JP2003009386A - 限流器 - Google Patents

限流器

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JP2003009386A
JP2003009386A JP2001183137A JP2001183137A JP2003009386A JP 2003009386 A JP2003009386 A JP 2003009386A JP 2001183137 A JP2001183137 A JP 2001183137A JP 2001183137 A JP2001183137 A JP 2001183137A JP 2003009386 A JP2003009386 A JP 2003009386A
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Susumu Okada
將 岡田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F38/00Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions
    • H01F38/02Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions for non-linear operation
    • H01F38/023Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions for non-linear operation of inductances
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F3/00Cores, Yokes, or armatures
    • H01F3/10Composite arrangements of magnetic circuits
    • H01F2003/103Magnetic circuits with permanent magnets

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メインテナンスフリーの永久磁石を用いたス
イッチング式の高性能の限流器を提供する。 【解決手段】 2個の永久磁石1−1,1−2およびこ
れらを両側から挟むようにしてこれらと接合するように
対向配置された2個の軟質磁芯2−1,2−2とで構成
された閉磁気回路と、永久磁石により発生される静磁束
が還流する磁気飽和状態にある各軟質磁芯の長手方向に
沿って、磁化方向が反対のそれぞれ異なる軟質磁芯を囲
繞するように巻回された2つの互いに逆シリーズに繋が
れた短絡コイル4−1,4−2と、2つの軟質磁芯をま
とめて囲繞するように巻回された電源及び負荷に繋がれ
る1個の通電コイル3と、を備え、通電コイルが接続さ
れている回路の短絡時に通電コイルに流れれる電流を、
この電流により閉磁気回路に発生する磁界により各軟質
磁芯が半周期毎に磁化反転するスイッチング現象を利用
して限流する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電気回路の地絡や
線間短絡などの短絡事故で発生する過電流を効率よく抑
制するための限流器、特に永久磁石、軟質磁芯、コイル
からなる信頼性が高く、且つメインテナンスフリーの磁
気スイッチング式の限流器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】短絡電流が大きくなるほどブレーカーに
よる遮断が難しくなるので、限流性能のよい限流器が求
められている。例えば、従来のこの種の装置として、電
気書院1960年刊の木村久男監修、変圧器の設計工作
法、304頁には、短絡電流をインピーダンスで制限す
る目的で、そのリアクタンスが巻き数と形状により定ま
る空芯リアクトル(ソレノイドコイル)が使用されること
が開示されている。
【0003】また、オーム社刊、電気工学ハンドブッ
ク、614頁に、三通りの超伝導限流器が開示されてい
