JP3784531B2 - 画像データ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチビームにより画像を形成するための画像データ処理装置に関し、レーザビームプリンタ、デジタル複写機、ファクシミリ装置等に好適な画像データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームにより画像を形成する装置としては、シングルビーム方式とマルチビーム方式が知られている。シングルビーム方式の画像形成装置では、1つのレーザダイオードが出射するレーザビームを画像データにより変調し、ポリゴンミラーを有する走査手段により感光体上に主走査方向に走査する共に、感光体を副走査方向に移動させて画像(潜像)を1ラインづつ感光体上に書き込むように構成されている。
【0003】
マルチビーム方式の画像形成装置では、複数のレーザダイオードが出射する各レーザビームを画像データにより変調し、ポリゴンミラーを有する走査手段により感光体上に主走査方向に走査する共に、感光体を副走査方向に移動させて画像(潜像)を複数ラインづつ同時又は略同時に感光体上に書き込むように構成されている。したがって、マルチビーム方式によれば、ポリゴンミラーの1面により複数ラインの画像を同時又は略同時に書き込むことができるので、低回転のポリゴンモータ、低出力のレーザダイオードを用いて高速で書き込むことができる。なお、この種の従来例としては、例えば特公平8−34537号公報に示されている。
【0004】
ところで、上記の画像形成装置に対して画像データをライン単位で入力させる場合には、シングルビーム方式、マルチビーム方式に関係なく、主走査方向のアドレスをライン同期信号によりリセットした後、所定の入力クロックにより1画素毎又は複数画素毎にインクリメントしてこれを繰り返す。
【0005】
また、マルチビーム方式では、複数のレーザビームにより複数ラインの画像データを書き込むので、1ラインずつ入力する画像データを印刷クロックに同期して、複数のレーザビームを同時又は略同時に変調するために分配する必要がある。なお、上記の特公平8−34537号公報には、複数のビーム検出信号と共通の基準クロックに基づいて発生される複数のクロック信号を個々のカウンタによりカウントして複数のバッファメモリアドレス信号を生成し、このアドレス信号により複数のバッファメモリから個々のラインの画像データを読み出し、この複数ラインの画像データにより個々のビームを変調することが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の画像形成装置では、注目画素とその周辺画素より成るマトリクスを用いた画像処理が行われる。例えば、画像のエッジ部の斜め線や円弧のギザギザを軽減するスムージング処理を行うために、注目画素とその周辺画素の情報に基づいて注目画素のレーザビーム点灯時間や点灯タイミングを決定することが行われる。この場合、注目画素の周辺画素として注目画素の左右上下の画素を抽出するためにはマトリクスメモリとして複数ライン分のラインメモリを必要とする。また、画像データの速度を行うためにはラインメモリを必要とし、更に、マルチビーム方式では、このスムージング処理、速度変換された画像データをライン単位に分配するためには分配ライン数分のラインメモリを必要とする。
【0007】
したがって、注目画素とその周辺画素より成るマトリクスを用いた画像処理とマルチビーム方式を組み合わせる場合に、多くのメモリを必要とするのでコストアップとなるという問題点がある。また、画像処理を1ラインずつのラスタデータの状態で行うので、処理速度が早くなり過ぎたり、画像処理後の多ビット転送が必要になり、転送レートを高速化することができないという問題点がある。
【0008】
ここで、入力ラスタ画像データを複数ラインの印刷画像データにタイミング変換するためのバッファメモリと、スムージング処理用のマトリクスメモリを共用することが考えられるが、この構成では画像処理回路が分配ライン数の分だけ必要になる。通常、画像処理回路は規模が大きく、大量のロジックやメモリを使用することもあるので、ビーム毎に設けるとコストが高くなり、また、IC化する際にチップ面積が大きくなる等の問題点がある。
【0009】
