JP3784629B2 - 限流器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気回路の短絡事故などで発生する過電流を抑制する限流器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電気書院1960年刊木村久男監修「変圧器の設計工作法」304頁には、短絡電流をインピーダンスのみで制限する目的で、そのリアクタンスがコイルの巻数と形状により決まる空芯リアクトル(ソレノイドコイル)が使用されることが開示されている。
また、オーム社刊「電気工学ハンドブック」614頁に、三通りの超伝導限流器が開示されている。その一つは超伝導線と抵抗を並列接続する方法で、正常時は電流が超伝導線を流れ、系統事故時には超伝導線が常伝導転移することにより高抵抗となり、事故電流は抵抗に流れ、限流されることが記載されている。その他の方法は省略するが、いずれの方法も付帯装置として低温冷却装置を必要とする。
さらに、永久磁石を用いたものとしては、例えば、第20回日本応用磁気学会学術講演概要集(1996)22pB−4に内磁型構成の限流器が開示されている。
【0003】
また、外磁型構成の限流器として、本出願人が図14に示す限流器を出願している(平成12年2月25日出願、特願平12−049565号)。
図14において、第1の磁気回路10aは、棒状の永久磁石11aと、この永久磁石11aの両端面にそれぞれ接合されたヨーク14a,14bと、2個のヨーク14a,14bの端面に接合された軟質磁芯12aとから構成されている。
また、第2の磁気回路10bは、第1の磁気回路10aと同一構造であり、永久磁石11bと、この永久磁石11bの両端面にそれぞれ接合されたヨーク14c,14dと、2個のヨーク14c,14dの端面に接合された軟質磁芯12bとから構成されている。
第1の磁気回路10aと第2の磁気回路10bとは、軟質磁芯12a,12bが対面するように配設されている。軟質磁芯12a,12bの中間部には導線が巻回されたコイル13が設けられている。
【0004】
この限流器は、定常の交流電流に対してはコイル13のインピーダンスが低いが、事故電流、即ち大電流に対しては、可飽和リアクトルの原理でその半波に対して軟質磁芯の12a,12bの磁気飽和部が磁化反転を起こし、高インピーダンスとなり、全波に渡って限流されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例に記した空芯リアクトルを用いた限流器では、空芯構造のため、インピーダンスが低く限流効率が悪く、且つインピーダンスが電流に依存せず一定のため、限流開始電流が小さいという問題点があった。また、超伝導限流器は低温冷却装置を必要とするため、メインテナンスに費用がかかるという問題点もあった。
【0006】
また、永久磁石を用いた内磁型構成の限流器では、単相器としては2台を必要とするので大型化し、高価となる問題点があった。
【0007】
また、図14に示した外磁型構成の限流器では、コイル13が一つでよいという利点を有するものの、閉磁気回路として、永久磁石11a,11b、軟質磁芯12a,12b、ヨーク14a〜14dを必要として部材点数が多く、また上下の永久磁石11a、11bによる発生磁束の方向が異なるので、軟質磁芯12a,12bでは互いを減磁するという問題点があった。
【0008】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、メインテナンスフリーであり、小型、安価で、かつ高性能の限流器を得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る限流器は、対向した一対の第1及び第2の磁芯と、この第1及び第2の磁芯間に接合された永久磁石とから構成された閉磁気回路、並びに前記永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記第1及び第2の磁芯に導線が巻回されて構成されたコイルを備えた限流器であって、前記飽和磁束の方向が逆なる前記第1の磁芯及び前記第2の磁芯は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっている。
【0010】
この発明の請求項2に係る限流器では、永久磁石は第1及び第2の磁芯の両端部にそれぞれ配置されている。
【0011】
この発明の請求項3に係る限流器では、永久磁石は両面が第1及び第2の磁芯の全面に接合された平板状である。
【0012】
この発明の請求項4に係る限流器では、永久磁石の断面が矩形状、第1及び第2の磁芯の断面がほぼ半円形状、コイルの断面がほぼ円形状である。
【0013】
この発明の請求項5に係る限流器は、U形状の磁芯とこの磁芯の両端部間に接合された永久磁石とから構成された閉磁気回路、並びに前記永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記磁芯に導線が巻回された構成されたコイルを備えた限流器であって、前記飽和磁化の方向が逆なる前記磁芯のストレート部は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっている。
