JP3784779B2 - 掛合装置 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は掛合装置に関し、特に、外部工具を使用せずに掛合と分離を容易に行うことができる掛合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ部品の中でも中央処理装置(CENTRAL PROCESSING UNIT=CPU)は作動により発生する熱量が非常に高く、この熱量がすばやく排除されない場合、中央処理装置は容易に焼損した。そのため、従来の中央処理装置では、その表面に放熱構造を設けて中央処理装置が発生する熱量を取り除いていた。
【0003】
しかし、放熱構造が中央処理装置に密着していない場合、有効的かつ迅速に熱を排除することができないため、従来技術では留め具を使用して中央処理装置と放熱構造とを一つに密着していた。
【0004】
従来技術は、留め具が弾性を有する掛合アームおよび留めフレームから構成され、掛合アームを留めフレームに掛合する際に発生する弾力により、放熱構造を中央処理装置上に強く圧着していた。
【0005】
しかしながら、従来の留め具構造中においては、掛合アームと留めフレームとを互いに掛合或いは分離するため、他に掛合工具(例えばマイナスドライバーなど)を使用して適当な力を加えなければならなかった。そして、このようにしなければ掛合アームと留めフレームとを互いに掛合或いは分離することができなかった。前述の掛合方式は、一定レベルの掛合技術と適当な掛合道具がないと、掛合或いは分離の動作をスムーズに完了することができなかった。
【0006】
また、従来技術には留め具の掛合および分離を行うために、その他の掛合工具の使用が必要ない留め具も存在した。しかし、このタイプの留め具には特定構造の掛合構造を加える必要があるうえ、連続かつ複雑な掛合手順及び分離手順によらなければ、掛合動作と分離動作を完了することはできなかった。このタイプの留め具は製造コストが高いだけでなく、簡単な動作一つで掛合と分離を完了させることもできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、他に工具を使用せずに掛合或いは分離の動作が容易にでき、操作時間を短縮することができる掛合装置を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、簡単な動作により容易に掛合或いは分離の動作を行い操作時間を短縮することができる掛合装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明は掛合装置を提供する。この掛合装置は、第1接合アームと、前記第一接合アームの端部において前記第一接合アームと左右対称に配置されると共に回動可能に結合された第二接合アームとにより構成される掛合アームと、前記第一接合アーム及び前記第二接合アームが回動可能に固定される軸部を有する定位クリップと、 上記軸部が上下動しうるように配置される長孔部を有し、前記定位クリップが前記長孔部により上下動した場合には、前記第一接合アーム及び第二接合アームが前記軸部を中心として互いに回動しうるように固定されるベースとを有し、前記定位クリップを上下動操作することにより前記掛合アームを回動させて前記ベースに配置される被放熱部材及び放熱構造を前記ベースに固定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明にあっては、前記被放熱部材及び放熱構造を保持し、前記掛合アームと互いに掛合される留めフレームをさらに含むことを特徴とする。また、本発明にあっては、前記定位クリップにより前記掛合アームと前記留めフレームを掛合するか或いは分離することができるものであることを特徴とする。
【0011】
更に、本発明にあっては、前記留めフレームと前記ベースとの間に第1放熱構造と被放熱構造とを挟み、前記動作メカニズムにより前記第1放熱構造を前記被放熱構造上に緊密に貼り合わせるものであることを特徴とする。
【0012】
留めフレームとベースの間に放熱構造と被放熱構造を挟み、前述の動作メカニズムにより放熱構造を被放熱構造上に密着させる。さらに前述の放熱構造上にファンのような放熱構造を接合することも可能である。そして、ベース上が結合部を有して、この結合部によりファンなどの放熱構造と結合させてもよい。
【0013】
また、本発明の掛合装置は同時に複数個の掛合装置を有してもよい。
【0014】
【作用】
上述したことから分かるように、本発明は掛合装置の掛合アームが分離された第一及び第二の2つの接合アームから構成され、組み合わされた2つの接合アームの間には僅かな運動空間が存在する。そして、接合アーム本体が掛合サイズを容易に調整することができる機能を有するため、僅かな力を加えるだけで容易に掛合アームを留めフレーム或いは基板上に留めることできる。
【0015】
そして、定位クリップを回転させることにより掛合アームを容易に留めフレーム或いは基板上に掛合させるか、または掛合アームを留めフレーム或いは基板と分離させることができる。そのため、本発明の掛合装置はその他の工具或いは技術が必要なく、簡単な動作一つにより前述の掛合或いは分離の動作を容易に行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の好適な一実施形態による掛合装置を示した斜視図である。図2は、図1の掛合装置の一部分を示した組立分解図である。図3は、図2の掛合装置の斜視図である。図4は、好適な実施形態による掛合装置の応用を示した斜視図である。
