JP3787364B2 - メタノール製造方法およびプラント - Google Patents
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Description
メタノールは炭質原料(carbonaceous feedstock)の転化、通常は天然ガスのような炭化水素系原料の炭素酸化物および水素の混合物への転化によって、毎年大量に合成されている。このようなガスの混合物はしばしば合成ガスと呼ばれている。
天然ガスのような炭化水素含有原料の合成ガスへの転化は水蒸気改質によって実行される。
水蒸気改質では、例えば脱硫された天然ガスのような炭化水素系原料と水蒸気の混合物を、典型的には約600℃から約1000℃の高温下、および典型的には約10バールから約50バールの高圧下で、適当な改質触媒、例えば補強されたニッケル触媒上を通過させる。このような目的に用いられる市場で推奨される触媒の一つはカルシウムおよびアルミニウムの酸化物の混合物をニッケルの補強に用いている。天然ガスが原料である場合の主要な反応はつぎのようになる。
この反応生成物自身は、さらに、二酸化炭素および水素が一酸化炭素と水蒸気とから生成される次のような可逆性の「水性ガス転化(water gas sift)」反応に供される。
炭素酸化物と水素のメタノールへの転化は次の反応式に従っておこる。
これらの反応は、通常、合成ガスを適当なメタノール合成触媒と接触させて実行される。その際、合成ガスの圧力は、典型的には約50バールから約100バールまでの範囲、通常は約80バールの高圧で、またメタノール合成温度は、典型的には約210℃から約270℃又はそれ以上、例えば約300℃までの高温下で実行される。
通常のメタノール合成プラントは、はっきり区分された四つの部分からなる、即ち、
1.炭化水素原料から炭素酸化物および水素の混合物を生成する改質プラント
2.下流でのメタノール合成に適する高圧に炭素酸化物と水素の混合物を加圧して昇圧する昇圧段階、
3.炭素酸化物と水素から粗製メタノールが生成されるメタノール合成部、および
4.粗製メタノールから最終の精製されたメタノール生成物を生成する蒸留部。
このようなプラントは、例えば、PCT特許出願公開明細書(WO−A)96/21634に記載されている。
メタノールを高収率で得るために従来技術の方法では、一般的にメタノール合成ゾーンの周りにリサイクル・ル−プを有し、メタノール合成ゾ−ンを未反応のまま出て行く材料がメタノール合成ゾ−ンにリサイクルされるようになっている。米国特許明細書(US−A)4968722は、一つ以上の固定触媒床を有するメタノール合成ゾ−ンに一酸化炭素と水素を導入して、これらの反応物を反応させてメタノールを合成する方法に関するものである。メタノール合成ゾ−ンからの排出物は吸収ゾーンに供給されてメタノールはそこで吸収される。未反応の反応物はさらにメタノール合成および回収ゾ−ンに供給される。
米国特許明細書5472986は、メタノール合成ゾ−ンから抜き取られたパージ・ガスから、膜を利用して水素を回収するメタノール合成方法を開示している。パージされて分離された水素は、メタノール合成の反応物として、メタノール合成ゾ−ンにリサイクルされる。
米国特許明細書4181675もメタノール合成方法に関するものであり、この方法では合成ガスがメタノール合成ゾ−ンのメタノール合成触媒上を通されてから、メタノールを凝縮させるために冷却される。残りのガスはメタノール合成ゾ−ンにリサイクルされる。このリサイクル流からのパージ流に膜を通過させることで、リサイクル流中に不活性なガスが発生することを制御してもよい。不活性材料は炭素酸化物と水素から分離され、後者はメタノール合成ゾ−ンにメタノール合成の反応物として供給される。
ドイツ特許出願公開明細書(DE−A)3244302は、未反応のメタノール合成ガスが三つの分離段階(three−way separation stage)に供給されるメタノール合成方法を開示する。この分離段階では、COが分離されてメタノール合成ゾ−ンにリサイクルされる、CO2が分離されて改質に必要な水蒸気の一部を置換するために改質ゾ−ンに供給される、そして、水素、窒素およびメタンを有する残りのガスは改質管を加熱する燃料として改質ゾ−ンに供給される。
他の種々のメタノール合成方法が先行技術として知られており、例えば、米国特許明細書5063250,米国特許明細書4529738,米国特許明細書4595701,米国特許明細書5063250,米国特許明細書5523326,米国特許明細書3186145,米国特許明細書344002,米国特許明細書3598527,米国特許明細書3940428,米国特許明細書3950369および米国特許明細書4051300を参照してもよい。
先行技術として多くのタイプの改質装置が知られている。これらの一つは「コンパクト改質装置」として知られ、PCT特許出願公開明細書94/29013に記載されており、複数の金属製の反応管が改質容器中に密に充填されているコンパクトな吸熱反応装置として開示されている。燃料はこの容器中で燃焼されるが、この容器は反応管の局部的加熱を避けるために空気・燃料分配手段を備えている。このタイプのコンパクト改質装置では、熱は改質装置の排ガス(flue gas)口および改質ガス口から供給原料、燃料および燃焼空気に伝わる。他のタイプの改質装置では、この方法で熱を伝えるのに、このコンパクト改質装置ほど効率的でない。しかしながら、多くの別のデザインの改質装置が知られていて、そのいくつかは欧州特許出願公開明細書(EP−A)0033128,米国特許明細書3531263,米国特許明細書3215502,米国特許明細書3909299,米国特許明細書4098588,米国特許明細書4692306,米国特許明細書4861348,米国特許明細書4849187,米国特許明細書4909808,米国特許明細書4423022,米国特許明細書5106590および米国特許明細書5264008に開示されている。
従来のプラントでは、合成ガスは改質プラントからメタノール合成ゾーンへ通過中に加圧される。この合成ガス圧縮段階は、本質的には、メタノール合成ゾーンで必要とされる50〜100バールの圧力を付与するために存在する。この合成ガス・コンプレッサ−は高価で、プラント全体のコストに重大な影響を与える。さらに、プラント内にこのように高圧の合成ガスが存在することで、このプラントでは肉厚のステンレス鋼または合金鋼製の耐圧配管の使用が避けられない。この配管は建設材料として購入するにも、溶接するにも、使用するにも高価である。従って、これがプラント建設における実質的な財政上コストを表わすことになる。
