JP3780438B2 - 歯付き部材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造用機械部品としての歯車等の歯付き部材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、歯車等の歯付き部材は、炭素鋼材を機械加工して得られる他、炭素鋼材に冷間鍛造や熱間鍛造等の塑性加工を施すことによって形成される。
【0003】
前記歯付き部材を塑性加工によって得るには、よく知られているように、加工用素材を成形ダイスの成形空間内に投入し、この素材を成形パンチで圧縮成形して、素材を成形空間内に充満させ、成形空間の形状を製品に転写することによって成形される。
【0004】
ところで、前記歯付き部材を炭素鋼材から塑性加工によって形成する場合には、素材の圧縮成形時に、材料が歯元部分から歯先部分に順次充足されていくのであるが、材料の変形能が低い場合に、歯先部分に材料が到達しにくく、このため、欠肉が生じ、高精度の歯付き部材が得られなくなる虞がある。とりわけ、機械的強度の高い製品を得ようとする場合に、欠肉の発生が懸念される。
【0005】
これを対策するために、例えば特開平5−350号公報には、成形素材の中央部に挿通孔を形成して、この挿通孔に挿通されるマンドレルの直径を変更しつつ、成形パンチによる圧縮成形工程を複数段階にして成形することにより、精度のよい歯車を得るようにした改良された技術が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例にあっては、製品としての歯車の中央部に挿通孔が残留することになり、歯車の形状が限定されることになる。また、炭素鋼材を成形素材として用いる場合には、高い変形能を得るために低炭素鋼に限定されるから、炭素鋼材を素材とする製品の機械的強度には限界がある。
【0007】
そこで、発明者等は、焼結金属による機械的強度の高い構造用各種機械部品を得るための研究を重ねており、それによれば、予備成形体を仮焼結して成形素材を形成して、この成形素材を圧縮成形(再圧縮成形)し、本焼結することによって機械部品を得る場合に、成形素材は、圧縮成形の容易さと、得られる機械部品の機械的性質を決定する重要な因子を担っており、このためには、所定量の黒鉛を含有し、伸びが大きく、硬さが低い性質を有し、優れた変形能を有する成形素材を得ることが必要であることを認め、研究を進めた。
【0008】
研究の結果、前記所定量の黒鉛を含有した成形素材の性質、とりわけ成形素材の再圧縮成形の容易さのために重要な性質である伸び及び硬さは、この成形素材を形成する前の予備成形体の密度と、この予備成形体を焼結して得られる成形素材の組織、とりわけ成形素材中に含まれる黒鉛の形態によって決定されることを知見した。
【0009】
本発明は前記従来の実情に鑑みて案出されたもので、形状の自由度が高く、かつ精度及び機械的強度が高い、焼結金属による歯付き部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1記載の発明は、鉄を主成分とする金属粉に0.3重量%以上の黒鉛を混合してなる金属質粉を圧粉成形して得られた、密度が7.3g/cm以上の予備成形体を所定温度で仮焼結して、金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態の組織を有する成形素材を形成し、この成形素材を冷間鍛造を用いて圧縮成形することにより成形されてなることを特徴とする
【0011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成のうち、前記成形素材は、伸びが10%以上で、硬さが60HRB以下である構成にしてある。
【0012】
また、請求項3記載の発明は、鉄を主成分とする金属粉に0.3重量%以上の黒鉛を混合してなる金属質粉を圧粉成形して、密度が7.3g/cm以上の予備成形体を得る予備成形工程と、この成形工程で得られた予備成形体を所定温度で仮焼結して、金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態の組織を有する成形素材を得る仮焼結工程と、この仮焼結工程で得られた成形素材を冷間鍛造を用いて圧縮成形して、歯付き部材を成形する成形工程と、を有することを特徴とする
