JP3782167B2 - カートリッジ自動搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気カートリッジテープ(以下、単に「カートリッジ」と記す)を記録媒体としてデータの記録、再生を行う磁気テープ装置に対してカートリッジの自動搬送を行うカートリッジ自動搬送装置に関する。
【0002】
近年、磁気テープ装置においても自動化が進んでおり、複数のカートリッジをセル機構の棚にセットしてある状態で、前記カートリッジ自動搬送装置が処理に必要なカートリッジを前記棚から取り出し、磁気テープ装置に搬送するというようなカートリッジ自動搬送装置が必要になってきている。
【0003】
ところで、前記カートリッジ自動搬送装置の制御のように、サーボ制御を必要とするロボット制御は一般にファームウェアで制御されている。また、前記カートリッジ自動搬送装置は、メカ的なバラツキや、カートリッジ自動搬送装置を使用してからの使用環境や、使用時間等により、カートリッジ自動搬送装置を駆動するためのモータが必要とするトルクも装置毎に違ってくる。この違いは、摩擦変動によるもの、機構的なバラツキによるものが主な原因ではないかと考えられている。
【0004】
前記のような事態が発生しても、カートリッジ自動搬送装置を制御しているファームウェアにおいてその装置のバラツキを吸収すれば、どのような磁気テープ装置にも簡単に対応が可能となる。また、カートリッジ自動搬送装置にメカ部を組み込む際に精密な精度を出して組むことは大きな労力を必要とし、それにかかる経費も馬鹿にならない。このため、ある程度の精度で装置を組み立て、その後、ファームウェアによる補正で制御する必要が出てきた。
【0005】
更に、装置の自動化が進むにつれ、装置の無人化に対する要求は大きくなってきている。このため、多数のカートリッジを保管し、磁気テープ装置に対してカートリッジを搬送して記録/再生等を自動的に行うライブラリ装置に対する期待もますます大きくなっている。しかし、前記カートリッジ自動搬送装置を前記ライブラリ装置と結合してカートリッジの自動搬送制御を行った場合でも、リーダブロックが抜けているカートリッジが有ったり、カートリッジ自動搬送装置内部にある各種検出機構が破損してしまった場合には、カートリッジの自動搬送ができず、オペレータによる操作が必要となってしまう。
【0006】
そこで、前記検出機構が破損してしまったような装置においても、内部のカートリッジを取り出すことができれば、処理を続行することができる。このため、オペレータや保守員の手を煩わせずに自動的に処理を続行するような必要性がある。このことはエラーした時のリトライ制御の強化にも繋がってくる。また、オペレータがカートリッジ自動搬送装置を使用する場合には、使いやすい装置にする必要があるために、操作性の向上に対する要求も大きなものがある。そこで、簡単に分かり易い操作が必要になってきている。
【0007】
【従来の技術】
以下、図面に基づいて従来例を説明する。
§1:カートリッジ、及びカートリッジ自動搬送機構の説明・・・図53〜図56参照
図53はカートリッジの斜視図、図54は従来の単体機用ACL装置の側面図、図55は従来のライブラリアタッチ用ACL装置の側面図、図56は従来のアクセッサの平面図である。なお、以下の説明ではカートリッジ自動搬送装置をACL装置(ACL:Auto Cartrige Loading )、磁気テープ装置を「MTU」、磁気カートリッジテープを「カートリッジ」と記す。
【0008】
従来、磁気テープ記憶媒体として、図示のようなカートリッジ(磁気カートリッジテープ)1が知られていた(3480型磁気カートリッジテープ)。このようなカートリッジ1を使用してデータの記録/再生等を行うMTUに対し、カートリッジを自動的に搬送するACL装置が知られていた。前記ACL装置には、単体機用ACL装置4と、ライブラリアタッチ用ACL装置5とがある。
【0009】
前記単体機用ACL装置4はMTU6と組み合わされて(一体化されて)運用され、前記MTU6に対してカートリッジを自動搬送するものである。また、ライブラリアタッチ用ACL装置5は、MTU6と組み合わされる(一体化される)と共に、ライブラリ装置12と機械的に結合して使用されるものである。
【0010】
この場合、ライブラリ装置12は、内部に多数のカートリッジを保管するためのセル(棚機構)、MTU(ACL装置と組み合わされるMTU6とは別の装置である)、前記セルやMTUに対してカートリッジを自動的に搬送するアクセッサ機構、カートリッジの投入/排出を自動的に行うカートリッジアクセスステーション(CAS)等を備えた装置である。
【0011】
図示のように、単体機用ACL装置4は、MTU6と組み合わされて(一体化されて)運用される。そして、単体機用ACL装置4内には、カートリッジを収納するための多数の棚(セル)11を備えたセル機構10と、カートリッジを自動的に搬送するためのアクセッサ機構が設けてあり、前記アクセッサ機構には、アクセッサ(カートリッジを掴んで移動する機構)8、シャフト9、モータを含むアクセッサ駆動機構等が設けてある。
【0012】
前記アクセッサ8は、前記アクセッサ駆動機構により駆動されシャフト9に沿って上昇/下降するが、水平面上では回転しないようになっている。また、セル機構10の各棚11には、外部から人手によりカートリッジが挿入できるようになっており、このセル機構10の各棚11に挿入されたカートリッジをアクセッサ8が掴み、MTU6まで搬送してローディングし、前記MTU内で前記ローディングされたカートリッジにリード/ライト処理を行う。また、MTU6で処理済みのカートリッジは前記アクセッサ8が掴んでセル機構10の位置まで搬送し、該セル機構の棚11へ排出する。
【0013】
前記ライブラリアタッチ用ACL装置5は、前記単体機用ACL装置4と同様にMTU6と組み合わされると共に、ライブラリ装置12と結合して(機械的に結合して)運用される。この場合、ライブラリアタッチ用ACL装置5には、アクセッサ機構と、セル機構10が設けてあるが、前記セル機構10には、1つのエントリセル(ENTRY CELL)13と、1つのエグジットセル(EXIT CELL)14が設けてある。
【0014】
このライブラリアタッチ用ACL装置5では、エントリセル13、及びエグジットセル14を介してライブラリ装置12とカートリッジの受け渡しが自動的に行えるようになっており、例えば、ライブラリ装置12に保管してあるカートリッジをライブラリアタッチ用ACL装置5によりMTU6(ライブラリ装置12内のMTUとは別の装置である)へ搬送してリード/ライト処理を行うことができるものである。
【0015】
前記アクセッサ8には、回転中心軸20を回転中心として開いたり閉じたり(オープン/クローズ)することでカートリッジ1を掴んだり放したりするキャッチャハンド19(両側にある)と、前記キャッチャハンド19を駆動するキャッチャモータ21と、フィーダベルトを駆動することでカートリッジをフィード/アンフィード(引き込み/排出)するフィードモータ23と、セル機構10の棚にカートリッジがあるか否かを検出するためのカートリッジ有無検出センサ25と、アクセッサ8内にカートリッジがあるか否かを検出するための第1セルサイドセンサ38、第2セルサイドセンサ39等が設けてある。なお、前記キャッチャハンド19はセル機構10側に配置されている。
【0016】
§2:ACL装置における各部の制御の説明
前記単体機用ACL装置4、及びライブラリアタッチ用ACL装置5の各部の制御は次の通りである。以下の説明では単体機用ACL装置4、及びライブラリアタッチ用ACL装置5を含めて単に「ACL装置」と記す。また、単体機用ACL装置4に設けたセル機構の各棚、及びライブラリアタッチ用ACL装置5に設けたセル機構のエントリセル、エグジットセルを合わせて、「棚」、或いは「セル」とも記す。
【0017】
(1) :アクセッサ8の制御
従来のACL装置のアクセッサ8にはキャッチャハンド19が設けてあり、このキャッチャハンド19をクローズ/オープンすることでカートリッジ1を掴んだり、放したりしていた。例えば、セル機構10の棚11に収納されているカートリッジをアクセッサ8内に引き込む(フィードする)場合、キャッチャハンド19をオープン状態にしてセル機構10へ位置付けし、キャッチャハンド19をクローズしてカートリッジを掴んだ後、アクセッサ8内へ引き込んで(フィードして)いた。
【0018】
また、アクセッサ8内のカートリッジをMTU6へロードする場合は、カートリッジを保持しているアクセッサ8をMTU6へ位置付けし(高さ方向の位置づけを行い)、カートリッジをMTU6へロードしていた。
【0019】
(2) :セル機構10内のカートリッジ有無検出制御
従来、アクセッサ8に設けたカートリッジ有無検出センサ25によりセル機構10の棚にカートリッジ1が有るか無いかを検出していたが、この検出制御は次のようにして行っていた。
【0020】
▲1▼:棚(セル)内にカートリッジ1が有るか無いかを検出する場合、カートリッジ有無検出センサ25により検出するだけで、前記カートリッジ有無検出センサ25自体が正しく機能しているか否かの確認はしていなかった。
【0021】
▲2▼:前記カートリッジ有無検出センサ25が正しく機能しているか否かの確認は、電源投入時のイニシャライズ処理でのみ行っていた。
(3) :棚(セル)位置補正制御
従来は、セル機構10の棚位置補正制御は次のようにして行っていた。
【0022】
▲1▼:前記カートリッジ有無検出センサ25に、棚(セル)位置を検出するための検出機能を備え、カートリッジ有無検出センサ25により棚の取り付け、又は棚(セル)そのものの機構的なバラツキを吸収していた。
【0023】
▲2▼:カートリッジ有無検出センサ25を備えていない装置においては、棚(セル)のバラツキを吸収するようなことは行っていなかった。
▲3▼:ライブラリアタッチ用ACL装置5のセル機構10を組み立てる時には、ライブラリ装置との間で位置合わせを行う必要があるため、セル機構10の棚(セル)のバラツキを抑えるように組んでいたが、その後の棚(セル)位置補正制御は行っていなかった。
【0024】
(4) :カートリッジのリーダブロック押し込み制御
単体機用ACL装置4では、カートリッジ1のリーダブロック2が抜けていた時には、リーダブロック2が抜けていることをオペレータに報告し、エラー通知を行い、カートリッジ1を排出していた。また、ライブラリアタッチ用ACL装置5でも、リーダブロック2の押し込む制御は行わずにカートリッジ1を排出していた。このため、リーダーブロック2の抜けているカートリッジ1は処理がなされないで排出されていた。
【0025】
(5) :フィーダベルトの制御
従来、アクセッサ8にはキャッチャハンド19で掴んだカートリッジをセル機構10、或いはMTU6側へ排出(アンフィード)する場合、フィーダモータ23の動力をフィーダベルトへ伝達することでカートリッジの排出を行っていた。この場合、アクセッサ8内にカートリッジが無い状態ではフィーダモータ23を駆動しておらず、フィーダベルトも停止していた。従って、フィーダベルトは、同一箇所でばかり駆動を行っていた。
【0026】
(6) :フィーダ学習制御
アクセッサ8には、アクセッサ8内に有るカートリッジをセル機構10やMTU6へ排出(アンフィード)したり、或いはセル機構10やMTU6内に有るカートリッジをアクセッサ8へ引き込んだり(フィード)するために、フィーダモータ23やフィーダベルト等からなるフィーダ機構が設けてあるが、アクセッサ8のフィーダ機構に学習機能はなく、ただカートリッジをフィード/アンフィードしているだけだった。
【0027】
(7) :カートリッジのイニシャライズ制御
アクセッサ8内のカートリッジの有無は、第1セルサイドセンサ38と第2セルサイドセンサ39を使用して検出していた。しかし、電源投入時、或いはエラー発生時に、アクセッサ8のイニシャライズ処理はしていなかった。
【0028】
(8) :フィーダ機構リトライ制御
アクセッサ8には、アクセッサ8内に有るカートリッジをセル機構10やMTU6へ排出(アンフィード)したり、或いはセル機構10やMTU6内に有るカートリッジをアクセッサ8へ引き込んだり(フィード)するために、フィーダモータ23、フィーダベルト等からなるフィーダ機構が設けてある。そして、カートリッジのフィード/アンフィード動作によりエラーが発生した場合、もう一度アクセッサ8をセル機構10、或いはMTU6へ位置付けし直してから、再度リトライしていた。
【0029】
(9) :カートリッジアンフィード制御
アクセッサ8内に有るカートリッジをセル機構10の棚へ排出(アンフィード)する場合、アクセッサ8には、カートリッジのアンフィード状態を検出するための検出機構を備えておらず、アクセッサ8内にカートリッジが正しく納まっていることを検出する第1セルサイドセンサ38と第2セルサイドセンサ39で検出しなくなってから、所定量だけ排出方向へ移動させることでカートリッジを排出していた。すなわち、従来の装置では、カートリッジをアンフィードする際、どの位置まで排出したかを検出しないで、多少オーバーランするように棚へ排出するだけだった。
【0030】
(10):カートリッジ飛び出し制御(カートリッジオーバーラン制御)
アクセッサ8内に有るカートリッジをセル機構10の棚へ排出(アンフィード)する場合、多少オーバーラン(規定の収納位置より少し行き過ぎるようにして排出)するように排出していた。すなわち、従来の装置ではカートリッジの排出動作を行う際、特にカートリッジ飛び出し(オーバーラン)制御は行わずに、ただ棚へ排出するだけだった。
【0031】
(11):新旧装置タイプ判別制御
従来は、新しいACL装置か旧型のACL装置かの装置タイプを自動的に判別する機能はなかった。従って、新旧、ファームウェアを二本立てするとか、装置内に装置タイプの情報を設定することで装置タイプを判別していた。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来のものにおいては、次のような課題があった。
(1) :アクセッサのキャッチャハンドの制御
キャッチャハンド19はオープンかクローズかのどちらかに駆動されており(オープン/クローズはセル機構10側を基準にしている)、中間位置は無かった。従って、単体機用ACL装置4においては、例えば、カートリッジをMTU6へロードした時、キャッチャハンド19はMTU6側を開き、セル機構側を閉じているため、MTU6と同じ高さの位置にあるセル機構10の棚のカートリッジをオペレータが引き出そうとした時、若しくはその棚にカートリッジを投入しようとした時、キャッチャハンド19がセル機構10側を閉じて(クローズして)いるためにキャッチャハンド19が棚に入り込み邪魔になっていた。
【0033】
また、ライブラリアタッチ用ACL装置5では、MTU6の位置の棚(MTU6と同じ高さの棚)をエントリセル13にすると、MTU6とエントリセル13が同一水平面上になり、アクセッサ8を上昇、或いは下降させなくて済む。このため、カートリッジをMTU6にロードする時間は一番短いが、アクセッサ8が邪魔になるため、ライブラリ装置内のアクセッサがエントリセル13に自由にアクセスすることができなかった。そのため、エントリセル13をMTU6の位置(高さ)とはずらしていた。これにより、MTU6にロードする時間が長くなっていた。
【0034】
(2) :棚のカートリッジ有無検出制御
▲1▼:ライブラリアタッチ用ACL装置5の場合、カートリッジ有無検出センサ25により、エントリセル13やエグジットセル14内にカートリッジが有るか否かを検出していたが、通常運用時には、カートリッジ有無検出センサ25自体が正常に機能しているかどうかはチェックしていなかった。
【0035】
ところで、MTU6内のカートリッジをエグジットセル14に排出する場合、先ず、カートリッジ有無検出センサ25によりエグジットセル14内のカートリッジ有無検出処理を行ってカートリッジが有るか否かを判断し、カートリッジ無しと判断した場合にのみMTU6内のカートリッジをアクセッサ8により搬送してエグジットセル14に排出していた。
【0036】
しかし、エグジットセル14にカートリッジが有ると判断した場合にはMTU6内のカートリッジをエグジットセル14に排出できない。このような場合、本当にカートリッジがエグジットセル14に有るのか、若しくはカートリッジ有無検出センサ25の誤検出によるものなのか判断せずに、上位装置に対してエラー報告をしていた。
【0037】
前記のように、実際にはエグジットセル14にカートリッジが無いにも関わらず、カートリッジが有ると判断した場合には、ライブラリ装置12を管理しているソフトウェアの中で、カートリッジが無い場所にカートリッジが存在してしまいカートリッジの管理が狂ってしまうことがあった。
【0038】
▲2▼:通常運用時には、カートリッジ有無検出センサ25自体が正常に機能しているかどうかはチェックしていなかった。このため、カートリッジ有無検出センサ25が破損していた場合には、前記カートリッジ有無検出センサ25によりエグジットセル14内にカートリッジが有るか否かの検出処理を行い、その結果、エグジットセル14にカートリッジが有っても、カートリッジ無しとして検出されることがあった。
【0039】
このような場合、ライブラリ装置12内のアクセッサは、ライブラリアタッチ用ACL装置5でエグジットセル14にカートリッジが無いと判断したので、前記エグジットセル14にアクセスすることができなかった。従って、例えば、ライブラリ装置12の他のMTUにそのカートリッジを搬送したい時においては、オペレータ等がライブラリアタッチ用ACL装置5内のエグジットセル14からカートリッジを取り出して、再度ライブラリ装置12に投入するような作業をする必要があり、オペレータの作業が多くなっていた。
【0040】
▲3▼:カートリッジがエントリセル13やエグジットセル14に対して斜めに入っている時には、カートリッジ有無の検出が正しく出来ず、カートリッジが有るにも関わらず、カートリッジが無いように見えることがあった。これにより、ライブラリ装置12が管理しているソフトウェアの中でカートリッジが何処にあるか分らないというようなことがあった。
【0041】
(3) :セル機構の棚(セル)位置補正制御
棚(セル)位置補正制御については次の通りである。
▲1▼:セル機構10の棚の位置を補正せずに、アクセッサ8がセル機構10の棚(セル)にアクセスした場合、棚に対して必ずアクセッサ8はずれた位置に位置づけられることがあり、棚からアクセッサ8内にカートリッジを引き込むことができない事態も発生していた。
【0042】
▲2▼:前記▲1▼の場合、リトライ制御により再びカートリッジをアクセッサ8内に引き込むことは出来るが、毎回必ずリトライ制御をしてしまうために、アクセス時間が余分にかかってしまう。
【0043】
▲3▼:棚とアクセッサ8がずれていると、棚からカートリッジを取り出せないとか、棚にカートリッジを戻せないでエラーになってしまっていた。
【0044】
(4) :リーダブロック押し込み制御
カートリッジのリーダブロック押し込み制御については次の通りである。
▲1▼:リーダブロックの抜けているカートリッジに対しては、MTU6内にロードすることが出来ないので、カートリッジをリード/ライト処理しないで排出するしかなかった。この場合、単体機用ACL装置4においては、オペレータに通告することによりリーダブロックを一度押し込んでもらい処理を続けることはできるが、夜間のバッジジョブの最中にこのようなことが起きてしまうと、処理を中止してしまうこともあった。
【0045】
▲2▼:ライブラリアタッチ用ACL装置5においては、リーダブロックの抜けていることをオペレータに通告しても、ライブラリ装置12の中からカートリッジを取り出して処理するので、その間の処理も止まってしまい、多大なる損害が発生することもあった。
【0046】
▲3▼:単体機用ACL装置4の場合、セル機構10の棚(セル)に排出したカートリッジについては、オペレータが手作業で棚(セル)からカートリッジを取り出し、保管するので、もしカートリッジを排出した際にリーダブロックが抜けていたとしても問題はなかった。
【0047】
しかし、ライブラリアタッチ用ACL装置5では、オペレータの手は一切触れずに次の処理を自動的に行うことができるため、リーダブロックが抜けていると、ライブラリ装置12内において、ライブラリアタッチ用ACL装置5内のエグジットセル14からカートリッジを取り出し、リーダブロック押し込み対策がなされていないMTU(ライブラリ装置12内のMTU)にカートリッジをロードした時に、カートリッジをロードできないという問題があった。
【0048】
(5) :フィーダベルトの駆動制御
カートリッジは、セル機構10の棚からアクセッサ8、アクセッサ8からMTU6に搬送し、MTU6からアクセッサ8に戻す制御を行っているので、アクセッサ8に設けたフィーダベルトは、常に同一箇所で駆動されていた。また、リーダーブロックを押し込む制御も押し込んでからまたアクセッサ8内に引き込むため、これも常に同じような位置で制御が行われていた。このため、フィーダベルトは同一箇所でばかりスリップしてしまい、その部分のベルトの磨耗が激しく、他の部分では磨耗していないという問題があった。
【0049】
(6) :フィーダ学習制御
従来はアクセッサ8のフィーダ機構についての学習制御は行っていなかった。このため、アクセッサ8のフィーダモータ23のスピードがバラツキ、カートリッジの違いによる摩擦のバラツキから、セル機構10の棚からアクセッサ8にカートリッジを引き込む時に、オーバーランの量が大きくなるものもあった。
【0050】
この場合、カートリッジを第2セルサイドセンサ39が検出してからフィーダモータ23をストップした時に、第2セルサイドセンサ39を検出しなくなる位置までオーバーランしてしまい、一度カートリッジをアクセッサ8内に正しく戻す制御が必要となっていた。また、カートリッジをアクセッサ8からセル機構10の棚に排出する際にオーバーランさせる時に、オーバーラン量がばらついていた。このため、一定の量のオーバーランが得られなかった。
【0051】
(7) :カートリッジのイニシャライズ制御
従来は電源投入時、或いはエラー発生時にアクセッサ8のイニシャライズ処理をしていなかった。このため、電源投入時やエラー発生時には、アクセッサ8内にカートリッジが存在するにも関わらずカートリッジが無いように見えてしまい、カートリッジの行方が分からない、又は、カートリッジが正しくアクセッサ8内に入っていない状態で、アクセッサ8が上昇、或いは下降してしまい、カートリッジの破損や、装置を傷つけるという事態になることもあった。
【0052】
(8) :フィーダ機構リトライ制御
従来、アクセッサ8のフィーダ機構によりカートリッジのフィード、或いはアンフィードを行っていたが、このカートリッジのフィード/アンフィード制御でエラーとなった場合には、もう一度アクセッサ8をセル機構10、或いはMTU6へ位置付けし直してから、再度リトライしていた。
【0053】
ところが、前記リトライ制御を行う場合、アクセッサ8は常に同一の位置に位置づけるため、実際には棚がずれていたとしても、アクセッサ8は本来棚があるべきの位置に位置付けられていた(棚位置の補正はしていない)。このため、例えば、棚の位置がずれていると、その位置ずれした棚に対してはアクセッサ8が正しく位置付けできない。このため、リトライ制御でもカートリッジのフィード、或いはアンフィードができず、エラー状態のままとなることがあった。
