JP3782389B2 - 燃料油輸送車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料油輸送車両に関し、例えば、複数種類の燃料油を区分して積載することができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
原油からは、重油、ナフサ、軽油、灯油、ガソリンなど各種の燃料油を精製することができ、車両、重機などの原動機の燃料として広く利用されている。
そして、これら原動機に使用する油種は、例えば、ガソリンエンジンにはガソリン、ディーゼルエンジンには軽油などといったように、原動機の種類によって規定されている。
このように、原動機に使用できる油種が複数あるため、これらの輸送には、輸送タンクが複数のタンク室に区画されたタンクローリーを用いるのが一般的である。
タンクローリーには、輸送タンクが4キロリットル程度の小型のものから20キロリットル程度の大型のものまで各種製造されている。これら輸送タンクは、1キロリットル〜4キロリットルのタンク室に区画されている。また、消防上の理由からタンク室の最大容量は4キロリットル程度となっている。
【0003】
図6は、従来の輸送タンクの構造を説明するための図であり、輸送タンクを底から見たところを示している。
輸送タンク102は、例えば、容量4キロリットルであり、容量2キロリットルのタンク室104、及び容量1キロリットルのタンク室103、105に区画されている。
それぞれの区画には、同じ種類の燃料油を積載することもできるし、タンク室ごとに異なる燃料油を積載することもできる。
タンク室103、104、105の底部には、それぞれ低弁110、111、112が設けられている。これら低弁110〜112は、個別に開閉することができる。
【0004】
低弁110〜112は、それぞれ配管131に接続されており、低弁110〜112から排出された燃料油は、配管131、流量計125、配管133などを経由して吐出口121、123から排出される。吐出口121、123は、それぞれ吐出弁120、122により開閉することができる。吐出口121、123から排出された(荷下ろしされた)燃料油は、給油所の燃料タンクなどに供給される。切替ハンドル115により、配管131を経由して輸送される燃料油を重力、吸引、又は吐出に切り替えることができる。
また、流量計125と配管133の間には切替バルブ127が設けてあり、燃料油を流量計125を通す場合と、通さない場合を切り替えることができるようになっている。
【0005】
この輸送タンクを搭載した燃料輸送車両は、例えば、ガソリン、軽油などの燃料を積載し、これらを建築現場で重機などのエンジンに給油するのに利用される。これらエンジンで使用する燃料には、ガソリン、軽油など、各種のものがあり、建築現場でそれぞれ対応する燃料を供給する必要がある。まず、燃料供給業者は、燃料の注文を受けて、各種燃料の量を見積もり、タンク室に積載する燃料を決める。ここでは、例えば、タンク室103にガソリンを積載し、タンク室104、105に軽油を積載したとする。
建築現場に到着し、ガソリンエンジンに対しては、低弁110を開いてタンク室103内のガソリンを配管131を経由して供給する。そして、ディーゼルエンジンに対しては、低弁111又は低弁112を開いてタンク室104、105内の軽油を配管131を経由して供給する。このようにして、燃料供給業者は複数の建築現場を回って燃料を供給する。
また、荷下ろしの際の混油を防止する従来の技術として下記の公報がある。
【0006】
【特許文献1】
特開閉10−236599
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、タンク室103〜105内の燃料油を荷下ろしすると、タンク内を空にしても、タンク室103〜105が配管131を共用しているため、これらの配管に燃料油が残留してしまう。
そのため、タンク室103〜105に異なる種類の燃料油が積載されている場合、燃料供給(荷下ろし)の際にこれら配管に残っていた異種の燃料油が混油してしまうという問題があった。
【0008】
