JP3786414B2 - 浸漬バケット熱交換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不包装食品、プラスチック容器・袋入れ食品の半製品・製品等を均一に加熱調理・殺菌又は低温度冷却する加熱・冷却装置に関するもので、特に加熱又は冷却槽内での反転バケットの浸漬使用によるワークの移送と加熱又は冷却の進行を併進させるとともに、バケット反転時にワークに生じる内容物のワーク内の位置変動と、熱交換を温熱水・冷水を使用して気液混合の衝突噴流による乱流域で行うことにより効率的加熱・冷却を可能とした浸漬バケット熱交換装置に関する。
なお、上記バケット反転時にワークに生じる内容物の位置の変動は、ワークの内容物が流動性食品の場合は、反転によりワーク内の流動食品が流動して位置が変わり熱の移動が効果的に行なわれる。加えて、気液混合噴流によるワークの表面伝熱係数が高くなり、ワークと浸漬液との間の熱交換が効率的に向上し加熱または冷却が促進され、
また、ワークの内容物が固体食品の場合には、内容物の移動による熱移動の効果は生じないが、気液混合噴流によるワークの表面伝熱係数が高くなり、浸漬液との間の熱交換が効率的に向上し加熱または冷却が促進される。
【0002】
【従来の技術】
上記浸漬冷却を食品に適用した従来の浸漬装置としては、図4に示す加工食品用素材浸漬装置がある。(例えば特許文献1参照)
上記提案は、加工食品用素材の浸漬工程を自動的に行う浸漬装置に関するもので、加工食品としては、雁擬、うどん、豆腐、豆乳などの穀物の加工食品や、生ものの魚介類、練り製品などの水産物の加工食品や、漬物に代表される野菜の加工食品が挙げられるが、上記食品の内、雁擬素材を対称とした場合は、豆腐片の浸漬工程、脱水工程、つなぎ用山芋粉を混ぜる混合工程、計量・成形工程、揚工程を経て製造される。本提案では、浸漬水の温度管理並びに浸漬時間の管理に加え、加工食品用素材と浸漬水の撹拌を自動的に行う加工食品用素材浸漬装置の提供を目的としたものである。
上記浸漬装置は、バケット51と、該バケット51が列をなして移動する移送路52と、当該移送路に沿い設けられた複数処理ステーションとからなり、前記移送路52には列をなすバケット51を順次送るための移送手段を形成する送りシリンダを設け、
前記処理ステーションとしては、素材及び浸漬水を投入する投入ステーション53、浸漬水の入れ替え温度調整を行う給排水ステーション54、素材及び浸漬水の撹拌を行う撹拌ステーション55、処理の終了した素材と浸漬水の排出のための排出ステーション56と、より構成し、
また、前記投入ステーション53にはバケットへ第一水温調節手段57を介して給水温度を15℃前後に調整した給水を行い、給排水ステーション54へは第二水温調節手段58を介して氷温付近に調整した給水をなし、
また、撹拌ステーション55には、素材と浸漬水とが効率的に交わるようにする、比較的高い圧力で第二水温調節手段58を経た氷温冷水を噴射する水勢撹拌手段59が設けられ、
また、排出ステーション56には、回収水を温度調整後再供給する水循環手段を備える構成にしてある。
【0003】
上記提案は、列をなして形成されたバケット群に投入ステーションで素材と浸漬水を供給し、それらをバケットとともに最終の排出ステーションにまで搬送し、その間に複数の処理ステーションを介在させ、給水温度の約15℃より氷温に至る温度調整をするとともに、前記氷温水の吹き込みによる撹拌工程を介在させて、素材の均一冷却を可能としたもので、高い設備コストと大きな設置エリアを必要としている。なお、この場合の冷却は冷水噴射の水勢撹拌手段による冷水との接触により行なっている。
【0004】
ところで、上記複数のバケットを使用し、該バケットに素材を収納し、収納したバケットを介して洗浄槽に投入し、投入したバケットの反転により後段のバケットへ素材を移転させ、洗浄槽内での素材の移送とその移送過程において洗浄液の撹拌手段を介在させて、所要の洗浄を可能とした他の提案がある。
上記提案は、図5に示す食材反転洗浄装置として示されている。(例えば特許文献2参照)
上記提案は、図5(A)の斜視図に見るように、食材61は先ず、洗浄槽60の第1ユニットU1において洗浄される。上記洗浄が終わるとバケット65が反転しその中に向け矢印B方向に洗浄水が噴射され、食材61はその自重により落下し、噴射水の圧力によりバケット内に付着した食材も洗い流され、矢印C方向の次ユニットU2のバケットへバケット65内の全ての食材が移送される。このようにして食材61は第1〜第6ユニットまでの各ユニットU1〜U6において撹拌手段によりそれぞれ順次洗浄される。
最終段の第6ユニットにおいて、この反転装置の最終段階の洗浄が終了すると、食材61はホッパ62から搬送台車63等に移動される。
そして、前記撹拌手段は、図5(B)に示すように、前記バケット65が反転時以外の洗浄槽60内に位置する間はバケット65内のそれぞれに設けた複数の撹拌棒66の回動運動により行う構成にしてある。
また、水の噴射手段は、反転時には反転バケット65内へ噴射ノズル67を介してバケット内の側面より底面に掛け洗い落とすために設けてある。
