JP3782385B2 - シーリング剤の注入・抜き取り兼用ホースセット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パンクしたタイヤへのシーリング剤の注入、及び注入されたシーリング剤のタイヤからの抜き取りの双方に用いることができ、使用済シーリング剤の回収作業を便宜にかつ清浄に行いうるシーリング剤の注入・抜き取り兼用ホースセットに関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】
近年、パンクしたタイヤにシーリング剤を注入することにより、パンクを応急的に修理するシステムが多用されている。
【0003】
このシステムでは、図7に略示するように、シーリング剤aを収容する金属製の耐圧容器bに、開閉バルブeを有するキャップを装着するとともに、前記開閉バルブeの注入口e1と高圧空気源c、及び開閉バルブeの吐出口e2とタイヤの空気バルブtとを夫々耐圧ホースh1、h2で連結する。
【0004】
そして、高圧空気源cからの高圧空気を開閉バルブeをへて供給することで、容器b内に収容されているシーリング剤aをタイヤ内に圧送せしめ、その後、引き続いて充填される高圧空気によりタイヤをポンプアップする。この状態でタイヤを走行させることによって、パンク穴が応急的にシールされる。
【0005】
しかし、前記システムは応急的な修理であるため、応急修理後速やかに、自動車整備工場などのタイヤ補修場所に持ち込み、新品タイヤへの交換、或いは専門の修理業者による補修処理が行われる。
【0006】
このとき、応急修理したタイヤからシーリング剤を抜き取ることが必要であり、従来、タイヤのビード部をリムから落とし、タイヤチェンジャーにて慎重にタイヤをリムから取り外した後、タイヤを立てて底に溜まったシーリング剤をカップなどでまとめてすくい出している。しかしこの方法では、タイヤチェンジャーで取り外す際にシーリング剤がタイヤから漏れ出し易く、周囲を汚損させるという問題がある。
【0007】
そこで、空気バルブを取り除いたバルブ取付孔からタイヤ内にホースを挿入し、シーリング剤を抜き取ることが提案されるが、タイヤがパンクする頻度が非常に少ないため、タイヤ補修場所に抜き取り用の専用ホースや回収容器を常備させることは難しく、その実施を困難なものとしていた。
【0008】
他方、前記システムに代わり、非耐圧性の変形容易なプラスチック容器を用い、この容器を手で圧搾(押圧)することによりシーリング剤をタイヤに注入し、しかる後、この容器を取り外し、タイヤに別途コンプレッサを接続してポンプアップするシステムが、例えば特許文献1に紹介されている(前者を一体システム、後者を分離システムという場合がある)。この分離システムでは、容器自体が安価であるため、品質保証期限切れを起こした未使用のシーリング剤を容器ごと回収可能であり、コストの低減や環境への悪影響防止などへのメリットが期待できる。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−166713号公報
【0010】
そこで本発明者は、前記分離システムに着目し、いったんパンク修理に使用した使用済み容器を、タイヤ補修場所でシーリング剤をタイヤから抜き取る際の回収容器としても使用することを提案した。即ち、図8に示す如く、前記プラスチック容器iを変形から復帰させる際に生じる吸引力を利用し、バルブ取付孔t0から挿入したホースjを介してタイヤ内のシーリング剤aを直接前記容器iに回収させるのである。こうすることで、タイヤ補修場所に専用の回収容器を常備させる必要がなくなり、回収作業を便宜にかつ清浄に行うことができる。しかも、このものを、品質保証期限切れの未使用シーリング剤の回収廃棄の処理ルートにものせうるなど処理ルートの一本化にも貢献できる。
【0011】
そしてそのためには、注入に使用したホースjを抜き取りにも使用可能であることが重要となる。
【0012】
