JP3781708B2 - 分注装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体を分注する分注装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば臨床検査の分野や基礎研究の分野において、例えば検体(血清等の血液または血液成分、尿等)、試薬(薬液)等の少量の液体の仕分け、希釈、混合、滴下作業などを行う分注装置が広く用いられている。このような分注装置は、液体を吸入・吐出するノズルと、ノズル内圧を増減させる分注ポンプとを有している。
【0003】
従来の一般的な分注装置は、ノズルが1つ(ワンノズル)であり、このノズルを互いに直交するx、y、z軸方向の3方向にそれぞれ移動させる移動機構を有している。そして、この移動機構により、ノズルを複数の容器間で移動させながら、分注作業を行う。このようなワンノズル型の分注装置では、処理速度に限度があり、大量の検体を処理する場合には、長時間を要するという問題があった。
【0004】
処理速度を向上する試みとして、1つの分注ヘッドにノズルを複数(2つ)設けた分注装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の分注装置では、2つのノズル(分注ノズル4a、4b)は、独立に移動するものではなく、一緒になってx、y、z軸方向に移動するものであるので、分注動作(2つのノズルの動き)の制約が大きく、自由度が低い。検体の分注作業においては、一般に、患者毎に検査項目が異なることから、検体毎に仕分けする試験管の数や試験管の種類(抗凝固剤等の有無など)が異なるので、規則的でないランダムな分注動作が必要とされる。このため、特許文献1に記載の分注装置では、2つのノズルがあっても、その両者を効率良く作動させることができず、十分な処理速度が得られないという問題があった。
【0006】
また、特許文献1に記載の分注装置では、特許文献1の図2に示されているように、ノズル内圧を増減させる分注ポンプとしてのシリンジ機構6a、6bは、装置本体側に設置され、2つの分注ノズル4a、4bは、配管チューブ16を介してこれらのシリンジ機構6a、6bに接続されている。この場合、分注ノズル4a、4bは、x、y、z軸方向の3方向に移動するのに対して、シリンジ機構6a、6bは、移動しないので、配管チューブ16は、分注ノズル4a、4bの広範な移動を許容するために、極めて長い長さを必要とする。このため、シリンジ機構6a、6bの作動に対する分注ノズル4a、4bでの吸入・吐出動作の応答性や分注精度が悪化するという問題があった。
【0007】
また、特許文献1に記載の分注装置では、配管チューブ16が、分注ノズル4a、4bが移動する作業空間の上方に大きく張り出すので、この作業空間の上方に分注装置の構造物(例えばカバー、表示部、操作部等)を設置できないという問題もあった。
【0008】
また、分注ポンプが装置本体側に設置されていると、仮に2つのノズルが独立して移動できるように構成した場合、配管チューブが長いので、2つのノズルが動き回るうちに互いの配管チューブが絡まり合ったり、配管チューブが折れ曲がって空気が通過できなくなったりするおそれがあった。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−128202号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高い処理効率が得られるとともに、精度の良い分注を行うことができ、また、分注ヘッドが移動する作業空間の上方のスペースを有効に利用することができる分注装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(14)の本発明により達成される。
【0012】
(1) 分注する液体を収納する複数の容器が並べて配置される作業台を有する装置本体と、
液体を吸入・吐出するノズルまたは該ノズルが着脱自在に装着されるノズル装着部を有する2つの分注ヘッドと、
前記各分注ヘッドにそれぞれ設置され、前記各ノズルにそれぞれ液体を吸入・吐出させるための2つの分注ポンプと、
前記各分注ヘッドをそれぞれ前記装置本体に対し水平方向であるy軸方向に移動可能に支持する2つのアームと、
前記各アームをそれぞれ前記装置本体に対し水平方向であって前記y軸方向に対し垂直なx軸方向に沿って案内する共通のガイドレールと、
前記各アームを介して前記各分注ヘッドをそれぞれ前記x軸方向に移動させる2つのx軸方向移動機構と、
前記各分注ヘッドをそれぞれ前記y軸方向に移動させる2つのy軸方向移動機構と、
前記各ノズルまたは前記各ノズル装着部をそれぞれ前記装置本体に対し鉛直方向であるz軸方向に移動させる2つのz軸方向移動機構と、
前記各ノズルまたは前記各ノズル装着部が前記装置本体に対しそれぞれ独立して移動するよう制御する制御手段とを備える分注装置であって、
前記両分注ヘッドを互いに前記x軸方向に沿って接近させたとき、前記一方のノズルまたは前記一方のノズル装着部と、前記他方のノズルまたは前記他方のノズル装着部とが、前記y軸方向に並ぶことが可能であり、
前記一方のノズルまたは前記一方のノズル装着部のxy平面内での移動可能な範囲と、前記他方のノズルまたは前記他方のノズル装着部のxy平面内での移動可能な範囲とは、全部において重なっていることを特徴とする分注装置。
【0013】
(2) 前記容器は、前記容器を複数並べて保持するラックに保持された状態で、前記作業台上に載置される上記(1)に記載の分注装置。
【0014】