【0054】
(9) :カートリッジアンフィード制御
従来の装置では、カートリッジをアンフィードする際、どの位置まで排出したかを検出しないで、多少オーバーランするように棚へ排出するだけだった。このため、従来の制御では、棚に戻りきったという保証もなく、途中でモータが破損した等の障害により棚に戻りきっていないのに、棚に戻りきったと誤認識してしまう可能性もあった。
【0055】
(10):カートリッジ飛び出し制御(オーバーラン制御)
従来の装置ではカートリッジの排出動作(アンフィード動作)を行う際、特にカートリッジ飛び出し(オーバーラン)制御は行わずに、ただ棚へ排出するだけだった。この場合、カートリッジの状態(処理/未処理)は、オペレータパネルにより表示されているが、オペレータはこのオペレータパネルを見ないと棚のカートリッジが処理前のカートリッジなのかを判断できなかった。もし、オペレータパネルのLEDが壊れてしまった時は、カートリッジが処理前なのかを判断するのが大変だという問題があつた。
【0056】
(11):タイプ判別
ACL装置が改良され、ニュータイプのACL装置が製品化された場合、旧タイプのACL装置と区別する必要があった。しかし、従来は、ACL装置内に装置タイプ情報(新旧装置のタイプ情報)の設定を行ったり、新旧装置毎にそれぞれのファームを二本立てにしたりすることで対応していたが、装置タイプ情報の設定を行う場合、オペレーションミスが起きたり、オペレータが一々設定を行わなければならず面倒であった。
【0057】
また、ファームウェアを二本立てにすると、それぞれのファームウェアが違う装置に入ってしまうと、まるで動かなくなったり、オペレーションミスは避けられなかった。
【0058】
本発明は、このような従来の課題を解決し、カートリッジの自動搬送制御でエラーすることなく、確実に、且つ正確に行えるようにすると共に、装置の操作性向上、及び性能向上を図ることを目的とする。
【0059】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図である。本発明は前記の目的を達成するため、次のように構成した。
(1) :記録媒体のカートリッジを収納する棚を備えたセル機構10と、カートリッジを搬送するアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構の制御によりカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、アクセッサ8に、カートリッジを掴むためのキャッチャハンド19と、キャッチャハンド19を駆動するキャッチャハンド駆動機構と、キャッチャハンド19のオープン状態を検出するオープン検出機構、及びキャッチャハンドのクローズ状態を検出するクローズ検出機構を設け、記録再生装置(例えば、MTU6)に隣接配置されるカートリッジ自動搬送装置であって、前記搬送制御部は、前記オープン検出機構及びクローズ検出機構の検出情報を用いて、アクセッサ8のキャッチャハンド19を、オープン状態、クローズ状態、及び前記オープン状態とクローズ状態の中間状態であるミドル状態に制御するキャッチャハンド制御手段を備えている。
【0060】
(2) :前記(1) のカートリッジ自動搬送装置において、前記キャッチャハンド駆動機構の動力源としてキャッチャモータ21を備え、前記キャッチャハンド制御手段はキャッチャハンド19をミドル状態に制御する際、キャッチャハンド19をオープン状態にしてから、キャッチャモータ21の駆動電流を通常駆動電流より少なくなるようにPWM(パルス幅変調)値を設定し、前記オープン検出機構及びクローズ検出機構の両方の検出機構が同時に検出状態となるまで、前記PWM値によりキャッチャモータ21を通常の速度よりも低い速度でクローズ方向へ駆動制御するPWM制御部を備えている。
【0061】
(3) :前記(1) のカートリッジ自動搬送装置において、前記キャッチャハンド制御手段は、キャッチャオープン状態からキャッチャミドル状態を検出した際、キャッチャハンド19がミドル状態を保持できる大きさの微弱電流を流し続けるミドル状態保持手段を備えている。
【0062】
(4) :前記(1) のカートリッジ自動搬送装置において、前記キャッチャハンド駆動機構によりキャッチャハンド19の回転に伴って回転駆動され、前記オープン検出機構及びクローズ検出機構により検出される複数のフラグ片を有するキャッチャオープン/クローズセンサフラグを備え、キャッチャハンド19のオープン状態ではオープン検出機構のみが1つのフラグ片を検出し、クローズ状態ではクローズ検出機構のみが1つのフラグ片を検出し、ミドル状態ではオープン検出機構及びクローズ検出機構でそれぞれ別のフラグ片を検出するように前記各フラグ片を配置し、前記ミドル状態でクローズ検出機構により検出されるフラグ片の長さを、他のフラグ片の長さより長く設定して、前記ミドル状態でオープン検出機構がフラグ片の検出状態であればクローズ検出機構も必ずフラグ片の検出状態となるように構成した。
【0063】
(5) :前記(4) のカートリッジ自動搬送装置において、キャッチャハンド19のミドル状態でクローズ検出機構により検出されるフラグ片の長さを他のフラグ片の長さより長く設定したことで、前記オープン検出機構のみがフラグ片の検出状態となるのをキャッチャハンドのオープン状態のみとなるように構成し、前記キャッチャハンド制御手段は、電源投入によりキャッチャハンドを最初に駆動制御する際、キャッチャハンドのオープン状態を確保してから、以降のキャッチャハンド駆動制御を行う制御機能を備えている。
【0064】
(6) :前記(1) のカートリッジ自動搬送装置において、前記キャッチャハンド制御手段は、記録再生装置(例えば、MTU6)へのカートリッジの投入後、及び記録再生装置からのカートリッジの排出前には、キャッチャハンドをミドル状態に保持させる制御機能を備えている。
【0065】
(7) :前記(1) のカートリッジ自動搬送装置において、キャッチャハンド制御手段は、記録再生装置へのカートリッジの投入完了後、キャッチャハンドをミドル状態からオープン状態にして余分な電力消費を無くす制御機能を備えている。
【0066】
(8) :記録媒体のカートリッジを収納可能な棚を備えたセル機構10と、カートリッジを搬送するためのアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、前記アクセッサ8に、カートリッジを掴むためのキャッチャハンド19と、キャッチャハンド19を駆動するキャッチャハンド駆動機構と、前記棚のカートリッジ有無を検出可能なカートリッジ有無検出センサを設けたカートリッジ自動搬送装置であって、前記搬送制御部は、電源投入時の制御でアクセッサをセル機構の各棚位置、及び前記カートリッジ有無検出センサが必ずカートリッジの非検出となるはずの位置に位置づけし、前記カートリッジ有無検出センサによりカートリッジ検出動作を行わせることで、カートリッジ有無検出センサが正しく機能しているか否かの確認を行うセンサ機能確認手段を備えている。
【0067】
(9) :ライブラリ装置との接続状態で未処理のカートリッジを収納するための棚を備えたエントリセル、及び処理済みカートリッジを収納するための棚を備えたエグジットセルを有するセル機構10と、カートリッジを搬送するためのアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、前記アクセッサ8に、カートリッジを掴むためのキャッチャハンド19と、キャッチャハンド19を駆動するキャッチャハンド駆動機構と、前記棚のカートリッジ有無を検出可能なカートリッジ有無検出センサを設けたカートリッジ自動搬送装置であって、前記搬送制御部は、電源投入時に前記エントリセル及びエグジットセルの棚にアクセッサを位置づけし、前記カートリッジ有無検出センサで前記各棚のカートリッジを検出させるカートリッジ検出制御手段を備えている。
【0068】
(10):前記(9) のカートリッジ自動搬送装置において、前記搬送制御部は、前記カートリッジ検出制御手段の制御により各棚のカートリッジを検出する際、棚にカートリッジが正しく入っていない場合を考慮し、予め、キャッチャハンドで棚のカートリッジを掴み、それから前記カートリッジを離す制御を行うことにより、カートリッジを棚に真っ直ぐに入れるカートリッジ修正制御手段を備えている。
【0069】
(11):前記(9) のカートリッジ自動搬送装置において、前記搬送制御部は、前記エグジットセルへカートリッジを排出する場合、必ず前記カートリッジ有無検出センサを使用してエグジットセルにカートリッジが有るか否かを確認し、もしエグジットセルにカートリッジが有ることを検出した場合は、前記カートリッジ有無検出センサが正しく機能しているか否かをチェックするセンサ機能チェック手段を備えている。
【0070】
(12):前記(11)のカートリッジ自動搬送装置において、前記搬送制御部は、前記センサ機能チェック手段によりカートリッジ有無検出センサが正しく機能しているか否かの確認を行い、正しく機能していない場合は、そのことを上位装置に報告し、エグジット棚へカートリッジを排出すると共に、正しく機能している場合には、エグジット棚にカートリッジが存在することを上位装置に報告する制御機能を備えている。
【0071】
(13):カートリッジを収納する複数の棚を備えたセル機構10と、カートリッジを搬送するためのアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、前記アクセッサ8に、前記棚のカートリッジ有無を検出可能なカートリッジ有無検出センサを設け、単体機として使用されるカートリッジ自動搬送装置であって、
前記搬送制御部は、前記カートリッジ有無検出センサにより棚のカートリッジ有無を検出し、カートリッジが無い場合は、一度アクセッサへカートリッジの引き込み動作を行い、アクセッサ内にカートリッジが引き込めた場合は、前記棚にカートリッジが有ると判断するカートリッジ有無制御手段を備えている。
【0072】
(14):記録媒体のカートリッジを収納可能な棚を備えたセル機構10と、カートリッジを搬送するためのアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、アクセッサ8に、カートリッジを掴むためのキャッチャハンド19と、キャッチャハンド19を駆動するキャッチャハンド駆動機構と、前記セル機構の棚のカートリッジ有無、及び棚位置を検出可能なカートリッジ有無検出センサを設けたカートリッジ自動搬送装置であって、前記搬送制御部は、カートリッジの入っていない棚にアクセッサを移動させ、前記カートリッジ有無検出センサにより各棚の位置を検出して本来あるべき棚の位置との差を求め、前記差を、アクセッサの棚への位置づけ制御を行う際の補正値としてメモリに格納しておく棚位置補正手段を備えている。
【0073】
(15):記録媒体のカートリッジを収納可能な棚を備えたセル機構10と、カートリッジを搬送するためのアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、前記アクセッサ8に、カートリッジを掴むためのキャッチャハンド19と、キャッチャハンド19を駆動するキャッチャハンド駆動機構を設けたカートリッジ自動搬送装置であって、前記搬送制御部の制御により、アクセッサを予め決めた棚の位置へ位置づけしてから、手動操作でアクセッサを前記棚の最適な位置に位置づけ調整するためのアクセッサ手動調整手段と、手動操作でキャッチャハンドをオープン/クローズさせることにより、前記アクセッサ手動調整手段で調整した棚位置が最適な棚位置か否かを確認するためのキャッチャハンド手動操作手段と、アクセッサを最適な棚位置に位置づけした状態で、その棚の位置を正しい位置として補正することを決定する棚位置補正決定手段を備え、手動操作により棚位置の補正ができるようにした。
【0074】
(16):端部にリーダブロックを接続した記録媒体のカートリッジを収納可能な棚を備えたセル機構10と、カートリッジを搬送するためのアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、前記アクセッサに、カートリッジを掴むためのキャッチャハンド19と、キャッチャハンド19を駆動するキャッチャハンド駆動機構を設け、記録再生装置に隣接配置されたカートリッジ自動搬送装置であって、前記リーダブロックをカートリッジ内へ押し込むためのリーダブロック押し込み部材を設け、前記搬送制御部は、前記アクセッサによりカートリッジをリーダブロック押し込み部材の位置まで搬送して前記リーダブロックをリーダブロック押し込み部材に押し当てることでカートリッジ内に押し込む制御を行うリーダブロック押し込み制御手段を備えている。
【0075】
(17):前記(16)のカートリッジ自動搬送装置において、アクセッサ8に、カートリッジを取り込み/排出するためのフィーダベルトと、前記フィーダベルトを回転駆動するフィーダベルト駆動手段を設け、前記リーダブロック押し込み制御手段は、前記フィーダベルト駆動手段を制御してフィーダベルトを排出方向へ回転させ、カートリッジを排出することで、前記リーダブロックをリーダブロック押し込み部材へ押し当て、リーダブロックをカートリッジ内へ押し込む制御機能を備えている。
【0076】
(18):前記(16)のカートリッジ自動搬送装置において、セル機構10に、ライブラリ装置との接続状態で未処理のカートリッジを収納するための棚を備えたエントリセルと、処理済みカートリッジを収納するための棚を備えたエグジットセルを設け、ライブラリ装置に接続された状態で、カートリッジを前記エグジットセルへ排出する際、前記リーダブロック押し込み制御手段は、必ず、前記リーダブロック押し込み制御を行うようにした。
【0077】
(19):前記(16)のカートリッジ自動搬送装置において、前記搬送制御部は、記録再生装置へカートリッジをロードしてリーダブロックの抜けたことが検出された場合、一度、再生装置から排出されたカートリッジをアクセッサへ引き込み、前記リーダブロック押し込み制御手段により前記リーダブロック押し込み制御を行い、リーダブロックを押し込んだカートリッジを再び記録再生装置へロードする制御機能を備えている。
【0078】
(20):記録媒体のカートリッジを収納可能なセル機構10と、カートリッジを搬送するためのアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、アクセッサ8に、カートリッジの取り込み/排出を行うためのフィーダベルトと、前記フィーダベルトを回転駆動するフィーダベルト駆動手段を設けたカートリッジ自動搬送装置であって、前記搬送制御部は、前記アクセッサ内にカートリッジが無い状態で、前記フィーダベルト駆動手段の制御によりフィーダベルトを空回転させることで、前記フィーダベルトが同一箇所ばかり磨耗することを防止するフィーダベルト同一箇所磨耗防止制御手段を備えている。
【0079】
(21):カートリッジを収納可能な棚を備えたセル機構10と、カートリッジを搬送するためのアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、アクセッサ8に、カートリッジの取り込み/排出を行うためのフィーダベルトと、前記フィーダベルトを回転駆動するフィーダモータ23と、アクセッサ8内のカートリッジ有無を検出するための棚側検出機構1(第1セルサイドセンサ38)、及び棚側検出機構2(第2セルサイドセンサ39)を設け、前記棚側検出機構2がカートリッジの検出状態で、棚側検出機構1がカートリッジの非検出状態が正しくカートリッジが納まっている状態であるとしたカートリッジ自動搬送装置であって、
前記搬送制御部は、カートリッジを前記棚から引き込む場合、カートリッジを棚側検出機構1が検出してから棚側検出機構2が検出するまでの時間を計測し、その計測時間を予め設定した基本時間と比較して両者の差分を求め、その差分から、フィーダモータを駆動する際のPWM(パルス幅変調)値を調整して調整PWM値を作成し、前記調整PWM値により、前記フィーダモータに供給する電圧を調整して駆動する制御を繰り返して行うフィーダ学習制御手段を備えている。
【0080】
(22):カートリッジを収納可能なセル機構10と、カートリッジを搬送するアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、アクセッサ8に、アクセッサ8のカートリッジ有無を検出するための棚側検出機構1、及び棚側検出機構2を設け、記録再生装置に隣接配置されたカートリッジ自動搬送装置であって、前記搬送制御部は、電源投入時やエラー発生時に棚側検出機構1、及び棚側検出機構2を使用してアクセッサ8内にカートリッジが有るか否かを判断し、カートリッジが無いと判断した場合、記録再生装置からアクセッサ8へのカートリッジの引き込み動作を行なってアクセッサ内にカートリッジがあるか否かを判断し、その結果を上位装置に報告することで、カートリッジを見失うことがないようにするカートリッジイニシャライズ制御手段を備えている。
【0081】
(23):カートリッジを収納可能な棚を備えたセル機構10と、カートリッジを搬送するアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、前記アクセッサ8に、カートリッジの取り込み/排出を行うためのフィーダ機構を設け、記録再生装置に隣接配置されたカートリッジ自動搬送装置であって、前記搬送制御部は、カートリッジをアクセッサ8内に引き込むフィード動作、或いは記録再生装置やセル機構10の棚へ排出するアンフィード動作においてエラーが発生した場合、1回目のリトライ動作を行い、その結果エラーが発生したらアクセッサを距離y(y:予め決定した任意の距離)だけ上方向に位置付けし2回目のリトライ動作を行い、その結果エラーしたら3回目のリトライ動作を行い、その結果エラーが発生したら今度はアクセッサを元の位置より距離yだけ下方向に位置付けし4回目のリトライ動作を行い、その結果エラーしたら5回目のリトライ動作を行い、その結果エラーしたら今度はアクセッサを記録再生装置に位置付け直し、そこから元の位置に位置付けし、6回目のリトライ動作を行い、その結果エラーしたら今度は上位装置に対してエラー報告を行ってリトライ制御を終了するリトライ制御手段を備えている。
【0082】
(24):記録媒体のカートリッジを収納可能な棚を備えたセル機構10と、カートリッジを搬送するためのアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けたカートリッジ自動搬送装置であって、アクセッサ8には、アクセッサ8から前記棚へカートリッジを排出した際、排出したカートリッジが前記棚に戻りきったことを検出するためのカートリッジアンフィードセンサを設け、前記搬送制御部は、電源投入時やアクセッサの移動時に、前記カートリッジアンフィードセンサが正しく機能しているか否かを確認するセンサ機能確認手段を備えている。
【0083】
(25):カートリッジを収納可能な棚を備えたセル機構10と、カートリッジを搬送するためのアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構を制御してカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、アクセッサ8に、カートリッジを取り込み/排出するためのフィーダベルトと、前記フィーダベルトを回転駆動するフィーダモータ23と、アクセッサ8内のカートリッジ有無を検出するための棚側検出機構1、及び棚側検出機構2を設け、前記棚側検出機構2がカートリッジの検出状態で、棚側検出機構1がカートリッジの非検出状態が正しくカートリッジが納まっている状態であるとしたカートリッジ自動搬送装置であって、前記アクセッサ8に、カートリッジをアクセッサ8から棚へ排出した際、排出したカートリッジが前記棚に戻りきったことを検出するためのカートリッジアンフィードセンサを設けると共に、前記搬送制御部は、カートリッジをアクセッサから前記棚へ排出する場合、カートリッジが棚へ排出されて前記カートリッジアンフィードセンサが非検出状態となってから、一定時間経過後、前記フィーダモータ23を停止させることにより、カートリッジを棚に対して一定距離だけオーバーランさせて排出するカートリッジオーバラン制御手段を備えている。
【0084】
(26):記録媒体のカートリッジを収納するセル機構10と、カートリッジを搬送するアクセッサ8を備えたアクセッサ機構と、前記アクセッサ機構の制御によりカートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けたカートリッジ自動搬送装置であって、アクセッサ8に接続されたケーブルの他端部にケーブルチェック信号の論理を反転させる論理反転回路を設け、前記搬送制御部は、アクセッサ8のケーブルにケーブルチェック信号を送出し、その応答信号が前記論理反転回路により論理反転された信号か否かを判別することで、新しい装置と古い装置を区別する新旧装置判別制御手段を備えている。
【0085】
(作用)
前記構成に基づく本発明の作用を、図1に基づいて説明する。
A1:前記(1) の作用
キャッチャハンド制御手段は、オープン検出機構及びクローズ検出機構の検出情報を用いて、アクセッサ8のキャッチャハンド19を、オープン状態、クローズ状態、及び前記オープン状態とクローズ状態の中間状態であるミドル状態に制御する。
【0086】
A2:前記(2) の作用
PWM制御部は、キャッチャハンド19をミドル状態に制御する際、キャッチャハンド19をオープン状態にしてから、キャッチャモータ21の駆動電流を通常駆動電流より少なくなるようにPWM(パルス幅変調)値を設定し、前記オープン検出機構及びクローズ検出機構の両方の検出機構が同時に検出状態となるまで、前記PWM値によりキャッチャモータ21を通常の速度よりも低い速度でクローズ方向へ駆動制御する。
【0087】
A3:前記(3) の作用
ミドル状態保持手段は、キャッチャオープン状態からキャッチャミドル状態を検出した際、キャッチャハンド19がミドル状態を保持できる大きさの微弱電流を流し続ける。
【0088】
A4:前記(4) の作用
キャッチャハンド19のオープン状態ではオープン検出機構のみが1つのフラグ片を検出し、クローズ状態ではクローズ検出機構のみが1つのフラグ片を検出し、ミドル状態ではオープン検出機構及びクローズ検出機構でそれぞれ別のフラグ片を検出する。そして、ミドル状態でクローズ検出機構により検出されるフラグ片の長さを、他のフラグ片の長さより長く設定してあるので、前記ミドル状態でオープン検出機構がフラグ片の検出状態であればクローズ検出機構も必ずフラグ片の検出状態となる。
【0089】
A5:前記(5) の作用
キャッチャハンド制御手段は、電源投入によりキャッチャハンド19を最初に駆動制御する際、キャッチャハンド19のオープン状態を確保してから、以降のキャッチャハンド駆動制御を行う。
【0090】
A6:前記(6) の作用
キャッチャハンド制御手段は、記録再生装置(例えば、MTU6)へのカートリッジの投入後、及び記録再生装置からのカートリッジの排出前には、キャッチャハンド19をミドル状態に保持させる。
【0091】
A7:前記(7) の作用