る。その一つは超伝導線と抵抗を並列接続する方法で、
正常時は電流が超伝導線を流れ、系統事故時には超伝導
線が常伝導転移することにより、高抵抗となり、事故電
流は抵抗に流れ、限流されることが開示されている。そ
の他の方法は省略するが、いずれの方法も付帯装置とし
て低温冷却装置を必要とする。
【0004】さらに、永久磁石を用いたものとしては、
例えば、第20回日本応用磁気学会学術講演概要集(1
966)、22pB−4に永久磁石をE型コアでサンド
イッチした構成のものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の空
芯リアクトルを用いる装置は空芯構造のため、インダク
タンスが通電電流に依存せず一定である。そして短絡時
の限流量を大きくするためインダクタンスを大きく取る
と電圧降下が大きくなってしまうという欠点を有する。
更に電路はR−L回路となるので、短絡時位相に依存す
る過渡的電流(直流成分)が交流電流に重畳されるという
問題を有する。
【0006】又、超伝導限流器は低温冷却装置を必要と
するためメインテナンスフリーでなく、装置の維持に多
額の費用がかかるという問題を有する。
【0007】永久磁石を用いたものは、正常時は磁芯は
磁気飽和状態にあるので、インダクタンスが小さく、短
絡時には磁芯は磁化反転するので、インダクタンスが大
きくなるという特性を有する。このため、空芯リアクト
ルより限流性能が格段に優れた限流器が実現できる。し
かし、過渡的現象に関しては、上述の空芯リアクトルと
同じ問題を有する。
【0008】この発明は上記のような従来の課題を解消
した、メインテナンスフリーの永久磁石を用いた高性能
の限流器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的に鑑み、この
発明は、2個の永久磁石およびこれらを両側から挟むよ
うにしてこれらと接合するように対向配置された2個の
軟質磁芯とで構成された閉磁気回路と、上記永久磁石に
より発生される静磁束が還流する磁気飽和状態にある上
記各軟質磁芯の長手方向に沿って、磁化方向が反対のそ
れぞれ異なる上記軟質磁芯を囲繞するように巻回された
2つの互いに逆シリーズに繋がれた短絡コイルと、上記
2つの軟質磁芯をまとめて囲繞するように巻回された電
源及び負荷に繋がれる1個の通電コイルと、を備え、上
記通電コイルが接続されている回路の短絡時に上記通電
コイルに流れれる電流を、この電流により上記閉磁気回
路に発生する磁界により上記各軟質磁芯が半周期毎に磁
化反転するスイッチング現象を利用して限流をすること
を特徴とする限流器にある。
【0010】また、1個の永久磁石およびこれを両側か
ら挟むようにしてこれと接合する1個のU形状の軟質磁
芯とで構成される閉磁気回路と、上記永久磁石により発
生される静磁束が還流する磁気飽和状態にある上記軟質
磁芯の対向する部分の長手方向に沿って、磁化方向が反
対の上記軟質磁芯の対向する部分をそれぞれ囲繞するよ
うに巻回された2つの互いに逆シリーズに繋がれた短絡
コイルと、磁化方向が反対の上記軟質磁芯の対向する部
分をまとめて囲繞するように巻回された電源及び負荷に
繋がれる1個の通電コイルと、を備え、上記通電コイル
が接続されている回路の短絡時に上記通電コイルに流れ
れる電流を、この電流により上記閉磁気回路に発生する
磁界により上記各軟質磁芯が半周期毎に磁化反転するス
イッチング現象を利用して限流をすることを特徴とする
限流器にある。
【0011】また、1個の永久磁石、これの両端面に接
合される2個のヨーク、これらのヨークの別の端面にそ
れぞれ接合される1個のスイッチング用の軟質磁芯とで
それぞれ構成される一対の閉磁気回路と、上記各閉磁気
回路の上記永久磁石により発生される静磁束が還流する
磁気飽和状態にある上記軟質磁芯の長手方向に沿ってこ
れを囲繞するように巻回され、かつ上記両閉磁気回路の
軟質磁芯が半周期毎に交互に磁化反転するように互いに
シリーズに繋がれて電源及び負荷に繋がれる、上記各磁
気回路に1個ずつ巻回された通電コイルと、上記各閉磁
気回路の上記軟質磁芯の長手方向に沿ってこれを囲繞す
