JP3780291B2 - テトラヒドロピラニルシクロペンチルテトラヒドロピリドピリジン系のケモカイン受容体活性調節剤 - Google Patents

テトラヒドロピラニルシクロペンチルテトラヒドロピリドピリジン系のケモカイン受容体活性調節剤 Download PDF

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Description

ケモカイン類は、強力な走化性活性を有する小さい(70〜120アミノ酸)催炎性サイトカインのファミリーである。ケモカインは、非常に多様な細胞によって放出されて、単球、大食細胞、T細胞、好酸球、好塩基球および好中球を炎症部位に引きつける走化性サイトカインである(総説:Schall, Cytokine, 3, 165-183 (1991)およびMurphy, Rev. Immun., 12, 593-633 (1994))。これらの分子は当初、4種類の保存システインによって定義され、最初のシステイン対の配置に基づいて2種類のサブファミリーに分類された。IL−8、GROα、NAP−2およびIP−10などがあるCXC−ケモカインファミリーでは、これら2個のシステインが1個のアミノ酸によって分離されており、RANTES、MCP−1、MCP−2、MCP−3、MIP−1α、MIP−1βおよびエオタキシン(eotaxin)などがあるCC−ケモカインファミリーでは、これら2個の残基が隣接している。
インターロイキン−8(IL−8)、好中球活性化蛋白−2(NAP−2)およびメラノーマ成長刺激活性蛋白(MGSA)などのα−ケモカイン類は、主として好中球に対して走化性であるのに対して、RANTES、MIP−1α、MIP−1β、単核球走化性蛋白−1(MCP−1)、MCP−2、MCP−3およびエオタキシンなどのβ−ケモカイン類は大食細胞、単球、T−細胞、好酸球および好塩基球に対して走化性である(Deng et al., Nature, 381, 661-666 (1996))。
ケモカイン類は、非常に多様な細胞種によって分泌され、白血球および他の細胞に存在する特異的G蛋白結合受容体(GPCR)に結合する(総説:Horuk, Trends Pharm. Sci., 15, 159-165 (1994))。これらのケモカイン受容体はGPCRのサブファミリーを形成し、それは現在、15の特性決定された構成員および多くの孤立体(orphan)からなる。C5a、fMLP、PAFおよびLTB4などの雑多な化学誘引剤の受容体とは異なり、ケモカイン受容体は白血球の小群でより選択的に発現される。従って、特異的ケモカインの生成が、特定の白血球小群の補充機序を提供する。
同系のリガンドに結合すると、ケモカイン受容体は会合3量体G蛋白を介して細胞内信号を変換し、結果的に細胞内カルシウム濃度が急速に上昇する。CCR−1(または「CKR−1」または「CC−CKR−1」)[MIP−1α、MIP−1β、MCP−3、RANTES](Ben-Barruch, et al., J. Biol. Chem., 270, 22123-22128 (1995); Beote, et al., Cell, 72, 415-425 (1993));CCR−2AおよびCCR−2B(または「CKR−2A」/「CKR−2A」または「CC−CKR−2A」/「CC−CKR−2A」)[MCP−1、MCP−2、MCP−3、MCP−4];CCR−3(または「CKR−3」または「CC−CKR−3」)[エオタキシン、エオタキシン2、RANTES、MCP−2、MCP−3](Rollins, et al., Blood, 90, 908-928 (1997));CCR−4(または「CKR−4」または「CC−CKR−4」)[MIP−1α、RANTES、MCP−1](Rollins, et al., Blood, 90, 908-928 (1997));CCR−5(または「CKR−5」または「CC−CKR−5」)[MIP−1α、RANTES、MIP−1β](Sanson et al., Biochemistry, 35, 3362-3367 (1996));およびダッフィ式血液型抗原[RANTES、MCP−1](Chaudhun et al., J. Biol. Chem., 269, 7835-7838 (1994))という特徴的パターンを有するβ−ケモカイン類に結合または応答するヒトケモカイン受容体が少なくとも7種類ある。β−ケモカイン類には、ケモカインの中でも、エオタキシン、MIP(「大食球炎症蛋白」)、MCP(「単核球化学誘引性蛋白」)およびRANTES(「活性化に基づく調節、正常T細胞発現および分泌(regulation-upon-activation, normal T expressed and secreted)」)などがある。
CCR−1、CCR−2、CCR−2A、CCR−2B、CCR−3、CCR−4、CCR−5、CXCR−3、CXCR−4などのケモカイン受容体は、喘息、鼻炎およびアレルギー疾患などの炎症性および免疫調節性の障害および疾患、ならびに関節リウマチおよびアテローム性動脈硬化などの自己免疫病の重要な介在物質であることが示唆されている。CCR−5遺伝子における32塩基対欠失について同型接合であるヒトは、関節リウマチに対する感受性が相対的に低いように思われる(Gomez, et al., Arthritis & Rheumatism, 42, 989-992 (1999))。アレルギー性炎症における好酸球の役割に関する総説がキタらによって報告されている(Kita, H., et al., J. Exp. Med., 183, 2421-2426 (1996))。アレルギー性炎症におけるケモカイン類の役割についての総説が、ルストガーによって報告されている(Lustger, A. D., New England J. Med., 338(7), 426-445 (1998))。
ケモカインのある小群は、単球および大食球に対する強力な化学誘引物質である。これらのうちで最も特徴的なものはMCP−1(単球化学誘引物質蛋白−1)であり、それの主要な受容体はCCR2である。MCP−1は、齧歯類およびヒトなどの多様な動物種で炎症刺激に対する応答として多様な細胞種で産生され、単球およびリンパ球のある小群における走化性を刺激する。特にMCP−1産生は、炎症部位での単球および大食球の浸潤と相関している。マウスにおける同種組換えによるMCP−1またはCCR2のいずれかの欠失によって、チオグリコレート注射およびリステリアモノサイトゲネス感染に応答した単球補充に顕著な減弱が生じる(Lu et al., J. Exp. Med., 187: 601-608 (1998); Kurihara et al. J. Exp. Med. 186: 1757-1762 (1997); Boring et al. J. Clin. Invest. 100: 2552-2561 (1997); Kuziel et al. Proc. Natl. Acad. Sci. 94: 12053-12058 (1997))。さらにこれらの動物は、住血吸虫またはマイコバクテリア抗原注射誘発の肉芽腫病変への単球浸潤の低減を示す(Boring et al. J. Clin. Invest. 100: 2552-2561 (1997); Warmington et al. Am J. Path. 154: 1407-1416 (1999))。これらのデータは、MCP−1誘発CCR活性化が炎症部位への単球補充において主要な役割を果たすこと、ならびにこの活動の拮抗が免疫炎症疾患および自己免疫疾患での治療効果を与えるだけの免疫応答抑制を生じさせることを示唆している。
従って、CCR−2受容体などのケモカイン受容体を調節する薬剤は、そのような障害および疾患において有用であると考えられる。
さらに、血管壁における炎症病変への単球の補充は、アテローム発生性プラーク形成の病因の主要要素である。高コレステロール血症状態での血管壁に対する損傷後に、内皮細胞および内膜平滑筋細胞によってMCP−1が産生および分泌される。損傷部位に補充された単球は、血管壁に浸潤し、放出MCP−1に反応して泡沫細胞に分化する。現在いくつかの研究グループが、高脂肪飼料に維持したAPO−E−/−、LDL−R−/−またはアポBトランスジェニックマウスに戻し交雑したMCP−1−/−またはCCR2−/−マウスにおいて、大動脈病変の大きさ、大食球含有量および壊死が小さくなることを明らかにしている(Boring et al. Nature 394: 894-897 (1998); Gosling et al. J. Clin. Invest. 103: 773-778 (1999))。そこでCCR2拮抗薬は、動脈壁における単球の補充および分化を妨害することで、アテローム性動脈硬化病変形成および病的進行を阻害することができる。
本発明はさらに、ケモカイン受容体活性の調節剤であり、ある種の炎症性および免疫調節性の障害および疾患、アレルギー疾患、アトピー性状態(アレルギー性鼻炎、皮膚炎、結膜炎および喘息など)ならびに関節リウマチおよびアテローム性動脈硬化などの自己免疫病の予防または治療に有用な化合物に関するものでもある。本発明はさらに、これら化合物を含む医薬組成物ならびにケモカイン受容体が関与するそのような疾患の予防または治療におけるこれら化合物および組成物の使用に関するものでもある。
本発明は、下記式Iの化合物ならびにその化合物の製薬上許容される塩および個々のジアステレオマーに関する。
Figure 0003780291
式中、
Xは、−O−、−NR20−、−S−、−SO−、−SO−および−CR2122−、−NSO20−、−NCOR20−、−NCO20−、−CR21CO20−、−CR21OCOR20−、−CO−からなる群から選択され;
20は、水素、C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C3−6シクロアルキルから選択され;前記アルキル、フェニル、ベンジルおよびシクロアルキル基は、未置換であるか1〜3個の置換基によって置換されていても良く;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキルおよびトリフルオロメチルから選択され;
21およびR22は独立に、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C3−6シクロアルキルから選択され;前記アルキル、フェニル、ベンジルおよびシクロアルキル基は、未置換であるか1〜3個の置換基によって置換されていても良く;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3−アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキルおよびトリフルオロメチルから選択され;
は、−C1−6アルキル、−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル−、−C0−6アルキル−S−C1−6アルキル−、−(C0−6アルキル)−(C3−7シクロアルキル)−(C0−6アルキル)、ヒドロキシ、−CO20、複素環、−CN、−NR2026−、−NSO20−、−NCOR20−、−NCO20−、NCOR20−、−CR21CO20−、−CR21OCOR20−、フェニルおよびピリジルから選択され;
26は、水素、C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C3−6シクロアルキルから選択され;前記アルキル、フェニル、ベンジルおよびシクロアルキル基は、未置換であるか1〜3個の置換基によって置換されていても良く;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−COH、−CO−C1−6アルキルおよびトリフルオロメチルから選択され;前記アルキルおよび前記シクロアルキルは、未置換であるか1〜7個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−3アルキル、
(d)トリフルオロメチル、
(f)C1−3アルキル、
(g)−O−C1−3アルキル、
(h)−CO20
(i)−SO20
(j)−NHCOCH
(k)−NHSOCH
(l)−複素環、
(m)=O、
(n)−CN
から選択され;
前記フェニルおよびピリジルは、未置換であるか1〜3個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
は、
(a)水素、
(b)ヒドロキシ、
(c)ハロ、
(d)C1−3アルキル(前記アルキルは、未置換であるか独立にフッ素およびヒドロキシから選択される1〜6個の置換基によって置換されている)、
(e)−NR2026
(f)−CO20
(g)−CONR2026
(h)−NR20COR21
(i)−OCONR2026
(j)−NR20CONR2026
(k)−複素環、
(l)−CN、
(m)−NR20−SO−NR2026
(n)−NR20−SO−R26
(o)−SO−NR2026、および
(p)=O
から選択され;Rは、二重結合を介して環に連結されており;
は、酸素または非存在であり;
は、
(a)水素、
(b)C1−6アルキル、
(c)トリフルオロメチル、
(d)トリフルオロメトキシ、
(e)塩素、
(f)フッ素、
(g)臭素、および
(h)フェニル
から選択され;
は、
(a)C1−6アルキル(アルキルは、未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されていても良く、ヒドロキシルで置換されていても良い)、
(b)−O−C1−6アルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されていても良い)、
(c)−CO−C1−6アルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されていても良い)、
(d)−S−C1−6アルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されていても良い)、
(e)−ピリジル(未置換であるかハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキルおよびCO20からなる群から選択される1以上の置換基によって置換されていても良い)、
(f)フッ素、
(g)塩素、
(h)臭素、
(i)−C4−6シクロアルキル、
(j)−O−C4−6シクロアルキル、
(k)フェニル(未置換であるかハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキルおよびCO20からなる群から選択される1以上の置換基によって置換されていても良い)、
(l)−O−フェニル(未置換であるかハロ、トリフルオロメチル、C1−4アルキルおよびCO20からなる群から選択される1以上の置換基によって置換されていても良い)、
(m)−C3−6シクロアルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されていても良い)、
(n)−O−C3−6シクロアルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されていても良い)、
(o)−複素環、
(p)−CN、および
(q)−CO20
から選択され;
は、
(a)水素、
(b)C1−6アルキル、および
(c)トリフルオロメチル、
(d)フッ素、
(e)塩素および
(f)臭素
から選択され;
は、
(a)水素、および
(b)C1−6アルキル(未置換であるか1〜3個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立にハロ、ヒドロキシ、−COH、−CO1−6アルキルおよび−O−C1−3アルキルから選択される)
から選択され;
は、
(a)水素、
(b)C1−6アルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個の置換基によって置換されていても良く;前記置換基は、フッ素、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ、−CO20からなる群から選択される)、
(c)フッ素、
(d)−O−C1−3アルキル(アルキルは未置換であるか1〜3個のフッ素によって置換されていても良い)、および
(e)C3−6シクロアルキル、
(f)−O−C3−6シクロアルキル、
(g)ヒドロキシ、
(h)−CO20
(i)−OCOR20
から選択され;
あるいはRおよびRがC2−4アルキルもしくはC0−2アルキル−O−C1−3アルキル鎖を介して連結されて、5〜7員環を形成していても良く;
は、
(a)水素、
(b)C1−6アルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個の置換基によって置換されていても良く;前記置換基はフッ素、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ、−CO20からなる群から選択される)、
(c)CO20
(d)ヒドロキシ、および
(e)−O−C1−6アルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個の置換基によって置換されていても良く;前記置換基はフッ素、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ、−CO20からなる群から選択される)
から選択され;
あるいはRとRがC1−4アルキル鎖もしくはC0−3アルキル−O−C0−3アルキル鎖によって連結されて3〜6員環を形成していても良く;
10は、
(a)水素、および
(b)C1−6アルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されていても良い)、
(c)フッ素、
(d)−O−C3−6シクロアルキル、および
(e)−O−C1−3アルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されていても良い)
から選択され;
あるいはRとR10がC2−3アルキル鎖によって連結されて5〜6員環を形成していても良く;前記アルキルは未置換であるか1〜3個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、−CO20、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシから選択され;
あるいはRとR10がC1−2アルキル−O−C1−2アルキル鎖によって連結されて6〜8員環を形成していても良く;前記アルキルは未置換であるか1〜3個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、−CO20、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシから選択され;
あるいはRおよびR10は−O−C1−2アルキル−O−鎖によって連結されて6〜7員環を形成していても良く;前記アルキルは未置換であるか1〜3個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、−CO20、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシから選択され;
nは、0、1および2から選択され;
点線は単結合または二重結合を表す。
本発明の好ましい化合物には、下記式Iaの化合物ならびにそれの製薬上許容される塩および個々のジアステレオマーなどがある。
Figure 0003780291
式中、R、R、R、R、R、R、R10およびXは、本明細書で定義の通りである。
本発明のより好ましい化合物には、下記式Ibのものならびにそれの製薬上許容される塩および個々のジアステレオマーなどもある。
Figure 0003780291
式中、R、R、R、R、RおよびR10は本明細書で定義の通りである。
本発明のさらに好ましい化合物には、下記式Icの化合物などもある。
Figure 0003780291
式中、R、R、RおよびRは本明細書で定義の通りである。
本発明のさらに好ましい化合物には、下記式Idの化合物ならびにそれの製薬上許容される塩および個々のジアステレオマーなどもある。
Figure 0003780291
式中、RおよびRは本明細書で定義の通りである。
本発明において、Xが−O−、−CH−、−S−、−SO−および−SO−からなる群から選択されることが好ましい。
本発明において、Xが−O−および−CH−からなる群から選択されることが好ましい。
本発明において、Xが−O−であることがさらに好ましい。
本発明において、Rが、
(1)−C1−6アルキル(未置換であるか1〜6個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−3アルキル、および
(d)トリフルオロメチル
から選択される)、
(2)−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル−(未置換であるか1〜6個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、
(a)ハロおよび
(b)トリフルオロメチル
から選択される)、
(3)−C0−6アルキル−S−C1−6アルキル−(未置換であるか1〜6個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、
(a)ハロおよび
(b)トリフルオロメチル
から選択される)、
(4)−(C3−5シクロアルキル)−(C0−6アルキル)(未置換であるか1〜7個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−3アルキルおよび
(d)トリフルオロメチル
から選択される)
から選択されることが好ましい。
本発明において、Rが未置換であるか1〜5個の置換基によって置換されているC1−6アルキルであり、前記置換基が独立に
(a)ヒドロキシおよび
(b)フッ素
から選択されることがより好ましい。
本発明において、R
(a)イソプロピル、
(b)−CH(OH)CH、および
(c)−CHCF
から選択されることがさらに好ましい。
本発明において、Rがイソプロピルであることがさらに好ましい。
本発明において、Rが、
(a)水素、
(b)ヒドロキシ、
(c)−NH
(d)−COH、
(e)−トリアゾリル、
(f)−テトラゾリル、
(g)−CO−C1−6アルキル、
(h)−CONH
(i)−CONH−C1−6アルキル、
(j)−NHCO−C1−6アルキル、
(k)−NHCONH
(l)−NHCONH−C1−6アルキル、
(m)−OCONH−C1−6アルキル、
(n)−NH−SO−C1−6アルキル、および
(o)−SO−NH−C1−6アルキル
から選択されることが好ましい。
本発明において、R
(a)水素、
(b)ヒドロキシ、
(c)−NH
(d)−COH、
(e)−トリアゾリル、
(f)−テトラゾリル、
(g)−NHCOCH
(h)−NHCONH
(i)−CONH
(j)−NH−SO−CH、および
(k)−SO−NH−CH
から選択されることがより好ましい。
本発明において、Rが水素であることがさらに好ましい。
本発明において、Rが、
(a)水素、および
(b)トリフルオロメチル
から選択されることが好ましい。
本発明において、Rが水素であることがより好ましい。
本発明において、Rが、
(a)1〜6個のフッ素で置換されたC1−3アルキル、
(b)塩素、
(c)臭素、
(d)−O−フェニル(未置換であるかハロおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される1以上の置換基によって置換されていても良い)、
(e)フェニル(未置換であるかハロおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される1以上の置換基によって置換されていても良い)、および
(f)1〜6個のフッ素で置換された−O−C1−3アルキル
から選択されることが好ましい。
本発明において、R
(a)トリフルオロメチル、
(b)トリフルオロメトキシ、
(c)臭素、および
(d)塩素
から選択されることがより好ましい。
本発明において、Rがトリフルオロメチルであることが最も好ましい。
本発明において、Rが水素であることが好ましい。
本発明において、Rが水素またはメチルであることが好ましい。
本発明において、Rが、
(a)水素、
(b)C1−3アルキル(未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されている)、
(c)−O−C1−3アルキル、および
(d)フッ素、および
(e)ヒドロキシ
から選択されることが好ましい。
本発明において、Rが、
(a)水素、
(d)トリフルオロメチル、
(c)メチル、
(d)メトキシ、
(e)エトキシ、
(f)エチル、
(g)フッ素および
(h)ヒドロキシ
から選択されることがより好ましい。
本発明において、Rが水素であることが好ましい。
本発明において、R10が、
(a)水素、
(b)メチル、および
(c)メトキシ
から選択されることが好ましい。
本発明において、R10が水素であることが好ましい。
本発明において、RおよびR10が−CHCH−鎖もしくは−CHCHCH−鎖によって連結されて、シクロペンチル環またはシクロヘキシル環を形成していることも好ましい。
本発明において、nが1であることが好ましい。
本発明の代表的な化合物には、実施例に示したものならびにそれらの製薬上許容されるエンおよび個々のジアステレオマーも含まれる。
本発明の化合物は、シクロペンチル環の1位および3位に少なくとも2個の不斉中心、ならびにXを有する環の4位に1個の不斉中心を有する。分子上の各種置換基の性質に応じて、さらに別の不斉中心が存在する場合がある。そのような各不斉中心は、独立に2個の光学異性体を生じるが、混合物でのそして純粋化合物または部分精製化合物としての可能な光学異性体およびジアステレオマーは全て本発明の範囲に含まれるものである。この方向のより好ましい化合物の絶対配置は、シクロペンチル環上の置換基(アミドおよびアミン単位)がシスの方向のもの、すなわち下記のようなものである。
Figure 0003780291
本発明の最も好ましい化合物の絶対配置は、下記に示した方向のものである。
Figure 0003780291
式中、アミン置換基を有する炭素は(R)絶対配置であると称され、アミノ下位単位を有する炭素はRについての優先順位に応じて(S)または(R)絶対配置であると称することができる。例えば、Rがイソプロピルである場合、アミド単位およびアミン単位がシクロペンチル環上でシス配置を有することが好ましいことから、アミド下位単位を有する炭素での絶対立体化学は(S)であるものと考えられる。
ジアステレオマーおよびエナンチオマーの独立の合成またはそれらのクロマトグラフィー分離は、本明細書に開示の方法に適切な変更を加えることで、当業界で公知の方法によって行うことができる。これらの絶対立体化学は、結晶性生成物または結晶性中間体のX線結晶解析によって決定することができ、それらは必要に応じて、既知の絶対配置の不斉中心を有する試薬で誘導体化する。
当業者には明らかなように、本明細書で使用されるハロまたはハロゲンとは、塩素、フッ素、臭素およびヨウ素を含むものである。同様に、C1−8アルキルにおけるようなC1−8とは、直鎖または分岐配置で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個の炭素を有し、C1−8アルキルが具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルを含むような基を識別するものと定義される。同様に、Cアルキルの場合のようなCは、直接共有結合の存在を識別するものと定義される。本明細書で使用される「複素環」という用語は、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、カルバゾリル、カルボリニル、シノリニル、フラニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、インドラジニル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ナフトピリジニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、オキセタニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドピリジニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、キナゾリニル、キノリル、キノキザリニル、テトラヒドロピラニル、テトラゾリル、テトラゾロピリジル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、アゼチジニル、1,4−ジオキサニル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソオキサゾリル、ジヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジアゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロテトラゾリル、ジヒドロチアジアゾリル、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロチエニル、ジヒドロトリアゾリル、ジヒドロアゼチジニル、メチレンジオキシベンゾイル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニルならびにそれらのN−オキサイドなどの基を含むものである。
本明細書において「製薬上許容される」という表現は、妥当な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー応答その他の問題もしくは合併症を生じることなく、ヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに好適であり、しかも妥当な利益/危険比を与える化合物、材料、組成物および/または製剤を指すのに用いられる。
本明細書で使用される「製薬上許容される塩」とは、親化合物がそれの酸塩もしくは塩基塩を製造することで修飾された誘導体を指す。製薬上許容される塩の例には、アミン類などの塩基性残基の無機酸または有機酸の塩;カルボン酸類などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などがあるが、これらに限定されるものではない。製薬上許容される塩には、例えば無毒性の無機または有機酸から形成される親化合物の従来の無毒性の塩または4級アンモニウム塩が含まれる。例えばそのような従来の無毒性塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などの無機酸から誘導される塩;ならびに酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などの有機酸から製造される塩などがある。
本発明の製薬上許容される塩は、従来の化学的方法によって、塩基性部分または酸性部分を有する親化合物から製造することができる。一般にはそのような塩は、水もしくは有機溶媒中、あるいは2種類の混合液中、遊離酸または遊離塩基の形でのその化合物を、化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることで製造することができる。エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルなどの非水系媒体が好ましい。好適な塩は、例えばレミングトンの著作にある(Remington′s Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985, p.1418)。
本発明の例としては、実施例および本明細書に開示の化合物の使用がある。
本発明に含まれる具体的な化合物には、実施例の標題化合物からなる群から選択される化合物ならびにそれの製薬上許容される塩およびそれの個々のジアステレオマーなどがある。
その化合物は、ケモカイン受容体活性の調節を必要とする患者でその調節を行う方法であって、有効量のその化合物を投与する段階を有する方法において有用である。
本発明は、ケモカイン受容体活性調節剤としての前記化合物の使用に関する。詳細にはこれら化合物は、ケモカイン受容体、特にCCR−2の調節剤として有用である。
本発明による化合物のケモカイン受容体活性調節剤としての有用性は、CCR−2結合の測定に容易に適合させることができるバン・リパーら(Van Riper et al., J. Exp. Med., 177, 851-856 (1993))が開示しているようなケモカイン結合のアッセイなどの当業界で公知の方法によって示すことができる。
単球、THP−1細胞などの各種細胞種での内因性CCR−2受容体に対する125I−MCP−1の阻害を測定することで、あるいは真核細胞中でクローニング受容体を異種発現させた後に、CCR−2結合アッセイでの受容体アフィニティを求めた。細胞を、被験化合物またはDMSOおよび125I−MCP−1を加えた結合緩衝液(50mM Hepes、pH7.2、5mM MgCl、1mM CaClおよび0.50%BSA)中に室温で1時間懸濁させて、結合を行わせた。細胞をGFBフィルターで回収し、500mM NaClを含む25mM Hepes緩衝液で洗浄し、細胞結合125I−MCP−1を定量した。
走化性アッセイにおいて、静脈全血または白血球泳動した(leukophoresed)血液から単離し、フィコール−ハイペーク(Ficoll-Hypaque)遠心とそれに続くノイラミニダーゼ処理ヒツジ赤血球によるロゼット化(rosetting)によって精製したT細胞欠乏PBMCを用いて、走化作用を行った。細胞を単離した後、その細胞を0.1mg/mL BSA含有HBSSで洗浄し、細胞1×10個/mLで懸濁させた。細胞を暗所にて、2μMカルシエン−AM(Calcien-AM)(Molecular Probes)によって37℃で30分間蛍光標識した。標識した細胞を2回洗浄し、0.1mg/mL BSA含有のL−グルタミン(フェノールレッドを含まない)を含んだRPMI1640に5×10個/mLで懸濁させた。同じ媒体で希釈した10ng/mLのMCP−1(Peprotech)または媒体のみを底部ウェルに加えた(27μL)。DMSOまたは各種濃度の被験化合物とともに15分間前インキュベーションした後、単球(150000個)をフィルターの上面に加えた(30μL)。底部ウェルに同濃度の被験化合物またはDMSOを加えて、拡散による希釈を防止した。37℃、5%COで60分間インキュベーションした後、フィルターを取り出し、0.1mg/mL BSA含有HBSSで上面を洗浄して、フィルター内に移動しなかった細胞を除去した。化学誘引物質非存在下で、自然移動(走化性)を測定した。
詳細には、後述の実施例の化合物は、上記アッセイでCCR−2受容体に対する結合における活性を有しており、概してIC50は約1μM未満であった。そのような結果は、ケモカイン受容体活性の調節剤として使用した場合にその化合物が固有の活性を有することを示すものである。
哺乳動物のケモカイン受容体は、ヒトなどの哺乳動物における好酸球および/またはリンパ球の機能を妨害または促進する上での標的を提供する。ケモカイン受容体機能を阻害もしくは促進する化合物は、治療を目的とした好酸球および/またはリンパ球の機能調節に特に有用である。従って、ケモカイン受容体機能を阻害または促進する化合物は、非常に多様な炎症性および免疫調節性の障害および疾患、アレルギー疾患、アレルギー性鼻炎、皮膚炎、結膜炎および喘息などのアトピー性状態ならびに関節リウマチおよびアテローム性動脈硬化などの自己免疫病の治療、予防、改善、管理またはリスク低下において有用であると考えられる。
例えば、哺乳動物のケモカイン受容体(例:ヒトケモカイン受容体)の1以上の機能を阻害する本発明の化合物を投与して、炎症を阻害(すなわち、軽減または予防)することができる。その結果、白血球移動、走化性、排出作用(例えば、酵素、ヒスタミンのもの)または炎症介在物質放出などの1以上の炎症プロセスが阻害される。
ヒトなどの霊長類以外に、他の各種哺乳動物を、本発明の方法に従って治療することができる。例えば、雌ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、モルモット、ラットあるいは他のウシ類、ヒツジ類、ウマ類、イヌ類、ネコ類、齧歯類またはネズミ類などの哺乳動物(これらに限定されるものではない)を治療することができる。しかしながら、この方法は、鳥類(例:ニワトリ)などの他の動物種で行うこともできる。
炎症および感染に関連する疾患および状態を、本発明の化合物を用いて治療することができる。好ましい実施形態では、その疾患または状態は、リンパ球の作用を阻害または促進して、炎症応答を調節するものである。
ケモカイン受容体機能の阻害薬で治療することができるヒトその他の動物の疾患または状態には、喘息、特に気管支喘息、アレルギー性鼻炎、過敏性肺疾患、過敏性肺炎、好酸球性肺炎(例:レフラー症候群、慢性好酸球性肺炎)、遅発型過敏症、間質性肺疾患(ILD)(例:特発性肺線維症または関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、強直性脊椎炎、全身性硬化症、シェーグレン症候群、多発性筋炎または皮膚筋炎に関連するILD)などの呼吸器アレルギー性疾患等の炎症性またはアレルギー性の疾患および状態;全身性アナフィラキシーまたは過敏応答、薬剤アレルギー(例:ペニシリン、セファロスポリン類に対するもの)、昆虫刺傷アレルギー;関節リウマチ、乾癬性関節炎、多発性硬化症、全身性紅斑性狼瘡、重症筋無力症、若年型糖尿病などの自己免疫疾患;糸球体腎炎、自己免疫性甲状腺炎、ベーチェット病;同種異系移植片拒絶反応または移植片対宿主疾患などの移植片拒否反応(例:移植術);クローン病および潰瘍性大腸炎などの炎症性大腸疾患;脊椎関節症;鞏皮症;乾癬(T細胞介在乾癬を含む)および皮膚炎、湿疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、蕁麻疹などの炎症性皮膚疾患;脈管炎(例:壊死性、皮膚性および過敏性の脈管炎);好酸球性筋炎、好酸球性筋膜炎;皮膚もしくは臓器の白血球浸潤を伴う癌などがあるが、これらに限定されるものではない。再潅流損傷、アテローム性動脈硬化、ある種の血液悪性腫、サイトカイン誘発毒性(例:敗血症ショック、エンドトキシンショック)、多発性筋炎、皮膚筋炎などの望ましくない炎症応答を阻害すべき他の疾患または状態を治療することができる。
ケモカイン受容体機能の調節剤によって治療することができるヒトその他の動物における疾患または状態には、AIDSその他のウィルス疾患などの免疫不全症候群の患者、免疫抑制を引き起こす放射線療法、化学療法、自己免疫疾患療法または薬物療法(例:副腎皮質ホルモン療法)を受けている患者におけるような免疫抑制;受容体機能の先天的不全その他の原因による免疫抑制;ならびに線虫(蛔虫);(鞭虫病、蟯虫症、蛔虫症、十二指腸虫症、糞線虫症、旋毛虫病、フィラリヤ症);吸虫(肝蛭)(住血吸虫症、肝吸虫症)、条虫(サナダムシ)(包虫症、無鉤条虫症、嚢虫症);内臓寄生虫、内臓幼虫移行症(例:小回虫)、好酸球性胃腸炎(例:Anisaki spp., Phocanema ssp.)および皮膚幼虫移行症(Ancylostrona braziliense, Ancylostoma caninum)などの寄生虫感染のような(それらに限定されるものではない)寄生病などの感染疾患などがあるが、これらに限定されるものではない。さらに、細胞移動の方向違いを生じる形での、ケモカイン受容体の内部移行誘発または化合物送達によって受容体発現の喪失を引き起こすだけの化合物の送達を考える場合、サイトカイン受容体機能の促進剤についても、上記の炎症疾患、アレルギー疾患および自己免疫疾患の治療を想到することができる。
従って本発明の化合物は、非常に多様な炎症性および免疫調節性の障害および疾患の、アレルギー状態、アトピー性状態ならびに自己免疫病の治療、予防、改善、管理またはリスク低下において有用である。ある具体的な実施形態では本発明は、関節リウマチまたは乾癬性関節炎などの自己免疫疾患の治療、予防、改善、管理またはリスク低下への当該化合物の使用に関するものである。
別の態様では、本発明を用いて、CCR−2などのケモカイン受容体の特異的作動薬または拮抗薬の候補剤を評価することができる。従って本発明は、ケモカイン受容体の活性を調節する化合物に関するスクリーニングアッセイの準備および実行における上記化合物の使用に関するものである。例えば本発明の化合物は、より強力な化合物についての優れたスクリーニング手段である受容体突然変異体を単離するのに有用である。さらに、本発明の化合物は、例えば競争的阻害によって、他の化合物がケモカイン受容体に結合する部位を確認または決定するのに有用である。本発明の化合物はまた、CCR−2などのケモカイン受容体の特異的調節剤の候補剤を評価する上で有用である。当業界において認められているように、これら受容体に対して高い親和性を有する非ペプチド系(代謝に対して耐性の)化合物がなかったことで、上記ケモカイン受容体の特異的作動薬および拮抗薬を十分に評価することができなかった。そこで本発明の化合物は、そのような目的のために販売される商業的製品となるものである。
