JP3783360B2 - 光電変換素子及び光電変換装置 - Google Patents

光電変換素子及び光電変換装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電変換素子及び光電変換装置に関するものである。さらに詳しくは、製造歩留まりの高い光電変換素子及び光電変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光電変換装置(固体撮像装置等を含む)の感度を高めるため、各画素で発生した信号を画素内部で増幅してから出力する増幅型光電変換素子が提案されている。
図32〜図35は、特開平8−293591、及び、石田他「160万画素増幅型イメージセンサBCASTの開発」、映像情報メディア学会誌、vol.51,no.2,p.211(1997)に開示されている従来の光電変換素子を示す概略構成図であり、図32は概略構成平面図、図33は図32のX1−X2線に沿った断面図、図34は図32のY1−Y2線に沿った断面図、図35は図32のY3−Y4線に沿った断面図である。
【0003】
図32〜図35において、従来の光電変換素子は、入射光に応じた電荷を生成して蓄積するフォトダイオード1と、フォトダイオード1の電荷をそのゲート領域で受け取り、これを増幅して出力する接合型電界効果トランジスタ(以下、「JFET」という)2と、フォトダイオード1で生成・蓄積された電荷をJFET2のゲート領域に転送する転送ゲート3と、JFET2のゲート領域の電位を制御するリセットドレイン4と、JFET2のゲート領域とリセットドレイン4との電気的な接続状態を制御するリセットゲート5とから、主に構成されている。
【0004】
上記フォトダイオード1、JFET2、リセットドレイン4は、P型半導体基板10上に形成されたN型ウエル領域11中に形成され、転送ゲート3及びリセットゲート5はN型ウエル領域11上に絶縁膜を介して形成されている。
フォトダイオード1は、図34,図35に示すように、P型半導体基板10上のN型ウエル領域11中に形成されたP型電荷蓄積領域12と、P型電荷蓄積領域12上部の半導体表面近傍に形成された、高濃度のN型半導体領域13とを有し、全体として、半導体表面から半導体基板内部に向かって、NPNP型の縦型オーバーフロードレイン構造で埋込型のフォトダイオード(NPNによって埋込フォトダイオードが構成され、PNPによってオーバーフロードレイン構造が構成される)が形成されいる。
【0005】
JFET2は、図33,図34に示すように、N型ウエル領域11中に形成された、P型のゲート領域15と、このP型ゲート領域15中に形成されたN型のソース領域14及びN型チャネル領域17と、チャネル領域17を挟んでソース領域14と向き合う位置に形成されたN型ドレイン領域16とから構成されている。
【0006】
JFET2のN型ドレイン領域16は、図32に示すように、光電変換素子の周囲領域にも形成され、互いに隣接する光電変換素子間の分離領域を兼用している。更に、N型ドレイン領域16は、図33〜図35に示すようにフォトダイオード1の表面近傍に形成された高濃度のN型半導体領域13、N型ウエル領域11と連続して形成されている。従って、フォトダイオード1を構成するPN接合のN型領域(11及び13)と、JFETのN型ドレイン領域16とは電気的に接続されている。
【0007】
JFET2のP型ゲート領域15はN型チャネル領域17を上下から挟むように形成されており、基板バイアス効果を抑えて、ソースフォロワ動作のゲインを高めると同時にゲインばらつきを抑圧する構造となっている。
転送ゲート3は、図34に示すように、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12とJFET2のP型ゲート領域15との境界領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極より構成され、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12で蓄積された電荷をJFET2のP型ゲート領域15に転送する。
【0008】
即ち、フォトダイオード1を構成するPN接合のP型領域(P型電荷蓄積領域12)と、転送ゲート3と、JFET2のP型ゲート領域15とでPチャネルMOSトランジスタが構成されている。
リセットドレイン4は、図33,図35に示すように、N型ウエル領域11中に形成された、P型電荷排出領域18より構成され、リセットゲート5を介して、JFET2のP型ゲート領域15の電位を制御する。
【0009】
リセットゲート5は、図33に示すように、JFET2のP型ゲート領域15とリセットドレイン4のP型電荷排出領域18との境界領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極より構成され、JFET2のP型ゲート領域15とリセットドレイン4のP型電荷排出領域18との電気的な接続状態を制御する。
即ち、JFET2のP型ゲート領域15と、リセットゲート5と、リセットドレイン4のP型電荷排出領域18とでPチャネルMOSトランジスタが構成されている。
【0010】
その他、転送ゲート配線20、リセットゲート配線21、中継配線23,リセットドレイン配線24、垂直信号線22、ドレイン配線25も図に示すように形成されている。
図36〜図39は、図32〜図35に示した光電変換素子を各画素として、これをマトリクス状に配置してなる従来の光電変換装置の要部の概略を示す構成図であり、図36はその平面図、図37は図36のX1−X2線に沿った断面図、図38は図36のY1−Y2線に沿った断面図、図39は図36のY3−Y4線に沿った断面図である。
【0011】
図36〜図39に要部を示す従来の光電変換装置おいて、各JFET2のN型ソース領域14は、垂直信号線22により、垂直走査方向に共通に接続されている(図36)。
JFET2のN型ドレイン領域16は、図36に示すように、画素の周囲領域に網の目状に連続して形成されている他、層間絶縁膜33(図37)に形成されたコンタクト穴32(図36)を介してドレイン配線25により、列毎に垂直走査方向に共通に接続されている。更にこのドレイン配線25は、画素のマトリクス配置の周囲(上端及び下端)において図示しない配線によって全て共通に接続されている。
【0012】
このドレイン配線25は、網の目状に連続して形成されたN型ドレイン領域16の拡散層を金属配線で裏打ち(シャント)して抵抗を下げる為に設けたものであり、画素数の多い光電変換装置(例えば、水平、垂直方向ともに500から1000画素以上となる光電変換装置)を構成する場合は、必ず必要である。逆に、画素数が少ない場合は、省略できることがある。
【0013】
又、図36に示すように、転送ゲート3は、転送ゲート配線20により、また、リセットゲート5は、リセットゲート配線21により、それぞれ水平走査方向に共通に接続されている。
又、図37,図39に示すように、リセットドレイン4の電荷排出領域18は、層間絶縁膜33に形成されたコンタクト穴30、中継配線23、中継配線接続穴31を介して、リセットドレイン配線24により、水平走査方向に共通に接続されている。また、このリセットドレイン配線24はフォトダイオード1以外の部分を遮光する遮光膜を兼用している(図36)。
【0014】
図40は、図36〜図39に要部を示した従来の光電変換装置の概略構成を示す回路図である。
図40において、単位画素となる各光電変換素子は、フォトダイオード1、JFET2、転送ゲート3、リセットドレイン4、リセットゲート5から構成されている。なお、図32〜図35に示したように、フォトダイオード1のN型領域はJFET2のドレイン領域(D)と接続され、また、フォトダイオード1のP型領域(P型半導体領域12)、転送ゲート3、JFET2のゲート領域(15)とでPチャネルMOSトランジスタが構成され、JFET2のゲート領域(15)、リセットゲート5、リセットドレイン4とで同じくPチャネルMOSトランジスタが構成されている。
【0015】
図40中には示されていないが、フォトダイオード1は、縦型オーバーフロードレイン構造により過剰電荷をP型半導体基板に排出する機能を有している。
各JFET2のソース(S)領域は、マトリクス配置の各列毎に垂直信号線22a〜22dによって共通に接続されている。
各JFET2のドレイン(D)領域は、図36〜図39に示したように、N型ドレイン領域16となる網の目状に連続して形成された拡散層、及びドレイン配線25を経由して、全画素共通にドレイン電源VDに接続されている。
【0016】
転送ゲート3は、マトリクス配置の各行毎に、転送ゲート配線20a〜20cによって水平走査方向に共通に接続され、垂直走査回路7に接続されている。そして、垂直走査回路7から送出されるパルスφTG1〜φTG3によって、各行毎に動作するようになっている。
リセットゲート5は、マトリクス配置の各行毎に、リセットゲート配線21a〜21cによって水平走査方向に共通に接続され、更に各リセットゲート配線はマトリクス配置の周囲(左端または右端)において、全て共通に接続されている。そして駆動パルスφRGによって、全画素同時に動作するようになっている。
【0017】
リセットドレイン4は、マトリクス配置の各行毎に、リセットドレイン配線24a〜24cによって水平走査方向に共通に接続され、垂直走査回路7に接続されている。そして、垂直走査回路7から送出されるパルスφRD1〜φRD3によって駆動されるようになっている。
前記JFET2のソース(S)を共通に接続する垂直信号線22a〜22dは、一方において、光信号出力転送用MOSトランジスタTS1〜TS4を介して、光信号出力蓄積容量CS1〜CS4に接続されるとともに、水平選択MOSトランジスタTHS1〜THS4を経て、水平信号線27a(信号出力線)に接続されている。
【0018】
更に、垂直信号線22a〜22dは、他方において、暗出力転送用MOSトランジスタTD1〜TD4を介して、暗出力蓄積容量CD1〜CD4に接続されるとともに、水平選択MOSトランジスタTHD1〜THD4を経て、水平信号線27b(暗出力線)に接続されている。
上記MOSトランジスタTS1〜TS4、及びTD1〜TD4は駆動パルスφTS及びφTDによってそれぞれ動作するようになっている。また、MOSトランジスタTHS1〜THS4及び、THD1〜THD4は水平走査回路8から送出されるパルスφH1〜φH4によって順次動作するようになっている。
【0019】
水平信号線27a,27bには、出力バッファアンプ28a,28b及び、水平信号線のリセット用MOSトランジスタTRHS、TRHDが接続されている。そしてMOSトランジスタTRHS,TRHDは、駆動パルスφRHによって動作するようになっている。また、水平信号線27a,27bには、寄生容量CHS,CHDが存在する。
【0020】
又、垂直信号線22a〜22dは、垂直信号線のリセット用MOSトランジスタTRV1〜TRV4及び定電流源26a〜26dに接続されている。垂直信号線のリセット用MOSトランジスタTRV1〜TRV4は駆動パルスφRVによって動作するようになっている。
図41は、図40に示す光電変換装置の動作を説明するためのパルスタイミングチャートである。以下、図41を参照しながら、図40に示す従来の光電変換装置の動作について説明する。なお、図32〜図35に示したように、単位画素を構成する各光電変換素子の転送ゲート3及びリセットゲート5は、Pチャネル型であるため、図40、図41においてφTG1〜φTG3及びφRGは他のパルスと極性が逆になる。即ち、これらのパルスがローレベルの時に、対応する転送ゲート3またはリセットゲート5が導通(オン)状態となり、これらのパルスがハイレベルの時に遮断(オフ)状態となる。
【0021】
図41において、t11〜t15までの期間は、第1行目の画素の読み出し動作を示しており、以下t21〜t25及びt31〜t35の期間は、それぞれ第2行目、第3行目に対応している。また、t11〜t14のそれぞれは、t11が行選択動作とJFET2の初期化動作、t12が初期化後の第1行目のJFET2のソースフォロワ動作、t13が第1行目のフォトダイオード1からJFET2への信号電荷の転送動作、t14が信号電荷転送後の第1行目のJFET2のソースフォロワ動作に対応した期間で、この4つの動作は水平帰線期間内に行われる。また、t15は映像信号出力期間である。
【0022】
まず、期間t11の最初で駆動パルスφRD1をハイレベル(駆動パルスφRD2、φRD3はローレベルのまま)にして、第1行目の画素のリセットドレイン4にハイレベルの電圧を、第2行目、第3行目のリセットドレイン4にはローレベルの電圧を印加する。そして、ローレベルのφRGが印加され、既に導通(オン)状態になっている、全ての画素のリセットゲート5を経由して、ハイレベルの電圧が第1行目の画素のJFET2のゲート領域に、ローレベルの電圧が第2行目、第3行目の画素のJFET2のゲート領域に伝わり、第1行目のJFET2はオン(選択)状態とされ、2行目以後の各JFET2はオフ(非選択)状態とされる。
【0023】
そして、期間t11の終わりにおいて、駆動パルスφRGをハイレベルにして、全ての画素のリセットゲート5を遮断(オフ)状態にすることによって、各JFET2のゲート領域は、オン(選択)状態、オフ(非選択)状態を保持したまま、フローティング状態とされる。即ち、選択された行のJFET2のゲート領域はハイレベルの電位に、非選択行のJFET2のゲート領域はローレベルの電位に初期化される。
【0024】
期間t12においては、駆動パルスφRVをローレベルにして、リセット用トランジスタTRV1〜TRV4を遮断(オフ)状態にして、第1行目の各JFET2がソースフォロワ動作を行う。なお、この期間t12中において、駆動パルスφTDはハイレベルで暗出力転送用MOSトランジスタTD1〜TD4は導通(オン)状態となっており、各JFET2のゲート領域の初期化直後の電位に対応した出力(暗時出力)電圧が暗出力蓄積容量CD1〜CD4に充電される。
【0025】
期間t13においては、駆動パルスφTG1をローレベル(駆動パルスφTG2、φTG3はハイレベルのまま)にして第1行目の画素の転送ゲート3を導通(オン)状態にし、第1行目のフォトダイオード1で生成・蓄積された信号電荷をJFET2のゲート領域に転送する。なお、信号電荷を転送した後のJFET2のゲート領域の電位は、信号電荷量/ゲート容量の分だけ変化(この場合は上昇)する。
【0026】