るように巻回され、かつ正常動作時、誘導電流が流れな
いように上記軟質磁芯極性に留意してシリーズに繋がれ
た上記各磁気回路に1個ずつ巻回された同一仕様の短絡
コイルと、を備え、上記通電コイルが接続されている回
路の短絡時に上記通電コイルに流れれる電流を、この電
流により上記閉磁気回路に発生する磁界により上記各軟
質磁芯が半周期毎に磁化反転するスイッチング現象を利
用して限流をすることを特徴とする限流器にある。
【0012】また、上記短絡コイルが通電コイルの下層
に巻回されていることを特徴とする限流器にある。
【0013】また、上記短絡コイルが通電コイルの上層
又は下層に巻回されていることを特徴とする限流器にあ
る。
【0014】また、上記ヨークがスイッチング用の上記
軟質磁芯と同材質であることを特徴とする限流器にあ
る。
【0015】また、上記閉磁気回路の各軟質磁芯の外側
にそれぞれ閉磁気回路を形成するように両側にL形状の
補助ヨークを接合し、これらの補助ヨーク間に空隙を設
けたことを特徴とする限流器にある。
【0016】この本発による永久磁石を用いた限流器
は、通電コイル(一次コイル)に対し二個の同一仕様のコ
イルを逆シリーズ(互いに反対の方向に電流が流れるよ
うに直列)に繋いだ短絡コイル(二次コイル)を設けた。
定常状態(正常時)では通電コイルの負荷電流による誘導
電流は逆シリーズに繋いだ短絡コイル内で相殺される
が、短絡時は各コイルの誘導電流は磁化反転側が大きく
なるので、短絡コイルに誘導電流が流れる。この誘導電
流が過渡現象を抑制する作用を有するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明を各実施の形態に
従って説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による限
流器の構成を示す斜視図である。図1において、1−
1、1−2は希土類磁石(Nd−Fe−B系、Sm−C
o系))、フェライト磁石(Ba系、Sr系)、押し出し磁
石(Mn−Al系)等からなるほぼ同材質、同形状の角柱
(板)状の永久磁石で、保磁力、残留磁束密度の大きい磁
気特性を有するものが望ましい。
【0018】2−1、2−2はほぼ同材質、同形状の方
向性珪素鋼、パーマロイ(50%Fe−Ni)、アモルフ
ァス合金等の積層鉄心、フェライト(Mn−Zn,Ni
−Zn)等の焼結磁芯からなるスイッチング用の軟質磁
芯で、高透磁率且つ、角形性のよいものが望ましい。
【0019】3は二個の軟質磁芯2−1、2−2を囲繞
するように巻回される電源と負荷(共に特に図示せず)に
繋がれる通電コイルである。4−1、4−2は各軟質磁
芯2−1、2−2を囲繞するように巻回され、逆シリー
ズ(互いに反対の方向に電流が流れるように直列)に繋が
れた短絡コイルである。図示が省略されているが、コイ
ル4−1、4−2のコア中央よりの端子同士、コア端よ
りの端子同士をそれぞれ繋ぎ短絡コイルとする。また同
図で各コイルは各軟質磁芯2−1、2−2の周囲に直接
巻回されているが、ボビンコイルを用いても良い。
【0020】尚、同図において、永久磁石1−1、1−
2は軟質磁芯2−1、2−2が接合される面に垂直方向
で、磁石の着磁の向きが図示のNSのごとく左右で逆に
なるように着磁される。この時、軟質磁芯2−1、2−
2の磁化の向きは矢印で示すごとく上下で逆向きとな
る。
【0021】次に実施の形態1の限流器の可飽和リアク
トル原理による限流動作について説明する。図1におけ
る軟質磁芯2−1,2−2は図2に示すごときB−H曲
線を有しており、軟質磁芯2−1は飽和磁束密度aに、
軟質磁芯2−2は飽和磁束密度bに磁化されている。コ
イル3は電源と負荷に繋がれており、今、正常動作の
時、即ち、通電コイル3の通電電流が小さいとき、軟質
磁芯は飽和磁化領域にあり、コイルのインダクタンスは
小さく、電源電圧は殆ど負荷にかかっており、コイルの
電圧降下は小さい。
【0022】負荷が短絡すると、正常動作時より大きい
電流が流れようとするが、この電流により発生する磁界
により、電流の半周期、軟質磁芯2−1は磁束密度がa
−c−d−e−f−a、別の半周期、軟質磁芯2−2は