【0014】
この発明の請求項6に係る限流器は、U形状の第1の磁芯と、この第1の磁芯の内側に配設されたU形状の第2の磁芯と、前記第1及び第2の軟質磁芯の端部間にそれぞれ接合された第1及び第2の永久磁石とから構成された閉磁気回路、並びに前記第1及び第2の永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記第1及び第2の磁芯に導線が巻回された構成されたコイルを備えた限流器であって前記飽和磁化の方向が逆なる前記第1及び第2の磁芯のストレート部は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっている。
【0015】
この発明の請求項7に係る限流器は、対向した一対の第1及び第2の磁芯と、この第1及び第2の磁芯の両外側にヨークを介してそれぞれ設けられた第1及び第2の永久磁石とから構成された閉磁気回路、並びに前記第1及び第2の永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記第1及び第2の磁芯に導線が巻回されて構成されたコイルを備えた限流器であって、前記飽和磁束の方向が逆なる前記第1の磁芯及び前記第2の磁芯は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっている。
【0016】
この発明の請求項8に係る限流器では、ヨークと第1及び第2の磁芯とは同一部材で構成されている。
【0017】
この発明の請求項9に係る限流器では、永久磁石、磁芯及びコイルの断面が矩形である。
【0018】
この発明の請求項10に係る限流器では、磁芯は、軟質磁芯である。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の限流器Xの斜視図、図2は図1の限流器Xの正面図、図3は図1の限流器Xの側面図、図4は限流器Xの軟質磁芯の磁束密度(B)−磁界(H)曲線の模式図、図5は限流器Xが組み込まれた電気回路図である。
図において、1a,1bはそれぞれ希土類磁石(Nd−Fe−B系、Sm−Co系)、フェライト磁石(Ba系、Sr系)、押し出し磁石(Mn−Al系)等から構成されたほぼ同材質、同形状の角柱状の第1及び第2の永久磁石で、保磁力、残留磁束密度の大きい磁気特性を有するものである。
2a,2bは第1及び第2の永久磁石1a,1bを挟持したスイッチング用の第1及び第2の軟質磁芯2a,2bで、この両軟質磁芯2a,2bはほぼ同材質、同形状の方向性珪素鋼、パーマロイ(50Ni−Fe)等の積層鉄心、フェライト(Mn−Zn、Ni−Zn)等の焼結磁芯から構成されており、高透磁率、且つ、角形性のよいものである。
3は第1及び第2の軟質磁芯2a,2bの周囲に銅等の低抵抗材の導線を巻回して構成されたコイルである。コイル3は第1及び第2の軟質磁芯2a,2bの周囲に直接設けられているが、ボビンを介して設けてもよい。
【0020】
第1及び第2の永久磁石1a,1bは第1及び第2の軟質磁芯2a,2bが接合される面に垂直の方向に着磁される。その着磁方向は、図2において矢印イ,ロの方向であり、第1及び第2の永久磁石1a,1bと第1及び第2の軟質磁芯2a,2bとから構成された閉磁気回路に還流磁束が発生するようになっている。
【0021】
次に、上記構成の実施の形態1の限流器Xの動作について説明する。
第1及び第2の軟質磁芯2a,2bは第1及び第2の永久磁石1a、1bで飽和領域まで磁化されている。そのときの飽和磁化の方向は、図4の磁束密度(B)−磁界(H)曲線に示すごとく、第1の軟質磁芯2aと第2の軟質磁芯2bとは逆方向となり、第1及び第2の軟質磁芯2a,2bは着磁点A、Bに飽和磁化されている。なお、コイル3に誘起される電圧Vは第1及び第2の軟質磁芯2a,2bの磁束密度Bに比例し、またコイル3に流れる電流Iは第1及び第2の軟質磁芯2a,2bの磁界Hに比例する関係にある。
【0022】
コイル3に定常電流が流れているときは、電流が小さいので、第1及び第2の軟質磁芯2a,2bは飽和磁化領域から外れず、磁束変化が無いので、コイル3のインピーダンス(リアクタンス)は小さく、コイル3の電圧降下は小さい。従って、図5に示すごとく電源電圧Eは、負荷Rに印加される(R≫X)。
【0023】
今、負荷Rが短絡し、コイル3に故障大電流が流れると、第1及び第2の軟質磁芯2a、2bは飽和磁化領域から大きく外れ、軟質磁芯2a,2bは互いに逆方向の磁気飽和領域に磁化反転するので、コイル3のインピーダンス(リアクタンス)は大きくなる。このとき、電源電圧Eは殆どがコイル3に印加される(R≪X)。このような可飽和リアクトルの原理により、短絡時、全波にわたって限流される。
なお、短絡時のコイル3のリアクタンスは第1及び第2の軟質磁芯2a,2bの寸法比(長さ/断面積)に依存するので、短絡時に流れる電流の値を小さくするにはその寸法比を大きくする必要がある。
【0024】
なお、図1〜図3の構成で第1及び第2の永久磁石1a,1bを着磁する際、1台の電磁石で行うと、2個の永久磁石1a,1bの一方が漏れ磁界で減磁されという問題があるので、2台の電磁石のコイルをシリーズに接続し、2個の永久磁石1a,1bを同時に着磁するのが望ましい。
【0025】
実施の形態2.