本発明の目的の一つは、建設費用のコスト効率がよくかつ従来のメタノール製造プラントで好んで使用されてきた高価な部品の少なくとも幾つかを使わなくてすむメタノール製造プラントを提供することにある。本発明の他の目的は炭素の利用効率が高く、従ってメタノールの収率が高く、かつメタノール合成ゾーンにおいて本質的に高圧に頼らないメタノール合成方法を提供するものである。本発明のさらにもう一つの目的は、遠隔地または沖合いでの建設および運転に適するメタノール製造プラントを提供することにある。
本発明による、炭化水素原料材からメタノールを製造するプラントは、
a)改質条件下に維持され、少なくとも一つの改質反応の触媒作用に有効な触媒が充填され、前記炭化水素原料と改質剤との蒸気状混合物を改質して炭素酸化物、水素およびメタンからなる合成ガス混合物をつくるための改質ゾーンと、
b)メタノール合成条件下に維持され、メタノール合成触媒が充填され、前記合成ガス混合物の構成物質を生成物メタノールと合成ガス混合物中の未反応構成物質とからなる生成物ガス混合物に転化するメタノール合成ゾーンと、
c)メタノール回収条件下に維持され、前記生成物ガス混合物から粗製メタノール生成物流を回収し、前記合成ガス混合物の未反応構成物質を含有する蒸気流を回収するメタノール回収ゾーンと、
d)前記合成ガス混合物の構成物質を、第一の水素リッチ流(水素を豊富に含む流れ)と炭素酸化物およびメタンからなる第二の水素枯渇流とに分離する分離ゾーンと、
e)前記第一の水素リッチ流の少なくとも一部を前記水蒸気改質ゾーンに燃料として供給する手段と、および
f)前記第二の水素枯渇流の少なくとも一部を、炭化水素原料と水蒸気との前記蒸気状混合物と混合するために前記改質ゾーンにリサイクルする手段と
を有することを特徴とする。
第一の水素リッチ流の第二の水素枯渇流からの分離はメタノール合成ゾーンの上流で行われても下流で行われてもよい。本発明の好適な実施例での一つでは、分離ゾーンはメタノール合成ゾーンの下流に配置され、分離ゾーンからの第二の水素枯渇流の少なくとも一部をメタノール合成ゾーンを経由せずに改質ゾーンに供給する手段を備えている。本発明のこれに変わる実施例では、分離ゾーンはメタノール合成ゾーンの上流に配置され、第二の水素枯渇流の少なくとも一部をメタノール合金ゾーンに供給し、その後第二の水素枯渇流の未反応部分を回収しこの未反応部分を改質ゾーンに供給する手段を備えている。
通常、ここでいう炭素酸化物はCOおよびCO2の混合物を含む。
本発明はさらに炭化水素原料からメタノールを合成する方法であって、
a)水蒸気改質ゾーンにおいて、前記原料および水蒸気からなる蒸気状混合物を少なくとも一つの改質反応の触媒作用に有効な触媒と接触させ、
b)前記改質ゾーンから、炭素酸化物、水素およびメタンからなる合成ガス混合物を回収し、
c)前記合成ガス混合物の構成物質を、メタノール合成触媒が充填されメタノール合成条件に維持されたメタノール合成ゾーンに供給し、
d)前記合成ガス混合物の未反応構成物質とメタノールとからなる生成物ガス混合物を上記メタノール合成ゾーンから回収し、
e)前記生成物ガス混合物の構成物質を、メタノール回収条件に維持されたメタノール回収ゾーンに供給し、
f)前記メタノール回収ゾーンから、粗製メタノール生成物流と前記合成ガス混合物の未反応構成物質を含む蒸気状の流れとを回収し、
g)前記合成ガス混合物の構成物質を第一の水素リッチ流と炭素酸化物およびメタンからなる第二の水素枯渇流とに分離し、
h)前記第一の水素リッチ流の少なくとも一部を前記水蒸気改質ゾーンに燃料として供給し、および
i)前記第二の水素枯渇流の少なくとも一部を前記水蒸気改質ゾーンにリサイクルして工程a)の前記混合物の一部とする
ことを特徴とする方法を提供する。
分離ステップはメタノール合成ゾーンの上流で行っても下流で行ってもよい。分離ステップg)がメタノール合成ゾーンの下流に配置され、第二の水素枯渇流の少なくとも一部が分離ステップg)から改質ゾーンに、メタノール合成ゾーンを経由せずに、供給されることが好ましいかもしれない。代わりに、分離ステップg)がメタノール合成ゾーンの上流に配置され、第二の水素枯渇流の少なくとも一部がメタノール合成ゾーンに供給され、その後第二の水素枯渇流の未反応部分が回収されて改質ゾーンに供給されることが好ましいかもしれない。
本発明の方法およびプラントは従来のメタノール合成プラントおよび方法に対して、以下に説明するような重要な利点を持っている。
本発明の方法およびプラントは、メタノール合成ゾーンから回収された未反応の炭素酸化物とメタンを、水素を分離除去後、原料として改質ゾーンにリサイクルするように運転される。分離ゾーンから回収された水素は、燃料として改質ゾーンに供給される。この本発明の方法配置は、未転化の合成ガスを、通常水素又は炭素酸化物のいずれかを豊富に含むようにした後、メタノール合成ゾーンにリサイクルするという従来技術とは異なり、この結果従来技術の配置に対して多くの重要な利点を有することになる。本発明の方法およびプラントでは、未転化の炭素含有化合物のリサイクル回路が組み込まれ、改質ゾーンとメタノール合成ゾーンが同じリサイクル回路の中にある。ここで「炭素含有化合物」は主に炭素酸化物、メタン又はこれらの混合物を指す。「炭素酸化物」は主に一酸化炭素と二酸化炭素を指す。
未転化の炭素酸化物およびメタンの改質ゾーンへのリサイクルは、改質ゾーンおよびメタノール合成ゾーンの一方か双方で得られる転化収率の如何にかかわらず、全体として、本発明の方法が炭素の利用効率が高く、炭素はこの方法からほとんど失われ無いことを意味している。このようにして、本発明に従って設計されたプラントの運転者は、本発明の方法を改質ゾーンおよびメタノール合成ゾーンの一方か双方でワンパス当りの収率を比較的低い値で運転することもできる。これはコスト軽減に有利である可能性がある。例えば、メタノール合成ゾーンを、従来の方法と比べて低い圧力および/または少ない触媒量で運転してもよい。