本発明は上記従来例の問題点に鑑み、注目画素とその周辺画素より成るマトリクスを用いた画像処理とマルチビーム方式を組み合わせる場合に回路構成を簡略化して低コスト化することができる画像データ処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の手段は上記目的を達成するために、マルチビームにより画像を形成するための画像データ処理装置において、第1のクロックに同期して1ラインずつ発生する複数ライン分のドットマトリクス状の画像データを一時記憶し、第2のクロックに同期して複数ライン分のマトリクス画像データを同時に出力する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段が出力する画像データのマトリクスの注目画素と周辺画素の各値に基づいてスムージング処理を行うL(Lは2以上の自然数)個の同一処理を実行する画像処理手段と、前記画像処理手段が出力する複数ライン分の画像データを一時記憶し、前記マルチビームに対応して複数ラインの書き込みを行うために第3のクロックに同期してN(Nは自然数)ライン分の画像データを所定のラインずつ同時又は略同時に出力するL個の第2の記憶手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
第2の手段は、前記第1の記憶手段が、M(MはN×2以上の自然数)個のメモリを有し、各々が第1のクロックに同期して1ラインずつ発生するドットマトリクス状の画像データの少なくとも1ライン分の記憶する容量を有する第1のメモリ群と、前記画像データを前記第1のメモリ群の各メモリに対して第1のクロックに同期して1ラインずつ書き込む第1の書き込み手段と、前記画像データのL(Lは2以上の自然数)ライン分が前記第1のメモリ群の各メモリに書き込まれている間に、残りのメモリからM−Lライン分の画像データを第2のクロックに同期して同時に読み出す第1のメモリ読み出し手段とからなり、前記L個の画像処理手段が前記第1のメモリ読み出し手段によって読み出されたM−Lライン分の画像データに基づいて画像処理を行い、前記第2の記憶手段が、N(Nは2以上の自然数)個×L組のメモリを有し、各々が前記画像データの少なくとも1ライン分の記憶する容量を有する第2のメモリ群と、前記L個の画像処理手段が出力する画像データを前記第2のメモリ群のN個×L組のメモリに対して第2のクロックに同期して1ラインずつ書き込む第2の書き込み手段と、前記画像処理手段が出力する画像データが前記第2のメモリ群のN個のメモリに書き込まれている間に、残りのメモリからNライン分の画像データを第3のクロックに同期して同時に又は略同時に読み出す第2のメモリ読み出し手段とからなることを特徴とする。
【0012】
第3の手段は、第1、第2の手段において前記第2のクロックが、前記第1のクロックをL分周することにより生成されることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に係る画像データ処理装置の一実施形態である印刷制御部が適用されたデジタル複写機を示す構成図、図2は図1の印刷制御部を詳しく示すブロック図、図3は図2の印刷制御部の具体的な構成を示すブロック図、図4は図3の印刷制御部の主要信号を示すタイミングチャートである。
【0014】
図1に示すデジタル複写機1は一例として4ビーム方式を示し、概略的に原稿(図示せず)を読み取る画像読み取り部2と、この画像読み取り部2により読み取られた画像データに対して各種の処理を行う信号処理部3と、信号処理部3により処理された画像データに基づいて画像を公知の電子写真方式で印刷用紙(図示せず)上に印刷する画像印刷部4により構成されている。
【0015】
より詳しくは、画像読み取り部2では、コンタクトガラス5上に載置された原稿が主走査方向に細長い光源6により照明され、その反射光が第1ミラー7、第2ミラー9、第3ミラー10により順次反射され、次いで結像光学系12により結像されてCCD(Charge Coupled Device)センサ13により光電変換される。この場合、光源6と第1ミラー7が第1走査ユニット8を構成し、第2ミラー9と第3ミラー10が第2走査ユニット11を構成して、第1走査ユニット8と第2走査ユニット11が2対1の速度比で移動することにより原稿が副主走査方向に走査される。
【0016】