b−e−f−c−d−bと変化する。即ち磁芯2−1,
2−2の磁化反転により、通電コイル3には磁束密度の
時間微分dB/dtに比例した電圧が誘起される。従っ
て、負荷短絡時には、電源電圧はコイルに印加されるこ
とになる。この時流れる電流は鉄心の形状比(長さ/断
面積)により定まるB−H曲線の傾きに依存し、形状比
を大きくするほど、傾きが小さくなり、短絡時電流を小
さくできる。
【0023】ついで、実施の形態1の限流器の過渡的現
象について説明する。限流器は電気回路としてはR(主
としてコイル抵抗)−L(限流器のインダクタンス)直列
回路である。従って、短絡時、交流分に直流分(過渡分)
が重畳した過渡電流が流れることが知られている。交流
分と直流分の振幅の最大値は同じで、過渡電流の振幅は
短絡時の投入位相及び回路のQ(=ωL/R、ω:角周
波数)に依存し、最大は交流分の二倍となる。直流分は
時間をtとすると、exp(−Rt/L)で減衰するの
で、過渡分を小さくするには、回路のQを小さくし、瞬
時に減衰するようにするのがよい。尚、交流分および直
流分の電流の最大振幅は電圧をEとすると共にE/(R2
+ω22)1/2で与えられる。
【0024】図3は過渡的な限流性能をよくするため、
この発明によるコイル3からみたQを小さくし過渡電流
の直流分を低減する方策を説明するための等価回路図で
ある。同図において、R1,L1をコイル3の抵抗分お
よびインダクタンス、R2,L2を短絡コイル4の抵抗
分およびインダクタンス(Q2=ωL2/R2)とし、コ
イル3およびコイル4の相互インダクタンスM(=k<
L1L2>1/2)に関する結合係数kを1とすると、コイ
ル3の実効抵抗Reff=R1+ωL1Q2/(1+Q
2)、実効リアクタンスXeff=ωL1/(1+Q22)と
なり、Reff>R1、Xeff<ωL1となり、Q2>0の
時、コイル3の一次側から見た実効Qeffは小さくな
り、過渡電流の直流分を抑制できる。尚、この時、限流
インピーダンスZeffは(Reff2+Xeff2)1/2となる。
【0025】但し、正常動作時に銅損が増えるのは好ま
しくない。コイル3の通電電流により発生する磁界によ
る同一仕様のコイル4−1と4−2への全周期の誘起電
圧が同じであるので、両コイル4−1、4−2を逆シリ
ーズに繋ぐことにより、両コイルに誘導電流は流れな
い。
【0026】短絡時は両コイルの誘起電圧は半周期毎に
磁化反転側が大きくなる。このため両コイルの誘起電圧
に差ができ、コイル内に誘導電流が流れる。この系統事
故時短絡電流によるコイル4−1,4−2の誘導電流の
発生がコイル3から見た回路のQを下げ、短絡時投入位
相に依存する過渡電流の増大を抑制するものである。
【0027】尚、図示省略するが、通電コイル3を軟質
磁芯2−1,2−2の中央に配置し、その両隣に短絡コ
イル(計4個)を分割配置する、或いは短絡コイル4−
1,4−2を軟質磁芯2−1,2−2の中央に配置し、
その両隣に直列に繋いだ通電コイルを分割配置する構成
も同様の効果があり、この発明に含まれる。
【0028】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2になる限流器の構成を示す斜視図である。図4にお
いて、1は図1に示したものと同材質の角柱状の永久磁
石である。2はU形状の図1に示したものと同材質の軟
質磁芯で、巻き鉄心(例えば、方向性珪素鋼,50%F
e−Ni合金、アモルファス合金)、焼結鉄心(例えば、
フェライト)を用いたものを示したが、図示省略する
が、接合鉄心を用いても良い。3、4−1,4−2は図
1に示したものと同じ順に一個の一次通電コイル、二個
の二次短絡コイルである。
【0029】この実施の形態では、永久磁石が1個で限
流器が構成できるという特徴を有する。尚、限流器の限
流動作、過渡現象抑制原理は実施の形態1において説明
したものと同じであるのでここでの説明は省略する。
【0030】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3になる限流器の構成を示す斜視図である。図5にお
いて、1−1は第1の磁気回路に、1−2は第2の磁気