本発明はさらに、ヒトおよび動物におけるケモカイン受容体活性を調節するための医薬品の製造方法であって、本発明の化合物と医薬用の担体もしくは希釈剤とを組み合わせる段階を有してなる方法に関するものでもある。
本発明はさらに、レトロウィルス、特にヘルペスウィルスまたはヒト免疫不全ウィルス(HIV)による感染の治療、予防、改善、管理またはリスク低下ならびにAIDSなどの結果的に生じる病的状態の治療および発症遅延における本発明の化合物の使用に関するものでもある。AIDSの治療またはHIV感染の予防もしくは治療には、症候性および無症候性の両方のAIDS、ARC(AIDS関連の合併症)ならびにHIVに対する実際または潜在的曝露という広範囲のHIV感染状態の治療が含まれるものと定義されるが、それに限定されるものではない。例えば本発明の化合物は、例えば輸血、臓器移植、体液交換、噛みつき、偶発的な注射針突き刺しまたは手術時の患者血液に対する曝露などによるHIVへの曝露が疑われる過去の事象があった後における、HIVによる感染の治療において有用である。
本発明の好ましい態様では、標的細胞のCCR−2等のケモカイン受容体へのケモカインの結合を阻害する方法で本発明の化合物を使用することができ、その方法においては、前記ケモカインのケモカイン受容体への結合を阻害する上で有効な量の前記化合物と標的細胞とを接触させる段階がある。
上記の方法で治療される患者は、ケモカイン受容体活性の調節が望まれる哺乳動物、好ましくはヒト(男性または女性)である。本明細書で使用される「調節」とは、拮抗、作動、部分的拮抗、逆作動および/または部分的作動を含むものである。本発明の好ましい態様においては、調節とはケモカイン受容体活性の拮抗を指す。「治療上有効量」という用語は、研究者、獣医、医師その他の臨床関係者が追求している組織、系、動物またはヒトの生理的もしくは医学的応答を引き出すだけの当該化合物の量を意味する。
本明細書で使用される「組成物」という用語は、所定量で所定の成分を含有するもの、ならびに直接もしくは間接に所定の成分を所定量で組み合わせることで得られるものを含むものである。「製薬上許容される」とは、担体、希釈剤または賦形剤が、製剤における他の成分と適合性であり、その製剤の投与を受ける患者に対して有害性があってはならないことを意味するものである。
化合物の「投与」という用語は、本発明の化合物を、処置を必要とする者に対して与えることを意味するものと理解すべきである。
本明細書で使用する場合、「治療」という用語は、上記状態の治療ならびに防止もしくは予防療法の両方を指すものである。
ケモカイン受容体活性を調節し、それによって喘息およびアレルギー疾患などの炎症性および免疫調節性の障害および疾患ならびに関節リウマチおよびアテローム性動脈硬化などの自己免疫病そして前述の病気を治療、予防、改善、管理またはリスク低下するための併用療法としては、本発明の化合物とそのような用途が知られている他の化合物との組み合わせが例として挙げられる。
例えば、炎症の治療、予防、改善、管理またはリスク低下では、オピエート作動薬、5−リポキシゲナーゼ阻害薬などのリポキシゲナーゼ阻害薬、シクロオキシゲナーゼ−2阻害薬などのシクロオキシゲナーゼ阻害薬、インターロイキン−1阻害薬などのインターロイキン阻害薬、NMDA拮抗薬、一酸化窒素阻害薬もしくは一酸化窒素合成阻害薬、非ステロイド系抗炎症薬またはサイトカイン抑制抗炎症薬などの抗炎症薬もしくは鎮痛薬との併用、例えばアセトアミノフェン、アスピリン、コデイン、エンブレル(embrel)、フェンタニル、イブプロフェン、インドメタシン、ケトロラク(ketorolac)、モルヒネ、ナプロキセン、フェナセチン、ピロキシカム、ステロイド系鎮痛薬、スフェンタニル(sufentanyl)、サンリンダク(sunlindac)、テニダップ(tenidap)などの化合物との併用で、本発明の化合物を用いることができる。同様に、本発明の化合物は、疼痛緩和剤;カフェイン、H2−拮抗薬、シメチコン、水酸化アルミニウムもしくは水酸化マグネシウムなどの増強剤;フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、シュードフェドリン(pseudophedrine)、オキシメタゾリン、エピネフリン、ナファゾリン、キシロメタゾリン、プロピルヘキセドリンもしくはレボ−デスオキシ−エフェドリンなどの鬱血除去薬;コデイン、ヒドロコドン、カラミフェン、カルベタペンタンもしくはデキストラメトルファン(dextramethorphan)などの鎮咳薬;利尿薬;ならびに鎮静性もしくは非鎮静性抗ヒスタミン剤とともに投与することができる。
同様に本発明の化合物は、本発明の化合物が有用である疾患または状態の治療/予防/抑制または改善において使用される他の薬剤と併用することができる。そのような他薬剤は、その薬剤について通常使用される経路および量で、本発明の化合物と同時にまたは順次に投与することができる。本発明の化合物を1以上の他薬剤と同時に用いる場合、本発明の化合物とともにそのような他薬剤を含む医薬組成物が好ましい。従って、本発明の医薬組成物には、本発明の化合物に加えて1以上の他の有効成分も含有するものが含まれる。
別個に投与するかまたは同じ医薬組成物で投与される、本発明の化合物と併用可能な他の有効成分の例としては、(a)米国特許第5510332号、WO95/15973、WO96/01644、WO96/06108、WO96/20216、WO96/22966、WO96/31206、WO96/40781、WO97/03094、WO97/02289、WO98/45656、WO98/53814、WO98/53817、WO98/53818、WO98/54207およびWO98/58902に記載のようなVLA−4拮抗薬;(b)ベクロメタゾン、メチルプレドニソロン、ベタメタゾン、プレドニソン、デキサメタゾンおよびヒドロコルチゾンなどのステロイド類;(c)シクロスポリン、タクロリマス(tacrolimus)、ラパマイシン(rapamycin)および他のFK−506型免疫抑制剤などの免疫抑制剤;(d)ブロモフェニラミン、クロルフェニラミン、デキスクロルフェニラミン、トリプロリジン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルピラリン、トリペレナミン、ヒドロキシジン、メトジラジン、プロメタジン、トリメプラジン、アザタジン(azatadine)、シプロヘプタジン、アンタゾリン、フェニラミン、ピリラミン、アステミゾール、テルフェナジン、ロラタジン(loratadine)、デスロラタジン、セチリジン(cetirizine)、フェクソフェナジン(fexofenadine)、デスカルボエトキシロラタジンなどの抗ヒスタミン類(H1−ヒスタミン拮抗薬);(e)β2−作動薬(テルブタリン、メタプロテレノール、フェノテロール、イソエタリン、アルブテロール、ビトルテロールおよびピルブテロール)、テオフィリン、クロモリンナトリウム、アトロピン、臭化イプラトロピウム、ロイコトリエン拮抗薬(ザフィルルカスト(zafirlukast)、モンテルカスト(montelukast)、プランルカスト(pranlukast)、イラルカスト(iralukast)、ポビルカスト(pobilukast)、SKB−106203)、ロイコトリエン生合成阻害薬(ジロイトン(zileuton)、BAY−1005)などの非ステロイド系抗喘息薬;(f)プロピオン酸誘導体(アルミノプロフェン(alminoprofen)、ベノキサプロフェン、ブクロキシル酸(bucloxic acid)、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルプロフェン(fluprofen)、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン(miroprofen)、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸およびチオキサプロフェン(tioxaprofen))、酢酸誘導体(インドメタシン、アセメタシン、アルクロフェナク、クリダナク、ジクロフェナク、フェンクロフェナック、フェンクロジン酸(fenclozic acid)、フェンチアザク、フロフェナク(furofenac)、イブフェナック、イソキセパック、オキシピナク(oxpinac)、スリンダク、チオピナク(tiopinac)、トルメチン、ジドメタシン(zidometacin)およびゾメピラク)、フェナム酸(fenamic acid)誘導体(フルフェナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ニフルム酸およびトルフェナム酸)、ビフェニルカルボン酸誘導体(ジフルニサルおよびフルフェニサル(flufenisal))、オキシカム類(イソキシカム、ピロキシカム、スドキシカム(sudoxicam)およびテノキシカム)、サリチル酸類(アセチルサリチル酸、スルファサラジン)およびピラゾロン類(アパゾン、ビズピペリロン(bezpiperylon)、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン)などの非ステロイド系抗炎症剤(NSAID);(g)シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害薬;(h)ホスホジエステラーゼIV型(PDE−IV)の阻害薬;(i)他のケモカイン受容体、特にCCR−1、CCR−2、CCR−3、CXCR−3およびCCR−5の拮抗薬;(j)HMG−CoAレダクターゼ阻害薬(ロバスタチン、シンバスタチン(simvastatin)およびプラバスタチン(pravastatin)、フルバスタチン(fluvastatin)、アトルバスタチン(atorvastatin)、ロスバスタチンおよび他のスタチン類)、金属封鎖剤(コレスチラミンおよびコレスチポール)、コレステロール吸収阻害剤(エゼチミベ(ezetimibe))、ニコチン酸、フェノフィブリン酸(fenofibric acid)誘導体(ゲムフィブロジル、クロフィブレート、フェノフィブレートおよびベンザフィブレート(benzafibrate))およびプロブコールなどのコレステロール低下剤;(k)インシュリン、スルホニル尿素類、ビグアニド類(メトホルミン)、α−グルコシダーゼ阻害薬(アカルボース)およびグリタゾン類(glitazones)(トログリタゾン(troglitazone)およびピオグリタゾン(pioglitazone))などの抗糖尿病薬;(l)インターフェロンβ(インターフェロンβ−1α、インターフェロンβ−1β)の製剤;(m)5−アミノサリチル酸およびそれのプロドラッグ、アザチオプリンおよび6−メルカプトプリンなどの代謝拮抗剤ならびに細胞毒性癌化学療法薬などの他の化合物などがあるが、これらに限定されるものではない。
第2の有効成分に対する本発明の化合物の重量比は変動し得るものであって、各成分の有効用量によって決まる。通常は、それぞれの有効用量を用いる。そこで例えば、本発明の化合物をNSAIDと併用する場合、NSAIDに対する本発明の化合物の重量比は、約1000:1〜約1:1000、好ましくは約200:1〜約1:200の範囲である。本発明の化合物および他の有効成分の併用も、概して上記の範囲内であるが、各場合について、各有効成分の有効用量を用いるべきである。
そのような組み合わせにおいて、本発明の化合物および他の活性薬剤は、別個または併用で投与することができる。さらに、1種類の薬剤の投与を、他の薬剤の投与の前、同時または後に行うことができる。
本発明の化合物は、経口投与、非経口投与(例:筋肉、腹腔内、静脈、ICV、大槽内の注射もしくは注入、皮下注射またはインプラント)、吸入噴霧投与、経鼻投与、膣投与、直腸投与、舌下投与または局所投与することができ、単独もしくは組み合わせて、各投与経路に適した従来の無毒性の製薬上許容される担体、補助剤および媒体を含む好適な単位製剤に製剤することができる。マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、サルなどの温血動物の治療以外に、本発明の化合物は、ヒトでの使用において有効である。
本発明の化合物を投与するための医薬組成物は簡便には、単位製剤で提供することができ、製薬業界で公知のいずれかの方法によって調製することができる。いずれの方法にも、1以上の補助成分を構成する担体と有効成分とを組み合わせる段階がある。医薬組成物は通常、有効成分を液体担体もしくは微粉砕固体担体またはその両方と均一かつ十分に混和し、必要に応じて、得られた物を所望の製剤に成形することで製造される。医薬組成物には、対象の活性化合物を、疾患のプロセスまたは状態に対して所望の効果を発揮するだけの量で含有させる。本明細書で使用する場合、「組成物」という用語は、所定量で所定の成分を含有するもの、ならびに直接もしくは間接に所定の成分を所定量で組み合わせることで得られるものを含むものである。
有効成分を含む医薬組成物は、例えば錠剤、トローチ、ロゼンジ剤、水系もしくは油系の懸濁液、分散性粉体もしくは粒剤、乳濁液、硬もしくは軟カプセルまたはシロップもしくはエリキシル剤などの経口用に適した剤型とすることができる。経口投与用組成物は、医薬組成物の製造に関して当業界で公知のいずれかの方法に従って製造することができ、そのような組成物には、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤から成る群から選択される1以上の薬剤を含有させて、医薬的に見た目および風味が良い製剤を提供することができる。錠剤は、錠剤製造に好適な無毒性の製薬上許容される賦形剤との混合で有効成分を含有する。これらの賦形剤には例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウムもしくはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;コーンスターチもしくはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;デンプン、ゼラチンもしくはアカシアなどの結合剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸もしくはタルクなどの潤滑剤などがあり得る。錠剤は未コーティングとすることができるか、あるいは公知の方法によってコーティングを施して、消化管での崩壊および吸収を遅延させ、それによって比較的長期間にわたって持続的作用を提供するようにすることができる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を用いることができる。それにはさらに、米国特許第4256108号、同4166452号および同4265874号に記載の方法によってコーティングを施して、徐放用の浸透圧性治療用錠剤を製剤することができる。
経口投与用製剤は、有効成分を例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンなどの不活性固体希釈剤と混和した硬ゼラチンカプセルとして、あるいは有効成分を例えば落花生油、液体パラフィンもしくはオリーブ油などの水系もしくは油系媒体と混和した軟ゼラチンカプセルとして提供することもできる。
水系懸濁液は、水系懸濁液の製造に好適な賦形剤と混和した形で活性材料を含む。そのような賦形剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガムなどの懸濁剤がある。分散剤または湿展剤には、レシチンなどの天然ホスファチド、あるいは例えばポリオキシエチレンステアレートなどのアルキレンオキサイドと脂肪酸との縮合生成物、またはヘプタデカエチレンオキシセタノールなどのエチレンオキサイドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートなどのエチレンオキサイドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、または例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートなどのエチレンオキサイドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物があり得る。水系懸濁液には、例えばp−ヒドロキシ安息香酸のエチルもしくはn−プロピルエステルなどの1以上の保存剤、1以上の着色剤、1以上の香味剤、ショ糖もしくはサッカリンなどの1以上の甘味剤を含有させることもできる。
油系懸濁液は、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油などの植物油または液体パラフィンなどの鉱油中に有効成分を懸濁させることで製剤することができる。油系懸濁液には、蜜ロウ、硬パラフィンもしくはセチルアルコールなどの増粘剤を含有させることができる。上記のような甘味剤および香味剤を加えて、風味の良い経口製剤を得ることができる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を加えることで防腐することができる。
水を加えることで水系懸濁液を調製する上で好適な分散性粉体および粒剤では、有効成分を、分散剤もしくは湿展剤、懸濁剤および1以上の保存剤と混合する。好適な分散剤もしくは湿展剤および懸濁剤の例としては、前述したものがある。例えば甘味剤、香味剤および着色剤などの別の賦形剤を存在させることもできる。
本発明の医薬組成物はまた、水中油型乳濁液の形とすることもできる。油相は、オリーブ油もしくは落花生油などの植物油または液体パラフィンなどの鉱油、あるいはそれらの混合物とすることができる。好適な乳化剤には、アカシアガムもしくはトラガカントガムなどの天然ガム;例えば大豆レシチンなどの天然ホスファチド;ならびに、ソルビタンモノオレエートなどの脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導されるエステルもしくは部分エステル、および例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどのエチレンオキサイドと前記部分エステルとの縮合生成物があり得る。乳濁液にはさらに、甘味剤および香味剤を含有させることもできる。
シロップおよびエリキシル剤は、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ソルビトールまたはショ糖などの甘味剤を加えて製剤することができる。そのような製剤には、粘滑剤、保存剤ならびに香味剤および着色剤を含有させることもできる。
医薬組成物は、無菌の注射用水系もしくは油系懸濁液の形とすることができる。この懸濁液は、上記の好適な分散剤もしくは湿展剤および懸濁剤を用いて、公知の方法に従って製剤することができる。無菌注射製剤は、例えば1,3−ブタンジオール溶液のように、無毒性の非経口的に許容される希釈剤もしくは溶媒中の無菌注射用液剤または懸濁液とすることもできる。使用可能な許容される担体および溶媒には、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液などがある。さらに、従来から溶媒または懸濁媒体として、無菌の固定油が使用されている。それに関しては、合成モノもしくはジグリセリドなどのいかなる種類の固定油も使用可能である。さらに、オレイン酸などの脂肪酸を注射剤の製剤に使用することができる。
本発明の化合物は、薬剤の直腸投与用の坐剤の形で投与することもできる。そのような組成物は、常温では固体であるが直腸体温では液体となることで、直腸で融解して薬剤を放出する好適な無刺激性賦形剤と該薬剤とを混和することで製剤することができる。そのような材料には、カカオ脂およびポリエチレングリコール類がある。
局所用には、本発明の化合物を含むクリーム、軟膏、ゼリー、液剤または懸濁液などを用いる(この投与法に関して、局所投与には含嗽液およびうがい剤が含まれる)。
本発明の医薬組成物および方法にはさらに、上記の病的状態の治療に通常用いられる前述のような他の治療上活性な化合物を含ませることができる。
ケモカイン受容体調節が必要な状態の治療、予防、改善、管理またはリスク低下では、適切な用量レベルは通常、約0.01〜500mg/kg/日であり、それは単回または複数回で投与することができる。好ましくは、用量レベルは約0.1〜約250mg/kg/日であり、より好ましくは約0.5〜約100mg/kg/日である。好適な用量レベルは、約0.01〜250mg/kg/日、約0.05〜100mg/kg/日、または約0.1〜50mg/kg/日とすることができる。この範囲内で、用量を0.05〜0.5、0.5〜5または5〜50mg/kg/日とすることができる。経口投与の場合、有効成分を1.0〜1000mg含む錠剤、好ましくは有効成分を2.0〜500mg、より好ましくは3.0〜200mg、特には1、5、10、15、20、25、50、75、100、150、175、200、250、300、400、500、600、750、800、900および1000mg含む錠剤の形で組成物を提供して、治療を受ける患者への用量を症状に応じて調節する。その化合物は、1日当たり1〜4回、好ましくは1日当たり1回もしくは2回の投与法で投与することができる。
しかしながら、特定の患者についての具体的な用量レベルおよび投与回数は変動し得るものであって、使用する具体的化合物の活性、代謝安定性およびその化合物の作用期間の長さ、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与の形態および時刻、排泄速度、併用薬剤、特定の状態の重度、治療を受けている宿主などの多様な要素によって決まることは明らかであろう。
本発明の化合物の製造方法をいくつか、以下の図式および実施例に示してある。出発原料は、公知の方法によって製造されるか、あるいは図示の方法に従って製造される。
本発明の化合物のいくつかの製造方法を下記の図式および実施例に示してある。原料は市販されているか、文献における公知の手順によって、または示した方法に従って製造される。本発明はさらに、上記で定義の式Iの化合物の製造方法であって、式(II)、式(III)および式(IV)の化合物、あるいは式(V)、式(VI)および式(IV)の化合物、あるいは式(VII)および式(IV)の化合物を組み立てる上での多くの異なる手順を含む方法を提供するものである。
Figure 0003780291
式中、R、R、R、R、R10およびXは式Iで定義の通りであり;R10aは、水素または保護基として働くメチル、エチル、t−ブチルもしくはベンジルなどのアルキル基を表し;Rは、水素またはBocもしくはトリフルオロ酢酸エステルなどのアミン保護基(Greene, T; Wuts, P .G. M. Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, Inc., New York, NY 1991)を表す。式IIIおよび式VIIで点線が示してある2個の炭素間の結合は、式Iで定義のような単結合または二重結合のいずれかを表す。
式II、IIIおよびIVの中間体を利用して標的化合物を構築する一つの一般的方法を図式1に示してある。N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基およびDMAPなどの触媒の存在下でのPyBrOP等の標準的なアミド結合形成反応条件下における酸IIIaとアミンIVのカップリングによって、中間体1−1を得る。Boc保護基の脱離によって、アミン1−2を得る。水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムまたは水素化ホウ素シアノナトリウムなどの水素化ホウ素化合物存在下での1−2のケトンIIによる還元的アルキル化によって、式Iaの化合物を得る。留意すべき点として、RまたはR10が水素以外である場合、前記還元的アミノ化段階からジアステレオマーの混合物が得られる(Eliel, E. E., Wilen, S. H., Stereochemistry of Organic Compounds, John Wiley & Sons, Inc., New York)。これらは、分離の性質に応じて順相、逆相またはキラルカラムを用いるクロマトグラフィーによってそれらの成分に分離することができる。化合物Iaはさらに、アルデヒドによる還元的アルキル化または例えばアルキルハライドによるアルキル化によって、さらに式Iの化合物とすることができる。
Figure 0003780291
場合により、中間体1−1には修飾を施してから1−2とする必要があることがある。例えば(下記参照)、5−アザテトラヒドロイソキノリン部分(1−1におけるRは存在しない)のそれのN−オキサイド(R=O)への酸化をこの段階で簡便に行って、1−1aを得ることができる。それは、mCPBAなどの各種酸化剤を用いて行うことができる。化合物1−1aを図式1での1−1と同様にして用いてIaを得ることができる。
Figure 0003780291
式II、IIIおよびIVの断片が関与する別途構築手順を図式1Aに示してある。水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムまたは水素化ホウ素シアノナトリウムなどの水素化ホウ素存在下に、アミンIIIbをケトンIIで還元的にアルキル化して、2級アミン1−3を得る。トリエチルアミンなどの塩基存在下に無水トリフルオロ酢酸で処理することで組み込むことができるトリフルオロアセトアミド基(R12=COCF)などの多くの保護基のいずれかを用いて、アミン基の保護を行うことができる。次に、得られた化合物1−4のエステル官能基を、R10aの性質に応じた条件を用いて開裂させる。例えば、Pd/炭素などの触媒を用いる水素化分解によってベンジルエステルを開裂させて、式VIIの断片を得る。N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基およびDMAPなどの触媒存在下でのPyBrOPなどの標準的なアミド結合形成反応条件下での酸VIIとアミンIVのカップリングによって、中間体1−5を得る。別法として、酸VIIをそれの相当する酸塩化物に変換し、トリエチルアミンなどの塩基存在下にアミンIVで処理して1−5を得ることができる。保護基(R12)の脱離による化合物Iaの取得は、保護基の性質に応じて各種方法で行うことができる。例えばトリフルオロ酢酸エステル基を、過剰の水素化ホウ素ナトリウムで処理することで、あるいは水酸化リチウムなどの塩基で処理することで脱離させることができる。
Figure 0003780291
別法として、図式1Aからの中間体1−3を図式1Bに示した方法でより直接的に得ることができる。このようにして、アミンIIIcを水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムまたは水素化ホウ素シアノナトリウムなどの水素化ホウ素存在下にケトンIIで還元的にアルキル化して、2級アミン1−3aを得る。LDAなどの塩基で処理することで、エノレート1−3aを得て、それをアルキルハライド、アルデヒド、ケトンなど(これらに限定されるものではない)の多様な求電子剤でアルキル化することができる。図式1Aに示したものと同じ段階を用いて、得られた化合物1−3を式IまたはIaの化合物とすることができる。
Figure 0003780291
図式1および1A〜1Bに従った組み立て法以外に、式IV、VおよびVIIの中間体を用いて式Iの化合物を製造することができる(図式2)。このプロトコールによれば、公知のケト酸VIaを、オルトギ酸トリメチル、メタノールおよびトルエンスルホン酸などの酸触媒を用いて、同時にジメチルアセタール−エステルVIbに変換する。LDAなどの塩基およびアルキルハライドなどの求電子剤を用いて2−1のアルキル化を行って、2−2を得ることができる。NaOHなどの塩基と次にHClなどの酸で処理することで、メチルエステルの加水分解およびジメチルアセタール保護基の脱離を行うことができる。得られた酸VIbを、各種条件を用いてアミンIVにカップリングさせることができる。例えば酸VIbは、オキサリルクロライドおよび触媒量のDMFでそれの相当する酸塩化物に変換し、次にアミンIVで処理することができる。アミド2−3をキラルHPLCを用いて分割して、単一のエナンチオマー2−3aを得ることができる。例えばNaB(OAc)Hを用いた2−3aのアミンVによる還元的アミノ化によって標的化合物Iaが得られ、適切であればそれを図式1に示した方法に従ってさらに修飾して化合物Iとすることができる。留意すべき点として、上記の変換で形成される化合物Iaは最初は1,3−シス−および1,3−トランスジアステレオマー異性体の混合物として得られた。それらは、分取TLC、カラムクロマトグラフィーおよびキラルHPLCなどの各種法法でここの単一ジアステレオマー異性体に分離して、図示した好ましい1,3−シス−異性体Iaを得ることができると考えられる。
Figure 0003780291
Figure 0003780291
ホモキラル2−3aを得る別経路では、図式2Aに示したアミノ酸IIIdの酸化が関与する。この変換は酸化剤としてNBSを用いることで行うことができる。得られたケト酸VIcはこのようにして単一のエナンチオマーとして得られ、それを次に、中間体2−3aとし、最終的に図式2に示した方法に従って化合物IaおよびIとすることができる。
Figure 0003780291
シクロペンタン核断片IIIは多くの方法で製造することができる。それらの一つを図式3、3aおよび3bに示してある。図式3によれば、市販のホモキラルラクタム3−1を水素化し、飽和3−2をN,N−ジメチルアミノピリジンなどの好適な触媒存在下にジ−tert−ブチルジカーボネートで処理する。次に、好適なアルコールR10a−OH存在下でのアミド結合の塩基触媒開裂によって、個々のエステルIIIeを得る。好ましくはジオキサンなどの非プロトン性溶媒中HClなどの酸でBoc−保護基を脱離させて、アミンIIIfを塩の形で得る。このアミンをベンゾフェノンイミンと混合すると、個々のシフ塩基IIIgが形成され、それは簡単な濾過によって塩化アンモニウムを除去することで純粋な形で得ることができる。
Figure 0003780291
LDAなどの強塩基を用いてエステルIIIgから形成されたエノレートを、アルキルハライドR−XならびにアルデヒドR1aCHOまたはケトンR1a2aCOと反応させて、中間体IIIh,3−4およびIIIi,3−5をそれぞれ得ることができる(図式3A)。これらの反応によって、個々のシス−(IIIhおよびIIIi)およびトランス−(3−4および3−5)ジアステレオマー異性体の混合物が得られ、それらを好適なクロマトグラフィーによって分離することができる。ほとんどの場合、失活シリカゲルでの順相フラッシュクロマトグラフィーを行って奏功させることができる。
Figure 0003780291
次に、所望のシスジアステレオマー異性体IIIhおよびIIIiをHClなどの酸で処理してイミン基の加水分解を促進し、得られたアミノ基IIIjを例えばtert−ブトキシカルボニルアミドの形で好適に保護することができる(図式3B)。中間体IIIkに存在するエステル基を開裂させて酸IIIlを得ることができる。使用される手順は、エステルの性質に応じて決まる。例えばベンジルエステルは、水素化分解によって開裂させることができ、tert−ブチルエステルは酸性条件下で開裂可能であり、アルキルエステルは酸性条件または塩基性条件下で加水分解することができる。
Figure 0003780291
留意すべき点として、図式1でIIIaに代えて化合物IIIlを用いることができ、図式1AでIIIbに代えてIIIjを用いることができ、図式1BでIIIcに代えてIIIfを用いることができる(唯一異なる点は、シクロペンタン環が完全飽和と定義されていることである)。III型の化合物の別途製造方法を図式3Cに示してある。この経路によれば、酸触媒存在下にメチルまたはベンジルアルコールなどの適切なアルコールを用いて、市販のIIImをエステルIIInに変換する。BocOで処理することによるIIInにおけるアミンの保護により、IIIoが得られる。リチウムヘキサメチルジシラジド(LiHMDS)などの塩基およびアルキルハライドなどの求電子剤を用いるアルキル化によってIIIpが得られ、その場合に得られるジアステレオマーは通常はシス−1,3−異性体である。シス/トランス異性体の分離は、この時点で行うことができるか、あるいはその後の段階でカラムクロマトグラフィーを用いて行うことができる。所望に応じて、Pd/Cなどの触媒を用いる水素化によってIIIqを得る。R10がベンジルである場合、IIIpの水素化によって直接IIIrが得られると考えられる。別の方法では、IIIqをNaOHによる処理等の各種条件を用いて加水分解して、IIIrを得ることができる。所望に応じて、IIIrをHClまたはTFAで処理して、IIId(図式2aで使用)を得ることができる。
Figure 0003780291
5−アザ−テトラヒドロイソキノリン断片IVは、マルクスらの文献法(MarCoux, J-F. et al., J. Chem. Lett., 2000, 2(15), 2339-2341)に従う等のいくつかの方法で製造することができる。別法として、断片IVは図式4に示した方法に従って製造することができる。通常は市販品を得ることができる化合物4−1を臭素化して(Br、AcOH)、4−2を得る。金属ハロゲン交換(NaH、t−ブチルリチウム)と次にDMFでの処理によって、アルデヒド4−3を得る。アルデヒド基のニトリルへの変換を、ギ酸ナトリウム、ヒドロキシルアミン塩酸塩およびギ酸を用いて行うことができる。得られたニトリル4−4をオキシ塩化リンで処理して、2−クロロピリジン4−5を得ることができる。クロロ基の置き換えを、マロン酸ジアルキルのナトリウム塩を用いて行うことができる。4−6のニトリル基の水素およびラネーNi触媒による還元に伴って起こる環化により、化合物4−7が得られる。エステルに応じて各種方法で脱炭酸を行うことができる。図式4に示した場合では、t−ブチルエステルをTFAで脱炭酸して、4−8を得る。還元(BH)とそれに続くBocOを用いた取得アミンの保護によって4−9を得て、それを簡便に精製することができる。Boc保護基の脱離によるIVaの取得を、ジオキサンもしくは他の何らかの溶媒中の乾燥HClでの処理等の各種方法で行うことができる。
Figure 0003780291
IV型の化合物も、図式4Aに従って製造することができると考えられる。市販の4−10をKCOなどの塩基存在下にヨウ化メチルでメチル化して、4−11を得ることができる。メタノール中NH存在下での保護ピペリジノンによる環状付加によって、5−アザテトラヒドロイソキノリン4−12が得られる(R22はベンジルまたはベンゾイルなどの各種保護基であることができる)。水素およびPd/Cなどの触媒による化合物4−12のニトロ基の水素化によって、4−13を得る。ジアゾニウム塩形成とそれに続く硫酸との加熱によって、5−アザ−7−ヒドロキシテトラヒドロイソキノリン4−14を得る。保護基R22の脱離を、R22の性質に応じて各種方法で行う。R22がベンジルである場合、HClおよびPd/Cなどの触媒の存在下での水素化を用いることができる。R22がベンゾイルである場合、濃HCl溶液中で加熱することで加水分解を行うことができる。4−15上へのBoc保護基の組み込みをBocOを用いて容易に行って、4−16を得ることができる。次に、各種R23を組み込んでエーテルを形成することができる(図式4B参照)。得られた化合物4−17上のBoc保護基を最後に、HClまたはTFAで脱離させてIVbを得ることができる。別法として、化合物4−14自体をエーテルに変換することができる(図式4Bに従って)。得られたエーテル4−18を、上記の方法に従ってR22の脱離によって化合物IVbに変換することができる。
Figure 0003780291
図式4Aにおける5−アザ−7−ヒドロキシテトラヒドロイソキノリン4−14および4−16を各種エーテルに変換することができる(図式4B参照)。アルキルハライドおよび塩基(KCO、NaOHまたはNaHなど)からアルキルエーテルを形成して、化合物4−19および4−22を得ることができる。最初にキサントゲン酸メチルを形成し(NaH、CS;MeI)、次に1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(またはNBS)およびBF/ピリジン溶液の順で処理することでトリフルオロメチルエーテルを形成して4−20を得ることができる。酢酸銅(II)およびトリエチルアミン存在下でのアリールボロン酸の反応等の多くの方法によってアリールエーテルを製造して、化合物4−21を得ることができる。
Figure 0003780291
がハライドである化合物IV(IVc)は、図式4Cに従って製造することができる。ジアゾニウム塩を介する従来からの手順に従って、化合物4−13をハライド4−22に変換することができる。別法として、好適に保護されたピペリジノンへの公知の環状付加反応を用いることができる。保護基R22の脱離を、前述の方法に従って行うことができる。
Figure 0003780291
進んだ(advanced)中間体への組み込み後、断片IVcをさらに修飾して、7−アリール−5−アゾテトラヒドロイソキノリン含有類縁体を製造することができる(図式4D)。それは、Pd(OAc)などの遷移金属触媒を介した5−アザ−7−ハロテトラヒドロイソキノリン中間体1−5aのアリールボロン酸(またはアリールスタンナン)へのカップリングによって行うことができる。
Figure 0003780291
断片IIによって代表される種類の化合物は、多くの場合市販されていたが、場合によっては製造が必要であった。例えば、XがCH、S、O、またはNP(P=保護基)である化合物IIa(図式5)は市販されている。化合物は、LDAなどの塩基による脱プロトンおよびアルキルハライドによるアルキル化によって容易に修飾して、R基(R基はアルキル基である)を有するIIbとすることができる(テトラヒドロピラン−4−オンが関与する公表された手順については、J. Am. Chem. Soc., 1991, 113, 2079-2089参照)。前記の図式に示した方法に従って、化合物IIbを最終標的化合物に組み込むことができる。場合により、Rのさらなる修飾を行うことができる。例えば、Rがアリル基である場合、酸化的開裂(O;DMSまたは別の方法)によってジカルボニル化合物IIcが得られ、それについて図式5Aに示した二重還元的アミノ化環化手順を行うことができる。
Figure 0003780291
Figure 0003780291
がアルコキシ基であるケトンIIdの合成について、図式5Bに詳細に示してある。それによれば、市販の5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピラン(5−1)をメタノール中m−クロロ過安息香酸で処理して、直接変換を行って5−21とする。水素化ナトリウムなどの塩基存在下で前記2級アルコールを適切なアルキルハライドR25Xでアルキル化することで、エーテル5−3を得る。酸性条件下でのアセタールの脱保護によって、所望のケトンIIdを得る。このようにして、多くの3−アルコキシ誘導体を合成することができる。別法として、5−2自体を脱保護して、3−ヒドロキシ−テトラヒドロピラン−4−オンIIeを得ることができる。それ以上の詳細ならびに実施例については、実験のセクションに記載されている。
Figure 0003780291
別法として、図式5Cに従って不斉的に中間体5−2を製造することができる。KHMDSなどの塩基で処理して生成したエノレートを無水安息香酸で捕捉することで、エノール安息香酸化合物5−4をケトンIIfから製造することができる。イアンらの報告(Yian Shi, et al., J. Org. Chem. 2001, 66, 1818-1826)に記載の条件に従って不斉酸化を行って、5−6を主として単一異性体として得ることができる。メタノール中CSAなどの酸で処理することで、エポキシドの開環とジメチルアセタールの形成をワンポットで行って、5−2aを得る。糖触媒5−5を適切に選択することで、5−2のいずれかのエナンチオマーを得ることができると考えられる。
Figure 0003780291
V型の化合物は多くの場合、市販されている。あるいは化合物Vは、図式6に従って中間体IIから製造することができる。NaB(OAc)HまたはNaBHCNなどのハイドライド源を用いるアミノジフェニルメタンなどのアミンによるIIの還元的アミノ化によって6−1を得る。必要に応じて、キラル酸およびキラルHPLCを用いた結晶化等の各種手段によって、化合物6−1を個々の異性体に分割することができる。触媒(Pd/Cなど)存在下に水素によってジフェニルメチル保護基を脱離させることで、下位部分Vを得る。
Figure 0003780291
場合により、前記反応図式を行う順序を変えて、反応を促進したり、あるいは望ましくない反応生成物を回避することができる。以下の実施例は、さらなる説明のみを目的として提供されるものであり、開示の発明を限定するものではない。
