JP3788146B2 - 過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置 - Google Patents

過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ポンプロスの低減による燃費向上を目的として、吸気弁の開閉時期を任意に制御可能な可変動弁装置を備え、吸気弁閉時期を制御して吸入空気量を制御する可変動弁エンジンが注目されている。
【0003】
また、高負荷運転時のノッキングを防止するため、ノッキングを検出した場合は、吸気弁の開閉制御に基づき充填効率の低減を図るようにしている(特開平9−287423号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ノッキングの防止のために充填効率を低減すると、その分、トルクが低下し、十分な出力性能が得られないという問題点があった。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、過給機付き可変動弁エンジンにおいて、出力性能を低下させることなく、ノック性能を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明では、吸気系に過給機及びインタークーラを備えると共に、吸気弁の開閉時期を任意に制御可能な可変動弁装置を備え、吸気弁閉時期を制御して吸入空気量を制御する過給機付き可変動弁エンジンにおいて、図1に示すように、高負荷運転に移行した際に、吸気弁閉時期を吸気下死点以降の基本設定時期からステップ的に遅らせる吸気弁閉時期可変手段と、前記吸気弁閉時期可変手段による各吸気弁閉時期との組み合わせで、高負荷運転時の目標空気量を実現するように、過給機による過給圧を調整する過給圧調整手段と、高負荷運転時の目標空気量を実現する吸気弁閉時期と過給圧との組み合わせ毎に、圧縮後筒内温度を推定する圧縮後筒内温度推定手段と、推定された圧縮後筒内温度が最も低くなる吸気弁閉時期と過給圧との組み合わせを選定して、高負荷運転時の吸気弁閉時期を決定する吸気弁閉時期決定手段と、を設けて、過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置を構成する。
【0007】
すなわち、高負荷運転に移行した際に、吸気弁閉時期を吸気下死点以降の基本設定時期からステップ的に遅らせながら、各吸気弁閉時期との組み合わせで、筒内の空気量が同等となるように、過給機による過給圧を調整して、過給圧を上昇させる。そして、筒内の空気量が同等となる吸気弁閉時期と過給圧との組み合わせ毎に、圧縮後筒内温度を推定し、推定された圧縮後筒内温度が最も低くなる(ノック性能が向上する)吸気弁閉時期と過給圧との組み合わせを選定して、高負荷運転時の吸気弁閉時期を決定し、これに制御するのである。
【0008】
請求項2に係る発明では、前記圧縮後筒内温度推定手段は、インタークーラ出口温度と、吸気弁閉時期の筒内容積とから、圧縮後筒内温度を推定するものであることを特徴とする。
【0009】
更に、請求項3に係る発明では、インタークーラ出口温度を、コンプレッサ空気流量と圧力比とから求めたコンプレッサ出口温度と、空気流量と、車速とから、推定することを特徴とする。
【0010】
一方、吸気弁閉時期が前記基本設定時期のときの圧縮後筒内温度からの、前記吸気弁閉時期決定手段により決定された吸気弁閉時期での圧縮後筒内温度の低下代が、ノック性能の向上代となる。よって、その分、出力性能等を向上させることが可能となる。
【0011】