例えば、ガソリンエンジンにガソリンを供給した後、ディーゼルエンジンに軽油を供給すると、配管131に残留していたガソリンが混油した軽油をディーゼルエンジンに供給してしまう。そして、このような混油を避けるために、小型のタンクローリーに関しては、例え空のタンク室があっても実質一種類の燃料油しか輸送することができなかった。これは、小口に荷下ろしする場合、混入する燃料油の割合が大きくなることに加え、例えば、軽油に灯油が混入すると税法上の問題が生じるためである。
また、積載量20キロリットルなどの大型のタンクローリーに関しては、例えば、灯油、軽油、ガソリンなどと所定の順序で荷下ろしする必要があり、荷下ろしに時間がかかるという問題があった。これは、灯油、軽油にガソリンが混油すると問題が生じるのに対し、ガソリンに灯油、軽油が多少混油しても実用上問題ないといったように、多少混ざっても良い油種と、混ざっては困る油種があるためである。
【0009】
そこで、本発明の目的は、配管に残留した燃料油による混油を防止することができる燃料油輸送車両を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、複数のタンク室に区画された燃料油タンクと、前記各タンク室に接続した配管系と、前記配管系に設けられ、前記タンク室内の燃料油を吐出する吐出口と、を具備した燃料油輸送車両であって、前記タンク室の少なくとも一つには、互いに独立した複数個の配管系が接続していることを特徴とする燃料油輸送用車両を提供する。
請求項2に記載の発明では、前記タンク室と前記配管系は開閉可能な弁体を介して接続していることを特徴とする請求項1に記載の燃料油輸送車両を提供する。
請求項3に記載の発明では、少なくとも1の前記配管系は、複数個の前記タンク室に接続していることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の燃料油輸送車両を提供する。
請求項4に記載の発明では、前記タンク室内の底部に設けられ、前記弁体が配設された凹部と、前記凹部を導通する導通手段と、を具備したことを特徴とする請求項2、請求項3、又は請求項4に記載の燃料油輸送車両を提供する。
請求項5に記載の発明では、前記タンク室に複数個配設された前記弁体のうち、選択した1つの弁体を開閉可能とし、他の前記弁体を閉状態にロックするロック機構を設けたことを特徴とする請求項2、請求項3、又は請求項4に記載の燃料油輸送車両を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図1〜4を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
タンク室5、6、7(図2)が形成された輸送タンク1において、タンク室5、7に関してはそれぞれ低弁11、14が設けられており、タンク6に関しては低弁12、13が設けられている。
低弁11と低弁12は配管15により連接しており、低弁13と低弁14は配管16により連接している。低弁11、12、及び配管15を含む配管系51と、低弁13、14、及び配管16を含む配管系52は独立している。
例えば、タンク室5にガソリンを積載し、タンク室7に軽油を積載するとする。この場合、低弁12をガソリン用、低弁13を軽油用とすることにより、タンク室6は、ガソリンと軽油の何れをも積載することができる。
独立した配管系51と配管系52をそれぞれガソリン用、及び軽油用として使用するため、配管に残留した燃料油により混油が生じるのを防止することができる。
【0012】
(2)実施形態の詳細
図1は、本実施の形態に係る燃料油輸送車両99の側面を示した図である。
燃料油輸送車両99は、積載量4キロリットルの小型のタンクローリーである。燃料油輸送車両99は、荷台に燃料油を積載する輸送タンク1を搭載している。輸送タンク1の内部は隔壁A、Bにより3つのタンク室5、6、7に区画されている。各燃料室の上部には、注油口5a、5b、5cが設けられており、個別に燃料油を注入できるようになっている。
また、タンク室5内の燃料油はホース61により、荷下ろしすることができ、タンク室7内の燃料油はホース62により荷下ろしすることかできる。
タンク室6は、後述するように低弁が2つ設けられており、これらを選択的に開閉する手段を用いることにより、ホース61、又はホース62から荷下ろしすることができる。
【0013】
図2は、本実施の形態の燃料油輸送車両に搭載された輸送タンク1を説明するための図であり、タンクの底部から見たところを示している。