期間t13の終わりで、駆動パルスφTG1をハイレベルにして転送ゲート3を遮断(オフ)状態にすると、第1行目のフォトダイオード1は、光電変換による次の信号電荷蓄積動作に入る。図41においてtLIはフォトダイオードの電荷蓄積時間を示している。
期間t14においては、期間t12と同様に、駆動パルスφRVをローレベルにして、リセット用トランジスタTRV1〜TRV4を遮断(オフ)状態にして、第1行目の各JFET2がソースフォロワ動作を行う。この期間t14中において、駆動パルスφTSはハイレベルで光信号出力転送用MOSトランジスタTS1〜TS4は導通(オン)状態となっており、各JFET2のゲート領域へ電荷を転送した後の電位に対応した出力(信号出力)電圧が光信号出力蓄積容量CS1〜CS4に充電される。
【0027】
低電流源26a〜26dは、期間t12及びt14におけるソースフォロワ動作の負荷となり、JFETの動作点と動作速度を制御する。
上記ソースフォロワ動作の電荷増幅率は、光信号出力蓄積容量CS1〜CS4とJFETのゲート容量Cgとの比(CS/Cg)で決まり、数百倍から千倍以上という高い増幅率を得ることが可能である。
【0028】
また、このソースフォロワ動作は水平帰線期間内に1行毎に行われるため、水平走査(例えばφH1〜φH4)に同期して1画素毎に増幅される光電変換素子と比べて、増幅動作の時間を長くすることが可能であり、光信号出力蓄積容量CS1〜CS4、暗出力蓄積容量CD1〜CD4の容量値を大きくすることによって、動作帯域を1桁から2桁狭くできる。従って、増幅動作に伴うノイズを大幅に抑圧することが可能である。
【0029】
期間t15においては、水平走査回路8から駆動パルスφH1〜φH4を順次出力して、光信号出力蓄積容量CS1〜CS4及び、暗出力蓄積容量CD1〜CD4に蓄積された電荷を、それぞれ水平信号線27a(信号出力線)及び27b(暗出力線)に転送し、出力バッファアンプ28a,28bを経て、出力端子VOS及びVODから映像信号を出力する。また、駆動パルスφRHを順次出力して、水平信号線(27a,27b)のリセットを行う。
【0030】
出力端子VOS,VODから得られた映像信号は、図示しない外部演算回路によって減算処理される。この減算処理は光信号成分(S)と暗成分(D)が含まれた出力端子VOSからの映像信号から、暗成分(D)のみが含まれた出力端子VODからの映像信号を減算するものである。この減算処理(VOS−VOD)により、光信号成分に応じた映像信号(S)のみを抽出することができる。
【0031】
VOS,VOD両者に含まれる暗成分としては、各JFET2のしきい値電圧のばらつきによる固定パターンノイズ、リセットドレイン4からリセットゲート5を介してJFET2のゲート領域を初期化した時に発生するリセットノイズ、JFET2と定電流源(26a〜26d)によるソースフォロワ動作時に発生する1/fノイズ等がある。
【0032】
即ち、VOSとVODを減算処理することにより、上記ノイズ成分を除去した光信号成分のみの映像信号を抽出することができ、S/N比が向上する。
以上に示した期間t11〜期間t15に対する第1行目の読み出し動作は、期間t21〜t25及び期間t31〜期間t35において、それぞれ第2行目、第3行目に対して繰り返して、同様に行われる。
【0033】
このように、フォトダイオード1、JFET2、転送ゲート3、リセットドレイン4、リセットゲート5を備えた従来の光電変換素子(図32〜図35)をマトリクス状に配置して構成した図36〜図39及び図40に示す従来の光電変換装置は、縦型オーバーフロードレイン構造で埋込型のフォトダイオードを採用しているため、暗電流、残像、リセットノイズ、及びブルーミング、スミアが抑圧され、また、光信号出力蓄積容量及び暗出力蓄積容量を負荷としたJFET2の狭帯域ソースフォロワ動作によって、高い電荷増幅率の実現と共に増幅動作時のノイズが抑圧される。さらに、VOSとVODを減算処理することによって、JFET2のしきい値電圧のばらつきによる固定パターンノイズ、JFET2のゲート領域を初期化した時に発生するリセットノイズ、ソースフォロワ動作時の1/fノイズ等が抑圧される。
【0034】
従って、高感度で低ノイズの(S/N比が高い)映像信号を得ることができる。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図32〜図35に示す従来の光電変換素子を画素として、これを二次元マトリクス状に多数配置して構成した、図36〜図39及び図40に示す従来の光電変換装置は、製造歩留まりが低いという問題点があった。
【0036】
図36〜図39に示す従来の光電変換装置には、ドレイン配線25が形成されている。このドレイン配線25は、マトリクス配置の周囲からJFET2のドレイン領域16となる拡散層を経由して、全ての画素のJFET2にドレイン電圧を供給した場合、寄生抵抗が大きくなって電圧降下が発生し、画素毎にJFET2のドレイン電圧が変化してしまうことを防止するためのものである。
【0037】
ところで、このドレイン配線25と垂直信号線22は同一の製造工程によって形成される。つまり、配線材料となる金属膜を堆積した後、フォトリソ・エッチングの手法により、パターンの転写とエッチング加工を行い垂直信号線22及びドレイン配線25が形成される。この2つの配線は、比較的狭い間隔で、垂直走査方向(図36中、上下方向)に互いに平行に形成されているため、上記各形成工程において、配線間隔と同等以上のパーティクルが付着する虞がある。このようにパーティクルが付着すると、両者が接続して、短絡モードの動作不良を起こす場合があり、製造歩留まりが低下する。
【0038】
また、図36〜図39において、リセットドレイン4の電荷排出領域18は、層間絶縁膜33に形成されたコンタクト穴30、中継配線23、中継配線接続穴31を介してリセットドレイン配線24に接続されている。この構造は、フォトリソ・エッチング工程、絶縁膜と金属膜の堆積工程等を繰り返すことによって形成されるが、これらの工程においてコンタクト穴30や中継配線接続穴31のサイズと同等以上のパーティクルが付着する虞もある。このようにパーティクルが付着すると、リセットドレイン4とリセットドレイン配線24の接続が不完全になる、開放モードの不良を発生する場合がある。
【0039】
この不良が発生するとJFET2の制御が不可能となり、ノーマリオン型の素子であるJFET2は常にオン状態のまま、ソース領域から垂直信号線22へ、偽信号を発生し続けることになる。つまり、リセットドレイン4への接続不良が1ヶ所でも発生すると、その画素はもとより、その画素を含む垂直走査方向の画素1列分の映像信号が不良(縦線状の画像欠陥)となり、結果として、光電変換装置の製造歩留まりが低下する。
【0040】
これら2つのモードによる動作不良は、マトリクス状に配置した光電変換素子の数が多くなるほど顕著となり、水平、垂直方向ともに500から1000画素以上となる光電変換装置を形成する場合、歩留まり低下の大きな要因となっていた。
本発明は、上記課題を鑑みて成されたものであり、製造歩留まりの高い光電変換装置を得ることを目的とする。
【0041】
また、本発明の別の目的は、製造歩留まりの高い光電変換装置を構成することのできる光電変換素子を得ることを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1に記載の光電変換素子は、第1導電型半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1導電型半導体領域と、前記第1導電型半導体領域中に形成された第2導電型の電荷蓄積領域を有し、入射光に応じた電荷を生成して蓄積するフォトダイオードと、前記第1導電型半導体領域中に形成された第2導電型のゲート領域と、前記ゲート領域中に形成された第1導電型のソース領域及びチャネル領域と、前記第1導電型半導体基板上の、前記第1導電型半導体領域中に形成され、前記第1導電型半導体基板と電気的に接続された第1導電型のドレイン領域とを有し、ゲート領域で受け取った前記フォトダイオードからの電荷に応じた信号出力を生じる接合型電界効果トランジスタと、前記第1導電型半導体領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、前記フォトダイオードで生成、蓄積された電荷を前記接合型電界効果トランジスタのゲート領域に転送する転送ゲートと、前記第1導電型半導体領域中に形成された第2導電型の電荷排出領域を有し、前記フォトダイオードにおいて過剰に生成された電荷を排出し、また、前記接合型電界効果トランジスタのゲート領域の電位を制御するリセットドレインと、前記第1導電型半導体領域中の、前記フォトダイオードの電荷蓄積領域と、前記リセットドレインの電荷排出領域との境界領域に形成され、前記フォトダイオードにおいて過剰に生成された電荷を前記リセットドレインの電荷排出領域に導くオーバーフロー制御領域と、前記第1導電型半導体領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、前記接合型電界効果トランジスタのゲート領域と前記リセットドレインの電荷排出領域との電気的な接続状態を制御するリセットゲートとを備えたことを特徴とするものである。
【0043】
つまり、半導体基板から接合型電界効果トランジスタのドレイン領域までが同一の導電型の半導体で形成されており、電気的に接続されている。従って、請求項1記載の光電変換素子をマトリクス状に多数配置して光電変換装置を構成した場合、半導体基板の裏面に全面に渡ってドレイン電極を形成し、この電極から半導体基板を介して、全ての接合型電界効果トランジスタにドレイン電圧を供給することが可能となり、寄生抵抗が大幅に軽減される。その結果、ドレイン配線を削除することが可能となり、ドレイン配線と垂直信号線との短絡モードによる不良が解消され、製造歩留まりが向上する。
【0044】
また、請求項1記載の光電変換素子においては、フォトダイオードにおいて過剰に生成された電荷を排出するリセットドレインと、過剰に生成された電荷をリセットドレインに導くオーバーフロー制御領域とが形成され、横型オーバーフロードレイン構造のフォトダイオードが構成されているため、ブルーミング、スミア等のにじみの現象を抑圧することができる。
【0045】
本発明のうち請求項2に記載の光電変換素子は、請求項1に記載された光電変換素子において、前記第1導電型半導体基板が、高濃度の第1導電型半導体基板であることを特徴とするものである。
【0046】
従って、請求項1に記載の発明と同様の理由で、ドレイン配線を削除することが可能となり、ドレイン配線と垂直信号線の短絡モードによる不良が解消され、製造歩留まりが向上する。
さらに、第1導電型半導体基板が、高濃度の第1導電型半導体基板であるため、請求項2記載の光電変換素子をマトリクス状に多数配置して光電変換装置を構成した場合、マトリクス配置の周囲の表面側に形成したドレイン電極から、高濃度の半導体基板を経由して、各接合型電界効果トランジスタにドレイン電圧を供給しても、寄生抵抗による電圧降下の問題は発生しない。従って、ドレイン配線を削除することが可能となり製造歩留まりが向上するとともに、半導体基板の裏面に電極を形成する工程が不要となり、製造工程が簡単になる。
【0047】
本発明のうち請求項3に記載の光電変換素子は、請求項1または請求項2に記載された光電変換素子において、前記フォトダイオードが埋込型であり、前記フォトダイオードの第2導電型電荷蓄積領域の半導体表面近傍と、その周囲領域の半導体表面近傍に、高濃度の第1導電型半導体領域が連続して形成され、前記オーバーフロー制御領域は、半導体内部に形成された、第1導電型または第2導電型半導体領域よりなることを特徴とするものである。
【0048】
従って、請求項1に記載の発明と同様の理由で、製造歩留まりが向上する。また、第1導電型半導体基板を、高濃度の第1導電型半導体基板とすることによって、請求項2に記載の発明と同様の理由で、製造歩留まりが向上するとともに、製造工程が簡単になる。
さらに、請求項3記載の光電変換素子においては、フォトダイオードの第2導電型電荷蓄積領域とその周囲領域の半導体表面近傍に、高濃度の第1導電型半導体領域が連続して形成され、オーバーフロー制御領域が半導体内部に形成されているため、全体として横型オーバーフロードレイン構造の埋め込みフォトダイオードが構成されている。
【0049】
従って、オーバーフロー構造によって、ブルーミング、スミア等のにじみの現象を抑圧することができると同時に、埋め込みフォトダイオードによって、PN接合部に生じる空乏層が半導体表面に達しないため、暗電流が抑圧され、また、電荷が転送された後にフォトダイオードに電荷が残らない(完全転送、または完全空乏化による)ため、残像、リセットノイズを抑えた理想的な特性を得ることができる。
【0050】
本発明のうち請求項4に記載の光電変換装置は、請求項1から請求項3に記載された光電変換素子を各画素として、この画素が、二次元マトリクス状に複数配置され、前記画素の列毎に設けられた複数の垂直信号線と、前記画素の特定の行を選択して、前記画素からの信号を所望のタイミングで、前記垂直信号線に転送する垂直走査回路と、前記複数の垂直信号線を順次水平走査して、前記画素からの信号を水平信号線に転送する水平走査回路とを備えたことを特徴とするものである。
【0051】
従って、請求項1から請求項3に記載の発明と同様の理由で、ドレイン配線を削除することが可能となり、ドレイン配線と垂直信号線の短絡モードによる不良が解消され、製造歩留まりが向上する。
なお、請求項2に記載された光電変換素子をマトリクス状に配置してなる光電変換装置は製造工程が簡単になり、請求項3に記載された光電変換素子をマトリクス状に配置してなる光電変換装置は埋め込みフォトダイオードによって、暗電流、残像、リセットノイズを抑圧することができる。
【0052】
本発明のうち請求項5に記載の光電変換装置は、請求項1から請求項3に記載された光電変換素子を各画素として、これを二次元マトリクス状に配置してなり、前記各光電変換素子の、接合型電界効果トランジスタのゲート領域とリセットドレインの電荷排出領域とが、水平走査方向に隣り合って交互に配置され、前記水平走査方向に交互に配置された、各接合型電界効果トランジスタのゲート領域と各リセットドレインの電荷排出領域との境界領域上には、絶縁膜を介して、前記リセットゲートが配置され、前記各リセットゲートが少なくともリセットゲート配線によって水平走査方向に共通に接続され、前記リセットドレインの電荷排出領域がリセットドレイン配線によって水平走査方向に共通に接続されていることを特徴とするものである。