このため、請求項4に係る発明では、前記圧縮後筒内温度の低下代に応じて、高負荷運転時の目標空気量を増大側に補正する目標空気量補正手段を設けたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に係る発明では、前記圧縮後筒内温度の低下代に応じて、高負荷運転時の点火時期を進角側に補正する点火時期補正手段を設けたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に係る発明では、前記圧縮後筒内温度の低下代に応じて、高負荷運転時の空燃比をリッチ状態からストイキに近づけるように補正する空燃比補正手段を設けたことを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、高負荷運転時に、ノック性能を最も向上させることができる吸気弁閉時期と過給圧との組み合わせに制御でき、これにより出力性能を低下させることなく、ノック性能を向上させることができる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、インタークーラ出口温度と、吸気弁閉時期の筒内容積(これにより算出可能な有効圧縮比)とから、圧縮後筒内温度を精度良く推定することができる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、インタークーラ出口温度を、温度センサを設けることなく、推定により求めることで、温度センサを省略できる。
請求項4に係る発明によれば、ノック性能の向上代に応じて、高負荷運転時の目標空気量を増大側に補正することで、過給圧を高め、出力性能を向上できる。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、ノック性能の向上代に応じて、高負荷運転時の点火時期を進角側に補正することで、出力性能を向上できる。
請求項6に係る発明によれば、ノック性能の向上代に応じて、高負荷運転時の空燃比を燃料による冷却のためのリッチ状態からストイキに近づけるように補正することで、出力性能及び燃費を向上できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図2は本発明の一実施形態を示す過給機付き可変動弁エンジンのシステム図である。
【0019】
エンジン1の各気筒のピストン2により画成される燃焼室3には、点火栓4を囲むように、可変動弁装置としての電磁駆動装置により開閉駆動される吸気弁5及び排気弁6を備えている。
【0020】
吸気弁5上流の吸気マニホールド7には、各気筒毎の吸気ポート部分に、電磁駆動式の燃料噴射弁8が設けられている。
吸気マニホールド7上流の吸気通路9には、上流側から、吸入空気量Qa計測用のエアフローメータ10、所定の運転条件にて負圧を得るための電制スロットル弁11、エンジン1の出力軸により電磁クラッチを介して駆動される機械式過給機(スーパーチャージャ)12、過給された空気を冷却するインタークーラ13が設けられ、更に、過給機12及びインタークーラ13をバイパスするバイパス通路14、及び、このバイパス通路14に介装されるバイパス制御弁15が設けられている。
【0021】
ここにおいて、吸気弁5、排気弁6、燃料噴射弁8、点火栓4、電制スロットル弁11、過給機12の電磁クラッチ、バイパス制御弁15の作動は、コントロールユニット16により制御される。
【0022】
この制御のため、コントロールユニット16には、前記エアフローメータ10の他、エンジン回転に同期してクランク角信号を出力しこれによりクランク角位置と共にエンジン回転数Neを検出可能なクランク角センサ17、アクセル開度(アクセルペダルの踏込み量)APOを検出するアクセルペダルセンサ18、吸気マニホールド7にて吸気圧力(過給圧)Pを検出する吸気圧センサ19、吸気マニホールド7にて吸気温(インタークーラ出口温度)Tを検出する吸気温センサ20から、信号が入力されている。
【0023】
このエンジン1では、ポンプロスの低減による燃費向上を目的として、電磁駆動式の吸気弁5及び排気弁6のバルブタイミングを制御、特に吸気弁5の開時期(IVO)を排気上死点(TDC)付近の略一定タイミングとして、閉時期(IVC)を制御することにより吸入空気量を制御して、実質的にノンスロットル運転を行う。この場合、電制スロットル弁11は、所定のエンジン運転条件にてある程度の負圧を得る目的で設けられている。
【0024】
排気弁6の開時期(EVO)及び閉時期(EVC)は、最も熱効率の良いタイミングとなるように制御する。
燃料噴射弁8による燃料噴射量及び燃料噴射時期は、エンジン運転条件に基づいて制御するが、燃料噴射量は、基本的には、エアフローメータ10により検出される吸入空気量Qaに基づいて、所望の空燃比となるように制御する。
【0025】
