JP3781166B2 - 磁気共鳴イメージング装置および静磁場均一度維持方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置および静磁場均一度維持方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は磁気共鳴イメージング(以下MRIと称する)装置に係わり、特に、磁場の均一度を高い値に維持し、高画質を得るのに好適MRI装置と方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
核磁気共鳴(NMR)現象を利用して人体の断層画像を得るMRIは広く医療機関で利用されている。このMRIは正確に被検体の検査部位の内部構造を反映する必要から、検査部位を含む空間に均一な磁場強度の磁場を発生する磁石を必要としている。原理的に、均一な磁場空間は無限長のソレノイドコイル内で得られることから、MRI装置に用いられる磁石の多くは細長い筒状のソレノイドコイルと磁場均一度を改善するシム機構が組込まれた構造となっている。
【0003】
細長い空間に被検者を配設するMRIに対して、奥行の短い磁石構造や開口部を広げた解放的な磁石構造を採用し、検査に伴う被検者の圧迫感を和らげ、或いはMRIの検査中に治療を行うインターベンショナル手技を可能にしたMRI装置が開発されている。
【0004】
これら、奥行の短い磁石や解放的な構造の磁石では、磁気回路を構成するために鉄ヨークが用いられているが、鉄ヨークの熱膨張によりその磁場強度や磁場均一度が温度によって変化するという問題がある。
【0005】
この問題の解決策として、磁石自体を一定の温度に保つように温度制御を行う方法があり、例えば特許第2566410号公報にこの種の技術が記載されている。
【0006】
一方、静磁場の均一度を改善するシム機構としては静磁場の不均一性を解消するように磁性体小片を配置するパッシブシミングと、静磁場不均一の変動に応じてシムコイルに流す電流を変化させるアクティブシミングとがある。アクティブシミングの一手法として被検体から検出したNMR信号を解析して磁場の不均一度を求め、これに基づきシムコイルに流す電流を制御する方法等が提案されている(例えば米国特許第5530352号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した磁石自体の温度制御を行なう方法は、磁石の構造や形態に関わらず安定した磁場を発生させることができる有効な方法であるが、さらに以下のような改善すべき点がある。
(1)磁石を一定温度に保つために通常室温より高い温度に維持することが必要であるため、磁石を高温槽で囲まなければならず、被検体を配設する空間を狭めることになる。
(2)熱容量の大きな磁石を一定の温度に保つためには検査に使用する相当以前から温度制御回路を動作させて置かなければならない。現実的には連続的に通電状態にしておくことになるが、停電した場合は磁石の温度が再び安定になるまでの期間は装置が使用できない。
(3)磁石の温度制御回路の能力とその追従速度の限界を越えるような大幅な温度変化や急激な温度変化が磁石周辺に起こった場合には対処できない。
【0008】
さらに、高度の磁場均一度を必要とする撮影手法(例えば、脂肪信号のみを抑制した画像やエコープレーナイメージングEPI等)では、これまで以上に高精度で温度制御し、磁場均一度を安定に維持することが要求されている。
【0009】
一方、被検体のNMR信号を用いて磁場の不均一性を改善する方法は、被検体を磁石に配設してから磁場均一度の調整を行わなければならず、目的とするMRIの検査効率が低下するという問題がある。また磁場不均一性は被検体の部位や配設位置によって異なるために調整が複雑となり、温度に依存する不均一性を効率よく改善できないという問題があった。
【0010】
本発明は上記観点に鑑みてなされたもので、温度の変化に影響されることなく磁場均一度を安定に維持することができるMRI装置および方法を提供することを目的とする。また本発明は高度の磁場均一度を達成することができ、MRI検査データの質的向上を達成したMRI装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のMRI装置は、検体が配置される撮影空間を間に挟んで対向配置された一対の磁場発生源を有し、該撮影空間に対向方向の静磁場を発生する静磁場発生手段と、前記一対の磁場発生源を囲んで磁気回路を形成する鉄ヨークと、前記静磁場の空間分布を均一にするための付加的磁場を発生する磁場補正手段と、磁場強度勾配を発生する傾斜磁場発生手段と、高周波磁場を発生する手段と、被検体から発生する核磁気共鳴信号を検出する手段と、前記核磁気共鳴信号を処理してその結果を表示する手段とを備え、少なくとも前記鉄ヨークの温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段が検出した温度に基づいて前記鉄ヨークの熱変形に基づく前記静磁場の空間分布の不均一を補正するように前記磁場補正手段を制御する制御手段とを備えている
【0012】
検出温度に基づき磁場補正手段を制御して静磁場不均一を補正することにより温度に依存する磁場の不均一性を応答性よく改善することができる。従って大幅な温度変化や急激な温度変化にも対応することができる。また静磁場発生手段の温度を一定に保つための高温槽をなくすことができるので、被検体の置かれる測定空間を広くすることができ、インターベンショナルなどの作業性をよくすることができる。
【0013】