【0013】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成のうち、前記予備成形工程は、成形ダイスの成形空間内に充填した金属質粉を上パンチ及び下パンチで加圧してなり、
前記成形ダイスの成形空間が、上パンチが挿入される大径部と、下パンチが挿入される小径部と、これら大径部と小径部とを繋ぐテーパ部とを備え、
前記上パンチ及び下パンチの一方または両方が、成形ダイスの成形空間に臨む端面の外周端部に、成形空間の容積を増大させる切欠きを備えてなる構成にしてある。
【0014】
また、請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明の構成のうち、前記仮焼結工程の仮焼結温度は、800〜1000℃である構成にしてある。
【0015】
ここで、本発明において、前記歯付き部材は、表面に凹凸形状や角形状のある部材を総称している。また、前記歯付き部材に貫通孔等を形成するか否かは任意であり、また、その形状は自由である。即ち、前記歯付き部材は、この部材が中実状である場合に、半径方向外方に歯を有する部材、またはこの部材が中空状である場合に、半径方向外方及び/または内方に歯を有する部材であって、平歯車、はす歯歯車、傘歯歯車等の他、歯が円周方向の一部または軸方向の一部に形成される、スプラインやセレーション部材を含んでおり、また、この部材の軸方向の表面に歯が形成される部材をも含んでいる。
【0016】
また、前記歯付き部材に形成される歯は、インボリュート曲線、トロコイド曲線等の曲線で形成される歯である他、矩形状歯、三角形状歯、台形状歯等、各種形状の歯が採用可能である。また、前記歯付き部材の1つに、異なる形状の複数種類の歯を形成することも可能である。
【0017】
請求項1記載の発明において、本発明の歯付き部材は、金属質粉を圧粉成形した予備成形体を所定温度で仮焼結して得られる成形素材を、圧縮成形することによって成形される。
【0018】
前記金属質粉は、鉄を主成分とする金属粉体に0.3重量%以上の黒鉛を混合して形成される。前記金属粉に添加する黒鉛の量を0.3重量%以上とすることによって、成形素材を圧縮成形した後、本焼結して得られる歯付き部材の機械的強度を、鋳鍛造材と同程度に高めることができるのである。
【0019】
前記予備成形体の密度は7.3g/cm3 以上とされる。前記予備成形体の密度を7.3g/cm3 以上とすることによって、この予備成形体を仮焼結して得られる成形素材の伸びを大きく、かつ硬さを低くすることができ、請求項2記載の発明においては、成形素材の伸びは10%以上とされ、硬さは60HRB以下とされる。
【0020】
前記密度が7.3g/cm3 以上の予備成形体を仮焼結して得られる成形素材の組織は、金属粉の粒界に黒鉛が残留している組織とされる。これは、前記金属粉の結晶内部に炭素が殆ど拡散しておらず、少なくとも結晶粒界に黒鉛が析出していない状態を示している。具体的には、前記金属粉の組織は全体がフェライト組織か或いは黒鉛の近傍にパーライトが析出した組織を呈している。このため、前記成形素材は伸びが大きく、かつ硬さが低い性質を有し、優れた変形能を有することになる。
【0021】
加えて、前記密度が7.3g/cm3 以上の予備成形体では、金属粉の粒子間の空隙が連続せず、孤立した状態となっており、これによって、仮焼結後の伸びが大きい成形素材が得られる。即ち、前記金属粉の粒子間の空隙が連続している場合には、仮焼結時の炉内の雰囲気ガスが予備成形体の内部に侵入して浸炭が促進されることになるけれども、空隙が孤立しているから、これが有利に防止されることによって、大きな伸びが得られることになる。このことは、前記成形素材の伸びは、密度を7.3g/cm3 以上とすることにより、予備成形体を仮焼結するときに炭素の拡散が殆ど生じないことになるから、黒鉛の量の影響を殆ど受けないことを示していると共に、炭素の拡散が殆ど生じないのであるから、仮焼結して得られる成形素材の硬さも低く抑えられることを示している。
【0022】
