JP3782876B2 - 追い焚き機能付き燃焼装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風呂の追い焚き機能を備えた燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11には出願人が特公平2−3105号公報で提案している二缶二水路タイプの追い焚き機能付きの燃焼装置が示されている。二缶二水路タイプの燃焼装置は、給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3を別個のバーナ5a,5bによって給湯熱交換器2の加熱と追い焚き熱交換器3の加熱を行う型式のものであり、給湯側では、給水管11から供給される水をバーナ5aの燃焼火炎により給湯熱交換器2で加熱し、その加熱により得られる湯を給湯管14を通して所望の給湯場所に給湯する。
【0003】
一方、風呂側は、循環ポンプ17を駆動して、浴槽18内の湯水を追い焚き循環路23を通して循環させ、流水センサ19が循環水流を検出したときに、バーナ5bを燃焼して、追い焚き熱交換器3を通る循環湯水を加熱し、浴槽18内の湯水の追い焚きを行い、風呂温度センサ21が設定風呂温度を検出したときに、バーナ5bを燃焼停止して追い焚き動作を終了させるものである。
【0004】
浴槽18の湯張りを行うときには、給湯熱交換器2側で作り出した湯を湯張り通路24からホッパー29を介して追い焚き循環路23に導入し、この追い焚き循環路23を通して浴槽18にその湯を落とし込む。この湯張りに際しては、給湯熱交換器2側から浴槽18へ落とし込まれる流量が流量検出センサ26によって検出され、設定水位までの水量が落とし込まれたときに、浴槽18の湯張りを停止するものである。
【0005】
この図11に示す装置では、浴槽18の湯張りを行う場合、浴槽18内に残水がある状態で設定水量(設定水位までの水量)を落とし込むと、過剰の湯が張られ、残水量が多い場合には湯が浴槽18から溢れるという湯張りの無駄が生ずる。そこで、この装置では、湯張りを行う際には、循環ポンプ17を駆動して流水センサ19により、浴槽18内に残水があるか否かを判断し、残水があるときにはその残水量を検出し、設定水位に対応する設定水量までの残りの水量を演算により求めてその残りの水量を落とし込むようにしている。また、循環ポンプ17を起動して残水量の検出を行ったときに、流水センサ19からオン信号が得られないときには浴槽18内に残水が無いものと判断するが、この場合、追い焚き循環路の循環口の水位に満たない残水量があることを考慮し、まず最初に、設定水位に対応する設定水量の例えば60%の水量を落とし込んで浴槽18内の水量を検出し、次に設定水量(設定水位に対応する水量)までの残りの水量を落とし込むようにしている。
【0006】
前記浴槽18内の水量の検出は、ポンプ17を駆動して、浴槽18内の湯水を追い焚き循環路23を通して循環させて追い焚き熱交換器3で追い焚きし、その追い焚き熱量の情報と、その追い焚きによる浴槽18内湯水の温度上昇の情報に基づき予め与えられる次の(1)式により求められている。
【0007】
Q=IS×T×η/{1×(t2−t1)}・・・・・・・・(1)
【0008】
前記(1)式で、ISはバーナ5bによる追い焚き熱交換器3の追い焚き加熱熱量であり、Tは追い焚きの加熱時間であり、ηは熱効率であり、t1は追い焚き開始前の浴槽18内湯水の温度であり、t2は追い焚き開始後前記T時間経過後の浴槽18内湯水の検出温度であり、1は水の比熱である。
【0009】
このように、浴槽18内の残水量を検出してから、残りの設定水量までの水量を落とし込むことにより、正確に設定水位に対応する設定水量を湯張りすることができるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、この種の二缶二水路の装置は、給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3を別個のバーナ5a,5bで加熱する構成であるため、装置のより小型化を達成することができないという事情があり、このため、最近においては、給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3を一体化し、この一体化した給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3を共通のバーナにより燃焼加熱する一缶二水路タイプの燃焼装置が注目されている。
【0011】
図3には出願人が開発している一缶二水路式の追い焚き機能付き燃焼装置のシステム構成が示されている。同図において、器具ケース1内には給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3とが一体化されて配設されている。すなわち、複数の共通のフィンプレート4に給湯側の水管を貫通装着して給湯熱交換器2と成し、同じくフィンプレート4に追い焚き側の水管を貫通装着して追い焚き熱交換器3と成している。
【0012】
これら一体化された熱交換器の下方側には給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3を共通に加熱するバーナ5が配置されており、このバーナ5の燃焼の給排気を行う燃焼ファン6がバーナの下側に配置されている。バーナ5にはガス通路9が接続されており、このガス通路6には通路の開閉を行う電磁弁7(7a,7b),8とガスの供給量(バーナの燃焼熱量)を開弁量によって制御する比例弁10が介設されている。なお、前記比例弁10の開弁量制御は、具体的には、比例弁10に印加される電流(開弁駆動電流)の可変制御によって行われている。
【0013】
前記給湯熱交換器2の入側には給水管11が接続されており、この給水管11には給湯熱交換器2の入水温度(給水温度)を検出する給水温度検出センサ12と、給水(給湯)流量(湯張りの場合には湯張り流量)を検出する流量検出センサ13が設けられている。なお、給水管11の入口側は水道管に接続されている。