点火栓4による点火時期は、エンジン運転条件に基づいて、MBT又はノック限界に制御する。
図3はコントロールユニット16により実行される吸気弁閉時期制御及び過給圧制御による空気量制御のフローチャートである。
【0026】
ステップ1(図にはS1と記す。以下同様)では、アクセル開度APOに基づき、エンジン回転数Neにより補正して、シリンダに吸入されるべき目標空気量を算出する。
【0027】
ステップ2では、目標空気量が所定値L1以上(高負荷)か否かを判定する。
目標空気量<L1(低中負荷)の場合は、ステップ3へ進む。
ステップ3では、過給機12の電磁クラッチをOFFにし、また過給機12をバイパスするバイパス制御弁15を開いて、過給を停止する。そして、ステップ4で、目標空気量に基づき、更にエンジン回転数Ne及び吸気圧力Pにより補正して、吸気弁閉時期IVCを算出し、制御する。エンジン回転数Neにより補正するのは、高回転側で慣性により充填効率が向上するからであり、吸気圧力Pにより補正するのは、負圧側で充填効率が低下するからである。そして、ステップ5で、高負荷時学習収束フラグFS=0にして、本フローを終了する。
【0028】
目標空気量≧L1(高負荷)の場合は、ステップ6へ進む。
ステップ6では、高負荷に移行して、初回か否かを判定し、初回の場合は、ステップ7へ進む。
【0029】
ステップ7では、吸気弁閉時期IVCを、無過給時に最も体積効率が高くなる吸気下死点(BDC)以降の基本設定時期(ベースIVC)とする。そして、ステップ8で、過給機12の電磁クラッチをONにする一方、ステップ7で設定された吸気弁閉時期IVC(そのときの筒内容積V)にて、目標空気量を得るための吸気圧力(過給圧)Pを計算し、この過給圧Pを得るように、バイパス制御弁15の開度を調整して、目標空気量を実現する。過給による空気量制御に際しては、必要により、目標空気量とエアフローメータ検出空気量との比較によるフィードバック制御を行うようにしてもよい。
【0030】
ステップ9では、ステップ7,8の条件で所定時間運転した後、吸気温センサ20により検出される吸気温(インタークーラ出口温度)Tを読込んで、インタークーラ出口温度Tと、吸気弁閉時期IVCでの筒内容積Vとから、次式(1)により、圧縮後筒内温度Tcを推定する。
【0031】
Tc=T・(V/Vc)k-1 ・・・(1)
ここで、Vcはピストン上死点位置での筒内容積(燃焼室容積)であり、V/Vcは有効圧縮比である。kはポリトロープ指数である。
【0032】
そして、推定により得た圧縮後筒内温度Tcを、ベースIVCでの初期温度Tc0=Tcとして記憶保持させる一方、比較用のTc1に代入する(Tc1=Tc)。
【0033】
ステップ10では、吸気弁閉時期IVCをステップ変化させる方向を決めるフラグFを、遅らせる方向であるF=1に設定して、本フローを終了する。
ステップ6での判定で、高負荷に移行して、2回目以降の場合は、ステップ11へ進む。
【0034】
ステップ11では、方向決定フラグFの値を判定し、F=1の場合は、ステップ12へ進む。
ステップ12では、吸気弁閉時期IVCを1ステップ分遅らせる。そして、ステップ13で、ステップ12で設定された吸気弁閉時期IVC(そのときの筒内容積V)にて、目標空気量を得るための吸気圧力(過給圧)Pを計算し、この過給圧Pを得るように、バイパス制御弁15の開度を調整して、目標空気量を実現する。
【0035】
ステップ14では、ステップ12,13の条件で所定時間運転した後、吸気温(インタークーラ出口温度)Tを読込んで、インタークーラ出口温度Tと、吸気弁閉時期IVCでの筒内容積Vとから、前記(1)式により、圧縮後筒内温度Tcを推定する。
【0036】
そして、推定により得た圧縮後筒内温度Tcを比較用のTc2に代入する(Tc2=Tc)。
ステップ15では、前回(IVC遅角前)の圧縮後筒内温度Tc1と今回(IVC遅角後)の圧縮後筒内温度Tc2とを比較し、Tc2≦Tc1の場合は、圧縮後筒内温度が低下していて、ノックが改善されていると判断できるので、次回も吸気弁閉時期IVCを遅らせるように、方向決定フラグF=1に維持したまま、ステップ23で、次回の比較のため、Tc2をTc1に代入して(Tc2=Tc1)、本フローを終了する。
