JP3782082B2 - 調理用容器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、調理用容器の底部に配設した金属板の浮き上がりや変形、脱落などが発生することなく、優れた外観商品性を得ることが可能な、調理用容器の製造方法に関する。
電磁調理器で使用される調理用容器は、一般的に、鉄やステンレス等の磁性金属から形成されている。
アルミニウムは軽量で熱伝導性が良く、加工が容易であるため調理用容器の素材としては好適であるが、非磁性金属であるため、アルミニウムのみを素材とした構成では電磁調理器で使用することはできなかった。
このため、アルミニウムからなる調理用容器の外側を、磁性金属のステンレスで被覆して電磁調理器での使用を可能としたり、或いは、アルミニウムからなる調理用容器の底部外面に、磁性金属の板を配設して、電磁調理器での使用を可能とした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3356944号公報(第2頁)
しかし、アルミニウムからなる調理用容器の外側をステンレスで被覆した場合、ステンレスで被覆した分だけ重量が大きくなり、アルミニウムの持つ軽量という特性を活かすことができなかった。
また、特許文献1の構成では、立ち上がり部の付け根部分がアール形状になっており、このアール形状の部分を変形させながら、磁性金属板を打ち込む構成であるため、付け根部分に隣接して設けられている孔の大きさが不揃いになることがあった。
さらに、特許文献1では、磁性金属板を調理用容器の底部に打ち込む際、磁性金属板の立ち上がり部の角アールの部分が変形され、さらにこの状態から、立ち上がり部が、平らな調理用容器の底部に打ち込まれるように構成されている。
このため、立ち上がり部自体、または立ち上がり部が打ち込まれる調理用容器の底部の部分に無理な変形が発生することになり、磁性金属板と調理用容器の底部の接触領域において、緻密で均一に密着された接合状態を得にくいという問題があった。
また、前記変形による残留応力があるため、調理用容器を使用していく過程で、磁性金属板と調理用容器の底部の結合状態が緩みだしたり、変形、損傷が発生するおそれがあった。
さらにまた、磁性金属板と調理用容器の底部との間の空気について、花開き状の開口部から排出されるのみであるため、磁性金属板と調理用容器の底部の間にまだ空気が残った状態で、磁性金属板の立ち上がり部の圧入が完了してしまうおそれがあった。この場合は、残留空気が磁性金属板と調理用容器の底部との結合を邪魔し、両者の完全な密着結合が得られなくなるという問題があった。
本発明の目的は、上記従来の問題点を解決し、アルミニウム等の非磁性金属からなる底部に、磁性金属板が強固に密着して配設された調理用容器を製造するための、調理用容器の製造方法を提供することにある。
本発明の調理用容器の製造方法は、底部外面に金属板を備えた調理用容器の製造方法であって、合わせ目がアール形状とされた第1の金型と第2の金型との間に、前記調理用容器の底部と、該底部の外面に重なるように前記金属板を配設する工程と、前記第1の金型と第2の金型を型締めし、前記金属板と前記調理用容器の底部を湾曲成形するとともに、前記金属板に突出して形成された係止部を前記調理用容器の底部外面に埋入させる工程と、合わせ目が水平とされた第3の金型と第4の金型との間に、前記金属板が接合された調理用容器の底部を配設する工程と、前記第3の金型と第4の金型を型締めし前記底部を平らにする工程と、を備えたことを特徴とする。
また、前記第1の金型と第2の金型を型締めし、前記金属板に突出して形成された係止部を前記調理用容器の底部外面に埋入させる工程では、前記金属板及び調理用容器の底部が、前記金属板の厚さの4倍以内の湾曲深さで加圧成形されると好適である。
このように、本発明の調理用容器の製造方法によれば、金属板を調理用容器の底部外面に圧入する工程で、凹状のアール形状のキャビティ面を有する第1の金型と、該第1の金型に対向する第2の金型との間で加圧成形しているので、金属板及び調理用容器の底部は、湾曲しながら接合される。
すなわち、金型間で型締めされることにより、金属板と調理用容器の底部は、中央部から徐々に丸く湾曲成形されるので、金属板と調理用容器の底部の間の空気が中央側から外側へ徐々に押し出され、確実に排出することが可能となる。
また、金属板が湾曲することにより、金属板の係合部も湾曲しながら調理用容器の底部に埋入されるので、係止部が調理用容器の底部の層内部に引っかかるように埋入されることになり、金属板と調理用容器の底部とを強固に結合することが可能となる。
そして、前記第3の金型と第4の金型を型締めし前記底部を平らにする工程により、調理用容器の底部が平らにされ、底部に金属板が強固に接合された調理用容器が完成する。