なお、上記反転時には撹拌棒66は斜め上方に退避させ食材の移動が円滑に行なわれる構成にしてある。
また、洗浄槽60の各ユニットの底部には気泡発生回路64を設け、外部より導入された空気により洗浄槽内に気泡を発生するようにしてある。
そして、各ユニットの洗浄槽の底部には反転時に作動させる洗浄用噴射ノズル67へ洗浄水を送るポンプ68が設けてある。
なお、前記バケット65のA方向の反転は回動軸69を介して行なわれる。
【0005】
上記提案では、食材の洗浄は、前記撹拌棒66の回動による撹拌手段により形成された洗浄液の撹拌流と食品との接触により行なっている。
【0006】
ところで、前記提案(図5に表示)に関し、特に洗浄手段と洗浄により発生した異物を除去する異物除去手段を改善付設した新たな提案がされている。
上記提案は、図6に示す食材洗浄装置として示されている。(例えば特許文献3参照)
上記提案は、図6に見るように、洗浄液を貯留する洗浄槽72と貯留槽73と、前記洗浄槽72内に回動軸Lを中心に反転可能に設けたバケット71(反転時のバケット71は仮想線で示す)と、洗浄手段74と異物除去手段84とより構成してある。
上記洗浄手段74は、洗浄液を貯留槽73の吸入口81より洗浄槽72の下部に圧送する圧送手段79と、該圧送手段により圧送された洗浄液を、管路79bを介して洗浄槽72の底部へ吐出させる吐出管77と、管路79aを介してバケット71へ向け洗浄水噴射をする噴射ノズル群76と、洗浄槽72の側壁より槽内へ外気を導入させて気泡を発生させる気泡発生管80とより構成する。
上記構成よりなる洗浄手段74により、噴射ノズル76、吐出管77及び気泡発生管80からの洗浄液と気泡との混合液を流出させて、洗浄槽72内の洗浄液を撹拌する。この撹拌により食材70をバケット71の各側部および底部にまたは食材同志で衝突させ、食材より付着した異物70aを矢印H方向に除去している。
【0007】
上記提案は洗浄領域にあるワークに対し、より有効な撹拌手段により効果的洗浄を可能としたものである。
【0008】
なお、前記気液混合冷却液の噴流の生成に使用する気液混合噴流の形成生器具については従来から、混気ジェット散水具及び散水具用混気ジェット形成具に係わる提案がされている。上記提案は、下記構成よりなる。(例えば特許文献4参照)
則ち、ガイド管の一端部に散水口を設け、他端部に混気ジェット形成部とを備え、混気ジェット形成部は混気ジェット形成管と、該形成管に圧力水を噴射する噴射ノズルと、該噴射ノズルから噴射されたジェット流で混気ジェット形成管に負圧を発生させ、発生した負圧で外気を吸引する吸気口と、該吸気口に配設した逆止弁により構成してある。
【0009】
上記したように、本発明の浸漬バケット熱交換装置に係わる従来例を示したが、前記特許文献2、3に示す先行技術は洗浄装置に係わるもので、特許文献1の先行技術は規模が大きくコンパクト性に欠けており、浸漬加熱・冷却装置としては不十分である。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−243899号公報
【特許文献2】
特開平8−103259号公報
【特許文献3】
特開平11−75795号公報
【特許文献4】
特開2002−96000公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、不包装食品又は、プラスチック容器・袋入れ食品よりなるワーク群に対し、均等急速加熱又は均等急速冷却を可能とする加熱又は冷却装置に関するもので、特に加熱又は冷却槽内での反転バケットの浸漬使用によるワークの移送と加熱又は冷却の進行を併進させるとともに、前記ワークの加熱又は冷却雰囲気を気液混合衝突噴流による乱流域によって形成させ、バケット反転時にワークに生じる内容物のワーク内の位置変動と、気泡の被加熱・冷却物に衝突する衝撃による内容物の流動化により、より効率的な急速加熱又は急速冷却を可能とするとともに食材の品質保持を前提とした浸漬バケット熱交換装置の提供を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の第1の発明の浸漬熱交換装置において、
ワークを熱媒体に浸漬して、複数の間仕切り部夫々の内部に格納するワーク収納用のバケットを介して熱交換する熱交換槽と、該間仕切り部内に設けた前記バケット内に衝突噴流による乱流域を形成させるように、前記間仕切り部内夫々に配設した気液混合噴流ノズルと、から構成し、
前記バケットは、上流側投入端より下流側搬出端に向け配設され、前記投入端で収納した所定量のワークを前記乱流域で熱交換するとともに、下流側バケットへ反転移送する構成とした浸漬熱交換装置であって、
前記バケットは湾曲した側面を有し且つ底部に開孔部を有する上部開口容器よりなり、
又前記間仕切り部内夫々にバケット独立して配設した気液混合噴流ノズルは、熱交換槽浸漬状態にあるバケット底部の開孔より、前記バケットの湾曲した側面に向けて斜めに傾斜して配設したことを特徴とする。
【0013】