本発明のMRI装置において、磁場補正手段はシムコイルとシムコイルに電流を供給する手段とを備え、制御手段はシムコイルに供給する電流を制御することにより静磁場の均一度を改善する。
【0014】
制御手段における磁場補正手段の制御は、好適には、静磁場の空間分布の不均一成分の温度特性に基づき行なう。不均一成分の温度特性は予め求めておくことができ、制御手段は検出された温度とこの温度特性から検出温度における不均一成分の量を求め、これを相殺する付加的な磁場を発生するように磁場補正手段を制御する。
【0015】
また本発明のMRI装置において、温度検出手段は測定室内に設置した温度計がこれを兼ねることができ、その場合には検出温度を制御手段に与えるための温度設定手段を備えていることが好ましい。制御手段は温度設定手段に設定された測定室内の温度に基づき、磁場補正手段を制御する。温度設定手段で設定する温度は、数値でも定性的パラメータでもよい。
【0016】
さらに本発明のMRI装置の好適な態様において、温度検出手段は静磁場発生手段および/又はその周辺の少なくとも2個所を検出する。静磁場の空間分布の不均一成分の温度特性は各位置の温度変化毎に求めておき、制御手段は各位置に毎に検出された温度と温度特性から検出温度における不均一成分の量を求め、各位置の不均一成分の合計を相殺する付加的な磁場を発生するように磁場補正手段を補正する。
【0017】
複数箇所の温度を検出し、それに基づき磁場補正することにより、例えば渦電流に起因する局部的な温度変化やその周辺の大幅な温度変化など複雑で一様でない温度変化があった場合にも対応することができる。
【0018】
本発明の静磁場均一度維持方法は、一定の磁場強度の静磁場を発生する一対の磁場発生源を囲んで磁気回路を形成する鉄ヨークを有する静磁場発生手段と、異なる空間成分の付加的磁場を発生する複数のシムコイルを有して前記静磁場の空間分布を均一にする付加的磁場を発生する磁場補正手段と、を備えた MRI 装置において、前記付加的磁場を発生させて前記静磁場を均一に維持する方法であって、前記鉄ヨークの温度に対する前記静磁場の空間分布の不均一の温度依存性を求めるステップと、前記シムコイルの空間成分毎の磁場発生特性を求めるステップと、前記鉄ヨークの温度を検出するステップと、前記鉄ヨークの検出温度と前記静磁場の均一度を最良にしたときの基準温度との温度差から前記温度依存性に基づいて前記静磁場の変化量を求めるステップと、前記シムコイルの空間成分毎の磁場発生特性に基づいて、前記静磁場の変化量を打ち消す付加的磁場を前記シムコイルの空間成分毎にそれぞれ求めるステップと、前記静磁場の変化量を打ち消す付加的磁場を前記シムコイルの空間成分毎に発生させるステップとを含む。
【0019】
本発明の静磁場均一度維持方法は、温度検出から付加的磁場の発生までのステップを常時動作させてもよいし、必要に応じて或いは定期的に動作させてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施例を図面を参照して説明する。
【0021】
図1は本発明の第1の実施例によるMRI装置の全体構成図である。このMRI装置は被検体1が置かれる空間を挟むように配置された静磁場発生磁石2と、この静磁場発生磁石2の内側にそれぞれ配置された傾斜磁場コイル3と、さらにその内側に配置された高周波コイル5と、被検体1から発生するNMR信号を検出する検出コイル7とを備えている。さらに各コイルの動作タイミングを制御するシーケンサ9と装置の制御を行うとともにNMR信号を処理し画像化する計算機10を備えている。
【0022】
静磁場発生磁石2は、図示する実施例では対向した一対の超電導コイル16と、この超電導コイル16を囲むように磁気回路を構成する鉄ヨーク17から構成され、被検体1の周りにその体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させる。その磁場強度は例えば0.5テスラで、磁束の方向は矢印18に示すように床から天井に向っており、その磁場均一度は被検体1が配設される直径40センチメートルの球空間で約5ppm以下になるように調整されている。この磁場均一度調整は超電導コイル16の表面に複数の磁性体小片(図では記載されていない)を貼り付けるパッシブシミング方式が用いられている。
【0023】
傾斜磁場コイル3は、互いに直交するx、y、zの3軸方向に磁束密度を変化させるように巻かれた3組の傾斜磁場コイル3からなり、それぞれ傾斜磁場電源4に接続され、傾斜磁場発生手段を構成する。後述のシーケンサ9からの制御信号に従って傾斜磁場電源4を駆動して傾斜磁場コイル3に流れる電流値を変化させることにより3軸からなる傾斜磁場Gx、Gy、Gzを被検体1に印加するようになっている。この傾斜磁場は、被検体1の検査部位から得られるNMR信号の空間的な分布を把握するのに用いられる。
【0024】
高周波コイル5は、高周波コイル5に高周波電流を流すための高周波電力アンプ6に接続され、被検体1の検査部位の原子核(通常、水素原子核が用いられる)を共鳴励起するための高周波磁場を発生する。高周波電力アンプ6はシーケンサ9の制御信号で制御されている。
【0025】
検出コイル7は、受信器8に接続されており、NMR信号を検出する手段を構成する。受信器8は検出コイル7で検出したNMR信号を増幅・検波するとともに、計算機10による処理が可能なディジタル信号に変換する。受信器8もシーケンサ9でその動作タイミングが制御されている。
【0026】
計算機10はディジタルに変換されたNMR信号を用いて画像再構成、スペクトル計算等の演算を行なうとともに、シーケンサ9を介してMRI装置の各ユニットの動作を定められたタイミングで制御する。計算機10とデータを記憶する記憶装置12と処理後のデータを表示するディスプレイ装置11とで演算処理系が構成される。