本発明の方法に従って運転される本発明によるプラントの蒸気改質ゾーンでは、原料の合成ガスへの転化の程度を従来の方法に比べて低く保ってもよい。これは未反応の炭素酸化物およびメタンからなる水素枯渇流が、最終的には原料として改質ゾーンにリサイクルされるからである。本発明のプラントおよび方法に係る水蒸気改質ゾーンから回収される合成ガス混合物は、水素、炭素酸化物およびメタンを含む。もし水蒸気改質ゾーンの条件が、炭化水素原料の炭素酸化物および水素への転化が全体として比較的低くなるように維持されれば、メタンは転化率が高い場合と比べて大量に合成ガス混合物中に存在する。転化率が高い場合には、合成ガス混合物中に存在するメタンは比較的少量である。このことは、炭化水素原料が主としてメタン(天然ガス中のように)であろうともっと高級の炭化水素からなっていようと、それには無関係である。炭素酸化物および水素へ水蒸気改質されない高級炭化水素は、水蒸気改質条件下で水素添加分解されて、メタンを生ずる。このように、例えばエタン原料、プロパン原料又はブタン/メタンの混合原料は改質されて炭素酸化物、水素およびメタンの混合物を生ずる。
従来のプラントでは、炭化水素を炭素酸化物および水素へ可能な限り完全に改質することが望ましい。従って、水蒸気改質反応には低圧が有利なので、従来のプラントでは改質ゾーンを比較的低圧下に、例えば約20バール以下に維持するのが望ましい。改質ゾーンの圧力を約20バールとするように、本発明のプラントおよび方法を運転することは確かに可能ではあるが、実際上、本発明の望ましい特徴は、より高い改質圧力、例えば約25バールから約50バール、例えば約30バールが使用できる点にある。これは改質ゾーンの下流において重要な利点となる。従来の方法では、メタノール合成ループに入る合成ガス混合物を圧縮するのに補給ガス(make up gas)コンプレッサーが使われる。さらに、未反応の合成ガスを上記のループ内で循環させるために、リサイクル・コンプレッサーがループ内に備えられている。本発明の方法では、改質ゾーンがリサイクル回路内に含まれているので、補給ガスのメタノール合成ゾーンへの供給および未反応合成ガスの回路内でのリサイクルを推進するのに、一段のコンプレッサーで済ますことができる。さらに、改質手段を含む単一の回路の設置は、プラントの設計者の希望に従ってコンプレッサーの位置を選定できることを意味する。このやり方でコンプレッサーを一つだけ使用する場合には、本発明のプラントは従来技術のプラントと比べてはるかにコンパクトにできる。このように、従来技術の多段圧縮に伴う駆動設備および配管が大幅に削減される。本発明のプラントを遠隔地とか沖合いなどに都合よく設置できるようになるので、この点は非常に重要である。これまで沖合いに商業用のメタノールプラントを経済的に建設するのは難しかった。
従って、メタノール回収ゾーンで回収された合成ガス混合物の未反応の構成物質、あるいは場合によっては、改質ゾーンで回収された合成ガス混合物の構成物質が、水素、炭素酸化物およびメタンを含み、水蒸気改質ゾーンに燃料として供給される水素リッチ流と炭素酸化物およびメタンからなり水蒸気改質ゾーンにリサイクルされて原料に混入される水素枯渇流とに分離されることは、本発明にとって重要な特徴である。従って、本発明のプラントおよび方法は、改質ゾーン、メタノール合成ゾーン、メタノール回収ゾーンおよび分離ゾーンを、一つの炭素酸化物およびメタン・リサイクル回路内に含むことになる。この配置により、本発明のプラント及び方法においては、一段の圧縮段階の運転で、リサイクル回路で材料を流すことができる。この圧縮段階はリサイクル回路の都合のよい場所に設置すればよく、このコンプレッサーの場所は資金とプラントの運転コストとの間のバランスによって決まる。このことは従来の方法と対照をなす。従来の方法では、未転化の炭素酸化物がメタノール合成ゾーンの前端にリサイクルされ、リサイクル流の圧力を従来のメタノール合成プラントで用いられる高圧に維持するためにリサイクル・コンプレッサーが必要になる。従来の方法では、このリサイクル流中に大量のメタンが存在することは好ましくなく、従って改質ゾーンでの不完全な反応の結果生ずる合成ガス混合物中のメタンの発生を制御するためにパージ流を取ってもよい。
改質ゾーンでの転化率が比較的低い値に維持されていても、このことは本発明の方法によるメタノールの全収率に対してほとんど又は全く影響を与えない。何故ならば、未転化のメタンはいずれにしろ改質ゾーンにリサイクルされるからである。このことは、本発明の方法およびプラントにおいて、改質ゾーンで比較的低い水蒸気対炭素比率および/あるいは比較的低い出口温度の使用を可能にする。このようにして、本発明の方法では、水蒸気改質ゾーンの水蒸気対炭素比率を約3:1以下にするのが好ましく、より好ましくは、さらに低くして約2.8:1未満、例えば約2.5:1以下にする。改質ゾーンの出口温度(これは改質ゾーン内の改質触媒の出口端温度を示すものであるが)は、約700℃から約1000℃の範囲、例えば約850℃であればよい。従来のプラントと比べてより低い改質温度を使用することで、本発明によるプラントおよび方法の運転者は、比較的高い改質圧力、例えば、20バールを超える改質圧力、例えば約30バールから約40バールの改質圧力の使用が可能となる。特に、PCT特許出願公開明細書94/29013に記述され、比較的低温かつ比較的高圧で運転される「コンパクト改質装置」を使用すると、本発明のプラントは従来のプラントよりも遥かにコンパクトにできる。このことは、本発明のプラントが遠隔地、さらには沖合いなどに都合がよく設置できるようにするので、大いに意味がある。これまで商業用のメタノールプラントを沖合いに建設するのは経済的に難しかった。
本発明の方法およびプラントは柔軟性に富み、メタノール合成ゾーンにおける炭素酸化物のメタノールへのパス当りの転化収率が、約40%から約95%又はそれ以上、好ましくは70%から90%、例えば約80%になるように設計できる。
本発明の方法およびプラントは、メタノール合成ゾーンで、約20バールから約50バール、例えば約35バールから約45バール、例えば約40バールの圧力を用いるのが好ましい。
メタノール合成ゾーンを比較的低圧とすることで、さらに以下の利点がある。即ち本発明によるプラントの建設費用は、肉厚の高圧配管の使用を避けることができるので、従来のプラントと比べて大幅に削減できる。
従来のプラントでは、約80バールの圧力で合成ガスをメタノール合成ゾーンに送り込むために合成ガスコンプレッサーが必要である。典型的には、ガス圧縮の動力は、プラント内において蒸気タービンで作られた高圧の水蒸気から得られる。本発明のプラント及び方法は,以上で説明したように、かなり低い圧力で運転してもよい。本発明の方法では、従来技術の方法で用いられるコンプレッサーよりも小さなコンプレッサーを使用できる。本発明のプラントのメタノール合成ゾーンの圧力は、リサイクル回路内の適当な場所に設置できる一段の圧縮段階から供給してもよい。