上記本発明の第1の発明は、ワーク群を均等に急速加熱若しくは急速冷却させるため、所定温度の熱媒体を充填した浸漬用のワンユニットの熱交換槽を設け、また、ワーク群に対し急速熱交換を可能とするためワーク群を反転可能の複数のバケットに収納し、後段のバケットへの反転によるワークの移送と反転によりバケット内の各ワークの収納位置をランダムに変化させること、反転により粘度が高く且つ低い流動性のワークも包装材内で撹拌されることにより、ワークのそれぞれを満遍無く熱媒体に接触させ、後段の搬出端へ移送する間に均等な急速熱交換を可能とする構造にしてある。
また、容器又は袋状のワーク内が流動性のある食品の場合は反転前と反転後ではワーク内で流動して食品位置が変わり、これによりワーク内の熱の移動が効率的に行なわれる。
また、反転可能で逐次反転運動をする複数のバケット群の下部に複数の熱媒体噴流源を設け、該噴流と前記バケット内の複数のランダム姿勢を取るワークとの間の衝突によりバケット内に乱流域を形成させ、該乱流域により効率的ひいては急速熱交換を可能にしたものである。
【0014】
また、本発明の第2の発明の浸漬熱交換装置において、
ワークを複数の熱交換ユニットのそれぞれに充填された段階的温度差を持つ熱媒体に浸漬して、前記各ユニット内に設けられた複数の間仕切り部内に格納するワーク収納用のバケットと、該バケットを介して熱交換する熱交換槽と、該間仕切り部内に設けた前記バケット内に衝突噴流による乱流域を形成させるように、前記間仕切り部内夫々に配設した気液混合噴流ノズルと、から構成した浸漬熱交換装置であって、
前記バケットは、上流側ユニット投入端より下流側ユニットの搬出端に向け配設され、前記投入端で収納した所定量のワークを前記ユニット毎に温度差を持つ熱媒体の乱流域で熱交換するとともに、下流側バケットへ反転移送する構成とするとともに、前記バケットは湾曲した側面を有し且つ底部に開孔部を有する上部開口容器よりなり、
又前記間仕切り部内夫々にバケット独立して配設した気液混合噴流ノズルは、熱交換槽浸漬状態にあるバケット底部の開孔より、前記バケットの湾曲した側面に向けて斜めに傾斜して配設したことを特徴とする。
【0015】
上記本発明の第2の発明は、ワークによっては、加熱や冷却の当初より所定の最終温度を持つ熱媒体に接触させることは、品質保持の点より熱変質等の問題がある。そのため、熱媒体温度を上流側ユニットより下流側ユニットに向け複数のユニットを設ける構成にしてある。そして、最下流ユニットを除く上流側ユニットにおいて、前記最下流ユニットの最終温度に対し段階的に所定温度差を持つ構成とし、投入ワークに対し温度差のある最終温度の熱媒体を接触させないようにして、各ユニットはそれぞれ設定された熱媒体温度に対し等温に維持すべく、それぞれ独立した冷温熱源と熱媒体循環ポンプによりなる冷温熱形成手段により各設定温度に維持されるとともに、各ユニットの熱媒体温度を段階的温度設定をして、徐々に最終温度に近づける構成にしてある。
そして、各ユニットは、複数の間仕切り部を持つ構成とし、該間仕切り部内にはそれぞれバケット及び気液混合噴流用の気液混合部を持つ構成とし、前記ユニット毎に独立して設けた冷温熱形成手段により冷温熱の供給を受けた熱媒体と外気供給手段により気液混合噴流を形成する構成にしてある。
【0016】
また、冷却の場合冷却水の温度が低下するに従いエネルギ効率が低下するため、省エネルギの点からも各ユニットの温度を変えそれぞれに冷熱発生装置を設けるのが望ましい。
【0017】
また、上記本発明の第1、第2の発明の浸漬バケット熱交換装置における、
前記衝突噴流は、気液混合噴流により形成するのが好ましい。
【0018】
上記発明により、前記噴流を気液混合噴流により形成させ、噴流速度の格段の向上を図ることにより、熱交換効率を高めている。
【0019】
また、前記本発明の第1、第2の発明の浸漬バケット熱交換装置における、
前記噴流ノズルは、気液混合噴流ノズルよりなり、前記間仕切り部内の熱媒体を循環ポンプによりポンプアップして高圧熱媒体を送り込む気液混合部と、該気液混合部での負圧により外気を吸引する外気吸引部とよりなる構成が好ましい。
【0020】
則ち上記発明の前記噴流ノズルは、高圧熱媒体の供給によりエジェクタ効果による外気を吸引させる気液混合部により形成させ、外気供給用駆動源を不要とする構成にして、省電、省エネ効果を上げている。
なお、熱媒体に水を使用した場合、ノズル入り口の水の圧力は、0.1〜0.2メガパスカル/センチ平方と低い圧力で能力が発揮されるため、通常の空調や給排水設備に使用されている汎用又は遠心式ポンプが使用できるため、設備コストが安価で、その点においても、省電、省エネ効果を上げることが可能である。
【0021】
また、前記本発明の第1、第2の発明の浸漬バケット熱交換装置における、
前記バケットは、前記衝突噴流がバケット内壁に沿って万遍なくバケット内を循環する形状構造とし、バケット内部に撹拌・乱流発生のための突起物を無くした構成が好ましい。
【0022】
上記構成によりバケットへ向けノズル群により噴き込まれた噴流は、バケットの外周部底の開孔よりバケット内に突入し、バケット内周面に沿った主渦流がワークに衝突して衝突噴流を形成する。