溶液の濃縮は、減圧下にロータリーエバポレータで行った。フラッシュクロマトグラフィーは、シリカゲル(230〜400メッシュ)で行った。MPLCとは、中圧液体クロマトグラフィーを指し、別段の断りがない限りはシリカゲル固定相で行った。NMRスペクトラムは、別途に記載がない限りCDCl溶液で得たものである。カップリング定数(J)はヘルツ(Hz)単位である。略称:ジエチルエーテル(エーテル)、トリエチルアミン(TEA)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、飽和水系(飽和)、室温(rt)、時間(h)、分(min)。
以下は、下記の実施例で使用されるか、市販されていない場合がある下記実施例で使用される化合物に代わるものとなり得る化合物の製造に関する代表的手順である。
場合により、前記反応図式を行う順序を変えて、反応を促進したり、あるいは望ましくない反応生成物を回避することができる。以下の実施例は、さらなる説明のみを目的として提供されるものであり、開示の発明を限定するものではない。
溶液の濃縮は、減圧下にロータリーエバポレータで行った。フラッシュクロマトグラフィーは、シリカゲル(230〜400メッシュ)で行った。NMRスペクトラムは、別途に記載がない限りCDCl溶液で得たものである。カップリング定数(J)はヘルツ(Hz)単位である。略称:ジエチルエーテル(エーテル)、トリエチルアミン(TEA)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、飽和水系(飽和)、室温(rt)、時間(h)、分(min)。
以下は、下記の実施例で使用されるか、市販されていない場合がある下記実施例で使用される化合物に代わるものとなり得る化合物の製造に関する代表的手順である。
中間体1
Figure 0003780291
中間体1は、文献(J. Am. Chem. Soc., 1991, 113, 2079-2089)に記載の手順に従って製造した。
中間体2
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(5.0g、50mmol)およびヘキサメチルホスホルアミド(8.70mL)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液に、リチウムジイソプロピルアミド(31.25mL、2M溶液)のテトラヒドロフラン(125mL)溶液を−78℃でゆっくり加えた。反応混合物を5分間撹拌し、ヨウ化エチル(16.0mL、200mmol)を加えた。混合物を2時間かけて徐々に昇温させて0℃とした。反応混合物を飽和NHCl溶液で反応停止し、エーテルで抽出した(100mLで4回)。エーテル層をブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮し、ヘキサン/酢酸エチル(4:1)で溶離を行うフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、中間体2(1.20g、20%)を得た。
中間体3
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピラン(10.0g、87.5mmol)のメタノール(200mL)中混合物に0℃で、3−クロロ過安息香酸(30.2g、175mmol)のメタノール(50mL)溶液を滴下漏斗から滴下した。得られた溶液を5時間撹拌して、昇温させて室温とした。メタノールを減圧下に除去して、白色固体を得た。取得物を塩化メチレン500mLに溶かし、冷却して0℃とした。その混合物に高撹拌しながら、過剰の固体水酸化カルシウム(50〜60g)を少量ずつ加えた。さらに30分間撹拌した後、混合物をセライト層で濾過し、濾液を減圧下に溶媒留去して、所望の生成物11.62g(82%)を透明油状物として得た。H NMR(500MHz,CDCl)δ3.88〜3.80(m、2H)、3.73〜3.68(m、2H)、3.54〜3.48(m、1H)、3.28(s、3H)、3.27(s、3H)、2.00〜1.93(m、1H)、1.82〜1.77(m、1H)。
段階B
Figure 0003780291
中間体3段階Aからの生成物(9.40g、58.0mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液を窒素下に冷却し(0℃)、それにNaH(2.32g、58.0mmol)をゆっくり加え、得られたスラリーを0℃で1時間撹拌した。ヨウ化メチル(7.22mL、116mmol)を注射器を用いてスラリーに加え、得られた混合物を終夜撹拌して昇温させて室温とした。飽和塩化アンモニウム溶液(200mL)で反応停止し、有機層を分液漏斗を用いて除去した。水層をエーテルで抽出し(150mLで3回)、全ての有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。10%から60%エーテル/ヘキサンの段階的勾配溶離液を用いるフラッシュカラムによって精製を行って、所望の生成物8.46g(83%)を透明油状物として得た。H NMR(500MHz,CDCl)δ3.98(dd、J=2.5、12.4Hz、1H)、3.77(ddd、J=3.5、7.1、10.8Hz、1H)、3.57(dd、J=1.4、12.4Hz、IH)、3.50(dd、J=2.5、11.7Hz、1H)、3.46(s、3H)、3.25(s、3H)、3.22(s、3H)、3.22〜3.20(m、1H)、1.96(ddd、J=4.7、11.8、16.5Hz、1H)、1.75(brdd、J=1.7、14.2Hz、1H)。
段階C
Figure 0003780291
中間体3段階Bからの生成物(3.0g、17.04mmol)のテトラヒドロフラン/水(60mL/10mL)溶液を濃塩酸(6mL)で処理し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下に濃縮してテトラヒドロフランを除去し、水層をエーテルで抽出した(50mLで6回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して、中間体24(1.75g、79%)を透明油状物として得た。H NMR(500MHz、CDCl)δ4.23(ddd、J=1.2、11.4、12.4Hz、1H)、4.15〜4.09(m、1H)、3.82(dd、J=5.95、8.7Hz、1H)、3.74(ddd、J=5.5、8.5、13.6Hz、1H)、3.56(dd、J=8.8、11.3Hz、1H)、3.50(s、3H)、2.61(見かけのdd、J=5.0、8.9Hz、2H)。
中間体4
Figure 0003780291
ヨウ化メチルをヨウ化エチルで置き換えた以外は、この中間体を中間体3と同様にして製造した。MPLC(0%から40%酢酸エチル/ヘキサンの勾配溶離)による精製によって、最終化合物683mg(66%)を透明油状物として得た。
中間体5
Figure 0003780291
NaHPO(24.85g、175.1mmol)および5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピラン(10.0g、87.5mmol)の塩化メチレン(200mL)懸濁液に0℃で、3−クロロ過安息香酸(30.2g、175mmol)の塩化メチレン(50mL)溶液を滴下漏斗を用いて滴下した。得られた溶液を5時間撹拌して、それを昇温させて室温とした。水(200mL)で反応停止し、有機層を分離した。水層を塩化メチレン(200mL)で抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して、中間体5(19.12g、86%)を白色固体として得た。
中間体6
Figure 0003780291
5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピラン(0.5g、4mmol)のアセトニトリル/水(15mL、1:1)中混合物に室温で、1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロボレート)(1.5g、4.4mmol、セレクトフルオル(SELECTFLUOR;商標名))を一つのロットで加え、得られた反応混合物を反応完結まで室温で撹拌した。固体NaClを加え、反応混合物をエーテルで抽出した(50mLで4回)。エーテル層を脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮して、標題化合物0.34g(65%)を得た。それはそれ以上精製する必要がなかった。H NMR(500MHz、CDCl):δ4.95(m、1H)、4.4〜4.21(m、2H)、3.72〜3.65(m、2H)、2.75(m、2H)。
中間体7
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(10.0g、100mmol)およびピロリジン(11g、150mmol)の混合物を室温で1時間撹拌した。過剰のピロリジンを減圧下に除去し、残留物を高真空下で終夜乾燥させた。エナミンを黄色液体として得て(14.7g)、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階B
Figure 0003780291
中間体7段階Aで製造したエナミン(1.54g、10mmol)および4−N,N−ジメチルピリジン(1.22g)をN,N−ジメチルホルムアミド(25mL)で処理した。混合物を冷却して0℃とし、固体のトリフルオロメタンスルホン酸5−(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム(4.0g、10mmol)を加えた。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、濃HCl水溶液30mLで反応停止した。得られた混合物を2時間撹拌し、エーテルで抽出した(70mLで4回)。合わせたエーテル層を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物をシリカゲルで精製して(溶離液:10%エーテル/ヘキサン)、2つの成分を得た。極性が高い方の成分(200mg)は所望の生成物であった。H−NMRで、それがセミ−ケタール体で存在している可能性が示された。H NMR(500MHz、CDCl)δ4.43〜3.38(m、5H)、3.24、3.18(ss、3H)2.52(m、1H)、1.82(m、1H)。極性が低い方の生成物(100mg)は、α,α′−ジトリフルオロメチルテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンであることが確認された。H NMR(500MHz、CDCl)δ4.59(dd、2H)、3.24、3.80(t、J=11.3Hz、2H)、3.42(m、2H)。
中間体8
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
5−トリフルオロメチル−2−ピリジナール(51g、310mmol)および酢酸ナトリウム(26.2g、319mmol)の氷酢酸(200mL)溶液に、臭素(16.7mL、325mmol)を加え、得られた混合物を80℃で2.5時間加熱した。反応液を放冷して室温とし、減圧下に溶媒留去した。残留物を飽和NaHCO溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した(200mLで3回)。有機層を合わせ、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して、粗生成物74.45g(98%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ8.04(d、J=2.6Hz、1H)、7.89(m、1H)。
段階B
Figure 0003780291
窒素下に、中間体8段階Aに記載の置換ピリジン(48.8g、202mmol)を、NaH(8.9g、220mmol)の脱水テトラヒドロフラン(500mL)懸濁液に少量ずつ加えた。中間体の添加完了後、反応混合物を冷却して−78℃とし、tert−ブチルリチウム(260mL、444mmol)で処理し、注射器を用いて滴下した。5分間撹拌後、N,N−ジメチルホルムアミド(50mL、707mmol)をゆっくり加えて、温度を−50℃以下に維持した。得られた混合物を10時間撹拌して、それを昇温させて室温とした。混合物を2N HClで反応停止し、酢酸エチルで希釈した(1000mL)。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、減圧下に溶媒留去した。所望の生成物を酢酸エチルおよびヘキサンから沈殿させ、濾過して明褐色固体を得た(28.55g、74%)。H NMR(500MHz、CDOD)δ10.13(s、1H)、8.21(s、2H)。
段階C
Figure 0003780291
中間体8段階Bからの中間体(18g、95mmol)、ギ酸ナトリウム(7.1g、110mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(7.3g、110mmol)およびギ酸(150mL)の混合物を室温で2時間撹拌し、終夜加熱還流した。反応混合物を冷却し、室温で7日間放置した。反応液を水に投入し、酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を水(2回)、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、所望の生成物を褐色粉末として得た(17.84g、90%)。H NMR(400MHz、CDOD)δ8.37(d、J=2.7Hz、1H)、8.19(q、J=0.7Hz、0.3Hz、1H)。
段階D
Figure 0003780291
オキシ塩化リン(13.4mL、144mmol)およびキノリン(8.7mL、73mmol)の混合物に、中間体8段階Cからの生成物(24.6g、131mmol)を加え、得られた混合物を3時間加熱還流した。反応液を冷却して100℃としてから、水(70mL)をゆっくり加えた。混合物をさらに冷却して室温とし、飽和NaHCO溶液で注意深く中和した。水層を酢酸エチルで抽出し(3回)、有機層を合わせ、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物(23.5g、87%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl)δ8.88(d、J=2.0Hz、1H)、8.26(d、J=2.5Hz、1H)。
段階E
Figure 0003780291
NaH(7.8g、200mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)懸濁液に窒素下で、マロン酸tert−ブチルメチル(20mL、120mmol)の脱水テトラヒドロフラン(100mL)溶液を注射器を用いて滴下した。反応混合物を0.5時間撹拌してから、中間体8段階Dで製造した中間体(20.1g、97.6mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液を注射器を用いてゆっくり加えた。反応液を室温で終夜撹拌し、飽和NHCl溶液で反応停止した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を水で洗浄し(3回)、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。フラッシュクロマトグラフィーによって、純粋な所望の生成物31.76g(95%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl)δ9.03(d、J=1.5Hz、1H)、8.25(d、J=2.0Hz、1H)、5.25(s、1H)、3.86(s、3H)、1.52(s、9H)。
段階F
Figure 0003780291
ラネーNi(1g)および中間体8段階Eからの生成物(18.2g、52.9mmol)のエタノール(130mL)懸濁液をパールの装置に入れ、約0.28MPa(50psi)Hで終夜水素化した。懸濁液をセライトで濾過し、濾液を減圧下に溶媒留去して、粗生成物16.35g(98%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl)δ8.83(s、1H)、7.89(s、1H)、7.82(s、1H)、4.83(d、J=16Hz、1H)、4.72(s、1H)、4.49(d、J=16Hz、1H)、1.45(s、9H)。
段階G
Figure 0003780291
中間体8段階Fからの生成物(16g、51mmol)の塩化メチレン(60mL)中混合物に、TFA(30mL)を加え、得られた混合物を室温で0.5時間撹拌した。溶液を減圧下に溶媒留去し、残留物を塩化メチレンに溶かした。飽和重炭酸ナトリウム溶液をゆっくり加えることで混合物を中和し、有機層を除去した。水層を塩化メチレンで抽出し(4回)、合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して、所望の生成物10.42g(95%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ8.81(s、1H)、7.78(s、1H)、7.30(s、1H)、4.63(s、2H)、3.90(s、2H)。
段階H
Figure 0003780291
中間体8段階Gからの生成物(18.0g、83.3mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に、1.0Mボランのテトラヒドロフラン溶液(417mL、420mmol)を加え、得られた溶液を室温で終夜撹拌した。溶液を減圧下に溶媒留去し、残留物を1%HCl/メタノール溶液で処理した。得られた混合物を50℃で終夜加熱してボラン錯体を分解した。酸性メタノールによる処理を2回繰り返して、ボラン錯体の除去を確実に行った。この粗生成物(83.3mmol、変換率100%と仮定)およびジイソプロピルエチルアミン(43mL、250mmol)の塩化メチレン溶液を、ジ−tert−ブチルジカーボネート(36.4g、167mmol)で処理し、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。溶液を飽和重炭酸ナトリウム溶液、水およびブラインで洗浄した。水層を合わせ、塩化メチレンで逆洗浄した(2回)。合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾過し、溶媒留去して乾固させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーおよびMPLCによって精製して、(11.89g、47%)を黄色固体として得た。H NMR(500MHz、CDCl)δ8.69(s、1H)、7.66(s、1H)、4.67(s、2H)、3.79(t、J=6.0Hz、2H)、3.08(t、J=5.5Hz、2H)、1.51(s、9H)。
段階I
Figure 0003780291
中間体8段階Hに記載の生成物(11.89g)を4N HCl/ジオキサン溶液で処理した。溶液を室温で2時間撹拌し、減圧下に溶媒留去して、中間体8(10.85g、99%)を黄色粉末として得た。C10のLC−MS;計算値:202.07、実測値:[M+H]203.0。
中間体9
Figure 0003780291
手順A
段階A
Figure 0003780291
(1R,4S)−4−アミノ−シクロペン−2−エンカルボン酸(130g、1.0mol)、水(250mL)、重炭酸ナトリウム(170g、2.0mol)およびテトラヒドロフラン(750mL)の混合物を30分間撹拌し、固体ジ−tert−ブチルジカーボネート(230g、1.05mol)を加えた。混合物を週末の間撹拌し、濾過して不溶物を除去し、溶媒留去してテトラヒドロフランを除去し、冷却して0℃とした。その残留物に、pHが3となるまで2N HCl水溶液を加えた(約500mL)。得られた沈殿を濾取し、水で洗浄し、終夜真空乾燥した。所望の酸を白色固体として得た(230g、100%)。H NMR(400MHz、CDOD):δ5.95(m、1H)、5.79(m、1H)、4.80(brs、1H)、3.45(m、1H)、2.50(m、1H)、1.79(m、1H)、1.44(s、9H)。
段階B
Figure 0003780291
段階Aで製造した酸(230g、1.0mol)および10%Pd/C(5.0g)のメタノール(500mL)中混合物をパールの装置に入れ、約22.7kg(50ポンド)の水素下にて1時間水素化した。触媒を濾去し、濾液を溶媒留去した。残留物を塩化メチレンに溶かし、無水硫酸ナトリウムで脱水した。濾過後、濾液を溶媒留去し、真空乾燥した。標題化合物を明黄色固体として得た(230g、99%)。C1119NOのLC−MS;計算値:229、実測値:[M+H]230。
段階C
Figure 0003780291
中間体9手順A段階Bで製造した酸(230g、1.00mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(500mL)溶液を機械撹拌しながら、それに固体炭酸カリウム(210g、1.5mol)を加えた。得られた混合物を20分間撹拌し、無希釈の臭化ベンジル(120mL、1.0mol)を一気に加えた。発熱反応が認められた。室温で3時間撹拌後、混合物全体を氷−水混合物(1000mL)に投入した。粗生成物をエーテルで抽出した(800mLで2回)。合わせたエーテル層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒留去して黄色固体を得た。その固体を4N HCl/ジオキサン(400mL)と混合し、終夜撹拌し、濃縮した。得られた固体を濾取し、エーテルで洗浄し、真空乾燥した。標題生成物を塩酸塩として得た(140g、55%)。H NMR(400MHz、CDOD):δ5.15(s、2H)、3.65(m、1H)、3.02(q、J=8Hz、1H)、2.50(m、1H)、2.15(m、1H)、2.05(m、2H)、1.90(m、1H)、1.75(m、1H)。
段階D
Figure 0003780291
中間体9手順A段階Cで製造された前記アミノベンジルエステルHCl塩(130g、0.50mol)を塩化メチレン500mLに懸濁させた。ベンゾフェノンイミン(91g、0.50mol)を加えた。得られた混合物を終夜撹拌し、濾過して無機塩を除去した。濾液を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒留去した。残留物をトルエン200mLに溶かし、溶媒留去した。この手順をさらに1回繰り返した。標題化合物(178g)を褐色油状物として得た。それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。H NMR(400MHz、CDCl):δ1.80(m、1H)、1.95(m、2H)、2.15(m、2H)、2.50(m、1H)、2.89(m、1H)、3.61(m、1H)、5.20(s、2H)、7.18(d、2H)、7.38(m、8H)、7.47(m、3H)、7.64(d、2H)。 段階E
Figure 0003780291
中間体9手順A段階Dからの原料のシフ塩基ベンジルエステル(76.6g、200mmol)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液を、窒素下に−78℃で冷却した。撹拌しながら、リチウムジイソプロピルアミン(2.0M、110mL、220mmol)のヘプタン溶液を20分間かけて加えた。混合物を−78℃で30分間撹拌し、ヨウ化イソプロピル68mL(440mmol)のTHF(50mL)溶液を加え、混合物を30分間撹拌した。冷却浴を外すことで反応温度を上げて0℃とした。2時間撹拌後、混合物全体を溶媒留去してテトラヒドロフランを除去した。残留物をエーテル(1000mL)に溶かし、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒留去した。粗生成物をテトラヒドロフラン500mLに溶かし、1N HCl水溶液400mLと混合し、1時間撹拌し、50℃で溶媒留去してテトラヒドロフランを除去した。その水溶液をヘキサンで抽出し(3回)、飽和炭酸ナトリウム水溶液で塩基性とし(pH>9)、ジ−tert−ブチルジカーボネート(53g)の塩化メチレン(500mL)溶液で処理した。得られた反応混合物を30分間撹拌した。有機相を分液し、水相を塩化メチレンで抽出した(3回)。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒留去した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、シスおよびトランス異性体の混合物(約1:1、24g)としての標題化合物の混合物を得た。MPLC(8%酢酸エチル/ヘキサン)でさらに精製することで、所望の単一のシス異性体(先に溶出、7.3g)および非所望のトランス異性体(遅く溶出)を得た。ESI−MS;C2131NOの計算値:361;実測値:[M+H]362。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.36(m、5H)、5.14(s、2H)、4.77(m、1H)、4.01(d、J=5.0Hz、1H)、2.17(m、1H)、1.99〜1.53(m、5H)、1.42(m、9H)、0.85(d、J=7.0Hz、6H)。
段階F
Figure 0003780291
段階EからのBoc−アミン(7.3g、21mmol)を塩化水素(4Nジオキサン溶液)で処理した。反応液を室温で1.5時間撹拌してから、濃縮してジオキサンを除去した。得られた固体を塩化メチレン(150mL)に溶かし、テトラヒドロピラノン(2.4g、24mmol)およびトリエチルアミン(2.8mL、20mmol)で処理した。得られた溶液を室温で5分間撹拌してから、4Å粉末モレキュラーシーブス(約5g)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(17g、80mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。反応液をセライトで濾過し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、無色油状物6.7g(97%)を得た。ESI−MS;C2131NOの計算値:345;実測値:346(M+H)。
段階G
Figure 0003780291
段階Fからのアミン(6.6g、19mmol)を塩化メチレン(100mL)およびトリエチルアミン(2.9mL、21mmol)の溶液に加えた。無水トリフルオロ酢酸(3.0mL、21mmol)をその溶液に室温で滴下し、得られた溶液を室温で2.5時間撹拌した。反応液を塩化メチレン(100mL)で希釈し、塩酸(1N水溶液)と次にブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗黄色油状物をMPLC(シリカゲル、0%から30%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、無色油状物4.9g(58%)を得た。H NMR(CDCl、500MHz):δ7.37(m、5H)、5.18(m、2H)、4.20〜3.88(m、4H)、3.64(m、1H)、3.42(t、J=12.0Hz、1H)、3.26(t、J=11.5Hz、1H)、3.18(t、J=11.5Hz、1H)、2.81〜2.65(m、2H)、2.26(m、1H)、1.89〜1.80(m、3H)、1.64〜1.40(m、3H)、0.874(m、6H)。
段階H
Figure 0003780291
段階Gからの生成物(3.5g、7.9mmol)をメタノール(60mL)に溶かし、20%水酸化パラジウム/活性炭(350mg)で処理した。この混合物を水素雰囲気(1気圧)下に置き、室温で1.2時間撹拌した。反応液をセライトで濾過し、減圧下に濃縮して、白色固体2.63g(95%)を得た。
手順B
段階A
Figure 0003780291
中間体9手順A段階Aからの酸(159g、700mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(500mL)溶液を機械撹拌しながら、それに固体炭酸カリウム(138g、1.00mol)を加えた。得られた混合物を20分間撹拌してから、無希釈の臭化ベンジル(84mL、0.7mol)を一気に加えた。発熱反応が認められた。室温で終夜撹拌後、混合物全体を氷−水混合物(1000mL)に投入した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した(800mLで2回)。合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒留去して褐色油状物を得た。この取得物を4N HCl/ジオキサン(350mL)と混合し、発泡が停止するまで撹拌した。エーテル500mLを加え、沈殿を濾取し、エーテルおよびヘキサンで洗浄した。所望の生成物を塩酸塩として得た(164g、93%)。H NMR(400MHz、CDOD):δ7.38(m、5H)、6.25(m、1H)、5.94(m、1H)、5.20(s、2H)、4.32(brs、1H)、3.80(brs、1H)、21.67(m、1H)、2.14(m、1H)。
段階B
Figure 0003780291
中間体9手順B段階AからのアミノエステルHCl塩(38g、150mmol)、テトラヒドロ−4−H−ピラン−4−オン(15g、150mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(20.6g、160mmol)および4Å粉末モレキュラーシーブス(約20g)の塩化メチレン(200mL)中混合物に、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(42.4g、200mmol)を複数回に分けて加えた。添加完了後、混合物を室温で終夜撹拌し、飽和炭酸ナトリウム水溶液で反応停止し、セライトで濾過した。粗生成物を塩化メチレンで抽出し(3回)、硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒留去した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(10%[NHOH水溶液/メタノール1/9]/塩化メチレン)で精製した。所望の分画を合わせ、溶媒留去した。得られた残留物をテトラヒドロフランと混合し、溶媒留去し、トルエンに再度溶かし、溶媒留去し、真空乾燥して明褐色油状物を得た(38g、84%)。H NMR(400MHz、CDCl):δ7.38(m、5H)、5.98(m、1H)、5.85(m、1H)、3.98(m、3H)、3.54(m、1H)、3.40(m、2H)、2.82(m、1H)、2.44(m、1H)、1.90(m、1H)、1.79(m、2H)、1.70(m、1H)、1.44(m、2H)。
段階C
Figure 0003780291
固体カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(30g、150mmol)を入れた丸底フラスコに窒素下で、脱水テトラヒドロフラン500mLを加え、得られた溶液を−78℃で冷却した。中間体9手順B段階Bからのアミノエステル(38g、130mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を20分かけて加えた。反応混合物を昇温させて−15℃とした。混合物を−15℃で1時間撹拌し、再度−78℃で冷却した。ヨウ化イソプロピルの無希釈溶液(65mL、380mmol)を加えた。フラスコを−15℃浴に再度入れた。数分後、大量の白色沈殿が生成した。反応混合物をさらに1時間撹拌し、氷および水の混合物に投入し、エチルエーテルで抽出した(3回)。エーテル層を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒留去した。残留物を塩化メチレンに溶かし、硫酸ナトリウムで再度脱水し、溶媒留去した。残留物を真空乾燥し、塩化メチレン(200mL)と混合し、窒素下に冷却して0℃とした。その溶液に、ピリジン(33mL、400mmol)および無水トリフルオロ酢酸(27mL、190mmol)を滴下した。1時間後、水で反応停止した。有機相を分液し、2N HCl水溶液、水およびブラインで洗浄した。硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒留去した後、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して明褐色油状物を得た(41g、74%)。H−NMRは、シス/トランス異性体の5:1混合物であることを示した。H NMR(400MHz、CDCl):δCH=CH:シス:6.06(m、1H)、5.68(m、1H)。トランス:5.92(m、0.2H)、5.79(m、0.2H)。C2327NOのLC−MS;計算値:439、実測値:[M+H]440。
段階D
Figure 0003780291
中間体9手順B段階Cからの不飽和ベンジルエステル(41g)および10%Pd/C(2.0g)の酢酸エチル(100mL)中混合物を、約0.35MPa(50psi)の水素下に終夜にてパールの装置で水素化した。触媒をセライト層で濾去した。濾液を溶媒留去し、塩化メチレンに溶かし、溶媒留去し、終夜真空乾燥した。所望の酸をガム状白色固体として得た(32.5g、100%)。C1623NOのLC−MS;計算値:351、実測値:[M+H]352。
中間体10
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
2−ヒドロキシ−3,5−ジニトロピリジン(5.0g、27mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に、粉末炭酸カリウム(54mmol)を加え、得られた混合物を0℃で2分間撹拌した。ヨウ化メチル(27mol)をゆっくり加え、混合物を昇温させて室温とした。さらに1時間撹拌した後、赤色様橙赤色混合物を濾過し、濾液を濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(0%から50%)で溶離を行うカラムクロマトグラフィーによる精製によって、所望の生成物5.07g(96%)を得た。H NMR(500MHz、DMSO):δ9.59(d、J=2.9Hz、1H)、9.00(d、J=2.9Hz、1H)、3.67(m、3H)。
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの中間体(4.0g、20mmol)の2Mメタノール/アンモニア(200mL)溶液に、1−ベンジル−4−ピペリドン(4.5g、24mmol)を加え、得られた混合物を60℃で24時間加熱した。溶媒を留去し、粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。ヘキサン/酢酸エチル(15%から20%)で溶離して、標題生成物4.0g(72%)を得た。H NMR(500MHz、CDOD):δ9.14(d、J=21.5Hz、1H)、8.30(d、J=2.3Hz、1H)、7.40〜7.28(m、5H)、3.76(s、4H)、3.10(t、J=6.0Hz、2H)、2.91(t、J=6.0Hz、2H)。
段階C
Figure 0003780291
段階Bからの中間体(4g)およびPd/C(250mg、5%)のメタノール(125mL)中混合物を室温で3.5時間水素化した。混合物をセライトで濾過し、濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(1:1)およびメタノール(5%)で溶離を行うカラムクロマトグラフィーによる精製によって、標題生成物2.52g(71%)を得た。H NMR(500MHz、CDOD):δ7.79(d、J=2.5Hz、1H)、7.39〜7.28(m、5H)、6.76(d、J=2.5Hz、1H)、3.69(s、2H)、3.53(s、2H)、2.84〜2.81(m、4H)。
段階D
Figure 0003780291
段階Cからの中間体(2.4g、10mmol)および20%硫酸10mLの混合物に0℃で、亜硝酸ナトリウム(0.76g、11mmol)の水溶液(水5mL)を加えた。0℃で15分間撹拌後、尿素の小さい結晶を加え、得られた混合物を20%硫酸(85mL)に90℃でゆっくり加えた。加熱をさらに30分間続け、混合物を冷却し、炭酸カリウム(固体)でpHを7に調節した。混合物を塩化メチレンで抽出し(100mLで2回)、有機層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(1:1)+3%メタノールで溶離を行うカラムクロマトグラフィーによる精製によって、標題生成物1.44g(60%)を得た。H NMR(500MHz、CDOD):δ7.88(d、J=2.5Hz、1H)、7.39〜7.28(m、5H)、6.89(d、J=2.5Hz、IH)、3.70(s、2H)、3.58(s、2H)、2.89〜2.81(m、4H)。
段階E
Figure 0003780291
段階Dからの中間体(1.45g)、エタノール(25mL)、2N HCl(5.0mL)およびPd/C(100mg、10%)の混合物を、室温で24時間水素化し、得られた混合物をセライトで濾過した。触媒を熱エタノールで十分に洗浄し、濾液を減圧下に濃縮して、所望の生成物1.2gをHCl塩として得た。H NMR(500MHz、CDOD):δ8.29(d、J=2.6Hz、1H)、7.87(d、J=2.3Hz、1H)、4.57(s、2H)、3.68(t、J=6.5Hz、2H)、3.37(t、J=6.2Hz、2H)。
段階F
Figure 0003780291
段階Eからのアミン中間体(1.20g、5.3mmol)の水/塩化メチレン(1:1)(40mL)溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.40g)を加え、次に重炭酸ナトリウム(2.25g)を加えた。混合物を室温で4時間高撹拌した。層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(2回)。合わせた塩化メチレン層を脱水し(MgSO)、濃縮し、クロマトグラフィー精製した。ヘキサン/酢酸エチル(1:1)+5%メタノールで溶離を行うことで、標題生成物0.91g(68%)を得た。H NMR(500MHz、CDOD):δ7.91(d、J=2.5Hz、1H)、7.01(d、J=2.9Hz、1H)、4.53(s、2H)、3.72(t、J=5.5Hz、2H)、2.83(t、J=6.0Hz、2H)、1.48(s、9H)。
中間体11
Figure 0003780291
手順A
段階A
Figure 0003780291
(1S)−(+)−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−3−オン(10.3g、94.4mmol)の酢酸エチル(200mL)および10%PD/C(0.5g)の混合物を室温で水素化した。24時間後、反応混合物を濾過し、溶媒留去して生成物10.4g(100%)が残り、それをメタノール250mLおよびHCl(12M、6mL)に取った。得られた混合物を、反応が完結するまで(72時間)室温で撹拌した。メタノール留去とそれに続く高真空下での乾燥によって、標題化合物をオフホワイト固体として得た(16.0g、96%)。H NMR(500MHz、DO):δ3.70(s、3H)、3.01(m、1H)、2.38(m、1H)、2.16〜1.73(m、6H)。
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの中間体(10.2g、56.8mmol)の脱水塩化メチレン(200mL)懸濁液に、ベンゾフェノンイミン(10.2g、56.8mmol)を室温で加え、得られた混合物を24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を溶媒留去して黄色油状物を得た。それをエーテル(100mL)で磨砕し、濾過し、溶媒留去した。その操作を2回繰り返して、生成物に塩化アンモニウムの不純物が含まれないようにした。得られた油状物を十分に真空乾燥して、標題化合物を得て(18.03g、>100%)、それはそれ以上の精製を必要としなかった。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.5〜7.18(m、10H)、3.75(m、1H)、3.7(s、3H)、2.78(m、1H)、2.26〜1.71(m、6H)。
段階C
Figure 0003780291