本発明のプラントが一段の比較的小さなコンプレッサーで運転できるであろうことはコスト以上の結果をもたらす。付随する蒸気タービン、蒸気発生および輸送システムが不要になるので、本発明によるプラントの大きさは従来のプラントに比べて大幅に縮小できる。この大きさの削減は、本発明のプラントを経済的に遠隔地又は沖合い地で設置することを可能にする。
従来のプラントでは、水蒸気改質ゾーンで使う燃料は一般的には炭化水素原料で、硫化水素のような硫黄を含む不純物を含んでもよい。本発明のプラントおよび方法では、分離された水素リッチな流れが改質ゾーンに燃料として供給される。従って、本発明によるプラントの改質ゾーンからの排ガスは、硫黄を実質的に含まず、もし必要であれば、露点以下に冷却して即廃棄できる。この際、従来のプラントで要求されるかもしれない様に、亜硫酸を除去するためにさらに処理する必要がない。
もし必要であれば、炭素酸化物およびメタンを含むリサイクル流からパージ流を取ってもよい。このパージ流を改質ゾーンに燃料として供給してもよい。通常、パージ流が取られ、この際のパージの速度は、リサイクル回路の、化学的に不活性な材料、即ち原料材中に存在するかもしれない窒素、アルゴンおよびヘリウムなどの蓄積を制御できるように選定する。
本発明の好ましいプラントおよび方法では、分離ゾーンは膜分離装置を具備するが、この膜分離装置の設計は適当なものであればよい。本発明の方法およびプラントでの使用に適した多数の膜分離装置が、上記の米国特許明細書4181675に記載されている。
さらに、このメタノール合成ゾーンは、直列に接続された多数のメタノール合成反応容器を具備することが好ましい。メタノール回収ゾーンは、連続する各メタノール合成反応容器の間および直列の最後のメタノール反応容器の後に設置できる。直列の最後に位置する以外の、各メタノール回収ゾーンからの炭素酸化物と水素とを含有する蒸気状の流れは、次に連続する直列のメタノール合成反応容器に供給される。このメタノール合成反応は平衡状態に制約されるが、この配置によればメタノールが各メタノール合成容器間で反応混合物から除去されるので、それによって、次のメタノール合成容器内でのメタノール形成反応に有利に働くという利点がある。
メタノールの回収は、どのような適当な方法、例えば、冷却や溶媒洗浄によって実施してもよい。もし溶媒洗浄が実施される場合には、適当な溶媒として、エチレン・グリコール、テトラエチレングリコール・ジメチル・エーテル、水などが使用できる。
都合よくは、粗製メタノール生成物流の全体又は各々は、精製されたメタノール生成物流を回収するために精製ゾーンに供給される。この精製ゾーンはプラントから離れた場所に設置してもよい。かくして、もしこのプラントが沖合いに建設されれば、約6%の水分を含む粗製メタノール生成物をメタノール回収ゾーンから回収して、これに続く精製のために陸地に送ってもよい。
望ましくは、一のガス・コンプレッサーが、原料流、合成ガス流および炭素酸化物と水素とを含有する蒸気状の流れを動すために設置される。本発明のプラントおよび方法は、メタノール合成圧力が約50バールかそれ以下に維持される時には、一段階のコンプレッサーで運転してもよい。もし約50バール以上のメタノール合成圧力が必要ならば、二台目のコンプレッサーを用いるのが好ましいだろう。一台のコンプレッサーの使用は、本発明によるプラントの建設コストとこうしたプラントの占有面積に有利に働く。一台のコンプレッサーと上述のコンパクト改質装置と併用すれば、本発明によるプラントを沖合いに経済的に建設し、運転することができる。メタノール合成設備の沖合い設置は本発明の重要な一側面であり、従来の改質装置に基づいたメタノール合成技術に対して大変重要な改良点である。現時点では、従来のメタノール合成技術に基づく改質装置ではコスト効率よく沖合いに設置できない。
メタノール合成ゾーンは約210℃から約300℃、例えば約230℃から約270℃、例えば約240℃に維持されるのが好ましい。本発明による好ましい方法では(ここでの改質ゾーンは上述のコンパクト改質ゾーンである)、改質ゾーンに供給される燃焼空気は、改質ゾーンに供給される前に、水蒸気で全部又は一部を飽和される。これは改質ゾーン内の燃焼特性を変更できる利点を持っており、このゾーン内の改質要素をより均一に加熱でき、さらに排ガス中の二酸化炭素および窒素酸化物の放出量が従来プラントに比べて削減できる。
本発明による好ましいプラントでは、改質ゾーンは上述したコンパクト改質ゾーンである。しかしながら、本発明の方法およびプラントで使用される水蒸気改質ゾーンは適当な設計であればどんなものでもよい。
本発明の方法で使われる好ましい原料は天然ガスである。
本発明のプラント及び方法の有利な特徴は、水蒸気改質ゾーンからの排ガスに含まれる炭素酸化物と硫黄含有化合物との量が、同等のメタノール製造能力を持つ従来のプラントと比べて、大幅に少ない点にある。
本発明が明瞭に理解され、容易に実施されて効果を発揮するように、本発明に従って建設され配置された、また本発明の好ましい方法を運転するように設計された多数のメタノール合成プラントを、例として、概略図を参照にしながら説明する。
図1は、本発明による第一のメタノール合成プラントの簡略化した流れ図であり、
図2a、2bおよび2cは、合わせて、本発明の第2のメタノール合成プラントのより詳しい流れ図を示す。
以上の図は概略図であって、商業用のプラントにはさらに還流ドラム、ポンプ、真空ポンプ、温度センサー、圧力センサー、圧力開放バルブ、コントロール・バルブ、流量コントローラー、レベル・コントローラー、保持タンク、貯蔵タンク、などが必要なことは当業者には理解されるであろう。このような補助的な装置類の設置は本発明の一部を構成せず、従来の化学工学の実践に従うものである。
図1を参照して説明する。天然ガス流がライン101に供給され、天然ガス・コンプレッサー102を通過後、約40バールの圧力でライン103に入る。原料コンプレッサー102はさらに、後述するように、ライン104からの炭素酸化物およびメタンのリサイクル流を供給される。
ライン103中の圧縮された原料およびリサイクル流は、原料前処理ゾーン105に供給される。原料前処理ゾーン105では(その詳細は図1には示されていない)、圧縮された流れを、引き続き脱硫反応容器に導く前に、約380℃に加熱する。天然ガス原料は少量の硫黄を硫化水素として含んでいるが、これは下流の触媒に有害である。硫黄は脱硫反応容器を通過中に除去される。この脱硫反応容器にはモリブデン酸ニッケルおよび酸化亜鉛のような脱硫材料が充填されている。
脱硫されたガスは交換装置を通過させて冷却され、飽和カラムの底部に流されるが、この飽和カラムで、このガスはこの飽和カラムの上端部に供給された温水に対して向流的に流れる。
