JP3785797B2 - バルブタイミング可変装置 - Google Patents

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    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの動弁機構に組み込まれ、バルブタイミングの制御に用いられるバルブタイミング可変装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のバルブタイミング可変装置の一例として、従来、特開平4−232312号公報に開示されるような装置が知られている。
【0003】
この装置では、カムシャフトとカムプーリ(駆動輪)との間に、サンギヤとプラネタリキャリアに支持されたプラネタリギヤとリングギヤとからなる遊星歯車機構が設けられ、そのリングギヤにカムプーリが連設され、プラネタリキャリアがカムシャフトに連結されるとともに、サンギヤに連設されたスリーブの後端に駆動力導入用ギヤが設けられ、一方、エンジン本体にモータが設置され、このモータ軸に、上記駆動力導入用ギヤに噛合するウォームが設けられている。そして、サンギヤが停止されているときに、カムプーリに対してカムシャフトが一定の減速比で回転し、上記モータの駆動によりウォーム等を介してサンギヤが駆動されると、カムシャフトの位相が変化するようになっている。
【0004】
また、上記のようなバルブタイミング可変装置の改良として、モータを上記遊星歯車機構と同軸上に配置し、該モータのステータ側をエンジンに連結固定する一方、ロータ側を減速機構を介して上記サンギヤに接続するようにしたバルブタイミング可変装置も開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のバルブタイミング可変装置は、遊星歯車機構を用いた省スペースな構成であり、エンジンのコンパクト化への貢献度は大きい。
【0006】
しかし、構成自体が複雑であるため、例えば、エンジンへの組付けや、モータの交換、あるいはカムプーリまたはカムスプロケットに装着されているベルトまたはチェーンの交換等のメンテナンス作業においては、多数の部品を決められた順序で取外さなければならない等、組付性やメンテナンス性が必ずしも良くないという欠点がある。そのため、この種のバルブタイミング装置においては、組付性やメンテナンス性を向上させることが要求されている。
【0007】
なお、組付性やメンテナンス性の向上を図る場合、装置の細部にわたって合理的な構成を採用し、これにより組付性等をより向上させ得るようにするのが望ましい。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、遊星歯車機構を有したバルブタイミング可変装置において、組立性およびメンテナンス性を向上させることができるバルブタイミング可変装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、伝動部材を介してクランクシャフトに駆動連結される駆動輪とカムシャフトとの間に、サンギヤとプラネタリギヤを支持するプラネタリキャリアとリングギヤとから構成される遊星歯車機構が介設されるとともに、サンギヤに回転位相変更用駆動手段が接続され、クランクシャフトの回転を遊星歯車機構を介してカムシャフトに伝動させつつ駆動手段によるサンギヤの回転駆動に応じて駆動輪に対するカムシャフトの位相を変化させるように構成されたバルブタイミング可変装置において、上記プラネタリキャリアが上記リングギヤの内周側に設けられて、該リングギヤおよびプラネタリキャリアの二部材が軸受部材を介して内外に相対回転自在に一体に嵌装され、これら二部材のうち外周側の上記リングギヤに上記駆動輪が一体に設けられている一方、内周側の上記プラネタリキャリアに、上記カムシャフトに対する固定部が設けられるとともに上記サンギヤの受入部が一体に設けられ、上記固定部および受入部がそれぞれ上記カムシャフトおよびサンギヤに対して脱着可能に構成されているものである(請求項1)。
【0010】
この装置によれば、リングギヤ、プラネタリキャリアおよび駆動輪が一体化されているので、これらを一体にカムシャフト、あるいはサンギヤを含む回転位相変更用駆動手段に対して脱着することができる。そのため、エンジンに対するバルブタイミング可変装置の組付性、あるいはメンテナンス性を向上させることが可能となる。また、プラネタリキャリアがリングギヤの内周側に設けられているのでコンパクトな構成となる。
【0011】
特に、回転位相変更用駆動手段を上記カムシャフト方向における上記二部材の反カムシャフト側に配置するとともに、エンジン本体に対して脱着可能に連結固定するようにすれば(請求項2)、上記二部材をカムシャフトに取付けたまま、エンジン本体に対して回転位相変更用駆動手段を独立して脱着することが可能となる。そのため、上記駆動輪に装着されるベルト部材等の伝動部材の脱着を容易に行うことが可能となる等、メンテナンス性が向上する。
【0012】