(3) 前記両分注ヘッドは、前記x軸方向または前記y軸方向に並んで隣接して位置する2つの容器に対し、前記両ノズルにより同時に分注を行うことができる距離まで互いに接近可能であるよう構成されている上記(1)または(2)に記載の分注装置。
【0015】
(4) 前記両分注ヘッドが前記距離まで互いに接近したとき、前記両分注ポンプは、xy平面の平面視で、前記両ノズルの中心軸と中心軸とを結ぶ線分の中点を介してほぼ対称に位置する上記(3)に記載の分注装置。
【0016】
(5) 前記両分注ヘッドは、前記距離まで互いに接近したとき、互いに干渉しない形状をなしている上記(3)または(4)に記載の分注装置。
【0017】
(6) 前記両分注ヘッドは、前記距離まで互いに接近した状態で、前記z軸方向移動機構の作動により前記ノズルを昇降させても、互いに干渉しない形状をなしている上記(3)ないし(5)のいずれかに記載の分注装置。
【0018】
(7) 前記x軸方向移動機構は、少なくとも2つのプーリーと、少なくとも1つの前記プーリーを回転駆動するモーターと、前記プーリーに掛け回されたベルトと、前記ベルトの一部に固定された移動体とを有する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の分注装置。
【0019】
(8) 前記y軸方向移動機構は、少なくとも2つのプーリーと、前記プーリーに掛け回されたベルトと、前記ベルトの一部に固定された移動体とを有する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の分注装置。
【0020】
(9) 前記z軸方向移動機構は、少なくとも2つのプーリーと、前記プーリーに掛け回されたベルトと、前記ベルトの一部に固定された移動体とを有する上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の分注装置。
【0021】
(10) 前記両分注ヘッドが移動する作業空間の上方に、表示部および/または操作部を有する上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の分注装置。
【0022】
(11) 前記各分注ヘッドに、それぞれ、前記各ノズルへ向けて光を投光する投光部と、前記各ノズルを透過した透過光を受光する受光部とを有する上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の分注装置。
【0023】
(12) 前記各z軸方向移動機構の作動により、前記各ノズルを前記各投光部および前記各受光部に対し移動させつつ投光および受光を行う上記(11)に記載の分注装置。
【0024】
(13) 前記各受光部での検出結果に基づいて、前記各ノズル内に吸入した液体中の気泡の有無を検出する上記(11)または(12)に記載の分注装置。
【0025】
(14) 前記各分注ヘッドに、それぞれ、前記各ノズルからの液垂れを受ける液垂れ受け手段を有する上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の分注装置。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の分注装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1および図2は、それぞれ、本発明の分注装置の実施形態を示す斜視図である。なお、以下では、説明の都合上、水平方向であって装置の横方向(左右方向)をx軸方向、水平方向であって前記x軸方向に対し垂直な方向(装置の前後方向)をy軸方向、鉛直方向(上下方向)をz軸方向と言う。また、図1および図2中では、分注ヘッド、アーム等の細部を省略して図示する。
【0027】
図1および図2に示すように、分注装置1は、装置本体2と、該装置本体2に対しそれぞれ移動可能に設置された第1の分注ヘッド3aおよび第2の分注ヘッド3bの2つの分注ヘッドとを備えている。この分注装置1は、患者から採取した例えば血液または血清等の血液成分、尿等の液体状の親検体(元検体)を分注して小分けにする(取り分ける)ことにより、検査用の子検体を作成する装置である。
【0028】
装置本体2は、作業台21と、作業台21の後ろ側に立設された第1の機器収納部22と、第1の機器収納部22の上方に設けられた第2の機器収納部23と、第2の機器収納部23の片側の部分から前方に突出する突出部24とを有している。
【0029】
作業台21上には、検体(液体)を収納する例えば試験管のような容器が複数並べて配置(載置)される。本実施形態では、作業台21上には、複数の試験管を立てた状態で行列状に保持する試験管ラック100を複数載置可能になっている。そして、親検体を収納した試験管や、子検体を収納する試験管は、それぞれ、これらの試験管ラック100に保持される。
【0030】
また、作業台21上における試験管ラック100の後方には、チップラック200を載置可能になっている。チップラック200は、ディスポーザブル(使い捨て)のノズルチップ(ノズル)300を立てた状態で行列状に複数並べて保持し得るようになっている。
【0031】
装置本体2には、第1の分注ヘッド3aを支持する第1のアーム11aと、第2の分注ヘッド3bを支持する第2のアーム11bとが設置されている。第1のアーム11aおよび第2のアーム11bは、それぞれ、その長手方向がy軸方向となる姿勢で配置され、その後端部は、第1の機器収納部22に支持されている。第1の機器収納部22には、後述する第1のx軸方向移動機構4aおよび第2のx軸方向移動機構4bが設けられており、これらの作動により、第1のアーム11aおよび第2のアーム11bは、それぞれ独立して、装置本体2に対しx軸方向に移動する。