この飽和カラム通過中に、ガス混合物は水蒸気で飽和させられる。水蒸気で飽和されたガス混合物は飽和カラムを出るときには、約200℃で、次に続く改質に要求される水蒸気のほぼ90%を含んでいる。このガス/水蒸気の混合物は、さらにガスタービンから供給された水蒸気と混ぜられて、改質装置106の排ガスダクトに設置されている混合供給加熱器(mixed feed heater)を通過する。この混合供給加熱器通過中に、このガス/水蒸気の混合物の温度は約400℃に昇温される。得られた高温ガスはライン107に供給されて改質装置106に至る。
改質装置106の詳細は図1には示されていない。改質装置は上記したコンパクト・タイプであることが望ましい。ライン107からの高温ガスはコンパクト改質装置106の反応管に供給される。このコンパクト改質装置106の反応管には適当な水蒸気改質触媒、例えば補強されたニッケル触媒、が充填されている。吸熱改質反応を行うのに必要な熱量はコンパクト改質装置106内で水素リッチな燃料を燃焼し、輻射と対流によって反応管に熱を与えることで供給する。
改質装置106はライン108からの高温の燃焼空気を供給される。この燃焼空気はコンパクト改質装置106内の改質されたガスにより加熱された燃焼空気予熱装置(図示せず)で予熱され、ライン110経由でプラントに供給された後に燃焼空気コンプレッサー109内で予備圧縮されている。燃料改質装置106への水素は、ライン111に下流の分離段階から供給されるが、これについては後に説明する。水素は改質装置106内で燃焼されて、この輻射熱および対流熱を改質装置の反応管に供給する。排ガスは改質装置106からライン112に排出される。
コンパクト改質装置106内で、天然ガス、水蒸気およびリサイクル炭素酸化物の供給混合物は、一酸化炭素、二酸化炭素、水素およびメタンの混合物に改質されるが、この混合物は一般に合成ガスとして知られる。
高温でニッケル触媒の存在下で、水蒸気を高温高圧下で蒸気状の炭化水素と反応させ、メタンと共に、一酸化炭素、二酸化炭素および水素からなる合成ガスを得る。合成ガスの各成分の濃度は、触媒上を通過する炭化水素に対する水蒸気の比と、ガスが触媒から離れるときの温度と圧力とに依存する。起きる反応は複雑に入り組んだものであるが、最終生成物は次の二つの反応によって確定する。
反応全体としては吸熱反応である。平衡を右に移動させ、合成ガスの残留メタン含有量を減らすためには、大幅な過剰水蒸気と高温とが必要である。
合成ガスは、約450℃かつ約30バールでコンパクト改質装置106を出て、ライン113中に入る。運転に際しては、充分な炭素酸化物および/又はメタンをライン104経由で供給し、ライン113中の合成ガスを化学量論比にするのが好ましく、従って、炭素酸化物および/又はメタンのリサイクル速度を、モル・ベースで、水素の量が一酸化炭素量の2倍と二酸化炭素量の3倍の合計に等しくなるように制御してもよい。
高温の合成ガスは冷却されてからライン113を経由してメタノール・コンバーター114に送られる。
本発明による典型的なメタノール合成条件では、30バール程度の圧力と約210℃から約240℃の出口温度を使用し、銅/亜鉛触媒、例えば、ICI 51−7、ハルド・トプソー(Haldor Topsoe)MK−101又はサド・ケミ(Sud−Chemie)C79−5GL名で販売されている触媒を使用する。
メタノール合成平衡は以下の通りである、
典型的には、ライン113中のガスは約10〜約20容積%の炭素酸化物を含み、残りは水素、メタンおよび窒素である。窒素は天然ガス原料中に不純物として存在する可能性がある。
生成物混合物はライン115に回収され、メタノール洗浄カラム116に送られ、そこから粗製メタノール生成物がライン117に回収される。洗浄カラム116からの未反応の合成ガスは、ライン119に供給され分離ゾーン120に送られる。
分離ゾーン120は、好都合な既存技術を、例えば、圧力スウイング吸着、膜技術、液化、又はこれらの二つ又はそれ以上の組み合わせ等を、用いることができる。最も経済的であることが多いことから、膜技術を用いることが好ましい。
水素リッチなリサイクル流はライン121に回収されて、コンパクト改質装置106の燃料として、ライン111に供給される。炭素酸化物および/またはメタンリッチな流れはライン122に回収されて、原料へ加えるためのリサイクル流として、ライン104に供給される。不活性材料の発生を制御するため、パージ流をライン123に取り出してもよい。
ライン117中の粗製メタノール生成物は、精製ゾーン124に送られるが、この精製ゾーン124から精製されたメタノール生成物をライン125に回収する。
図2aを参照すると、バッテリー・リミット(battery limits)からの天然ガスは、ライン201経由でプラントに入り、さらにライン203に入る前に天然ガス・ノック・アウトドラム(gas knockout drum)202に入る。ライン203中のガスの一部が取り出されてガス・タービン205を駆動する。
ガス・タービン205からの高温ガスは、ライン206を経て熱回収ダクト207に入る。排ガスはライン208から大気中に放出される。水蒸気はライン209に回収され、ライン210とライン211の二つの流れに分かれる。ライン210の水蒸気は、さらにライン212およびライン213の二つに分かれる。ライン213の水蒸気は、水蒸気改質方法に供給されるが、これについては後述する。ライン212の水蒸気はメタノール精製プロセスに供給されるが、これについても後述する。ライン211の水蒸気は脱気装置214に入り、ライン215から放出される。脱気された水はライン216に回収され、ボイラー水ポンプ217を経由してライン218に入る。ライン218の水はライン219を通って熱回収ダクト207に供給される。補給水流はライン220に取りこまれコンバーター蒸気ドラム(図示せず)に供給される。
ライン203中の残留ガスはライン221に向かい、天然ガス・コンプレッサー222で約25バールに圧縮される。圧縮されたガスはライン223に向かい、ライン224中でライン225からのリサイクル水蒸気と合流する。ライン224で合流した流れは、ライン227の冷却水を供給された交換装置226を通されて冷却される。こうして冷却された流れは、ライン228に向かい、ノック・アウト・ポット(knock out pot)229中に導かれるが、冷却された流れの凝縮物は、このノック・アウト・ポット229において取り除かれる。混合ガス流は次にライン230に向かい、リサイクル・コンプレッサー231で約38バールに圧縮される。