このとき、抜き取り作業では、前図の如く、プラスチック容器iをタイヤよりも低く位置させて吸引する都合上、前記ホースjの長さを300〜500mm程度確保することが必要である。しかし、ホース長さを300mm以上とした場合には、低温環境下で注入作業をする際、シーリング剤の粘度上昇によって注入性が著しく損なわれるという問題がある。又ホースjが長がすぎるため、例えば製品の化粧用外箱内にコンパクトに収納することが困難となり、外箱等の大型化を招く。なおホースjを折り曲げて収納した場合には、その折り曲げ部が、抜き取り時の吸引によって偏平に潰れてしまうため、抜き取りを困難なものとしてしまう。
【0013】
本発明は、このような状況に鑑みなされたもので、シーリング剤の抜き取り作業、及び低温環境下での注入作業を容易としながらも、例えば化粧用外箱等へのコンパクトな収納を可能としたシーリング剤の注入・抜き取り兼用ホースセットの提供を目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、シーリング剤を収納するシーリング剤容器に一端を連結でき、かつパンクしたタイヤの空気バルブに他端を連結することにより、該空気バルブからシーリング剤を注入してパンクしたタイヤを応急的に修理しうる第1のホース体と、
この第1のホース体の前記他端に接続アダプタを介して接続でき、車両から取り外されたタイヤの前記空気バルブを取り除いたバルブ取付孔から該タイヤ内に挿入することにより、前記注入されたシーリング剤を抜き取って回収可能とする延長用の第2のホース体とを具えるとともに、
前記第1のホース体は長さL1が50〜250mm、第2のホース体は長さL2が100〜250mm、かつ長さの和L1+L2が300〜500mm、
しかも前記接続アダプタは、外端に、外径Doが前記第1、第2のホース体の内孔の内径Diよりも0〜0.5mmの範囲で大としかつ前記第1、第2のホース体の内孔に嵌入されることにより接続される第1、第2の接続管部を有することを特徴としている。
【0015】
又請求項2の発明では、前記接続アダプタは、前記第1、第2の接続管部の間にフランジ部を設けたことを特徴としている。
【0016】
又請求項3の発明では、前記第1、第2のホース体は、その内孔の内径Diがともに同一であることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は、本発明の注入・抜き取り兼用ホースセット1(以下ホースセット1という場合がある)が、シーリング剤容器2に連結される前の保管状態を概念的に示す正面図である。
【0018】
図1において、ホースセット1は、シーリング剤のタイヤTへの注入に使用する第1のホース体20と、この第1のホース体20に接続アダプタ21を介して接続されることにより、該第1のホース体20とともにシーリング剤のタイヤTからの抜き取りに使用される延長用の第2のホース体22とを具えて構成される。
【0019】
又前記シーリング剤を収納するシーリング剤容器2は、円筒状の胴部5と、その上端に設けられかつ取出し口4を有する小径な首部6とを具え、本例では、前記胴部5と首部6とが円錐状のショルダー部7を介して滑らかに連なって形成される場合を例示している。
【0020】
なおシーリング剤は、周知の如く、ゴムラテックスを主成分とした例えば粘度40cps(20℃)前後の粘性の高い液状体であり、要求により粘着付与剤や凍結防止剤などを配合して構成される。
【0021】
ここで、前記シーリング剤容器2では、前記胴部5を手によって押圧(圧搾)し、それに伴う容積減少によって、収容するシーリング剤を取出し口4から押し出してタイヤ内に注入する。このように、従来の如き高圧空気を用いることがないため、シーリング剤容器2には高い耐圧性能は不要であり、従って、合成樹脂を用いた非耐圧性容器として安価に提供することが可能となる。このシーリング剤容器2に要求される耐圧強度としては、200〜450kPaの範囲であり、高圧空気を用いた従来システム(前記一体システム)の金属容器(耐圧強度は1Mpa以上)に比して非常に低いものとなっている。
【0022】
しかしながら、このようなシーリング剤容器2においては、
▲1▼ 手による圧搾が容易であること;