【0014】
前記給湯熱交換器2の出側には給湯管14が接続されており、この給湯管14は外部配管を介して台所等の所望の給湯場所に導かれている。前記給湯熱交換器2の出側の流路には給湯温度を検出する給湯温度センサ15が設けられている。これら、給水管11から給湯熱交換器2を経由して給湯管14に至る通路は給湯回路を構成する。
【0015】
前記追い焚き熱交換器3の入側には管路16の一端側が接続され、管路16の他端側は循環ポンプ17の吐出側に接続されている。そして、循環ポンプ17の吸込側と浴槽18は戻り管20によって接続されており、この戻り管20には浴槽18の循環湯水の温度を風呂温度として検出する風呂温度センサ21と流水を検出する流水センサ(流水スイッチ)19が設けられている。前記追い焚き熱交換器3の出側には往管22の一端側が接続され、往管22の他端側は浴槽18に接続されており、浴槽18から戻り管20を介して循環ポンプ17、管路16、追い焚き熱交換器3および往管22を介して浴槽18に至る通路は追い焚き循環路23を構成している。
【0016】
前記給湯熱交換器2の給湯管14と追い焚き循環路23(図3においては管路16)は湯張り通路24によって連通接続されており、この湯張り通路24には通路の開閉を行う電磁弁等により構成される注湯弁25が介設され、この湯張り通路24には浴槽18への湯張り水量(流量)を検出する流量検出センサ26が設けられている。
【0017】
前記流量検出センサ13、26、温度センサ12,15,21等のセンサ検出信号は制御装置27に加えられており、この制御装置27にはリモコン28が接続されている。このリモコン28には給湯温度を設定する給湯温度設定手段や、風呂温度を設定する風呂温度設定手段や、浴槽設定水量(浴槽設定水位)を設定する手段や、自動運転、追い焚き運転、湯張り運転等を指令する各種運転ボタンや、必要な情報を表示する表示部等が設けられている。
【0018】
前記制御装置27は各種センサ検出信号とリモコン28の情報を取り込み、内部に与えられているシーケンスプログラムに従い、給湯運転と、湯張り運転と、追い焚き運転を次のように制御する。
【0019】
例えば、台所等に導かれた給湯通路の水栓30が開けられ、流量検出センサ13により作動流量が検出されると、燃焼ファン6の回転が行われ、電磁弁7(7a,7b),8の開動作が行われてバーナ5に燃料ガスが供給されると共に、点火器(図示せず)の点火によりバーナ5の燃焼が行われ、給湯温度センサ15で検出される給湯温度がリモコン28で設定される給湯設定温度に一致するように比例弁10への開弁駆動電流を制御し、給湯熱交換器2を通る水をバーナ5の火炎により加熱して設定温度の湯を作り出し、この湯を給湯管14を介して給湯場所へ給湯する。
【0020】
そして、水栓30が閉められて、流量検出センサ13からオフ信号が出力されたときに、バーナ燃焼を停止し、給湯運転モードの動作を終了する。
【0021】
また、リモコン28により自動運転のモードや、湯張り運転モードが指令されると、注湯弁25が開けられる。そして、流量検出センサ13(又は26)により作動流量が検出されると、給湯運転の場合と同様にバーナ5の燃焼が開始し、給湯熱交換器2で作り出された湯は給湯管14、湯張り通路24を通り、さらに分岐して管路16から追い焚き熱交換器3を経て往管22を通る通路と戻り管20を通る通路の両側から浴槽18に湯が落とし込まれる。そして、設定水位に対応する湯の水量が落とし込まれたときに注湯電磁弁25が閉じられバーナ5の燃焼が停止して湯張り運転モードの動作が終了する。
【0022】
追い焚き運転モードの動作においては、注湯弁25が閉じられている状態で、循環ポンプ17が回転駆動され、浴槽18内の湯水の循環が追い焚き循環路23を介して行われ、風呂温度センサ21により浴槽の風呂温度が検出される。そして、風呂検出温度が風呂設定温度よりも低いときには、流水センサ19から流水オン信号を受けてバーナ5の燃焼が行われ、追い焚き循環路23を通して循環する浴槽湯水を追い焚き熱交換器3で加熱する。風呂温度センサ21により浴槽湯水の温度が風呂設定温度に達したことが検出されたときに、循環ポンプ17の停止とバーナ5の燃焼停止が行われて追い焚き運転モードの動作が終了する。
【0023】
上記の如く、一缶二水路風呂給湯器は、共通のバーナ5を用いて一体化された給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3を加熱する方式なので、別体に設けられた給湯熱交換器と追い焚き熱交換器をそれぞれ別個のバーナを用いて燃焼加熱する方式に比べ、装置構成の簡易化が図れ、これに伴い、装置(器具)の小型化とコスト低減が図れることになる。
【0024】
この種の一缶二水路タイプの燃焼装置においては、追い焚き単独運転を行うと、バーナ5の燃焼火炎によって給湯熱交換器2内の滞留している湯が加熱され、沸騰する虞が生じるという問題が生ずる。そこで、図3に示す装置では、このような沸騰現象を防止するため、バーナ5の燃焼面をA面とB面に区分し、電磁弁7aを開けることによりA面を燃焼させ、電磁弁7bを開けることによりB面を燃焼させるようにして、A面とB面の切り換え燃焼を可能とし、給湯熱交換器2側には前記バーナ5のA面の直上位置で給湯熱交換器2内の湯温又は水管の温度を検出する熱交温度センサ31aを設け、また、バーナ5のB面の直上位置に給湯熱交換器2内の湯温又は水管の温度を検出する熱交温度センサ31bを設け、例えば、熱交温度センサ31aが沸騰温度に近いリミット温度を検出したときにはバーナ5のA面の燃焼を停止してB面のみの燃焼を行い、熱交温度センサ31bの検出温度がリミット温度に達したときにはバーナ5のB面の燃焼を停止してA面の燃焼を行うという如く、バーナ5のA面とB面の燃焼を切り換えて交互に行い、熱交温度センサ31a,31bが共にリミット温度に達しているときにはA面とB面の燃焼をともに停止して追い焚き単独運転時における給湯熱交換器内湯温の沸騰を防止するようにしている。