【0027】
さらにこのMRI装置は、上述した各要素に加え、静磁場発生磁石2の発生する磁場の均一度を維持するための磁場補正系が設けられている。磁場補正系は、温度を検出し、検出温度に対応する電気信号を出力する温度計13と、この温度計13の出力信号値に合せてその出力電流を変化させるシム電源14と、その出力電流を流して補正磁場(付加的磁場)を発生するシムコイル15とからなる。
【0028】
温度計13は図示する実施例では、静磁場発生磁石2の鉄ヨーク17に設置され、鉄ヨークの温度を検出する。シムコイル15は静磁場の不均一成分に対応して、z2項の磁場を発生するコイル、xy項の磁場を発生するコイルなど1ないし複数のコイルからなり、超電導コイル16と傾斜磁場コイル3の間に配設されている。尚、1次項の補正磁場を発生するシムコイルは傾斜磁場コイル3がそれを兼ねている。
【0029】
次にこのような構成のMRI装置において静磁場の均一度を維持するための方法を図2に示すフロー図に基づき説明する。
【0030】
まず予め温度と磁場の不均一との関係、即ち磁場不均一の温度特性を測定しておく。磁場の不均一の温度特性は、シムコイルの成分に対応する各成分毎に、温度変化によって生じる不均一の量(誤差量)を測定する(ステップ27)。
【0031】
既に述べたように静磁場発生磁石2は磁性体小片を用いたパッシブシムで調整されており、図3に示すように、例えば23℃の温度で最も磁場均一度が高く、被検体1が配設される空間(直径40センチメートルの球空間)で5ppm以下になっている。静磁場発生磁石2(特に、鉄ヨーク17)の温度が23℃から変化するにつれ、磁場均一度は5ppmから劣化している。これは、磁気回路を構成する鉄ヨーク17の熱膨張により、わずかに磁石の構造が歪むことが原因である。
【0032】
このような磁場の不均一は、yの1次項成分(以下、y成分という)、zの2次項成分(以下、z2成分という)等の各成分の不均一を合わせたものであり、例えばy成分では図4に示すように1℃の温度変化に対して約6ppm変化し、z2成分では約3ppm変化している。ステップ27ではこのように磁場不均一成分(以下、誤差成分という)毎の温度特性を求めておく。
【0033】
一方、各シムコイルについてシム特性を求めておく(ステップ28)。シム特性とは、単位あたりの電流を流したときにシムコイルが発生する磁場強度であり、シム特性を求めておくことにより、所望の磁場強度を発生させるために必要な電流値が求められる。図1に示すMRI装置では、例えばz2のシムコイルは1アンペアの電流を流すことによって、z2成分の磁場を直径40センチメートルの球空間に5ppm発生することができるように大きさと巻数のコイルに製作されている。
【0034】
次に、静磁場発生磁石2の温度を測定する(ステップ29)。この測定温度と基準温度(静磁場均一度が最良となる温度、例えば23℃)との温度差から各磁場成分毎に誤差成分変化量を求める(ステップ30)。この誤差成分変化量は、予め求めた誤差成分毎の温度特性(図4)を用いて求めることができる。
【0035】
次いでこの誤差成分変化量を打ち消す補正磁場を発生するシム電流をシムコイル毎に計算し、この電流をシムコイルに供給する(ステップ31、32)。例えば図4に示す例で、温度差が+1℃であるとするとz2成分の誤差成分変化量は3ppmであるから、−3ppm発生するようなシム電流(前掲の例で3/5アンペア)をz2のシムコイル(シム特性5ppm/A)に流すことにより、温度に起因する静磁場不均一をなくすことができる。
【0036】
このように複数のシムコイルのそれぞれについて検出温度に基づきシム電流を求め、電流を流すことにより、静磁場発生磁石2の磁場均一度を温度の変化に関係なく最適な5ppm以下の値に維持することができる。
【0037】
尚、図2に示す各ステップ29〜31は、常時動作させるようにしてもよいが、各検査毎に或いは一定時間毎に行なってもよい。さらに温度変化が一定の範囲を超えた場合にのみ行なうようにしてもよい。
【0038】
以上説明したシムコイルの制御(ステップ29〜31)は、例えばシム電源14に内蔵したマイクロコンピュータ或いはMRI装置の計算機10のプログラマブル制御としてもよいが、アナログ回路による制御も可能である。
【0039】
図5にシム電源14をアナロク制御回路で構成した実施例を示す。シム電源14は温度計からの出力電圧を入力する電圧増幅器19と、複数のシムコイル15a、15b、15cに対応した複数の可変抵抗器22a、22b、22cと、電圧/電流変換器23a、23b、23cとを備えている。温度計13の出力電圧Vはシム電源14の電圧増幅器19の入力端子20に加えられる。
【0040】
温度計13の出力電圧は、温度指示値が基準温度(例えば23℃)に所定の出力電圧vを発生し、温度が1℃上昇する毎にその端子電圧が所定量△v増加するようになっている。温度計13の出力電圧vは電圧増幅器19に入力される。
【0041】
電圧増幅器19は、−vボルトのオフセット調整がなされており、(入力電圧−v)をn倍に増幅し、その出力電圧は可変抵抗器21a〜21cの一端に加えられている。即ち、電圧増幅器19は、温度は1℃上昇する毎にn△vボルトの電圧を発生する。
【0042】