以上のように、本発明によれば、調理用容器の底部に金属板を強固に固定することが可能となる。
このとき、金属板として磁性金属板を使用し、アルミニウム等の非磁性金属からなる調理用容器の底部に取り付けることにより、非磁性金属からなる調理用容器であっても、電磁調理器での使用が可能となる。
また、本発明の金属板は調理用容器に強固に結合されるので、使用過程での金属板の脱落や変形などがなく、使い勝手の良い調理用容器を得ることが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1乃至図9は本発明の一実施例を示すものであり、図1は金属板の平面図、図2は金属板の部分断面図、図3は図2の要部拡大図、図4は第1のプレス金型装置における金属板と調理用容器との成形工程を示す説明図、図5は成形時の金属板の状態を示す説明図、図6は金属板が取着された調理用容器底部の部分断面図、図7は第2のプレス金型装置における金属板と調理用容器との成形工程を示す説明図、図8は調理用容器を示す斜視図、図9は成形時の金属板の状態を示す説明図である。
図1は、本発明の金属板を示す説明図である。金属板は、例えば電磁調理器の底部に配設される磁性金属板40である。磁性金属板40は、例えばステンレスから形成されている。ステンレスとしては、SUS430、SUS434等のフェライト系ステンレス、SUS410、SUS420等のマルテンサイト系ステンレス等を用いることができる。
なお、磁性金属板40の材料としては、ステンレスに限らず、鉄または鉄合金等他の磁性を有するもの、例えば、炭素鋼、鉄鋼、軟鋼等の鉄鋼板を用いても良い。
また、磁性金属板40の材料としては、キュリー点又は磁気変態点を持ち、その温度以上において強磁性から常磁性に変態するような鋼材、例えば37%ニッケル・ステンレス鋼を使用しても良い。
また、金属板を電磁調理器に用いることを目的としない場合には、金属板の素材として白金、チタン等を用いても良い。
磁性金属板40は、同金属板を垂直に貫く多数の円形の孔41と、前記各孔41を囲むようにして、磁性金属板40の片面に垂直に突き出す円筒状の突出部42を備えている。
突出部42は、磁性金属板40の厚さ寸法の3倍以下の長さに形成されている。突出部42の長さを磁性金属板40の厚さ寸法の3倍以下の長さとすることにより、磁性金属板40を調理用容器の底部に圧入したときに、突出部42を変形させることなく、且つ調理用容器の底部を構成する金属組織と突出部とをより多く接触させることができ、高い結合力を得ることが可能となる。
なお、突出部42を磁性金属板40の厚さ寸法の1.5倍未満程度に短めに形成した場合では、突出部42が調理用容器の底部に圧入されたときに、突出部42の変形をより効果的に防止することができ好適である。
図3は図2に示す磁性金属板40の要部拡大図である。図3に示すように、突出部42と、この突出部42が突出している側の磁性金属板40の水平面45と、の間には角部46が形成されている。本例の角部46は直角であり、ピン角に形成されている。なお、角部46については、直角でなく、鋭角または鈍角に形成しても良い。
このように、突出部42と磁性金属板40の水平面45との間に角部46が形成されていることにより、磁性金属板40を調理用容器30の底部31に圧入する工程において、突出部42が角部46の部分を境にして折れ曲がり、磁性金属板40を調理用容器30の底部31に確実に固定することが可能となる。すなわち、突出部42が角部46の部分を境にして孔41の中心方向へ折れ曲がり、調理用容器30の底部31に斜めに食い込んだ状態とされる。これにより、突出部42は磁性金属板40を係止するアンカーの役割を果たし、より強固に磁性金属板40を調理用容器30の底部31に固定することが可能となる。
また、突出部42は、角部46の部分を境界にして折れ曲がるので、突出部42が折れ曲がることにより突出部42に囲まれている孔41の大きさがバラバラになることなく、孔41の大きさや形状を均一に保つことが可能となる。このため、調理用容器30の底部31の外観に現れる孔41の大きさと形状が均一になり、意匠的により好適な調理用容器30を得ることが可能となる。
突出部42の端部側の内側面は、外方に拡開する傾斜面44として形成されている。このように、突出部42の端部側の内側面を傾斜面44とすることにより、突出部42の先端部が鋭利になり、調理用容器30の底部31への圧入が容易となる。
さらに、孔41の周縁部43は、磁性金属板40の厚さ寸法の1.5倍以下の曲率半径を有するアール形状に形成されている。