【0025】
この図3に示す装置においても、浴槽18内の水量を追い焚き熱交換器4の追い焚き加熱熱量の情報とその追い焚きによる浴槽18内湯温の上昇分の情報とに基づき前記(1)式に示したような演算式を用いて検出されるが、このような一缶二水路タイプの燃焼装置であって、且つ、バーナ5の燃焼面を切り換え制御する構成としたときには、バーナ5のA面燃焼時における追い焚き熱交換器3の熱効率と燃焼面Bの燃焼時における追い焚き熱交換器3の熱効率とは異なるものであり、また、この追い焚き熱交換器3の熱効率は追い焚き循環路23を通る浴槽18内湯水の温度によって給湯熱交換器2側と追い焚き熱交換器3側との熱交換量(給湯熱交換器2に対する吸熱熱量)によって変化することが本発明者の検討により分かっており、バーナ5のA面燃焼時とB面燃焼時とを区別せずに同じ演算式を用いて浴槽18内の水量を演算しようとすると、たとえ、その演算式がA面とB面の一方側の燃焼時の演算式に適合していたとしても、他方側の燃焼面の燃焼時における演算式としては適合しないものとなり、そのため、一缶二水路タイプの燃焼装置においてバーナ5の燃焼面を切り換えて追い焚き燃焼を行うように構成した場合には、従来例のような1つの演算式を用いて浴槽18内の水量(残水量)を正確に求めることが困難になるという問題が生じ、その改善が望まれていた。
【0026】
A面燃焼時とB面燃焼時の熱効率の違いは図12によって説明できる。つまり、A面燃焼時はa点における温度が水温15℃であるとb点でもほぼ15℃である。これはB面が燃焼しておらず、送風のみがファンから行われているためである。b点からc点に行く間にA面での燃焼により水温は上昇する。これに対し、B面燃焼時にはa点における水温15℃からb点に行く間にB面での燃焼により水温が上昇する。ところが、b点からc点に行く間にA面が非燃焼状態であり、送風のみされているので、b点湯温よりc点湯温の方が温度が低くなる。つまり、送風によって冷却される程度がA面燃焼とB面燃焼で異なるために熱効率が異なる。本出願人はこのことに気づき正確な浴槽内水量を求めるには効率の違いを補正する必要があることに気づいた。
【0027】
なお、浴槽湯水の水量を追い焚き加熱熱量の情報とその追い焚き加熱による浴槽内湯水の温度上昇との情報により求めるものとしては、他に、特公平6−100371号公報においてその演算式が提案されているが、この特公平6−100371号公報の場合も二缶二水路タイプの燃焼装置であってバーナの燃焼面切り換えの燃焼制御は行われないタイプのものであり、この特公平6−100371号公報の浴槽水量の演算式を一缶二水路タイプであって、且つ、バーナの燃焼面が切り換え制御される装置に適合した場合には、同様に、たとえバーナの一方側の燃焼面に対して演算式を適合するように与えたとしても、バーナの他方側の燃焼面に対しては適合しないものとなってしまい、バーナの燃焼面切り換えのいかんに拘わらず浴槽内の水量を正確に求めることはできなくなるという問題が生ずる。
【0028】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、燃焼面の切り換え方式のバーナが用いられている場合においても、そのバーナの切り換え燃焼面のいかんに拘わらず浴槽内の水量を追い焚き熱加熱熱量とその追い焚きによる浴槽湯温の温度上昇の情報とに基づき、正確に検出することが可能な追い焚き機能付き燃焼装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、次のような手段を講じている。すなわち、第1の発明は、浴槽湯水を循環する循環ポンプ装備の追い焚き循環路と、この追い焚き循環路に介設され循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器と、この追い焚き熱交換器を燃焼加熱するバーナと、浴槽から前記追い焚き熱交換器の入口に至る追い焚き循環路の経路に設けられて循環湯水温度を風呂温度として検出する風呂温度センサとを備え、前記バーナによる追い焚き加熱熱量の情報と、この追い焚き加熱による浴槽湯水の温度上昇分の情報とを変数又は定数に含む解法データを用いて追い焚き加熱熱量と風呂温度上昇量の取り込み情報により浴槽内水量を求める浴槽水量検知部が設けられている追い焚き機能付き燃焼装置において、前記バーナは燃焼面が区分されて予め与えられる条件のもとで燃焼面が切り換え燃焼される構成と成しており、前記浴槽水量を求める解法データは燃焼面の各切り換え燃焼パターンごとに個別の専用データが与えられ、前記バーナ燃焼時における燃焼面の切り換え燃焼パターンを判別する燃焼面判別部が設けられ、浴槽水量検知部はバーナによる追い焚き加熱熱量とその追い焚き加熱による浴槽湯水の温度上昇分の情報を予め与えられるタイミングで取り込み前記燃焼面判別部で判別された燃焼面の切り換え燃焼パターンに対応する解法データを選択して浴槽内水量を求める構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0030】
また、第2の発明は、前記第1の発明の構成を備えたものにおいて、バーナ燃焼の給排気を行う燃焼ファンを備え、バーナの燃焼面切り換え状態での燃焼時に非燃焼面を通るファン風量による追い焚き熱交換器の冷却分の熱量を予め与えられるデータにより求め、バーナによる追い焚き加熱熱量から前記冷却分の熱量を差し引いて追い焚き加熱熱量を補正する追い焚き熱量補正部が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0031】