【0032】
第1の分注ヘッド3aおよび第2の分注ヘッド3bは、それぞれ、第1のアーム11aおよび第2のアーム11bの長手方向、すなわちy軸方向に沿って移動可能に支持されている。第1の分注ヘッド3aおよび第2の分注ヘッド3bは、後述する第1のy軸方向移動機構5aおよび第2のy軸方向移動機構5bの作動により、それぞれ独立して、装置本体2に対しy軸方向に移動する。
【0033】
第1の分注ヘッド3aは、第1のx軸方向移動機構4aおよび第1のy軸方向移動機構5aの作動の組み合わせにより、作業台21の上方の空間(作業空間)において、xy平面内で移動可能になっている。同様に、第2の分注ヘッド3bは、第2のx軸方向移動機構4bおよび第2のy軸方向移動機構5bの作動の組み合わせにより、作業台21の上方の空間(作業空間)において、xy平面内で移動可能になっている。
【0034】
第1の分注ヘッド3aが移動可能な範囲(領域)と、第2の分注ヘッド3bが移動可能な範囲(領域)とは、全部または一部において重なっている。第1の分注ヘッド3aおよび第2の分注ヘッド3bは、後述する制御手段13により、互いに接触(衝突)しないようにその移動がそれぞれ制御される。
【0035】
装置本体2の突出部24の全部または一部は、第1の分注ヘッド3aおよび第2の分注ヘッド3bが移動する作業空間(作業領域)の上方に位置している。突出部24の前面には、表示部および操作部(入力部)として、タッチパネル25が設置されている。タッチパネル25には、例えば各種条件を設定する入力画面等が表示され、操作者は、タッチパネル25に指で触れることにより、各種条件の設定等を行う。また、タッチパネル25には、例えば分注装置1の状態、エラーの発生等の情報も表示される。
【0036】
また、装置本体2には、第1のアーム11aおよび第2のアーム11bの前方に位置する2本のガードバー26が設置されている。これにより、移動する第1のアーム11aおよび第2のアーム11bに操作者が衝突するのを確実に防止することができるとともに、ガードバー26の下側から操作者が手を挿入して試験管ラック100の交換等を行うことができる。
【0037】
図3は、図1および図2に示す分注装置における第1のx軸方向移動機構および第2のx軸方向移動機構を示す斜視図である。
【0038】
図3に示すように、第1のx軸方向移動機構4aは、第1の機器収納部22に設置されたガイドレール12の案内によりx軸方向に沿って移動可能に設置されたスライドブロック(移動体)41aと、ガイドレール12の両端付近にそれぞれ設置された駆動プーリー(ベルト車)42aおよび従動プーリー(ベルト車)43aと、駆動プーリー42aを回転駆動するパルスモーター(ステッピングモーター)44aと、駆動プーリー42aおよび従動プーリー43aに掛け回されたベルト45aとを有している。
【0039】
スライドブロック41aは、突出形成された固定部411にてベルト45aの一部に固定されている。スライドブロック41aには、第1のアーム11aの後端部が固定されている。
【0040】
パルスモーター44aが駆動プーリー42aを回転駆動すると、ベルト45aが回転し、ベルト45aに牽引されてスライドブロック41aがx軸方向に移動する。これに伴って、第1のアーム11aもx軸方向に移動する。スライドブロック41aおよび第1のアーム11aは、パルスモーター44aの正転/逆転の切り換えにより、装置本体2に対し右方向または左方向に移動する。
【0041】
ベルト45aは、駆動プーリー42aおよび従動プーリー43aの外周面に形成された歯と噛み合う歯を有する歯付きベルトで構成されており、駆動プーリー42aおよび従動プーリー43aに対し滑りを生じないようになっている。
【0042】
ガイドレール12には、第2のx軸方向移動機構4bのスライドブロック(移動体)41bがさらに設置され、このスライドブロック41bには、第2のアーム11bの後端部が固定されている。
【0043】
第2のx軸方向移動機構4bは、第1のx軸方向移動機構4aと同様の構成になっており、ガイドレール12の後方に設けられ、図3中では見えていない駆動プーリー、従動プーリーおよびベルトと、該駆動プーリーを回転駆動するパルスモーター(ステッピングモーター)44bとを有し、スライドブロック41bは、該ベルトの一部に固定されている。スライドブロック41bには、第2のアーム11bの後端部が固定されており、パルスモーター44bが回転すると、第2のアーム11bがx軸方向に移動する。
【0044】
図4は、図1および図2に示す分注装置における第1のy軸方向移動機構、第1のz軸方向移動機構および第1の分注ヘッドを示す斜視図、図5は、図4中の第1の分注ヘッド付近を拡大して示す斜視図である。なお、図4および図5に示す分注ヘッドは、内部構造が見えるように、外装のカバーを取り外した状態になっている。
【0045】
図4に示すように、第1のy軸方向移動機構5aは、図示しないガイドレールの案内により第1のアーム11aの長手方向に沿って移動可能に設置されたスライドブロック(移動体)51aと、第1のアーム11aの後端付近に設置された駆動プーリー(ベルト車)52aと、第1のアーム11aの前端付近に設置された従動プーリー(ベルト車)53aと、第1のアーム11aの後端付近に設置され、駆動プーリー52aを回転駆動するパルスモーター(ステッピングモーター)54aと、駆動プーリー52aおよび従動プーリー53aに掛け回されたベルト55aとを有している。
【0046】
スライドブロック51aは、ベルト55aの一部に固定されている。スライドブロック51aには、第1の分注ヘッド3aのフレーム31aが固定されている。
【0047】