信号処理部3では、CCDセンサ13により光電変換されたアナログ画像信号がアンプ14により増幅され、次いでA/D変換器(ADC)15によりデジタル画像信号に変換される。次いでデジタル画像信号が画像処理部16により明度補正処理や、変倍処理や編集処理等の画像処理を施され、次いでこの画像処理部16により画像処理されたラスタ画像データが印刷制御部18によりスムージング処理されると共に、4ビーム(4ライン)用の画像データに変換される。LD変調部19a〜19dはそれぞれこの4ライン分の画像データに基づいて、LDユニット20の4つの半導体レーザアレイの各ビームを変調する。なお、印刷制御部18とLD変調部19a〜19dの間に、画像範囲を制限したり、パターン合成などを行う回路が設けられることもある。
【0017】
画像印刷部4では、LDユニット20から出射された4つのビームがシリンダレンズ22により収束され、次いでポリゴンミラー23により等角速度偏向される。この等角速度偏向された4つのビームは、fθレンズ24により等速度偏向に補正されて感光体ドラム26上に照射されて4ライン分の潜像が形成されると共に、光検知器27により検知される。光検知器27は主走査方向の有効書き込み領域の前に配置され、ビームを受光して同期検知パルス信号XDETPを印刷制御部18にフィードバックする。なお、ここでは4本のレーザビームを発生する半導体レーザアレイを用いた場合について説明しているが、ビーム数は4本に限定されず、また、単一の半導体レーザを複数個用いてもよい。
【0018】
ここで、印刷制御部18ではまた、画像読み取り部2から入力する画像データの入力速度と、画像印刷部4に対して画像データを出力する出力速度の調停も合わせて行う。すなわち、画像読み取り部2では、コンタクトガラス5上の原稿を第1、第2走査ユニット8、11により副走査方向に走査してCCDセンサ13により読み取るので、CCDセンサ13は副走査方向に連続する複数の主走査ラインのドットマトリクスの画像データを1ラインずつ信号処理部3に出力する。
【0019】
また、このときCCDセンサ13が1ライン分の画像データをライン同期信号LSYNCによりアドレスをリセットされた後、画素クロック毎に主走査方向に1画素ずつ出力するので、信号処理部3(印刷制御部18)に対しては第1、第2走査ユニット8、11の走査速度やCCDセンサ13の読み取り周期などに基づく所定のライン周期で1ラインずつ出力される。また、画像印刷部4では、ポリゴンミラー23により走査されたレーザビームが感光体ドラム26の直前に入射すると、光検知器27が同期検知パルス信号XDETPを出力し、印刷制御部18がこの同期検知パルス信号XDETPに基づいて印刷タイミングを制御する。
【0020】
そこで、印刷制御部18ではスムージング処理と4ビーム化を行う。ここで、スムージング処理に必要なマトリクスは、一例として注目画素の前後の4ラインずつを含む計9ラインとする。図2に示すように、先ず、画像処理部16からのドットマトリクス状の10ライン分の画像データが第1の画素クロックに同期して1画素毎に順次第1の一時記憶部31に記憶される。なお、本発明は、前段からの画像データが1クロック当たり複数画素のデータを複数の信号線を介して入力するパラレルデータの場合にも適用することができ、この場合にはパラレル−シリアル変換して10ライン分の画像データを第1の一時記憶部31に記憶する。
【0021】
第1の一時記憶部31に記憶された10ライン分の画像データは、2ライン分の画像データが入力する間に、第2の画素クロックに同期して10ライン分同時に読み出される。ここで、第2の画素クロックは第1の画素クロックを2分周したものでよく、この場合には書き込み速度の2倍の速度で読み出しが行われる。第1の一時記憶部31から読み出された10ライン分の画像データの内、最も新しいラインを除く9ラインが同時に画像処理部32−1に出力され、また、最も古いラインを除く9ラインが同時に画像処理部32−2に出力される。
【0022】
画像処理部32−1、32−2では共に、画像のエッジ部の斜め線や円弧のギザギザを軽減するために、この9ラインによりマトリクスを生成して注目画素と周辺画素の各値に基づいて注目画素の特徴を抽出し、注目画素の値を決定する。また、画像処理部32−1、32−2ではこのスムージング処理を第2の画素クロック毎に行うことにより、1画素ずつ処理して1画素当たり複数ビットの多値データに変換する。