さらに、第3の発明は、前記第1又は第2の発明の構成を備えたものにおいて、追い焚きモードのバーナの動作パターンは燃焼面切り換えの各燃焼パターンと燃焼面の全面燃焼停止パターンとを含み、前記バーナが燃焼パターンから全面燃焼停止パターンに切り換わったときの全面燃焼停止時からの時間の経過に伴う追い焚き熱交換器の経時放熱データが予め与えられているデータ格納部と、燃焼面の全面燃焼停止時からの経過時間を計測する時間計測手段とを備え、浴槽水量検知部は、燃焼停止時からの経過時間に対応する放熱量を前記経時放熱データにより求め燃焼停止前の追い焚き加熱熱量から前記放熱量を差し引いて燃焼停止時からの時間の経過に伴う追い焚き加熱量を得て全面燃焼停止パターンの動作中における浴槽内水量を求める構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0033】
さらに、第の発明は、前記第1乃至第の何れか1つの発明の構成を備えたものにおいて、バーナの追い焚き燃焼中の追い焚き加熱熱量はサンプリング時間ごとにサンプリングされるバーナの燃焼加熱量とサンプリング時間との乗算値を累積して求める構成とし、浴槽内水量は風呂温度センサによって検出される風呂温度が予め設定される温度だけ段階的に上昇するごとに求めて順次更新記憶する構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0034】
さらに、第の発明は、前記第1乃至第の何れか1つの発明の構成を備えたものにおいて、追い焚き熱交換器は給湯熱交換器と一体化された一缶二水路式の熱交換器と成し、バーナは追い焚き熱交換器と給湯熱交換器を共通に加熱するバーナと成している構成をもって課題を解決する手段としている。
【0035】
上記構成の本発明において、バーナは燃焼面が区分されて、予め与えられる条件のもとで燃焼面が切り換え燃焼される構成となっており、本発明では、追い焚き加熱熱量とその追い焚き加熱による浴槽内湯温の温度上昇との情報に基づいて浴槽内水量を求める解法データが各燃焼面の切り換え燃焼パターンごとの個別の専用データとして与えられており、燃焼面判別部によりバーナの燃焼面切り換えの燃焼動作状態の燃焼パターンが判別されることにより、その判別された燃焼パターンの解法データが選択されて浴槽内水量が求められるので、動作状態の燃焼パターンに適合した解法データが使用されて浴槽内水量が求められるので、バーナのどの切り換え燃焼パターンにおいてもその燃焼パターンと解法データとの不整合の問題は生ずることはなく、どの切り換え燃焼状態においても浴槽内水量を正確に求めることが可能となるものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に基づき説明する。なお、本実施形態例における追い焚き機能付き燃焼装置のシステム構成は前記図3に示したものと同様であり、同一部分には同一符号を付してその重複説明は省略する。図1はバーナ5の燃焼面切り換えパターンのいかんに拘わらず、浴槽内水量を正確に求めるための回路構成を示すものであり、第1の実施形態例の回路構成は燃焼制御部32と、燃焼パターン切り換え制御部33と、データ格納部34と、燃焼駆動面判別部35と、時計機構36と、浴槽水量検知部37とを有して構成されている。
【0037】
前記燃焼制御部32は、給湯の燃焼熱量と、追い焚きの燃焼熱量の制御を行うが、ここでは、浴槽内水量の検出を行うための追い焚き燃焼の制御をメインとして示してある。この追い焚き燃焼に際しては、バーナ5の最大燃焼能力と最小燃焼能力の燃焼制御範囲が与えられており、燃焼制御部32は、この燃焼制御の範囲内で、予め与えられる制御形態で追い焚きの燃焼熱量の制御を行う。その燃焼制御形態としては、例えば、一定の最大燃焼能力で燃焼させたり、或いは最大燃焼能力で追い焚き単独運転を行っているときに、給湯熱交換器2内の湯温又は水管温度を検出する第1の熱交温度センサ31aと第2の熱交温度センサ31bの一方又は両方が沸騰温度に近い温度を検出した時には燃焼能力を下げる等の予め与えられる制御形態でもってバーナ5の追い焚き燃焼熱量を制御する。
【0038】
燃焼パターン切り換え制御部33には第1の熱交温度センサ31aと第2の熱交温度センサ31bのそれぞれの検出温度に対して沸騰温度に近い(沸騰温度よりも所定の温度だけ低い)オフ温度が与えられており、第1の熱交温度センサ31aがオフ温度を検出したときには、電磁弁7aを閉じて図4の(b)に示す如くバーナ5の燃焼面をB面に切り換え、B面の燃焼を行い、燃焼面のA面側は燃焼ファン6の風を通して第1の熱交温度センサ31a側を冷却させておき、次に、第2の熱交温度センサ31bがオフ温度を検出したときは電磁弁7bを閉じ、7aを開いて図4の(a)に示す如くA面の燃焼を行うという如く、バーナ5のA面とB面の燃焼を交互に切り換え制御する。
【0039】
燃焼駆動面判別部35は、前記燃焼パターン切り換え制御部33の燃焼面の切り換え情報を取り込み、バーナ5の燃焼駆動面がA面燃焼の状態であるか、B面燃焼の状態であるかを判別し、その判別結果を浴槽水量検知部37に加える。
【0040】
時計機構36はクロックやタイマ等により構成され、時間の計測機能とクロック信号の出力機能を有する。
【0041】
浴槽水量検知部37は、図2に示すように、データサンプリング部40と、追い焚き加熱量累積演算部41と、風呂温度1ステップ上昇判断部42と、浴槽内水量演算部43と、解法データ格納部44とを有して構成されている。データサンプリング部40は、時計機構36のクロック信号を利用して、所定のサンプリング時間間隔、この実施形態例ではサンプリング時間Δtを0.1秒とし、0.1秒間隔ごとに風呂温度センサ21で検出される風呂温度(浴槽内湯水温度)Tfと、燃焼制御部32による追い焚き加熱熱量のデータをサンプリングし、そのサンプリング結果を追い焚き加熱量累積演算部41に加える。また、データサンプリング部40は、サンプリング時間ごとに検出する風呂温度Tfのサンプリング結果を風呂温度1ステップ上昇判断部42に加える。なお、データサンプリング部40のデータサンプリング動作は、追い焚き指令の開始後追い焚き動作が終了するまで行われる。
【0042】