また、請求項1又は2記載の装置において、上記二部材のうち内周側の上記プラネタリキャリアに対して上記カムシャフトの端部をその軸方向に嵌入させた状態で固定するように上記固定部を構成するようにすれば(請求項3)、カムシャフトに対して二部材を良好にセンタリングすることが可能となる。また、複数の軸受部材を介設し易くなり上記駆動輪の支持構造を充実させ易くなる。
【0013】
さらに、上記各装置において、上記二部材のうち内周側の上記プラネタリキャリアの外周部分に軸受部材のカムシャフト方向の移動を規制する突部を設けたり(請求項4)、あるいは上記二部材のうち外周側の上記リングギヤの内周部分に同様の突部を設けるようにすれば(請求項5)、上記二部材により軸受部材の移動を規制することができる合理的な構成が達成される。
【0014】
また、請求項1乃至5のいずれかの装置において、サンギヤを支持する軸体を回転自在に支持する軸受部を上記カムシャフトに設けるようにすれば(請求項6)、回転位相変更用駆動手段の取付けが容易になり組付性が向上する
【0015】
に、請求項記載の装置において、上記プラネタリキャリアをカムシャフトに対して締結固定するとともに、この締結部をプラネタリキャリアの中心軸回りにおいて各プラネタリギヤの間に設けるようにすれば(請求項)、締結部をプラネタリキャリアの中心部分近傍に集結させたコンパクトな締結構造が達成される。
【0016】
なお、請求項1又は7記載の装置においては、プラネタリキャリアをボルト部材によりカムシャフトに対して締結固定するとともに、プラネタリキャリアの外周側に突出する中間部材を上記ボルト部材により共締めし(請求項)、これにより上記軸受部材のカムシャフト方向への移動を規制して軸受部材の脱落を防止するようにしてもよい。
【0017】
また、請求項1,7乃至のいずれかに記載の装置において、プラネタリキャリアの外周側に軸受部材を介して駆動輪を配設するとともに、この駆動輪の内周側にリングギヤの少なくとも一部を嵌入させた状態で連結するようにすれば(請求項)、リングギヤを良好にセンタリングすることが可能となるばかりか、リングギヤにより軸受部材の移動を規制することもできるため合理的な構成が達成される。
【0018】
なお、請求項1、7乃至のいずれかの装置においては、上記二部材と回転位相用駆動手段との接続部分からの異物の侵入等を防止するために、リングギヤにおけるカムシャフト方向の端部に、該リングギヤをシール部材を介して回転位相変更用駆動手段に接続可能とする接続部を設けるのが望ましい(請求項10)。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0020】
図1は、本発明に係るバルブタイミング可変装置の一例を示す断面図である。この図において、1はエンジン本体(図示せず)に回転自在に支持されたカムシャフト1であって、回転に伴ってバルブを開閉作動するようになっている。カムシャフト1の端部周囲には、タイミングプーリ(歯付プーリ)からなるカムプーリ2が位置し、このカムプーリ2が図外のクランクシャフトに装着されたクランクプーリにタイミングベルト3を介して接続されている。
【0021】
上記カムシャフト1の端部には、遊星歯車機構10と回転位相変更用駆動手段としての電動モータ30とが設けられ、これらがカムシャフト1およびカムプーリ2と同軸上に配置されている。
【0022】
上記遊星歯車機構10は、サンギヤ11と、複数箇のプラネタリギヤ13を支持するプラネタリキャリア12(以下、キャリア12と略す)と、リングギヤ14との3要素からなり、サンギヤ11、キャリア12およびリングギヤ14が同軸上に互いに回転可能に配設されている。そして、リングギヤ14にカムプーリ2が、キャリア12にカムシャフト1がそれぞれ連結されている。
【0023】
電動モータ30は、相対回転可能なロータ33とステータ31を内外に備えており、ステータ31がケーシング35およびブラケット4を介してエンジン本体に連結固定されている。また、電動モータ30のロータ33と遊星歯車機構10のサンギヤ11とが減速機構を介して接続されている。上記減速機構は軸方向に移動可能なスライド部材44を有し、このスライド部材44に上記サンギヤ11が連設されている。そして、後に詳述するように、ロータ33の回転がスライド部材44の軸方向移動に変換されるとともに、サンギヤ11等がヘリカルギヤとされることにより、スライド部材44の軸方向移動が回転に変換されて遊星歯車機構10に伝えられるようになっている。
【0024】
以下、このバルブタイミング可変装置の具体的な構成について詳述する。
【0025】
上記遊星歯車機構10のキャリア12は、図2に示すように、前後(同図では左右)に小径部16aおよび大径部16b(軸固定部)を具備した前後方向の貫通孔16を有しており、上記大径部16bに上記カムシャフト端部を嵌入した状態でカムシャフト1に取着されている。そして、上記小径部16aの周囲に形成されたボルト孔17を介してボルト18が前方側から挿入され、カムシャフト1のねじ孔19に螺合挿入されることにより、カムシャフト1に対してキャリア12が連結固定されている。このように上記キャリア12にカムシャフト1を嵌入した状態で両者を連結することにより、カムシャフト1に対してキャリア12がセンタリングされている。
【0026】