キャッチャハンド制御手段は、記録再生装置へのカートリッジの投入完了後、キャッチャハンド19をミドル状態からオープン状態にして余分な電力消費を無くすように制御する。
【0092】
B1:前記(8) の作用
センサ機能確認手段は、電源投入時の制御でアクセッサ8をセル機構10の各棚位置、及びカートリッジ有無検出センサが必ずカートリッジの非検出となるはずの位置に位置づけし、カートリッジ有無検出センサによりカートリッジ検出動作を行わせることで、カートリッジ有無検出センサが正しく機能しているか否かの確認を行う。
【0093】
B2:前記(9) の作用
カートリッジ検出制御手段は、電源投入時に前記エントリセル及びエグジットセルの棚にアクセッサ8を位置づけし、カートリッジ有無検出センサで前記各棚のカートリッジを検出させる。
【0094】
B3:前記(10)の作用
カートリッジ修正制御手段は、カートリッジ検出制御手段の制御により各棚のカートリッジを検出する際、棚にカートリッジが正しく入っていない場合を考慮し、予め、キャッチャハンド19で棚のカートリッジを掴み、それから前記カートリッジを離す制御を行うことにより、カートリッジを棚に真っ直ぐに入れる制御を行う。
【0095】
B4:前記(11)の作用
センサ機能チェック手段は、エグジットセルへカートリッジを排出する場合、必ず前記カートリッジ有無検出センサを使用してエグジットセルにカートリッジが有るか否かを確認し、もしエグジットセルにカートリッジが有ることを検出した場合は、前記カートリッジ有無検出センサが正しく機能しているか否かをチェックする。
【0096】
B5:前記(12)の作用
搬送制御部は、前記センサ機能チェック手段によりカートリッジ有無検出センサが正しく機能しているか否かの確認を行い、正しく機能していない場合は、そのことを上位装置に報告し、エグジット棚へカートリッジを排出すると共に、正しく機能している場合には、エグジット棚にカートリッジが存在することを上位装置に報告する。
【0097】
B6:前記(13)の作用
カートリッジ有無制御手段は、カートリッジ有無検出センサにより棚のカートリッジ有無を検出し、カートリッジが無い場合は、一度アクセッサ8へカートリッジの引き込み動作を行い、アクセッサ8内にカートリッジが引き込めた場合は、前記棚にカートリッジが有ると判断する。
【0098】
C1:前記(14)の作用
棚位置補正手段は、カートリッジの入っていない棚にアクセッサ8を移動させ、前記カートリッジ有無検出センサにより各棚の位置を検出して本来あるべき棚の位置との差を求め、前記差を、アクセッサ8の棚への位置づけ制御を行う際の補正値としてメモリに格納しておく。
【0099】
C2:前記(15)の作用
手動操作により棚位置補正を行う場合、先ず、搬送制御部の制御により、アクセッサ8を予め決めた棚の位置へ位置づけしてから、アクセッサ手動調整手段の手動操作でアクセッサ8を棚の最適な位置に位置づけ調整する。その後、キャッチャハンド手動操作手段の手動操作でキャッチャハンド19をオープン/クローズさせることにより、アクセッサ手動調整手段で調整した棚位置が最適な棚位置か否かを確認する。このようにしてアクセッサ8を最適な棚位置に位置づけした状態で、棚位置補正決定手段を操作してその棚の位置を正しい位置として補正することを決定する。
【0100】
D1:前記(16)の作用
リーダブロック押し込み制御手段は、アクセッサ8によりカートリッジをリーダブロック押し込み部材の位置まで搬送してリーダブロックをリーダブロック押し込み部材に押し当てることでカートリッジ内に押し込む制御を行う。
【0101】
D2:前記(17)の作用
リーダブロック押し込み制御手段は、フィーダベルト駆動手段を制御してフィーダベルトを排出方向へ回転させ、カートリッジを排出することで、前記リーダブロックをリーダブロック押し込み部材へ押し当て、リーダブロックをカートリッジ内へ押し込む制御を行う。
【0102】
D3:前記(18)の作用
ライブラリ装置に接続された状態で、カートリッジを前記エグジットセルへ排出する際、前記リーダブロック押し込み制御手段は、必ず、前記リーダブロック押し込み制御を行うようにした。
【0103】
D4:前記(19)の作用
搬送制御部は、記録再生装置へカートリッジをロードしてリーダブロックの抜けたことが検出された場合、一度、再生装置から排出されたカートリッジをアクセッサへ引き込み、前記リーダブロック押し込み制御手段により前記リーダブロック押し込み制御を行い、リーダブロックを押し込んだカートリッジを再び記録再生装置へロードする制御を行う。
【0104】
E1:前記(20)の作用
フィーダベルト同一箇所磨耗防止制御手段は、アクセッサ8内にカートリッジが無い状態で、フィーダベルト駆動手段の制御によりフィーダベルトを空回転させることで、フィーダベルトが同一箇所ばかり磨耗することを防止する制御を行う。
【0105】
F1:前記(21)の作用
フィーダ学習制御手段は、カートリッジを前記棚から引き込む場合、カートリッジを棚側検出機構1が検出してから棚側検出機構2が検出するまでの時間を計測し、その計測時間を予め設定した基本時間と比較して両者の差分を求め、その差分から、フィーダモータ23を駆動する際のPWM(パルス幅変調)値を調整して調整PWM値を作成し、前記調整PWM値により、前記フィーダモータ23に供給する電圧を調整して駆動する制御を繰り返して行うことで、フィーダ学習制御を実行する。
【0106】
G1:前記(22)の作用
カートリッジイニシャライズ制御手段は、電源投入時やエラー発生時に棚側検出機構1、及び棚側検出機構2を使用してアクセッサ8内にカートリッジが有るか否かを判断し、カートリッジが無いと判断した場合、記録再生装置からアクセッサ8へのカートリッジの引き込み動作を行なってアクセッサ8内にカートリッジがあるか否かを判断し、その結果を上位装置に報告することで、カートリッジを見失うことがないようにする。
【0107】
H1:前記(23)の作用
リトライ制御手段は、カートリッジをアクセッサ8内に引き込むフィード動作、或いは記録再生装置やセル機構10の棚へ排出するアンフィード動作においてエラーが発生した場合、1回目のリトライ動作を行い、その結果エラーが発生したらアクセッサを距離y(y:予め決定した任意の距離)だけ上方向に位置付けし2回目のリトライ動作を行い、その結果エラーしたら3回目のリトライ動作を行い、その結果エラーが発生したら今度はアクセッサを元の位置より距離yだけ下方向に位置付けし4回目のリトライ動作を行い、その結果エラーしたら5回目のリトライ動作を行い、その結果エラーしたら今度はアクセッサを記録再生装置に位置付け直し、そこから元の位置に位置付けし、6回目のリトライ動作を行い、その結果エラーしたら今度は上位装置に対してエラー報告を行ってリトライ制御を終了する。
【0108】
I1:前記(24)の作用
センサ機能確認手段は、電源投入時やアクセッサ8の移動時に、前記カートリッジアンフィードセンサが正しく機能しているか否かを確認する。
【0109】
J1:前記(25)の作用
カートリッジオーバーラン制御手段は、カートリッジをアクセッサ8から棚へ排出する場合、カートリッジが棚へ排出されて前記カートリッジアンフィードセンサが非検出状態となってから、一定時間経過後、前記フィーダモータ23を停止させることにより、カートリッジを棚に対して一定距離だけオーバーランさせて排出する。
【0110】
K1:前記(26)の作用
新旧装置判別制御手段は、アクセッサ8のケーブルにケーブルチェック信号を送出し、その応答信号が前記論理反転回路により論理反転された信号か否かを判別することで、新しい装置と古い装置を区別する制御を行う。
【0111】
(その他の説明)
(1) :キャッチャミドル制御について・・・前記A1〜A7参照
前記A1〜A7はキャッチャハンド19のミドル制御に関するものであり、キャッチャハンド19の中間位置であるミドル状態を作ることにより、オペレータからの棚へのカートリッジの投入/排出に支障もなく、カートリッジ自動搬送装置の操作性も向上する。また、ライブラリ装置接続においては、記録再生装置(MTU6)と同じ高さの位置にエントリセルを持ってくることができるので、カートリッジ搬送時間の短縮を図ることが出来る。これにより、装置の性能向上を図ることができる。
【0112】
(2) :カートリッジ有無検出制御について・・・B1〜B6参照
前記B1〜B6はカートリッジ有無検出制御に関するものであり、カートリッジがエグジットセルの棚にあった時には、記録再生装置(MTU6)内のカートリッジを排出することができない。しかし、もしカートリッジ有無検出機構が正しく機能していないと、カートリッジはエグジットセルの棚に存在していないにも関わらず、カートリッジが存在しているように見えていることがあり得る。
【0113】
このため、カートリッジがエグジットセルの棚に存在している時に、カートリッジをエグジットセルに排出しなければならない場合には、直ぐにシステムダウンするのではなく、一度カートリッジ有無検出機構が正しく機能しているかを確認する。
【0114】
そして、もし、カートリッジ有無検出機構が正しく機能していなければ、カートリッジをエグジットセルの棚に排出してからシステムダウンさせることにより、ライブラリ装置側のカートリッジを他の記録再生装置(MTU6)に搬送することが出来、ライブラリ装置自体をダウンさせることがなくなり、装置の性能向上、無人化を図ることができる。
【0115】
また、従来は、カートリッジが棚に斜めに投入されている時には、カートリッジを検出できず、処理を行うことができなかった。しかし、本願発明では、カートリッジをキャッチャハンド19で掴み直すことで、棚に対して真っ直ぐに置くことができるため、エラー状態になることがなくなる。これにより、今までアクセスできなかったカートリッジもアクセスすることが可能になる。
【0116】
(3) :棚位置補正制御について・・・前記C1、C2参照
前記C1、C2は棚位置補正制御に関するものであり、棚位置を補正するため、常に各棚に対して正しい位置にアクセッサ8を位置付けることができる。このため、カートリッジを引き込むことも、排出することも容易になる。また、棚の取り付けのバラツキや、その棚自体のバラツキをファームウェアで吸収できるために、装置を組む時にも労力が軽減される。これにより、装置の低コスト化、装置の信頼性向上を図ることができる。
【0117】
(4) :リーダブロック押し込み制御について・・・前記D1〜D4参照
前記D1〜D4はリーダブロック押し込み制御に関するものであり、リーダブロックが抜けているために処理が出来なかったカートリッジも本願発明により、リーダブロックを押し込むことができる。従って、処理を継続して行うことが出来、ライブラリ装置に接続した時にも無人化を図れる。また、リーダブロックが抜けているためにエラーすることもなくなり、装置の信頼性向上を図ることができる。
【0118】
(5) :フィーダベルト同一箇所磨耗防止制御・・・前記E1参照
前記E1は、フィーダベルト同一箇所磨耗防止制御に関するものであり、フィーダベルトの磨耗度が部分的に異なるのではなく、全体的に磨耗して行く。これにより、或る部分だけ磨耗するよりもベルトの寿命が伸びるため、アクセッサ8の寿命自体が伸びる。これにより、装置の保守をする時にベルトを交換する作業が減り、労力の軽減に繋がる。
【0119】
(6) :フィーダ学習制御・・・前記F1参照
前記F1はフィーダ学習制御に関するものであり、フィーダモータ23のスピードが常に一定のスピードで制御できることから、フィーダモータ23をストップしてからのオーバーラン量も一定の値となるため、棚からアクセッサ8内に引き込む時にも、オーバーラン量が一定であれば、アクセッサ8内に常に正しくカートリッジを引き込むことができる。これにより、リトライ時間がなくなり、カートリッジのアクセス時間が短縮される。
【0120】
また、カートリッジを棚に戻す際に、オーバーランさせる量も一定となり、これらにより、カートリッジの飛び出し量も一定となるため、棚検出機構2が検出しなくなってから、一定時間してからモータをストップさせることができるため、簡単な制御で実現する。
【0121】
(7) :カートリッジイニシャライズ制御・・・前記G1参照
前記G1はカートリッジイニシャライズ制御に関するものであり、電源投入時、又はエラー時にはアクセッサ8内のカートリッジの有無を確認するため、カートリッジを破損することもなく、装置を傷つけることもなく、カートリッジの行方が分からなくなるといったこともなくなる。これにより、装置の信頼性を向上させることができる。
【0122】
(8) :フィーダ機構リトライ制御・・・前記H1参照
前記H1はフィーダ機構リトライ制御に関するものであり、今まで、エラー状態になっていたものまで本願発明のリトライ制御によって救うことが出来るため、カートリッジにアクセスできないといったことがなくなり、信頼性が向上する。更に、ライブラリ装置に接続された時にも装置がカートリッジにアクセスできないために装置全体がシステムダウンすることもなくなる。
【0123】
(9) :カートリッジアンフィード制御・・・前記I1参照
前記I1はカートリッジアンフィード制御に関するものである。従来は、カートリッジを棚に戻している最中で棚側検出機構1、2が非検出の時には、カートリッジがセルに正しく入っていない状態でも、それを見失う可能性があった。しかし、本願発明によれば、カートリッジを見失うこともなくなり、信頼性の向上を図ることができる。
【0124】
(10):カートリッジ飛び出し制御・・・前記J1参照
前記J1はカートリッジ飛び出し制御に関するものである。本願発明によれば、処理済みのカートリッジが、処理前のカートリッジより棚に対して飛び出しているので、オペレータは一目で処理前なのか処理済みなのかを判断することができ、操作性の向上に大きく関与している。
【0125】
(11):装置タイプ判別制御・・・前記K1参照
前記K1は装置タイプ判別制御に関するものであり、アクセッサ8のタイプをファームウェアで自動的に判別するので、オペレータがアクセッサの種類の設定を行う必要がなくなり、又、オペレータが設定を忘れてしまうということもなくなる。これにより、ファームウェアも一本化できる。
【0126】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下に説明するACL(Auto Cartrige Loading )装置には、単体機用ACL装置と、ライブラリアタッチ用ACL装置とがあり、単体機用ACL装置は、MTUと一体的に組み合わされて運用され、前記MTUに対してカートリッジを自動搬送するものである。また、ライブラリアタッチ用ACL装置は、MTUと一体的に組み合わされると共に、ライブラリ装置と結合して使用されるものである。なお、ACL装置内のアクセッサ機構は単体機用ACL装置とライブラリアタッチ用ACL装置とで共通の機構となっている。
【0127】
§1:単体機用ACL装置の構成の説明・・・図2〜図4参照
図2は単体機用ACL装置の正面図、図3は単体機用ACL装置の側面図1、図4は単体機用ACL装置の側面図2である。以下、図2〜図4に基づいて単体機用ACL装置4の構成を説明する。
【0128】
単体機用ACL装置4には、MTU(磁気テープ装置)6が一体的に組み合わされており、前記MTU6は単体機用ACL装置4の裏面側に配置されている。そして、前記単体機用ACL装置4内にはセル機構10と、アクセッサ機構が設けてあり、前記セル機構10は正面側に配置され、アクセッサ機構はセル機構10の裏側に配置されている。この場合、アクセッサ機構はセル機構10とMTU6の間に配置される。
【0129】
前記セル機構10には、多数の棚(又はセル)11が設けてあり、これらの各棚11にはそれぞれ1巻ずつのカートリッジが収納できるようになっている。この棚11は、セル機構10を構成する側板の内側の両方に、上下方向に所定の間隔で多数のレールが設けてあり、これらの各レールに沿って棚板を挿入したものである。また、前記各棚11の一部には、それぞれカートリッジの有無を検出するためのフラグ26が設けてある。
【0130】
前記セル機構10の複数の棚11は、オペレータが外部から(正面側から)手作業によりカートリッジを挿入したり、或いは排出したりできるようになっている。また、単体機用ACL装置4内では、アクセッサ機構が前記棚のカートリッジを取り出してMTU6へ搬送したり、或いはMTU6により処理したカートリッジを搬送した棚11へ排出したりできるようになっている。
【0131】
前記アクセッサ機構は、カートリッジを掴んで搬送するための移動可能なアクセッサ8、アクセッサ8の上昇/下降のためのシャフト9、アクセッサ上昇/下降用モータ、ベルト、ギヤ等で構成されている。
【0132】
§2:ライブラリアタッチ用ACL装置の構成の説明・・・図5〜図7参照
図5はライブラリアタッチ用ACL装置の正面図、図6はライブラリアタッチ用ACL装置の側面図1、図7はライブラリアタッチ用ACL装置の側面図2である。以下、図5〜図7に基づいてライブラリアタッチ用ACL装置の構成を説明する。
【0133】
ライブラリアタッチ用ACL装置5には、MTU(磁気テープ装置)6が一体的に組み合わされると共に、ライブラリ装置29と機械的に結合されて(取り外し可能な状態で結合)運用される。この場合、ライブラリアタッチ用ACL装置5内には、セル機構10と、アクセッサ機構が設けてあり、前記セル機構10はライブラリ装置29側に配置され、アクセッサ機構は、MTU6側に配置される。
【0134】
そして前記セル機構10には、1つのエントリセル(ENTRY CELL)13と、1つのエグジットセル(EXITE CELL)14が設けてある。前記エントリセル13、及びエグジットセル14は、前記単体機用ACL装置4のセル機構10において、エントリセル13の位置に棚板を1枚設けると共に、エグジットセル14の位置に棚板を1枚設け、他の部分の棚板を全て除去したものに相当する構成である。従って、エントリセル13には1つの棚があり、エグジットセル14にも1つの棚がある。
【0135】
このライブラリアタッチ用ACL装置5は、前記セル機構10側にライブラリ装置29を結合し、アクセッサ機構側にMTU6を設けることにより、ライブラリ装置29からセル機構10を介してカートリッジの自動受け渡しができるようになっている。なお、アクセッサ機構は前記単体機用ACL装置4と同じである。
【0136】
前記エントリセル13はライブラリ装置29側からカートリッジを挿入するための入り口であり、前記エグジットセル14はライブラリアタッチ用ACL装置5によりMTU6で処理したカートリッジを排出するための排出口である。また、ライブラリアタッチ用ACL装置5内であって、前記エグジットセル14の高さの位置(MTU6側)には、カートリッジのリーダブロックを押し込むためのリーダブロック押し込み用部材30が設けてある。
【0137】
§3:リーダブロック押し込み用部材の説明・・・図8参照
図8はリーダブロック押し込み用部材の説明図であり、A図は全体図、B図は詳細図である。また、B図において、▲1▼はリーダブロック押し込み用部材の平面図、▲2▼図は▲1▼図のB方向側面図、▲3▼図は▲1▼図のC方向側面図、▲4▼図は▲2▼図のA−A線断面図である。
【0138】
図示のように、ライブラリアタッチ用ACL装置5内において、前記エグジットセル14の高さであって、MTU6側の一部にはリーダブロック押し込み用部材30が設けてある。このリーダブロック押し込み用部材30は、カートリッジのリーダブロックが抜けていた場合に、カートリッジを掴んだアクセッサ8をエグジットセル14の位置(リーダブロック押し込み用部材30と同じ位置)に位置づけして、カートリッジのリーダブロックを押し当ててカートリッジ内へ押し込む際に使用するものである。
【0139】
このリーダブロック押し込み用部材30は、板状体の部材であり、その中央部分に凸部32が設けてあり、その両側に取り付け用の穴31が設けてある。そして、前記穴31にビスを挿入してライブラリアタッチ用ACL装置5の一部に固定する。そして、カートリッジのリーダブロックを前記凸部32を押し当ててリーダブロックの押し込みを行う。
【0140】
§4:ライブラリアタッチ用ACL装置使用によるシステム構成例の説明・・・図9〜図11参照
図9はシステム構成例の説明図1、図10はシステム構成例の説明図2、図11はシステム構成例の説明図3である。以下、図9〜図11に基づいてライブラリアタッチ用ACL装置5を使用したシステム構成例を説明する。
【0141】
このシステム例は、4台のMTUを搭載し、各MTU毎にライブラリアタッチ用ACL装置5を付加したMTU装置34を複数台用意し、前記各MTU装置34をそれぞれライブラリ装置29にネジ等により結合してシステムを構成した例である。
【0142】
従って、このシステムでは、各MTU装置34毎に、4台のライブラリアタッチ用ACL装置5が設けてあり、それぞれライブラリ装置29側にエントリセル13とエグジットセル14が設けてある。なお、この例ではライブラリ装置12は複数のユニットに分割されユニット化されており、それぞれのユニットを組み合わせてシステムを構成するようになっている。
【0143】
この場合、ライブラリ装置12は、多数のカートリッジを保管するためのセル(棚)機構と、複数のMTU(磁気テープ装置)と、前記セル機構やMTUに対してカートリッジを自動的に搬送するアクセッサ機構と、カートリッジの投入、及び排出を自動的に行うカートリッジアクセスステーション(CAS)等を備えた装置である。
【0144】
このシステムを運用した場合には、例えば、次のようにして処理を行う。すなわち、ライブラリ装置12側に保管されているカートリッジを前記MTU装置34側のMTUにより処理したい場合には、ライブラリ装置12内のアクセッサ機構が前記カートリッジを搬送してライブラリアタッチ用ACL装置5のエントリセル13に挿入する。その後、ライブラリアタッチ用ACL装置5内のアクセッサ機構により前記エントリセル13内のカートリッジを搬送して前記MTU装置34内のMTUに挿入することでカートリッジに対してリード/ライト処理を行う。
【0145】
そして、処理後のカートリッジをライブラリアタッチ用ACL装置5内のアクセッサ機構により搬送して前記エグジットセル14に排出する。その後、ライブラリ装置12内のアクセッサ機構により前記エグジットセル14からカートリッジを取り出してライブラリ装置12内のセル機構に収納して保管する。
【0146】
§5:単体機用ACL装置使用によるMTU装置構成例の説明・・・図12、図13参照
図12はMTU装置構成例の説明図1、図13はMTU装置構成例の説明図2である。以下、図12、図13に基づいて単体機用ACL装置を使用したMTU装置構成例を説明する。
【0147】
この例は、MTU装置34内に、4台のMTU6を搭載し、各MTU6毎に単体機用ACL装置4を付加して一体化した装置の例である。この場合、MTU装置34を構成する筐体内には上側に2台のMTU6が搭載され、下側に2台のMTU6が搭載され、各MTU6の前面側にそれぞれ単体機用ACL装置4が機械的に付加され一体化されている。
【0148】
そして、前記各単体機用ACL装置4には、それぞれ多数の棚を備えたセル機構10が設けてあり、前記セル機構10の各棚にそれぞれカートリッジが挿入できるようになっている。すなわち、処理したいカートリッジは人手によりセル機構10の各棚に挿入し、処理済みのカートリッジは前記セル機構10の各棚からそれぞれ人手により排出できるようになっている。