追い焚き加熱量累積演算部41は、前記データサンプリング部40により、追い焚き加熱熱量のデータがサンプリングされるごとにそのサンプリングされた追い焚き加熱熱量iSとサンプリング時間Δtとを掛け算し、サンプリング時間Δtでの追い焚き加熱熱量を求めるとともに、各サンプリング時間ごとに求められる追い焚き加熱熱量を累積演算する。例えば、サンプリング時間Δtごとに追い焚き加熱熱量がiS1,iS2,iS3・・・という如くサンプリングされたときには、追い焚き加熱熱量の累積演算値ISは、IS=Δt(iS1+iS2+iS3+・・・)という如く求められる。
【0043】
風呂温度1ステップ上昇判断部42にはステップ温度が与えられており、風呂温度センサで検出される風呂温度Tfがそのステップ温度上昇するごとに1ステップ上昇判別信号を浴槽内水量演算部43に加える。例えば、この実施形態例では図5に示す如く、ステップ温度として0.5℃の値が与えられており、風呂温度1ステップ上昇判断部42は検出される風呂温度Tfが0.5℃上昇するごとに、つまり、図5においては、風呂温度が38.0℃から38.5℃に上昇したときに、また、38.5℃から39.0℃に上昇したときという如く風呂温度が0.5℃段階的に上昇するごとに風呂温度1ステップ上昇判別信号を浴槽内水量演算部43に加えるのである。
【0044】
解法データ格納部44には追い焚き加熱熱量の情報とその追い焚き加熱熱量による風呂温度の上昇温度の情報とに基づき浴槽内水量を求めるための解法データが格納されており、この実施形態例では解放データは演算式のデータによってバーナ5の燃焼パターンごとに分けて与えられており、例えば、バーナ5のA面燃焼時の解法データの演算式は(2)式で与えられ、また、バーナ5のB面燃焼時の解法データの演算式は(3)式により与えられている。
【0045】
Q=IS×T×ηA/{1×(t2−t1)}・・・(2)
【0046】
Q=IS×T×ηB/{1×(t2−t1)}・・・(3)
【0047】
前記(2)式及び(3)式において、ISは前記追い焚き加熱量累積演算部41により求められる追い焚き加熱熱量の累積演算値であり、Tは追い焚き開始時からの追い焚き加熱時間であり、数字の1は水の比熱であり、(t2−t1)は風呂温度の上昇量をそれぞれ示している。また、(2)式のηAはバーナ5がA面燃焼のときの熱効率であり、(3)式のηBはバーナ5がB面燃焼したときの熱効率である。
【0048】
浴槽内水量演算部43は前記燃焼駆動面判別部35の判別信号により、バーナ5がA面燃焼状態であるかB面燃焼状態であるかの燃焼パターンの判別結果に基づき、解法データ格納部44に格納されている演算式を燃焼パターンに応じて選択する。すなわち、バーナ5がA面燃焼の状態のときには(2)式の演算式を選択し、バーナ5がB面燃焼のときには(3)式の演算式を選択する。そして、燃焼パターンに応じた演算式を用いて浴槽内水量Qを演算により求める。
【0049】
この実施形態例では、図5に示す如く、追い焚きが開始したときには、浴槽18から風呂温度センサ21の設置部に至る水管内の冷めた湯温を検出することとなるので、浴槽18内の湯温とは異なる温度を検出する恐れがあり、これを避けるために、図5に示す如く、追い焚き開始時に検出される風呂温度が1ステップ(0.5℃)上昇するまでは浴槽内水量内の演算を行わず、追い焚き開始時の温度に対し次の1ステップの温度の38.5℃が検出されたときに、浴槽18内の湯温が確実に検出されたものと判断して風呂温度が1ステップ(0.5℃)上昇するごとに浴槽内水量Qを求めて順次更新するようにしている。
【0050】
つまり、図5の例では、風呂温度が38.5℃になったときから次の1ステップ上昇した39.0℃になったときに浴槽内水量Qを演算により求め、次に風呂温度が1ステップアップした39.5℃になったときに再び浴槽内水量Qを演算により求めて更新するという如く、検出風呂温度が1ステップ段階的に上昇するごとに浴槽内水量を求めて更新していく。なお、これら各ステップごとに求める浴槽内水量Qは燃焼パターンに応じた演算式を選択使用して求めることとなる。
【0051】
このように第1の実施形態例では、A面燃焼とB面燃焼のバーナ5の燃焼パターンに応じて浴槽内水量を求める演算式を選択して浴槽内水量Qを求めるようにしているので、バーナ5の燃焼面が切り換えられても、その切り換えられた動作状態の燃焼パターンに適合した演算式が選択されて浴槽内水量を求めることができるので、浴槽内水量Qを正確に求めることが可能となる。
【0052】
また、この実施形態例では、追い焚きが開始された後直ちに浴槽内水量を求めるのではなく、浴槽18内の湯水が循環して風呂温度センサ21の設置位置に確実に到達した後に、つまり、追い焚きを開始したときから風呂検出温度が1ステップ上昇したときを起点として浴槽内水量を求めるようにしているので、追い焚き開始時に追い焚き循環路内の冷めた湯を浴槽内湯水温度と誤検出することは無くなるので、最初の演算のときから浴槽内水量を正しく求めることができる。
【0053】
さらに、この実施形態例では風呂検出温度が1ステップ段階的に上昇するごとに浴槽内水量を求めて更新するように構成しており、追い焚きが開始されてから時間が経過するにつれ、循環ポンプ17の追い焚き循環による浴槽内湯水の撹拌作用が進み、次第に均一した浴槽内湯温を風呂温度として検出できるようになるので、浴槽内水量の演算値が更新されるに従いより正しい浴槽内水量が得られるので、追い焚き終了時には最も信頼性の高い浴槽内水量が演算により得られて更新記憶されることとなり、したがって、浴槽内水量が設定水位に対応する設定水量よりも低い場合に、給湯熱交換器2側から設定水量までの湯を落とし込んで足し湯を行う場合においても、その設定水量までの足し湯の落とし込み水量をより正確に求めることができるという効果が得られるものである。
【0054】