リチウムジイソプロピルアミド(ジイソプロピルアミン(7.7g、76.1mmol)およびn−ブチルリチウム(30.4mL、2.5Mヘキサン溶液、76.1mmol)から製造)のテトラヒドロフラン(120mL)溶液に−78℃で、段階Bからのエステルを(18.0g、58.6mmol)ゆっくり加えた。得られた赤ワイン色溶液を20分間撹拌した後、それを2−ヨードプロパン(14.9g、88mmol)で反応停止した。反応混合物を3時間かけて徐々に昇温させて0℃とし、その温度をさらに3時間維持した。水で反応停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮して油状物を得た。粗シフ塩基(20.0g)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、HCl(5.0mL、12M)を加えた。得られた反応混合物を室温で3時間撹拌した。全ての揮発分を除去した後、塩酸塩を塩化メチレン(250mL)に取り、飽和重炭酸ナトリウム溶液(250mL)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(26.0g、1.4当量)を加えた。得られた混合物を室温で終夜高撹拌した。有機層を分液し、水、ブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮して油状物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル19:1)による精製によって、所望の生成物を得た(4.91g、30%)。H NMR(500MHz、CDCl):4.79(br、1H)、4.01(m、1H)、3.71(s、3H)、2.18〜1.60(m、6H)、1.44(s、9H)、0.87(d、J=6.9Hz、3H)、0.86(d、J=6.9Hz、3H)。
段階D
Figure 0003780291
段階Cからの前記エステル(4.91g、17.2mmol)のメタノール(100mL)溶液に、LiOH(3.6g、85mmol)の水(20mL)およびテトラヒドロフラン(10mL)溶液を加えた。得られた混合物を、反応が完結するまで(18時間)80℃で加熱した。メタノールを減圧下に除去し、粗生成物を水/酢酸エチル(200mL、1:4)に取り、冷却して0℃とした。混合物の酸性度をpH6に調節した。酢酸エチル層を分液し、水、ブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮して油状物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル1:1+2%AcOH)による精製によって、中間体11を得た(3.9g、84%)。H NMR(500MHz、CDCl):11.36(br、1H)、6.49(br、1H)、4.83(m、1H)、3.71(s、3H)、2.30〜1.55(m、6H)、1.46(s、9H)、0.94(d、J=6.9Hz、3H)、0.933(d、J=6.9Hz、3H)。
手順B
段階A
Figure 0003780291
市販の(1R,4S)−4−アミノシクロペント−2−エン−1−カルボン酸を、従来の手順によってそれのメチルエステル塩酸塩に変換した。
段階B
Figure 0003780291
段階Aからのアミン(6.31g、35.5mmol)のアセトン(40mL)および水(20mL)懸濁液に、固体NaHCO(6.6g、78mmol)を少量ずつ加えた。5分後、ジ−tert−ブチルジカーボネート(8.5g、39mmol)のアセトン(60mL)溶液を加え、反応混合物を室温で撹拌した。3時間後、アセトンを減圧下に除去し、残留物をエーテル(500mL)と飽和NaHCO水溶液(120mL)との間で分配した。エーテル層をさらにNaHCO水溶液(100mLで1回)、ブライン(100mLで1回)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(15%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、生成物(7.25g、85%)を得た。
段階C
Figure 0003780291
リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(10.4g、62.1mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、段階Bからの中間体(6.71g、27.8mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を−78℃で10分間かけて加えた。得られた溶液を−78℃で30分間撹拌してから、ヨウ化イソプロピル(3.3mL、33mmol)を1回で加えた。反応液を昇温させて215℃とし、その温度を終夜維持した。飽和NHCl水溶液(250mL)で反応停止した。有機層を分離し、水層をジエチルエーテルでさらに抽出した(100mLで3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(100mLで1回)、無水NaSOで脱水し、濾過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(5%から10%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して生成物(5.66g、72%)を透明油状物として得た(シス/トランス=4.3/1)。H NMR(500MHz、CDCl)シス異性体:δ5.79(s、2H)、4.75(m、1H)、3.72(s、3H)、2.28〜2.20(m、2H)、2.0(dd、J=15、4Hz、1H)、1.45(s、9H)、0.85(d、J=6.6Hz、3H)、0.81(d、J=7Hz、3H)。
段階D
Figure 0003780291
段階Cからの生成物(1.6g、5.7mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)、メタノール(50mL)および水(10mL)溶液に、LiOH・1水和物(400mg)を加え、TLCで反応完結が示されるまで反応液を終夜加熱還流した。有機溶媒を減圧下に除去し、水層をエーテルで洗浄し(1回)、pHが4となるまで濃HClでゆっくり酸性とした。得られた懸濁液をCHClで抽出した(3回)。合わせた有機層を無水MgSOで脱水し、濾過し、濃縮して、2種類のシス/トランス異性体の混合物としての生成物(1.5g)を発泡黄色固体として得た。その固体を加熱しながら酢酸エチル(2mL)に溶かし、ヘキサン(50mL)で希釈して、透明溶液を得た。その溶液を1時間かけてゆっくり放冷して室温とし、冷凍庫で−25℃に終夜維持した。トランス異性体が、少量の所望のシス異性体とともに結晶化した(合計500mg)。母液を回収し、濃縮して、標題化合物(1g、66%、シス異性体のみ)を得た。H NMR(500MHz、CDCl)シス異性体:δ5.80(m、2H),4.80(m、1H)、2.40〜2.20(m、2H)、2.15〜2.0(m、1H)、1.5(m、9H)、1.0〜0.8(m、3H)。
段階E
Figure 0003780291
段階Dからの生成物(1g)のエタノール(30mL)溶液に、10%Pd/C(100mg)を加え、得られた混合物をパールの装置にて約22.7Kg(50ポンド)のH圧にて終夜撹拌した。混合物をセライトで濾過し、減圧下に濃縮して、標題化合物(1g、99%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):11.36(br、1H)、6.49(br、1H)、4.83(m、1H)、3.71(s、3H)、2.30〜1.55(m、6H)、1.46(s、9H)、0.94(d、J=6.9Hz、3H)、0.933(d、J=6.9Hz、3H)。
中間体12
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
火炎乾燥1000mL丸底フラスコに脱水脱水テトラヒドロフラン400mLを入れ、窒素下とし、アセトン/ドライアイス浴を用いて冷却して−78℃とした。その冷却した溶媒に注射器を用いてジイソプロピルアミン(27.4mL、195mmol)を加えた。得られた溶液に2.5M n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(55mL、140mmol)をゆっくり加えた。5分間撹拌した後、中間体11段階Bに記載の生成物(40g、130mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を注射器を用いて滴下し、得られた混合物を−78℃で2時間撹拌した。2−ヨード−1,1,1−トリフルオロエタン(47mL、480mmol)注射器を用いて滴下し、得られた混合物を終夜撹拌して、ゆっくり昇温させて室温とした。飽和塩化アンモニウム溶液(400mL)で反応停止し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出し(150mLで3回)、全ての有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。C2222NOのLC−MS;計算値:389.26、実測値:[M+H];390.4。
段階B
Figure 0003780291
中間体12段階Aからの生成物(130mmol、変換率100%と仮定)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液に、2N塩酸200mLを加え、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。溶液を減圧下に濃縮してテトラヒドロフランを除去し、水層を塩化メチレン(300mL)で希釈した。水層のpHを、高撹拌下に5N水酸化ナトリウムをゆっくり加えることでpH10に調節した。有機層を分液漏斗を用いて除去し、水層を塩化メチレンで抽出した(150mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。濾液に、ジイソプロピルエチルアミン(22.7mL、130mmol)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(32.7g、150mmol)を加え、得られた溶液を室温で終夜撹拌した。混合物を1N塩酸で洗浄し、次に飽和重炭酸ナトリウム溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。MPLC(1回当たり5g)による精製によって、所望のシス(R,S)異性体5.87g(14%)および非所望のトランス(S,S)異性体12.31g(29%)を得た。さらに、5.22g(12%)を2種類のジアステレオマーの1:1混合物として回収した。H NMR(500MHz、CDCl)δ(最初の所望の異性体)5.05および4.40(いずれも1重線、1H)、3.76(s、3H)、2.73(ddd、J=11.0、12.8、14.8Hz、1H)、2.38(ddd、J=10.7、12.8、15.0Hz、1H)2.32〜2.26(m、1H)、2.21(brdd、J=3.6、14.5Hz、1H)、2.18〜2.11(m、1H)、2.02(dd、J=8.8、14.4Hz、1H)、1.61(dd、J=7.8、13.2Hz、1H)1.52(brs、10H)。H NMR(500MHz、CDCl)δ(第2の非所望の異性体)4.52および4.06(いずれも1重線、1H)、3.72(s、3H)、2.72(dd、J=7.1、13.5Hz、1H)、2.66(ddd、J=10.6、12.8、15.0Hz、1H)、2.53(ddd、J=11.0、12.8、14.9Hz、1H)2.26(見かけのdd、J=7.1、13.5Hz、1H)、2.18〜2.07(m、1H)、1.78(dd、J=8.6、13.5Hz、1H)、1.57〜1.48(m、2H)1.46(s、9H)。
段階C
Figure 0003780291
中間体12段階Bに記載の所望のシス(R,S)生成物(4.0g、12mmol)の1:1:1テトラヒドロフラン/メタノール/水の溶液(84mL)中の混合物に、固体LiOH(2.60g、62.0mmol)を加え、得られた溶液を加熱して60℃とし、18時間撹拌した。混合物を放冷して室温とし、濃縮して有機溶媒を除去した。水層を、6N塩酸をゆっくり加えることでpH4〜5の酸性とした。その酸性水層を塩化メチレンで抽出し(100mLで3回)、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して、中間体12(3.86g、99%)を黄色油状物として得た。冷蔵庫中にて2日間5℃で放置した後、取得物は結晶化した。
中間体13
Figure 0003780291
2−ヨード−1,1,1−トリフルオロエタンを3−ヨード−1,1,1−トリフルオロプロパンで置き換えた以外は、中間体12と同様にしてこの中間体を製造した。MPLC(勾配溶離液0%から40%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、所望のシス(R,S)異性体(中間体13)612mg(11%)および非所望のトランス(S,S)異性体905g(17%)を得た。
中間体14
Figure 0003780291
2−ヨード−1,1,1−トリフルオロエタンをシクロブチルブロミドで置き換えた以外は、中間体12と同様にしてこの中間体を製造した。MPLC(勾配溶離液0%から30%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、所望のシス(R,S)異性体(中間体14)103mg(5%)を得た。より極性が高いトランス異性体は回収しなかった。H NMR(500MHz、CDCl)δ4.85および4.10(いずれも1重線、1H)、2.28〜2.21(m、1H)、2.13(dd、J=5.0、14.0Hz、1H)2.10〜2.04(m、1H)、1.99(dd、J=8.0、13.7Hz、1H)、1.68〜1.56(m、2H)、1.53(dd、J=7.2、13.6Hz、1H)、1.46(brs、10H)、0.64〜0.56(m、1H)、0.46〜0.37(m、2H)、0.08〜−0.01(m、2H)。
中間体15
Figure 0003780291
2−ヨード−1,1,1−トリフルオロエタンをヨードシクロプロパンで置き換えた以外は、中間体12と同様にしてこの中間体を製造した。MPLC(勾配溶離液0%から25%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、所望のシス(R,S)異性体(中間体15)506mg(20%)および非所望のトランス(S,S)異性体803g(32%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl)δH NMR(500MHz、CDCl)δ(最初の所望の異性体)4.80および4.02(いずれも1重線、1H)、2.27(ddd、J=8.0、9.7、17.8Hz、1H)、2.19(ddd、J=4.4、7.4、12.4Hz、1H)2.07〜1.96(m、3H)、1.95(brdd、J=8.2、14.0Hz、1H)1.68〜1.50(m、8H)、1.45(brs、10H)、1.25〜1.17(m、1H)。H NMR(500MHz、CDCl)δ(第2の非所望の異性体)4.56および3.90(いずれも1重線、1H)、2.58(dd、J=7.1、13.0Hz、1H)、2.22(ddd、J=8.0、9.6、17.7Hz、1H)、2.11(ddd、J=7.5、7.6、13.3Hz、1H)2.04〜1.93(m、1H)、1.68〜1.45(m、7H)、1.44(brs、10H)、1.38〜1.15(m、4H)。
中間体16
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
ジイソプロピルアミン(2.70mL、19.3mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を冷却して−78℃とし、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(7.70mL、2.5M、19.27mmol)を注射器を用いて加え、次に中間体9段階Cからのシフ塩基(5.685g、14.82mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を加えた。エノレートを−78℃で3時間形成させ、その後に無希釈のアセトアルデヒド(1.00mL、29.7mmol)を加えた。クエン酸水溶液(200mL、10%)を加えることで反応停止し、粗生成物をジエチルエーテルで抽出した。脱水(無水硫酸マグネシウム)および溶媒留去によって、所望の粗生成物を得た(6.16g)。それをフラッシュクロマトグラフィー(失活シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン3:7)によってさらに精製して、所望のシス−異性体(2.32g、54%)を得た。そのシフ塩基は不安定であることが認められ、直ちに次の段階で用いた。C2829NOのLC−MS;計算値:427.21、実測値:[M+H]428.20。
段階B
Figure 0003780291
段階Aからのシフ塩基(2.323g、5.433mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶かし、2N HClを加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後に揮発分を減圧下に除去した。得られた所望のアミン塩酸塩およびベンゾフェノンの混合物をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階C
Figure 0003780291
前の段階からの粗生成物(最大5.433mmol)を塩化メチレン(50mL)に溶かし、ジ−tert−ブチルジカーボネート(2.371g、10.87mmol)を加え、次に飽和重炭酸ナトリウム溶液50mLを加えた。反応混合物を室温で1時間高撹拌した。層を分離し、水相を塩化メチレンで洗浄した。合わせた有機抽出液を脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に留去した。勾配フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン0%から40%)による最終的な精製によって、所望のBoc保護アミン(619mg、32%、2段階)を2種類のジアステレオマーの混合物(3:2)として得た。C2029NOのLC−MS;計算値:363.20、実測値:264.20([M+H]−Boc基の喪失)。
段階D
Figure 0003780291
この酸を中間体12段階Cに記載の手順に従って製造し、それ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階E
Figure 0003780291
前の段階からの酸(809mg、2.96mmol)、中間体8(1.63g、5.92mmol)、1−ヒドロキシ−7−アゾベンゾトリアゾール(402mg、2.96mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.0mL、5.9mmol)の塩化メチレン(25mL)溶液を1−(−3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.70g、8.88mmol)で処理し、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。水で反応停止し、生成物を塩化メチレンで抽出した。合わせた有機抽出液を脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去した。残留物(679mg)をMPLC(溶離液勾配40%から100%酢酸エチル/ヘキサン)によって分離して、絶対立体化学が未知の単一の異性体(ヒドロキシエチル側鎖)を得た。H NMR(CDCl、500MHz)は、約2:3の比での異性体アルコールの混合物を示していた。C2230のLC−MS;計算値:457.22、実測値:358.20([M+H]−Boc基の喪失)。
段階F
Figure 0003780291
前の段階からの高く溶離する方のジアステレオマー異性体(282mg、0.618mmol)の塩化メチレン(6mL)溶液をTFA(4mL)で処理し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。揮発分を減圧下に除去して、粗生成物218mg(99%)を得た。C1722のLC−MS;計算値:357.17、実測値:[M+H]358.10。
中間体17
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
火炎乾燥丸底フラスコにNaH(15mg、60%懸濁液、0.4mmol)を入れ、静止窒素下とした。N,N−ジメチルホルムアミド(2.0mL)を注射器を用いて加え、混合物を冷却して0℃とした。撹拌しながら、中間体16段階Aからのベンジルエステル(高く溶出する方の(1,3−シス−)ジアステレオマー異性体対、142mg、0.332mmol)およびヨウ化メチル(142μL、1.00mmol)の溶液を注射器を用いて加えた。冷却浴を外し、混合物を室温で3時間撹拌した。水に投入することで反応停止し、粗生成物をヘキサンおよびエーテル(1:1)の混合物で抽出した。合わせた有機抽出液を水で逆洗浄し、脱水し(無水硫酸ナトリウム)、溶媒を減圧下に留去して、粗生成物106.3mg(73%)を得た。2種類のそれぞれのジアステレオマー異性体を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:0%から40%の酢酸エチル/ヘキサン)によって分離した。C2931NOのLC−MS;計算値:441.23、実測値:[M+H]442.30。
段階B
Figure 0003780291
中間体16段階B〜Fに記載のものと同様の一連の反応で、段階Aの生成物を原料として、このアミンを合成した。
中間体18
Figure 0003780291
アセトアルデヒドをプロピオンアルデヒドで置き換えた以外は、中間体16と同様にしてこの中間体を製造した。MPLC(勾配溶離液40%から100%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、絶対立体化学が未知の単一異性体類(ヒドロキシプロピル側鎖)を得た(全体の総収量312mg、41%)。異性体1:H NMR(500MHz、CDCl)δ5.0(brs、1H)、4.08(brs、1H)、3.60(ddd、J=2.0、7.9、9.8Hz、1H)、2.50〜2.42(m、2H)、2.10〜1.88(m、4H)、1.64〜1.52(m、2H)、1.45(s、重複、9H)、1.65(s、1H)1.48〜1.36(m、1H)、1.29〜1.22(m、1H)、0.98(t、J=7.3Hz、3H)。異性体2:H NMR(500MHz、CDCl)δ4.76(brs、1H)、4.08(brs、1H)、3.63〜3.55(m、1H)、2.26(dd、J=7.8、14.0Hz、IH)、2.22〜2.15(m、1H)、2.06〜1.94(m、2H)、1.91(dd、J=5.4、14.1Hz、1H)、1.76〜1.68(m、1H)、1.60(s、重複、1H)1.60〜1.50(m、2H)、1.45(s、重複、9H)、1.48〜1.38(m、1H)、1.30〜1.20(m、1H)、0.98(t、J=7.2Hz、3H)。異性体3:H NMR(500MHz、CDCl)δ4.82(brs、1H)、4.09(brs、1H)、3.43(d、J=9.8Hz、1H)、2.19(s、1H)、2.11(ddd、J=4.8、7.2、12.7Hz、1H)、2.06〜1.90(m、6H)、1.45(s、重複、9H)、1.54〜1.40(m、1H)、1.28〜1.18(m、1H)、0.99(t、J=7.1Hz、3H)。異性体4:H NMR(500MHz、CDCl)δ4.83(brs、1H)、4.04(brs、1H)、3.59(見かけのbrt、J=8.1Hz、1H)、2.55(brdd、J=7.1、13.7Hz、1H)、2.39(brd、J=7.1Hz、1H)、2.18(s、1H)、2.14〜2.06(m、1H)、2.02〜1.91(m、2H)、1.90〜1.82(m、1H)、1.72〜1.65(m、1H)、1.59〜1.50(m、1H)、1.44(s、重複、9H)、1.47〜1.37(m、1H)、1.26〜1.17(m、1H)、0.96(t、J=7.3Hz、3H)。
中間体19
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体8(4.6g、16mmol)および中間体11(4.0g、14mmol)を最初にトルエンとの共沸蒸留(50mLで3回)によって脱水し、高真空下に30分間置いた。窒素下に、4−ジメチルアミノピリジン(1.08g、8.60mmol)、脱水塩化メチレン(40mL)およびジイソプロピルエチルアミン(7.0mL、40mmol)をその順序で加えた。中間体8が溶解状態となった後、ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(6.80g、14.3mmol)を加え、直後に追加のジイソプロピルエチルアミン(7.0mL、40mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、飽和NaHCOで反応停止した。水層を塩化メチレン(50mLで3回)で逆洗浄し、有機層を合わせ、NaSOで脱水し、濾過し、溶媒減圧下に留去した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(段階的勾配0%から60%、酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、生成物(4.80g、74%)を黄色泡状物として得た。H NMR(500MHz、CDCl)δ8.72(s、1H)、7.70(s、1H)、4.88(brd、J=17.0Hz、1H、4.78(d、J=17.6Hz、1H)、4.04〜3.84(m、2H)、3.52(brs、1H)、3.12(brt、J=5.6Hz、1H)、2.32〜2.06(m、3H)、1.98〜1.70(m、4H)、1.64〜1.54(m、1H)、1.44(s、9H)、0.92〜0.82(m、6H)。C2332のLC−MS;計算値:455.24、実測値:[M+H]456.2。
段階B
Figure 0003780291
中間体19段階Bからのもの(1.2g、2.6mmol)を4N HCl/ジオキサン(50mL)に溶かし、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去して、生成物(904mg、97%)を白色粉末として得た。LC−MS;C1824Oの計算値:355.20、実測値:[M+H]356.2。
中間体20
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体19段階Aに記載の生成物(2.0g、4.4mmol)の塩化メチレン(80mL)溶液に、3−クロロ過安息香酸(2.11g、8.83mmol)を加え、得られた溶液を室温で終夜撹拌した。混合物を冷却して0℃とし、高撹拌しながら、固体水酸化カルシウムを少量ずつ加えた(約6g)。懸濁液をさらに30分間撹拌し、セライトで濾過して全ての固体を除去した。濾液を減圧下に溶媒留去して、残留物をMPLC(勾配溶離液40%から100%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、所望の化合物1.32g(64%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl)δ8.46(s、1H)、7.28(s、1H)、4.88(brd、J=17.2Hz、IH)、4.78(d、J=17.7Hz、1H)、4.05〜3.84(m、2H)、3.12(brs、1H)、2.34〜2.06(m、3H)、1.88〜1.70(m、4H)、1.62〜1.54(m、1H)、1.43(s、9H)、0.90〜0.85(m、6H)。C2332のLC−MS;計算値:471.20、実測値:[M+H]472.2。
段階B
Figure 0003780291
中間体20段階Bからの生成物(1.32g、2.82mmol)を4N HCl/ジオキサン(50mL)に溶かし、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去して、生成物(1.10g、98%)を白色粉末として得た。C1824のLC−MS;計算値:371.20、実測値:[M+H]372.2。
中間体21
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
メタノール175mLに塩化チオニル(20.1mL、275mmol)をゆっくり導入し、得られた溶液を10分間撹拌した。その溶液に、(1R,4S)−4−アミノ−シクロペント−2−エン(10g、79mmol)を加え、混合物を15時間加熱還流した。放冷して室温とした後、溶液を減圧下に溶媒留去して、粗生成物(13.95g、99%)を得た。それをそれ以上精製せずに次の段階に用いた。
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの中間体(13.9g、78.8mmol)の脱水塩化メチレン(100mL)懸濁液に、ベンゾフェノンイミン(13.5g、78.5mmol)を室温で加え、得られた混合物を24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を溶媒留去して黄色油状物を得た。それをエーテル(100mL)で磨砕し、濾過し、溶媒留去した。その操作を2回繰り返して、生成物に塩化アンモニウム不純物が含まれないようにした。得られた油状物を高真空で十分に脱水して、標題化合物を得た(18.03g、>100%)。それにはそれ以上の精製は必要なかった。H NMR(500MHz、CDCl):δ7.64(d、J=7.1Hz、2H)、7.52〜7.44(m、3H、7.38(t、J=7.1Hz、1H)、7.33(t、J=7.1Hz、2H)、7.20(d、J=7.1Hz、2H)、5.97(ddd、J=2.1、4.1、5.7Hz、1H)、5.78(ddd、J=2.3、4.8、5.5Hz、1H)、4.52(brddd、J=2.1、5.3、7.3Hz、1H)、3.74(s、3H)、3.52(ddd、J=2.2、5.95、8.4Hz、1H)、2.40〜2.33(m、1H)、2.29〜2.22(m、1H)。
段階C
Figure 0003780291
火炎乾燥した500mL丸底フラスコに脱水テトラヒドロフラン100mLを入れ、窒素下とし、アセトン/ドライアイス浴を用いて冷却して−78℃とした。その冷却した溶媒に注射器を用いてジイソプロピルアミン(2.74mL、19.5mmol)を加えた。次にその溶液に2.5M n−BuLiのヘキサン溶液(7.80mL、19.50mmol)をゆっくり加えた。5分間撹拌後、中間体21段階Bに記載の生成物(5.0g、16mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液を注射器を用いて滴下し、得られた混合物を−78℃で2時間撹拌した。2−ヨードプロパン(2.26mL、22.8mmol)を注射器を用いて滴下し、得られた混合物を終夜撹拌してゆっくり昇温させて室温とした。飽和塩化アンモニウム溶液(100mL)で反応停止し、有機層を分液した。水層を酢酸エチルで抽出し(100mLで3回)、全ての有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。C2325NOのLC−MS;計算値:347.19、実測値:[M+H]348.2。
段階D
Figure 0003780291
中間体21段階Cからの生成物(16.25mmol、変換率100%と仮定)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、2N塩酸100mLを加え、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。溶液を減圧下に濃縮してテトラヒドロフランを除去し、水層を塩化メチレン(300mL)で希釈した。高撹拌下に5N水酸化ナトリウムをゆっくり加えることで水層のpHを調節して10とした。分液漏斗を用いて有機層を除去し、水層を塩化メチレンで抽出した(150mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。濾液にジイソプロピルエチルアミン(2.83mL、16.25mmol)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(4.26g、19.5mmol)を加え、得られた溶液を室温で終夜撹拌した。混合物を1N塩酸で洗浄し、次に飽和重炭酸ナトリウム溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。MPLC(勾配溶離液:0%から25%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、所望のシス(R,S)異性体1.58g(34%)および非所望のトランス(S,S)異性体1.37g(30%)を得た。
段階E
Figure 0003780291
中間体21段階Dに記載の所望のシス(R,S)生成物(1.51g、5.33mmol)の1:1:1テトラヒドロフラン/メタノール/水(60mL)溶液中混合物に、固体LiOH(1.12g、26.7mmol)を加え、得られた溶液を加熱して60℃とし、18時間撹拌した。混合物を放冷して室温とし、濃縮して有機溶媒を除去した。6N塩酸をゆっくり加えることで水層を酸性として、pHを4または5に調節した。酸性水層を塩化メチレン(100mLで3回)で抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して中間体21(1.30g、91%)を黄色油状物として得た。室温で2週間放置した後、取得物は固化した。
中間体22
Figure 0003780291
中間体11を中間体21で置き換えた以外は、中間体19と同様にしてこの中間体を製造した。C1822OのLC−MS;計算値:353.17、実測値:[M+H]354.2。
中間体23
Figure 0003780291
中間体11を中間体12で置き換えた以外は、中間体19と同様にしてこの中間体を製造した。C1719OのLC−MS;計算値:395.17、実測値:[M+H]396.2。
中間体24
Figure 0003780291
中間体11を中間体12で置き換えた以外は、中間体20と同様にしてこの中間体を製造した。C1719のLC−MS;計算値:411.17、実測値:[M+H]412.2。
中間体25
Figure 0003780291
中間体11を中間体13で置き換えた以外は、中間体19と同様にしてこの中間体を製造した。C1821OのLC−MS;計算値:409.17、実測値:[M+H]410.2。
中間体26
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
フェニルマグネシウムブロミド(3Mエーテル溶液、680mL、2mol)のエチルエーテル(500mL)溶液を撹拌しながら、それにエキソ−エポキシノルボルナン(150g、1.36mol)のエチルエーテル(250mL)溶液をゆっくり加えた。最初の発熱があった後、反応液を3時間加熱還流し、その後にそれを氷浴で冷却し、水(25mL)で反応停止した。得られた溶液をエチルエーテルで希釈し、3N HCl水溶液で2回洗浄した。合わせた水層をエチルエーテルで2回逆抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して(100mmHg、30℃)、粗橙赤色油状物230gを得た。その取得物についてフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40%エチルエーテル/ヘキサン)を行って、純粋な生成物67g(45%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ6.06(d、J=1.0Hz、2H)、3.76(s、1H)、2.75(d、J=2.0Hz、2H)、1.86(brs、2H)、1.71〜1.68(m、2H)。
段階B
Figure 0003780291
オキサリルクロライド(83g、660mmol)の塩化メチレン(500mL)溶液を冷却し(−78℃)、それにDMSO(78mL、1.1mol)の塩化メチレン(200mL)溶液を、温度を−50℃以下に維持しながら急速に加えた。その溶液に直ちに、段階Aからの生成物(67g、610mmol)の塩化メチレン(600mL)溶液を温度を−50℃以下に維持しながら急速に加えた。−78℃で15分間撹拌後、その溶液をトリエチルアミン(310mL、2.1mol)で処理し、昇温させて室温とした。室温で1時間後、水で反応停止し、減圧下に濃縮した。粗残留物をエチルエーテルおよび石油エーテルの3:1溶液に溶かし、1N HCl水溶液と次にブラインで3回洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残留物を急速にクロマトグラフィー精製し(短いカラム−シリカゲル、15%エチルエーテル/ヘキサン)、減圧下に濃縮した。蒸留(60℃〜70℃/30mmHgの留分を回収)によって最終精製を行って、純粋な生成物18.5gを無色液体として得た(28%)。H NMR(500MHz、CDCl):δ6.53(bs、2H)、2.82(bs、2H)、1.97(d、J=7.0Hz、2H)、1.21(dd、J=4.5、6.5Hz、2H)。
段階C
Figure 0003780291
段階Bからの生成物(17.5g、162mmol)をp−トルエンスルホン酸(4.9g、26mmol)およびエチレングリコール(13.1mL、243mmol)とベンゼン(200mL)中で合わせ、加熱還流した。5時間後、溶液を放冷して室温とし、終夜撹拌し、その後にそれをエチルエーテルと飽和NaHCO水溶液との間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%エチルエーテル/ヘキサン)によって精製して、無色油状物19.0g(83%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ6.18(brs、2H)、3.92(t、J=6.0Hz、2H)、3.85(t、J=6.0Hz、2H)、2.53(brs、2H)、1.92(d、J=7.5Hz、2H)、0.97(dd、J=3.5、10.5Hz、2H)。
段階D
Figure 0003780291
段階Cからの生成物(2.0g、13mmol)のメタノール(30mL)および塩化メチレン(24mL)の混合物中の溶液を冷却して−78℃とし、溶液の青色着色が認められるまでオゾンガス(約0.05MPa(7.5psi)、2リットル/分)で処理した。その時点で、反応液を窒素ガスでパージして過剰のオゾンを除去し、水素化ホウ素ナトリウム(600mg、16mmol)を反応液に加えた。反応液を氷浴で昇温させて0℃としてから、アセトンを加えて過剰の還元剤を失活させた。得られた溶液を減圧下に濃縮し、生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチルで溶離)によって精製して、無色油状物1.9gを得た。それは−20℃で冷却すると無色固体(78%)となった。H NMR(500MHz、CDCl):δ4.02(m、4H)、3.67(m、4H)、2.22(t、J=6.0Hz、2H)、1.83(m、2H)、1.63(m、2H)。
段階E
Figure 0003780291
段階Dからの生成物(1.26g、6.71mmol)のテトラヒドロフラン(21mL)溶液を冷却し(−15℃)、それにn−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、2.8mL、7.0mmol)を加えた。反応液を−15℃で30分間撹拌した後、トシルクロライド(1.28g、6.71mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を滴下し、反応液を昇温させて室温とし、さらに30分間撹拌してから、減圧下に濃縮した。モノトシレート生成物を少量の原料およびジトシル化生成物から中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル、40%から100%酢酸エチル/ヘキサン)によって分離して、無色油状物900mg(39%)を得た。それを次の段階で直接用いた。
段階F
Figure 0003780291
段階Eからの生成物(707mg、2.07mmol)を、水素化ナトリウム(60%鉱油中分散品、250mg)のテトラヒドロフラン溶液と合わせ、室温で撹拌した。2時間後、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液、4mL)で反応停止し、得られた沈殿を濾去した。濾液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20%エチルエーテル/ヘキサン)によって精製して、生成物320mg(91%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ3.97(m、4H)、3.93(d、J=10.5Hz、2H)、3.57(dd、J=2.5、11.0Hz、2H)、1.84〜1.81(m、2H)、1.75(m、4H)。
段階G
Figure 0003780291