【0017】
図1から図3に示すように、本発明の掛合装置100は掛合アーム102および定位クリップ(RETAINER CLIP)104から構成され、そのうち掛合アーム102を分離された接合アーム102A,102Bを対応結合して構成し、結合された接合アーム102A,102Bには僅かな活動空間が存在する。
【0018】
図1に示すように、掛合アーム102は分離された接合アーム102A,102Bを対応結合することにより構成される。接合アーム102Aは結合部110A、アーム体112A、掛合部114Aの3つの部分に分けられ、接合アーム102Bは結合部110B、アーム体112B、掛合部114Bの3つの部分に分けられる。結合部110A,110Bは互いに対応した形式であり、接合アーム102A,102Bは容易に対応させて結合することができ、例えばそれは嵌合式、凹凸接合式などである。アーム体112A,112Bは接合アーム102A,102Bの主体部分であり、その形式は掛合構造のタイプ或いは実際上のニーズにより決定され、例えばそれはL字形である。掛合部114A,114Bの形式は被掛合構造の掛合部に対応し、例えばそれは掛着式、嵌着式、凹凸接合式、挟着式などである。
【0019】
図2に示すように、定位クリップ104は定位クリップ主体116および定位部118の2つの部分に分けられ、定位部118の数は掛合アーム102の数により決定される。定位部118と掛合アーム102とは互いに対応し、さらに詳しく述べると、定位部118は掛合アーム102の結合部110A,110Bに対応して接合される。定位クリップ104と掛合アーム102との間の接合方法は定位クリップ104と掛合アーム102とを接合しても依然移動することができる方法であり、例えばそれは掛接法、凹凸接続法、挟着法である。また、定位部118の形状は回転メカニズムの形状に対応したものであり、例えばそれはL字形である。さらに前述の回転メカニズムは定位クリップ104と後述のベース106とを接合してから、定位クリップ104を回転させて、定位クリップ104をベース106上で、所定の軌道に沿って容易に上昇または下降させることができる。
【0020】
図3に示すように、本発明の掛合装置100はベース106を含んでもよい。ベース106は定位槽128および定位孔124を有する。定位槽128を使用して掛合アーム102をベース106上に定位し、掛合アーム102を所定位置上で動かす。定位槽128の形式は掛合アーム102に対応したタイプである。定位孔124を使用して定位クリップ104をベース106上に定位させて、定位クリップ104は定位孔124の形状に沿って上昇あるいは下降することができる。定位孔124は、切面幅が固定栓120の最大幅よりも僅かに大きい所定軌道の形状を有する。
【0021】
また、ベース106上には結合部122を形成してもよく、この結合部122を使用してファン204(図3を参照)などの放熱構造を固接し、被掛合物件の放熱効果を高める。ベース106上に固定部126を形成し、定位クリップ104をベース106上に強く固定してもよい。この際、掛合アーム102は同時に後述の留めフレーム202上に固接される。
【0022】
本発明の掛合装置200には、図1および図2の掛合装置100以外、図4のような留めフレーム202も含まれる。留めフレーム202は掛合装置100に対応した結合部208を有し、留めフレーム202と掛合装置100とを掛合して、被掛合の各構造(放熱構造および被放熱構造)を一つに緊密掛合する。結合部208の形状は掛合アーム102の掛合部114A,114Bの形状により決定される。
【0023】
本発明の掛合装置は2個の掛合アームを例に説明したが、もちろんこれだけに限定されるわけではなく、1個或いは2個以上の掛合アームに変更してもよい。
【0024】
一実施形態により定位クリップ104、掛合アーム102およびベース106の接合方式を説明する。まず結合部110A,110B上に互いに対応した固定孔108A,108Bを形成する。それから2つの結合部110A,110Bを対応させて接合し、この実施形態中では接合後の固定孔108A,108Bが同一軸心位置上に位置する。
【0025】
それから、図3に示すように、定位クリップ104の定位部118で結合部110A,110Bを挟着し、固定栓120(ここでは定位部118内側に位置した突出部分を指す)を固定孔108A、108Bに通し、定位クリップ104と掛合アーム102とを互いに接合しても、掛合アーム102の接合アーム102A,102Bは、限定された空間中において固定栓120を軸心に同時回転動作および個別の回転動作が行える。
【0026】