【0149】
なお、前記MTU装置34内のMTU6の配置等(単体機用ACL装置4以外の構成)は、前記ライブラリアタッチ用ACL装置5によるシステムの各MTU装置34と同じ構成である。
【0150】
§6:アクセッサの説明・・・図14〜図20参照
図14はアクセッサの平面図、図15はアクセッサの正面図、図16はアクセッサの側面図1、図17はアクセッサの側面図2、図18はアクセッサの側面図3、図19はカートリッジアンフィードセンサの説明図、図20はアクセッサの動作状態説明図である。以下、図14〜図20に基づいてアクセッサの構成と機能を説明する。
【0151】
前記アクセッサ機構にはカートリッジを掴んで搬送するための移動可能なアクセッサ8が設けてある。このアクセッサ8には、キャッチャハンド19、キャッチャモータ21、フィーダモータ23(2個)、カートリッジ有無検出センサ25、第1セルサイドセンサ38、第2セルサイドセンサ39、キャッチャオープン検出センサ40、キャッチャクローズ検出センサ41、フィーダベルト43、キャッチャオープン/クローズセンサフラグ44、カートリッジアンフィードセンサ45、カートリッジアンフィード検出フラグ46等が設けてある。
【0152】
前記アクセッサ8は水平面上では回転せず、アクセッサ機構に設けたモータの駆動で上昇、或いは下降を行う。そして、アクセッサ8に設けたキャッチャハンド19は一方がセル機構10側を向いており、他方がMTU6側を向いていて、キャッチャオープン状態、キャッチャミドル状態、或いはキャッチャクローズ状態に駆動されるが、キャッチャオープン状態とキャッチャクローズ状態は、セル機構10側とMTU6側で常に反対の状態となるものである。前記各部の機能は次の通りである。
【0153】
(1) :キャッチャハンド19は、カートリッジを掴んだり離したりするものである。このキャッチャハンド19はキャッチャモータ21により駆動され、回転中心軸20を回転中心として回転することにより、キャッチャオープン状態(図20の▲1▼の状態)、キャッチャミドル状態(図20の▲2▼の状態)、及びキャッチャクローズ状態(図20の▲3▼の状態)に駆動制御されるようになっている。
【0154】
この場合、全てセル機構10側を基準にしており、前記キャッチャオープン状態ではセル機構10側がオープン状態でMTU6側がクローズ状態である。また、前記キャッチャクローズ状態ではセル機構10側がクローズ状態で、MTU6側がオープン状態である。更に、キャッチャミドル状態ではセル機構10側、及びMTU6側がキッチャミドル状態である。
【0155】
以下の説明で、セル機構10側がオープン状態でMTU6側がクローズ状態を単に「キャッチャオープン状態」、セル機構10側がクローズでMTU6側がオープン状態を単に「クローズ状態」と記す。
【0156】
(2) :キャッチャモータ21は、キャッチャハンド19を駆動するものである。すなわち、キャッチャモータ21の回転方向と回転位置を変化させることにより、キャッチャハンド19をオープン状態にしたり、クローズ状態にしたり、或いはキャッチャミドル状態にするものである。
【0157】
(3) :フィーダモータ23は、その回転方向(右回り/左回り)を変化させながらフィーダベルト43を駆動することにより、例えば、セル機構10の棚に有るカートリッジをアクセッサ8内に引き込んだり(フィードしたり)、或いはアクセッサからセル機構10の棚へ排出(アンフィード)したりするものである。
【0158】
(4) :カートリッジ有無検出センサ25は、セル機構10の棚に有るカートリッジを検出するものである。また、このカートリッジ有無検出センサ25は、セル機構10の棚を検出することも可能である。この棚の検出は、棚位置のずれを検出することで、アクセッサ8を棚へ位置付けする場合の棚位置補正制御を行う際に利用するものである。
【0159】
(5) :第1セルサイドセンサ38及び第2セルサイドセンサ39は、アクセッサ8内にカートリッジが有るか否かを検出するものである。また、これらのセンサは、カートリッジの引き込み/排出(フィード/アンフィード)を行う際にカートリッジを検出するために使用するものである。
【0160】
(6) :キャッチャオープン検出センサ40は、キャッチャオープン/クローズセンサフラグ44の動きに応動してキャッチャハンド19のオープン状態を検出するものであり、発光部と受光部からなる光センサである。このキャッチャオープン検出センサ40は、キャッチャオープン/クローズセンサフラグ44のフラグ片(後述する)が発光部と受光部の間に挿入された場合にオンとなり、前記フラグ片が発光部と受光部の間に挿入されていない状態ではオフとなるセンサである。
【0161】
(7) :キャッチャクローズ検出センサ41は、キャッチャオープン/クローズセンサフラグ44の動きに応動してキャッチャハンド19のクローズ状態を検出するものであり、発光部と受光部からなるセンサである。このキャッチャクローズ検出センサ41は、キャッチャオープン/クローズセンサフラグ44のフラグ片(後述する)が発光部と受光部の間に挿入された場合にオンとなり、前記フラグ片が発光部と受光部の間に挿入されていない状態ではオフとなるセンサである。
【0162】
(8) :キャッチャオープン/クローズセンサフラグ44は、キャッチャモータ21により回転駆動されるフラグであり、キャッチャオープン検出センサ40、或いはキャッチャクローズ検出センサ41により検出されるものである(図16の▲2▼図、▲3▼図及び図20参照)。
【0163】
このキャッチャオープン/クローズセンサフラグ44の本体に回転中心軸50が設けてあり、この回転中心軸50がキャッチャモータ21により回転されるようになっている。また、回転中心軸50の回りには、互いに略90°の間隔をおいて第1フラグ片51と、第2フラグ片52と、第3フラグ片53が設けてある。
【0164】
この場合、第1フラグ片51の長さ=L1、第2フラグ片52の長さ=L2、第3フラグ片53の長さ=L3とすると、L1=L3<L2の関係になっている。すなわち、第2フラグ片52の長さ=L2が他のフラグ片の長さL1、L3よりも長くしてある。
【0165】
そして、図20の▲1▼図に示したキャッチャオープン状態(キャッチャモータ21の停止状態)ではキャッチャオープン/クローズセンサフラグ44が図示の位置にある。この時、キャッチャオープン検出センサ40は、第3フラグ片53を検出してオンとなり、キャッチャクローズ検出センサ41は、いずれのフラグ片も検出していないのでオフである。
【0166】
前記状態から図示矢印方向に回転して図20の▲2▼図に示したキャッチャミドル状態になると、キャッチャオープン検出センサ40は、第1フラグ片51を検出してオンとなり、キャッチャクローズ検出センサ41は、第2フラグ片52を検出してオンとなる。この状態から更に回転して図20の▲3▼図に示したキャッチャクローズ状態になると、キャッチャオープン検出センサ40は、いずれのフラグ片も検出していないのでオフであり、キャッチャクローズ検出センサ41は、第3フラグ片53を検出しているのでオンとなる。
【0167】
(9) :フィーダベルト43は、フィーダモータ23により駆動されるものであり、このフィーダベルト43の移動によりカートリッジをアクセッサ8内に引き込んだり(フィードしたり)、或いはセル機構10の棚へ排出したり(アンフィードしたり)するものである。なお、フィーダベルト43は左右に設けてあり、それぞれ左右のフィーダモータ23により駆動されると共に、キャッチャハンド19と一緒にオープン/クローズ動作するものである。
【0168】
例えば、カートリッジをセル機構10からフィード(アクセッサ8内への引き込み)する場合は、キャッチャハンド19をキャッチャクローズ状態にしてカートリッジを掴み、フィーダベルト43の回転によりカートリッジをアクセッサ8内へ搬送する(フィーダベルト43の摩擦力によりカートリッジを搬送する)ことでフィードする。
【0169】
また、カートリッジをセル機構10の棚へアンフィード(アクセッサ8から排出)する場合は、キャッチャハンド19をキャッチャクローズ状態にフィーダベルト43を前記フィード時と反対方向へ回転させることでアンフィードする。
【0170】
(10):カートリッジアンフィードセンサ45、及びカートリッジアンフィード検出フラグ46は、キャッチャハンド19の先端位置付近に設けてあり、カートリッジをアクセッサ8から排出(アンフィード)した場合に、排出したカートリッジを検出するものである。このカートリッジアンフィードセンサ45、及びカートリッジアンフィード検出フラグ46の構造は、図19の▲1▼〜▲4▼のようになっている。
【0171】
図示のように、カートリッジアンフィード検出フラグ46の先端部にはフラグローラ47が設けてあり、このフラグローラ47は、図19の▲1▼図の矢印a、b方向に回転移動できるようになっている。そして、フラグローラ47の位置にカートリッジが無い場合、フラグローラ47は復帰バネの復帰力によりb方向に回転移動している。
【0172】
また、前記フラグローラ47の位置にカートリッジが来ると、フラグローラ47はカートリッジに押されてa方向へ回転移動する。更に、フラグローラ47の後端部には、フラグローラ47の本体に対して直角方向に曲がったフラグ端部片48が設けてあり、このフラグ端部片48は前記フラグローラ47と逆方向に回転するようになっている。
【0173】
すなわち、カートリッジアンフィード検出フラグ46は、フラグローラ47とフラグ端部片48の間の回転中心軸の回りに回転可能に支持されており、カートリッジによりフラグローラ47とフラグ端部片48が逆方向に回転駆動されるようになっている。
【0174】
一方、カートリッジアンフィードセンサ45は発光部と受光部からなる光センサであり、前記発光部と受光部の間に前記カートリッジアンフィード検出フラグ46のフラグ端部片48が挿入されたり、挿入されなかったりする。そして、発光部と受光部の間にフラグ端部片48が挿入されれば、発光部からの光が受光部へ入射しなくなり該センサはオフになり、フラグ端部片48が発光部と受光部の間に挿入されない状態では該センサはオンになる。
【0175】
例えば、カートリッジがアクセッサ8からセル機構10の棚へ排出(アンフィード)される場合、カートリッジが排出される過程で、先ず該カートリッジの側面側がフラグローラ47をa方向へ押することによりフラグローラ47がa方向へ回転する。この時、前記発光部と受光部の間にフラグ端部片48が挿入されない状態となりカートリッジアンフィードセンサ45はオンになる。
【0176】
次に、カートリッジがセル機構10の棚に排出されると、フラグローラ47がカートリッジにより押されなくなり、該フラグローラ47はb方向へ回転する。このため前記発光部と受光部の間にフラグ端部片48が挿入された状態となりカートリッジアンフィードセンサ45はオフになる。
【0177】
§7:MTU及びACL装置の制御系全体の説明・・・図21参照
図21はMTU及びACL装置の制御系ブロック図である。以下、図21に基づいてMTU及びACL装置の制御系全体を説明する。なお、単体機用ACL装置4とライブラリアタッチ用ACL装置5の制御系は殆ど同じなので(ライブラリ装置との情報の制御系が異なる)、以下の説明では単に「ACL装置」とも記す。
【0178】
図示のように、MTU及びACL装置の制御系には、ドライブIF部61と、ロジック/サーボ制御部62と、書き込み部65と、読み出し部66と、ACL制御部81等が設けてある。この場合、前記ドライブIF部61と、ロジック/サーボ制御部62と、書き込み部65と、読み出し部66はMTU側の制御系であり、ACL制御部81はACL装置側の制御系である。
【0179】
また、前記ドライブIF部61にはドライバDV、レシーバRVが設けてあり、前記ロジック/サーボ制御部62には表示制御用MPU71、IF制御用MPU72、ACL制御用MPU73、サーボ制御用MPU74、パワーアンプ75、レベル比較器76が設けてあり、前記書き込み部65にはライト回路77が設けてあり、前記読み出し部66にはドライバDVとリード回路78が設けてあり、前記ACL制御部81にはパワーアンプ82、レベル比較器83が設けてある。
【0180】
前記制御系において、表示制御用MPU71には表示パネル63とオペレータパネル64が接続され、ライト回路77とリード回路78には磁気ヘッド67が接続され、パワーアンプ75にはモータ/ソレノイド69が接続され、レベル比較器76にはセンサ70が接続され、パワーアンプ82にはモータ/ソレノイド84が接続され、レベル比較器83にはセンサ85が接続されている。
【0181】
また、ドライブIF部61はMTC/MTUディジタルバスを介してMTC(図示省略した磁気テープ制御装置)に接続され、読み出し部66のドライバDVはMTC/MTUアナログバスを介してMTCに接続されている。
【0182】
前記各部の機能等は次の通りである。
(1) :ドライブIF部61は、MTC/MTUディジタルバスを介してMTC(磁気テープ制御装置)に接続されており、ドライバDV、レシーバRVによりコマンドやデータの送受信を行ったり、その他MTCとの各種インターフェース制御(ドライブ側の制御)を行うものである。
【0183】
(2) :ロジック/サーボ制御部62は、ドライブIF部61との間でコマンドやデータのやりとりを行うことで各種制御を行うものである。
(3) :表示制御用MPU71は、表示パネル63やオペレータパネル64に対する各種制御を行うものである。
【0184】
(4) :IF制御用MPU72は、ドライブIF部61との間でコマンドやデータ等のやりとりを行うことにより、各種インターフェース制御を行うものである。
【0185】
(5) :ACL制御用MPU73は、ACL制御部81を介してACL制御を行うものである。
(6) :サーボ制御用MPU74は、各種サーボ制御を行うものである。
【0186】
(7) :パワーアンプ75は、サーボ制御用MPU74からの制御信号によりモータ/ソレノイド69を駆動するパワーアンプ(ドライバ)である。
(8) :レベル比較器76は、センサ70からの検出信号を基準のレベルと比較して、基準レベル以上のセンサ検出信号を取り出すものである。
【0187】
(9) :書き込み部65は、内部にライト回路77を有し、IF制御用MPU72により制御され、書き込みデータを磁気ヘッド67に転送して磁気テープへの書き込みを行うものである。
【0188】
(10):読み出し部66は、内部にドライバDV、リード回路78を有し、磁気ヘッド67を介して磁気テープからデータの読み出しを行うものである。なお、磁気テープから読み出したリードデータは、ドライバDVがMTC/MTUアナログバスを介してMTCへ転送する。
【0189】
(11):ACL制御部81はACL制御用MPU73からの指示によりACL装置の各種制御を行うものである。このACL制御部81にはパワーアンプ82とレベル比較器83等が設けてあり、前記パワーアンプ82はモータ/ソレノイド84を駆動し、レベル比較器83ではセンサ85の検出信号を基準レベルと比較し、基準レベル以上のセンサ検出信号を取り出す。
【0190】
(12):表示パネル63は、例えば、液晶表示パネル(LED)で構成され、表示制御用MPU71の制御により各種情報を表示するものである。
(13):オペレータパネル64は、液晶表示パネル(LED)、各種スイッチを有し、オペレータが操作するものである。なお、このオペレータパネルにはスイッチSW1、SW2等が設けてある。
【0191】
(14):磁気ヘッド67は、磁気テープ(記録媒体)に対してデータのライト/リード等を行うものである。
(15):モータ/ソレノイド69は、MTU内に設けた各種モータや、ソレノイドである。
【0192】
(16):センサ70は、MTU6内に設けた各種センサである。
(17):モータ/ソレノイド84は、ACL装置内に設けたモータやソレノイドである。
(18):センサ85はACL装置内に設けた各種センサである。
【0193】
§8:ACL制御部の詳細な説明・・・図22参照
図22はACL制御部の詳細ブロック図である。以下、図22に基づき、ACL制御部について詳細に説明する。
【0194】
前記ACL制御部81には、MPU91、通信用メモリ92、ROM93、ワークメモリ94、モータ制御部95、ソレノイド制御部97、センサ制御部98、パワーアンプ82、レベル比較器83、タコ値ラッチ回路100、タイマ106、EEPROM107等が設けてある。また、前記モータ制御部95にはPWM制御部96(PWM:パルス幅変調)が設けてあり、EEPROM107には、棚位置の理想値テーブル等が格納されている。前記各部の機能等は次の通りである。
【0195】
(1) :MPU91は、ACL装置内の各種制御を行うものである。
(2) :通信用メモリ92は、ACL制御用MPU73と通信する場合に使用するメモリである。
【0196】
(3) :ROM93は、MPU91が実行する各種プログラム、パラメータ等を格納した不揮発性メモリである。
(4) :ワークメモリ94は、MPU91等がワーク用として使用するメモリ(RAM)である。
【0197】
(5) :モータ制御部95は、ACL装置内の各種モータの制御を行うものである。このモータ制御部95にはPWM制御部96が設けてあり、各種モータのPWM制御を行う。
【0198】
(6) :ソレノイド制御部97は、ACL装置内の各種ソレノイドを制御するものである。
(7) :センサ制御部98は、ACL装置内の各種センサの制御を行うものである。
【0199】
(8) :タコ値ラッチ回路100は、モータに設けたタコメータの計測値(タコ値)をラッチする回路である。
(9) :タイマ106は、時間の計測を行うものである。
【0200】
なお、以下の説明では「上位装置」(ACL制御部81から見た上位装置)は、前記ドライブIF部61、IF制御用MPU72、ACL制御用MPU73、MTC等を含めた部分とする。
【0201】
§9:キャッチャミドル制御の説明・・・図23〜図29参照
以下、図23〜図29に基づいてキャッチャミドル制御について説明する。前記アクセッサ8のキャッチャハンド19をオープンでもクローズでもない中間位置のミドル状態(「キャッチャミドル状態」と記す)に制御(「キャッチャミドル制御」と記す)するには、次のようにして制御を行う。
【0202】
(1) :キャッチャミドル制御の概要説明
a):ACL装置にはアクセッサ8が設けてあり、このアクセッサ8にはカートリッジを掴むためのキャッチャハンド19と、キャッチャハンド19のオープン状態を検出するためのキャッチャオープン検出センサ40(このセンサを含む検出機構を「オープン検出機構」とも記す)、キャッチャハンド19のクローズ状態を検出するキャッチャクローズ検出センサ41(このセンサを含む検出機構を「クローズ検出機構」とも記す)が設けてある。
【0203】
そこで、前記2つのセンサを用いて、キャッチャハンド19のオープン/クローズ状態でないキャッチャミドル状態、つまりオープン状態とクローズ状態の中間位置状態に維持できるようにする。この場合、キャッチャミドル状態は前記2つのセンサが同時に検出できる状態であり、キャッチャモータ21の制御により実現できる。
【0204】
b)前記のようにキャッチャハンド19をオープンからミドル状態に移行する時には、キャッチャモータ21の回転スピードを通常のスピードよりも遅くして駆動する制御、すなわち、キャッチャモータ21に供給する駆動電圧を低くするような制御を行う。
【0205】
c)前記b)の制御において、キャッチャモータ21に供給する駆動電圧を変化させる制御は、或る周期で電流を流したり、流さなかったりするPWM(パルス幅変調)制御を行う。この制御により、キャッチャモータ21の回転速度を遅くして前記2つのセンサが確実に検出できるようにする。なお、前記PWM制御はPWM制御部96が行う制御である。
【0206】
d)PWM制御部96は、前記キャッチャミドル状態になってからは、更に微弱電流を流すようなPWM制御を行い、常にキャッチャハンド19が動かないように中間位置を保持させる制御を行う。
【0207】
e)電源投入時に、未だキャッチャオープン/キャッチャクローズの確定していない時には、前記センサのOFF→ON→OFF→ONが確定していない場合があるため(中間位置に位置した時に電源を切断された時等)、キャッチャオープン/クローズセンサフラグ44の第2フラグ片52の長さを第1フラグ片51、及び第3フラグ片53の長さよりも長くしておくことで確実なキャッチャハンド19の制御を行う。
【0208】
f)キャッチャオープン状態では、キャッチャオープン検出センサ40のみがオンとなる。これにより、電源投入時には、必ずキャッチャオープン方向に駆動し、先ずはキャッチャオープン状態を確保してから前記の制御を行う。
【0209】
g)カートリッジをMTU6に投入(ロード)した後や、MTU6からカートリッジを排出する際には、MTU6の位置に位置づけされているアクセッサ8のキャッチャハンド19をキャッチャミドル状態にし、MTU6からのカートリッジの排出の邪魔にならないように制御する。
【0210】
h)前記g)の制御において、MTU6へのカートリッジの投入が終わり、完全にロードし終わったら、アクセッサ8のキャッチャハンド19をキャッチャオープン状態(キャッチャモータ21に電流を流さず、停止状態となっている)にし、余分な電力を消費しないように制御する。
【0211】
(2) :キャッチャミドル制御の説明・・・図23、図24参照
図23はキャッチャミドル制御フローチャートである。また、図24はタイミングチャート1であり、▲1▼図はフラグ片の長さが同じ場合の理想的なオープン/クローズ検出タイミングチャート、▲2▼図はフラグ片の長さを同じにした場合の実際のオープン/クローズ検出タイミングチャートである。以下、図23、図24に基づいてキャッチャミドル制御を説明する。なお、S1〜S5は各処理ステップを示す。
【0212】
キャッチャハンド19をキャッチャミドル状態に制御するには、モータ制御部95内に設けたPWM制御部96によるPWM制御によりキャッチャモータ21を駆動することで実現する。最初はキャッチャハンド19をキャッチャオープン状態(セル側をオープン)にし(S1)、その後、PWM制御部96はキャッチャモータ21に対し、キャッチャハンド19をキャッチャミドル状態にするための駆動PWM値(通常より少ないPWM値)を設定し(S2)、キャッチャモータ21を回転駆動する(S3)。
【0213】
この場合、キャッチャハンド19をキャッチャオープン状態からキャッチャミドル状態に移行する時には、キャッチャモータ21の回転スピードを通常よりも遅くして駆動する制御、すなわち、キャッチャモータ21に供給する駆動電圧を通常より低くするようなPWM制御を行う。
【0214】
そして、キャッチャオープン検出センサ40、及びキャッチャクローズ検出センサ41が同時に検出(同時にオン)するのを待ち(S4)、同時に検出したら(同時にオンになったら)、PWM制御部96は、キャッチャモータ21にキャッチャミドル状態を保持するための微弱電流を流すために、キャッチャミドル状態維持のためのPWM値に設定する(S5)。
【0215】
前記PWM値の設定により、キャッチャミドル状態になってからは、キャッチャモータ21に対して微弱電流、すなわち、キャッチャハンド19を動かないようにしてキャッチャミドル状態を保持させるための微弱電流を流し続ける。これにより安定したキャッチャミドル状態が作られる。