パルスモーター54aが駆動プーリー52aを回転駆動すると、ベルト55aが回転し、ベルト55aに牽引されてスライドブロック51aが第1のアーム11aの長手方向すなわちy軸方向に移動する。これに伴って、第1の分注ヘッド3aも、y軸方向に移動する。スライドブロック51aおよび第1の分注ヘッド3aは、パルスモーター54aの正転/逆転の切り換えにより、装置本体2に対し前方または後方に移動する。
【0048】
ベルト55aは、駆動プーリー52aおよび従動プーリー53aの外周面に形成された歯と噛み合う歯を有する歯付きベルトで構成されており、駆動プーリー52aおよび従動プーリー53aに対し滑りを生じないようになっている。
【0049】
なお、第2のy軸方向移動機構5bは、第1のy軸方向移動機構5aと左右対称であること以外は同様の構成であるので、説明および図示を省略する。
【0050】
図5に示すように、第1の分注ヘッド3aは、z軸方向に長い部材で構成された骨格をなすフレーム31aと、ノズルチップ300を装着可能なノズル装着部32aとを有している。
【0051】
ノズル装着部32aは、その内部に通気流路が形成されたほぼ管状の部材で構成されている。ノズル装着部32aの構成材料は、例えばステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、銅または銅系合金等の各種金属材料であるのが好ましい。
【0052】
ノズルチップ300は、その基端開口(上端開口)に、ノズル装着部32aの下端部が挿入して嵌合することにより、ノズル装着部32aに着脱自在に装着される。ノズルチップ300の構成材料としては、各種合成樹脂材料が挙げられる。また、ノズルチップ300は、半透明または透明である(光透過性を有している)のが好ましい。
【0053】
第1の分注ヘッド3aのフレーム31aには、ノズル装着部32aに装着されたノズルチップ300内の圧力を増減させることによりノズルチップ300に液体を吸入・吐出させるための第1の分注ポンプ7aが設置されている。第1の分注ポンプ7aは、気体(空気)を吸入・吐出する例えばシリンジポンプ(ピストンポンプ)で構成されている。この第1の分注ポンプ7aは、ノズルチップ300内の圧力を減少させることにより、ノズルチップ300に液体を吸入させ、ノズルチップ300内の圧力を増大させることにより、吸入した液体をノズルチップ300から吐出させる。第1の分注ポンプ7aと、ノズル装着部32aとは、可撓性を有する配管チューブ33aで接続されており、互いの内部空間が連通している。
【0054】
また、第1の分注ヘッド3aのフレーム31aには、第1の分注ポンプ7aのプランジャ(ピストン)を移動させる第1のポンプ駆動機構14aが設置されている(図7参照)。第1のポンプ駆動機構14aは、例えば、ボールねじ(送りねじ)機構(図示せず)とこれを駆動するパルスモーター(図示せず)とを有しており、これらにより第1の分注ポンプ7aのプランジャを移動させるようになっている。
【0055】
ノズル装着部32aは、フレーム31aに対しz軸方向に移動可能に設置されており、第1のz軸方向移動機構6aの作動により、装置本体2に対しz軸方向に移動(昇降)する。
【0056】
第1のz軸方向移動機構6aは、フレーム31aに対し図示しないガイドレールの案内によりz軸方向に沿って移動可能に設置されたスライドブロック(移動体)61aと、フレーム31の上端付近および下端付近にそれぞれ設置された従動プーリー(ベルト車)62aおよび63aと、ベルト64aとを有している。
【0057】
スライドブロック61aは、固定部材67aを介して、ベルト64aの一部に固定されている。スライドブロック61aには、支持部68aを介して、ノズル装着部32aが固定されている。
【0058】
スライドブロック51aの内部には、ベルト64aを駆動する駆動プーリー(図示せず)が設置されており、ベルト64aは、従動プーリー62aおよび63aに掛け回されるとともに、その中間の部分においてスライドブロック51a内に引き込まれ、この駆動プーリーにも掛け回されている。
【0059】
スライドブロック51a内の駆動プーリーは、第1のアーム11aの後端付近に設置されたパルスモーター(ステッピングモーター)65aにより回転駆動される。すなわち、図4に示すように、第1のアーム11aには、第1のアーム11aの長手方向に沿って延びるプロペラシャフト66aが回転可能に設置されており、パルスモーター65aの出力軸は、このプロペラシャフト66aに接続されている。プロペラシャフト66aは、スライドブロック51aおよびその内部の駆動プーリーを貫通しており、スライドブロック51aは、プロペラシャフト66aを挿通した状態でy軸方向に移動する。スライドブロック51a内の駆動プーリーは、スライドブロック51aのプロペラシャフト66aに対する位置によらず、プロペラシャフト66aとともに回転するようになっている。
【0060】
パルスモーター65aがプロペラシャフト66aを介してスライドブロック51a内の駆動プーリーを回転駆動すると、ベルト64aが回転し、ベルト64aに牽引されて、スライドブロック61aがz軸方向すなわち鉛直方向に移動する。これに伴って、ノズル装着部32aおよびノズルチップ300も、z軸方向に移動(昇降)する。ノズル装着部32aおよびノズルチップ300は、パルスモーター65aの正転/逆転の切り換えにより、上昇または下降する。
【0061】