可変抵抗器21a〜21cの他端は接地され、その電圧は0なので、可変端子22a〜22cの電圧は、それぞれの可変抵抗器21a〜21cの調整により0からnVの間の任意の値を選択することができる。可変端子22a〜22cの電圧は電圧/電流変換器23a〜23cの入力端子24a〜24cに印加されている。各電圧/電流変換器24a〜24cにはその出力電流に一定のオフセット電流を加える調整抵抗器25a〜25cが付加されている。電圧/電流変換器23a〜23cの出力端子26a〜26cは各補正磁場成分を発生するシムコイル15a〜15cに接続され、その電流が各シムコイルに流れるようになっている。
【0043】
ここで、シムコイル15aのシムコイル特性、即ちシムコイルに単位当りの電流を流したときの磁場変化をε0(ppm/A)、シムコイル15aに対応する誤差成分の+1℃当りの磁場変化をε1(ppm/℃)とすると、+1℃の温度変化によって生じた磁場変化を相殺するのに必要な電流I[A/℃]はI=ε1/ε0である。一方、+1℃の温度変化を検出した電圧増幅器19の出力n△v[V/℃]によって、シムコイル15aに供給される電流I'は、可変抵抗器21aの入力電圧に対する出力電圧の比をx、電圧/電流変換器23aの変換率をc[A/V]とすると、I'=n△v・x・cとなる。従ってI=I'とするためには、可変抵抗器21aを、その入力電圧に対する出力電圧の比(x)が次式(1)を満たすように調整すればよいことになる。
【0044】
n△v・x・c=ε1/ε0
x=ε1/(ε0・c・n△v) (1)
これにより、自動的に温度変化に対応した磁場補正が可能となる。
【0045】
例えば、温度計13の出力電圧は基準温度の時に0.5ボルトで、1℃温度が上昇するとその端子間電圧は0.2ボルト増加するように設定されているとする。電圧増幅器19はその増幅率が5倍であるとすると、−0.5ボルトのオフセット調整がされているので、1℃温度が上昇すると1(0.2×5)ボルトを出力する。
【0046】
一方、静磁場発生磁石2の1℃の温度変化でz2の補正磁場は3(ε1)ppmが必要となる。z2のシムコイル15aのシム特性ε0が5ppm/Aであるとすると、この3ppmをz2のシムコイル15aで発生させるには、0.6アンペアの電流を流す必要がある。
【0047】
従って、電圧/電流変換器23aが1ボルトの入力信号を1アンペアの出力信号に変える、即ち変換率cが1であるとすると、可変抵抗器21aはその可変端子22aを60%(x=0.6)の位置に調整することにより、電圧/電流変換器23aは0.6アンペアの電流を出力し、補正磁場3ppmの発生に必要な電流をシムコイル15aに供給することができる。
【0048】
このように可変抵抗器21aの調整を行っておくことにより、静磁場発生磁石2の温度変化にあわせてz2の補正磁場成分が発生させることができる。即ち、前掲の例で、温度変化1℃あたり、z2の誤差成分の発生量3ppmとシムコイル15aの補正磁場の発生量−3ppmとが絶対値で一致することになり、温度変化に影響されず磁場均一度が5ppmに維持される。
【0049】
以上の説明はシムコイル15aを例にしたが、y成分やその他の成分についてもそのシム特性ε0および成分の温度特性ε1がわかっていれば、式(1)から同様に可変抵抗器21の調整を行うことができ、これによりすべての成分について高い磁場均一度を維持することができる。尚、y成分を補正するシムコイルがy軸の傾斜磁場コイルを兼ねる場合には、上述のシム電流は撮影に際してy軸の傾斜磁場コイルに印加される傾斜磁場電流に重畳して印加される。
【0050】
以上説明した磁場均一度維持方法によれば、温度変化に伴って変化の大きな磁場の誤差成分を優先して補正することができるので、効率的に磁場均一度を維持することができる。また、磁場の誤差成分の温度変化の割合を予めとらえて補正することができるので、正確に誤差成分を補正することができる。また温度変化と補正磁場の発生までを容易に制御ループで構成することが可能となり、煩わしい操作を自動化することができるとともに、常時補正機能を働かせることができる。
【0051】
尚、図1に示す実施例では、温度の計測を静磁場発生磁石2の鉄ヨーク17に取付けた温度計13で行なったが、温度計13は静磁場発生磁石2の近傍に設置されていてもよく、また静磁場発生磁石2が設置された測定室の室温計を用いることも可能である。この場合には、シムコイルの制御回路(シム電源14)に、検出温度に対応する電気信号を与えるために、温度設定手段を設けることが必要である。温度設定手段はMRI装置の操作部に一体的に設けてもよいし、シム電源14に付属して設けてもよい。
【0052】
この温度設定手段は、図5の制御回路において温度計13と置換することができ、設定された温度に対応する電気信号を電圧増幅器19に送出する。温度設定手段で設定された温度に基づきシム電源14でシム電流を求め、シムコイルに供給することは上述した実施例と全く同様であり、同様の効果を得ることができる。但し、この場合は、室温の変化と静磁場発生磁石2の温度変化の時間的な遅延を考慮することが必要である。尚、温度設定手段では、室温をそのまま数値で入力してもよいが、一般に計測室の室温は±5℃以内に保たれているので、例えば「高−中−低」というような設定を行うようにしてもよい。
【0053】
また以上の実施例では、磁石の温度による磁場の不均一成分のみを補正する場合を説明したが、従来のアクティブシミング等を併用することも可能である。例えば、被検体の検査部位のNMR信号を検出、検出したNMR信号を解析してシムコイルに補正電流を流して磁場の均一度を改善する方法を併用する方法も可能であり、そのような実施例を図6を参照して説明する。
【0054】
