチルヘキシル酸とのジエステルの混合物である。このエーテルエステル系可塑剤を構成しうる該ジエステルとしては、テトラエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)、ペンタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)、ヘキサエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)、ヘプタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)、オクタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)、ノナエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)、デカエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)、ウンデカエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)があげられる。
【0015】
上記エーテルエステル系可塑剤として、ペンタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%、ヘキサエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%およびヘプタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%を含有し、かつ、これらの合計が40〜90重量%であるもの、特に、テトラエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)5〜25重量%、ペンタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%、ヘキサエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%、ヘプタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%、オクタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)5〜25重量%を含有し、かつ、これらの合計が50〜95重量%であるものを用いることで、より耐寒性に優れたものが得られるため好ましい。
【0016】
また、上記エーテルエステル系可塑剤として、オクタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%、ノナエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%およびデカエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%を含有してなり、かつ、これらの合計が40〜90重量部であるものを用いることで、相溶性に優れたものが得られるため好ましい。
【0017】
上記エーテルエステル系可塑剤は、その製造方法に関しては特に限定されるものではないが、2−エチルヘキシル酸とエーテルグリコールとをモル比で2:1で反応させることにより容易に得られるものであり、例えば、ペンタエチレングリコール、ヘキサエチレングリコールあるいはヘプタエチレングリコールなどを所定量含む混合エーテルグリコールと2−エチルヘキシル酸とを常法により反応させて得ることができるが、ペンタエチレングリコール、ヘキサエチレングリコールあるいはヘプタエチレングリコール等をそれぞれ別々に2−エチルヘキシル酸と常法により反応させて得られたジエステルを、用いたポリエチレングリコールの平均重合度が5〜10となるように、混合することによっても製造できる。
【0018】
上記エーテルエステル系可塑剤の使用量は、ブチラール樹脂100重量部に対し、20〜80重量部、好ましくは30〜70重量部である。該可塑剤の使用量が20重量部未満では十分な物性改善効果が得られず、80重量部を超える場合には硬度が低下するなどの欠点を生じる。
【0019】
本発明のブチラール樹脂組成物には、上記エーテルエステル系可塑剤とともに、公知の他の可塑剤を併用することもでき、該他の可塑剤としては、例えば、2−エチルヘキシル酸以外の脂肪族カルボン酸とモノ/ジ/ポリ(3〜20)エチレングリコールとより得られるエーテルエステル系可塑剤、あるいは、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレートなどのフタレート系可塑剤、ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジ(ブチルジグリコール)アジペートなどのアジペート系可塑剤、トリメリテート系可塑剤、ピロメリテート系可塑剤、ビフェニルテトラカルボキシレート系可塑剤、ホスフェート系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、塩素化パラフィン系可塑剤などがあげられる。
【0020】
これらの他の可塑剤の使用量は、本発明に係る上記エーテルエステル系可塑剤の使用量を超えず、かつ、この特性を打ち消すことのない範囲で、目的に応じて適宜決定されるものである。
【0021】
本発明に使用されるブチラール樹脂は、通常のものが用いられるが、特にビニルブチラール成分50〜85モル%、ビニルアルコール成分10〜50モル%およびビニルアセテート成分10モル%未満からなるものが好適に使用される。
【0022】
また、本発明のブチラール樹脂組成物は、以下に示す諸種添加剤を配合することにより、耐衝撃性及び諸性質をさらに増大せしめることができる。かかる添加剤としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ジエチレングリコールモノリシノレート、グリセリンモノリシノレート等の非イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンドデシルアミン、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン系界面活性剤;ステアリルベタイン等の両性界面活性剤;ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートトリマー、ステアリン酸錫等の有機錫化合物;カプロン酸、デカノン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、琥珀酸、アジピン酸、セバシン酸、酒石酸、グリミン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、くえん酸、樹脂酸等の有機カルボン酸/ドデカノール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、トリデカノール等の高級アルコール/グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、ベータ(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等の有機シラン化合物/水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、酢酸カドミウム、酢酸カルシウム、酢酸鉛、酢酸亜鉛、酢酸カリウム、ステアリン酸鉛、オレイン酸鉛、フタル酸カリウム、酢酸マグネシウム、酢酸アルミニウム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化珪酸ナトリウム、フッ化硼酸ナトリウム、樹脂酸マグネシウム等の含金属化合物等が好適である。これらの各添加剤は、ブチラール樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部の範囲内で使用される。