次に本発明の第2の実施形態例を説明する。この第2の実施形態例は、図4に示す如くバーナ5のA面燃焼とB面燃焼を交互に切り換える場合に、燃焼していない側の燃焼面を通る燃焼ファン6による風量が追い焚き熱交換器3側を冷却する熱量分だけ追い焚き熱量を補正してより正確な浴槽内水量を求めるようにしたことである。このため、この第2の実施形態例では、前記第1の実施形態例の構成に加え、図1に示される如く追い焚き熱量補正部38が設けられていることである。データ格納部34には図4の(a)に示すA面燃焼の場合に燃焼がされていないB面を通るファン風量による追い焚き熱交換器3の冷却分の放熱熱量のデータと、同様に図4の(b)に示す如くB面燃焼時におけるA面を通る風量による追い焚き熱交換器2の冷却による放熱熱量のデータが格納されている。この放熱熱量は、予め実験や理論計算を行い、ファン風量の温度とファン風量等の冷却要因をパラメータとしたデータで与えられるものである。
【0055】
また、追い焚き熱量補正部38は、前記データ格納部34に格納されている冷却による放熱熱量の要因とるパラメータの例えば、ファン風量やファン風量の温度等のセンサ(図示せず)の検出データを取り込み、そのパラメータデータに応じた冷却分の放熱熱量をデータ格納部34のデータから求め(予め与えられる演算式、グラフデータ、表データ等のデータにより求め)前記浴槽水量検知部37の追い焚き加熱量累積演算部41で求められた追い焚き加熱熱量を取り込み、その追い焚き加熱熱量の累積演算値から放熱熱量を差し引いて追い焚き加熱熱量を補正し、その補正した追い焚き加熱熱量の累積演算値を浴槽内水量演算部43へ加えるようにする。
【0056】
この追い焚き加熱熱量の補正演算により、A面とB面の燃焼面切り換えによる非燃焼面を通るファン風量の風による追い焚き熱交換器の冷却による影響が考慮されたより正確な追い焚き加熱熱量が求められることとなり、これに伴いより正確な浴槽内水量を求めることが可能となるものである。
【0057】
次に本発明の第3の実施形態例を説明する。この第3の実施形態例は、図6に示す如く、バーナ5のA面燃焼とB面燃焼の切り換えを行うほかに、バーナ5の全面の燃焼停止を含む動作パターンによってバーナ5の燃焼面切り換えを行うものである。
【0058】
この燃焼面切り換えの動作例としては、例えば、第1の熱交温度センサ31aと第2の熱交温度センサ31bの検出温度に対して、沸騰温度に近いオフ温度と、そのオフ温度よりも低いオン温度をデータとして与え、A面燃焼のときに第1の熱交温度センサ31aがオフ温度に達したときにはA面燃焼からB面燃焼へ切り換えるようにし、このB面燃焼状態で第2の熱交温度センサ31bがオフ温度を検出したときにはB面の燃焼を停止し、このとき第1の熱交温度センサ31a側がオン温度まで低下していたときには再度図6の(a)に示す如くA面燃焼状態とし、第1の熱交温度センサ31aがオン温度まで低下していないときには図6の(c)に示す如くA面とB面をともに燃焼停止状態にし、第1の熱交温度センサ31aがオン温度まで低下したときに図6の(a)に示す如くA面燃焼状態にするものである。
【0059】
このように、この第3の実施形態例では図6の(a)に示すA面燃焼状態の燃焼パターンと、同図の(b)に示すようなB面燃焼のパターンと、同図の(c)に示す如くA面とB面がともに燃焼停止状態のパターンとの相互切り換えが第1の熱交温度センサ31aと第2の熱交温度センサ31bのそれぞれの検出温度に対して与えられるオン温度とオフ温度との関係に基づき燃焼パターンが切り換え制御されるものである。
【0060】
この図6に示すような燃焼パターンの切り換えを行う場合、追い焚きモードの運転時には、A面とB面の燃焼面がともに燃焼停止状態のときにも燃焼ファン6は回転駆動されるので、そのファン風量による追い焚き熱交換器の冷却による放熱が行われることとなるので、このA面とB面の全面燃焼停止による追い焚き熱交換器3の放熱熱量のデータがファン風量やファン風量の温度等のパラメータに応じた値でデータ格納部34に格納しておき、その放熱熱量のデータに基づき追い焚き熱量補正部38によりA面とB面の全面燃焼停止前の追い焚き加熱熱量(追い焚き加熱熱量累積演算値)からこのA面とB面の全面燃焼停止時における冷却分の放熱熱量を差し引いて追い焚き加熱熱量を補正するようにしたものである。それ以外は前記第1又は第2の実施形態例と同様である。
【0061】
この第3の実施形態例では、図6に示すようなバーナ5の各動作パターンの切り換えを行った場合においても、各パターンの動作状態のいかんに拘わらず、正確に浴槽内水量を求めることができるものである。
【0062】
次に本発明に関連する参考例を説明する。この参考例は、図7に示すように、バーナ5は燃焼面が区分されてなく、図7の(a)に示す如く全面燃焼の状態と全面燃焼停止の状態を切り換え制御する動作状態の燃焼装置において追い焚き燃焼モードの動作時に浴槽内水量を求める構成のものである。図7に示すバーナ5の燃焼切り換えの動作例としては、例えば、給湯熱交換器内の湯温を検出する温度サンサを給湯熱交換器側に設け、追い焚き運転時に、その給湯熱交換器側の温度センサが沸騰温度に近いオフ温度を検出したときには図7の(b)に示すようにバーナの燃焼停止を行い、その後一定時間或いは給湯熱交換器内湯温がオフ温度よりも低めに設定されたオン温度以下になったときに図7の(a)に示すように再びバーナ5を燃焼させるという如くバーナ5の燃焼切り換え制御が挙げられる。
【0063】