また、前記仮焼結によって金属粉の粒子同士の接触面における表面拡散または溶融による焼結が広範囲に亘って生じることにより、大きな伸びが得られることになるのである。
【0023】
これによって、前記金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態の組織を有し、伸びが10%以上で、硬さが60HRB以下の、優れた変形能を有する成形素材が得られ、この優れた変形能を有する成形素材が得られる。
【0024】
前記歯付き部材は、優れた変形能を有する成形素材を圧縮成形することによって得られる。前記圧縮成形は、冷間鍛造採用可能である。このとき、前記成形素材は優れた変形能を有しているから、成形ダイスの形状が確実に転写され、高精度の歯付き部材が得られることになる。また、前記成形素材を圧縮成形することによって、成形素材の組織中の空隙が圧潰されて高密度となり、歯付き部材の機械的強度の向上に寄与する。
【0025】
前記圧縮成形後の歯付き部材には、所定温度での本焼結が施され、また、必要に応じて高周波加熱等による熱処理が施される。これによって、前記歯付き部材の組織は、粒界に存在した黒鉛がフェライト地に拡散した組織となり、歯付き部材の高強度化が図られる。
【0026】
その結果、優れた変形能を有する成形素材を圧縮成形することによって、精度及び機械的強度の高い歯付き部材が得られる。
【0027】
したがって、請求項1記載の発明によれば、形状の自由度が高く、かつ精度及び機械的強度が高い、焼結金属による歯付き部材が得られる。
【0028】
また、請求項2記載の発明によれば、成形素材の伸びは10%以上とされ、硬さは60HRB以下とされるから、従来よりも優れた変形能を有する成形素材から歯付き部材を形成することができる。
【0029】
請求項3記載の発明において、前記予備成形体は予備成形工程によって得られ、成形素材は予備成形体を仮焼結工程で仮焼結して得られ、この成形素材を成形工程で圧縮成形することによって、歯付き部材が得られる。
【0030】
前記予備成形工程で圧粉成形する金属質粉は、鉄を主成分とする金属粉体に0.3重量%以上の黒鉛を混合して形成される。前記金属粉に添加する黒鉛の量を0.3重量%以上とすることによって、成形素材を圧縮成形し、本焼結して得られる歯付き部材の機械的強度を鋳鍛造材と同程度に高めることができる。
【0031】
前記予備成形工程で形成される予備成形体の密度は7.3g/cm3 以上とされる。前記予備成形体の密度を7.3g/cm3 以上とすることによって、この予備成形体を仮焼結工程で仮焼結して得られる成形素材の伸びを大きく、かつ硬さを低くすることができる。
【0032】
前記密度が7.3g/cm3 以上の予備成形体を仮焼結工程で仮焼結することによって、金属粉の粒界に黒鉛が残留している組織をもった成形素材が得られる。前記金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態では、金属粉の結晶内部に炭素が殆ど拡散しておらず、少なくとも結晶粒界に黒鉛が析出していない状態となる。具体的には、前記金属粉の組織は全体がフェライト組織か或いは黒鉛の近傍にパーライトが析出した組織を呈している。このため、前記仮焼結工程で仮焼結された成形素材は伸びが大きく、かつ硬さが低い性質を有し、優れた変形能を有することになる。
【0033】
加えて、前記密度が7.3g/cm3 以上の予備成形体では、金属粉の粒子間の空隙が連続せず、孤立した状態となっており、これによって、仮焼結工程での仮焼結後の伸びが大きい成形素材が得られる。即ち、前記金属粉の粒子間の空隙が連続している場合には、仮焼結時の炉内の雰囲気ガスが予備成形体の内部に侵入して浸炭が促進されることになるけれども、空隙が孤立しているから、これが有利に防止されることによって、大きな伸びが得られることになる。このことは、前記成形素材の伸びは、密度を7.3g/cm3 以上とすることにより、予備成形体を仮焼結するときに炭素の拡散が殆ど生じないことになるから、黒鉛の量の影響を殆ど受けないことを示していると共に、炭素の拡散が殆ど生じないのであるから、仮焼結して得られる成形素材の硬さも低く抑えられることを示している。
【0034】