【0053】
従って、請求項1から請求項3に記載の発明と同様の理由で、ドレイン配線を削除することが可能となり、ドレイン配線と垂直信号線との短絡モードによる不良が解消され、製造歩留まりが向上する。
なお、請求項2に記載された光電変換素子をマトリクス状に配置してなる光電変換装置は製造工程が簡単になり、請求項3に記載された光電変換素子をマトリクス状に配置してなる光電変換装置は埋め込みフォトダイオードによって、暗電流、残像、リセットノイズを抑圧することができる。
【0054】
さらに、請求項5記載の光電変換装置は、接合型電界効果トランジスタのゲート領域と、リセットゲートと、リセットドレインの電荷排出領域とで構成されるMOSトランジスタが、水平走査方向に直列に接続された構成となっており、リセットゲートが導通(オン)状態になると、水平走査方向に交互に配置された各接合型電界効果トランジスタのゲート領域と、各リセットドレインの電荷排出領域は、リセットゲートを介して、全て電気的に接続される。
【0055】
従って、ある画素において、リセットドレインへの接続が不完全となる解放モードの不良が発生しても、水平走査方向に配置された他の画素のリセットドレインから、上記MOSトランジスタを経由して接合型電界効果トランジスタのゲート領域は正しく制御される。その結果、縦線状の画像欠陥が減少し、製造歩留まりが向上する。
【0056】
本発明のうち請求項6に記載の光電変換装置は、請求項5に記載の光電変換装置において、前記各リセットドレインの電荷排出領域が、その上に形成された層間絶縁膜に設けられたコンタクト穴を介して複数の光電変換素子当り1個の割合で前記リセットドレイン配線に接続されていることを特徴とするものである。
【0057】
従って、請求項6記載の光電変換装置は、リセットドレインの電荷排出領域を水平走査方向に共通に接続するためのコンタクト穴が、水平走査方向に配置された複数の光電変換素子当たり1個の割合で形成されている。一般に、半導体集積回路(光電変換装置を含む)におけるコンタクト穴は、接続が不完全となる解放モードの不良を発生する場合と、下地(コンタクト穴の前に形成された各半導体領域や配線等)のパターン形状が不完全であるために、目標と異なる部位に接続する短絡モードの不良を発生する場合がある。従って、リセットドレインへのコンタクト穴の数自体を減らすことによって、上記短絡モードの不良が減少し、製造歩留まりが向上する。
【0058】
本発明のうち請求項7に記載の光電変換装置は、請求項6に記載された光電変換装置において、前記リセットドレインの電荷排出領域を水平走査方向に共通に接続するコンタクト穴が、水平走査方向に配置された光電変換素子、2素子に1個の割合から、20素子に1個の割合で形成されていることを特徴とするものである。
【0059】
従って、請求項6に記載の発明と同様の理由で、コンタクト穴を介した短絡モードの不良が減少し、製造歩留まりが向上する。
なお、リセットドレインへのコンタクト穴を減らすことによって、上記不良発生率は減少するが、コンタクト穴の数を無条件に減らすことは必ずしも好ましくない。
【0060】
これは、リセットドレインへのコンタクト穴が形成されていない光電変換素子が、水平走査方向に、多数、連続して配置された場合、その中央部分の接合型電界効果トランジスタは、数多くのMOSトランジスタ(接合型電界効果トランジスタのゲート領域とリセットゲートとリセットドレインの電荷排出領域で構成され、水平走査方向に直列に接続されたもの)を経由して、ゲート領域が制御されることになり、その経路の寄生抵抗や寄生容量が増加して、動作速度が遅くなってしまうからであり、また、途中の経路に、上記MOSトランジスタ自体の不良が2カ所以上発生すると、その間の接合型電界効果トランジスタが制御できなくなって、歩留まりが低下してしまうからである。
【0061】
請求項7記載の光電変換装置は、リセットドレインの電荷排出領域を水平走査方向に共通に接続するためのコンタクト穴が、2素子に1個の割合から、20素子に1個の割合で形成されているため、動作速度に対する影響が少なく、製造歩留まりの高い光電変換装置が得られる。
本発明のうち請求項8に記載の光電変換装置は、請求項4から請求項7に記載された光電変換装置において、前記各光電変換素子の、フォトダイオードの電荷蓄積領域とリセットドレインの電荷排出領域とが、垂直走査方向に隣り合って交互に配置され、前記垂直走査方向に交互に配置された、各フォトダイオードの電荷蓄積領域と各リセットドレインの電荷排出領域との境界領域には、前記オーバーフロー制御領域が形成されていることを特徴とするものである。
【0062】
従って、請求項1から請求項3に記載の発明と同様の理由で、ドレイン配線を削除することが可能となり、ドレイン配線と垂直信号線との短絡モードによる不良が解消され、製造歩留まりが向上する。
なお、請求項2に記載された光電変換素子をマトリクス状に配置してなる光電変換装置は製造工程が簡単になり、請求項3に記載された光電変換素子をマトリクス状に配置してなる光電変換装置は埋め込みフォトダイオードによって、暗電流、残像、リセットノイズを抑圧することができる。
【0063】
さらに、請求項8記載の光電変換装置は、フォトダイオードの電荷蓄積領域とリセットドレインの電荷排出領域とが、垂直走査方向に隣り合って交互に配置され、両者の境界領域には、オーバーフロー制御領域が形成されている。
つまり、ある画素のフォトダイオードに強い光が入射して、過剰に電荷が生成した場合、この過剰電荷を排出するリセットドレインと、過剰電荷をリセットドレインに導くオーバーフロー制御領域が、垂直走査方向に2カ所あり、1つのフォトダイオードに対して、2つの経路でオーバーフロー動作が可能となっている。
【0064】
従って、光電変換装置の構成や駆動法上の制約により、たとえ一方の経路が一時的にオーバーフロー動作を停止する場合においても、他方の経路にてオーバーフロー動作が行われるため、ブルーミング、スミア等のにじみの現象を抑圧することができる。
【0065】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示し、重複する説明は省略する。
【0066】
〔実施形態1〕
図1〜図4は、本発明の実施形態1による光電変換素子の概略を示す構成図であり、図1はその平面図、図2は図1のX1−X2線に沿った断面図、図3は図1のY1−Y2線に沿った断面図、図4は図1のY3−Y4線に沿った断面図である。
【0067】
図1〜図4において、実施形態1による光電変換素子は、入射光に応じた電荷を生成して蓄積する埋込型のフォトダイオード1と、フォトダイオード1の電荷をそのゲート領域で受け取り、これを増幅して出力する接合型電界効果トランジスタ(以下、「JFET」という)2と、フォトダイオード1で生成・蓄積された電荷をJFET2のゲート領域に転送する転送ゲート3と、フォトダイオード1で過剰に生成された電荷を排出し、また、JFET2のゲート領域の電位を制御するリセットドレイン4と、フォトダイオード1で過剰に生成された電荷をリセットドレイン4に導くオーバーフロー制御領域6aと、JFET2のゲート領域とリセットドレイン4との電気的な接続状態を制御するリセットゲート5とから、主に構成されている。
【0068】
上記フォトダイオード1、JFET2、リセットドレイン4、オーバーフロー制御領域6aは、高濃度のN型半導体基板100上に形成されたN型半導体領域101中に形成され、転送ゲート3及びリセットゲート5はN型半導体領域101上に絶縁膜を介して形成されている。
フォトダイオード1は、図3,図4に示すように、高濃度のN型半導体基板100上のN型半導体領域101中に形成されたP型電荷蓄積領域12と、P型電荷蓄積領域12上部の半導体表面近傍に形成された、高濃度のN型半導体領域13とから構成され、入射光に応じた電荷を生成して蓄積する。
【0069】
JFET2は、図2,図3に示すように、N型半導体領域101中に形成された、P型のゲート領域15と、このP型ゲート領域15中に形成されたN型のソース領域14及びN型チャネル領域17と、チャネル領域17を挟んでソース領域14と向き合う位置に形成されたN型ドレイン領域16とから構成され、フォトダイオード1の電荷をゲート領域で受け取り、これを増幅して出力する。
【0070】
JFET2のN型ドレイン領域16は、図1に示すように、光電変換素子の周囲領域(転送ゲート3とリセットゲート5下部の半導体表面近傍を除く)にも形成され、互いに隣接する光電変換素子間の分離領域を兼用している。更に、N型ドレイン領域16は、図3,図4に示すように、フォトダイオード1の表面近傍に形成された、高濃度のN型半導体領域13と連続して形成されている。また、フォトダイオード1を構成するPN接合のN型領域(13、101)と、JFET2のN型ドレイン領域16とは電気的に接続された構成となっている。さらに、N型ドレイン領域16は、N型半導体領域101を介して、高濃度のN型半導体基板100と電気的に接続されている(図3)。
【0071】
JFET2のP型ゲート領域15はN型チャネル領域17を上下から挟むように形成されており、ソースフォロワ動作のゲインを高めると同時にゲインばらつきを抑圧する構造となっている。
転送ゲート3は、図3に示すように、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12とJFET2のP型ゲート領域15との境界領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極より構成され、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12で蓄積された電荷をJFET2のP型ゲート領域15に転送する。
【0072】
即ち、フォトダイオード1を構成するPN接合のP型領域(P型電荷蓄積領域12)と、転送ゲート3と、JFET2のP型ゲート領域15とでPチャネルMOSトランジスタが構成されている。
リセットドレイン4は、図2,図4に示すように、N型半導体領域101中に形成された、P型電荷排出領域18より構成され、フォトダイオード1で過剰に生成された電荷を排出し、また、リセットゲート5を介して、JFET2のP型ゲート領域15の電位を制御する。
【0073】
リセットゲート5は、図2に示すように、JFET2のP型ゲート領域15とリセットドレイン4のP型電荷排出領域18との境界領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極より構成され、JFET2のP型ゲート領域15とリセットドレイン4のP型電荷排出領域18との電気的な接続状態を制御する。
即ち、JFET2のP型ゲート領域15と、リセットゲート5と、リセットドレイン4のP型電荷排出領域18とでPチャネルMOSトランジスタが構成されている。
【0074】
又、オーバーフロー制御領域6aは、図4に示すように、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12とリセットドレイン4のP型電荷排出領域18との境界領域の半導体内部に形成されたP型半導体領域からなり、フォトダイオード1で過剰に生成された電荷をリセットドレイン4の電荷排出領域18に導くオーバーフロー動作を制御する。また、オーバーフロー制御領域6a上部の半導体表面近傍には、高濃度のN型半導体領域16(JFET2のN型ドレイン領域16と同一)が形成されいる。
【0075】
即ち、図4に示すように、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12、P型オーバーフロー制御領域6a、リセットドレインのP型電荷排出領域18を、それぞれ、ソース領域、チャネル領域、ドレイン領域とし、高濃度のN型半導体領域16及びN型半導体領域101をゲート領域とした、PチャネルJFET200が形成されている。
【0076】
このPチャネルJFET200は、フォトダイオード1が標準的な動作をしている場合はカットオフ(遮断)状態にあり、フォトダイオード1に強い光が入射して、P型電荷蓄積領域12に一定量以上の電荷(この場合は正孔による正電荷)が蓄積されると、つまり、P型電荷蓄積領域12の電位があるレベル以上に上昇すると、導通(オン)状態となるように形成されている。
【0077】
従って、フォトダイオード1で過剰に生成された電荷は、P型電荷蓄積領域12からオーバーフロー制御領域6aを経由して、リセットドレイン4のP型電荷排出領域18に流出する。この過剰電荷は、層間絶縁膜33に形成されたリセットドレイン用コンタクト穴30、中継配線23、中継配線接続穴31を経由して、リセットドレイン配線24から排出される。
【0078】
オーバーフロー制御領域6a上部の半導体表面近傍に形成された高濃度のN型半導体領域16(JFET2のN型ドレイン領域16と同一)は、フォトダイオード1の表面近傍に形成された、高濃度のN型半導体領域13と連続して形成されている。
従って、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12の半導体表面近傍は、周囲領域も含めて、高濃度のN型半導体領域(13及び16)で覆われた構造となり、埋込型のフォトダイオードが構成されている。
【0079】
なお、フォトダイオード1の転送ゲート3側の端部及び転送ゲート3下部には、図3に示すように、構造上、高濃度のN型半導体領域(13及び16)が形成されていないが、埋込型フォトダイオードの性能(半導体表面の非空乏化による低暗電流特性)は保持される。これは、フォトダイオード1が光電変換によって信号電荷の蓄積動作を行っている期間中は、転送ゲート3は遮断(オフ)状態で、ハイレベルのパルス電圧が印加されており、結果として、この領域の半導体表面近傍に電子が誘起され、高濃度のN型半導体領域が形成されるためである。
【0080】
これに対して、従来より用いられている、MOS型のゲート電極によってオーバーフロー動作を制御する横型オーバーフロードレイン構造では、光電変換動作時おいても、フォトダイオード周囲の上記MOSゲート電極端部の半導体表面が空乏化するため、暗電流が増加してしまうという問題点があった。
つまり、図1〜図4に示す実施形態1の光電変換素子において、横型オーバーフロードレイン構造で、同時に、埋込型のフォトダイオードが実現されているのは、オーバーフロー制御領域6aが半導体内部に形成され、表面近傍に高濃度の半導体領域(13,16)が形成されているためである。
【0081】