上記ボルト孔17は、図3に示すように、小径部16aの周囲において各プラネタリギヤ13の間に介設されており、このように各プラネタリギヤ13の間のスペースを利用してキャリア12とカムシャフト1とを締結することで、貫通孔20の近傍に締結位置を集結させたコンパクトな締結構造が達成されている。
【0027】
上記キャリア12の外周側には、上記カムプーリ2が配設され、これが前後2つのベアリング20a,20bを介してキャリア12の外周側に回転自在に支持されている。そして、カムプーリ2の前端部にリングギヤ14が一体に締結固定され、このリングギヤ14がプラネタリギヤ13に噛合している。
【0028】
カムプーリ2とリングギヤ14とは、同図に示すように、カムプーリ2の前端部にリングギヤ14の後端部が嵌入され、リングギヤ14の周囲に連設されたフランジ21を介して互いに締結されている。具体的には、フランジ21に形成されたボルト孔22に前方側からボルト23が挿通され、これがカムプーリ2に形成されたねじ孔24に螺合挿入されることによりリングギヤ14とカムプーリ2とが一体に締結固定されている。このようにリングギヤ14がカムプーリ2に嵌入された状態で固定されることにより、カムプーリ2及びベアリング20a,20bを介してリングギヤ14がキャリア12に対してセンタリングされ、リングギヤ14とプラネタリギヤ13とが適切に噛合し得るようになっている。
【0029】
上記カムプーリ2の内周面およびキャリア12の外周面には、それぞれつば部(突部)26,27が形成されており、これらつば部26,27と、リングギヤ14の端部14aと、キャリア12の前方側に上記ボルト18により共締めされるワッシャ(中間部材)28とによって上記ベアリング20a、20bの前後方向の変位が阻止されている。具体的には、キャリア12の後方側端部につば部26が、カムプーリ2の前後方向略中央につば部27がそれぞれ突設されており、後方側のベアリング20bがこれらつば部26,27の間に介設されることにより該ベアリング20bの前後方向の移動が阻止されるようになっている。また、リングギヤ14の端部14aおよびワッシャ28とつば部27との間に前方側のベアリング20aが介設されることにより、該ベアリング20aの前後方向の移動が阻止されるようになっている。
【0030】
なお、上記リングギヤ14の前端部(接続部)14bには、その内周側にシール部材57が嵌装されており、後述する電動モータ30のロータ後端部がこのシール部材57の内側に嵌入されている。
【0031】
一方、上記電動モータ30は、磁界用のステータコイル32を巻装したステータ31と、永久磁石34を配設したロータ33とからなっている。ステータ31はリング状に形成されており、ブラケット4を介してエンジン本体に連結されたケーシング35に対してボルト等により締結固定されている。また、ステータ31には、図4に示すように、ステータ31の相隣接する3つのステータコイル32の間にホール素子55a〜55cが配設され、ロータ33の回転に伴いこれらホール素子55a〜55cにより永久磁石34の磁極を検出し得るようになっている。つまり、このように永久磁石34の磁極を順次ホール素子55a〜55cで検知することにより、ロータ33の回転角を検出し得るようになっている。
【0032】
上記ロータ33は、ステータ31の内周側に配設されている。そして、ロータ33の前後両側が、上記ケーシング35およびキャリア12にそれぞれスラストベアリング37a,37bを介して連結されることにより、ロータ33がステータ31の内周側において回転自在に支持されている。
【0033】
ロータ33には、図2に示すように、ベアリング37a,37bの保持部33a、33bが一体に設けられ、この保持部33a、33bにベアリング37a,37bの外周側に対する当り38が形成されている。一方、上記キャリア12およびケーシング35にはベアリング37a,37bの保持部としてワッシャ36およびリング部材39が装着され、これらワッシャ36およびリング部材39にベアリング37a,37bの内周側の当り36a,39aがそれぞれ形成されている。つまり、各ベアリング37a,37bを上記各当り33aおよび36a,39aの間に嵌装した状態で保持することにより、ベアリング37a,37bを介して該ロータ33のセンタリングが達成され、これにより上記ステータ31と永久磁石34との隙間(エアギャップ)が適切に確保されるようになっている。
【0034】
上記リング部材39は、図示を省略するがノックピン等によりケーシング35に対して精密に取着され、また、ワッシャ36もプラネタリギヤ13の支持軸に圧着される等して、キャリア12に対して精密に取着されている。これによりロータ33のセンタリングが高精度で達成されるようになっている。なお、磁束の洩れを防止するために、ロータ33の上記保持部33a、33b、ワッシャ36およびリング部材39等はアルミニウム等の非磁性体から構成されている。
【0035】