また、前記仮焼結工程の仮焼結によって金属粉の粒子同士の接触面における表面拡散または溶融による焼結が広範囲に亘って生じることにより、大きな伸びが得られることになるのである。
【0035】
前記予備成形体を得る予備成形工程は、請求項4記載の発明にあっては、成形ダイスの成形空間内に充填した金属質粉を上パンチ及び下パンチで加圧して行われる。この場合に、前記予備成形体は全体として7.3g/cm3 以上の高密度となり、予備成形体と成形ダイスとの摩擦が大きくなるけれども、上パンチ及び下パンチの一方または両方に設けた切欠き部分で、予備成形体の密度が局部的に低密度となって摩擦が低下することになる。このため、前記予備成形体は成形ダイスの成形空間に形成されたテーパ部の作用と相俟って、成形ダイスから容易に離型され、密度が7.3g/cm3 以上の予備成形体が容易に得られる。
【0036】
前記仮焼結工程の仮焼結温度は、請求項5記載の発明にあっては800〜1000℃が選択される。これによって、前記金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態の組織を有し、伸びが10%以上で、硬さが60HRB以下の、優れた変形能を有する成形素材が得られる。
【0037】
前記成形工程は、優れた変形能を有する成形素材を圧縮成形することによって行われ、圧縮成形は、冷間鍛造採用される。このとき、前記成形素材は優れた変形能を有しているから、成形ダイスの形状が確実に転写され、高精度の歯付き部材が得られることになる。また、前記成形素材を圧縮成形することによって、成形素材の組織中の空隙が圧潰されて高密度となり、歯付き部材の機械的強度の向上に寄与する。
【0038】
前記成形工程での圧縮成形後の歯付き部材には、所定温度での本焼結が施され、また、必要に応じて高周波加熱等による熱処理が施される。これによって、前記歯付き部材の組織は、粒界に存在した黒鉛がフェライト地に拡散した組織となり、歯付き部材の高強度化が図られる。
【0039】
その結果、優れた変形能を有する成形素材が得られ、この優れた変形能を有する成形素材を圧縮成形することによって、精度が高く、かつ機械的強度の高い歯付き部材が得られる。
【0040】
したがって、請求項3記載の発明によれば、形状の自由度が高く、かつ精度及び機械的強度が高い、焼結金属による歯付き部材の製造方法が得られる。
【0041】
また、請求項4記載の発明によれば、密度が7.3g/cm3 以上の予備成形体が容易に得られる。
【0042】
また、請求項5記載の発明によれば、前記金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態の組織を有し、伸びが10%以上で、硬さが60HRB以下となり、従来よりも優れた変形能を有する成形素材が得られる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、歯車に適用した態様として、図面に基づいて詳述する。
【0044】
図1は本発明の実施の形態を示す歯付き部材の斜視図と共に、歯付き部材の製造工程を説明する図面、図2は予備成形体の製造工程を、成形ダイスの成形空間内に金属質粉を充填した状態(a)、金属質粉を上パンチ及び下パンチで加圧した状態(b)、加圧完了後予備成形体の取出しのために成形ダイスを下降させ始めた状態(c)、予備成形体を取出す状態(d)で示す説明図、図3は黒鉛を0.5重量%混合した金属質粉から形成した予備成形体を800℃で仮焼結して得られた成形素材の密度と伸びとの関係を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面、図4は成形素材の組織を示す図面、図5は密度が7.3g/cm3 の成形素材について、黒鉛量と仮焼結温度とを変化させた場合の伸びの変化を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面、図6は密度が7.5g/cm3 の成形素材について、黒鉛量と仮焼結温度とを変化させた場合の伸びの変化を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面、図7は密度が7.3g/cm3 