圧縮されたガス流は引き続きライン232を通り、交換装置233を通って加熱されてから、ライン234に向かい、改質装置236からの排ガス流中に設置されている交換装置235を通ってさらに加熱される。こうして約380℃となった高温ガスはライン237を通って水素添加脱硫容器238に導かれるが、この容器238には、例えばモリブデン酸ニッケル又はモリブデン酸コバルトのような、適当な水素添加脱硫触媒の充填物239が充填されている。図2aのプラントでは、酸化亜鉛が触媒として使われている。
脱硫容器238からのガスはライン241を経由して脱硫容器240に入るが、この容器240には酸化亜鉛脱硫触媒の充填物242が詰まっている。こうして硫黄含有量が約0.1ppmより少なくなった脱硫ガス流はライン243に流れ込み、交換装置233で冷却されて、ライン244を経由して供給原料飽和装置245の底部に送り込まれる。
供給原料飽和装置245にはライン246の温水が供給されている。新鮮な水はライン247を通ってプラントに入り、ポンプ248でくみ出されてライン249、250、251および252、さらにポンプ253を経由してライン254に入る。ライン254の水は交換装置255で加熱されて、ライン256を経由して交換装置257に達する。加熱された水又は水蒸気は、ライン258を通ってさらに交換装置259を経由してライン246に入る。
供給原料飽和装置245では、混合ガス流は上方へ流れ、温水流は下方へ流れる。ガスは、下流での改質反応に要する水蒸気の約90%を含んだ状態で、飽和装置245からライン260に入る。残る10%の水蒸気はライン213で供給され、水蒸気改質に必要な水蒸気の100%を含んだガス流がライン261を流れるようになる。
飽和装置245の底部からの水はライン262および263を経由してリサイクルされ、ライン250からの新鮮な水とライン215で合流する。流れ262から抜き取られた少量のブローダウン(blowdown)はライン264を経由して廃棄される。温水流はライン251と252を通ってポンプ253で汲み上げられてライン254に入り、さらに交換装置255、ライン256、交換装置257、ライン258、交換装置259を経由してライン246に入り、飽和装置245の上端部に供給される。ライン260からのブローダウン流の残りはライン264を経由して廃棄される。
ライン261中のガス流は交換装置265を通過する際に加熱され、ライン266を通って改質装置236に送られる。交換装置235,265および257は、改質装置236の排ガスダクトに取りつけられている。交換装置259および255は、改質装置の236の改質ガスダクトに取りつけられている。改質装置236は、図2aに示されたプラント中に、互いに平行に配置された多数のコンパクト改質装置管を具備する。例えば補強されたニッケル触媒などの改質触媒(図示せず)が、改質装置管中に供給されている。ライン266からの供給原料および水蒸気混合物は約400℃となっており、改質装置236に入りこの中を上から下に流れる。
吸熱の改質反応を駆動する熱は、水素リッチな燃料を改質装置236の中で燃焼させて供給する。水素燃料はライン267から改質装置236に供給される。この燃料は下流の分離方法からリサイクルされるが、これについては後述する。
コンパクト改質装置236用の燃焼空気は、ライン268からプラントに供給され、エア・コンプレッサー269によりライン270に入り、それから空気飽和カラム271に入る。この燃焼空気を飽和させる目的は、コンパクト改質装置236内の熱回収を制御して、本プラント内でのエネルギーの回収を向上させるためである。熱水は下流の精製段階からリサイクルされ、ライン272から空気飽和カラム271に供給されるが、これについては後述する。空気飽和カラム271の底部からライン273へ流れる水は、ライン275の冷却水を供給された熱交換装置274を通過中に冷却される。冷却された水流はライン276を通り、ライン277においてライン278からの新鮮な水と合流されてから、下流のメタノール回収方法で最終的に使用するためにポンプ279で吸い上げられてライン280に導入されるが、これについては後述する。空気飽和カラム271の上端部から出てくる飽和された燃焼ガス流は、ライン281を経て改質装置236に供給される。
図2a,2bおよび2cのプラントには示されていないが、改質装置の燃料をライン267で飽和させることも可能である。特に、本発明のプラントが上述したタイプのコンパクト改質装置を用いるときには、改質装置の燃料を飽和させるのが好ましいだろう。
コンパクト改質装置236を使用することは、改質装置内で発生した熱の大半を内部的に回収して、プラントが必要とする全燃料を削減できることを意味する。さらに、改質装置236からの改質されたガスおよび排ガスは供給原料飽和装置245の循環水を加熱するのに(交換装置255、257および259において)使われる。水は最初に飽和器水ヒーター(saturator water heater)255中で改質されたガスによって加熱され、次に飽和器水ヒーター257中で排ガスによって加熱され、最終的に飽和器水ヒーター259中で高温の改質ガスによって加熱される。この熱交換装置の配置は、別の改質装置の設計に適するように変更可能である。図2に示した配置は、コンパクト改質装置を利用して、合成部から改質部への「熱のリサイクル」のない熱回収装置を提供する。このことが本プラントの立ち上がりを、従来のメタノール・プラントに比べて、より容易かつ迅速にする。
炭素酸化物、水素およびメタンを含む合成ガス混合物は、改質装置236からライン282に回収され、ライン284に達するまでに交換装置259、ライン283および交換装置255を通過して冷却される。飽和器水ヒーター255を出る改質ガス流を使って、下流にある蒸留カラムで使用する再沸騰熱量の約35%から約40%を供給するが、これは後述する。
排ガス流は、改質装置236を出てライン283に入り、ライン286に達するまでに、交換装置235、ライン284、交換装置265、ライン285および交換装置257を通過して様々な流れと熱交換する。排ガスは煙突287からプラント外に出る。
次に、図2bについて説明すると、ライン284からの合成ガスは交換装置370でさらに冷却され、これによって再沸騰熱が蒸留カラム289に供給される。冷却された合成ガスはライン290を経てノック・アウト・ポット291に達する。ノック・アウト・ポット291からの凝縮物は、ライン292、ポンプ293およびライン294経由し、図2aを参照すると、ライン295、ライン296を経てライン252でライン251からの水と合流する。ライン252で合流した流れは、最終的には供給原料飽和カラム245に供給されるが、これについては、上述した。