この参考例の動作例では、図7の(a)に示す全面燃焼状態時の浴槽内水量の解法データである演算式が浴槽水量検知部37の解法データ格納部44に与えられることとなる。そして、データ格納部34には図7の(b)に示す如くバーナ5が全面燃焼状態から全面燃焼停止状態となったときに、ファン風量による追い焚き熱交換器3の放熱熱量(放熱量)の時間とともに変化するデータが実験等により経時放熱データとして図8に示す如く求められてこの経時放熱データがデータ格納部34に格納されることになる。この経時放熱データは使用されるバーナ5の蓄熱特性に応じて与えられるものであり、バーナの蓄熱量が小さい場合には、バーナの燃焼停止後から直ちに放熱熱量が増加する図8の破線Bに示すデータとして与えられ、また、蓄熱量の大きいバーナが使用される場合には、バーナ5が全面燃焼停止した状態であっても、燃焼停止の直後にはバーナに大きな熱量が蓄積されているので、この非燃焼状態のバーナが熱源として機能し、このバーナの固有熱量がファン風量によって追い焚き熱交換器3に運ばれ、追い焚き熱交換器3がバーナ5の燃焼停止にも拘わらず逆に加熱される現象が生じ、その後バーナの蓄積熱量が放熱されるに従いバーナ自体の保有熱量が減少してファン風量による追い焚き熱交換器3の冷却による放熱が行われる、図8のAに示すパターンの経時放熱データがデータ格納部34に与えられることになる。このように、使用するバーナに応じた経時放熱データが実験等により予め求められてデータ格納部34に記憶される。
【0064】
この参考例では図7の(a)に示すようにバーナ5が全面燃焼状態にあるときには、解法データ格納部44に与えられている演算式によって浴槽内水量演算部43により浴槽内水量を求め、図7の(a)に示す全面燃焼状態から同図の(b)に示す全面燃焼停止状態にバーナの動作パターンが切り換わったときには、浴槽水量検知部37は時計機構36を利用してバーナの全面燃焼停止時からの時間を計測し、そのバーナの燃焼停止時からの時間の経過に伴うファン風量による追い焚き交換器3の冷却分の熱量が追い焚き熱量補正部38により求められる。そして、追い焚き熱量補正部38は、バーナ5の全面燃焼停止前に求められた追い焚き加熱熱量からバーナの全面燃焼熱量停止時からの時間の経過に伴うファン風量による放熱熱量のデータを差し引いてバーナ5の全面燃焼停止時における追い焚き加熱熱量を所定時間ごとに、或いは、図5に示すように風呂検出温度が1ステップアップするごとに順次求めて更新記憶する。
【0065】
この参考例では、バーナ5の全面燃焼停止時における経時放熱データが与えられてバーナの全面燃焼停止時からの経過時間に応じた放熱熱量のデータが求められて追い焚き加熱熱量が補正されるので、この補正された追い焚き加熱熱量を用いることによって得られる浴槽内水量Qのデータを正確に求めることが可能となるものである。なお、図8に示すような経時放熱データはファン風量(又はファンの回転数)やファン風量の温度をパラメータとして与え、データ格納部34に与えたデータから実際に放熱熱量を求める場合には、そのパラメータの要素であるファン風量(又はファン回転数)やファン風量の温度等を検出し、その検出データに対応した経時放熱データを選択して放熱熱量を求めることによりファン風量やファン風量温度が変化しても、その変化に応じた放熱熱量が的確に求まるので、追い焚き加熱熱量の補正をより正確に行うことが可能となるものである。
【0066】
本発明は上記各実施形態例に限定されることはなく様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記第1、第2、第3の実施形態例では、バーナ5をA面とB面の2面に区分したが、バーナ5は3面以上の面に区分して各面の燃焼切り換えを行うようにしてもよい。この場合も、各燃焼面ごとの浴槽水量Qを求める演算式等の解法データが各燃焼パターンごとに与えられることとなる。
【0067】
なお、上記参考例における全面燃焼停止中の追い焚き加熱熱量の補正の構成は前記図6の(c)に示す全面燃焼停止中の動作時に追い焚き加熱熱量を求める構成として適用することが可能である。
【0068】
また、バーナの動作状態のパターンは図9に示す如く、A面燃焼のパターンとB面燃焼のパターンとAB両面燃焼のパターンを切り換え制御するようにしてもよく、また、図10に示す如く、A面燃焼のパターンとB面燃焼のパターンとA,B両面燃焼のパターンとA,B全面の燃焼停止状態のパターンとを予め与えられる動作条件のもとで切り換え制御する構成としてもよいものである。
【0069】
さらに、上記各実施形態例では一缶二水路タイプの燃焼装置を例にして説明したが、本発明は二缶二水路タイプの燃焼装置や、給湯機能を省略した追い焚き機能のみの燃焼装置にも適用されるものである。これら二缶二水路タイプの燃焼装置や追い焚き機能のみの燃焼装置においても、風呂の追い焚きを行う場合に、例えば風呂の沸き上がりが近くなったときにはバーナを全面燃焼させずに燃焼面を切り換えて燃焼能力を落として穏やかに追い焚きを行うように燃焼制御する場合があり、このような場合に、バーナの燃焼面が切り換え制御された場合においても、そのバーナの切り換え動作のいかんに拘わらず浴槽内水量を正しく求めることができるという効果が得られる。
【0070】
さらに、上記各実施形態例では浴槽内水量を求める解法データを演算式により与えたが、これを表データやグラフデータで与えてもよいものである。
【0071】
さらに、浴槽内水量を求める解法データを演算式により与える場合には、必ずしも上記実施形態例で示した演算式に限定されるものではなく、バーナの各燃焼パターンに適した演算式を様々な形態で与えるようにしてもよい。また、熱効率η(ηA,ηB)は定数で与えてもよいが、特に一缶二水路タイプの燃焼装置の場合には、熱効率ηは風呂温度によって変化するので、熱効率ηを風呂温度の関数として与えることにより、浴槽内水量をさらに一層正確に求めることが可能となる。
【0072】
【発明の効果】
本発明はバーナの燃焼面を切り換えて追い焚きを行う場合に、各燃焼パターンごとに浴槽内水量を求める解法データを与え、追い焚き運転に際しては、バーナの燃焼状態が何れの燃焼パターンの燃焼状態であるかを判断し、その燃焼状態のパターンに適合した解法データを選択して浴槽内水量を求めるように構成したものであるから、追い焚き燃焼パターンに整合した適切な解法データを用いて浴槽内水量が求められるので、バーナの燃焼パターンのいかんに拘わらず浴槽内水量を正確に求めることが可能となる。
【0073】