の成形素材について、黒鉛量と仮焼結温度とを変化させた場合の硬さの変化を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面、図8は密度が7.5g/cm3 の成形素材について、黒鉛量と仮焼結温度とを変化させた場合の硬さの変化を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面、図9は粒径が20μmの黒鉛を0.5重量%混合した金属質粉から形成した、密度が7.3g/cm3 及び7.5g/cm3 の成形素材について、仮焼結温度と降伏応力との関係を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面、図10は粒径が5μmの黒鉛を0.5重量%混合した金属質粉から形成した、密度が7.3g/cm3 及び7.5g/cm3 の成形素材について、仮焼結温度と降伏応力との関係を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面、図11は歯付き部材の成形工程を、成形ダイスの成形空間内に成形素材を配置した状態(a)、成形素材を圧縮成形した状態(b)で示す図面である。
【0045】
図において1は歯付き部材としての歯車で、この歯車1は、予備成形工程2、仮焼結工程3及び成形工程4を経て得られる。即ち、前記予備成形工程2で後述する金属質粉を圧粉成形して予備成形体5を得た後、この予備成形体5を仮焼結工程3で仮焼結して成形素材6を得て、その後、この成形素材6を成形工程4で圧縮成形することによって歯車1が得られる。なお、前記成形工程4で得られた歯車1には、所定温度での本焼結及び熱処理が施される。
【0046】
先ず、前記予備成形工程1では、この実施の形態において図2(a)〜(d)に示すように、金属質粉10を成形ダイス11の成形空間12内に充填し、上パンチ13及び下パンチ14で加圧して、予備成形体5を得る。この場合に、前記金属質粉10及び成形ダイス11は常温状態にある。
【0047】
詳しくは、前記金属質粉10は、鉄を主成分とする金属粉10aに0.3重量%以上の黒鉛10bを混合して形成される。前記金属質粉10に添加する黒鉛10bの量を0.3重量%以上とすることによって、成形素材6を圧縮成形、本焼結して得られる歯車1の機械的強度を、鋳鍛造材と同程度に高めることができるのである。
【0048】
前記金属質粉10が充填される成形ダイス11の成形空間12は、上パンチ13が挿入される大径部15と、下パンチ14が挿入される小径部16と、これら大径部15と小径部16とを繋ぐテーパ部17とを備えている。
【0049】
前記成形ダイス11の成形空間12内に挿入される上パンチ13及び下パンチ14の一方または両方、この実施の形態においては上パンチ13には、成形ダイス11の成形空間12に臨む端面18の外周端部に、成形空間12の容積を増大させる切欠き19が形成してある。前記切欠き19はこの実施の形態において断面が鉤形で環状に形成してある。
【0050】
20は前記下パンチ14内に挿入されるコアである。なお、前記コア20を成形ダイス11の成形空間12内及び上パンチ13内に挿入する構成とすることにより、このコア20によって、成形空間12内で形成される予備成形体5を略円筒状(中空状)に形成することが可能となる。即ち貫通孔を備えた外歯歯車や、内歯歯車の形成が容易に可能となる。
【0051】
前記予備成形工程2は、図2に示すように、先ず、成形ダイス11の成形空間12内に鉄を主成分とする金属粉10aに0.3重量%以上の黒鉛10bを混合してなる金属質粉10を充填する(図2(a)参照)。
【0052】
次に、前記成形ダイス11の成形空間12内に上パンチ13及び下パンチ14を挿入して金属質粉10を加圧する。詳しくは、前記上パンチ13が成形空間12の大径部15内に挿入され、下パンチ14が成形空間12の小径部16内に挿入されて加圧される。このとき、前記切欠き19が形成された上パンチ13は大径部15内で停止するようになっている(図2(b)参照)。
【0053】
前記金属質粉10が加圧され、圧粉成形された後、上パンチ13を後退(上昇)させると共に、成形ダイス11を下降させ(図2(c)参照)、圧粉成形された予備成形体5を成形空間12内から取出す(図2(d)参照)。