段階Fからの生成物(250mg、1.47mmol)を、テトラヒドロフラン(4mL)および5%HCl水溶液(2mL)の混合物に溶かし、室温で撹拌した。18時間後、反応液をエチルエーテルで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、30%エチルエーテル/ヘキサン)によって精製して、揮発性液体51mg(28%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):δ3.99(dd、J=2.5、11.0Hz、2H)、3.87(d、J=11Hz、2H)、2.28(brs、2H)、2.03(m、2H)、1.99(m、2H)。
中間体27
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
メチル−3−オキソシクロペンタン−カルボキシレート(160mmol)およびオルトギ酸トリメチル(85mL、780mmol)のメタノール溶液を触媒量のp−トルエンスルホン酸(3g、15.6mmol)で処理し、得られた溶液を室温で4時間撹拌した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をエーテル(600mL)に溶かした。溶液を飽和重炭酸ナトリウム(200mLで2回)、水(150mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、前記と同様に溶媒留去した。フラッシュカラム(溶離液:25%エーテル/ペンタン)による精製によって、所望の生成物21.52g(73%)を透明油状物として得た。H NMR(500MHz、CDCl)δ3.68(s、3H)、3.21(d、J=9.9Hz、6H)、2.89(p、J=8.5Hz、1H)、2.14〜2.05(m、2H)、2.02〜1.80(m、4H)。
段階B
Figure 0003780291
火炎乾燥500mL丸底フラスコに脱水テトラヒドロフラン150mLを入れ、窒素下とし、アセトン/ドライアイス浴を用いて冷却して−78℃とした。その冷溶媒にジイソプロピルアミン(19.2mL、137mmol)を注射器を用いて加えた。2.5M n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(55mL、140mmol)を溶液にゆっくり加えた。5分間撹拌後、中間体3段階Aに記載のメチルケタール(21.52g、114.4mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を注射器を用いて滴下し、得られた混合物を−78℃で2時間撹拌した。2−ヨードプロパン(34.3mL、343mmol)を注射器を用いて滴下し、得られた混合物を終夜撹拌して、それをゆっくり昇温させて室温とした。10%クエン酸溶液で反応停止し、有機層を分離した。水層をエーテルで抽出し(150mLで3回)、全ての有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を溶離液20%エーテル/ペンタンを用いるフラッシュカラムによって精製して、所望の生成物16.74g(64%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ3.69(s、3H)、3.18(d、J=20.5Hz、6H)、2.57(d、J=13.9Hz、1H)、2.29〜2.20(m、1H)、1.90(p、J=6.8Hz、1H)、1.88〜1.80(m、2H)、1.69〜1.61(m、2H)、0.89(dd、J=11.9Hz、6.8Hz、6H)。
段階C
Figure 0003780291
中間体3段階Bからのエステル(16.74g、72.7mmol)のエタノール(30mL)溶液を5M NaOH水溶液(55mL)で処理し、得られた混合物を3日間加熱還流した。混合物を冷却して室温とし、濃塩酸で酸性とした。有機溶媒を減圧下に留去し、水層を塩化メチレンで抽出した(100mLで5回)。有機抽出液を合わせ、無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して、粗3−オキソシクロペンタンカルボン酸(11.07g、90%)を黄色油状物として得た。化合物の極性および発色団の不在のため、精製は試みなかった。H NMR(500MHz、CDCl)δ2.70(d、J=18.1Hz、1H)、2.44〜2.39(m、1H)、2.30〜2.15(m、2H)、2.14(dd、J=18.1、1.0Hz、1H)、2.06(p、J=6.9Hz、1H)、1.98(m、1H)、0.98(dd、J=11.4、6.9Hz、6H)。
段階D
Figure 0003780291
段階Cからの酸(540mg、3.20mmol)の塩化メチレン(50mL) 溶液に、オキサリルクロライド(0.834mL、9.60mmol)と次にN,N−ジメチルホルムアミド2滴を加えた。溶液を室温で80分間撹拌し、減圧下に溶媒留去した。残留物を塩化メチレン(2mL)に溶かし、中間体2(880mg、3.20mmol)およびトリエチルアミン(0.820mL、6.50mmol)の塩化メチレン(20mL)溶液を調製したものに注射器を用いて加えた。得られた混合物を室温で18時間撹拌し、水(25mL)で反応停止した。有機層を分離し、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒留去した。粗生成物を、段階的な勾配溶離液0%から70%酢酸エチル/ヘキサンを用いるMPLCによって精製して、中間体2(720mg、64%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl)。
段階E
Figure 0003780291
中間体27段階Dからの生成物の分割を、分取キラルパックADカラムを取り付けたHPLCを用いるキラル分離によって行った。その分離は、100mg/回の注入を行い、25%イソプロパノールおよび75%ヘプタンの溶離液を流量9mL/分で用いることで行った。
中間体28
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体10段階Aからのピリドン(7.50g、37.6mmol)の2Mメタノール/アンモニア(200mL)溶液に、1−ベンゾイル−4−ピペリドン(8.42g、41.4mmol)を加え、混合物を60℃で18時間加熱した。溶媒を留去し、粗混合物について、ヘキサン/酢酸エチル(50%から70%)で溶離を行うクロマトグラフィーを行った。標題生成物10.2g(96%)を回収した。C1513のLC−MS;計算値:283.10;実測値:284.15[M+H]
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの生成物(10.2g、36.0mmol)およびPd/C(1.1g)のメタノール(400mL)中混合物を水素雰囲気下で終夜撹拌し、セライトで濾過した。ヘキサン/酢酸エチル(1:1)およびメタノール(5%)で溶離を行うカラムクロマトグラフィーによる精製によって、標題生成物6.53g(72%)を得た。H NMR(CDOD、500MHz)δ7.98(s、1H)、7.46(b、6H)、6.83(b、2H)、4.84〜4.44(b、2H)、3.72〜3.67(b、2H)、3.09〜2.94(b、2H)。C1515OのLC−MS;計算値:253.12;実測値:254.15[M+H]
段階C
Figure 0003780291
段階Bからのアミン(6.50g、25.6mmol)および20%硫酸30mLの混合物に0℃で、亜硝酸ナトリウム(1.86g、28.2mmol)の水溶液(水15mL)を注射器を用いて加えた。0℃で25分間高撹拌した後、尿素の小さい結晶を加えた。得られた深赤色混合物をカニューレを用いて、90℃の20%硫酸150mLにゆっくり加えた。添加完了したら直ちに(10分)、フラスコを油浴から外し、混合物を冷却して室温とした。pHを炭酸カリウムで7に調節し、得られた沈殿を濾去した。濾液を塩化メチレンで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(1:1)および4%メタノールで溶離を行うカラムクロマトグラフィーによる精製によって、標題生成物4.68g(72%)を得た。C1514のLC−MS;計算値:254.11;実測値:255.1[M+H]。水層には脱保護アミンが含まれていた。
段階D
Figure 0003780291
水素化ナトリウム(60%鉱油中分散品)0.71g(18mmol)および脱水N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)の懸濁液が入った火炎乾燥三頸丸底フラスコをN下で10分間撹拌した。段階Cからの生成物3.0g、12mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)溶液をカニューレを用いてゆっくり加え、得られたクリーム色様褐色混合物を室温で45分間、次に50℃で30分間撹拌した。冷却して室温とした後、二硫化炭素(3.5mL、59mmol)をゆっくり加え、得られた暗褐色混合物を室温で2時間撹拌した。ヨウ化メチル(3.07mL、47.2mmol)を注射器を用いてゆっくり加え、30分間撹拌後、水で反応停止した。懸濁液を酢酸エチルで希釈し、抽出し、合わせた有機層を脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。得られた褐色油状物を、ヘキサン/酢酸エチル(40%から60%)で溶離を行うクロマトグラフィーで精製して、標題生成物3.52g(87%)を得た。C1716のLC−MS;計算値:344.07;実測値:345.1[M+H]
段階E
Figure 0003780291
1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン13.8g(45.9mmol)の塩化メチレン(200mL)懸濁液が入った火炎乾燥三頸500mL丸底フラスコを、室温で10分間撹拌し、冷却して−78℃とした。フッ化水素/ピリジン(70%)溶液100g(80当量)を注射器を用いてゆっくり加え、得られた透明溶液を−78℃で30分間撹拌した。段階Cからの生成物3.5g(10.2mmol)の塩化メチレン(60mL)溶液をカニューレを用いて加え、得られたクリーム色様黄色混合物を−5℃で2時間撹拌した。混合物を−5℃でエーテルで希釈し、重炭酸ナトリウムおよび重硫酸ナトリウムの冷溶液で、赤色が消失するまで反応停止した。pHを5.0N NaOHで7〜8に調節し、層を分離した。有機層を脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(40%から50%)で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって、標題生成物2.47g(75%)を得た。C1613のLC−MS;計算値:322.09;実測値:323.2[M+H]
段階F
Figure 0003780291
段階Eからの生成物(2.45g、7.60mmol)の濃HCl(20mL)溶液を75℃で18時間撹拌し、濃縮したた。得られた油状物を塩化メチレン(200mL)に溶かし、Ca(OH)(2.0g)とともに30分間撹拌した。白色沈殿をセライトで濾過し、濾液を濃縮して、生成物である中間体281.52g(92%)を得た。H NMR(CDOD、500MHz)δ8.34(s、1H)、7.22(s、1H)、4.04(s、2H)、3.25〜3.22(t、2H)、2.97〜2.95(t、2H)。COのLC−MS;計算値:218.07;実測値:219.05[M+H]
中間体29
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体8に代えて中間体28を用いて、中間体19段階Aに記載の手順に従った。C2332のLC−MS;計算値:471.23;実測値:372.25[M+H−Boc]
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの生成物の酢酸エチル溶液を0℃で、飽和HCl/酢酸エチル溶液で処理し、混合物を2時間撹拌した。揮発分を減圧下に溶媒留去して、白色泡状物である中間体29を得た。C1824のLC−MS;計算値:371.18;実測値:372.25[M+H]
中間体30
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
2,2−ジメチル−メチルアセト酢酸エチル(3.0g、21mmol)、エチレングリコール(3.8g、62mmol)、カンファースルホン酸(50mg)およびベンゼン(50mL)の混合物を、水を連続的に除去しながら、ディーン−スタークの装置で還流させた。反応完結を確認した後(TLCで)、それを水で希釈し、エーテル(100mL)で抽出した。エーテル層をブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮して、所望の化合物(4.1g)を得た。それをエーテル(50mL)に取り、水素化リチウムアルミニウム(1.2g、32mmol)に℃でゆっくり加えた。反応液を昇温させて室温とし、12時間撹拌した。反応混合物を、水(1.5mL)、15%NaOH(1.5mL)および水(4.5mL)の順で反応停止した。得られた不均一混合物を高撹拌し、濾過した。濾液の溶媒とそれに続くヘキサン/酢酸エチル(4:1)で溶離を行うフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、標題化合物2.2gを得た。
段階B
Figure 0003780291
シリカ(12g、230〜400メッシュ)の塩化メチレン(100mL)中スラリーを撹拌しながら、それにシュウ酸の10%水溶液を加え、次に段階Aからの生成物(2.0g、13mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液を加えた。得られた混合物を、反応が完結するまで室温で撹拌した。反応完了後、NaHCO(1.0g)を加えた。反応液を10分間撹拌し、濾過した。濾液を溶媒留去して標題化合物1.5gを得た。それには精製は必要なかった。
段階C
Figure 0003780291
オルトギ酸トリエチル(1.3g、8.6mmol)、塩化スズ(IV)(8.6mL、1.0M塩化メチレン溶液、8.6mmol)の前混合した溶液に−40℃で、段階Bからのケトン(0.5g、4.3mmol)の塩化メチレン(3mL)溶液を加えた。反応混合物を1.5時間かけて昇温させて−5℃としてから、飽和NaHCO溶液で反応停止し、エーテルで抽出した(50mLで2回)。エーテル層をブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。ヘキサン/エーテル(9:1)で溶離を行うことで、標題化合物(0.23g、43%)を得た。
段階D
Figure 0003780291
段階Cからの中間体(0.23g)のヘキサン(5mL)およびPd/C(5%、10mg)との混合物を、TLCで反応完結が示されるまで、水素充填風船を用いて室温で水素化した。反応混合物を濾過し、濾液を注意深く溶媒留去して(揮発性生成物!)、所望の中間体30と還元が進み過ぎた生成物の混合物を得た。次に混合物をTPAP/NMMO/塩化メチレン酸化することで中間体30の回収をさらに促進し、1時間後にそれを濾過して、標題化合物221mgを得た。それはそれ以上精製する必要がなかった。H NMR(CDCl、500MHz):δ3.98(t、2H)、3.58(s、2H),2.56(t、2H)、1.15(s、6H)。
中間体31
Figure 0003780291
中間体30の製造で記載の段階A〜Dに従い、2,4−ジメチル−3−オキソ酪酸メチルを原料として、標題化合物を得た。H NMR(CDCl、500MHz):δ4.22(m、1H)、3.99(m、1H)、3.62(m、1H)、3.28(m、1H)、2.72(m、1H)、1.16(d、J=6.8Hz、3H)、0.97(d、J=6.8Hz、3H)。
中間体32
Figure 0003780291
反応をエチルエステルについて行った以外は、文献(J. Am. Chem. Soc., 1997, 119, 4285)に従って製造した。
中間体33
Figure 0003780291
4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸t−ブチル(5.0g、25mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に−10℃で、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(25mmol、1Mテトラヒドロフラン溶液)を加え、得られた溶液を1時間撹拌しながら、昇温させて0℃とした。2−クロロ−1,3−ビス(ジメチルアミノ)トリメチニウムヘキサフルオロホスフェート(11.5g、37.6mmol)を1回で加え、撹拌を0℃でさらに20分間、次に室温で2時間続けた。酢酸アンモニウム(4.83g、63.0mmol)を上記の混合物に加え、得られた赤色様褐色混合物を60℃で4時間撹拌した。反応混合物を冷却し、エーテルで抽出した(100mLで2回)。有機層を脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(10%から20%)で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって、標題生成物3.97g(60%)を得た。H NMR(CDCl、500MHz):δ8.39(s、1H)、7.43(s、1H)、4.59(s、2H)、3.75(t、J=5.7Hz、2H)、2.98(t、J=5.7Hz、2H)、1.50(s、9H)。
中間体34
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体33(500mg、1.86mmol)、アセチルアセトン鉄(III)(0.032g、0.090mmol)およびテトラヒドロフラン/N−メチル−2−ピロリドン(9:1)10mLの入った三頸火炎乾燥丸底フラスコを0℃で、シクロヘキシルマグネシウムブロマイド2.21mL(1.0M)で処理した。橙赤色/赤色の着色が直ちに消失し、得られた暗褐色混合物を週末の間撹拌した。飽和水酸化アンモニウム水溶液で反応停止し、エーテルで抽出した。ヘキサン/酢酸エチル(15%)で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって、標題生成物0.295gを得た。H NMR(CDOD、500MHz)δ8.29(s、1H)、7.24(s、1H)、4.59(s、2H)、3.78〜3.74(t、2H)、2.98(t、2H)、2.52(b、1H)、1.58〜1.86(b、2H)、1.79〜1.77(b、1H)、1.51〜1.49(b、13H)、1.45〜1.40(t、2H)、1.3〜1.28(b、1H)。C1928のLC−MS;計算値:316.22;実測値:317.15[M+H]
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの生成物の酢酸エチル溶液を0℃で、飽和HCl/酢酸エチル溶液で処理し、得られた混合物を2時間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して、白色泡状物の中間体34を得た。
1420のLC−MS;計算値:216.32;実測値:217.32[M+H]
中間体35
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体34段階Aと同様の手順を用いて、中間体33(0.8g、3mmol)およびシクロペンチルマグネシウムブロマイド(1.5mL、2Mエーテル溶液)を原料として、標題化合物0.245gを得た。H NMR(CDOD、500MHz)δ8.32(s、1H)、7.27(s、1H)、4.58(s、2H)、3.75(t、2H)、2.98(t、2H)、2.51〜1.58(m、11H)、1.51(s、9H)。
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの生成物の酢酸エチル溶液を0℃で、飽和HCl/酢酸エチル溶液で処理し、得られた混合物を2時間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して、中間体35(0.230g)を得た。C1318のLC−MS;計算値:202.15、実測値:203.4[M+H]
中間体36
Figure 0003780291
段階Aでアセトアルデヒドを2−ブロモプロピオン酸エチルで置き換えた以外は、中間体16に記載のものと同様の一連の段階で、この中間体を合成した。
(実施例1)
Figure 0003780291
中間体19(890mg、2.08mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(320mg、3.13mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(1.10mL、6.24mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、500mg)の塩化メチレン(50mL)溶液を、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(2.20g、10.4mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン25mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(25mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を逆相HPLCによって精製して、実施例1の化合物を得た(915mg、86.0%)。C2331のLC−MS;計算値:439.24、実測値:[M+H]440.2。
(実施例2)
Figure 0003780291
実施例1に記載の生成物(136mg0.265mmol)および粉砕4Åモレキュラーシーブス(100mg)の塩化メチレン(20mL)溶液に、ホルマリン(0.2mL)を加え、得られた懸濁液を室温で30分間撹拌した。この混合物を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(280mg、1.33mmol)で処理し、さらに15時間室温で撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで抽出した(20mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を逆相HPLCによって精製して、実施例5の化合物(80mg、57.6%)を得た。C2435のLC−MS;計算値:453.26、実測値:[M+H]454.3。
(実施例3)
Figure 0003780291
ホルムアルデヒドに代えてアセトアルデヒドを用い、実施例2に詳細に記載の方法に従って実施例3の化合物を製造した。C2537[M+H]のLC−MS;計算値:468.28、実測値:468.25。
(実施例4)
Figure 0003780291
ホルムアルデヒドに代えてベンジルオキシアセトアルデヒドを用い、実施例2に詳細に記載の方法に従って実施例4の化合物を製造した。C3243[M+H]のLC−MS;計算値:574.32、実測値:574.35。
(実施例5)
Figure 0003780291
実施例4(43mg、0.075mmol)、10%Pd/C(10mg)およびエタノール(5mL)の混合物を、水素風船下に18時間にわたり室温で撹拌してから、濾過し、濃縮して乾固させた。粗生成物を逆相HPLCによって精製して、実施例5の化合物(13.3mg、36.9%)を得た。のLC−MSC2537[M+H]計算値:484.27、実測値:484.3。
(実施例6)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体10(0.25g、1mmol)およびKCO(0.5g、3.6mmol)の脱水N,N−ジメチルホルムアミド(5.0mL)溶液に75℃で、コールドフィンガー(−78℃)に取り付けた反応容器から20分間にわたりCHClFを吹き込んだ。混合物を75℃でさらに2時間撹拌し、放冷して室温とし、終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(25mLで2回)。溶媒層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:95%ヘキサン/酢酸エチル)によって精製を行って、標題生成物0.06g(20%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):8.32(d、J=2.1Hz、1H)、7.25(d、J=2.1Hz、1H)、6.54(t、J=72.7Hz、1H)、4.62(s、2H)、3.77(t、J=6.0Hz、2H)、3.01(t、J=5.7Hz、2H)、1.52(s、9H)。
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの中間体(0.06g)の酢酸エチル(1.0mL)溶液に、HCl/酢酸エチル溶液を加えた。得られた溶液を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に除去して、所望の生成物をHCl塩として得た(0.054g)。C10OのLC−MS;計算値:200.19、実測値:[M+H]201.05。
段階C
Figure 0003780291
中間体11(107mg、0.400mmol)、実施例6段階Bからの中間体(0.053g、0.27mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(2mg)およびブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(0.247g、0.53mmol)の塩化メチレン(5.0mL)中混合物をジイソプロピルエチルアミン(0.27mL、1.6mmol)で処理し、得られた混合物を終夜撹拌した。水で反応停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、脱水し(無水MgSO)、減圧下に濃縮した。精製を分取TLC(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル(1:1))によって行って、標題生成物65.5mg(55%)を得た。C2333のLC−MS;計算値:453.25;実測値:[M+H]454.2。
段階D
Figure 0003780291
段階Dからの中間体(0.065g)の酢酸エチル(2.0mL)溶液に、HCl/酢酸エチル溶液を加えた。得られた溶液を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に除去することで、所望の生成物(0.06g)をHCl塩として得た。C1825のLC−MS;計算値:353.20、実測値:[M+H]354.2。
段階E
Figure 0003780291
段階Dからの中間体(0.025g、0.070mmol)の塩化メチレン(2.5mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.042mL)溶液をテトラヒドロ−4H−ピラン4−オン(0.035g、0.35mmol)および4Åモレキュラーシーブスで処理した。混合物を45分間撹拌後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.074g、0.35mmol)を加えた。18時間後、混合物を濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。粗取得物の逆相HPLC精製によって標題生成物を得た。それを次に、HCl塩に変換した(0.018g)。C2333のLC−MS;計算値:437.26、実測値:[M+H]438.25。
(実施例7)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体10(0.098g、0.40mmol)の塩化メチレン(4.0mL)溶液に、p−フルオロフェニルボロン酸(0.112g、0.800mmol)、酢酸銅(II)(160mg、0.800mmol)、トリエチルアミン(0.54mL、2.0mmol)および4Åモレキュラーシーブス(500mg)を加えた。得られた混合物を48時間撹拌し、濾過した。濾液を濃縮し、分取TLC(溶離液:1:1ヘキサン/酢酸エチル)によって精製して、N−Boc中間体0.05gを得た。その中間体を次に、20%硫酸で処理することで標題化合物に変換して、生成物0.094gを得た。C1413FNOのLC−MS;計算値:244.11、実測値:[M+H]245.15。
段階B
Figure 0003780291
中間体11(0.11g、0.41mmol)、実施例7段階Aからの中間体(0.09g、0.2mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(2mg)およびブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(0.233g、0.5mmol)の塩化メチレン(5.0mL)中混合物をジイソプロピルエチルアミン(0.21mL、1.2mmol)で処理し、混合物を終夜撹拌した。水で反応停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、脱水し(無水MgSO)、減圧下に溶媒留去した。分取TLC(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル(1:1))によって精製を行って、標題生成物14.7mg(32%)を得た。C2836FNのLC−MS;計算値:497.28;実測値:[M+H]498.4。
段階C
Figure 0003780291
実施例7段階Bからの中間体(0.014g)の酢酸エチル(1.0mL)溶液に、HCl/酢酸エチル溶液を加えた。得られた溶液を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に除去して、所望の生成物(0.013g)をHCl塩として得た。C2328FNのLC−MS;計算値:397.22、実測値:[M+H]398.4。
段階D
Figure 0003780291
実施例7段階Cからの中間体(0.013g、0.070mmol)の塩化メチレン(2.0mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.042mL)溶液をテトラヒドロ−4H−ピラン4−オン(0.035g、0.35mmol)および4Åモレキュラーシーブスで処理した。混合物を45分間撹拌した後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.074g、0.35mmol)を加えた。18時間後、混合物を濾過し、濾液を減圧下に溶媒留去した。粗取得物の逆相HPLC精製によって標題生成物を得た。それを次にHCl塩に変換した(0.007g)。C2836FNのLC−MS;計算値:481.28、実測値:[M+H]482.2。
(実施例8)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体10(100mg、0.40mmol)のヘキサメチルホスホルアミド(3.0mL)溶液に室温で、水酸化ナトリウム(32mg、0.80mmol)の水溶液(水0.5mL)を加えた。5分間撹拌後、2−ヨードプロパン(0.079mL、0.80mmol)を混合物に加え、得られた赤色様褐色混合物を終夜撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、水、ブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(20%から30%)で溶離を行うカラムクロマトグラフィーによって、標題生成物0.075g(70%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl):8.120(s、1H)、6.92(s、1H)、4.57(s、2H)、4.54(m、J=2.4Hz、1H)、3.74(t、2H)、2.94(t、2H)、1.50(s、9H)、1.36(d、J=2.4Hz、6H)。
段階B
Figure 0003780291
実施例8段階Aからの中間体(75mg、0.28mmol)に、4N HCl/ジオキサン溶液(2.0mL)を加え、得られた混合物を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して、標題化合物0.070gを得た。C1116OのLC−MS;計算値:192.13、実測値:[M+H]193.1。
段階C
Figure 0003780291
実施例8段階Bに記載の中間体(0.070g、0.26mmol)および中間体11(80mg、0.31mmol)を原料とし、実施例3段階Cに記載の手順に従って、標題化合物0.087gを得た。C2539のLC−MS;計算値:445.29、実測値:[M+H]446.3。
段階D
Figure 0003780291
実施例8段階Cに記載の生成物(0.087g)の酢酸エチル(2.0mL)溶液に、飽和HCl/酢酸エチル溶液(2.0mL)を加えた。得られた溶液を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して、アミンHCl塩0.08gを得た。C2031のLC−MS;計算値:345.24、実測値:[M+H]346.25。
段階E
Figure 0003780291
実施例8段階Dに記載の生成物(0.040g、0.095mmol)の塩化メチレン(2.0mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.042mL)溶液をテトラヒドロ−4H−ピラン4−オン(0.013mL、0.14mmol)および4Åモレキュラーシーブスで処理した。混合物を45分間撹拌後、過剰の水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムを加えた。撹拌をさらに18時間続けた。混合物を濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。粗取得物の逆相精製によって、標題生成物27.4mgを得た。C2539のLC−MS;計算値:429.30、実測値:[M+H]430.3。
(実施例9)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体10(0.1g、0.399mmol)のヘキサメチルホスホルアミド(3.0mL)溶液に室温で、水素化ナトリウム(60%鉱油中分散品)0.048gを加え、得られた褐色様赤色混合物を5分間撹拌した。2−ヨード−1,1,1−トリフルオロエタン(0.12mL)を混合物に注射器を用いて加え、混合物を終夜撹拌した。水で反応停止し、酢酸エチルで抽出し、(MgSO)脱水し、減圧下に濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(20%から30%)で溶離を行うカラムクロマトグラフィーによって、標題生成物0.015g(16%)を得た。H NMR(CDCl、500MHz)δ8.20(s、1H)、7.02(s、1H)、4.59(s、2H)、4.39(q、2H)、3.75(t、J=3.5Hz、2H)、2.97(t、J=3.5Hz、2H)、1.50(s、9H)。
段階B
Figure 0003780291
実施例9段階Aからの中間体(0.015g)に、飽和HCl/酢酸エチル溶液(2.0mL)を加えた。得られた混合物を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して、標題化合物0.015gを得た。C1011OのLC−MS;計算値:232.08、実測値:[M+H]233.2。
段階C
Figure 0003780291
実施例9段階Bで製造した中間体(0.015g、0.049mmol)を中間体11(0.020g、0.073mmol)とともに原料とし、実施例3段階Cに記載の手順に従って、標題化合物0.013gを得た。C2434[M+H]のLC−MS;計算値:486.25、実測値:386.2[M+H−100(Boc)]。
段階D
Figure 0003780291
実施例9段階Cに記載の生成物(0.013g)の酢酸エチル(2.0mL)溶液に、4Nジオキサン/HCl溶液(2.0mL)を加えた。得られた溶液を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して、アミンHCl塩0.015gを得た。C1926のLC−MS;計算値:385.20、実測値:[M+H]386.2。
段階E
Figure 0003780291
実施例9段階Dからの中間体(0.015g、0.033mmol)の塩化メチレン(2.0mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.013mL)溶液に、テトラヒドロ−4H−ピラン4−オン(0.006mL)および4Åモレキュラーシーブスを加えた。混合物を45分間撹拌し、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムを加えた。18時間後、混合物を濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。逆相精製によって、標題生成物4.2mgを得た。C2434のLC−MS;計算値:469.26、実測値:[M+H]470.2。
(実施例10)
Figure 0003780291
実施例6段階Dからの中間体(0.035g、0.086mmol)の塩化メチレン(2.0mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.038mL)溶液に、3−メトキシ−ピラン−4−オン(0.056g)および4Åモレキュラーシーブスを加えた。混合物を45分間撹拌し、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムを加えた。18時間後、混合物を濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。逆相精製(キラルセルODカラム)によって、極性が低い方の生成物4.7mgおよび極性が高い方の標題生成物7.2mgを得た。(極性が低い方の異性体)C2435のLC−MS;計算値:467.26、実測値:[M+H]468.25。(極性が高い方の異性体)C2435のLC−MS;計算値:467.26、実測値:[M+H]468.25。
(実施例11)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体10(100mg、0.399mmol)のヘキサメチルホスホルアミド(3.0mL)溶液に室温で、水素化ナトリウム(60%鉱油中分散品)0.024gを加えた。得られた褐色様赤色混合物を5分間撹拌した。ブロモシクロブタン(0.162g)のヘキサメチルホスホルアミド溶液をその混合物に注射器を用いて加え、混合物を終夜撹拌した。水で反応停止し、酢酸エチルで抽出し、脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(20%から30%)で溶離を行うカラムクロマトグラフィーによって、標題生成物0.007g(6%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ8.06(s、1H)、6.86(s、1H)、4.64〜4.67(m、1H)、4.57(s、2H)、3.72〜3.75(t、J=3.75Hz、2H)、2.94〜2.96(t、J=3.75Hz、2H)、2.44〜2.50(m、2H)、2.15〜2.21(m、2H)、1.88〜1.91(m、1H)、1.70〜1.76(m、1H)、1.51(s、9H)。
段階B
Figure 0003780291
実施例11段階Aからの中間体(0.007g)の溶液に、飽和HCl/酢酸エチル溶液(2.0mL)を加えた。得られた溶液を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して、標題化合物0.007gを得た。C1216OのLC−MS;計算値:204.13、実測値:[M+H]205.1。
段階C
Figure 0003780291
実施例11段階Bからの生成物(0.007g、0.031mmol)と中間体11(0.010g、0.035mmol)を原料とし、実施例3段階Cに記載の手順に従って、標題化合物0.005gを得た。C2639のLC−MS;計算値:457.25、実測値:358.2[M+H−100(Boc)]。
段階D
Figure 0003780291
実施例11段階Cに記載の生成物(0.005g)の酢酸エチル(2.0mL)溶液に、4N HCl/ジオキサン溶液(2.0mL)を加えた。得られた溶液を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して、アミンHCl塩0.004gを得た。C2131OのLC−MS;計算値:357.20;実測値:[M+H]358.2。