続いて、定位クリップ104および掛合アーム102をベース106上に設置して、掛合アーム102を定位槽128中に嵌入するとともに、固定栓120を定位孔124中に入れて、定位クリップ104をベース106上に固接すると、定位クリップ104はベース106上で前述の回転メカニズムを行うことができる。具体的な実施形態としては、定位孔124を長細い形状に設計し、その幅を固定栓120の最大厚みに対応させる。そのため固定栓120を定位孔124に嵌入した後でも、容易に固定栓120の形状に沿って所定軌道中で移動動作することができ、固定栓120は定位孔124を外れることがないとともに、定位クリップ104もベース106を外れることがない。
【0027】
また、図1から図4を同時に参照して、中央処理装置(CENTRAL PROCESSING UNIT=CPU)を被放熱構造とした場合の掛合装置200の応用例を説明する。先ず、中央処理装置(図示せず)上に放熱構造206を設置するが、その放熱構造206は例えばヒートシンク(HEAT SINK)、熱管、放熱ファンなどである。それから、放熱構造206および中央処理装置を一緒に留めフレーム202上に設置し(図4では中央処理装置が放熱構造206と留めフレーム202との間に挟まれた状態である)、掛合装置100を放熱構造206上に設置する。続いて、定位クリップ104を回転して固定部126に定位クリップ104を固定すると、掛合アーム102の掛合部114A,114Bが結合部208に接合して、掛合装置200内に位置する放熱構造206を中央処理装置上に緊密接合する。
【0028】
他に、放熱構造206の放熱効率を向上させるために、掛合装置200上にもう一つの放熱構造を設置して放熱構造206の放熱効果を高めてもよい。例えば、ファン構造204を掛合装置200上に接合するか、またはファン構造204を放熱構造206上に直接接合してもよい。
【0029】
本発明では好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知するものなら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護の範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【0030】
【発明の効果】
上述の本発明の掛合装置およびその使用方法から明らかなように、本発明の掛合装置の掛合アームが分離された2つの接合アームから構成され、組み合わされた2つの接合アームの間には僅かな運動空間が存在する。そして、接合アーム本体は掛合サイズを容易に調整することができる機能を有するため、僅かな力を加えるだけで掛合アームを留めフレーム或いは基板上に容易に留めることできる。
【0031】
また、定位クリップを回転させて掛合アームを容易に留めフレーム或いは基板上に掛合させるか、または掛合アームを留めフレーム或いは基板と分離させることができる。そのため、本発明の掛合装置はその他の工具或いは技術を必要とせず、簡単な動作一つにより前述の掛合或いは分離の動作を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施形態による掛合装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の好適な一実施形態による掛合装置の一部分を示す組立分解図である。
【図3】図2の掛合装置を示す斜視図である。
【図4】本発明の好適な一実施形態による掛合装置の応用を示す斜視図である。
【符号の説明】
100、200 掛合装置
102 掛合アーム
102A、102B 接合アーム
104 定位クリップ
106 ベース
108A、108B 固定孔
110A、110B、122、208 結合部
112A、112B アーム体
114A、114B 掛合部
116 定位クリップ主体
118 定位部
120 固定栓
124 定位孔
126 固定部
128 定位槽
202 留めフレーム
204 ファン構造
206 放熱構造

Claims (4)

  1. 第1接合アームと、前記第一接合アームの端部において前記第一接合アームと左右対称に配置されると共に回動可能に結合された第二接合アームとにより構成される掛合アームと、
    前記第一接合アーム及び前記第二接合アームが回動可能に固定される軸部を有する定位クリップと、
    上記軸部が上下動しうるように配置される長孔部を有し、前記定位クリップが前記長孔部により上下動した場合には、前記第一接合アーム及び第二接合アームが前記軸部を中心として互いに回動しうるように固定されるベースとを有し、
    前記定位クリップを上下動操作することにより前記掛合アームを回動させて前記ベースに配置される被放熱部材及び放熱構造を前記ベースに固定することを特徴とする掛合装置。
  2. 前記被放熱部材及び放熱構造を保持し、前記掛合アームと互いに掛合される留めフレームをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の掛合装置。
  3. 前記定位クリップにより前記掛合アームと前記留めフレームを掛合するか或いは分離することができるものであることを特徴とする請求項2記載の掛合装置。
  4. 前記留めフレームと前記ベースとの間に第1放熱構造と被放熱構造とを挟み、前記動作メカニズムにより前記第1放熱構造を前記被放熱構造上に緊密に貼り合わせるものであることを特徴とする請求項3記載の掛合装置。
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