上記ロータ33の内方には、カムシャフト1と同軸上において前後方向に延びる軸体42が挿通されている。この軸体42は、前端部がケーシング35に支持される一方、後端部が上記貫通孔16を介してキャリア12を貫通してカムシャフト1に支持されている。この軸体42の支持構造について具体的に説明すると、ケーシング35には、同図に示すように、大径部51aと小径部51bとを前後に有した貫通孔51が形成されており、この貫通孔51に軸体42が挿通されている。軸体42の前部にはつば部43が形成されており、このつば部43が貫通孔51の大径部51aに介装されるとともに、このつば部43の前後に摩擦板52が配設されている。そして、ケーシング35の前端部に蓋体53が固定されることにより、上記つば部43が摩擦板52を介して蓋体53およびケーシング35に挾持され、これにより軸体42の前端部がケーシング35に対して回転を阻止された状態で支持されている。一方、軸体42の後端部は、上記カムシャフト1の前端部に形成された凹部1a内に突入しており、ブッシュ54を介してカムシャフト1に対して回転可能な状態で支持されている。
【0036】
なお、上記軸体42の前端部は、同図に示すように蓋体53の開口部53aを介して外部に突出しており、この部分がオイル導入部となっている。つまり、詳しく図示していないが、軸体42の内部には、軸体42とスライド部材44との間、あるいは軸体42と上記ブッシュ54との間に潤滑オイルを供給するための通路42aが形成されており、上記オイル導入部を介して通路42aに潤滑オイルを導入し得るようになっている。
【0037】
上記軸体42の外周側には、円筒状のスライド部材44が配設されている。そして、上記軸体42の外周とスライド部材44の内周には、相対応する軸方向のスプライン45もしくはセレーションが形成され、そのスプライン45等が係合することにより、スライド部材44の回転が阻止された状態で軸方向、つまり前後方向の移動が可能となっている。
【0038】
スライド部材44の前部には、その外周にヘリカルスプライン状の送りねじ46が形成され、これに噛合するねじ47がロータ33の内周面に形成されている。一方、スライド部材44の後部は、上記遊星歯車機構10の中心部に位置し、このスライド部材44の後部外周にサンギヤ11が一体に設けられている。そして、このサンギヤ11と、これに噛合する各プラネタリギヤ13と、各プラネタリギヤ13に噛合するリングギヤ14とがいずれもヘリカルギヤとなっている。
【0039】
上記スライド部材44は、図5に示すように、スライド部材44の軸線に直交する軸線に対する送りねじ46のヘリカル溝の傾きα(リード角)が、サンギヤ11を構成するヘリカルギヤのヘリカル溝の同傾きβよりも小さく設定されている。これによりロータ33の回転が減速されて遊星歯車機構10に伝えられるとともに、電動モータ30の駆動が停止されているときにカムシャフト側からスライド部材44に作用するスラスト力に対してロータ33の停止状態が保持され得るようになっている。
【0040】
なお、上記電動モータ30は、図示を省略しているが、エンジンを統括的に制御するコントローラにより制御されるようになっており、予め運転状態に応じた最適なバルブタイミングが得られるようにカムシャフト1の回転位相が設定され、運転状態の変化に応じて上記回転位相が変更されるように電動モータ30のステータコイル32への通電が制御される。なお、この制御中においては、上記電動モータ30のホール素子55a〜55cによる磁極の検知に基づいてロータ33の回転角が求められ、これにより現在のカム角が検出されつつ回転位相が調整されるようになっている。
【0041】
以上のようなバルブタイミング可変装置によると、位相変更時以外は上記電動モータ30の駆動が停止されて、遊星歯車機構10のサンギヤ11が固定されることにより、カムプーリ2とこれに連結されたリングギヤ14とキャリア12に連結されたカムシャフト1とが、リングギヤ14とプラネタリギヤ13との歯数の比によって決まる速度比で回転する。そして、予めこの速度比を考慮してクランクプーリとカムプーリ2のプーリ比が設定されることにより、カムシャフト1がクランクシャフトに対して所定の速度比で回転する。
【0042】
そして、位相変更時には、上記電動モータ30が駆動されてそのロータ33が回転することにより、その回転が送りねじ46,47で変換されて、スライド部材44およびこれと一体のサンギヤ11が軸方向に移動し、その軸方向移動がサンギヤ11等を構成するヘリカルギヤで回転方向に変換され、サンギヤ11からプラネタリギヤ13に回転力が付加される。これにより、サンギヤ11が固定されている場合と比べて、リングギヤ14とキャリア12との速度比が変化し、これによりカムシャフト1の回転位相が変化してバルブタイミングが換えられることとなる。
【0043】
ところで、上記のバルブタイミング可変装置は、全体が2つのユニットから構成されている。具体的には、上記カムプーリ2、キャリア12およびリングギヤ14から構成されて上記カムシャフト1に連結固定される第1のユニットと、上記ケーシング35とこれに取着される電動モータ30、軸体42およびスライド部材44等から構成されてブラケット4を介してエンジン本体に締結固定される第2のユニットとから構成されている。そのため、エンジン本体への組付時等には、例えば、各ユニットがサブアッセンブリされ、これら各ユニットがエンジン本体に組付けられるようになっている。
【0044】