【0054】
なお、図2においては、前記成形ダイス11のテーパ部17及び上パンチ13の切欠き19の大きさが、やや誇張して描かれている。
【0055】
ところで、一般に、金属質粉を圧粉成形する場合には、圧粉成形品の密度が高くなるにつれて、圧粉成形品と成形型との間の摩擦が増大することや、圧粉成形品のスプリングバック等によって、成形型内から圧粉成形品を取り出すことが困難となる。このため、高密度の圧粉成形品を得ることが困難であるとされているところ、前記予備成形工程2においてはこれが有利に解決される。
【0056】
即ち、前記成形ダイス11の成形空間12はテーパ部17を備えているから、このテーパ部17が所謂抜き勾配となって、圧粉成形された予備成形体5の取り出しが容易に行える。また、前記上パンチ13には、成形ダイス11の成形空間12に臨む端面18の外周端部に、成形空間12の容積を増大させる切欠き19が形成してあるから、この切欠き19の部分で局部的に予備成形体5の密度が低くなり、予備成形体5と成形ダイス11との間の摩擦や、予備成形体5のスプリングバック等が低く抑えられ、予備成形体5の取り出しが容易になる。
【0057】
これによって、中実状で、密度が7.3g/cm3 以上の予備成形体5を容易に得ることができる。
【0058】
前記予備成形体5の密度を7.3g/cm3 以上とすることによって、この予備成形体5を仮焼結工程3で仮焼結して得られる成形素材6の伸びを大きくすることができる。即ち、図3に示すように、前記予備成形体5の密度を7.3g/cm3 以上とすることによって、成形素材6の伸びを10%以上とすることができるのである。
【0059】
次に、前記予備成形工程2で得られた予備成形体5を仮焼結工程3で仮焼結する。これによって、図4に示すように、金属粉10aの粒界に黒鉛10bが残留している組織を持った成形素材6が得られる。前記金属粉10aの粒界に黒鉛10bの全部が残留している場合には、金属粉10aの組織は全体がフェライト(F)組織であり、黒鉛10bの一部が残留している場合には、金属粉10aの組織は、フェライト地に、黒鉛10bの近傍にパーライト(P)が析出した組織を呈する。少なくとも、前記金属粉10aの全体がパーライト組織であったり、金属粉10aの結晶粒界に黒鉛10bが析出した組織とはなっていない。このため、前記成形素材6は伸びが大きく、かつ硬さが低い性質を有し、優れた変形能を有することになる。
【0060】
加えて、前記密度が7.3g/cm3 以上の予備成形体5では金属粉10a粒子間の空隙が連続せず、孤立した状態となっており、これによって、仮焼結後に伸びが大きな成形素材6が得られる。即ち、前記金属粉10aの粒子間の空隙が連続している場合には、仮焼結時の炉内の雰囲気ガスが空隙を介して予備成形体5の内部に深く侵入して浸炭が促進されることになるけれども、空隙が孤立しているから、これが有利に防止されることによって大きな伸びが得られる。このことは、前記成形素材6の伸びは、密度を7.3g/cm3 以上とすることにより、黒鉛10bの量の影響を殆ど受けないことを示している。これは、前記予備成形体5を仮焼結するときに、炭素の拡散が殆ど生じないからである。また、前記予備成形体5を仮焼結するときに炭素の拡散が殆ど生じないのであるから、仮焼結して得られる成形素材6の硬さも低く抑えられることになる。
【0061】
また、前記仮焼結工程3によって、金属粉10aの粒子同士の接触面における表面拡散または溶融による焼結が広範囲に亘って生じることにより、大きな伸び、好ましくは10%以上の伸びが得られることになるのである。
【0062】
前記仮焼結工程3の仮焼結温度は、好ましくは800〜1000℃の温度が選択される。前記仮焼結工程3の仮焼結温度を800〜1000℃とすることにより、この仮焼結工程3を経て得られる成形素材6を圧縮成形(例えば冷間鍛造)して所定形状の歯車1を得る場合に、この圧縮成形での変形抵抗を小さくして成形加工を容易にするために、成形素材6に優れた変形能が付与される。即ち、図5及び図6に示すように、前記予備成形体5を800〜1000℃の温度で仮焼結することによって、伸びが10%以上の成形素材6が得られる。また、図7及び図8に示すように、800〜1000℃の温度で仮焼結することによって、硬さが60HRB以下の成形素材6が得られる。前記成形素材6の60HRB以下の硬さは、炭素量が0.2%程度の低炭素鋼を焼鈍して得られる硬さよりも軟らかいものである。