なお本例では、磁性金属板40に形成される孔41が円形である例を示したが、これに限定されず、直線または曲線のグリッド孔、矩形,楕円,多角形等の孔を複数設けた構成としても良い。また、本例の磁性金属板40は、図1に示すように、単一の板状体から形成されているが、分割された複数の板状体からなる構成としても良い。
本例の磁性金属板40は、アルミニウムや銅のような非磁性金属からなる調理用容器30の底部31に固着される。なお、調理用容器30とは、鍋、フライパン、釜、やかん等、容器形状をした調理用機器をいうものである。なお、本例では、調理用容器30が非磁性金属から形成された例を示しているが、磁性金属からなる調理用容器であっても良い。
以下、非磁性金属からなる調理用容器30の底部31に、上記磁性金属板40を取り付ける方法について説明する。
磁性金属板40を調理用容器30の底部31に取り付けるため、本例では、図4に示す第1のプレス金型装置S及び図7に示す第2のプレス金型装置Sを使用する。
先ず、図4に示す第1のプレス金型装置Sを用いて、調理用容器の底部に、磁性金属板を取着する。第1のプレス金型装置Sは、第1の金型(上型10)と第2の金型(下型20)から構成されている。
第1のプレス金型装置Sでは、上型10と下型20の合わせ目がアール形状となっている。すなわち、上型10には、磁性金属板40の全域をカバーする大きさで、下方へ丸く湾曲する球面状の圧入突出部11が設けられている。また、下型20の上端面には、圧入突出部11に整合するように下方へ丸く湾曲した、凹状の圧入部21が形成されている。
上記第1のプレス金型装置Sに、調理用容器30と磁性金属板40とを配設する。調理用容器30は、底部31が上方を向くようにして、下型20に配設される。磁性金属板40は、調理用容器30の底部31の中央に載置される。このとき、突出部42が調理用容器30の底部31の方を向くようにして配設する。
上型10と下型20との間に、調理用容器30と磁性金属板40が配置されたら、上型10を下型20の方へ下降作動させて型締めする。
前記したように、上型10の下端面には球面状の圧入突出部11が形成されており、また下型20の上端面には凹状の圧入部21が形成されているので、これら上型10及び下型20の間で調理用容器30と磁性金属板40を加圧成形することにより、調理用容器30と磁性金属板40は湾曲して成形される。
すなわち、型締めすることにより、先ず上型10の圧入突出部11の下端の中央頂点部が磁性金属板40の中央部Aに触れる。そしてさらに加圧すると、調理用容器30の底部31と磁性金属板40は、圧入突出部11と圧入部21との間で徐々に丸く成形される。
このようにして、圧入突出部11により、磁性金属板40の中央部Aから周辺部Bに向かって順に加圧される。そして、このような湾曲面を有するプレス形状では、湾曲面の中央部Aに周辺部Bと比較してより大きな加圧力が加えられながら成形される。
加圧が進行すると、磁性金属板40の突出部42が、調理用容器30の底部31に食い込んで行く。そして同時に、調理用容器30の底部31を構成している金属組織の一部が、磁性金属板40の突出部42に囲まれた孔41の中に入り込む。このようにして、調理用容器30の底部31と、磁性金属板40は、図6に示す状態に結合される。
上記工程では、磁性金属板40を調理用容器30の底部へ圧入する際に、調理用容器30の底部31と磁性金属板40との間に介在する空気を確実に排出し、高い密着性で調理用容器30の底部31に、磁性金属板40を取着させることが可能である。
すなわち、調理用容器30の底部31の金属組織の一部が、磁性金属板40の突出部42の内側の孔41に入り込むとき、孔41の中に入り込みながら、磁性金属板40と調理用容器30の間の空気を穴部41の外に押し出して排出させる。
また、調理用容器30の底部31と磁性金属板40とは、上型10と下型20との間で、中央部Aから徐々に湾曲しながら密着していくので、調理用容器30の底部31と磁性金属板40との間の空気が、外側に自然に排出される。
さらに、本例の磁性金属板40は、突出部42と磁性金属板40の水平面45との間には角部46が形成されているので、磁性金属板40が調理用容器30の底部に押圧されることにより、図5に示すように、突出部42が孔41の中心方向へ折り曲げられた状態となる。
これにより、隣接する突出部42と調理用容器30の底部31とに囲まれた空間Kにある空気は、突出部42が折れ曲がるのに従って排出される。
このようにして、孔41及び空間Kの中に、調理用容器30の底部31の金属組織が完全に入り込むとともに、金型間で圧着されて、成形が完了した後には、孔41及び空間Kの中に入り込んだ調理用容器30の底部31の金属組織が、孔41及び空間Kの内周面に密着される状態に成形される。