回路に使用する図1に示したものと同材質の角柱状の永
久磁石である。2−1は第1の磁気回路に、2−2は第
2の磁気回路に使用する図1に示したものと同材質のス
イッチング用の軟質磁芯である。
【0031】3−1は第1の磁気回路に、3−2は第2
の磁気回路に使用する一次通電コイルで、両コイルは回
路短絡時、両磁気回路の軟質磁芯2−1,2−2が半周
期毎に交互に磁化反転するように極性に留意してシリー
ズに繋がれる。
【0032】4−1は第1の磁気回路に、4−2は第2
の磁気回路に使用する同一仕様の二次短絡コイルで、正
常動作時、両コイルに誘導電流が流れないように極性に
留意してシリーズに繋がれる。
【0033】5−1a、5−1bは第1の磁気回路に、
5−2a、5−2bは第2の磁気回路に各々使用される
珪素鋼等からなるヨークで、両端面が永久磁石1−1、
1−2と軟質磁芯2−1,2−2に接合される。
【0034】この構成の限流器は磁気回路にヨーク5−
1a、5−1b.5−2a、5−2bを用いているの
で、軟質磁芯2−1,2−2の形状比を大きくしなくて
も磁気回路の磁気抵抗を小さくできるので短絡時電流を
小さくできるという効果がある。
【0035】またヨークと軟質磁芯は同材質の高透磁率
材料で構成しても同様の効果が得られる。
【0036】尚、限流器の限流動作、過渡現象抑制原理
については、実施の形態1で説明したものと同じである
ので、ここでは説明を割愛する。
【0037】実施の形態4.また図示を省略するが、図
1に示す実施の形態1において、短絡コイル4−1、4
−2を通電コイル3の下層に巻回して設ける(重ねて設
ける)構成としてもよく、この場合、軟質磁芯2−1,
2−2を短くでき、限流器鉄心の小型化が実現できると
いう効果がある。
【0038】実施の形態5.また図示を省略するが、図
4に示す実施の形態2において、短絡コイル4−1、4
−2を通電コイル3の下層に巻回して設ける(重ねて設
ける)構成としてもよく、この場合も軟質磁芯2を短く
でき、限流器鉄心の小型化が実現できるという効果があ
る。
【0039】実施の形態6.さらに図示を省略するが、
図5に示す実施の形態3において、短絡コイル4−1,
4−2をそれぞれ通電コイル3−1,3−2の上層又は
下層に巻回して設ける(重ねて設ける)構成としてもよ
く、この場合も軟質磁芯2を短くでき、限流器鉄心の小
型化が実現できるという効果がある。
【0040】実施の形態7.図6はこの発明の実施の形
態7になる限流器の構成を示す斜視図である。上記各実
施の形態と同一もしくは相当部分は同一符号で示す。図
6において、1−1,1−2は永久磁石、2−1,2−
2は軟質磁芯、3−1,3−2は一次通電コイル、4−
1,4−2は二次短絡コイルである。
【0041】5−1a,5−1bは軟質磁芯2−1の上
側に接合される珪素鋼等からなる補助ヨーク、5−2
a,5−2bは軟質磁芯2−2の下側に接合される珪素
高等からなる補助ヨークである。L形状の補助ヨーク5
−1a,5−1b,5−2aおよび5−2bが磁気回路
の磁気抵抗を下げることにより、図2に示すB−H曲線
が立ち、限流性能が向上するという効果がある。
【0042】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、2個の
永久磁石およびこれらを両側から挟むようにしてこれら
と接合するように対向配置された2個の軟質磁芯とで構
成された閉磁気回路と、上記永久磁石により発生される
静磁束が還流する磁気飽和状態にある上記各軟質磁芯の
長手方向に沿って、磁化方向が反対のそれぞれ異なる上
記軟質磁芯を囲繞するように巻回された2つの互いに逆
シリーズに繋がれた短絡コイルと、上記2つの軟質磁芯
をまとめて囲繞するように巻回された電源及び負荷に繋
がれる1個の通電コイルと、を備え、上記通電コイルが
接続されている回路の短絡時に上記通電コイルに流れれ
る電流を、この電流により上記閉磁気回路に発生する磁
界により上記各軟質磁芯が半周期毎に磁化反転するスイ
ッチング現象を利用して限流をすることを特徴とする限
流器としたので、メインテナンスフリーで限流性能に優
れ、かつ過渡現象に起因する電流の増大が極めて小さい