【0063】
また、前記成形素材6の降伏応力は、図9及び図10に示すように、仮焼結温度が800〜1000℃の範囲において202〜272MPaとなり、この値は、炭素量が0.2%程度の低炭素鋼の降伏応力よりも小さな値となる。
【0064】
これによって、前記金属粉10aの粒界に黒鉛10bが残留している状態の組織を有し、伸びが10%以上で、硬さが60HRB以下の、優れた変形能を有する成形素材6が得られる。
【0065】
次に、前記成形素材6を成形工程4で圧縮成形する。前記成形工程4は、図11に示すように、成形ダイス21の成形空間22内に成形素材6を挿入して(図11(a)参照)、上パンチ23及び下パンチ24によって成形素材6を圧縮成形(例えば冷間鍛造)する(図11(b)参照)。
【0066】
このとき、前記成形ダイス21の成形空間22内には歯形25が形成されており、成形素材6は優れた変形能を有しているから、この成形素材6を圧縮成形することによって、成形素材6に成形空間22の形状(歯形25)が確実に転写され、高精度の歯車1が得られることになる。また、前記成形素材6を圧縮成形することによって、成形素材6の組織中の空隙が圧潰されて高密度となり、歯車1の機械的強度の向上に寄与する。
【0067】
前記成形工程4で得られた歯車1には、所定温度(例えば1100℃以上)で本焼結が施され、また、必要に応じて高周波加熱等による熱処理が施される。これによって、前記歯車1の組織は、粒界に存在した黒鉛10bがフェライト地に完全に拡散した組織となり、歯車1の高強度化が図られる。
【0068】
その結果、伸びが大きく、かつ硬さが低い性質を有し、優れた変形能を有する成形素材6を圧縮成形することによって、精度が高く、かつ機械的強度の高い歯車1が得られる。
【0069】
したがって、形状の自由度が高く、かつ精度及び機械的強度が高い、焼結金属による歯付き部材(歯車1)及びその製造方法が得られる。
【0070】
また、前記予備成形工程2の成形ダイス11にテーパ部17を形成すると共に、上パンチ13に切欠き19を形成したことにより、密度が7.3g/cm3 以上の予備成形体5を容易に得ることができる。
【0071】
また、前記仮焼結工程3の仮焼結温度を800〜1000℃とすることにより、前記金属粉10aの粒界に黒鉛10bが残留している状態の組織を有し、伸びが10%以上で、硬さが60HRB以下となり、従来よりも優れた変形能を有する成形素材6が得られる。
【0072】
以上、実施の形態を図面に基づいて説明したが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、前記予備成形体5は、金属質粉10及び成形型を所定温度に加熱して、金属質粉10の降伏点を低下させた状態で行う、所謂温間成形によって形成するようにしてもよい。
【0073】
また、前記予備成形工程2において、上パンチ13に、成形空間12の容積を拡大させる切欠き19を形成した実施の形態について述べたが、この切欠き19は下パンチ14に設けてもよく、また、上パンチ13及び下パンチ14の両方に設けてもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、形状の自由度が高く、かつ精度及び機械的強度が高い、焼結金属による歯付き部材及びその製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す歯付き部材の斜視図と共に、歯付き部材の製造工程を説明する図面である。
【図2】予備成形体の製造工程を、成形ダイスの成形空間内に金属質粉を充填した状態(a)、金属質粉を上パンチ及び下パンチで加圧した状態(b)、加圧完了後予備成形体の取出しのために成形ダイスを下降させ始めた状態(c)、予備成形体を取出す状態(d)で示す説明図である。