このように、フォトダイオード1は、JFET型の横型オーバーフロードレイン構造を備えた、埋込型のフォトダイオードとなっている。従って、このフォトダイオード1は、従来の光電変換素子(図32〜図35)における縦型オーバーフロードレイン構造の埋込型フォトダイオードと同様、そのオーバーフロー構造によって、ブルーミング、スミア等のにじみの現象を抑圧することができるとともに、埋め込みフォトダイオードによって、PN接合部に生じる空乏層が半導体表面に達しないため、暗電流が抑圧される。また、電荷が転送された後にフォトダイオード1に電荷が残らない(完全転送、または完全空乏化による)ため、残像、リセットノイズを抑えた理想的な特性が得られる。
【0082】
なお、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12と、P型オーバーフロー制御領域6aは同一の製造工程で形成することがより好ましい。これは、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12とP型オーバーフロー制御領域6aの接続部に不純物濃度の不連続性が発生せず(両者がオーバーラップすることによる高濃度領域が発生せず)、P型電荷蓄積領域12の完全空乏化特性が得やすくなると同時に、製造工程が簡単になるためである。
【0083】
その他、転送ゲート配線20、リセットゲート配線21、中継配線23,リセットドレイン配線24、垂直信号線22も図に示すように形成されている。
以上のように、実施形態1による光電変換素子においては、JFET2のN型ドレイン領域16が高濃度のN型半導体基板100と電気的に接続されている。従って、本光電変換素子をマトリクス状に多数配置して、光電変換装置を構成し、マトリクス配置の周囲に形成したドレイン電極(図示省略)から、高濃度のN型半導体基板100を経由して、各JFET2にドレイン電圧を供給しても、寄生抵抗による電圧降下の問題は発生しない。これは、高濃度の半導体基板100の厚さは、ドレイン領域を形成している高濃度の拡散層16の接合深さと比べ、2桁程度(またはそれ以上)厚いため、寄生抵抗が大幅に軽減されるためである。
【0084】
その結果、従来の光電変換装置(図36〜図39)において形成していたドレイン配線25を削除することが可能となり、ドレイン配線25と垂直信号線22との短絡モードによる不良が解消され、製造歩留まりが向上する。
また、ドレイン配線25を削除することによって、垂直信号線22を光電変換素子周囲の分離領域上に形成することが可能となり、フォトダイオード1の受光開口率が増加し、感度が向上する。
【0085】
さらに、この実施形態1では、従来の光電変換素子(図32〜図35)におけるP型半導体基板10に代えて、反対導電型のN型半導体基板100が用いられているため、光電変換によりフォトダイオード1深部で発生した電荷(正孔)も、半導体基板100に吸収されずに、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12に蓄積されるようになり、感度(特に波長の長い光に対する感度)が向上する。
【0086】
〔実施形態2〕
図5は、本発明の実施形態2による光電変換素子を示す部分断面図である。本光電変換素子の構成は、図1〜図4に示す実施形態1による光電変換素子とY3−Y4線に沿った断面図(図4)において異なっており、他の部分の構成は実施形態1の光電変換素子と同一である。
【0087】
即ち、図5において、実施形態2による光電変換素子は、オーバーフロー制御領域が低濃度のN型半導体領域6bによって形成されている点が、実施形態1の光電変換素子と異なっている。
また、実施形態1の光電変換素子と同様に、このオーバーフロー制御領域6b上部の半導体表面近傍には、高濃度のN型半導体領域16(JFET2のN型ドレイン領域16と同一)が形成され、フォトダイオード1の表面近傍に形成された、高濃度のN型半導体領域13と接続されている。
【0088】
従って、この実施形態2による光電変換素子のフォトダイオード1は、PNP型の横型オーバーフロードレイン構造を備えた、埋め込みフォトダイオードとなっており、ブルーミング、スミア等のにじみの現象を抑圧することができるとともに、暗電流、残像、リセットノイズを抑えた理想的な特性が得られる。
なお、PNP型の横型オーバーフロー構造の場合、フォトダイオード1に強い光が入射して、P型電荷蓄積領域12の電位が上昇し、リセットドレイン4の電荷排出領域18との電位差が一定値を越えた時に、PNP構造にパンチスルー現象が生じて、オーバーフロー(過剰電荷がリセットドレインに流出する)動作が行われる。
【0089】
従って、オーバーフロー動作は、リセットドレイン4の電荷排出領域18の電位にも依存する。この電位は、JFET2を制御するため、ハイレベルとローレベルの2つの値をとるが、実際の動作中においてはほとんどの期間ローレベルにあるため、このローレベルの電位に対してオーバーフロー動作(パンチスルー現象)が生ずるように、オーバーフロー制御領域6bが形成される。
【0090】
つまり、本光電変換素子は、リセットドレイン4の電荷排出領域18に印加するローレベル側のパルス電圧値を調整することによって、オーバーフロー動作を制御することができる。
【0091】
本光電変換素子をマトリクス状に多数並べて光電変換装置を構成した場合は、実施形態1の光電変換素子の場合と同様、ドレイン配線を削除することが可能となり、ドレイン配線と垂直信号線との短絡モードによる不良が解消され、製造歩留まりが向上する。
〔実施形態3〕
図6は、本発明の実施形態3による光電変換素子を示す部分断面図である。本光電変換素子の構成は、図1〜図4に示す実施形態1による光電変換素子とY3−Y4線に沿った断面図(図4)において主に異なっており、他の部分の構成は実施形態1の光電変換素子とほぼ同一である。
【0092】
図6において、実施形態3による光電変換素子は、N型半導体領域101を低濃度のN型半導体領域とし、オーバーフロー制御領域6cをこの低濃度のN型半導体領域101で形成している点が、実施形態1の光電変換素子と異なっている。
また、実施形態1の光電変換素子と同様に、このオーバーフロー制御領域6c上部の半導体表面近傍には、高濃度のN型半導体領域16(JFET2のN型ドレイン領域16と同一)が形成され、フォトダイオード1の表面近傍に形成された、高濃度のN型半導体領域13と接続されている。
【0093】
従って、この実施形態3による光電変換素子のフォトダイオード1は、PNP型の横型オーバーフロードレイン構造を備えた、埋め込みフォトダイオードとなっており、ブルーミング、スミア等のにじみの現象を抑圧することができるとともに、暗電流、残像、リセットノイズを抑えた理想的な特性が得られる。
なお、実施形態3の光電変換素子は、低濃度のN型半導体領域101がオーバーフロー制御領域6cを兼ねるため、製造工程が簡単になる。
【0094】
また、N型半導体領域101が低濃度に形成されることによって、フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12とN型半導体領域101との間に形成されるPN接合の空乏層幅が深さ方向に広がるため、光電変換動作において、隣り合うフォトダイオード1間のクロストークが減少する。
【0095】
実施形態3の光電変換素子をマトリクス状に多数並べて光電変換装置を構成した場合は、実施形態1の光電変換素子の場合と同様、ドレイン配線を削除することが可能となり、ドレイン配線と垂直信号線との短絡モードによる不良が解消され、製造歩留まりが向上する。
〔実施形態4〕
図7〜図10は、実施形態1(図1〜図4)において示した光電変換素子を各画素として、これを二次元マトリクス状に配置してなる、本発明の実施形態4による光電変換装置の要部の概略を示す構成図であり、図7はその平面図、図8は図7のX1−X2線に沿った断面図、図9は図7のY1−Y2線に沿った断面図、図10は図7のY3−Y4線に沿った断面図である。なお、本実施形態を含め、以下に示す光電変換装置では、図1〜図4において示した光電変換素子を用いた場合を例にして説明するが、図5,図6において示した光電変換素子を用いても同様である。
【0096】
図7〜図10に要部を示す実施形態4の光電変換装置おいて、各JFET2のN型ソース領域14は、図7に示すように、垂直信号線22により、垂直走査方向に共通に接続されている。
JFET2のN型ドレイン領域16は、図7に示すように、転送ゲート3及びリセットゲート5の形成されている領域を除いて、画素の周囲領域に形成されている。このN型ドレイン領域16は、N型半導体領域101を介して高濃度のN型半導体基板100と電気的に接続されている(図9)。そして、マトリクス配置の周囲に形成したドレイン電極(図7〜図10中には示されていない)から、高濃度のN型半導体基板100を経由して、各JFET2のドレイン領域16にドレイン電圧を供給する構成になっている。従って、従来の光電変換装置(図36〜図39)において形成されていたドレイン配線25は削除されている。
【0097】
もちろん、高濃度のN型半導体基板100の裏面にドレイン電極を形成して、各JFET2にドレイン電圧を供給する構成としても、ドレイン配線25を削除するができる。
また、ドレイン配線25を削除することによって、従来は、光電変換素子の素子領域上に位置(図36)していた垂直信号線22を、図7に示すように、光電変換素子周囲の分離領域上に形成することが可能となり、フォトダイオード1の受光開口率が増加している。
【0098】
図7に示すように、転送ゲート3は、転送ゲート配線20により、また、リセットゲート5は、リセットゲート配線21により、それぞれ水平走査方向に共通に接続されている。
リセットドレイン4の電荷排出領域18は、図8に示すように、層間絶縁膜33に形成されたコンタクト穴30、中継配線23、中継配線接続穴31を介して、リセットドレイン配線24により、水平走査方向に共通に接続されている。また、このリセットドレイン配線24はフォトダイオード1以外の部分を遮光する遮光膜を兼用している(図7)。
【0099】
JFET2のP型ゲート領域15とリセットドレイン4のP型電荷排出領域18は、図8に示すように、水平走査方向(図8中、左右方向)に隣り合って交互に配置され、両者の境界領域上には、絶縁膜を介してリセットゲート5がもれなく配置されている。
つまり、従来、リセットゲート5が1画素当り1個の割合で形成されていた光電変換装置(図36〜図39)に対し、本実施形態4の光電変換装置では、リセットゲート5が追加され1画素当たり2個の割合で形成されている。そして、JFET2のP型ゲート領域15と、リセットゲート5と、リセットドレイン4のP型電荷排出領域18とで構成されるPチャネルMOSトランジスタが、水平走査方向に直列に接続された構成となっている(図8)。
【0100】
従って、リセットゲート5が導通(オン)状態になると、水平走査方向に交互に配置された各JFET2のP型ゲート領域15と、各リセットドレイン4のP型電荷排出領域18は、リセットゲート5を介して、全て電気的に接続される。
【0101】
その結果、ある画素においてリセットドレイン配線24とリセットドレイン4との接続が不完全となる解放モードの不良が発生しても、水平走査方向に配置された他の画素のリセットドレイン4から、上記MOSトランジスタを経由してJFETのゲート領域は正しく制御される。
フォトダイオード1のP型電荷蓄積領域12とリセットドレイン4のP型電荷排出領域18は、図10に示すように、垂直走査方向(図10中、左右方向)に隣り合って交互に配置され、両者の境界領域には、オーバーフロー制御領域6aがもれなく形成されている。
【0102】
つまり、ある画素のフォトダイオード1に強い光が入射して、過剰に電荷が生成した場合、この過剰電荷をリセットドレイン4に導くオーバーフロー制御領域6aが垂直走査方向に2カ所形成されており、1つのフォトダイオードに対して、2つの経路でオーバーフロー動作が可能となっている。
図11は、図7〜図10に要部を示した実施形態4の光電変換装置の回路図である。
【0103】
図11において、単位画素となる各光電変換素子は、フォトダイオード1、JFET2、転送ゲート3、リセットドレイン4、1画素あたり2個の割合で存在するリセットゲート5から構成されている。なお、図1〜図4に示したように、フォトダイオード1のN型領域はJFET2のドレイン領域(D)と接続され、また、フォトダイオード1のP型領域、転送ゲート3、JFET2のゲート領域とでPチャネルMOSトランジスタが構成されている。さらに、JFET2のゲート領域、リセットゲート5、リセットドレイン4とで構成されるPチャネルMOSトランジスタが、1画素あたり2個の割合で存在し、水平走査方向に直列に接続された構成となっている。
【0104】
図11の回路中には示されていないが、フォトダイオード1は、オーバーフロー制御領域(図1〜図4及び図7〜図10における6aに対応し、1画素あたり2個の割合で存在する)とリセットドレイン4により、横型オーバーフロードレイン構造が構成され、1つのフォトダイオードに対して2つの経路で、前記フォトダイオードで生じた過剰電荷をリセットドレイン4に排出する機能を有している。この過剰電荷はリセットドレイン配線24a〜24cを経由して、最終的には垂直走査回路7に吸収される。
【0105】
各JFET2のソース(S)領域は、マトリクス配置の各列毎に垂直信号線22a〜22dによって共通に接続されている。
各JFET2のドレイン(D)領域は、図7〜図10に示したように、N型ドレイン領域16と電気的に接続された高濃度のN型半導体基板100を経由して、全画素共通にドレイン電源VDに接続されている。
【0106】
転送ゲート3は、マトリクス配置の各行毎に、転送ゲート配線20a〜20cによって水平走査方向に共通に接続され、垂直走査回路7に接続されている。そして、垂直走査回路7から送出されるパルスφTG1〜φTG3によって、各行毎に動作するようになっている。
リセットゲート5は、マトリクス配置の各行毎に、リセットゲート配線21a〜21cによって水平走査方向に共通に接続され、更に各リセットゲート配線はマトリクス配置の周囲(左端または右端)において、全て共通に接続されている。そして駆動パルスφRGによって、全画素同時に動作するようになっている。
【0107】
リセットドレイン4は、マトリクス配置の各行毎に、リセットドレイン配線24a〜24cによって水平走査方向に共通に接続され、垂直走査回路7に接続されている。そして、垂直走査回路7から送出されるパルスφRD1〜φRD3によって駆動されるようになっている。