▲2▼ ガスバリア性(耐ガス透過性)によってシーリング剤中のアンモニアや水分等の抜けを防止し、シーリング剤の品質保証期間を長期に確保すること;
▲3▼ 容器本体自体の機械的強度や耐候性を確保すること;
が重要となる。
【0023】
従って、シーリング剤容器2では、前記▲1▼の圧搾性のために、前記胴部5を円筒状に形成して変形を円滑かつ容易としており、特に本例では、前記胴部5と首部6とを前記ショルダー部7で継ぐことにより、更に変形しやすいものとしている。
【0024】
又前記▲2▼、▲3▼のために、少なくとも胴部5の周壁を、図2に拡大して示す如く、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂を用いた内層5i、中層5m、及び外層5oを含む3層以上の積層構造とするとともに、前記中層5mをガスバリア性樹脂によって形成している。
【0025】
なおガスバリア性樹脂として、エチレン・酢酸ビニル共重合体のけん化物、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメタキシリレンジアミンアジペートなどが知られており、これらは何れも好適に使用できる。特に、エチレン・酢酸ビニル共重合体のけん化物、例えばエチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)は、価格、ガスバリア性、或いは環境問題等の観点からより好ましく使用できる。
【0026】
又前記内層5i及び外層5oには、機械的強度(耐久性や耐衝撃性等を含む)、及び耐候性を付与するために、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどが使用できる。この時、内層5iと外層5oとで合成樹脂の種類を違えることもできるが、同じ合成樹脂を用いることが、生産性の観点から好ましい。又シーリング剤容器2では、圧搾性を良くするだけでなく、ヒビや折れなどを生じることなく繰り返して変形しうることが必要であり、そのために、本例では、剛性よりも柔軟性を重視した低密度ポリエチレンを使用している。
【0027】
なお、胴部5の前記周壁における厚さは、特に、前記中層5mをエチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)により、かつ前記内層5i及び外層5oを低密度ポリエチレンにより形成した場合には、前記中層5mの厚さtmを0.1〜0.8mm、内層5i及び外層5oの各厚さti、toを0.3〜0.6mmの範囲とするのが好ましい。前記厚さtmが0.1mm未満では、ガスバリヤ性が不十分となってシーリング剤の品質を長期間保証することが難しくなり、逆に、0.8mmを越えると過剰品質となって、コストアップとなる。
【0028】
又前記厚さti、toが、0.3mm未満では、破れ易くなって必要な耐圧強度(200〜450kPa)を確保することが難しく、逆に0.6mmを越えると硬くて変形し難く、圧搾性に不利となる。
【0029】
又シーリング剤容器2は、前記保管状態では、周知の如く、前記取出し口4は、アルミ箔などの破通容易なパッキン材8によって密封され、かつ前記首部6に着脱自在に螺着される保護キャップ9によって保護されている。
【0030】
そして、シーリング剤注入時には、図3の如く、前記保護キャップ9を取り外した後、ホースセット1のうちの第1のホース体20の一端E1を、連結キャップ3を介して前記首部6に連結する。
【0031】
この連結キャップ3は、本例では、前記首部6に螺着するキャップ本体10の上蓋部10Aに、第1のホース体連結用の管状の連結管部11を上に突設している。又前記上蓋部10Aの下面には、前記パッキン材8を破通させうる先鋭管部12を下に突設しており、この連結管部11の上端と先鋭管部12の下端とは、内孔である導通孔3Aによって導通している。なお、第1のホース体20と連結キャップ3とは、保管時(図1)に予め接続しておくことが好ましい。
【0032】