【0216】
この場合、図20の▲2▼図に示したように、キャッチャミドル状態では、キャッチャオープン検出センサ40は第1フラグ片51を検出してオンとなり、キャッチャクローズ検出センサ41は第2フラグ片52を検出してオンとなっている。この場合、第1フラグ片51の長さより第2フラグ片52の長さの方が長いので、キャッチャオープン検出センサ40がオンの時は、必ずキャッチャクローズ検出センサ41もオンとなるようにすることが可能である。
【0217】
ところで、キャッチャオープン/クローズセンサフラグ44の各フラグ片の長さが全て同じであった場合のタイミングチャートは図24のようになる。この場合、図24では、キャッチャオープン検出センサ40を含むオープン検出機構を「OPEN検出機構」、キャッチャクローズ検出センサ41を含むクローズ検出機構を「CLOSE検出機構」と示してある。
【0218】
例えば、理想的な状態では図24の▲1▼図に示したように、キャッチャミドル状態では、キャッチャオープン検出センサ40(OPEN検出機構)と、キャッチャクローズ検出センサ41(CLOSE検出機構)とが同時に前記フラグ片を検出し、オンになる。
【0219】
しかし、実際には、図24の▲2▼図に示したように、キャッチャオープン検出センサ40(OPEN検出機構)とキャッチャクローズ検出センサ41(CLOSE検出機構)が検出するタイミングにズレを生じる。すなわち、図24の▲2▼図に示したタイミングチャートは、オープン状態を先に検出した時のタイミングチャートであり、ミドル状態に制御してもキャッチャオープン検出センサ40が先に検出し、その後少しタイミング遅れでキャッチャクローズ検出センサ41が検出するため、両者の検出タイミングにズレを生じる。
【0220】
このように、キャッチャオープン状態からキャッチャモータ21を駆動した場合、キャッチャオープン検出センサ40が先に検出するために、数msの間、実際にはキャッチャオープン状態ではないにも関わらず、キャッチャオープン状態であるかのように見える。又、キャッチャミドル状態を通過した時に、キャッチャオープン検出センサ40が先に非検出になりキャッチャクローズ検出センサ41だけが検出している状態になってしまうため、キャッチャクローズ状態であるように見える。
【0221】
そこで、前記のように、第1フラグ片51の長さより第2フラグ片52の長さの方を長くしておくことにより、前記のような不都合は解消される。
【0222】
(3) :キャッチャクローズ状態からオープンさせる場合の制御の説明・・・図25参照
図25はキャッチャクローズ状態からオープンさせる場合の制御フローチャートである。以下、図25に基づいてキャッチャクローズ状態からオープンさせる場合の制御を説明する。なお、S11〜S16は各処理ステップを示す。また、以下の説明では図20を参照しながら説明する。
【0223】
キャッチャオープン状態からクローズさせる場合の制御においては、先ず、キャッチャクローズ状態(クローズ検出状態)からキャッチャミドル状態に移行する時に、キャッチャクローズ検出センサ41(クローズ検出機構)の検出は、検出→非検出→検出と変化し、その後キャッチャミドル状態を通過すると検出→非検出へと変化し、キャッチャハンド19がオープンしている状態となる。
【0224】
そこで、先ず、キャッチャクローズ状態(クローズ検出機構が検出状態)から(S11)、キャッチャオープン方向にキャッチャモータ21を駆動し(S12)、キャッチャクローズ検出センサ41がクローズ非検出(S13)→クローズ検出(S14)→クローズ非検出(S15)と変化したら、キャッチャモータ21の回転を停止させる(S16)。この状態でキャッチャハンド19はキャッチャオープン状態となる。
【0225】
(4) :PWM制御の説明・・・図26の▲1▼図参照
図26の▲1▼図はPWM制御のタイミングチャートである。前記PWM制御部96によるPWM制御においては、PWMの1周期(クロックの1周期)を100%とし、キャッチャモータ21の駆動電圧をn%で制御したい時には、キャッチャモータ21にn%だけ電流を流す。つまり、PWM波形がオフ状態の間に電流が流れるため、オフする時間を1周期のn%分にする。これによりキャッチャモータ21に印加する電圧を調整することが出来る。
【0226】
(5) :キャッチャミドル位置においてキャッチャクローズ検出センサ41が検出する第2フラグ片52の長さのみを他の第1フラグ片51、及び第3フラグ片53より長くした場合の制御の説明・・・図26の▲2▼図参照
図26の▲2▼図は、オープン/クローズ検出タイミングチャート(第2フラグ片のみ長くした場合)である。前記のように、キャッチャオープン/クローズセンサフラグ44は、第1フラグ片51の長さ=L1、第2フラグ片52の長さ=L2、第3フラグ片53の長さ=L3とした場合、L1=L3<L2の関係にしてある。
【0227】
そして、キャッチャミドル状態では、キャッチャクローズ検出センサ41が第2フラグ片52を検出してオンになり(CLOSE検出機構が検出状態)、キャッチャオープン検出センサ40が第1フラグ片51を検出してそれぞれオンになる(OPEN検出機構が検出状態)。この場合、各フラグ片の間には前記の関係があるので、キャッチャクローズ検出センサ41の検出期間はキャッチャオープン検出センサ40の検出期間(検出時間、或いは検出幅)より長くなる。従って、キャッチャオープン検出センサ40がオン(OPEN検出機構が検出状態)の時は、必ずキャッチャクローズ検出センサ41もオン(CLOSE検出機構が検出状態)となる。
【0228】
すなわち、図26の▲2▼図に示したように、キャッチャミドル状態の位置においては、キャッチャオープン検出センサ40とキャッチャクローズ検出センサ41が必ず検出状態(オン)となり、キャッチャオープン検出センサ40のみが検出状態になるのは、キャッチャオープン状態のみとなる。
【0229】
これにより、キャッチャオープン検出センサ40のみが検出している時に、キャッチャオープン状態であることを確定するため、電源投入時には、必ずキャッチャオープン状態にキャッチャハンド19を駆動し、それ以降の制御はキャッチャクローズ状態にする制御とする。そして、前記制御の過程でキャッチャクローズ検出センサ41の検出状態を監視することにより制御を行う。
【0230】
(6) :キャッチャオープン状態からクローズさせる場合の制御の説明・・・図27参照
図27はキャッチャオープン状態からクローズさせる場合の制御フローチャートである。以下、図27に基づいてキャッチャオープン状態からクローズさせる場合の制御を説明する。なお、S21〜S26は各処理ステップを示す。
【0231】
キャッチャオープン状態からクローズさせる場合の制御においては、先ず、キャッチャオープン状態(クローズ非検出状態)からキャッチャミドル状態に移行する時に、キャッチャクローズ検出センサ41(クローズ検出機構)の検出は、非検出→検出状態となり、その後キャッチャミドル状態を通過すると非検出→検出状態になり、キャッチャハンド19がクローズしている状態となる。
【0232】
そこで、先ず、キャッチャオープン状態(クローズ検出機構が非検出状態)から(S21)、キャッチャクローズ方向にキャッチャモータ21を駆動し(S22)、キャッチャクローズ検出センサ41がキャッチャクローズ検出(S23)→キャッチャクローズ非検出(S24)→キャッチャクローズ検出(S25)と変化したら、キャッチャモータ21の回転を停止させる(S26)。この状態でキャッチャクローズ状態となる。
【0233】
(7) :アクセッサをMTUへ位置づける際の制御の説明・・・図28参照
図28はMTUへの位置づけ制御フローチャートである。以下、図28に基づいてアクセッサのMTUへの位置づけ制御を説明する。なお、S31〜S35は各処理ステップを示す。
【0234】
アクセッサ8をMTU6の位置に位置付ける(高さ方向の位置付け)時には、先ず、ACL制御部81は、キャッチャモータ21を駆動してキャッチャハンド19をキャッチャオープン状態にする(S31)。次に、アクセッサ8をMTU6の位置に位置付け(S32)、キャッチャハンド19をキャッチャミドル状態にする(S33)。これは、MTU6からカートリッジを排出した時に、アクセッサ8のキャッチャハンド19が邪魔にならないようにするためである。
【0235】
前記のようにキャッチャハンド19をキャッチャミドル状態にした後、ACL制御部81は上位装置からの次のコマンド(CMD)を待つ(S34)。その後、上位装置からの次のコマンドを受信すると、ACL制御部81は、受信したコマンドを実行する(S35)。
【0236】
(8) :MTUへのロード制御の説明・・・図29参照
図29はMTUへのロード制御フローチャートである。以下、図29に基づいてMTUへカートリッジをロードする際の制御を説明する。なお、S41〜S49は各処理ステップを示す。
【0237】
先ず、ACL制御部81の制御によりキャッチャモータ21を駆動してキャッチャハンド19をキャッチャオープン状態(棚側をオープン、MTU6側をクローズ)にして(S41)、アクセッサ8をセル機構10の棚位置に位置付けし(S42)、棚に有るカートリッジをアクセッサ8内にフィード(引き込む)する(S43)。
【0238】
この場合、ACL制御部81はキャッチャモータ21を駆動してキャッチャハンド19をクローズさせることでカートリッジを掴み、更にフィーダモータ23を駆動してフィーダベルト42を回転させ、このフィーダベルト43の回転によりカートリッジをアクセッサ8にフィードする。その後、ACL制御部81はキャッチャモータ21を駆動してキャッチャハンド19をキャッチャオープン状態(MTU6側をクローズ)にする(S44)。
【0239】
この状態でACL制御部81はアクセッサ8を移動させMTU6の位置に位置付ける(S45)。そしてカートリッジをアクセッサ8からMTU6へロードする(S46)。この場合、キャッチャオープン状態ではキャッチャハンド19のMTU6側はクローズされており、この状態でフィーダベルト43を回転させてカートリッジをアクセッサ8からMTU6へロードする。
【0240】
次にACL制御部81は、キャッチャモータ21を駆動してキャッチャハンド19をキャッチャミドル状態にし(S47)、上位装置からのロード完了通知を待つ(S48)。そして上位装置からのロード完了通知があると、ACL制御部81はキャッチャモータ21を駆動してキャッチャハンド19をキャッチャオープン状態にし(S49)、MTU6へのロードを終了する。
【0241】
前記のようにして、MTU6へのロードを終了した際、キャッチャハンド19をキャッチャオープン状態にすれば、余分な電力を消費することがない(キャッチャミドル状態ではキャッチャモータ21に微弱電流を流し続ける必要があり、電力消費が大きい)。
【0242】
(9) :キャッチャミドル制御による利点
前記のようにキャッチャハンド19をキャッチャミドル状態に制御することにより、単体機の場合には、オペレータがセル機構10の棚へのカートリッジを投入したり、或いは前記棚からカートリッジを排出する場合に、キャッチャハンド19が邪魔にならない。従って、カートリッジの投入/排出操作に支障もなく、操作性も向上する。
【0243】
また、ライブラリ装置に接続した場合には、MTU位置(MTUの高さ)にエントリ(ENTRY)セルを配置することができるので、アクセッサ8によるカートリッジの搬送時間が短縮できる。その結果、装置の性能向上を図ることができる。
【0244】
§10:カートリッジ有無検出制御動作の説明・・・図30、図31参照
(1) :カートリッジ有無検出制御動作の概要
前記アクセッサ8に設けたキャッチャハンド19の先端部には、セル機構10の棚にカートリッジが有るか否かを検出するためのカートリッジ有無検出センサ25が設けてあり、このカートリッジ有無検出センサ25の検出信号をACL制御部81内に取り込んで棚にカートリッジが有るか否かを判断する。
【0245】
前記カートリッジ有無検出センサ25は、例えば発光部と受光部からなる光センサであり、キャッチャハンド19を棚の位置に位置付けし、前記発光部からの光をカートリッジで反射させ、その反射光を前記受光部が受光することでカートリッジの検出を行うものである。従って、棚にカートリッジが無ければ、カートリッジからの反射光は無いため前記受光部では反射光を受光できない。
【0246】
このような光センサの前記受光部からの出力信号(センサ検出信号)をACL制御部81内で処理することにより棚のカートリッジ有無を判断することができる。なお、以下の説明では前記カートリッジ有無検出センサ25を「カートリッジ有無検出機構」とも記す。前記ACL制御部81では、ACL装置の電源投入時に、前記カートリッジ有無検出機構が正しく機能しているかどうかを確認する処理と、セル機構10の棚(セル)にカートリッジが有るか否かを確認する処理を行う。
【0247】
この場合、ACL装置がライブラリ装置に接続された場合(ライブラリ装置接続時)には、未処理のカートリッジを置くためのエントリセル13、及び処理済みカートリッジを置くためのエグジットセル14にカートリッジが有るか否かの検出動作を行う。また、単体機(ACL装置+MTU装置)の場合には、各棚にカートリッジがあるか否かの確認を行う。
【0248】
前記ライブラリ装置接続時には、電源投入時のカートリッジ有無検出処理において、カートリッジが棚に真っ直ぐに入っていない場合を考慮し、一度キャッチャハンド19で棚のカートリッジを掴み、その後カートリッジを離す動作によりカートリッジを棚に真っ直ぐに入れ、それからカートリッジの有無検出動作を行うようにする。
【0249】
また、エグジットセル14の棚にカートリッジを排出する際には、必ず、エグジットセル14のカートリッジ有無を確認し、もしエグジットセル14にカートリッジが有ると判断した場合には、前記電源投入時の確認動作のように、再度、カートリッジ有無検出機構が正しく機能しているか否かの確認動作を行う。
【0250】
そして、前記確認動作後、カートリッジ有無検出機構が正しく機能していない場合には、その旨上位装置に報告し、カートリッジ有無検出機構が正しく機能していた場合には、エグジットセル14にカートリッジが有ることを上位装置に報告する。さらに、前記上位装置へ報告後、もしカートリッジ有無検出機構が正しく機能していない場合には、カートリッジをエグジットセル14に排出する動作を行う。
【0251】
前記ACL装置が単体機の場合(ACL装置+MTU)には、前記のようにしてセル機構10内のカートリッジ有無確認処理を行い、その結果、もしカートリッジが無いと判断した場合は、一度カートリッジをアクセッサ8内に引き込む動作を行い、アクセッサ8内にカートリッジが引き込めた時には、カートリッジが有ると判断する処理を行う。以下、前記ライブラリ装置接続時の処理を、フローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0252】
(2) :ライブラリ装置接続時における電源投入時のカートリッジ有無検出処理・・・図30参照
図30は電源投入時のカートリッジ有無検出制御フローチャート(ライブラリ装置接続時)である。以下、図30に基づいて、電源投入時のカートリッジ有無検出制御(ライブラリ装置接続時)を説明する。なお、S51〜S61は各処理ステップを示す。
【0253】
先ず、電源投入時には、カートリッジ有無検出機構(カートリッジ有無検出センサ25)のチェックを行うが、この場合、カートリッジ有無検出機構がセル機構10内のカートリッジを必ず検出できる位置にアクセッサ8を位置付け(S51)、前記カートリッジ有無検出機構によりカートリッジが検出できたか否かを確認する(S52)。
【0254】
その結果、カートリッジ検出機構により棚のカートリッジが検出できなかった場合、すなわち、カートリッジの非検出状態であれば、ACL制御部81は前記カートリッジ有無検出機構が破損していると判断し、上位装置に対して前記カートリッジ有無検出機構が破損している旨の報告を行う(S60)。
【0255】
また、前記S52の処理でカートリッジ有無検出機構によりセル機構10の棚にあるカートリッジが検出された場合は、前記カートリッジ有無検出機構が必ずカートリッジを検出できない位置、すなわち、カートリッジの非検出状態となるはずの位置にアクセッサ8を位置付け(S53)、カートリッジが非検出であることを確認する(S54)。
【0256】
この時、カートリッジが検出状態であれば、ACL制御部81は上位装置に対してカートリッジ有無検出機構が破損している旨の報告を行い(S60)、処理を終了する。しかし、前記S54でカートリッジが非検出状態であれば、カートリッジ有無検出機構が正常に動作していることを確認できたとする。その後、ACL制御部81はアクセッサ8をエントリ(ENTRY)セル13の位置に位置付け(S55)、カートリッジ有無のチェックを行い(S56)、カートリッジの有無を上位装置に報告する。
【0257】
すなわち、前記S56でカートリッジの検出状態でなければ、エントリセル13にカートリッジが無いことを上位に報告し(S61)、カートリッジが検出状態であれば、エントリセル13にカートリッジが有ることを上位装置に報告する(S57)。その後、ACL制御部81はアクセッサ8をエグジットセル14に位置付けし(S58)、前記エントリセル13と同様にしてエグジットセル14についてもカートリッジの有無を確認する(S59)。
【0258】
(3) :カートリッジをエグジットセルに排出する時のカートリッジ有無検出制御(ライブラリ装置接続時)の説明・・・図31参照
図31はカートリッジをエグジットセルに排出する時のカートリッジ有無検出制御フローチャート(ライブラリ装置接続時)である。以下、図31に基づいて、カートリッジをエグジットセルに排出する時のカートリッジ有無検出制御(ライブラリ装置接続時)を説明する。なお、S71〜S77は各処理ステップを示す。
【0259】
カートリッジをエグジットセル14に排出する時には、エグジットセル14のカートリッジ有無を検出してから排出するが、この場合の制御は次のようにして行う。先ず、ACL制御部81はアクセッサ8をエグジットセル14の位置に位置付けし(S71)、カートリッジ有無検出機構(カートリッジ有無検出センサ25)によりカートリッジの検出を行う(S72)。その結果、カートリッジが検出できなければカートリッジをエグジットセル14に排出して(S77)、終了する。
【0260】
この場合、通常のライブラリ装置においては、エグジットセル14にカートリッジが有る間に次のカートリッジをロードすることはあり得ない。従って、前記S72でカートリッジがエグジットセル14に無いように検出した時には、カートリッジはそのまま排出する。
【0261】
しかし、前記S72でカートリッジが検出された場合には、カートリッジをエグジットセル14に排出できない。そこで、ACL制御部81はアクセッサ8をカートリッジ有無検出機構が非検出となるはずの位置に位置付けし(S73)、この位置でカートリッジが非検出かどうかを判断する(S74)。
【0262】
その結果カートリッジが検出されたら、ACL制御部81はカートリッジ有無検出機構が破損していると判断し、上位装置に対してカートリッジ有無検出機構が破損している旨の報告を行う(S76)。その後ACL制御部81は再びアクセッサ8をエグジットセル14の位置に位置付けし、カートリッジをエグジットセル14に排出する(S77)。しかし、前記S74でカートリッジが非検出であれば、エグジットセル14にカートリッジが有ることを上位装置に報告し、エラー報告を行う(S75)。
【0263】
すなわち、前記S72でカートリッジの有無を検出するが、カートリッジが有るように検出された時には、カートリッジ有無検出機構の機能が正常かどうかをチェックするため、カートリッジ有無検出機構がカートリッジを非検出となるはずの位置にアクセッサ8を位置付けしてカートリッジが非検出かどうかをチャックする。その結果、前記検出機構が正常に動作していれば、エグジットセル14にカートリッジか有るのでカートリッジがエグジットセル14に有ることを上位装置に報告すると共にエラー報告を行う。
【0264】
また、ACL制御部81はS74でカートリッジが検出されたら、カートリッジ有無検出機構が破損していると判断し、上位装置に対してカートリッジ有無検出機構が破損している旨の報告を行い(S76)、カートリッジをエグジットセル14に排出する(S77)。
【0265】
§6:セル機構の棚位置補正制御の説明・・・図32〜図35参照
以下、セル機構の棚位置補正制御について説明する。
(1) :棚位置補正制御動作の概要説明
ACL装置におけるセル機構10の各棚11(ライブラリアタッチ用ACL装置5ではエントリセル13、及びエグジットセル14の棚)は、機構的な棚の取り付け状態や、棚そのものの厚み等のバラツキなどにより、本来棚があるべき位置に棚がない場合が存在する。すなわち、実際の棚位置は、本来有るべき位置から多少ずれていることがあるので、前記各棚へアクセッサ8を位置付けする場合には、棚位置のずれを補正する必要がある。
【0266】
この棚位置補正制御では、前記カートリッジ有無検出機構、すなわちカートリッジ有無検出センサ25がセル機構10の各棚の位置をも検出できるようになっている。そこで、アクセッサ8を移動させながら前記カートリッジ有無検出センサ25を利用して実際の棚の位置を検出し、本来あるべき棚の位置との差分を求めて棚位置補正処理を行う。
【0267】
そして、通常運用時にアクセッサ8がセル機構10の棚に位置付けする場合には、必ず、前記差分を補正値として用いて棚位置を補正しながら位置付け制御を行う。前記棚位置の補正制御はカートリッジ有無検出センサ25を使用してACL制御部81が自動的に行うが、このような棚位置検出機構を備えていない装置においては、オペレータ等によるマニュアル操作で棚位置の補正を行う。
【0268】
このような装置では、前記ACL装置の筐体の一部にアクセッサ8をマニュアル操作で上昇/下降できるストリングスクリュー(特に微調整を行うためのもの)を設けると共に、前記オペレータパネル64には、アクセッサ8のキャッチャハンド19をマニュアル操作でオープン/クローズできるスイッチSW1と、棚位置の補正値を決定するためのスイッチSW2を設けておき、前記ストリングスクリュー、スイッチSW1、SW2等を操作して棚位置の補正を行う。なお、前記スイッチSW1は、例えばオフ状態では何もせず、オン状態ではキャッチャハンド19をオープン→クローズ→オープン→クローズ・・・と連続的に繰り返して動作させることができるようにしておく。
【0269】
このマニュアル操作による棚位置補正では、セル機構10のいずれかの棚を基準の棚として設定し、先ず基準の棚にアクセッサ8を位置付けし、ACL装置に設けたストリングスクリューをマニュアル操作により回転させてアクセッサ8を上昇、或いは下降させることで丁度良い位置に位置付け調整する。
【0270】
そして、オペレータパネル64に設けたスイッチSW1を操作してキャッチャハンド19をオープン/クローズさせ、その位置で良いのかを確認する。前記確認ができたら、オペレータパネル64のスイッチSW2を操作して、棚位置の補正値を決定する情報を入力する。
【0271】