【0023】
画像処理部32−1、32−2から1ライン毎に出力される多値データは、第2の画素クロックに同期してそれぞれ第2の一時記憶部33−1、33−2に転送され、2ライン分が第2の一時記憶部33−1、33−2の各々に記憶される。そして、印刷クロックに同期して一時記憶部33−1からはLD1(第1ライン)、LD3(第3ライン)用の画像データが読み出され、また、一時記憶部33−2からはLD2(第2ライン)、LD4(第4ライン)用の画像データが読み出される。
【0024】
次に、図3、図4を参照して印刷制御部18の具体例を説明する。第1のメモリ群として12個のRAM#1〜#12が設けられ、1つのRAMの容量は1ライン分の画像データ量、例えば600dpiのA3短手方向(297mm)を記憶するためには1画素当たり1ビットの場合、約7kビットの容量が必要である。また、第2のメモリ群として8個のRAM#13〜#16、#17〜#20が設けられ、1つのRAMの容量は1ライン分の画像データ量、例えば600dpiのA3短手方向(297mm)を記憶するためには1画素当たり4ビットの場合、約28ビットの容量が必要である。
【0025】
ここで、図面では説明を容易にするために、ライトアドレス及びライトデータとリードアドレス及びリードデータがそれぞれ別々の端子として示されているが、本発明ではライトとリードが同時に発生しないので、アドレスについてはライトとリードの区別がなく、データについては双方向によりライトデータとリードデータを共用する通常のRAMを用いてもよい。また、RAMの代わりに、アドレスを自動的にインクリメントするFIFOメモリを用いてもよい。
【0026】
入力画像データは前段の画像処理部16からの入力クロック(第1クロック)PCLKに同期して、同期検知パルス信号XDETP1の1パルス当たり4ラインの割合で1ラインずつ順次入力し、ライトデータとしてRAM#1〜#12の全てに印加される。ライトアドレスカウンタ51及びライトパルス発生器52に入力するXPLGATE信号は、入力画像データの主走査方向の有効領域を示し、各ラインの有効領域においてアクティブになる。ライトアドレスカウンタ51はカウントがXPLGATE信号がアクティブになるとリセットされた後、入力クロックPCLK毎にインクリメントしてRAM#1〜#12のライトアドレス(主走査方向の画素位置)を発生する。ライトパルス発生器52は入力画像データが1ラインずつ順次RAM#1〜#12の各々に書き込まれるようにRAM#1〜#12のライトパルスを発生する。
【0027】
クロック分周器53は前段の画像処理部16からの入力クロックPCLKを2分周した第2のクロックを発生し、これをリードイネーブル発生器54と、リードアドレスカウンタ55と画像処理(スムージング)部58、59に出力する。リードイネーブル発生器54は2ライン分の画像データが書き込まれる毎に、書き込みが行われていないRAM、例えばRAM#1及び#2が書き込み中にはRAM#3〜#12、また、RAM#3及び#4が書き込み中にはRAM#1及び#2とRAM#5〜#12に対してリードイネーブル信号を出力する。リードイネーブル信号がアクティブになる期間は、この例では入力クロックPCLKを2分周した第2のクロックを発生するので、ライトパルスの2倍となる。リードイネーブル発生器54はまた、このリードイネーブル信号に加えてリードイネーブル信号の同じ長さの主走査ゲート信号XLGATE2をリードアドレスカウンタ55と、ライトアドレスカウンタ60とライトパルス発生器61に出力する。
【0028】
リードアドレスカウンタ55はカウントが主走査ゲート信号XLGATE2がアクティブになるとリセットされた後、第2のクロック毎にインクリメントしてRAM#1〜#12のリードアドレス(主走査方向の画素位置)を発生する。RAM#1〜#12のリードデータについては、リードイネーブル信号がアクティブであって読み出し中の10個のRAMのリードデータが古い方からセレクタ56により選択され、シフトレジスタ群57に印加される。
【0029】
シフトレジスタ群57は10ライン分の幅を有し、入力画像データを第2のクロックに同期してシフトする。例えばシフトレジスタ群57が13ビット長の場合、副走査方向が10ライン、主走査方向が13画素のマトリクスが形成され、このマトリクスは第2のクロック毎にシフトして注目画素が変化する。