上記第1のユニットの組立ては、例えば、まず、プラネタリギヤ取着前のキャリア12に対して、ベアリング20b、カムプーリ2、ベアリング20aおよびワッシャ36をこの順番で装着した後、リングギヤ14をカムプーリ2に嵌入させて締結固定し、最後に、プラネタリギヤ13およびワッシャ36、さらにベアリング37bをこの順番で装着することにより組立てられる。これによりキャリア12の外周外にカムプーリ2及びリングギヤ14を回転自在に支持し、その中心部に、上記貫通孔16からなるサンギヤ11の受入れ部分を有した全体としてリング状の第1のユニットが完成する。
【0045】
一方、第2のユニットの組立ては、まず、ケーシング35にリング部材39、ベアリング37aおよび電動モータ30をこの順番で装着した後、貫通孔51を介して軸体42をケーシング35に挿通するとともに摩擦板52および蓋体53を取着する。この際、蓋体53は仮止めしておく。そして、最後に、軸体42に対してスライド部材44を挿通しつつスライド部材44の送りねじ46をロータ33のねじ47に噛合させる。これにより第2のユニットが完成する。
【0046】
一方、バルブタイミング可変装置をエンジン本体に組付けるには、まず、上記第1のユニットをカムシャフト1に装着する。第1のユニットの取付けは、カムシャフト1の先端部をキャリア12の貫通孔16に嵌入しつつ第1のユニットをカムシャフト1の端部に装着し、その後、ボルト18によりキャリア12をカムシャフト1に締結固定することにより行う。
【0047】
そして第1のユニットの取付けが完了したら、次いで、カムシャフト1および第2のユニットに対して第2のユニットを取り付ける。具体的には、軸体42の先端(図1では右端)をキャリア12の貫通孔16を介してカムシャフト1の凹部1aに挿入させるとともに、スライド部材44のサンギヤ11をプラネタリギヤ13に噛合させつつ第2のユニットを第1のユニットに合体させる。この際、上記リングギヤ14の前方端にシール部材57を予め装着しておき、合体の際に、ロータ33を上記ベアリング37bおよびシール部材57に対して嵌め合わせる。第2のユニットを第1のユニットに合体させたら、ブラケット4に対してケーシング35を締結固定するようにする。
【0048】
こうして各ユニットをエンジン本体に取着したら、次いで、ロータ33、カムプーリ2および軸体42を適宜回転させて回転位相の初期設定を行う。この際、蓋体53をケーシング35から取外して摩擦板52によるつば部43の挾持状態を解除しておくことにより、軸体42およびスライド部材44がケーシング35に対して一体回転可能となり、これにより回転位相の初期設定が可能となる。なお、当実施形態では、ケーシング35において貫通孔51の周囲に周方向に細長のサービスホール56が複数個形成されており、ロータ33を回転させる際には、このサービスホール56を介して軸状の治具等を用いてロータ33を回転させることができるようになっている。
【0049】
こうして回転位相の初期設定が完了したら、蓋体53をケーシング35に締結固定する。これによりケーシング35に対する軸体42およびスライド部材44の回転が阻止された状態となり初期設定が完了するとともに、エンジン本体に対するバルブタイミング装置の組付けが完了する。
【0050】
以上のように構成されたバルブタイミング可変装置によれば、上述のように遊星歯車機構10を用いた構成であるため、装置の省スペースが有効に達成される。
【0051】
しかも、全体が、上記カムプーリ2、キャリア12およびリングギヤ14等からなる第1のユニットと、上記電動モータ30、軸体42およびスライド部材44等からなる第2のユニットとにより構成され、エンジンへの組付時には、各ユニットを合体させつつ組付けることにより容易にエンジン本体に組付けることができるため極めて組付性がよい。従って、この装置によれば、装置のコンパクト化および組付性の向上を良好に達成することができる。
【0052】
また、各ユニット単位で装置を取り外すことが可能なためメンテナンス性がよいという特徴もある。例えば、タイミングベルト3を脱着する場合、電動モータ30が大型のもので、ベルトの脱着に邪魔になるような場合であっても、第2ユニットを取外すだけで容易にカムプーリ2に対してベルトを脱着することができる。従って、多数の部品を決められた順序で取り外しながらベルトの交換を行う必要があった従来のこの種の装置に比べるとメンテナンス性が極めてよいという特徴がある。
【0053】
ところで、上記の構成は、本発明に係るバルブタイミング可変装置の一例であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0054】
例えば、上記実施の形態では、キャリア12とカムシャフト1との連結構造は上記のようにカムシャフト1をキャリア12に嵌入させた状態で行うようにしているが、必ずしもこのような構成を採用する必要はなく、例えば、キャリア12とカムシャフト1とを嵌め合わせることなく前後に当接させて相互に連結固定するようにしても構わない。但し、カムシャフト1をキャリア12に嵌入させて連結固定する構成によれば、カムシャフト1の嵌入部分が必要な分、キャリア12の前後方向の寸法が適度に長くなるので、これを利用して上記のようにキャリア12にカムプーリ2を支持するための複数のベアリング20a,20bを並べて装着することができる。従って、上記のようにキャリア12のセンタリングを容易に行い得るようにしながら、さらにカムプーリ2の軸受構造を充実させることができるという合理的な構成を達成できるという利点がある。