【図3】黒鉛を0.5重量%混合した金属質粉から形成した予備成形体を800℃で仮焼結して得られた成形素材の密度と伸びとの関係を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面である。
【図4】成形素材の組織を示す図面である。
【図5】密度が7.3g/cm3 の成形素材について、黒鉛量と仮焼結温度とを変化させた場合の伸びの変化を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面である。
【図6】密度が7.5g/cm3 の成形素材について、黒鉛量と仮焼結温度とを変化させた場合の伸びの変化を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面である。
【図7】密度が7.3g/cm3 の成形素材について、黒鉛量と仮焼結温度とを変化させた場合の硬さの変化を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面である。
【図8】密度が7.5g/cm3 の成形素材について、黒鉛量と仮焼結温度とを変化させた場合の硬さの変化を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面である。
【図9】粒径が20μmの黒鉛を0.5重量%混合した金属質粉から形成した、密度が7.3g/cm3 及び7.5g/cm3 の成形素材について、仮焼結温度と降伏応力との関係を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面である。
【図10】粒径が5μmの黒鉛を0.5重量%混合した金属質粉から形成した、密度が7.3g/cm3 及び7.5g/cm3 の成形素材について、仮焼結温度と降伏応力との関係を、データ(a)及びグラフ(b)で示す図面である。
【図11】歯付き部材の成形工程を、成形ダイスの成形空間内に成形素材を配置した状態(a)、成形素材を圧縮成形した状態(b)で示す図面である。
【符号の説明】
1 歯車(歯付き部材)
2 予備成形工程
3 仮焼結工程
4 成形工程
5 予備成形体
6 成形素材
10 金属質粉
10a 金属粉
10b 黒鉛

Claims (5)

  1. 鉄を主成分とする金属粉に0.3重量%以上の黒鉛を混合してなる金属質粉を圧粉成形して得られた、密度が7.3g/cm以上の予備成形体を所定温度で仮焼結して、金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態の組織を有する成形素材を形成し、
    この成形素材を冷間鍛造を用いて圧縮成形することにより成形されてなることを特徴とする歯付き部材。
  2. 前記成形素材は、伸びが10%以上で、硬さが60HRB以下であることを特徴とする、請求項1記載の歯付き部材。
  3. 鉄を主成分とする金属粉に0.3重量%以上の黒鉛を混合してなる金属質粉を圧粉成形して、密度が7.3g/cm以上の予備成形体を得る予備成形工程と、
    この成形工程で得られた予備成形体を所定温度で仮焼結して、金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態の組織を有する成形素材を得る仮焼結工程と、
    この仮焼結工程で得られた成形素材を冷間鍛造を用いて圧縮成形して、歯付き部材を成形する成形工程と、
    を有することを特徴とする、歯付き部材の製造方法。
  4. 前記予備成形工程は、成形ダイスの成形空間内に充填した金属質粉を上パンチ及び下パンチで加圧してなり、
    前記成形ダイスの成形空間が、上パンチが挿入される大径部と、下パンチが挿入される小径部と、これら大径部と小径部とを繋ぐテーパ部とを備え、
    前記上パンチ及び下パンチの一方または両方が、成形ダイスの成形空間に臨む端面の外周端部に、成形空間の容積を増大させる切欠きを備えてなることを特徴とする、請求項3記載の歯付き部材の製造方法。
  5. 前記仮焼結工程の仮焼結温度は、800〜1000℃であることを特徴とする、請求項3記載の歯付き部材の製造方法。
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