【0030】
そして、10ラインのマトリクスデータの内、最新のラインのデータを除いた9ライン分のマトリクスデータが画像処理(スムージング)部58に印加され、また、最古のラインのデータを除いた9ライン分のマトリクスデータが画像処理(スムージング)部59に印加される。画像処理(スムージング)部58、59は、画像のエッジ部の斜め線や円弧のギザギザを軽減するために、13画素×9ラインのマトリクスにおける注目画素とその周辺画素の情報に基づいて注目画素の特徴を抽出し、注目画素のレーザビーム点灯時間や点灯タイミングを決定し、1画素当たり4ビットの画像データをそれぞれ第2の一時記憶部33−1、33−2であるRAM#13〜#16、#17〜#20に出力する。
【0031】
このとき、画像処理(スムージング)部58、59から出力される画像データは、第2のクロックに同期して同期検知パルス信号XDETP1の1パルス当たり2ラインの割合で1ラインずつ発生する。また、画像処理(スムージング)部58から出力される画像データはRAM#13〜#16の全てに印加され、画像処理(スムージング)部59から出力される画像データはRAM#17〜#20の全てに印加される。
【0032】
リードイネーブル発生器54からライトアドレスカウンタ60とライトパルス発生器61に印加される主走査ゲート信号XLGATE2は、第1のメモリ群であるRAM#1〜#12から読み出される画像データの主走査方向の有効期間を示し、各ライン毎にアクティブになる。ここで、RAM#1〜#12から読み出された画像データが順次セレクタ56、シフトレジスタ群57、画像処理(スムージング)部58、59を通過する際に遅延が発生するが、この遅延分だけ主走査ゲート信号XLGATE2を遅らせることにより、RAM#13〜#16、#17〜#20に入力する画像データと合わせることができる。
【0033】
ライトパルス発生器61はRAM#13〜#16、#17〜#20に対して1ラインずつ画像データが書き込まれるようにライトパルスを発生し、このときRAM#13〜#16へのライトパルスとRAM#17〜#20へのライトパルスは同じ信号である。ライトアドレスカウンタ60はカウントが主走査ゲート信号XLGATE2を遅延した信号がアクティブになるとリセットされた後、第2のクロック毎にインクリメントしてRAM#13〜#16、#17〜#20のライトアドレス(主走査方向の画素位置)を発生する。
【0034】
印刷クロック発生器62は水晶発振器やPLL周波数シンセサイザにより構成され、同期検知パルス信号XDETPのタイミングに対して位相が同期した印刷画素クロックを第3のクロックとして発生し、これをリードイネーブル発生器64とリードアドレスカウンタ64に出力する。ここで、リードイネーブル発生器63とリードアドレスカウンタ64の他、印刷制御部18とLD変調部19a〜19dの間に画像範囲を制限したり、パターン合成などを行うために設けられる回路は全てこの第3のクロックに同期して動作する。
【0035】
リードイネーブル発生器63は同期検知パルス信号XDETP毎に、書き込みが行われていない4個のRAM、例えばRAM#13、#14、#17、#18が書き込み中にはRAM#15、#16、#19、#20、次にRAM#15、#16、#19、#20が書き込み中にはRAM#13、#14、#17、#18のリードイネーブル信号を発生する。ここで、リードイネーブル信号をアクティブにするタイミングはプログラマブルであり、また、このタイミングにより画像データの主走査方向の印刷開始位置と印刷終了位置が決定されるので、このタイミングは印刷用紙の横幅や搬送位置、機械の誤差に応じて変更される。
【0036】
リードアドレスカウンタ64はカウントがリードイネーブル信号がアクティブになるとリセットされた後、第3のクロック毎にインクリメントしてRAM#13〜#16、#17〜#20のリードアドレス(主走査方向の画素位置)を発生する。RAM#13〜#16の2ライン分のリードデータはそれぞれセレクタ65によりLD1、LD3用に振り分けられ、RAM#17〜#20の2ライン分のリードデータはそれぞれセレクタ63によりLD2、LD4用に振り分けられる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、第1の記憶手段によりマトリクスデータを生成して画像処理し、次いで第2の記憶手段により複数ライン分の画像データを生成するので、注目画素とその周辺画素より成るマトリクスを用いた画像処理とマルチビーム方式を組み合わせる場合に回路構成を簡略化して低コスト化することができる。