前記のようにしてSW2の操作により補正値設定情報が入力されると、ACL制御部81は、前記アクセッサ8の位置で補正値を計算し、補正値が補正可能な範囲ならば補正してその補正値をワークメモリ94に格納しておく。そして、その後の通常運用時に、前記ワークメモリ94に設定された棚位置の補正値はアクセッサ8の位置付け制御に利用される。この場合、基準の棚は何個あっても前記と同様にして棚位置の補正を行うことができる。
【0272】
なお、前記補正値は電源遮断の際に不揮発性メモリであるEEPROM107に格納しておき、次の電源投入時にその補正値をワークメモリ94へ読み出して制御を行うことも可能である。この場合、前記補正値が再び補正されたらEEPROM107の補正値を新たな補正値で置き換えておく。
【0273】
(2) :棚位置補正制御に使用するタコ値ラッチ回路の説明・・・図32参照
図32はタコ値ラッチ回路の詳細ブロック図である。カートリッジ有無検出機構の出力により、その時のタコ値をラッチする回路として、図32に示した回路を使用する。
【0274】
この回路はカウンタ101と、AND回路102と、OR回路103と、フリップフロップ回路(以下「FF」と記す)104と、出力回路105で構成されている。このタコ値ラッチ回路100の入力信号としては、次の通りである。すなわち、カウンタ101には▲1▼タコ値と▲2▼リセット信号が入力し、AND回路(&回路)102には▲3▼カートリッジ有無検出機構出力と▲4▼ラッチイネーブル信号(Lacth Enable)が入力し、OR回路103には▲5▼アドレス(*XXXXH)と▲6▼リード信号(RD)が入力する。
【0275】
前記▲1▼タコ値は、アクセッサ機構に設けられ、アクセッサ8を上昇/下降させるためのアクセッサ上昇/下降用モータの回転数を計測するタコメータの出力(タコメータの計測値)である。従って、このタコ値はアクセッサ8の上昇、又は下降時の移動距離を表している。前記▲2▼リセット信号はACL制御部81内のMPU91から出される信号(ハイレベル「1」、或いはローレベル「0」の信号)であり、このリセット信号が「1」になるとカウンタ101がリセット(クリア)される。
【0276】
前記▲3▼カートリッジ有無検出機構出力は、カートリッジ有無検出センサ25から出力される信号であり、レベル比較器83、センサ制御部98により処理された後、タコ値ラッチ回路100に入力する信号である。この▲3▼カートリッジ有無検出機構出力は、カートリッジ有無検出センサ25によりセル機構10の各棚を検出した際にハイレベル信号「1」となり、棚を検出しない時はローレベル信号「0」となるものである(例えば、カートリッジ有無検出センサ25の出力信号の立ち上がり、又は立ち下がりでハイレベル信号「1」とする)。
【0277】
前記▲4▼ラッチイネーブル信号は、ACL制御部81内のMPU91から出される信号であり、ラッチイネーブル状態(ラッチ許可状態)ではハイレベル信号「1」となり、それ以外の時はローレベル信号「0」となる信号である。前記▲5▼アドレス(*XXXXH)、及び▲6▼リード信号(*RD)はそれぞれACL制御部81内のMPU91から出される信号である。
【0278】
このタコ値ラッチ回路100では、カウンタ101は、▲2▼リセット信号が「1」になるとリセット(クリア)され、▲2▼リセット信号が「0」になるとタコ値をカウントする。前記FF104は、AND回路102の出力がローレベル「0」の時クリアされ、▲3▼カートリッジ有無検出機構出力=「1」、かつ▲4▼ラッチイネーブル信号=「1」になりAND回路102の出力が「1」になると、カウンタ101のカウンタ値(タコ値)を取り込んでラッチする。
【0279】
出力回路105は、▲5▼アドレス、又は▲6▼リード信号が「1」になるとFF104にラッチされているデータを読み出して(取り込んで)データバスへ載せることで、MPU91が認識できるようにする。例えば、MPU91は、タコ値ラッチ回路100に▲6▼リード信号を送りデータバス上のデータ(タコ値)を読み取ることで、前記タコ値を認識することができる。
【0280】
(3) :セル機構の棚位置補正制御の説明・・・図33参照
図33は棚位置補正制御フローチャートである。以下、図33に基づいて棚位置補正制御(単体機=単体機用ACL装置+MTUの場合)を説明する。なお、S81〜S91は各処理ステップを示す。
【0281】
セル機構10の棚位置を補正する時には、先ず、ACL制御部81の制御により、アクセッサ(ACC)8をセル機構10の一番上(又は一番下)の棚に位置付ける(S81)。この時、▲3▼カートリッジ有無検出機構出力(立ち上がり、又は立ち下がり)でその時のアクセッサ8の位置(タコ値)をラッチするため▲4▼ラッチイネーブルビットを「1」にセットし、▲2▼リセット信号を「1」にしてカウンタ101をクリアする(S82)。
【0282】
この状態から、ACL制御部81は、アクセッサ上昇/下降用モータを駆動してアクセッサ8をゆっくりと下降(又は上昇)させながら、前記タコ値が新しくラッチされているか否かをチェックする(S83)。この場合、アクセッサ8の下降(又は上昇)により次の棚位置に来るとカートリッジ有無検出センサ25がその棚を検出し、▲3▼カートリッジ有無検出機構出力=「1」となってカウンタ101でカウントされたタコ値がFF104にラッチされる。
【0283】
そこでMPU91がタコ値ラッチ回路100に対して▲5▼アドレス、或いは▲6▼リード信号を出して前記FF104にラッチされたタコ値を出力回路105に取り込んでデータバス上に載せ、データバス上のタコ値(ラッチされたタコ値)をチェックする。なお、▲3▼カートリッジ有無検出機構出力=「0」であれば、前記ラッチされたタコ値はデータバス上に載らない。
【0284】
前記のようにしてタコ値が新しくラッチされているか否かをチェックした結果、タコ値が新しくラッチされていた場合、MPU91はEEPROM107内に格納されている「棚位置の理想値テーブル」から該当する棚位置の理想値を読み出し(S84)、前記ラッチされたタコ値と比較(棚位置の理想値)≧(ラッチされたタコ値)する(S85)。
【0285】
その結果、(棚位置の理想値)≧(ラッチされたタコ値)であれば、MPU91はワークメモリ94に「方向フラグ」をセットし、前記棚位置の理想値とラッチされたタコ値との差分(棚位置の理想値−ラッチされたタコ値)を求め、その差分を補正値としてワークメモリ94に格納する(S86)。
【0286】
また、(棚位置の理想値)<(ラッチされたタコ値)であれば、ワークメモリ94に格納されている「方向フラグ」をリセットし(S90)、前記棚位置の理想値とラッチされたタコ値との差分(ラッチされたタコ値−棚位置の理想値)を求め、その差分を補正値としてワークメモリ94に格納する(S90)。
【0287】
そして、前記S86、或いはS90の処理が終了すると、MPU91は、前記補正値が補正できる範囲か否かを判断し(S87)、補正値が補正できる範囲を越えている場合には、エラーを上位装置に報告して(S91)、処理を終了する。しかし、補正できる範囲であれば、カウンタ101のカウント値を前記補正値で補正する(S88)。
【0288】
この場合、MPU91は、(棚位置の理想値)≧(ラッチされたタコ値)であったら、補正値=(棚位置の理想値−ラッチされたタコ値)であるから、この補正値をカウンタ101のカウント値に加算することで正しいタコ値に補正する(カウンタ101を補正値分カウントアップする)。また、(棚位置の理想値)<(ラッチされたタコ値)であったら、補正値=(ラッチされたタコ値−棚位置の理想値)であるから、この補正値をカウンタ101のカウント値からダウンカウントすることで正しいタコ値に補正する。
【0289】
このようにして各棚について補正を行い、一番下(又は上)の棚についての棚位置補正処理が終了するまで前記S83の処理から繰り返して行う。そして、一番下(又は上)の棚についての補正が終了すると(S89)、全ての処理を終了する。
【0290】
なお、ライブラリ装置接続状態(ライブラリアタッチ用ACL装置5+MTU+ライブラリ装置)の場合にも前記と同様に処理を行うことができる。但し、この場合にはセル機構10にはエントリセル13とエグジットセル14のみ存在するので、それらの棚について補正処理を行えば良い。
【0291】
(4) :補正値使用による位置付け制御の説明・・・図34参照
図34は補正値使用による位置付け制御フローチャートである。以下、図34に基づいて前記補正値使用による位置付け制御を説明する。なお、S101〜S106は各処理ステップを示す。
【0292】
上位装置からのコマンドによりアクセッサ8をいずれかの棚に位置付けるのであれば(S101)、MPU91は、ワークメモリ94にアクセスして、その棚の補正値をもってくる(S102)と共に、前記棚の補正値に対する方向フラグがセットされているか否かをチェックする(S103)。
【0293】
そして、MPU91は前記補正値に対する方向フラグがセットされているか否かにより、補正する方向(上方向、又は下方向)を見極め、目的値(アクセッサ8を位置付けする目的の棚位置の値)からその補正値を足したり(S106)、引いたりする(S104)ことで目的値を補正する。そして、前記目的値を補正した後で、アクセッサ8を前記棚に位置付ける(S105)。
【0294】
(5) :マニュアルによる棚位置補正制御の説明・・・図35参照
図35はマニュアルによる棚位置補正制御フローチャートである。以下、図35に基づいてマニュアルによる棚位置補正制御を説明する。なお、S111〜S117は各処理ステップを示す。
【0295】
棚位置検出機構を備えていないACL装置においては、マニュアルにより次のようにして棚位置補正を行う。このマニュアルによる棚位置補正では、セル機構10のいずれかの棚を基準の棚として設定し、先ず基準の棚にアクセッサ8を位置付けし(S111)、ACL装置に設けたストリングスクリューをマニュアルにより回転させてアクセッサ8を上昇、或いは下降させることで丁度良い位置に位置付け調整する。
【0296】
そして、オペレータはオペレータパネル64に設けたスイッチSW1を操作してキャッチャハンド19をオープン/クローズさせ、その位置で良いのかを確認する。この場合、ACL制御部81はスイッチSW1がオンになると(S112)、キャッチャハンド19をオープン/クローズさせる(S113)。そしてスイッチSW2がオンか否かを判断し(S114)、スイッチSW2がオフでスイッチSW1がオンならば、キャッチャハンド19のオープン/クローズを繰り返して行う。
【0297】
このようにしてオペレータは、アクセッサ8の丁度良い位置が確認できたら、オペレータパネル64のスイッチSW2を操作して、棚位置の補正値を決定する情報を入力する。この場合ACL制御部81はスイッチSW2がオンになったのを確認すると(S114)、前記アクセッサ8の位置で補正値を計算し(S115)、補正値が補正可能な範囲ならば(S116)補正してその補正値をワークメモリ94に格納しておく。
【0298】
また、前記S116で補正値が補正できる範囲を越えていれば、エラーを上位装置に報告して処理を終了する。なお、前記補正値の計算は、ACL制御部81のMPU91が行う処理であり、該MPU91はアクセッサ8が上昇/下降した場合、アクセッサ上昇/下降用モータの回転数をタコメータ出力(タコ値)から獲得し、このデータと、EEPROM107内の理想テーブルの理想値から計算する。
【0299】
§7:リーダブロック押し込み処理の説明・・・図36〜図38参照
(1) :リーダブロック押し込み処理の概要説明
前記ACL装置は、カートリッジのリーダブロックが抜けているようなカートリッジがセル機構10に投入された場合においても、リーダブロックを押し込むためのリーダブロック押し込み用部材30を持っているため、そのリーダブロック押し込み用部材30にカートリッジを押し付けることによりリーダブロックを押し込むことができる。
【0300】
この場合、アクセッサ8にはカートリッジフィーダ機構(フィーダモータ23、フィーダベルト43等からなる機構)を備えており、アクセッサ8によりカートリッジを、セル機構10の棚→アクセッサ8、アクセッサ8→MTU6、アクセッサ8→セル機構10の棚、MTU6→アクセッサ8へ搬送する時に、リーダブロック押し込み用部材30の位置まで搬送し、前記カートリッジフィーダ機構によりカートリッジをアンフィード(排出)してリーダブロック押し込み用部材30に押し付けることによりリーダブロックの押し込みを行う。
【0301】
前記リーダブロックの押し込み処理は、MTU6にカートリッジをロードしてリーダブロックが抜けていることを検出した場合に、一度MTU6からカートリッジを排出し、前記のようにしてリーダブロックをリーダブロック押し込み用部材30に押し付けることによりリーダブロックの押し込みを行った後、再びMTU6へロードする。なお、前記リーダブロックの押し込み処理は、ライブラリ装置接続状態(ライブラリアタッチ用ACL装置5)ではカートリッジをエグジットセル14へ排出する時に必ず行う処理である。
【0302】
(2) :ライブラリ装置接続状態でエグジットセルにカートリッジを排出する際、必ず行うリーダーブロック押し込み処理の説明・・・図36参照
図36はライブラリ装置接続状態でのカートリッジ排出処理フローチャートである。以下、図36に基づいてライブラリ装置接続状態でのカートリッジ排出処理を説明する。なお、S121〜S134は各処理ステップを示す。
【0303】
MTU6による処理済みカートリッジをエグジットセル14に排出する制御は次のようにして行う。先ず、ACL制御部81はアクセッサ8をMTU6の位置に位置付けし(S121)、キャッチャハンド19をキャッチャクローズ状態(MTU6側をオープン)にする(S122)。この状態で上位装置からのアンロードコマンド(UNLOAD Command)を待つ(S123)。その後、ACL制御部81は、通信用メモリ92を介して上位装置からのアンロードコマンドを受け付けると、上位装置に対してアンロードコマンドを受け付けたことを報告する(S124)。
【0304】
そして、ACL制御部81はキャッチャモータ21を駆動してキャッチャオープン状態(MTU6側をクローズ)にし(S125)、MTU6からカートリッジが排出された所で、カートリッジをキャッチャハンド19で掴み、アクセッサ8内に引き込む(S126)。この状態で、アクセッサ8を移動させ、エグジットセル14のカートリッジをチェックできる位置に位置付けし(S127)、エグジットセル14にカートリッジが有るか否かを検出する(S128)。
【0305】
その結果、エグジットセル14にカートリッジが有れば、ACL制御部81はセルフルエラー(エグジットセル14にカートリッジが詰まっているエラー)を上位装置に報告し(S134)、アンロードコマンドが終了したことを上位装置に報告する(S133)。しかし、前記S128でエグジットセル14にカートリッジが無いと判断した場合には、ACL制御部81はアクセッサ8をエグジットセル14の位置(リーダブロック押し込み用部材30の位置と同じ)に位置付けし(S129)、フィーダモータ23を駆動してフィーダベルト43を回転させることで、カートリッジのリーダブロックをリーダブロック押し込み用部材30に押し付ける(S130)。この動作によりカートリッジのリーダブロックを確実に押し込むことでリーダブロックの抜け落ちを防止する。
【0306】
次に、フィーダモータ23によりフィーダベルト43を回転させることでカートリッジを再びアクセッサ8内に引き込み(S131)、フィーダモータ23によりフィーダベルト43を回転させることでカートリッジをエグジットセル14に排出する(S132)。排出後は上位装置にアンロードコマンド終了報告を行う(S133)。
【0307】
(3) :リーダブロック押し込み処理(リーダブロックの抜けたカートリッジがロードされた場合)の説明・・・図37参照
図37はリーダブロック押し込み処理(MTUにリーダブロックの抜けたカートリッジがロードされた場合の処理)フローチャートである。以下、図37に基づいてMTUにリーダブロックの抜けたカートリッジがロードされた場合のリーダブロック押し込み処理を説明する。なお、S141〜S151は各処理ステップを示す。
【0308】
MTU6にリーダブロックの抜けたカートリッジがロードされた時は、次のようにしてリーダブロックの押し込みを行う。先ず、ACL制御部81は上位装置よりムーブコマンド(MOVE Command)を受信すると、上位装置に対してムーブコマンドを受け付けたことを報告する(S141)。そして、キャッチャモータ21を駆動してキャッチャオープン(MTU6側をクローズ)にし、アクセッサ8をMTU6に位置付けする(S142)。
【0309】
次に、ACL制御部81はライブラリ装置接続モードになっているか否か(ライブラリ装置接続モードの場合は、上位装置からACL制御部81に対しライブラリ装置接続情報が通知される)を判断し(S143)、ライブラリ装置接続モードになっていればキャッチャクローズ状態(MTU6側をオープン)として(S144)上位装置にムーブコマンド終了報告を行う(S145)。しかし、ライブラリ装置接続モードになっていなければ、キャッチャミドル状態にして(S151)、上位装置にムーブコマンド終了報告を行う(S145)。
【0310】
その後、ACL制御部81は上位装置からのコマンドを待ち(S146)、上位装置からのコマンドを受信すると、上位装置にコマンドを受け付けたことを報告する(S147)。この場合、前記コマンドがリーダブロック押し込みコマンド(プッシュ・リーダブロック・コマンド)でなければ、受け取ったコマンドの処理を行うが、前記リーダブロック押し込みコマンド(プッシュ・リーダブロック・コマンド)であれば、リーダブロックの押し込み処理を次のようにして行う(S149)。
【0311】
この場合、ACL制御部81はキャッチャハンド19をキャッチャオープン状態(MTU6側をクローズ)にし、MTU6からカートリッジが排出されると、排出されたカートリッジをキャッチャハンド19で掴みアクセッサ8内に引き込む。そして、アクセッサ8をエグジットセル14の位置(リーダブロック押し込み用部材30の位置と同じ)に位置付けし、カートリッジを排出してリーダブロックをリーダブロック押し込み用部材30に押し付けることでリーダブロックの押し込みを行う。
【0312】
その後再びカートリッジをアクセッサ8内に引き込み、フィーダモータ23を駆動してリーダブロックを押し込んだカートリッジをMTU6へロードする。その後、ACL制御部81は上位装置に対してコマンド終了報告を行う(S150)。
【0313】
(4) :リーダブロック押し込み制御の詳細な説明・・・図38参照
図38はリーダブロック押し込み制御フローチャートである。以下、図38に基づいて、リーダブロック押し込み制御を詳細に説明する。なお、S161〜S167は各処理ステップを示す。
【0314】
前記のようにしてリーダブロックの押し込み制御を行うが、このカートリッジ押し込み制御は次のようにして行う。先ず、ACL制御部81はアクセッサ8をエグジットセル14(リーダブロック押し込み用部材30の位置と同じ)に位置付けし、フィーダモータ23をアクセッサ8→MTU6方向へ駆動する(S161)。
【0315】
この時、ACL制御部81はタイマ106を駆動し(S162)、時間計測を開始する。そして、前記タイマ106による時間計測でn(ms)経過したか否かを判断し(S163)、n(ms)経過したら、フィーダモータ23を停止させる。
【0316】
その後、ACL制御部81は再びタイマ106を駆動し時間計測を開始する(S165)。そして前記タイマ106による時間計測でx(ms)経過しているか否かを監視し(S166)、x(ms)経過したら、カートリッジをアクセッサ8内に引き込む(S167)。
【0317】
§8:フィーダベルト空まわしによるフィーダーベルト同一箇所磨耗防止制御の説明・・・図39参照
(1) :フィーダベルト同一箇所磨耗防止制御の処理概要の説明
アクセッサ8にはフィーダ機構が設けてあり、このフィーダ機構には、フィーダモータ23、フィーダベルト43等を備えている。そして、フィーダモータ23を回転駆動することによりフィーダベルト43を回転させ、前記フィーダベルト43の一部がカートリッジに接触することでカートリッジを搬送するように構成されている。
【0318】
前記フィーダベルト43は、カートリッジに対して同一箇所ばかり接触して回っており、特定の部分のみが磨耗する。これは、カートリッジをアクセッサ8→MTU6、MTU→アクセッサ8、アクセッサ8→棚、棚→アクセッサ8と、繰り返し移動させているため、フィーダベルト43も常に同一箇所ばかり回っているからである。
【0319】
そこで、アクセッサ8にカートリッジが無い状態でフィーダベルト43を少しだけ空まわしして、同一箇所ばかり回ることを防止する。これによりフィーダベルト43の磨耗を防止する。
【0320】
(2) :フローチャートによる処理の説明・・・図39参照
図39はフィーダーベルト空まわしフローチャートを示す。以下、図39に基づいてフィーダベルト空まわしによるフィーダーベルト同一箇所磨耗防止制御を説明する。なお、S171〜S180は各処理ステップを示す。
【0321】
通常時には、カートリッジをセル機構10の棚からアクセッサ8内にフィードし(S171)、アクセッサ8をMTU6の位置に位置付け、MTU6にカートリッジをロードする(S172)。そして、MTU内でカートリッジの処理終了後に、MTU6からカートリッジが排出されると(S173)、そのカートリッジをアクセッサ8内にフィードし、アクセッサ8を移動させて排出するセル機構10の棚に位置付けする(S174)。
【0322】
そして、ライブラリ装置接続モードかどうかを判断し(S175)、ライブラリ装置接続モードならば、前記と同様にしてリーダーブロック押し込み用部材30にカートリッジを押し当ててリーダブロックの押し込みを行い(S176)、その後、カートリッジをエグジットセル14に排出する(S177)。また、ライブラリ装置接続モードでなければ、そのままカートリッジを棚に排出する(S177)。
【0323】
このようにしてカートリッジを排出したら、ACL制御部81はキャッチャオープン状態にして(S178)、アクセッサ8からセル機構10の方向にフィーダーモータ23を駆動して(S179)、フィーダベルト43をx(ms)間駆動する(S180)。すると、フィーダベルト43は少し空回りをし、カートリッジに接続していたフィーダベルト43の位置をずらす。
【0324】
§9:フィーダ学習制御の説明・・・図40参照
(1) :フィーダ学習制御の概要説明
アクセッサ8には第1セルサイドセンサ38と第2セルサイドセンサ39が設けてあり、これらのセンサによりアクセッサ8内に存在するカートリッジの有無を検出できるようになっている。この場合、第2セルサイドセンサ39がカートリッジを検出し、第1セルサイドセンサ38がカートリッジを検出しない状態が正しくカートリッジが納まっている状態である。
【0325】
そこで、前記2つのセンサを利用して学習制御を行う。この学習制御では、カートリッジをセル機構10の棚からアクセッサ8へ引き込み、その時、カートリッジを第1セルサイドセンサ38が検出してから、第2セルサイドセンサ39が検出するまでの時間を計測する。
【0326】