ワークは熱媒体の液流と無数の気泡によりなる混合噴流により持ち上げられ液面近くで気泡が空中に抜け出るとワークは自重で沈下する。そして、沈下したワークは再度前記混合噴流と該噴流に含まれる無数の気泡により持ち上げられる。この動作を繰り返しながら、主渦流によって水平方向の位置移動がなされる。更に気泡のワークへの衝突による衝撃でワーク内容物が包材内で移動し、ワーク内の熱移動がワークの熱伝導率以上に高められる。その結果無数の渦流群を伴う乱流域が形成され、収納しているワークを熱伝導率の高い雰囲気に置くことを可能にしている。
そしてバケット内に収納されているワークは、薄膜構造の袋状包装材か場合によっては包装材無しの食材もある。そのため、撹拌中にこれらの食材に損傷を与えるような突起物の無い円滑な曲面で構成してある。
【0023】
なお、従来の水流と気泡を別々のノズルで噴出する形式のものでは、気泡により僅かにワークは持ち上げられるがワークの傾斜面に沿って気泡が上昇しワークに十分な浮力を与えることは不可能で、従って水流に流され不規則な運動をすることなく沈下する。
【0024】
また、前記本発明の第1、第2の発明の浸漬バケット熱交換装置の噴流ノズルにおける、
前記外気吸引部は、外気取り入れ口に空気中の微生物・異物混入防止のフィルタを装着した構成が好ましい。
【0025】
上記発明は、ワークが食材である場合における衛生管理面より必要とされる設備的事項について記載したものである。上記構成により包装材なしの露出した食材に対しても安心して適用させることができる。
【0026】
また、前記本発明の第1の発明の浸漬バケット熱交換装置における、
前記熱交換槽は、前記各間仕切り部内に前記ワーク収納用のバケットをそれぞれ配設する構成とするとともに、前記各間仕切り部の底部には前記バケットへ気液混合噴流を噴き込む複数の気液混合噴流ノズル用の気液混合部を設ける構成とし、該気液混合部には熱媒体供給路と外気供給路を設ける構成が好ましい。
【0027】
また、前記本発明の第1の発明の浸漬バケット熱交換装置の間仕切り部内における、前記熱媒体供給路は、該熱媒体供給路に設けた可変速熱媒体循環ポンプと流量調整弁により、又外気供給路は、該外気供給路に設けた流量調整弁により、熱媒体の流量と流体圧と混合外気との混合度を最適状態に調整可能とする構成が好ましい。
【0028】
上記構成は、下記事項に対処するためになされたものである。則ち、バケット内の気液混合噴流による撹拌がワークによっては損傷を与えることになるため、例えば袋入りスープ・ビーフシチューカレー等の場合、前記撹拌や噴流による衝突が強いと収納されている野菜・肉等の形が崩れる恐れがあり、ワークにより衝突噴流、乱流の強さをポンプ吐出流量や流量調整弁等により適宜変更して最適状態で運転する構成にしてある。
【0029】
また、前記本発明の第2の発明の浸漬バケット熱交換装置における、
前記ユニットは、ユニット毎に前記間仕切り部内の気液混合噴流ノズル用の前記気液混合部に接続する並列熱媒体供給路に接続する幹線熱媒体循環路を設け、該循環路には冷温熱源に接続する熱交換器と可変速ポンプと流量調整弁等を設け、前記ユニット内の熱媒体をユニット毎に特定温度に設定循環させる構成とするとともに、
前記気液混合噴流ノズル用の気液混合部に外気を負圧により供給する外気供給分岐路に接続する流量調整弁付き外気供給路を設ける構成が好ましい。
【0030】
また、前記本発明の第1、第2の発明の浸漬バケット熱交換装置における、
前記熱媒体は、冷熱を伝熱する冷水よりなる構成が好ましい。
【0031】
上記場合の熱交換装置は、熱媒体に冷水を使用した冷却装置として作動する。
【0032】
また、前記本発明の第1、第2の発明の浸漬バケット熱交換装置における、
前記熱媒体は、温熱を伝熱する温水よりなる構成が好ましい。
【0033】
上記場合の熱交換装置は、熱媒体に温水を使用して加熱装置として作動する。
【0034】
また、前記本発明の第2の発明の浸漬バケット熱交換装置における、
前記熱媒体は、前段ユニットに温水を使用して加熱装置として機能させ、後段ユニットに冷水を使用して冷却装置として機能させる構成が好ましい。
【0035】
上記構成は、最近普及されている調理法である真空調理法、クックチルド法に好適な加熱冷却調理装置である。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例の形態を、図示例と共に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、形状、その相対的位置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。以下図面に基づいて本発明の詳細を説明する。
図1は本発明の第1の発明のワンユニット式浸漬バケット熱交換装置の概略構成を示す一部破断した断面図である。
図2(A)は図1のバケットの底部開孔よりバケット内に気液混合噴流を噴き込み、ワークに衝突後ワークを浮上させながら、複数の分散噴流が形成する渦流乱流域の状況を示す模式図で、(B)はバケットの反転前と反転後のワーク内の流動性食品の位置の変化の模様を示す模式図である。
図3は、本発明の第2の発明の多段ユニット式浸漬バケット熱交換装置の概略構成を示す図である。
【0037】