【0055】
また、上記実施形態の第1のユニットでは、キャリア12の外周側にカムプーリ2を回転自在に支持し、このカムプーリ2の前端部にリングギヤ14を取付けるようにしているが、例えば、リングギヤ14とキャリア12とを内外で入れ替えた構成を採用することもできる。図6はその一例を概略的に示しており、以下、この例について説明する。なお、同図において図1の装置と同一の部分については同一の符号を付し、図1の装置との相違点についてのみ説明することにする。
【0056】
この図の装置では、リングギヤ14にカムシャフト受入用の貫通孔60が一体に形成されており、この貫通孔60の後方側にカムシャフト1の前端部が嵌入され、この状態でリングギヤ14がカムシャフト1に締結固定されている。リングギヤ14において、貫通孔60の外周側には、カムプーリ2が配設され、このカムプーリ2がベアリング20a,20bを介してリングギヤ14に回転自在に支持されている。そして、カムプーリ2の前端部にキャリア12が連結固定され、これに支持されたプラネタリギヤ13が上記リングギヤ14およびサンギヤ11に噛合している。この図のような構成によれば、位相変更時以外は遊星歯車機構10のサンギヤ11が固定されることにより、カムプーリ2とこれに連結されたキャリア12のプラネタリギヤ13とリングギヤ14とが回転し、これによりカムシャフト1がクランクシャフトに対して所定の速度比で回転する。
【0057】
そして、位相変更時には、電動モータ30が駆動されてそのロータ33が回転することにより、スライド部材44およびこれと一体のサンギヤ11が軸方向に移動し、サンギヤ11からプラネタリギヤ13に回転力が付加される。これにより、サンギヤ11が固定されている場合と比べて、リングギヤ14とキャリア12との速度比が変化し、これによりカムシャフト1の回転位相が変化してバルブタイミングが換えられることとなる。
【0058】
図6に示したような装置は、機能的には図1に示した装置と異なるところがないため、いずれの装置を採用しても大きな差はない。但し、スペース的な面では、図1に示した装置の方が若干有利といえる。すなわち、図6の装置では、リングギヤ14の外周側にベアリング20a,20b及びキャリア12が配設されるため、サンギヤ11、プラネタリギヤ13およびリングギヤ14のギヤ構成が同一であれば、リングギヤ14の外周側にカムプーリ2のみが配設されるだけの図1の装置の方が径方向にコンパクトになる。そのため、スペース効率を考慮すれば、図1の装置の方が有用である。
【0059】
なお、吸気弁と排気弁をそれぞれ別々のカムシャフトで作動させるツインカム(DOHC)エンジンの場合には、吸気側および排気側の各カムシャフトに対してそれぞれバルブタイミング可変装置を設けることが考えられるが、この場合、例えば、吸気側および排気側の各バルブタイミング可変装置を以下のように構成するようにしてもよい。
【0060】
すなわち、吸気側の装置については、図1に示す構成において、最遅角時にスライド部材44の前端側がケーシング35のストッパ35aに当たるように初期設定を行うようにする(図5参照)。一方、排気側の装置については、図1の構成を基本とし、図7に示すように吸気側と逆のヘリカル構造を有するサンギヤ11′およびプラネタリギヤ13′を用いるとともに、最進角時にスライド部材44′の前端側がケーシング35のストッパ35aに当たるように初期設定を行うようにしておく。このように吸気側および排気側の各装置を構成すれば、初期設定状態において、吸排のオーバーラップを最小にすることができ、エンジン始動時等に燃焼安定性を確保することができる。しかも、吸気側および排気側の各スライド部材44,44′を固定的に設けられたストッパ35aに当接させることができるためスライド部材44,44′の摩耗を有効に防止できるという利点がある。すなわち、初期設定状態において、スライド部材44,44′をカムシャフト等(エンジン後側の当り)に当接させることも考えられるが、この場合には、カムシャフト1が回転するため、スライド部材44,44′およびカムシャフト1の摩擦が懸念される。しかし、上記の構成によればそのような摩耗を回避することができる。
【0061】
なお、上記のバルブタイミング可変装置では、駆動源として電動モータ30を用いるようにしているが、このように電動モータ30を駆動源とする構成は、上述のような初期設定(図5、図7)を行う装置において特に有用である。
【0062】
すなわち、エンジンの始動時やアイドリング時には一般に吸排気のオーバーラップを最小にすることが行われるため、上記各バルブタイミング可変装置においては、始動時やアイドリング時に初期設定状態を維持することが必要となる。しかし、初期設定状態で最進角とされる排気側のバルブタイミング可変装置においてはエンジン駆動時にバルブ側からの反力でスライド部材44′が遅角方向にズレ易く、これを阻止する必要があり、この点、電動モータ30を駆動源とする上記バルブタイミング可変装置によれば、エンジン始動直後であっても該モータ30の駆動によりスライド部材44′のズレを確実に阻止することができる。つまり、駆動源として油圧モータを用いることも考えられるが、この場合には、始動後、油圧が十分に高まるまで時間がかかりスライド部材44′のズレを十分に阻止できない場合もある。従って、上記のような初期設定を行う装置においては電動モータ30を駆動源とする構成が有用である。