段階E
Figure 0003780291
実施例11段階Dからの中間体(0.004g、0.011mmol)の塩化メチレン(2.0mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.004mL)溶液に、テトラヒドロ−4H−ピラン4−オン(0.003mL)および4Åモレキュラーシーブスを加えた。混合物を45分間撹拌し、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムを加えた。18時間後、混合物を濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。逆相精製によって、標題生成物4.2mgを得た。C2639のLC−MS;計算値:441.30;実測値:[M+H]442.3。
(実施例12)
Figure 0003780291
中間体29(50mg、0.11mmol)の塩化メチレン(2.0mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.042mL、0.24mmol)溶液をN下で室温にて、活性化4Åモレキュラーシーブス(10mg)およびテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(0.015mL、0.16mmol)で処理した。混合物を45分間撹拌し、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(69mg、0.33mmol)を加えた。16時間撹拌後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で反応停止し、セライトで濾過した。層を分離し、有機層を脱水し(MgSO)、濾過し、濃縮した。逆相HPLC精製によって、実施例12の化合物20.1mgを得た。C2332のLC−MS;計算値:455.24;実測値:456.25[M+H]
(実施例13)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体29段階Aからの生成物(83mg、0.18mmol)の塩化メチレン(1.5mL)溶液を3−クロロ過安息香酸(163mg、0.700mmol)で処理した。混合物を2時間撹拌し、過剰のCa(OH)を加え、反応混合物をさらに30分間撹拌した。白色沈殿をセライトで濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、標題生成物を白色泡状物として得た。C2332のLC−MS;計算値:487.23;実測値:388.25[M+H−Boc]
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの生成物の酢酸エチル溶液を0℃で、飽和HCl/酢酸エチル溶液で処理した。得られた溶液を2時間撹拌した。揮発分を減圧下に溶媒留去して、標題生成物を白色泡状物として得た。それをそれ以上精製せずに用いた。C1824のLC−MS;計算値:387.18;実測値:388.3[M+H]
段階C
Figure 0003780291
中間体29に代えて段階Bからの生成物を用いた以外は、実施例12に記載の手順に従って、実施例13の化合物33mgを得た。C2332のLC−MS;計算値:471.23;実測値:472.3[M+H]
(実施例14)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えて中間体1を用いた以外は、実施例12に記載の手順に従って、実施例14の化合物を4種類のジアステレオマーの混合物として得た。エタノール/ヘプタン(5%)で溶離を行うODカラムでのキラル分離によって、4種類の分割ジアステレオマーを得た。C2434のLC−MS;計算値:470.26;実測値:470.15[M+H]
(実施例15)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体16段階Cからのエステル(ジアステレオマー混合物)(0.50g、1.3mmol)のピリジン(5.0mL)溶液を0℃で、触媒量のN,N−ジメチル−4−アミノピリジンおよび無水酢酸0.26mL(2.75mmol)で処理した。得られた混合物を終夜撹拌した。揮発分を留去し、生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル7:3で溶離)によって精製した。標題生成物(2種類のジアステレオマーの混合物)0.527gを回収した。C2231NOのLC−MS;計算値:405.22、実測値:406.2[M+H]
段階B
Figure 0003780291
中間体12段階Cに記載の手順に従ってこの酸を製造し、それ以上精製せずに次の段階で用いた。C1525NOのLC−MS;計算値:315.17;実測値:338.2[M+Na]。
段階C
Figure 0003780291
中間体8に代えて中間体28を用い、上記の段階Bからの酸を用いて、中間体19段階Aに記載の手順に従った。C2432のLC−MS;計算値:515.22、実測値:416.3[M+H−Boc]
段階D
Figure 0003780291
段階Cからの生成物の酢酸エチル溶液を0℃で、飽和HCl/酢酸エチル溶液で処理した。得られた溶液を2時間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して白色泡状物を得て、それをそれ以上精製せずに用いた。C1924のLC−MS;計算値:415.17、実測値:416.45[M+H]
段階E
Figure 0003780291
中間体29に代えて段階Dからのアミンを用いた以外は、実施例12について記載の手順に従って、アセテート保護された生成物を得た。そのアセテートの加水分解を、メタノール/KCO(10当量)の混合物中で70℃にて撹拌することで行った。エタノール/ヘキサン(7%)で溶離を行うODカラムでのキラル分離によって、所望の分割されたジアステレオマー(実施例15)を得た。C2230のLC−MS;計算値:457.22、実測値:458.15[M+H]
(実施例16)
Figure 0003780291
実施例15(60mg、0.11mmol)のメタノール(2.0mL)溶液をホルムアルデヒド0.169mL(37%、1.13mmol)およびナトリウムシアノ水素化ホウ素(21mg、0.34mmol)で処理した。混合物を終夜撹拌し、揮発分を留去した。得られた油状物を塩化メチレンに溶かし、少量の水で洗浄した。水層を塩化メチレンで抽出し(2回)、合わせた有機層を脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。逆相HPLCによる精製によって、実施例16(36.3mg)を得た。C2332のLC−MS;計算値:471.23;実測値:472.25[M+H]
(実施例17)
Figure 0003780291
中間体19(304mg、0.712mmol)、中間体1(160mg、1.42mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(370μL、2.14mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、150mg)の塩化メチレン(25mL)溶液を、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(755mg、3.56mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(25mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン25mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(20mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.5%NHOH/5%メタノール/94.5%CHCl)によって精製して、最終生成物239mg(74%)を4種類のジアステレオマーの混合物として得た。ピラン環に関してシスおよびトランスのラセミ体を、分取キラルセルODカラム(溶離液:5%エタノール/95%ヘキサン)を取り付けたHPLCによって分割した。シスラセミ体を、分取キラルパックADカラム(溶離液:5%エタノール/95%ヘキサン)を用いてさらに分割した。C2435のLC−MS;計算値:453.26、実測値:[M+H]454.3。
(実施例18)
Figure 0003780291
実施例17に記載の単一の異性体(40mg、0.088mmol)および粉砕4Åモレキュラーシーブス(20mg)の塩化メチレン(5mL)溶液に、ホルマリン(0.1mL)を加え、得られた懸濁液を室温で30分間撹拌した。この混合物を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(93mg、0.44mmol)で処理し、室温でさらに15時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(20mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.5%NHOH/5%メタノール/94.5%CHCl)によって精製して、最終生成物34mg(83%)を得た。その反応を、他の異性体についても同様にして行った。
(実施例19)
Figure 0003780291
この生成物は、中間体1を中間体2で置き換えた以外は、実施例17と同様の方法で製造した。分取TLC(溶離液:0.5%NHOH/5%メタノール/94.5%CHCl)による精製によって、203mg(92%)を4種類のジアステレオマーの混合物として得た。9mL/分の流量で5%エタノール/95%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCでの精製によって、単一の異性体類を得た。C2536のLC−MS;計算値:467.28、実測値:[M+H]4種類全ての異性体について468.3。
(実施例20)
Figure 0003780291
中間体1を中間体5で置き換えた以外、実施例17と同様にして、この生成物を製造した。精製によって、312mg(88%)を4種類のジアステレオマーの混合物として得た。C3036ClFのLC−MS;計算値:593.23、実測値:[M+H]594.3。
(実施例21)
Figure 0003780291
実施例20に記載の生成物(286mg、0.482mmol)のメタノール(5mL)溶液に、0.5Mナトリウムメトキシドのメタノール溶液(1.2mL、0.58mmol)を加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応完結後、混合物を減圧下に溶媒留去し、分取TLC(溶離液:1.0%NHOH/10%メタノール/89%CHCl)によって精製して、実施例21の化合物(201mg、91.6%)を4種類のジアステレオマーの混合物として得た。C2333OのLC−MS;計算値:455.24、実測値:[M+H]456.25。
(実施例22)
Figure 0003780291
実施例2と同様にして、この生成物を製造した。粗生成物を分取TLC(溶離液:1.0%NHOH/10%メタノール/89%CHCl)によって精製して、実施例22の化合物を得た。4種類全ての異性体を別個に反応させて、4つの単一化合物を得た。各ジアステレオマーのLC−MS:C2435Oの計算値:469.24、実測値:[M+H]470.3。
(実施例23)
Figure 0003780291
中間体19(500mg、1.17mmol)、中間体3(458mg、3.51mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(407μL、2.34mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、250mg)の塩化メチレン(25mL)溶液を、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(1.24g、5.85mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(25mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン25mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(20mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:1.0%NHOH/10%メタノール/89%CHCl)によって精製して、最終生成物210mg(86%)を4種類のジアステレオマーの混合物として得た。単一の異性体を、9mL/分の流量で20%エタノールおよび80%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで得た。.LC−MS;C2434の計算値:469.21、実測値:[M+H]4種類全ての異性体について470.2。ODキラルセルカラムの第3の異性体:H NMR(500MHz、CDCl)δ8.72(s、1H)、7.69(s、1H)、4.87(brd、J=17.2Hz、1H)、4.75(d、J=17.4Hz、1H)、4.12(dd、J=3.1、12.4Hz、1H)、3.99〜3.86(m、3H)、3.47〜3.39(m、1H)、3.41(s、重複、3H)、3.35〜3.30(m、2H)、3.20〜3.08(m、3H)、2.87〜2.80(m、1H)、2.62〜2.54(m、1H)、2.16〜2.02(m、2H)、1.95(brs、1H)、1.88〜1.81(m、1H)、1.78〜1.57(m、6H)、1.41〜1.32(m、1H)、0.96(d、J=6.7Hz、3H)、0.84(d、J=6.6Hz、3H)。ODキラルセルカラムの第4の異性体:H NMR(500MHz、CDCl)δH NMR(500MHz、CDCl)δ8.72(s、1H)、7.69(s、1H)、4.87(brd、J=17.6Hz、1H)、4.75(d、J=17.5Hz、1H)、4.10(dd、J=3.1、12.3Hz、1H)、3.99〜3.88(m、3H)、3.46〜3.39(m、1H)、3.41(s、重複、3H)、3.35〜3.30(m、2H)、3.17〜3.09(m、3H)、2.86〜2.80(m、1H)、2.64〜2.55(m、1H)、2.16〜2.10(m、1H)、2.05(brs、1H)、1.95〜1.82(m、2H)、1.76〜1.55(m、6H)、1.33〜1.24(m、1H)、0.95(d、J=6.7Hz、3H)、0.83(d、J=6.6Hz、3H)。
(実施例24)
Figure 0003780291
実施例23に記載の単一異性体(100mg、0.203mmol)および粉砕4Åモレキュラーシーブス(200mg)の塩化メチレン(7mL)溶液に、ホルマリン(0.2mL)を加え、得られた懸濁液を室温で30分間撹拌した。その混合物を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(215mg、1.01mmol)で処理し、室温でさらに15時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(20mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.5%NHOH/5%メタノール/94.5%CHCl)によって精製して、最終生成物97mg(95%)を得た。その反応を他の3種類の異性体についても同様に行った。
(実施例25)
Figure 0003780291
この生成物は、中間体1を中間体4で置き換えた以外、実施例17と同様の方法で製造した。9mL/分の流量で15%エタノールおよび85%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、単一の異性体を得た。C2536のLC−MS;計算値:483.23、実測値:[M+H]4種類全ての異性体について454.2。
(実施例26)
Figure 0003780291
中間体1を中間体6で置き換えた以外は、実施例17と同様にして、この生成物を製造した。C2431のLC−MS;計算値:457.23、実測値:[M+H]455.2。
(実施例27)
Figure 0003780291
中間体1を中間体7で置き換えた以外は、実施例17と同様にしてこの生成物を製造した。流量9mL/分で5%エタノールおよび95%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、単一の異性体類を得た。C2431のLC−MS;計算値:507.23、実測値:[M+H]全ての異性体について508.2。
(実施例28)
Figure 0003780291
中間体22(35mg、0.090mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(13mg、0.14mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(32μL、0.18mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、20mg)の塩化メチレン(10mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(96mg、0.45mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(15mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン15mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(10mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を、分取TLC(溶離液:0.5%NHOH/5%メタノール/94.5%CHCl)によって精製して、最終生成物30mg(74%)を得た。LC−MS;C2330の計算値:437.23、実測値:[M+H]438.3。
(実施例29)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを中間体3で置き換えた以外は、実施例28と同様にしてこの生成物を製造した。9mL/分の流量で13%エタノールおよび87%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、単一の異性体類を得た。C2432のLC−MS;計算値:467.23、実測値:[M+H]全ての異性体について468.2。
(実施例30)
Figure 0003780291
中間体20(641mg、1.60mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(220mg、2.24mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(279μL、1.60mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、320mg)の塩化メチレン(20mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(1.70g、8.00mmol)で処理し、室温で5時間以内にて撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン30mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(30mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.75%NHOH/7.5%メタノール/91.75%CHCl)によって精製して、最終生成物626mg(86%)を得た。H NMR(500MHz、CDCl)δ8.45、(s、3H)、7.25(s、1H)、4.88(brd、J=17.4Hz、1H)、4.77(d、J=17.6Hz、1H)、4.00〜3.85(m、4H)、3.41(見かけのt、J=11.7Hz、2H)、3.22(p、J=6.8Hz、1H)、3.13〜3.07(m、2H)、2.82〜22.74(m、1H)、2.54〜2.47(m、1H)、2.14(dd、J=6.8、12.8Hz、1H)、2.07〜2.00(m、1H)、1.94〜1.86(m、2H)、1.84〜1.77(m、3H)、1.65〜1.57(m、2H)、1.46〜1.26(m、3H)、0.93(d、J=6.8Hz、3H)、0.83(d、J=6.8Hz、3H)。C2332のLC−MS;計算値:455.24、実測値:[M+H]456.2。
(実施例31)
Figure 0003780291
実施例30に記載の生成物(100mg、0.203mmol)および粉砕4Åモレキュラーシーブス(150mg)の塩化メチレン(7mL)溶液に、ホルマリン(0.2mL)を加え、得られた懸濁液を室温で30分間撹拌した。その混合物を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(215mg、1.01mmol)で処理し、室温でさらに5時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(20mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を分取TLCによって精製して、実施例20の化合物(97mg、95%)を得た。C2434のLC−MS;計算値:469.24、実測値:[M+H]470.2。
(実施例32)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを中間体1で置き換えた以外は、実施例30と同様にしてこの生成物を製造した。9mL/分の流量で7%エタノールおよび93%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、単一の異性体類を得た。C2434のLC−MS;計算値:469.24、実測値:[M+H]4種類全ての異性体について470.2。
(実施例33)
Figure 0003780291
実施例31と同様にして、この生成物を製造した。粗生成物を分取TLC(溶離液:1.0%NHOH/10%メタノール/89%CHCl)によって精製して、実施例33の化合物を得た。4種類全ての異性体を別個に反応させて、4種類の単一化合物を得た。各ジアステレオマーのLC−MS:C2536の計算値:483.24、実測値:[M+H]484.4。
(実施例34)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを中間体2で置き換えた以外は、実施例30と同様にしてこの生成物を製造した。9mL/分の流量で5%エタノールおよび95%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、単一の異性体類を得た。C2536のLC−MS;計算値:483.24、実測値:[M+H]4種類全ての異性体について484.2。
(実施例35)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを中間体3で置き換えた以外は、実施例30と同様にしてこの生成物を製造した。9mL/分の流量で21%エタノールおよび79%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、単一の異性体類を得た。C2434のLC−MS;計算値:485.25、実測値:[M+H]4種類全ての異性体について486.3。
(実施例36)
Figure 0003780291
実施例31と同様にして、この生成物を製造した。粗生成物を分取TLC(溶離液:1.0%NHOH/10%メタノール/89%CHCl)によって精製して、実施例36の化合物を得た。4種類全ての異性体を別個に反応させて、4種類の単一化合物を得た。
各ジアステレオマーのLC−MS:C2536の計算値:499.24、実測値:[M+H]500.3。
(実施例37)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体8(28g、0.10mmol)および中間体14(25mg、0.088mmol)を最初にトルエンとの共沸蒸留によって脱水し(10mLで3回)、30分間高真空下に置いた。窒素下に、4−ジメチルアミノピリジン(7mg、0.053mmol)、脱水塩化メチレン(1.0mL)およびジイソプロピルエチルアミン(30μL、0.175mmol)をその順序で加えた。中間体8が溶解した後、ブロモ−トリ−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(42mg、0.088mmol)を加え、直ちに追加のジイソプロピルエチルアミン(30μL、0.17mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、飽和NaHCOで反応停止した。水層を塩化メチレンで逆洗浄し(5mLで3回)、有機層を合わせ、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を分取TLC(溶離液:40%酢酸エチル/60%ヘキサン)によって精製して、生成物(21mg、51%)を透明フィルム状物として得た。C2432のLC−MS;計算値:467.24、実測値:[M+H−100(Boc)]368.2。
段階B
Figure 0003780291
実施例37段階Bに記載の生成物(21g、0.045mmol)を4N HCl/ジオキサン(2.0mL)に溶かし、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去して、生成物(20mg、100%)を白色粉末として得た。C1824OのLC−MS;計算値:367.20、実測値:[M+H]368.2。
Figure 0003780291
実施例37段階Bに記載の生成物(20mg、0.045mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(9mg、0.09mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(16μL、0.090mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、15mg)の塩化メチレン(1.0mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(48mg、0.22mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレン(10mL)で洗浄した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を、分取TLC(溶離液:0.5%NHOH/5%メタノール/94.5%CHCl)によって精製して、最終生成物18mg(88%)を得た。C2432のLC−MS;計算値:451.24、実測値:[M+H]452.2。
(実施例38)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体8(250mg、0.81mmol)および中間体15(280mg、1.00mmol)を最初にトルエンとの共沸蒸留によって脱水し(10mLで3回)、30分間高真空下に置いた。窒素下に、4−ジメチルアミノピリジン(65mg、0.53mmol)、脱水塩化メチレン(3.0mL)およびジイソプロピルエチルアミン(350μL、2.02mmol)をその順序で加えた。中間体8が溶解した後、ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(378mg、0.810mmol)を加え、直ちに追加のジイソプロピルエチルアミン(350μL、2.02mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、飽和NaHCOで反応停止した。水層を塩化メチレンで逆抽出し(10mLで3回)、有機層を合わせ、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を分取TLC(溶離液:20%酢酸エチル/80%ヘキサン)によって精製して、生成物(192mg、50%)を白色泡状物として得た。C2534のLC−MS;計算値:481.24、実測値:[M+H−100(Boc)]382.2。
段階B
Figure 0003780291
実施例38段階Bに記載の生成物(100mg、0.21mmol)を4N HCl/ジオキサン(5.0mL)に溶かし、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去して、生成物(91mg、96%)を白色粉末として得た。C1824OのLC−MS;計算値:381.20、実測値:[M+H]382.2。
Figure 0003780291
実施例38段階Bに記載の生成物(91mg、0.20mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(30mg、0.30mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(70μL、0.40mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、45mg)の塩化メチレン(7.0mL)溶液を、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(212mg、1.00mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(10mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を、分取TLC(溶離液:0.5%NHOH/5%メタノール/94.5%CHCl)によって精製して、最終生成物82mg(77%)を得た。C2534のLC−MS;計算値:465.24、実測値:[M+H]466.2。
(実施例39)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
実施例38段階Aに記載の生成物(100mg、0.208mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液に、3−クロロ過安息香酸(93mg、0.42mmol)を加え、得られた溶液を室温で終夜撹拌した。混合物を冷却して0℃とし、高撹拌しながら固体水酸化カルシウムを、約1gを添加するまで少量ずつ加えた。懸濁液をさらに30分間撹拌し、セライトで濾過して全ての固体を除去した。濾液を減圧下に溶媒留去し、残留物を分取TLC(溶離液:70%酢酸エチル/30%ヘキサン)によって精製して、所望の化合物79mg(77%)を得た。C2534のLC−MS;計算値:497.20、実測値:[M+H]498.2。
段階B
Figure 0003780291
実施例39段階Bに記載の生成物(75mg、0.151mmol)を4NHCl/ジオキサン(4mL)に溶かし、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去して、生成物(64mg、98%)を白色粉末として得た。C1824のLC−MS;計算値:397.20、実測値:[M+H]398.2。
段階C
Figure 0003780291
実施例39段階Cに記載の生成物(64mg0.15mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(22mg、0.22mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(26μL、0.149mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、30mg)の塩化メチレン(5mL)溶液に、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(158mg、0.745mmol)を加え、室温で5時間以内にて撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(10mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.75%NHOH/7.5%メタノール/91.75%CHCl)によって精製して、最終生成物52mg(68%)を得た。C2534のLC−MS;計算値:482.24、実測値:[M+H]483.3。
(実施例40)
Figure 0003780291
中間体23(65mg、0.14mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(26mg、0.28mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(25μL、L、0.14mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、35mg)の塩化メチレン(5mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(148mg、0.700mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン15mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(10mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を逆相HPLCによって精製して、最終生成物(42mg、63%)を得た。C2227のLC−MS;計算値:479.20、実測値:[MH]480.25。
(実施例41)
Figure 0003780291
実施例40に記載の生成物(40mg0.083mmol)および粉砕4Åモレキュラーシーブス(20mg)の塩化メチレン(5mL)溶液に、ホルマリン(0.1mL)を加え、得られた懸濁液を室温で30分間撹拌した。その混合物を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(89mg、0.42mmol)で処理し、さらに15時間室温で撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(20mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を逆相HPLCによって精製して、実施例41の化合物を得た(37.5mg、92%)。C2329[MH]のLC−MS;計算値:493.22、実測値:[MH]494.2。
(実施例42)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを中間体1で置き換えた以外は、実施例40と同様にしてこの生成物を製造した。9mL/分の流量で4%エタノールおよび96%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、単一の異性体類を得た。C2329のLC−MS;計算値:493.22、実測値:[M+H]4種類全ての異性体について494.2。
表1
以下の表に、テトラヒドロピランをいくつかの置換テトラヒドロピランに置き換えて上記の実施例40および41と同様にして合成した実施例化合物を示した。
Figure 0003780291
Figure 0003780291
(実施例48)
Figure 0003780291
中間体24(250mg、0.558mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(90mg、0.84mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(100μL、0.558mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、150mg)の塩化メチレン(10mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(590mg、2.79mmol)で処理し、室温で5時間以内にて撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン20mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(20mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:1.0%NHOH/10%メタノール/89%CHCl)によって精製して最終生成物191mg(70%)を得た。C2227のLC−MS;計算値:495.24、実測値:[M+H]496.2。
(実施例49)
Figure 0003780291
実施例48に記載の生成物(150mg0.302mmol)および粉砕4Åモレキュラーシーブス(200mg)の塩化メチレン(7mL)溶液に、ホルマリン(0.3mL)を加え、得られた懸濁液を室温で30分間撹拌した。この混合物を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(321mg、1.51mmol)で処理し、室温でさらに5時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン20mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(20mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を分取TLCによって精製して、実施例49の化合物(112mg、73%)を得た。C2329のLC−MS;計算値:509.24、実測値:[M+H]510.2。
(実施例50)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを中間体1で置き換えた以外は、実施例48と同様にしてこの生成物を製造した。9mL/分の流量で6%エタノールおよび94%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、単一の異性体類を得た。C2329のLC−MS;計算値:509.24、実測値:[M+H]4種類全ての異性体について510.2。
(実施例51)
Figure 0003780291
実施例50の化合物から実施例49と同様にして、この生成物を製造した。粗生成物をに分取TLC(溶離液:1.0%NHOH:10%メタノール:89%CHCl)よって精製して、実施例51の化合物を得た。4種類全ての異性体を別個に反応させて、4種類の単一化合物類を得た。各ジアステレオマーのLC−MS;C2431の計算値:515.24、実測値:[M+H]516.3。
(実施例52)
Figure 0003780291
中間体25(50mg、0.1mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(21mg、0.21mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(37μL、0.21mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、35mg)の塩化メチレン(5mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(111mg、0.525mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン15mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(10mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を、分取TLC(溶離液:0.75%NHOH/7.5%メタノール/91.75%CHCl)によって精製して、最終生成物を得た(39mg、75%)。C2329のLC−MS;計算値:493.20、実測値:[MH]494.3。
(実施例53)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを中間体3で置き換えた以外は、実施例52と同様にしてこの生成物を製造した。9mL/分の流量で7%エタノールおよび93%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、単一の異性体類を得た。C2431のLC−MS;計算値:523.22、実測値:[M+H]4種類全ての異性体について524.4。
(実施例54)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
2−ヨード−1,1,1−トリフルオロエタンを1,1,1−トリフルオロ酢酸エチルで置き換えた以外は、中間体12段階Bに記載の生成物と同様にして、この中間体を製造した。MPLC(勾配溶離液0%から40%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によっって、所望の化合物(4.26g、68%)をジアステレオマー異性体の3:2混合物として得た。C1422NOのLC−MS;計算値:357.70、実測値:[M+H−100(Boc)]358.1。