図1に示すように、本発明の第1の発明のワンユニット式浸漬バケット熱交換装置は、
熱媒体10aを貯留すべく、内部に間仕切り12を入れ、分離された複数の間仕切り部S1、S2、S3(、…Sn)を備えたワンユニットの熱交換槽10と、前記間仕切り部に格納されそれぞれにワーク20を収納する反転バケット11、11、…と、前記間仕切り部S1、S2、S3(、…Sn)のそれぞれの下部に配設した気液混合部13、13、…と、該気液混合部13に熱媒体10aを供給する並列流路14と該並列流路に接続する幹線流路15とよりなる熱媒体循環路19と、前記気液混合部13、13、…に外気取り入れフィルタ18aを介して清浄空気を供給する外気供給路18と、ワーク投入部23、下流側搬出部22とより構成する。
なお、上記幹線流路15には熱媒体循環ポンプ16と、冷温熱源17aを持つ熱交換器17を設け、ワンユニット式熱交換槽10の熱媒体10aを所定温度に維持させる構成にしてある。
なお、前記幹線流路15と外気供給路18には流量調整兼遮断バルブ15a、18bを設けるとともに、並列流路14と外気供給路18の分岐管18dには流量調整兼遮断バルブ14a、18cを設ける構成にしてある。
【0038】
図1に見るように、ワンユニット式浸漬バケット熱交換装置は、上記構成により、例えば半製品過程の加熱処理の終了した食品等の被熱交換体であるワーク20を適当数量ずつバケット11に投入して矢印A方向に移送して、温水又は冷水よりなる熱媒体10aとの間で、均等急速加熱調理殺菌又は冷却よりなる熱交換をして、品質保持を図る加熱調理殺菌又は冷却工程に使用する熱交換装置である。
上記熱媒体10aは、装置を一定の操作温度温度に維持するために、加熱や冷却の熱交換に使用する流体を言い、熱媒体としては操作温度内では流体として作動する。
本発明においては、ワークに食材を使用するため、前記熱交換の加熱目的には温水を使用し冷却目的には冷水を使用し、前記加熱又は冷却の熱交換目的に対応して、それぞれ温水又は冷水をワンユニット式熱交換槽10に充填し、充填した温水又は冷水中に浸漬し、熱交換をさせ、加熱又は冷却するもので、その熱交換の過程にワークの搬送と熱交換器具として反転可能のバケットを使用して、熱交換促進手段として前記熱媒体の気液混合噴流による渦流乱流域を使用する構成にしたものである。
【0039】
則ち、本発明の第1の発明ワンユニット式浸漬バケット熱交換装置は、1つの熱交換槽10に最終加熱又は最終冷却温度の温水又は冷水よりなる熱媒体10aを充填し、該熱媒体10aにワーク20を上流側投入端のワーク投入部23よりワークを少量ずつ分散連続供給をして、前記ワークの供給を受けたバケット11の反転機構を介して上流側熱交換間仕切り部S1より下流の間仕切り部S2へと順次移送させ、間仕切り部S1→S2→S3(…→Sn−1→Sn)を経由して、移送の過程で浸漬熱交換を行い、下流側搬出部22へ搬出し、均一連続熱交換を可能とする構成にしてある。
【0040】
上記浸漬熱交換は、ワーク20の投入端より搬出端へのバケット11を介しての移送の過程で行なわれる。先ず、ワーク群を反転可能の複数のバケット11に分割収納し、図1に見るように後段の下流側バケットへの反転により収納したワーク群の移行を行い、バケット11内の各ワークの収納位置を反転毎にランダムに変化させ、ワーク群を形成するそれぞれのワーク20は熱媒体10aに対し満遍無く接触され、均一熱交換を可能とする構成にしてある。
なお、バケットの反転時には、容器又は袋状のワークに収納してある食品が流動性食品の場合は、反転前と反転後ではワーク内流動性食品の位置が図2(B)に示すように変わり、これによりワーク内の熱の移動は効率的に行なわれる。
そして、バケット11内においては、収納されている各ワーク20は乱流状態にある熱媒体10aによる接触熱交換が行なわれ急速加熱又は急速冷却の熱交換を可能にしている。
【0041】
図2(A)は、図1の気液混合噴流13aがバケット11の底部開孔部11aよりバケット内に噴き込まれ、ワーク20に衝突する状況を示す模式図である。図に見るように、ワーク20は気液混合噴流13aが含有する気泡13dにより浮力が発生し不規則な姿勢で浮上する。そして、気液混合噴流13aより分離した気泡13dは集合してワーク20より分離し、空気中へ逸散する。
複数の気液混合噴流13aと複数のワーク20との間に形成される分散渦流25aと主渦流25とによる乱流域が形成される。
則ち、バケット11の底部開孔部11aから噴出された気液混合噴流13aはワーク20に衝突し気液混合衝突噴流13bを形成する。一方気液混合噴流ノズル13cとバケット11の外周部材の角度により、気液混合噴流ノズル13cより噴出された噴流はワーク20との衝突で前記衝突噴流13bとなり、外周部に沿って循環する主渦流25が形成される。
主渦流25は気液混合噴流13aによるワークの不規則な動きによる渦流と、気液混合噴流13aより分離した無数の気泡13dを集合して浮上させながらバケット内を循環する。
このため熱媒体10aは撹拌と複数の分散渦流25aを伴いながらバケット11内を循環する。バケット内でランダムに散在するワーク20に衝突しそれぞれが衝突噴流13bを繰り返し形成して不規則な乱流域を形成する。