前記JFET2のソース(S)を共通に接続する垂直信号線22a〜22dは、一方において、光信号出力転送用MOSトランジスタTS1〜TS4を介して、光信号出力蓄積容量CS1〜CS4に接続されるとともに、水平選択MOSトランジスタTHS1〜THS4を経て、水平信号線27a(信号出力線)に接続されている。
【0108】
更に、垂直信号線22a〜22dは、他方において、暗出力転送用MOSトランジスタTD1〜TD4を介して、暗出力蓄積容量CD1〜CD4に接続されるとともに、水平選択MOSトランジスタTHD1〜THD4を経て、水平信号線27b(暗出力線)に接続されている。
上記MOSトランジスタTS1〜TS4、及びTD1〜TD4は駆動パルスφTS及びφTDによってそれぞれ動作するようになっている。また、MOSトランジスタTHS1〜THS4及び、THD1〜THD4は水平走査回路8から送出されるパルスφH1〜φH4によって順次動作するようになっている。
【0109】
水平信号線27a,27bには、出力バッファアンプ28a,28b及び、水平信号線のリセット用MOSトランジスタTRHS、TRHDが接続されている。そしてMOSトランジスタTRHS,TRHDは、駆動パルスφRHによって動作するようになっている。また、水平信号線27a,27bには、寄生容量CHS,CHDが存在する。
【0110】
又、垂直信号線22a〜22dは、垂直信号線のリセット用MOSトランジスタTRV1〜TRV4及び定電流源26a〜26dに接続されている。垂直信号線のリセット用MOSトランジスタTRV1〜TRV4は駆動パルスφRVによって動作するようになっている。
図12及び図13は、図11に示す光電変換装置における出力バッファアンプ28a,28bの構成例を示す回路図である。
【0111】
出力バッファアンプ28a,28bは、図12に示す、MOSトランジスタ40〜43を用いた、2段ソースフォロワアンプによって構成することもできる。
また、図12におけるMOSトランジスタ41をバイポーラトランジスタ50とした、図13に示す、ソースフォロワ+エミッタフォロワ型のバッファアンプで構成することもできる。
【0112】
実施形態4の光電変換装置においては、高濃度のN型半導体基板100を使用しているため、図13のバイポーラトランジスタ50は、このN型半導体基板100をコレクタ領域とする構造にすることもできる。この場合、バイポーラトランジスタ50のコレクタ電源は、画素部のJFET2のドレイン電源VDと共通になる。
【0113】
一般に、バイポーラトランジスタはMOSトランジスタと比べて、同一の消費電流において、相互コンダクタンスGmがかなり大きいため、図13に示す出力バッファアンプは、図12に示す出力バッファアンプと比べて動作速度が向上し、また、消費電力が減少する。
図14は、図11に示す光電変換装置の動作を説明するためのパルスタイミングチャートである。以下、図14を参照しながら、図11に示す実施形態4の光電変換装置の動作について説明する。なお、図1〜図4で示したように、単位画素を構成する各光電変換素子の転送ゲート3及びリセットゲート5は、Pチャネル型であるため、図11、図14においてφTG1〜φTG3及びφRGは他のパルスと極性が逆になる。即ち、これらのパルスがローレベルの時に、対応する転送ゲート3またはリセットゲート5が導通(オン)状態となり、これらのパルスがハイレベルの時に遮断(オフ)状態となる。
【0114】
図14において、t11〜t15までの期間は、第1行目の画素の読み出し動作を示しており、以下t21〜t25及びt31〜t35の期間は、それぞれ第2行目、第3行目に対応している。また、t11〜t14のそれぞれは、t11が行選択動作とJFET2の初期化動作、t12が初期化後の第1行目のJFET2のソースフォロワ動作、t13が第1行目のフォトダイオード1からJFET2への信号電荷の転送動作、t14が信号電荷転送後の第1行目のJFET2のソースフォロワ動作に対応した期間で、この4つの動作は水平帰線期間内に行われる。また、t15は映像信号出力期間である。
【0115】
まず、期間t11の最初で駆動パルスφRD1をハイレベル(駆動パルスφRD2、φRD3はローレベルのまま)にして、第1行目の画素のリセットドレイン4にハイレベルの電圧を、第2行目、第3行目のリセットドレイン4にはローレベルの電圧を印加する。そして、ローレベルのφRGが印加され、既に導通(オン)状態になっている、全ての画素のリセットゲート5を経由して、ハイレベルの電圧が第1行目の画素のJFET2のゲート領域に、ローレベルの電圧が第2行目、第3行目の画素のJFET2のゲート領域に伝わり、第1行目のJFET2はオン(選択)状態とされ、2行目以後の各JFET2はオフ(非選択)状態とされる。
【0116】
そして、期間t11の終わりにおいて、駆動パルスφRGをハイレベルにして、全ての画素のリセットゲート5を遮断(オフ)状態にすることによって、各JFET2のゲート領域は、オン(選択)状態、オフ(非選択)状態を保持したまま、フローティング状態とされる。即ち、選択された行のJFET2のゲート領域はハイレベルの電位に、非選択行のJFET2のゲート領域はローレベルの電位に初期化される。
【0117】
この期間t11の動作において、図11に示す実施形態4の光電変換装置は、JFET2のゲート領域、リセットゲート5、リセットドレイン4とで構成されるPチャネルMOSトランジスタが水平走査方向に直列に接続されているため、たとえある画素においてリセットドレイン4とリセットドレイン配線24a〜24cとの接続が不完全となる解放モードの不良が発生しても、水平走査方向に配置された他のリセットドレイン4から上記MOSトランジスタを経由してJFET2のゲート領域は正しく制御され、選択行の場合はハイレベル、非選択行の場合はローレベルの電位に初期化される。
【0118】
期間t12においては、駆動パルスφRVをローレベルにして、リセット用トランジスタTRV1〜TRV4を遮断(オフ)状態にして、第1行目の各JFET2がソースフォロワ動作を行う。なお、この期間t12中において、駆動パルスφTDはハイレベルで暗出力転送用MOSトランジスタTD1〜TD4は導通(オン)状態となっており、各JFET2のゲート領域の初期化直後の電位に対応した出力(暗時出力)電圧が暗出力蓄積容量CD1〜CD4に充電される。
【0119】
期間t13においては、駆動パルスφTG1をローレベル(駆動パルスφTG2、φTG3はハイレベルのまま)にして第1行目の画素の転送ゲート3を導通(オン)状態にし、第1行目のフォトダイオード1で生成・蓄積された信号電荷をJFET2のゲート領域に転送する。なお、信号電荷を転送した後のJFET2のゲート領域の電位は、信号電荷量/ゲート容量の分だけ変化(この場合は上昇)する。
【0120】
期間t13の終わりで、駆動パルスφTG1をハイレベルにして転送ゲート3を遮断(オフ)状態にすると、第1行目のフォトダイオード1は、光電変換による次の信号電荷蓄積動作に入る。図12においてtLIはフォトダイオードの電荷蓄積時間を示している。
期間t14においては、期間t12と同様に、駆動パルスφRVをローレベルにして、リセット用トランジスタTRV1〜TRV4を遮断(オフ)状態にして、第1行目の各JFET2がソースフォロワ動作を行う。この期間t14中において、駆動パルスφTSはハイレベルで光信号出力転送用MOSトランジスタTS1〜TS4は導通(オン)状態となっており、各JFET2のゲート領域へ電荷を転送した後の電位に対応した出力(信号出力)電圧が光信号出力蓄積容量CS1〜CS4に充電される。
【0121】
低電流源26a〜26dは、期間t12及びt14におけるソースフォロワ動作の負荷となり、JFETの動作点と動作速度を制御する。
上記、ソースフォロワ動作の電荷増幅率は、光信号出力蓄積容量CS1〜CS4とJFETのゲート容量Cgとの比(CS/Cg)で決まり、数百倍から千倍以上という高い増幅率を得ることが可能である。
【0122】
また、このソースフォロワ動作は水平帰線期間内に1行毎に行われるため、水平走査(例えばφH1〜φH4)に同期して1画素毎に増幅される光電変換素子と比べて、増幅動作の時間を長くすることが可能であり、光信号出力蓄積容量CS1〜CS4、暗出力蓄積容量CD1〜CD4の容量値を大きくすることによって、動作帯域を1桁から2桁狭くできる。従って、増幅動作に伴うノイズを大幅に抑圧することが可能である。
【0123】
期間t15においては、水平走査回路8から駆動パルスφH1〜φH4を順次出力して、光信号出力蓄積容量CS1〜CS4及び、暗出力蓄積容量CD1〜CD4に蓄積された電荷を、それぞれ水平信号線27a(信号出力線)及び27b(暗出力線)に転送し、出力バッファアンプ28a,28bを経て、出力端子VOS及びVODから映像信号を出力する。また、駆動パルスφRHを順次出力して、水平信号線(27a,27b)のリセットを行う。
【0124】
出力端子VOS,VODから得られた映像信号は、図示しない外部演算回路によって減算処理される。この減算処理は光信号成分(S)と暗成分(D)が含まれた出力端子VOSからの映像信号から、暗成分(D)のみが含まれた出力端子VODからの映像信号を減算するものである。この減算処理(VOS−VOD)により、光信号成分に応じた映像信号(S)のみを抽出することができる。
【0125】
VOS,VOD両者に含まれる暗成分としては、各JFET2のしきい値電圧のばらつきによる固定パターンノイズ、リセットドレイン4からリセットゲート5を介してJFET2のゲート領域を初期化した時に発生するリセットノイズ、JFET2と定電流源(26a〜26d)によるソースフォロワ動作時に発生する1/fノイズ等がある。
【0126】
即ち、VOSとVODを減算処理することにより、上記ノイズ成分を除去した光信号成分のみの映像信号を抽出することができ、S/N比が向上する。
以上に示した期間t11〜期間t15に対する第1行目の読み出し動作は、期間t21〜t25及び期間t31〜期間t35において、それぞれ第2行目、第3行目に対して繰り返して、同様に行われる。
【0127】
図14において、リセットドレイン4の駆動パルス(φRD1〜φRD3)はほとんどの期間ローレベルであり、フォトダイオード1で発生した過剰電荷は、オーバーフロー制御領域6aを経由してこのローレベルとなっているリセットドレイン4に流出する。
ところが、期間t11〜t14の間は、駆動パルスφRD1がハイレベル(φRD2,φRD3はローレベル状態)となっているため、1行目のリセットドレイン4に対するオーバーフロー動作は、停止(または状態が変化)する。
【0128】
t21〜t24、t31〜t34における、それぞれ2行目、3行目のリセットドレイン4に対するオーバーフロー動作も同様である。
しかしながら、1つのフォトダイオードに対して垂直走査方向に2つの経路でオーバーフロー動作が可能となっている本実施形態4(図7〜図10)の光電変換装置においては、一方の経路が一時的にオーバーフロー動作を停止する場合においても、他方の経路にてオーバーフロー動作が正常に行われるため、ブルーミング、スミア等のにじみの現象を抑圧することができる。
【0129】
以上のように、フォトダイオード1、JFET2、転送ゲート3、リセットドレイン4、1画素当たり2つのリセットゲート5、1画素当たり2つのオーバーフロー制御領域6aを備えた実施形態1の光電変換素子(図1〜図4)をマトリクス状に配置して構成した図7〜図11に示す実施形態4の光電変換装置は、横型オーバーフロードレイン構造で埋込型のフォトダイオードを採用しているため、暗電流、残像、リセットノイズ、及びブルーミング、スミアが抑圧され、また、光信号出力蓄積容量及び暗出力蓄積容量を負荷としたJFET2の狭帯域ソースフォロワ動作によって、高い電荷増幅率の実現と共に増幅動作時のノイズが抑圧される。さらに、VOSからVODを減算処理することによって、JFET2のしきい値電圧のばらつきによる固定パターンノイズ、JFET2のゲート領域を初期化した時に発生するリセットノイズ、ソースフォロワ動作時の1/fノイズ等が抑圧される。従って、従来の光電変換装置(図36〜図39、図40)と同様、高感度で低ノイズの(S/N比が高い)映像信号が得られる。
【0130】
また、実施形態4の光電変換装置においては、ドレイン配線が削除されているため、ドレイン配線と垂直信号線との短絡モードによる不良が解消され、製造歩留まりが向上する。
また、リセットドレインとリセットドレイン配線との接続が不完全となる解放モードの不良が発生してもJFETのゲート領域は正しく制御されるため、縦線状の画像欠陥が減少し、製造歩留まりが向上する。
【0131】
また、フォトダイオード1の受光開口率が増加するため感度が向上する。
また、光電変換によりフォトダイオード1深部で発生した電荷もフォトダイオード1に蓄積されるようになるため、感度(特に波長の長い光に対する感度)が向上する。
〔実施形態5〕
図15及び図16は、本発明の実施形態5による光電変換装置の要部の概略を示す構成図であり、図15はその平面図、図16は図15のX1−X2線に沿った断面図である。
【0132】
図15及び図16に示す実施形態5と図7〜図10に示した実施形態4の光電変換装置の相違は、リセットドレイン4とリセットドレイン配線24との接続状態にある。
つまり、図15及び図16に示す実施形態5の光電変換装置においては、リセットドレイン4の電荷排出領域18とリセットドレイン配線24とを接続するためのコンタクト穴30及び中継配線接続穴31が水平走査方向に配置された複数の光電変換素子(例えば2個〜20個)当たり1個の割合で形成されている点が図7〜図10に示した実施形態4の光電変換装置と異なっている。
【0133】
一般に、半導体集積回路(光電変換装置を含む)におけるコンタクト穴、及び、レイヤーの異なる配線間を接続する接続穴は、接続が不完全となる解放モードの不良を発生する場合と、下地(コンタクト穴や接続穴の前に形成された各半導体領域や配線等)のパターン形状が不完全であるために、目標と異なる部位に接続する短絡モードの不良を発生する場合がある。
【0134】
例えば、図15に示す転送ゲート配線20やリセットゲート配線21のパターン形状が、製造プロセス中のパーティクル等によって設計値から変化すると、これらの配線と中継配線23がコンタクト穴30を介して短絡する場合がある。
従って、リセットドレイン4へのコンタクト穴30及び中継配線への接続穴31の数自体を減らした図15及び図16に示す実施形態5の光電変換装置は、上記短絡モードの不良の発生頻度が減少し、製造歩留まりが向上する。