段階B
Figure 0003780291
実施例54段階Aに記載の生成物(4.0g、12mmol)のメタノール(10mL)溶液を、水素化ホウ素ナトリウム(1.34g)で処理し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。水(20mL)で反応停止し、減圧下に濃縮してメタノールを除去した。水層を酢酸エチルで抽出し(50mLで3回)、有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。MPLC(勾配溶離液0%から75%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、生成物を透明油状物として得た。C13422NOのLC−MS;計算値:313.14、実測値:[M+H−100(Boc)]214.1。
段階C
Figure 0003780291
実施例54段階Bに記載の生成物(3.5g、11mmol)のクロロホルム/アセトニトリル/水(1:1:1溶液、63mL)溶液を、過ヨウ素酸ナトリウム(9.56g、44.7mmol)およびRuCl・3水和物(175mg、0.670mmol)で処理し、得られた暗褐色溶液を室温で3時間撹拌した。その暗褐色溶液は、3時間撹拌後に変色して明橙赤色となった。混合物を塩化メチレン(100mL)で希釈し、層を分離した。水層を塩化メチレンで洗浄し(50mLで2回)、有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、セライトで濾過し、減圧下に溶媒留去した。フラッシュカラム(勾配溶離液0%から20%メタノール/酢酸エチル)による精製によって、2種類の分離された異性体を、ヒドロキシエチル炭素での2個のジアステレオマー異性体の今後物として得た。先に溶出する異性体が所望のシス異性体(1.45g、40%)であり、遅く溶出する異性体が非所望のトランス異性体(986mg、27%)であった。
段階D
Figure 0003780291
先に溶出する実施例54段階Cに記載のシス異性体(326mg、1.00mmol)および中間体8(412mg、1.50mmol)を最初にトルエンとの共沸蒸留によって脱水し(10mLで2回)、30分間高真空下に置いた。窒素下に、4−ジメチルアミノピリジン(73mg、0.60mmol)、脱水塩化メチレン(4mL)およびジイソプロピルエチルアミン(435μL、2.50mmol)をその順序で加えた。中間体8が溶解した後、ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(466mg、1.00mmol)を加え、直ちに追加のジイソプロピルエチルアミン(435μL、2.50mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、飽和NaHCO溶液で反応停止した。水層を塩化メチレンで逆抽出し(50mLで3回)、有機層を合わせ、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を分取TLC(溶離液:50%酢酸エチル/50%ヘキサン)によって精製して、2種類の単一異性体、すなわち高く溶離するもの(126mg、25%)および低く溶離するもの(65mg、13%)をいずれも黄色フィルム状物として得た。ヒドロキシ−トリフルオロエチル炭素でのこれら2種類の異性体の立体化学は未知であり、決定されなかった。H NMR(500MHz、CDCl)、第1の高く溶離するシス異性体δ8.70、(s、3H)、7.71(s、1H)、5.55(brs、1H)、5.10(brs、1H)、5.0〜4.86(m、1H)、4.78(d、J=17.6Hz、1H)、4.34(brs、1H)、4.12〜4.04(m、1H)、4.02〜3.84(m、1H)、3.56〜3.44(m、1H)、3.20〜3.06(m、2H)、2.64〜2.46(m、1H)、2.44〜2.29(m、1H)、2.26〜2.16(m、1H)、2.12〜2.00(m、2H)、2.00〜1.82(m、3H)、1.78〜1.66(m、1H)、1.45(s、9H)。H NMR(500MHz、CDCl)、第2の低く溶離するシス異性体δ8.70、(s、3H)、7.71(s、1H)、5.60(brs、1H)、4.87(brd、J=17.2Hz、1H)、4.81(d、J=17.7Hz、1H)、4.29(brs、1H)、4.20〜3.93(m、2H)、3.20〜3.05(m、2H)、2.72〜2.56(m、1H)、2.26〜2.18(m、1H)、2.16〜2.00(m、1H)、2.10〜2.04(m、1H)、1.98〜1.92(m、1H)、1.46〜1.42(m、1H)、1.40(s、9H)。
段階E
Figure 0003780291
実施例54段階Dに記載の生成物(高く溶離する異性体124mg、0.242mmolおよび低く溶離する異性体60mg、0.117mmol)をそれぞれ4N HCl/ジオキサン(5mL)に溶かし、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去して、生成物(高く溶離する異性体116mg、99%および低く溶離する異性体53mg、94%)を淡白色固体として得た。C1719のLC−MS;計算値:412.14、実測値:[M+H]両方の異性体について413.15。
段階F(高く溶離する異性体)
Figure 0003780291
実施例54段階Eに記載の高く溶離する異性体(116mg、0.239mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(72mg、0.72mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(84μL、0.47mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、55mg)の塩化メチレン(5mL)溶液を、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(254mg、1.20mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン20mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(10mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を分取TLC(溶離液:1.0%NHOH/10%メタノール/89%CHCl)によって精製して、高い方の異性体と標識された生成物を得た(58mg、49%)。H NMR(500MHz、CDCl)δ8.73(s、1H)、7.70(s、1H)、4.86(s、2H)、4.17〜4.11(m、1H)、4.06〜3.95(m、3H)、3.88(ddd、J=7.3、5.0、13.0Hz、1H)、3.42〜3.36(m、3H)、3.21〜3.07(m、2H)、2.77〜2.70(m、1H)、2.60〜2.52(m、2H),2.29〜2.21(m、1H)、2.05(ddd、J=6.4、7.0、12.0Hz、1H)、1.92(dd、J=8.5、13.0Hz、1H)、1.86〜1.78(m、2H)、1.44〜1.30(m、4H)。C2227のLC−MS;計算値:495.20、実測値:[M+H]496.15。
段階G(低く溶離する異性体)
Figure 0003780291
この生成物は、実施例54段階Fに記載の化合物と同様にして製造した。粗生成物を分取TLC(溶離液:1.0%NHOH/10%メタノール/89%CHCl)によって精製して、低い方の異性体と標識された生成物を得た(32mg、67%)。H NMR(500MHz、CDCl)δ8.71(s、1H)、7.69(s、1H)、4.87(d、J=17.1Hz、1H)、4.78(brd、J=18.0Hz、1H)、4.10(dd、J=7.0、14.2Hz、1H)、4.06〜4.01(m、1H)、3.97(brd、J=11.2Hz、2H)、3.88(ddd、J=5.7、7.0、12.7Hz、1H)、3.46〜3.35(m、3H)、3.22〜3.07(m、2H)、2.76〜2.66(m、1H)、2.62(dd、J=6.5、13.6Hz、1H)、2.55〜2.48(m、1H)、2.14〜2.00(m、3H)、1.84〜1.76(m、2H)、1.55(dd、J=6.5、6.7、12.8Hz、2H)、1.35〜1.26(m、4H)。C2227のLC−MS;計算値:495.20、実測値:[M+H]496.15。
(実施例55)
Figure 0003780291
中間体16(89mg、0.17mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(52mg、0.52mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(30μL、0.17mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、200mg)の塩化メチレン(6mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(184mg、0.870mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン20mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレン(10mL)で洗浄した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物の(65.7mg、78%)の単一の異性体類を、分取TLC(CHCl/メタノール/NHOH/90:9:1)によって分離して、最終生成物を得た。高く溶離する異性体:C2230のLC−MS;計算値:441.22、実測値:[M+H]442.30。H NMR(500MHz、CDCl):8.71(s、1H)、7.69(s、1H)、4.94(d、J=17.4Hz、1H)、4.78(d、J=17.40、1H)、4.0(m、4H)、3.40(m、3H)、3.12(m、2H)、2.80(bs、1H)、2.54(m、1H)、2.40(m、1H)、2.00(m、2H)、1.85(m、3H)、1.14(d、J=6.17Hz、3H)。低く溶離する異性体:C2230のMS;計算値:441.22、実測値:[M+H]442.30。H NMR(500MHz、CDCl):8.71(s、1H)、7.69(s、1H)、4.96(m、1H)、4.78(d、J=17.40Hz、1H)、4.02(m、3H)、3.90(m、1H)、3.40(t、J=11.67Hz、2H)、3.12(t、J=5.49Hz、2H)、2.84(bs、1H)、2.50(ddd、J=13.04、8.01、4.80Hz、1H)、2.36(dd、J=13.50、6.64Hz、1H)、2.05(bd、J=10Hz、2H)、1.88(m、3H)、1.50(bs、3H)、1.16(d、6.41Hz、3H)。
(実施例56)
Figure 0003780291
実施例2に詳細に記載のものと同様の手順を用いて、実施例55下に記載の低く溶離する異性体から、この化合物を合成した。C2332のMS;計算値:455.24、実測値:[M+H]456.25。
(実施例57)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体16の段階A〜Eに合成が記載されているアミド(172mg.0.376mmol)および3−クロロ過安息香酸(191mg、68%、0.752mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液を室温で2時間撹拌した。水酸化カルシウム(170mg、2.3mmol)を注意深く加えることで反応停止し、さらに30分間撹拌を続けた。固体を濾去し、濾液を溶媒留去して乾固させることで、生成物156.6mg(88%)を得た。それを、得られたままで次の反応段階で用いた。C2230のMS;計算値:473.21、実測値:[M+H]374.30(Boc基の喪失)。
段階B
Figure 0003780291
中間体16段階Fに記載の一連の段階で前記で記載のN−オキサイドを原料とし、次に還元的アミノ化段階を2.5時間以内で室温で実施した以外は実施例47に詳細に記載の手順を行うことで、最終化合物を合成した。純粋な単一のジアステレオマー類を、キラルHPLC(キラルセルOD、15%エチルアルコール/ヘキサン、9.0mL/分)での分離によって得た。C2230のLC−MS;計算値:457.22、実測値:[M+H]458.20。
(実施例58)
Figure 0003780291
実施例55に記載の手順に従って、中間体17段階Aに記載の低く溶離するジアステレオマー異性体からこの化合物を合成した。C2332のLC−MS;計算値:455.24、実測値:[M+H]456.25。
(実施例59〜62)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体18(先に溶離する異性体、125mg、0.435mmol)、中間体8(176g、0.870mmol)、1−ヒドロキシ−7−アゾベンゾトリアゾール(60mg、0.435mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(303μL、1.74mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液を、1−(−3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(250mg、1.31mmol)で処理し、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。水で反応停止し、生成物を塩化メチレンで抽出した。合わせた有機抽出液を脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去した。残留物(115mg)を分取TLC(溶離液:80%酢酸エチル/20%ヘキサン)によって分離して、絶対立体化学が未知の単一の異性体(ヒドロキシプロピル側鎖、異性体1、65mg、32%)を得た。4種類全ての異性体を上記の方法に従って製造して、異性体1〜4と称される4種類の単一の化合物を得た。C2232のLC−MS;計算値:471.23、実測値:[M+H−100(Boc)]4種類全ての異性体について372.25。
段階B
Figure 0003780291
実施例(59〜62)段階Bに記載の生成物(異性体1、65mg、0.130mmol)を4N HCl/ジオキサン(2mL)に溶かし、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去して、生成物(異性体1、61mg、99%)を白色固体として得た。他の異性体も上記に記載の方法に従って製造した。C1824のLC−MS;計算値:371.23、実測値:[M+H]372.25。
段階C
Figure 0003780291
実施例(59〜62)段階Bに記載の生成物(異性体1)(61mg、0.14mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(27.7mg、0.276mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(48μL、0.28mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、50mg)の塩化メチレン(5mL)溶液を、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(147mg、0.690mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン20mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレン(10mL)で洗浄した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を分取TLC(溶離液:1.0%NHOH/10%メタノール/89%CHCl)によって精製して、最終生成物を絶対立体化学未知の単一異性体として得た(55mg、80%)。C2332のLC−MS;計算値:455.27、実測値:[M+H]456.3。
表2
実施例59と同様にして合成した他の3種類の異性体を、下記の表に挙げた。
Figure 0003780291
Figure 0003780291
(実施例63)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
段階E中間体16からのアルコール(80mg、0.18mmol)、トリエチルアミン(122μL、0.875mmol)および触媒量の4−ジメチルアミノピリジンの塩化メチレン(5mL)溶液を、0℃にて無希釈のメタンスルホニルクロライド(20μL、0.26mmol)で処理した。冷却浴を外し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。それを塩化メチレン(20mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで脱水した後、有機溶媒を減圧下に除去し、粗生成物(126mg、100%)を直ちに次の反応段階で用いた。C2332SのMS;計算値:535.20、実測値:436.15[M+H−BOC]
段階B
Figure 0003780291
前の段階からのメシレート(126mg、0.175mmol)およびシアン化カリウム(114mg、1.75mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)溶液を減圧/窒素サイクルによって脱気し、85℃で終夜加熱した。水で反応停止し、生成物をヘキサン/ジエチルエーテル混合物(8:2)で抽出した。合わせた抽出液を無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に除去して、所望のニトリル77.7mg(95%)を得た。C2329のMS;計算値:466.22、実測値:367.15[M+H−BOC]
段階C
Figure 0003780291
前の段階からのニトリル(80mg、0.17mmol)の塩化メチレン(10mL)溶液を、トリフルオロ酢酸2mLで処理し、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留トリフルオロ酢酸をトルエンと2回共蒸留して、所望のアミン148mg(100%)をトリフルオロ酢酸塩の形で得た。C1821OのMS;計算値:366.17、実測値:367.10[M+H]
段階D
Figure 0003780291
実施例55に記載のものと同様の手順に従って、最終化合物を合成した。2種類の個々のジアステレオマー異性体を、キラルセルODカラムでの半分取HPLCを用いて簡便に分離した。同様の分析条件(キラルセルOD、1.0mL/分、ヘキサン/エタノール(85:15))下での保持時間は、それぞれ11.23分および18.12分であった。C2329のMS;計算値:450.22、実測値:451.30[M+H]
(実施例64)
Figure 0003780291
実施例55に記載のものと同様の還元的アミノ化段階で、この化合物を合成した。個々のジアステレオマー異性体を分取TLCによって得た。C2534のMS;計算値:497.25、実測値:498.30[M+H]
(実施例65)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体11段階Bに記載の生成物(5.0g、15.2mmol)の脱水テトラヒドロフラン(20mL)溶液を、調製したばかりのリチウムジイソプロピルアミド溶液(19.52mmolのテトラヒドロフラン(35mL)溶液)に−78℃で加え、得られた暗褐色混合物を45分間撹拌した。1−ヨード−2−メチルプロパンの溶液(2.25mL)を加え、得られた混合物を−78℃で3時間撹拌した。混合物を−25℃で1時間撹拌し(黄色溶液)、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応停止した。混合物を酢酸エチルで抽出し(3回)、合わせた有機層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。得られた油状物をテトラヒドロフラン(30mL)に溶かし、2N HCl 10mLで処理し、3時間撹拌した。含水テトラヒドロフランを留去して、透明褐色油状物を得て、それを塩化メチレン(60mL)に溶かし、飽和重炭酸ナトリウム溶液(60mL)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(17.7g、81.3mmol)で処理した。混合物を終夜撹拌し、層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン(0%から8%)で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって、シスジアステレオマー0.78gおよびトランス(少量のシスを含有)ジアステレオマー1.69g(51%)を得た。H NMR(CDCl、500MHz)δ4.85〜4.96(b、1H)、4.06〜4.16(b、1H)、3.71(s、3H)、2.21(m、1H)、2.14(d、1H)、2.15(d、1H)、2.06(m、1H)、1.85〜1.92(m、1H)、1.72〜1.79(m、1H)、1.58(s、2H)、1.48〜1.54(m、1H)、1.45(s、9H)、0.82〜0.87(dd、6H)。
段階B
Figure 0003780291
段階Aからのシス中間体の0.45g(1.5mmol)のテトラヒドロフラン/メタノール(5.0mL)溶液に、水酸化リチウム水溶液(0.10gの水溶液(水2.0mL))を加えた。混合物を60℃で終夜撹拌し、冷却して室温とした。pHを調節して7とし、メタノールを留去した。得られた懸濁液を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮して、標題生成物0.27g(57%)を油状物として得た。
段階C
Figure 0003780291
段階Bからの酸(0.25g、0.89mmol)の脱水塩化メチレン(4.0mL)溶液を室温で、中間体19(0.49g、1.8mmol)および1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(0.12g、0.89mmol)で処理した。10分間撹拌後、1−(−3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.51g、2.7mmol)を混合物に加え、18時間後に重炭酸ナトリウムで反応停止した。懸濁液を塩化メチレンで抽出し(2回)、合わせた有機層を脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン(15%)で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって、標題生成物0.220g(52%)を得た。C2434のLC−MS;計算値:469.26、実測値:370.3(Boc基の喪失)[M+H−100]
段階D
Figure 0003780291
段階Cからの中間体(0.220g)の酢酸エチル(1.0mL)溶液に、飽和HCl/酢酸エチル溶液を加え、混合物を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に除去して、所望の生成物をHCl塩として得た。C1926OのLC−MS;計算値:369.20、実測値:370.2[M+H]
段階E
Figure 0003780291
段階Dからの中間体(0.190g、0.468mmol)の塩化メチレン(3.0mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.123mL)溶液をテトラヒドロ−4H−ピラン4−オン(0.065mL、0.70mmol)および4Åモレキュラーシーブスで処理した。混合物を45分間撹拌後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.198g、0.936mmol)を加えた。混合物を18時間撹拌し、濾過し、濾液を水で抽出した。有機層を脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。粗取得物の逆相HPLC精製によって標題生成物を得た。それを次に、HCl塩に変換した(0.072g)。C2434のLC−MS;計算値:453.26、実測値:454.25[M+H]
(実施例66)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
実施例65段階Cでの中間体(0.10g、0.23mmol)のクロロホルム(20mL)溶液を3−クロロ過安息香酸(0.198g、1.15mmol)で処理し、混合物を16時間撹拌した。溶媒を留去し、酢酸エチル/ヘキサン(75%)で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって、N−オキサイドの標題化合物0.060g(54%)を得た。C2434のLC−MS;計算値:485.25、実測値:386.3(Boc基の喪失)[M+H−100]
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの中間体の酢酸エチル(1.0mL)溶液に、飽和HCl/酢酸エチル溶液を加えた。得られた溶液を30分間撹拌した。揮発分を減圧下に除去して、所望の生成物をHCl塩として得た。C1926のLC−MS;計算値:385.20、実測値:386.3[M+H]
段階C
Figure 0003780291
段階Bからの中間体(0.053g、0.13mmol)の塩化メチレン(2.0mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.033mL)溶液を、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(0.017mL、0.19mmol)および4Åモレキュラーシーブスで処理した。混合物を45分間撹拌した後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.053g、0.25mmol)を加えた。混合物を18時間撹拌し、濾過し、濾液を水で抽出した。有機層を脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。得られた粗取得物の逆相HPLC精製によって標題生成物を得た。それを次に、HCl塩に変換した(0.029g)。C2434のLC−MS;計算値:469.26、実測値:470.2[M+H]
(実施例67)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
フェニル酢酸メチル(15g、99mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)およびN,N′−ジメチルプロピレン尿素(50mL)溶液を0℃で、水素化ナトリウム(7.99g、199mmol)で処理し、混合物を50℃で2時間撹拌した(水素ガス発生)。室温まで冷却した後、シス−1,4−ジクロロ−2−ブテンを混合物に加え(発熱反応)、混合物を50℃で3時間撹拌した。その混合物を冷却して室温とし、飽和塩化アンモニウムで反応停止し、酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、濃縮した。3%酢酸エチル/ヘキサンで溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって、標題生成物7gを得た。H NMR(CDCl、500MHz)δ7.35(m、5H)、5.78(s、2H)、3.65(s、3H)、3.42(d、2H)、2.78(d、2H)。
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの中間体(2.0g、9.9mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を0℃で、1.0Mボラン−テトラヒドロフラン錯体4.94mLで処理した。混合物を室温で終夜撹拌し、水5mLで反応停止した。ボラックス(2.28g、14.8mmol)を混合物に加え、18時間後に混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(2回)。有機層を脱水し(MgSO)、濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン(15%)のヘキサン溶液で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって、標題アルコールのシス/トランス混合物1.2gを得た。
段階C
Figure 0003780291
段階Bにおける中間体(1.2g、5.4mmol)のアセトン(5.0mL)溶液をジョーンズ試薬2mL(CrO10.3gの水(35mL)およびHSO(8.8mL)溶液)で処理し、混合物を2時間撹拌した。アセトンを留去し、残留物を酢酸エチルで希釈し、水で抽出した(3回)。有機層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン(10%から20%)で溶離を行うカラムクロマトグラフィーによって、標題ケトン0.34gを得た。H NMR(CDCl、500MHz)7.35(m、5H)、3.68(s、3H)、3.27(d、2H)、3.0(m、2H)、2.65(d、2H)。
段階D
Figure 0003780291
段階Cからの中間体(0.19g、0.87mmol)のテトラヒドロフラン/メタノール(5.0mL)溶液に、水酸化リチウム水溶液(0.074gの水溶液(水2.0mL))を加えた。混合物を60℃で6時間撹拌し、冷却して室温とした。pHを調節して7とし、メタノールを留去した。得られた懸濁液を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮して、標題生成物0.145g(82%)を油状物として得た。H NMR(CDCl、500MHz)δ7.38(m、5H)、3.28(d、2H)、3.05(m、2H)、2.63(d、2H)。
段階E
Figure 0003780291
段階Dからの酸(0.14g、0.71mmol)の脱水塩化メチレン(3.0mL)溶液を室温で、中間体8(0.39g、1.4mmol)および1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(0.096g、0.71mmol)で処理した。10分間撹拌後、1−(−3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.4g、2mmol)を混合物に加え、18時間後に重炭酸ナトリウムで反応停止した。懸濁液を塩化メチレンで抽出し(2回)、合わせた有機層を脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン(25%から30%)で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって、標題生成物0.212g(77%)を得た。C2119のLC−MS;[M+H]計算値:389.14、実測値:389.05。
段階F
Figure 0003780291
段階Eからの中間体(0.2g、0.5mmol)の塩化メチレン(4.0mL)溶液を、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミン(0.105g、0.76mmol)および4Åモレキュラーシーブスで処理した。混合物を45分間撹拌後、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.216g、1.02mmol)を加えた。混合物を18時間撹拌し、濾過し、濾液を水で抽出した。有機層を脱水し(MgSO)、減圧下に濃縮した。メタノール/酢酸エチル(3%)で溶離を行うカラムクロマトグラフィーによって、2種類のシス生成物0.082gおよび2種類のトランス標題生成物0.020gを得て、それらを次にHCl塩に変換した。C2630のLC−MS;計算値:473.23、実測値:474.25[M+H]
(実施例68)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体28段階Cに記載の生成物(1.44g、5.68mmol)の48%HBr(12mL)溶液に、臭化銅(I)(1.01g、7.04mmol)および飽和亜硝酸ナトリウム(520mg、7.55mmol)溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、100℃で20分間加熱した。50%KOH溶液を加えることで反応混合物をアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した(4回)。有機部分を合わせ、水およびブラインによって洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、50%酢酸エチル/ヘキサンから75%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、標題化合物を得た(実施例52段階A、0.79g、52%)。ESI−MS;C1513BrNOの計算値:316.02;実測値:[M+H]317。
段階B
Figure 0003780291
実施例68段階Aからのアミド中間体(0.79g)の濃HCl(50mL)溶液を24時間還流した。溶媒および過剰のHClを減圧下に留去した。残留物をCa(OH)(1.20g)の塩化メチレン(100mL)に懸濁させ、室温で12時間撹拌した。固体沈殿を濾過し、濾液を濃縮して、標題化合物を得た(実施例55段階B、274mg、53%)、H−NMR(500MHz、CDOD)δ8.46(s、1H)、7.48(s、1H)、4.00(s、2H)、3.23(t、J=6.0Hz、2H)、2.80(t、J=6.0Hz、2H)。
段階C
Figure 0003780291
フラスコに、中間体11(274mg、1.01mmol)、実施例68段階Bに記載の生成物(215mg、1.01mmol)、ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(471mg、1.01mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(74mg、0.61mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(528μL、3.03mmol)および塩化メチレン(5mL)を加えた。得られた混合物を窒素下に36時間撹拌し、塩化メチレンによって希釈し、水(1N HCl 1mLを添加)およびブラインによって洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、50%酢酸エチル/ヘキサンから80%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、標題化合物を得た(実施例55段階C)(358mg、93%)。H−NMR(400MHz、CDCl)δ8.52(s、1H)、7.61(s、1H)、4.67〜4.85(m、3H)、3.82〜4.00(m、3H)、3.00(m、2H)、1.60〜2.20(m、7H)、1.44(s、9H)、0.89(m、6H)。ESI−MS;C2232BrNの計算値:465.16;実測値:それぞれ[M+HおよびM+H+2]466および468。
段階D
Figure 0003780291
実施例68段階CからのBocアミド中間体(350mg、0.75mmol)の4.0N HCl/ジオキサン(4.0mL、16mmol)溶液を12時間撹拌した。溶媒を留去して、生成物をHCl塩として得た(342mg、100%)。H−NMR(500MHz、CDOD)δ8.50(s、1H)、7.60(s、1H)、4.72〜4.78(m、2H)、3.86〜3.92(m、2H)、3.75(s、3H)、3.29(m、1H)、3.00(m、2H)、2.50(m、1H)、2.02〜2.14(m、2H)、1.78〜1.92(m、2H)、1.62〜1.69(m、1H)、1.28〜1.35(m、1H)、0.88(m、6H)。ESI−MS;C1724BrNOの計算値:365.11;実測値:[M+H]366。
段階E
Figure 0003780291
実施例68段階Dに記載の生成物(55mg、0.13mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(35mg、0.38mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(44μL、0.25mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、150mg)の塩化メチレン(4mL)溶液を、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(132mg、0.625mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加の塩化メチレン15mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(10mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(1000ミクロン)(溶離液:1.0%NHOH/10%メタノール/89%CHCl)で精製して、標題化合物の最終生成物を遊離塩基として得た。4N HCl/ジオキサンで処理することで、それのHCl塩(47.9mg)を形成した。H NMR(CDCl、500MHz):δ8.50(s、1H)、7.60(s、1H)、4.68〜4.78(m、2H)、3.97(m、2H)、3.88(m、2H)、3.38〜3.48(m、2H)、3.18(m、1H)、2.98(m、2H)、2.75(m、1H)、2.52(m、1H)、2.15(m、1H)、2.04(brs、1H)、1.74〜1.93(m、4H)、1.24〜1.60(m、5H)、0.88(m、6H)。LC−MS;C2232BrNの計算値:449.17;実測値:それぞれ[M+HおよびM+H+2]450および452。
(実施例69)
Figure 0003780291
この生成物は、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを中間体3で置き換えた以外は実施例68と同様の方法で製造した。H NMR(CDCl、500MHz):δ8.51(s、1H)、7.60(s、1H)、4.66〜4.80(m、2H)、4.11(m、1H)、3.86〜3.98(m、3H)、3.41(s、3H)、3.34(m、2H)、3.16(m、1H)、2.99(m、2H)、2.84(brs、1H)、2.58(m、1H)、1.56〜2.14(m、7H)、1.34(m、1H)、0.88(m、6H)。LC−MS;C2334BrNの計算値:479.18;実測値:480および482(M+HおよびM+H+2)。
(実施例70)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
3,5−ジニトロ−1−メチル−2−ピリドン(5.40g、27.1mmol)および4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(6.48g、32.5mmol)の2M NH/メタノール(100mL)溶液を、60℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、30%酢酸エチル/ヘキサンから50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、標題化合物を得た(6.22g、82%)。H−NMR(500MHz、CDCl)δ9.26(d、J=2.5Hz、1H)、8.24(d、J=2.5Hz、1H)、4.72(s、2H)、3.81(t、J=6.0Hz、2H)、3.14(t、J=6.0Hz、2H)、1.52(s、9H)。LC−MS;C1317の計算値:279.12;実測値:[M+H]280。
段階B
Figure 0003780291
実施例70段階Aに記載の中間体(6.15g、22.02mmol)の4N HCl/ジオキサン(110mL、440mmol)溶液を12時間撹拌した。溶媒を留去して、前記化合物をHCl塩として得た(5.47g、99%)。H−NMR(400MHz、CDOD)δ9.32(d、J=2.5Hz、1H)、8.59(d、J=2.5Hz、1H)、4.57(s、2H)、3.71(t、J=6.0Hz、2H)、3.38(t、J=6.0Hz、2H)。