図2に向かって左方向が車両先頭方向である。輸送タンク1には、車両先頭方向から隔壁A、Bにより区画され、タンク室5、6、7が形成されている。一例として、タンク室5、7の積載容量は1キロリットルであり、タンク室6の積載容量は2キロリットルであるとする。
タンク室5と、タンク室7の底部には、開閉することができる弁体を備えた低弁11、14がそれぞれ設けられており、タンク室6の底部には2つの低弁12、13が設けられている。これら、低弁11〜14には、例えば、燃料油輸送車両の側面など、低弁11〜14から離れた位置から個別に開閉できる開閉機構が設けられている。
低弁11、12は、配管系51を経由して荷下ろしし、低弁13、14は、配管系52を経由して荷下ろしするようになっている。
【0014】
まず、配管系51の構成について説明する。配管系51は、配管15、25、27、切替弁21、ポンプ23、コック42、吐出口35、41、流量計31などから構成されている。
低弁11及び低弁12は、配管15に接続している。そして配管15は、切替弁21に接続している。切替弁21は、タンク室5などに積載した燃料油を排出する場合と、逆にポンプ23を用いて外部から燃料油を吸引する場合を切り替える弁である。
切替弁21は、配管25、27を介して吐出口35に接続している。吐出口35は、ホース61(図1)に接続しており、荷下ろし先の燃料タンクにはこのホース61を用いて荷下ろしされる。また、配管25の先端には、コック42と吐出口41が設けられている。コック42は、通常は閉じておく。吐出口41は、例えば燃料油をポンプ23で吸引する際に使用する。
配管27には流量計31が設けられており、荷下ろしした燃料油の量を計量している。また、図示しないが配管27の流量計31より配管25側には逆止弁が設けてあり、燃料油の逆流(流量計31から配管25に向かう方向)を防止している。
【0015】
配管系52は、配管16、26、28、切替弁22、ポンプ24、コック44、吐出口36、43、流量計32などから構成されている。
低弁13及び低弁14は、配管16に接続している。そして配管16は、切替弁22に接続している。切替弁22は、タンク室7などに積載した燃料油を排出する場合と、逆にポンプ24を用いて外部から燃料油を吸引する場合を切り替える弁である。
切替弁22は、配管26、28を介して吐出口36に接続している。吐出口36は、ホース62(図1)に接続しており、荷下ろし先の燃料タンクにはこのホース62を用いて荷下ろしされる。また、配管26の先端には、コック44と吐出口43が設けられている。コック44は、通常は閉じておく。吐出口43は、例えば燃料油をポンプ24で吸引する際に使用する。
配管28には流量計32が設けられており、荷下ろしした燃料油の量を計量している。また、図示しないが配管28の流量計32より配管26側には逆止弁が設けてあり、燃料油の逆流(流量計32から配管26に向かう方向)を防止している。
【0016】
このように、配管系51と、配管系52は独立しているため、例えば配管系51をガソリンに使用し、配管系52を軽油に使用するといったように、油種によって使い分けることができる。このため、配管系に残留した燃料油による混油を防止することができる。
【0017】
図3は、タンク室6内の底部を上から見たところを示した図である。
タンク6の底部には底部よりくぼんだ凹部12a、13aが形成されている。そして、凹部12a、13aの底部にそれぞれ弁体12、13が配設されている。
タンク室6は、このように凹部12a、13aが形成されているため、例えば、低弁13を閉じた状態で低弁12を開き、低弁12から燃料油を全て排出した場合、低弁13の凹部13aに燃料油が残ってしまう。このように、閉じている低弁12、13に燃料油が残留するのを防ぐため、本実施の形態では、低弁12、13を導路60で連接した。
【0018】
導路60は、凹部12aの側面と凹部13aの側面を繋ぐ、タンク室6の底に形成した溝であり、溝の深さはおおよそ低弁12、13の凹設部の深さとなっている。
そのため、低弁12が開き、低弁13が閉じている場合、低弁13の凹設部に残留する燃料油は、導路60を経由し、低弁12から排出される。このように導路60は、凹部12、13を導通する導通手段を構成している。