そして、ACL制御部81内のMPU91は、前記計測した時間を、予めEEPROM107に格納しておいた「基準時間」と比較し、両者の差分を求め、その差分から、フィーダモータ23を駆動する際のPWM値を調整して調整PWM値を作成する。この調整PWM値は、PWM制御部96内のメモリに設定しておく。
【0327】
これにより、次回のフィーダモータ23の制御時には前記調整PWM値により、フィーダモータ23に供給する電圧を調整して駆動制御することが可能になる。このような制御を繰り返して行うことにより学習を行い、常に適正なPWM値によりフィーダモータ23をPWM制御することができる。また、PWM値が適正な値に調整されているので、カートリッジをフィードした時のオーバーラン量も常に適切に調整することができる。
【0328】
(2) :フローチャートによるフィーダ学習制御の説明
図40はフィーダ学習処理フローチャートである。以下、図40に基づいてフィーダ学習制御について説明する。なお、S191〜S197は各処理ステップを示す。
【0329】
先ず、セル機構10の棚からアクセッサ8方向にフィーダモータ23を駆動してカートリッジを引き込む(S191)。そして、第1セルサイドセンサ38がオン(カートリッジを検出)した所で(S192)、タイマ106を起動して時間計測を開始する(S193)。次に第2セルサイドセンサ39がオンする(S194)までの経過時間を計測する(S195)。前記経過時間を計測したら、その経過時間により、フィーダモータ23の調整PWMを得(S196)、その調整PWM値をPWM制御部96内のメモリにセットする(S197)。
【0330】
(3) :フィーダ学習による利点
フィーダ学習により得た調整PWM値を用いてフィーダモータ23のPWM制御を行うことで、フィーダモータ23の速度が常に一定に制御できる。このため、フィーダモータ23を停止させてからのカートリッジのオーバーラン量も一定の値となるため、棚からアクセッサ内にカートリッジを引き込む時にもオーバーラン量が一定となり、アクセッサ内に常に正しくカートリッジを引き込むことができる。これにより、リトライ時間がなくなり、カートリッジのアクセス時間が短縮される。
【0331】
また、カートリッジを棚に戻す際に、カートリッジのオーバーランさせる量も一定となり、これらにより、カートリッジの飛び出し量も一定となるため、第1セルサイドセンサ39がカートリッジを検出してから、一定時間後にフィーダモータ23を停止させることができるため、常に高精度でカートリッジのフィード制御を行うことができる。
【0332】
§10:カートリッジイニシャライズ処理の説明・・・図41参照
(1) :カートリッジイニシャライズ処理の概要説明
前記のようにアクセッサ8には第1セルサイドセンサ38と第2セルサイドセンサ39が設けてあり、これらの2つのセンサによりアクセッサ8内のカートリッジが検出できるようになっている。ところが、電源投入時にアクセッサ8内にカートリッジが存在していても、前記2つのセンサがカートリッジを検出していなければ、アクセッサ8内のカートリッジが見失われてしまうことがある。このため、電源投入時や、エラー発生時には、カートリッジイニシャライズ制御を行う。
【0333】
このカートリッジイニシャライズ制御では、ACL制御部81はカートリッジをMTU6側からアクセッサ8内に引き込むような方向にフィーダモータ23を駆動してフィーダベルト43を回転させることでカートリッジのフィードを行う。それによりアクセッサ8内のカートリッジを見失うことがないようにする(MPU91がカートリッジを認識できるようにする)。
【0334】
(2) :フローチャートによるカートリッジイニシャライズ処理の説明
図41はカートリッジイニシャライズ処理フローチャートである。以下、図41に基づいてカートリッジイニシャライズ処理を説明する。なお、S201〜S205は各処理ステップを示す。
【0335】
上位装置からカートリッジイニシャライズ制御コマンドが発行され、このコマンドをACL制御部81が受信すると、前記ACL制御部81は、第1セルサイドセンサ38と第2セルサイドセンサ39からの検出信号を基に、アクセッサ8内にカートリッジが有るか否かを判断する(S201)。
【0336】
その結果、アクセッサ8内にカートリッジが有ると判断した場合には、ACL制御部81は、上位装置に対してカートリッジが有ることを報告する(S205)。しかし、アクセッサ8内にカートリッジが無いと判断した場合には、ACL制御部81は、カートリッジをMTU6側からアクセッサ8内に引き込むような方向にフィーダモータ23を駆動制御し、フィーダベルト43を回転させることでカートリッジをアクセッサ8内に引き込む動作を行う(S202)。
【0337】
この場合、実際にMTU6からアクセッサ8内へカートリッジを引き込むのではなく、MTU6からアクセッサ8へカートリッジを引き込む動作を、例えば数秒間だけ行うことでカートリッジを見失うことを防止する。前記のようにしてカートリッジの引き込み動作を行った後、ACL制御部81は、アクセッサ8内にカートリッジが有るか否かを判断し(S203)、アクセッサ8内にカートリッジが有ると判断した場合は、上位装置に対してカートリッジ有を報告する。
【0338】
また、前記S203で、カートリッジが無いと判断した場合には、上位装置に対してカートリッジ無を報告する(S204)。この処理によりACL制御部81はアクセッサ8内にカートリッジが有るか無いかを認識することができる。なお、前記カートリッジイニシャライズ処理は、電源投入時だけでなく、エラー発生時にも行う。
【0339】
(3) :カートリッジイニシャライズ制御による利点
前記カートリッジイニシャライズ制御によれば、電源投入時、又はエラー時にはアクセッサ内のカートリッジの有無を確認するため、カートリッジを破損することもなく、装置を傷つけることもなく、カートリッジの行方が分からなくなるといったこともなくなる。これにより、装置の信頼性を向上させることができる。
【0340】
§11:フィーダ機構リトライ制御の説明・・・図42〜図44参照
(1) :フィーダ機構リトライ制御の概要説明
アクセッサ8内にカートリッジを引き込むフィード動作、或いはMTU6やセル機構10の棚へのアンフィード動作においてエラーが発生した場合、1回目のリトライ動作を行う。そして、前記1回目のリトライ動作でエラーが発生したら、先ずアクセッサ8を数mm上方向に位置付けし、2回目のリトライ動作を行う。
【0341】
そして、2回目のリトライ動作でエラーが発生したら、3回目のリトライ動作を行う。前記3回目のリトライ動作でエラーが発生したら、今度はアクセッサ8を元の位置より数mm下方向に位置付けし、4回目のリトライ動作を行う。この4回目のリトライ動作でエラーが発生すると、5回目のリトライ動作を行う。
【0342】
前記5回目のリトライ動作でエラーが発生すると、今度はアクセッサ8をMTU6に位置付け直し、そこから元の位置に位置付けし、6回目のリトライ動作を行う。そして、6回目のリトライ動作によりエラーが発生したら、今度は上位装置に対してエラー報告を行って終了する。なお、1〜5回目のリトライ動作でエラーが発生した場合にはエラー報告を行って次のリトライ動作を行うが、6回目のリトライ動作でエラーが発生しエラー報告をした後はリトライ動作を行わない。
【0343】
(2) :1、3、5回目のフィーダ機構リトライ制御の説明・・・図42の▲1▼図参照
図42の▲1▼図はフィーダ機構1、3、5回目のリトライ処理フローチャートである。以下、図42の▲1▼図に基づいて、フィーダ機構1、3、5回目のリトライ処理を説明する。なお、S211〜S214は各処理ステップを示す。
【0344】
アクセッサ8内にカートリッジを引き込むフィード動作、或いはMTU6やセル機構10の棚へのアンフィード動作においてエラーが発生した場合、前記のようにリトライ動作を行うが、1、3、5回目のリトライ動作は次のようにして行う。先ず、ACL制御部81は、アクセッサ8の位置をそのままとし、カートリッジのフィード/アンフィード動作を行い(S211)、エラーが発生したか否かを判断する(S212)。
【0345】
その結果、エラーが発生しなければ、上位装置に対して正常終了報告を行う(S213)。しかし、エラーが発生した場合には、上位装置に対してエラーを報告する(S214)。
【0346】
(3) :フィーダ機構2回目のリトライ処理の説明・・・図42の▲2▼図
図42の▲2▼図はフィーダ機構2回目のリトライ処理フローチャートである。以下、図42の▲2▼図に基づいて、フィーダ機構2回目のリトライ処理を説明する。なお、S221〜S228は各処理ステップを示す。
【0347】
フィーダ機構2回目のリトライ処理では、アクセッサ8からのカートリッジの排出動作(アンフィード動作)か否かを判断し(S221)、アクセッサ8からのカートリッジの排出動作であれば、一度アクセッサ8内にカートリッジを引き込む動作を行う(S227)。また、アクセッサ8からのカートリッジの排出動作でなければ、フィード動作、或いはアンフィード動作を行うことにより、一度アクセッサ8内にカートリッジを引き込む(S222)。このようにして一度カートリッジをアクセッサ8内に引き込む。
【0348】
そして、前記S222、又はS227の処理終了後、ACL制御部81はアクセッサ8を上方(上方をY軸方向とする)にn(mm)だけ上昇させてから(S223)、再びフィード/アンフィード動作を行い(S224)、エラーか否かを判断する(S225)。その結果、エラーであれば、ACL制御部81は上位装置にエラー報告を行う(S228)。しかし、エラーでなければ上位装置に正常終了を報告する(S226)。
【0349】
(4) :フィーダ機構4回目のリトライ処理の説明・・・図43参照
図43はフィーダ機構4回目のリトライ処理フローチャートである。以下、図43に基づいてフィーダ機構4回目のリトライ処理を説明する。なお、S231〜S238は各処理ステップを示す。
【0350】
フィーダ機構4回目のリトライ処理では、アクセッサ8からのカートリッジの排出動作か否かを判断し(S231)、アクセッサ8からのカートリッジの排出動作であれば、一度アクセッサ8内にカートリッジを引き込む動作を行う(S237)。また、アクセッサ8からのカートリッジの排出動作でなければ、フィード動作、或いはアンフィード動作を行うことにより一度アクセッサ8内にカートリッジを引き込む(S232)。このようにして一度カートリッジをアクセッサ8内に引き込む。
【0351】
そして、前記S232、或いはS237の処理終了後、ACL制御部81はアクセッサ8を下方にn(mm)だけ下降させ(S233)、フィード/アンフィード動作を行って(S234)、エラーか否かを判断する(S235)。その結果、エラーならば上位装置にエラーを報告し(S238)、エラーでなければ、上位に正常終了を報告する(S236)。
【0352】
(5) :フィーダ機構6回目のリトライ処理の説明・・・図44参照
図44はフィーダ機構6回目のリトライ処理フローチャートである。以下、図44に基づいてフィーダ機構6回目のリトライ処理を説明する。なお、S241〜S259は各処理ステップを示す。
【0353】
フィーダ機構6回目のリトライ処理では、アクセッサ8からのカートリッジの排出動作か否かを判断し(S241)、アクセッサ8からのカートリッジの排出動作であれば、一度アクセッサ8内にカートリッジを引き込む動作を行う(S258)。また、アクセッサ8からのカートリッジの排出動作でなければ、フィード/アンフィード動作を行うことにより一度アクセッサ8内にカートリッジを引き込む(S242)。このようにして一度カートリッジをアクセッサ8内に引き込む。
【0354】
そして、前記S242、或いはS258の処理終了後、ACL制御部81は一度アクセッサ8を位置決めの基準となるホームポジション位置に位置づけし直してから(S243)、再び元の位置(0mm)に位置付け(S244)、フィード/アンフィード動作を行う。その結果、エラーが発生したら、ACL制御部81は上位装置に対してエラーを報告する(S259)。しかし、エラーでなければ上位装置に対して正常終了を報告する(S247)。
【0355】
(6) :リトライ動作による利点
前記のリトライ動作により、今まで、エラー状態になっていたものまで救うことが出来るため、カートリッジにアクセスできないといったことがなくなり、信頼性が向上する。更に、ライブラリ装置に接続された時にも装置がカートリッジにアクセスできないために装置全体がシステムダウンすることもなくなる。
【0356】
§12:カートリッジ引き込み/排出(フィード/アンフィード)制御の説明・・・図45〜図50参照
以下、図45〜図50に基づいてカートリッジ引き込み/排出(フィード/アンフィード)制御について説明する。
【0357】
(1) :処理概要の説明
アクセッサ8に設けられたカートリッジアンフィードセンサ45は、カートリッジをアクセッサ8からセル機構10の棚に排出(アンフィード)する際、カートリッジが棚に完全に納まったらオンとなり、アクセッサ8がカートリッジを掴んでいて棚に正しく納まっていない場合にオフとなるセンサである。このカートリッジアンフィードセンサ45に対し、電源投入時や、アクセッサ8を移動させる時には、前記センサが正しく動作するか否かをチェックする制御を行う。
【0358】
前記チェックで、カートリッジをアクセッサ8からセル機構10の棚に排出(アンフィード)する途中で、前記カートリッジアンフィードセンサ45が破損していることを検出した場合には、カートリッジを棚に排出してから上位装置にエラー報告を行う。
【0359】
(2) :カートリッジ引き込み時の説明・・・図45、図46参照
図45はカートリッジ引き込み時の説明図、図46はタイミングチャート3である。以下、図45、図46に基づいて、セル機構10の棚11からアクセッサ8へカートリッジを引き込む(フィードする)際の制御を説明する。
【0360】
図45に示したように、アクセッサ8にはセル機構10の棚11に近い方から順次、カートリッジアンフィードセンサ45、第1セルサイドセンサ38、第2セルサイドセンサ39の順序で、所定の間隔を開けて各センサが並んでいる。この状態でセル機構10の棚11にあるカートリッジをアクセッサ8内に引き込む(フィードする)動作を行う。
【0361】
前記カートリッジの引き込み動作において、最初は図45の▲1▼図に示した状態1のように、カートリッジアンフィードセンサ45がカートリッジを検出し、該カートリッジアンフィードセンサ45はオンとなる。この状態では第1セルサイドセンサ38、及び第2セルサイドセンサ39はカートリッジを検出せず、オフとなっている。
【0362】
前記状態1から更にカートリッジの引き込みを行うと、▲2▼図に示した状態2となる。この状態2では、カートリッジアンフィードセンサ45、第1セルサイドセンサ38、及び第2セルサイドセンサ39の全てがカートリッジを検出してオンとなる。この状態2から更にカートリッジの引き込みを行うと▲3▼図に示した状態3になる。
【0363】
前記状態3では、カートリッジアンフィードセンサ45はカートリッジを検出しない状態となりオフになる。また、第1セルサイドセンサ38もカートリッジを検出しない状態となりオフになる。そして、第2セルサイドセンサ39のみがカートリッジを検出してオンになる。このようにして、第2セルサイドセンサ39がオンで、第1セルサイドセンサ38がオフの場合は、カートリッジがホームポジションに有る状態であり、この位置でカートリッジを保持するようになっている(カートリッジが正しい位置で保持されている状態)。
【0364】
また、アクセッサ8のホームポジションに保持されているカートリッジを棚11へ排出する場合は、前記と逆の順序で排出される。すなわち、カートリッジの排出動作では、最初は▲3▼図の状態3であるが、その後カートリッジがアンフィードされると▲2▼図の状態2となり、続いて▲1▼図の状態1に移行し、最後はカートリッジが棚11に排出されるとカートリッジアンフィードセンサ45も非検出状態となりオフになる。このようにしてカートリッジアンフィードセンサ45がオフになった時点で、カートリッジの棚11へのアンフィード動作が完了したと判断される。
【0365】
前記の動作をタイミングチャートで表すと図46のようになる。図46において、A図はカートリッジを棚からアクセッサ8内へ引き込む際のタイミングチャート、B図はカートリッジをアクセッサ8から棚へ排出する際のタイミングチャートである。カートリッジを棚11から引き込む際には、A図に示したように、先ず、タイミングt1でカートリッジアンフィードセンサ45のみがカートリッジの検出状態となりオンになる(図45の▲1▼図の状態1)。
【0366】
その後、カートリッジの引き込みが進むとタイミングt2で第1セルサイドセンサ38がカートリッジの検出状態となりオンとなる。続いてタイミングt3で第2セルサイドセンサ39がカートリッジの検出状態となりオンになる。すなわちタイミングt3では全てのセンサがカートリッジの検出状態となりオンになる(図45の▲2▼図の状態2)。
【0367】
前記の状態から更にカートリッジの取り込みが進んだタイミングt4では、カートリッジアンフィードセンサ45と第1セルサイドセンサ38がカートリッジの非検出状態となりオフになり、第2セルサイドセンサ39のみがカートリッジの検出状態となってオンになる(図45の▲3▼図の状態3)。
【0368】
また、アクセッサ8に有るカートリッジを棚11へ排出する場合はB図に示したように、タイミングt10では第2セルサイドセンサ39のみがカートリッジの検出状態でオンとなっており、第1セルサイドセンサ38、及びカートリッジアンフィードセンサ45はカートリッジの非検出状態でオフになっている。その後、カートリッジのアンフィード動作が進むとタイミングt11では第2セルサイドセンサ39、及び第1セルサイドセンサ38がカートリッジの検出状態となりオンになる。
【0369】
その後、カートリッジのアンフィード動作が進んだタイミングt12では第1セルサイドセンサ38、第2セルサイドセンサ39、及びカートリッジアンフィードセンサ45が全てオンとなる。続いてカートリッジのアンフィード動作が更に進んだタイミングt13では第2セルサイドセンサ39がカートリッジの非検出状態となりオフになる。
【0370】
このようにしてカートリッジが棚11へ排出されたタイミングt14では前記全てのセンサがカートリッジの非検出状態となりオフになる。ACL制御部81はこのタイミングt13の状態でカートリッジのアンフィードが完了したと判断する。
【0371】
(3) :カートリッジ引き込み処理の説明
以下、カートリッジをセル機構10の棚からアクセッサへ引き込む際の処理を説明する。なお、以下の説明では第1セルサイドセンサ38を「棚側検出機構1」、第2セルサイドセンサ39を「棚側検出機構2」、カートリッジアンフィードセンサ45を「アンフィード検出機構」とも記す。
【0372】
カートリッジをセル機構10の棚(セル)からアクセッサ8内に引き込む際には、先ず、カートリッジをアンフィード検出機構(カートリッジアンフィードセンサ45)が検出する。次に、アクセッサ8内にある棚側検出機構1、棚側検出機構2の順に検出し、最後に棚側検出機構1が非検出になった時にアクセッサ8内への引き込みを終了する。
【0373】
前記カートリッジの引き込み過程において、スタートした時にアクセッサ8の棚側検出機構1、棚側検出機構2が共に検出していれば、アンフィード検出機構が検出していない可能性があるので、アンフィード検出機構に関するチェックを行わない。もし、アクセッサ8の棚側検出機構1のみが検出状態であれば、アンフィード検出機構が検出状態であることを確認してから制御を始める。
【0374】
もし、ここで、アンフィード検出機構が非検出であれば、論理的に矛盾するので、アンフィード検出機構破損エラーとする。また、アンフィード検出機構と棚側検出機構1との距離が決まっているので、それとカートリッジをフィードする時のスピードからアンフィード検出機構が検出してから、棚側検出機構1が検出するまでの時間は分かるので、アンフィード検出機構が検出してからタイマをスタートさせ、n(ms)経過後にも棚側検出機構1が検出していなければ、棚側検出機構1の破損エラーとする。
【0375】
ここで、アンフィード検出機構のチェックは、キャッチャハンド19がオープン状態の時には、アンフィード検出機構が検出状態になることはアンフィード検出機構が破損している場合以外にあり得ないので、キャッチャハンド19がオープンしている時には、常にチェックするようにする。このため、アンフィード検出機構が検出状態で破損していることはあり得ないため、棚側検出機構1が破損していると考える。
【0376】
更に、アンフィード検出機構が検出してから、棚側検出機構1よりも棚側検出機構2が先に検出したら、これも論理的に矛盾しているので、棚側検出機構1の破損エラーとする。次に、前記と同様にして、棚側検出機構1が検出してから、棚側検出機構2が検出するまでの時間も距離とスピードの関係から分かるので、棚側検出機構1が検出してからx(ms)経過後に、棚側検出機構2が検出しない時には棚側検出機構2の破損エラーとする。最後に棚側検出機構1が非検出状態になってからモータを停止し、正常報告を行う。
【0377】
(4) :フローチャートによるカートリッジ引き込み処理の説明・・・図47、図48参照
図47はカートリッジ引き込み処理フローチャート1、図48はカートリッジ引き込み処理フローチャート2である。以下、図47、図48に基づいてカートリッジをセル機構10の棚からアクセッサへ引き込む際の処理を説明する。なお、S251〜S265は各処理ステップを示す。
【0378】
▲1▼:セル機構10の棚からアクセッサ8へのカートリッジ引き込み(フィード)動作が開始されると、ACL制御部81は、棚側検出機構1(第1セルサイドセンサ38)、棚側検出機構2(第2セルサイドセンサ39)、アンフィード検出機構(カートリッジアンフィードセンサ45)のオン/オフ状態を判定する。そして、ACL制御部81は、棚側検出機構1がオンで(S251)、棚側検出機構2がオンであれば(S252)、その後、棚側検出機構1がオフになるのを待って(S264)、上位装置に正常終了報告を行い(S265)、処理を終了する。
【0379】
▲2▼:また、棚側検出機構1がオンで(S251)、棚側検出機構2がオフならば(S252)、ACL制御部81はアンフィード検出機構がオンか否かを判断する(S253)。その結果、アンフィード検出機構がオフならば(S253)、アンフィード検出機構が破損していると判断し、上位装置に対してアンフィード検出機構破損エラーを報告し(S254)、処理を終了する。
【0380】
▲3▼:棚側検出機構1がオフの場合(S251)、ACL制御部81は、アンフィード検出機構がオンになるのを待ち(S255)、タイマ106にn(ms)をセットして前記タイマ106をスタートさせる(S256)。その後、棚側検出機構1の状態を監視し棚側検出機構1がオンにならなければ(S257)、n(ms)が経過したか否かを判断する(S258)。
【0381】
その結果、n(ms)経過しなければ、再び棚側検出機構1がオンになったか否かを判断する(S257)。このようにしてタイマ106をスタートさせてからn(ms)が経過するまで、棚側検出機構1がオンになるのを待つ。そして、棚側検出機構1がオンにならずにn(ms)が経過したら、ACL制御部81は、棚側検出機構1が破損していると判断し、上位装置に対して棚側検出機構1の破損エラーを報告し、処理を終了する。