この実施例では、まずMRI装置による検査の前段階で温度による磁場不均一の補正を行う(601〜603)。この実施例でも予め各誤差成分について温度特性および各シムコイルのシム特性を求めておくことは図2の実施例と同じである。検査前に、磁石の温度を計測し(601)、磁石を最良の磁場均一度に調整した温度(基準温度、例えば23℃)と計測温度との差を求め、予め求められた誤差成分の温度特性から磁場の誤差成分量を求める(602)。次いで磁場誤差成分を補償する補正磁場を発生するシム電流を求め、この電流をシムコイルに流す(603)。この段階で磁場均一度は基準温度のときと同様の磁場均一度が達成される。
【0055】
次に被検体を配置した状態で磁場均一度の補正を行う(604〜607)。まず被検体の検査部位が磁石のほぼ中心になるように被検体を装置内に配置する(604)。次に被検体の検査部位に高周波パルスを印加し、検査部位からNMR信号を検出する(605)。このNMR信号を処理し磁場の誤差成分を計算する(606)。ここでの磁場の誤差成分は、被検体の検査部位の磁化率によって磁場均一度が乱されることによって生じたものであり、例えばNMR信号の位相差を求めることにより計算することができる。一例として、特許第1849055号公報(特公平5-56140号、米国特許4672318号)「NMR検査装置の静磁場強度分布測定法」にNMR信号の位相差より磁場誤差成分を求める方法が述べられている。この誤差成分を補償する補正磁場を発生するシム電流を計算する(607)。
【0056】
上述したステップ604〜607と平行して、定期的に磁石の温度変化に伴う磁場変化の補正を行う(608〜611)。これらステップ608〜611は、検査前の補正ステップ601〜603と同じであり、一定の時間の経過を判断し(611)、一定時間経過した場合にのみ磁場補正を行う。この時間の設定は周囲温度の変化率と磁石の温度時定数を考慮して決定される。
【0057】
このステップ610で計算されたシム電流は、ステップ607で計算されたシム電流と重畳されシムコイルに供給される(612)。これにより被検体の磁化率の影響による誤差成分と、磁石の温度変化による磁場の誤差成分の両方が補正され、高度の磁場均一度が達成される。この状態で被検体の検査を開始する(613)。必要があれば次の検査を続行する(614)。
【0058】
この実施例の場合は、磁石の温度変化による磁場不均一成分の補正ができるだけでなく、被検体の検査部位自体の磁化率の影響による磁場不均一成分をも補正できるので、より磁場均一度の高いMRI装置が実現できる。従って、脂肪信号のみを抑制した画像やEPIなどの高度の磁場均一度を必要とする撮影手法において高品質の画像を得ることができる。
【0059】
次に本発明の第2の実施例について説明する。
【0060】
図7は第2の実施例を適用したMRI装置の全体構成図である。このMRI装置は、図1に示すMRI装置とほぼ同様の構成を有し、同じ要素については図1と同じ符号で示している。このMRI装置でも静磁場発生磁石2の鉄ヨーク17に温度計13aが設けられていることは、図1のMRI装置と同様であるが、このMRI装置は一対の超電導コイル16の液体ヘリウム槽を連結する連結管19が設けられ、この連結管19に第2の温度検出手段として温度計13bが備えられている。
【0061】
これら温度計13a、13bはそれぞれ鉄ヨーク17と連結管19の温度を検出し、検出温度に対応する電気信号を出力する。これら温度計13a、13bからの出力信号はシム電源14に入力され、シム電源14はこれら出力信号に合わせてその出力電流を変化させる。シム電源14の出力電流によりシムコイル15場補正(付加的磁場)を発生する。
【0062】
シムコイル15はz2項の磁場を発生するコイル、z4項の磁場を発生するコイルなど1ないし複数のコイルからなる。この実施例でも1次項の補正磁場を発生するシムコイルは傾斜磁場コイル3がそれを兼ねている。
【0063】
このような構成のMRI装置においても、静磁場の均一度を維持するための手順は図2に示す手順と同様であり、まず温度と磁場誤差成分の特性を測定する(ステップ27)とともにシムコイルのシム特性を測定する(ステップ28)。但し、ここではステップ27において、予め温度と磁場誤差成分の特性を測定するに際し、鉄ヨーク17(静磁場発生磁石)の温度と磁場不均一の関係および鉄ヨーク17と連結管19との温度差と磁場の不均一との関係をそれぞれ測定しておく。
【0064】
即ち、鉄ヨーク17の温度について、シムコイルの成分に対応する各成分に毎に、温度変化によって生じる不均一量(誤差量)を測定し、同様に鉄ヨーク17と連結管19との温度差の変化について、シムコイルの成分に対応する各成分に毎に、温度差変化によって生じる不均一量(誤差量)を測定する。
【0065】
鉄ヨークの温度変化(即ち静磁場発生磁石の温度変化)は、既に図3に示したように23℃で最も磁場均一度が高く、温度が23℃から変化するにつれ磁場均一度がゆるやかに劣化する。一方、鉄ヨーク17と連結管19との間に温度差があると、これらの熱膨張が異なることに起因して、わずかではあるが複雑に磁石の構造が歪み磁場均一度が劣化する。この様子を図8に模式的に示す。図示するように鉄ヨーク17と連結管19との温度差がゼロのときに磁場均一度は5ppm以下で、温度差が生ずるに伴い磁場均一度は直線的に劣化する。
【0066】
このような温度変化に起因する磁場の不均一は、yの1次項成分(以下、y成分という)、zの2次項成分 (以下、z2成分という)やzの4次項成分(以下、z4成分という)等の各成分の不均一を合わせたものであり、例えば図9に示すように、静磁場発生磁石2全体が1℃温度変化すると、y成分は約6ppm、z2成分は約3ppm、z4成分は0.5ppm変化する。一方、鉄ヨーク17と連結管19の温度差が変化すると、例えば図10に示すようにy成分は約-1.5ppm、z2成分は約6ppm、z4成分は3ppm変化する。ステップ27ではこのように磁場不均一成分(以下、誤差成分という)毎の温度特性を求めておく。