図6は実施の形態2の限流器の正面図、図7は図6の限流器の側面図である。
なお、以下の各実施の形態では、同一、または相当部材は同一符号を付して、その説明は省略する。
この実施の形態2では、軟質磁芯22をU形状とし、永久磁石21を角柱(板)状とし、軟質磁芯22及び永久磁石21を各々1個で構成している。軟質磁芯22のストレート部22aにコイル2が設けられている。軟質磁芯22は一体構造のU形状の巻き鉄心(例えば、方向性珪素鋼)、焼結磁芯(例えば、フェライト)または接合鉄心で構成される。
飽和磁化の方向が逆なる軟質磁芯22の両ストレート部22aは、回路短絡時にコイル3に流れる大電流により、電流の半周期毎に交互に磁化反転し、コイル3のインピーダンスは大きくなり、電源電圧は殆どがコイル3に印可される。
【0026】
上記構成の限流器は、軟質磁芯22及び永久磁石21が各々1個で構成しているので、実施の形態1の限流器と比較して部材点数が減少し、また永久磁石21の着磁も1台の電磁石で行うことができる。
【0027】
実施の形態3.
図8は実施の形態3の限流器の正面図、図9は図8の限流器の側面図である。
この実施の形態3では、U形状の第1の軟質磁芯32aの内側にU形状の第2の軟質磁芯32bを配設し、第1の軟質磁芯32aの端部と第2の軟質磁芯32bの端部との間に角柱の第1及び第2の永久磁石1a,1bが設けられている。なお、第1及び第2の軟質磁芯32a,32bの材質については、実施の形態2のものと同様である。
飽和磁化の方向が逆なる第1及び第2の軟質磁芯32a,32bのストレート部32a1,32b1は、回路短絡時にコイル3に流れる大電流により、電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっている。
【0028】
上記構成の限流器では、上下の第1及び第2の永久磁石1a,1bの磁極が同じであるので、電磁石1台で着磁ができる。
また、実施の形態1及び2と比較して、同一設置スペースの条件下では軟質磁芯32a,32bの寸法比(長さ/断面積)を大きくすることができるので、コイル3のインピーダンスを大きくすることができ、短絡時に流れる電流をより低く抑えることができる。
【0029】
実施の形態4.
図10は実施の形態4の限流器の正面図、図11は図10の限流器の側面図である。
この実施の形態4では、2個の軟質磁芯2a,2b間に両面が軟質磁芯2a,2bの全面に接合された永久磁石41を配設した点が実施の形態1と異なる。勿論、永久磁石41の左半分と右半分とでは逆方向に着磁されている。
この実施の形態4では、実施の形態1〜3の限流器と比較して、永久磁石41の容積が大きいので、磁気エネルギがそれだけ大きく軟質磁芯2a,2bを深く磁気飽和させることができ、限流開始電流を大きくできる。
【0030】
実施の形態5.
図12は実施の形態5の限流器の側面図である。
この実施の形態5では、第1及び第2の軟質磁芯52a,52bの断面が半円形状の半円柱である点が実施の形態1と異なる。この軟質磁芯52a,52bを積層鉄心で構成する場合には、軟質磁芯52a,52bは、外周側面が段差のある半円柱形状となる。
この実施の形態5では、永久磁石1a,1b、第1の軟質磁芯52a及び第2の軟質磁芯52bで構成された全体形状が円柱形状であるので、その外周面に導線を円滑に巻回してコイル3が簡単に形成される。
【0031】
実施の形態6.