このような第1の分注ヘッド3aの基本的な動作は、次のようなものである(第2の分注ヘッド3bについても同様)。まず、ノズル装着部32aを下降させて吸入先の容器内にノズルチップ300を挿入し、この状態で第1の分注ポンプ7aを作動してノズルチップ300内の圧力を減少させることにより、ノズルチップ300内に液体を吸入する。次いで、ノズルチップ300を上昇させてから吐出先の容器の位置に第1の分注ヘッド3aを移動させる。次いで、ノズルチップ300を吐出先容器内に下降させ、第1の分注ポンプ7aを作動してノズルチップ300内の圧力を増大させることにより、吸入した液体を吐出する。
【0062】
続いて異なる検体を分注する場合には、コンタミネーションを防止するため、次のようにしてノズルチップ300を交換する。使用済みノズルチップ300の取り外しは、第1の分注ヘッド3aを装置本体2に設置されたチップリムーバ(図示せず)の位置に移動させて行う。チップリムーバは、ノズル装着部32aが挿入可能な切欠きを有する板状の部材であり、この切欠きにノズル装着部32aを挿入してノズル装着部32aを上昇させると、ノズルチップ300の上端がチップリムーバの下面に当接することにより、ノズルチップ300がノズル装着部32aから離脱する。次いで、第1の分注ヘッド3aをチップラック200の上方に移動させ、ノズル装着部32aを下降させることにより、新しいノズルチップ300をノズル装着部32aに装着する。
【0063】
本実施形態では、第1の分注ヘッド3aには、ノズルチップ300内に吸入した液体中の気泡の有無を検出する第1の気泡センサー8aが設置されている。ノズルチップ300内に吸入した液体中に気泡が混入すると、分注量に誤差が生じるので、この第1の気泡センサー8aにより、そのエラーの発生を発見することができる。
【0064】
第1の気泡センサー8aは、第1のz軸方向移動機構6aの作動によってノズル装着部32aに装着されたノズルチップ300が下降位置から上昇位置に移動する際に、ノズルチップ300が通過するような位置(図示の構成では、フレーム31aの下端部)に設置されている。第1の気泡センサー8aは、ノズルチップ300へ向けて光(例えば近赤外光)を投光する第1の投光部81aと、投光部81aから出射してノズルチップ300を透過した透過光を受光し、光電変換する第1の受光部82aとを有している。
【0065】
第1の気泡センサー8aは、液体を吸入したノズルチップ300が第1のz軸方向移動機構6aの作動により上昇している間、第1の投光部81aおよび第1の受光部82bにより投光および受光を行い、ノズルチップ300を上下方向に走査する。そして、後述する制御手段13は、第1の受光部82bで検出された透過光量レベルと、所定の基準値との比較により、ノズルチップ300内に吸入した液体中の気泡の有無を判別する。
【0066】
また、第1の気泡センサー8aは、ノズルチップ300内に吸入した液体の液面を検出することにより、液体の吸入量を検出することもできる。
【0067】
さらに、本実施形態では、第1の分注ヘッド3aには、ノズルチップ300からの液垂れを受ける第1の液垂れ受け手段15aが設置されている。第1の液垂れ受け手段15aは、フレーム31aの下側において回動可能に設置されたアーム151と、アーム151の先端部に設置されたカップ152と、アーム151を回動させる駆動機構(図示せず)とを有している。カップ152は、アーム151の回動により、ノズルチップ300が下降する際には、これに干渉しないように退避した位置(図5に示す位置)に移動し、ノズルチップ300が上昇した際には、ノズルチップ300の先端開口を下側から覆う位置に移動する。これにより、第1の分注ヘッド3aがx軸方向またはy軸方向に移動しているときなどに、ノズルチップ300内に吸入した液体の滴がその先端開口から万一垂れ落ちた場合であっても、この液滴は、カップ152で受け止められる。よって、落下した液垂れが他の試験管(容器)に混入してコンタミネーションが発生するのを確実に防止することができる。
【0068】
第2の分注ヘッド3b、第2のz軸方向移動手段6bは、それぞれ、設置された向きが異なること以外は、上述した第1の分注ヘッド3a、第1のz軸方向移動手段6aと同様の構成であるので、説明および詳細な図示を省略する。また、第2の分注ヘッド3bには、第1の分注ヘッド3aと同様に、第2の分注ポンプ7bと、第2のポンプ駆動機構14bと、第2の投光部81bおよび第2の受光部82bを有する第2の気泡センサー8bと、第2の液垂れ受け手段15bとがそれぞれ設置されている。
【0069】
図6は、図1および図2に示す分注装置の概略的なブロック図である。図6に示すように、分注装置1は、前述したような分注装置1の各部がそれぞれ接続された制御手段13を備えている。また、制御手段13には、さらに、記憶部(記憶手段)16が接続されている。この制御手段13は、CPU(Central Processing Unit)と、シーケンサとを有し、ソフト的およびハード的に構成されている。
【0070】
記憶部16は、プログラムやデータ等を記憶(記録)する、制御手段13に読み取り可能な記憶媒体(記録媒体)を有している。この記憶媒体は、例えば、RAM(Random Access Memory:揮発性、不揮発性のいずれをも含む)、FD(Floppy Disk(「Floppy」は登録商標))、HD(Hard Disk)、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)等のような、磁気的、光学的記録媒体、もしくは半導体メモリで構成されている。この記憶媒体は、記憶部16に固定的に設けたもの、もしくは着脱自在に装着するものであり、この記憶媒体には、分注装置1の各部に対応する各種アプリケーションプログラム、後述するような分注装置1の制御動作を実行するためのプログラム等の各種プログラムおよび各種データが予め記憶されているとともに、各プログラムで処理されたデータおよび制御手段13に接続された各部からの入力データ等が記憶される。