また、突出部42が折り曲げられながら、調理用容器30の底部31に埋入されるので、突出部42が底部31の金属組織の一部を抱く状態となる。このようにして、調理用容器30の底部31と磁性金属板40が強固に結合される。このことを図9を参照しながら説明する。磁性金属板40に形成された孔41を囲む円筒形状の突出部42の内周面と、孔41の外周部の水平面とのなす角度は、圧入工程前は、図9(A)においてαとして示すように、略直角である。そして、加圧により、突出部42は孔41の中心方向へ折り曲げられ、図9(B)に示すように、調理用容器30の底部31に斜めに食い込んだ状態となる。このとき、突出部42の内周面と、孔41の外周部の水平面とのなす角度βが30度〜60度となるように圧入すると好ましい。このような角度をなすように圧入されると、突出部42の内周面が底部31の金属組織で押さえ込まれ、十分なアンカー強度を有する構成となる。従って、底部31と磁性金属板40とがより強固に結合され、脱落され難くなる。
このように、本例では、第1のプレス金型装置Sを用いて、調理用容器30の底部31と磁性金属板40とを、徐々に湾曲させながら成形し、一体化させるようにしているので、従来のように、フラットな状態で瞬間的に加圧成形する構成に比して、金属板間の空気を完全に排出することができ、また両金属板を隙間無く均一な密着状態で結合させることが可能となる。
そして、実際には、上述したように、磁性金属板40の中央部Aと周辺部Bとでは、プレス時の加圧力の大きさが異なっている。従って、この加圧力の大小により、突出部42が折り曲げられる角度にばらつきが生じる。すなわち、加圧力の大きい中央部Aでは突出部42は十分に折り曲げられるが、周辺部Bでは中心部ほど折り曲がらない。このため、中央部Aにおいて角度βが30度〜60度となるように調整した場合でも、周辺部Bでの角度βは、より直角に近い値となる。
要するに、この角度βのばらつきは、プレス金型装置が湾曲面形状を有することにより生じる加圧力のばらつきに起因される。そして試作品の磁性金属板40をプレスにより結合させた調理用容器を切断してこの角度βを確認した結果、中央部Aから周辺部Bの各部位にわたって、30度乃至85度の範囲でばらついていることが確認され、調理用容器と磁性金属板40との結合状態は良好であることが確認された。
なお、製品の成形性と生産性などを考慮すると、第1のプレス金型装置Sによる成形作業の時間は一製品成形当たり約2秒〜5秒の範囲が適当である。
また、上型10及び下型20の駆動手段としては、通常の油圧駆動装置やクランク式駆動装置などの手段よりも、カム駆動方式を採用するのが望ましい。
一方、上型10の圧入突出部11と下型20の圧入部21による、調理用容器30の底部31と磁性金属板40の湾曲成形の程度は、成形完了された金属板の最大湾曲の深みが、磁性金属板40の厚さ寸法の4倍以内の範囲になるようにすることが望ましい。
このようにして、調理用容器30の底部31と磁性金属板40が結合されたら、第2のプレス金型装置Sを用いて、調理用容器30の底部31の形状を平らにする。
第2のプレス金型装置Sは、図7に示すように、第3の金型(上型50)と第4の金型(下型60)との合わせ目が水平になっている。そして、上型50と下型60との間に、磁性金属板40が取着された調理用容器30の底部31を配設し、型締めして加圧することにより、調理用容器30の底部31の形状が平らに成形される。
その後、上記工程を経て磁性金属板40が埋め込まれた調理用容器30を洗浄する洗浄工程、外面ホーロー仕上げ工程、内面加工工程、底仕上げ工程を行って、本実施形態に係る調理用容器の製造方法を完了する。また、カーリング加工、ネッキング加工、穴開け加工、研磨加工、フッ素樹脂による表面加工等を行っても良い。
なお、以上に説明した実施形態から把握できる請求項に記載した以外の技術思想として、例えば以下の(1)〜(4)がある。
(1)調理用容器の底部に配設される金属板であって、該金属板は前記調理用容器の底部外面に埋入される係止部を備え、前記係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部は前記金属板の厚み寸法の3.0倍以下に形成され、かつ、前記突出部の内側面の先端部が外方に拡開する傾斜面状に形成されると共に、前記底部外面に圧入され埋入されたときに、前記突出部の内周面と前記金属板の水平面とのなす角度が、前記調理用容器の底部の中央部において30度以上60度以下とされ、かつ、前記調理用容器の底部の周縁部において60度以上85度以下とされたことを特徴とする調理用容器の底部に配設される金属板。