図13は実施の形態6の限流器の側面図である。
この実施の形態6では、第1及び第2の軟質磁芯2a,2bの両端部が第1ないし第4のヨーク60a〜60dを介して第1及び第2の永久磁石1a,1bと接合されている点が実施の形態1と異なる。この第1ないし第4のヨーク60a〜60dは、高い限流性能、小型化という観点から、高透磁率、高飽和磁束密度のものが望ましい。また、第1ないし第4のヨーク60a〜60dは第1及び第2の軟質磁芯2a,2bと同一材質でも所要の性能が実現できる。
【0032】
この実施の形態6では、コイル3の外側に第1及び第2の永久磁石1a,1bを配置してある。第1及び第2の永久磁石1a,1bの保磁力(BHc)は数百Oeから1万Oeを越えるものまで材質により異なる。コイル3内の磁界が大きくなると、磁石保磁力、磁石動作点に依存する減磁問題が生じるが、コイル3の外では磁界は急激に減衰するので、この実施の形態6では、減磁が殆ど起きない。
【0033】
なお、上記各実施の形態(実施の形態5を除く。)では、永久磁石、磁芯及びコイルの断面が矩形であるが、勿論この形状に限定されない。
また、各実施の形態とも、磁芯として、軟質磁芯を用いたが、軟質磁芯の代わりに、着磁性が低下するものの半硬質磁芯を用いてもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の請求項1に係る限流器によれば、対向した一対の第1及び第2の磁芯と、この第1及び第2の磁芯間に接合された永久磁石とから構成された閉磁気回路、並びに前記永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記第1及び第2の磁芯に導線が巻回されて構成されたコイルを備えた限流器であって、前記飽和磁束の方向が逆なる前記第1の磁芯及び前記第2の磁芯は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっているので、回路短絡時には、コイルのインピーダンスは大きくなり、メインテナンスフリーで高効率で限流される。
【0035】
また、この発明の請求項2に係る限流器によれば、永久磁石は第1及び第2の軟質磁芯の両端部にそれぞれ配置されているので、簡単に閉磁気回路を形成することができる。
【0036】
また、この発明の請求項3に係る限流器によれば、永久磁石は両面が第1及び第2の磁芯の全面に接合された平板状であるので、磁気エネルギが大きく、磁芯を深く磁気飽和させることができ、限流開始電流を大きくすることができる。
【0037】
また、この発明の請求項4に係る限流器によれば、永久磁石の断面が矩形状、第1及び第2の磁芯の断面がほぼ半円形状、コイルの断面がほぼ円形状であるので、導線の巻回作業性が向上し、コイルを形成し易い。
【0038】
また、この発明の請求項5に係る限流器によれば、U形状の磁芯とこの磁芯の両端部間に接合された永久磁石とから構成された閉磁気回路、並びに前記永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記磁芯に導線が巻回された構成されたコイルを備えた限流器であって、前記飽和磁化の方向が逆なる前記磁芯のストレート部は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっているので、磁芯及び永久磁石が各々1個で構成され、部材点数が減少し、また永久磁石の着磁も1台の電磁石で行うことができる。
【0039】
また、この発明の請求項6に係る限流器によれば、U形状の第1の磁芯と、この第1の磁芯の内側に配設されたU形状の第2の磁芯と、前記第1及び第2の磁芯の端部間にそれぞれ接合された第1及び第2の永久磁石とから構成された閉磁気回路、並びに前記第1及び第2の永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記第1及び第2の磁芯に導線が巻回された構成されたコイルを備えた限流器であって、前記飽和磁化の方向が逆なる前記第1及び第2の磁芯のストレート部は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっているので、例えば上下の第1及び第2の永久磁石の磁極が同じにすることができ、電磁石1台で着磁ができる。
また、所定の設置スペースの条件下で軟質磁芯の寸法比(長さ/断面積)を大きくすることができるので、コイルのインピーダンスを大きくすることができ、短絡時に流れる大電流をより低く抑えることができる。
【0040】
また、この発明の請求項7に係る限流器によれば、対向した一対の第1及び第2の磁芯と、この第1及び第2の磁芯の両外側にヨークを介してそれぞれ設けられた第1及び第2の永久磁石とから構成された閉磁気回路、並びに前記第1及び第2の永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記第1及び第2の磁芯に導線が巻回されて構成されたコイルを備えた限流器であって、前記飽和磁束の方向が逆なる前記第1の磁芯及び前記第2の磁芯は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっているので、第1及び第2の永久磁石は、コイルの外側に配置され、両永久磁石は互いを殆ど減磁しない。
【0041】