なお、上記不規則乱流域は、不規則に生成・消滅する渦により熱の輸送が効率的に行なわれ、層流に比較し格段の熱伝達特性を持つ。
【0042】
なお、上記バケット11の構造は、前記衝突噴流13bがバケット内壁に沿って万遍なくバケット内を循環する円滑湾曲底で形成された開口容器よりなり、バケット内部に撹拌・乱流発生を阻害する突起物のない構造とし、収納されているワーク20の薄膜構造の袋状包装材か、又は包装材無しの食材に対しても撹拌中にこれらの食材に損傷を与えることのない円滑な湾曲面で構成してある。
【0043】
なお、本発明の気液混合の衝突噴流によるワーク20の撹拌は、従来の水流と気泡を別々のノズルで噴出する形式のものと比較して格段の効果を持ち、従来の場合では気泡により僅かにワークは持ち上げられるがワークの傾斜面に沿って気泡が上昇しワークに十分な浮力を与えることは不可能で、ワークは沈下し撹拌効果は期待できない状況であった。
則ち、液体中に分散させた気体を分散させた状態で液体とともに液体中に噴出すると、気体は分散した液体とともに同速度で液体中を進行する。
一方、液体中に気体のみを噴出させると気体の密度は液体に対し低いため、よほどの高圧の気体を噴出しないと密度差とそれに伴う浮力により液体中を気液混合体を噴出した時のように速度が維持できない。よって、この場合はワークに対し衝撃力を与えることが出来ない。
【0044】
なお、図2に見るように、気液混合噴流ノズル13cは、バケット11が熱媒体内に浸漬されたワーク20を加熱又は冷却する姿勢をとる時、バケット下部の外側にバケットとは独立して、バケット内側面に向かってやや傾けて取り付けられている。
バケット下部は気液混合噴流ノズル13cに対応して開孔部11aが前記したようにバケットの湾曲した側面11bに沿うように斜めに傾斜して設けられ、気液混合噴流ノズル13cとバケットの側面11bの湾曲形状によって発生した主渦流25はバケットに回転撹拌羽を装着した洗濯機のようにバケット側面に沿ってバケット内に激しい循環水流を発生させる。
ワーク20の種類や包装形態により、主渦流25やそれによる衝突力や、分散渦流25a等の調整が必要な場合は、気液混合噴流ノズル13cに供給される熱媒体の量と吸引されるエアー取り入れ量を熱媒体循環ポンプ16の回転数、流量調整兼遮断用バルブ14a、14a、14aや15aと吸引エアー調整兼遮断バルブ18bや18c等により、容易に調整可能にしてある。
【0045】
上記、バケット11の底部開孔部11aに気液混合噴流13aを噴き込む気液混合噴流ノズル13cを先端に持つ気液混合部13は、熱媒体循環ポンプ16と流量調整兼遮断バルブ15aとを備えた幹線流路15に接続するとともに、該噴流混合部での負圧によりフィルタ18aを経由した清浄空気を吸引する外気吸引部と、エアー調整兼遮断バルブ18bを設けた外気供給路18に接続する構成とし、従来に見られたブロワー等を設ける事無く外気を負圧により外気供給路18より吸引して気液混合噴流13aを形成させる構成にしてあり、上記外気の混合により気液混合噴流13aの流速のアップ(5〜10倍)を図り、バケット11内での乱流形成、延いては熱交換倍率の向上に寄与する構成にしてある。
なお、上記外気吸引部に設けたフィルタ18aにより、取り入れる空気中の微生物や異物の混入を防止することにより清浄空気よりなる外気を得て、食材への衛生的管理の向上を確実に行うようにしている。
【0046】
なお、前記並列流路14には流量調整兼遮断バルブ14a、14a、14aを設け、バケット11の反転時には熱媒体10aの供給を遮断し、気液混合噴流13aを停止させる構成にしてある。
さらにワークによっては過度な撹拌・衝撃による損傷を受けるものがある。このため、熱媒体循環ポンプ16にインバータ等の可変速駆動機を介しての回転数制御や、並列流路14に流量調整兼遮断バルブ14aの設置、外気供給路18又は該供給路の各分岐管に流量調整兼遮断バルブ18b、18Cの設置等により熱媒体圧力、気液混合比率を可変とし、ワークに対する最適な渦流衝突噴流を得る構成にしてある。
【0047】
図3には、本発明の多段ユニット式浸漬バケット熱交換装置30の概略構成を示してある。図3に見るように本多段ユニット式浸漬バケット熱交換装置は、複数のユニットU、Un−1、Uよりなり、各ユニットにはそれぞれ熱交換器31、熱媒体循環ポンプ32、流量調整兼遮断バルブ34aを備えた独立した熱媒体循環路34を設けてある。各ユニットには、最終加熱温度又は最終冷却温度に対し、該温度を下流側ユニット(ワークが搬出される側)の熱媒体温度とし、上流側ユニット(ワークが投入される側)に移行するにつれ所定温度差を以て段階的に設けた温度をそれぞれ持つ熱媒体を供給する構成にしてある。なお、外気供給路35は、フィルタ35bにより空気中の微生物や異物の混入を防いだ清浄外気を各ユニットに対し流量調整兼遮断バルブ35aを介して前記気液混合部13へ一括供給する構成にしてある。
【0048】
上記構成よりなる多段ユニット式浸漬バケット熱交換装置30は、加熱や冷却の当初より、所定の最終温度を持つ熱媒体に接触させることは、品質保持の点より問題のあるワーク(食材)に対するもので、熱交換の過程をユニット毎に分断して、各ユニットの熱媒体温度を段階的に所定差を設けて設定をして、徐々に最終温度に近づけるように構成してある。