永久磁石を用いたスイッチング式の限流器が安価に実現
できるという効果が得られる。
【0043】また、1個の永久磁石およびこれを両側か
ら挟むようにしてこれと接合する1個のU形状の軟質磁
芯とで構成される閉磁気回路と、上記永久磁石により発
生される静磁束が還流する磁気飽和状態にある上記軟質
磁芯の対向する部分の長手方向に沿って、磁化方向が反
対の上記軟質磁芯の対向する部分をそれぞれ囲繞するよ
うに巻回された2つの互いに逆シリーズに繋がれた短絡
コイルと、磁化方向が反対の上記軟質磁芯の対向する部
分をまとめて囲繞するように巻回された電源及び負荷に
繋がれる1個の通電コイルと、を備え、上記通電コイル
が接続されている回路の短絡時に上記通電コイルに流れ
れる電流を、この電流により上記閉磁気回路に発生する
磁界により上記各軟質磁芯が半周期毎に磁化反転するス
イッチング現象を利用して限流をすることを特徴とする
限流器としたので、上記に加えて永久磁石は1つで限流
器が構成できる。
【0044】また、1個の永久磁石、これの両端面に接
合される2個のヨーク、これらのヨークの別の端面にそ
れぞれ接合される1個のスイッチング用の軟質磁芯とで
それぞれ構成される一対の閉磁気回路と、上記各閉磁気
回路の上記永久磁石により発生される静磁束が還流する
磁気飽和状態にある上記軟質磁芯の長手方向に沿ってこ
れを囲繞するように巻回され、かつ上記両閉磁気回路の
軟質磁芯が半周期毎に交互に磁化反転するように互いに
シリーズに繋がれて電源及び負荷に繋がれる、上記各磁
気回路に1個ずつ巻回された通電コイルと、上記各閉磁
気回路の上記軟質磁芯の長手方向に沿ってこれを囲繞す
るように巻回され、かつ正常動作時、誘導電流が流れな
いように上記軟質磁芯極性に留意してシリーズに繋がれ
た上記各磁気回路に1個ずつ巻回された同一仕様の短絡
コイルと、を備え、上記通電コイルが接続されている回
路の短絡時に上記通電コイルに流れれる電流を、この電
流により上記閉磁気回路に発生する磁界により上記各軟
質磁芯が半周期毎に磁化反転するスイッチング現象を利
用して限流をすることを特徴とする限流器としたので、
上記に加えて、磁気回路にヨークを用いているので、軟
質磁芯の形状比を大きくしなくても磁気回路の磁気抵抗
を小さくできるので短絡時電流を小さくできるという効
果がある。
【0045】また、上記短絡コイルを通電コイルの上層
又は下層に巻回するようにしたので、軟質磁芯を短くで
き、限流器鉄心の小型化が実現できるという効果があ
る。
【0046】また、上記ヨークをスイッチング用の上記
軟質磁芯と同材質のもので構成したので、容易に構成で
きる。
【0047】また、上記閉磁気回路の各軟質磁芯の外側
にそれぞれ閉磁気回路を形成するように両側にL形状の
補助ヨークを接合し、これらの補助ヨーク間に空隙を設
けるようにしたので、磁気回路の磁気抵抗を下げること
によりB−H曲線が立ち、限流性能が向上するという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1になる永久磁石を用
いたスイッチング式の限流器の構成を示す斜視図であ
る。
【図2】 この発明の永久磁石を用いたスイッチング式
の限流器の限流動作を説明するためのB−H曲線の模式
図である。
【図3】 この発明の永久磁石を用いたスイッチング式
の限流器の過渡現象の抑制原理を説明するための回路図
である。
【図4】 この発明の実施の形態2による永久磁石を用
いたスイッチング式の限流器の構成を示す斜視図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態3による永久磁石を用
いたスイッチング式の限流器の構成を示す斜視図であ
る。
【図6】 この発明の実施の形態7による永久磁石を用
いたスイッチング式の限流器の構成を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1−1,1−2 永久磁石、2−1,2−2 軟質磁
芯、3,3−1,3−2通電コイル、4−1,4−2
短絡コイル、5−1a,5−1b,5−2a,5−2b
補助ヨーク。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個の永久磁石およびこれらを両側から