なお、タンク室6の底面は、導路60の部分が最も低くなっており、燃料油は、重力により導路60に集められるようになっている。
このようにして、タンク室6に異種の燃料油に積み替えた場合、低弁12、13の凹設部に残留している燃料油による混油を防ぐことができる。
また、タンク室6に3つ以上の凹部が形成され、弁体が配設されている場合は、これらが全て連通するように導路60を形成する。
更に、導路60の形態は、必ずしも溝である必要はなく、例えば、凹部12aと凹部13aの底付近を導通する管状部材(パイプ)としても良い。
【0019】
また、本実施の形態では、低弁12、13の一方を開閉可能にし、他方を平常対にロックするロック機構が備えられている。
これは、作業員がタンク室6内の油種を誤認し、誤った燃料油を荷下ろしするのを防ぐためである。
即ち、タンク室6が、ガソリン、軽油など、異種類の燃料油を入れ替えて使用することができるため、例えば、作業員が、タンク室6にガソリンが積載されているのにも関わらず、軽油が積載されているもの勘違いし、顧客に誤った燃料油を供給する場合も考えられる。そのため、本実施の形態では、荷下ろし作業の安全性を高めるため、以下に説明するようなロック機構を構成した。
【0020】
図4は、ロック機構を説明するための図である。図4(a)は、タンク室6を上から見たところを示した図である(ただし、注油口5bは記していない)。また、図4(b)は、タンク室6の中心を通る縦方向の断面図である。
図4(a)に示したように、タンク室6の上部にはハンドル21a、22aが回転自在に取り付けられており、図4(b)に示したように各ハンドルはそれぞれロッド21b、22bにより低弁21、22に連接している。
ハンドル21a、22aを回転させると、上下方向に移動するようになっている。そして、ハンドル21a、22bがロッド21b、22bを介して連接しているため、ハンドル21a、22aが上下移動すると、これに伴って低弁21、22も上下移動し、これによって低弁21、22が開閉するようになっている。なお、ハンドル21a、22aが上に移動すると、低弁21、22がそれぞれ開き、ハンドル21a、22aが下に移動すると低弁21、22がそれぞれ閉じるようになっている。
【0021】
図4(a)に示したように、タンク室6の上部にはロック蓋38が設けられており、ハンドル21a、22aの中央に設けられた回転軸39で回転自在に保持されている。
ロック蓋38は、一方のハンドルが操作可能に露出しているとき、他方のハンドルがロック蓋38に覆われるように、回転軸39に対して不対称な形状をしている。図4(a)の状態では、ハンドル21aがロック蓋38に覆われ、ハンドル22aが露出している。この状態で、ロック蓋38を180度回転すると、今度はハンドル22aがロック蓋38に覆われ、一方、ハンドル21aが露出している。このように、ロック蓋38を用いることにより、ハンドル21a、22aのうち、一方が操作可能となる。
【0022】
また、図4(b)に示したように、ロック蓋38を回転させるためには、露出しているハンドル22aを回転させて下方向に移動し、低弁22を閉じないとロック蓋38がロッド22bやハンドル22aに当たり、回転できないようにロック蓋38の高さが設定されている。そのため、ロック蓋38を回転させるためには、ハンドル21a、22bを下方向に移動し、低弁21、22の双方を閉じておく必要がある。このように、ロック蓋38を構成することにより、低弁21、22のうち、一方を開く場合は、他方の低弁は必ず閉じた状態となっている。
以上のようにロック蓋38を構成することにより、作業者が一方の低弁の開閉操作を行う場合、他方の低弁が必ず閉じた状態となっている。
このため、作業者が誤って異なった油種の燃料油を供給するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、ロック蓋38による機械的な機構によるロック機構の一例を説明したが、ロック機構は、これに限定するものではなく、他の機械的な機構によって構成しても良いし、又は電子回路などを用いた電気式のロック機構としても良い。
【0023】
図示しないが、輸送タンク1は、燃料油輸送車両に搭載されており、燃料油の輸送に使用される。
以下に、建築現場の重機などに燃料油を供給する手順について説明する。