【0063】
また、上記実施の形態において、ロータ33の前側に、スラストベアリング37aを配設しているが、図9に示すように、ボールベアリング62を配設するようにしてもよい。このような構成によると、ボールベアリング62によりロータ33の径方向変位が規制されるので、永久磁石34の磁力によってロータ33が径方向へと引き寄せられてロータ33のセンタリング状態が阻害されるという事態を有効に防止することができる。また、ボールベアリング62によれば軸方向のスラスト規制も行え、しかも、カムシャフト1側からの反力等、ロータ33に作用する軸方向の力を適切に受けることもできる。さらに、ボールベアリング62の内輪63と外輪64がそれぞれケーシング35とロータ33に当接しており、これらによってロータ33がケーシング35にセンタリングされる。そのため、センタリング精度が向上し支持部の摩耗を低減できる。また、ねじ46,47間でフリクションロスの増大を抑制でき、その結果、ロータ回転時等の消費電力を低減することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、伝動部材を介してクランクシャフトに連結される駆動輪とカムシャフトとの間に遊星歯車機構が介設されたバルブタイミング可変装置において、プラネタリキャリアをリングギヤの内周側に設け、これらリングギヤおよびプラネタリキャリアの二部材を軸受部材を介して内外に相対回転自在に一体に嵌装させ、これら二部材のうち外周側のリングギヤに駆動輪を一体に設ける一方、内周側のプラネタリキャリアに、カムシャフトに対する固定部と、サンギヤの受入部とを一体に設け、固定部および受入部をそれぞれ上記カムシャフトおよびサンギヤに対して脱着可能に構成したので、リングギヤ、プラネタリキャリアおよび駆動輪を一体にカムシャフト、あるいはサンギヤを含む回転位相変更用駆動手段に対して脱着することができる。そのため、エンジンに対するバルブタイミング可変装置の組付性、あるいはメンテナンス性を向上させることができる。また、プラネタリキャリアをリングギヤの内周側に設けているので、リングギヤをプラネタリキャリアの内周側に設ける場合に比べて二部材の構成がコンパクトとなり、装置の省スペース化の上で有利となる。
【0065】
特に、回転位相変更用駆動手段を上記二部材の反カムシャフト側に配置し、エンジン本体に対して脱着可能に連結固定するようにすれば、上記二部材をカムシャフトに取付けたまま、回転位相変更用駆動手段をエンジン本体に対して独立して脱着することができる。そのため、メンテナンス性をより向上させることができる。
【0066】
また、上記二部材のうち内周側のプラネタリキャリアに対してカムシャフトの端部をその軸方向に嵌入させた状態で固定するように上記固定部を構成するようにすれば、カムシャフトに対して二部材を良好にセンタリングすることができる。また、軸受部材の介設スペースをカムシャフト方向に大きく設けることができ、例えば、複数の軸受部材を並設する等、軸受構造を充実させることが可能となる。
【0067】
さらに、上記二部材のうち内周側のプラネタリキャリアの外周部分に軸受部材のカムシャフト方向の移動を規制する突部を設けたり、あるいは上記二部材のうち外周側のリングギヤの内周部分に同様の突部を設けるようにすれば、上記二部材により軸受部材の移動を規制する合理的な構成が達成される。
【0068】
また、サンギヤを支持する軸体を回転自在に支持する軸受部を上記カムシャフトに設けるようにすれば、回転位相変更用駆動手段の取付けが容易になり、組付性がより向上する。
【0069】
この場合、プラネタリキャリアをカムシャフトに対して締結固定するとともに、この締結部をプラネタリキャリアの中心軸回りにおいて各プラネタリギヤの間に設けるようにすれば、締結部を中部近傍に集結配置したコンパクトな締結構造を達成することができる。
【0070】
なお、プラネタリキャリアをボルト部材によりカムシャフトに対して締結固定する場合には、プラネタリキャリアの外周側に突出する中間部材をボルト部材により共締めし、これにより上記軸受部材のカムシャフト方向への移動を規制して軸受部材の脱落を防止することもできる。
【0071】
また、プラネタリキャリアの外周側に軸受部材を介して駆動輪を配設するとともに、この駆動輪の内周側にリングギヤの少なくとも一部を嵌入させた状態で連結するようにすれば、リングギヤを良好にセンタリングすることが可能となるばかりか、リングギヤにより軸受部材の移動を規制することもできるため合理的な構成が達成される。
【0072】