【0023】
また、本発明のブチラール樹脂組成物においては、上記ブチラール樹脂とともに他の樹脂を混合して用いることもでき、該他の樹脂としては、例えば、ロジン、セラック等の天然樹脂;フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の合成樹脂などがあげられる。
【0024】
その他必要に応じて、本願発明のブチラール樹脂組成物には、例えば、エポキシ化安定剤、有機キレーター、顔料、充填剤、発泡剤、帯電防止剤、防曇剤、シランカップリング剤、プレートアウト防止剤、表面処理剤、滑剤、酸化防止剤、難燃剤、光安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、蛍光剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性化剤、光劣化剤、非金属安定剤、硼酸エステル、チオ尿素誘導体、離型剤、加工助剤、塩基性物質などを包含させることができる。
【0025】
本発明のブチラール樹脂組成物は、上述した必須成分及び必要に応じ任意成分を用いて、通常の方法により調製される。
【0026】
本発明のブチラール樹脂組成物は、特に、合わせガラスの中間膜として有用であるが、これに限定されず、例えば、各種接着剤、各種塗料、ウオッシュプライマー、各種バインダー、繊維処理剤等に使用することができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例によって制限を受けるものではない。
【0028】
下記〔表1〕に、以下の実施例に使用される可塑剤を示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003788548
【0030】
実施例1
下記配合物を70℃、5分ロール混練してシート厚1.5mmのシートを作成し、これを180℃、6分プレスして1mm厚のプレスシートを作成した。プレスシートを用いて、JIS K 6745に準じて柔軟温度を測定し、JIS K 6301に準じて、JIS−A硬度(5℃、25℃および40℃)を測定し、引張試験を行い、100%モジュラス(MPa)、抗張力(MPa)および伸長率(%)を測定した。(25℃、1号試験片、200mm/min、標線間4cm)
【0031】
また、プレスシートを常温で1カ月放置後のブリードの有無を確認し、1(ブリードなし)〜5(ブリード大)の5段階で評価した。
【0032】
それらの結果を下記〔表2〕に示す。
【0033】
〔配合〕 重量部
ポリビニルブチラール樹脂 100
(ブチラール化度65モル%)
可塑剤(下記〔表2〕参照) 〔表2〕
【0034】
【表2】
Figure 0003788548
【0035】
実施例2
下記配合物をヘンシェルミキサーにて混合し、押出機にて押し出し、0.8mmのフィルムを作成した。これを300mm×300mm×3mmの2枚のガラス板に介挿し、積層体を作成した。これをオートクレーブ中にて13.4kg/cm2 ×135℃×10分プレスして合わせガラスを作成し、これを以下の試験に用いた。
【0036】
(破壊貫通強さ)
合わせガラスを23℃に温度調節し、これを枠内に並行に置き、2.26kgの鋼鉄球をこの合わせガラスの中心に自由落下させて、貫通しない高さ(m)を求めた。
【0037】
(パンメル値)
合わせガラスを−18℃に温度調節し、表面を特殊なハンマーで強打して、中間膜に接着したままのガラス片の面積によって0〜10(0:接着性ナシ〜10:完全に接着している)で評価した。
【0038】
それらの結果を下記〔表3〕に示す。
【0039】
〔配合〕 重量部
ポリビニルブチラール樹脂 100
(ブチラール化度65モル%)
酢酸カリウム 0.04
可塑剤(下記〔表3〕参照) 〔表3〕
【0040】
【表3】
Figure 0003788548
【0041】
以上の結果から明らかなように、トリエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)あるいはこれとテトラエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)を併用してブチラール樹脂用の可塑剤として用いた場合(比較例1−1、1−2)には、相溶性が劣るためブリードを生じやすく、温度変化に伴う硬度の変化が著しく、これを配合したブチラール樹脂組成物を中間膜として合わせガラスを作成した場合(比較例2−1、2−2)には、耐貫通性も不十分で、接着性が極めて不十分である。また、本発明に係るエーテルエステル系可塑剤を構成する成分であるヘキサエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)を単独で用いた場合(比較例1−3)においては、耐寒性が不十分であり、これを配合したブチラール樹脂組成物を中間膜として合わせガラスを作成した場合(比較例2−3)には、耐貫通性、接着性も満足できるものではない。また、平均重合度が10を越えるポリエチレングリコールの2エチルヘキシル酸ジエステルを可塑剤をして用いた場合(比較例1−4)には、耐寒性が劣り、これを配合したブチラール樹脂組成物を中間膜として合わせガラスを作成した場合(比較例2−1)には、耐貫通性が全く不十分である。
【0042】
これに対して、本発明に係る、重合度の異なる6種又は7種からなり、かつ、重合度が4〜11の範囲で平均重合度5〜10のポリエチレングリコールの2−エチルヘキシル酸ジエステルの混合物をブチラール樹脂用の可塑剤として用いた場合(実施例1−1〜1−6)には、相溶性、耐寒性に優れ、かつ温度変化に伴う硬度変化も少なく、機械的物性にも優れ、これを配合したブチラール樹脂組成物を中間膜として合わせガラスを作成した場合(実施例2−1〜2−4)には、耐貫通性および接着性に優れたものが得られる。
【0043】
【発明の効果】
本発明のポリビニルブチラール樹脂組成物は、耐寒性、機械的物性に優れたものである。従って、本発明のビニルブチラール樹脂組成物を用いることにより、耐貫通性および接着性に優れた合わせガラスを提供することができる。

Claims (4)

  1. ポリビニルブチラール樹脂100重量部に、エーテルエステル系可塑剤20〜80重量部を配合してなるビニルブチラール樹脂組成物において、該エーテルエステル系可塑剤が、重合度の異なる6種又は7種からなり、かつ、重合度が4〜11の範囲で平均重合度5〜10のポリエチレングリコールと2−エチルヘキシル酸とのジエステルの混合物であることを特徴とするポリビニルブチラール樹脂組成物。
  2. 上記エーテルエステル系可塑剤の総重量に対し、ペンタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%、ヘキサエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%およびヘプタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%を含有してなり、かつ、これらの合計が40〜90重量%であることを特徴とする請求項1記載のポリビニルブチラール樹脂組成物。
  3. 上記エーテルエステル系可塑剤の総重量に対し、オクタエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%、ノナエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%およびデカエチレングリコール・ビス(2−エチルヘキサノエート)10〜40重量%を含有してなり、かつ、これらの合計が40〜90重量%であることを特徴とする請求項1記載のポリビニルブチラール樹脂組成物。
  4. 合わせガラスの中間膜として用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリビニルブチラール樹脂組成物。
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