【0135】
なお、リセットドレイン4とリセットドレイン配線24とが接続されていない画素でのJFET2のゲート領域15に関しては、リセットドレイン4がリセットドレイン配線24に接続されている同一行(水平走査方向)の他の画素の前記リセットドレイン4から複数のMOSトランジスタ(JFET2のゲート領域15、リセットゲート5、リセットドレイン4の電荷排出領域18によって構成される)を経由してその制御が行われる。
【0136】
オーバーフロー動作についても同様であり、リセットドレイン4がリセットドレイン配線24と接続されていない画素では、そのフォトダイオード1からリセットドレイン4に流出した過剰電荷は、上記複数のMOSトランジスタを経由して、リセットドレイン4がリセットドレイン配線24に接続された同一行の他の画素のリセットドレイン4から前記リセットドレイン配線24に排出される。
【0137】
以上のように、実施形態5(図15及び図16)の光電変換装置においては、リセットドレイン4へのコンタクト穴30及び中継配線接続穴31の数を水平走査方向に配置された複数の光電変換素子当り1個としている。
【0138】
仮に、前記光電変換装置において、リセットドレイン4へのコンタクト穴30及び中継配線接続穴31の数を光電変換素子2素子当り1個とすれば、上記短絡モードの不良発生率は1/2になり、3素子当り1個、又は4素子当り1個とすればそれぞれ1/3、1/4になる。しかし、コンタクト穴30及び中継配線接続穴31の数をあまり極端に、例えば数百素子に1個に、減らすことは必ずしも好ましくない。
【0139】
これは、第1には、リセットドレイン4へのコンタクト穴が形成されていない光電変換素子が、水平走査方向に、多数連続して配置された場合、その中央部分のJFETは、数多くのMOSトランジスタ(JFET2のゲート領域15、リセットゲート5、リセットドレイン4の電荷排出領域18で構成され、水平走査方向に直列に接続されたもの)を経由して、ゲート領域が制御されることになり、その経路の寄生抵抗や寄生容量が増加して、動作速度が遅くなってしまうからである。また、第2には途中の経路に、上記MOSトランジスタ自体の不良が2カ所以上発生すると、その間のJFETが制御できなくなって、歩留まりが低下してしまうからである。
【0140】
従って、コンタクト穴30及び中継配線接続穴31を形成する割合には最適値があり、2素子に1個から20素子に1個の割合の範囲内で、動作速度に対する影響が少なく、製造歩留まりの高い光電変換装置が得られる。
〔実施形態6〕
図17及び図18は、本発明の実施形態6による光電変換装置の要部の概略を示す構成図であり、図17はその平面図、図18は図17のX1−X2線に沿った断面図である。
【0141】
図17及び図18に示す実施形態6と図15及び図16に示した実施形態5の光電変換装置の相違は、中継配線23の形成方法にある。
つまり、図17及び図18に示す実施形態6の光電変換装置においては、リセットドレイン4の電荷排出領域18とリセットドレイン配線24とを接続するためのコンタクト穴30及び中継配線接続穴31に加えて、中継配線23も水平走査方向に配置された複数の光電変換素子(例えば2個〜20個)当たり1個の割合で形成されている点が図15及び図16に示した実施形態5の光電変換装置と異なっている。
【0142】
図17及び図18に示す光電変換装置において垂直信号線22と中継配線23は同一の製造工程によって形成される。つまり、配線材料となる金属膜を堆積した後、フォトリソ・エッチングの手法により、パターンの転写とエッチング加工を行い垂直信号線22及び中継配線23が形成される。
従って、製造工程中におけるパーティクル等の影響により垂直信号線22と中継配線23が接続して短絡モードの不良を起こしたり、中継配線23を経由して隣り合う垂直信号線22同士が接続して短絡モードの不良を起こす場合があり、これらが歩留まり低下の要因となる。
【0143】
つまり、中継配線23の数自体を減らした図17及び図18に示す実施形態6の光電変換装置は、配線構造が簡単になるため上記短絡モードの不良発生頻度が減少し、更に製造歩留まりが向上する。
なお、リセットドレイン4とリセットドレイン配線24とが接続していない画素においては、実施形態5(図15及び図16)の光電変換素子と同様にJFETが制御され、またオーバーフロー動作が行われる。
【0144】
図19は、図15及び図16、並びに図17及び図18に要部を示した実施形態5及び実施形態6の光電変換装置の回路図である。
図19の回路図と、図11に示した実施形態4の光電変換装置の回路図との相違は、各光電変換素子(単位画素)のリセットドレイン4とリセットドレイン配線24a〜24cとの接続状態にある。
【0145】
つまり、図19においては、リセットドレイン4とリセットドレイン配線24a〜24cとが、水平走査方向に配置された複数の光電変換素子(単位画素)当たり1個の割合で接続されている点が、図11と異なっている。これは、図15及び図16において説明したように、両者を接続するためのコンタクト穴30、(中継配線23)、中継配線接続穴31が、複数の光電変換素子(例えば、2個〜20個)当たり1個の割合で形成されているためである。
【0146】
図19に示す光電変換装置のその他の構成は図11に示す光電変換装置と同様であり説明を省略する。
また、図19の動作を示すパルスタイミングチャートは、図12と全く同一であるため、図及び説明を省略する。
〔実施形態7〕
図20は、本発明の実施形態7による光電変換装置を示す回路図である。
【0147】
図20に示す実施形態7の光電変換装置の各画素の構成は、図15及び図16、並びに図17び図18に要部を示した実施形態5及び実施形態6の光電変換装置と同一である。なお、回路構成並びに駆動方法は前記した実施形態4(図11)、実施形態5及び6(図19)の場合と異なっている。
図20において、単位画素となる各光電変換素子は、フォトダイオード1、JFET2、転送ゲート3、リセットドレイン4、1画素あたり2個の割合で存在するリセットゲート5から構成されている。なお、この実施形態の光電変換素子でも、図1〜図4に示したものと同様に、フォトダイオード1のN型領域はJFET2のドレイン領域(D)と接続され、また、フォトダイオード1のP型領域、転送ゲート3、JFET2のゲート領域とでPチャネルMOSトランジスタが構成されている。さらに、JFET2のゲート領域、リセットゲート5、リセットドレイン4とで構成されるPチャネルMOSトランジスタが、1画素あたり2個の割合で存在し、水平走査方向に直列に接続された構成となっている。
【0148】
図20の回路中には示されていないが、フォトダイオード1は、オーバーフロー制御領域(図1〜図4における6aに対応し、1画素あたり2個の割合で存在する)とリセットドレイン4により、横型オーバーフロードレイン構造が構成され、1つのフォトダイオードに対して2つの経路で、過剰電荷をリセットドレイン4に排出する機能を有している。この過剰電荷はリセットドレイン配線24a〜24cを経由して、最終的には垂直走査回路7に吸収される。
【0149】
各JFET2のソース(S)領域は、マトリクス配置の各列毎に垂直信号線22a〜22dによって共通に接続されている。
各JFET2のドレイン(D)領域は、図1〜図4に示したものと同様に、N型ドレイン領域16と電気的に接続された高濃度のN型半導体基板100を経由して、全画素共通にドレイン電源VDに接続されている。
【0150】
転送ゲート3は、マトリクス配置の各行毎に、転送ゲート配線20a〜20cによって水平走査方向に共通に接続され、垂直走査回路7に接続されている。そして、垂直走査回路7から送出されるパルスφTG1〜φTG3によって、各行毎に動作するようになっている。
リセットゲート5は、マトリクス配置の各行毎に、リセットゲート配線21a〜21cによって水平走査方向に共通に接続され、垂直走査回路7に接続されている。そして、垂直走査回路7から送出されるパルスφRG1〜φRG3によって、各行毎に動作するようになっている。
【0151】
リセットドレイン4は、マトリクス配置の各行毎に、リセットドレイン配線24a〜24cによって水平走査方向に共通に接続され、垂直走査回路7に接続されている。そして、垂直走査回路7から送出されるパルスφRD1〜φRD3によって駆動されるようになっている。なお、リセットドレイン4とリセットドレイン配線24a〜24cとは、水平走査方向に配置された複数の光電変換素子(単位画素)当たり1個の割合で接続されている。
【0152】
前記JFET2のソース(S)を共通に接続する垂直信号線22a〜22dは、一方において、垂直負荷容量Cv1〜Cv4に接続されるとともに、列バッファアンプ29a〜29d、クランプ容量Cc1〜Cc4を介して、クランプトランジスタTC1〜TC4に接続され、さらに、水平選択MOSトランジスタTH1〜TH4を経て、水平信号線27に接続されている。
【0153】
上記MOSトランジスタTC1〜TC4は駆動パルスφCによって動作するようになっている。また、MOSトランジスタTH1〜TH4は水平走査回路8から送出されるパルスφH1〜φH4によって順次動作するようになっている。
垂直負荷容量Cv1〜Cv4は、JFET2によるソースフォロワ動作の負荷となり、動作帯域を制限(ローパスフィルターを構成)してノイズを抑圧する。また、垂直走査方向に配置された光電変換素子の数が多い場合には、垂直負荷容量Cv1〜Cv4を垂直信号線22a〜22dの寄生容量で代用することもできる。
【0154】
水平信号線27には、出力バッファアンプ28及び、水平信号線のリセット用MOSトランジスタTRHが接続されている。そしてMOSトランジスタTRHは、駆動パルスφRHによって動作するようになっている。また、水平信号線27には、寄生容量CHが存在する。
垂直信号線22a〜22dは、他方において垂直信号線のリセット用MOSトランジスタTRV1〜TRV4及び定電流源26a〜26dに接続されている。垂直信号線のリセット用MOSトランジスタTRV1〜TRV4は駆動パルスφRVによって動作するようになっている。
【0155】
この実施形態7の光電変換装置2の出力バッファアンプ28としては前記した実施形態4の出力バッファアンプと同じ構成のものが適用できる。
即ち、出力バッファアンプ28は、図12に示す、2段ソースフォロワアンプによって構成することもできる。また、図13に示す、ソースフォロワ+エミッタフォロワ型のバッファアンプで構成することもできる。
【0156】
また、図13のバイポーラトランジスタ50は、高濃度のN型半導体基板100をコレクタ領域とした構造にすることができる。
図21(a)〜(c)は、図20の光電変換装置における列バッファアンプ(29a〜29d)の3つの構成例を各々示す回路図である。
即ち、列バッファアンプ29a〜29dは、図21(a),(b)に示すように、MOSトランジスタ44〜46を用いたソースフォロワアンプで構成することもできる。
【0157】
図21(b)の列バッファアンプは、MOSトランジスタ45のウエル(ウエルタイプのMOSトランジスタの場合)をソースと共通に接続しているため、基板バイアス効果がなく、図21(a)の列バッファアンプと比べて、ソースフォロワ動作のゲインが向上するとともに、ゲインばらつきが抑圧される。
更に、列バッファアンプ29a〜29dは、図21(c)に示すように、バイポーラトランジスタ51を用いた、エミッタフォロワアンプで構成することもできる。
【0158】
列バッファアンプ29a〜29dは、水平走査に同期して動作するため高速動作が可能で、列毎に多数形成されるため低消費電力で、さらに低ノイズで動作することが要求される。つまり、列バッファアンプ用トランジスタには相互コンダクタンスGmの高い素子が望まれる。
一般に、バイポーラトランジスタは、MOSトランジスタと比べて相互コンダクタンスGmがかなり高いため、列バッファアンプ29a〜29dにはバイポーラトランジスタ51を用いた図21(c)の構成が好適である。
【0159】
図22〜図24は、図21(c)におけるバイポーラトランジスタ51の一例を示す図であり、図22はその平面図、図23は図22のX1−X2線に沿った断面図、図24は図22のY1−Y2線に沿った断面図である。
図22〜図24に示すように、バイポーラトランジスタ51は、N型エミッタ領域52、P型ベース領域53、コレクタ領域となるN型半導体領域101と高濃度のN型半導体基板100によって主に構成されている。また、N型コレクタコンタクト領域54は、高濃度のN型半導体基板100と電気的に接続されている。また、バイポーラトランジスタ51は、水平走査方向に画素ピッチで配置されている。
【0160】
N型エミッタ領域52、P型ベース領域53、N型コレクタコンタクト領域54にはそれぞれ、エミッタ電極60、ベース電極61、コレクタ電極62が形成されている。
図22〜図24には示されていないが、図20及び図21(c)の回路図に示したように、バイポーラトランジスタ51の入力となるベース電極61は、垂直信号線22a〜22dの一端に接続され、出力となるエミッタ電極60は、クランプ容量Cc1〜Cc4の一端及び負荷用MOSトランジスタ46に接続される。また、コレクタ電極62は、画素部JFET2のドレインと共通に、ドレイン電源VDに接続される。
【0161】
図22〜図24におけるバイポーラトランジスタ51の、N型エミッタ領域52及びP型ベース領域53を、JFET2のN型ソース領域14及びP型ゲート領域15(図1〜図4参照)と、それぞれ同一の製造工程で形成することにより、この列バッファアンプ用バイポーラトランジスタ51は、光電変換装置の製造工程数を増加させずに形成することが可能となる。
【0162】
なお、図22〜図24は図21(c)における列バッファアンプ用のバイポーラトランジスタ51の一例を示すものであるが、図13に示した出力バッファアンプ用のバイポーラトランジスタ50も、平面的なパターン形状やサイズを変えるだけで、同一の製造工程により形成することが可能である。
図25は、図20に示す光電変換装置の動作を説明するためのパルスタイミングチャートである。以下、図25を参照しながら、図20に示す実施形態7の光電変換装置の動作について説明する。なお、単位画素を構成する各光電変換素子の転送ゲート3及びリセットゲート5は、Pチャネル型であるため(図1〜図4)、図20、図25においてφTG1〜φTG3及びφRG1〜φRG3は他のパルスと極性が逆になる。即ち、これらのパルスがローレベルの時に、対応する転送ゲート3またはリセットゲート5が導通(オン)状態となり、これらのパルスがハイレベルの時に遮断(オフ)状態となる。