    挟むようにしてこれらと接合するように対向配置された
    2個の軟質磁芯とで構成された閉磁気回路と、 上記永久磁石により発生される静磁束が還流する磁気飽
    和状態にある上記各軟質磁芯の長手方向に沿って、磁化
    方向が反対のそれぞれ異なる上記軟質磁芯を囲繞するよ
    うに巻回された2つの互いに逆シリーズに繋がれた短絡
    コイルと、 上記2つの軟質磁芯をまとめて囲繞するように巻回され
    た電源及び負荷に繋がれる1個の通電コイルと、 を備え、上記通電コイルが接続されている回路の短絡時
    に上記通電コイルに流れれる電流を、この電流により上
    記閉磁気回路に発生する磁界により上記各軟質磁芯が半
    周期毎に磁化反転するスイッチング現象を利用して限流
    をすることを特徴とする限流器。
  2. 【請求項2】 1個の永久磁石およびこれを両側から挟
    むようにしてこれと接合する1個のU形状の軟質磁芯と
    で構成される閉磁気回路と、 上記永久磁石により発生される静磁束が還流する磁気飽
    和状態にある上記軟質磁芯の対向する部分の長手方向に
    沿って、磁化方向が反対の上記軟質磁芯の対向する部分
    をそれぞれ囲繞するように巻回された2つの互いに逆シ
    リーズに繋がれた短絡コイルと、 磁化方向が反対の上記軟質磁芯の対向する部分をまとめ
    て囲繞するように巻回された電源及び負荷に繋がれる1
    個の通電コイルと、 を備え、上記通電コイルが接続されている回路の短絡時
    に上記通電コイルに流れれる電流を、この電流により上
    記閉磁気回路に発生する磁界により上記各軟質磁芯が半
    周期毎に磁化反転するスイッチング現象を利用して限流
    をすることを特徴とする限流器。
  3. 【請求項3】 1個の永久磁石、これの両端面に接合さ
    れる2個のヨーク、これらのヨークの別の端面にそれぞ
    れ接合される1個のスイッチング用の軟質磁芯とでそれ
    ぞれ構成される一対の閉磁気回路と、 上記各閉磁気回路の上記永久磁石により発生される静磁
    束が還流する磁気飽和状態にある上記軟質磁芯の長手方
    向に沿ってこれを囲繞するように巻回され、かつ上記両
    閉磁気回路の軟質磁芯が半周期毎に交互に磁化反転する
    ように互いにシリーズに繋がれて電源及び負荷に繋がれ
    る、上記各磁気回路に1個ずつ巻回された通電コイル
    と、 上記各閉磁気回路の上記軟質磁芯の長手方向に沿ってこ
    れを囲繞するように巻回され、かつ正常動作時、誘導電
    流が流れないように上記軟質磁芯極性に留意してシリー
    ズに繋がれた上記各磁気回路に1個ずつ巻回された同一
    仕様の短絡コイルと、 を備え、上記通電コイルが接続されている回路の短絡時
    に上記通電コイルに流れれる電流を、この電流により上
    記閉磁気回路に発生する磁界により上記各軟質磁芯が半
    周期毎に磁化反転するスイッチング現象を利用して限流
    をすることを特徴とする限流器。
  4. 【請求項4】 上記短絡コイルが通電コイルの下層に巻
    回されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    限流器。
  5. 【請求項5】 上記短絡コイルが通電コイルの上層又は
    下層に巻回されていることを特徴とする請求項3に記載
    の限流器。
  6. 【請求項6】 上記ヨークがスイッチング用の上記軟質
    磁芯と同材質であることを特徴とする請求項3に記載の
    限流器。
  7. 【請求項7】 上記閉磁気回路の各軟質磁芯の外側にそ
    れぞれ閉磁気回路を形成するように両側にL形状の補助
    ヨークを接合し、これらの補助ヨーク間に空隙を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の限流器。
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