そして図4に示すように、第1のホース体20の他端E2を、パンクしたタイヤTの空気バルブtに差し込んで連結した後、シーリング剤容器2を手によって圧搾し、それに伴う容積減少により、シーリング剤を第1のホース体20をへて空気バルブtからタイヤ内に注入しうる。なお注入に際しては、予め前記空気バルブtからはバルブコアを取外しておく。又注入後は、前記第1のホース体20が取り外された空気バルブtにバルブコアを戻し、この状態でコンプレッサによってタイヤをポンプアップし、その後、直ちにタイヤを所定時間、通常10分程度走行させることによってパンク穴を応急的に修理するのである。
【0033】
しかしながら、この応急修理したタイヤには、応急修理後速やかに、自動車整備工場などのタイヤ補修場所に持ち込み、新品タイヤに交換、或いは専門の修理業者によるパンク穴の補修処理が必要となる。このとき、注入時に使用した前記第1のホース体20及びシーリング剤容器2を、未使用の第2のホース体22とともにタイヤ補修場所に持ち込み、これらを用いて、応急修理されたタイヤからシーリング剤を抜き取り、かつシーリング剤容器2に回収するのである。
【0034】
詳しくは、図5に示すように、一端E1がシーリング剤容器2に連結された第1のホース体20の他端E2に、接続アダプタ21を介して延長用の第2のホース体22の一端F1を接続し、かつその他端F2を、タイヤTの空気バルブtを取り除くことにより露出させたバルブ取付孔toからタイヤT内に挿入させる。そして、前記シーリング剤容器2の変形/復帰を手によって繰り返し、復帰させる際に生じる吸引力を利用してシーリング剤を抜き取り、シーリング剤容器2に回収するのである。
【0035】
こうすることにより、タイヤ補修場所に専用の回収容器やホースを常備させる必要がなくなり、しかも回収作業を便宜にかつ清浄に行うことが可能となる。又回収品を、品質保証期限切れの未使用シーリング剤の回収廃棄の処理ルートに、のせうるなど処理ルートの一本化が期待できる。
【0036】
ここで、シーリング剤を抜き取りするためには、同図の如く、シーリング剤容器2をたてて吸引する必要があり、このとき、タイヤTよりも低所に位置させて吸引することが好ましい。そのためには少なくとも300mm以上のホース長さが必要となる。しかし、ホース長さが300mm以上となると、逆に、シーリング剤の注入に際しての抵抗が大きくなり、特に冬期などの低温環境下では、温度低下に伴うシーリング剤の粘度上昇と相俟って注入作業を難しくするという問題が発生する。
【0037】
又ホース長さが250mmより大と、シーリング剤容器2に比して長すぎると、例えばこのシーリング剤容器2の化粧用外箱内にコンパクトに収納することができずに、外箱等の不必要な大型化を招く。これはホースが、抜き取り時の吸引によっても潰れない充分な剛性を有することが必要であるからであり、もしホースを折り曲げて収納した場合には、その折り曲げ部が、吸引によって偏平に潰れてしまい、抜き取りが困難なものとなってしまうからである。
【0038】
そのために、本発明では、前述の如く、第1のホース体20と、第2のホース体22とを接続アダプタ21を介して接続可能に構成し、注入の際には第1のホース体20のみを使用し、抜き取りの際には第1のホース体20に第2のホース体22を接続して使用するのである。
【0039】
このとき、図1の如く前記第1のホース体20の長さL1を50〜250mm、かつ第2のホース体22の長さL2を100〜250mm、しかも前記長さの和L1+L2を300〜500mmとすることが必要である。前記長さL1が50mm未満では、タイヤTに近づき過ぎて注入作業がし辛くなり、逆に250mmより大では、冬期などの低温環境下での注入性を著しく阻害するとともに、材料コスト及び収納性の不必要な悪化を招く。又前記長さL2が100mm未満および前記和L1+L2が300mm未満では、シーリング剤が抜き取り難くなり、逆に長さL2が250mmより大および和L1+L2が500mmより大では、材料コスト及び収納性の不必要な悪化を招く。
【0040】
又前記接続アダプタ21では、図6に示すように、前記第1、第2のホース体20、22の各内孔20i、22iに嵌入される第1、第2の接続管部21A、21Bを外端に具える。この第1、第2の接続管部21A、21Bの間には、本例では、フランジ部21Cが周設され、前記第1、第2のホース体20、22の端面と当接することにより嵌入深さを規制している。