(1)のように構成すると、突出部が磁性金属板の厚み寸法の3.0倍以下に形成されているので、調理用容器の底部外面に係止部が十分に入り込み、調理用容器へ強固に固定することが可能となる。また、突出部の内側面の先端部、すなわち突出部の端部側の内側面を外方に拡開する傾斜面とすることにより、突出部の先端部が鋭利になり、調理用容器の底部への圧入が容易となる。また、調理用容器の底部外面に圧入され埋入されたときに、突出部が調理用容器の底部の金属組織で押さえ込まれるように斜めに食い込んだ状態とされる。その角度は、本発明では、調理用容器の底部の中央部において30度以上60度以下、周縁部において60度以上85度以下とされている。そして、この構成によって金属板と調理用容器の底部とを強固に結合することができる。また、前記突出部は、前記調理用容器の底部外面に圧入されることにより埋入されるので、冷間プレス等により調理用容器の底部に固定することができる。
なお、上記中央部Aが、調理用容器の底部の中央部に相当し、上記周辺部Bが、調理用容器の底部の周縁部に相当する。
(2)前記(1)に記載の調理用容器の底部に配設される金属板において、前記突出部と前記金属板の水平面との間には角部が形成されたことを特徴とする調理用容器の底部に配設される金属板。
(2)のように構成すると、金属板を調理用容器の底部に圧入する工程において、突出部が角部の部分を境にして折曲する。このように、突出部が折れ曲がって調理用容器の底部外面に埋入されるため、金属板が鍋底に確実に固定される。また、突出部は、角部の部分を境にして折れ曲がるので、突出部に囲まれている孔の大きさを均一に保つことが可能となる。このため、調理用容器の底部の外観に現れる孔の大きさが均一になり、意匠的により好適な調理用容器を得ることが可能となる。
(3)前記(1)に記載の調理用容器の底部に配設される金属板において、前記突出部の前記孔側の根元部位は、前記金属板の厚さの1.5倍以下の曲率半径を有するアール形状に形成されたことを特徴とする調理用容器の底部に配設される金属板。
(4)底部に金属板を備えた調理用容器であって、前記金属板は前記調理用容器の底部外面に埋入される係止部を備え、前記係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部は前記金属板の厚み寸法の3.0倍以下に形成され、かつ、前記突出部の内側面の先端部が外方に拡開する傾斜面状に形成されると共に、前記突出部の内周面と前記金属板の水平面とのなす角度が、前記調理用容器の底部の中央部において30度以上60度以下とされ、かつ、前記調理用容器の底部の周縁部において60度以上85度以下とされるように前記底部外面に圧入されて埋入されていることを特徴とする。また、前記突出部は折曲した状態で前記底部外面に埋入されている。これにより、突出部が底部に斜めに食い込んで係止され、より強固に金属板が底部に固定されることを特徴とする調理用容器。
本発明の金属板の平面図である。 金属板の部分断面図である。 図2の要部拡大図である。 第1のプレス金型装置における金属板と調理用容器との成形工程を示す説明図である。 成形時の金属板の状態を示す説明図である。 金属板が取着された調理用容器底部の部分断面図である。 第2のプレス金型装置における金属板と調理用容器との成形工程を示す説明図である。 本発明に係る調理用容器を示す斜視図である。 成形時の金属板の状態を示す説明図である。
符号の説明
10,50 上型
20,60 下型
30 調理用容器
31 底部
40 磁性金属板
41 孔
42 突出部
43 孔の周縁部
44 傾斜面
45 水平面
A 中央部
B 周辺部
K 空間
第1のプレス金型装置
第2のプレス金型装置

Claims (2)

  1. 底部外面に金属板を備えた調理用容器の製造方法であって、
    合わせ目がアール形状とされた第1の金型と第2の金型との間に、前記調理用容器の底部と、該底部の外面に重なるように前記金属板を配設する工程と、
    前記第1の金型と第2の金型を型締めし、前記金属板と前記調理用容器の底部を湾曲成形するとともに、前記金属板に突出して形成された係止部を前記調理用容器の底部外面に埋入させる工程と、
    合わせ目が水平とされた第3の金型と第4の金型との間に、前記金属板が接合された調理用容器の底部を配設する工程と、
    前記第3の金型と第4の金型を型締めし前記底部を平らにする工程と、を備えたことを特徴とする調理用容器の製造方法。
  2. 前記第1の金型と第2の金型を型締めし、前記金属板に突出して形成された係止部を前記調理用容器の底部外面に埋入させる工程では、前記金属板及び調理用容器の底部が、前記金属板の厚さの4倍以内の湾曲深さで加圧成形されることを特徴とする請求項に記載の調理用容器の製造方法。
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