また、冷却の場合、冷却水の温度が低下するに従いエネルギ効率が低下するため、省エネルギの点からも各ユニットの温度を変えそれぞれに冷熱発生装置を設ける構成にする。
【0049】
上記問題となる食品としては、例えば、ワークが油脂や、ある温度で固化する粘性食品の場合、温度の高いワークを5℃前後の冷水中に入れると、ワーク表面の固化・ワーク中の不規則な塊状固化現象が発生し、その流動性は低下する。そのため熱伝導率が極度に低下する。この解決策として、上流側の冷却水の温度をワークの固化温度より高く設定し(例えば15〜40℃)、ワーク内の食品の流動による対流伝熱によりワークの温度を低下させている。
則ち、本装置を使用して、最終加熱又は最終冷却温度と投入時のワーク温度に対し複数段階の温度差を持つ熱媒体温度を充填する複数ユニットを設けることにより、上記問題点に対処できる。
【0050】
また、前記図3に示す多段ユニット式本浸漬バケット熱交換装置30において、
前段ユニットに温水を使用して加熱装置として機能させ、後段ユニットに冷水を使用して冷却装置として機能させる構成にして、下記に記載する調理方法に対し好適な熱交換装置を提供できる。
【0051】
則ち、上記構成は、最近普及されている調理法である真空調理法、クックチルド法に好適な加熱冷却調理装置についての記載である。
上記調理方法においては、例えば、プラスチック容器又は袋に食材・調味料等完成させる食品に必要なものを全て密封する。ついでこれをその食品に最適な温度で加熱して急速に冷却する、大量調理方法で、缶詰・レトルトのように高温加熱がないためアミノ酸、蛋白、糖、色素、香り等食品成分の熱変性を少なくできる特徴がある。
例えば、スクランブルエッグ(半熟)、ローストビーフ(60℃前後)、ほうれん草のおひたし、薩摩芋の酵素活性が活発な50〜60℃の加熱等々の調理において、従来は静止水中又は水流単独で加熱冷却を行う手法によっていたため、加熱、冷却に長時間を要していた。このため食品の劣化、微生物の繁殖のリスクが存在したが、本装置による場合は、乱流によるワークへの熱伝達率の格段の向上の結果、前記食品の劣化・微生物の繁殖のリスクの減少と、省スペース・時間短縮が可能となり、生産性の向上に寄与している。
【0052】
【発明の効果】
本発明は上記構成により、下記効果を奏する。
従来の循環ポンプによる冷却水の噴出と外気のブロワーによるノズルを介しての個別吹き出しに代わる、循環ポンプを介しての熱媒体の噴き込みにより発生する負圧を介しての外気混合噴流の形成を可能とする構成としたため、ブロワーは不要となり、ポンプも一般給排水衛生空調等で使用される汎用ポンプを使用できるため、省電力、省エネ、装置の簡略化と低設備コストを可能とし、
また、気液混合噴流による噴出力は5〜10倍強くなり、またバケット内部に構造物を無くし、気液熱媒体を使用して、気液混合噴流ノズルの角度により乱流を促進する構成としたため、衝突噴流による乱流域は不規則に形成され、熱伝達効率の格段の向上、熱交換効率の向上等が図れる。
さらに、バケット内外に突起物、乱流促進材がないため、ワークの引っ掛かりや衝突による損傷の発生が無く、構造が単純となり熱媒体中の浮遊物の滞留付着が起こることなく、清掃が簡単で衛生管理面でも安全である。
また、バケットの反転による複数のワークの移送の場合は、各ワークはランダムに分散移送されるため、移送過程に行なわれる熱交換も各ワークに対し均等に行なうことができる。
また、多段ユニット式浸漬バケット熱交換装置の構成により、
加熱や冷却の当初より、所定の最終温度を持つ熱媒体に接触させることが品質保持の点より問題のあるワークに対しては、熱交換の過程をユニット毎に分断して、各ユニットの熱媒体温度を段階的に温度設定して、徐々に最終温度に近づけ、品質を損ずることなく加熱又は冷却をすることができる。
また、冷却の場合においては、各ユニットの温度を変えそれぞれに冷熱発生装置を設け、省エネルギの効果を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の発明のワンユニット式浸漬バケット熱交換装置の概略構成を示す一部破断した断面図である。
【図2】 (A)は図1のバケットの底部開孔よりバケット内に気液混合噴流を噴き込み、ワークに衝突後ワークを浮上させながら、複数の分散噴流を形成する渦流乱流域の状況を示す模式図で、(B)はバケットの反転前と反転後のワーク内の流動性食品の位置の変化の模様を示す模式図である。
【図3】 本発明の第2の発明の多段ユニット式浸漬バケット熱交換装置の概略構成を示す図である。
【図4】 従来の加工食品用素材浸漬装置の一例を示す図である。
【図5】 (A)は従来の食材反転洗浄装置の概略構成を示す斜視図で、 (B)は(A)の洗浄ユニットにおけるバケットに対する撹拌手段の概要を示す断面図である。
【図6】 従来の食材洗浄装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
10 熱交換槽
10a 熱媒体