【0037】
Tc2>Tc1になった場合は、圧縮後筒内温度が上昇に転じたので、次回は吸気弁閉時期IVCを進めるように、ステップ16で、方向決定フラグF=0に設定し、また、ステップ17で、高負荷時学習が一応収束したものとして、高負荷時学習収束フラグFS=1にセットすると共に、このフラグFSが0→1に変化したことを条件として、ノック性能の向上代を、温度差ΔT=Tc0−Tc1として記憶保持する。この後、ステップ23で、次回の比較のため、Tc2をTc1に代入して(Tc2=Tc1)、本フローを終了する。
【0038】
ステップ11での判定で、方向決定フラグF=0の場合は、ステップ18へ進む。
ステップ18では、吸気弁閉時期IVCを1ステップ分進める。そして、ステップ19で、ステップ18で設定された吸気弁閉時期IVC(そのときの筒内容積V)にて、目標空気量を得るための吸気圧力(過給圧)Pを計算し、この過給圧Pを得るように、バイパス制御弁15の開度を調整して、目標空気量を実現する。
【0039】
ステップ20では、ステップ18,19の条件で所定時間運転した後、吸気温(インタークーラ出口温度)Tを読込んで、インタークーラ出口温度Tと、吸気弁閉時期IVCでの筒内容積Vとから、前記(1)式により、圧縮後筒内温度Tcを推定する。
【0040】
そして、推定により得た圧縮後筒内温度Tcを比較用のTc2に代入する(Tc2=Tc)。
ステップ21では、前回(IVC進角前)の圧縮後筒内温度Tc1と今回(IVC進角後)の圧縮後筒内温度Tc2とを比較し、Tc2≦Tc1の場合は、圧縮後筒内温度が低下していて、ノックが改善されていると判断できるので、次回も吸気弁閉時期IVCを進めるように、方向決定フラグF=0に維持したまま、ステップ23で、次回の比較のため、Tc2をTc1に代入して(Tc2=Tc1)、本フローを終了する。
【0041】
Tc2>Tc1になった場合は、圧縮後筒内温度が上昇に転じたので、次回は吸気弁閉時期IVCを遅らせるように、ステップ22で、方向決定フラグF=1に設定する。この後、ステップ23で、次回の比較のため、Tc2をTc1に代入して(Tc2=Tc1)、本フローを終了する。
【0042】
ここで、ステップ7,12,18の部分が吸気弁閉時期可変手段に相当し、ステップ8,13,19の部分が過給圧調整手段に相当し、ステップ9,14,20の部分が圧縮後筒内温度推定手段に相当し、ステップ15,16,21,22の部分が吸気弁閉時期決定手段に相当する。
【0043】
以上のように制御することで、図4に示すように、目標空気量(負荷)がL1未満の領域と、ノックが問題となる目標空気量(負荷)がL1以上の領域とに分け、目標空気量がL1未満の領域(低中負荷)では、過給は行わず、図5(A)に示すように、吸気弁閉時期IVCは、目標空気量に応じて決定し、BDC以前にて早閉じ制御する。
【0044】
目標空気量がL1以上の領域(高負荷)では、過給を行うが、先ず、吸気弁閉時期IVCは、図5(B)に示すように、無過給時に最も体積効率が高くなるBDC以降の基本設定時期(ベースIVC)とする。
【0045】
そして、このベースIVCから、図5(C)に示すように、吸気弁閉時期IVCを遅らせていき、ノック改善可否判断を行っていく。
すなわち、ベースIVCに対し、等空気量となるよう、吸気弁閉時期IVCを遅らせながら、過給圧を上昇させ、そのときのインタークーラ出口温度と、吸気弁閉時期IVCでの筒内容積V(これにより算出される有効圧縮比V/Vc)とから、圧縮後筒内温度Tcを推定し、ベースIVCに対し、ノックが改善できるか否かを判断する。
【0046】
この繰り返しを行い、最もノックが良い(圧縮後筒内温度が低い)IVCと過給圧の組み合わせに制御するのである。
次に、吸気弁閉時期IVCを遅化した際の等空気量化の考え方、及び、ノックが改善されるメカニズムについて説明する。
【0047】
吸気の慣性効果、残ガス分を無視すると、図6に示すように、吸気弁閉時期IVCをベースIVCであるAからBまで遅化した際、以下の関係で、過給圧Pを制御すれば、筒内の空気量は同等になる。
【0048】