【0071】
制御手段13は、記憶部16に記憶された各種プログラムおよびデータを必要に応じて読み出し、そのプログラムおよびデータに基づいて、分注装置1の各部の作動を制御する。
【0072】
なお、制御手段13は、シーケンサを有さずにすべてソフト的に構成されていてもよく、または、シーケンサのみを用いてすべてをシーケンス制御で行うようにハード的に構成されていてもよい。
【0073】
制御手段13は、第1のx軸方向移動機構4a、第1のy軸方向移動機構5a、第1のz軸方向移動機構6a、第2のx軸方向移動機構4b、第2のy軸方向移動機構5bおよび第2のz軸方向移動機構6bの作動を、それぞれ、オープンループ制御により制御する。すなわち、制御手段13は、各移動機構の各パルスモーターに対する、所定の原点位置からの駆動パルス数を監視することにより、第1の分注ヘッド3aおよび第2の分注ヘッド3bの位置や、各ノズル装着部32aおよび32bの高さをそれぞれ把握している。なお、このような構成に限らず、各移動機構をクローズドループ制御により制御するようにしてもよい。
【0074】
制御手段13は、第1の分注ヘッド3aのノズル装着部32aと、第2の分注ヘッド3bのノズル装着部32bとが、それぞれ独立して、x、y、z軸方向に移動するように制御する。
【0075】
また、制御手段13は、第1のポンプ駆動機構14a、第2のポンプ駆動機構14bの各パルスモーターの作動をそれぞれ制御することにより、第1の分注ヘッド3a、第2の分注ヘッド3bによる液体吸入量および液体吐出量をそれぞれ個別に制御する。
【0076】
また、制御手段13は、検体処理システムの全体を管理する管理システム(ホストコンピュータ)400に接続されている。制御手段13は、管理システム400から取得した各親検体毎の分注情報に基づき、各部の作動を制御して分注作業を行う。そして、制御手段13は、例えば分注先の位置情報等を管理システム400に報告する。
【0077】
このような分注装置1では、第1の分注ヘッド3aのノズル装着部32aと、第2の分注ヘッド3bのノズル装着部32bとが、それぞれ独立して、x、y、z軸方向に移動することができるので、分注動作の自由度が高い。すなわち、両ノズル装着部32a、32b(両ノズルチップ300)をそれぞれランダムに作動させることも可能であり、両者を効率良くフルに活用して分注作業を行うことができる。よって、多数の検体を処理する場合でも、処理効率が高く、短時間で大量の検体を処理することができる。
【0078】
さらに、第1の分注ヘッド3aと第2の分注ヘッド3bとが同種の液体を分注する用途だけでなく、例えば、第1の分注ヘッド3aで分注した子検体に、第2の分注ヘッド3bで試薬(薬液)を分注する、というように、第1の分注ヘッド3aと第2の分注ヘッド3bとが異種の液体を分注するような用途にも好適に使用することができる。このように、分注装置1では、制御手段13の制御の仕方によって、多様な分注動作を高い効率で行うことができる。
【0079】
また、本実施形態では、前述したように、x、y、z軸方向の各移動機構がそれぞれベルトを利用した構造になっていることから、送りねじ機構などを利用する場合に比べ、作動の高速化が図れる。よって、ノズル装着部32a、32bをそれぞれ高速に移動させることができ、処理効率のさらなる向上が図れる。
【0080】
なお、本発明では、処理効率の向上(高速化)の観点から、x、y、z軸方向の各移動機構の少なくとも1つがベルトを利用した構造になっているのが好ましく、本実施形態のようにx、y、z軸方向の各移動機構のすべてがベルトを利用した構造になっているのが特に好ましい。
【0081】
また、本発明の分注装置1では、第1の分注ポンプ7aと、第2の分注ポンプ7bとは、第1の分注ヘッド3a、第2の分注ヘッド3bにそれぞれ設置されている。これにより、両分注ポンプが装置本体2に設置されている場合に比べ、配管チューブ33aの長さを極めて短くすることができる。よって、第1の分注ポンプ7a、第2の分注ポンプ7bの作動に対するノズルチップ300での吸入・吐出動作の応答性に優れ、精度の高い正確な分注を行うことができる。
【0082】
また、配管チューブ33aが、第1の分注ヘッド3aおよび第2の分注ヘッド3bが移動する作業空間の上方に大きく張り出すようなことがないので、この作業空間の上方の空間を利用して本実施形態のように突出部24およびタッチパネル25(図1参照)を設置したり、作業空間の上方を覆うカバー(図示せず)を設けたりすることができる。よって、スペース効率に優れ、装置の小型化が図れる。
【0083】
図7は、第1の分注ヘッド3aのノズル装着部32aと、第2の分注ヘッド3bのノズル装着部32bとを接近させた状態における、両分注ヘッド付近を模式的に示す平面図(xy平面図)である。
【0084】
図7に示すように、本実施形態の分注装置1では、第1の分注ヘッド3aと第2の分注ヘッド3bとを互いに接近させることにより、第1の分注ヘッド3aのノズル装着部32aと、第2の分注ヘッド3bのノズル装着部32bとが、y軸方向に並んでほぼ隣り合うような状態にすることができる。この状態では、試験管ラック100に保持された、y軸方向に並んで隣接して(隣り合って)位置する2つの試験管(容器)に対し、第1の分注ヘッド3aのノズル装着部32aに装着されたノズルチップ300と、第2の分注ヘッド3bのノズル装着部32bに装着されたノズルチップ300とにより同時に分注を行うことができる。これにより、第1の分注ヘッド3aおよび第2の分注ヘッド3bの分注動作の自由度がより高くなり、多数の検体を処理する場合の処理効率、処理速度のさらなる向上が図れる。