【0163】
図25において、t11〜t15までの期間は、第1行目の画素の読み出し動作を示しており、以下t21〜t25及びt31〜t35の期間は、それぞれ第2行目、第3行目に対応している。また、t11〜t14のそれぞれは、t11が行選択動作とJFET2の初期化動作、t12が初期化後の第1行目のJFET2のソースフォロワ動作とクランプ動作、t13が第1行目のフォトダイオード1からJFET2への信号電荷の転送動作、t14が信号電荷転送後の第1行目のJFET2のソースフォロワ動作に対応した期間で、この4つの動作は水平帰線期間内に行われる。また、t15は映像信号出力期間である。なお、t14におけるソースフォロワ動作は期間t15中も継続する。
【0164】
まず、期間t11の最初で駆動パルスφRD1をハイレベルとし、ローレベルのφRG1が印加され既に導通(オン)状態となっているリセットゲート5を経由して、ハイレベルの電圧が第1行目の画素のJFET2のゲート領域に伝わり、JFET2はオン(選択)状態とされる。
そして、期間t11の終わりにおいて、駆動パルスφRG1をハイレベルとし、リセットゲート5を遮断(オフ)状態とすることによって、第1行目のJFET2のゲート領域は、オン(選択)状態を保持したままフローティング状態とされる。
【0165】
一方、2行目、3行目のJFET2は、φRD2,φRD3がローレベルでφRG2,φRG3がローレベル(リセットゲート5が導通(オン)状態)を継続しているため、ゲート領域の電位はローレベルの電位に固定され、オフ(非選択)状態となっている。
即ち、選択された行のJFET2のゲート領域はハイレベルの電位に初期化され、非選択行のJFET2のゲート領域はローレベルの電位に固定される。
【0166】
この期間t11の動作において、図20に示す実施形態7の光電変換装置は、JFET2のゲート領域、リセットゲート5、リセットドレイン4とで構成されるPチャネルMOSトランジスタが水平走査方向に直列に接続されているため、リセットドレイン4とリセットドレイン配線24a〜24cとが接続されていない画素においても、JFET2のゲート領域は正しく制御され、選択行の場合はハイレベルの電位に初期化され、非選択行の場合はローレベルの電位に固定されてオフ状態を継続する。
【0167】
期間t12においては、駆動パルスφRVをローレベルにして、リセット用トランジスタTRV1〜TRV4を遮断(オフ)状態にして、第1行目のJFET2がソースフォロワ動作を行う。従って、JFET2のゲート領域の初期化直後の電位に対応した出力(暗時出力)電圧が、列バッファアンプ29a〜29dを介してクランプ容量Cc1〜Cc4の一端(垂直信号線22a〜22d側、以後入力端とする)に印加される。また、駆動パルスφCはハイレベルでクランプトランジスタTC1〜TC4は導通(オン)状態となっており、クランプ容量Cc1〜Cc4のもう一方の端(水平信号線27側、以後出力端とする)は接地電位とされている。
【0168】
そして、期間t12の終わりにおいて、駆動パルスφCをローレベルとしてクランプトランジスタTC1〜TC4を遮断(オフ)状態とすると、上記出力(暗時出力)電圧がクランプ容量Cc1〜Cc4に保持されたまま、クランプ容量Cc1〜Cc4の出力端がフローティング状態とされる。つまり、暗時出力電圧のクランプ動作が行われる。
【0169】
期間t13においては、駆動パルスφTG1をローレベル(駆動パルスφTG2、φTG3はハイレベルのまま)にして第1行目の画素の転送ゲート3を導通(オン)状態にし、第1行目のフォトダイオード1で生成・蓄積された信号電荷をJFET2のゲート領域に転送する。なお、信号電荷を転送した後のJFET2のゲート領域の電位は、信号電荷量/ゲート容量の分だけ変化(この場合は上昇)する。
【0170】
期間t13の終わりで、駆動パルスφTG1をハイレベルにして転送ゲート3を遮断(オフ)状態にすると、第1行目のフォトダイオード1は、光電変換による次の信号電荷蓄積動作に入る。図25においてtLIはフォトダイオードの電荷蓄積時間を示している。
期間t14においては、期間t12と同様に、駆動パルスφRVをローレベルにして、リセット用トランジスタTRV1〜TRV4を遮断(オフ)状態にして、第1行目のJFET2がソースフォロワ動作を行う。今度は、JFET2のゲート領域へ信号電荷を転送した後の電位に対応した出力(信号出力)電圧が、列バッファアンプ29a〜29dを介してクランプ容量Cc1〜Cc4の入力端に印加される。また、駆動パルスφCはローレベルでクランプトランジスタTC1〜TC4は遮断(オフ)状態を継続しており、クランプ容量Cc1〜Cc4の出力端はフローティング状態とされている。
【0171】
従って、この時クランプ容量Cc1〜Cc4の出力端の電圧は、t14における信号電荷転送後のJFET2のソースフォロワ動作による出力(信号出力)電圧から、t12における電荷転送前(ゲート領域初期化後)のJFET2のソースフォロワ動作による出力(暗時出力)電圧を差し引いた電圧となっている。
なお、t14におけるJFET2のソースフォロワ動作の出力(信号出力)電圧には光信号成分(S)と暗成分(D)が含まれており、t12におけるJFET2のソースフォロワ動作の出力(暗時出力)電圧には暗成分(D)のみが含まれているため、両者を差し引いた、クランプ容量Cc1〜Cc4の出力端の電圧は、光信号成分(S)のみに応じた出力電圧となっている。
【0172】
両者に含まれる暗成分(D)としては、各JFET2のしきい値電圧のばらつきによる固定パターンノイズ、リセットドレイン4からリセットゲート5を介してJFET2のゲート領域を初期化した時に発生するリセットノイズ、JFET2と定電流源(26a〜26d)によるソースフォロワ動作時に発生する1/fノイズ、列バッファアンプ29a〜29dのオフセット電圧のばらつきによる固定パターンノイズ等がある。
【0173】
即ち、t14におけるクランプ容量Cc1〜Cc4の出力端の電圧は、上記ノイズ成分を除去した光信号成分(S)のみの映像信号となっており、S/N比が向上している。
期間t15においては、期間t14におけるソースフォロワ動作を第1行目のJFET2が継続しており、水平走査回路8から駆動パルスφH1〜φH4を順次出力することで、クランプ容量Cc1〜Cc4の出力端に現れている光信号成分(S)のみに応じた出力電圧を、水平信号線27に転送し、出力バッファアンプ28を経て、出力端子VOUTから映像信号が出力される。また、駆動パルスφRHを順次出力することで、水平信号線27のリセットが行われる。
【0174】
期間t15の動作において列バッファアンプ29a〜29dは、高速に動作する。つまりφH1〜φH4と同期して、クランプ容量Cc1〜Cc4とこれに直列に接続された水平信号線の寄生容量CHを充電する。従って動作速度、消費電力、ノイズの点で優れた図21(c)に示すバイポーラトランジスタを用いた列バッファアンプが望ましい。
【0175】
以上に示した期間t11〜期間t15に対する第1行目の読み出し動作は、期間t21〜t25及び期間t31〜期間t35において、それぞれ第2行目、第3行目に対して繰り返して、同様に行われる。
図25において、リセットドレイン4の駆動パルス(φRD1〜φRD3)はほとんどの期間ローレベルであり、フォトダイオード1で発生した過剰電荷は、オーバーフロー制御領域6aを経由してこのローレベルとなっているリセットドレイン4に流出する。
【0176】
ところが、期間t11〜t15では、駆動パルスφRD1がハイレベルであり、さらに、期間t12〜t15では駆動パルスφRG1がハイレベルで、リセットゲート5が遮断(オフ)状態となっている。従って、1行目のリセットドレイン4に対するオーバーフロー動作は停止(または動作状態が変化)する。これは、リセットドレイン4の電位がハイレベルとなってオーバーフロー動作に影響すると同時に、リセットゲート5が遮断(オフ)状態となると、リセットドレイン配線24と接続されていないリセットドレイン4は、過剰電荷の排出経路が遮断されてしまうためである。
【0177】
期間t21〜t25、期間t31〜t35における、それぞれ2行目、3行目のリセットドレイン4に対するオーバーフロー動作についても同様である。
しかしながら、1つのフォトダイオードに対して垂直走査方向に2つの経路でオーバーフロー動作が可能となっている実施形態7の光電変換装置においては、一方の経路が一時的にオーバーフロー動作を停止する場合においても、他方の経路にてオーバーフロー動作が正常に行われるため、ブルーミング、スミア等のにじみの現象を抑圧することができる。
【0178】
以上説明したように、フォトダイオード1、JFET2、転送ゲート3、リセットドレイン4、1画素当たり2つのリセットゲート5、1画素当たり2つのオーバーフロー制御領域6aを備えた実施形態1の光電変換素子(図1〜図4)をマトリクス状に配置して構成した図20に示す実施形態7の光電変換装置は、横型オーバーフロードレイン構造で埋込型のフォトダイオードを採用しているため、暗電流、残像、リセットノイズ、及びブルーミング、スミアが抑圧され、また、ローパスフィルターの構成要素となる垂直負荷容量Cv1〜Cv4を負荷としたJFET2の狭帯域ソースフォロワ動作によって、増幅動作時のノイズが抑圧される。また、信号電荷転送前と転送後における各ソースフォロワ動作の出力電圧を、クランプ容量Cc1〜Cc4を介して減算処理することによって、JFET2のしきい値電圧のばらつきによる固定パターンノイズ、JFET2のゲート領域を初期化した時に発生するリセットノイズ、ソースフォロワ動作時の1/fノイズ、列バッファアンプ29a〜29dのオフセット電圧のばらつきによる固定パターンノイズ等が抑圧される。従って、従来の光電変換装置(図36〜図39、図40)と同様、高感度で低ノイズの(S/N比が高い)映像信号が得られる。
【0179】
また、実施形態7の光電変換装置においては、実施形態4の光電変換装置と同様、ドレイン配線25が削除されているため、ドレイン配線25と垂直信号線22との短絡モードによる不良が解消され、製造歩留まりが向上する。
また、リセットドレイン4とリセットドレイン配線24との接続が不完全となる解放モードの不良が発生してもJFETのゲート領域は正しく制御されるため、縦線状の画像欠陥が減少し、製造歩留まりが向上する。
【0180】
また、実施形態5及び実施形態6の光電変換装置と同様、リセットドレイン4とリセットドレイン配線24とを接続するための、コンタクト穴30、(中継配線23)、中継配線接続穴31が複数の光電変換素子(例えば、2個〜20個)当たり1個の割合で形成されているため、製造歩留まりが向上する。
また、実施形態7の光電変換装置には、高速動作が可能で、消費電力が小さく、低ノイズで動作する、図21(c)に示したエミッタフォロワ型の列バッファアンプが好適に用いられる。
【0181】
また、画素のJFET2のN型ソース領域14及びP型ゲート領域15とそれぞれ同一の製造工程で形成した、N型エミッタ領域52及びP型ベース領域53と、N型半導体領域101及び高濃度のN型半導体基板100よりなるコレクタ領域を備えた、図22〜図24に示すバイポーラトランジスタを使用することによって、光電変換装置の製造工程を増加させずに、上記列バッファアンプを形成することができる。また、平面的なパターン形状やサイズを変えるだけで、出力バッファアンプ用のバイポーラトランジスタも、同一の製造工程により形成することが可能である。
【0182】
〔実施形態8〕
図26〜図29は、本発明の実施形態8による光電変換素子を示す構成図であり、図26はその平面図、図27は図26のX1−X2線に沿った断面図、図28は図26のY1−Y2線に沿った断面図、図29は図26のY3−Y4線に沿った断面図である。
【0183】
図30は、図26〜図29に示す光電変換素子及びその読出回路の一例を示す回路図であり、図31は、図30に示す光電変換素子の動作を説明するためのパルスタイミングチャートである。
図26〜図31に示すように、本発明の光電変換素子を単体として用いることによって、フォトセンサーとして使用することもできる。
【0184】
図26〜図29に示す実施形態8の光電変換素子は、画素の周囲にP型のガードリング領域19が形成されていること、リセットゲート5やオーバーフロー制御領域6aの形成条件、及び、各配線の引き出し方等が図1〜図4に示した実施形態1の光電変換素子と異なっているが、他の構成は、実施形態1等で示した光電変換素子(図1〜図4)とほぼ同様である。P型のガードリング領域19は、迷光によりフォトダイオード1以外の部分で発生した不要電荷を吸収し、排出するためのものである。
【0185】
図26〜図29において、オーバーフロー制御領域6aはフォトダイオード1とリセットドレイン4との境界領域の半導体内部に形成されているが(図29)、フォトダイオード1とガードリング領域19との境界領域の半導体内部(高濃度のN型半導体領域16の下部)に形成しても良い。この場合、ガードリング領域19に適当な電圧を印加することによって、過剰電荷はガードリング領域19に排出される。
【0186】
この実施形態8では、光電変換素子の読出回路が、図30の回路図に示すように、リセットトランジスタTRV、低電流源76、クランプ容量Cc、クランプトランジスタTc、及び、バッファアンプ77、出力アンプ78によって構成されている
要求される動作速度があまり高くない場合には、この読出回路においてそのバッファアンプ77を省略することもできる。また、図30に示す読出回路は、光電変換素子と同一の半導体チップ上に形成することで出力信号のS/N比を高めることができる。なお、読出回路を光電変換素子と別に形成してもよい。
【0187】
図30、図31において、光電変換素子の転送ゲート3及びリセットゲート5は図27,図28に示すようにPチャネル型であるため、φTG及びφRGは他のパルスと極性が逆になる。即ち、これらのパルスがローレベルの時に、転送ゲート3またはリセットゲート5が導通(オン)状態となり、これらのパルスがハイレベルの時に遮断(オフ)状態となる。
【0188】
図31に示すパルスタイミングチャートにおいて、期間t1はJFET2のゲート領域の初期化動作、期間t2は初期化後のJFET2のソースフォロワ動作と、クランプ容量Cc、クランプトランジスタTcによる上記出力のクランプ動作、期間t3はフォトダイオード1からJFET2への信号電荷の転送動作、期間t4は信号電荷転送後のJFET2のソースフォロワ動作にそれぞれ対応している。この期間t4において、クランプ容量Ccの出力端側(図30におけるCcの右端)に発生する光信号出力が出力バッファアンプ78を介して出力端子(Vout )より出力される。