再び図2bに戻って説明すると、合成ガス混合物はノック・アウト・ポット291の上端部を出てライン297に入り、交換装置298を通って冷却され、後述するように、蒸留カラム289に供給される粗製メタノール流に熱を供給する。交換装置298を出た冷却された合成ガス流はライン299に入る。ライン299の流れは、交換装置300を通り、ここにおいて、脱塩水を予熱して蒸気として方法に供給するために使われるが、これについては次に説明する。
交換装置300はライン301から脱塩水を供給されるるが、この脱塩水は、図2aを参照すると、ライン302およびポンプ303を経由してプラントに供給される。再び図2bを参照すると、加熱された脱塩水はライン304を通って、また図2aを参照すると、脱気装置214に入る。
再び図2bを参照すると、さらに冷却されて交換装置300を出た合成ガスは、ライン305を経てガス冷却器306、ライン307、ライン309の冷却水を供給された交換装置308を経て、ライン310に入り、第二のノック・アウト・ポット311に供給される。ノック・アウト・ポット311からの凝縮物は、ライン312に回収されて、ポンプ313およびライン314を経て、また図2aを参照すると、ライン296に供給され、ライン252中で、ライン250および251からの補給水と合流する。
再び図2bを参照すると、ノック・アウト・ポット311の上端部から出てくる合成ガスはライン315に供給され、図2cを参照すると、交換装置316に達するが、ここを通過することでこの合成ガスは約210℃のメタノール合成温度に予熱され、その後、ライン317を経て、例えば、ハルド・トプソー MK−101の商品名で売られている銅/亜鉛触媒のようなメタノール合成反応触媒の充填物319を含むメタノール合成反応容器318に送られる。図示したメタノール・コンバーター318では、発熱反応の熱は高温の触媒床に装着された配管内の水蒸気量を高めて取り除かれる。
メタノール・コンバーター318の周辺の循環ループは、ライン320、コンバーター蒸気ドラム321およびライン322で構成されている。コンバーターの蒸気ドラム321への補給水は、図示しない接続ラインを経由して、ライン220(図2a)から供給される。コンバーター蒸気ドラム321を出てライン323に入った生成蒸気は、ライン324に供給され、そこでライン212からの蒸気と合流して、最終的には再沸騰熱として、蒸留カラム289に供給されるが、これについては後述する。
メタノール、炭素酸化物、メタンおよび水素からなる生成物ガス混合物はメタノール・コンバーター318からライン325中に回収する。ライン325中の流れは、交換装置316を通って冷却され、ライン326を経てメタノール洗浄カラム327に至るが、ここにはライン328の洗浄水が供給されている。もし必要ならば、冷却器を一台(図示せず)ライン326に追加することができる。図2aを参照すると、ライン328には、ライン280から洗浄水が供給される。
粗製メタノール生成物はメタノール洗浄カラム327からライン329に回収され、フィルター330を経てライン331に、さらにライン332に入り、最終的には下流の精製段に送られるが、これについては、後述する。
メタノール洗浄カラム327の上端部から出てくる合成ガス混合物は、ライン333を通って、上述したのと同じ第二のメタノール合成ループに入る。第三、第四のループも設置されている。
第四のメタノール洗浄カラム334を出てから、未反応の合成ガス混合物はライン335に供給され、交換装置336を経て膜分離装置337に入る。水素は分離膜338を通過し、分離装置337を出てライン339に入り、そこからさらにライン267を経由して、図2aを参照すると、改質装置236に入る。炭素酸化物および未反応の原料は膜338を通過せず、分離装置337を出てライン340に入る。
ライン340からパージ流を取ってライン341に入れて、リサイクル流中の不活性物質の発生を制御してもよい。パージ・ライン341はバルブ342で制御される。
パージの後、残りがあれば、ライン340中のリサイクル流はライン225に入り、図2aを参照すると、ライン224に向かい、そこでライン223からの補給天然ガスと合流する。
図2cを参照すると、ライン332中の粗製メタノール生成物は、また図2bを参照すると、交換装置298を経てライン343に供給される。ライン343中の粗製メタノール生成物は、メタノール精製カラム289の中段に供給される。
精製されたメタノール生成物は、このカラム289の上端付近で回収されてライン344に入る。ライン344中の精製された流れは交換装置345を通って冷却されるが、この交換装置345はライン346の冷却水を供給されており、さらに、ライン347からメタノール・シフト・タンク348に入る。生成物メタノールは、シフト・タンク348からライン349、ポンプ350およびライン351を経て回収される。
蒸気状の材料は、メタノール精製カラム289の上端部からライン352に入り、コンデンサー353を通される。コンデンサー353からの生成物は、ライン354に回収され、ライン355に抜き出される。抜き出されなかった材料の流れは、ライン356からカラム還流ドラム(column reflux drum)357に入り、この後、ライン358に入りポンプ359とライン360からカラム289の上端部にリサイクルされる。ライン355中の抜き出された流れは、ライン362の冷却水で冷却された熱交換装置361を通って冷却され、ライン363および364を経てカラム還流ドラム357に入る。ライン363のガスは、適当に圧縮して回収してもよいかもしれないが、ここではライン365から大気中に放出される。
底部の生成物は、カラム289からライン366,367および368に回収される。ライン366の流れは、ポンプ369を経てライン272に、そして、図2aに示すように、燃焼空気飽和カラム271に供給される。
図2bを参照すると、ライン367中の底部生成物は、交換装置370およびライン371を経て、カラム289の底部にリサイクルされる。ライン368中の底部生成物は、交換装置372およびライン373を経てカラム289の底部にリサイクルされる。
Claims (17)
- 炭化水素原料からメタノールを合成する方法であって、
a)水蒸気改質ゾーンにおいて、前記原料および水蒸気からなる蒸気状混合物を少なくとも一つの改質反応の触媒作用に有効な触媒と接触させ、