すなわち、VaをIVCがA時の筒内容積、VbをIVCがB時の筒内容積、PaをIVCがA時の吸気圧力(過給圧)、PbをIVCがB時の吸気圧力(過給圧)、TaをIVCがA時のインタークーラ出口温度、TbをIVCがB時のインタークーラ出口温度とすれば、IVCを遅化することで、筒内容積がVa→Vbに減少するため、その分、吸入空気の密度を上げる必要がある。
【0049】
その際の関係は、PV=GRTであるため、
Va/Vb=(Pb/Tb)/(Pa/Ta)
とすれば、体積が減少した分、密度を向上させて、等空気質量とすることができる。
【0050】
このような考え方で等空気量にした際、次の条件が満たされていれば、ノックが改善される。
図7を参照し、ベースIVCの場合は、Paまで過給することで温度上昇し、インタークーラ(I/C)で冷却されて、温度はTaとなる。そして、Taを初期温度として、VaからVcまで断熱圧縮することで、圧縮後筒内温度Tcは、
Tc1=Ta・(Va/Vc)k-1
となる。
【0051】
IVCを遅らせた場合は、過給圧が上がるが、インタークーラでの冷却代が増え、圧縮行程での温度上昇代が減る。
すなわち、Pb(>Pa)まで過給することで温度上昇し、インタークーラで冷却されて、温度はTbとなる。このとき、Tb>Taであるが、インタークーラでの冷却代が大となる。そして、Tbを初期温度として、VbからVcまで断熱圧縮することで、圧縮後筒内温度Tcは、
Tc2=Tb・(Vb/Vc)k-1
となる。
【0052】
インタークーラでの冷却代が同一であれば、Tc2=Tc1となるが、同じインタークーラ容量でも過給圧が高い方がコンプレッサ出口温度が高いため、インタークーラでの冷却代が大きくなり、その分、Tc2<Tc1となる。
【0053】
従って、等空気量でIVCを遅らせていった際に、Tc2<Tc1となれば、ノックが改善される条件と判断できるのである。
その一方、最もノックの良いIVCでのインタークーラ出口温度とそのIVCでの筒内容積とから圧縮後筒内温度を推定し、その圧縮後筒内温度とベースIVCでの圧縮後筒内温度とを比較すれば、ノック性能の向上代を知ることができるので、その向上代に応じて、ベースの設定値に対し、高負荷域での目標空気量を増大させて過給圧を増大させる、高負荷域での点火時期を進角させる、高負荷域での空燃比をリッチ状態からストイキに近づける等により、出力性能及び燃費を向上可能である。
【0054】
図8はその場合のフローチャートであり、図3のフローのステップ17にて設定される高負荷学習収束フラグFSとノック性能の向上代として求めた温度差ΔTとが用いられる。
【0055】
ステップ31では、目標空気量(負荷)が所定値L1以上か否かを判定し、目標空気量≧L1の場合に、ステップ32へ進む。
ステップ32では、高負荷時学習収束フラグFSの値に基づいて、高負荷時学習収束(FS=1)か否かを判定し、FS=1の場合に、ステップ33へ進む。
【0056】
ステップ33では、図9(A)に示すように、ノック性能の向上代である温度差ΔTに応じた分、高負荷時の目標空気量を増量補正する。すなわち、図3のフローのステップ1で算出される目標空気量を増量補正することで、実質的に過給圧を増大させる。この部分が目標空気量補正手段に相当する。
【0057】
ステップ34では、図9(B)に示すように、ノック性能の向上代である温度差ΔTに応じた分、高負荷時の点火時期を進角側に補正する。この部分が点火時期補正手段に相当する。
【0058】
ステップ35では、図9(C)に示すように、ノック性能の向上代である温度差ΔTに応じた分、ΔTに応じた分、高負荷時の目標空燃比をリッチ状態からストイキに近づけ、これにより燃料噴射量を減量補正する。この部分が空燃比補正手段に相当する。
【0059】
これらの補正は、いずれか1つを実施するようにしてもよいし、適宜組み合わせて実施してもよい。
尚、以上の実施形態では、可変動弁装置として、電磁駆動式のものを用いたが、吸気弁の開閉時期を任意に制御可能であれば、油圧駆動式のもの等を用いることもできる。
【0060】
また、過給機として、機械式過給機(スーパーチャージャ)を用いたが、排気ターボ式過給機を用い、排気タービンをバイパスするバイパス通路に設けたウエストゲートバルブを制御することで、過給圧を制御するようにしてもよい。
【0061】