まず、その日の顧客からの注文を集計し、タンク室5にガソリンを1キロリットル積載し、タンク室6、7に軽油をそれぞれ2キロリットル、1キロリットル積載したとする。このとき、低弁11〜14は何れも閉じた状態となっている。また、輸送タンク1に燃料を積載する前に、配管系51、52は空の状態にしておく。
そして、燃料油輸送車両を建築現場に移動し、燃料油の供給を開始する。ガソリンエンジンに対しては、ホース61を延ばしてホース先端の吐出口をガソリンエンジンの給油口に挿入し、低弁11を開く。すると、重力によりタンク室5内のガソリンが配管系51を輸送され、ガソリンエンジンに供給される。以上の作業を繰り返し、次々にガソリンエンジンにガソリンを給油していく。
なお、ホース61の先端には、作業員が手動で給油の実行と停止を操作できる手動弁が配設してある。そして、ガソリンエンジンに給油する間は低弁11を開いた状態に保ち、作業員はこの手動弁を操作しながら次々ガソリンエンジンに給油する。
【0024】
ガソリンエンジンの給油が終了したら、ホース61をホースリールに収納し、次に、ホース62を延ばしてホース先端の吐出口をディーゼルエンジンの給油口に挿入する。そして、低弁13、又は低弁14を開いてタンク室6又はタンク室7内の軽油をディーゼルエンジンに給油する。軽油は重力により配管系52を輸送される。ホース62の先端にはホース61と同様の手動弁が配設してあり、作業者は、この手動弁を操作しながら次々ディーゼルエンジンに給油していく。
このようにして、燃料油の給油が終了すると、燃料油輸送車両は、次の建築現場に向かう。
なお、以上では、エンジンに燃料油を供給したが、この他に、建築現場に設置した燃料貯蔵用のタンクに給油する場合もある。
以上に説明したように、ガソリンを輸送する配管系51と軽油を輸送する配管系52が独立しているため、何れの油種に対しても、配管に残留した燃料油による混油を防止することができる。
【0025】
次に、本実施の形態に係る輸送タンク1の変形例について説明する。図5(a)〜(c)は、何れもタンク室の区画と、低弁、及び配管系の構成を模式的に示した図である。
図5(a)は、本実施の形態の第1の変形例に係る輸送タンク65を説明するための図である。
輸送タンク65は、隔壁により、5つのタンク室67〜71に区画されている。これらのタンク室67、68、70には、それぞれ低弁67a、68a、70aが設けられている。また、タンク室69には、低弁69a、69bが、タンク室71には低弁71a、71bが設けられている。低弁67a〜71bは、個別に開閉できるようになっている。
そして、低弁67a、68a、69aは、配管系72により連接され、低弁69b、70a、71aは、配管系73により連接されている。低弁71bには、配管系73が設けられている。
【0026】
輸送タンク65は、タンク室69を配管系72と配管系73で共有しているので、例えば、配管系72を油種A用、配管系73を油種B用とすると、タンク室69は、油種A、Bの何れも積載することができる。また、タンク室71は、配管系73と配管系74で共有しているので、配管系74を油種C用とすると、タンク室71は、油種B、Cの何れも積載することができる。
この例では、輸送タンク65を5つのタンク室に区画したが、タンク室は任意に区画することができる。
【0027】
図5(b)は、本実施の形態の第2の変形例に係る輸送タンク75を説明するための図である。
輸送タンク75は、隔壁により4つのタンク室76〜79に区画されている。タンク室76、77、79にはそれぞれ低弁76a、77a、79aが配設されている。また、タンク室78には3つの低弁78a、78b、78cが配設されている。これら低弁76a〜79aは、個別に開閉できるようになっている。
低弁76aと低弁78aは、配管系80に接続されており、低弁77aと低弁78bは、配管系81に接続されている。また、低弁78cと低弁79aは、配管系82に接続している。
このように、タンク室78は、互いに独立した配管系81、82、83に接続しているので、3種類の燃料油に対応することができる。即ち、タンク室76を油種A用、タンク室77を油種B用、タンク室79を油種C用とすると、タンク室78には、油種A、B、Cの何れをも積載することができる。
タンク室に3種類の以上の弁体を配設することにより、一つのタンク室でより多くの種類の燃料油に対応することができる。