なお、リングギヤにおけるカムシャフト方向の端部に、該リングギヤをシール部材を介して回転位相変更用駆動手段に接続可能とする接続部を設けるようにすれば、上記二部材と回転位相用駆動手段との接続部分からの異物の侵入等を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のバルブタイミング可変装置の一例を示す断面図である。
【図2】 バルブタイミング可変装置の要部断面拡大図である。
【図3】 プラネタリキャリアの締結構造を示す正面略図である。
【図4】 電動モータを示す正面略図である。
【図5】 スライド部材の送りねじおよびサンギヤの構造を示す説明図である。
【図6】 本発明のバルブタイミング可変装置の別の例を示す断面図である。
【図7】 本発明のバルブタイミング可変装置をツインカム(DOHC)エンジンの排気側のバルブタイミング可変装置として適用した場合のスライド部材の送りねじおよびサンギヤの構造を示す説明図である。
【図8】 本発明のバルブタイミング可変装置をツインカム(DOHC)エンジンに適用した場合の吸排気のタイミングの一例を示す説明図である。
【図9】 本発明のバルブタイミング可変装置の別の例を示す図2に対応する図である。
【符号の説明】
1 カムシャフト
2 カムプーリ
3 タイミングベルト
4 ブラケット
10 遊星歯車機構
11 サンギヤ
12 キャリア
13 プラネタリギヤ
14 リングギヤ
30 電動モータ
31 ステータ
33 ロータ
35 ケーシング
42 軸体
44 スライド部材
46,47 送りねじ

Claims (10)

  1. 伝動部材を介してクランクシャフトに駆動連結される駆動輪とカムシャフトとの間に、サンギヤとプラネタリギヤを支持するプラネタリキャリアとリングギヤとから構成される遊星歯車機構が介設されるとともに、上記サンギヤに回転位相変更用駆動手段が接続され、クランクシャフトの回転を上記遊星歯車機構を介してカムシャフトに伝動させつつ上記駆動手段によるサンギヤの回転駆動に応じて上記駆動輪に対するカムシャフトの位相を変化させるように構成されたバルブタイミング可変装置において、
    上記プラネタリキャリアが上記リングギヤの内周側に設けられて、該リングギヤおよびプラネタリキャリアの二部材が軸受部材を介して内外に相対回転自在に一体に嵌装され、これら二部材のうち外周側の上記リングギヤに上記駆動輪が一体に設けられている一方、内周側の上記プラネタリキャリアに、上記カムシャフトに対する固定部が設けられるとともに上記サンギヤの受入部が一体に設けられ、上記固定部および受入部がそれぞれ上記カムシャフトおよびサンギヤに対して脱着可能に構成されていることを特徴とするバルブタイミング可変装置。
  2. 上記回転位相変更用駆動手段が上記カムシャフト方向における上記二部材の反カムシャフト側に配置されているとともに、エンジン本体に対して脱着可能に連結固定されていることを特徴とする請求項1記載のバルブタイミング可変装置。
  3. 上記二部材のうち内周側の上記プラネタリキャリアに対して上記カムシャフトの端部をその軸方向に嵌入させた状態で固定するように上記固定部が構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のバルブタイミング可変装置。
  4. 上記二部材のうち内周側の上記プラネタリキャリアには、その外周部分に上記軸受部材のカムシャフト方向の移動を規制する突部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のバルブタイミング可変装置。
  5. 上記二部材のうち外周側の上記リングギヤには、その内周部分に上記軸受部材のカムシャフト方向の移動を規制する突部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のバルブタイミング可変装置。
  6. 上記カムシャフトに、上記サンギヤを支持する軸体を回転自在に支持する軸受部を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のバルブタイミング可変装置。
  7. 上記プラネタリキャリアがカムシャフトに対して締結固定されるとともに、この締結部がプラネタリキャリアの中心軸回りにおいて上記各プラネタリギヤの間に設けられていることを特徴とする請求項1記載のバルブタイミング装置。
  8. 上記プラネタリキャリアがボルト部材によりカムシャフトに対して締結固定されるとともに、上記プラネタリキャリアの外周側に突出してベアリングと係合する中間部材が上記ボルト部材により共締めされていることを特徴とする請求項1又は7記載のバルブタイミング可変装置。
  9. 上記プラネタリキャリアの外周側に上記軸受部材を介して上記駆動輪が配設されるとともに、この駆動輪の内周側に上記リングギヤの少なくとも一部が嵌入された状態で連結されていることを特徴とする請求項1、7又は8のいずれかに記載のバルブタイミング可変装置。
  10. 上記リングギヤにおける上記カムシャフト方向の端部に、該リングギヤをシール部材を介して上記回転位相変更用駆動手段に接続可能とする接続部が設けられていることを特徴とする請求項1、7乃至9のいずれかに記載のバルブタイミング可変装置。
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