【0067】
ステップ28では、各シムコイルについてシム特性を求めておく。次に、静磁場発生磁石2の鉄ヨーク17と連結管19の温度をそれぞれ測定し(ステップ29)、この測定温度と基準温度(静磁場均一度が最良となる温度、例えば23℃)との温度差と鉄ヨーク17と連結管19の温度差の二つの特性から各成分毎に誤差成分変化量を求める(ステップ30)。この誤差成分変化量は、予め求めた誤差成分毎の温度特性(図9と図10)を用いて求めることができる。
【0068】
次いでこの誤差成分変化量を打ち消す補正磁場を発生するシム電流をシムコイル毎に計算し、この電流をシムコイルに供治する(ステップ31、32)。例えは図9と図10に示す例で、静磁場発生磁石2の全体の温度が基準温度23℃から+1℃上昇しており、鉄ヨーク17と連結管19の温度差がゼロであるとすると、z2成分の誤差成分変化量は3ppmであるから、-3ppm発生するようなシム電流(前揚の例で3/5アンペア)をz2のシムコイル(シム特性5ppm/A)に流すことにより、静磁場発生磁石2全体の温度変化に起因する静磁場不均一をなくすことができる。この場合、z2のシムコイルシム特性が第1の実施例と同様に5ppm/Aであるとすると、3/5アンペアのシム電流を流すことにより温度に起因する静磁場不均一をなくすことができる。
【0069】
或いは別の例として、静磁場発生磁石2の設置空間の温度が基準温度23℃から25℃に急に変化した直後の補正を仮定した場合、鉄ヨーク17の温度は例えば23℃に近い23.5℃であるが、熱時定数の小さいアルミニウムで構成された超電導コイル16と連結管19は24.5℃に変化する。この過渡的な状況では、図9に示す23.5℃におけるz2の誤差成分変化1.5ppmと、図10に示す鉄ヨーク17と連結管19の温度差1℃におけるz2の誤差成分変化量の7ppmとの合計値8.5ppmを補正する必要がある。時間の経過により、鉄ヨーク17と連結管の温度が共に25℃になった時は、図9からz2の誤差成分変化量6ppmのみを補正する。
【0070】
このように複数の検出温度に基づきシムコイルに流すシム電流を求め、電流を流すことにより、温度変化の過渡的な状況にも対応でき、静磁場発生磁石2の磁場均一度を極めて高精度に最適な5ppm以下の値に維持することができる。
【0071】
尚、複数の温度を検出する場合でも、図2に示す各ステップ29〜31は、常時動作させるようにしてもよいし、各検査毎に或いは一定時間毎に行ってもよい。さらに温度変化が一定の範囲を超えた場合にのみ行うようにしてもよい。
【0072】
以上説明したシムコイルの制御(ステップ29〜31)は、例えばシム電源14に内蔵したマイクロコンピュータ或いはMRI装置の計算機10のプログラマプル制御としてもよいが、アナログ回路による制御も可能である。
【0073】
図11にシム電源14をアナログ制御回路で構成した実施例を示す。このアナログ制御回路は、温度計13aからの出力電圧を入力する電圧増幅器19と、二つの温度計13aと13bからの出力電圧を入力し、その差電圧を増幅して出力する差動増幅器27とを備えており、さらに複数のシムコイル15a、15b、15cに対応した複数の可変抵抗器21a、21b、21c、30a、30b、30cと、電圧/電流変換器23a、23b、23cとを備えている。
【0074】
温度計13aの出力電圧Vaが、電圧増幅器19の入力端子20に加えられると、電圧増幅器19は入力電圧(Va)をm倍に増幅し、その出力電圧は可変抵抗器21a〜21cの一端に加えられる。すなわち、電圧増幅器19は、温度1℃上昇する毎にmΔVaボルトの電圧を発生する。
【0075】
一方、温度計13aの出力電圧Vaと温度計13bの出力電圧Vbが差動増幅器27の二つの入力端子28、29に加えられると、差動増幅器27は入力電圧の差分(Vc=Va-Vb)をn倍に増幅し、その出力電圧は可変抵抗器30a〜30cの一端に加えられ。すなわち、差動増幅器27は、差分の温度1℃上昇する毎にnΔVcボルトの電圧を発生する。
【0076】
可変抵抗器21a〜21cと30a〜30cの他端は接地され、その電圧は0なので、可変端子22a〜22cの電圧は、それぞれの可変抵抗器21a〜21cの調整により0からmVaの間の任意の値を選択することができる。また可変端子31a〜31cの電圧は、それぞれの可変抵抗器30a〜30cの調整により0からnVcの間の任意の値を選択することができる。可変端子22aと31aの電圧は電圧/電流変換器23aの入力端子24aに印加されている。同様に可変端子22bと31bbの電圧は電圧/電流変換器23bの入力端子24bに、可変端子22cと31cの電圧は電圧/電流変換器23cの入力端子24cにそれぞれ印加されている。
【0077】
各電圧/電流変換器24a〜24cにはその出力電流に一定のオフセット電流を加える調整抵抗器25a〜25cが付加されている。電圧/電流変換器23a〜23cの出力端子26a〜26cは各補正磁場成分を発生するシムコイル15a〜15cに接続され、その電流が各シムコイルに流れるようになっている。
【0078】