【0041】
ここで、前記接続管部21A、21Bの外径DoA、DoB(総称するときDoという)は、前記第1、第2のホース体20、22の内孔20i、22iの内径DiA、DiB(総称するときDiという)よりも0〜0.5mmの範囲で大、即ち差DoA−DiA、及び差DoB−DiBが、ともに0mmより大かつ0.5mm以下に設定している。前記差が0mm以下では、抜き取り時、接続部分からホース体内に空気が入ってシーリング剤を吸引し難くさせ、逆に0.5mmを越えると、填め合いがきつすぎて前記第1、第2のホース体20、22との接続を難くさせる。なお前記第1、第2のホース体20、22は、その内径DiA、DiBを同一とすることが、シーリング剤の流れを円滑にするために好ましく、特に外径も同一とすることがホース材料の共通化のためにさらに好ましい。なお前記第1、第2のホース体20、22は、シーリング剤の流れを把握するために、内部が透視可能な透明(半透明も含む)な樹脂材料で形成するのが望ましい。
【0042】
又第1、第2のホース体20、22では、シーリング剤の注入、抜き取り作業を容易とするために、曲げこわさが30〜150Mpaの樹脂材料を使用するのが望ましい。曲げこわさが30Mpa未満では、ホース体20、22が柔らかすぎ、抜き取り時、シーリング剤が溜まっている部位にホース先端を的確に差し込むことが難しく、又途中で折れ曲がって、シーリング剤が通らなくなるという問題も発生する。逆に曲げこわさが150Mpaを越えると、ホース体20、22が硬すぎて曲がらなくなり、無理に曲げると折れてしまうなど注入、抜き取りともに作業性が悪くなるとともに、空気バルブtへの接続も難しくなる。
【0043】
ここで、前記「曲げこわさ」とは、JIS K7106の「片持ちばりによるプラスチックの曲げこわさ試験方法」に準拠して測定したプラスチック材料の曲げこわさであって、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)では約10Mpa、EVA(エチレン酢酸ビニル)では約50Mpa、PE(ポリエチレン)では約130Mpa、PP(ポリプロピレン)では約700Mpaである。従って、EVA及びPEが好適に使用できる。
【0044】
又前記接続管部21A、21Bでは、その外端の前記フランジ部21Cからの長さL0を5mm〜20mmとすることが好ましく、5mm未満では、接続が不十分となり、抜き取り時にホースが湾曲する際、ホース体20又はホース体22が外れる恐れがある。又長さL0が20mmを越えると、接続し難くかつ材料コストの不必要な上昇を招く。なお本例では接続を容易とするために、接続管部21A、21Bの外端に、軸心との角度θが8〜30度のテーパ面部を形成している。
【0045】
又前記接続管部21A、21Bでは、シーリング剤の流れを円滑にするために、その内径DDの、前記外径Doとの差Do−DDを2.0〜2.5mmとするのが好ましい。差Do−DDが2.0mm未満では、接続管部21A、21Bの剛性が不十分となって、抜き取り時にホースが湾曲する際、ホース体20又はホース体22が外れる恐れがあり、又2.5mmを越えると、シーリング剤の流れが悪化するなど抜き取り作業性が悪くなる。
【0046】
又第1のホース体20としては、注入時に空気バルブtにはずれないように連結させるために、その内径Diを、バルブステムの外径(乗用車用では8.0mm)よりも0.5〜1.0mm小とすることが好ましく、従って、例えば乗用車用では、前記内径Diを、7.0〜7.5mmの範囲に設定するのが良い。又第2のホース体22では、バルブ取付孔t0から容易に挿出入させるために、その外径を、バルブ取付孔t0の内径(乗用車用では11.58mm)よりも2.0〜2.5mm小とするのが好ましく、例えば乗用車用では、前記外径を、9.0〜9.5mmの範囲に設定するのが良い。
【0047】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0048】