【0085】
本実施形態では、図7に示すような状態を実現するための構成として、第1の分注ポンプ7aと、第2の分注ポンプ7bとは、第1の分注ヘッド3aと第2の分注ヘッド3bとが図7に示す状態まで互いに接近したとき、xy平面の平面視(図7)で、両ノズルチップ300(またはノズル装着部32a、32b)の中心軸と中心軸とを結ぶ線分の中点10を介してほぼ対称(点対称)に位置するように配置されている。
【0086】
さらに、図示の構成では、第1の分注ヘッド3aのフレーム31a、第1のポンプ駆動機構14a、第1の気泡センサー8a(第1の投光部81a、第1の受光部82a)およびスライドブロック51aと、第2の分注ヘッド3bのフレーム31b、第2のポンプ駆動機構14b、第2の気泡センサー8b(第2の投光部81b、第2の受光部82b)およびスライドブロック51bとは、それぞれ、xy平面の平面視で、中点10を介してほぼ対称(点対称)に位置するように配置されている。
【0087】
このように、第1の分注ヘッド3a側の各部と、第2の分注ヘッド3b側の各部とは、xy平面の平面視で、中点10を介して概ね点対称に配置される構成になっている。これにより、両者のノズルチップ300を極めて近くまで接近可能とすることができる。
【0088】
また、上記のような構成により、第1の分注ヘッド3aと、第2の分注ヘッド3bとは、図7に示す状態まで互いに接近したとき、互いに干渉(接触)しない形状をなしている。さらに、第1の分注ヘッド3aと、第2の分注ヘッド3bとは、図7に示す状態まで互いに接近した状態で、第1のz軸方向移動機構6aおよび第2のz軸方向移動機構6bの作動により両者のノズルチップ300を昇降させても、互いに干渉しない形状をなしている。
【0089】
なお、第1の分注ヘッド3aと、第2の分注ヘッド3bとは、図示の構成と異なり、x軸方向(またはx軸方向、y軸方向の両方)に並んで隣接して位置する2つの試験管(容器)に対し、両者のノズルチップ300により同時に分注を行うことができるような距離まで、互いに接近可能であるよう構成されていてもよい。
【0090】
以上、本発明の分注装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、分注装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0091】
また、本発明では、分注する液体は、検体に限らず、例えば試薬(薬液)等、いかなる液体でもよい。
【0092】
また、本発明では、分注する液体を収納する容器は、試験管のような形状のものに限らず、いかなるものでもよい。また、例えばマイクロプレートのように、複数の容器が一体となったものであってもよい。
【0093】
また、本発明では、ノズルがディスポーザブルであるものに限らず、分注作業中に分注ヘッドのノズルを交換(着脱)しないものであってもよい。
【0094】
また、x軸、y軸、z軸の各移動機構におけるベルトは、幅が細く、ワイヤー状をなすものでもよい。
【0095】
また、x軸、y軸、z軸の各移動機構は、ベルトを利用したものに限定されることなく、いかなる機構でもよく、例えば、ボールねじ等の送りねじ、ラック&ピニオンギアなどを利用した任意の機構とすることができる。
【0096】
また、本発明の分注装置は、分注ヘッドを3つ以上有するものでもよい。
また、分注ポンプは、ノズル装着部またはノズルとともに分注ヘッドに対し昇降するように設置されていてもよい。
【0097】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、2つの分注ヘッドをそれぞれ独立して移動させることができ、自由度の高い多様な分注動作を行うことができるので、多数の検体等の液体を分注する場合であっても高い処理効率が得られ、短時間に処理を行うことができる。
【0098】
また、分注ポンプからノズルまでの配管を短くすることができるので、分注ポンプの作動に対するノズルでの吸入・吐出動作の応答性に優れ、高精度で正確な分注を行うことができる。
【0099】
さらに、分注ヘッドが移動する作業空間より上方のスペースに配管チューブが大きく張り出すようなことがないので、このスペースに例えばカバー、表示部、操作部等の構造物を設置することができ、スペース効率が高く、装置の小型化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分注装置の実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の分注装置の実施形態を示す斜視図である。
【図3】図1および図2に示す分注装置における第1のx軸方向移動機構および第2のx軸方向移動機構を示す斜視図である。
【図4】図1および図2に示す分注装置における第1のy軸方向移動機構、第1のz軸方向移動機構および第1の分注ヘッドを示す斜視図である。
【図5】図4中の第1の分注ヘッド付近を拡大して示す斜視図である。
【図6】図1および図2に示す分注装置の概略的なブロック図である。
【図7】図1および図2に示す分注装置における第1の分注ヘッドのノズル装着部と、第2の分注ヘッドのノズル装着部とを接近させた状態における、両分注ヘッド付近を模式的に示す平面図(xy平面図)である。
【符号の説明】
1 分注装置
11a 第1のアーム
11b 第2のアーム
12 ガイドレール
13 制御手段
14a 第1のポンプ駆動機構
14b 第2のポンプ駆動機構
15a 第1の液垂れ受け手段
151 アーム
152 カップ
15b 第2の液垂れ受け手段
16 記憶部
2 装置本体
21 作業台
22 第1の機器収納部