ここで、シムコイル15aのシムコイル特性、すなわちシムコイルに単位あたりの電流を流したときの磁場変化をε0(ppm/A)、シムコイル15aに対応する誤差成分の+1℃あたりの磁場変化をεl(ppm/℃)とすると、+1℃の温度変化によって生じた磁場変化を相殺するのに必要な電流I1[A/℃]はI1=ε1/ε0である。一方、+1℃の温度変化を検出した電圧増幅器19の出力mΔVa[V/℃]によって、シムコイル15 aに供給される電流I1'は、可変抵抗器21aの入力電圧に対する出力電圧の比をx、電圧/電流変換器23aの変換率をr[A/V]とすると、I1'=mΔVa・x・rとなる。従って、I1=I1'とするためには、可変抵抗器21aを、その入力電圧に対する出力電圧の比(x)が次式(2)を満たすように調整すればよいことになる。
【0079】
mΔVa・x・r=ε1/ε0
x=ε1/(ε0・r・mΔVa) (2)
これにより、自動的に温度変化に対応した磁場補正が可能となる。
【0080】
同様に、シムコイル15aに対応する誤差成分の鉄ヨーク17と連結管19の温度差+1℃あたりの磁場変化をε2(ppm/℃)とすると、+1℃の差分温度変化によって生じた磁場変化を相殺するのに必要な電流I2[A/℃]はI2=ε2/ε0である。一方、+1℃の温度変化を検出した電圧増幅器19の出力nΔVc[V/℃]によって、シムコイル15 aに供給される電流I2'は、可変抵抗器30aの入力電圧に対する出力電圧の比をy、電圧/電流変換器23aの変換率をr[A/V]とすると、I2'=nΔVc・y・rとなる。従って、I2=I2'とするためには、可変抵抗器30aを、その入力電圧に対する出力電圧の比(y)が次式(3)を満たすように調整すればよいことになる。
【0081】
nΔVc・y・r=ε2/ε0
y=ε2/(ε0・c・nΔVc) (3)
これにより、自動的に鉄ヨーク17と連結管19の温度差に対応した磁場補正が可能となる。
【0082】
例えば、温度計13a、13bの出力電圧が共に基準温度の時に0.5ボルトで、1℃温度が上昇するとその端子間電圧は0.2ボルト増加するように設定されているとする。差動増幅器27はその増幅率が10倍であって、二つの温度計の差が1℃あるとすると電圧増幅器19は2(0.2×10)ボルトを出力する。
【0083】
一方、図10より鉄ヨーク17と連結管19の1℃の温度差でz2の補正磁場は6(ε2)ppmが必要となる。z2のシムコイル15aのシム特性ε0が5ppm/Aであるとすると、この6ppmをz2のシムコイル15aで発生させるには、1.2アンペアの電流を流す必要がある。
【0084】
従って、可変抵抗器31aはその可変端子32aを60%(y=0.6)の位置に調整することにより、電圧/電流変換器23aは1.2アンペアの電流を出力し、補正磁場6ppmの発生に必要な電流をシムコイル15aに供給することができる。
【0085】
このように可変抵抗器31aの調整を行っておくことにより、鉄ヨーク17と連結管19との温度差の変化にあわせてz2の補正磁場成分が発生させることができる。即ち、前掲の例で、温度差の変化1℃あたり、z2の誤差成分の発生量6ppmとシムコイル15aの補正磁場の発生量−6ppmとが絶対値で一致することになり、温度変化に影響されず磁場均一度が5ppmに維持される。
【0086】
以上の説明はシムコイル15aを例にしたが、y成分やその他の成分についてもそのシム特性εOおよび成分の温度特性ε1、ε2がわかっていれば、式(2)、(3)から同様に可変抵抗器21、30の調整を行うことができ、これによりすべての成分について高い磁場均一度を維持することができる。尚、y成分を補正するシムコイルがy軸の傾斜磁場コイルを兼ねる場合には、上述のシム電流は撮影に際してy軸の傾斜磁場コイルに印加される傾斜磁場電流に重畳して印加されることは第1の実施例と同様である。
【0087】
以上、本発明の第2の実施例を説明したが、この実施例においても第1の実施例と同様、温度計13a、13bの一方として測定室の室温計を利用することも可能である。また温度計の数も2つに限定されない。更にこの第2の実施例においても図6に示す手順に従って従来のアクティブシミング等を併用することが可能である。
【0088】
本実施例では、検査に伴う静磁場発生磁石2の温度変化にも応答性よく対応することができる。即ち、検査時の傾斜磁場のスイッチングにより、傾斜磁場コイル3の近傍に存在する連結管19の表面に過電流が誘起され、連結管19の温度がいち早く変化するが、鉄ヨーク17と連結管19の温度差を検出することにより、これに起因する磁場均一度の劣化を補正しながら検査を進めることができる。この場合、傾斜磁場駆動レベルは予め把握できるので、図6に示すステップ611で静磁場発生磁石2の温度計測周期を判定する際に、検査モードにあわせて好適な時間に設定することができる。
【0089】
本発明は、以上説明した方法や装置に限定されず、種々の変更が可能であり、他の磁場均一維持手段や方法との併用も可能である。例えば、図1及び図7に示すMRI装置は静磁場発生磁石として超電導コイルを用いているが、静磁場発生磁石は常電導コイルであっても永久磁石であってもよい。また図1及び図7には被検体の体軸と直交する方向に静磁場を発生させる装置を示したが、本発明は被検体の体軸と平行な方向に静磁場を発生させる装置であっても適用することができる。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、磁石またはその周囲の温度変化に応じて磁場均一度を補正するようにしたので、温度に影響されることなく、磁場均一度を高い値に維持することができる。特に少なくとも2カ所以上の温度を検出した場合には複雑で一様でない温度変化にも対応することができる。この結果MRI検査データの信頼性を高めることができる。また本発明によれば温度変化による磁場不均一のみを効率よく補正することができ、撮影時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるMRI装置の全体構成を示す図。