また、この発明の請求項8に係る限流器によれば、ヨークと第1及び第2の磁芯とは同一部材で構成されているので、ヨークと第1及び第2の磁芯とは一体で構成することができ、例えば組立作業性が向上する。
【0042】
また、この発明の請求項9に係る限流器によれば、永久磁石、軟質磁芯及びコイルの断面が矩形であるので、各部材の成形が簡単であり、製造コストを低減できる。
【0043】
また、この発明の請求項10に係る限流器によれば、磁芯は、軟質磁芯であるので、磁芯は高磁界、高磁束密度を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のスイッチング式限流器の構成を示す斜視図である。
【図2】 図1のスイッチング式限流器の構成を示す正面図である。
【図3】 図3のスイッチング式限流器の構成を示す側面図である。
【図4】 図1のスイッチング式限流器の限流動作を説明するための軟質磁芯のB−H曲線の模式図である。
【図5】 実施の形態1の限流器が組み込まれた電気回路図である。
【図6】 この発明の実施の形態2のスイッチング式限流器の構成を示す正面図である。
【図7】 図6のスイッチング式限流器の構成を示す側面図である。
【図8】 この発明の実施の形態3のスイッチング式限流器の構成を示す正面図である。
【図9】 図8のスイッチング式限流器の構成を示す側面図である。
【図10】 この発明の実施の形態4のスイッチング式限流器の構成を示す正面図である。
【図11】 図10のスイッチング式限流器の構成を示す側面図である。
【図12】 この発明の実施の形態5のスイッチング式限流器の構成を示す側面図である。
【図13】 この発明の実施の形態6のスイッチング式限流器の構成を示す正面図である。
【図14】 従来のスイッチング式の限流器の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1a 第1の永久磁石、1b 第2の永久磁石、2a,32a,52a 第1の軟質磁芯、2b,32b,52b 第2の軟質磁芯、3 コイル、21,41永久磁石、22 軟質磁芯、22a,32a1,32b1 ストレート部、60a〜60d 第1〜第4のヨーク。

Claims (10)

  1. 対向した一対の第1及び第2の磁芯と、この第1及び第2の磁芯間に接合された永久磁石とから構成された閉磁気回路と、
    前記永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記第1及び第2の磁芯に導線が巻回されて構成されたコイルとを備えた限流器であって、
    前記飽和磁束の方向が逆なる前記第1の磁芯及び前記第2の磁芯は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっている限流器。
  2. 永久磁石は第1及び第2の磁芯の両端部にそれぞれ配置されている請求項1に記載の限流器。
  3. 永久磁石は両面が第1及び第2の磁芯の全面に接合された平板状である請求項1に記載の限流器。
  4. 永久磁石の断面が矩形状、第1及び第2の磁芯の断面がほぼ半円形状、コイルの断面がほぼ円形状である請求項1ないし請求項3の何れかに記載の限流器。
  5. U形状の磁芯とこの磁芯の両端部間に接合された永久磁石とから構成された閉磁気回路と、
    前記永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記磁芯に導線が巻回されて構成されたコイルとを備えた限流器であって、
    前記飽和磁化の方向が逆なる前記磁芯のストレート部は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっている限流器。
  6. U形状の第1の磁芯と、この第1の磁芯の内側に配設されたU形状の第2の磁芯と、前記第1及び第2の軟質磁芯の端部間にそれぞれ接合された第1及び第2の永久磁石とから構成された閉磁気回路と、
    前記第1及び第2の永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記第1及び第2の磁芯に導線が巻回された構成されたコイルとを備えた限流器であって、
    前記飽和磁化の方向が逆なる前記第1及び第2の磁芯のストレート部は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっている限流器。
  7. 対向した一対の第1及び第2の磁芯と、この第1及び第2の磁芯の両外側にヨークを介してそれぞれ設けられた第1及び第2の永久磁石とから構成された閉磁気回路と、
    前記第1及び第2の永久磁石により発生する飽和磁束が還流する前記第1及び第2の磁芯に導線が巻回されて構成されたコイルとを備えた限流器であって、
    前記飽和磁束の方向が逆なる前記第1の磁芯及び前記第2の磁芯は、回路短絡時に前記コイルに流れる電流により、前記電流の半周期毎に交互に磁化反転するようになっている限流器。
  8. ヨークと第1及び第2の磁芯とは同一部材で構成された請求項7に記載の限流器。
  9. 永久磁石、磁芯及びコイルの断面が矩形である請求項1〜3,5〜8の何れかに記載の限流器。
  10. 磁芯は、軟質磁芯である請求項1ないし請求項9の何れかに記載の限流器。
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