23 第2の機器収納部
24 突出部
25 タッチパネル
26 ガードバー
3a 第1の分注ヘッド
31a フレーム
32a ノズル装着部
33a 配管チューブ
3b 第2の分注ヘッド
31b フレーム
32b ノズル装着部
4a 第1のx軸方向移動機構
41a スライドブロック
411 固定部
42a 駆動プーリー
43a 従動プーリー
44a パルスモーター
45a ベルト
4b 第2のx軸方向移動機構
5a 第1のy軸方向移動機構
51a スライドブロック
52a 駆動プーリー
53a 従動プーリー
54a パルスモーター
55a ベルト
5b 第2のy軸方向移動機構
51b スライドブロック
6a 第1のz軸方向移動機構
61a スライドブロック
62a、63a 従動プーリー
64a ベルト
65a パルスモーター
66a プロペラシャフト
67a 固定部材
68a 支持部
6b 第1のz軸方向移動機構
7a 第1の分注ポンプ
7b 第2の分注ポンプ
8a 第1の気泡センサー
81a 第1の投光部
82a 第1の受光部
8b 第2の気泡センサー
81b 第2の投光部
82b 第2の受光部
10 中点
100 試験管ラック
200 チップラック
300 ノズルチップ
400 管理システム

Claims (14)

  1. 分注する液体を収納する複数の容器が並べて配置される作業台を有する装置本体と、
    液体を吸入・吐出するノズルまたは該ノズルが着脱自在に装着されるノズル装着部を有する2つの分注ヘッドと、
    前記各分注ヘッドにそれぞれ設置され、前記各ノズルにそれぞれ液体を吸入・吐出させるための2つの分注ポンプと、
    前記各分注ヘッドをそれぞれ前記装置本体に対し水平方向であるy軸方向に移動可能に支持する2つのアームと、
    前記各アームをそれぞれ前記装置本体に対し水平方向であって前記y軸方向に対し垂直なx軸方向に沿って案内する共通のガイドレールと、
    前記各アームを介して前記各分注ヘッドをそれぞれ前記x軸方向に移動させる2つのx軸方向移動機構と、
    前記各分注ヘッドをそれぞれ前記y軸方向に移動させる2つのy軸方向移動機構と、
    前記各ノズルまたは前記各ノズル装着部をそれぞれ前記装置本体に対し鉛直方向であるz軸方向に移動させる2つのz軸方向移動機構と、
    前記各ノズルまたは前記各ノズル装着部が前記装置本体に対しそれぞれ独立して移動するよう制御する制御手段とを備える分注装置であって、
    前記両分注ヘッドを互いに前記x軸方向に沿って接近させたとき、前記一方のノズルまたは前記一方のノズル装着部と、前記他方のノズルまたは前記他方のノズル装着部とが、前記y軸方向に並ぶことが可能であり、
    前記一方のノズルまたは前記一方のノズル装着部のxy平面内での移動可能な範囲と、前記他方のノズルまたは前記他方のノズル装着部のxy平面内での移動可能な範囲とは、全部において重なっていることを特徴とする分注装置。
  2. 前記容器は、前記容器を複数並べて保持するラックに保持された状態で、前記作業台上に載置される請求項1に記載の分注装置。
  3. 前記両分注ヘッドは、前記x軸方向または前記y軸方向に並んで隣接して位置する2つの容器に対し、前記両ノズルにより同時に分注を行うことができる距離まで互いに接近可能であるよう構成されている請求項1または2に記載の分注装置。
  4. 前記両分注ヘッドが前記距離まで互いに接近したとき、前記両分注ポンプは、xy平面の平面視で、前記両ノズルの中心軸と中心軸とを結ぶ線分の中点を介してほぼ対称に位置する請求項3に記載の分注装置。
  5. 前記両分注ヘッドは、前記距離まで互いに接近したとき、互いに干渉しない形状をなしている請求項3または4に記載の分注装置。
  6. 前記両分注ヘッドは、前記距離まで互いに接近した状態で、前記z軸方向移動機構の作動により前記ノズルを昇降させても、互いに干渉しない形状をなしている請求項3ないし5のいずれかに記載の分注装置。
  7. 前記x軸方向移動機構は、少なくとも2つのプーリーと、少なくとも1つの前記プーリーを回転駆動するモーターと、前記プーリーに掛け回されたベルトと、前記ベルトの一部に固定された移動体とを有する請求項1ないし6のいずれかに記載の分注装置。
  8. 前記y軸方向移動機構は、少なくとも2つのプーリーと、前記プーリーに掛け回されたベルトと、前記ベルトの一部に固定された移動体とを有する請求項1ないし7のいずれかに記載の分注装置。
  9. 前記z軸方向移動機構は、少なくとも2つのプーリーと、前記プーリーに掛け回されたベルトと、前記ベルトの一部に固定された移動体とを有する請求項1ないし8のいずれかに記載の分注装置。
  10. 前記両分注ヘッドが移動する作業空間の上方に、表示部および/または操作部を有する請求項1ないし9のいずれかに記載の分注装置。
  11. 前記各分注ヘッドに、それぞれ、前記各ノズルへ向けて光を投光する投光部と、前記各ノズルを透過した透過光を受光する受光部とを有する請求項1ないし10のいずれかに記載の分注装置。
  12. 前記各z軸方向移動機構の作動により、前記各ノズルを前記各投光部および前記各受光部に対し移動させつつ投光および受光を行う請求項11に記載の分注装置。
  13. 前記各受光部での検出結果に基づいて、前記各ノズル内に吸入した液体中の気泡の有無を検出する請求項11または12に記載の分注装置。
  14. 前記各分注ヘッドに、それぞれ、前記各ノズルからの液垂れを受ける液垂れ受け手段を有する請求項1ないし13のいずれかに記載の分注装置。
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