【0189】
以上に示した実施形態8の光電変換素子は、横型オーバーフロードレイン構造で埋込型のフォトダイオードを採用しているため、暗電流、残像、リセットノイズが抑圧され、また、信号電荷転送前と転送後における各ソースフォロワ動作の出力電圧を、クランプ容量Ccを介して減算処理することによって、JFET2のゲート領域を初期化した時に発生するリセットノイズ、ソースフォロワ動作時の1/fノイズ等が抑圧される。従って高感度で低ノイズの(S/N比が高い)光信号出力が得られる。
【0190】
また、図30に示すバッファアンプ77及び出力バッファアンプ78には、動作速度、消費電力、ノイズ等で優れた、図21(c)及び図13に示すようなエミッタフォロワ型のバッファアンプが好適に用いられる。
また、画素部JFETと同一の製造工程で形成可能な、図22〜図24に示すバイポーラトランジスタを使用することによって、光電変換素子の製造工程を増加させずに、エミッタフォロワ型のバッファアンプを形成することができる。
【0191】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明による光電変換素子では、接合型電界効果トランジスタのドレイン領域から半導体基板まで同一導電型の半導体で形成したため、これをマトリクス状に配置して光電変換装置を構成した場合、ドレイン配線を削除することが可能となり、製造歩留まりを向上することができるるという効果がある。
【0192】
また、本発明による光電変換素子では、高濃度の半導体基板を用いたため、製造工程数を減らすことができるという効果もある。
また、本発明による光電変換素子では、フォトダイオードの電荷蓄積領域とその周囲領域の半導体表面近傍に、電荷蓄積領域と反対導電型で高濃度の半導体領域を連続して形成し、オーバーフロー制御領域を半導体内部に形成したため、暗電流、残像、リセットノイズ、及びブルーミング、スミアを抑圧することができるという効果もある。
【0193】
また、本発明による光電変換素子では、垂直信号線を光電変換素子周囲の分離領域上に形成したため感度を向上することができるという効果もある。
また、本発明による光電変換素子では、フォトダイオードの電荷蓄積領域と反対導電型の半導体基板を使用したため、感度(特に波長の長い光に対する感度)を向上することができるという効果もある。
【0194】
また、本発明による光電変換装置では、本発明の光電変換素子を二次元マトリクス状に配置して形成したため、上記本発明の光電変換素子と同一の効果がある。
また、本発明による光電変換装置では、接合型電界効果トランジスタのゲート領域とリセットドレインの電荷排出領域を水平走査方向に交互に配置し、その境界領域上に絶縁膜を介してリセットゲートを配置し、リセットゲートを少なくとも水平走査方向に共通に接続し、リセットドレインの電荷排出領域を水平走査方向に共通に接続したため、製造歩留まりを向上することができるという効果もある。
【0195】
また、本発明による光電変換装置では、接合型電界効果トランジスタのゲート領域とリセットドレインの電荷排出領域を水平走査方向に交互に配置し、その境界領域上に絶縁膜を介して、リセットゲートを配置し、リセットゲートを少なくとも水平走査方向に共通に接続し、リセットドレインの電荷排出領域を水平走査方向に共通に接続するコンタクト穴と配線を形成し、上記コンタクト穴を水平走査方向に配置された複数の光電変換素子当たり1個の割合で形成したため、製造歩留まりを向上することができるという効果もある。
【0196】
また、本発明による光電変換装置では、リセットドレインの電荷排出領域を水平走査方向に共通に接続するコンタクト穴を、2素子に1個の割合から20素子に1個の割合で形成したため、動作速度に対する影響が少なく、製造歩留まりを向上することができるという効果もある。
また、本発明による光電変換装置では、フォトダイオードの電荷蓄積領域とリセットドレインの電荷排出領域を垂直走査方向に交互に配置し、その境界領域にオーバーフロー制御領域を形成したため、2つの経路でオーバーフロー動作が可能となり、一方の経路が一時的に停止しても他方の経路にてオーバーフロー動作が行われ、ブルーミング、スミア等のにじみの現象を抑圧することができるという効果もある。
【0197】
また、本発明による光電変換装置では、画素部の接合型電界効果トランジスタと同一の製造工程でバイポーラトランジスタを形成可能なため、製造工程を追加することなく、エミッタフォロワ型の列バッファアンプや出力バッファアンプを形成できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1による光電変換素子の平面図である。
【図2】図1のX1−X2線断面図である。
【図3】図1のY1−Y2線断面図である。
【図4】図1のY3−Y4線断面図である。
【図5】本発明の実施形態2による光電変換素子の部分断面図である。
【図6】本発明の実施形態3による光電変換素子の部分断面図である。
【図7】本発明の実施形態4による光電変換装置の平面図である。
【図8】図7のX1−X2線断面図である。
【図9】図7のY1−Y2線断面図である。
【図10】図7のY3−Y4線断面図である。
【図11】図7〜図10に要部を示す光電変換装置の回路図である。
【図12】図11の回路図における出力バッファアンプの構成例を示す回路図である。
【図13】図12と同様の出力バッファアンプの構成例を示す回路図である。
【図14】図11に示す回路図の光電変換装置の動作を説明するためのパルスタイミングチャートである。
【図15】本発明の実施形態5による光電変換装置の平面図である。
【図16】図15のX1−X2線断面図である。
【図17】本発明の実施形態6による光電変換装置の平面図である。
【図18】図17のX1−X2線断面図である。
【図19】図15及び図16または図17及び図18に要部を示す光電変換装置の回路図である。
【図20】本発明の実施形態7による光電変換装置の回路図である。
【図21】図20の回路図における列バッファアンプの構成例を示す回路図である。
【図22】図21における列バッファアンプ用バイポーラトランジスタの一例を示す平面図である。
【図23】図21のX1−X2線断面図である。
【図24】図21のY1−Y2線断面図である。
【図25】図20に示す回路図の光電変換装置の動作を説明するためのパルスタイミングチャートである。
【図26】本発明の実施形態8による光電変換素子の平面図である。
【図27】図26のX1−X2線断面図である。
【図28】図26のY1−Y2線断面図である。
【図29】図26のY3−Y4線断面図である。
【図30】図26〜図29に示す光電変換素子及びその読出回路の一例を示す回路図である。
【図31】図30に示す回路図の光電変換素子の動作を説明するためのパルスタイミングチャートである。
【図32】従来の光電変換素子の平面図である。
【図33】図32のX1−X2線断面図である。
【図34】図32のY1−Y2線断面図である。
【図35】図32のY3−Y4線断面図である。
【図36】従来の光電変換装置の平面図である。
【図37】図36のX1−X2線断面図である。
【図38】図36のY1−Y2線断面図である。
【図39】図36のY3−Y4線断面図である。
【図40】従来の光電変換装置の回路図である。
【図41】図40に示す光電変換装置の動作を説明するためのパルスタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 フォトダイオード
2 JFET
3 転送ゲート
4 リセットドレイン
5 リセットゲート
6a〜6c オーバーフロー制御領域
7 垂直走査回路
8 水平走査回路
10 P型半導体基板
11 N型ウエル領域
12 P型電荷蓄積領域
13 高濃度のN型半導体領域
14 N型ソース領域
15 P型ゲート領域
16 N型ドレイン領域
17 N型チャネル領域
18 P型電荷排出領域
19 P型ガードリング領域
20,20a〜20c 転送ゲート配線
21,21a〜21c リセットゲート配線
22,22a〜22d 垂直信号線
23 中継配線
24,24a〜24c リセットドレイン配線
25 ドレイン配線
26a〜26d 定電流源
27,27a,27b 水平信号線
28,28a,28b 出力バッファアンプ
29a〜29d 列バッファアンプ
30 リセットドレイン用コンタクト穴
31 中継配線接続穴
32 ドレイン用コンタクト穴
33 層間絶縁膜
40〜46 MOSトランジスタ
50,51 バイポーラトランジスタ
52 N型エミッタ領域
53 P型ベース領域
54 N型コレクタコンタクト領域
60 エミッタ電極
61 ベース電極
62 コレクタ電極
63 遮光膜
70 ソース配線
71 ドレイン配線
72 転送ゲート配線
73 リセットゲート配線
74 リセットドレイン配線
75 遮光膜
76 定電流源
77 バッファアンプ
78 出力バッファアンプ
100 高濃度N型半導体基板
101 N型半導体領域

Claims (8)

  1. 第1導電型半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1導電型半導体領域と、
    前記第1導電型半導体領域中に形成された第2導電型の電荷蓄積領域を有し、入射光に応じた電荷を生成して蓄積するフォトダイオードと、
    前記第1導電型半導体領域中に形成された第2導電型のゲート領域と、前記ゲート領域中に形成された第1導電型のソース領域及びチャネル領域と、前記第1導電型半導体基板上の、前記第1導電型半導体領域中に形成され、前記第1導電型半導体基板と電気的に接続された第1導電型のドレイン領域とを有し、ゲート領域で受け取った前記フォトダイオードからの電荷に応じた信号出力を生じる接合型電界効果トランジスタと、
    前記第1導電型半導体領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、前記フォトダイオードで生成、蓄積された電荷を前記接合型電界効果トランジスタのゲート領域に転送する転送ゲートと、
    前記第1導電型半導体領域中に形成された第2導電型の電荷排出領域を有し、前記フォトダイオードにおいて過剰に生成された電荷を排出し、また、前記接合型電界効果トランジスタのゲート領域の電位を制御するリセットドレインと、
    前記第1導電型半導体領域中の、前記フォトダイオードの電荷蓄積領域と、前記リセットドレインの電荷排出領域との境界領域に形成され、前記フォトダイオードにおいて過剰に生成された電荷を前記リセットドレインの電荷排出領域に導くオーバーフロー制御領域と、
    前記第1導電型半導体領域上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、前記接合型電界効果トランジスタのゲート領域と前記リセットドレインの電荷排出領域との電気的な接続状態を制御するリセットゲートと、
    を備えたことを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記第1導電型半導体基板が、高濃度の第1導電型半導体基板であること、
    を特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  3. 前記フォトダイオードは埋込型であり、前記フォトダイオードの第2導電型電荷蓄積領域の半導体表面近傍と、その周囲領域の半導体表面近傍に、高濃度の第1導電型半導体領域が連続して形成され、
    前記オーバーフロー制御領域は、半導体内部に形成された、第1導電型または第2導電型半導体領域よりなること、
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の光電変換素子。
  4. 請求項1から請求項3に記載された光電変換素子を画素として、この画素が二次元マトリクス状に複数配置され、
    前記画素の列毎に設けられた複数の垂直信号線と、
    前記画素の特定の行を選択して、前記画素からの信号を所望のタイミングで、前記垂直信号線に転送する垂直走査回路と、
    前記複数の垂直信号線を順次水平走査して、前記画素からの信号を水平信号線に転送する水平走査回路とを備えていること、
    を特徴とする光電変換装置。
  5. 請求項1から請求項3に記載された光電変換素子を各画素として、これを二次元マトリクス状に配置してなる光電変換装置において、
    前記各光電変換素子の、接合型電界効果トランジスタのゲート領域とリセットドレインの電荷排出領域とが、水平走査方向に隣り合って交互に配置され、
    水平走査方向に交互に配置された、前記各接合型電界効果トランジスタのゲート領域と各リセットドレインの電荷排出領域との境界領域上には、絶縁膜を介して、前記リセットゲートが配置され、
    前記各リセットゲートが少なくともリセットゲート配線によって水平走査方向に共通に接続され、
    前記リセットドレインの電荷排出領域がリセットドレイン配線によって水平走査方向に共通に接続されていること、
    を特徴とする光電変換装置。
  6. 請求項5に記載の光電変換装置において、
    前記リセットドレインの電荷排出領域は、その上に形成された層間絶縁膜に設けられたコンタクト穴を介して複数の光電変換素子当り1個の割合で前記リセットドレイン配線に接続されていること、
    を特徴とする光電変換装置。
  7. 前記リセットドレインの電荷排出領域を水平走査方向に共通に接続するコンタクト穴が、水平走査方向に配置された光電変換素子、2素子に1個の割合から、20素子に1個の割合で形成されていること、
    を特徴とする請求項6記載の光電変換装置。
  8. 請求項4から請求項7に記載された光電変換装置において、
    前記各光電変換素子の、フォトダイオードの電荷蓄積領域とリセットドレインの電荷排出領域とが、垂直走査方向に隣り合って交互に配置され、
    垂直走査方向に交互に配置された、前記各フォトダイオードの電荷蓄積領域と各リセットドレインの電荷排出領域との境界領域には、前記オーバーフロー制御領域が形成されていること、
    を特徴とする光電変換装置。
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