【0382】
▲4▼:また、前記S256の処理でタイマ106をスタートさせてから、n(ms)経過する前に、棚側検出機構1がオンになれば(S257)、ACL制御部81は再びタイマ106にn(ms)をセットして前記タイマ106をスタートさせて(S259)、棚側検出機構2がオンになったか否かを判断する(S260)。
【0383】
その結果、棚側検出機構2がオフならば、n(ms)が経過したか否かを判断し(S261)、n(ms)経過しなければ、再び棚側検出機構2がオンになったか否かを判断する(S260)。このようにしてタイマ106をスタートさせてからn(ms)時間が経過するまで、棚側検出機構2がオンになるのを待つ。そして、棚側検出機構2がオンにならずにn(ms)が経過したら、ACL制御部81は、棚側検出機構2が破損していると判断し、上位装置に対して棚側検出機構2の破損エラーを報告し(S263)、処理を終了する。
【0384】
しかし、n(ms)が経過する前に、棚側検出機構2がオンになったら(S260)、ACL制御部81は、その後、棚側検出機構1がオフになるのを持って上位装置に対して正常終了報告を行い(S265)、処理を終了する。
【0385】
▲5▼:また、棚側検出機構1がオンで(S251)、棚側検出機構2がオンで(S252)、かつアンフィード検出機構がオン(S253)の場合、前記S257の処理を行う。この場合、ACL制御部81は、棚側検出機構1がオンなのを確認した後(S257)、タイマ106にn(ms)をセットして前記タイマ106をスタートさせ(S259)、n(ms)経過する前に棚側検出機構2がオンになったら(S260)、その後棚側検出機構1がオフになるのを待って(S264)、上位装置に正常終了報告を行い(S265)、処理を終了する。
【0386】
(5) :フローチャートによるカートリッジ排出処理の説明
図49はカートリッジ排出処理フローチャート1、図50はカートリッジ排出処理フローチャート2である。以下、図49、図50に基づいてカートリッジ排出処理を説明する。なお、S270〜S291は各処理ステップを示す。
【0387】
カートリッジをセル機構10の棚に排出する際、通常は棚側検出機構2のみが検出している状態から棚側検出機構1が検出し、最後にアンフィード検出機構が検出する。そして、アンフィード検出機構が検出状態から非検出状態になった時に、棚への排出を終了する。ここで、カートリッジを引き込む時と同様に一つの検出機構が検出したら、次の検出機構が検出するまでの時間をタイマ106で監視することにより、検出機構のチェックを行う。
【0388】
▲1▼:先ず、棚側検出機構2のみがオンの状態からカートリッジの排出動作が行われて棚側検出機構1がオンになり(S270)、アンフィード検出機構がオンになったら(S273)、ACL制御部81はタイマ106にn(ms)をセットして前記タイマ106をスタートさせる(S284)。その後、n(ms)以内に棚側検出機構1がオフになれば(S285)、アンフィード検出機構がオフになるのを待って(S286)、上位装置に対して正常終了報告を行い(S287)、処理を終了する。
【0389】
▲2▼:棚側検出機構2のみがオンの状態からカートリッジの排出動作が行われて棚側検出機構1がオンになり(S270)、アンフィード検出機構がオンになれば(S273)、ACL制御部81はタイマ106にn(ms)をセットして前記タイマ106をスタートさせる(S284)。その後、n(ms)以内に棚側検出機構1がオフにならず(S285)、アンフィード検出機構がオフになれば(S290)、ACL制御部81は棚側検出機構1が故障していると判断し、上位装置に対して棚側検出機構1のエラーを報告し(S291)、処理を終了する。
【0390】
▲3▼:棚側検出機構2のみがオンの状態からカートリッジの排出動作が行われて棚側検出機構1がオンになり(S270)、アンフィード検出機構がオンにならず(S273)、棚側検出機構2がオフになれば(S274)、ACL制御部81は棚側検出機構2が破損していると判断し、上位装置に対して棚側検出機構2の破損エラーを報告し(S275)、処理を終了する。
【0391】
▲4▼:棚側検出機構2のみがオンの状態からカートリッジの排出動作が行われて棚側検出機構1がオンになり(S270)、アンフィード検出機構がオフで(S273)、棚側検出機構2がオンの場合(S274)、その後、カートリッジの排出動作が行われて棚側検出機構1がオフになれば(S281)、ACL制御部81はアンフィード検出機構の破損と判断し、上位装置に対してアンフィード検出機構の破損エラーを報告し(S289)、処理を終了する。
【0392】
▲5▼:棚側検出機構2のみがオンの状態からカートリッジの排出動作が行われて棚側検出機構1がオンになり(S270)、アンフィード検出機構がオフで(S273)、棚側検出機構2がオンの場合(S274)、その後、カートリッジの排出動作が行われ、棚側検出機構1がオンで(S281)、アンフィード検出機構がオンになれば(S282)、ACL制御部81はタイマ106にn(ms)をセットして前記タイマ106をスタートさせる(S284)。
【0393】
その後、n(ms)以内に棚側検出機構1がオフになれば(S285)、アンフィード検出機構がオフになるのを待って(S286)、上位装置に対して正常終了報告を行い(S287)、処理を終了する。しかし、前記n(ms)以内に棚側検出機構1がオフにならず(S285)、アンフィード検出機構がオフになれば(S290)、ACL制御部81は棚側検出機構1が故障していると判断し、上位装置に対して棚側検出機構1のエラーを報告し(S291)、処理を終了する。
【0394】
▲6▼:棚側検出機構2のみがオンの状態からカートリッジの排出動作が行われ、棚側検出機構1がオフで(S270)、アンフィード検出機構がオンになれば(S271)、ACL制御部81はタイマ106にn(ms)をセットして前記タイマ106をスタートさせる(S284)。
【0395】
その後、n(ms)以内に棚側検出機構1がオフで(S285)、アンフィード検出機構がオフになれば(S286)、上位装置に対して正常終了報告を行い(S287)、処理を終了するが、棚側検出機構1がオンで(S285)、アンフィード検出機構がオフであれば(S290)、ACL制御部81は棚側検出機構1が故障していると判断し、上位装置に対して棚側検出機構1のエラーを報告し(S291)、処理を終了する。
【0396】
▲7▼:棚側検出機構2のみがオンの状態からカートリッジの排出動作が行われ、棚側検出機構1がオフで(S270)、アンフィード検出機構がオフの場合(S271)、ACL制御部81はタイマ106にn(ms)をセットして前記タイマ106をスタートさせる(S272)。
【0397】
その後、カートリッジの排出動作が行われても棚側検出機構1がオンにならなければ(S281)、ACL制御部81はアンフィード検出機構の破損と判断し、上位装置に対してアンフィード検出機構の破損エラーを報告し(S289)、処理を終了するが、棚側検出機構1がオンになり(S281)、アンフィード検出機構もオンになれば、前記S284の処理を行う。
【0398】
しかし、棚側検出機構1がオンで(S281)でアンフィード検出機構がオフの場合(S282)、ACL制御部81は前記タイマのスタートからn(ms)経過したか否かを判断し(S283)、n(ms)経過しない場合は前記S281の処理から繰り返して行い、n(ms)経過したらアンフィード検出機構が破損したと判断し、上位装置に対してアンフィード検出機構の破損エラーを報告し(S289)、処理を終了する。
【0399】
§13:カートリッジ飛び出し制御の説明・・・図51参照
(1) :カートリッジ飛び出し制御の概要説明
カートリッジをアクセッサ8からセル機構10の棚に排出(アンフィード)する場合、処理前のカートリッジと処理済みカートリッジを区別するため、及び処理済みカートリッジをオペレータが取り出し易くするために、棚に対してカートリッジを少しオーバーランさせる。
【0400】
(2) :フローチャートによるカートリッジ飛び出し制御の説明
図51にカートリッジ飛び出し制御フローチャートを示す。以下、図51に基づいてカートリッジ飛び出し制御を説明する。なお、S301〜S307は各処理ステップを示す。
【0401】
カートリッジをアクセッサ8からセル機構10の棚に排出(フィード)する時に、アンフィード検出機構(カートリッジアンフィードセンサ45)がある場合は、アンフィード検出機構が非検出(オフ)となってからn(ms)オーバーランさせることにより、カートリッジを通常投入を行う位置よりも少し飛び出させることができる。
【0402】
また、アンフィード検出機構が無い場合には、棚側検出機構1が非検出(オフ)となってからn+x(ms)だけオーバーランさせることによりカートリッジを飛び出して排出する。以下、具体的に説明する。
【0403】
前記の処理では、先ず、ACL制御部81はアンフィード検出機構が有るか否かを判断する(S301)。この判断は、例えば、ACL制御部81内のEEPROM107内に予めアンフィード検出機構の有無情報を格納しておき、MPU91が前記情報を読み出して判断する。
【0404】
そして、アンフィード検出機構がある場合は、アンフィード検出機構がオフになるのを待ち(S306)、タイマ106にn(ms)をセットしてスタートさせる(S307)。そして、ACL制御部81は前記タイマ106による経過時間を監視し、n(ms)経過してタイムアウトになると(S304)、フィーダモータ23を停止する(S305)。
【0405】
また、アンフィード検出機構が無い場合は(S301)、棚側検出機構1がオフになるのを待ち(S302)、タイマ106にn+x(ms)をセットしてスタートさせる(S303)。そして、ACL制御部81は前記タイマによる経過時間を監視し、n(ms)経過してタイムアウトになると(S304)、フィーダモータ23を停止する(S305)。
【0406】
(3) :利点
前記制御によれば、処理済みのカートリッジが、処理前のカートリッジより棚に対して飛び出しているので、オペレータは一目で処理前なのか処理済みなのかを判断することができ、操作性の向上に大きく関与している。
【0407】
§14:新旧タイプ判別処理の説明・・・図52参照
図52は、新旧装置の判別処理説明図であり、▲1▼図は旧型装置、▲2▼は新型装置を示す。
【0408】
(1) :処理概要の説明
古い型のアクセッサ8を使用した旧型装置と、新しい型のアクセッサ8を使用した新型装置とで制御方法が異なる場合、ファームウェアを新旧それぞれ装置タイプ毎に作製していたのではファームウェアの開発に余分な時間と手間がかかる。そこで、新旧装置タイプを自動的に判別できるようにして、ファームウェアを一本化できるようにする。
【0409】
(2) :構成の説明
図52の▲1▼図に示した旧型装置(従来の装置)は、アクセッサ8のコネクタAに接続されたケーブルCの他端にはコネクタBが接続されている。そして、前記コネクタB側では受信したケーブルチェック信号の論理(0又は1)をそのままアクセッサ8のコネクタA側へ返す。
【0410】
従って、例えば、ACL制御部81内のMPU91がコネクタB側へケーブルチェック信号(ハイレベル信号=1)を送信すると、この信号はコネクタB側で受信した後、そのまま(論理の反転はしないで)コネクタA側へ返す。従って、MPU91は同じ論理のケーブルチェック信号を受信し、該当する装置が旧型装置であると判別する。
【0411】
一方、図52の▲2▼図に示した新型装置(本願発明の装置)は、アクセッサ8のコネクタAに接続されたケーブルCの他端にはコネクタBが接続されている。そして、前記コネクタB側には、論理反転回路が設けてあり、この論理反転回路により、受信したケーブルチェック信号の論理(0又は1)を反転してアクセッサ8のコネクタA側へ返す。
【0412】
従って、例えば、ACL制御部81内のMPU91がコネクタB側へケーブルチェック信号(ハイレベル信号=1)を送信すると、この信号はコネクタB側で受信した後、前記論理反転回路により論理反転してコネクタA側へ返す。従って、MPU91は論理の反転したケーブルチェック信号を受信し、該当する装置が新型装置であると判別する。
【0413】
(3) :図面に基づく処理の説明
先ず、通常のケーブルチェック方法について示す。ケーブルチェックする側(MPU91)から先ず、ケーブルCの端(1番ピン側)に、0、1の信号を送る。すると、ケーブルCは繋がっているプリント板等を通って、ケーブルCの反対側の端(最終ピン側)に、0、1を返す。若しくは1、0を返す。これにより、ケーブルCが繋がっているかをチェックする。
【0414】
旧型装置のケーブルチェック方法は、ケーブルCの端と端で同じ論理が返ってくる時にはケーブルCが繋がっていることになる。つまり、1→1、0→0となる。ここで同じ方法で新型装置のケーブルチェックを行うと、1→0、0→1となり反転した論理が返ってくるようにする。ここで、新型装置と旧型装置の判別を行う。
【0415】
(3) :利点
前記処理によれば、アクセッサ8のタイプをファームウェアで自動的に判別させるので、オペレータがアクセッサ8の種類の設定を行う必要がなくなり、又、オペレータが設定を忘れてしまうということもなくなる。これにより、ファームウェアも一本化できる。
【0416】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
(1) :キャッチャミドル制御を行うことにより、キャッチャハンドの中間位置であるミドル状態を作ることができる。このため、オペレータからの棚へのカートリッジの投入/排出に支障もなく(キャッチャハンドが邪魔にならず)、カートリッジ自動搬送装置の操作性も向上する。また、ライブラリ装置接続においては、記録再生装置の位置(同じ高さの位置)にエントリセルを持ってくることができるので、カートリッジ搬送時間の短縮を図ることが出来る。これにより、装置の性能向上を図ることができる。
【0417】
(2) :カートリッジ有無検出制御を行うことにより次のような効果がある。すなわち、カートリッジがエグジットセルの棚にあった時には、記録再生装置内のカートリッジを排出することができない。しかし、もしカートリッジ有無検出機構が正しく機能していないと、カートリッジはエグジットセルの棚に存在していないにも関わらず、カートリッジが存在しているように見えていることがあり得る。
【0418】
このため、カートリッジがエグジットセルの棚に存在している時に、カートリッジをエグジットセルに排出しなければならない場合には、直ぐにシステムダウンするのではなく、一度カートリッジ有無検出機構が正しく機能しているかを確認する。
【0419】
そして、もし、カートリッジ有無検出機構が正しく機能していなければ、カートリッジをエグジットセルの棚に排出してからシステムダウンさせることにより、ライブラリ装置側のカートリッジを他の記録再生装置に搬送することが出来、ライブラリ装置自体をダウンさせることがなくなり、装置の性能向上、無人化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施の形態における単体機用ACL装置の正面図である。
【図3】実施の形態における単体機用ACL装置の側面図1である。
【図4】実施の形態における単体機用ACL装置の側面図2である。
【図5】実施の形態におけるライブラリアタッチ用ACL装置の正面図である。
【図6】実施の形態におけるライブラリアタッチ用ACL装置の側面図1である。
【図7】実施の形態におけるライブラリアタッチ用ACL装置の側面図2である。
【図8】実施の形態におけるリーダブロック押し込み用部材の説明図である。
【図9】実施の形態におけるシステム構成例の説明図1である。
【図10】実施の形態におけるシステム構成例の説明図2である。
【図11】実施の形態におけるシステム構成例の説明図3である。
【図12】実施の形態におけるMTU装置構成例の説明図1である。
【図13】実施の形態におけるMTU装置構成例の説明図2である。
【図14】実施の形態におけるアクセッサの平面図である。
【図15】実施の形態におけるアクセッサの正面図である。
【図16】実施の形態におけるアクセッサの側面図1である。
【図17】実施の形態におけるアクセッサの側面図2である。
【図18】実施の形態におけるアクセッサの側面図3である。
【図19】実施の形態におけるカートリッジアンフィードセンサの説明図である。
【図20】実施の形態におけるアクセッサの動作状態説明図である。
【図21】実施の形態におけるMTU及びACL装置の制御系ブロック図である。
【図22】実施の形態におけるACL制御部の詳細ブロック図である。
【図23】実施の形態におけるキャッチャミドル制御フローチャートである。
【図24】実施の形態におけるタイミングチャート1である。
【図25】実施の形態におけるキャッチャクローズ状態からオープンさせる場合の制御フローチャートである。
【図26】実施の形態におけるタイミングチャート2である。
【図27】実施の形態におけるキャッチャオープン状態からクローズさせる場合の制御フローチャートである。
【図28】実施の形態におけるMTUへの位置づけ制御フローチャートである。
【図29】実施の形態におけるMTUへのロード制御フローチャートである。
【図30】実施の形態における電源投入時のカートリッジ有無検出制御フローチャート(ライブラリ装置接続時)である。
【図31】実施の形態におけるカートリッジをエグジットセルに排出する時のカートリッジ有無検出制御フローチャート(ライブラリ装置接続時)である。
【図32】実施の形態におけるタコ値ラッチ回路の詳細ブロック図である。
【図33】実施の形態における棚位置補正制御フローチャートである。
【図34】実施の形態における補正値使用による位置づけ制御フローチャートである。
【図35】実施の形態におけるマニュアルによる棚位置補正制御フローチャートである。
【図36】実施の形態におけるライブラリ装置接続状態でのカートリッジ排出処理フローチャートである。
【図37】実施の形態におけるリーダブロック押し込み処理フローチャート(MTUにリーダブロックの抜けたカートリッジがロードされた場合)である。
【図38】実施の形態におけるリーダブロック押し込み制御フローチャートである。
【図39】実施の形態におけるフィーダベルト空回し処理フローチャートである。
【図40】実施の形態におけるフィーダ学習処理フローチャートである。
【図41】実施の形態におけるカートリッジイニシャライズ処理フローチャートである。
【図42】▲1▼は実施の形態におけるフィーダ機構1、3、5回目のリトライ処理フローチャート、▲2▼は実施の形態におけるフィーダ機構2回目のリトライ処理フローチャートである。
【図43】実施の形態におけるフィーダ機構4回目のリトライ処理フローチャートである。
【図44】実施の形態におけるフィーダ機構6回目のリトライ処理フローチャートである。
【図45】実施の形態におけるカートリッジ引き込み時の説明図である。
【図46】実施の形態におけるタイミングチャート3である。
【図47】実施の形態におけるカートリッジ引き込み処理フローチャート1である。
【図48】実施の形態におけるカートリッジ引き込み処理フローチャート2である。
【図49】実施の形態におけるカートリッジ排出処理フローチャート1である。
【図50】実施の形態におけるカートリッジ排出処理フローチャート2である。
【図51】実施の形態におけるカートリッジ飛び出し制御フローチャートである。
【図52】実施の形態における新旧装置の判別処理説明図である。
【図53】従来例におけるカートリッジの斜視図である。
【図54】従来の単体機用ACL装置の側面図である。
【図55】従来のライブラリアタッチ用ACL装置の側面図である。
【図56】従来のアクセッサの平面図である。
【符号の説明】
1 カートリッジ
4 単体機用ACL装置
5 ライブラリアタッチ用ACL装置
6 磁気テープ装置(MTU)
8 アクセッサ
10 セル機構
11 棚
12 ライブラリ装置
13 エントリセル
14 エグジットセル
19 キャッチャハンド
21 キャッチャモータ
23 フィーダモータ
25 カートリッジ有無検出センサ
30 リーダブロック押し込み用部材
38 第1セルサイドセンサ
39 第2セルサイドセンサ
40 キャッチャオープン検出センサ
41 キャッチャクローズ検出センサ
43 フィーダベルト
44 キャッチャオープン/クローズセンサフラグ
45 カートリッジアンフィードセンサ
46 カートリッジアンフィード検出フラグ
Claims (4)
- 記録媒体を格納したカートリッジを収納する棚を備えたセル機構と、カートリッジを搬送するアクセッサを備えたアクセッサ機構と、カートリッジの搬送制御を行う搬送制御部を設けると共に、
前記アクセッサに、カートリッジを掴むためのキャッチャハンドと、前記キャッチャハンドを駆動するキャッチャハンド駆動機構と、前記キャッチャハンドのオープン状態を検出するオープン検出機構、及びキャッチャハンドのクローズ状態を検出するクローズ検出機構を設けたカートリッジ自動搬送装置であって、
前記搬送制御部は、前記オープン検出機構及びクローズ検出機構の検出情報を用いて、アクセッサのキャッチャハンドを、オープン状態、クローズ状態、及び前記オープン状態とクローズ状態の中間状態であるミドル状態に制御するキャッチャハンド制御手段を備えると共に、
前記キャッチャハンド駆動機構によりキャッチャハンドの回転に伴って回転駆動され、前記オープン検出機構及びクローズ検出機構により検出される複数のフラグ片を有するキャッチャオープン/クローズセンサフラグを備え、
前記キャッチャハンドのオープン状態ではオープン検出機構のみが1つのフラグ片を検出し、クローズ状態ではクローズ検出機構のみが1つのフラグ片を検出し、ミドル状態ではオープン検出機構及びクローズ検出機構でそれぞれ別のフラグ片を検出するように前記各フラグ片を配置し、
前記ミドル状態でクローズ検出機構により検出されるフラグ片の長さを、他のフラグ片の長さより長く設定して、前記ミドル状態でオープン検出機構がフラグ片の検出状態であればクローズ検出機構も必ずフラグ片の検出状態となるように構成したことを特徴とするカートリッジ自動搬送装置。 - 前記キャッチャハンドのミドル状態でクローズ検出機構により検出されるフラグ片の長さを他のフラグ片の長さより長く設定したことで、前記オープン検出機構のみがフラグ片の検出状態となるのをキャッチャハンドのオープン状態のみとなるように構成し、
前記キャッャハンド制御手段は、電源投入によりキャッチャハンドを最初に駆動制御する際、キャッチャハンドのオープン状態を確保してから、以降のキャッチャハンド駆動制御を行う制御機能を備えていることを特徴とした請求項1記載のカートリッジ自動搬送装置。 - 前記キャッチャハンド制御手段は、記録再生装置へのカートリッジの投入後、及び記録再生装置からのカートリッジの排出前には、キャッチャハンドをミドル状態に保持させる制御機能を備えていることを特徴とした請求項1記載のカートリッジ自動搬送装置。
- 前記キャッチャハンド制御手段は、記録再生装置へのカートリッジの投入完了後、キャッチャハンドをミドル状態からオープン状態にして余分な電力消費を無くす制御機能を備えていることを特徴とした請求項1記載のカートリッジ自動搬送装置。
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