11 バケット
12 間仕切り
13 気液混合部
13a 気液混合噴流
13b 気液混合衝突噴流
13c 気液混合噴流ノズル
14 並列流路
15 幹線流路
16、32 熱媒体循環ポンプ
17、31 熱交換器
17a 冷温熱源
18、35 外気供給路
18a、35b フィルタ
19、34 熱媒体循環路
20 ワーク
22 下流側搬出部
23 ワーク投入部
25 主渦流
25a 分散渦流
30 多段ユニット式浸漬バケット熱交換装置
14 掃引装置

Claims (11)

  1. ークを熱媒体に浸漬して、複数の間仕切り部夫々の内部に格納するワーク収納用のバケットを介して熱交換する熱交換槽と、該間仕切り部内に設けた前記バケット内に衝突噴流による乱流域を形成させるように、前記間仕切り部内夫々に配設した気液混合噴流ノズルと、から構成し、
    前記バケットは、上流側投入端より下流側搬出端に向け配設され、前記投入端で収納した所定量のワークを前記乱流域で熱交換するとともに、下流側バケットへ反転移送する構成とした浸漬熱交換装置であって、
    前記バケットは湾曲した側面を有し且つ底部に開孔部を有する上部開口容器よりなり、
    又前記間仕切り部内夫々にバケット独立して配設した気液混合噴流ノズルは、熱交換槽浸漬状態にあるバケット底部の開孔より、前記バケットの湾曲した側面に向けて斜めに傾斜して配設したことを特徴とする浸漬バケット熱交換装置。
  2. ークを複数の熱交換ユニットのそれぞれに充填された段階的温度差を持つ熱媒体に浸漬して、前記各ユニット内に設けられた複数の間仕切り部内に格納するワーク収納用のバケットと、該バケットを介して熱交換する熱交換槽と、該間仕切り部内に設けた前記バケット内に衝突噴流による乱流域を形成させるように、前記間仕切り部内夫々に配設した気液混合噴流ノズルと、から構成した浸漬熱交換装置であって、
    前記バケットは、上流側ユニット投入端より下流側ユニットの搬出端に向け配設され、前記投入端で収納した所定量のワークを前記ユニット毎に温度差を持つ熱媒体の乱流域で熱交換するとともに、下流側バケットへ反転移送する構成とするとともに、前記バケットは湾曲した側面を有し且つ底部に開孔部を有する上部開口容器よりなり、
    又前記間仕切り部内夫々にバケット独立して配設した気液混合噴流ノズルは、熱交換槽浸漬状態にあるバケット底部の開孔より前記バケットの湾曲した側面に向けて斜めに傾斜して配設したことを特徴とする浸漬バケット熱交換装置。
  3. 前記噴流ノズルは、気液混合噴流ノズルよりなり、前記間仕切り部内の熱媒体を循環ポンプによりポンプアップした高圧熱媒体を送り込む気液混合部と、該気液混合部での負圧により外気を吸引する外気吸引部とよりなる構成としたことを特徴とする請求項1、請求項2記載の浸漬バケット熱交換装置。
  4. 前記バケットは、前記衝突噴流がバケット内壁に沿って万遍なくバケット内を循環する形状構造とし、バケット内部に撹拌・乱流発生のための突起物を無くした構成としたことを特徴とする請求項1、請求項2記載の浸漬バケット熱交換装置。
  5. 前記外気吸引部の外気取り入れ口に空気中の微生物・異物混入防止のフィルタを装着した構成としたことを特徴とする請求項4記載の浸漬バケット熱交換装置。
  6. 前記熱交換槽は、前記各間仕切り部内に前記ワーク収納用のバケットをそれぞれ配設する構成とするとともに、前記各間仕切り部の底部には前記バケットへ気液混合噴流を噴き込む複数の気液混合噴流ノズル用の気液混合部を設ける構成とし、該気液混合部には熱媒体供給路と外気供給路を設ける構成としたことを特徴とする請求項1記載の浸漬バケット熱交換装置。
  7. 前記熱媒体供給路は、該熱媒体供給路に設けた可変速熱媒体循環ポンプと流量調整弁により、又前記外気供給路は該外気供給路に設けた流量調整弁により、熱媒体の流量と流体圧と混合外気との混合度を最適状態に調整可能とする構成としたことを特徴とする請求項記載の浸漬バケット熱交換装置。
  8. 前記ユニットは、ユニット毎に前記間仕切り部内の気液混合噴流ノズル用の前記気液混合部に接続する並列熱媒体供給路に接続する幹線熱媒体循環路を設け、該循環路には冷温熱源に接続する熱交換器と可変速ポンプと流量調整弁等を設け、前記ユニット内の熱媒体をユニット毎に特定温度に設定循環させる構成とするとともに、
    前記気液混合噴流ノズル用の気液混合部に外気を負圧により供給する外気供給分岐路に接続する流量調整弁付き外気供給路を設ける構成としたことを特徴とする請求項2記載の浸漬バケット熱交換装置。
  9. 前記熱媒体は、冷熱を伝熱する冷水より構成したことを特徴とする請求項1、請求項2記載の浸漬バケット熱交換装置。
  10. 前記熱媒体は、温熱を伝熱する温水より構成したことを特徴とする請求項1、請求項2記載の浸漬バケット熱交換装置。
  11. 前記熱媒体は、前段ユニットに温水を使用して加熱装置として機能させ、後段ユニットに冷水を使用して冷却装置として機能させる構成としたことを特徴とする請求項2記載の浸漬バケット熱交換装置。
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