段階C
Figure 0003780291
中間体9(8.39g、23.9mmol)の塩化メチレン(80mL)溶液に、2Mオキサリルクロライドの塩化メチレン(17.36mL、34.72mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(約100μL)溶液を加えた。反応混合物を3時間撹拌し、濃縮した。残留物を2時間高真空下に置き、塩化メチレン(40mL)に溶かした。生成した酸塩化物を上記生成物(実施例70段階B、5.47g、21.70mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(13.61mL、78.12mmol)の塩化メチレン(40mL)溶液に0℃で加えた。反応混合物を16時間撹拌し、塩化メチレンで希釈し、10%NaHCOおよびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、80%酢酸エチル/ヘキサンから100%酢酸エチル)によって精製して、標題化合物(7.25g、65.3%)を得た。LC−MS;C2431の計算値:512.22;実測値:[M+H]513。
段階D
Figure 0003780291
実施例70段階Cに記載の中間体(7.22g、14.1mmol)のエタノール(150mL)溶液に、10%Pd/C(750mg)を加えた。反応混合物をパールの装置に入れ、約22.7Kg(50ポンド)のH圧下で2時間振盪した。溶液をセライトで濾過し、減圧下に濃縮して所望の生成物を得た(6.97g、100%)。LC−MS;C2433の計算値:482.25;実測値:[M+H]483。
段階E
Figure 0003780291
実施例52段階Aに詳細に記載の方法に従って、実施例70段階Dに記載の中間体を原料としてこの化合物を製造した。LC−MS;C2431BrFの計算値:545.15;実測値:[M+H]546。
段階F
Figure 0003780291
実施例70段階Eに記載の生成物(150mg、0.275mmol)、酢酸パラジウム(II)(1mg)、フェニルボロン酸(36.8mg、0.302mmol)、KCO(190mg、1.38mmol)およびテトラブチルアンモニウムブロマイド(88.7mg、0.275mmol)の混合物に、窒素下にて水(1mL)をゆっくり加えた。反応混合物を70℃で10時間撹拌・加熱し、水(5mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(5回)。有機部分を合わせ、ブラインによって洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物を分取TLC(シリカゲル、1000ミクロン)(80%酢酸エチル/ヘキサンによって展開)によって精製して、生成物(124mg、83%)を得た。H−NMR(500MHz、CDCl)δ8.68(m、1H)、7.42〜7.66(m、6H)、4.75〜4.98(m、2H)、3.88〜4.20(m、6H)、3.22〜3.62(m、2H)、3.10(s、2H)、2.74〜2.86(m、2H)、2.44(m、1H)、1.80〜2.21(m、4H)、1.53〜1.74(m、3H)、0.94(m、6H)。LC−MS;C3036の計算値:543.27;実測値:[M+H]544。
段階G
Figure 0003780291
実施例70段階Fに記載の生成物(120mg、0.221mmol)のエタノール(10mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(168mg、4.42mmol)を加えた。反応混合物を16時間撹拌し、メタノールで希釈した。過剰の水素化ホウ素ナトリウムを4N HCl/ジオキサンによって分解し、溶媒を減圧下に留去した。残留物を分取TLC(シリカゲル、1000ミクロン)(10%[NHOH水溶液/メタノール1/9]/塩化メチレンによって展開)によって精製して、標題化合物の最終生成物を遊離塩基として得た。4N HCl/ジオキサンで処理することで、それのHCl塩(49.0mg)を形成した。H NMR(400MHz、CDCl):δ8.67(s、1H)、7.40〜7.62(m、6H)、4.83(s、2H)、3.94〜4.02(m、4H)、3.33〜3.44(m、3H)、2.96〜3.12(m、3H)、2.56(m、1H)、1.84〜2.18(m、6H)、1.55〜1.70(m、4H)、1.26(s、1H)、0.86〜0.93(m、6H)。LC−MS;C2837の計算値:447.29;実測値:[M+H]448。
表3
下記の表は、実施例70と同様にして合成した他の例を示すものである。異なるのは、フェニル置換基を各種置換アリール基で置き換えた点である。
Figure 0003780291
Figure 0003780291
(実施例83)
Figure 0003780291
実施例55に記載の低く溶離する異性体(40mg、0.091mmol)、酢酸(210μL、3.62mmol)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液を、nBuP(900μL、3.62mmol)およびジエチルアゾジカルボキシレート(570μL、3.62mmol)を含むテトラヒドロフラン(6mL)溶液に0℃で加え、撹拌を室温で6時間続けた。反応混合物を塩化メチレンで希釈し、重炭酸ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を減圧下に除去した。分取TLC精製(塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウム:90:9:1)によって、所望の生成物13.5mg(31%)を得た。LC−MS;C2432の計算値:483.23、実測値:484.3015[M+H]
(実施例84)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン9.70g(97.0mmol)およびピロリジン10.5g(150mmol)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。過剰のピロリジンを減圧下に除去した。残留物をジエチルエーテル90mLに溶かし、冷却して0℃とし、アクロレイン7.4mLを加えた。得られた混合物を室温で終夜撹拌した。水67mLを加え、次に硫酸(98%)14gの水溶液(水33mL)を加えた。エーテルおよび水10mLを減圧下に除去し、残った混合物を0.3時間還流し、冷却して室温とした。得られた暗色混合物を塩化メチレンで抽出し(100mLで4回)、無水NaSOで脱水し、溶媒留去した。残留物をMPLC(30%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製した。エンド/エキソ異性体(約1/1)の混合物(6.6g)を、純粋な先の異性体(1.0g、エンド)および純粋な後の異性体(0.8g、エキソ)とともに得た。H NMR(400MHz、CDCl):δエンド:4.58(d、J=11.6Hz、1H)、4.20(d、J=11.2Hz、1H)、4.17(d、J=11.2Hz、1H)、3.91(d、J=11.3Hz、1H)、3.72(d、J=11.5Hz、1H)、2.60〜2.30(m、4H)、2.13(m、1H)、2.02(m、1H)、1.80(m、1H)。エキソ:4.54(d、J=1.1Hz、1H、4.10(dd、J=11.4Hz、2H)、3.80(dd、J=11.5Hz、2H)、2.86(s、1H)、2.70(m、1H)、2.50(s、1H)、2.38(m、2H)、2.10(m、1H)、1.78(m、1H)。
段階B
Figure 0003780291
実施例84段階Aからのヒドロキシケトン(エンド/エキソ:−1:1、3.12g、20mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(9.0g、60mmol)のベンゼン(25mL)中混合物に0℃で、無水トリフルオロメタンスルホン酸の無希釈溶液を滴下した。発熱反応が認められた。反応混合物を1時間撹拌し、シリカゲルカラムに直接投入し、20%EtO/ヘキサンで溶離を行った。所望の生成物を明黄色油状物として得た(1.80g)。H NMR(400MHz、CDCl):δ5.98(m、1H)、5.65(m、1H)、4.10(dd、1H)、3.90(dd、1H)、3.78(dd、1H)、3.65(dd、1H)、2.80(m、3H)、2.50(d、J=11.5)。
段階C
Figure 0003780291
実施例84段階Bからの不飽和ケトン(9.0g)および10%Pd/C(0.9g)の酢酸エチル(50mL)中混合物を、パールの装置で約22.7kg(50ポンド)の水素下にて2時間水素化した。触媒を濾去した。濾液を溶媒留去した。生成物を明黄色固体(6.817g)として得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ4.24(d、J=11.5Hz、2H)、3.90(d、J=11.60Hz、2H)、2.58(m、1H)、2.38(brs、2H)、2.25(m、2H)、2.08(m、2H)、1.58(m、1H)。
段階D
Figure 0003780291
中間体19(117mg、0.300mmol)、実施例84段階Cからの二環式ケトン(84mg、0.6mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(78mg、0.60mmol)、モレキュラーシーブス(4Å、200mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(125mg、0.600mmol)を、塩化メチレン10mLと混合した。混合物を5時間撹拌したところ、LC−MSで変換が完了していることが示された。飽和炭酸ナトリウム水溶液で反応停止し、濾過して、不溶のモレキュラーシーブスを除去した。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで脱水した。粗生成物を分取TLC(10%[NHOH水溶液/メタノール1/9]/塩化メチレン)で精製して、標題化合物を白色固体として得た(70mg、44%)。ESI−MS;C2636の計算値:479;実測値:480[M+H]。9mL/分の流量で10%エタノールおよび90%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、エンドおよびエキソの単一異性体類を得た。
(実施例85)
Figure 0003780291
実施例84に詳細に記載の手順に従って、間体20を原料としてこの化合物を製造した。ESI−MS;C2636の計算値:495;実測値:496[M+H]。9mL/分の流量で10%エタノールおよび90%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、エンドおよびエキソの単一異性体類を得た。
(実施例86)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(10g、0.10mol)およびピロリジン(12g、0.15mol)の混合物を2時間撹拌した。過剰のピロリジンを減圧下に除去した。エナミン残留物をアセトニトリル50mLに溶かした。その溶液に、α−ブロモメチルアクリル酸メチルの無希釈溶液を加えた。混合物を2時間撹拌してから、水(30mL)を加えた。さらに2時間撹拌後、アセトニトリルを減圧下に除去した。粗生成物を酢酸エチルで抽出し(3回)、硫酸ナトリウムで脱水した。フラッシュクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン)によって、3種類の成分を得た。最も極性が高い成分には所望の生成物が含まれていた。MPLC(30%酢酸エチル/ヘキサン)でさらに精製することで、純粋な化合物(3.4g、17%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ4.20、4.18(ss、2H)、3.76(s、3H)、3.70(s、2H)、3.00、2.98(ss、2H)、2.61(m、1H)、2.38(m、2H)、2.22(m、2H)。
段階B
Figure 0003780291
実施例84に詳細に記載の手順に従って、中間体19および実施例86段階Aからのケトエステルを原料としてこの化合物を製造した。ESI−MS;C2838の計算値:537;実測値:538[M+H]。9mL/分の流量で10%エタノールおよび90%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、エンドおよびエキソの単一異性体類を得た。
(実施例87)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
1−モルホリノ−1−シクロペンテン(15.3g、100mmol)のエーテル(150mL)溶液を0℃で撹拌しながら、それにアクロレインの無希釈溶液(90%、9mL)を加えた。得られた混合物を室温で終夜撹拌し、水(70mL)および濃硫酸(15mL)の水溶液(水30mL)と混合した。エーテルを除去し、水溶液を30分間還流した。暗色溶液を冷却して室温とし、塩化メチレンで抽出し(3回)、硫酸ナトリウムで脱水した。フラッシュクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン)によって、2種類の成分を得た。先の異性体(3.2g):H NMR(400MHz、CDCl):δ4.05(m、1H)、2.44(m、1H)、2.24(m、1H)、2.10〜1.60(m、9H)。後の異性体(3.0g):H NMR(400MHz、CDCl):δ4.35(m、1H)、2.40〜1.60(m、11H)。
段階B
Figure 0003780291
実施例71に詳細に記載の手順に従って、中間体19およびヒドロキシケトン(先のまたは遅い異性体、実施例87段階A)を原料として、全てのジアステレオマー異性体の混合物としてのこの化合物を製造した。ESI−MS;C2536の計算値:479;実測値:480[M+H]。9mL/分の流量で5%エタノールおよび95%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、先に溶離および遅く溶離するヒドロキシケトンからの相当する主要な単一異性体を得た。
(実施例88)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
3,4−アンヒドロエリスリトール(25g、240mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を撹拌しながら、それに0℃で水素化リチウム(2.1g、260mmol)を加えた。得られた懸濁液を1時間撹拌してから、ヨウ化メチル(15.6mL、250mmol)を加えた。懸濁液を2日間撹拌し、次に50℃で2時間撹拌した。冷却して室温とした後、氷水で反応停止し、酢酸エチルで抽出し(3回)、硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒留去した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(10%メタノール/塩化メチレン)によって精製して、過剰にアルキル化されたエーテルを不純物として含む所望のモノアルコールを得た。さらにフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル)を行うことで、純粋なアルコールを無色油状物として得た(3.0g、11%)。H NMR(400MHz、CDCl):δ4.29(m、1H)、3.90(m、3H)、3.73(m、2H)、3.42(s、3H)、2.60(brs、1H)。
段階B
Figure 0003780291
2Mオキサリルクロライド溶液(12mL、24mmol)を撹拌しながら、それに塩化メチレン(10mL)を加えた。溶液を窒素下に冷却して−78℃とし、ジメチルスルホキシド(2.83mL、40.0mmol)を滴下し、10分間撹拌し、実施例88段階Aからのアルコール(2.36g、20mmol)の溶液を塩化メチレン(10mL)に加えた。得られた混合物を30分間撹拌してから、トリエチルアミン(11.5mL、80mmol)を加えた。昇温させて室温とした後、混合物をエーテルで希釈した。得られた固体を濾去し、濾液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:1:1エーテル/塩化メチレン)によって精製して、所望のケトンを黄色油状物として得た(2.4g、100%)。H NMR(400MHz、CDCl):δ4.40(m、1H)、4.00(m、1H)、3.90(m、1H)、3.58(s、3H)。
段階C
Figure 0003780291
実施例71に詳細に記載の手順に従って、中間体19および実施例88段階Bからのテトラヒドロフランケトンを原料としてこの化合物を製造した。LC−MS;C2332の計算値:455;実測値:456[M+H]。9mL/分の流量で10%エタノールおよび90%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、2種類の主要なシス単一異性体類を得た。
(実施例89)
Figure 0003780291
実施例84に詳細に記載の手順に従って、中間体19および市販の2−メチルテトラヒドロフラン−3−オンを原料としてこの化合物を製造した。LC−MS;C2332の計算値:439;実測値:440[M+H]。9mL/分の流量で5%エタノールおよび95%ヘキサンで溶離を行う分取キラルセルODカラムを取り付けたHPLCを用いることで、2種類の主要なシス単一異性体類を得た。
(実施例90)
Figure 0003780291
中間体19(76mg、0.18mmol)を、塩化メチレン5mL中で中間体26(18mg、0.14mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(74μL、0.43mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(100mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(150mg、0.710mmol)と混合した。反応混合物を室温で3日間撹拌し、セライトで濾過し、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を最初に分取TLC(シリカゲル、0.5%NHOH/4.5%メタノール/95%塩化メチレン)によって精製して粗生成物を得た。そのうちの20%を、逆相HPLC(C18、20%から100%MeCN/HO)によって精製し、塩化水素(2Mエチルエーテル溶液)を加えることでそれの塩酸塩に変換して、白色固体2.2mg(17%)を得た。ESI−MS;C2534の計算値:465.26;実測値:466[M+H]
(実施例91)
Figure 0003780291
中間体20(129mg、0.32mmol)を、塩化メチレン5mL中で中間体26(40mg、0.32mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(175μL、1.05mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(100mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(268mg、1.27mmol)と混合した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、冷蔵庫に終夜入れてから、セライトで濾過し、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を分取TLC(シリカゲル、0.5%NHOH/14.5%メタノール/95%塩化メチレン)によって精製し、塩化水素(2Mエチルエーテル溶液)を加えることでそれの塩酸塩に変換して、白色固体75mg(48%)を得た。ESI−MS;C2534の計算値:481.26;実測値:482[M+H]
(実施例92)
Figure 0003780291
実施例91からの生成物(11mg、0.021mmol)を、塩化メチレン5mL中でホルマリン(37%水溶液、17μL、0.21mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(8μL、0.05mmol)および4Å粉末モレキュラーシーブス(20mg)と混合した。混合物を室温で30分間撹拌してから、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(22mg、0.10mmol)を加えた。反応液を室温で1時間撹拌してから、セライトで濾過し、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を分取TLC(シリカゲル、0.5%NHOH/4.5%メタノール/95%塩化メチレン)によって精製し、塩化水素(2Mエチルエーテル溶液)を加えることでそれの塩酸塩に変換して、白色固体6.4mg(58%)を得た。ESI−MS;C2636の計算値:495.27;実測値:496[M+H]
(実施例93)
Figure 0003780291
中間体23(37mg、0.079mmol)を、塩化メチレン5mL中で中間体26(10mg、0.079mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(43μLL、0.25mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(50mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(50mg、0.24mmol)と混合した。反応混合物を室温で24時間撹拌してから、セライトで濾過し、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を分取TLC(シリカゲル、0.5%NHOH/4.5%メタノール/95%塩化メチレン)によって精製し、塩化水素(2Mエチルエーテル溶液)を加えることでそれの塩酸塩に変換して、白色固体18mg(45%)を得た。ESI−MS;C2429の計算値:505.22;実測値:506[M+H]
(実施例94)
Figure 0003780291
中間体24(70mg、0.16mmol)を、塩化メチレン5mL中で中間体26(20mg、0.16mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(72μL、0.42mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(100mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(165mg、0.78mmol)と混合した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、冷蔵庫に週末の間入れてから、セライトで濾過し、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を分取TLC(シリカゲル、0.5%NHOH/4.5%メタノール/95%塩化メチレン)によって精製し、塩化水素(2Mエチルエーテル溶液)を加えることでそれの塩酸塩に変換して、白色固体24mg(29%)を得た。ESI−MS;C2429の計算値:521.21;実測値:522[M+H]
(実施例95)
Figure 0003780291
中間体16(68mg、0.016mmol)を、塩化メチレン5mL中で中間体26(19mg、0.16mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(82μL、0.48mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(100mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(170mg、0.80mmol)と混合した。反応混合物を室温で3日間撹拌してから、セライトで濾過し、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を分取TLC(シリカゲル、0.5%NHOH/4.5%メタノール/95%塩化メチレン)によって精製して2種類のジアステレオマーを得た。上のスポットおよび下のスポットの両方を、塩化水素(2Mエチルエーテル溶液)を加えることでそれらの塩酸塩に変換して、それぞれ17mgおよび5mgを得た。上のスポット:ESI−MS;C2432の計算値:467.24;実測値:468[M+H]。下のスポット:ESI−MS;C2432の計算値:467.24;実測値:468[M+H]
(実施例96)
Figure 0003780291
中間体27(20mg、0.057mmol)の塩化メチレン(10mL)溶液に、(3R,4R)−4−アミノテトラヒドロチオフェン−3−オール1,1−ジオキシド(17mg、0.11mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(50mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(60mg、0.28mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温で3日間撹拌してから、塩化メチレンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた粗取得物を分取TLC(4.5%メタノール/0.5%NHOH/95%塩化メチレン)によって精製して、2種類の所望の単一立体異性体類を得た。上側の帯域;HPLC−MS;C2230Sの計算値:489.19;実測値:490[M+H]。下側の帯域:HPLC−MS;C2230Sの計算値:489.19;実測値:490[M+H]
(実施例97)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えて2−メトキシシクロヘキサノンを用いて、実施例1に詳細に記載の方法に従って、この化合物を製造した。シクロヘキサン環上の4種類の異性体を、分取キラルODカラム(5/95、エタノール/ヘキサン)によって分割した。C2536のLC−MS;計算値:467.28、実測値:468.25[M+H]
(実施例98)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えて2−メチル−シクロヘキサノンを用いて、実施例1に詳細に記載の方法に従って、この化合物を製造した。シクロヘキサン環に関してのシスおよびトランスのラセミ体を、分取キラルADカラム(2/98、エタノール/ヘキサン)によって分割した。C2536OのLC−MS;計算値:451.28、実測値:452.35[M+H]
(実施例99)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えてシクロヘキサノンを用いて、実施例30に詳細に記載の方法に従って、この化合物を製造した。C2434のLC−MS;計算値:453.26、実測値:454.3[M+H]
(実施例100)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えて2−メトキシ−シクロヘキサノンを用いて、実施例30に詳細に記載の方法に従って、この化合物を製造した。C2536のLC−MS;計算値:4834.27、実測値:484.3[M+H]
(実施例101)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えて中間体31を用いた以外は、実施例12について記載の手順に従って、実施例101の化合物を4種類のジアステレオマーの混合物として得た。イソプロパノール/ヘプタン(8%)で溶離を行うADカラムでのキラル分離によって、4種類の分割されたジアステレオマーを得た。C2536のLC−MS;計算値:467.28、実測値:468.25[M+H]
(実施例102)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えて4−オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸エチルを用いた以外は実施例12に記載の手順に従って、実施例105の化合物を2種類のジアステレオマーの混合物として得た。エタノール/ヘプタン(15%)で溶離を行うODカラムでのキラル分離によって、2種類の分割されたジアステレオマー類を得た。C2738のLC−MS;計算値:509.29、実測値:510.4[M+H]
(実施例103)
Figure 0003780291
実施例102におけるジアステレオマーエステル(45mg、0.088mmol)のメタノール(1.0mL)溶液をLiOH・HO(10mg、2.4mmol)の水溶液で処理し、混合物を50℃で終夜撹拌した。揮発分を留去し、生成物を逆相HPLCによって精製して実施例82の化合物を得た。C2534のLC−MS;計算値:481.26、実測値:482.35[M+H]
(実施例104)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えて3−オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸エチルを用いた以外は実施例12に記載の手順に従って、実施例104の化合物を2種類のジアステレオマーの混合物として得た。C2738のLC−MS;計算値:509.29、実測値:510.4[M+H]
(実施例105)
Figure 0003780291
実施例104からのジアステレオマーエステル(65mg、0.13mmol)のメタノール(1.5mL)溶液をLiOH(20mg、0.48mmol)の水溶液で処理し、混合物を50℃で終夜撹拌した。揮発分を留去し、生成物を逆相HPLCによって精製した。C2534のLC−MS;計算値:481.56、実測値:482.5[M+H]
(実施例106)
Figure 0003780291
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えて3−(4−オキソシクロヘキシル)プロパン酸エチルを用いた以外は実施例12に記載の手順に従って、実施例106の化合物を2種類のジアステレオマーの混合物として得た。C2942のLC−MS;計算値:537.32、実測値:538.5[M+H]
(実施例107)
Figure 0003780291
実施例106からのジアステレオマーエステル(75mg、0.14mmol)のメタノール(1.5mL)溶液をLiOH(25mg、0.60mmol)の水溶液で処理し、混合物を50℃で終夜撹拌した。揮発分を留去し、生成物を逆相HPLCによって精製した。C2738OのLC−MS;計算値:509.29、実測値:510.5[M+H]
(実施例108)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体8に代えて中間体34を用い、中間体19段階Aに記載の手順に従った。C2843のLC−MS;計算値:469.33、実測値:470.3[M+H]
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの生成物の酢酸エチル溶液を0℃で、飽和HCl/酢酸エチル溶液で処理し、混合物を2時間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して、標題生成物を白色泡状物として得た。C2335OのLC−MS;計算値:369.28、実測値:370.5[M+H]
段階C
Figure 0003780291
中間体29に代えて段階Bからの生成物を用いた以外は実施例12に記載の手順に従って、実施例108の化合物を得た。C2843のLC−MS;計算値:453.34、実測値:454.4[M+H]
(実施例109)
Figure 0003780291
段階A
Figure 0003780291
中間体35 0.235gを原料とし、中間体19段階Aに記載の手順に従って、標題化合物0.242gを得た。C2741のLC−MS;計算値:455.3、実測値:400.3[M+H−56]
段階B
Figure 0003780291
段階Aからの生成物の酢酸エチル溶液を0℃で、飽和HCl/酢酸エチル溶液で処理し、混合物を2時間撹拌した。揮発分を減圧下に留去して、標題生成物0.240gを得た。C2233OのLC−MS;計算値:355.2、実測値:356.3[M+H]
段階C
Figure 0003780291
実施例12に記載の手順に従い、段階Bで製造した中間体(0.1g、0.2mmol)を原料として、実施例109の化合物0.1gをそれのHCl塩として得た。C2741のLC−MS;計算値:439.3、実測値:440.4[M+H]
(実施例110)
Figure 0003780291
実施例12に記載の手順に従い、中間体19(0.1g、0.2mmol)および32を原料として、実施例110の化合物0.0031gをジアステレオマー化合物HCl塩の混合物として得た。C2636のLC−MS;計算値:511.2、実測値:512.3[M+H]
以上、本発明について、そのある種の特定の実施形態を参照しながら説明したが、当業者であれば、本発明の精神および範囲を逸脱しない限りにおいて、手順および手法についての各種の調整、変更、修正、置き換え、削除または追加を行い得ることは明らかであろう。例えば、上記で示した本発明の化合物によっていずれかの適応症について治療を受ける哺乳動物の応答性における変動の結果として、上記で記載したような特定の用量以外の有効な用量を適用できる場合がある。同様に、観察される具体的な薬理的応答は、選択される特定の活性化合物または医薬用担体の有無、ならびに製剤の種類および用いる投与形態に応じて変動し得るものであり、結果におけるそのような予想される変動もしくは差は、本発明の目的および実務に従って想到されるものである。従って、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されるものであり、そのような特許請求の範囲は妥当な限り広く解釈されるものである。

Claims (19)

  1. 下記式Iの化合物または該化合物の製薬上許容される塩若しくは個々のジアステレオマー。
    Figure 0003780291
    [式中、
    Xは、−O−、−SO−、−CR2122−および−CR21CO20−からなる群から選択され;
    20は、水素または未置換1−6アルキルから選択され;
    21は水素であり;
    22は、水素、あるいは−COHまたは−CO−C1−6アルキルで置換されたC1−6アルキルから選択され、該−CO −C 1−6 アルキルのC 1−6 アルキルは未置換であり
    は、−C1−6アルキル、−C3−7シクロアルキルまたはフェニルから選択され(ここで、該C1−6アルキルは、未置換であるか1〜7個の置換基によって置換されており;当該置換基は独立に、
    (a)ヒドロキシ、
    (b)トリフルオロメチル、または
    (c)−CN
    から選択され、又
    該C3−7シクロアルキルおよびフェニルは、未置換であり);
    は、水素であり;
    は、酸素または非存在であり;
    は、水素であり;
    は、
    (a)C1−6アルキル(アルキルは1〜6個のフッ素によって置換されている)、
    (b)−O−C1−6アルキル(アルキルは1〜6個のフッ素によって置換されている)、
    (c)−ピリジル(未置換であるか1以上のメトキシによって置換されていても良い)、
    (d)臭素、
    (e)−C4−6シクロアルキル(該C 4−6 シクロアルキルは未置換)、または
    (f)フェニル(未置換であるかハロ、トリフルオロメチルおよび未置換1−4アルキルからなる群から選択される1以上の置換基によって置換されていても良い)
    から選択され;
    は、水素であり;
    は、
    (a)水素、または
    (b)C1−6アルキル(未置換であるか1〜3個のヒドロキシによって置換されている)
    から選択され;
    は、
    (a)水素、
    (b)C1−6アルキル(アルキルは未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されている)、
    (c)フッ素、
    (d)−O−C1−3アルキル(該C 1−3 アルキルは未置換)または
    (e)ヒドロキシ
    から選択され;
    は、
    (a)水素、または
    (b)CO20(R20は水素または未置換1−6アルキルから選択される)
    から選択され;
    10は、
    (a)水素、または
    (b)未置換1−6アルキル
    から選択され;
    あるいはRとR10がC2−3アルキル鎖によって連結されて5〜6員環を形成していても良く、該C 2−3 アルキル鎖は、未置換であるかまたは−CO R’ 20 (R’ 20 は、未置換C 1−6 アルキル)で置換されており
    nは、0または1から選択され;
    点線は単結合または二重結合を表す。]
  2. 下記式Iaの請求項1に記載の化合物。
    Figure 0003780291
    [式中、R、R、R、R、R、R、R10およびXは、請求項1で定義の通りである。]
  3. 下記式Icの請求項1に記載の化合物。
    Figure 0003780291
    [式中、R、R、RおよびRは請求項1で定義の通りである。]
  4. 下記式Idの請求項1に記載の化合物。
    Figure 0003780291
    [式中、RおよびRは請求項1で定義の通りである。]
  5. Xが−O−および−CH−からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
  6. Xが−O−である請求項1に記載の化合物。
  7. が、−C1−6アルキル(未置換であるか1〜6個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、
    (a)ヒドロキシ、または
    (b)トリフルオロメチル
    から選択される)
    である請求項1に記載の化合物。
  8. が未置換であるか1〜5個の置換基によって置換されているC1−6アルキルであり、前記置換基がヒドロキシである請求項1に記載の化合物。
  9. が、
    (a)イソプロピル、
    (b)−CH(OH)CH、または
    (c)−CHCF
    から選択される請求項1に記載の化合物。
  10. がイソプロピルである請求項1に記載の化合物。
  11. が、
    (a)1〜6個のフッ素で置換されたC1−3アルキル、
    (b)臭素、
    (c)フェニル(未置換であるかハロおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される1以上の置換基によって置換されていても良い)、または
    (d)1〜6個のフッ素で置換された−O−C1−3アルキル
    から選択される請求項1に記載の化合物。
  12. が、
    (a)トリフルオロメチル、
    (b)トリフルオロメトキシ、または
    (c)臭素
    から選択される請求項1に記載の化合物。
  13. がトリフルオロメチルである請求項1に記載の化合物。
  14. が水素またはメチルである請求項1に記載の化合物。
  15. が、
    (a)水素、
    (b)C1−3アルキル(未置換であるか1〜6個のフッ素によって置換されている)、
    (c)−O−C1−3アルキル(該C 1−3 アルキルは未置換)
    (d)フッ素、または
    (e)ヒドロキシ
    から選択される請求項1に記載の化合物。
  16. が、
    (a)水素、
    (d)トリフルオロメチル、
    (c)メチル、
    (d)メトキシ、
    (e)エトキシ、
    (f)エチル、
    (g)フッ素、または
    (h)ヒドロキシ
    から選択される請求項1に記載の化合物。
  17. が水素であり、R10が水素である請求項1に記載の化合物。
  18. およびR10が−CHCH−鎖もしくは−CHCHCH−鎖によって連結されて、シクロペンチル環またはシクロヘキシル環を形成している請求項1に記載の化合物。
  19. 下記のものからなる群から選択される化合物または該化合物の製薬上許容される塩若しくは個々のジアステレオマー。
    Figure 0003780291
    Figure 0003780291
    Figure 0003780291
    Figure 0003780291
    Figure 0003780291
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    Figure 0003780291
    Figure 0003780291
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