【0038】
請求項2記載の発明によれば、注目画素とその周辺画素より成るマトリクスを用いた画像処理とマルチビーム方式を組み合わせる場合に回路構成を簡略化して低コスト化することができる。
【0039】
請求項3記載の発明によれば、第2のクロックが前記第1のクロックをL分周することにより生成されるので、元の画像データの速度を簡単に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像データ処理装置の一実施形態である印刷制御部が適用されたデジタル複写機を示す構成図である。
【図2】図1の印刷制御部を詳しく示すブロック図である。
【図3】図2の印刷制御部の具体的な構成を示すブロック図である。
【図4】図3の印刷制御部の主要信号を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
31 第1の一時記憶部
32−1,32−2 画像処理部
33−1,33−2 第2の一時記憶部
RAM#1〜#12 第1のメモリ群
RAM#13〜#20 第2のメモリ群
51,60 ライトアドレスカウンタ
52,61 ライトパルス発生器
53 クロック分周器
54,63 リードイネーブル発生器
55,64 リードアドレスカウンタ
56,65,66 セレクタ
57 シフトレジスタ
58,59 画像処理(スムージング)部
62 印刷クロック発生器
Claims (3)
- マルチビームにより画像を形成するための画像データ処理装置において、
第1のクロックに同期して1ラインずつ発生する複数ライン分のドットマトリクス状の画像データを一時記憶し、第2のクロックに同期して複数ライン分のマトリクス画像データを同時に出力する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段が出力する画像データのマトリクスの注目画素と周辺画素の各値に基づいてスムージング処理を行うL(Lは2以上の自然数)個の同一処理を実行する画像処理手段と、
前記画像処理手段が出力する複数ライン分の画像データを一時記憶し、前記マルチビームに対応して複数ラインの書き込みを行うために第3のクロックに同期してN(Nは自然数)ライン分の画像データを所定のラインずつ同時又は略同時に出力するL個の第2の記憶手段と、
を備えたことを特徴とする画像データ処理装置。 - 前記第1の記憶手段が、
M(MはN×2以上の自然数)個のメモリを有し、各々が第1のクロックに同期して1ラインずつ発生するドットマトリクス状の画像データの少なくとも1ライン分の記憶する容量を有する第1のメモリ群と、
前記画像データを前記第1のメモリ群の各メモリに対して第1のクロックに同期して1ラインずつ書き込む第1の書き込み手段と、
前記画像データのL(Lは2以上の自然数)ライン分が前記第1のメモリ群の各メモリに書き込まれている間に、残りのメモリからM−Lライン分の画像データを第2のクロックに同期して同時に読み出す第1のメモリ読み出し手段と、
からなり、
前記L個の画像処理手段が前記第1のメモリ読み出し手段によって読み出されたM−Lライン分の画像データに基づいて画像処理を行い、
前記第2の記憶手段が、
N(Nは2以上の自然数)個×L組のメモリを有し、各々が前記画像データの少なくとも1ライン分の記憶する容量を有する第2のメモリ群と、
前記L個の画像処理手段が出力する画像データを前記第2のメモリ群のN個×L組のメモリに対して第2のクロックに同期して1ラインずつ書き込む第2の書き込み手段と、
前記画像処理手段が出力する画像データが前記第2のメモリ群のN個のメモリに書き込まれている間に、残りのメモリからNライン分の画像データを第3のクロックに同期して同時に又は略同時に読み出す第2のメモリ読み出し手段と、
からなることを特徴とする請求項1記載の画像データ処理装置。 - 前記第2のクロックは、前記第1のクロックをL分周することにより生成されることを特徴とする請求項1または2画像データ処理装置。
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