【実施例】
図1に略示する注入・抜き取り兼用ホースセットを、表1の仕様で試作し、これらを用いてシーリング剤のタイヤ内への注入作業性、及び注入したシーリング剤のタイヤからの抜き取り作業性をテストし、夫々評価した。なおホース体及び接続アダプタは、何れもポリエチレン樹脂で形成し、またシーリング剤容器の仕様は表2に示した。
【0049】
(1)注入作業性:
第1のホース体をシーリング剤容器に装着し、図4の如く、空気バルブからシーリング剤を注入したときの作業性を、作業者のフィーリングにより○(良い)、×(悪い)で評価した。
【0050】
(2)抜き取り作業性:
注入作業で使用した使用済みの第1のホース体に第2のホース体を連結し、図5の如く、バルブ取付孔からタイヤ内のシーリング剤を抜き取りしたときの作業性を、作業者のフィーリングにより○(良い)、×(悪い)で評価した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】
本発明は叙上の如く構成しているため、パンクしたタイヤへのシーリング剤の注入作業、及び注入された使用済シーリング剤のタイヤからの抜き取り回収作業を便宜にかつ清浄に行うことができる。又特に、低温環境下での注入作業効率を高めつつ、前記抜き取り回収作業効率を向上することができ、しかもホースの化粧用外箱等へのコンパクトな収納を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の注入・抜き取り兼用ホースセットの一実施例が、シーリング剤容器に連結される前の保管状態を概念的に示す正面図である。
【図2】シーリング剤容器の壁体を拡大して示す断面図である。
【図3】第1のホース体をシーリング剤容器に接続した状態を示す断面図である。
【図4】注入作業の状態を示す線図である。
【図5】抜き取り作業の状態を示す線図である。
【図6】接続アダプタを拡大して示す断面図である。
【図7】従来のパンク修理システム(一体システム)を説明する線図である。
【図8】分離システムにおける問題を説明する線図である。
【符号の説明】
2 シーリング剤容器
20 第1のホース体
21 接続アダプタ
21A、21B 第1、第2の接続管部
21C フランジ部
22 第2のホース体
Claims (3)
- シーリング剤を収納するシーリング剤容器に一端を連結でき、かつパンクしたタイヤの空気バルブに他端を連結することにより、該空気バルブからシーリング剤を注入してパンクしたタイヤを応急的に修理しうる第1のホース体と、
この第1のホース体の前記他端に接続アダプタを介して接続でき、車両から取り外されたタイヤの前記空気バルブを取り除いたバルブ取付孔から該タイヤ内に挿入することにより、前記注入されたシーリング剤を抜き取って回収可能とする延長用の第2のホース体とを具えるとともに、
前記第1のホース体は長さL1が50〜250mm、第2のホース体は長さL2が100〜250mm、かつ長さの和L1+L2が300〜500mm、
しかも前記接続アダプタは、外端に、外径Doが前記第1、第2のホース体の内孔の内径Diよりも0〜0.5mmの範囲で大としかつ前記第1、第2のホース体の内孔に嵌入されることにより接続される第1、第2の接続管部を有することを特徴とするシーリング剤の注入・抜き取り兼用ホースセット。 - 前記接続アダプタは、前記第1、第2の接続管部の間にフランジ部を設けたことを特徴とする請求項1記載のシーリング剤の注入・抜き取り兼用ホースセット。
- 前記第1、第2のホース体は、その内孔の内径Diがともに同一であることを特徴とする請求項1又は2記載のシーリング剤の注入・抜き取り兼用ホースセット。
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- 2002-09-26 JP JP2002281476A patent/JP3782385B2/ja not_active Expired - Fee Related
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