また、インタークーラ出口温度の検出に際しては、温度センサを用いる他、コンプレッサ空気流量と圧力比とのマップでコンプレッサ出口温度を求め、コンプレッサ出口温度と空気流量と車速とからインタークーラ出口温度を推定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の一実施形態をエンジンのシステム図
【図3】 吸気弁閉時期制御及び過給圧制御のフローチャート
【図4】 負荷領域を示す図
【図5】 吸気弁及び排気弁の開閉時期特性図
【図6】 吸気弁閉時期遅化の説明図
【図7】 ノック改善の説明図
【図8】 高負荷学習収束後の補正制御のフローチャート
【図9】 目標空気量、点火時期、空燃比の補正について示す図
【符号の説明】
1 エンジン
2 ピストン
3 燃焼室
4 点火栓
5 電磁駆動式の吸気弁
6 電磁駆動式の排気弁
7 吸気マニホールド
8 燃料噴射弁
9 吸気通路
10 エアフローメータ
11 電制スロットル弁
12 機械式過給機(スーパーチャージャ)
13 インタークーラ
14 バイパス通路
15 バイパス制御弁
16 コントロールユニット
17 クランク角センサ
18 アクセルペダルセンサ
19 吸気圧センサ(過給圧検出用)
20 吸気温センサ(インタークーラ出口温度検出用)

Claims (6)

  1. 吸気系に過給機及びインタークーラを備えると共に、吸気弁の開閉時期を任意に制御可能な可変動弁装置を備え、吸気弁閉時期を制御して吸入空気量を制御する過給機付き可変動弁エンジンにおいて、
    高負荷運転に移行した際に、吸気弁閉時期を吸気下死点以降の基本設定時期からステップ的に遅らせる吸気弁閉時期可変手段と、
    前記吸気弁閉時期可変手段による各吸気弁閉時期との組み合わせで、高負荷運転時の目標空気量を実現するように、過給機による過給圧を調整する過給圧調整手段と、
    高負荷運転時の目標空気量を実現する吸気弁閉時期と過給圧との組み合わせ毎に、圧縮後筒内温度を推定する圧縮後筒内温度推定手段と、
    推定された圧縮後筒内温度が最も低くなる吸気弁閉時期と過給圧との組み合わせを選定して、高負荷運転時の吸気弁閉時期を決定する吸気弁閉時期決定手段と、
    を設けたことを特徴とする過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置。
  2. 前記圧縮後筒内温度推定手段は、インタークーラ出口温度と、吸気弁閉時期の筒内容積とから、圧縮後筒内温度を推定するものであることを特徴とする請求項1記載の過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置。
  3. インタークーラ出口温度を、コンプレッサ空気流量と圧力比とから求めたコンプレッサ出口温度と、空気流量と、車速とから、推定することを特徴とする請求項2記載の過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置。
  4. 吸気弁閉時期が前記基本設定時期のときの圧縮後筒内温度からの、前記吸気弁閉時期決定手段により決定された吸気弁閉時期での圧縮後筒内温度の低下代に応じて、高負荷運転時の目標空気量を増大側に補正する目標空気量補正手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置。
  5. 吸気弁閉時期が前記基本設定時期のときの圧縮後筒内温度からの、前記吸気弁閉時期決定手段により決定された吸気弁閉時期での圧縮後筒内温度の低下代に応じて、高負荷運転時の点火時期を進角側に補正する点火時期補正手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置。
  6. 吸気弁閉時期が前記基本設定時期のときの圧縮後筒内温度からの、前記吸気弁閉時期決定手段により決定された吸気弁閉時期での圧縮後筒内温度の低下代に応じて、高負荷運転時の空燃比をリッチ状態からストイキに近づけるように補正する空燃比補正手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置。
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