【0028】
図5(c)は、本実施の形態の第3の変形例に係る輸送タンク85を説明するための図である。
タンク室85は、隔壁により3つのタンク室86、87、88に区画されている。
タンク室86〜タンク室88の底には、それぞれ低弁86a〜88aが配設されている。これらの低弁は、個々に開閉することができる。
配管系90は、低弁86aと低弁87aに接続されており、配管系91は、低弁87aと低弁88aに接続されている。配管系90と配管系91は独立している。
低弁86a、88aは、単に開閉を行う弁であるが、低弁87aは、配管90と配管91を選択して管路を開くことができる三方弁となっている。
即ち、低弁87aには、配管90と配管91の何れかを選択して弁体を開くことができ、実質的に連動する複数の弁体を格納した弁となっている。
低弁87aは、設置面積を小さくすることができるため、例えば容量1キロリットルの小さいタンク室においても配設することができる。
また、四方弁など、燃料油の更に多くの切り替え先を有する低弁を用いても良い。
【0029】
以上の輸送タンク1により以下のような効果を得ることができる。
(1)油種ごとの配管系を独立させることにより、配管系に残留した燃料油による混油を防止することができる。
(2)一つのタンク室に複数の配管系を接続することにより、このタンク室を複数の油種で共用することができる。
(3)一台の燃料油輸送車両に複数種類の燃料油を混載することができる。
(4)配管系が油種ごとに設けられているので、複数の油種を同時に荷下ろしすることができる。そのため、荷下ろしに要する時間を大幅に短縮することができる。4キロリットルの輸送タンク1を用いた実験では、荷下ろし時間が半分程度になった。
【0030】
以上、本発明の1実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、配管に残留した燃料油による混油を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る燃料油輸送車両の側面を示した図である。
【図2】本実施の形態の燃料油輸送車両に搭載された輸送タンクを説明するための図である。
【図3】タンク室の底部を上から見たところを示した図である。
【図4】ロック機構を説明するための図である。
【図5】本実施の形態の変形例を説明するための図である。
【図6】従来の輸送タンクの構造を説明するための図である。
【符号の説明】
1 輸送タンク
5 タンク室
6 タンク室
7 タンク室
11 低弁
12 低弁
13 低弁
14 低弁
15 配管
16 配管
21 切替弁
22 切替弁
23 ポンプ
24 ポンプ
25 配管
26 配管
27 配管
28 配管
31 流量計
32 流量計
35 吐出口
36 吐出口
41 吐出口
42 コック
43 吐出口
44 コック
99 燃料油輸送車両

Claims (5)

  1. 複数のタンク室に区画された燃料油タンクと、
    前記各タンク室に接続した配管系と、
    前記配管系に設けられ、前記タンク室内の燃料油を吐出する吐出口と、
    を具備した燃料油輸送車両であって、
    前記タンク室の少なくとも一つには、互いに独立した複数個の配管系が接続していることを特徴とする燃料油輸送車両。
  2. 前記タンク室と前記配管系は開閉可能な弁体を介して接続していることを特徴とする請求項1に記載の燃料油輸送車両。
  3. 少なくとも1の前記配管系は、複数個の前記タンク室に接続していることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の燃料油輸送車両。
  4. 前記タンク室内の底部に設けられ、前記弁体が配設された凹部と、
    前記凹部を導通する導通手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項2、請求項3、又は請求項4に記載の燃料油輸送車両。
  5. 前記タンク室に複数個配設された前記弁体のうち、選択した1つの弁体を開閉可能とし、他の前記弁体を閉状態にロックするロック機構を設けたことを特徴とする請求項2、請求項3、又は請求項4に記載の燃料油輸送車両。
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