【図2】本発明による磁場均一度維持方法の一実施例を示すフローチャート。
【図3】静磁場発生磁石の磁場均一度の温度特性を示す図。
【図4】誤差成分y、z2の温度特性を示す図。
【図5】図1のMRI装置の磁場補正系の詳細を示す図。
【図6】本発明による磁場均一度維持方法の他の実施例を示すフローチャート。
【図7】本発明の第2の実施例によるMRI装置の全体構成を示す図。
【図8】鉄ヨークと、超電導コイルを連結する連結管との温度差についての静磁場発生磁石の磁場均一度の温度特性を示す図。
【図9】誤差成分y、z2、z4の温度特性を示す図。
【図10】誤差成分y、z2、z4の温度特性を示す図。
【図11】図7のMRI装置の磁場補正系の詳細を示す図。
【符号の説明】
1 被検体
2 静磁場発生磁石
3 傾斜磁場コイル
4 傾斜磁場電源
5 高周波コイル
6 高周波電力アンプ
7 検出コイル
8 受信器
10 計算機(信号処理手段)
13、13a、13b 温度計(温度検出手段)
14 シム電源(制御する手段)
15 シムコイル(磁場補正手段)

Claims (8)

  1. 被検体が配置される撮影空間を間に挟んで対向配置された一対の磁場発生源を有し、該撮影空間に対向方向の静磁場を発生する静磁場発生手段と、前記一対の磁場発生源を囲んで磁気回路を形成する鉄ヨークと、前記静磁場の空間分布を均一にするための付加的磁場を発生する磁場補正手段と、磁場強度勾配を発生する傾斜磁場発生手段と、高周波磁場を発生する手段と、被検体から発生する核磁気共鳴信号を検出する手段と、前記核磁気共鳴信号を処理してその結果を表示する手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
    少なくとも前記鉄ヨークの温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段が検出した温度に基づいて前記鉄ヨークの熱変形に基づく前記静磁場の空間分布の不均一を補正するように前記磁場補正手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記一対の磁場発生源の各々は、超電導コイルを内包する液体ヘリウム槽を有する超電導磁石であり、
    前記一対の液体ヘリウム槽を相互に連結するための連結部を備え、
    前記温度検出手段は、前記連結部の温度も検出し、
    前記制御手段は、前記鉄ヨークと前記連結部の温度を用いて前記磁場補正手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記制御手段は、前記温度検出手段が検出した温度と所定の基準温度との温度差に基づいて前記磁場補正手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記制御手段は、前記温度検出手段が検出した温度を設定する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記温度検出手段は、2個所以上の温度を検出し、
    前記制御手段は、前記2箇所以上の温度の内の少なくとも2つを用いて前記磁場補正手段を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記磁場補正手段は、異なる空間成分の付加的磁場を発生する複数のシムコイルを有し、前記制御手段は、前記異なる空間成分のシムコイル毎に前記付加的磁場の発生を制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 一定の磁場強度の静磁場を発生する静磁場発生手段と、前記静磁場の空間分布を均一にする付加的磁場を発生する磁場補正手段と、磁場強度勾配を発生する傾斜磁場発生手段と、高周波磁場を発生する手段と、被検体から発生する核磁気共鳴信号を検出する手段と、前記核磁気共鳴信号を処理してその結果を表示する手段とを備え、
    前記静磁場発生手段は、超電導コイルを内包する液体ヘリウム槽を有する超電導磁石の一対が対向配置されて、相互の前記液体ヘリウム槽を連結する連結部と前記一対の超電導磁石を囲んで磁気回路を形成する鉄ヨークとを有し、前記磁場補正手段は、異なる空間成分の付加的磁場を発生する複数のシムコイルを有する磁気共鳴イメージング装置において、前記付加的磁場を発生させて前記静磁場を均一に維持する方法であって、
    前記静磁場の空間分布の不均一成分に関する前記鉄ヨークの温度及び前記鉄ヨークと前記連結部との温度差に対する温度依存性を求めるステップと、
    前記シムコイルの空間成分毎の磁場発生特性を求めるステップと、
    前記鉄ヨークと前記連結部の温度を検出するステップと、
    前記鉄ヨークの検出温度と前記静磁場の均一度を最良にしたときの基準温度との温度差 及び前記鉄ヨークと前記連結部との温度差とから前記温度依存性に基づいて前記静磁場の変化量を求めるステップと、
    前記静磁場の変化量を打ち消す付加的磁場を前記シムコイルの空間成分毎の磁場発生特性に基づいてそれぞれ求めるステップと、
    前記静磁場の変化量を打ち消す付加的磁場を前記シムコイルの空間成分毎に発生させるステップとを含むことを特徴とする静磁場均一度維持方法。
  8. 前記温度検出から前記付加的磁場の発生までの各ステップを常時動作させることを特徴とする請求項7に記載の静磁場均一度維持方法。
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