また、バーナの燃焼面切り換えによって追い焚き燃焼が行われる場合、非燃焼面を通るファン風量による追い焚き熱交換器の冷却分を追い焚き加熱熱量から差し引いて追い焚き加熱熱量を補正する構成とした発明にあっては、非燃焼面の風量による放熱分による誤差を無くしてより正確に浴槽内水量を求めることができるという効果が得られる。
【0075】
さらに、検出される風呂温度が予め設定される温度だけ段階的に上昇するごとに浴槽内水量を順次求めて更新する構成とした発明にあっては、浴槽内湯温は時間の経過に伴い追い焚き循環により撹拌されて浴槽内湯温がより均一化されるので、浴槽内水量が順次更新されるごとに浴槽内水量はより正確な値に近づいて行き、追い焚き運転の終了時には最も正確な浴槽内水量が更新記憶される状態となるので、その浴槽内水量の値はより信頼性の高い値となり、したがって、浴槽内水量が設定水位に対応する設定水量よりも小さい場合に設定水量までの足し湯等の水量を求める場合においても、その設定水量までの残りの水量を正確に求めることができ、浴槽水量を設定水量に正確に制御することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例の要部構成を示すブロック図である。
【図2】浴槽水量検知部の詳細を示すブロック図である。
【図3】本発明が適用される追い焚き機能付き燃焼装置の一実施形態例のシステム構成図である。
【図4】第1および第2の実施形態例のバーナ燃焼面の切り換え動作の説明図である。
【図5】風呂温度の検出サンプリング動作と浴槽内水量Qの更新演算の関係を示す説明図である。
【図6】本発明の第3実施形態例のバーナ燃焼面切り換え動作の説明図である。
【図7】 本発明に関連する参考例におけるバーナ燃焼の切り換え動作の説明図である。
【図8】バーナの全面燃焼停止状態時におけるファン風量に基づく追い焚き熱交換器の放熱熱量の経時変化データの説明図である。
【図9】バーナ燃焼面の切り換え動作の他のパターンの説明図である。
【図10】バーナ燃焼面のさらに他の切り換え動作の説明図である。
【図11】本出願人が提案している従来例の追い焚き機能付き装置の説明図である。
【図12】バーナの燃焼面切り換えによって熱効率が異なることの理由の説明である。
【符号の説明】
32 燃焼制御部
33 燃焼パターン切り換え制御部
35 燃焼駆動面判別部
37 浴槽水量検知部
38 追い焚き熱量補正部
41 追い焚き加熱量累積演算部
42 風呂温度1ステップ上昇判別部
43 浴槽内水量演算部

Claims (5)

  1. 浴槽湯水を循環する循環ポンプ装備の追い焚き循環路と、この追い焚き循環路に介設され循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器と、この追い焚き熱交換器を燃焼加熱するバーナと、浴槽から前記追い焚き熱交換器の入口に至る追い焚き循環路の経路に設けられて循環湯水温度を風呂温度として検出する風呂温度センサとを備え、前記バーナによる追い焚き加熱熱量の情報と、この追い焚き加熱による浴槽湯水の温度上昇分の情報とを変数又は定数に含む解法データを用いて追い焚き加熱熱量と風呂温度上昇量の取り込み情報により浴槽内水量を求める浴槽水量検知部が設けられている追い焚き機能付き燃焼装置において、前記バーナは燃焼面が区分されて予め与えられる条件のもとで燃焼面が切り換え燃焼される構成と成しており、前記浴槽水量を求める解法データは燃焼面の各切り換え燃焼パターンごとに個別の専用データが与えられ、前記バーナ燃焼時における燃焼面の切り換え燃焼パターンを判別する燃焼面判別部が設けられ、浴槽水量検知部はバーナによる追い焚き加熱熱量とその追い焚き加熱による浴槽湯水の温度上昇分の情報を予め与えられるタイミングで取り込み前記燃焼面判別部で判別された燃焼面の切り換え燃焼パターンに対応する解法データを選択して浴槽内水量を求める構成とした追い焚き機能付き燃焼装置。
  2. バーナ燃焼の給排気を行う燃焼ファンを備え、バーナの燃焼面切り換え状態での燃焼時に非燃焼面を通るファン風量による追い焚き熱交換器の冷却分の熱量を予め与えられるデータにより求め、バーナによる追い焚き加熱熱量から前記冷却分の熱量を差し引いて追い焚き加熱熱量を補正する追い焚き熱量補正部が設けられている請求項1記載の追い焚き機能付き燃焼装置。
  3. 追い焚きモードのバーナの動作パターンは燃焼面切り換えの各燃焼パターンと燃焼面の全面燃焼停止パターンとを含み、前記バーナが燃焼パターンから全面燃焼停止パターンに切り換わったときの全面燃焼停止時からの時間の経過に伴う追い焚き熱交換器の経時放熱データが予め与えられているデータ格納部と、燃焼面の全面燃焼停止時からの経過時間を計測する時間計測手段とを備え、浴槽水量検知部は、燃焼停止時からの経過時間に対応する放熱量を前記経時放熱データにより求め燃焼停止前の追い焚き加熱熱量から前記放熱量を差し引いて燃焼停止時からの時間の経過に伴う追い焚き加熱量を得て全面燃焼停止パターンの動作中における浴槽内水量を求める構成とした請求項1又は請求項2記載の追い焚き機能付き燃焼装置。
  4. バーナの追い焚き燃焼中の追い焚き加熱熱量はサンプリング時間ごとにサンプリングされるバーナの燃焼加熱量とサンプリング時間との乗算値を累積して求める構成とし、浴槽内水量は風呂温度センサによって検出される風呂温度が予め設定される温度だけ段階的に上昇するごとに求めて順次更新記憶する構成とした請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の追い焚き機能付き燃焼装置。
  5. 追い焚き熱交換器は給湯熱交換器と一体化された一缶二水路式の熱交換器と成し、バーナは追い焚き熱交換器と給湯熱交換器を共通に加熱するバーナと成している請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の追い焚き機能付き燃焼装置。
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