b)前記改質ゾーンから、炭素酸化物、水素およびメタンからなる合成ガス混合物を回収し、
c)前記合成ガス混合物の構成物質を、メタノール合成触媒が充填されメタノール合成条件に維持されたメタノール合成ゾーンに供給し、
d)前記合成ガス混合物の未反応構成物質とメタノールとからなる生成物ガス混合物を上記メタノール合成ゾーンから回収し、
e)前記生成物ガス混合物の構成物質を、メタノール回収条件に維持されたメタノール回収ゾーンに供給し、
f)前記メタノール回収ゾーンから、粗製メタノール生成物流と前記合成ガス混合物の未反応構成物質を含む蒸気状の流れとを回収し、
g)前記合成ガス混合物の構成物質を第一の水素リッチ流と炭素酸化物およびメタンからなる第二の水素枯渇流とに分離し、
h)前記第一の水素リッチ流の少なくとも一部を前記水蒸気改質ゾーンに燃料として供給し、および
i)前記第二の水素枯渇流の少なくとも一部を前記水蒸気改質ゾーンにリサイクルして工程a)の前記混合物の一部とし、
一台のガス・コンプレッサーで、原料流、合成ガス流およびリサイクル流を動すことを特徴とするメタノール製造方法。 - 前記分離工程g)はメタノール合成ゾーンの下流に配置され、前記第二の水素枯渇流の前記少なくとも一部が前記分離工程g)から前記改質ゾーンに、前記メタノール合成ゾーンを経由せずに、供給されることを特徴とする請求項1記載のメタノール製造方法。
- 前記分離工程g)はメタノール合成ゾーンの上流に配置され、前記第二の水素枯渇流の前記少なくとも一部が前記メタノール合成ゾーンに供給され、その後前記第二の水素枯渇流の未反応部分が回収されて前記改質ゾーンに供給されることを特徴とする請求項1記載のメタノール製造方法。
- 前記メタノール合成ゾーンが20バール乃至50バールの圧力下に維持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のメタノール製造方法。
- 前記メタノール合成ゾーンが25バール乃至40バールの圧力下に維持されていることを特徴とする請求項4記載のメタノール製造方法。
- 前記メタノール合成ゾーンが30バールの圧力下に維持されていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のメタノール製造方法。
- 前記第一の水素リッチ流から前記第二の炭素酸化物水素リッチ流の分離が膜分離手段で行われることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載のメタノール製造方法。
- 前記メタノール合成ゾーンは直列に接続された複数のメタノール合成反応容器を有し、各連続する対をなすメタノール合成反応容器は一つのメタノール回収ゾーンで分離されており、この直列のメタノール合成反応容器の各々からの生成物ガス混合物が対応するメタノール回収ゾーンに供給され、このメタノール回収ゾーンから回収された前記合成ガス混合物の未反応構成物質が次に続く直列のメタノール合成反応容器に供給されることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載のメタノール製造方法。
- 前記粗製メタノール生成物流を精製ゾーンに供給して精製メタノール生成物流を回収することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載のメタノール製造方法。
- 前記メタノール合成ゾーンが200℃乃至300℃の温度に維持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載のメタノール製造方法。
- 前記原料が天然ガスからなることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載のメタノール製造方法。
- 炭化水素原料材からメタノールを製造するプラントであって、
a)改質条件下に維持され、少なくとも一つの改質反応の触媒作用に有効な触媒が充填され、前記炭化水素原料と改質剤との蒸気状混合物を改質して炭素酸化物、水素およびメタンからなる合成ガス混合物をつくるための改質ゾーンと、
b)メタノール合成条件下に維持され、メタノール合成触媒が充填され、前記合成ガス混合物の構成物質を生成物メタノールと合成ガス混合物中の未反応構成物質とからなる生成物ガス混合物に転化するメタノール合成ゾーンと、
c)メタノール回収条件下に維持され、前記生成物ガス混合物から粗製メタノール生成物流を回収し、前記合成ガス混合物の未反応構成物質を含有する蒸気流を回収するメタノール回収ゾーンと、
d)前記合成ガス混合物の構成物質を、第一の水素リッチ流と炭素酸化物およびメタンからなる第二の水素枯渇流とに分離する分離ゾーンと、
e)前記第一の水素リッチ流の少なくとも一部を前記水蒸気改質ゾーンに燃料として供給する手段と、
f)前記第二の水素枯渇流の少なくとも一部を、炭化水素原料と水蒸気との前記蒸気状混合物と混合するために前記改質ゾーンにリサイクルする手段と、および
g)原料流、合成ガス流およびリサイクル流を動かす一つのガスコンプレッサーと
を有することを特徴とするメタノール製造プラント。 - 前記分離ゾーンが前記メタノール合成ゾーンの下流に配置され、前記分離ゾーンからの前記第二の水素枯渇流の前記少なくとも一部を前記メタノール合成ゾーンを経由せずに前記改質ゾーンに供給する手段を備えていることを特徴とする請求項12に記載のプラント。
- 前記分離ゾーンは前記メタノール合成ゾーンの上流に配置され、前記第二の水素枯渇流の前記少なくとも一部を前記メタノール合成ゾーンに供給しその後前記第二の水素枯渇流の未反応部分を回収しこの未反応部分を前記改質ゾーンに供給する手段を具備することを特徴とする請求項12に記載のメタノール製造プラント。
- 前記分離ゾーンは膜分離装置を具備することを特徴とする請求項12乃至請求項14のいずれか1項記載のメタノール製造プラント。
- 複数のメタノール合成ゾーンが複数のメタノール回収ゾーンと直列に配置され、各メタノール回収ゾーンからのリサイクル流は、直列に配置された最後のものを除いて、次に続く直列のメタノール合成ゾーンに供給されることを特徴とする請求項12乃至請求項15のいずれか1項記載のメタノール製造プラント。
- 精製条件下に維持され、前記粗製メタノール生成物流の入口と精製メタノール生成物流の回収用の出口とを有する精製ゾーンをさらに具備することを特徴とする請求項12乃至請求項16のいずれか1項記載のメタノール製造プラント。
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